JP2023006393A - ガスバリア性紙包材の製造方法、及び、ガスバリア性紙包材 - Google Patents

ガスバリア性紙包材の製造方法、及び、ガスバリア性紙包材 Download PDF

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Abstract

【課題】バリア層を形成するバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m2以下であっても十分なガスバリア性を付与することができるガスバリア性紙包材の製造方法を提供する。【解決手段】シーラントフィルムの一方の面側にバリアコーティング剤を塗布して、バリア層を形成するバリア層形成工程と、上記バリア層と紙基材層とを、接着剤層を介して積層する積層工程とを少なくとも有するガスバリア性紙包材の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリア性紙包材の製造方法、及び、ガスバリア性紙包材に関する。
近年、プラスチックフィルムを使用した場合には、マイクロビーズが発生する環境問題、ガスバリア性を付与するためにアルミ箔を使用した場合は、充填ライン上で包装紙を断裁する際、金属粉が発生し内容物に付着し、内容物充填後の金属探知機による金属異物の混入検査ができない問題、アルミニウム箔を使用することにより包装紙の製造コストも割高となり、また使用後の廃棄性についても、焼却時に残留するなどの問題を有するものであった。
そのため、近年、ガスバリア性を有する紙包材が提案されている。
例えば、特許文献1には、紙基材上に複数の塗工層が設けられた紙製バリア包装材料であって、該複数の塗工層が紙基材上に水蒸気バリア層、該水蒸気バリア層上に形成されたガスバリア層を含んでおり、これらの塗工層には、バインダー樹脂として水溶性高分子あるいは水中懸濁性性高分子が用いられていることを特徴とする紙製バリア包装材料が開示されている。
また、特許文献1では、紙基材上に水蒸気バリア層用塗工液及びガスバリア層用塗工液を塗工して紙製バリア包装材料を作製することが記載されている。
国際公開第2013/069788号
しかしながら、紙基材上に水蒸気バリア層用塗工液及びガスバリア層用塗工液を塗工して紙製バリア包装材料を作製する方法では、より高いガスバリア性(酸素透過度)が要求される場合は不十分であり、十分なガスバリア性を得るために、水蒸気バリア層用塗工液及びガスバリア層用塗工液の乾燥後塗布量が合計で4.2g/m以上でなければならない。
そのため、水蒸気バリア層用塗工液及びガスバリア層用塗工液の合計の乾燥後塗布量がこれよりも少ないとガスバリア層を均一な塗膜とすることができず、要求されるガスバリア性を達成できない等の問題を有するものであった。
そこで本発明は、上述した課題に鑑みたものであり、バリア層を形成するバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であっても十分なガスバリア性を付与することができるガスバリア性紙包材の製造方法を提供する。
本発明は、シーラントフィルムの一方の面側にバリアコーティング剤を塗布して、バリア層を形成するバリア層形成工程と、上記バリア層と紙基材層とを、接着剤層を介して積層する積層工程とを少なくとも有するガスバリア性紙包材の製造方法である。
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法は、上記バリア層形成工程の前に、上記シーラントフィルムの一方の面側にアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層を形成するアンカーコート層形成工程を有し上記アンカーコート層を有する面側に対して上記バリア層形成工程を行うことが好ましい。
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法において、上記バリアコーティング剤は、バリア性樹脂、無機層状化合物、及び、分散媒体を含有することが好ましい。
また、上記バリア性樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂及びエチレン-ビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、上記積層工程は、上記接着剤層を形成するための接着剤を乾燥後塗布量が0.1~5g/mとなるように塗布することが好ましい。
また、上記バリア層形成工程のバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であることが好ましい。
また、上記アンカーコート剤が、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、水溶性高分子及び水中懸濁性高分子からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、上記アンカーコート層形成工程のアンカーコート剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であることが好ましい。
