JP2023010855A - レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図面等を参照して、第1実施形態のレンズ鏡筒1について説明する。図1は、第1実施形態のレンズ鏡筒1を示す断面図であり、図1における上部と下部とは、焦点距離が異なる状態を示す。
レンズ鏡筒1は、図中右側にレンズ側マウント部11を有し、カメラボディ2に設けられたボディ側マウント部(図示せず)に対して着脱可能な交換式レンズ鏡筒1である。ただしこれに限定されず、カメラボディ2と一体型のレンズ鏡筒であっても良い。
以下、光軸OAに沿った図中左側を被写体側、図中右側を像側と称す。
1群レンズL1は、第1-1群レンズL11と、第2-1群レンズL12と、第3-1群レンズL13と、第4-1群レンズL14と、第5-1群レンズL15と、第6-1群レンズL16と、第7-1群レンズL17と、を備える。
第1-1群レンズL11の外周は第1-1群レンズ保持枠21に保持され、第2-1群レンズL12外周は第2-1群レンズ保持枠22に保持され、第3-1群レンズL13の外周は第3-1群レンズ保持枠23に保持され、第4-1群レンズL14の外周は第4-1群レンズ保持枠24に保持され、第5-1群レンズL15外周は第5-1群レンズ保持枠25に保持され、第6-1群レンズL16の外周は第6-1群レンズ保持枠26に保持され、第7-1群レンズL17外周は第7-1群レンズ保持枠27に保持されている。
したがって、直進筒15が直進すると、第2直進移動筒32が直進し、これにより第3-1群レンズ保持枠23と、第4-1群レンズ保持枠24と、第5-1群レンズ保持枠25と、が直進し、ゆえに第3-1群レンズL13と、第4-1群レンズL14と、第5-1群レンズL15とが直進する。
したがって、直進筒15が直進すると、第2直進移動筒32とともに第1直進移動筒31が直進し、これにより第1-1群レンズ保持枠21と、第2-1群レンズ保持枠22とが直進し、ゆえに第1-1群レンズL11と、第2-1群レンズL12とが直進する。
図1に示すように固定筒14は、被写体側が大径で像側が小径の筒部材である。なお、固定筒14の形状はこれに限らず、被写体側も像側もほぼ同径の形状であってもよい。図2は、直進筒15を外周側から見た部分斜視図であり、直進筒15の外周に位置する固定筒14を点線で示す。図3は、図2において後述のガタ取り構造100を分解して示す斜視図である。
なお、「ガタ」とは、筒部材間での、製造上の誤差や、機械設計時に意図的に設けられた組立上必要なクリアランス等によって生じてしまう相対的な動きをいう。また、「ガタ取り」とは、この相対的な動きを除去することを意味する。
図1に示すように、直進筒15は、固定筒14と同様に被写体側が大径で、像側が小径であり、被写体側の端部に大径部よりもさらに大径で外周にヘリコイドネジが設けられたネジ部15Cが設けられている。なお、直進筒15の形状はこれに限らず、被写体側と像側とがほぼ同径の形状でもよい。
ヘリコイドネジは、回転筒13の被写体側の内面に設けられたヘリコイド溝に螺合し、回転筒13が回転すると、ヘリコイドネジがヘリコイド溝に沿って移動する。これにより直進筒15は、固定筒14と、固定筒14に対して回転するが光軸OA方向には移動しない回転筒13とに対して光軸OA方向に直進移動(進退)する。
図1の下部は直進筒15の固定筒14に対する突出量が最も大きい状態を示し、直進筒15のネジ部15Cは、図1の上部に示す状態と比べて第1環状部材16及び固定筒14から光軸方向に離間しており、直進筒15の大径部の約半分程度が第1環状部材16及び固定筒14よりも被写体側に突出している。ただし、直進筒15の先端は、回転筒13の先端から突出しておらず、回転筒13のヘリコイド溝と、直進筒15のヘリコイドネジとの係合は維持されている。
固定部材101は、凹部152内を光軸OA方向に延びる細長い部材である。固定部材101は、長手方向の概ね中央に設けられた固定側対向部101aと、固定側対向部101aの両端からそれぞれ長手方向に延びる固定側ベアリング取付部101bとを備える。2つの固定側ベアリング取付部101bにはそれぞれ、固定側対向部101a側から、内側ベアリング移動長穴101cと外側ベアリング固定穴101dとが貫通して設けられている。2つの内側ベアリング移動長穴101cは、それぞれ固定部材101の短手方向(光軸を中心とする周方向)に長い長穴である。
