JP2023011476A - 部品供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】盛り上がった部品に吸引力を作用させて、その部品を積極的にリフト部材の方へ移動させ、盛り上がり部の部品高さを低くし、後続の部品の落下スペースを確保すること。【解決手段】細長いガイド部材24の上面が部品滑動面25とされ、異常部品を部品滑動面25から排除して貯留容器9内へ落下させる選別構造部43が形成され、上部に部品1の載置面39が形成された昇降式のリフト部材38が設けられ、リフト部材38の上昇高さが、低部位16に位置している載置面39上の部品1を部品受給面26へ移載できるように設定され、選別構造部43から落下した部品1によって形成された異常部品の盛り上がり部55に対して吸引力を作用させる吸引手段54が、リフト部材38に設けてある。【選択図】図2

Description

この発明は、滑動してきた異常部品を、ガイド部材に設けた選別構造部から落下させて排除する部品供給装置に関している。
特開2016-056021号公報には、貯留容器内で絡み合った部品をほぐすように、すなわち解体するように作用する永久磁石が、リフト部材の設けられていることが記載されている。
特開2016-056021号公報
特許文献1に記載された発明には、ガイド部材の選別構造部から貯留容器内に転落した部品の盛り上がり形状、すなわち転落部品の隆起形状に関しては何も記載されていない。
ガイド部材上に部品滑動面が設けられ、部品の表裏や寸法に異常のある異常部品を、選別構造部から貯留容器内へ転落させると、転落部品が貯留容器の内壁面に沿って山形に積み上がった形状、つまり盛り上がった形状となる。このような盛り上がり形状になると、その最頂部に対して選別構造部を通過した後続の異常部品が干渉するため、後続部品が部品滑動面上に停滞する恐れがある。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、盛り上がった部品に吸引力を作用させて、その部品を積極的にリフト部材の方へ移動させ、盛り上がり部の部品高さを低くすることを目的とする。
請求項1記載の発明は、
貯留容器の上部外側に沿って配置された細長いガイド部材の上面が部品滑動面とされ、
前記部品滑動面の端部に部品受給面が設けられ、
異常姿勢や異常寸法の異常部品を前記部品滑動面から排除して前記貯留容器内へ落下させる選別構造部が前記ガイド部材の一部に形成され、
前記貯留容器の底部材の端部近傍に低部位を形成し、
前記貯留容器の内壁に沿って昇降し、上部に部品の載置面が形成されたリフト部材が設けられ、
前記リフト部材の上昇高さが、前記低部位に位置している前記載置面上の部品を前記部品受給面へ移載できるように設定され、
前記選別構造部から落下した部品によって形成された異常部品の盛り上がり部に対して吸引力を作用させる吸引手段が、前記リフト部材に設けてあることを特徴とする部品供給装置である。
所定個数の部品が部品滑動面の端部に形成された部品受給面上に供給、すなわち移載されると、それらの部品は、順次、部品滑動面上を滑動し、異常姿勢や異常寸法の部品は、ガイド部材の一部に形成した選別構造部から排除されて貯留容器内へ落下し、正常姿勢や正常寸法の部品がけが、選別構造部を通過して部品滑動面上を移送されてゆく。
選別構造部から貯留容器内に落下した異常姿勢や異常寸法の異常部品は、貯留容器の壁板の内面に沿って積み上がってゆき、山形に盛り上がった形状となる。選別構造部からは部品が一つずつ落下するので、最初の段階では貯留容器の底部材上に拡がった分散状態の傾向で散在しているが、落下個数が増えてくると、山形の高さが高くなってゆき、盛り上がり部が形成される。
山形に積み上がった盛り上がり部は、部品が選別構造部から一つずつこぼれ落ちるので、落下ナットの個数が増加してくると、壁板の内面に沿った状態で選別構造部の方へ高さが次第に高くなり、最頂部が形成される。
