JP2023010019A - 防護柵 - Google Patents

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Yasuyuki Tokunaga
知之 次廣
Tomoyuki Tsugihiro
篤 丹野
Atsushi Tanno
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Abstract

【課題】本発明は、簡易に飛散物防止ネット、目隠しネット等を設置でき、風荷重の増加にも対応できる防護柵を提供することを課題とする。【解決手段】防護部材が取り付けられた防護柵であって、前記防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は前記防護柵の片面に支柱が固定され、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられた防護柵。【選択図】図8

Description

本発明は、防護部材を取り付けた防護柵に関する。
急峻な山から落ちてくる土砂や落石が、通行人や車両にあたらないように用いる構造物として落石防護柵がある。落石防護柵には、恒久設置するものとして、重量のある基礎コンクリートにH型鋼等の支柱を埋設して立て、横方向に張ったワイヤーに鋼製金網を取付けて落石を受け止める構造のものや(特許文献1参照、図1)、鋼材を縦横に組み立てて、それに金網等を張ったものなどがある。また、工事中の仮設として用いるものとして、H形鋼等の支柱を地中に打ち込んで、支柱間に木製又は鋼製の横矢板を取付けたものや、大型土嚢、樹脂製容器等の中に鋼製支柱を立て、周囲を砂やコンクリートで充填して木製又は鋼製の横矢板を取付けたものなどがある。落石防護柵を設置する場合の国の基準としては、「落石対策便覧(日本道路協会編:平成29年12月改定)」(以下、便覧という)に基づくのが一般的とされており、表1がそれに基づいた落石防護柵に必要な高さである。便覧では、設置する場所ごとに落石高さ・落石勾配・落石径などが一定でないために、落石防護柵は便覧に示されている数式等に基づいて計算し設計することとなっている。
Figure 2023010019000002
しかし、便覧には受ける風荷重に対する安全性の検証方法は示されていない。これは便覧が元来恒久設置する落石防護柵を想定して作られており、恒久設置する落石防護柵は鋼製ネット等の部材で落石を受ける想定のため、構造物重量に対する風荷重が小さいためと考えられる。しかしながら、コンクリート製の落石防護柵を設置する場合には、高さに対して全面に風荷重がかかることとなる。その風圧は落石防護柵を転倒させることが可能なくらいに大きなものとなるために、恒久設置されている遮音壁の設計風荷重が風速45m/秒であることから、その値を用いて設計を行ってきた。また、便覧で定められている高さは最小設置高さであり、現地の状況により更に高い柵高を求められる場合がある。その場合の対応として、コンクリート壁面上に強度のあるネット(特には指定されたものはないが、例えば網糸強さ250N以上)を取り付けて、飛石防護ネットとして用いることが行われている。この場合、背面にインサートを仕込んでコンクリート製防護柵を製造し、インサートにネジ付単クランプを取り付けて、支柱となる単管を単クランプで防護柵に取り付ける。また、単管にはアイナットを取り付けるためのネジ付単クランプも取り付けておく。ネジ付単クランプのネジに鋼製のアイナットを取り付け、アイナットの孔に6mm程度のワイヤーを通して、そのワイヤーにネットを取付けて固定している(図2)。
しかしながら、ネットを設置すると柵高が高くなり、風荷重が増えることから、以下の問題点があった。
(1)転倒防止アンカーを、防護柵を設置した地盤上に打ち込んで、その引抜力により風荷重による転倒を防止する方法があるが、この場合、下の地盤が舗装やコンクリートなどであり、樹脂アンカーがそれらと付着することにより所要の引き抜き抵抗が得られる。したがって、仮設防護柵を道路拡幅のために路側に用いる場合など、保護路肩に十分な強度がない場合は、引き抜き抵抗が小さく足りないため風荷重により転倒するおそれがある。
(2)ウエイトを防護柵本体に剛結して重量を増やし、自重で風荷重に抵抗する方法があるが、この方法は、設置する箇所に路側のアスカーブやシールコンクリートがあったり、切土すべき法尻があったりで設置困難な場合が多い。また、設置できるとしてもウエイトの費用や設置手間が増えるなど、工事価格と所要日数が増える問題がある。
(3)台風などの強風が吹く前にネットを取り外す(または巻き取る)方法があるが(図3)、設置個所の多くは法尻となっており、狭い箇所での高所作業は危険を伴い困難である。また、作業のための高所足場の設置には時間と多くの費用がかかり、さらに延長の長い現場では事前の巻き上げ等や風が弱まってからの再取付けには多くの時間と手間を要する。
(4)これらの問題点とは別に、ネットを最初に設置する時点から高所作業車を用いての作業が必要となるために、墜落の危険もある。
(5)ネットを取付ける作業が、防護柵へ支柱を取付けるための単クランプ取付け、単管の取付け、ネジ付き単クランプの単管への取付け、ネジ部へのアイナットの取付け、ワイヤー張り、ネットのワイヤーへのインシュロックによる取付け等の多くの作業が必用であり、防護柵壁面への単クランプ取付け以外は全て防護柵を設置してからの作業となるため、防護柵の本体設置以上に多くの手間と時間を要していた。
