JP2023013227A - 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュール - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュール Download PDF

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千尋 林
Chihiro Hayashi
信次 土川
Shinji Tsuchikawa
高示 森田
Koji Morita
真樹 山口
Masaki Yamaguchi
哲郎 岩倉
Tetsuo Iwakura
祐治 登坂
Yuji Tosaka
裕一 島山
Yuichi Shimayama
洸介 村井
Kosuke Murai
雅史 大治
Masashi Oji
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Abstract

【課題】チタン系無機充填材を配合した樹脂組成物において、優れた耐熱性を有する樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュールを提供する。【解決手段】(A)熱硬化性樹脂と、(B)チタン系無機充填材と、(C)チタネート系カップリング剤と、を配合してなる、樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュールである。【選択図】なし

Description

本実施形態は、樹脂組成物、プリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュールに関する。
近年、スマートフォン等の携帯端末が普及し、さらにはIoT(Internet of Things)等の技術革新が進んだ結果、無線通信機能を有する家電製品及び電子機器が増加している。これによって無線ネットワークの通信トラフィックが増大し、通信速度及び通信品質が低下することが懸念されている。
当該問題を解決するため、第5世代移動通信システム(以下、「5G」と称することがある。)の開発が進められており、現在、既に利用されつつある。5Gにおいては、複数のアンテナ素子を用いて高度なビームフォーミング及び空間多重を行なうと共に、従来から使用されている6GHz帯の周波数の信号に加えて、数十GHzといった、より高い周波数のミリ波帯の信号を使用する。それによって、通信速度の高速化及び通信品質の向上が期待されている。
一方で、スマートフォン等の携帯端末は小型化が求められるため、アンテナモジュールの小型化も必要であり、アンテナモジュールの小型化を達成するには基板の比誘電率(Dk)を高くする必要があることが広く知られている。
基板の比誘電率(Dk)を高める方法としては、高い比誘電率(Dk)を有する充填材を添加する方法が用いられている。
特許文献1には、N吸着法によるBET比表面積が0.1~2.0m/gの範囲内で、かつ、空気透過法により測定した平均粒径が0.8~100μmの範囲内である酸化チタンまたはチタン酸塩からなるセラミックス粉末が開示されている。
国際公開第2010/027074号
特許文献1の技術によると、合成樹脂と複合化した場合に、十分に高い比誘電率と、十分に低い誘電正接を示す誘電性複合材料を与えることができるセラミックス粉末を提供することができるとされている。
しかしながら、本発明者等の検討によると、チタン系無機充填材を高い比率で配合する場合に、はんだ耐熱性が低下することが判明しており、改善が望まれている。
本実施形態は、このような現状に鑑み、チタン系無機充填材を配合した樹脂組成物において、優れた耐熱性を有する樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュールを提供することを課題とする。
本発明者等は上記の課題を解決すべく検討を進めた結果、下記の本実施形態により課題を解決できることを見出した。
すなわち、本実施形態は、下記[1]~[16]に関する。
[1](A)熱硬化性樹脂と、
(B)チタン系無機充填材と、
(C)チタネート系カップリング剤と、
を配合してなる、樹脂組成物。
[2](B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)が、0.1~20μmである、上記[1]に記載の樹脂組成物。
[3](B)チタン系無機充填材が、チタン酸塩である、上記[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記チタン酸塩が、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛及びチタン酸アルミニウムからなる群から選択される1種以上である、上記[3]に記載の樹脂組成物。
[5](B)チタン系無機充填材と、(C)チタネート系カップリング剤と、を混合してから、(A)熱硬化性樹脂と配合してなるものである、上記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]さらに、(D)前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材を含有する、上記[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7](D)前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材が、シリカ及びアルミナからなる群から選択される1種以上である、上記[6]に記載の樹脂組成物。
[8]前記(A)熱硬化性樹脂が、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物及びその誘導体からなる群から選択される1種以上である、上記[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9]硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)が、2~50である、上記[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10]アンテナモジュール用である、上記[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]上記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物を含有してなるプリプレグ。
[12]上記[11]に記載のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板。
[13]上記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物を含有してなる樹脂フィルム。
[14]上記[11]に記載のプリプレグ、上記[12]に記載の積層板及び上記[13]に記載の樹脂フィルムからなる群から選択される1種以上を含有してなる多層プリント配線板。
[15]上記[14]に記載の多層プリント配線板を含有してなるアンテナ装置。
[16]上記[15]に記載のアンテナ装置と、給電回路と、を含有してなるアンテナモジュール。
本実施形態によれば、チタン系無機充填材を配合した樹脂組成物において、優れた耐熱性を有する樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、積層板、樹脂フィルム、多層プリント配線板、アンテナ装置及びアンテナモジュールを提供することができる。
本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
例えば、数値範囲「X~Y」(X、Yは実数)という表記は、X以上、Y以下である数値範囲を意味する。そして、本明細書における「X以上」という記載は、X及びXを超える数値を意味する。また、本明細書における「Y以下」という記載は、Y及びY未満の数値を意味する。
本明細書中に記載されている数値範囲の下限値及び上限値は、それぞれ他の数値範囲の下限値又は上限値と任意に組み合わせられる。
本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の下限値又は上限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書に例示する各成分及び材料は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本明細書において、樹脂組成物中の各成分の含有量は、樹脂組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、樹脂組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「樹脂組成物」とは、後述する各成分の混合物、当該混合物を半硬化させた物を含む。
本明細書において、「固形分」とは、溶剤等の揮発する物質を除いた不揮発分のことであり、樹脂組成物を乾燥させた際に、揮発せずに残る成分を示し、室温で液状、水飴状及びワックス状のものも含む。ここで、本明細書において室温とは25℃を示す。
本明細書に記載されている作用機序は推測であって、本実施形態に係る樹脂組成物の効果を奏する機序を限定するものではない。
本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も本実施形態に含まれる。
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、
(A)熱硬化性樹脂と、
(B)チタン系無機充填材と、
(C)チタネート系カップリング剤と、
を配合してなる、樹脂組成物である。
なお、以下の説明において、(A)熱硬化性樹脂を、「(A)成分」と称する場合がある。
また、(B)チタン系無機充填材を、「(B)成分」と称する場合がある。
また、(C)チタネート系カップリング剤を、「(C)成分」と称する場合がある。
本実施形態の樹脂組成物が、優れた耐熱性を有する理由については次のように推測される。
本実施形態の樹脂組成物は、(B)チタン系無機充填材と共に、(C)チタネート系カップリング剤を配合してなるものである。
(C)チタネート系カップリング剤は、チタン原子及び有機基を含むため、(B)チタン系無機充填材及び(A)熱硬化性樹脂の双方と高い親和性を有する。そのため、(C)チタネート系カップリング剤は、(B)チタン系無機充填材と強固に結合すると共に、(A)熱硬化性樹脂とも強固に結合していると考えられる。これによって、樹脂組成物中における有機-無機界面の結合力が効果的に補強され、耐熱性が向上したものと考えられる。
以下、本実施形態の樹脂組成物が含有し得る各成分について順に説明する。
<(A)熱硬化性樹脂>
(A)熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
(A)熱硬化性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、(A)熱硬化性樹脂としては、耐熱性、低熱膨張性、及び(B)チタン系無機充填材による意図しない硬化促進効果を受け難く、回路埋め込み等の成形性に優れるという観点から、マレイミド樹脂が好ましく、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物及びその誘導体からなる群から選択される1種以上がより好ましい。
なお、以下の説明において、「N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物及びその誘導体からなる群から選択される1種以上」を「マレイミド系樹脂」と称する場合がある。
また、以下の説明で、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物を「マレイミド化合物(AX)」又は「(AX)成分」と称する場合がある。
また、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物の誘導体を「マレイミド化合物誘導体(AY)」又は「(AY)成分」と称する場合がある。
(マレイミド化合物(AX))
マレイミド化合物(AX)は、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物であれば特に限定されない。
マレイミド化合物(AX)としては、誘電特性、導体接着性及び耐熱性の観点から、N-置換マレイミド基を2個以上有するマレイミド化合物(A1)[以下、「マレイミド化合物(A1)」又は「(A1)成分」と称する場合がある。]が好ましく、N-置換マレイミド基を2個以上有する芳香族マレイミド化合物がより好ましく、N-置換マレイミド基を2個有する芳香族ビスマレイミド化合物がさらに好ましい。
なお、本明細書中、「芳香族マレイミド化合物」とは、芳香環に直接結合するN-置換マレイミド基を有する化合物を意味し、「芳香族ビスマレイミド化合物」とは、芳香環に直接結合するN-置換マレイミド基を2個有する化合物を意味する。
〔マレイミド化合物(A1)〕
マレイミド化合物(A1)としては、下記一般式(A1-1)で表されるマレイミド化合物が好ましい。
Figure 2023013227000001