また、本発明は、シーラントフィルム、バリア層、接着剤層、及び、紙基材層を少なくともこの順に備えており、JIS K7126B法に準拠して測定される酸素透過度が1cc/m・day・atm以下であるガスバリア性紙包材でもある。
本発明は、バリア層を形成するバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であっても十分なガスバリア性を付与することができるガスバリア性紙包材の製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1により作製されたガスバリア性紙包材の断面図である。 図2は、比較例1により作製されたガスバリア性紙包材の断面図である。
本発明は、シーラントフィルムの一方の面にバリアコーティング剤を塗布して、バリア層を形成するバリア層形成工程と、上記バリア層と紙基材層とを、接着剤層を介して積層する積層工程とを少なくとも有する製造方法である。
従来の構成では、通常の紙基材に直接酸素バリアコーティング剤を塗布しても紙表面の凹凸や浸透のためバリアコーティング剤が均一に成膜できないためガスバリア性は発現しないといった問題があった。そのため、紙基材上でガスバリア性を発現させるためには最初にバリアコーティング剤の歩留りを向上させるためのアンカーコート剤を塗布する必要があり、塗布量が多く必要であった。
それに対し、本発明のフィルムにバリアコーティング剤を塗工する場合、従来の構成と比較しシーラントフィルムが平滑で浸透もないため、バリアコーティング剤の歩留りを向上させるためのアンカーコート剤を塗布した目止め層や防湿層(水蒸気バリア層)なしでかつ少ない塗布量で同等のガスバリア性を得ることができる。
ただし、本発明は上記メカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
(バリア層形成工程)
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法は、シーラントフィルムの一方の面側にバリアコーティング剤を塗布して、バリア層を形成するバリア層形成工程を有する。
上記シーラントフィルムとしては、熱によって溶融し融着し得る樹脂で構成される。
そのような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体などが挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記シーラントフィルムの厚みとしては、例えば10~100μmであってもよく、15~50μmであってもよい。
上記バリアコーティング剤としては、バリア性樹脂、無機層状化合物、及び、分散媒体を含有することが好ましい。
上記バリア性樹脂としては、高結晶性樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂(エチレン-ビニルアルコール系樹脂)、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及び、ポリアクリル系樹脂等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記バリア性樹脂は、10μmの膜厚における酸素透過度が、室温下で1(cc/m・day・atm)以下であることが好ましい。
なお、この「樹脂の10μmの膜厚における酸素透過度が、室温下で1(cc/m・day・atm)以下」とは、JIS K7126B法に準拠して、酸素透過度測定装置(商品名「OX-TRAN100」、Mocon社製)を用いて23℃、0%RH(相対湿度)の雰囲下で測定した値が1(cc/m・day・atm)以下となるものである。
上記バリア性樹脂は、ガスバリア性に優れる観点から、水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂やエチレン-ビニルアルコール系樹脂が好ましく、高湿度下においてもガスバリア性の低下が少ない観点から、エチレン-ビニルアルコール系樹脂がより好ましい。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリビニルアルコールであってもよく、ポリビニルアルコールの誘導体及び変性物であってもよい。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、重合度が100~5000であることが好ましく、500~3000であることがより好ましい。
また、上記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、60モル%以上であることが好ましく、75モル%以上であることがより好ましい。
上記ポリビニルアルコールの誘導体としては、水酸基の40モル%程度までがアセタール化されているポリビニルアルコール誘導体等を挙げることができる。
