JP2023012598A - 車両用音響装置および車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の他の機器を配置するためのスペースが制限されることを抑制することができるとともに、低音を発生することができる車両用音響装置を提供する。【解決手段】車両用音響装置1は、内部空間3sを有する管状部材3と、振動板41を有するスピーカ4とを備える。管状部材は、可撓性を有し、一方の端部である第1端部32aが閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部33aが解放される。スピーカは、振動板が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間に配置され、かつ、内部空間3sの管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における振動板の中央に対応する位置が第1端部32aから(1/3)L離れた位置となる。車両用音響装置は、音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立する。L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])【選択図】図1

Description

本発明は、車両用音響装置および車両用表示装置に関する。
車両に搭載するメータの中には、振動板を有するスピーカを備えるものがある。スピーカは、振動板の前方側の音と、振動板の後方側の音とが打ち消しあって音が小さくなる。そこで、スピーカは、振動板の前方側の音と、振動板の後方側の音とが打ち消しあうことを抑制するため、スピーカの背面側にエンクロジャーを設ける(例えば、特許文献1参照)。そして、スピーカは、車両に何らかのトラブルが発生した場合において警告音を発生する。
特開2013-68497号公報
しかしながら、背面側をエンクロジャーで覆われたスピーカは、周波数が500Hzぐらいの単純な警告音を発生するにとどまり、500Hzよりも周波数が低い音を発生することができない問題があった。
そこで、音響装置は、共鳴管現象を利用して500Hzよりも周波数が低い音を発生することが考えられる。しかしながら、音響装置は、単に、共鳴管現象を利用しただけでは、共鳴管現象を利用するために用いる管状部材の長さが長くなることによって車両における音響装置を搭載するためのスペースが大型化する。そのため、車両は、音響装置によって車両の他の機器を配置するためのスペースが制限される。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、車両の他の機器を配置するためのスペースが制限されることを抑制することができるとともに、低音を発生することができる車両用音響装置および車両用表示装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る車両用音響装置は、内部空間を有する管状部材と、振動板を有するスピーカと、を備え、前記管状部材は、可撓性を有し、一方の端部である第1端部が閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部が解放され、前記スピーカは、前記振動板が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間に配置され、かつ、前記内部空間の管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における前記振動板の中央に対応する位置が前記第1端部から(1/3)L離れた位置となり、音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立することを特徴とする車両用音響装置。
L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
上記の課題を解決するため、本発明に係る車両用表示装置は、車両に関する情報を表示する表示部と、前記表示部を配置する表示部内部空間を有するハウジングと、車両の搭乗者に対して音を発生する車両用音響装置と、を備え、前記車両用音響装置は、内部空間を有する管状部材と、振動板を有するスピーカと、を備え、前記管状部材は、可撓性を有し、一方の端部である第1端部が閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部が解放され、前記スピーカは、前記振動板が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間に配置され、かつ、前記内部空間の管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における前記振動板の中央に対応する位置が前記第1端部から(1/3)L離れた位置となり、前記車室側外部空間は、前記表示部内部空間であり、音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立することを特徴とする車両用表示装置。
L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
