JP2022533050A - (2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸の新たな固体形態 - Google Patents

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Abstract

本発明は、以下の式(Id)【化1】TIFF2022533050000026.tif24170を有する化合物(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸の新たな固体形態に関する。式(Id)の化合物は、パーキンソン病などの神経変性疾患及び障害の治療に使用するためのカテコールアミンのプロドラッグである。

Description

本発明は、パーキンソン病など神経変性疾患及び障害の治療に使用するための化合物である(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸の新たな固体形態に関する。
パーキンソン病(PD)は、年齢と共に一層蔓延する一般的な神経変性疾患であり、世界的に推定で七百万人~一千万人の人々に影響を及ぼす。パーキンソン病は、運動性及び非運動性の両方の症状を特徴とする多面的な疾患である。運動性症状としては、安静時振せん(震え)、動作緩慢/無動症(動作の緩慢さ及び欠如)、筋固縮、姿勢の安定性及び歩行機能不全が挙げられ、非運動性症状としては、精神神経障害(例えば、鬱病、精神病性症状、不安、感情鈍麻、軽度認知障害及び認知症)並びに自律神経障害及び睡眠障害(Poewe et al.,Nature Review,(2017)vol3 article 17013:1-21)が挙げられる。
パーキンソン病の病態生理の重要な顕著な特徴は、線条体及び他の脳領域へのドーパミン作動性神経支配を提供する黒質緻密部における色素性ドーパミン作動性神経細胞の減少である。かかる進行性神経変性は、ドーパミン線条体レベルの低下を引き起こし、その結果、最終的に大脳基底核回路網の一連の変化が生じ、最後にパーキンソン病の4つの主要運動特徴が現れる。線条体におけるドーパミンの主要な標的は、組織分布的突起が突出した、D1又はD2受容体を選択的に発現する中型有棘GABA作動性神経細胞(MSN)からなる。線条体淡蒼球系「間接的経路」とも呼ばれる、外側淡蒼球に投射するGABA作動性MSNは、D2受容体(MSN-2)を発現する。線条体黒質系「直接経路」とも呼ばれる、黒質網様部及び内側淡蒼球に投射するGABA作動性-MSNは、D1受容体(MSN-1)を発現する。ニューロン減少のためのドーパミンの欠乏により、2つの経路の活性が不均衡となり、その結果、視床及び皮質出力活性が著しく減少し、最終的に運動機能不全が生じる(Gerfen et al,Science(1990)250:1429-32;Delong,(1990)Trends in Neuroscience 13:281-5;Alexander et Crutcher,(1990)Trends in Neuroscience 13:266-71及び概説に関してはPoewe et al.,Nature Review(2017)vol.3 article 17013:1-21)。
パーキンソン病に罹患しており、且つ運動性症状のコントロールを目標とする患者に利用可能な最も有効な治療戦略は、主に間接的及び直接的ドーパミンアゴニストである。古典的且つ金標準の療法としては、脳において脱カルボキシル化されてドーパミンを形成するL-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン(L-DOPA)の慢性的な経口摂取が挙げられる。他のアプローチは、D1及びD2受容体サブタイプの両方に作用するアポモルヒネ又はプラミペキソール、ロピニロール及びD2受容体サブタイプに対して優勢に向けられる他のアゴニストなどのドーパミン受容体アゴニストの投与を含む。D1及びD2受容体サブタイプの両方の活性化のため並びに間接的-直接的経路の全体論的な再平衡のため(すなわちD2アゴニストのみが間接的経路の機能不全を逆戻りさせる)、最適なMR(動かすと症状が軽減すること)は、L-DOPA及びアポモルヒネの両方の使用で得られる。
以下に示す構造を有するL-DOPA及びアポモルヒネは、現在、臨床的使用において最も有効なPD薬物である。
Figure 2022533050000002
L-DOPAは、ドーパミンのプロドラッグであり、運動性パーキンソン病の治療における最も有効な薬物であり続けている。しかしながら、治療の数年(すなわちハネムーン期間)後、疾患の固有の進行(すなわちドーパミン作動性神経細胞の持続した減少)及びL-DOPAの乏しい薬物動態学的(PK)プロファイルのために合併症が起こる。その合併症としては、1)薬物の最適な「時間通りの効果」中に起こる異常な不随意運動であるジスキネジア、及び2)その期間中にL-DOPAのポジティブな効果が徐々に減少し、症状が再び現れるか又は悪化する変動外の期間(Sprenger and Poewe,CNS Drugs(2013),27:259-272)が挙げられる。
直接ドーパミン受容体アゴニストは、ドーパミン自己受容体並びに中型有棘神経細胞MSN-1及びMSN-2上に位置するシナプス後ドーパミン受容体を活性化することができる。アポモルヒネは、1,2-ジヒドロキシベンゼン(カテコール)部位を有するドーパミンアゴニストのクラスに属する。フェネチルアミンモチーフと組み合わせた場合、カテコールアミンは、アポモルヒネの場合と同様に経口バイオアベイラビリティが低いか又は全くない場合が多い。アポモルヒネは、臨床的に、非経口送達(一般に、断続的な皮下投与又はポンプによる日中の連続的な非経口的注入)ではあるが、PD治療に使用される。アポモルヒネに関して、動物研究から、経皮送達又は植込錠によって可能性のある投与形態が提供され得ることが示されている。しかしながら、植込錠からのアポモルヒネの送達がサルで研究された場合(Bibbiani et al.,Chase Experimental Neurology(2005),192:73-78)、大部分の事例において、植込手術後の局所的刺激及び他の合併症を防ぐために動物を免疫抑制薬デキサメタゾンで治療しなければならなかったことが判明した。吸入及び舌下製剤などのPDにおけるアポモルヒネ療法の代替の送達戦略が広範に探求されている(例えば、Grosset et al.,Acta Neurol Scand.(2013),128:166-171及びHauser et al.,Movement Disorders(2016),Vol.32(9):1367-1372を参照されたい)。しかしながら、これらの試みは、PDの治療に対して依然として臨床的になされていない。
カテコールアミンの非経口製剤の代替法は、経口投与ができるように遊離カテコールヒドロキシル基をマスクするプロドラッグの使用を含む。しかしながら、臨床的使用のためのプロドラッグの開発に伴う既知の問題は、ヒトにおける親化合物への転化を予測することに伴う困難さである。
十二指腸送達のための腸溶性コーティングされたN-プロピル-ノルアポルフィン(NPA)及びアポモルヒネのモノピバロイルエステル(例えば国際公開第02/100377号パンフレット参照)、並びにD1様アゴニストであるアドロゴリド、A-86929のジアセチルプロドラッグ(Giardina and Williams;CNS Drug Reviews(2001),Vol.7(3):305-316)など、カテコールアミンの種々のエステルプロドラッグが文献に報告されている。アドロゴリドは、経口投与後にヒトにおいて大規模な肝臓初回通過代謝を受け、その結果として、低い経口バイオアベイラビリティ(およそ4%)を有する。PD患者において、静脈内(IV)アドロゴリドは、L-DOPAと同等な抗パーキンソン有効性を有する(Giardina and Williams;CNS Drug Reviews(2001),Vol.7(3):305-316)。
カテコールアミンのエステルプロドラッグに加えて、代替のプロドラッグアプローチは、対応するメチレンジオキシ誘導体又はジ-アセタリル誘導体として2つのカテコールヒドロキシル基のマスキングを含む。このプロドラッグの原理は、例えば、Campbell et al.,Neuropharmacology(1982);21(10):953-961並びに米国特許第4543256号明細書、国際公開第2009/026934号パンフレット及び国際公開第2009/026935号パンフレットに記述されている。
カテコールアミンプロドラッグの提案される他のアプローチは、例えば、国際公開第2001/078713号パンフレット及びLiu et al.,Bioorganic Med.Chem.(2008),16:3438-3444で提案されるエノン誘導体の形成である。カテコールアミンプロドラッグのさらなる例については、例えば、Sozio et al.,Exp.Opin.Drug Disc.(2012);7(5):385-406を参照されたい。
以下に化合物(I)として示される化合物(4aR,10aR)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロ-ベンゾ[g]キノリン-6,7-ジオールは、国際公開第2009/026934号パンフレットに開示されている。トランス異性体は、化合物がラットにおいて低い経口バイオアベイラビリティを有することを示唆する薬理学的データを含む、Liu et al.,J.Med.Chem.(2006),49:1494-1498、次いでLiu et al.,Bioorganic Med.Chem.(2008),16:3438-3444に以前に開示された。最初に、Cannon et al.,J.Heterocyclic Chem.(1980);17:1633-1636にラセミ化合物が開示された。
Figure 2022533050000003
化合物(I)は、混合D1及びD2活性を有するドーパミン受容体アゴニストである。化合物(I)の3つのプロドラッグ誘導体が当技術分野で公知である。
Liu et al.,J.Med.Chem.(2006),49:1494-1498及びLiu et al.,Bioorganic Med.Chem.(2008),16:3438-3444は、ラットにおいて活性化合物(I)に転化されることが示された、以下に示す式(Ia)のエノン誘導体を開示している。
Figure 2022533050000004
国際公開第2009/026934号パンフレット及び国際公開第2009/026935号パンフレットは、以下の式(Ib)を有するメチレンジオキシ(MDO)誘導体を含む、化合物(I)の2種類のプロドラッグ誘導体を開示している。
Figure 2022533050000005
ラット及びヒト肝細胞における化合物(I)への化合物(Ib)の転化は、国際公開第2010/097092号パンフレットにおいて実証されている。さらに、化合物(Ia)及び(Ib)並びに活性「親化合物」(I)のインビボ薬理学は、パーキンソン病に関して様々な動物モデルにおいて試験されている(国際公開第2010/097092号パンフレット)。化合物(I)並びに化合物(Ia)及び(Ib)の両方とも有効であると判明しており、化合物(Ia)及び(Ib)がインビボで化合物(I)に転化されると示されている。3種すべての化合物が、L-dopa及びアポモルヒネに関して確認されたよりも長い作用持続時間を有することが報告された。
国際公開第2009/026934号パンフレット及び国際公開第2009/026935号パンフレットで開示されている化合物(I)の他のプロドラッグは、式(Ic)のエステルプロドラッグである。
Figure 2022533050000006
この分野で長年にわたって関心の対象となっているにもかかわらず、PDの治療のための効率的で、忍容性がよく且つ経口的に作用する薬の開発に関する要求は、依然として明らかに対処されていない。連続的なドーパミン作動性刺激を提供し得る、作用安定なPKプロファイルを与える混合D1/D2アゴニストのプロドラッグ誘導体は、かかる未対処の要求を満たし得る。
本発明の発明者らは、インビボ及びインビトロの試験により、(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸、化合物(Id)が、本明細書の実施例6~10に実証される通り、プロドラッグIa、Ib、及びIcとは異なることが示されたので、その化合物が好都合であることを驚くべきことに見出した。さらに、本発明の発明者らは、式(Id)の化合物のいくつかの新規固体形態をさらに特定したが、そのうちの実施例1~5に記載される双性イオンの七水和物、双性イオンの二水和物、及びカリウム塩が特に好都合である。より具体的には、化合物(Id)のカリウム塩及び双性イオンの二水和物固体形態が、好都合な安定性を有することが見出された(実施例4及び5参照)。とりわけ、化合物(Id)の双性イオンの二水和物は、安定性試験、水の吸脱着、並びに粉砕及び圧力の後での物理的安定性の点で非常に安定であることが示された(実施例4及び5参照)。
本発明は、以下の式(Id)を有する(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸の新たな固体形態に関する。
Figure 2022533050000007
したがって、本発明は
a)化合物(Id)の双性イオンの形態;
b)式(Id)の化合物のアルカリ金属塩;及び
c)式(Id)の化合物のハロゲン塩
から選択される、式(Id)の化合物の固体形態に関する。
具体的な実施形態において、固体形態は結晶性である。別の具体的な実施形態において、固体形態は結晶性であり、表2に列記される固体形態からなる群から選択される。
具体的な実施形態において、式(Id)の化合物の固体形態は、化合物(Id)の双性イオンの七水和物、化合物(Id)の双性イオンの二水和物、又は式(Id)の化合物のアルカリ金属塩、好ましくは式(Id)の化合物のカリウム塩である。好ましくは、式(Id)の化合物の固体形態は、表2の(a)群に列記されるXRPDピークの1個又は複数を特徴とする化合物(Id)の双性イオンの二水和物、又は式(Id)の化合物のカリウム塩など、例えば、表2の(a)群に列記されるXRPDピークの1個又は複数を特徴とする式(Id)の化合物のカリウム塩などの式(Id)の化合物のアルカリ金属塩である。
さらにより具体的な実施形態において、式(Id)の化合物の固体形態は、表2の(a)群に列記されるXRPDピークの1個又は複数を特徴とする式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物固体形態(DH1)である。
一実施形態において、本発明は、治療有効量の式(Id)の化合物の本発明による固体形態及び1種又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
一実施形態において、本発明は、パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療で使用するための、本発明の式(Id)による化合物の固体形態に関する。
一実施形態において、本発明は、パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療の方法であって、治療有効量の、本発明の式(Id)による化合物の固体形態を投与することを含む方法に関する。
一実施形態において、本発明は、パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害の治療のための、又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療のための医薬を製造するための、本発明の式(Id)による化合物の固体形態の使用に関する。
定義
プロドラッグ
本発明に関連して、「プロドラッグ」又は「プロドラッグ誘導体」という用語は、哺乳動物、好ましくはヒトなどの生体対象に投与した後、体内で薬理学的活性部位に転化される化合物を意味する。転化は、好ましくは、マウス、ラット、イヌ、ミニブタ、ウサギ、サル及び/又はヒトなどの哺乳動物内で起こる。本発明に関連して、「化合物(4aR,10aR)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロ-ベンゾ[g]キノリン-6,7-ジオールのプロドラッグ」、又は「式(I)の化合物のプロドラッグ」、又は「化合物(I)のプロドラッグ」は、投与後、体内で化合物(4aR,10aR)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロ-ベンゾ[g]キノリン-6,7-ジオールに転化される化合物であると理解される。前記投与は、当技術分野で公知の医薬組成物の従来の投与経路により、好ましくは経口投与であり得る。
本発明に関連して、「親化合物」及び「親分子」という用語は、対応するプロドラッグの転化で得られる薬理学的活性部位を意味する。例えば、式(Id)の化合物の「親化合物」は、式(I)の化合物であると理解される。
薬物動態的定義及び略語
本明細書で使用される通り、「PKプロファイル」は「薬物動態プロファイル」の略語である。本明細書に記載の薬物動態プロファイル及び薬物動態パラメーターは、式(Id)の化合物の経口投与後にノンコンパートメントモデリングを使用して式(I)の化合物で得られる血漿濃度-時間データに基づいている。略記されるPKパラメーターは、Cmax(最高濃度);tmax(Cmax到達時間);t1/2(半減期);AUC 0-24(投与の時間から投与の24時間後の曲線下面積)であり、「24時間曝露」は投与の24時間後に測定された血漿濃度である。
治療有効量
本発明に関連して、化合物又は式(Id)の化合物の固体形態の「治療有効量」という用語は、前記化合物の投与を含む治療的介入において症状、例えば所定の疾患及びその合併症の臨床症状を軽減するか、阻止するか、部分的に阻止するか、取り除くか又は遅らせるのに十分な量を意味する。これを達成するのに適した量は、「治療有効量」と定義される。それぞれの目的に有効な量は、例えば、疾患又は損傷の重症度並びに対象の体重及び全身状態に応じて異なる。適切な投薬量の決定は、熟練した医師の一般の技術の範囲内にすべてある通常の実験を用いて、値のマトリックスを構築し、そのマトリックスにおける様々なポイントを試験することによって達成されることが理解されるであろう。
本発明に関連して、式(Id)の化合物又はその固体形態の「治療有効量」とは、本発明の前記化合物が好ましくは経口経路によって哺乳動物、好ましくはヒトに投与された場合、所定の疾患及びその合併症の臨床症状を軽減するか、阻止するか、部分的に阻止するか、取り除くか又は遅らせるのに十分な化合物(I)の量を提供することができる、本発明の前記化合物の量を意味する。
治療(treatment)及び処置(treating)
本発明に関連して、「治療」又は「処置」は、疾患の臨床症状を緩和するか、阻止するか、部分的に阻止するか、取り除くか又はその進行を遅らせる目的のための患者の管理及びケアを示すことが意図される。治療されるべき患者は、好ましくは、哺乳動物、特にヒトである。
治療のための症状
本発明のプロセスによって調整された式(Id)の固体形態は、パーキンソン病及び/又はドーパミンアゴニストでの治療が治療上有益である他の症状など、神経変性疾患及び精神神経疾患及び障害の治療に対して意図される。
治療の適応症は、運動性及び/又は非運動性障害を特徴とし、且つその根底にある病態生理の一部が線条体仲介回路網の機能不全である様々な中枢神経系疾患を含む。かかる機能性障害は、限定されないが、パーキンソン病(PD)、下肢静止不能症候群、ハンチントン病及びアルツハイマー病などの神経変性疾患だけでなく、限定されないが、統合失調症、注意欠陥多動障害及び薬物嗜癖などの精神神経疾患でも見られる。
神経変性疾患及び障害に加えて、ドーパミン作動性代謝回転の増加が有益であり得る他の症状において、認知の様々な面を含む精神機能が改善される。それは、抑うつ症患者において正の効果も有し得、食欲抑制薬として肥満症の治療及び薬物嗜癖の治療でも使用され得る。それは、微細脳機能障害(MBD)、ナルコレプシー、注意欠陥多動障害及び統合失調症の潜在的にネガティブな症状、ポジティブな症状及び認知症状を改善し得る。
下肢静止不能症候群(RLS)及び周期性四肢運動障害(PLMD)は、ドーパミンアゴニストで臨床的に治療される別の適応症である。さらに、性交不能、勃起機能不全、SSRI誘発性機能障害、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)及び特定の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)も、ドーパミンアゴニストで治療することにより改善される可能性がある。ドーパミンは、循環器系及び腎系の調節に関与し、したがって、腎不全及び高血圧症は、式(Id)の化合物及びその固体形態の代替の適応症と見なされ得る。
本発明は、上記で列記された疾患及び障害の治療のための、本発明のプロセスにより得られる式(Id)の化合物の使用を包含する。
投与経路
単独の活性化合物として又は他の活性化合物と併せて、式(Id)の化合物の固体形態を含む医薬組成物は、経口、経直腸、経鼻、経頬粘膜、舌下、経肺、経皮及び非経口的(例えば、皮下、筋肉内及び静脈内)経路などのいずれかの適切な経路による投与のために特に製剤化され得る。本発明に関連して、経口経路が好ましい投与経路である。
その経路は、処置される対象の全身状態及び年齢、処置される状態の性質並びに活性成分に応じて異なると理解される。
医薬製剤及び賦形剤
以下において、「賦形剤」又は「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、限定されないが、担体、充填剤、希釈剤、付着防止剤、結合剤、コーティング、着色剤、崩壊剤、風味、流動促進剤(glidant)、滑沢剤、保存剤、吸着剤、甘味料、溶媒、賦形剤(vehicle)及び補助剤などの薬学的賦形剤を意味する。