吸引手段の吸引力は、壁板の内面に沿ってリフト部材側に向かって作用するので、盛り上がり部の部品が吸引されて、リフト部材に吸着される。この状態でリフト部材が最下位位置に下降すると、リフト部材に吸着されている群状の部品が載置面上へ勢いよく崩れ込む。
上記群状の部品の崩れ込みによって、盛り上がり部の部品全体がリフト部材側へ移動するので、最頂部の高さが低くなり、選別構造部から出てくる後続の部品の落下スペースが確保でき、部品滑動面上における部品停滞の発生が回避できる。換言すると、リフト部材の側面に高密度状態で引きつけられていた部品群は、リフト部材が下降してリフト部材の側面が消滅するので、部品群は勢いよく載置面上に崩れ込むことになり、この現象によって最頂部の高さが確実に低くなり、装置としての作動信頼性が向上する。
また、部品群が載置面上に崩れ込むことによって、できるだけ多くの部品が載置面上に載せられることとなり、部品供給個数の増加にとって効果的である。
総括的に観察すると、上述のように、選別構造部から一つずつ落下した部品が、壁板の内面に沿って山形の盛り上がり部を形成する。この落下特有の形状となった盛り上がり部の形態を、リフト部材に設けた吸引手段によって変形させている。
本発明は、部品の盛り上がり部をともなう部品供給装置であるが、部品の吸引や崩れ挙動に注目して、方法発明として存在させることができる。
装置全体の平面図である。 図1の(2)-(2)断面図である。 図1の(3)-(3)断面図である。 直進フィーダの側面図である。 排除される部品の挙動を示す平面図ある。 動作信号線や作動空気の給排管等を示す系統図である。 供給対象となる部品の斜視図である。 異常寸法の部品排除構造の断面図である。
つぎに、本発明の部品供給装置を実施するための形態を説明する。
図1~図8は、本発明の実施例を示す。
最初に、対象部品について説明する。
図7に対象部品が示されている。これは、鉄製のプロジェクションナット1であり、四角い本体部2の中央にねじ孔3が開けられ、本体部2の片側の四隅に溶着用突起4が形成されている。溶着用突起4は、図7に示すように、ねじ孔3の軸線方向と直径方向の両方向に突き出ている。上記プロジェクションナット1は、縦横が12mm、厚さが5.5mmの寸法である。他の対象部品としては、片側に突起が付いた板状の部品などが挙げられ、いずれにしても正しい表裏の向きが要求される。あるいは、頭部付きのボルトも対象部品とされる。同時に、形状はほぼ同じでも、寸法が異常であるような部品も対象とされる。
本実施例においては、プロジェクションナット1が搬送の対象とされ、以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
つぎに、貯留容器について説明する。
多数のナット1が収容される貯留容器9は、真上から見て四角い形の箱状とされている。ステンレス鋼製の四角い板材で作られた底部材10の四辺にステンレス鋼製の壁板12、13、14および15が溶接してある。
分厚くて鉛直方向に伸びている支持板12aと14aが向かい合った位置関係で配置され、コの字型の壁板13の側板13aと13bが、支持板12aと14aに溶接またはボルト付けで接合してある。したがって、壁板12は、支持板12aと側板13aの2部材で構成され、壁板14は、支持板14aと側板13bの2部材で構成されている。支持板12aと14aは、貯留容器9を支える支柱的な機能を果たしているので、壁板13や15よりも分厚い板材で構成してある。また、壁板15は、支持板12aと14aの端部に、溶接またはボルト付けで結合されており、壁板13と同様に、支持板12a、14aよりも薄い厚さとされている。
貯留容器9の底部材10の端部近傍に、低部位16が形成してある。この低部位16は、図1に示す貯留容器9の右上に配置してある。そのために、図1の右方に向かって低くなる第1傾斜面17(図2(A)参照)と、図1の上方に向かって低くなる第2傾斜面18(図3参照)が形成してある。第1傾斜面17と第2傾斜面18が複合することによって、壁板12と壁板15がなす四角い貯留容器9の隅角部分に低部位16が形成される。第1傾斜面17と第2傾斜面18が交差する箇所に谷線23が現れている。
