JP7446842B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子装置に関する。
従来、振動デバイスによりパネルを振動させて音を放射する音響出力装置が知られている。例えば、特許文献1には、表示部を有するディスプレイ素子と、駆動信号に応じて駆動する励振素子と、ディスプレイ素子と励振素子との間に配置され、励振素子の振動をディスプレイ素子の表示部側に伝達する伝達パネルと、を備え、映像が表示される表示部側から音響を出力する音響出力装置が開示されている。
特開2019-186829号公報 特開2010-206338号公報
音響出力装置、或いはこれを備えた電子装置においては、特定の方向だけに音響を放射させることが望まれる場合がある。例えば、音響出力装置の正面側に受聴者がいる場合、音響出力装置の正面側だけに向かって音響を放射することが望ましい場合がある。
しかしながら、振動デバイスによって加振したパネルから音響を放射させる場合、当該パネルの正面側だけでなく、背面側からも音響が放射されてしまう。
これに対して、音響出力装置の正面側にパネルを配置し、パネルの背面側を筐体によって覆ったとしても、パネルの背面側から筐体内に放射された音響は筐体内の空気を介して筐体の壁面に伝播する。その結果、音響出力装置の筐体から音響が漏れてしまう場合があった。
そこで、本発明の目的は、振動デバイスによりパネルを振動させて当該パネルから音響を放射する電子装置において、筐体から音響が漏れ出すことを抑制する技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、本発明に係る電子装置は、筐体と、一方面が前記筐体の外部を臨むと共に他方面が前記筐体の内部を臨むように前記筐体に設けられた表面パネルと、前記表面パネルを振動させて、当該表面パネルから音響を放射させる加振デバイスと、前記筐体の内部に配置される区画パネルであって、当該区画パネルと前記筐体の内壁面とによって前記筐体の内部に吸音領域を区画形成する区画パネルと、前記区画パネルを厚さ方向に貫通する開口部と、前記吸音領域に形成される空気層と、を含む共鳴吸音器と、を備える。
ここで、前記表面パネルは、前記筐体の前面に配置され、前記区画パネルは、前記加振デバイスの背面に配置されると共に、前記筐体の内部空間を前後に隔て、前記吸音領域は、前記区画パネルの背面側に形成されていても良い。
また、前記表面パネルは、ディスプレイパネルであっても良い。
また、前記電子装置は車両の天井部に吊り下げ支持された後席用モニター装置であっても良い。
また、前記加振デバイスは、前記区画パネルに支持される振動板と、前記振動板の振動に合わせて振動し、前記表面パネルに接触する振動伝達部と、を含んでいても良い。
本発明によれば、振動デバイスによりパネルを振動させて当該パネルから音響を放射する電子装置において、筐体から音響が漏れ出すことを抑制する技術を提供できる。
図1は、実施形態1に係る電子装置の適用例を説明する図である。 図2は、実施形態1に係るディスプレイ装置の外観斜視図である。 図3は、実施形態1に係るディスプレイ装置の外観斜視図である。 図4は、実施形態1に係るディスプレイ装置の構造を説明する図である。 図5は、実施形態1に係る加振デバイスの正面図である。 図6は、図5におけるA矢視図である。 図7は、実施形態1に係る区画パネルの正面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る電子装置の実施の形態について例示的に説明する。また、実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲内で、適宜、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は、実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る電子装置としてのディスプレイ装置1の適用例を説明する図である。ディスプレイ装置1は、車両に搭載される車載装置である。図1に示す例において、ディスプレイ装置1は、後席の乗員に映像や音楽のコンテンツを提供する後席用モニターとして前席C1と後席C2の間の位置において車内の天井Rに設置されている。