また、上記ポリビニルアルコールの変性物としては、カルボキシル基含有単量体、アミノ基含有単量体等を共重合して得られるポリビニルアルコール変性物等を挙げることができる。
上記エチレン-ビニルアルコール系(EVOH)樹脂としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体をけん化することによって得られ、高湿度バリア性、透明性が共に良好という特徴がある。
上記エチレン-ビニルアルコール系(EVOH)樹脂は、エチレン含量は20~60モル%であることが好ましい。
上記エチレン含量が20モル%より小さいと、耐水性、耐湿性が低下するとともに、高湿度下のガスバリア性が損なわれ、耐ストレスクラッキング性が低下することがある。
また、上記エチレン含量が60モル%より大きいと、耐水性、耐湿性は改善されるものの、ガスバリア性が低下することがある。
上記エチレン-ビニルアルコール系(EVOH)樹脂は、酢酸ビニル成分のけん化度は95モル%以上であることが好ましい。
上記酢酸成分のけん化度が95モル%未満であると、ガスバリア性、耐油性も低下することがある。
上記エチレン-ビニルアルコール系(EVOH)樹脂は、過酸化物等により分子鎖切断処理して低分子量化したものが、溶剤中での溶解安定性が良好となる観点、及び、耐熱性の向上の観点からより好ましい。
上記分子鎖切断処理は、当該エチレン-ビニルアルコール系共重合体に過酸化物等を作用させることにより行われる。過酸化物としては、例えば過酸化水素、過酸化ジアルキル化合物、過酸化アシル化合物等が挙げられるが、その中でも特に過酸化水素が好ましい。
具体的には、以下のような方法により行えばよい。
例えば、過酸化水素を利用する方法としては、水と低級アルコールの混合溶媒中に、上記エチレン-ビニルアルコール系共重合体を、1~50質量%程度の濃度となるように溶解させ、その溶液中に過酸化水素水(通常は30~35質量%程度の水溶液)をエチレン-ビニルアルコール系共重合体に対して1~100質量%になるように添加し、撹拌下で40~90℃、5~50時間処理する。
なお、分子鎖切断処理の終了時点は、スタート時の溶液の粘度が初期粘度の1割程度以下となった点を1つの目安とすることができる。
更に、好ましくはカタラーゼ等の酵素を添加して残存過酸化水素を分解除去したものが使用できる。
上記無機層状化合物としては、分散媒体中で膨潤及びへき開する無機層状化合物が利用できる。例えば、フィロケイ酸塩の1:1構造をもつカオリナイト族、ジャモン石群に属するアンチゴライト族、層間カチオンの数によってスメクタイト族、含水ケイ酸塩鉱物であるバーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。
上記無機層状化合物の具体例としては、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、スチーブンサイト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石等で天然であっても合成物であってもよい。
また、鱗片状シリカ等も使用できる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、バリアコーティング剤に使用した場合のガスバリア性及び塗工性の観点から、モンモリロナイトの使用が好ましい。
上記分散媒体としては、水系分散媒体又は有機系分散媒体のどちらも利用でき、水系分散媒体としては、水のみであっても、水と、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコールとそのアルキルエーテル誘導体、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン等のケトン類といった水混和性有機溶媒とを混合した分散媒体であってもよい。
上記分散媒体としては、適度な固形分を維持する観点から、水50~95質量%と、炭素数2~4の低級アルコールであるエチルアルコール、プロピルアルコール及びブチルアルコールの少なくとも1種を5~50質量%含む混合物を使用することが好ましい。
上記バリアコーティング剤において、上記バリア性樹脂と上記無機層状化合物との質量比率は、(バリア性樹脂/無機層状化合物)が、(30/70)~(50/50)の範囲であることが好ましい。
上記無機層状化合物の質量比率が50質量%以下である場合は、高湿度下で酸素バリア性が低下することがあり、上記無機層状化合物の質量比率が70質量%を超える場合は、塗膜としての物性(塗膜強度)が不足することがある。
なお、上記バリアコーティング剤は、上記バリア性樹脂と、上記無機層状化合物と、上記分散媒を含むものが好ましいが、上記バリアコーティング剤における固形分は、上記バリア性樹脂と上記無機層状化合物とから主として構成されるものであることが好ましい。