装置の機枠や台部材で構成された静止部材19上に、平たい台部材20が固定され、その上側に防振ゴム21を介して基板22が設けてある。前述の支持板12aと14aの下端部が基板22に溶接されている。この溶接に換えてボルト付けとしてもよい。したがって、貯留容器9は基板22の上位に配置されている。
図示していないが、貯留容器9に開閉蓋を設けて、鉄屑などの不純物がナット1に混入しないようにすることが望ましい。
つぎに、ガイド部材について説明する。
ガイド部材24は、細長い部材で構成され、その上面が平坦な部品滑動面25とされている。ガイド部材24は、壁板15の平坦な壁面に沿って配置してある。つまり、ガイド部材24は、貯留容器9の上部外側に沿って配置してある。そして、部品滑動面25には、壁板15側が低くなる傾斜が、傾斜角θ1で示すように付与してある。部品滑動面25には、所定個数のボルト1が移載される広い面積の部品受給面26と、この部品受給面26に連続し、ボルト1を一列状態で移送する移送面27が設けてある。移送面27は、部品滑動面25の幅を狭くしたもので、そのためにガイド部材24の長手方向に配置した隆起部材28が設けてある。部品滑動面25の低い側の端縁に、部品滑動面25の全長にわたって伸びている規制突起29が設けてある。
後述の供給手段によって部品受給面26に移載された所定個数、例えば10個のナット1は、部品受給面26から移送面27を経て移送管30へ送出される。このようなナット搬送は、図1(A)の左側が低くなるような傾斜を部品滑動面25に付与して、ナット1を移送管30の方へ滑降させたり、上記のような傾斜を与えないでガイド部材24に搬送振動を付与する直進フィーダを設けたりすることによって行われる。ここでは、直進フィーダ方式が採用されている。
ナット1がガイド部材24から外側へこぼれるのを防止するために、ガイド部材24の外側に保護板31が起立状態で取り付けてある。
直進フィーダは、符号32で示されている。直進フィーダ32は、その長手方向を平たくて真っ直ぐな壁板15の外側面に沿わせて配置してある。基板22に分厚い鋼板を折り曲げたコ字型の基台部材33が溶接またはボルト付けで固定され、その上面に直進フィーダ32が配置してある。基台部材33は、直進フィーダ32の設置位置の高さを確保するために採用されている。
傾斜した一対の板ばね34、34の下端が基台部材33に固定され、上端がガイド部材24の下面に固定してある。基台部材33の上面に電磁石35が固定されている。電磁石35の磁力吸引と吸引解除による板ばね34の撓み変形が繰り返されて、ガイド部材24に上下方向と水平方向の合成振動が付与されて、ナット1が部品滑動面25上を移送管30の方へ滑動するようになっている。
つぎに、部品受給面への供給手段について説明する。
部品受給面26上に所定個数のナット1を一時に供給するために、供給手段36が設けてある。供給手段36としては、ナット貯留箇所から伸びている供給ホースを経由して、部品受給面26上に定量個数ごとの部品供給を行ったり、リフト部材に載せられた所定個数のナットを部品受給面26上に移載したりするなど種々な供給構造が採用できる。ここでは、後者のリフト部材方式である。
つぎに、供給手段であるリフト部材について説明する。
図1(A)に見られるように、貯留容器9の右上、すなわち底部材10の右上隅の箇所に四角い通過孔37が開けられている。リフト部材38は、非磁性材料であるステンレス鋼でできた板材を、箱形に形成した細長い部材で構成され、通過孔37内をほぼ隙間のない状態で貫通し、ほぼ鉛直方向に昇降するようになっている。リフト部材38の上面にナット1を載置する載置面39が形成されている。この載置面39は水平面でもよいが、ナット1がこぼれ落ちるのを防止するために、壁板15側が低くなるような平坦な傾斜面とされている。この傾斜角θ2が図3に示してある。