移動部材102は、凹部152内を光軸OA方向に延びる細長い部材で、固定部材101より短い。移動部材102は、長手方向の中央に移動側対向部102aを備える。移動側対向部102aは、固定側対向部101aと略同じ長さで、固定側対向部101aと周方向に対向するように配置されている。
移動部材102は、移動側対向部102aの両端からそれぞれ長手方向に延びる移動側ベアリング取付部102bを備える。2つの移動側ベアリング取付部102bにはそれぞれ、内側ベアリング固定穴102cが貫通して設けられている。
移動側ベアリング取付部102bは、固定側ベアリング取付部101bよりも、径方向において直進筒15側(内径側)となるように設けられている。言い換えると、移動側ベアリング取付部102bは、固定側ベアリング取付部101bと直進筒15との間に配置される。
このとき、固定側対向部101aと移動側対向部102aとの間には2つのバネ103が配置されている。バネ103は圧縮バネで、周方向に延びるように(周方向に沿って)配置されている。つまり、バネ103は、固定部材101(固定側対向部101a)と移動部材102(移動側対向部102a)とを周方向に付勢する。
2つの内側ベアリング移動長穴101c間の光軸OA方向の距離と、2つの内側ベアリング固定穴102c間の光軸方向の距離は概ね等しい。
内側ベアリング移動長穴101cを貫通して、内側ベアリング固定穴102cに内側ベアリング104の中心軸が固定される。
このとき、内側ベアリング104の外周は、移動部材102の移動側対向部102aより周方向に突出している。
2つの外側ベアリング固定穴101d間の光軸OA方向の距離と、直進筒15の凹部152に設けられた2つの開口部153間の光軸OA方向の距離は等しい。
そして、外側ベアリング固定穴101d貫通して、直進筒15(開口部153)に外側ベアリング105の中心軸が取り付けられている。
これにより、固定部材101は、外側ベアリング105によって、直進筒15に対して固定される。
また、内側ベアリング104の外周は、移動部材102の移動側対向部102aより周方向に突出しているので、内側ベアリング104が固定筒14の直進溝141の側面の一方に当接する。直進筒15に取り付けられたガタ取り機構100は、直進筒15が光軸方向に移動する際に、直進溝141を移動する。このとき、内側ベアリング104が直進溝141に当接しているため、直進筒15はガタなくスムーズに移動することができる。
また、移動側ベアリング取付部102bが、固定側ベアリング取付部101bと直進筒15とに挟み込まれているため、移動部材102が浮いてしまうことを防止できる。
直進筒15は内部に第2直進移動筒32等を介して複数のレンズ群を保持している。直進筒15の周方向のガタを取ることにより、直進筒15内部に保持されているレンズ群の倒れやガタを抑制することができ、レンズ鏡筒1の光学性能を向上させることができる。
なお、本実施形態において、周方向に均等な3箇所設けられた凹部152にガタ取り構造100が設けられる例を記載したが、これに限らない。2箇所以下でもよいし、4箇所以上に設けても良い。また、均等ではなく不均等に複数の凹部152及びガタ取り構造100を設けてもよい。
なお、実施形態では固定筒14の内径側に直進筒15が配置される例を説明したが、固定筒14の外径側に直進筒15を配置してもよい。その場合、内側ベアリング104や外側ベアリング104は内径側に突出し、直進溝141に係合してよい。この場合、直進溝141は固定筒14の外周側に設けられる。
なお、実施形態では、固定部材101は、外側ベアリング105によって、直進筒15に対して固定される例を説明したが、固定部材101に対応する部分が直進筒15に一体形成されていてもよい。
次に、図面等を参照して第2実施形態のレンズ鏡筒201について説明する。図4は、第2実施形態のレンズ鏡筒201内の筒構成の一部を示す側面図である。第2実施形態のレンズ鏡筒201も、第1実施形態のレンズ鏡筒1と同様に、レンズ側マウント部(図示せず)を有し、カメラボディ(図示せず)に対して着脱可能な交換式レンズ鏡筒201である。ただし、これに限定されず、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒であっても良い。
回転移動筒213は、レンズ鏡筒201に設けられた回転操作部(図示せず)を回転させることにより、光軸OAを中心として回転しつつ、光軸OA方向に移動する筒である。回転移動筒213は、内周面に、光軸OAを中心とした円周方向に延びる周溝213aが設けられている。