(式中、Xa11は、2価の有機基である。)
上記一般式(A1-1)中のXa11は、2価の有機基である。
上記一般式(A1-1)中のXa11が表す2価の有機基としては、例えば、下記一般式(A1-2)で表される2価の基、下記一般式(A1-3)で表される2価の基、下記一般式(A1-4)で表される2価の基、下記一般式(A1-5)で表される2価の基、下記一般式(A1-6)で表される2価の基等が挙げられる。
Figure 2023013227000002

(式中、Ra11は、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。na11は0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(A1-2)中のRa11が表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等の炭素数1~5のアルキル基;炭素数2~5のアルケニル基、炭素数2~5のアルキニル基などが挙げられる。炭素数1~5の脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。該炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1~3の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記一般式(A1-2)中のna11は0~4の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは0~2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。
a11が2以上の整数である場合、複数のRa11同士は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2023013227000003

(式中、Ra12及びRa13は、各々独立に、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。Xa12は炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、ケト基、単結合、又は下記一般式(A1-3-1)で表される2価の基である。na12及びna13は、各々独立に、0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(A1-3)中のRa12及びRa13が表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等の炭素数1~5のアルキル基;炭素数2~5のアルケニル基、炭素数2~5のアルキニル基などが挙げられる。炭素数1~5の脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。該炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1~3の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記一般式(A1-3)中のXa12が表す炭素数1~5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2-ジメチレン基、1,3-トリメチレン基、1,4-テトラメチレン基、1,5-ペンタメチレン基等が挙げられる。該炭素数1~5のアルキレン基としては、炭素数1~3のアルキレン基が好ましく、炭素数1又は2のアルキレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
上記一般式(A1-3)中のXa12が表す炭素数2~5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数2~4のアルキリデン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキリデン基がより好ましく、イソプロピリデン基がさらに好ましい。
上記一般式(A1-3)中のna12及びna13は、各々独立に、0~4の整数である。
a12又はna13が2以上の整数である場合、複数のRa12同士又は複数のRa13同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(A1-3)中のXa12が表す一般式(A1-3-1)で表される2価の基は以下のとおりである。
Figure 2023013227000004

(式中、Ra14及びRa15は、各々独立に、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。Xa13は炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、ケト基又は単結合である。na14及びna15は、各々独立に、0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(A1-3-1)中のRa14及びRa15が表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等の炭素数1~5のアルキル基;炭素数2~5のアルケニル基、炭素数2~5のアルキニル基などが挙げられる。炭素数1~5の脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。該炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1~3の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記一般式(A1-3-1)中のXa13が表す炭素数1~5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2-ジメチレン基、1,3-トリメチレン基、1,4-テトラメチレン基、1,5-ペンタメチレン基等が挙げられる。該炭素数1~5のアルキレン基としては、炭素数1~3のアルキレン基が好ましく、炭素数1又は2のアルキレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
上記一般式(A1-3-1)中のXa13が表す炭素数2~5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数2~4のアルキリデン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキリデン基がより好ましく、イソプロピリデン基がさらに好ましい。
上記一般式(A1-3-1)中のXa13としては、上記選択肢の中でも、炭素数2~5のアルキリデン基が好ましく、炭素数2~4のアルキリデン基がより好ましく、イソプロピリデン基がさらに好ましい。
上記一般式(A1-3-1)中のna14及びna15は、各々独立に、0~4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0~2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。
a14又はna15が2以上の整数である場合、複数のRa14同士又は複数のRa15同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(A1-3)中のXa12としては、上記選択肢の中でも、炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、上記一般式(A1-3-1)で表される2価の基が好ましく、炭素数1~5のアルキレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
Figure 2023013227000005

(式中、na16は0~10の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(A1-4)中のna16は、入手容易性の観点から、好ましくは0~5の整数、より好ましくは0~4の整数、さらに好ましくは0~3の整数である。
Figure 2023013227000006

(式中、na17は0~5の数である。*は結合部位を表す。)
Figure 2023013227000007

(式中、Ra16及びRa17は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~5の脂肪族炭化水素基である。na18は1~8の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(A1-6)中のRa16及びRa17が表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等の炭素数1~5のアルキル基;炭素数2~5のアルケニル基、炭素数2~5のアルキニル基などが挙げられる。炭素数1~5の脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。
上記一般式(A1-6)中のna18は1~8の整数であり、好ましくは1~5の整数、より好ましくは1~3の整数、さらに好ましくは1である。na18が2以上の整数である場合、複数のRa16同士又は複数のRa17同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
マレイミド化合物(A1)としては、例えば、芳香族ビスマレイミド化合物、芳香族ポリマレイミド化合物、脂肪族マレイミド化合物等が挙げられる。
マレイミド化合物(A1)の具体例としては、N,N’-エチレンビスマレイミド、N,N’-ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’-(1,3-フェニレン)ビスマレイミド、N,N’-[1,3-(2-メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’-[1,3-(4-メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’-(1,4-フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4-マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4-マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4-マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4-マレイミドフェニル)ケトン、ビス(4-マレイミドシクロヘキシル)メタン、1,4-ビス(4-マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1,4-ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(マレイミドメチル)ベンゼン、1,3-ビス(4-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、4,4-ビス(3-マレイミドフェノキシ)ビフェニル、4,4-ビス(4-マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス(4-マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド等が挙げられる。これらの中でも、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンが好ましい。
(マレイミド化合物誘導体(AY))
マレイミド化合物誘導体(AY)としては、上記したマレイミド化合物(AX)由来の構造単位とジアミン化合物由来の構造単位とを有するアミノマレイミド化合物[以下、「アミノマレイミド化合物(A2)」又は「(A2)成分」と称する場合がある。]が好ましい。
〔アミノマレイミド化合物(A2)〕
アミノマレイミド化合物(A2)は、マレイミド化合物(AX)由来の構造単位とジアミン化合物[以下、「ジアミン化合物(a)」又は「(a)成分」と称する場合がある。]由来の構造単位とを有する。
《マレイミド化合物(AX)由来の構造単位》
マレイミド化合物(AX)由来の構造単位としては、例えば、マレイミド化合物(AX)が有するN-置換マレイミド基のうち、少なくとも1つのN-置換マレイミド基が、ジアミン化合物が有するアミノ基とマイケル付加反応してなる構造単位が挙げられる。
アミノマレイミド化合物(A2)中に含まれるマレイミド化合物(AX)由来の構造単位は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。
アミノマレイミド化合物(A2)中におけるマレイミド化合物(AX)由来の構造単位の含有量は、特に限定されないが、好ましくは5~95質量%、より好ましくは30~93質量%、さらに好ましくは60~90質量%である。アミノマレイミド化合物(A2)中におけるマレイミド化合物(AX)由来の構造単位の含有量が上記範囲内であると、誘電特性及びフィルムハンドリング性がより良好になる傾向にある。
《ジアミン化合物(a)由来の構造単位》
ジアミン化合物(a)由来の構造単位としては、例えば、ジアミン化合物(a)が有する2個のアミノ基のうち、一方又は両方のアミノ基が、マレイミド化合物(AX)が有するN-置換マレイミド基とマイケル付加反応してなる構造単位が挙げられる。
アミノマレイミド化合物(A2)中に含まれるジアミン化合物(a)由来の構造単位は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。
ジアミン化合物(a)が有するアミノ基は第1級アミノ基であることが好ましい。
第1級アミノ基を2個有するジアミン化合物(a)由来の構造単位としては、例えば、下記一般式(a-1)で表される基、下記一般式(a-2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2023013227000008