(6)台風が直撃することが想定される場合には全てのネットを短時間で巻き上げる等の処置が必要であるが、狭い上に危険な高所作業となるために延長が長い場合には実質的には困難であり、飛散物防止ネットの取り付けは断念せざるを得なかった。
(7)これらの問題点は、落石防護柵における飛散物防止ネットのみでなく、防護柵に目隠しネット等を設置する場合においても同様であった。
特開2020-56272号公報
本発明は、上記問題点を解決し、簡易に飛散物防止ネット、目隠しネット等を設置でき、風荷重の増加にも対応できる防護柵を提供することを課題とする。
本発明者らは、飛散物防止ネット等の防護部材を取り付けても風荷重の増加に対応できる方法の検討を開始した。検討を進めるなかで、飛散物防止ネット等を取り付けた支柱を上下させる、又は支柱に取り付けた飛散物防止ネット等を上下させる構造とすることにより、飛散物防止ネット等を簡易に設置でき、風荷重の増加にも対応できることを見いだした。本発明は、こうして完成したものである。
すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
(1)防護部材が取り付けられた防護柵であって、前記防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は前記防護柵の片面に支柱が固定され、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられた防護柵。
(2)防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、防護部材が取り付けられた枠が前記支柱に固定されることにより、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は防護柵の片面に支柱が固定され、防護部材が取り付けられた枠が前記支柱に上下動可能に取り付けられることにより、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられたことを特徴とする上記(1)記載の防護柵。
(3)支柱又は防護部材を上下動可能に取り付ける取付部材が締結部材であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の防護柵。
(4)支柱がネジ付単クランプにより防護柵の片面に上下動可能に取り付けられた、又は防護部材が直交クランプにより支柱に上下動可能に取り付けられたことを特徴とする上記(3)記載の防護柵。
(5)支柱を防護柵の片面に上下動可能に取り付ける取付部材が、内側に空間を有し、前記支柱が前記空間を通って上下方向に移動できるが、横方向には前記空間の外に移動できない取付部材であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の防護柵。
(6)防護柵の下部に形成された挿入孔に、支柱の下部が挿入されたことを特徴とする上記(1)~(5)のいずれかに記載の防護柵。
(7)既設の防護柵に防護部材を取り付ける取付方法であって、前記防護柵の片面に支柱を上下動可能に取り付け、前記支柱に前記防護部材を固定する、又は前記防護柵の片面に支柱を固定し、前記支柱に前記防護部材を上下動可能に取り付ける取付方法。
本発明の防護柵は、飛散物防止ネット、目隠しネット等の防護部材の設置、及び設置後の防護部材の昇降を簡易に行うことができる。また、風荷重に対しても強度を有し、風荷重の増加時には防護部材を下方に移動し風荷重の影響を低減することができる。
図1は、従来の落石防護柵を示す図である。 図2は、落石防護柵に飛散物防止ネットを取り付ける従来方法を示す写真である。 図3は、従来の防護柵に目隠しネットを設置した例(左側)と目隠しネットを巻き上げた例(右側)を示す写真である。 図4は、本発明の防護柵の一実施形態を示す背面から見た図である。破線は、防護柵の延出部内部の支柱挿入用貫通孔の状態を示す。 図5の下右側の図は、図4に示す防護柵に支柱を取り付けた状態を背面から見た図である。支柱挿入用貫通孔内部については、挿入された支柱の状態が分かるように示している。図5の下左側の図は、防護柵に取り付ける前の支柱を示す図である。図5の上図は、支柱上部固定部材の位置での水平断面を上から見た図であり、支柱上部固定部材による支柱の取付状態を示す図である。 図6は、図5に示す防護柵において、ネットを取り付けたネット取付用フレームを支柱に取り付けた状態を背面から見た図である。 図7は、図6に示す防護柵を右側面から見た図である。 図8は、図6に示す防護柵において、支柱を上方に移動させた状態を示す図であり、左図は背面から見た図、右図は右側面から見た図である。 図9は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す背面から見た図である。支柱を防護柵の背面に取り付けた状態を示し、破線は防護柵の延出部内部の支柱挿入用貫通孔の状態を示す。 図10の下図は、図9に示す防護柵において、ネットを取り付けたネット取付用フレームを支柱に取り付けた状態を背面から見た図である。