JP2009244620A - 光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学機器の大型化や、光軸方向に移動する筒部材の駆動遅れ及び位置精度の低下を招くことなく、ヘリコイドねじのスラスト方向のガタを低減する。
【解決手段】光学機器は、第1のヘリコイドねじ2eが形成された第1の筒部材2と、第1のヘリコイドねじに係合する第2のヘリコイドねじ1dが形成された第2の筒部材1とを有し、これら筒部材の光軸回りでの相対回転によって該筒部材が光軸方向に相対移動する。第1及び第2のヘリコイドねじはそれぞれ、複数条のねじ山を含む多条ヘリコイドねじである。第1のヘリコイドねじの2つのねじ山2dの間に、1つのねじ溝よりも幅が広く、ねじ山を含まない非ねじ領域が設けられ、該非ねじ領域に、第1の筒部材により保持され、第1の筒部材と第2の筒部材との間に第1及び第2のヘリコイドねじを互いにスラスト方向にて圧接させる押圧力を発生させる押圧機構30が設けられている。
【選択図】図4
【解決手段】光学機器は、第1のヘリコイドねじ2eが形成された第1の筒部材2と、第1のヘリコイドねじに係合する第2のヘリコイドねじ1dが形成された第2の筒部材1とを有し、これら筒部材の光軸回りでの相対回転によって該筒部材が光軸方向に相対移動する。第1及び第2のヘリコイドねじはそれぞれ、複数条のねじ山を含む多条ヘリコイドねじである。第1のヘリコイドねじの2つのねじ山2dの間に、1つのねじ溝よりも幅が広く、ねじ山を含まない非ねじ領域が設けられ、該非ねじ領域に、第1の筒部材により保持され、第1の筒部材と第2の筒部材との間に第1及び第2のヘリコイドねじを互いにスラスト方向にて圧接させる押圧力を発生させる押圧機構30が設けられている。
【選択図】図4
Description
本発明は、カメラや交換レンズ等の光学機器に関し、特にヘリコイド機構を用いてレンズを移動させる光学機器に関する。
カメラ等の光学機器において焦点調節や変倍のためにレンズを光軸方向に移動させるためにヘリコイド機構が用いられる場合がある。ヘリコイド機構は、例えばレンズを保持したオスヘリコイドねじが形成されたレンズ保持筒を、メスヘリコイドねじが形成された固定筒に対して光軸回りで回転させることで、ヘリコイドねじの送り作用によってレンズ保持筒を光軸方向に移動させる。
ただし、ヘリコイド機構を両ヘリコイドねじがスラスト方向及びラジアル方向にガタなく係合するように製作するのは容易ではない。ラジアル方向でのガタが存在すると、レンズ保持筒の中心が固定筒の中心に対してずれてしまう。また、スラスト方向でのガタが存在すると、バックラッシの原因になる上、レンズ保持筒の中心軸が固定筒の中心軸に対して傾いてしまう。そして、これらのいずれも、レンズ制御性や光学性能を悪化させる原因になる。
特許文献1にて開示された光学機器では、オスヘリコイドねじのねじ山の一部を切り欠き、該切り欠き内に、ヘリコイドねじのリードに沿った方向に延びる円弧状のガタ取り用線ばねを配置している。線ばねがオスヘリコイド筒とメスヘリコイド筒との間で突っ張ることで、ヘリコイドねじのラジアル方向でのガタを低減している。
また、特許文献2にて開示された光学機器では、オスヘリコイド筒の一部に形成した弾性片上にオスヘリコイドねじを形成し、メスヘリコイド筒に形成したメスヘリコイドねじに上記オスヘリコイドねじを押圧することで、ヘリコイドねじのガタを低減する。
さらに、特許文献3にて開示された光学機器では、ヘリコイド結合された一対の筒体のうち、一方の筒体を2体化し、2体化した筒体を光軸方向に離間する方向に付勢することで、他方の筒体とのガタを抑制する。
特開平02−207207公報
特開2004−264657号公報