本実施形態に係る発明は、上記構成を有するため、車両の他の機器を配置するためのスペースが制限されることを抑制することができるとともに、低音を発生することができる車両用音響装置又は車両用表示装置を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る車両用音響装置の断面図である。 図2は、車両用音響装置が有するスピーカの断面図である。 図3は、v/fを3/4倍した管状部材における気柱の共鳴管現象を説明する概略図である。 図4は、v/fを1/4倍した管状部材における気柱の共鳴管現象を説明する概略図である。 図5は、v/fを5/4倍した管状部材における気柱の共鳴管現象を説明する概略図である。 図6は、第2実施形態に係る車両用音響装置の断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両用音響装置および車両用表示装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る車両用音響装置1を備える車両用表示装置2の断面図である。図2は、車両用音響装置1が有するスピーカ4の断面図である。
本実施形態に係る車両用音響装置1において、図1および図2におけるYは、上下方向である。同様にXは、車両用音響装置1を搭載する車両の前後方向である。上下方向Yと前後方向Xは、互いに直交する。また、車両用音響装置1の後述する振動板41は、中心軸41xが前後方向Xに沿うようスピーカ4が車両用音響装置1に配置される。つまり、スピーカ4は、中心軸方向が前後方向Xに沿うよう車両用音響装置1に配置される。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る車両用音響装置1は、車両用メータである車両用表示装置2に設けられる。車両用表示装置2は、例えば、車両のインストルメントパネル100に設けられる。車両用表示装置2は、車両に関する情報を表示する表示部20と、表示部20を配置する表示部内部空間24s1を有するハウジング24とを有する。
表示部20は、例えば、車両の走行速度、ガソリンエンジン等の内燃機関における回転速度計、燃費、燃料の残量、蓄電量の残量を表示する。本実施形態に係る表示部20は、例えば、指針21と目盛を有する文字盤22と指針21を駆動する表示部駆動部23とを有し、指針21及び文字盤22によって車両の走行速度を表示する。
ハウジング24は、前後方向Xにおける前方側に位置する前方側ハウジング25と、前後方向Xにおける後方側に位置し、後端側に開口部を有する後方側ハウジング26と、前方側ハウジング25と後方側ハウジング26との間に位置する中央ハウジング27と、開口部を閉塞するカバー28とを備える。前方側ハウジング25、後方側ハウジング26、及び、中央ハウジング27は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂))等の合成樹脂によって形成される。カバー28は、例えば、ポリカーボネート等の光透過性を有する合成樹脂によって形成される。前方側ハウジング25、後方側ハウジング26、中央ハウジング27、及び、カバー28は、それぞれに設けられた係止爪と係止爪に係合する係止孔とによって互いに係止される。
中央ハウジング27は、車両用表示装置2の電子部品、および、車両用音響装置1の電子部品が実装される基板27aを有する。また、基板27aは、当該基板27aを前後方向Xに貫通する基板貫通孔27bを有する。
前方側ハウジング25は、基板27aにおける前後方向Xの前面側を覆うカバーとして機能する。また、前方側ハウジング25は、当該前方側ハウジング25を前後方向Xに貫通するハウジング貫通孔25aを有する。ハウジング貫通孔25aの直径は、基板貫通孔27bの直径よりも大きい。
後方側ハウジング26は、上下方向Yにおける上方側にフード部26aを有する。フード部26aは、太陽光を遮ることによって表示部20における表示内容の視認性が低下することを抑制することができる。
前方側ハウジング25、後方側ハウジング26、中央ハウジング27、及び、カバー28によって、ハウジング24の内部には、ハウジング内部空間24sが形成される。
ハウジング内部空間24sには、基板27aによって、前後方向Xにおける後方側に位置する後方側内部空間(上記した表示部内部空間24s1)と、前後方向Xにおける前方側に位置する前方側内部空間24s2とが形成される。そして、表示部内部空間24s1には、表示部20が配置される。別言すれば、表示部内部空間24s1は、後方側ハウジング26、中央ハウジング27、基板27a、及び、カバー28によって形成される。
上記した構成を有する車両用表示装置2は、車両の搭乗者に対して音を発生する車両用音響装置1を備える。車両用音響装置1は、管状部材3とスピーカ4とを有する。
管状部材3は、例えば、ポリエチレン等の可撓性を有する合成樹脂によって内部空間3sを有する円筒状に形成され、一方の端部である第1端部32aが閉塞され、他方の端部である第2端部33aが解放される。本実施形態に係る管状部材3は、一体的に形成される。
本実施形態に係る管状部材3は、屈曲部分31と、第1端部32aを含む側である第1部分32と、第2端部33aを含む側である第2部分33とを有する。そして、スピーカ4は、屈曲部分31に配置される。第1部分32の管軸3xの管軸長はL1であり、かつ、第2部分33の管軸3xの管軸長はL2であるため、管状部材3の管軸3xの管軸長Lは、第1部分32の管軸長L1と第2部分33の管軸長L2との和となる。