すなわち、上記バリア性樹脂と上記無機層状化合物とを合計で1~30質量%含んで構成されることが好ましく、これにより、上記バリア性樹脂と上記無機層状化合物とが有する作用をより好適に発揮することができる。
上記バリア性樹脂/無機層状化合物の質量比率は、固形分で換算したときの質量比率である。
上記バリアコーティング剤は、レベリング剤、消泡剤、ワックス・シリカ等のブロッキング防止剤、金属せっけん、アマイド等の離型剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を必要に応じて加えることができる。
上記バリアコーティング剤の調整方法としては、特に限定されないが、例えば、上記バリア性樹脂と分散媒とを含む溶液に、上記無機層状化合物(必要により予め水等の分散媒体中に膨潤・へき開させておいてもよい)を添加混合し、上記無機層状化合物を分散させる方法;水等の分散媒体中に上記無機層状化合物を膨潤・へき開させた分散液に、上記バリア性樹脂(必要により予め溶媒に溶解させておいてもよい)を添加(溶解)する方法等が挙げられる。
上記バリアコーティング剤を調整する際には、通常の撹拌装置や分散装置を利用して、分散媒中で上記無機層状化合物を均一に分散することができるが、特に透明で安定な無機層状化合物の分散液を得るために、高圧分散機を使用することができる。
上記高圧分散機としては、例えば、ゴーリン(APVゴーリン社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、マイクロフルイタイザー(マイクロフライデックス社製)、アルチマイザー(スギノマシン社製)、DeBee(Bee社製)等が挙げられる。
上記高圧分散機の圧力条件として100MPa以下で分散処理を行うことが好ましい。
上記圧力条件が100MPaを超えると、上記無機層状化合物の粉砕が起こり易くなり、ガスバリア性紙包材のガスバリア性が低下することがある。
上記バリアコーティング剤の塗布方法としては、ラビアシリンダー等を用いたロールコーティング法、ドクターナイフ法やエアーナイフ・ノズルコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法及びこれらの方法を組み合わせたコーティング法等、通常の方法を用いることができる。
上記バリアコーティング剤の塗布量は、ガスバリア性紙包材の薄膜化の観点から、乾燥後塗布量が2g/m以下であることが好ましく、1g/m以下であることがより好ましい。
また、上記バリアコーティング剤の塗布量は、ガスバリア性紙包材にガスバリア性を十分に付与する観点から、乾燥後塗布量が0.1g/m以上であることが好ましく、0.2g/m以上であることがより好ましい。
(積層工程)
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法は、上記バリア層と紙基材層とを、接着剤層を介して積層する積層工程を有する。
なお、本明細書では、上記積層工程後のものを積層フィルムと呼称することもある。
上記紙基材層としては、例えば、パルプ、填料及び各種助剤を含むことが好ましい。
上記パルプとしては、例えば、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未漂白パルプ(NUKP)、サルファイトパルプなどの化学パルプ;ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプ;脱墨パルプ、古紙パルプなどの木材繊維、ケナフ、竹、麻などから得られた非木材繊維などを用いることができ、適宜配合して用いることが可能である。
上記填料としては、例えば、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料などの公知の填料を使用することができる。
上記各種助剤としては、例えば、歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤、内添サイズ剤、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤などが挙げられる。
上記紙基材層の製造(抄紙)方法は、特に限定されるものではなく、公知の長網フォーマー、オントップハイブリッドフォーマー、ギャップフォーマーマシンなどを用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ抄紙方式で抄紙して製造することができる。
また、上記紙基材層は1層であってもよく、2層以上の多層で構成されていてもよい。また、上記紙基材層の表面は、各種薬剤で処理されていてもよい。
上記紙基材層の厚みとしては特に限定されず、用途に応じて適宜選択すればよい。
上記接着剤層を構成する材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリエステルウレタン、ポリエステル、ポリカーボネートポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレンイミン、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリブタジエン、ワックス、カゼイン、又はそれらの混合物を主成分として含有した、無溶剤型、溶剤型、水性型、又は熱溶融型接着剤を使用することができる。
