JP2023015788A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布時にコク感が得られ、塗布後にべたつきがなく、安定性に優れた水中油型乳化組成物を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)リン脂質 1.2~5質量%、(B)炭素数14~18の高級アルコール、(C)25℃で液状の油剤 1~50質量%を含有する水中油型乳化組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、水中油型乳化組成物に関する。
水中油型乳化化粧料は、みずみずしく、さっぱりとした使用感であることなどから、種々の日焼け止め化粧料や、メイクアップ化粧料などが検討されている。
例えば、特許文献1には、リン脂質、ステロールエステル、高級アルコール、液状油剤、スルホン酸基を有する紫外線吸収剤及びアクリル酸系増粘剤を含有する水中油型乳化化粧料が、紫外線防御効果に優れ、塗布後の仕上がりが良好で、ベたつきがなく、乳化安定性に優れることが記載されている。
例えば、特許文献1には、リン脂質、ステロールエステル、高級アルコール、液状油剤、スルホン酸基を有する紫外線吸収剤及びアクリル酸系増粘剤を含有する水中油型乳化化粧料が、紫外線防御効果に優れ、塗布後の仕上がりが良好で、ベたつきがなく、乳化安定性に優れることが記載されている。
従来の化粧料では、塗布したときにコク感が得られず、塗布実感が不足していた。また、安定性や、塗布後の肌のべたつきにおいても課題があった。
本発明者らは、リン脂質と、炭素数14~18の高級アルコール、25℃で液状の油剤を特定の割合で組合わせて用いることにより、塗布時にコク感が得られ、塗布後にべたつきがなく、安定性に優れた水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)リン脂質 1.2~5質量%、
(B)炭素数14~18の高級アルコール、
(C)25℃で液状の油剤 1~50質量%
を含有する水中油型乳化組成物に関する。
(A)リン脂質 1.2~5質量%、
(B)炭素数14~18の高級アルコール、
(C)25℃で液状の油剤 1~50質量%
を含有する水中油型乳化組成物に関する。
本発明の水中油型乳化組成物は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性に優れ、塗布したときのコク感に優れ、塗布後にべたつきがなく、しっとり感が得られるものである。
なお、コク感とは、水中油型乳化組成物を指で肌に伸ばしたとき、伸ばし始めは水中油型乳化組成物を硬く感じるが、伸ばし続けると急激に柔らかくなり、伸ばしているときの指の抵抗感の変化を明確に感じ、水中油型乳化組成物が肌になじんでいく実感を感じることができることを示す。このような指の抵抗感の変化を明確に感じることで、水中油型乳化組成物が肌に密着し、しっとり感等の使用感をこれまで以上に効果的に実感することができる。
なお、コク感とは、水中油型乳化組成物を指で肌に伸ばしたとき、伸ばし始めは水中油型乳化組成物を硬く感じるが、伸ばし続けると急激に柔らかくなり、伸ばしているときの指の抵抗感の変化を明確に感じ、水中油型乳化組成物が肌になじんでいく実感を感じることができることを示す。このような指の抵抗感の変化を明確に感じることで、水中油型乳化組成物が肌に密着し、しっとり感等の使用感をこれまで以上に効果的に実感することができる。
本発明で用いる成分(A)のリン脂質としては、分離抑制、結晶の析出抑制などの外観の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、ホスファチジルコリン含有量が60質量%以上であるのが好ましく、64質量%以上がより好ましく、68質量%以上がさらに好ましく、70質量%以上がよりさらに好ましい。ホスファチジルコリン以外のリン脂質成分としては、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール等が挙げられる。
本発明で用いられるリン脂質は、動植物から抽出、精製した天然物であっても、化学合成したものであってもよく、水素添加、水酸化処理などの加工を施したものであってもよい。天然物としては、経時安定性を向上させ、皮膚刺激を低減させる観点から、大豆又は卵黄からの抽出物又はその精製物であるリン脂質が好ましく、水素添加又は水酸化処理されたリン脂質がより好ましい。具体的には、大豆レシチン水素添加物及び/又は卵黄レシチン水素添加物が好適に挙げられる。
リン脂質中のホスファチジルコリンの含有率は、薄層クロマトグラフィー(TLC)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イアトロスキャン(ヤトロン社製)等を用いた方法で分析することができる。例えば、特開2001-186898号公報に記載されるリン脂質が含まれる有機溶媒をTLCにスポットしてクロロホルム:メタノール:酢酸=65:25:10で展開し、50質量%硫酸エタノールを噴霧、加熱後デンシトメーターでリン脂質を分析する方法が挙げられる。前記方法以外でも、リン脂質中に含まれるホフファチジルコリンの含有量、含有率を測定、算出できる方法であれば、いずれの方法でもよい。
ホスファチジルコリンを60質量%以上含有しているリン脂質としては、コートソームNC-21(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン90質量%以上含有;日油社製)、レシノールS-10E(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン75~85質量%含有;日光ケミカルズ社製)、レシノールS-10EX(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン95質量%以上含有;日光ケミカルズ社製)、ベイシスLS-60HR(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン60~75質量%含有;日清オイリオ社製)、Phospholipon 85G(大豆リン脂質;ホスファチジルコリン85質量%含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 90G(大豆リン脂質;94質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 75IP(大豆リン脂質;ホスファチジルコリン70質量%含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 90IP(大豆リン脂質;ホスファチジルコリン90質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 