載置面39は、リフト部材38が最下位に位置しているときに、図2に示すように、傾斜した底部材10(第1傾斜面17および第2傾斜面18)と連続した状態になっている。こうすることにより、低部位16に移動してきたナット1が載置面39上に待機するようになる。つまり、リフト部材38が最下位に位置しているときには、第1傾斜面17と第2傾斜面18が載置面39に連続していて、これによって、所定個数のナット1が滑降して載置面38上に停止する。なお、低部位16に通過孔37が開けられているので、低部位16自体は、水平な仮想平面上に存在していることとなる。
リフト部材38は、貯留容器9の内壁に沿って昇降できる状態で配置してあり、ここでは壁板15と壁板12(支持板12a)の内面に沿って昇降する。壁板15と壁板12(支持板12a)の内面に沿って昇降するというのは、リフト部材38の外側面が壁板15と壁板12(支持板12a)の内面に擦れながら昇降するか、またはリフト部材38の外側面が壁板15と壁板12(支持板12a)の内面との間にわずかな空隙をおいて昇降することを意味している。そして、載置面39の広さによって載置されるナット1の個数が定められる。図示の場合は、6~8個である。なお、リフト部材38は箱形であるから、開放側が壁板15に対面させてあり、箱形の内側にナット1が入らないようにしてある。
リフト部材38を昇降させるエアシリンダ40が壁板12(支持板12a)に固定され、リフト部材38の下端に結合された連結板41に、エアシリンダ40のピストンロッド42が結合してある。エアシリンダ40が進退出力をすることによって、リフト部材38が昇降動作をする。
リフト部材38は、一定時間ごとに部品受給面26へナット供給を行うようになっている。上記の一定時間は、目的箇所におけるナット1の消費数量に応じて設定されるもので、この消費数量に応じたリフト部材38の昇降頻度が、後述の制御装置によって設定される。
リフト部材38が最下位の位置にあるとき、第1傾斜面17や第2傾斜面18上のナット1が滑降して、載置面39上に集約される。この状態でリフト部材38が上昇して最上位の位置に停止すると、所定個数のナット1が図3に示すように、盛り上がった状態になる。リフト部材38の上昇停止と同時に、載置面39の傾斜角θ2によって、ナット1は載置面39から部品受給面26上へ滑降する。
つぎに、選別構造部について説明する。
選別構造部43は、ナット1の表裏を判別して表裏いずれかを排除する、いわゆる異常姿勢のナット1を排除したり、過小寸法のナット1を排除したりする機能を果たす。図5(A1)は、ナットの表向き姿勢を示し、同図(A2)はナットの裏向き姿勢である。本実施例では、(A2)の裏向き姿勢が正常姿勢とされている。よって、ここでの選別構造部は、(A1)の表向き姿勢のナットを排除する構造が採用されている。
図1(A)に示すように、規制突起29に一対の斜め向きの選別溝43a、43bが形成してある。選別溝43a、43bの間隔は溶着用突起4の間隔と同じであり、傾斜方向は図1(A)において、選別溝43a、43bの中心線の上側が右側に傾いた方向とされている。
図5にしたがって、表向き姿勢のナット1の排除動作を説明する。部品受給面26に載置された所定個数のナット1は、直進フィーダ32の送出振動で群状の形態がばらばらにされながら、規制突起29の内側面にそって列状で移送面27の方へ部品滑動面25上を滑動状態で移動する。移送面27において、裏向き姿勢(図5(A2))の正常姿勢ナット1は、選別溝43a、43bに入り込むことなくそのまま通過してゆき、移送管30に入って目的箇所へ搬送される。このときの搬送は、後述の空気噴射によって行われる。
