JP2023017458A - 抗菌塗工紙およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、優れた抗菌紙およびその製法を提供することである。【解決手段】本発明によって、亜鉛系抗菌剤および顔料を含む顔料塗工層を原紙上に有する抗菌紙が提供される。本発明に係る抗菌紙は、キャスト塗工によって製造される塗工紙である。【選択図】なし
Description
本発明は、抗菌紙およびその製造方法に関する。
抗菌性を付与した抗菌紙が知られている。例えば、特許文献1には、抗菌性ゼオライトなどの無機系抗菌剤を外添した紙、特許文献2には抗菌剤を内添した紙が記載されている。また、特許文献3には、グルコン酸クロルヘキシジン水溶液を用いて抗菌紙を製造することが提案されている。
本発明は、印刷適性に優れた抗菌紙を提供することを目的とする。
これに限定されるものではないが、本発明は以下の態様を包含する。
[1] 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層を、原紙の少なくとも一方の面に、キャスト塗工によって設ける工程を含む、抗菌塗工紙の製造方法。
[2] 凝固法または再湿潤法によって原紙上に顔料塗工層を設ける、[1]に記載の方法。
[3] 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層がキャスト塗工によって原紙上に設けられている抗菌紙。
[4] 亜鉛系抗菌剤が、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛のいずれか1つ以上を含む、[3]に記載の抗菌紙。
[5] SEM-EDXを用いて紙表面を測定した場合、亜鉛の原子比率が0.15~5.0Atom%である、[3]または[4]に記載の抗菌紙。
[1] 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層を、原紙の少なくとも一方の面に、キャスト塗工によって設ける工程を含む、抗菌塗工紙の製造方法。
[2] 凝固法または再湿潤法によって原紙上に顔料塗工層を設ける、[1]に記載の方法。
[3] 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層がキャスト塗工によって原紙上に設けられている抗菌紙。
[4] 亜鉛系抗菌剤が、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛のいずれか1つ以上を含む、[3]に記載の抗菌紙。
[5] SEM-EDXを用いて紙表面を測定した場合、亜鉛の原子比率が0.15~5.0Atom%である、[3]または[4]に記載の抗菌紙。
本発明によれば、優れた抗菌性と印刷適性を備えたキャスト塗工紙を提供することができる。
本発明は、顔料塗工層を有する抗菌紙に関しており、顔料塗工層に亜鉛系抗菌剤を含有する。本発明においては、亜鉛系抗菌剤を含有する顔料塗工層をキャスト塗工によって設けることによって、印刷適性に優れた抗菌塗工紙を製造することが可能である。
本発明に係る抗菌紙は、抗菌性を有しており、JIS L1902の抗菌試験方法に基づいて測定される抗菌活性値が約3.0以上となる。ただし、抗菌試験は菌の繁殖をどれだけ抑制できるかというものであるところ、そもそも試料に制菌性(殺菌性)がある場合、接種した菌が繁殖せずに抗菌活性値が低くなることがあるため、本発明においては、抗菌試験における接種直後の生菌数が20未満である場合も抗菌性を有しているものとする。
本発明においては、抗菌剤を含有する顔料塗工層を原紙上に設けるが、例えば、表面処理液の粘度を調整したり、塗布する際の速度を調整したりすることによって、塗布量を調整することができる。すなわち、界面活性剤などを用いて粘度を低くすることによって塗布液が紙の内部まで浸透しやすくしたり、高速で塗布することによって塗布液が紙表面に留まるようにしたりすることが可能である。また、本発明の一つの態様においては、澱粉などの多糖類を紙の表面に塗布することによって、紙の表面強度のみならずこわさも向上させ、さらに、多糖類が適度に紙層内部に浸透することにより層間強度の向上を図ることもできる。