固定筒214には、図中1箇所のみ示すが、光軸OAに沿って延びる直進ガイド溝214bとガタ取り用直進溝214aとの2本の直進溝の組が、周方向の均等な3箇所に設けられている。
直進筒215はレンズ群Mを保持し、図中1箇所のみ示すが、周方向の均等な3か所に、直進ガイド部230とガタ取り構造250とを備える。
直進ガイド部230は、直進筒215の外周面に、光軸OA方向に延びるように取り付けられた略矩形の直進部231と、直進部231の外面に外径側に突出するようにして固定された直進駆動第1ベアリング232とを備える。直進駆動第1ベアリング232は、回転移動筒213の周溝213aに係合している。
ガタ取り構造250は、直進筒215の外周面に外径側に突出して固定された2段ベアリング251と、直進筒215の光軸OAに対して直交する側面215aに取り付けられた移動板252と、移動板252を貫通して直進筒215の側面215aに固定された第1固定ピン253及び第2固定ピン254と、第2固定ピン254と移動板252とを付勢するバネ255と、移動板252に固定された押圧ベアリング256とを備える。
2段ベアリング251は、内径側の固定ベアリング251aと、外径側の直進駆動第2ベアリング251bとを備える2段構造であり、直進筒215の外周面に外径側に突出して固定されている。
直進駆動第2ベアリング251bは、直進ガイド部230の直進駆動第1ベアリング232と、光軸OAからの径方向距離が略等しく、また光軸OA方向においても同一周上に位置し、直進駆動第1ベアリング232とともに、回転移動筒213の周溝213aに係合している。
なお、実施形態において固定ベアリング251aの外周は、ガタ取り用直進溝214aの側面に当接しているわけではない。ただしこれに限定されず当接させても良い。この場合、固定ベアリング251aは、後述する押圧ベアリング256が当接する直進溝214aの側面とは他方の側面と当接する。
図7に示すように、移動板252は、長手方向の両側のそれぞれに、長手方向に延びる長穴252a、252bが設けられている平坦部252Aと、平坦部252Aにおける、2つの長穴252a、252bの間の側面の一方から平坦部252Aに対して略直角に折れ曲がって像側に延びるベアリング保持部252cと、平坦部252Aの長手方向の一端から平坦部252Aに対して略直角に折れ曲がってベアリング保持部252cと同じくウント側に延びるバネかけ部252dと、を備える。
バネかけ部252dが設けられた側の長穴252bには、第1固定ピン253が挿入され、第1固定ピン253は長穴252bを貫通して直進筒215の側面215aに固定されている。他方の長穴252aには、第2固定ピン254が挿入され、第2固定ピン254は長穴242aを貫通して直進筒215の側面215aに固定されている。これにより移動板252は、長手方向が直進筒215の周方向に沿い且つ周方向に移動可能に配置される。
第2固定ピン254は第1固定ピン253よりも光軸OA像側に向って長く延び、第2固定ピン254とバネ255かけ部との間に引っ張りバネ255が取り付けられている。
押圧ベアリング256は、移動板252のベアリング保持部252cに固定され、直進筒215よりも外径に突出している。
このとき、移動板252は、第1固定ピン253及び第2固定ピン254を介して、直進筒215に対して、長穴252a、252bの長軸の長さの範囲で周方向に移動可能に保持されている。
したがって移動板252はバネ255によって周方向に引っ張られると、周方向に移動する。これにより、押圧ベアリング256も周方向に移動して固定筒214のガタ取り用直進溝214aの側面に当接する。
しかし、直進駆動第1ベアリング232と直進駆動第2ベアリング251bとは、周溝213aと当接している外面がそれぞれの中心軸を中心として回転可能である。
ゆえに、周溝213a、すなわち回転移動筒213の周方向の回転を妨げることなく、直進駆動第1ベアリング232と直進駆動第2ベアリング251bが設けられている直進筒215は、光軸OA方向の駆動力を得ることができる。
このとき、直進筒215に取り付けられた押圧ベアリング256が固定筒214のガタ取り用直進溝214aの側面に当接して、固定筒214と直進筒215との間の周方向のガタは除去される。これにより、直進筒215のレンズ群Mの倒れを抑制することができ、レンズ鏡筒1の光学性能を向上させることができる。また、ガタ取り用直進溝214aを用いてガタ取りすることで、相対的に回転しない筒同士のガタを適切にとることができる。相対的に回転しない筒同士のガタをとることで、光学性能が向上する。