特開平08−304688号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された光学機器では、ラジアル方向のガタを低減することは可能であるが、スラスト方向のガタを低減することはできない。また、特許文献2にて開示された光学機器では、片持ち形状の弾性片上にオスヘリコイドねじが形成されているため、弾性片の弾性変形によってメスヘリコイド筒の駆動遅れや位置精度の悪化を招く可能性がある。
さらに、特許文献3にて開示された光学機器では、一方の筒体を2体化して弾性部材で連結する構成を採用するため、該筒体が光軸方向に長くなり、光学機器の大型化を招くおそれがある。
本発明は、光学機器の大型化や、光軸方向に移動する筒部材の駆動遅れ及び位置精度の低下を招くことなく、ヘリコイドねじのスラスト方向のガタを低減できるようにした光学機器を提供する。
本発明の一側面としての光学機器は、第1のヘリコイドねじが形成された第1の筒部材と、該第1のヘリコイドねじに係合する第2のヘリコイドねじが形成された第2の筒部材とを有し、該第1及び第2の筒部材の光軸回りでの相対回転によって該第1及び第2の筒部材が光軸方向に相対移動する。第1及び第2のヘリコイドねじはそれぞれ、複数条のねじ山を含む多条ヘリコイドねじである。そして、第1のヘリコイドねじの2つのねじ山の間に、1つのねじ溝よりも幅が広く、ねじ山を含まない非ねじ領域が設けられ、該非ねじ領域に、第1の筒部材により保持され、該第1の筒部材と第2の筒部材との間に第1及び第2のヘリコイドねじを互いにスラスト方向にて圧接させる押圧力を発生させる押圧機構が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、多条ヘリコイドねじである第1のヘリコイドねじ内に非ねじ領域を設け、該非ねじ領域に押圧機構を配置する。これにより、光学機器の大型化、第2の筒部材の駆動遅れ及び位置精度の低下を招くことなく、ヘリコイドねじのスラスト方向のガタを良好に低減することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である光学機器としてのビデオカメラの構成を示している。同図において、200はカメラ部であり、その内部には、CCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子が配置されている。100はカメラ部200の前端に設けられたレンズ鏡筒部である。また、図2には、レンズ鏡筒部100の外面を示している。
レンズ鏡筒部100において、振動型モータ20を保持する固定筒10の内側には、第2の筒部材としてのメスヘリコイド筒1が配置されている。メスヘリコイド筒1の内周部には、第2のヘリコイドねじとしてのメスヘリコイドねじ1dが形成されている。また、メスヘリコイド筒1は、その後端部1cが固定筒10の内径部10bに嵌合し、前端のフランジ部1bが固定筒10の固定面10aに不図示のビスにて締結されることにより、固定筒10に対して固定されている。
また、メスヘリコイド筒1の周壁部には、2つの逃げ溝(貫通開口)1aが形成されている。
また、メスヘリコイド筒1の内周には、第1の筒部材としてのオスヘリコイド筒2が配置されている。オスヘリコイド筒2の外周部には、第1のヘリコイドねじとしてのオスヘリコイドねじ2eが形成されている。オスヘリコイドねじ2eは、メスヘリコイドねじ1dに係合している。オスヘリコイド筒2は、フォーカスレンズ9を保持している。
オスヘリコイド筒2は、振動型モータ20からの回転力が伝達される不図示の回転伝達部を有し、該回転力が伝達されることによってメスヘリコイド筒1に対して光軸AXLの回り(以下、光軸回りという)で回転する。オスヘリコイド筒2が回転すると、メスヘリコイドねじ1dとオスヘリコイドねじ2eの送り作用によってオスヘリコイド筒2、つまりはフォーカスレンズ9が光軸AXLの方向(以下、光軸方向という)に移動する。これにより、焦点調節を行うことができる。