(式中、Xa21は2価の有機基であり、*は結合部位を表す。)
上記一般式(a-1)及び上記一般式(a-2)中のXa21は2価の有機基であり、ジアミン化合物(a)から2個の第1級アミノ基を除いた2価の基に相当する。
上記一般式(a-1)及び上記一般式(a-2)中のXa21は、下記一般式(a-3)で表される2価の基であることが好ましい。
Figure 2023013227000009

(式中、Ra21及びRa22は、各々独立に、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、炭素数1~5のアルコキシ基、水酸基又はハロゲン原子である。Xa22は、炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、ケト基、フルオレニレン基、単結合、又は下記一般式(a-3-1)若しくは下記一般式(a-3-2)で表される2価の基である。na21及びna22は、各々独立に、0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
Figure 2023013227000010

(式中、Ra23及びRa24は、各々独立に、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。Xa23は炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、m-フェニレンジイソプロピリデン基、p-フェニレンジイソプロピリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、ケト基又は単結合である。na23及びna24は、各々独立に、0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
Figure 2023013227000011

(式中、Ra25は、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子である。Xa24及びXa25は、各々独立に、炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、ケト基又は単結合である。na25は0~4の整数である。*は結合部位を表す。)
上記一般式(a-3)、上記一般式(a-3-1)及び上記一般式(a-3-2)中のRa21、Ra22、Ra23、Ra24及びRa25が表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等の炭素数1~5のアルキル基;炭素数2~5のアルケニル基、炭素数2~5のアルキニル基などが挙げられる。炭素数1~5の脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。該炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1~3の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記一般式(a-3)中のXa22、上記一般式(a-3-1)中のXa23並びに上記一般式(a-3-2)中のXa24及びXa25が表す炭素数1~5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2-ジメチレン基、1,3-トリメチレン基、1,4-テトラメチレン基、1,5-ペンタメチレン基等が挙げられる。該炭素数1~5のアルキレン基としては、炭素数1~3のアルキレン基が好ましく、炭素数1又は2のアルキレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
上記一般式(a-3)中のXa22、上記一般式(a-3-1)中のXa23、並びに上記一般式(a-3-2)中のXa24及びXa25が表す炭素数2~5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。該炭素数2~5のアルキリデン基としては、炭素数2~4のアルキリデン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキリデン基がより好ましく、イソプロピリデン基がさらに好ましい。
上記一般式(a-3)中のna21及びna22は、各々独立に、0~4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0~3の整数、より好ましくは0~2の整数、さらに好ましくは0又は2である。
a21又はna22が2以上の整数である場合、複数のRa21同士又は複数のRa22同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(a-3-1)中のna23及びna24は、各々独立に、0~4の整数であり、入手容易性の観点から、いずれも、好ましくは0~2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。
a23又はna24が2以上の整数である場合、複数のRa23同士又は複数のRa24同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(a-3-2)中のna25は、0~4の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは0~2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。
a25が2以上の整数である場合、複数のRa25同士は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
アミノマレイミド化合物(A2)中におけるジアミン化合物(a)由来の構造単位の含有量は、特に限定されないが、好ましくは5~95質量%、より好ましくは7~70質量%、さらに好ましくは10~40質量%である。アミノマレイミド化合物(A2)中におけるジアミン化合物(a)由来の構造単位の含有量が上記範囲内であると、誘電特性、耐熱性、難燃性及びガラス転移温度がより良好になる傾向にある。
ジアミン化合物(a)としては、例えば、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルケトン、4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシベンジジン、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3-ビス〔1-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-1-メチルエチル〕ベンゼン、1,4-ビス〔1-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-1-メチルエチル〕ベンゼン、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、3,3’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン等が挙げられる。
これらの中でも、ジアミン化合物(a)としては、有機溶媒への溶解性、反応性及び耐熱性に優れるという観点から、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、及び4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリンが好ましい。
アミノマレイミド化合物(A2)中における、ジアミン化合物(a)の-NH基由来の基(-NHも含む)の合計当量(Ta2)と、マレイミド化合物(AX)のN-置換マレイミド基由来の基の合計当量(Ta1)との当量比(Ta2/Ta1)は、特に限定されないが、誘電特性、耐熱性、難燃性及びガラス転移温度の観点から、好ましくは0.05~10、より好ましくは0.5~7、さらに好ましくは1~5である。なお、上記ジアミン化合物(a)の-NH基由来の基とは、-NH自体も含めるものとする。また、上記マレイミド化合物(AX)のN-置換マレイミド基由来の基とは、N-置換マレイミド基自体も含めるものとする。
アミノマレイミド化合物(A2)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは400~10,000、より好ましくは500~6,000、さらに好ましくは1,000~6,000である。アミノマレイミド化合物(A2)の重量平均分子量(Mw)は実施例に記載の方法によって測定することができる。
(アミノマレイミド化合物(A2)の製造方法)
アミノマレイミド化合物(A2)は、例えば、マレイミド化合物(AX)とジアミン化合物(a)とを有機溶媒中で反応させることによって製造することができる。
マレイミド化合物(AX)とジアミン化合物(a)とを反応させることによって、マレイミド化合物(AX)とジアミン化合物(a)とがマイケル付加反応してなるアミノマレイミド化合物(A2)が得られる。
マレイミド化合物(AX)とジアミン化合物(a)とを反応させる際には、必要に応じて反応触媒を使用してもよい。
反応触媒としては、例えば、p-トルエンスルホン酸等の酸性触媒;トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミン等のアミン類;メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン等のリン系触媒などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応触媒の配合量は、特に限定されないが、反応速度及び反応均一性の観点から、マレイミド化合物(AX)及びジアミン化合物(a)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.01~5質量部、より好ましくは0.05~3質量部、さらに好ましくは0.1~2質量部である。
マイケル付加反応の反応温度は、反応速度等の作業性、反応中における生成物のゲル化抑制などの観点から、好ましくは50~160℃、より好ましくは60~150℃、さらに好ましくは70~140℃である。
マイケル付加反応の反応時間は、生産性及び十分に反応を進行させるという観点から、好ましくは0.5~10時間、より好ましくは1~8時間、さらに好ましくは2~6時間である。
但し、これらの反応条件は、使用する原料の種類等に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。
マイケル付加反応では有機溶媒を追加又は濃縮することによって、反応溶液の固形分濃度及び溶液粘度を調整してもよい。反応溶液の固形分濃度は、特に限定されないが、好ましくは10~90質量%、より好ましくは15~85質量%、さらに好ましくは20~80質量%である。反応原料の固形分濃度が上記下限値以上であると、良好な反応速度が得られ、生産性がより良好になる傾向にある。また、反応原料の固形分濃度が上記上限値以下であると、より良好な溶解性が得られ、撹拌効率が向上し、反応中における生成物のゲル化をより抑制できる傾向にある。
本実施形態の樹脂組成物において、(A)熱硬化性樹脂の配合量は、特に限定されないが、本実施形態の樹脂組成物中の樹脂成分の総和(100質量%)に対して、好ましくは5~100質量%、より好ましくは10~99.8質量%、さらに好ましくは20~99.5質量%である。
(A)熱硬化性樹脂の配合量が上記下限値以上であると、耐熱性、成形性、加工性及び導体接着性がより良好になる傾向にある。また、(A)熱硬化性樹脂の配合量が上記上限値以下であると、誘電特性がより良好になる傾向にある。
(A)熱硬化性樹脂中における上記マレイミド系樹脂の含有量は、特に限定されないが、(A)熱硬化性樹脂(100質量%)に対して、好ましくは80~100質量%、より好ましくは90~100質量%、さらに好ましくは95~100質量%である。
マレイミド系樹脂の含有量が上記下限値以上であると、耐熱性、成形性、加工性及び導体接着性がより良好になる傾向にある。また、マレイミド系樹脂の含有量が上記上限値以下であると、誘電特性がより良好になる傾向にある。
ここで、本明細書において、「樹脂成分」とは、樹脂及び硬化反応によって樹脂を形成する化合物を意味する。
例えば、本実施形態の樹脂組成物においては、(A)熱硬化性樹脂が樹脂成分に相当する。
本実施形態の樹脂組成物が、任意成分として、上記成分以外に樹脂又は硬化反応によって樹脂を形成する化合物を含有する場合、これらの任意成分も樹脂成分に含まれ、後述する硬化促進剤は樹脂成分に含めるものとする。
一方、無機充填材、(C)チタネート系カップリング剤及び難燃剤は、樹脂成分には含めないものとする。
本実施形態の樹脂組成物において、樹脂成分の配合量は、特に限定されないが、樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは5~80質量%、より好ましくは10~70質量%、さらに好ましくは15~50質量%である。
樹脂成分の配合量が上記下限値以上であると、耐熱性、成形性、加工性及び導体接着性がより良好になる傾向にある。また、樹脂成分の配合量が上記上限値以下であると、誘電特性がより良好になる傾向にある。
<(B)チタン系無機充填材>
本実施形態の樹脂組成物は、(B)チタン系無機充填材を含有する。
(B)チタン系無機充填材は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)チタン系無機充填材としては、例えば、二酸化チタン、チタン酸塩等が挙げられる。これらの中でも、樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)を高め易いという観点から、チタン酸塩が好ましい。
チタン酸塩としては、例えば、チタン酸アルカリ金属塩、チタン酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらの中でも、樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)を高め易いという観点から、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛及びチタン酸アルミニウムからなる群から選択される1種以上が好ましく、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムがより好ましい。
(B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)は、特に限定されないが、好ましくは0.1~20μm、より好ましくは0.5~15μm、さらに好ましくは0.7~10μmである。
(B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)が上記下限値以上であると、(B)チタン系無機充填材の比表面積が小さくなり、(B)チタン系無機充填材の固体表面による、(A)熱硬化性樹脂の意図しない硬化反応の促進が抑制され易い傾向にある。また、(B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)が上記上限値以下であると、樹脂組成物の硬化物の均質性がより良好になり易い傾向にある。
(B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
(B)チタン系無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、特に限定されないが、好ましくは10~3,000、より好ましくは13~2,500、さらに好ましくは15~2,000である。
(B)チタン系無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)が上記下限値以上であると、樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)をより高め易い傾向にある。また、(B)チタン系無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)が上記上限値以下であると、入手容易性、及び他の物性とのバランスを良好に保ち易い傾向にある。
(B)チタン系無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
本実施形態の樹脂組成物中における(B)チタン系無機充填材の配合量は、特に限定されないが、樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは15~80質量%、より好ましくは25~75質量%、さらに好ましくは30~70質量%である。
(B)チタン系無機充填材の配合量が上記下限値以上であると、樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)をより高め易い傾向にある。また、(B)チタン系無機充填材の配合量が上記上限値以下であると、成形性がより良好になり易い傾向にある。
<(C)チタネート系カップリング剤>
本実施形態の樹脂組成物は、(C)チタネート系カップリング剤を配合してなるものである。
(C)チタネート系カップリング剤は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)チタネート系カップリング剤としては、チタン原子と、チタン原子に結合する有機基を有するものが好ましい。
なお、本明細書中、「有機基」とは、有機化合物から1個の水素原子を除去して形成される基を意味する。
チタン原子に結合する有機基の炭素数は、好ましくは1~25、より好ましくは2~22、さらに好ましくは3~20である。
チタン原子に結合する有機基の数は、好ましくは1~4、より好ましくは2~4、さらに好ましくは3又は4である。
(C)チタネート系カップリング剤としては、下記一般式(C―1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2023013227000012