本発明は、本明細書において実験セクションで開示される化合物の1つなど、式(Id)の化合物の固体形態を含む医薬組成物も提供する。本発明は、式(Id)の化合物の固体形態を含む医薬組成物を製造するプロセスも提供する。本発明による医薬組成物は、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,22th edition(2013),Edited by Allen,Loyd V.,Jr.に開示される技術など、従来の技術に従い、薬学的に許容される賦形剤を用いて製剤化され得る。
本発明の化合物(Id)の固体形態を含む医薬組成物は、好ましくは、経口投与のための医薬組成物である。経口投与のための医薬組成物としては、錠剤、カプセル剤、粉剤及び顆粒などの固形経口剤形、並びに液剤、乳剤、懸濁剤及びシロップ剤などの液体経口剤形、並びに適切な液体に溶解又は懸濁される粉末及び顆粒が挙げられる。
固形経口剤形は、個々の単位(例えば、錠剤又はハード若しくはソフトカプセル剤)として提供されることができ、それぞれが所定の量の活性成分、好ましくは1種又は複数の適切な賦形剤を含有する。適切な場合、固形剤形は、腸溶コーティングなどのコーティングを用いて製造され得るか、又は当技術分野でよく知られている方法に従って遅延性若しくは徐放性などの活性成分の放出制御を提供するように製剤化され得る。適切な場合、固形剤形は、例えば、口腔内分散性錠剤など、唾液中で崩壊する剤形であることもできる。
固形経口剤形に適した賦形剤の例としては、限定されないが、微結晶性セルロース、トウモロコシデンプン、ラクトース、マンニトール、ポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ショ糖、シクロデキストリン、タルカム、ゼラチン、ペクチン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びセルロースの低級アルキルエーテルが挙げられる。同様に、固形製剤は、モノステアリン酸グリセリン又はヒプロメロースなど、当技術分野で公知の遅延性又は徐放性製剤のための賦形剤を含み得る。固体材料が経口投与のために使用される場合、製剤は、例えば、活性成分を固形賦形剤と混合し、続いてその混合物を従来の錠剤化機器で圧縮することによって製造され得るか、又は例えば粉末状、ペレット状若しくはミニ錠剤状の製剤をハードカプセル内に入れられ得る。固形賦形剤の量は、大幅に異なるが、通常、投薬単位あたり約25mg~約1gの範囲である。
液体経口剤形は、例えば、エリキシル剤、シロップ剤、経口ドロップ剤又は液体充填カプセル剤として提供され得る。液体経口剤形は、水性又は非水性液中の溶液又は懸濁液のための粉末としても提供され得る。液体経口剤形に適した賦形剤の例としては、限定されないが、エタノール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリエチレングリコール、ポロキサマー、ソルビトール、ポリソルベート、モノグリセリド及びジグリセリド、シクロデキストリン、ヤシ油、パーム油及び水が挙げられる。液体経口剤形は、例えば、水性又は非水性液中に活性成分を溶解若しくは懸濁することにより、又は水中油型若しくは油中水型液体エマルジョンに活性成分を組み込むことにより製造され得る。
着色剤、風味及び保存剤等のさらなる賦形剤が固形及び液体経口製剤に使用され得る。
非経口投与のための医薬組成物としては、注射又は注入のための滅菌水溶液及び非水溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョン、注射又は注入のための濃縮物並びに使用前に注射又は注入のために滅菌溶液又は分散液に溶解される滅菌粉末が挙げられる。非経口製剤に適した賦形剤の例としては、限定されないが、水、ヤシ油、パーム油及びシクロデキストリンの溶液が挙げられる。水性製剤は、必要に応じて適切に緩衝化し、十分な生理食塩水又はグルコースで等張性を付与されるべきである。
他のタイプの医薬組成物としては、坐剤、吸入剤、クリーム剤、ゲル剤、経皮パッチ、植込錠及び口腔内又は舌下投与のための製剤が挙げられる。
医薬製剤に使用される賦形剤は、意図する投与経路に適合し、活性成分と適合性であることが必須である。
用量
一実施形態において、本発明の化合物(Id)の固体形態は、1日あたり約0.0001~約5mg/kg体重の量で投与される。特に、1日量は、1日あたり0.001~約1mg/kg体重の範囲であり得る。正確な投薬量は、処置すべき対象の頻度及び投与形式、性別、年齢、体重及び全身状態、処置すべき状態の性質及び重症度、処置されるべき付随する疾患、処置の所望の効果並びに当業者に公知の他の因子に応じて異なる。
成人の一般的な経口投薬量は、本発明の化合物(Id)の固体形態の0.1~100mg/日の範囲であり、例えば0.05~50mg/日、0.1~10mg/日又は0.1~5mg/日の範囲である。好都合には、本発明の化合物は、約0.01~50mg、例えば0.05mg、0.1mg、0.2mg、0.5mg、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg又は50mgまでの量で前記化合物を含有する単位剤形で投与される。
非吸湿性
本明細書で使用される用語「非吸湿性」は、約0パーセントから80パーセントの相対湿度の間の原薬の質量の増加が0.2パーセント未満であることを示す。
ハロゲン塩
本明細書で使用される用語「ハロゲン塩」は、化合物(Id)のハロゲン化物塩を示す。ハロゲン化物塩は、例えばHBr又はHCl塩などのハロゲン化水素塩である。
XRPD
用語「XRPDピークを特徴とする固体形態」などは、列記されるピークより定義されるX線粉末回折パターンを参照して特定可能な固体形態を指すように使用される。とりわけ、各固体形態に関して表2(a)群に列記されるピークは、本発明の固体形態を特定するのに有用である。
実施例9による経口投与後に得られる、ウィスターラットにおけるPKプロファイルである。プロファイルは、それぞれの化合物に対して対象3匹からの平均血漿中濃度に基づく。X軸:時間(時);Y軸:以下の化合物 ●:化合物(Ia);▲:化合物(Ib);◆:化合物(Id)の投与後に得られた化合物(I)の血漿中濃度(pg/mL)。 図2及び3:賦形剤(H2O、経口)又は化合物(Id)(10、30、100又は300μg/kg、経口)での治療後の、且つ標準治療(SoC):アポモルヒネ(APO、3mg/kg、皮下)、プラミペキソール(PPX、0.3mg/kg、皮下)と比較した歩行活動時間経過(図2)及び総移動距離(図3)である。60分の試験チャンバ内の習慣化期間後にt=60分において動物に投与し、その後、活動を350分間モニターした。ダン多重比較検定と共にクラスカル-ウォリス検定を用いてデータを評価し、全体のP値<0.0001が得られた。図2:X軸:時間(分);Y軸:移動距離(cm)±SEM/5分-bins。図3:Y軸:総移動距離(cm)±SEM。ポストホック比較(賦形剤群に対する)の有意性レベルが示される:*<0.05、**<0.01、***<0.001、****<0.0001。 同上。 図4及び5:化合物(Id)と化合物(I)との血漿中濃度間の関係及び化合物(Id)(100μg/kg、経口)によって誘発される機能亢進(図4)、並びに血漿アポモルヒネ濃度とアポモルヒネ(3mg/kg、皮下)によって誘発される機能亢進との対応する関係(図5)である。X軸時間(分);Y軸左:移動距離(cm)±SEM/5-分-bins;Y軸右(図4):化合物(I)の血漿中濃度(pg/mL);Y軸右(図5):アポモルヒネの血漿中濃度(ng/mL)。□:移動距離(cm)●血漿濃度。 同上。 ラット(図6a)及びヒト(図6b)肝細胞における化合物(Id)の化合物(I)への転化である。X軸時間(分);Y軸:化合物(I)の濃度(pg/mL)。 ラット(図7a)及びヒト(図7b)全血における化合物(Id)の転化である。X軸時間(分);Y軸:化合物(I)の濃度(pg/mL)。 化合物(Id)の二水和物(DH1)のXRPD(図8a)及びTGA(図8b)による特性化である。 化合物(Id)の無水物(AH1)のXRPD(図9a)及びTGA(図9b)による特性化である。 化合物(Id)の七水和物のXRPD(図10a)及びTGA(図10b)による特性化である。 化合物(Id)の形態AのXRPDによる特性化である。 化合物(Id)の形態BのXRPDによる特性化である。 化合物(Id)の形態CのXRPDによる特性化である。 化合物(Id)の一水和物(MH1)のXRPD(図14a)及びTGA(図14b)による特性化である。 化合物(Id)のカリウム塩のXRPD(図15a)及びTGA(図15b)による特性化である。 化合物(Id)のナトリウム塩形態1のXRPD(図16a)及びTGA(図16b)による特性化である。 化合物(Id)のナトリウム塩形態2のXRPD(図17a)及びTGA(図17b)による特性化である。 化合物(Id)の塩酸塩のXRPDによる特性化である。 化合物(Id)の臭化水素酸塩のXRPDによる特性化である。 化合物(Id)の双性イオンの二水和物DH1の特徴的なDVS曲線である。X軸:分で表す時間、Y軸左:質量の変化%-乾燥、Y軸右:%P/Poで表す目標相対湿度。細い波線は相対湿度を示し、それは、5から90%RHの間で、5~10%RHの刻みで増減され、幅広の線は化合物(Id)の二水和物DH1の質量の変化を示す。 化合物(Id)のカリウム塩の特徴的なDVS曲線である。X軸:分で表す時間、Y軸左:質量の変化%-乾燥、Y軸右:%P/Poで表す目標相対湿度。細い波線は相対湿度を示し、それは、5~10%RHの刻みで増減され、幅広の線は化合物(Id)のカリウム塩の質量の変化を示す。
図8~19によるX線粉末ディフラクトグラム(XRPD)は、PANalytical X’Pert PRO X線回折計で、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して測定された。試料は、反射モードで、2θ範囲2~40°又は3~40で、X’celerator検出器を使用して測定された。y軸は強度(カウント)を示し、x軸は2θ角(°)を示す。
図8、9、10、14、15、16、及び17による熱重量分析(TGA)は、TA-instruments Discovery TGAを使用して測定された。1~10mgの試料は、オープンパン中で、窒素気流下で10°/分で加熱された。X軸は温度(℃)を示し、y軸は重量減少(%)を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、以下の式(Id)を有する化合物(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸及びその塩の新たな固体形態に関する。
Figure 2022533050000008
式(Id)の化合物は、実施例8の表7に列記されるインビトロデータを有するデュアルD1/D2アゴニストである(4aR,10aR)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロ-ベンゾ[g]キノリン-6,7-ジオール[化合物(I)]のプロドラッグである。
発明者らは、化合物(I)がラット及びヒト肝細胞中で抱合して、硫酸誘導体及び化合物(Id)を含むグルクロニド誘導体になることを観察した。抱合体は、体内で抱合及び脱抱合により化合物(I)に転化されることが示された。
グルクロニド及び硫酸誘導体は、腸内で不安定であることが一般に知られている。誘導体は、非常に極性及び可溶性の代謝産物として形成されて、体からの化合物の除去を促進し、結果的に容易に排出される。例えば、胆管カニューレ挿入されたラットにおいて、グルクロニド及び硫酸抱合体は、多くの場合に胆汁中で見つけられ、その脱抱合体(すなわち親化合物)は、大便中で見つけられる。ときに続いて再吸収される親化合物への腸内のグルクロニド及び硫酸抱合体のバックコンバージョン(back-conversion)は、腸肝再循環プロセスの一部として知られている。上述されるように、アポモルヒネなどのフェネチルカテコールアミンの経口投与は、一般に、バイオアベイラビリティが低いために成功しないことが証明されている。同様に、化合物(I)も低い経口バイオアベイラビリティを有する(Liu et al.,Bioorganic Med.Chem.(2008),16:3438-3444)。これを念頭において、且つ胃腸管におけるグルクロニド及び硫酸抱合体の不安定性を考慮すると、本発明の化合物の経口投与を用いて、化合物の十分な血漿曝露を達成できることは、期待されないであろう。
経口送達のためのプロドラッグとしてグルクロニド誘導体を適用する原則は、レチノイン酸に関して(Goswami et al.,J.Nutritional Biochem.(2003)14:703-709)並びにモルヒネに関して(Stain-Texier et al.,Drug Metab.及びDisposition(1998)26(5):383-387)考察されている。いずれの研究からも、誘導体を経口投与した後の親化合物の曝露レベルが非常に低いことが示された。他の研究では、腸管システム自体からのプロドラッグの乏しい吸収に基づく、潰瘍性大腸炎の治療のための、大腸へのブデソニドの局所送達のためのプロドラッグとしてのブデソニド-β-D-グルクロニドの使用が示唆されている(Nolen et al.,J.Pharm Sci.(1995),84(6):677-681)。
それにもかかわらず、驚くべきことに、ラット及びミニブタにおいて化合物(I)の代謝物であると特定された化合物(Id)の経口投与が血漿中の化合物(I)の全身曝露を提供することが観察され、化合物(I)の経口活性プロドラッグとしての前記化合物の有用性を示唆している。
実施例9に従い、ウィスターラットへの化合物(Ia)及び(Ib)及び(Id)の経口投与から得られる化合物(I)の血漿プロファイルを図1に示す。すべての化合物について、化合物(I)287μg/kgに対応する化合物(Ib)300μg/kgの用量に等しくなるように分子量によって用量が補正された。本発明者らは、ウィスターラットへの化合物(Ia)及び(Ib)の経口投与により、化合物(I)の初期及び高ピーク濃度が得られることを見出した。かかる高ピーク濃度は、ヒトにおいて、例えば悪心、嘔吐及びめまいなどのドーパミン作動性副作用を伴う可能性がある。対照的に、化合物(Id)の投与によって吸収速度が遅くなり、血漿中の化合物(I)の持続性曝露を伴う急速なピーク濃度を防ぐ。さらに、得られた化合物(I)のAUCは、化合物(Ib)の投与後に得られるAUCよりも一般に低いが、ウィスターラットにおける化合物(I)の血漿曝露は、24時間を通して維持される。しかしながら、副作用を誘発すると予想される化合物(I)のピーク濃度が低いことから、より高い用量の化合物(Id)を投与して、化合物(Ia)及び(Ib)を投与することから達成可能な濃度と比較して、化合物(I)のより高い総血漿中濃度が潜在的に達成され得る。化合物(Ic)のPK特性を調査した際、本発明者らは、化合物(I)の血漿中濃度が非常に低く、経口投与のための化合物(I)のプロドラッグとして化合物(Ic)が不適当なままであることを見出し、化合物(Id)について示された経口バイオアベイラビリティは、非常に予測不可能であることが確認された。ウィスターラットでのPK研究についてのPKパラメーターを実施例9の表8に列挙する。
化合物(Id)の化合物(I)へのインビボ転化は、化合物(Id)の経口投与後にミニブタ中でも観察された。
ヒトにおける化合物(Id)のバイオコンバージョンは、ラット及びヒト肝細胞中並びにラット及びヒト血液中の式(I)の化合物への転化を示す実施例6の実験により支持されている(図6及び7)。
そのため、結論としては、式(Id)の化合物は、化合物(I)の経口活性プロドラッグとして有用であり、ラットにおいて、公知のプロドラッグ(Ia)及び(Ib)に観察されるピークCmaxを回避し、化合物(Ic)よりも著しく高い化合物(I)のAUCを与えるPKプロファイルを提供することが観察された。
化合物(Id)は、実施例10に従ってラットの歩行活動アッセイにおいてさらに調べられた。化合物(Id)の経口投与後に得られるドーパミン作動性作用がアッセイから実証された(図2、3及び4を参照されたい)。式(Id)の化合物は、インビトロドーパミン作動性活性を保持しない(実施例7及び表3を参照されたい)という事実から、ラット歩行活動アッセイにおける化合物(Id)の作用は、化合物(I)への化合物(Id)の転化によって得られることがさらに示されている。
最終的に、先行技術の化合物(Ib)に伴う重要な問題は、この化合物が5-HT2B受容体のアゴニストであることである。長期間の曝露後の心臓弁膜症(VHD)の病因と5-HT2B受容体アゴニストが関連していることから、かかる化合物は、慢性疾患の治療での使用に適していない(Rothman et al.,Circulation(2000),102:2836-2841及びCavero and Guillon,J.Pharmacol.Toxicol.Methods(2014),69:150-161)。したがって、本発明の化合物のさらなる利点は、5-HT2Bアゴニストでないことである(実施例8及び表7を参照されたい)。
式(Id)の化合物は、パーキンソン病及び/又はドーパミンアゴニストでの治療が治療上有益である他の症状など、神経変性疾患及び障害の治療において有用である。経口投与に適している化合物は、パーキンソン病における新規な治療パラダイムを提供する可能性を有する。
国際公開第2019101917号パンフレットは、化合物(Id)、化合物(Id)を製造する方法、及び化合物(Id)の使用を開示している。
本発明は化合物(Id)の新たな固体形態を提供する。
式(Id)の化合物は、以下の表1に示される通り異なる主なイオン種をもたらし得る3つのpKa値を有する。
Figure 2022533050000009
生理学的pHで、化合物は、主に双性イオン形態で存在する。本発明は、特定及び特性化された双性イオンの7種の固体形態を含む。
低pHで、化合物(Id)の窒素原子上で無機酸及び/又は有機酸により酸付加塩が形成され得る。本発明は、特定及び特性化された2種の酸付加塩を含む。これらは塩酸塩及び臭化水素酸塩である。
高pHで、式(Id)の化合物の酸性基上で無機塩基及び/又は有機塩基により塩基付加塩が形成され得る。本発明は、特定及び特性化された2種の塩基付加塩を含む。これらはナトリウム塩及びカリウム塩である。
本発明の範囲は、化合物(Id)の双性イオンの固体形態;式(Id)の化合物のアルカリ金属塩;及び式(Id)の化合物のハロゲン塩から選択される、化合物(Id)の固体形態を包含する。本発明の固体形態は、水和物及び無水物形態並びに種々の多形形態を包含する。
本発明により包含される例示される固体形態及び前記形態を得るための方法は、以下に簡潔に記載される。
10~30体積%、好ましくは15~20%の水を含む水:EtOH混合物からの、室温での結晶化により形成される化合物(Id)の双性イオンの二水和物(DH1)。
1~5体積%の水を含む水:EtOH混合物からの室温での結晶化により、又は10体積%の水を含む水:EtOH混合物からの37℃若しくはより高温での結晶化により得られる化合物(Id)の双性イオンの無水物(AH1)。
水からの化合物(Id)の結晶化により形成される化合物(Id)の双性イオンの七水和物(HH)。
全て非化学量論的水和物である、化合物(Id)の双性イオンの形態A、B、及びC。形態Aは、室温でおよそ5%RHでのHHの保存により得られた。形態Bは、室温でおよそ10%RHでのHHの保存により得られた。形態Cは、室温でおよそ15%RHでのHHの保存により得られた。
化合物(Id)の双性イオンの一水和物(MH1)。MH1は、DH1の105℃への加熱及びその後の周囲条件での水収着により得られた。MH1は、DH1を室温で0%RHに乾燥させること及びその後の周囲条件での水収着によっても得られ得る。
化合物(Id)のカリウム塩、化合物(Id)のナトリウム塩形態1及びナトリウム塩形態2は、本明細書の実験セクションに従って製造された。
化合物(Id)の塩酸塩及び臭化水素酸塩は、本明細書の実験セクションに従って製造された。
具体的な一実施形態において、本明細書により提供される固体形態は結晶性形態である。
一実施形態において、本発明は、XRPDにより分析する場合に図8~19に示されるか又は表2に含まれる少なくとも1つのXRPDピークを示す固体形態を提供する。具体的な一実施形態において、前記固体形態のそれぞれは、XRPDにより分析する場合、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.2°2θの少なくとも5~10個のピーク、例えば、6、7、8、若しくは9個のピークなど、又は各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ±0.2°2θの少なくとも10~15個のピークなど、例えば、11、12、13、又は14個のピークなど、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.2°2θのピークの少なくとも5個以上をそれぞれ示す。
追加の具体的な実施形態において、前記固体形態のそれぞれは、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.2°2θの少なくとも5~10個のピーク、例えば、6、7、8、若しくは9個のピークなど、又は各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ±0.2°2θの少なくとも10~15個のピークなど、例えば、11、12、13、若しくは14個のピークなど、各具体的な形態に関して表2(a)群に含まれる2θ角±0.2°2θのピークの少なくとも5個以上をそれぞれ特徴とする。
別のより具体的な実施形態において、前記固体形態のそれぞれは、XRPDにより分析する場合、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.1°2θの少なくとも5~10個のピーク、例えば、6、7、8、若しくは9個のピークなど、又は各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ±0.1°2θの少なくとも10~15個のピークなど、例えば、11、12、13、又は14個のピークなど、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.1°2θのピークの少なくとも5個以上をそれぞれ示す。