例えば、ディスプレイ装置1は、天井に固定された台座部2に対して回動自在に連結されることでフリップダウン方式となっている。ディスプレイ装置1を使用する際には図1に示すように台座部2からディスプレイ装置1を展開する。また、ディスプレイ装置1を使用しない時には、ディスプレイ装置1を台座部2に重ね合わせて畳むことができる。
図2および図3は、実施形態1に係るディスプレイ装置1の外観斜視図である。図4は、実施形態1に係るディスプレイ装置1の構造を説明する図である。図2~図4には、X軸、Y軸、および、Z軸を含む3次元の直交座標系が示されている。本明細書では、X軸と平行な方向を前後方向、Y軸と平行な方向を左右方向、Z軸と平行な方向を上下方向とする。但し、これらの各方向はディスプレイ装置1の説明のために便宜上用いるものであり、ディスプレイ装置1を使用する際の実際の位置関係および方向を限定するものではない。
ディスプレイ装置1は、箱形状の筐体3を備えている。筐体3は、前面側に形成された開放端に表面パネル4が設置されている。符号31は筐体3の背面パネル、符号32は筐体3の上面パネル、符号33は筐体3の下面パネル、符号34は筐体3の左側面パネル、符号35は筐体3の右側面パネルである。また、符号36は、筐体3の前面側の開放端に
取り付けられた枠部であり、表面パネル4の周囲を取り囲むように配置されている。なお、ディスプレイ装置1において、筐体3の形状は特に限定されない。
表面パネル4は、平面矩形状を有する板状のパネル部材であり、本実施形態においてはディスプレイパネルとして形成されている。図4において、符号4Aは表面パネル4の前面、符号4Bは表面パネル4の後面(裏面)である。なお、前面4Aは表面パネル4の正面、後面4Bは表面パネル4の背面として特定することができる。
筐体3の前面に配置された表面パネル4は、前面4A(一方面)が筐体3の外部を臨むと共に後面4B(他方面)が筐体3の内部を臨むように設けられている。また、本実施形態において、表面パネル4は複層構造となっており、後面4B側に配置された内層としてのディスプレイ部5と、前面4A側に配置された外層としてのカバーパネル6と、を含んでいる。
表面パネル4におけるディスプレイ部5は、映像を表示するためのディスプレイ素子を有し、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)や、有機ELディス
プレイ(Organic LED Display:OLED Display)等であっても良い。また、カバーパネル
6は、ディスプレイ部5の前面側を覆うように配置されており、例えばガラス等によって構成されている。また、例えば、カバーパネル6の背面側であって且つディスプレイ部5との間には、タッチパネルが配置されていても良い。タッチパネルの検出方式は特に限定されないが、例えば静電容量方式であっても良い。また、表面パネル4におけるディスプレイ部5およびカバーパネル6の間には、これらを接着する接着層が設けられていても良い。接着層としては、OCA(Optical Clear Adhesive)、OCR(Optical Clear Resin)等が例示できる。
また、ディスプレイ装置1は、マイクロコンピュータ(図示せず)を備えている。マイクロコンピュータは、ハードウェアとしてCPU(Central Processing Unit)およびメ
モリ等を備え、ディスプレイ装置1全体を制御する。例えば、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは、映像信号をディスプレイ部5に出力することでディスプレイ部5を制御し、ディスプレイ部5に映像を表示させる。勿論、上記映像信号は、マイクロコンピュータが生成しても良いし、外部からマイクロコンピュータが取得しても良い。
また、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは、表面パネル4におけるカバーパネル6(タッチパネル)から出力される検知信号を受信し、受信した検知信号に基づいてタッチパネルに対する入力操作を認識し、入力操作に応じた処理を実行することができる。