また、管状部材3は、前方側ハウジング25におけるハウジング貫通孔25aが存在する部位において、屈曲部分31が前方側内部空間24s2に配置され、かつ、第1端部32aおよび第2端部33aが、ハウジング内部空間24sの外側に位置するハウジング外部空間に配置されるように前方側ハウジング25に取り付けられる。
スピーカ4は、図2に示すように、振動板41と、振動板41を振動させて音を発生するスピーカ駆動部42と、スピーカ駆動部42を保持するスピーカハウジング43とを有する。つまり、スピーカ4は振動板41を有する。
振動板41は、中心軸41xを有する円錐台部41aと、円錐台部41aの中央に位置する円盤状の中央部41bとを有する。また、スピーカ4は、基板27aの表面と、振動板41の中心軸方向とが直交するように基板27aに取り付けられる。
スピーカ駆動部42は、円柱形の磁性体42aに巻回され、両端に電源が電気的に接続されたコイル42bと、コイル42bの径方向の外側に配置された永久磁石42cとを有する。そして、スピーカ4は、電源によってコイル42bの両端に電圧を印加し、永久磁石42cの磁力と、コイル42bに流れた電流とによって、振動板41を振動させて音を発生させる。
そして、スピーカ4は、基板27aにおける基板貫通孔27bが存在する部位において、基板貫通孔27bから振動板41が表示部内部空間24s1に対して露出するように基板27aの前方側に組み付けられる。つまり、スピーカ4は、振動板41が表示部内部空間24s1に露出した状態でスピーカ駆動部42が前方側内部空間24s2に配置される。つまり、スピーカ4は、振動板41が表示部内部空間(車室側外部空間)24s1に露出した状態で一部が内部空間3sに配置される。また、スピーカ4は、管状部材3の内部空間3sの管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における振動板41の中央に対応する位置が第1端部32aから(1/3)L離れた位置に配置される。別言すれば、スピーカ4は、管軸長上における振動板41の中央に対応する位置が第2端部33aから(2/3)L離れた位置に配置される。
内部空間3sの管軸長をL[cm]、音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合、本実施形態に係る管状部材3は、次式が成立する。
L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
気温を摂氏19.2度とした場合、音速vは34,300[cm/sec]である。周波数fを260[Hz]とした場合には、L[cm]=(3/4)×(34,300[cm/sec]/260[Hz])より、Lは、98.9[cm]となる。
周波数fを280[Hz]とした場合には、L[cm]=(3/4)×(34,300[cm/sec]/280[Hz])より、Lは、91.9[cm]となる。
周波数fを300[Hz]とした場合には、L[cm]=(3/4)×(34,300[cm/sec]/300[Hz])より、Lは、85.8[cm]となる。
そのため、周波数fを260~300[Hz]とした場合には、管状部材3における内部空間3sの管軸長L[cm]は、85.8~91.9[cm]となる。
管状部材3における内部空間3sの管軸3xの管軸長L[cm]において、管状部材3の内径の半径をr[cm]とすると、開口端補正は、0.6×r[cm]である。本実施形態の管状部材3は、内径の半径が2[cm]であるため、開口端補正を考慮した場合の内部空間3sの管軸長L[cm]は、87.0~93.1[cm]となる。つまり、周波数fを260~300[Hz]とし、かつ、開口端補正を考慮した場合には、管状部材3における内部空間3sの管軸長L[cm]は、87.0~93.1[cm]となる。
車両用音響装置1は、車両の前後方向Xにおける後方側であるスピーカの前方側に向けて比較的に周波数が高い音(周波数が500~1,000[Hz]程度の高音)を発生させる一方、車両の前後方向Xにおける前方側であるスピーカの後方側に向けて比較的に周波数が低い音(周波数が260~500[Hz]程度の低音)を発生させる。そのため、車両用音響装置1は、全体としては、260~1,000[Hz]程度の音を発することができる。
次に、管状部材130を使用した気柱の共鳴現象について説明する。図3は、v/fを3/4倍した管状部材における気柱の共鳴管現象を説明する概略図である。管状部材130における内部空間130sの管軸130xの管軸長L100[cm]、音速v1[cm/sec]および周波数f1[Hz]は、管状部材3における内部空間3sの管軸長L[cm]、音速[cm/sec]vおよび周波数f[Hz]とそれぞれ同一である。
そして、管状部材130における内部空間130sにスピーカ4が配置される。より詳細に説明すると、スピーカ4は、管軸長上における振動板41の中央に対する位置が、第1端部132aから(1/3)L100離れた位置に配置される。
また、管状部材130における管軸長L100は、音速v1[cm/sec]、周波数f1[Hz]とした場合、次式が成立する。
L100[cm]=(3/4)×(v1[cm/sec]/f1[Hz])