本発明で得られた抗菌紙は、そのまま製品として種々の用途に制限なく使用することができ、例えば、印刷用紙や筆記用紙、書籍用紙、新聞用紙、包装用紙、薄葉紙、顔料塗工紙用原紙、インクジェット記録や感熱記録、ノーカーボン複写などの各種情報記録用紙、それらの原紙などの用途に使用することができる。印刷用紙としての用途を考慮すると、本発明に係る抗菌紙の印刷後光沢は、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましい。10段階評価で4以上は良好、7以上は特に良好である。また、印刷時のトラブル抑制の観点からは、MD方向の層間強度が90gf/15mm以上が好ましく、100gf/15mm以上がより好ましく、110gf/15mm以上がさらに好ましい。
本発明に係る抗菌紙の坪量は特に制限されないが、例えば、25~500g/m2、35~300g/m2、40~250g/m2とすることができる。また、本発明の好ましい態様において、抗菌紙の坪量を、例えば、50~200g/m2としてもよく、60~150g/m2や70~100g/m2としてもよい。
亜鉛系抗菌剤
本発明に係るキャスト塗工紙は、亜鉛系抗菌剤を顔料塗工層に含有するものである。本発明に係る抗菌紙は、顔料塗工液、再湿潤液、凝固液の少なくともいずれかに亜鉛系抗菌剤を配合してキャスト塗工により製造される。亜鉛系抗菌剤としては、亜鉛を含む抗菌剤であれば特に限定されないが、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などを使用することが好ましい。
本発明に係るキャスト塗工紙は、亜鉛系抗菌剤を顔料塗工層に含有するものである。本発明に係る抗菌紙は、顔料塗工液、再湿潤液、凝固液の少なくともいずれかに亜鉛系抗菌剤を配合してキャスト塗工により製造される。亜鉛系抗菌剤としては、亜鉛を含む抗菌剤であれば特に限定されないが、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などを使用することが好ましい。
本発明において、亜鉛系抗菌剤は、SEM/EDXを用いて塗工紙表面を分析した場合、亜鉛の原子比率(atom%)が0.10~5.0%となるように塗工することが好ましく、0.12~4.0%や0.15~3.0%がより好ましい。亜鉛系抗菌剤の塗工量が少なすぎると十分な抗菌性が発現しないおそれがある一方、亜鉛系抗菌剤を多く塗工しすぎると十分な印刷適性が発現しないことがある。
キャスト塗工
本発明のキャスト塗工紙は、特に制限なく、公知の方法で製造することができ、例えば、直接法、凝固法、再湿潤法などで製造することができる。一般にキャスト塗工紙の製造方法は3つに大別され、(1)湿潤状態の塗工層を直接加熱された鏡面仕上げ面に圧接して光沢仕上げする直接法(ウェットキャスト法)、(2)湿潤状態の塗工層をゲル(凝固)状態にしてから加熱された鏡面仕上げ面に圧接して光沢仕上げする凝固法(ゲル化キャスト法)、(3)湿潤状態の塗工層を一旦乾燥した後、再湿潤により可塑化して加熱された鏡面仕上げ面に圧接する再湿潤法(リウェットキャスト法)が知られている。キャスト塗工紙は、いずれもキャスト塗工層が湿潤または可塑状態にあるうちに加熱した鏡面仕上げ面に圧接し、乾燥させることによって、鏡面のような高い光沢度を有する塗工層を得る点で共通している。直接法と比較して、凝固法や再湿潤法は、鏡面ドラムの温度を高くすることができ、高速で操業できるため、本発明においては、凝固法および再湿潤法が好ましい。
本発明のキャスト塗工紙は、特に制限なく、公知の方法で製造することができ、例えば、直接法、凝固法、再湿潤法などで製造することができる。一般にキャスト塗工紙の製造方法は3つに大別され、(1)湿潤状態の塗工層を直接加熱された鏡面仕上げ面に圧接して光沢仕上げする直接法(ウェットキャスト法)、(2)湿潤状態の塗工層をゲル(凝固)状態にしてから加熱された鏡面仕上げ面に圧接して光沢仕上げする凝固法(ゲル化キャスト法)、(3)湿潤状態の塗工層を一旦乾燥した後、再湿潤により可塑化して加熱された鏡面仕上げ面に圧接する再湿潤法(リウェットキャスト法)が知られている。キャスト塗工紙は、いずれもキャスト塗工層が湿潤または可塑状態にあるうちに加熱した鏡面仕上げ面に圧接し、乾燥させることによって、鏡面のような高い光沢度を有する塗工層を得る点で共通している。直接法と比較して、凝固法や再湿潤法は、鏡面ドラムの温度を高くすることができ、高速で操業できるため、本発明においては、凝固法および再湿潤法が好ましい。
凝固法(ゲル化キャスト法)とは、原紙の少なくとも一方の面に、顔料及び水性結着剤を含有する塗工液を塗布した後、凝固剤を溶解した凝固液を用いて塗布面を凝固処理し、塗工層が湿潤状態にあるうちに該塗工層を加熱された鏡面仕上げの金属面に圧接、乾燥するキャスト塗工紙の製造方法である。