更に、ディスプレイ装置1は、筐体3の内部に配置された区画パネル8、共鳴吸音器9、加振デバイス10等を備えている。加振デバイス10は、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータからの駆動信号に応じて振動し、表面パネル4を振動させることで当該表面パネル4から音響を放射させるためのアクチュエータである。加振デバイス10の詳細構造については後述するが、加振デバイス10は、表面パネル4におけるディスプレイ部5の背面側、すなわち後面4B側に配置されている。加振デバイス10によって表面パネル4が加振されると、表面パネル4から音響が外部に出力される。
区画パネル8は、筐体3の内部空間を区画するための板状の隔壁部材である。区画パネル8は、平面矩形状を有し、加振デバイス10の背面側に配置されている。そして、区画パネル8は、筐体3の内部空間を前後に隔てており、これによって筐体3の内部空間が区画パネル8を境に背面側(後方側)の吸音領域(吸音空間)A1と、前方側の部品収容領域A2に区画されている。図4に示す符号8Aは区画パネル8の前面、符号8Bは区画パ
ネル8の後面(背面)である。区画パネル8は、後面(背面)8Bを吸音領域A1に臨ませ、前面8Aを部品収容領域A2に臨ませるように配置されている。これにより、吸音領域A1が区画パネル8の背面側に形成される。また、吸音領域A1は、筐体3における内壁面と区画パネル8における後面(背面)8Bによって画定されている。なお、本実施形態における区画パネル8は、筐体3の内部空間を区画する機能だけでなく、加振デバイス10を支持する支持体としての機能も兼ねている。また、本実施形態において、加振デバイス10を支持する区画パネル8は、表面パネル4と平行に配置されている。
図5は、実施形態1に係る加振デバイス10を前方(正面)から眺めた正面図である。図6は、図5におけるA矢視図である。図7は、実施形態1に係る加振デバイス10を支持した状態の区画パネル8を前方(正面)から眺めた正面図である。ここで、加振デバイス10は、振動板11と、振動板11の振動に合わせて振動すると共に表面パネル4に接触する振動伝達部12と、振動板11と区画パネル8との間に配置されて振動板11を支持する支持部13と、を含んでいる。
振動板11は、基板111と圧電素子112とを有し、区画パネル8に支持される。基板111は、前後方向からの平面視において上下方向に延びる矩形状である。但し、基板111の形状を特に限定されない。例えば、基板111は、前後方向からの平面視において左右方向に延びる矩形状であっても良い。なお、振動板11の基板111を形成する材料は特に限定されないが、例えばガラスエポキシ基板によって形成されていても良い。
圧電素子112は板形状を有しており、前後方向からの平面視において上下方向に延びる矩形状である。但し、圧電素子112の形状は特に限定されない。例えば、圧電素子112は、前後方向からの平面視において左右方向に延びる矩形状であっても良い。本実施形態においては、基板111の前面111Aと後面111Bに、第1圧電素子112Aおよび第2圧電素子112Bが取り付けられている。なお、図5に示すように、圧電素子112は、基板111に比べて平面視におけるサイズが小さい。本実施形態においては、基板111の前面111Aと後面111Bにおける外縁が圧電素子112に覆われることなく露出した状態となっている。また、第1圧電素子112Aおよび第2圧電素子112Bは、基板111の前面111Aと後面111Bに対してそれぞれが全面接着されている。
圧電素子112の種類は特に限定されないが、本実施形態においてはピエゾ素子によって圧電素子112が構成されている。各圧電素子112は、電極(図示せず)を有し、当該電極に電圧が印可されることにより、伸縮する。本実施形態においては、圧電素子112の伸縮方向は平面視において上下方向に設定されている(図5を参照)。圧電素子112の伸縮により、基板111の撓み具合に変化が生じ、振動板11が振動する。また、振動板11における基板111には、圧電素子112の電極に接続される配線パターンが形成されている。