管状部材130は、第1端部132aから管軸長の1/3の位置にスピーカ4が配置され、かつ、管状部材130における内部空間130sが所望の周波数に対応した管軸長である。従って、管状部材130を用いた音響装置は、スピーカ4から発する音波が内部空間130sにおいて2つの節を有するとともに1つの腹を有する定常波となり、かつ、内部空間130sに位置する1つの腹にスピーカ4が配置されるとともに、当該定常波の別の腹が第2端部133aに位置する。その結果、管状部材130を用いた音響装置は、周波数が500[Hz]よりも低音を発生することができる。
本実施形態に係る車両用音響装置1は、管状部材3の管軸長L等の諸元が、管状部材130の管軸長L100等の諸元と同一であるため、管状部材3は、管状部材130と同様の気柱の共鳴現象を利用して、周波数が500[Hz]よりも低音を発生することができる。
本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、以下の構成を有する。管状部材3は、一方の端部である第1端部32aが閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部33aが解放される。スピーカ4は、振動板41が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間3sに配置され、かつ、内部空間3sの管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における振動板41の中央に対応する位置が前記第1端部32aから(1/3)L離れた位置となる。音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立する。
L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
このため、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、第1端部32aから管軸長の1/3の位置にスピーカ4が配置され、かつ、管状部材3における内部空間3sが所望の周波数に対応した管軸長である。従って、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、スピーカ4から発する音波が内部空間3sにおいて2つの節を有するとともに1つの腹を有する定常波となり、かつ、内部空間3sに位置する1つの腹にスピーカ4が配置されるとともに、当該定常波の別の腹が第2端部33aに位置する。その結果、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、周波数が500[Hz]よりも低音を発生することができる。さらに、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2の管状部材3は可撓性を有する。そのため、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、搭載する車両のスペースに応じて管状部材3を折り曲げて変形させることができる。その結果、本実施形態に係る車両用音響装置1および車両用表示装置2は、車両の他の機器を配置するためのスペースが制限されることを抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両用音響装置1は、v/fを3/4倍して管状部材3における内部空間3sの管軸長を設定する。図4に示すように、v/fを1/4倍して管状部材230における内部空間230sの管軸230xの管軸長L200を設定し、スピーカ4を第2端部233aに配置した場合には、スピーカ4から発する音波が内部空間230sにおいて1つの節を有する定常波となり、かつ、当該定常波の腹が第2端部233aに位置することとなる。しかし、車両用音響装置1は、所望の周波数を増幅するためには、定常波の腹にスピーカ4を配置し、かつ、定常波の腹に第2端部33aを配置する必要がある一方、管状部材230は、スピーカ4を配置する位置と、第2端部233aの位置とが同一の位置となって、互いの音を打ち消しあう。このため、v/fを3/4倍して内部空間3sの管軸長Lを設定した管状部材3を用いる車両用音響装置1に比べ、v/fを1/4倍して内部空間230sの管軸長L200を設定した管状部材230を用いる車両用音響装置は、周波数が500[Hz]以下の低音を大きな音で発生させることができない。一方、図4に示すように、v/fを5/4倍して管状部材330における内部空間330sの管軸330xの管軸長L300を設定した場合には、スピーカ4から発する音波が内部空間330sにおいて3つの節を有するとともに2つの腹を有する定常波となる。そして、管状部材330の内部空間330sにおける一方の腹にスピーカ4を配置しても、管状部材330の内部空間330sにおける他方の腹において音波が増幅されてしまうため、それら2つの腹とは別の腹であって第2端部333aに位置する腹において、周波数が500[Hz]以下の低音を増幅することができない。このため、v/fを3/4倍して内部空間3sの管軸長Lを設定した管状部材3を用いる車両用音響装置1に比べ、v/fを5/4倍して内部空間330sの管軸長L300を設定した管状部材330を用いる車両用音響装置は、周波数が500[Hz]以下の低音を大きな音で発生することができない。その上、v/fを7/4倍等の奇数倍して管状部材における内部空間の管軸長を設定した車両用音響装置は、v/fを5/4倍して内部空間330sの管軸長L300を設定した管状部材330を用いる車両用音響装置と同様の理由によって、v/fを3/4倍して内部空間3sの管軸長Lを設定した管状部材3を用いる車両用音響装置1に比べ、周波数が500[Hz]以下の低音を大きな音で発生することができない。よって、周波数が500[Hz]以下の音を大きく発生させるためには、v/fを3/4倍して管状部材3における内部空間3sの管軸長を設定することが好ましい。