(式中、Rc1は、各々独立に、炭素数1~25の有機基である。)
c1で表される炭素数1~25の有機基の炭素数は、好ましくは1~25、より好ましくは2~22、さらに好ましくは3~20である。
c1で表される炭素数1~25の有機基としては、例えば、下記一般式(C―2)~(C―5)のいずれかで表される基が挙げられる。
Figure 2023013227000013

(式中、Rc2~Rc5は、各々独立に、炭素数1~25の脂肪族炭化水素基である。上記一般式(C-5)中、nc1は、1~5の整数である。)
上記一般式(C-2)~(C-5)中、Rc2~Rc5で表される炭素数1~25の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1~25のアルキル基、炭素数2~25のアルケニル基、炭素数2~25のアルキニル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1~25のアルキル基が好ましい。
炭素数1~25のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。
アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基を有していなくてもよい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、芳香族炭化水素基;芳香族複素環基;ハロゲン原子;アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基;これらが組み合わされた基などが挙げられる。置換基としてのアミノ基は、アルキル置換アミノ基であってもよく、アルキル置換アミノ基としては、例えば、N-アミノエチル-アミノエチルが挙げられる。置換基の炭素数としては、好ましくは1~10、より好ましくは1~5、さらに好ましくは1~4である。
以上の選択肢の中でも、上記一般式(C-1)中のRc1は、上記一般式(C-2)で表される基であることが好ましく、Rc2が、炭素数1~25のアルキル基である、上記一般式(C-2)で表される基であることがより好ましい。
c1は、1~5の整数であり、好ましくは2~4の整数、より好ましくは3又は4、さらに好ましくは4である。
(C)チタネートカップリング剤としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラヘキシルチタネート、テトラ(2-エチルヘキシル)チタネート、テトラオクチルチタネート、ブチルチタネートダイマー等が好ましく、テトライソプロピルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物中における(C)チタネート系カップリング剤の配合量は、特に限定されないが、(B)チタン系無機充填材100質量部に対して、好ましくは0.1~10質量部、より好ましくは1~8質量部、さらに好ましくは2~6質量部である。
(C)チタネート系カップリング剤の配合量が上記下限値以上であると、樹脂組成物の耐熱性をより向上させ易い傾向にある。また、(C)チタネート系カップリング剤の配合量が上記上限値以下であると、経済性がより良好になり易い傾向にある。
(C)チタネート系カップリング剤の配合方法は、表面未処理の(B)チタン系無機充填材を、他の成分に配合して組成物とした後、該組成物に(C)チタネート系カップリング剤を添加する、いわゆるインテグラルブレンド処理方式であってもよいが、より優れた耐熱性が得られ易いという観点から、本実施形態の樹脂組成物は、(B)チタン系無機充填材と、(C)チタネート系カップリング剤と、を混合してから、(A)熱硬化性樹脂と配合してなるものが好ましい。
(C)チタネート系カップリング剤による(B)チタン系無機充填材の表面処理方法としては、例えば、乾式表面処理法、湿式表面処理法等が挙げられる。
乾式表面処理法としては、例えば、(C)チタネート系カップリング剤又は溶媒で希釈した(C)チタネート系カップリング剤と(B)チタン系無機充填材とを混合した後、必要に応じて乾燥する方法が挙げられる。混合は、例えば、ミキサー等を用いて行えばよい。
湿式表面処理法としては、例えば、溶媒によってスラリー状にした(B)チタン系無機充填材と(C)チタネート系カップリング剤とを混合した後、濾過及び乾燥する方法が挙げられる。
<(D)低誘電無機充填材>
本実施形態の樹脂組成物は、樹脂組成物の硬化物を低熱膨張化するという観点から、さらに、(D)前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材(以下、「(D)低誘電無機充填材」ともいう)を含有することが好ましい。
(D)低誘電無機充填材は、無機化合物であるため、その添加によって樹脂組成物の熱膨張率の低減に寄与する。更には、(D)低誘電無機充填材は、(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低いため、その添加による樹脂組成物全体の比誘電率(Dk)の変化を小さく抑えることができる。その結果、(D)低誘電無機充填材を配合してなる樹脂組成物は、樹脂組成物としての比誘電率(Dk)を設計値から大きく変動させることなく、硬化物の熱膨張率を効果的に低減することができる。
(D)低誘電無機充填材は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)低誘電無機充填材は、(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材であれば特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、マイカ、ベリリア、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、タルク、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素等が挙げられる。これらの中でも、低熱膨張性の観点から、シリカ、アルミナ、マイカ及びタルクからなる群から選択される1種以上が好ましく、シリカ及びアルミナからなる群から選択される1種以上がより好ましく、シリカがさらに好ましい。
(D)低誘電無機充填材の平均粒子径(D50)は、特に限定されないが、好ましくは0.1~20μm、より好ましくは0.2~15μm、さらに好ましくは0.3~12μmである。
(D)低誘電無機充填材の平均粒子径(D50)が上記下限値以上であると、(D)低誘電無機充填材の分散性がより良好になり易い傾向にある。また、(D)低誘電無機充填材の平均粒子径(D50)が上記上限値以下であると、(D)低誘電無機充填材の沈降がより抑制され易くなる傾向にある。
(D)低誘電無機充填材の平均粒子径(D50)は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
(D)低誘電無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、特に限定されないが、前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が1桁以上低いことが好ましい。例えば、(D)低誘電無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、前記(B)チタン系無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)に対して、1/1000~1/5の範囲であってもよく、1/500~1/10の範囲であってもよく、1/100~1/20の範囲であってもよい。
(D)低誘電無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)が上記範囲であると、(D)低誘電無機充填材の添加による樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)の変動をより小さくし易い傾向にある。
(D)低誘電無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
本実施形態の樹脂組成物中における(D)低誘電無機充填材の配合量は、特に限定されないが、樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは10~60質量%、より好ましくは20~50質量%、さらに好ましくは25~40質量%である。
(D)低誘電無機充填材の配合量が上記下限値以上であると、樹脂組成物の硬化物の熱膨張率をより小さくし易い傾向にある。また、(D)低誘電無機充填材の配合量が上記上限値以下であると、(D)低誘電無機充填材の添加による樹脂組成物の硬化物の比誘電率(Dk)の変動をより小さくし易い傾向にある。
本実施形態の樹脂組成物中における(B)チタン系無機充填材及び(D)低誘電無機充填材の合計配合量は、樹脂組成物の固形分全量に対して、好ましくは20~95質量%、より好ましくは50~90質量%、さらに好ましくは70~85質量%である。
(B)チタン系無機充填材及び(D)低誘電無機充填材の合計配合量が上記下限値以上であると、より一層高い比誘電率(Dk)と低い熱膨張率が得られ易い傾向にある。また、(B)チタン系無機充填材及び(D)低誘電無機充填材の合計配合量が上記上限値以下であると、成形性がより良好になり易い傾向にある。
本実施形態の樹脂組成物が含有する無機充填材の総量に対する、(B)チタン系無機充填材及び(D)低誘電無機充填材の合計配合量が占める割合は、特に限定されないが、好ましくは80~100質量%、より好ましくは90~100質量%、さらに好ましくは95~100質量%である。
<(E)硬化促進剤>
本実施形態の樹脂組成物は、樹脂組成物の硬化反応を促進させるという観点から、さらに、(E)硬化促進剤を含有することが好ましい。
(E)硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)硬化促進剤としては、例えば、p-トルエンスルホン酸等の酸性触媒;トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミン、ジシアンジアミド等のアミン化合物;メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート樹脂と2-エチル-4-メチルイミダゾールの付加反応物等のイソシアネートマスクイミダゾール化合物;第3級アミン化合物;第4級アンモニウム化合物;トリフェニルホスフィン等のリン系化合物;ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、α,α’-ビス(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等の有機過酸化物;マンガン、コバルト、亜鉛等のカルボン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、硬化促進効果及び保存安定性の観点から、アミン化合物、イミダゾール化合物が好ましく、ジシアンジアミド、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾールがより好ましい。