80H(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン70質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 90H(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン90質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 75HIP(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン70質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Phospholipon 90HIP(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン90質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Lipoid E 80(精製卵黄リン脂質;ホスファチジルコリン80質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Lipoid E 80 S(精製卵黄リン脂質;ホスファチジルコリン64質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Lipoid E PC S(精製卵黄リン脂質;ホスファチジルコリン96質量%以上含有;エイチ・ホルスタイン社製)、Epikron 200(ホスファチジルコリン95質量%以上含有;カーギル社製)、Phospholipid PCSH70(水素添加大豆リン脂質;ホスファチジルコリン70~80質量%含有;日本精化社製)、卵黄レシチンPL-100E(ホスファチジルコリン約83質量%含有;キユーピー社製)等が挙げられる。
また、成分(A)としては、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、べたつきを抑える観点から、ホスファチジルコリン含有量が50質量%以上であり、且つ酸性リン脂質をホスファチジルコリン含有量に対して10質量%以上含有する水素添加リン脂質が好ましい。この場合、ホスファチジルコリンの含有量は、60~80質量%であるのがより好ましく、65~75質量%がさらに好ましく、酸性リン脂質は、ホスファチジルコリン含有量に対して10~30質量%であるのがより好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、水中油型乳化化粧料の乳化粒子を細かくし、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制させ、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に1.2~5質量%であり、1.5~4.5質量%が好ましく、1.8~4質量%がより好ましく、2.5~3.5質量%がさらに好ましい。
成分(B)は、炭素数14~18の高級アルコールである。
成分(B)の炭素数は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑える観点から、16~18が好ましく、18がより好ましい。
また、成分(B)は、直鎖及び分岐鎖のいずれであってもよく、飽和及び不飽和のいずれであってもよいが、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、直鎖又は分岐鎖の飽和高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、直鎖飽和高級アルコールを含むのがより好ましい。
成分(B)の炭素数は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑える観点から、16~18が好ましく、18がより好ましい。
また、成分(B)は、直鎖及び分岐鎖のいずれであってもよく、飽和及び不飽和のいずれであってもよいが、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、直鎖又は分岐鎖の飽和高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、直鎖飽和高級アルコールを含むのがより好ましい。
具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、2種以上を組合わせて用いるのが好ましく、セチルアルコールとステアリルアルコールを組合わせて用いるのがより好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、2種以上を組合わせて用いるのが好ましく、セチルアルコールとステアリルアルコールを組合わせて用いるのがより好ましい。
成分(B)の含有量は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、全組成中に1~10質量%であるのが好ましく、2~7質量%がより好ましく、2.5~3.8質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、成分(B)以外の高級アルコールを含有することができ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、炭素数20~24の高級アルコールを含有するのが好ましい。
炭素数20~24の高級アルコールとしては、例えば、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、ベヘニルアルコールを含むのが好ましい。
成分(B)以外の高級アルコールは、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.1~5質量%であるのが好ましく、0.3~3質量%がより好ましく、0.5~2質量%がさらに好ましく、0.8~1.3質量%がよりさらに好ましい。
炭素数20~24の高級アルコールとしては、例えば、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、ベヘニルアルコールを含むのが好ましい。
成分(B)以外の高級アルコールは、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.1~5質量%であるのが好ましく、0.3~3質量%がより好ましく、0.5~2質量%がさらに好ましく、0.8~1.3質量%がよりさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制し、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、0.1~10であるのが好ましく、0.3~5がより好ましく、0.5~3がさらに好ましく、0.8~1.5がよりさらに好ましい。