本実施形態に係る車両用音響装置1は、以下の構成を有する。管状部材3は、屈曲部分31と、第1端部32aを含む側である第1部分32と、第2端部33aを含む側である第2部分33とを有する。第1部分32および第2部分33は、第1部分32と第2部分33との間に屈曲部分31を介在させてそれぞれ配置される。そのため、本実施形態に係る車両用音響装置1の管状部材3は、屈曲部分31を境にして折り曲げることができるため、直線状に形成される管状部材3に比べて、中心軸方向の長さを短くすることができる。その結果、本実施形態に係る車両用音響装置1は、車両の他の機器を配置するためのスペースが制限されることを一層抑制することができる。
本実施形態に係る車両用音響装置1は、以下の構成を有する。周波数であるfが260~300[Hz]である。そのため、本実施形態に係る車両用音響装置1は、周波数が500[Hz]よりも低音を確実に発生することができる。
本実施形態に係る車両用音響装置1は、中心軸方向に対して直交する直交方向に対して、中心軸方向へ延在する第1部分32と、中心軸方向へ延在する第2部分33とを並列させることができるため、車両用音響装置1における直交方向の大きさを小型化することができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る車両用音響装置1Aを備える車両用表示装置2Aの断面図である。
第1実施形態に係る車両用音響装置1の管状部材3は、一体的に形成されるものを説明した。一方、第2実施形態に係る車両用音響装置1Aの管状部材3Aは、屈曲部分31Aと、第1部分32Aと、第2部分33Aとの3つの部品で形成される。そして、管状部材3Aは、第1部分32Aは屈曲部分31Aに対して着脱自在に接続され、かつ、第2部分33Aは屈曲部分31Aに対して着脱自在に接続される。また、第2実施形態に係る管状部材3Aは、上述した構成を除いて第1実施形態に係る車両用音響装置1の構成と同様の構成を有する。そこで、第2実施形態に係る車両用音響装置1Aの構成に関して、第1実施形態に係る車両用音響装置1の構成と異なる点について以下に説明し、同一の構成に関しては同一の符号を付して説明を省略する。
管状部材3Aは、屈曲部分31Aと、第1部分32Aと、第2部分33Aと、屈曲部分31Aの一方の端部と第1部分32Aとを接続する第1接続部材35と、屈曲部分31Aの他方の端部と第2部分33Aとを接続する第2接続部材36とを備える。
第1接続部材35は、前後方向Xの一方の端部に位置する第1接続端部35aと、前後方向Xの他方の端部に位置する第2接続端部35bと、前後方向Xの中央に位置して第1接続端部35aと第2接続端部35bとの間に位置する第1中央部分35cとを有する。
第1接続端部35aは、径方向の中央に凹部を有する円環状に形成され、かつ、当該凹部に屈曲部分31Aの一方の端部が挿抜可能である。第2接続端部35bは、径方向の中央に凹部を有する円環状に形成され、かつ、当該凹部に第1部分32Aの前後方向Xにおける一方の端部が挿抜可能である。第1中央部分35cは、円柱状に形成される。
第2接続部材36は、前後方向Xの一方の端部に位置する第3接続端部36aと、前後方向Xの他方の端部に位置する第4接続端部36bと、前後方向Xの中央に位置して第3接続端部36aと第4接続端部36bとの間に位置する第2中央部分36cとを有する。
第3接続端部36aは、径方向の中央に凹部を有する円環状に形成され、かつ、当該凹部に屈曲部分31Aの他方の端部が挿抜可能である。第4接続端部36bは、径方向の中央に凹部を有する円環状に形成され、かつ、当該凹部に第2部分33Aの前後方向Xにおける一方の端部が挿抜可能である。第2中央部分36cは、円柱状に形成される。
本実施形態に係る車両用音響装置1は、以下の構成を有する。第1部分32Aは、屈曲部分31Aに対して着脱自在に接続され、第2部分33Aは、屈曲部分31Aに対して着脱自在に接続される。そのため、本実施形態に係る車両用音響装置1は、当該車両用音響装置1を搭載する車両のスペースに応じて第1部分32Aおよび第2部分33Aの形状を変更することができるとともに、形状を変更した第1部分32Aおよび第2部分33Aを、屈曲部分31Aに対して接続する作業を容易に行うことができる。その結果、本実施形態に係る車両用音響装置1は、車種に応じた形状の管状部材3Aを使用することで、異なる車種であっても各車両に対する設置作業を容易にすることができる。加えて、屈曲部分31Aの形状を統一し、形状を統一した屈曲部分31Aを量産することによって、管状部材3Aのコストを安価にすることができる。