本実施形態の樹脂組成物に(E)硬化促進剤を配合する場合、その配合量は、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01~10質量部、より好ましくは0.1~5質量部、さらに好ましくは0.5~2質量部である。
(E)硬化促進剤の配合量が、上記下限値以上であると、十分な硬化促進効果が得られ易い傾向にある。また、(E)硬化促進剤の配合量が、上記上限値以下であると、保存安定性がより良好になる傾向にある。
<その他の成分>
本実施形態の樹脂組成物は、上記各成分以外にも、必要に応じて、その他の成分を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
その他の成分としては、例えば、(A)熱硬化性樹脂以外の樹脂、難燃剤、有機溶媒、その他の添加剤等が挙げられる。
これらは、各々について、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A)熱硬化性樹脂以外の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、その誘導体等の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、リン系難燃剤、金属水和物、ハロゲン系難燃剤等が挙げられる。これらの中でも、環境問題の観点から、リン系難燃剤、金属水和物が好ましい。
リン系難燃剤は、無機系のリン系難燃剤であってもよいが、誘電特性、導体との接着性、耐熱性、ガラス転移温度、低熱膨張性及び難燃性の観点から、有機系のリン系難燃剤が好ましい。
無機系のリン系難燃剤としては、例えば、赤リン;リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム;リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物;リン酸;ホスフィンオキシドなどが挙げられる。
有機系のリン系難燃剤としては、例えば、芳香族リン酸エステル、1置換ホスホン酸ジエステル、2置換ホスフィン酸エステル、2置換ホスフィン酸の金属塩、有機系含窒素リン化合物、環状有機リン化合物、ホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。ここで、2置換ホスフィン酸の金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、チタン塩、亜鉛塩等が挙げられる。
有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、4-メチル-2-ペンタノン、酢酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
その他の添加剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤、スチレン化フェノール酸化防止剤等の酸化防止剤;ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、チオキサントン系等の光重合開始剤;スチルベン誘導体等の蛍光増白剤、尿素化合物、シランカップリング剤等の密着性向上剤;シアナミド系架橋剤等の架橋剤などが挙げられる。
その他の成分の含有量は特に限定されず、必要に応じて、本実施形態の効果を阻害しない範囲で使用すればよい。
<樹脂組成物の製造方法>
本実施形態の樹脂組成物は、上記各成分を混合することによって製造することができる。
各成分を混合する際には、各成分は撹拌しながら溶解又は分散させてもよい。また、原料を混合する順序、混合温度、混合時間等の条件は、特に限定されず、原料の種類等に応じて任意に設定すればよい。
<硬化物の比誘電率(Dk)>
本実施形態の樹脂組成物の硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)は、特に限定されないが、好ましくは2~50、より好ましくは3~40、さらに好ましくは5~35である。
硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)が上記下限値以上であると、アンテナモジュールをより小型化し易い傾向にある。また、硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)が上記上限値以下であると、他の物性とのバランスを良好に保ち易い傾向にある。
本実施形態の樹脂組成物の硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
<硬化物の熱膨張率>
本実施形態の樹脂組成物の硬化物の熱膨張率は、特に限定されないが、反りの発生を抑制し易くするという観点から、好ましくは35ppm/℃以下、より好ましくは30ppm/℃以下、さらに好ましくは25ppm/℃以下である。
本実施形態の樹脂組成物の硬化物の熱膨張率の下限値に特に制限はないが、他の物性とのバランスを良好に保つという観点から、5ppm/℃以上であってもよく、10ppm/℃以上であってもよく、15ppm/℃以上であってもよい。
本実施形態の樹脂組成物の硬化物の熱膨張率は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
<樹脂組成物の用途>
本実施形態の樹脂組成物は、チタン系無機充填材を配合した樹脂組成物において、優れた耐熱性を有する樹脂組成物であるため、アンテナモジュール用の樹脂組成物として好適である。
[プリプレグ]
本実施形態のプリプレグは、本実施形態の樹脂組成物を含有してなるプリプレグである。
本実施形態のプリプレグは、アンテナモジュール用のプリプレグとして好適である。
本実施形態のプリプレグは、本実施形態の樹脂組成物をシート状繊維基材に含浸又は塗工した後、Bステージ化することによって得られるものであることが好ましい。なお、本明細書においてB-ステージ化とは、JIS K 6900:1994にて定義されるB-ステージの状態にすることであり、半硬化とも称される。
本実施形態のプリプレグが含有するシート状繊維基材としては、例えば、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている公知のシート状繊維基材を使用することができる。
シート状繊維基材の材質としては、例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス等の無機物繊維;ポリイミド、ポリエステル、テトラフルオロエチレン等の有機繊維;これらの混合物などが挙げられる。これらのシート状繊維基材は、例えば、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有する。
シート状繊維基材の厚さは、特に限定されないが、機械強度及びプリプレグの薄型化の観点から、好ましくは0.01~0.5mm、より好ましくは0.02~0.3mm、さらに好ましくは0.03~0.1mmである。
シート状繊維基材は、樹脂組成物の含浸性、積層板とした際の耐熱性、耐吸湿性及び加工性の観点から、カップリング剤等で表面処理したものであってもよく、機械的に開繊処理を施したものであってもよい。
本実施形態のプリプレグは、例えば、本実施形態の樹脂組成物を、シート状繊維基材に含浸又は塗布してから、必要に応じて、乾燥することによって製造することができる。
本実施形態の樹脂組成物をシート状繊維基材に含浸又は塗布する方法としては、例えば、ホットメルト法、ソルベント法等を採用できる。
ホットメルト法は、有機溶媒を含有しない樹脂組成物を、シート状繊維基材に含浸又は塗布する方法である。
ホットメルト法の一態様としては、有機溶媒を含有しない本実施形態の樹脂組成物を、剥離性の良い塗工紙に一旦コーティングしてから、該コーティングした樹脂組成物をシート状繊維基材にラミネートする方法が挙げられる。
ホットメルト法の別の態様としては、有機溶媒を含有しない本実施形態の樹脂組成物をダイコーター等によってシート状繊維基材に直接塗布する方法が挙げられる。
ソルベント法は、有機溶媒を含有する樹脂組成物を、シート状繊維基材に含浸又は塗布する方法である。具体的には、例えば、有機溶媒を含有する本実施形態の樹脂組成物にシート状繊維基材を浸漬した後、乾燥する方法が挙げられる。乾燥することによって、樹脂組成物中の有機溶媒を除去すると共に、樹脂組成物をBステージ化させることができる。
乾燥温度は、特に限定されないが、生産性及び本実施形態の樹脂組成物を適度にBステージ化させるという観点から、好ましくは50~200℃、より好ましくは100~190℃、さらに好ましくは150~180℃である。
乾燥時間は、特に限定されないが、生産性及び本実施形態の樹脂組成物を適度にBステージ化させるという観点から、好ましくは1~30分間、より好ましくは2~15分間、さらに好ましくは3~10分間である。
本実施形態のプリプレグ中の樹脂組成物由来の固形分濃度は、特に限定されないが、積層板とした際に、より良好な成形性が得られ易いという観点から、好ましくは20~90質量%、より好ましくは25~80質量%、さらに好ましくは30~75質量%である。
本実施形態のプリプレグの厚さは、特に限定されないが、成形性及び高密度配線を可能にするという観点から、好ましくは0.01~0.5mm、より好ましくは0.02~0.3mm、さらに好ましくは0.03~0.1mmである。
[樹脂フィルム]
本実施形態の樹脂フィルムは、本実施形態の樹脂組成物を含有してなる樹脂フィルムである。
本実施形態の樹脂フィルムは、アンテナモジュール用の樹脂フィルムとして好適である。
本実施形態の樹脂フィルムは、例えば、有機溶媒を含有する本実施形態の樹脂組成物、つまり樹脂ワニスを支持体に塗布してから、加熱乾燥させることによって製造することができる。
支持体としては、例えば、プラスチックフィルム、金属箔、離型紙などが挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンのフィルム;ポリエチレンテレフタレート[以下、「PET」と称する場合がある。]、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。これらの中でも、経済性及び取り扱い性の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。支持体に銅箔を用いる場合には、銅箔をそのまま導体層とし、回路を形成することもできる。この場合、銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等を用いることができる。厚さの薄い銅箔を用いる場合には、作業性を向上させる観点から、キャリア付き銅箔を使用してもよい。