成分(C)は、25℃で液状の油剤であり、成分(B)は含まれない。液状とは、流動性があることをいい、ペースト状も含まれる。
成分(C)の油剤としては、例えば、炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、高級脂肪酸等が挙げられる。
成分(C)の油剤としては、例えば、炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、高級脂肪酸等が挙げられる。
より具体的には、炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、スクワラン、流動イソパラフィンから選ばれる1種以上を含むのがさらに好ましく、スクワランを含むのがよりさらに好ましい。
炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、スクワラン、流動イソパラフィンから選ばれる1種以上を含むのがさらに好ましく、スクワランを含むのがよりさらに好ましい。
エステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油及びテトラエステル油が挙げられる。
モノエステル油としては、炭素数2~24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2-エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2-ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2-エチルヘキシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12~C15)等が挙げられる。
モノエステル油としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種以上を含むのがより好ましい。
モノエステル油としては、炭素数2~24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2-エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2-ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2-エチルヘキシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12~C15)等が挙げられる。
モノエステル油としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種以上を含むのがより好ましい。
ジエステル油としては、炭素数3~18のジカルボン酸のジエステル、多価アルコールのジ脂肪酸エステル等が挙げられ、具体例としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸グリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル等が挙げられる。
ジエステル油としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールから選ばれる1種以上を含むのが好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含むのがより好ましい。
ジエステル油としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールから選ばれる1種以上を含むのが好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含むのがより好ましい。
トリエステル油としては、3価以上の多価アルコールのトリ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、トリミリスチン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、さらに、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、キョウニン油、米胚芽油、米糠油等の植物油などが挙げられる。
トリエステル油としては、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、植物油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、オリーブ油、ホホバ油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、オリーブ油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがさらに好ましく、オリーブ油を含むのがよりさらに好ましい。
エステル油としては、ジエステル油、トリエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリエステル油を含むのがより好ましい。
トリエステル油としては、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、植物油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、オリーブ油、ホホバ油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、オリーブ油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがさらに好ましく、オリーブ油を含むのがよりさらに好ましい。
エステル油としては、ジエステル油、トリエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリエステル油を含むのがより好ましい。
テトラエステル油としては、4価以上の多価アルコールのテトラ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリット、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリットが挙げられる。
エーテル油としては、ジアルキルエーテルが挙げられ、具体的には、ジヘキシルエーテル、ジカプリリルエーテル、セチル-1,3-ジメチルブチルエーテル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)、ジメチルポリシロキサン(6cs)等の揮発性、不揮発性の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、網状型メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルシクロポリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等のメチルフェニルポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