なお、上述した実施形態に係る車両用音響装置1、1Aの管状部材3、3Aは、屈曲部分31、31Aと、第1端部32aを含む側である第1部分32、32Aと、第2端部33aを含む側である第2部分33、33Aとを有するものを説明した。しかし、本実施形態に係る車両用音響装置1、1Aの管状部材3、3Aは、それに限られず、屈曲部分31、31Aを有することなしに、振動板41の中心軸方向に沿って直線状に延在するように形成してもよい。
また、上述した実施形態に係る車両用音響装置1の管状部材3における内部空間3sの管軸長は、気温を19.2[度]として計算した。気温を摂氏t[度]とした場合には、音速v[m/sec]は、v[m/sec]=331.5+0.6×tによって算出することができる。
つまり、本実施形態における車両用音響装置1は、気温によって管状部材3に対して共鳴する音の周波数が変化する。より具体的に説明すると、車両用音響装置1は、気温が低くなると管状部材3に対して共鳴する音の周波数が低くなる一方、気温が高くなると管状部材3に対して共鳴する音の周波数が高くなる。
また、上述した実施形態に係る車両用音響装置1、1Aは、車両用表示装置2に用いるものを説明した。しかし、本実施形態に係る車両用音響装置1、1Aは、それに限られず、車両の内部に独立して設けてもよい。その場合には、車両の搭乗者が着席するシートが設けられた車室側空間(つまり、車室側外部空間)にスピーカ4が露出するようにスピーカ4を車両用音響装置1、1Aに設けることが好ましい。
さらに、上述した実施形態に係る車両用音響装置1、1Aは、車両のインストルメントパネル100に設けられる車両用表示装置2に備えられるものを説明した。しかし、本実施形態に係る車両用音響装置1、1Aは、それに限られない。例えば、車両に搭載するヘッドアップディスプレイが車両用音響装置1、1Aを備えてもよいし、車両に搭載するセンターコンソールが車両用音響装置1、1Aを備えてもよいし、車両に搭載するヘッドレストが車両用音響装置1、1Aを備えてもよい。
1、1A 車両用音響装置
2 車両用表示装置
20 表示部
24 ハウジング
24s1 表示部内部空間(車室側外部空間)
3 管状部材
3s 内部空間
31、31A 屈曲部分
32、32A 第1部分
32a 第1端部
33、33A 第2部分
33a 第2端部
4 スピーカ
41 振動板
f 周波数
L 内部空間の管軸長
v 音速

Claims (5)

  1. 内部空間を有する管状部材と、
    振動板を有するスピーカと、
    を備え、
    前記管状部材は、可撓性を有し、一方の端部である第1端部が閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部が解放され、
    前記スピーカは、前記振動板が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間に配置され、かつ、前記内部空間の管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における前記振動板の中央に対応する位置が前記第1端部から(1/3)L離れた位置となり、
    音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立することを特徴とする車両用音響装置。
    L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
  2. 前記管状部材は、
    屈曲部分と、
    前記第1端部を含む側である第1部分と、
    前記第2端部を含む側である第2部分と、
    を有し、
    前記スピーカは、前記屈曲部分に配置され、
    前記第1部分および前記第2部分は、前記第1部分と前記第2部分との間に前記屈曲部分を介在させてそれぞれ配置される、
    請求項1に記載の車両用音響装置。
  3. 前記第1部分は、前記屈曲部分に対して着脱自在に接続され、
    前記第2部分は、前記屈曲部分に対して着脱自在に接続される、
    請求項2に記載の車両用音響装置。
  4. 前記周波数であるfが260~300[Hz]である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用音響装置。
  5. 車両に関する情報を表示する表示部と、
    前記表示部を配置する表示部内部空間を有するハウジングと、
    車両の搭乗者に対して音を発生する車両用音響装置と、
    を備え、
    前記車両用音響装置は、
    内部空間を有する管状部材と、
    振動板を有するスピーカと、
    を備え、
    前記管状部材は、可撓性を有し、一方の端部である第1端部が閉塞され、かつ、他方の端部である第2端部が解放され、
    前記スピーカは、前記振動板が車室側外部空間に露出した状態で少なくとも一部が内部空間に配置され、かつ、前記内部空間の管軸長をL[cm]とした場合、当該管軸長上における前記振動板の中央に対応する位置が前記第1端部から(1/3)L離れた位置となり、
    前記車室側外部空間は、前記表示部内部空間であり、
    音速をv[cm/sec]、周波数をf[Hz]とした場合に次式が成立することを特徴とする車両用表示装置。
    L[cm]=(3/4)×(v[cm/sec]/f[Hz])
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