さらなる具体的な実施形態において、前記固体形態のそれぞれは、各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ角±0.1°2θの少なくとも5~10個のピーク、例えば、6、7、8、若しくは9個のピークなど、又は各具体的な形態に関して表2に含まれる2θ±0.1°2θの少なくとも10~15個のピークなど、例えば、11、12、13、若しくは14個のピークなど、各具体的な形態に関して表2(a)群に含まれる2θ角±0.2°2θのピークの少なくとも5個以上をそれぞれ特徴とする。
一実施形態において、本発明は、図8~19に示されるXRPDを有する本発明の固体形態を提供する。
一実施形態において、本発明の固体形態は精製された形態である。用語「精製された形態」は、固体形態が、場合によって、他の化合物又は同じ化合物の他の形態を基本的に含まないことを示すものとする。
具体的な一実施形態において、本発明の固体形態は、精製された形態の化合物(Id)の双性イオンの七水和物、化合物(Id)の双性イオンの二水和物、又は式(Id)の化合物のアルカリ金属塩、好ましくは式(Id)の化合物のカリウム塩である。
本発明のさらにより具体的な実施形態において、固体形態は、精製された形態の化合物(Id)の双性イオンの二水和物である。
例示される固体形態の製造の方法は、実験セクションに与えられる。
本発明の実施形態
下記において、本発明の実施形態が開示される。第1の実施形態はE1と示され、第2の実施形態はE2と示され、以下同様である:
E1.式(Id)の化合物の固体形態であって
Figure 2022533050000010

a)化合物(Id)の双性イオンの固体形態;
b)式(Id)の化合物のアルカリ金属塩;及び
c)式(Id)の化合物のハロゲン塩
から選択される固体形態。
E2.a)化合物(Id)の双性イオンの固体形態である、実施形態1による固体形態。
E3.化合物(Id)の双性イオンの二水和物(DH1)である、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E4.以下の2θ角:10.4、11.6、12.3、13.1、13.6、14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態3による固体形態。
E5.以下の2θ角:12.3、13.1、13.6、16.0、16.8、18.5、18.9、19.4、20.5、21.4、23.5、24.7、25.4、26.9、及び28.7°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態3~4のいずれかによる固体形態。
E6.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図8aに描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態3~5のいずれかによる固体形態。
E7.化合物(Id)の双性イオンの無水物である、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E8.化合物(Id)の双性イオンの無水物(AH1)である、実施形態1~2及び7のいずれかによる固体形態。
E9.以下の2θ角:8.5、11.1、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、及び21.2°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態8による固体形態。
E10.以下の2θ角:8.5、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、21.2、21.5、22.2、23.0、24.2、27.3、及び28.3°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態8~9のいずれかによる固体形態。
E11.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図9aに描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態8~10のいずれかによる固体形態。
E12.化合物(Id)の双性イオンの七水和物(HH)である、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E13.以下の2θ角:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、13.4、14.0、14.5、17.0、及び17.4°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態12による固体形態。
E14.以下の2θ角:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、14.0、17.0、22.2、25.9、27.3、28.3、30.8、34.0、34.8、及び35.2°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態12~13のいずれかによる固体形態。
E15.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図10aに描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態12~14のいずれかによる固体形態。
E16.化合物(Id)の双性イオンの形態Aである、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E17.以下の2θ角:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、及び19.3°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態16による固体形態。
E18.以下の2θ角:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、18.7、19.3、23.9、28.8、33.7、及び38.7°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態16~17のいずれかによる固体形態。
E19.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図11に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態16~18のいずれかによる固体形態。
E20.化合物(Id)の双性イオンの形態Bである、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E21.以下の2θ角:7.6、9.0、10.9、12.3、14.3、15.0、21.5、22.1、22.6、及び23.7°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態20による固体形態。
E22.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図12に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態20~21のいずれかによる固体形態。
E23.化合物(Id)の双性イオンの形態Cである、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E24.以下の2θ角:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、及び20.6°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態23による固体形態。
E25.以下の2θ角:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、20.6、21.6、22.9、23.1、24.0、及び25.4°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態23~24のいずれかによる固体形態。
E26.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図13に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態23~25のいずれかによる固体形態。
E27.化合物(Id)の双性イオンの一水和物(MH1)である、実施形態1~2のいずれかによる固体形態。
E29.以下の2θ角:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、15.7、16.0、16.5、17.5、及び18.1°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態27による固体形態。
E30.以下の2θ角:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、16.0、16.5、17.5、18.1、18.7、19.6、22.9、24.7、25.4、及び26.0°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態27~28のいずれかによる固体形態。
E31.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図14に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態27~29のいずれかによる固体形態。
E32.b)式(Id)の化合物のアルカリ金属塩である、実施形態1による固体形態。
E33.前記塩が式(Id)の化合物のカリウム塩である、実施形態1及び32のいずれかによる固体形態。
E34.前記カリウム塩が、以下の2θ角:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、17.1、18.0、18.4、18.8、及び19.4°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態33による固体形態。
E35.前記カリウム塩が、以下の2θ角:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、18.0、19.4、21.8、24.7、27.1、29.8、33.3、35.6、38.6、及び39.6°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態33~34のいずれかによる固体形態。
E36.前記カリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図15に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態33~35のいずれかによる固体形態。
E37.前記塩が式(Id)の化合物のナトリウム塩である、実施形態1及び36のいずれかによる固体形態。
E38.前記ナトリウム塩が式(Id)の化合物のナトリウム塩形態1である、実施形態37による固体形態。
E39.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角:5.9、8.9、11.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、及び19.5°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態37~38のいずれかによる固体形態。
E40.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角:8.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、19.5、21.5、21.8、22.2、22.6、22.9、23.4、及び25.1°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態38~39のいずれかによる固体形態。
E41.前記ナトリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図16に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態38~40のいずれかによる固体形態。
E42.前記ナトリウム塩が式(Id)の化合物のナトリウム塩形態2である、実施形態37による固体形態。
E43.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、16.7、17.0、18.8、及び19.8°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態37及び42のいずれかによる固体形態。
E44.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、17.0、18.8、19.8、21.0、23.4、28.5、34.3、37.3、及び38.5°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態37及び42~43のいずれかによる固体形態。
E45.前記ナトリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図17に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態37及び42~44のいずれかによる固体形態。
E46.式(Id)の化合物のハロゲン塩である、実施形態1による固体形態。
E47.前記塩が式(Id)の化合物の塩酸塩である、実施形態1及び46のいずれかによる固体形態。
E48.前記塩酸塩が、以下の2θ角:5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、20.1、22.5、及び23.0°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態47による固体形態。
E49.前記塩酸塩が、以下の2θ角:5.1、5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、16.7、18.1、20.1、22.5、23.0、23.6、及び23.8°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態47~48のいずれかによる固体形態。
E50.前記塩酸塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図18に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態47~49のいずれかによる固体形態。
E51.前記塩が式(Id)の化合物の臭化水素酸塩である、実施形態1及び46のいずれかによる固体形態。
E52.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、及び22.4°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態51による固体形態。
E53.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、22.4、23.3、24.4、25.5、28.2、及び28.9°のピークを示す、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態51~52のいずれかによる固体形態。
E54.前記臭化水素酸塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、図19に描写されるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、実施形態51~53のいずれかによる固体形態。
E55.療法に使用するための、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E56.医薬として使用するための、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E57.前記医薬が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬である、実施形態56による式(Id)の化合物の固体形態。
E58.治療有効量の、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態及び1種又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
E59.経口投与のためのものである、実施形態58による医薬組成物。
E60.経口医薬組成物である、実施形態58~59のいずれかによる医薬組成物。
E61.固形経口剤形である、実施形態58~60のいずれかによる医薬組成物。
E62.経口投与のための錠剤又はカプセル剤である、実施形態58~61のいずれかによる医薬組成物。
E63.パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である他の薬剤をさらに含む、実施形態58~62のいずれかによる医薬組成物。
E64.L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグルラクス、セレジリン若しくはラサギリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤及びクエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau若しくはA-βタンパク質からなる群から選択される化合物をさらに含む、実施形態58~63のいずれかによる医薬組成物。
E65.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害の治療又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療に使用するための、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E66.実施形態65による治療で使用するためのものであり、前記神経変性疾患又は障害は、パーキンソン病である、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E67.実施形態65~66のいずれかによる治療で使用するためのものであり、前記化合物は、パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である他の薬剤と併せて使用される、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E68.実施形態66~67のいずれかによる治療で使用するためのものであり、前記化合物は、L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグルラクス、セレジリン若しくはラサギリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤及びクエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて、又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau若しくはA-βタンパク質と併せて使用される、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E69.実施形態66~68のいずれかによる治療で使用するためのものであり、前記治療は、前記化合物の経口投与によって行われる、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E70.実施形態66~69のいずれかによる治療で使用するためのものであり、前記化合物は、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの医薬組成物中に含まれる、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
E71.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療の方法であって、治療有効量の、実施例1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
E72.前記神経変性疾患又は障害は、パーキンソン病である、実施形態71による方法。
E73.実施形態1~54のいずれかによる前記化合物又はその薬学的に許容される塩が、パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用な別の薬剤と併せて使用される、実施形態71~72のいずれかによる方法。
E74.実施形態1~23のいずれかによる前記化合物又はその薬学的に許容される塩が、L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス(foliglurax)、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質と併せて使用される、実施形態72~73のいずれかによる方法。
E75.前記投与は、経口経路によって行われる、実施形態71~74のいずれかによる方法。