なお、実施形態では周方向の均等な3か所に、直進ガイド部230とガタ取り構造250とを備える構成を説明したがこれに限らない。直進ガイド部230とガタ取り構造250とは、2箇所以下に設けられても良いし、4箇所以上に設けられてもよい。また、不均等に設けられても良い。
なお、実施形態では固定筒214の内径側に直進筒215が配置される例を説明したが、固定筒214の外径側に直進筒215を配置してもよい。その場合、2段ベアリング251や押圧ベアリング256は内径側に突出し、ガタ取り用直進溝214aに係合してよい。また、回転移動筒213を固定筒214の内径側に配置し、2段ベアリング251や押圧ベアリング256が、ガタ取り用直進溝214aと円周溝213aと係合するようにしてもよい。
なお、実施形態では、第2固定ピン254が直進筒215に固定される例を説明したが、第2固定ピン254に対応する部分が直進筒215に一体形成されている構成でもよい。
Claims (12)
- 第1筒と、
前記第1筒に設けられる固定部材と、
第1突部を有する移動部材と、
前記固定部材及び前記移動部材が配置される直進溝を有する第2筒と、
光軸を中心とする周方向に付勢力を有し、前記固定部材と前記移動部材との間に配置される弾性部と、を備えるレンズ鏡筒。 - 第1筒と、
前記第1筒に設けられる固定部材と、
前記固定部材に対して移動可能に保持され、直進溝に配置される第1突部を有する移動部材と、
光軸を中心とする周方向に付勢力を有し、前記固定部材と前記移動部材との間に、光軸を中心とする周方向に沿って配置される弾性部と、を備え、
前記弾性部によって、前記第1突部は前記直進溝の一方の側面と当接するレンズ鏡筒。 - 第1筒と、
前記第1筒に設けられる固定部材と、
前記固定部材に対して移動可能に保持される移動部材と、
前記固定部材及び前記移動部材が配置される直進溝を有する第2筒と、
前記固定部材と前記移動部材との間に、光軸を中心とする周方向に沿って配置される弾性部と、を備え、
前記弾性部によって、前記固定部材は前記直進溝の一方の側面と当接し、前記移動部材は前記直進溝の他方の側面と当接する
レンズ鏡筒。 - 前記弾性部は、光軸を中心とする周方向に前記固定部材と前記移動部材とを付勢する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記移動部材は第1突部を有し、前記固定部材に対して光軸を中心とする周方向に移動可能であり、
前記第1突部は、前記弾性部によって前記移動部材が光軸を中心とする周方向に移動することにより、前記直進溝の一方の側面と当接する
請求項4に記載のレンズ鏡筒。 - 前記固定部材は、第2突部が取り付けられ、
前記弾性部の付勢によって、前記第2突部は前記直進溝の他方の側面と当接する
請求項1から請求項5の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記移動部材は第1突部を有し、
前記第1突部及び第2突部は、ベアリングを有する
請求項6に記載のレンズ鏡筒。 - 前記固定部材及び前記移動部材が配置される直進溝を有する第2筒を備え、
前記第1筒と前記第2筒とは、前記光軸方向における相対的な位置関係が変化する
請求項1から請求項7の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記移動部材は第1突部を有し、
前記固定部材は、前記第1突部が配置される穴部を有する
請求項1から請求項8の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記移動部材は、前記固定部材より内周側に配置される
請求項1から請求項9の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記移動部材は第1突部を有し、
前記固定部材は、前記第1突部が配置される穴部を有し、
前記穴部は、前記第1突部が前記固定部材に対して移動可能な方向に長さを有する
請求項10に記載のレンズ鏡筒。 - 請求項1から請求項11の何れか1項に記載のレンズ鏡筒を備える撮像装置。
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