図10の上図は、支柱上部固定部材の位置での水平断面を上から見た図であり、支柱上部固定部材による支柱の取付状態を示す図である。 図11は、図10に示す防護柵を右側面から見た図である。 図12は、図10に示す防護柵において、支柱を上方に移動させた状態を背面から見た図である。 図13は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す右側面から見た図である。図13の左図は支柱を下げた状態を示し、図13の右図は支柱を上げた状態を示す。 図14は、支柱固定部材による支柱の取付状態を示す図である。 図15は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す右側面から見た図である。図15の左図はネットを取り付けたネット取付用フレームを下げた状態を示し、図15の右図はネットを取り付けたネット取付用フレームを上げた状態を示す。 図16は、図15に示す防護柵における設置手順を示す背面から見た図である。左から順に、支柱を取り付ける前の防護柵の状態、支柱を取り付けた状態、支柱にネットを取り付けたネット取付用フレームを取り付けた状態、支柱に取り付けたネット取付用フレームを上方に移動させた状態を示す。 図17は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す右側面から見た図である。 図18は、図17に示す防護柵における設置手順を示す背面から見た図である。左から順に、支柱を防護柵に取り付けた状態、支柱にネットを取り付けたネット取付用フレームを取り付けた状態、支柱に取り付けたネット取付用フレームを上方に移動させた状態を示す。 図19は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す右側面から見た図であり、支柱に取り付けたネット取付用フレームを上方に移動させた状態を示す。 図20は、図19に示す防護柵において、支柱に取り付けたネット取付用フレームを下方に移動させた状態を示す。 図21は、締結部材でない取付部材を使用した本発明の防護柵の他の一実施形態を示す図である。左側は右側面から見た図であり、中央はB-Bでの断面図であり、右側は背面から見た図である。 図22は、他の取付部材の例を示す図である。 図23は、本発明の防護柵の他の実施形態を示す図である。図23(a)はネットを取り付ける前を背面から見た図であり、図23(b)はネット部を示す図である。 図24は、図23(a)で示す防護柵に図23(b)で示すネットを取り付けた状態を示す図である。図24(a)はネットを下した状態、図24(b)はネットを上げた状態をそれぞれ背面から見た図である。
本発明の防護柵は、防護部材が取り付けられた防護柵であって、前記防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は前記防護柵の片面に支柱が固定され、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられた防護柵である。本発明における防護柵としては、一般に防護柵と呼ばれているものであれば特に制限されず、例えば、ガードレール、ガードパイプ、ボックスビーム等のビーム型防護柵、ガードケーブル等のケーブル型防護柵、橋梁用ビーム型防護柵、コンクリート製防護柵、金属製防護柵などを挙げることができ、常設の防護柵及び仮設防護柵を含む。防護柵の片面とは、防護柵の正面又は背面を意味し、少なくとも片面に防護部材が取り付けられていれば両面に取り付けられていてもよい。防護部材は、防護柵の背面に取り付けられることが好ましい。本発明における防護部材としては、落石、飛散物等の進入を防ぐことができるもの、及び遮音、目隠し等に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、鋼製の金網、樹脂製ネット等の網状体、鋼製又は樹脂製の棒状体、板状体等を挙げることができる。本発明における支柱としては、防護部材を支えることができるものであれば特に制限されず、例えば、断面が円状、角状等の管、棒などを挙げることができ、鋼製又は樹脂製のものを挙げることができる。片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、これらの支柱に防護部材が固定された本発明の防護柵は、支柱を上下に動かすことができるため、支柱に固定された防護部材も上下に動かすことができる。また、片面に支柱が固定され、これらの支柱に防護部材が上下動可能に取り付けられた本発明の防護柵は、固定された支柱に沿って防護部材を上下に動かすことができる。本発明において、支柱を防護柵の片面に固定する方法及び防護部材を支柱に固定する方法は、これらを固定できる方法であれば特に制限されない。また、本発明において、支柱を防護柵の片面に上下動可能に取り付ける方法及び防護部材を支柱に上下動可能に取り付ける方法は、これらを上下動可能に取り付ける方法であれば特に制限されない。