E76.実施形態1~23のいずれかによる前記化合物又はその薬学的に許容される塩は、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬組成物中に含まれる、実施形態71~75のいずれかによる方法。
E77.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害の治療のための、又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療のための医薬の製造における、実施形態1~54のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態の使用。
E78.前記神経変性疾患又は障害は、パーキンソン病である、実施形態77による方法。
E79.前記医薬は、パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である他の薬剤と併せて使用される、実施形態77~78のいずれかによる使用。
E80.前記医薬が、L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質と併せて使用される、実施形態78~79のいずれかによる使用。
E81.前記医薬が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬である、実施形態77~80のいずれかによる使用。
項目
以下の項目は本発明をさらに定義するのに役立つ。
項目1.式(Id)の化合物の固体形態であって
Figure 2022533050000011

a)化合物(Id)の双性イオンの形態;
b)式(Id)の化合物のアルカリ金属塩;及び
c)式(Id)の化合物のハロゲン塩
から選択される固体形態。
項目2.結晶性形態である、項目1による固体形態。
項目3.化合物(Id)の双性イオンの固体形態である、項目1~2のいずれか1つによる固体形態。
項目4.化合物(Id)の双性イオンの水和物である、項目1~3のいずれか1つによる固体形態。
項目5.一水和物形態、二水和物形態、及び七水和物形態からなる群から選択される化合物(Id)の双性イオンの水和物固体形態である、項目1~4のいずれか1つによる固体形態。
項目6.二水和物形態及び七水和物形態からなる群から選択される化合物(Id)の双性イオンの水和物である、項目1~5のいずれか1つによる固体形態。
項目7.化合物(Id)の双性イオンの二水和物(DH1)である、項目1~6のいずれか1つによる固体形態。
項目8.以下の2θ角±0.2°2θ:10.4、11.6、12.3、及び13.1、及び13.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7による固体形態。
項目9.以下の2θ角±0.1°2θ:10.4、11.6、12.3、13.1、及び13.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7~8のいずれか1つによる固体形態。
項目10.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目8~9のいずれか1つによる固体形態。
項目11.以下の2θ角±0.2°2θ:10.4、11.6、12.3、13.1、13.6、14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目8及び10のいずれか1つによる固体形態。
項目12.以下の2θ角±0.1°2θ:10.4、11.6、12.3、13.1、13.6、14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目9~10のいずれか1つによる固体形態。
項目13.以下の2θ角±0.2°2θ:10.4、11.6、12.3、13.1、13.6、14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7、8、10、及び11のいずれか1つによる固体形態。
項目14.以下の2θ角±0.1°2θ:10.4、11.6、12.3、13.1、13.6、14.3、15.6、16.0、16.8、及び18.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7、9、及び12のいずれか1つによる固体形態。
項目15.以下の2θ角±0.2°2θ:12.3、13.1、13.6、16.0、16.8、18.5、18.9、19.4、20.5、21.4、23.5、24.7、25.4、26.9、及び28.7°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7、8、10、11、及び13のいずれか1つによる固体形態。
項目16.以下の2θ角±0.1°2θ:12.3、13.1、13.6、16.0、16.8、18.5、18.9、19.4、20.5、21.4、23.5、24.7、25.4、26.9、及び28.7°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7、9、及び14のいずれか1つによる固体形態。
項目17.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図8aに描写されるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目7~16のいずれか1つによる固体形態。
項目18.熱重量分析を使用して測定されるなど、約30℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約7.6%(重量比)の重量減少を示す、項目7~17のいずれか1つによる固体形態。
項目19.本質的に図8bに描写される熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目7~18のいずれか1つによる固体形態。
項目20.化合物(Id)の双性イオンの無水物である、項目1~3のいずれか1つによる固体形態。
項目21.化合物(Id)の双性イオンの無水物(AH1)である、項目1~3及び20のいずれか1つによる固体形態。
項目22.以下の2θ角±0.2°2θ:8.5、11.1、12.4、12.9、及び15.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~22のいずれか1つによる固体形態。
項目23.以下の2θ角±0.1°2θ:8.5、11.1、12.4、12.9、及び15.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~22のいずれか1つによる固体形態。
項目24.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:16.7、18.9、19.3、20.0、及び21.2°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目22~23のいずれか1つによる固体形態。
項目25.以下の2θ角±0.2°2θ:8.5、11.1、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、及び21.2°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~22及び24のいずれか1つによる固体形態。
項目26.以下の2θ角±0.1°2θ:8.5、11.1、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、及び21.2°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~25のいずれか1つによる固体形態。
項目27.以下の2θ角±0.2°2θ:8.5、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、21.2、21.5、22.2、23.0、24.2、27.3、及び28.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~25のいずれか1つによる固体形態。
項目28.以下の2θ角±0.1°2θ:8.5、12.4、12.9、15.6、16.7、18.9、19.3、20.0、21.2、21.5、22.2、23.0、24.2、27.3、及び28.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~27のいずれか1つによる固体形態。
項目29.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図9aに描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目20~28のいずれか1つによる固体形態。
項目30.熱重量分析を使用して測定されるなど、約30℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して1%未満(重量比)の重量減少を示す、項目20~29のいずれか1つによる固体形態。
項目31.本質的に図9bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目20~30のいずれか1つによる固体形態。
項目32.化合物(Id)の双性イオンの七水和物(HH)である、項目1~6のいずれか1つによる固体形態。
項目33.以下の2θ角±0.2°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、及び11.9°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32による固体形態。
項目34.以下の2θ角±0.1°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、及び11.9°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~33のいずれか1つによる固体形態。
項目35.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:13.4、14.0、14.5、17.0、及び17.4°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目33~34のいずれか1つによる固体形態。
項目36.以下の2θ角±0.2°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、13.4、14.0、14.5、17.0、及び17.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~33及び35のいずれか1つによる固体形態。
項目37.以下の2θ角±0.1°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、13.4、14.0、14.5、17.0、及び17.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~36のいずれか1つによる固体形態。
項目38.以下の2θ角±0.2°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、14.0、17.0、22.2、25.9、27.3、28.3、30.8、34.0、34.8、及び35.2°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~33及び35~36のいずれか1つによる固体形態。
項目39.以下の2θ角±0.1°2θ:7.0、8.6、10.2、11.1、11.9、14.0、17.0、22.2、25.9、27.3、28.3、30.8、34.0、34.8、及び35.2°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~38のいずれか1つによる固体形態。
項目40.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図10aに描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目32~39のいずれか1つによる固体形態。
項目41.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約21%(重量比)の重量減少を示す、項目32~40のいずれか1つによる固体形態。
項目42.本質的に図10bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目32~41のいずれか1つによる固体形態。
項目43.化合物(Id)の双性イオンの形態Aである、項目1~4のいずれか1つによる固体形態。
項目44.以下の2θ角±0.2°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、及び12.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43による固体形態。
項目45.以下の2θ角±0.1°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、及び12.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~44のいずれか1つによる固体形態。
項目46.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:14.3、14.6、15.3、15.5、及び19.3°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目44~45のいずれか1つによる固体形態。
項目47.以下の2θ角±0.2°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、及び19.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~44及び46のいずれか1つによる固体形態。
項目48.以下の2θ角±0.1°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、及び19.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~47のいずれか1つによる固体形態。
項目49.以下の2θ角±0.2°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、18.7、19.3、23.9、28.8、33.7、及び38.7°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~44及び46~47のいずれか1つによる固体形態。
項目50.以下の2θ角±0.1°2θ:7.6、9.5、10.0、11.2、12.0、14.3、14.6、15.3、15.5、18.7、19.3、23.9、28.8、33.7、及び38.7°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~49のいずれか1つによる固体形態。
項目51.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図11に描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目43~50のいずれか1つによる固体形態。
項目52.化合物(Id)の双性イオンの形態Bである、項目1~4のいずれか1つによる固体形態。
項目53.以下の2θ角±0.2°2θ:7.6、9.0、10.9、12.3、及び14.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目52による固体形態。
項目54.以下の2θ角±0.1°2θ:7.6、9.0、10.9、12.3、及び14.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目52~53のいずれか1つによる固体形態。
項目55.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:15.0、21.5、22.1、22.6、及び23.7°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目53~54のいずれか1つによる固体形態。
項目56.以下の2θ角±0.2°2θ:7.6、9.0、10.9、12.3、14.3、15.0、21.5、22.1、22.6、及び23.7°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目52~53及び55のいずれか1つによる固体形態。
項目57.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図12に描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目52~57のいずれか1つによる固体形態。
項目58.化合物(Id)の双性イオンの形態Cである、項目1~4のいずれか1つによる固体形態。
項目59.以下の2θ角±0.2°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、及び13.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58による固体形態。
項目60.以下の2θ角±0.1°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、及び13.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~59のいずれか1つによる固体形態。
項目61.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:13.8、14.9、17.5、18.5、及び20.6°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目59~60のいずれか1つによる固体形態。
項目62.以下の2θ角±0.2°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、及び20.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~59及び61のいずれか1つによる固体形態。
項目63.以下の2θ角±0.2°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、及び20.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~59及び61~62のいずれか1つによる固体形態。
項目64.以下の2θ角±0.1°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、及び20.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~63のいずれか1つによる固体形態。
項目65.以下の2θ角±0.2°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、20.6、21.6、22.9、23.1、24.0、及び25.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~59及び61~63のいずれか1つによる固体形態。
項目66.以下の2θ角±0.1°2θ:7.5、8.1、10.3、12.6、13.5、13.8、14.9、17.5、18.5、20.6、21.6、22.9、23.1、24.0、及び25.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~65のいずれか1つによる固体形態。
項目67.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図13に描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目58~66のいずれか1つによる固体形態。
項目68.化合物(Id)の双性イオンの一水和物(MH1)である、項目1~6のいずれか1つによる固体形態。
項目69.以下の2θ角±0.2°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68による固体形態。
項目70.以下の2θ角±0.1°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~69のいずれか1つによる固体形態。
項目71.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:15.7、16.0、16.5、17.5、及び18.1°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目69~70のいずれか1つによる固体形態。
項目72.以下の2θ角±0.2°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、15.7、16.0、16.5、17.5、及び18.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~69及び71のいずれか1つによる固体形態。
項目73.以下の2θ角±0.1°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、15.7、16.0、16.5、17.5、及び18.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~72のいずれか1つによる固体形態。