振動型モータ20は、カメラ部200に設けられた不図示のコントローラによって制御される。コントローラは、撮像素子201を用いて得られた映像信号から得られる焦点評価値や、不図示の焦点検出ユニットからの信号に基づいて算出したデフォーカス量情報(又は被写体距離情報)に基づいて、振動型モータ20を制御し、フォーカスレンズ9を移動させる。
ヘリコイドねじ1d,2eはそれぞれ、複数条のねじ山が形成された多条ヘリコイドねじである。本実施例では、図8に示すように、ねじ山が20°ごとに形成された18条ヘリコイドねじである。
ただし、オスヘリコイド筒2(オスヘリコイドねじ2e)では、図8に丸囲みの1〜18で示す18条のねじ山のうち、1,4,7,10,13及び16番目のねじ山(図中に○印で示す)のみが実際に形成されている。すなわち、2,3,5,6,8,9,11,12,14,15,17及び18番目のねじ山(図中に×印で示す)は形成されていない。言い換えれば、図4に具体的に示すように、2条のねじ山2dの間に、1つのねじ溝(ここでは2つのねじ溝)よりもスラスト方向の幅が広く、ねじ山(ここでは2条のねじ山)を含まない非ねじ領域が設けられている。
図4には、非ねじ領域のうち、本来2,3,5,6,8,9,11,12,14,15,17及び18番目のねじ山が形成される部分2cをハッチングにより示している。非ねじ領域は、実際に形成された2条のねじ山の間の領域であって、本来ねじ山が形成される部分2cとこれに隣接するねじ溝とを含む領域である。
非ねじ領域は、例えば、18条のねじ山をすべて形成した後、3条のねじ山のうち2条のねじ山の割合でねじ山を削り取ることによって形成される。非ねじ領域は、2,3,5,6,8,9,11,12,14,15,17及び18番目の12条のねじ山を間引くことによって形成された領域ということもできる。
このように、オスヘリコイドねじ2eは、18条のうち6条のねじ山のみが存在するように形成されている。したがって、仮にメスヘリコイド筒1に形成されたメスヘリコイドねじ1dが18条のねじ山を有していても、オスヘリコイドねじ2eとメスヘリコイドねじ1dとが実際に噛み合っているのは6条のねじ山のみである。これにより、オスヘリコイドねじ2eとメスヘリコイドねじ1dとの摺動抵抗を軽減することができる。このため、オスヘリコイド筒2を回転駆動する振動型モータ20に要求される駆動力を低減することができ、この結果、振動型モータ20を小型化することができる。
オスヘリコイド筒2のうち非ねじ領域に相当する部分には、オスヘリコイド筒2の外周面の接線に平行に延びる平面部2bが形成されている。そして、平面部2bには、押圧機構30が配置される。
押圧機構30は、図2〜図5に示すように、ベース部材3と、可動部材4と、ねじりコイルバネ5と、2つのローラ(当接部材)8とにより構成されている。なお、図2及び図5中のX方向はヘリコイドねじ1d,2eのフランク(側面)に直交する方向を示し、Y方向は該フランクに沿った方向を示す。また、X′方向は、ヘリコイドねじ1d,2eのスラスト方向(軸方向のうち一方の側)であり、本実施例では、光軸方向と平行な方向である。
ベース部材3は、2つのビス6によってオスヘリコイド筒2に固定される。ベース部材3は、ローラ8の軸方向(以下、上方向という)から見たときに、長手方向両側に凸部を、その間に凹部3fを有するU字形状の部材である。2つの凸部には、それぞれビス6が挿入される2つの貫通穴3aと、可動部材4の外れを阻止するための突起3b(図5参照)が形成されている。また、ベース部材3の裏面には、オスヘリコイド筒2に対する位置決めを行うための位置決めピン3cが形成されている。さらに、一方の凸部における貫通穴3aの周囲には、ねじりコイルバネ5のコイル部5aを保持するばね保持部3dが形成されている。