再湿潤法(リウェットキャスト法)とは、原紙の片面に顔料と接着剤を主成分とする塗工液を塗工して塗工層を形成させ、湿潤状態の前記塗工層を乾燥させた後に、該塗工紙の片面を再湿潤により可塑化して加熱された鏡面ドラム面に圧接、乾燥してなる、キャスト塗工紙の製造方法である。
本発明に係る抗菌紙はキャスト塗工紙であるが、キャスト面の白紙光沢度(75°)は65%以上が好ましく、75%以上や85%以上がより好ましい。また、本発明に係る抗菌紙は、キャスト面の平滑度が2000秒以上であることが好ましく、2500秒以上や3000秒以上にしてもよい。キャスト塗工紙の紙水分は、原紙の種類、塗料組成物の種類によって異なるが、例えば、1~10%の範囲にすることができ、約2~7%の範囲に乾燥することが好ましい。
本発明において、キャスト加工を施すキャスト塗工層は、紙用に従来から用いられている無機顔料を使用することができる。無機顔料としては、例えば、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどを、必要に応じて1種類以上選択して使用できる。本発明においては、光沢度などの観点からカオリンや炭酸カルシウムを白色顔料として使用することが好ましい。
本発明のキャスト加工面および反対面の塗工層に使用する接着剤は、特に限定されるものではなく、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白の蛋白質類、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などの通常の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は無機顔料100重量部に対して5~50重量部、より好ましくは5~30重量部程度の範囲で使用される。なお、凝固法においては、凝固液に含まれる成分によりゲル化する接着剤を少なくとも1種類を配合する。
本発明における塗工液には、必要に応じて、分散剤、保水剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、着色剤、耐水化剤、湿潤剤、乾燥剤、誘導剤、可塑剤、蛍光染料、紫外線吸収剤、剥離剤、滑剤、およびカチオン性高分子電解質等を適宜添加してもよい。
顔料塗工層の塗工量は特に制限されないが、例えば、5~30g/m2が好ましく、10~25g/m2がより好ましい。
本発明において原紙に顔料を塗工するための装置は特に制限されず、公知のコーターを用いることができる。コーターとしては、例えば、2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー、JFサイザー等のフィルム転写型ロールコーター、フラデッドニップ/ブレードコーター、ショートドウェルタイムアプリケート式、バリドウェルタイム式ファウンテンコーター等のブレードメタリングコーター、ブレードの替わりにグルーブドロッド、プレーンロッド等を用いたロッドメタリングコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、またはダイコーター、スプレーコーターなどを挙げることができる。本発明においては、キャスト塗工紙の平滑性や白紙面感の観点から、ブレードメタリングコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、ダウコーターを用いることが好ましい。
本発明において原紙に顔料を塗工するための装置は特に制限されず、公知のコーターを用いることができる。コーターとしては、例えば、2ロールサイズプレスコーターや、ゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー、JFサイザー等のフィルム転写型ロールコーター、フラデッドニップ/ブレードコーター、ショートドウェルタイムアプリケート式、バリドウェルタイム式ファウンテンコーター等のブレードメタリングコーター、ブレードの替わりにグルーブドロッド、プレーンロッド等を用いたロッドメタリングコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、またはダイコーター、スプレーコーターなどを挙げることができる。本発明においては、キャスト塗工紙の平滑性や白紙面感の観点から、ブレードメタリングコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、ダウコーターを用いることが好ましい。