項目74.以下の2θ角±0.2°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、16.0、16.5、17.5、18.1、18.7、19.6、22.9、24.7、25.4、及び26.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~69及び71~72のいずれか1つによる固体形態。
項目75.以下の2θ角±0.1°2θ:9.2、10.2、11.8、12.6、13.6、16.0、16.5、17.5、18.1、18.7、19.6、22.9、24.7、25.4、及び26.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~74のいずれか1つによる固体形態。
項目76.CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図14aに描写される通りであるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、項目68~75のいずれか1つによる固体形態。
項目77.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約4%(重量比)の重量減少を示す、項目68~76のいずれか1つによる固体形態。
項目78.本質的に図14bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目68~77のいずれか1つによる固体形態。
項目79.式(Id)の化合物のアルカリ金属塩である、項目1及び2のいずれか1つによる固体形態。
項目80.カリウム塩及びナトリウム塩からなる群から選択される式(Id)の化合物のアルカリ金属塩である、項目79による固体形態。
項目81.前記塩が式(Id)の化合物のカリウム塩である、項目79~80のいずれかによる固体形態。
項目82.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、及び15.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81による固体形態。
項目83.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、及び15.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~82のいずれか1つによる固体形態。
項目84.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:17.1、18.0、18.4、18.8、及び19.4°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目81~83のいずれか1つによる固体形態。
項目85.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、17.1、18.0、18.4、18.8、及び19.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~82及び84のいずれか1つによる固体形態。
項目86.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、17.1、18.0、18.4、18.8、及び19.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~85のいずれか1つによる固体形態。
項目87.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、18.0、19.4、21.8、24.7、27.1、29.8、33.3、35.6、38.6、及び39.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~82及び84~85のいずれか1つによる固体形態。
項目88.前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、15.0、18.0、19.4、21.8、24.7、27.1、29.8、33.3、35.6、38.6、及び39.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~87のいずれか1つによる固体形態。
項目89.前記カリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図15aに描写される通りであるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目81~88のいずれか1つによる固体形態。
項目90.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約1%未満(重量比)の重量減少を示す、項目81~89のいずれか1つによる固体形態。
項目91.本質的に図15bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目81~90のいずれか1つによる固体形態。
項目92.前記塩が式(Id)の化合物のナトリウム塩である、項目1、2、及び79~80のいずれか1つによる固体形態。
項目93.前記ナトリウム塩が、式(Id)の化合物のナトリウム塩形態1である、項目92による固体形態。
項目94.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.9、8.9、11.9、12.8、13.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93による固体形態。
項目95.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.9、8.9、11.9、12.8、13.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~94のいずれか1つによる固体形態。
項目96.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:14.9、17.7、18.6、19.0、及び19.5°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目94~95のいずれか1つによる固体形態。
項目97.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.9、8.9、11.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、及び19.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~94及び95~96のいずれか1つによる固体形態。
項目98.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.9、8.9、11.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、及び19.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~97のいずれか1つによる固体形態。
項目99.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:8.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、19.5、21.5、21.8、22.2、22.6、22.9、23.4、及び25.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~94及び96~97のいずれか1つによる固体形態。
項目100.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:8.9、12.8、13.8、14.9、17.7、18.6、19.0、19.5、21.5、21.8、22.2、22.6、22.9、23.4、及び25.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~99のいずれか1つによる固体形態。
項目101.前記ナトリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図16aに描写される通りであるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目93~100のいずれか1つによる固体形態。
項目102.熱重量分析を使用して測定される場合など、約20℃から約175℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約2%(重量比)の重量減少を示す、項目93~101のいずれか1つによる固体形態。
項目103.本質的に図16bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目93~102のいずれか1つによる固体形態。
項目104.前記ナトリウム塩が式(Id)の化合物のナトリウム塩形態2である、項目92による固体形態。
項目105.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104による固体形態。
項目106.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~105のいずれか1つによる固体形態。
項目107.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:15.0、16.7、17.0、18.8、及び19.8°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目105~106のいずれか1つによる固体形態。
項目108.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、16.7、17.0、18.8、及び19.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~105及び107のいずれか1つによる固体形態。
項目109.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、16.7、17.0、18.8、及び19.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~108のいずれか1つによる固体形態。
項目110.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、17.0、18.8、19.8、21.0、23.4、28.5、34.3、37.3、及び38.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~105及び107~108のいずれか1つによる固体形態。
項目111.前記ナトリウム塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.6、8.5、12.6、13.6、14.1、15.0、17.0、18.8、19.8、21.0、23.4、28.5、34.3、37.3、及び38.5°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~110のいずれか1つによる固体形態。
項目112.前記ナトリウム塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図17aに描写される通りであるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目104~111のいずれか1つによる固体形態。
項目113.熱重量分析を使用して測定される場合など、約20℃から約175℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約5%(重量比)の重量減少を示す、項目104~112のいずれか1つによる固体形態。
項目114.本質的に図17bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、項目104~113のいずれか1つによる固体形態。
項目115.式(Id)の化合物のハロゲン化物塩である、項目1~2のいずれか1つによる固体形態。
項目116.式(Id)の化合物の塩酸塩及び臭化水素酸塩からなる群から選択される式(Id)の化合物のハロゲン化物塩である、項目1及び115による固体形態。
項目117.前記塩が式(Id)の化合物の塩酸塩である、項目1及び115~116のいずれかによる固体形態。
項目118.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.7、7.3、10.6、13.3、15.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~117のいずれか1つによる固体形態。
項目119.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.7、7.3、10.6、13.3、15.3°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~118のいずれか1つによる固体形態。
項目120.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:15.4、16.2、20.1、22.5、及び23.0°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目118~119のいずれか1つによる固体形態。
項目121.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、20.1、22.5、及び23.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~118及び120のいずれか1つによる固体形態。
項目122.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、20.1、22.5、及び23.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~121のいずれか1つによる固体形態。
項目123.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:5.1、5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、16.7、18.1、20.1、22.5、23.0、23.6、及び23.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~118及び121のいずれか1つによる固体形態。
項目124.前記塩酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:5.1、5.7、7.3、10.6、13.3、15.3、15.4、16.2、16.7、18.1、20.1、22.5、23.0、23.6、及び23.8°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~123のいずれか1つによる固体形態。
項目125.前記塩酸塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図18に描写される通りであるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目115~124のいずれか1つによる固体形態。
項目126.前記塩が式(Id)の化合物の臭化水素酸塩である、項目1及び115~116のいずれか1つによる固体形態。
項目127.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126による固体形態。
項目128.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~127のいずれか1つによる固体形態。
項目129.前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:18.9、19.8、21.3、22.0、及び22.4°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、項目127~128のいずれか1つによる固体形態。
項目130.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、及び22.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~127及び129のいずれか1つによる固体形態。
項目131.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、及び22.4°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~130のいずれか1つによる固体形態。
項目132.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、22.4、23.3、24.4、25.5、28.2、及び28.9°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~127及び129~131のいずれか1つによる固体形態。
項目133.前記臭化水素酸塩が、以下の2θ角±0.1°2θ:12.5、13.9、14.5、15.6、18.6、18.9、19.8、21.3、22.0、22.4、23.3、24.4、25.5、28.2、及び28.9°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~132のいずれか1つによる固体形態。
項目134.前記臭化水素酸塩が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図19に描写される通りであるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、項目126~133のいずれか1つによる固体形態。
項目135.項目7~19に定義されたDH1、項目32~42に定義されたHH、及び項目80~91に定義されたカリウム塩からなる群から選択される、式(Id)の化合物の固体形態。
項目136.項目7~19に定義されたDH1及び項目80~91に定義されたカリウム塩からなる群から選択される、式(Id)の化合物の固体形態。
項目137.熱重量分析を使用して測定されるなど、約30℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約7.6%(重量比)の重量減少を示す、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目138.本質的に図8bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする結晶形態である、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目139.熱重量分析を使用して測定されるなど、約30℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して1%未満(重量比)の重量減少を示す、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目140.本質的に図9bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目141.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約21%(重量比)の重量減少を示す、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目142.本質的に図10bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目143.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約4%(重量比)の重量減少を示す、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目144.本質的に図14bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とする、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目145.熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約1%未満(重量比)の重量減少を示すカリウム塩である、化合物(Id)の固体形態。
項目146.本質的に図15bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とするカリウム塩である、化合物(Id)の固体形態。
項目147.熱重量分析を使用して測定される場合など、約20℃から約175℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約2%(重量比)の重量減少を示すナトリウム塩形態である、化合物(Id)の固体形態。
項目148.本質的に図16bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とするナトリウム塩形態である、化合物(Id)の双性イオンの固体形態。