可動部材4は、上方向から見たときに、長手方向両側に凸部を、その間に凹部4fを有するU字形状の部材である。可動部材4は、ベース部材3に対してX方向に移動(スライド)可能に組み合わされ、突起4dが前述したベース部材3の突起3bの下側に配置されることによって、ベース部材3に対する上方への外れが阻止される。可動部材4には、2つのローラ固定ビス7のねじ部7bが挿入されるねじ穴4aと、ねじりコイルバネ5の2つの腕部5b−1,5b−2が当接するバネ受け部4e−1,4e−2が形成されている。
ねじりコイルバネ5は、コイル部5aと、該コイル部5aから延びる2本の腕部5b−1,5b−2とを有する。
2つのローラ固定ビス7の軸部7aは、2つのローラ8の内径部8aに挿入される。そして、ローラ固定ビス7のねじ部7bが可動部材4のねじ穴4a挿入されることで、2つのローラ8が可動部材4に回転可能に取り付けられる。このように、ローラ8が取り付けられた可動部材4が、オスヘリコイド筒2に固定されたベース部材3によってX方向に移動可能に保持されているため、ローラ8は、オスヘリコイド筒2によってX方向に移動可能に保持されているということもできる。
コイル部5aがベース部材3のばね保持部3dにより保持されたねじりコイルバネ5の2つの腕部5b−1,5b−2が可動部材4の腕受け部4e−1,4e−2をX方向に押すことにより、2つのローラ8は、オスヘリコイド筒2に対してX方向に付勢される。
このように構成された押圧機構30は、オスヘリコイド筒2おける光軸AXLを挟んだ両側(上下)に2つ設けられる。ただし、本発明において、押圧機構の数は1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
各押圧機構30のローラ8は、前述したようにメスヘリコイド筒1に形成された各逃げ溝(凹部)1a内に収容される。逃げ溝1aは、メスヘリコイド筒1におけるメスヘリコイドねじ1dが形成された領域内に、オスヘリコイド筒2に形成された非ねじ領域に対向するように形成されている。また、逃げ溝1aは、メスヘリコイドねじ1dの18条のねじ山のうち少なくとも1条のねじ山を含まない(形成しない)領域に形成されている。
逃げ溝1aは、X方向(及びX′方向)においてメスヘリコイドねじ1dの1ピッチよりも幅広に形成されており、メスヘリコイドねじ1dのフランクに沿って延びる内側面(当接面)1eを有する。
各押圧機構30に設けられた2つのローラ8は、逃げ溝1aの内側面1eに当接する。これにより、ねじりコイルバネ5によって付勢されたローラ8がメスヘリコイド筒1をX方向に押すが、メスヘリコイド筒1は固定筒10に固定されているので、オスヘリコイド筒2はその反作用によってX方向とは反対方向に押される。そして、オスヘリコイド筒2とメスヘリコイド筒1との間に発生したこの押圧力は、オスヘリコイドねじ2eのフランクとメスヘリコイドねじ1dのフランクを互いにX方向にて圧接させる。
なお、X方向は、スラスト方向であるX′方向を成分として含むので、X方向にて圧接させる(付勢する、押圧する)とは、X′方向にて当接させる(付勢する、押圧する)と同義である。X方向に移動可能やX方向にて当接するについても、同様に、X′方向に移動可能やX′方向にて当接すると同義である。
以上のように構成された押圧機構30により、オスヘリコイドねじ2eとメスヘリコイドねじ1dの間のスラスト方向のガタを低減することができ、この結果、高精度なフォーカスレンズ9の位置制御を行うことができる。
次に、レンズ鏡筒部100の組み立て手順について、図3及び図5〜図7を用いて説明する。
まず、メスヘリコイド筒1のメスヘリコイドねじ1dにオスヘリコイド筒2のオスヘリコイドねじ2eを係合させながら、オスヘリコイド筒2をメスヘリコイド筒1の内周に挿入する。このとき、図3に示すように、オスヘリコイド筒2に形成された平面部2bが、メスヘリコイド筒1に形成された逃げ溝1aに対向するように両筒1,2の位置を合わせる。