凝固法で用いる凝固液には、酸およびその金属、ほう砂など、通常用いられる材料を配合することができる。酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、クエン酸、乳酸、塩酸、硫酸、炭酸、ほう酸などが用いられ、その金属塩としては、カルシウム、亜鉛、バリウム、鉛、カリウム、ナトリウム、カドミウム、アルミニウム等との塩が用いられ、ほう砂などと併用することもできる。
再湿潤法において再湿潤液で塗工層を再湿潤させる前の湿潤塗工層を乾燥させる方法としては、例えば、蒸気加熱シリンダー、蒸気もしくはガス燃焼ガス、加熱した熱風を用いる熱風エアドライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤーなどの各種方式のドライヤーを単独あるいは組み合わせで用いる。
再湿潤法によって本発明に係るキャスト塗工紙を製造する場合、乾燥された塗工層をそのままキャスト仕上げしても良いが、キャスト面感、白紙光沢度、印刷光沢度、平滑性向上等のために表面処理することが好ましい。表面処理の方法としては弾性ロールにコットンロールを用いたスーパーカレンダーや、弾性ロールに合成樹脂ロールを用いたソフトニップカレンダーを用いることができる。また金属ロールについては表面を平滑化処理したプレーンロールの他、必要に応じて表面を粗面化したマットロールを用いることができる。表面処理温度は40~200℃が好ましいが、60~160℃の範囲であればさらに好ましい。
再湿潤法で用いる再湿潤液については、特に限定されるものではなく、離型剤や可塑剤を配合することができる。離型剤としては、例えば、ポリエチレンエマルジョン、脂肪酸石鹸、ステアリン酸カルシウム、マイクロクリスタリンワックス、界面活性剤、ロート油などを使用することができ、離型剤の配合量は、例えば、0.01~3重量%程度にすることができる。可塑剤としては、例えば、アルカリやヘキサメタ燐酸ソーダ等の燐酸塩、尿素、有機酸などが挙げられ、乾燥塗工層の可塑化を促進させるために使用することが可能である。さらに、消泡剤、耐水化剤、防腐剤、印刷適性向上剤など、各種助剤を、再湿潤液に適宜使用することができる。
本発明において鏡面ドラムを用いてキャスト加工する場合、鏡面ドラムの温度、鏡面ドラムと乾燥前のキャスト塗工紙の圧は、キャスト塗工面の状態により、適宜調整することが好ましい。
原紙
本発明に用いる原紙は、パルプ原料を含んでなる。使用するパルプ原料に特に制限はなく、木材パルプの他に、竹パルプ、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。これらのパルプは、漂白をしない未晒パルプでもよいし、一つまたはいくつかの手段で漂白した晒パルプでもよい。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。脱墨パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙や、コピー紙や感熱紙、ノーカーボン紙などを含むオフィス古紙、機密古紙、紙コップなどを原料とする脱墨パルプであれば良く、特に限定はない。また、セルロースナノファイバーやセルロースナノフィブリル、ミクロフィブリルセルロース、微結晶セルロース、セルロースパウダーなどを用いることもできる。本発明において使用する原紙は特に制限は無いが、例えば、コピー用紙、新聞用紙、中質紙、ライナー、中芯原紙などを使用でき、一つの態様において本発明に係る原紙は上質紙であり、原紙のパルプとして化学パルプのみが使用される。
本発明に用いる原紙は、パルプ原料を含んでなる。使用するパルプ原料に特に制限はなく、木材パルプの他に、竹パルプ、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。これらのパルプは、漂白をしない未晒パルプでもよいし、一つまたはいくつかの手段で漂白した晒パルプでもよい。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。脱墨パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙や、コピー紙や感熱紙、ノーカーボン紙などを含むオフィス古紙、機密古紙、紙コップなどを原料とする脱墨パルプであれば良く、特に限定はない。また、セルロースナノファイバーやセルロースナノフィブリル、ミクロフィブリルセルロース、微結晶セルロース、セルロースパウダーなどを用いることもできる。本発明において使用する原紙は特に制限は無いが、例えば、コピー用紙、新聞用紙、中質紙、ライナー、中芯原紙などを使用でき、一つの態様において本発明に係る原紙は上質紙であり、原紙のパルプとして化学パルプのみが使用される。