項目149.熱重量分析を使用して測定される場合など、約20℃から約175℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約5%(重量比)の重量減少を示すナトリウム塩形態である、化合物(Id)の固体形態。
項目150.本質的に図17bに描写される通りである熱重量分析(加熱速度10℃/分を使用)を特徴とするナトリウム塩である、化合物(Id)の固体形態。
項目151.療法に使用するための、項目1~150のいずれか1つによる式(Id)の化合物の固体形態。
項目152.療法に使用するための、項目7~19のいずれか1つによるDH1形態。
項目153.療法に使用するための、項目80~91のいずれか1つによるカリウム塩形態。
項目154.医薬として使用するための、項目1~150のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
項目155.医薬として使用するための、項目7~19のいずれか1つによる固体DH1形態。
項目156.医薬として使用するための、項目80~91のいずれか1つによる固体カリウム塩形態。
項目157.前記医薬が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬である、項目151~156のいずれか1つによる式(Id)の化合物の固体形態。
項目158.治療有効量の、項目1~150のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態及び1種又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
項目159.前記固体形態が、項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物DH1である、項目158による医薬組成物。
項目160.前記固体形態が、項目80~91のいずれか1つによる式(Id)の化合物のカリウム塩である、項目158による医薬組成物。
項目161.経口投与のためのものである、項目158~160のいずれか1つによる医薬組成物。
項目162.経口医薬組成物である、項目158~161のいずれか1つによる医薬組成物。
項目163.固体経口剤形である、項目158~162のいずれか1つによる医薬組成物。
項目164.経口投与のための錠剤又はカプセル剤である、項目158~163のいずれか1つによる医薬組成物。
項目165.パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療に有用である別の薬剤をさらに含む、項目158~164のいずれか1つによる医薬組成物。
項目166.L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質をさらに含む、項目158~165のいずれによる医薬組成物。
項目167.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群、若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害;又は統合失調症、注意欠陥多動障害、若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療に使用するための、項目1~150のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態。
項目168.項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物DH1である、項目167による使用のための固体形態。
項目169.項目80~91のいずれか1つにより定義された式(Id)の化合物のカリウム塩形態である、項目167による使用のための固体形態。
項目170.前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目167~169のいずれかによる使用のための式(Id)の化合物の固体形態。
項目171.前記固体形態が、項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物DH1であり、前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目170による使用のための固体形態。
項目172.前記固体形態が、項目80~91のいずれか1つにより定義された式(Id)の化合物のカリウム塩形態であり、前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目170による使用のための固体形態。
項目173.パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である別の薬剤と併せて使用されるべきものである、項目167~172のいずれか1つによる使用のための固体形態。
項目174.L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質と併せて使用されるべきである、項目167~173のいずれかによる使用のための固体形態。
項目175.前記治療が前記化合物の経口投与により実施される、項目167~174のいずれか1つによる使用のための固体形態。
項目176.前記化合物が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬組成物中に含まれる、項目167~175のいずれか1つによる使用のための固体形態。
項目177.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群、若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害;又は統合失調症、注意欠陥多動障害、若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療の方法であって、治療有効量の、項目1~150のいずれかによる式(Id)の化合物の固体形態の、それを必要とする患者への投与を含む方法。
項目178.治療有効量の、項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物の、それを必要とする患者への投与を含む、項目177による方法。
項目179.治療有効量の、項目80~91のいずれか1つにより定義された式(Id)の化合物のカリウム塩形態の固体形態の、それを必要とする患者への投与を含む、項目177による方法。
項目180.前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目177~179のいずれか1つによる方法。
項目181.治療有効量の、項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンの二水和物の、それを必要とする患者への投与を含み、前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目177及び180のいずれか1つによる方法。
項目182.治療有効量の、項目80~91のいずれか1つにより定義された式(Id)の化合物のカリウム塩形態の固体形態の、それを必要とする患者への投与を含み、前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目177、179、及び180による方法。
項目183.前記化合物(Id)の固体形態が、パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である別の薬剤と併せて使用される、項目177~182のいずれか1つによる方法。
項目184.前記化合物(Id)の固体形態が、L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質と併せて使用される、項目177~183のいずれか1つによる方法。
項目185.前記投与が経口経路により実施される、項目177~184のいずれか1つによる方法。
項目186.前記固体形態が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬組成物中に含まれる、項目177~185のいずれか1つによる方法。
項目187.パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群、若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害の治療;又は統合失調症、注意欠陥多動障害、若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療のための医薬の製造における、項目1~150のいずれか1つによる式(Id)の化合物の固体形態の使用。
項目188.前記固体形態が、項目7~19のいずれか1つによる式(Id)の化合物の双性イオンDH1である、項目187による使用。
項目189.前記固体形態が、項目80~91のいずれか1つにより定義された式(Id)の化合物のカリウム塩形態である、項目187による使用。
項目190.前記神経変性疾患又は障害がパーキンソン病である、項目172~174のいずれか1つによる使用。
項目191.前記医薬が、パーキンソン病などの神経変性疾患又は障害の治療において有用である別の薬剤と併せて使用される、項目187~190のいずれか1つによる使用。
項目192.前記医薬が、L-DOPA、ドロキシドパ、フォリグララックス、セレギリン若しくはラサジリンなどのMAO-B阻害剤、エンタカポン若しくはトルカポンなどのCOMT阻害剤、イストラデフィリンなどのアデノシン2aアンタゴニスト、アマンタジン若しくはメマンチンなどの抗グルタミン酸剤、リバスチグミン、ドネペジル、若しくはガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン、ピマバンセリン、オランザピン、ハロペリドール、アリピプラゾール、若しくはブレクスピプラゾールなどの抗精神病薬からなる群から選択される化合物と併せて;又は抗体標的化α-シヌクレイン、Tau、若しくはA-βタンパク質と併せて使用される、項目187~191のいずれか1つによる使用。
項目193.前記医薬が、経口投与のための錠剤又はカプセル剤などの経口医薬である、項目187~192のいずれか1つによる使用。
本明細書に記載の刊行物、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、その全体として、且つ各参考文献が個々に及び具体的に参照により組み込まれるかのように示され且つその全体が記載されているのと同程度に(法律によって認められる最大限度まで)参照により本明細書に組み込まれる。
見出し及び小見出しは、本明細書において便宜的に使用され、本発明を限定するものと決して解釈されるべきではない。
1つ又は複数の要素に言及する場合に「含む」、「有する」、「包含する」又は「含有する」などの用語を用いた、本発明のいずれかの態様又は本発明の態様の本明細書における説明は、別段の指定がない限り又は文脈に明確に矛盾がない限り、その1つ又は複数の特定の要素「からなる」、「から本質的になる」又は「実質的に含む」、本発明の同様の態様又は本発明の態様に対する支持を提供することが意図される(例えば、特定の要素を含むと本明細書に記載される組成物は、別段の指定がない限り又は文脈に明確に矛盾がない限り、その要素からなる組成物も述べていると理解されるべきである)。
本明細書におけるいずれかの及びすべての実施例又は例示的な用語(「例えば(for instance)」、「例えば(for example)」、「例として」及び「それ自体」など)の使用は、単に本発明をより明確にすることが意図され、別段の指定がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。
本明細書に記載の本発明の種々の態様、実施形態、項目、実行及び特徴は、別々に又はいずれかの組み合わせで特許請求され得ると理解されるべきである。
本発明は、適用可能な法律によって認められる通り、本明細書に添付される特許請求の範囲に記載された主題のすべての修正形態及び均等物を包含する。
実験セクション
実施例1:化合物(Id)の製造
式(Id)の化合物は、有機化学分野で公知の合成方法又は当業者によく知られた修正形態と共に、以下に記載の方法によって製造される。本明細書で使用される出発原料は、市販されているか、又は当技術分野で公知の慣例的な方法、例えば“Compendium of Organic Synthetic Methods,Vol.I-XII”(Wiley-Interscience出版)などの標準参考図書に記載の方法によって製造することができる。好ましい方法としては、限定されないが、以下の方法が挙げられる。
そのスキームは、本発明の化合物の合成に有用な方法を表す。それらは、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。
例えば国際公開第2009/026934号パンフレットに開示される通り製造できる化合物(I)を、本発明の化合物の合成における中間体として使用した。
国際公開第2019101917号パンフレットは、化合物(Id)を製造する方法をさらに開示する。
LC-MS法
以下に同定される方法を用いてLC-MS分析データを得た。
方法550:カラムマネジャー、二成分溶媒マネジャー、試料オーガナイザー、PDA検出器(254nMで操作)、ELS検出器及び陽イオンモードで動作するAPPI源を備えたTQ-MSを含む、Waters AquityからなるWaters Aquity UPLC-MSでLC-MSを行った。
LC条件:カラムは、水+0.05%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/水(95:5)+0.05%トリフルオロ酢酸からなる二成分勾配1.2ml/分を用いて、60℃で動作する、Acquity UPLC BEH C18 1.7μm;2.1×50mmであった。
勾配(線形):
0.00分 10%B
1.00分 100%B
1.01分 10%B
1.15分 10%B
合計実施時間:1.15分
方法551:カラムマネジャー、二成分溶媒マネジャー、試料オーガナイザー、PDA検出器(254nMで動作)、ELS検出器及び陽イオンモードで動作するAPPI源を備えたTQ-MSを含む、Waters AquityからなるWaters Aquity UPLC-MSでLC-MSを行った。
LC条件:カラムは、水+0.05%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/水(95:5)+0.05%トリフルオロ酢酸からなる二成分勾配1.2ml/分を用いて、60℃で動作する、Acquity UPLC HSS T3 1.8μm;2.1×50mmであった。
勾配(線形):
0.00分 2%B
1.00分 100%B
1.15分 2%B
合計実施時間:1.15分
方法555:カラムマネジャー、二成分溶媒マネジャー、試料オーガナイザー、PDA検出器(254nMで動作)、ELS検出器及び陽イオンモードで動作するAPPI源を備えたTQ-MSを含む、Waters AquityからなるWaters Aquity UPLC-MSでLC-MSを行った。
LC条件:カラムは、水+0.05%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/水(95:5)+0.05%トリフルオロ酢酸からなる二成分勾配0.6ml/分を用いて、60℃で動作する、Acquity UPLC BEH C18 1.7μm;2.1×150mmであった。
勾配(線形):
0.00分 10%B
3.00分 100%B
3.60分 10%B
合計実施時間:3.6分
分取LCMSを、以下に同定される方法を用いて実施した。
質量/UV検出の組み合わせを用いたWaters AutoPurificationシステム。
カラム:Sunfire 30×100mm、粒子5um。水+0.05%トリフルオロ酢酸(A)及びアセトニトリル/水(3:5)+0.05%トリフルオロ酢酸からなる二成分勾配90ml/分を用いて40℃で動作する。
勾配(線形):
0.00分 98%A
5.00分 50%A
5.50分 98%A
6.00分 98%A
ポジティブ又はネガティブモードで動作するエレクトロスプレーを備えたBruker Compact qTOFで高分解能(HighRes)MSを実施した。直接注入を用い、ギ酸ナトリウムで較正を行った。
化合物(Id)を、以下に描写される化合物(Id’)と共に製造し、2種の化合物を、最後の工程で互いから単離した。
Figure 2022533050000012
実施例2:化合物(Id)及び(Id’)の製造のための中間体の製造
中間体:
(4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-オール及び(4aR,10aR)-1-プロピル-6-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-オール。
Figure 2022533050000013

(4aR,10aR)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6,7-ジオール塩酸塩(2.21g、7.43mmol)をジクロロメタン(80ml)に室温で窒素雰囲気下において懸濁し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.44g、6.0ml、34.4mmol)を添加し、続いてトリイソプロピルシリルクロリド(2.73g、3.0ml、14.16mmol)を添加し、混合物を室温で92時間攪拌した。MeOH10mLを添加し、粗混合物を蒸発させ、ジクロロメタン/ヘプタンで2回同時蒸発させて、ジクロロメタンに再溶解し、濾過助剤上で直接蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘプタン/酢酸エチル/トリエチルアミン、100:0:0~35:60:5)によって精製し、オイルとして、(4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-オール(3.14g)と、(4aR,10aR)-1-プロピル-6-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-オールとの混合物として3.14gを得た。NMR(CDCl3)からシリル化異性体の>30:1混合物であることが判明した。
中間体:t-ブチル((4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)カーボネート[A]及びt-ブチル((4aR,10aR)-1-プロピル-6-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)カーボネート[B]。
Figure 2022533050000014

前の工程からの混合物(4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-オールと、(4aR,10aR)-1-プロピル-6-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-オール(2.94g、7.04mmol)とを窒素雰囲気下においてジクロロメタン(30ml)に溶解し、0℃に冷却した。ピリジン(6.00ml)に続いてジ-t-ブチルジカーボネート(6.30g)を添加し、反応混合物を3~4時間、室温に温め、次いで一晩室温で攪拌した。MeOH10mLを添加し、反応混合物を蒸発させ、ジクロロメタン/n-ヘプタンで2回同時蒸発させ、ジクロロメタンに溶解し、濾過助剤上で蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘプタン/酢酸エチル/トリエチルアミン、100:0:0~75:20:5)による精製により、オイルとして、t-ブチル((4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)カーボネート[A]と、t-ブチル((4aR,10aR)-1-プロピル-6-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)カーボネート[B]との混合物(3.6g)が得られた。乾燥後にNMR(CDCl3)から位置異性体の混合物が示された。
中間体:(4aR,10aR)-6-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イルアセテート及び(4aR,10aR)-7-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イルアセテート。
Figure 2022533050000015

t-ブチル((4aR,10aR)-1-プロピル-7-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)カーボネート(3.600g、6.95mmol)(前の工程からの[A]:[B]の混合物)を0℃で窒素雰囲気下においてTHF(150ml)に溶解し、トリエチルアミントリヒドロフルオリド(2.97g、3.00ml、18.42mmol)を添加し、混合物を0℃で攪拌した。0℃で3時間後、ピリジン(10.0ml、124mmol)及び無水酢酸(4.33g、4.00ml、42.4mmol)を0℃で反応混合物に直接添加し、反応混合物を室温に温めた。16時間後、MeOH20mLを添加し、反応混合物を蒸発させ、ジクロロメタン/n-ヘプタンに再溶解し、濾過助剤上で蒸発させ、続いて乾燥カラム真空クロマトグラフィーで精製して、(4aR,10aR)-6-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イルアセテート及び(4aR,10aR)-7-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イルアセテートをオイル/泡として得た。
LCMS(方法550)rt=0.56分,[M+H]+=404m/z.