本発明の防護柵において、支柱又は防護部材を上下動可能に取り付ける方法としては、締結部材により取り付ける方法を上げることができる。本発明における締結部材としては、締結部材を締めることにより支柱又は防護部材を固定することができ、緩めることにより固定を解除できるものであれば特に制限されず、例えば、一般にクランプ、締め具と呼ばれるもの等を挙げることができる。締結部材は、支柱又は防護部材を上下動可能に取り付ける場合にも、支柱又は防護部材を固定する場合にも用いることができる。防護柵の片面に支柱が締結部材により上下動可能に取り付けられ、前記支柱に防護部材が固定された本発明の防護柵は、締結部材を締めることにより支柱が防護柵に固定され、締結部材を緩めることにより支柱が上下動することが可能となる。前記支柱には、防護部材が固定されているため、支柱を下方に移動させれば防護部材も下方に移動する。そのため、防護柵の上端より上方に防護部材が突出する位置まで、支柱を上方に移動させて固定することにより、防護部材が防護柵の上端より上方に突出した位置で固定される。この状態で、防護部材は飛散物防止ネット、目隠しネット等として使用できる。また、防護部材を防護柵の上端より上方に突出させることが不要な場合、又は台風、強風等による風荷重の増加のために防護部材が損壊したり、防護柵が転倒したりするのを防ぐ場合は、防護部材が防護柵の上端より上方に突出しない位置まで、支柱を下方に移動させて固定することにより、防護部材が視界を遮ったり、風の影響を受けたりしない位置で防護部材を固定することができる。
防護柵の片面に支柱が固定され、前記支柱に防護部材が締結部材により上下動可能に取り付けられた本発明の防護柵は、締結部材を締めることにより防護部材が支柱に固定され、締結部材を緩めることにより防護部材が支柱に沿って上下動することが可能となる。防護柵の上端より上方に防護部材が突出する位置まで、防護部材を上方に移動させて固定することにより、防護部材が防護柵の上端より上方に突出した位置で固定される。この状態で、防護部材は飛散物防止ネット、目隠しネット等として使用できる。また、防護部材を防護柵の上端より上方に突出させることが不要な場合、又は台風、強風等による風荷重の増加のために防護部材が損壊したり、防護柵が転倒したりするのを防ぐ場合は、防護部材が防護柵の上端より上方に突出しない位置まで、防護部材を下方に移動させて固定することにより、防護部材が視界を遮ったり、風の影響を受けたりしない位置で防護部材を固定することができる。また、本発明における支柱を上下動可能に取り付ける方法としては、内側に空間を有し、前記支柱が前記空間を通って上下方向に移動できるが、横方向には前記空間の外に移動できない取付部材を挙げることができる。例えば、支柱の外径よりも若干(例えば数mm~1cm程度)大きな径の穴を開けた板、このような内径を有する管等を防護柵の片面に取り付け、前記穴、管の内側に支柱を通してもよく、支柱の外径よりも若干(例えば数mm~1cm程度)大きな切込みを設けた板、板を曲げる等により支柱の外径よりも若干(例えば数mm~1cm程度)大きな凹部を設けた板などを防護柵の片面に取り付けて、防護柵とこれらの板に囲まれた空間に支柱を通してもよい。このような取付部材を使用すると、支柱は上下に移動できるが、取付部材又は取付部材と防護柵の片面により囲まれた空間から横方向には移動することができず、支柱の横方向への動きは拘束され、支柱が倒れることはない。このような取付部材を使用する場合、支柱を目的の高さで固定するときは、その高さで支柱の下端を支えるストッパを防護柵の片面に取り付ければよい。また、同様の取付構造は、防護部材を支柱に上下動可能に取り付ける場合にも利用できる。
本発明の防護柵においては、支柱は立設するように防護柵に上下動可能に取り付けられ又は固定される。支柱の長さは、支柱を上下動させる場合、少なくとも支柱に固定された防護部材が防護柵の上端より上方に、必要とされる程度まで突出でき、その状態で支柱を防護柵に固定できる程度の長さであれば、特に制限されず、防護部材を上下動させる場合、少なくとも防護部材が支柱に沿って防護柵の上端より上方に、必要とされる程度まで突出でき、一方で防護部材が支柱に沿って防護柵の上端より上方に突出しない程度まで下方に移動できる程度の長さであれば、特に制限されない。本発明の方法では、支柱を上下動させる場合及び防護部材を上下動させる場合のいずれにおいても、防護部材を下方の位置で支柱に取り付けて、これを上方に移動させることができるので、防護部材を簡易に設置することができる。本発明の防護柵においては、枠に防護部材が取り付けられ、支柱に前記枠が固定される、又は支柱に前記枠が上下動可能に取り付けられることが好ましい。本発明における枠としては、防護部材を保持できるものであれば特に制限されず、例えば、鋼管、鋼棒、鋼製の角パイプ、樹脂製の管、棒、角パイプ等を挙げることができる。本発明における枠は、防護部材を保持でき、支柱に固定又は上下動可能に取り付けることができれば、必ずしも上下左右の四方を囲む必要はない。防護部材が網状構造を有する場合は、防護部材の保持力を高めるために四方を囲んだ枠に防護部材を取り付けることが好ましい。防護部材を枠に取り付けることにより、防護部材の昇降を簡易に行うことができ、防護部材の取付強度を高めることができる。本発明において、防護部材が取り付け又は固定されるとは、防護部材を取り付けた枠が取り付け又は固定される場合を含む。本発明における枠の支柱への固定方法又は上下動可能な取付方法は特に制限されないが、例えば、締結部材を使用することができる。また、本発明において、防護柵の片面に支柱を固定する又は上下動可能に取り付けるとは、支柱を防護柵の片面に直接固定又は取り付ける場合のみでなく、中間部材を介して固定又は取り付ける場合を含む。例えば、防護柵の片面に支柱を固定し、これを中間部材として、この支柱に他の支柱を更に取り付けて、この他の支柱に防護部材を固定又は上下動可能に取り付けてもよい。