シリコーン油としては、直鎖状ジメチルポリシロキサン、分岐状シロキサンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがより好ましく、不揮発性の直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがさらに好ましい。
シリコーン油としては、直鎖状ジメチルポリシロキサン、分岐状シロキサンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがより好ましく、不揮発性の直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがさらに好ましい。
高級脂肪酸としては、オレイン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸等が挙げられる。
成分(C)の油剤としては、製造時に成分(A)を溶解しやすくさせ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のしっとり感を向上させ、塗布後のツヤ感を向上させる観点から、炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、炭化水素油、エステル油を含むのがより好ましく、炭化水素油、ジエステル油、トリエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがさらに好ましく、炭化水素油、トリエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含むのがよりさらに好ましく、スクワラン、オリーブ油から選ばれる1種又は2種を含むのがことさら好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成物中に1~50質量%であり、3~45質量%であるのが好ましく、5~40質量%がより好ましく、15~30質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、製造時に成分(A)を溶解しやすくさせ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制し、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、0.05~1であるのが好ましく、0.07~0.5がより好ましく、0.09~0.28がさらに好ましく、0.12~0.2がよりさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、さらに、(D)コレステロール類を含有することができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制、塗布後のしっとり感を向上させることができる。
コレステロール類としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、セレグロステロール、デヒドロコレステロール、コブロスタノール等の動物性ステロール類;フィトステロール、βシトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、エルゴステロール等の植物性ステロール類;ミコステロール、チモステロール等の微生物由来ステロール類などや、これらステロール類とオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オリーブ油などの天然油脂を分解して得られる脂肪酸等との脂肪酸エステル、ステロール類の水酸基の水素原子をアルキル基又はアルケニル基で置換したアルキル(アルケニル)エーテル誘導体、アシル基で置換したアルキル(アルケニル)エステル、糖残基で置換した配糖体等の誘導体が挙げられる。
コレステロール類としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、セレグロステロール、デヒドロコレステロール、コブロスタノール等の動物性ステロール類;フィトステロール、βシトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、エルゴステロール等の植物性ステロール類;ミコステロール、チモステロール等の微生物由来ステロール類などや、これらステロール類とオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オリーブ油などの天然油脂を分解して得られる脂肪酸等との脂肪酸エステル、ステロール類の水酸基の水素原子をアルキル基又はアルケニル基で置換したアルキル(アルケニル)エーテル誘導体、アシル基で置換したアルキル(アルケニル)エステル、糖残基で置換した配糖体等の誘導体が挙げられる。
これらのうち、乳化粒子を細かくし、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、コレステロール、フィトステロール、脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、コレステロール、フィトステロールから選ばれる1種以上を含むのがより好ましく、コレステロールを含むのがさらに好ましい。
成分(D)のコレステロール類は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ塗布後のべたつきを抑制し、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.1~4質量%であるのが好ましく、0.2~3質量%がより好ましく、0.4~1.3質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、さらに、(E)多糖類を含有することができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制することができる。