中間体:(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-7-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート及び(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-6-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート。
Figure 2022533050000016

(4aR,10aR)-6-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イルアセテート(2.489g、6.17mmol)(想定される、(4aR,10aR)-6-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イルアセテートと、(4aR,10aR)-7-((t-ブトキシカルボニル)オキシ)-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イルアセテートとの混合物)を室温で窒素雰囲気下においてジクロロメタン(60ml)に溶解し、(2S,3R,4S,5S,6S)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(7.529g、20.01mmol)を添加し、続いて三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(6.72g、6.0ml、47.3mmol)を添加し、混合物を室温で5日間攪拌した。混合物をジクロロメタン及びMeOHで希釈し、濾過助剤上で蒸発させた。乾燥カラム真空クロマトグラフィーによって精製し、(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-7-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートと、(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-6-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(4.37g)との混合物を泡/固形物として得た。
LC-MS(方法555)rt=1.94分,[M+H]+=620m/z.
(Id)
(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸、及び
(Id’):
(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-6-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸、及び
Figure 2022533050000017

(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-7-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートと、(2S,3R,4S,5S,6S)-2-(((4aR,10aR)-6-アセトキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)オキシ)-6-(メトキシカルボニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(3.82g、6.17mmol)との混合物をMeOH(100ml)及び水(20ml)に溶解し、0℃に冷却し、シアン化カリウム(7.295g、112mmol)を添加し、懸濁液を17.5時間ゆっくりと室温にした。粗混合物を濾過助剤上で蒸発させて乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/MeOH/水100:0:0~0:50:50)によって粗混合物を精製し、(Id’)及び(Id)の比5~6:1を得た。混合物を分取LCMSによって分離した。
(Id’)を含有する収集ピーク1画分をプールし、蒸発させ、同様の手法で製造された(Id’)-TFA186mgの他のバッチと合わせ、MeOHを用いて蒸発させ、乾燥させて固形物を得た。(Id’)をEtOH10mLに再懸濁し、MTBE100mLを添加し、得られた懸濁液を室温で8時間攪拌し、懸濁液を濾過し、沈殿物を2×10mL MTBEで洗浄し、真空オーブン内で一晩乾燥させて、(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-6-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-7-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸に対応する固形物として(Id’)1.601gを得た。
(Id)を含有する収集ピーク2画分をプールし、蒸発させ、MeOHが入った小さいフラスコに移し、蒸発させ、MeOH約12mLに再溶解し、分取LCMSによって再精製し、蒸発させてフォーム/固形物を得た。適切な画分をプールし、蒸発させ、小さいフラスコにMeOHと共に移し、蒸発させ、同様の手法で製造された40.7mg(Id)の他のバッチと合わせた。合わせたバッチをEtOH2.5mLに溶解し、MTBE25mLを添加し、懸濁液を室温で攪拌した。8時間後、懸濁液を濾過し、沈殿物を2×2.5mL MTBEで洗浄し、真空オーブン内で一晩乾燥させて、固形物として(Id)362.2mgを得た。(Id)をEtOH約10mLに懸濁し、MTBE50mLを添加し、懸濁液を室温で攪拌し、19時間後に濾過し、沈殿物を2×10mL MTBEで洗浄し、真空オーブン内において40℃で乾燥させて、固形物として(2S,3S,4S,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(((4aR,10aR)-7-ヒドロキシ-1-プロピル-1,2,3,4,4a,5,10,10a-オクタヒドロベンゾ[g]キノリン-6-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(Id)0.279gを得た。
(Id’)
LCMS(方法551)rt=0.37分、[M+H]+=438.1 m/z。
1H NMR(600MHz,メタノール-d4)δ 7.02(d,J=8.4Hz,1H),6.65(d,J=8.4Hz,1H),4.73(d,J=7.7Hz,1H),3.89(d,J=9.7Hz,1H),3.68-3.58(m,2H),3.54(dd,J=9.3,7.7Hz,1H),3.49(t,J=9.1Hz,1H),3.47-3.36(m,2H),3.30(dt,J=11.2,5.6Hz,1H),3.21-3.11(m,3H),2.85(dd,J=15.4,11.3Hz,1H),2.35(dd,J=17.6,11.5Hz,1H),2.12-2.02(m,2H),2.02-1.84(m,3H),1.81-1.71(m,1H),1.49(qd,J=13.0,3.7Hz,1H),1.09(t,J=7.3Hz,3H).
(Id)
LCMS(方法551)rt=0.39分、[M+H]+=438.1 m/z。
1H NMR(600MHz,メタノール-d4)δ 6.87(d,J=8.3Hz,1H),6.74(d,J=8.4Hz,1H),4.62(d,J=7.9Hz,1H),3.75(dd,J=17.7,4.9Hz,1H),3.66-3.62(m,2H),3.61-3.51(m,2H),3.50-3.35(m,3H),3.31-3.22(m,1H),3.14(qd,J=12.7,4.0Hz,2H),2.83(dd,J=15.2,11.3Hz,1H),2.37(dd,J=17.7,11.7Hz,1H),2.12(d,J=13.4Hz,1H),2.08-2.00(m,1H),1.98-1.83(m,3H),1.81-1.71(m,1H),1.44(qd,J=13.2,3.9Hz,1H),1.09(t,J=7.3Hz,3H).
実施例3:本発明の例示された固体形態の製造
本実施例は、本発明の固体形態の製造方法並びにX線粉末ディフラクトグラム(XRPD)及び熱重量分析(TGA)に関する固体形態の特性化を記載する。特性化は、以下に記載される方法を使用して実施した。
XRPD:
X線粉末ディフラクトグラムを、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用してPANalytical X’Pert PRO X線回折計で測定した。試料は、反射モードで、2θ範囲2~40°又は3~40で、X’celerator検出器を使用して測定した。
選択されるピーク:
ピークを、panalyticalのプログラム「HighScore Plus」を使用して、ディフラクトグラムのピークサーチにより見つけた。化合物に特徴的であると選択された10個のピークを以下の表2(a)に、各化合物で最高強度を持つ15個のピークを(b)に列記する。回折データを±0.1°で示す。同じ固体形態のバッチの特性化の間での相対強度が、好ましい配向効果により著しく変化し得ることは周知である。
Figure 2022533050000018
TGA:
熱重量分析(TGA)を、TA-instruments Discovery TGAを使用して測定した。1~10mgの試料を10°/分で、オープンパン中で、窒素気流下で加熱する。約2~6.4mgの試料サイズ。
化合物(Id)の二水和物(DH1)の製造:
実施例a):
250mLの一口丸底フラスコに、化合物(Id)(いくらかの水和水を含む4.0g)、水(12mL)、及びエタノール(12mL)を入れた。白色懸濁液を75℃に加熱すると、透明な溶液を得た。溶液を55℃に冷却した。50~55℃で、エタノール(56mL)を10分かけて加えた。懸濁液を50℃で一晩撹拌した。懸濁液を6時間かけて23℃に冷却し、濾過した。フィルターケーキを、エタノール(2×10mL)で2回洗浄した。白色のフィルターケーキを乾燥トレイに移し、ドラフトチャンバー内で1日恒量になるまで風乾させた。収量3.8グラムDH1。
実施例b):
5Lの三ツ口丸底フラスコに、化合物(Id)(いくらかの水和水を含む197g)、水(0.60L)、及びエタノール(0.60L)を入れた。白色懸濁液を還流に加熱すると、透明な溶液を得た。溶液を30分間還流状態に保ち、次いで35分かけて54℃に冷却した。54℃で、エタノール(0.10L)中の化合物(Id)の二水和物(DH1)(6.9g)のスラリーを一度に加え、それに続いて追加のエタノール(0.10L)を加えた。生じた懸濁液の温度を、52~54℃から5分で上昇させ、それに続いて、エタノール(1.60L)を、添加の間懸濁液の温度を53~55℃に維持しながら17分にわたり加えた。懸濁液を1時間53℃で撹拌し、次いで一晩23℃にゆっくりと冷却した。懸濁液を濾過し、生じたフィルターケーキをエタノール(2×0.40L)で2回洗浄した。白色のフィルターケーキを乾燥トレイに移し、ドラフトチャンバー内で2日間恒量になるまで風乾させた。収量188g DH1。
製造したDH1を、XRPD(表2及び図8参照)及びTGA(図8参照)により特性化した。
化合物(Id)の無水物(AH1)の製造:
実施例a)
撹拌子を備えた500mL丸底フラスコ中で、8.8gの化合物(Id)(他のバッチの母液から蒸発させた)を、9:1のEtOH/HO(90mL)に懸濁させ、95℃に温めた。懸濁液を、1時間20分95℃で撹拌した(320rpm)。次いで、熱浴のスイッチを切り、浴が室温に達するまで混合物を2時間撹拌した(320rpm)。沈殿物を真空濾過により回収し、フラスコ/フィルターケーキをEtOH(2×50mL)で洗浄した。生じた固体をフィルターパッド上で(真空にしながら)1時間乾燥させ、次いで結晶化皿中へかきとり、48時間風乾させた。収量:7.4g AH1。
実施例b)
250mL一口丸底フラスコに、化合物(Id)(3.0g)、水(9mL)、及びエタノール(9mL)を入れた。懸濁液を75℃に加熱すると、透明な溶液を得た。溶液を55℃に冷却した。50~55℃で、エタノール(162mL)を15分かけて加えた。エタノールの添加の間に沈殿が観察された。懸濁液を50℃で一晩撹拌した。懸濁液を6時間かけて23℃に冷却し、濾過した。フィルターケーキをエタノール(2×10mL)で2回洗浄した。フィルターケーキを乾燥トレイに移し、ドラフトチャンバー内で1日恒量まで風乾させた。収量2.7g AH1。
製造したAH1を、XRPD(表2及び図9A参照)及びTGA(図9B参照)により特性化した。
化合物(Id)の七水和物(HH)の製造
化合物(Id)の七水和物(HH)を、水からの沈殿により製造した。上記実施例bで製造した45.5mgの化合物(Id)のDH1を0.5mLの水に加え、およそ2分間振とうした。湿った結晶を溶液から取り除き、XRPDにより分析すると、HHが形成されたことを示した(表2及び図10A参照)。HHをTGAによりさらに分析した(図10b参照)。