本発明の防護柵においては、防護柵の下部に形成された挿入孔に、支柱の下部が挿入されることが好ましい。挿入孔の位置は、立設するように取付け又は固定された支柱の下端が挿入できる位置であれば特に制限されず、例えば、防護柵の下部を、支柱が上下動可能に取り付けられた側又は固定された側に延出させ、延出部に挿入孔を形成する、防護柵の下部に切込みを設け、切込み部に挿入孔を形成する等を挙げることができる。防護柵の下部に挿入孔を形成し、この挿入孔に支柱の下部を挿入すると、支柱を下部で支えることができるので、支柱が倒れようとする力を低減できる。また、本発明の防護部材の取付方法は、防護柵の片面に支柱を上下動可能に取り付け、前記支柱に防護部材を固定する、又は防護柵の片面に支柱を固定し、前記支柱に防護部材を上下動可能に取り付ける取付方法である。支柱の取付け及び固定方法、並びに防護部材の固定及び取付け方法は、本発明の防護柵において述べる内容と同じである。本発明の取付方法によると、防護部材を取り付けていない既設の防護柵にも簡易に防護部材を取り付けることができ、本発明の防護柵とすることができる。
本発明を図を用いて説明する。図4~8は本発明の防護柵の一実施形態を示す図である。本発明において、防護柵の正面とは防護柵の車両通行側に面する面をいい、防護柵の背面とは防護柵の正面と反対側の面をいい、右側面とは防護柵を正面側から見たときの右側の側面をいい、左側面とは防護柵を正面側から見たときの左側の側面をいう。図4~8における防護柵10は、右側面側から見た図7に示されるように下部が背面側へ延出した構造を有し、略L字形状をなしている。防護柵10は、コンクリート製落石防護柵であり、高さが2.5m、1個の長さが2.0mであり、隣り合う防護柵は鋼製の金物により連結され、落石に対して高さの4倍程度の重量により転倒と滑動に対して抵抗する設計となっている。図4は支柱20を取り付ける前の背面を示し、防護柵10の背面には、支柱締結部材22と支柱上部固定部材23を取り付けるためのインサート11が埋め込まれ、延出部13には支柱挿入用貫通孔12が設けられている。図5の下の左図は、防護柵10に取り付ける前の支柱20を示し、支柱20にはネット31を取り付けたネット取付用フレーム32を支柱20に固定するためのネット付フレーム固定部材21が取り付けられている。支柱20としては単管を使用し、ネット付フレーム固定部材21としては直交クランプを使用している。図5の下の右図は、支柱20を取り付けた後の防護柵10の背面を示し、支柱締結部材22と支柱上部固定部材23がインサート11に取り付けられ、支柱20が支柱締結部材22と支柱上部固定部材23により、防護柵10の背面に取り付けられている。支柱締結部材22としては、ネジ付単クランプを使用している。また、支柱20の下部は、支柱挿入用貫通孔12に挿入されている。図5の上図は、支柱20を支柱上部固定部材23により防護柵10の背面に取り付けた状態を示す図である。支柱上部固定部材23は、鋼製の板の中央縦方向に支柱20を通すための凹部を形成したものであり、防護柵10の背面上部に埋め込んだインサートに両平坦部をボルト、ナットを用いて固定されている。支柱20は、支柱上部固定部材23の凹部と防護柵10の背面とに囲まれた空間に保持される。前記空間は、支柱20をスライド可能な隙間を有している。支柱締結部材22は、締めると支柱20を固定でき、緩めると支柱20を上下動させることができる。
図6及び7は、ネット付フレーム固定部材21により、ネット31を取り付けたネット取付用フレーム32を支柱20に固定した状態を示す。ネット取付用フレーム32は、直交クランプの支柱20により使用されていない側のクランプを用いて取付け固定される。支柱20の取付け及び/又はネット取付用フレーム32の取付けは、防護柵の設置現場で行ってもよく、防護柵の設置前に行って、これらを取り付けたものを設置現場に搬入してもよい。図6は防護柵10を背面側から見た図であり、図7は右側面から見た図である。図8は、ネット取付用フレーム32を防護柵10の上端より上方に移動させた状態を背面側から見た図である。支柱締結部材22を緩めて(単クランプのネジを緩めて)支柱20が上下動できるようにし、支柱20を上方の目的の高さまで持ち上げて移動させる。このとき、支柱上部に取付けてある支柱上部固定部材23と支柱20との間にはいくらかのクリアランスがあるため、支柱は支柱上部固定部材23の内部を上部にスライドして、ネット取付用フレーム32と共に上方に持ち上げることが可能である。ネット取付用フレーム32が目的の高さまで上方に移動したら支柱締結部材22を締めて支柱20が動かないように固定する。