多糖類とは、10以上の単糖が結合することで構成されている炭水化物であって、酸性多糖類、中性多糖類、塩基性多糖類等が挙げられる。酸性多糖類としては、カラギーナン、ペクチン、アラビアガム、キサンタンガム、ジェランガム、寒天、トラガントガム、サクシノグリカン、ヘパリン、ヒアルロン酸、アセチル化ヒアロルロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸、これらの塩等が挙げられる。中性多糖類としては、タマリンドシードガム、グァーガム、ローカストビーンガム、デンプン、プルラン、コンドロイチン等が挙げられる。塩基性多糖類としては、キチン、キトサン等が挙げられる。前記酸性多糖類のうち塩としては、薬学的又は生学的に許容される塩であればよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;亜鉛塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等を挙げることができる。なかでも、皮膚刺激性を低減させ、塗布時のべたつきのなさを向上させる観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩及びアルギニン塩から選択される1種又は2種以上の塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
多糖類とは、10以上の単糖が結合することで構成されている炭水化物であって、酸性多糖類、中性多糖類、塩基性多糖類等が挙げられる。酸性多糖類としては、カラギーナン、ペクチン、アラビアガム、キサンタンガム、ジェランガム、寒天、トラガントガム、サクシノグリカン、ヘパリン、ヒアルロン酸、アセチル化ヒアロルロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸、これらの塩等が挙げられる。中性多糖類としては、タマリンドシードガム、グァーガム、ローカストビーンガム、デンプン、プルラン、コンドロイチン等が挙げられる。塩基性多糖類としては、キチン、キトサン等が挙げられる。前記酸性多糖類のうち塩としては、薬学的又は生学的に許容される塩であればよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;亜鉛塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等を挙げることができる。なかでも、皮膚刺激性を低減させ、塗布時のべたつきのなさを向上させる観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩及びアルギニン塩から選択される1種又は2種以上の塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
これらのうち、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制する観点から、酸性多糖類が好ましく、カラギーナン、キサンタンガム、サクシノグリカン、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、アセチル化ヒアルロン酸及びアセチル化ヒアルロン酸塩から選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、カラギーナン、キサンタンガム、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩から選ばれる1種又は2種以上を含むのがさらに好ましく、キサンタンガムを含むのがよりさらに好ましい。
成分(E)の多糖類は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.01~2質量%であるのが好ましく、0.05~1質量%がより好ましく、0.1~0.5質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、さらに、(F)多価アルコールを含有することができ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させることができる。
多価アルコールは、分子内に2個以上の水酸基をもつ化合物であり、通常の皮膚外用剤に用いられるものであればいずれでも良い。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロパンジオール等が挙げられる。3価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。4価アルコールとしては、ジグリセリン、エリスリトール等が挙げられる。5価以上の多価アルコールとしては、トリグリセリン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マルチトース、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、マルビトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシエチレンプロピレングルコシド等の糖類及び糖アルコールが挙げられる。
多価アルコールは、分子内に2個以上の水酸基をもつ化合物であり、通常の皮膚外用剤に用いられるものであればいずれでも良い。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロパンジオール等が挙げられる。3価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。4価アルコールとしては、ジグリセリン、エリスリトール等が挙げられる。5価以上の多価アルコールとしては、トリグリセリン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マルチトース、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、マルビトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシエチレンプロピレングルコシド等の糖類及び糖アルコールが挙げられる。
成分(F)の多価アルコールとしては、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のしっとり感を向上させ、粘度を高める観点から、1,3-プロパンジオールを含むのが好ましい。
1,3-プロパンジオールの含有量は、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のしっとり感を向上させ、粘度を高める観点から全組成中に5~20質量%であるのが好ましく、6~15質量%がより好ましく、7~12質量%がさらに好ましい。
1,3-プロパンジオールの含有量は、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のしっとり感を向上させ、粘度を高める観点から全組成中に5~20質量%であるのが好ましく、6~15質量%がより好ましく、7~12質量%がさらに好ましい。