本発明で用いる原紙には、本発明の効果を阻害しない範囲で、種々の内添薬品を添加してよい。内添薬品としては、これに制限されるものではないが、無機薬品として、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、ポリ塩化アルミニウム、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど、有機薬品として、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、その他各種変性澱粉、スチレン―ブタジエン共重合体、ラテックス、酢酸ビニルなどの接着剤;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの内添紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;硫酸バンド、歩留向上剤、歩留助剤、紫外線防止剤、退色防止剤、濾水性向上剤、凝結剤、嵩高剤、pH調整剤、スライムコントロール剤、着色料(染料、顔料)および蛍光染料などを添加してもよい。更に各種セルロースナノファイバーや微細繊維セルロースを内添薬品とみなして用いても良い。
本発明で用いる原紙は、一般的に使用されている填料を内填することができ、例えば、一または複数の無機系填料や有機系填料を使用することができる。無機系填料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、タルク、カオリン、エンジニアードカオリン、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネートカオリン、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、製紙スラッジ、脱墨フロスからの再生無機粒子などが挙げられ、有機系填料としては、例えば、尿素ホルマリン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂、フェノール樹脂、プラスチック中空粒子などが挙げられる。
本発明における原紙は、公知の方法によって抄紙することができる。例えば、上記の原料を混合した紙料を適宜希釈し、必要に応じてスクリーンやクリーナーで異物を除去した後に、抄紙機のヘッドボックスから抄紙ワイヤー上に噴射して、湿紙が形成される。本発明の原紙は、種々の抄紙機、例えば長網式、円網式、円網多筒式、短網式、ツインワイヤー式抄紙機などによって製造することができる。ツインワイヤー抄紙機としては、ギャップフォーマー、オントップフォーマーなどが挙げられる。その他にも、クレセントフォーマー型やヤンキードライヤー式の抄紙機を用いて原紙を製造してもよい。抄紙後のプレス工程や乾燥工程における条件は、適宜調整することができる。
また、原紙を抄紙する条件は、中性抄紙でも酸性抄紙でもよい。具体的には、本発明においては、抄紙時の紙料pHが3.0~9.0であることが好ましく、4.0~8.0であることがより好ましい。
以下、具体的な実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書において、特に記載しない限り、「部」や「%」は重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験1.抗菌紙の製造
1-1.キャスト塗工紙(凝固法)
クリア塗工済の原紙(坪量:65g/m2、紙中填料率:約6%)の片面に、リバースコーターを用いて顔料塗工液を塗工してから、塗工面に凝固液を塗布して表面をゲル化させた後、鏡面ドラムへ押し付けて乾燥させ、キャスト塗工紙を作製した(キャスト面の白紙光沢度:約90%、水分率:約5%)。
1-1.キャスト塗工紙(凝固法)
クリア塗工済の原紙(坪量:65g/m2、紙中填料率:約6%)の片面に、リバースコーターを用いて顔料塗工液を塗工してから、塗工面に凝固液を塗布して表面をゲル化させた後、鏡面ドラムへ押し付けて乾燥させ、キャスト塗工紙を作製した(キャスト面の白紙光沢度:約90%、水分率:約5%)。