次に、図3に示すように、逃げ溝1aを通して、平面部2b上に、2つのローラ8を取り付けた可動部材4を配置する。その後、ベース部材3を逃げ溝1aを通して平面部2bに近づけ、ベース部材3の一方の凸部を可動部材4の凹部4f内に配置するとともに、ベース部材3の位置決めピン3cを平面部2bに形成された不図示の位置決め穴に挿入する。これにより、図7に示すように、ベース部材3の突起3bが可動部材4の突起4dを上から覆い、可動部材4は平面部2bに垂直な方向(上方向)に微小なクリアランスcを保ちつつ上方への外れが阻止される。
この状態において、可動部材4は、オスヘリコイド筒2の平面部2b上において、Y方向に、ベース部材片3の凸部と可動部材4の突起部4dとの間のガタ量±aの範囲で移動可能である。また、X方向においては、図5に示すように、逃げ溝1aの内側面1eとローラ8の外周面8bとの間のクリアランスb1と、ベース部材3の凸部と可動部材4の凹部4fとの間のクリアランスb2との合計量の範囲で移動(スライド)可能である。
次に、ベース部材3のバネ保持部3dにねじりコイルバネ5のコイル部5aを取り付けるとともに、ねじりコイルバネ5の腕部5b−1,5b−2を可動部材4のバネ受け部4e−1,4e−2に当接させる。
最後に、ビス6によりベース部材3をオスヘリコイド筒2に固定する。ビス6は、図7に示すように、その頭部の径がねじりコイルバネ5のコイル部5aの径よりも大きいため、ねじりコイルバネ5のベース部材3からの外れを阻止する。
以上説明しように、本実施例では、押圧機構30をオスヘリコイド筒2のオスヘリコイドねじ2e内に設けた非ねじ領域に配置した。このため、レンズ鏡筒部100の径方向及び光軸方向での大型化を招くことなく、ヘリコイドねじ1d,2e間のスラスト方向ガタを良好に低減することができる。
また、押圧機構30のローラ8をメスヘリコイド筒1の周壁部に形成した逃げ溝1a内に収容し、該逃げ溝1aの内側面1eにローラ8を当接させた。これにより、さらにレンズ鏡筒部100の径方向での大型化を抑えることができる。
したがって、本実施例によれば、小型で、オスヘリコイド筒2(フォーカスレンズ9)の駆動遅れが少なく、かつ良好なフォーカス精度が得られるビデオカメラを実現することができる。
また、押圧機構30において、付勢部材としてねじりコイルバネ5を使用したので、非ねじ領域という狭いスペースに押圧機構30を配置した場合でも、大きな付勢力(押圧力)を得ることができる。
なお、押圧機構30にて発生した押圧力は、ローラ8とメスヘリコイド筒1に形成された逃げ溝1aの内側面1eとの間、及びオスヘリコイドねじ2eとメスヘリコイドねじ1dとの間に分散して作用する。このため、これらの押圧力が作用する部分における長期間の使用に伴う摩耗は少なく、経年変化によるフォーカス精度の劣化も少ない。
以上説明した実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、18条ヘリコイドねじを使用する場合について説明したが、本発明における多条ヘリコイドねじの条数は18以外であってもよい。また、上記実施例における間引くねじ山の条数や割合も例であり、非ねじ領域を2条以上(例えば、3条)のねじ山を含まない領域とする等、任意に設定可能である。
また、上記実施例では、押圧機構30に設けられたローラ(回転体)8をメスヘリコイド筒1に形成された逃げ溝1aの内側面1eに当接させる構成について説明した。しかし、ローラ8の代わりに、低摩擦材により形成されたスライダを逃げ溝1aの内側面1eに当接させ、これらを摺動させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、オスヘリコイドねじの一部のねじ山を間引いて非ねじ領域をオスヘリコイド筒上に形成する場合について説明した。しかし、メスヘリコイドねじの一部のねじ山を間引いて非ねじ領域をメスヘリコイド筒上に形成し、メスヘリコイド筒上に押圧機構を設けてもよい。この場合、オスヘリコイド筒に、押圧機構にスラスト方向にて当接する当接面を形成する。