次に、加振デバイス10の振動伝達部12を説明する。振動伝達部12は、基板111と一体に接合されて。これにより、振動板11が振動した際、当該振動板11の振動に合わせて振動伝達部12が振動する。加振デバイス10の振動伝達部12は、基板111と同一部材であっても良いし、別部材であっても良い。振動伝達部12は、基板111と別部材である場合、接着剤や螺子等の固定手段を用いて基板111に対して固定される。
図4、図5に示す例では、加振デバイス10の振動伝達部12は、振動板11の前面側における上下方向の中央部に設けられている。振動伝達部12は、所謂ブリッジ形状を有しており、基板111の前面111A側に配置された第1圧電素子112Aを跨ぐように設けられている(図5、図6等を参照)。
振動伝達部12は、加振部121、および、一対の側壁部122A、122Bを有している。振動伝達部12の加振部121は左右方向に延びる帯形状を有し、加振部121の両端から一対の側壁部122A、122Bが後方に向かって柱状に延びている。振動伝達部12における各側壁部122A、122Bの後端部は、振動板11における基板111の前面111Aに接合されている。
また、振動伝達部12は、表面パネル4(ディスプレイ部5)の後面4Bに対して接触する態様で設けられている。このように、振動伝達部12が表面パネル4(ディスプレイ部5)の後面4Bに接触することで、振動伝達部12が表面パネル4(ディスプレイ部5)を加振する際の力点として機能する。
本実施形態においては、振動伝達部12における加振部121の前面121Aが平坦面として形成されており、加振部121の前面121Aが表面パネル4(ディスプレイ部5)の後面4Bに対して接合されている。例えば、振動伝達部12の加振部121における前面121Aと、表面パネル4(ディスプレイ部5)の後面4Bとは、接着剤などによって接着されていても良い。但し、振動伝達部12における加振部121は、表面パネル4(ディスプレイ部5)の後面4Bに対して必ずしも一体に接合されていてなくても良く、直接的に接触することで表面パネル4に振動を伝達しても良い。なお、振動伝達部12を形成する材料は特に限定されないが、例えば樹脂や金属等によって形成されていても良い。
次に、加振デバイス10の支持部13を説明する。加振デバイス10の支持部13は、振動板11と区画パネル8との間に配置されて、振動板11を支持する部材である。すなわち、振動板11は、支持部13を介して区画パネル8に支持される。支持部13は、基板111の上縁111Cと下縁111Dにそれぞれ配置された第1支持部13Aおよび第2支持部13Bを有する。
第1支持部13Aは、基板111の上縁111Cに対応する位置の後面111Bと区画パネル8の前面8Aとに、例えば接着剤などによってそれぞれ接合されている。また、第2支持部13Bは、基板111の下縁111Dに対応する位置の後面111Bと区画パネル8の前面8Aとにそれぞれ接合されている。また、第1支持部13Aおよび第2支持部13Bは、基板111における左右方向に沿って延在している。なお、加振デバイス10の支持部13を形成する材料は特に限定されないが、例えば樹脂によって形成されていても良い。
なお、本実施形態においては、支持部13を介して振動板11を区画パネル8に支持しているが、これは一態様に過ぎない。例えば、基板111における後面111Bのうち、上縁111Cに対応する部位と下縁111Dに対応する部位を、それぞれ区画パネル8の前面8Aに直接的に接合することで、区画パネル8に振動板11を支持しても良い。この場合、基板111の後面111B側に配置された第2圧電素子112Bが振動板11の振動時に区画パネル8と衝突することを抑制するための開口部を区画パネル8に形成しても良い。
以上のように構成される加振デバイス10は、振動板11の基板111および振動伝達部12の加振部121が、区画パネル8に対して平行に配置されている。
また、図7に示すように、区画パネル8は、正面視において矩形状を有しており、その外縁は、筐体3における上面パネル32、下面パネル33、左側面パネル34、右側面パネル35の各内壁面に対して隙間なく接合されている。また、図4、図8に示すように、区画パネル8には、複数箇所に開孔80が設けられている。開孔80は、区画パネル8を