1-2.キャスト塗工紙(再湿潤法)
クリア塗工済の原紙(坪量:116g/m2、紙中填料率:約4%)の片面に、ブレードコーターを用いて顔料塗工液を塗工してエアドライヤーで乾燥させ、スーパーカレンダー処理をおこなった。次いで、塗工面に再湿潤液を塗布して紙表面を再湿潤させた後、鏡面ドラムへ押し付けて乾燥させ、キャスト塗工紙を作製した(キャスト面の白紙光沢度:約90%、水分率:約5%)
クリア塗工済の原紙(坪量:116g/m2、紙中填料率:約4%)の片面に、ブレードコーターを用いて顔料塗工液を塗工してエアドライヤーで乾燥させ、スーパーカレンダー処理をおこなった。次いで、塗工面に再湿潤液を塗布して紙表面を再湿潤させた後、鏡面ドラムへ押し付けて乾燥させ、キャスト塗工紙を作製した(キャスト面の白紙光沢度:約90%、水分率:約5%)
1-3.通常の塗工紙(比較例)
クリア塗工済の原紙(坪量:約104g/m2)の片面に、ダウコーターを用いて顔料塗工液を塗工し、塗工紙を作製した(塗工面の白紙光沢度:約20%、水分率:約6%)。顔料塗工液は、炭酸カルシウム溶液(濃度:72.5%)851.7g、カオリン溶液(濃度:73.2%)44.4g、澱粉溶液(濃度:40%)81.3g、ラテックス(濃度:50%)74.1gを混合して調製し、サンプルC2には、亜鉛系抗菌剤として酸化亜鉛を対固形分で2.26部配合した。
クリア塗工済の原紙(坪量:約104g/m2)の片面に、ダウコーターを用いて顔料塗工液を塗工し、塗工紙を作製した(塗工面の白紙光沢度:約20%、水分率:約6%)。顔料塗工液は、炭酸カルシウム溶液(濃度:72.5%)851.7g、カオリン溶液(濃度:73.2%)44.4g、澱粉溶液(濃度:40%)81.3g、ラテックス(濃度:50%)74.1gを混合して調製し、サンプルC2には、亜鉛系抗菌剤として酸化亜鉛を対固形分で2.26部配合した。
実験2.抗菌紙の評価
作製した塗工紙について、下記の評価を行った。評価を行う際には、恒温恒湿室(25℃、湿度50%)に一晩静置し、調湿したサンプルを使用した。
作製した塗工紙について、下記の評価を行った。評価を行う際には、恒温恒湿室(25℃、湿度50%)に一晩静置し、調湿したサンプルを使用した。
2-1.抗菌活性
JIS L1902の抗菌試験方法に基づき、2.8cm×2.8cmの試験片を準備した。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を含有する試験液(試験菌濃度:1.0×105~3.0×105CFU/mL)0.2mLを試験片の表面に接種後、37℃で18~24時間培養した。接種直後と培養後に、洗い出し液20mLを加えて試験片から試験菌を洗い出し、洗い出し液中の生菌数を測定し、次式により、抗菌活性値(A)を算出した。なお、対照試料として、洗浄処理した綿布(綿3-1号)を使用した(JIS L0803)。
JIS L1902の抗菌試験方法に基づき、2.8cm×2.8cmの試験片を準備した。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を含有する試験液(試験菌濃度:1.0×105~3.0×105CFU/mL)0.2mLを試験片の表面に接種後、37℃で18~24時間培養した。接種直後と培養後に、洗い出し液20mLを加えて試験片から試験菌を洗い出し、洗い出し液中の生菌数を測定し、次式により、抗菌活性値(A)を算出した。なお、対照試料として、洗浄処理した綿布(綿3-1号)を使用した(JIS L0803)。
2-2.塗工紙表面の亜鉛比率
エネルギー分散型X線分析装置を装備した走査型電子顕微鏡(SEM-EDX)を用いて塗工紙表面の亜鉛の原子比率(atom%)を測定した。適当な大きさに裁断したサンプルを、SEM-EDX装置(JEOL、JCM-7000)の試料台へカーボンテープを用いて固定した。サンプルは蒸着をせずに、SEM-EDX内の試料ホルダーに入れてネジで固定し、低真空条件の基、真空排気をおこなった。真空完了後、元素分析モードを用いて測定箇所を選択し、照射電圧を10kV、倍率を50倍に固定した状態で測定をおこなった。紙を構成するC、O、紙中填料の主成分であるAl、Si、Caおよび亜鉛の量を求めた。