図9~12は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す図である。図9は防護柵10を背面側から見た図であり、ネット付フレーム固定部材21が取り付けられた支柱20を、防護柵10に支柱締結部材22により取り付けた状態を示す。図10の下図は防護柵10を背面側から見た図であり、図11は、図10の状態を右側面側から見た図であり、支柱20を支柱締結部材22に加えて支柱上部固定部材24により取り付け、更にネット31を取り付けたネット取付用フレーム32をネット付フレーム固定部材21により支柱20に固定した状態を示す。図9~12においても、支柱20としては単管を使用し、支柱締結部材22としては単クランプを使用し、ネット付フレーム固定部材21としては直交クランプを使用している。図9~12における防護柵10は、高さ3.0mの上下を2分割で作製し、現場又は現場持込み前に上下を組立て設置するタイプである。図10の上図は、支柱20を支柱上部固定部材24により防護柵10の背面に取り付けた状態を示す図である。支柱上部固定部材24は、鋼製の板に略U字形状の切込みを形成したものであり、防護柵10の上面に埋め込んだインサートに両平坦部をボルト、ナットを用いて固定されている。支柱20は、支柱上部固定部材24の切込み部と防護柵10の背面とに囲まれた空間に保持される。前記空間は、支柱20をスライド可能な隙間を有している。支柱締結部材22は、締めると支柱20を固定でき、緩めると支柱20を上下動させることができる。図12は、ネット取付用フレーム32を防護柵10の上端より上方に移動させた状態を背面側から見た図である。支柱締結部材22を緩めて支柱20が上下動できるようにし、支柱20を上方に持ち上げて移動させる。このとき、支柱上部に取付けてある支柱上部固定部材24と支柱20との間にはいくらかのクリアランスがあるため、支柱は支柱上部固定部材24の内部を上部にスライドして、ネット取付用フレーム32と共に上方に持ち上げることが可能である。ネット取付用フレーム32が必要な高さまで上方に移動したら支柱締結部材22を締めて支柱20が動かないように固定する。
図13は本発明の防護柵の他の一実施形態を示す図である。図13に示す防護柵は、高さ3m、長さ2mのコンクリート製落石防止柵であり、重量が約4.3t/個であり、防護柵上部41と防護柵下部42とに上下を分割して製造したものである。2分割で製作すると防護柵上部41の重量が約2.9tとなる。高速道路は最低速度が60km/hrであるが、汎用重機であるラフタークレーンは最高速度が50km/hrであり、高速道路上に立入ることが出来ないため、重量2.93t以下しか吊り上げることが許可されていない小型移動式クレーンでも取り扱えるようにしている。防護柵下部42には、支柱挿入用貫通孔43が設けられ、支柱20の下部は支柱挿入用貫通孔43に挿入される。支柱20は防護柵上部41の背面に取り付けられ、ネット取付用フレーム32は支柱20に取り付けられている。支柱締結部材として図14に示される支柱締結部材25を使用した以外は、支柱20及びネット取付用フレーム32の取付け及び移動方法は、図9~12の場合と同様である。支柱締結部材25は支柱上部固定部材23と同様の形状を有するが、防護柵上部41への取付ボルトを締めることにより支柱上部締結部材25と防護柵上部41の背面との隙間がなくなり支柱20を固定できるようになっており、取付ボルトを緩めることにより支柱締結部材25と防護柵上部41の背面との間に隙間ができ支柱20をスライドできるようになっている。支柱締結部材25と支柱20との間及び/又は支柱20と防護柵上部41の背面との間にゴム、バネ等の反発性のある部材をはさむことにより、支柱20と各部との間の摩擦を大きくして、支柱20やネット取付用フレーム32が、その重量により落ちにくくすることができる。
図15~16は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す図である。図15は、防護柵50を右側面側から見た図である。図15の左図は、ネット取付用フレーム32が下方に位置する状態を示す図であり、図15の右図は、ネット取付用フレーム32が上方に位置する状態を示す図である。支柱20は、アンカー51及び52により防護柵50の背面にそれぞれ固定された支柱固定部材22と支柱上部固定部材24により、防護柵50の背面に取り付けられている。防護柵50では、防護柵10並びに41及び42と異なり、防護柵の下部に防護柵を挿入するための貫通孔は設けられていない。コンクリート製仮設落石防護柵は、製造コストが高価であること、使用後に除去するにも高額が必用となること及び資源の有効活用を図る必要があることなどからリースされる場合が多い。既に販売したもの、リースで運用しているもの及び現在製造中のものは、一体型、2分割型を問わず防護柵下部に支柱20を挿入する孔を開けていない。図15~16は、このような防護柵に本発明における支柱及びネット取付用フレームを取り付ける場合を示している。仮設落石防護柵50の背面に支柱固定部材取付用アンカー51と、仮設落石防護柵50の上面(天端)に支柱上部固定部材取付用アンカー52を打込む(図16の一番左)。支柱固定部材取付用アンカー51には、支柱固定部材22を取り付け、ネット付フレーム固定部材21を取り付けた支柱20を支柱固定部材22に取り付ける。支柱20は、防護柵50の天端からネット取付用フレーム32の高さ程度突出しており、支柱20の中間部が防護柵50の上部近傍になる長さである。支柱上部固定部材取付用アンカー52に支柱上部固定部材24をボルトにより取り付け、支柱20を支柱上部固定部材24により防護柵50の背面に取り付ける(図16の左から2番目)。