表向き姿勢のナット1が規制突起29の内側面にそって移動してくると、溶着用突起a(以下、図5の説明では単に突起と表現する)が選別溝43aに進入し((A)図参照)、ナット全体が反時計方向にわずかに回る。この回りつつあるときにつぎの突起bが規制突起29の内側面に接触する((B)図参照)。さらに反時計方向に回りながら滑動すると、今度は、突起bとdが規制突起29の内側面に受け止められる((C)図参照)。この状態で移送管30側へ滑動すると、突起dが2つ目の選別溝43bを通過する((D)図参照)。この通過によって、ナット1全体が回転はわずかで貯留容器9の空間内へほぼ真っ直ぐ移行し、突起cとbが選別溝43a、43bを通過して、貯留容器9内へ転落する。
なお、何等かの原因、例えば溶着用突起4のひっかかりで、万一、選別溝43a、43bにおいて排除できないことが発生し、そのまま移送された場合に備えて、もう一対の選別溝44a、44bが用意してある。図1(A)に2つ目の選別構造部44が示してある。また、壁板15の上縁分に細長い切欠き15aが設けられ、排除される表向きナット1が、貯留容器9内へ落下できるようになっている。
つぎに、吸引手段について説明する。
リフト部材38が上昇しているときに、リフト部材38の周囲にできるだけ多くのナット1を集中させておき、リフト部材38が最下位に戻ったときに、多数のナット1が低部位16に待機している載置面39上に滑降、すなわち崩れ込むようにして、少しでも多くのナット1を上昇させることが重要である。このために、リフト部材38の上昇中にリフト部材38の方へナット1を吸引する吸引手段が必要となる。
上記吸引は、磁石吸引、空気吸引など種々な方式が採用できるが、ここでは、永久磁石の事例である。図2(C)に示すように、永久磁石は、主磁石53と副磁石54によって構成され、主磁石53は第2傾斜面18側のナット1に吸引力を及ぼし、副磁石54は第1傾斜面17側のナット1に吸引力を及ぼしている。主磁石53の吸引力は、図3に実線で示された群状のナット1aに吸引力を及ぼし、2点鎖線で示されたナット1への吸引力は薄弱または無である。ナット群1aに作用する吸引力は、図2(C)の吸引力矢線56で示されている。各磁石53、54は箱状の非磁性材料製の容器53a、54aに収容されて、これらの容器がリフト部材38内に溶接してある。
つぎに、盛り上がり部について説明する。
第1傾斜面17側には、選別構造部43から転落した表向きナット1が、壁板15の内面に沿って盛り上がった状態になる。この盛り上がり部は符号55で示され、図2(D)や(E)に示すように、壁板15に近い側がうずたかく盛り上がり、壁板15から遠ざかるにしたがって盛り上がりが緩和された状態になっている。このような盛り上がり部55が存在すると、選別構造部43を通過したナット1の転落スペースに不足を来して、著しい場合には、排除されるべきナットが移送面27に停滞する事態となる。
図2(D)や(E)に示されている山形に積み上がった盛り上がり部55は、ナット1が選別構造部43の限られた箇所から一つずつこぼれ落ちるので、排除ナットの個数が増加してくると、壁板15の内面に沿った状態で選別構造部43の方へ高さが次第に高くなり、最頂部55aが形成される。つまり、例えていうと、裾野が広い富士山の頂上のような形状となる。
永久磁石54の吸引力は、吸引力矢線57で示した方向に作用するので、盛り上がり部55のナット1が吸引されて、リフト部材38の横側面38aに吸着される。この吸着されたナット1は、前述のナット群1a(図5参照)と同様に、永久磁石54の吸引力が及ぶ範囲のナットがナット群1bとなり、横側面38aに引きつけられた状態になっている。この状態でリフト部材38が最下位位置に下降すると、ナット群1bのナット1が載置面39上へ勢いよく崩れ込み、同時に、吸引力矢線56側の引きつけられていたナット群1aも載置面39上へ勢いよく崩れ込む。