支持体は、マット処理、コロナ処理等の表面処理を施したものであってもよい。また、支持体は、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等による離型処理を施したものであってもよい。
支持体の厚さは、特に限定されないが、取り扱い性及び経済性の観点から、好ましくは10~150μm、より好ましくは20~100μm、さらに好ましくは25~50μmである。
樹脂ワニスを塗布するための塗布装置としては、例えば、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の当業者に公知の塗布装置を用いることができる。これらの塗布装置は、形成する膜厚に応じて、適宜選択すればよい。
樹脂ワニスを塗布した後の乾燥条件は、有機溶媒の含有量、沸点等に応じて適宜決定すればよく、特に限定されない。
例えば、40~60質量%の芳香族炭化水素系溶媒を含有する樹脂ワニスの場合、乾燥温度は、特に限定されないが、生産性及び本実施形態の樹脂組成物を適度にBステージ化させるという観点から、好ましくは50~200℃、より好ましくは100~190℃、さらに好ましくは150~180℃である。
また、上記樹脂ワニスの場合、乾燥時間は、特に限定されないが、生産性及び本実施形態の樹脂組成物を適度にBステージ化させるという観点から、好ましくは1~30分間、より好ましくは2~15分間、さらに好ましくは3~10分間である。
本実施形態の樹脂フィルムの厚さは、該樹脂フィルムの用途に応じて適宜決定することができるが、成形性及び高密度配線を可能にするという観点から、好ましくは5~150μm、より好ましくは10~100μm、さらに好ましくは15~60μmである。
本実施形態の樹脂フィルムは、保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムは、本実施形態の樹脂フィルムの支持体が設けられている面とは反対側の面に設けられるものであり、樹脂フィルムへの異物等の付着及び傷付きを防止する目的で使用される。保護フィルムは、本実施形態の樹脂フィルムをラミネート、熱プレス等で回路基板等に積層する前に剥離される。
本実施形態の樹脂フィルムは、多層プリント配線板を製造する場合において、絶縁層を形成するために用いられることが好ましい。
本実施形態の樹脂フィルムは、例えば、多層プリント配線板を製造する場合、回路基板にラミネートすることによって溶融及び流動して、回路基板を埋め込む役割を果たす層である。
また、本実施形態の樹脂フィルムは、例えば、回路基板にスルーホール、ビアホール等が存在する場合、それらの中へ流動して、該ホール内を充填する役割を果たす。
[積層板]
本実施形態の積層板は、本実施形態のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板である。なお、金属箔を有する積層板は、金属張積層板と称されることもある。
本実施形態の積層板は、アンテナモジュール用の積層板として好適である。
金属箔の金属としては、特に限定されず、例えば、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、これらの金属元素を1種以上含有する合金等が挙げられる。合金としては、例えば、銅系合金、アルミニウム系合金、鉄系合金等が挙げられる。銅系合金としては、例えば、銅-ニッケル合金等が挙げられる。鉄系合金としては、例えば、鉄-ニッケル合金等が挙げられる。
これらの中でも、導電性及び入手容易性の観点から、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄-ニッケル合金が好ましく、銅、アルミニウムがより好ましく、銅がさらに好ましい。
金属箔の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1~200μm、より好ましくは2~100μm、さらに好ましくは3~50μmである。
本実施形態の積層板は、例えば、本実施形態のプリプレグの片面又は両面に金属箔を配置してから、加熱加圧成形することによって製造することができる。
通常、この加熱加圧成形によって、半硬化された状態であるプリプレグを硬化させて本実施形態の積層板が得られる。
加熱加圧成形する際、プリプレグは1枚のみを用いてもよいし、2枚以上のプリプレグを積層させてもよい。また、プリプレグ及び金属箔の他にも、内層回路加工を施した基板を含めて加熱加圧成形してもよい。
加熱加圧成形は、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用することができる。
加熱加圧成形の加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは100~300℃、より好ましくは150~280℃、さらに好ましくは200~250℃である。
加熱加圧成形の加熱加圧時間は、特に限定されないが、好ましくは10~300分間、より好ましくは30~200分間、さらに好ましくは80~150分間である。
加熱加圧成形の圧力は、特に限定されないが、好ましくは1.5~5MPa、より好ましくは1.7~3MPa、さらに好ましくは1.8~2.5MPaである。
但し、これらの条件は、使用する原料の種類等に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。
[多層プリント配線板]
本実施形態の多層プリント配線板は、本実施形態のプリプレグ、本実施形態の樹脂フィルム及び本実施形態の積層板からなる群から選択される1種以上を含有してなるものである。
すなわち、本実施形態の多層プリント配線板は、少なくとも、本実施形態のプリプレグの硬化物、本実施形態の樹脂フィルムの硬化物又は本実施形態の積層板を含有する多層構造と導体回路層とを含む。
本実施形態の多層プリント配線板は、アンテナモジュール用の多層プリント配線板として好適である。
以下、本実施形態の樹脂フィルムを用いて本実施形態の多層プリント配線板を製造する方法について説明する。
本実施形態の樹脂フィルムを用いて多層プリント配線板を製造する際、まず、本実施形態の樹脂フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする。本実施形態の樹脂フィルムが回路基板と接するように配置した後、例えば、真空ラミネーターによって加圧及び加熱しながら回路基板に圧着することによって、回路基板上に本実施形態の樹脂フィルムを積層することができる。
多層プリント配線板に用いられる回路基板としては、例えば、ガラスエポキシ、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板等の片面又は両面に、パターン加工された導体層(回路)が形成されたものなどが挙げられる。
回路基板の導体層の表面は、接着性の観点から、黒化処理等によって、予め粗化処理が施されていてもよい。
次いで、必要に応じて樹脂フィルムの支持体を剥離した後、樹脂フィルムを加熱硬化させて絶縁層を形成する。
加熱硬化させる際の加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは100~300℃、より好ましくは120~280℃、さらに好ましくは150~250℃である。
加熱硬化させる際の加熱時間は、特に限定されないが、好ましくは2~300分間、より好ましくは5~200分間、さらに好ましくは10~150分間である。
上記の方法によって絶縁層を形成した後、必要に応じて穴あけを行ってもよい。穴あけは、回路基板及び形成された絶縁層に、例えば、ドリル、レーザー、プラズマ、これらの組み合わせ等の方法によって穴あけを行い、ビアホール、スルーホール等を形成する工程である。穴あけに用いるレーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザー等が用いられる。
次いで、絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理してもよい。また、絶縁層及び回路基板にビアホール、スルーホール等が形成されている場合には、これらを形成する際に発生する、所謂「スミア」を、酸化剤によって除去してもよい。粗化処理と、スミアの除去は同時に行うことができる。粗化処理によって、絶縁層の表面に凹凸のアンカーを形成することができる。
酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等の過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、硫酸、硝酸などが挙げられる。これらの中でも、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造に汎用されている酸化剤である、過マンガン酸カリウムの水酸化ナトリウム水溶液、過マンガン酸ナトリウムの水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
次いで、粗化処理された絶縁層の表面に導体層を形成する。導体層は、例えば、めっきによって形成することができる。
めっき方法としては、例えば、無電解めっき法、電解めっき法等が挙げられる。めっき用の金属は、例えば、銅、金、銀、ニッケル、白金、モリブデン、ルテニウム、アルミニウム、タングステン、鉄、チタン、クロム、これらの金属元素のうちの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。これらの中でも、銅、ニッケルが好ましく、銅がより好ましい。
なお、先に配線パターンとは逆パターンのめっきレジストを形成しておき、その後、無電解めっきのみによって配線パターンを形成する方法を採用することもできる。
また、導体層を形成した後に、アニール処理を施してもよい。アニール処理を施すことによって、層間絶縁層と導体層との間の接着強度がさらに向上及び安定化する傾向にある。
導体層をパターン加工し、回路形成する方法としては、例えば、サブトラクティブ法、フルアディティブ法、セミアディティブ法(SAP:SemiAdditive Process)、モディファイドセミアディティブ法(m-SAP:modified Semi Additive Process)等の公知の方法を利用することができる。
[アンテナ装置]
本実施形態のアンテナ装置は、本実施形態の多層プリント配線板を含有してなるアンテナ装置である。
本実施形態のアンテナ装置は、例えば、本実施形態の多層プリント配線板にアンテナ素子を搭載することによって製造することができる。