成分(F)の多価アルコールは、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑え、塗布後のしっとり感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に1~30質量%であるのが好ましく、4~25質量%がより好ましく、8~20質量%がさらに好ましい。
本発明において、水の含有量は、水中油型乳化化粧料の基剤として、乳化粒子を効率的に分散させ、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させる観点から、全組成中に15~90質量%であるのが好ましく、25~70質量%がより好ましく、35~55質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、成分(B)及び(C)以外の油成分、成分(A)以外の界面活性剤、成分(E)以外の水溶性高分子、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、成分(F)以外の保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、通常の方法に従って製造することができる。
本発明の水中油型乳化組成物の粘度は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制させる観点から、25℃で、10000~100000mPa・sであるのが好ましく、15000~75000mPa・sがより好ましく、20000~50000mPa・sがさらに好ましく、25000~35000mPa・sがよりさらに好ましい。
本発明において、粘度は、B型粘度計(芝浦システム社製、VDA2型)を用い、回転数6rpm、測定時間30秒、温度25℃で測定する。
本発明の水中油型乳化組成物の粘度は、分離抑制、結晶の析出抑制の安定性を向上させ、塗布時のコク感を向上させ、塗布後のべたつきを抑制させる観点から、25℃で、10000~100000mPa・sであるのが好ましく、15000~75000mPa・sがより好ましく、20000~50000mPa・sがさらに好ましく、25000~35000mPa・sがよりさらに好ましい。
本発明において、粘度は、B型粘度計(芝浦システム社製、VDA2型)を用い、回転数6rpm、測定時間30秒、温度25℃で測定する。
本発明の水中油型乳化組成物は、水中油型乳化化粧料として好適であり、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料;スキンケア乳液、スキンケアクリーム、BBクリーム、美容液等のスキンケア化粧料などとして適用することができる。なかでも、スキンケア化粧料が好ましく、スキンケアクリームがより好ましい。
実施例1~12、比較例1~5
表1及び表2に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造し、外観(粘度)、安定性(分離、結晶の析出)、コク感、べたつきのなさ及びしっとり感を評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
表1及び表2に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造し、外観(粘度)、安定性(分離、結晶の析出)、コク感、べたつきのなさ及びしっとり感を評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
(製造方法)
全成分を加熱混合して、水中油型乳化化粧料を製造した。
全成分を加熱混合して、水中油型乳化化粧料を製造した。
(評価方法)
(1)外観(粘度):
製造直後の化粧料について、粘度を測定し、外観を以下の基準で評価した。
粘度はB型粘度計(芝浦システム社製、VDA2型)を用い、回転数6rpm、測定時間30秒、温度25℃で測定した。
乳液状 :粘度10000mPa・s未満。
クリーム状:粘度10000mPa・s以上。
(1)外観(粘度):
製造直後の化粧料について、粘度を測定し、外観を以下の基準で評価した。
粘度はB型粘度計(芝浦システム社製、VDA2型)を用い、回転数6rpm、測定時間30秒、温度25℃で測定した。
乳液状 :粘度10000mPa・s未満。
クリーム状:粘度10000mPa・s以上。
(2)安定性(分離):
各水中油型乳化化粧料をガラス瓶(ED-40、透明瓶、浅井硝子社製)に80mL入れて密封し、60℃の恒温槽に30日間静置した後、25℃の恒温槽で1日静置し、分離の有無について目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎:ガラス容器を横、及び上から観察しても、分離がない。
○:ガラス容器を横から観察すると、分離が見えないが、上から見ると、表面にわずかに油滴が点在している。
△:ガラス容器を横から観察すると、分離があり、分離が1mm未満である。
×:ガラス容器を横から観察すると、分離があり、分離が1mm以上である。
各水中油型乳化化粧料をガラス瓶(ED-40、透明瓶、浅井硝子社製)に80mL入れて密封し、60℃の恒温槽に30日間静置した後、25℃の恒温槽で1日静置し、分離の有無について目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎:ガラス容器を横、及び上から観察しても、分離がない。
○:ガラス容器を横から観察すると、分離が見えないが、上から見ると、表面にわずかに油滴が点在している。
△:ガラス容器を横から観察すると、分離があり、分離が1mm未満である。
×:ガラス容器を横から観察すると、分離があり、分離が1mm以上である。
(3)安定性(結晶の析出)
各水中油型乳化化粧料をガラス瓶(ED-40、透明瓶、浅井硝子社製)に80mL入れて密封し、60℃の恒温槽に30日間静置した後、25℃の恒温槽で1日静置し、結晶の析出について目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎:ガラス容器を上から観察し、結晶の析出がない。
○:ガラス容器を上から観察し、表面の一部にわずかに結晶の析出が見える。
△:ガラス容器を上から観察し、表面の一部に明らかに結晶の析出が見える。
×:ガラス容器を上から観察し、表面一面に結晶が析出している。
各水中油型乳化化粧料をガラス瓶(ED-40、透明瓶、浅井硝子社製)に80mL入れて密封し、60℃の恒温槽に30日間静置した後、25℃の恒温槽で1日静置し、結晶の析出について目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎:ガラス容器を上から観察し、結晶の析出がない。
○:ガラス容器を上から観察し、表面の一部にわずかに結晶の析出が見える。
△:ガラス容器を上から観察し、表面の一部に明らかに結晶の析出が見える。
×:ガラス容器を上から観察し、表面一面に結晶が析出している。
(4)コク感:
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばしたときのコク感について、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
なお、コク感とは、水中油型乳化化粧料を肌に伸ばしたときに、伸ばし始めは水中油型乳化組成物を硬く感じるが、伸ばし続けると急激に柔らかくなり、伸ばしているときの指の抵抗感の変化を明確に感じ、水中油型乳化組成物が肌になじんでいく実感を感じることができることを示す。
5;コク感を非常に感じる。
4;コク感を感じる。
3;コク感をやや感じる。
2;コク感をあまり感じない。
1;コク感を明らかに感じない。
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばしたときのコク感について、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
なお、コク感とは、水中油型乳化化粧料を肌に伸ばしたときに、伸ばし始めは水中油型乳化組成物を硬く感じるが、伸ばし続けると急激に柔らかくなり、伸ばしているときの指の抵抗感の変化を明確に感じ、水中油型乳化組成物が肌になじんでいく実感を感じることができることを示す。
5;コク感を非常に感じる。
4;コク感を感じる。
3;コク感をやや感じる。
2;コク感をあまり感じない。
1;コク感を明らかに感じない。
(5)べたつきのなさ:
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばした後、肌を触ったときのべたつきのなさについて、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
5;べたつきが全くない。
4;べたつきがない。
3;べたつきがほとんどない。
2;べたつきがややある。
1;べたつきが明らかにある。
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばした後、肌を触ったときのべたつきのなさについて、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
5;べたつきが全くない。
4;べたつきがない。
3;べたつきがほとんどない。
2;べたつきがややある。
1;べたつきが明らかにある。
(6)しっとり感:
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばした後、肌を触ったときのしっとり感について、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
5;しっとり感が明らかにある。
4;しっとり感がある。
3;しっとり感がややある。
2;しっとり感があまりない。
1;しっとり感が明らかにない。
5名の専門評価者が、各水中油型乳化化粧料0.04gを指にとり、前腕内側の肌に4×7cm2の大きさに塗布し、1秒間に1回の速さで肘から手首方向に往復して伸ばし、25秒間伸ばした後、肌を触ったときのしっとり感について、下記の5段階で評価した。結果は、5名の平均点で示した。
5;しっとり感が明らかにある。
4;しっとり感がある。
3;しっとり感がややある。
2;しっとり感があまりない。
1;しっとり感が明らかにない。
以下、本発明の処方例(クリーム)を示す。いずれも実施例と同等の効果を有するものである。
処方例1(クリーム)
(成分) 含有量(質量%)
水素添加大豆リン脂質
(商品名:PHOSPHOLIPID PCSH70、日本精化社製) 3.0
セトステアリルアルコール(商品名:カルコール 6850、花王社製) 3.0
ベヘニルアルコール 1.0
コレステロール(商品名:コレステロール JSQI、日本精化社製) 0.8
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル
(商品名:ココナード MT、花王社製) 20.0
シュガースクワラン
(商品名:NIKKOL シュガースクワラン、日光ケミカルズ社製) 8.0
オリブ油(商品名:Cropure OL、クローダジャパン社製) 2.0
ホホバ油(商品名:精製ホホバ油、香栄興業社製) 0.5
シア脂(商品名:Cropure Shea Butter、クローダジャパン社製)
0.1
マンゴー種子脂(商品名:マンゴーバター、香栄興業社製) 0.1
1,3-ブチレングリコール
(商品名:ハイシュガーケイン-BG、高級アルコール工業社製) 7.0
1,3-プロパンジオール
(商品名:1,3-プロパンジオール、張家港美景栄化学工業社製) 7.0
キサンタンガム
(商品名:ノムコート ZZ、日清オイリオグループ社製) 0.2
濃グリセリン(商品名:RG・コ・P、日油社製) 5.0
エデト酸二ナトリウム 0.05
フェノキシエタノール 0.5
水酸化カリウム 0.03
コメ発酵液(商品名:ホルス 吟醸エキスAL、ホルス社製) 4.0
アシタバエキス(商品名:アシタバ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.5
シソエキス(1)(商品名:シソ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.05
ヒメフウロエキス(商品名:プリンセスケア、一丸ファルコス社製) 0.2
テンニンカ果実エキス
(商品名:テンニンカ果実抽出液BG80、丸善製薬社製) 0.2
チャ葉エキス(商品名:WHITE TEA EX、長谷川香料社製) 0.2
チャ葉エキス(商品名:和ISM@<宇治茶>、丸善製薬社製) 0.8
ゲンノショウコエキス
(商品名:ゲンノショウコ抽出液 BG-J、丸善製薬社製) 2.5
ワレモコウエキス(商品名:ジユ抽出液-R、丸善製薬社製) 3.0
ローヤルゼリーエキス
(商品名:ローヤルゼリーエキス、一丸ファルコス製) 0.03
精製水 残 量
合計 100
(成分) 含有量(質量%)
水素添加大豆リン脂質
(商品名:PHOSPHOLIPID PCSH70、日本精化社製) 3.0
セトステアリルアルコール(商品名:カルコール 6850、花王社製) 3.0
ベヘニルアルコール 1.0
コレステロール(商品名:コレステロール JSQI、日本精化社製) 0.8
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル
(商品名:ココナード MT、花王社製) 20.0
シュガースクワラン
(商品名:NIKKOL シュガースクワラン、日光ケミカルズ社製) 8.0
オリブ油(商品名:Cropure OL、クローダジャパン社製) 2.0
ホホバ油(商品名:精製ホホバ油、香栄興業社製) 0.5
シア脂(商品名:Cropure Shea Butter、クローダジャパン社製)
0.1
マンゴー種子脂(商品名:マンゴーバター、香栄興業社製) 0.1
1,3-ブチレングリコール
(商品名:ハイシュガーケイン-BG、高級アルコール工業社製) 7.0