支柱20に取り付けたネット付フレーム締結部材21にネット取付用フレーム32を取り付ける(図16の左から3番目)。図15~16において、支柱20として単管を使用し、支柱固定部材22としてネジ付単クランプを使用し、ネット付フレーム締結部材21として直交クランプを使用した。ネット付フレーム締結部材21(直交クランプ)の支柱との連結側のネジを緩めるとクランプと支柱20との間に少しの隙間ができてクランプと支柱20との間の摩擦がなくなるので、ネット取付用フレーム32を支柱20に沿ってスライドして持ち上げることができる。所定の位置まで上方へ移動し終えた時点で、緩めた直交クランプを再び締め付けると、その高さでネット取付用フレーム32を固定することができ、ネットの高所への設置作業が完了する。このとき、上部の直交クランプは支柱との位置関係を保持するものであり、締め付ける必要はない。
図17及び図18は、コンクリート製落石防護柵以外に本発明を適用した例である。防護柵60は、H型鋼を支柱として下部を地面に埋設し、支柱間に木材や鋼製の横矢板を取り付けた例である。このような場合も、コンクリート製落石防護柵の場合と同様に、H型鋼支柱の背面に支柱20を取り付け、支柱20にネット31を取り付けたネット取付用フレーム32を取り付けることにより、本発明の防護柵とすることができる。
図19及び図20は、本発明の防護柵の他の一実施形態を示す図である。防護柵70は、現在各地で設置している車両用仮設防護柵であり、工事によっては数kmの延長を設置することになる。従来、台風などの時はネット上部のワイヤーに取り付けている針金等を取り外して、ネットを巻いて下方か上方に懸架しているワイヤーに括りつけることにより風荷重を低減し、台風が過ぎた後に再び取付け直していた。この防護柵70に、本発明における方法で支柱及びネットを取り付けると、ネットを簡単に人の手で下方へスライドすることができる。支柱及びネットの取付方法並びにネットの昇降方法は、これまで説明してきた方法と同様であり、ネット付フレーム固定部材21を取り付けた支柱20を、支柱固定部材22により支柱固定部材取付用部材71及び72を介して防護柵70の背面に取り付ける。そして、ネット31を取り付けたネット取付用フレーム32をネット付フレーム締結部材21に取り付ける。図19においてネット付フレーム締結部材21(直交クランプ)の支柱を20を締め付けているクランプのネジを緩めることにより、簡単に人の手でネット取付用フレーム32を支柱20に沿ってスライドさせて下方に降ろすことができ(図20)、台風が過ぎた後で上方にスライドさせて緩めたネジを締めるだけで元の状態(図19)に復元できる。仮設防護柵は、長さが4m、支柱、フレーム及びネットを合わせて重量が約2.7t程度であり、現場に持ち込む大型トラックに搭載の小型移動式クレーンを用いると図10又は20の組立てた状態のままで取り扱うことが可能であり、現場で組立てる必要がない。高速道路等では老朽化した橋梁の床板取換え工事が本格化してきているが、通行止めを行わずに1車線ずつの床板を新しいものに更新していくプロセスでは、何度も車線を切り替える必要がある。そのたびに、設置した仮設防護柵を撤去し新たに設置し直すことになるが、撤去時にもネットを取り外す必要がなく、再設置のときもネットを取付ける必要がないことで、大幅な工程短縮とコストの削減が可能となる。
図21は、締結部材でない取付部材を使用した例を示す図であり、断面が四角形の鋼製の管状の支柱取付部材26を防護柵に固定している。支柱取付部材26の内側の大きさは、支柱20が上下動できる程度の大きさなので、支柱20は上下に移動できる。支柱20の下端は、防護柵に取り付けたストッパ27で支えられているので、支柱20は下方に滑り落ちることはなく、また支柱20の横方向の動きは支柱取付部材26により防止される。支柱20の高さが目的の高さとなる位置にストッパ27を取り付けられるようにすることにより、支柱の高さ(すなわち防護部材の高さ)を調整することができる。図22は、他の取付部材の例を示す図である。鋼製の板を凹部ができるように曲げて取付部材28とし、防護柵にナット付板29をボルトで固定し、ナット付板29に取付部材28をボルトで固定している。取付部材28の凹部で囲まれる空間の大きさは支柱20が上下動できる程度の大きさなので、支柱20は上下に移動でき、支柱取付部材26と同様に使用できる。また、取付部材28の凹部を支柱20が上下動できない大きさにする、あるいは支柱20が上下動できないように取付部材28をナット付板29に強くボルト締めすることにより、取付部材28は締結部材としても使用できる。