さらに、上記実施例では、オスヘリコイド筒をメスヘリコイド筒に対して光軸回りで回転させながら光軸方向に移動させる場合について説明した。しかし、本発明は、オスヘリコイド筒とメスヘリコイド筒との光軸回りでの相対回転によってオスヘリコイド筒とメスヘリコイド筒とを光軸方向に相対移動させるのであれば、他の構成を有する光学機器にも適用することができる。例えば、オスヘリコイド筒及びメスヘリコイド筒のうち一方を回転させて、他方を光軸方向に移動させてもよい。
また、上記実施例では、メスヘリコイド筒1の周壁部を貫通する凹部としての逃げ溝1aを設けた場合について説明したが、凹部を周壁部を貫通しない形状に形成し、該凹部内に当接面を設けてもよい。この場合には、オスヘリコイド筒2に押圧機構30を組み付けた後、オスヘリコイド筒2をメスヘリコイド筒1に挿入すればよい。
さらに、上記実施例では、レンズ鏡筒部100がカメラ部200に一体的に固定されたビデオカメラについて説明したが、本発明は、デジタルスチルカメラ、交換レンズ、双眼鏡及び投射レンズを有するプロジェクタ等の他の光学機器にも適用することができる。
1 メスヘリコイド筒
1a 逃げ溝
1d メスヘリコイドねじ
2 オスヘリコイド筒
2b 平面部
2c 間引かれたねじ山の部分
2d ねじ山
3 ベース部材
4 可動部材
5 ねじりコイルバネ
8 ローラ
9 フォーカスレンズ
10 固定筒
20 振動型モータ
30 押圧機構
1a 逃げ溝
1d メスヘリコイドねじ
2 オスヘリコイド筒
2b 平面部
2c 間引かれたねじ山の部分
2d ねじ山
3 ベース部材
4 可動部材
5 ねじりコイルバネ
8 ローラ
9 フォーカスレンズ
10 固定筒
20 振動型モータ
30 押圧機構
Claims (4)
- 第1のヘリコイドねじが形成された第1の筒部材と、該第1のヘリコイドねじに係合する第2のヘリコイドねじが形成された第2の筒部材とを有し、該第1及び第2の筒部材の光軸回りでの相対回転によって該第1及び第2の筒部材が光軸方向に相対移動する光学機器であって、
前記第1及び第2のヘリコイドねじはそれぞれ、複数条のねじ山を含む多条ヘリコイドねじであり、
前記第1のヘリコイドねじのねじ山の間に、ねじ溝よりも幅が広く、ねじ山を含まない非ねじ領域が設けられ、
該非ねじ領域に、前記第1の筒部材により保持され、該第1の筒部材と前記第2の筒部材との間に前記第1及び第2のヘリコイドねじを互いにスラスト方向にて圧接させる押圧力を発生させる押圧機構が設けられていることを特徴とする光学機器。 - 前記第2の筒部材における前記第2のヘリコイドねじ部が形成された領域内に、前記押圧機構が前記スラスト方向において当接する当接面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
- 前記第2の筒部材の周壁部に凹部を形成し、該凹部内に前記当接面が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
- 前記押圧機構は、
前記第1の筒部材に対して前記スラスト方向に移動可能に取り付けられ、前記当接面に当接する当接部材と、
該当接部材を前記スラスト方向に付勢する付勢部材とにより構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光学機器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020170584A1 (ja) * | 2019-02-21 | 2020-08-27 | 株式会社ニコン | レンズ鏡筒及び撮像装置 |
-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008091434A patent/JP2009244620A/ja active Pending
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