アンテナ素子の設置方法に特に制限はないが、例えば、二次元のアレイ状に配置することが好ましい。アンテナ装置の構成については、特に制限されるものではないが、例えば、特許第6777273号公報等を参照することができる。
[アンテナモジュール]
本実施形態のアンテナモジュールは、本実施形態のアンテナ装置と、給電回路と、を含有してなるアンテナモジュールである。
本実施形態のアンテナモジュールは、例えば、給電回路と、本実施形態のアンテナ装置と、を設置することを含む方法によって製造することができる。
給電回路としては、特に制限されるものではないが、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)等を使用することができる。RFICは、スイッチ、パワーアンプ、ローノイズアンプ、減衰機、移相機、信号合成-分波機、ミキサ、増幅回路等を備えるものである。
RFICから供給される高周波信号は、アンテナモジュール用積層板のビアに形成した短絡用導体を経由して、前記給電用導体の給電点に伝達される。
アンテナモジュールの構成については、特に制限されるものではないが、例えば、特許第6777273号公報等を参照することができる。
以下、実施例を挙げて、本実施形態を具体的に説明する。ただし、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
(重量平均分子量(Mw)の測定方法)
重量平均分子量(Mw)はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって、標準ポリスチレンを用いた検量線から換算した。検量線は、標準ポリスチレン:TSKstandard POLYSTYRENE(Type;A-2500、A-5000、F-1、F-2、F-4、F-10、F-20、F-40)[東ソー株式会社製、商品名]を用いて3次式で近似した。GPCの測定条件を、以下に示す。
〔GPCの測定条件〕
装置:高速GPC装置 HLC-8320GPC
検出器:紫外吸光検出器 UV-8320[東ソー株式会社製]
カラム:ガードカラム;TSK Guardcolumn SuperHZ-L+カラム;TSKgel SuperHZM-N+TSKgel SuperHZM-M+TSKgel SuperH-RC(すべて東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:4.6×20mm(ガードカラム)、4.6×150mm(カラム)、6.0×150mm(リファレンスカラム)
溶離液:テトラヒドロフラン
試料濃度:10mg/5mL
注入量:25μL
流量:1.00mL/分
測定温度:40℃
(無機充填材の平均粒子径(D50)の測定方法)
無機充填材の平均粒子径(D50)は、測定対象である無機充填材0.1gを溶媒(種類:メチルエチルケトン)20gで希釈させた後、100Wの超音波ホモジナイザーで5~20分間振動させることによって、分散させたものを測定試料とした。
上記測定試料を測定セルに1~2滴注入し、粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル株式会社製、商品名:マイクロトラックMT3000)を用いて、国際標準規格ISO13321に準拠して、25℃、屈折率1.38にて粒子径分布を測定した。得られた粒子径分布における積算値50%(体積基準)に相当する粒子径を平均粒子径(D50)とした。
(無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)の測定方法)
無機充填材の10GHzにおける比誘電率(Dk)は、以下の手順にて測定した。
測定対象である無機充填材とポリフェニレンエーテル樹脂とを、無機充填材20体積%、ポリフェニレンエーテル樹脂80体積%の比率で配合し、混合した。得られた混合物を、230℃、30分、3MPaでプレス成形し、幅50mm×長さ130mm×厚さ0.5mmに成形したものを比誘電率(Dk)の試験片とした。
次に、上記で得られた試験片を用いて、周波数10GHz、25℃の条件下で、下記装置及びプログラムを用い、空洞共振器摂動法によって比誘電率(Dk)を測定した。
・測定器:アジレントテクノロジー社製のベクトル型ネットワークアナライザ「N5227A」
・空洞共振器:株式会社関東電子応用開発製の「CP129」(10GHz帯共振器)
・測定プログラム:株式会社関東電子応用開発製の「CPMA-V2」
上記で測定された試験片の比誘電率(Dk)をDk1、予め測定したポリフェニレンエーテル樹脂単体の上記測定条件における比誘電率(Dk)をDk2として、下記式に基づいて、無機充填材単体の比誘電率(Dk)を求めた。
比誘電率(Dk)=(Dk1-Dk2×0.2)/0.8
製造例1:アミノマレイミド化合物の製造
温度計、攪拌装置、還流冷却管付き水分定量器の付いた加熱及び冷却可能な容積5リットルの反応容器に、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン195質量部と、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン34質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテル229質量部と、を投入し、還流させながら2時間反応させた。これを還流温度にて3時間かけて濃縮し、固形分濃度が65質量%のアミノマレイミド化合物溶液を製造した。得られたアミノマレイミド化合物の重量平均分子量(Mw)は、約2,200であった。
[樹脂組成物の製造]
実施例1~5、比較例1~6
表1に記載の組成で、(B)成分と(C)成分又は比較成分を配合し、ミキサーによって混合することによって、(B)成分を(C)成分によって乾式表面処理した。
次いで、上記混合物、及び表1に記載の他の各成分を、表1に記載の配合量に従って配合した後、25℃で撹拌及び混合して、樹脂組成物を調製した。なお、表1中、各成分の配合量の単位は質量部である。また、アミノマレイミド化合物は、製造例1で得たアミノマレイミド化合物溶液として配合したものであるが、表1中には固形分換算の質量部を記載した。
[樹脂フィルム及び両面銅箔付き樹脂板の製造]
上記で得た樹脂組成物を、厚さ38μmのPETフィルム(帝人株式会社製、商品名:G2-38)に塗布した後、170℃で5分間加熱乾燥することによって、Bステージ状態の樹脂フィルムを作製した。該樹脂フィルムをPETフィルムから剥離した後、粉砕してBステージ状態の樹脂粉末を得た。
上記で得た樹脂粉末を、厚さ0.5mm×長さ50mm×幅35mmのサイズに型抜きしたテフロン(登録商標)シートに投入し、その上下に厚さ18μmのロープロファイル銅箔(三井金属鉱業株式会社製、商品名:3EC-VLP-18)を配置した。なおロープロファイル銅箔は、M面を樹脂粉末側にして配置した。続いて、この加熱加圧成形前の積層物を、温度230℃、圧力2.0MPa、時間120分間の条件で加熱加圧成形し、樹脂粉末を樹脂板に成形しつつ硬化させることによって、両面銅箔付き樹脂板を作製した。得られた両面銅箔付き樹脂板の樹脂板部分の厚さは0.5mmであった。
[測定及び評価方法]
上記実施例及び比較例で得られた樹脂組成物及び両面銅箔付き樹脂板を用いて、下記方法に従って各測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
(1.熱膨張率の測定)
上記で得られた両面銅箔付き樹脂板の外層銅箔を、銅エッチング液(過硫酸アンモニウムの10質量%溶液、三菱ガス化学株式会社製)に浸漬することにより除去し、5mm角の試験片を作製した。次いで、熱機械測定装置(TMA)(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、商品名:Q400)を用いて、IPC(The Institute for Interconnecting and Packaging Electronic Circuits)規格に準拠して、上記試験片の熱膨張率を測定した。なお、熱膨張率は樹脂板の厚さ方向の熱膨張率であり、温度範囲30~120℃の平均熱膨張率とした。
(2.比誘電率(Dk)の測定)
上記で得られた両面銅箔付き樹脂板の外層銅箔を、銅エッチング液(過硫酸アンモニウムの10質量%溶液、三菱ガス化学株式会社製)に浸漬することにより除去した後、長さ60mm、幅0.5mmに切り出したものを比誘電率(Dk)の試験片とした。当該試験片を用いて、周波数20GHz、25℃の条件下で、下記装置及びプログラムを用い、空洞共振器摂動法によって比誘電率(Dk)を測定した。
・測定器:アジレントテクノロジー社製のベクトル型ネットワークアナライザ「N5227A」
・空洞共振器:株式会社関東電子応用開発製の「CP129」(10GHz帯共振器)
・測定プログラム:株式会社関東電子応用開発製の「CPMA-V2」
(3.はんだ耐熱性の評価)
上記で得られた両面銅箔付き樹脂板を25mm角に切断し、これを288℃のはんだ浴に浮かべ、目視にて観察し、基板が膨れるまでの時間(単位:秒)を測定した。なお、最長で1200秒の観察とし、1200秒経っても膨れが観察されなかった場合は、「>1200」と示した。また、2秒以内に膨れが発生したものを「<2」と示した。
Figure 2023013227000014
なお、表1に示す各成分の詳細は、以下のとおりである。
[(B)成分]
・チタン酸カルシウム:共立マテリアル株式会社製、商品名「CT-3」、平均粒子径(D50):2μm、比誘電率(Dk)(10GHz):175
・チタン酸ストロンチウム:堺化学工業株式会社製、商品名「ST-03」、平均粒子径(D50):0.3μm、比誘電率(Dk)(10GHz):220
[(C)成分]
・チタネート系カップリング剤1:イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノエチル)チタネート
・チタネート系カップリング剤2:テトラオクチルチタネート
[比較成分]
・シランカップリング剤:3-アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製、商品名「KBM-903」
[(D)成分]
・シリカ:株式会社アドマテックス製、商品名「SC-05」、平均粒子径(D50):1.5μm、比誘電率(Dk)(10GHz):4
表1から、本実施形態の実施例1~5の樹脂組成物は、はんだ耐熱性、比誘電率及び熱膨張率に優れていることが分かる。一方、(C)成分を配合しなかった比較例1~6の樹脂組成物は、はんだ耐熱性に劣っていた。
本実施形態の樹脂組成物は優れた耐熱性を有するものである。そのため、本実施形態の樹脂組成物は、6GHzを超える周波数帯の電波が使用される第五世代移動通信システム(5G)アンテナ、30~300GHzの周波数帯の電波が使用されるミリ波レーダーに利用される多層プリント配線板等に有用である。