1,3-プロパンジオール
(商品名:1,3-プロパンジオール、張家港美景栄化学工業社製) 7.0
キサンタンガム
(商品名:ノムコート ZZ、日清オイリオグループ社製) 0.2
濃グリセリン(商品名:RG・コ・P、日油社製) 5.0
エデト酸二ナトリウム 0.05
フェノキシエタノール 0.5
水酸化カリウム 0.03
コメ発酵液(商品名:ホルス 吟醸エキスAL、ホルス社製) 4.0
アシタバエキス(商品名:アシタバ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.5
シソエキス(1)(商品名:シソ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.05
ヒメフウロエキス(商品名:プリンセスケア、一丸ファルコス社製) 0.2
テンニンカ果実エキス
(商品名:テンニンカ果実抽出液BG80、丸善製薬社製) 0.2
チャ葉エキス(商品名:WHITE TEA EX、長谷川香料社製) 0.2
チャ葉エキス(商品名:和ISM@<宇治茶>、丸善製薬社製) 0.8
ゲンノショウコエキス
(商品名:ゲンノショウコ抽出液 BG-J、丸善製薬社製) 2.5
ワレモコウエキス(商品名:ジユ抽出液-R、丸善製薬社製) 3.0
ローヤルゼリーエキス
(商品名:ローヤルゼリーエキス、一丸ファルコス製) 0.03
精製水 残 量
合計 100
処方例2(クリーム)
(成分) 含有量(質量%)
水素添加大豆リン脂質
(商品名:PHOSPHOLIPID PCSH70、日本精化社製) 3.0
セトステアリルアルコール
(商品名:カルコール 6850、花王社製) 3.0
ベヘニルアルコール 1.0
コレステロール
(商品名:コレステロール JSQI、日本精化社製) 0.6
マカデミア油(商品名:精製マカデミア油、日油社製) 15.0
メドウフォーム油
(商品名:Meadowfoam Seed Oil、Natural Plant Products社製) 15.0
ホホバ油(商品名:精製ホホバ油、香栄興業社製) 0.5
シア脂(商品名:Cropure Shea Butter、クローダジャパン社製)
0.1
マンゴー種子脂(商品名:マンゴーバター、香栄興業社製) 0.1
1,3-プロパンジオール
(商品名:1,3-プロパンジオール、張家港美景栄化学工業社製) 20.0
キサンタンガム
(商品名:ノムコート ZZ、日清オイリオグループ社製) 0.2
濃グリセリン(商品名:RG・コ・P、日油社製) 5.0
エデト酸二ナトリウム 0.05
フェノキシエタノール 0.5
水酸化カリウム 0.02
コメ発酵液(商品名:ホルス 吟醸エキスAL、ホルス社製) 0.03
アシタバエキス(商品名:アシタバ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.05
シソエキス(1)(商品名:シソ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.01
ヒメフウロエキス(商品名:プリンセスケア、一丸ファルコス社製) 0.03
テンニンカ果実エキス
(商品名:テンニンカ果実抽出液BG80(部外品用) 0.05
チャ葉エキス(商品名:WHITE TEA EX、長谷川香料社製) 0.05
チャ葉エキス(商品名:和ISM@<宇治茶>、丸善製薬社製) 0.05
ゲンノショウコエキス
(商品名:ゲンノショウコ抽出液 BG-J、丸善製薬社製) 0.05
ワレモコウエキス(商品名:ジユ抽出液-R、丸善製薬社製) 0.05
ローヤルゼリーエキス
(商品名:ローヤルゼリーエキス、一丸ファルコス社製) 0.005
精製水 残 量
合計 100
(成分) 含有量(質量%)
水素添加大豆リン脂質
(商品名:PHOSPHOLIPID PCSH70、日本精化社製) 3.0
セトステアリルアルコール
(商品名:カルコール 6850、花王社製) 3.0
ベヘニルアルコール 1.0
コレステロール
(商品名:コレステロール JSQI、日本精化社製) 0.6
マカデミア油(商品名:精製マカデミア油、日油社製) 15.0
メドウフォーム油
(商品名:Meadowfoam Seed Oil、Natural Plant Products社製) 15.0
ホホバ油(商品名:精製ホホバ油、香栄興業社製) 0.5
シア脂(商品名:Cropure Shea Butter、クローダジャパン社製)
0.1
マンゴー種子脂(商品名:マンゴーバター、香栄興業社製) 0.1
1,3-プロパンジオール
(商品名:1,3-プロパンジオール、張家港美景栄化学工業社製) 20.0
キサンタンガム
(商品名:ノムコート ZZ、日清オイリオグループ社製) 0.2
濃グリセリン(商品名:RG・コ・P、日油社製) 5.0
エデト酸二ナトリウム 0.05
フェノキシエタノール 0.5
水酸化カリウム 0.02
コメ発酵液(商品名:ホルス 吟醸エキスAL、ホルス社製) 0.03
アシタバエキス(商品名:アシタバ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.05
シソエキス(1)(商品名:シソ抽出液 BG、丸善製薬社製) 0.01
ヒメフウロエキス(商品名:プリンセスケア、一丸ファルコス社製) 0.03
テンニンカ果実エキス
(商品名:テンニンカ果実抽出液BG80(部外品用) 0.05
チャ葉エキス(商品名:WHITE TEA EX、長谷川香料社製) 0.05
チャ葉エキス(商品名:和ISM@<宇治茶>、丸善製薬社製) 0.05
ゲンノショウコエキス
(商品名:ゲンノショウコ抽出液 BG-J、丸善製薬社製) 0.05
ワレモコウエキス(商品名:ジユ抽出液-R、丸善製薬社製) 0.05
ローヤルゼリーエキス
(商品名:ローヤルゼリーエキス、一丸ファルコス社製) 0.005
精製水 残 量
合計 100
Claims (6)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)リン脂質 1.2~5質量%、
(B)炭素数14~18の高級アルコール、
(C)25℃で液状の油剤 1~50質量%
を含有する水中油型乳化組成物。 - さらに、(D)コレステロール類を含有する請求項1記載の水中油型乳化組成物。
- さらに、(E)多糖類を含有する請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.1~10である請求項1~3のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.05~1である請求項1~4のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- さらに、(F)多価アルコールを含有する請求項1~5のいずれか1項記載の水中油型乳化化組成物。
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