エネルギー分散型X線分析装置を装備した走査型電子顕微鏡(SEM-EDX)を用いて塗工紙表面の亜鉛の原子比率(atom%)を測定した。適当な大きさに裁断したサンプルを、SEM-EDX装置(JEOL、JCM-7000)の試料台へカーボンテープを用いて固定した。サンプルは蒸着をせずに、SEM-EDX内の試料ホルダーに入れてネジで固定し、低真空条件の基、真空排気をおこなった。真空完了後、元素分析モードを用いて測定箇所を選択し、照射電圧を10kV、倍率を50倍に固定した状態で測定をおこなった。紙を構成するC、O、紙中填料の主成分であるAl、Si、Caおよび亜鉛の量を求めた。
2-3.印刷適性
サンプルの塗工面に、RI印刷機(明製作所製)を用い、インキ量0.8cc(TK NEX NV 紅 MZ、東洋インキ社製)、印刷速度60rpmの条件で印刷した。送風乾燥機で一晩乾燥した後、印刷部のインキ濃度および印刷後光沢を測定した。インキ濃度はマクベス濃度計(RD918、KOLLMORGEN社)、75°印刷後光沢は光沢度計(GM-26PRO/TOUCH、村上色彩技術研究所)を用いて測定した。
サンプルの塗工面に、RI印刷機(明製作所製)を用い、インキ量0.8cc(TK NEX NV 紅 MZ、東洋インキ社製)、印刷速度60rpmの条件で印刷した。送風乾燥機で一晩乾燥した後、印刷部のインキ濃度および印刷後光沢を測定した。インキ濃度はマクベス濃度計(RD918、KOLLMORGEN社)、75°印刷後光沢は光沢度計(GM-26PRO/TOUCH、村上色彩技術研究所)を用いて測定した。
また、サンプルの塗工面に、RI印刷機(明製作所製)を用い、インキ量1.5cc(紅TV20、DIC社製)、印刷速度100rpmの条件で印刷し、印刷面の状態を目視で評価した。
2-4.紙質試験
(1)紙厚
作製したサンプルについて、自動昇降式紙厚計(TM-600、熊谷理機工業)を用いて紙厚を測定した。
(2)平滑度
作製したサンプルについて、王研式透気度・平滑度試験機(旭精工社製)を用い、JAPAN TAPPI No.5に基づいて平滑度を測定した。
(3)白紙光沢度
作製したサンプルについて、75°光沢度計(GM-26PRO/TOUCH、村上色彩技術研究所)で測定し、白紙光沢度を評価した。
(4)水分
作製したサンプルについて、紙水分計(Moistrex MX8000、NDC Infrared Engineering Ltd)で測定し、紙の水分を評価した。
2-4.紙質試験
(1)紙厚
作製したサンプルについて、自動昇降式紙厚計(TM-600、熊谷理機工業)を用いて紙厚を測定した。
(2)平滑度
作製したサンプルについて、王研式透気度・平滑度試験機(旭精工社製)を用い、JAPAN TAPPI No.5に基づいて平滑度を測定した。
(3)白紙光沢度
作製したサンプルについて、75°光沢度計(GM-26PRO/TOUCH、村上色彩技術研究所)で測定し、白紙光沢度を評価した。
(4)水分
作製したサンプルについて、紙水分計(Moistrex MX8000、NDC Infrared Engineering Ltd)で測定し、紙の水分を評価した。
亜鉛系抗菌剤を塗工液に配合した場合、配合量が少ないと十分な抗菌性を発揮できないが、配合量が多いと印刷品質へ悪影響を与える。一方、本発明によれば、抗菌性を有しながら抗菌剤無配合と同等の印刷適性を持つキャスト塗工紙を実際に製造することができた。
Claims (5)
- 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層を、原紙の少なくとも一方の面に、キャスト塗工によって設ける工程を含む、抗菌塗工紙の製造方法。
- 凝固法または再湿潤法によって原紙上に顔料塗工層を設ける、請求項1に記載の方法。
- 亜鉛系抗菌剤と顔料を含有する顔料塗工層がキャスト塗工によって原紙上に設けられている抗菌紙。
- 亜鉛系抗菌剤が、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛のいずれか1つ以上を含む、請求項3に記載の抗菌紙。
- SEM-EDXを用いて紙表面を測定した場合、亜鉛の原子比率が0.15%以上である、請求項3または4に記載の抗菌紙。
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---|---|---|---|
JP2021121750A JP2023017458A (ja) | 2021-07-26 | 2021-07-26 | 抗菌塗工紙およびその製造方法 |
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