上記接着剤層は、上記接着剤層を構成する材料(接着剤)を塗布、乾燥することにより形成することができる。
上記接着剤層を構成する材料の塗布方法としては、上述したバリアコーティング剤の塗布方法及び乾燥方法で例示した方法を適宜選択して用いることができる。
上記積層工程は、接着力とガスバリア性紙包材の薄膜化の観点から、上記接着剤層を形成するための接着剤を乾燥後塗布量が0.1~5g/mとなるように塗布することが好ましい。
上記接着剤層を形成するための接着剤は、乾燥後塗布量が0.5~3g/mであることがより好ましい。
(アンカーコート層形成工程)
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法は、上記バリア層形成工程の前に、上記シーラントフィルムの一方の面側にアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層を形成するアンカーコート層形成工程を有し上記アンカーコート層を有する面側に対して上記バリア層形成工程を行うことが好ましい。
上記アンカーコート層形成工程を有することにより、ガスバリア性紙包材の層間密着性を向上させることができる。
上記アンカーコート剤は、樹脂と溶剤とを含むことが好ましい。
上記アンカーコート剤に含まれる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、イソシアネート樹脂、ブタジエン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレンビニルアルコール系樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ系樹脂、変性スチレン系樹脂、変性シリコン系樹脂、アルキルチタネート、水溶性高分子及び水中懸濁性高分子等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記アンカーコート剤に含まれる樹脂としては、主剤と硬化剤とからなる二液硬化型樹脂であってもよく、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂を主剤として使用することがより好ましい。
上記硬化剤としては特に限定されることはなく、イソシアネート系、エポキシ系などの一般的な硬化剤を使用することができる。
上記アンカーコート剤に含まれる樹脂としては、密着性の観点から、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、水溶性高分子及び水中懸濁性高分子からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
上記アンカーコート剤に含まれる溶剤としては、上記アンカーコート剤に含まれる樹脂を溶解できるものであれば限定されず、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、アセトン、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、エタノール、水等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アンカーコート剤に含まれる溶剤は、アンカーコート剤の全量に対して80~99質量%含むことが好ましい。
上記アンカーコート剤の塗布方法としては、グラビアシリンダー等を用いたロールコーティング法、ドクターナイフ法やエアーナイフ・ノズルコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法及びこれらの方法を組み合わせたコーティング法等、通常の方法を用いることができる。
上記アンカーコート剤の塗布量としては、上記シーラントフィルムと後述するバリア層との密着性を向上させる観点から、乾燥後塗布量が2g/m以下が好ましく、1g/m以下がより好ましく、0.5g/m以下が更に好ましい。
上記アンカーコート剤の塗布量の下限としては、乾燥後塗布量が0.1g/m以上であれば、シーラントフィルムとバリア層との密着性を十分に付与することができる。
乾燥方法は、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波照射、赤外線照射、及び、UV照射等、熱をかける方法を用いることができる。
乾燥方法において、加熱温度は、特に限定されないが、60℃以上140℃以下の範囲内が好ましい。
(その他)
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法は、必要に応じて、印刷層を形成する印刷工程を有していてもよい。
上記印刷層は、顔料、バインダー樹脂、溶剤等を含むインキにより構成される層であり、文字、絵柄等が形成されたものである。