厚さ方向に貫通する開口部である。また、区画パネル8は、多数の開孔80を有する多孔質パネルとして構成されていても良い。但し、区画パネル8は、少なくとも1つの開孔80(開口部)を有していれば良い。また、図7に示す開孔80の配置パターンは例示的なものであり、自由に変更することができる。
ここで、図4および図7等を参照して、共鳴吸音器9を説明する。区画パネル8は、筐体3の背面パネル31における内壁面31Aとの間に空気層90を設けている。吸音領域A1における空気層90は、区画パネル8における開孔80と連通している。上記のように、区画パネル8に形成された開孔80と、当該開孔80に連通する空気層90を含む吸音領域A1は、ヘルムホルツ型の共鳴吸音器として機能する。すなわち、ディスプレイ装置1においては、区画パネル8に形成された開孔80と、吸音領域A1に形成される空気層90を含んで共鳴吸音器9が形成される。共鳴吸音器9の機能については後述する。
以上のように構成されるディスプレイ装置1は、ディスプレイパネルとして形成された表面パネル4から映像を表示する機能と、当該表面パネル4から音響を放射させることによって出力する機能を有している。上記のように、表面パネル4に映像を表示させる際には、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは映像信号をディスプレイ部5に出力し、ディスプレイ部5に映像を表示させる。
また、表面パネル4から音響を出力する際には、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは、加振デバイス10の振動板11における圧電素子112を駆動するための制御信号を出力し、振動板11を振動させることによって、加振デバイス10に表面パネル4を振動させる。
例えば、ディスプレイ装置1は、D/Aコンバータを含む駆動回路を備えていても良い。そして、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは、例えば駆動回路に音響信号を出力し、駆動回路がD/Aコンバータによってデジタル信号である音響信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号に変換後の駆動信号が圧電素子112に出力される。なお、駆動回路は、例えばアンプを更に備え、D/Aコンバータによって生成されたアナログ信号を増幅してから駆動信号を駆動回路に出力しても良い。
上記のようにして駆動信号が各圧電素子112の電極に入力されると、図5で説明したように各圧電素子112が平面視において上下方向(Z軸方向)に伸縮する。その際、ディスプレイ装置1のマイクロコンピュータは、振動板11における第1圧電素子112Aおよび第2圧電素子112Bを逆位相に制御する。その結果、基板111は、以下に説明する第1撓み状態と、第2撓み状態を交互に繰り返す。
第1撓み状態は、第1圧電素子112Aが上下方向に伸びると同時に第2圧電素子112Bが上下方向に縮むことで、基板111における前面111A側が伸び、後面111B側が縮んだ、基板111の撓み状態である。一方、第2撓み状態は、第1圧電素子112Aが上下方向に縮むと同時に第2圧電素子112Bが上下方向に伸びることで、基板111における前面111A側が縮み、後面111B側が伸びた、基板111の撓み状態である。
上記のように第1圧電素子112Aおよび第2圧電素子112Bを逆位相に制御されることによって基板111が第1撓み状態と第2撓み状態とを繰り返す結果、振動板11が前後方向(X軸と平行な方向)に振動する。そして、上記のように、加振デバイス10における振動伝達部12は、振動板11における基板111と一体に接合されているため、振動板11の振動に合わせて振動伝達部12も前後方向(X軸と平行な方向)に振動する。その際、振動伝達部12の加振部121は表面パネル4の後面4Bに接合されているた
め、振動伝達部12の加振部121を力点として表面パネル4に振動を伝達することができる。なお、本実施形態においては、振動板11の振動方向を、表面パネル4に対して振動伝達部12の加振部121が接離する方向に合致させたので、振動伝達部12の加振部121から表面パネル4に対して強い振動エネルギーを効率良く伝達できる。