Claims (16)

  1. (A)熱硬化性樹脂と、
    (B)チタン系無機充填材と、
    (C)チタネート系カップリング剤と、
    を配合してなる、樹脂組成物。
  2. (B)チタン系無機充填材の平均粒子径(D50)が、0.1~20μmである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (B)チタン系無機充填材が、チタン酸塩である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記チタン酸塩が、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛及びチタン酸アルミニウムからなる群から選択される1種以上である、請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. (B)チタン系無機充填材と、(C)チタネート系カップリング剤と、を混合してから、(A)熱硬化性樹脂と配合してなるものである、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. さらに、(D)前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材を含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. (D)前記(B)チタン系無機充填材よりも比誘電率(Dk)が低い無機充填材が、シリカ及びアルミナからなる群から選択される1種以上である、請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 前記(A)熱硬化性樹脂が、N-置換マレイミド基を1個以上有するマレイミド化合物及びその誘導体からなる群から選択される1種以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 硬化物の20GHzにおける比誘電率(Dk)が、2~50である、請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. アンテナモジュール用である、請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含有してなるプリプレグ。
  12. 請求項11に記載のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板。
  13. 請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含有してなる樹脂フィルム。
  14. 請求項11に記載のプリプレグ、請求項12に記載の積層板及び請求項13に記載の樹脂フィルムからなる群から選択される1種以上を含有してなる多層プリント配線板。
  15. 請求項14に記載の多層プリント配線板を含有してなるアンテナ装置。
  16. 請求項15に記載のアンテナ装置と、給電回路と、を含有してなるアンテナモジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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