上記印刷層は、例えば、上記シーラントフィルムや上記紙基材層上に形成してよく、上記印刷工程は、上記バリア層形成工程の前後であっても、上記積層工程の前後であってもよい。
上記インキとしては、公知のものから、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性等を考慮して適宜選択すればよい。
上記印刷工程としては、上記インキをグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法等を用いて印刷して、印刷層を形成すればよい。
上記印刷層の厚みとしては、例えば、0.1~2.0μmが好ましい。
(ガスバリア性紙包材)
本発明のガスバリア性紙包材は、シーラントフィルム、バリア層、接着剤層、及び、紙基材層を少なくともこの順に備えており、JIS K7126B法に準拠して測定される酸素透過度が1cc/m・day・atm以下である。
本発明のガスバリア性紙包材は、薄膜化の観点から、上記バリア層の乾燥後塗布量が2g/m以下であることが好ましく、1g/m以下であることがより好ましい。
本発明のガスバリア性紙包材は、ピール強度を向上させる観点から、上記シーラントフィルムとバリア層との間に、アンカーコート層を有することが好ましい。
本発明のガスバリア性紙包材は、薄膜化と層間密着性の観点から、上記アンカーコート層の乾燥後塗布量が2g/m以下であることが好ましく、1g/m以下であることがより好ましい。
本発明のガスバリア性紙包材は、JIS K7126B法に準拠して測定される酸素透過度が1cc/m・day・atm以下であることが好ましく、0.9cc/m・day・atm以下であることがより好ましく、0.8cc/m・day・atm以下であることが更に好ましい。
なお、酸素透過度の具体的な測定方法としては、例えば、ガスバリア性紙包材を25℃、90%RHの雰囲気下に72時間放置後、酸素透過度測定装置(Mocon社製、製品名:OX-TRAN1/50)を用い、25℃、0%RHの雰囲気下で測定すればよい。
本発明のガスバリア性紙包材は、ピール強度が0.2N/15mm以上であることが好ましく、0.5N/15mm以上であることがより好ましく、0.7N/15mm以上であることが更に好ましい。
なお、ピール強度の測定方法としては、例えば、ガスバリア性紙包材のサンプルを15mm幅に切断し、剥離試験機を用いて、T型剥離強度(N/15mm)を測定する方法が挙げられる。
本発明のガスバリア性紙包材は、上述した本発明のガスバリア性紙包材の製造方法により作製することができる。
本発明のガスバリア性紙包材におけるシーラントフィルム、アンカーコート層、バリア層、接着剤層、及び、紙基材層としては、上述した本発明のガスバリア性紙包材の製造方法で記載した材料や厚み等を適用することができる。
また、本発明のガスバリア性紙包材は、必要に応じて印刷層を形成してもよい。上記印刷層としては、上述した本発明のガスバリア性紙包材の製造方法で記載した材料等を適用することができる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
実施例及び比較例で用いた材料は以下の通りである。
(シーラントフィルム)
無延伸ポリエチレンフィルム(ユニラックスLS-711C、厚み30μm、出光ユニテック社製)
(アンカーコート剤)
アンカーコート剤(反応型アンカーコート剤)1(ポリエステル系樹脂/ポリウレタン系樹脂、チタボンドT-160、日本曹達社製)
アンカーコート剤2(スチレンアクリル樹脂、JONCRYL PDX-7741、BASF社製)
(バリアコーティング剤)
<エチレン-ビニルアルコール共重合体溶液の調製>
精製水41質量%とn-プロピルアルコール(NPA)59質量%を含む混合溶媒の72質量部に、エチレン-ビニルアルコール共重合体(商品名:ソアレジンD2908、日本合成化学工業(株)製、以下、EVOHと略記することがある。)15質量部を加え、さらに濃度が30質量%の過酸化水素水13質量部とFeSOの0.004質量部を添加して攪拌下で80℃に加温し、約2時間反応させた。
その後冷却してカタラーゼを3000ppmになるように添加し、残存過酸化水素を除去し、これにより固形分15質量%のほぼ透明なエチレン-ビニルアルコール共重合体溶液を得た。
次いで、このエチレン-ビニルアルコール共重合体溶100質量部に対して、3質量部のイオン交換樹脂を添加しイオン交換樹脂の破砕が起きない程度の攪拌速度で1時間攪拌した後、イオン交換樹脂のみをストレーナで濾別してイオンを除去し、固形分15質量%のほぼ透明なエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂溶液を得た。
<無機層状化合物分散液の調製>
無機層状化合物であるモンモリロナイト(商品名:クニピアF、クニミネ工業(株)製)4質量部を精製水96質量部中に攪拌しながら添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定にて十分に分散した。