上記のようにして、加振デバイス10が表面パネル4を振動させることにより、表面パネル4から音響が放射される。その結果、ディスプレイ装置1の正面側で表面パネル4(ディスプレイ部5)を視聴する後席の乗員は、表面パネル4(ディスプレイ部5)の映像と共に音響を聴くことができる。
ところで、上記のように加振デバイス10によって加振された表面パネル4は、前面4Bから外部に向かって音響を放射するだけでなく、例えば、後面(背面)4Bからも音響を放射する。表面パネル4の後面(背面)4Bから放射された音響(以下、「後方放射音」という)は、筐体3の内部に存在する空気を介して筐体3の背面パネル31側に向かって伝播する。
これに対して、本実施形態に係るディスプレイ装置1は、筐体3の内部における加振デバイス10の背面側に配置された共鳴吸音器9によって後方放射音を吸音する。すなわち、共鳴吸音器9を構成する区画パネル8に到達した後方放射音は、区画パネル8に形成された開孔80に入射する。そして、共鳴吸音器9の共振周波数の音波は、開孔80の部分で激しい空気の流通が行われ、音響エネルギーが熱エネルギーへ変換される吸音現象が発生する。すなわち、区画パネル8は、共鳴吸音器9における吸音パネルとしても機能する。
このようにして、表面パネル4の振動時に表面パネル4から放射された後方放射音を共鳴吸音器9によって吸音し、筐体3からの音漏れが発生することを抑制できる。その結果、例えば、車両の前席C1に着座する運転者等が、ディスプレイ装置1における筐体3から漏れ出す後方放射音を受聴することを抑制できる。すなわち、車両の前席C1に着座する運転者等が、ディスプレイ装置1の筐体3からの音漏れを受聴することで集中力が散漫になったり、車両のフロントパネル側に設置されたオーディオ機器から出力される音響やナビゲーション機器の音声出力が聴取し難くなったりすることを抑制できる。
特に、本実施形態に係るディスプレイ装置1においては、表面パネル4を筐体3の前面に配置し、区画パネル8を加振デバイス10の背面に配置すると共に筐体3の内部空間を区画パネル8によって前後に隔て、区画パネル8の背面側に吸音領域A1を形成するようにした。これによれば、表面パネル4の後面4Bから背面側に放射される後方放射音を、円滑に共鳴吸音器9へと導き、後方放射音を効果的に吸音することができる。
また、ディスプレイ装置1において、表面パネル4をディスプレイパネルとして形成することで、表面パネル4から映像と音響の双方を放射することができ、視聴者にとって使い勝手の良いディスプレイ装置1を提供することができる。
また、ディスプレイ装置1(電子装置)は車両の天井Rに吊り下げ支持された後席用モニター装置として構成した。これによれば、車両の後席C2に着座する着座者に対しては、映像や音響を提供すると共に、車両の前席C1に着座する運転者側への筐体3からの音漏れを効果的に抑制できる。よって、本実施形態におけるディスプレイ装置1を後席用モニター装置に適用することで、利用価値の高い後席用モニター装置が提供できる。
また、ディスプレイ装置1における加振デバイス10は、区画パネル8に支持される振動板11と、振動板11の振動に合わせて振動し、表面パネル4に接触する振動伝達部1
2を備えるようにした。これによれば、区画パネル8に、共鳴吸音器9の構成部材としての機能と、加振デバイス10の振動板11を支持する支持体としての機能とを併せ持たせることができる。このように、区画パネル8を多機能化することにより、ディスプレイ装置1を構成する部品点数を減らすことができる。その結果、ディスプレイ装置1の製造コストを低減することができ、且つ、筐体3をコンパクトにすることができる。また、振動板11と一体に振動する振動伝達部12を介して表面パネル4に振動板11の振動を伝達するようにしたので、表面パネル4を効率的に振動させ、表面パネル4から効果的に音響を出力することができる。