ナット群1bの崩れ込みによって、盛り上がり部55のナット1全体が横側面38a側へ移動するので、最頂部55aの高さが低くなり、選別構造部43から出てくる後続のナット1の落下スペースが確保でき、部品滑動面25上におけるナット停滞の発生が回避できる。換言すると、リフト部材38の横側面38aに高密度状態で引きつけられていたナット群1bが、横側面38aがリフト部材38の下降によって消滅するので、ナット群1bは勢いよく載置面39上に崩れ込むことになり、この現象によって最頂部55aの高さが確実に低くなり、装置としての作動信頼性が向上する。
また、ナット群1bやナット群1aが載置面39上に崩れ込むことによって、できるだけ多くのナットが載置面39上に載せられることとなり、ナット供給個数の増加にとって効果的である。
総括的に観察すると、上述のように、選別構造部43から一つずつ落下したナット1が、壁板15の内面に沿って山形の盛り上がり部55を形成する。この落下特有の形状となった盛り上がり部55の形態を、吸引力矢線57方向の永久磁石54によって変形させている。
つぎに、空気噴射と噴射時期について説明する。
移送面27上に列をなしている裏向き姿勢(図5(A2))である正常姿勢ナット1は、その最先のナット1に空気が吹き付けられる。空気噴射管46の空気噴射口47から最先のナット1に吹き付けられる。これによって、ナット1は勢いよく送出され、電気抵抗溶接電極などの目的箇所へ供給される。空気噴射管46は、貯留容器9の外側から支持板14aを貫通した状態で伸びてきており、保護板31に固定した支持ブラケット48に結合してある。空気噴射管46は、支持ブラケット48を貫通して正常姿勢のナット1の上側に開口している。
以上の説明では、移送面27上に存在するナット1に対して空気噴射をするものとしているが、図1(A)に2点鎖線で示すように、空気噴射管46を移送管30内に向けて開口させてもよい。また、最先のナット1だけではなく、2番目または3番目のナットに空気噴射を行って、2個または3個のナット1を搬送することもできる。
空気噴射口47からの空気噴射は、部品受給面26に所定個数のナット1が移載される時期に同期させて開始されるとともに、部品受給面26へのナット移載の完了後に停止される。正常姿勢のナット1は、部品受給面26から列状になって移送面27を滑動してゆき、この滑動中にナット1が部品受給面26に供給されると、この供給時期に同期させて空気噴射口47からの空気噴射が開始される。そして、部品受給面26へのナット1の供給が完了すると、空気噴射が終了する。
空気噴射時期を上記のように制御するための制御構造としては種々なものが採用できる。ここではその1事例として、載置面39に載置されたナット1を検出するセンサー49が支持板12aに取り付けてある。載置面39上に盛り上がっている所定個数のナット1がリフト部材38の上昇でセンサー49の近傍に達すると、それをセンサー49が検知し、この検知信号をトリガー信号にして空気噴射の断続がなされる。センサー49は一般的に使用されている形式のものでよく、ここでは静電容量型近接センサーが使用されている。
図6にしたがって空気噴射の断続制御を説明する。同図において、矢線は信号伝達用の導線であり、それ以外の実線は作動空気の給排管である。シーケンス回路や簡単なコンピュータ装置で構成された制御装置50からの作動信号で、エアシリンダ40の進退動作や空気噴射口47からの空気噴射が行われる。
作業者によって起動スイッチ52がオンにされて部品供給装置の起動信号が制御装置50に送信されると、制御装置50に記憶されている信号によって、エアシリンダ40に上昇方向の作動空気が送られ、図3に示すように、所定個数のナット1が載置面39に載って最上位まで上昇する。この上昇位置においてナット1をセンサー49が検知する。この検知と同時にナット1は部品受給面26上へ滑降によって移載される。センサー49の検知信号は制御装置50へ送信され、ここで処理された指令信号が空気切換弁51に送信される。空気切換弁51では指令信号にしたがって空気供給先の切り替えが行われ、エアシリンダ40を進退させたり、空気噴射口47から空気噴射を行ったりする。