その後、40℃にて1日間保温し固形分4質量%の無機層状化合物分散液を得た。得られた無機層状化合物分散液100質量部に対して、3質量部のイオン交換樹脂を添加しイオン交換樹脂の破砕が起きない程度の攪拌速度で1時間攪拌した後、イオン交換樹脂のみをストレーナで濾別してイオンを除去し、固形分4質量%の無機層状化合物分散液を得た。
<バリアコーティング剤の調製>
精製水50質量%、イソプロパノール50質量%の混合溶剤58質量部に、エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂溶液12質量部を添加し、十分に攪拌混合した。
さらにこの溶液を高速で攪拌しながら、無機層状化合物分散液30質量部を添加した後、さらに高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理し、255メッシュのフィルターにて濾過し、固形分3質量%のバリアコーティング剤(エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂/無機層状化合物=6/4(固形分質量比))を得た。
(接着剤)
ウレタン系接着剤(タケラックA969V(固形分70%酢酸エチル溶液)/タケネートA-5(固形分80%酢酸エチル溶液)、三井武田ケミカル社製)
(紙基材層)
片艶紙(OKブリザード、坪量70g/m、王子マテリア社製)
(実施例1)
シーラントフィルム(無延伸ポリエチレンフィルム)の一方の面上にアンカーコート剤1を乾燥後塗布量が0.1g/mとなるように、No.4バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してアンカーコート層を形成した(アンカーコート層形成工程)。
次いで、上記アンカーコート層の面上にバリアコーティング剤を乾燥後塗布量が0.5g/mとなるように、No.6バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してバリア層を形成した(バリア層形成工程)。
その後、上記バリア層の面上にウレタン系接着剤を乾燥後塗布量が2.5g/mとなるように塗布して接着剤層を形成し、接着剤層を介して上記バリア層と紙基材層(片艶紙)とを積層して試験用のガスバリア性紙包材を作製した。
図1は、実施例1により作製されたガスバリア性紙包材の断面図である。図1に示すように、試験用のガスバリア性紙包材10は、シーラントフィルム1、アンカーコート層2、バリア層3、接着剤層4、及び、紙基材層5をこの順に備える。
(実施例2)
シーラントフィルム(無延伸ポリエチレンフィルム)の一方の面上にバリアコーティング剤を乾燥後塗布量が0.5g/mとなるように、No.6バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してバリア層を形成した(バリア層形成工程)。
その後、上記バリア層の面上にウレタン系接着剤を乾燥後塗布量が2.5g/mとなるように塗布して接着剤層を形成し、接着剤層を介して上記バリア層と紙基材層(片艶紙)とを積層して試験用のガスバリア性紙包材を作製した。
なお、実施例2により作成されたガスバリア性紙包材は、シーラントフィルム、バリア層、接着剤層、及び、紙基材層をこの順に備える。
(比較例1)
紙基材層(片艶紙)の一方の面上にアンカーコート剤2を乾燥後塗布量が8.0g/m、となるように、No.12バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してアンカーコート層を形成した。
次いで、上記アンカーコート層の面上にバリアコーティング剤を乾燥後塗布量が2.0g/mとなるようにNo.6バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してバリア層を形成した。
その後、シーラントフィルム(無延伸ポリエチレンフィルム)の一方の面上にウレタン系接着剤を乾燥後塗布量が2.5g/mとなるように塗布して接着剤層を形成し、接着剤層を介して上記バリア層とシーラントフィルムとを積層し、試験用のガスバリア性紙包材を作製した。
図2は、比較例1により作製されたガスバリア性紙包材の断面図である。図2に示すように、試験用のガスバリア性紙包材10は、紙基材層5、アンカーコート層2、バリア層3、接着剤層4、及び、シーラントフィルム1をこの順に備える。
(比較例2)
紙基材層(片艶紙)の一方の面上にアンカーコート剤1を乾燥後塗布量が0.1g/m、となるようにNo.4バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してアンカーコート層を形成した。
次いで、上記アンカーコート層の面上にバリアコーティング剤を乾燥後塗布量が0.5g/mとなるように、No.6バーコーターにて塗布後、60℃のドライヤー風にて乾燥してバリア層を形成した。