なお、本実施形態に係るディスプレイ装置1において、共鳴吸音器9が吸音する音波の共振周波数は、区画パネル8に形成する開孔80の大きさ(直径)、吸音領域A1の容積等を調整することで変更できる。また、区画パネル8に形成する開孔80の位置、数なども、共鳴吸音器9の仕様に応じて自由に変更することができる。また、区画パネル8に複数の開孔80を形成する場合に、全ての開孔80の大きさ(直径)を等しくする必要は無い。異なる大きさ(直径)の開孔80を区画パネル8に形成することによって、共鳴吸音器9において異なる周波数成分の後方放射音を吸音することができる。なお、図8において、区画パネル8における開孔80を円形状とする例を示しているが、開孔80の形状は特に限定されない。
また、吸音領域A1の内部を、更に、区画パネル8と同様な開孔80を有する吸音パネルによって前後に隔てても良い。この場合、区画パネル8と吸音パネルにおいて、開孔80の大きさ(直径)が異なっていても良い。これにより、共鳴吸音器9において、異なる周波数成分の後方放射音を吸音することができる。
また、本実施形態は種々の変形が可能である。例えば、本実施形態においては、本発明に係る電子装置として車載用のディスプレイ装置1に適用する場合を例に説明したが、これには限定されない。例えば、ディスプレイ装置1は車載用途以外のディスプレイ装置であっても良い。また、本発明に係る電子装置はディスプレイ装置に限定されず、加振デバイスによって表面パネルを振動させることによって当該表面パネルから音響を放射させる種々の電子装置に適用することができる。従って、振動によって音響を放射する表面パネルは、ディスプレイパネルでなくても良い。
1・・・ディスプレイ装置
3・・・筐体
4・・・表面パネル
5・・・ディスプレイ部
6・・・カバーパネル
8・・・区画パネル
9・・・共鳴吸音器
10・・・加振デバイス
11・・・振動板
12・・・振動伝達部
13・・・支持部
80・・・開孔
90・・・空気層

Claims (4)

  1. 筐体と、
    一方面が前記筐体の外部を臨むと共に他方面が前記筐体の内部を臨むように前記筐体に設けられた表面パネルと、
    前記表面パネルを振動させて、当該表面パネルから音響を放射させる加振デバイスと、
    前記筐体の内部に配置される区画パネルであって、当該区画パネルと前記筐体の内壁面とによって前記筐体の内部に吸音領域を区画形成する区画パネルと、
    前記区画パネルを厚さ方向に貫通する開口部と、前記吸音領域に形成される空気層と、を含む共鳴吸音器と、
    を備え
    前記加振デバイスは、
    前記区画パネルに支持される振動板と、
    前記振動板の振動に合わせて振動し、前記表面パネルに接触する振動伝達部と、を含む、
    電子装置。
  2. 筐体と、
    一方面が前記筐体の外部を臨むと共に他方面が前記筐体の内部を臨むように前記筐体の前面に設けられた表面パネルと、
    前記表面パネルを振動させて、当該表面パネルから音響を放射させる加振デバイスと、
    前記筐体の内部に配置される区画パネルであって、当該区画パネルと前記筐体の内壁面とによって前記筐体の内部に吸音領域を区画形成する区画パネルと、
    前記区画パネルを厚さ方向に貫通する開口部と、前記吸音領域に形成される空気層と、を含む共鳴吸音器と、
    を備え、
    前記区画パネルは、前記加振デバイスの背面に配置されると共に、前記筐体の内部空間を前後に隔て、
    前記吸音領域は、前記区画パネルの背面側に形成される、
    電子装置。
  3. 筐体と、
    一方面が前記筐体の外部を臨むと共に他方面が前記筐体の内部を臨むように前記筐体に設けられたディスプレイパネルと、
    前記ディスプレイパネルを振動させて、当該ディスプレイパネルから音響を放射させる加振デバイスと、
    前記筐体の内部に配置される区画パネルであって、当該区画パネルと前記筐体の内壁面とによって前記筐体の内部に吸音領域を区画形成する区画パネルと、
    前記区画パネルを厚さ方向に貫通する開口部と、前記吸音領域に形成される空気層と、を含む共鳴吸音器と、
    を備える電子装置。
  4. 前記電子装置は車両の天井部に吊り下げ支持された後席用モニター装置である、請求項3に記載の電子装置。
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