上昇してきたナット1を検知した信号によって空気噴射口47からの空気噴射が行われ、載置面39上のナット1が部品受給面26へ滑降することによってセンサー49からの検知信号が停止するので、この停止をトリガー信号にして空気噴射の停止が行われる。したがって、移送面27上の最先のナット1を送り出すのに必要な期間だけ、空気噴射が行われる。あるいは、上昇したナット1を検知して空気噴射を開始し、この開始と同時にタイマー装置を作動させて空気噴射を終了し、必要な空気噴射時間の設定を行うことも可能である。
部品供給装置としてのナット1全体の流れとして見ると、載置面39上に載置されるナット個数と、選別構造部43で排除されるナット個数と、リフト部材38の昇降サイクル、直進フィーダ32のナット搬送速度、目的箇所でのナット消費個数などの全体的なバランスを適正化することによって、空気噴射口47付近のナット1を間断なく円滑に送出することができる。
図3に示したセンサー58は、保護板31に取り付けたもので、部品受給面26に移載されたナット1を検知して、その検知信号をトリガー信号にして、上述の動作と同じ空気噴射制御が行われる。上述の載置面39上のナット1を検知して空気噴射を開始する場合と、部品受給面26上に移載されたナット1を検知して空気噴射を開始する場合における噴射開始時期は、実質的に同じである。したがって、上昇載置面39上のナット1を検知した時期や、部品受給面26上のナット1を検知した時期や、エアシリンダ40が最上位位置に移動した時期などが「部品受給面に部品が移載される時期」に包含されているという意味である。なお、エアシリンダ40が最上位位置に移動した時期は、エアシリンダ40に取り付けたセンサー61(図6参照)によって検知される。
上述の実施例では、プロジェクションナット1の表裏、つまり異常姿勢か正常姿勢かによって選別をおこなう形式のものであるが、図8に示した選別構造部の事例は、寸法が異常に小さい異常寸法の場合である。これは、部品滑動面25に、過小寸法のナット1がすり抜けるようにして落下する選別孔59が設けられ、落下した過小ナット1Aは、壁板15に設けたガイド斜面60を経て貯留容器9内へ落下する。正常寸法のナット1は、選別孔59を跨ぐようにして通過してゆく。
以上に説明した実施例の作用効果は、つぎのとおりである。
所定個数のナット1が部品滑動面25の端部に形成された部品受給面26上に供給、すなわち移載されると、それらのナット1は、順次、部品滑動面上25を滑動し、異常姿勢や異常寸法のナット1は、ガイド部材24の一部に形成した選別構造部43から排除されて貯留容器9内へ落下し、正常姿勢や正常寸法のナット1がけが、選別構造部43を通過して部品滑動面25上を移送されてゆく。
選別構造部43から貯留容器9内に落下した異常姿勢や異常寸法の異常ナットは、貯留容器9の壁板15の内面に沿って積み上がってゆき、山形に盛り上がった形状となる。選別構造部43からはナット1が一つずつ落下するので、最初の段階では貯留容器9の底部材10上に拡がった分散状態の傾向で散在しているが、落下個数が増えてくると、山形の高さが高くなってゆき、盛り上がり部55が形成される。
山形に積み上がった盛り上がり部55は、ナット1が選別構造部43から一つずつこぼれ落ちるので、落下ナットの個数が増加してくると、壁板15の内面に沿った状態で選別構造部43の方へ高さが次第に高くなり、最頂部55aが形成される。
吸引手段である永久磁石54の吸引力は、壁板15の内面に沿ってリフト部材38側に向かって作用するので、盛り上がり部55のナット1が吸引されて、リフト部材38の横側面38aに吸着される。この状態でリフト部材38が最下位位置に下降すると、リフト部材38に吸着されている群状のナット1が載置面39上へ勢いよく崩れ込む。