その後、シーラントフィルム(無延伸ポリエチレンフィルム)の一方の面上にウレタン系接着剤を乾燥後塗布量が2.5g/mとなるように塗布して接着剤層を形成し、接着剤層を介して上記バリア層とシーラントフィルムとを積層し、試験用のガスバリア性紙包材を作成した。
なお、比較例2により作製された試験用のガスバリア性紙包材は、比較例1と同様に、紙基材層、アンカーコート層、バリア層、接着剤層、及び、シーラントフィルムをこの順に備える。
<酸素透過度(cc/m・day・atm)の測定>
実施例1及び比較例の試験用のガスバリア性紙包材を25℃、90%RHの雰囲気下に72時間放置後、JIS K7126B法に準じて、酸素透過度測定装置(Mocon社製、製品名:OX-TRAN1/50)を用いて、酸素透過度(OTR値)を測定した。
なお、酸素透過度(OTR値)の測定は、25℃、0%RHの雰囲気下で行った。
その結果を表1に示した。
<ピール強度の測定>
実施例及び比較例の試験用のガスバリア性紙包材を40℃で1日経時後15mm幅に切断し、剥離試験機(安田精機製作所社製)を用いて、ドライラミネート強度としてT型剥離強度(N/15mm)を測定した。
その結果を表1に示した。
なお、表1に記載の「紙剥け」とは、バリア層が剥離せずに、紙基材が剥けてしまったことを意味する。
Figure 2023006393000002
本発明のガスバリア性紙包材の製造方法により作製したガスバリア性紙包材は、バリア層を形成するバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であっても十分なガスバリア性を有することが確認された。
特にアンカーコート層形成工程を有する実施例1では、ピール強度にも優れていることが確認された。
バリア層を形成するバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下であっても十分なガスバリア性を付与することができるガスバリア性紙包材の製造方法を提供することができる。
1 シーラントフィルム
2 アンカーコート層
3 バリア層
4 接着剤層
5 紙基材層
10 ガスバリア性紙包材

Claims (9)

  1. シーラントフィルムの一方の面側にバリアコーティング剤を塗布して、バリア層を形成するバリア層形成工程と、前記バリア層と紙基材層とを、接着剤層を介して積層する積層工程とを少なくとも有するガスバリア性紙包材の製造方法。
  2. 前記バリア層形成工程の前に、前記シーラントフィルムの一方の面側にアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層を形成するアンカーコート層形成工程を有し前記アンカーコート層を有する面側に対して前記バリア層形成工程を行う請求項1に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  3. 前記バリアコーティング剤は、バリア性樹脂、無機層状化合物、及び、分散媒体を含有する請求項1又は2に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  4. 前記バリア性樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂及びエチレン-ビニルアルコール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項3に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  5. 前記積層工程は、前記接着剤層を形成するための接着剤を乾燥後塗布量が0.1~5g/mとなるように塗布する請求項1~4の何れか1項に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  6. 前記バリア層形成工程のバリアコーティング剤の乾燥後塗布量が2g/m以下である請求項1~5の何れか1項に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  7. 前記アンカーコート剤が、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、水溶性高分子及び水中懸濁性高分子からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項2に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  8. 前記アンカーコート層形成工程のアンカーコート剤の乾燥後塗布量が2g/m以下である請求項2に記載のガスバリア性紙包材の製造方法。
  9. シーラントフィルム、バリア層、接着剤層、及び、紙基材層を少なくともこの順に備えており、JIS K7126B法に準拠して測定される酸素透過度が1cc/m・day・atm以下であるガスバリア性紙包材。
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