図23及び24は、本発明の防護柵の他の実施形態を示す図である。防護柵80は、車両用仮設防護柵(飛散物防止・目隠しネット)である。防護柵80には支柱1(81)が支柱1固定部材82により固定されている。支柱1(81)には支柱2取付部材83が取り付けられている(図23(a))。また、支柱2(84)には、ネット86を取り付けたネット取付用フレーム87が防護部材固定部材85により固定されている(図23(b))。そして、支柱2(84)を支柱2取付部材83により支柱1(81)に取り付ける(図24(a))。支柱2取付部材83として平行クランプを用いているので、支柱2(84)側のクランプを緩めると支柱2(84)は上下動できるようになる。支柱2取付部材83を緩めて支柱2(84)を上方に動かし、目的の位置で支柱2取付部材83を締めることにより支柱2(84)を目的の高さに固定することができる、すなわちネット取付用フレーム87を目的の高さに固定することができる(図24(b))。高さがネット込みで2mの場合、低床トラックで問題なく運搬できる。しかし、図24(b)のように高さが3mになると、特殊車両許可が必要となり、許可がおりるまでに時間と費用がかかる。本発明のように、スライドできるネットを用いると、ネット(86、87)を下に下げて運搬、搬入し、設置した後上に上げることで、ネット付防護柵の施工を早くできる。
従来は防護柵を設置するときに高所作業車が必用であることと、背面側からだけの梯子等をかけての施工では著しく作業効率が悪く危険度も格段に増えるため、全てのネットを取り付けておく必要があり、台風などの強風時は全てのネットを取り外すか巻き上げておく必要があった。落石防護柵は切土して落石が生じる可能性がある区間に予め設置しておくが、切土範囲と工事の工程により設置した区間を一度に切土出来ないことも多い。そのため、落石が生じる可能性のある時期だけ一部のネット等を防護柵の上端から上方に突出させておき、飛散物が生じる危険がなくなった時点でネット等を下降させておけば、台風が来る前に慌てて全延長のネット等を下すことはしなくてよくなる。本発明の防護柵を使用すると、切土する箇所だけネット等をスライドさせて上昇させ、切土が終わればスライドさせて下降させることにより、台風や急な強風時でも上昇させた箇所を下降させるだけですみ、台風や急な強風に対応する時間が格段に少なくて済むようになった。これまでの課題であった施工手順が多く多数の作業員と時間を要していたことや高所作業が多く危険であったことが大幅に改善された。
本発明の防護柵は、飛散物防止ネット、目隠しネット等の防護部材の設置、及び設置後の防護部材の昇降を簡易に行うことができる。また、風荷重に対しても強度を有し、風荷重の増加時には防護部材を下方に移動し風荷重の影響を低減することができるので、落石防護柵、目隠しネットを設置した防護柵等に好適に使用することができる。
10 防護柵
11 インサート
12 支柱挿入用貫通孔
13 延出部
20 支柱
21 ネット付フレーム固定(締結)部材
22 支柱締結(固定)部材
23 支柱上部固定部材
24 支柱上部固定部材
25 支柱締結部材
26 支柱取付部材
27 ストッパ
28 支柱取付部材
29 ナット付板
31 ネット
32 ネット取付用フレーム
41 防護柵上部
42 防護柵下部
43 支柱挿入用貫通孔
50 防護柵
51 支柱固定部材取付用アンカー
52 支柱上部固定部材取付用アンカー
53 作業床増幅金具
60 防護柵
70 防護柵
71 支柱固定部材取付用部材
72 支柱固定部材取付用部材
80 防護柵
81 支柱1
82 支柱1固定部材
83 支柱2取付部材
84 支柱2
85 防護部材固定部材
86 ネット
87 ネット取付用フレーム

Claims (7)

  1. 防護部材が取り付けられた防護柵であって、
    前記防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は
    前記防護柵の片面に支柱が固定され、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられた防護柵。
  2. 防護柵の片面に支柱が上下動可能に取り付けられ、防護部材が取り付けられた枠が前記支柱に固定されることにより、前記支柱に前記防護部材が固定された、又は
    防護柵の片面に支柱が固定され、防護部材が取り付けられた枠が前記支柱に上下動可能に取り付けられることにより、前記支柱に前記防護部材が上下動可能に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の防護柵。
  3. 支柱又は防護部材を上下動可能に取り付ける取付部材が締結部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防護柵。
  4. 支柱がネジ付単クランプにより防護柵の片面に上下動可能に取り付けられた、又は防護部材が直交クランプにより支柱に上下動可能に取り付けられたことを特徴とする請求項3記載の防護柵。
  5. 支柱を防護柵の片面に上下動可能に取り付ける取付部材が、内側に空間を有し、前記支柱が前記空間を通って上下方向に移動できるが、横方向には前記空間の外に移動できない取付部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防護柵。
  6. 防護柵の下部に形成された挿入孔に、支柱の下部が挿入されたことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の防護柵。
  7. 既設の防護柵に防護部材を取り付ける取付方法であって、
    前記防護柵の片面に支柱を上下動可能に取り付け、前記支柱に前記防護部材を固定する、又は前記防護柵の片面に支柱を固定し、前記支柱に前記防護部材を上下動可能に取り付ける取付方法。
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