上記群状のナット1の崩れ込みによって、盛り上がり部55のナット全体がリフト部材38側へ移動するので、最頂部55aの高さが低くなり、選別構造部43から出てくる後続のナット1の落下スペースが確保でき、部品滑動面25上におけるナット停滞の発生が回避できる。換言すると、リフト部材38の横側面38aに高密度状態で引きつけられていたナット群1bは、リフト部材38が下降してリフト部材38の横側面38aが消滅するので、ナット群1bは勢いよく載置面39上に崩れ込むことになり、この現象によって最頂部55aの高さが確実に低くなり、装置としての作動信頼性が向上する。
また、ナット群1bが載置面39上に崩れ込むことによって、できるだけ多くのナット1が載置面39上に載せられることとなり、部品供給個数の増加にとって効果的である。
総括的に観察すると、上述のように、選別構造部43から一つずつ落下したナット1が、壁板15の内面に沿って山形の盛り上がり部55を形成する。この落下特有の形状となった盛り上がり部55の形態を、リフト部材38に設けた永久磁石54によって変形させている。
貯留容器9は、基板22に起立状態で結合されている分厚い板材製の支持板12a、14aと、支持板12a、14aに結合されているコ字型の壁板13と、もう1つの壁板15と、底板である底部材10によって構成されている。支持板12a、14aは他の板材よりも分厚い素材が使用され、あたかも2本の柱が起立しているような位置付けになっている。したがって、貯留容器9の剛性が支持板12a、14aによって確保され、また、底部材10の高さ位置も自由に求めることができるので、貯留容器9の配置箇所が簡単に設定できる。
支持板12a、14aを介して基板22上に貯留容器9が配置され、同時に直進フィーダ32も基板22上に配置してあるので、基板22上に必要な機能ユニットがコンパクトに配置でき、部品供給装置としてのまとまりが良好なものとなる。
上述のように、本発明は、盛り上がった部品に吸引力を作用させて、その部品を積極的にリフト部材の方へ移動させ、盛り上がり部の部品高さを低くするものである。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金組立工程などの広い産業分野で利用できる。
1 プロジェクションナット、部品
1a ナット群
1b ナット群
9 貯留容器
10 底部材
12 壁板
12a 支持板
13 壁板
13a 側板
13b 側板
14 壁板
14a 支持板
15 壁板
15a 切欠き
16 低部位
17 第1傾斜面
18 第2傾斜面
19 静止部材
22 基板
23 谷線
24 ガイド部材
25 部品滑動面
26 部品受給面
27 移送面
28 隆起部材
29 規制突起
30 移送管
32 直進フィーダ
36 供給手段
37 通過孔
38 リフト部材
38a 横側面
39 載置面
40 エアシリンダ、供給手段
43 選別構造部
44 選別構造部
43a、43b 選別溝
44a、44b 選別溝
46 空気噴射管
47 空気噴射口
49 センサー
50 制御装置
51 空気切換弁
53 主磁石
54 副磁石
55 盛り上がり部
55a 最頂部
56 吸引力矢線
57 吸引力矢線
58 センサー
59 選別孔
61 センサー
θ1 傾斜角度
θ2 傾斜角度

Claims (1)

  1. 貯留容器の上部外側に沿って配置された細長いガイド部材の上面が部品滑動面とされ、
    前記部品滑動面の端部に部品受給面が設けられ、
    異常姿勢や異常寸法の異常部品を前記部品滑動面から排除して前記貯留容器内へ落下させる選別構造部が前記ガイド部材の一部に形成され、
    前記貯留容器の底部材の端部近傍に低部位を形成し、
    前記貯留容器の内壁に沿って昇降し、上部に部品の載置面が形成されたリフト部材が設けられ、
    前記リフト部材の上昇高さが、前記低部位に位置している前記載置面上の部品を前記部品受給面へ移載できるように設定され、
    前記選別構造部から落下した部品によって形成された異常部品の盛り上がり部に対して吸引力を作用させる吸引手段が、前記リフト部材に設けてあることを特徴とする部品供給装置。
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