化合物(Id)の形態Aの製造:
形態Aを、室温でおよそ5%RHでの化合物(Id)の七水和物(HH)の保存により得る。
製造した化合物(Id)の形態AをXRPDにより特性化した(表2及び図11参照)。
化合物(Id)の形態Bの製造:
形態Bを、室温でおよそ10%RHでの化合物(Id)の七水和物(HH)の保存により得た。
製造した化合物(Id)の形態BをXRPDにより特性化した(表2及び図12参照)。
化合物(Id)の形態Cの製造:
形態Cを、室温でおよそ15%RHでの化合物(Id)の七水和物(HH)の保存により得た。
製造した化合物(Id)の形態CをXRPDにより特性化した(表2及び図13参照)。
化合物(Id)の一水和物(MH1)の製造:
(MH1)は、(DH1)の105℃への加熱及びその後の周囲条件での水収着により一水和物を与えることにより形成した。それは、(DH1)を室温で0%RHに乾燥させること及びその後の周囲条件での水収着によっても得られる。
製造したMH1を、XRPD(表2及び図14a参照)及びTGA(図14b参照)により特性化した。
化合物(Id)のカリウム塩の製造:
磁気撹拌子を有する25mL丸底フラスコに、化合物(Id)七水和物(0.50g)を入れた。次いで、水(0.5mL)及び水酸化カリウム水溶液(0.11g、0.075mL、0.90mmol、46%(重量比))を加えると、混合物はスラリーになった。混合物を80℃に加熱し、次いで50~60℃に冷却した。追加の水(0.2mL)を加えると、ほとんど透明な溶液が生じた。i-PrOH(1.5mL)を滴加すると、最初に透明な溶液が得られ、次いで白色固体が沈殿した。温度を80℃に上げると、透明な溶液が得られた。i-PrOH(2.5mL)を滴加し、次いで混合物を還流まで加温し、1~2mLを留去し、i-PrOH(1~2mL)を加え、蒸留/添加を1回繰り返した。混合物をゆっくりと5℃に冷却し、濾過すると、0.41gの化合物(Id)のカリウム塩を与えた。
製造したカリウム塩を、XRPD(表2及び図15a参照)及びTGA(図15b参照)により特性化した。
化合物(Id)のナトリウム塩形態1の製造:
磁気撹拌子を有する25mL丸底フラスコに、(Id)七水和物(0.5g)を入れた。次いで、水(0.500ml)及びNaOH(0.083ml、10.8モル)を加えると、混合物はスラリーになった)。混合物を50℃に加熱し、次いで追加の水(0.500ml)を加えると、透明な溶液が生じた。温度を80℃に上げ、i-PrOH(3.50ml)を滴加し、ゲル状の固体が沈殿した。混合物を30分間撹拌し、次いでゆっくりと室温に放冷し、次いで5℃にした。次いで、沈殿物を、非常に緩徐な濾過(少なくとも6時間の期間の濾過)により単離し、沈殿物を2×0.5mLのiPrOHで洗浄した。固体を、40℃の真空オーブン内で一晩乾燥させた。これにより、化合物(Id)のナトリウム塩(0.35g)が固体として生じた。
製造したナトリウム塩形態1を、XRPD(表2及び図16a参照)及びTGA(図16b参照)により特性化した。
化合物(Id)のナトリウム塩形態2の製造:
51.73mgを70μlの水に加え、混合物を60℃に加熱して溶解させ、その後に150μlのiPrOHを加えた。次いで、混合物を60℃に加熱し、250μlのiPrOHを加え、混合物を60℃に加熱した。室温で放置した後、沈殿が起こった。液体を吸引し、固体部分を90℃にすると、部分的に溶解したので、それを熱から再び取り除き、ナトリウム塩形態2が得られた。
製造したナトリウム塩形態2を、XRPD(表2及び図17a参照)及びTGA(図17b参照)により特性化した。
化合物(Id)の塩酸塩の製造:
およそ500mgの化合物(Id)七水和物を秤量し、次いで3.75mLのIPAにスラリー化し、1.05当量のHClを2.5mLのIPAに加えた。原薬/対イオン/溶媒の混合物を、周囲(ambient)と40℃の間で、4時間のサイクルで温度循環させた。およそ1日後、調合物(preparation)が、40℃で溶解し、少量のゴム状物質を周囲で含むことが観察された。実験(experiment)を、周囲温度で蒸発させた。物質は不完全な蒸発及びIPA 500μL IPAを使用する再スラリー化の後にゴム状であるように見えた。
規模拡大(Scale-up)を、より少ないIPAを使用して再製造し、およそ500mgの化合物(Id)七水和物を秤量し、次いで0.9mLのIPAにスラリー化し、1.05当量のHClを2.5mLのIPAに加えた。原薬/対イオン/溶媒の混合物を、周囲と40℃の間で、4時間のサイクルで温度循環させた。およそ1日後、存在する固体が限られていたので、調合物を周囲で蒸発させた。不完全な蒸発の後、物質をスパチュラによりかき集め、遠心濾過により単離し、周囲温度で、真空下でおよそ20時間乾燥させた。
製造した塩酸塩をXRPDにより特性化した(表2及び図18参照)。
化合物(Id)の臭化水素酸塩の製造:
およそ500mgの化合物(Id)七水和物を秤量し、3.75mLのIPAにスラリー化し、1.05当量のHBrを2.5mLのIPAに加えた。原薬/対イオン/溶媒の混合物を、周囲と40℃の間で、4時間のサイクルでおよそ3日間温度循環させた。
製造した臭化水素酸塩をXRPDにより特性化した(表2及び図19参照)。
実施例4:選択した固体形態の安定性試験
安定性試験を、化合物(Id)の七水和物(HH)、二水和物(DH1)、及びカリウム塩(K+塩)に対して実施した。物質を、段ボール箱を二次的な包装材料として、密封されたポリエチレン袋に個別に包装した。安定性の間、異なるバッチを、外観、アッセイ(無水、すなわち水を含まない化合物として計算)、不純物、及び含水量に関して試験した。さらに、XRPDを、実施例3に記載の通り選択された時点で実施した。
さらに、ストレス安定性試験を、化合物(Id)の七水和物(HH)、二水和物(DH1)、及びカリウム塩(K+塩)に対して実施した。ストレス安定性試験のために、物質を、蓋のない皿中で、暗所で、40℃/75%RH、60℃、及び60℃/80%RHで保存した。
以下の方法を特性化に使用した:
LC-UV方法(アッセイ及び不純物)
LC-UVを、オートサンプラー及びDAD検出器(278nmで動作)を含むAgilent 1200 HPLCからなるAgilent HPLC又は同等品で実施した。
LC条件:カラムは、40℃で、水/アセトニトリル+2ml TFA/ml(90:10)(A)及び水/アセトニトリル+2ml TFA/ml(35:65)(B)からなる二成分勾配1.0ml/分で動作するSynergi Polar-RP 4μm;4.6×150mmであった。
勾配:
0.0分 0%B
2.0分 10%B
12.0分 100%B
14.0分 100%B
14.1分 0%B
19.0分 0%B
合計実施時間:19分
不純物の量を、メインピークの面積に対する不純物のピークの面積%として決定した。
カールフィッシャー測定(水測定)
含水量を、欧州薬局方、チャプター2.5.32(Metrohm 874 Oven Sample Processor and Metrohm 851 KF Coulometer)に従い、カールフィッシャー電量滴定により測定した。含水量を、試料の150℃への加熱により蒸発させ、水蒸気を窒素により滴定チャンバーに移し、そこでHydranal Coulomat AG Oven(商品番号34739)滴定試薬を使用して終点まで滴定した。
結果
安定性
LC-UVにより測定された0.1%未満の分解が、化合物(Id)の七水和物(HH)、カリウム塩(K+塩)、及び二水和物(DH1)のいずれにも見られた。外観、含水量、及び物理的形態(XRPD)の変化が七水和物(HH)に見られた。40℃/75%RHで3か月後に、七水和物は、外観がわずかに灰色に変わり、二水和物に変化した。25℃/60%RHで、物理的形態の明らかな変化に加えて、わずかな色の変化が経時的に見られた。結果を以下の表3に表す。
Figure 2022533050000019
カリウム塩では、結果は、試料がXRPDにより測定される通り同じ物理的形態のままであったことを示した。しかし、含水量のいくらかの変化が観察され、茶色の塊の形成も安定性試験の間に観察された。化合物(Id)のカリウム塩の結果の概要を以下の表4に示す。
Figure 2022533050000020
二水和物では、外観、含水量、又は物理的形態(XRPD)の変化は、40℃/75%RH及び25℃/60%RHの6か月の安定性試験で全く見られなかった。25℃/60%RHで10か月後ですら、物理的外観及び含水量に全く変化は観察されなかった。化合物(Id)の二水和物の結果の概要を以下の表5に示す。
Figure 2022533050000021
安定性試験の結果は、化合物(Id)の双性イオンの二水和物(DH1)が、40℃/75%RHで、及び25℃/60%RHで6か月測定して、物理的外観、含水量、及び物理的形態に関して最良の安定性を有したことを示した。
ストレス安定性
ストレス安定性試験を上述のとおり実施し、分解生成物の量を、上述のLC-UV法に基づいて測定した。
6か月保存後の不純物の総和を以下の表6に示す。
Figure 2022533050000022
表6のストレス安定性試験の結果から、試験した固体形態、特に二水和物及びカリウム塩が、化学的分解に関して比較的安定であることがわかる。
実施例5:選択された固体形態のさらなる安定性試験
以下の実施例は、化合物(Id)の七水和物(HH)、二水和物(DH1)、及び化合物(Id)のカリウム塩のさらなる特性化を説明する。
DVS
動的水蒸気収着(DVS)をさらに使用して、選択された固体形態を評価した。吸湿性及び脱水挙動はDVS分析により調査できる。DVS実験は、Surface Measurement SystemsのDVS Advantage 01装置を使用して実施した。4~10mgの固体形態の試料を分析に使用した。標的固体の水吸収/脱着を、相対湿度を約0%から約90%の間で約5~10%RHの刻みで変化させながらモニターした。
図20及び21は、DH1及びK+塩の得られた曲線を示す。
DH1では、DVS分析は、DH1の含水量が湿度範囲5~90%RHで非常に安定であることを示した。0.1%未満の水が吸収又は脱着する。
化合物(Id)のカリウム塩形態(K+塩)では、DVSは、80%RHで0.6%までの、さらに90%RHで1%の段階的な重量変化を示した。95%RHでのみ、一様な重量増加が観察されたが、曲線からは、湿度が再び低下するとすぐに水が脱着したことがわかる。第2サイクルの曲線は、第1サイクルと同じ挙動を示し、したがって結晶格子の変化は全く起こらず、塩は、湿度の変化に対して安定である。
七水和物(HH)のDVS分析は、七水和物が、結晶形態を変えずに、20%RHと95%RHの間の湿度で水を吸収し、脱着することを示した。20%未満の湿度では、七水和物(HH)は、他のより水和されていない形態に変化し、物質が高い湿度に曝されない限り七水和物には戻らない。
そのため、DVS分析から、DH1が5~80%RHの湿度範囲で非吸湿性であると結論付けることができる。
粉砕及び圧力
化合物(Id)のHH
七水和物の試料を、乳鉢及び乳棒を使用して2分間手作業で粉砕し、その後にXRPDにより分析した。
XRPDを、粉砕前のXRPDと比較した。粉砕すると、反射は少しブロードになり、非晶質ハロが見えるようになった。粉砕した試料を95%RHで1週間保存し、その後のXRPD分析は、反射が、粉砕前の最初の試料に対応したことを示した。したがって、七水和物は保存後に結晶性を回復した。
化合物(Id)のDH1
化合物(Id)のDH1の試料を、乳鉢及び乳棒を使用して2分間手作業で粉砕し、300PSIで試料に5分間圧力をかけた。
その後に、試料をXRPDにより分析した。処理の後のXRPDは、粉砕及び圧力試験の前の最初の試料のXRPDと比べて結晶性の低下の徴候を示さなかった。
さらに、化合物(Id)のDH1の別の試料を機械で粉砕した(milled)。機械で粉砕してない物質と比べて機械で粉砕した試料のXRPDは、XRPDパターンに変化を全く示さなかった。そのため、XRPDの比較は、DH1試料の結晶性に明らかな変化がなかったことを示した。
したがって、化合物(Id)のDH1が物理的ストレスに対して非常に安定であることが結論付けられる。
化合物(Id)のカリウム塩
実施例3の表2に記載のK+塩形態の試料を、乳鉢及び乳棒で粉砕するか、又はIR-pressにより5分間圧縮した。処理の後に試料をXRPDにより分析した。その後に、試料を95%RHで1週間配置し、XRPDにより再分析した。
結果:粉砕は、XRPD反射の深刻なブロードニングをもたらすが、その後の高湿度への曝露が、再び鋭い反射をもたらす。高圧への曝露も、粉砕よりも程度が低いが、XRPD反射のいくらかのブロードニングをもたらす。鋭い反射は、湿度への曝露により回復する。そのため、K+塩形態は、高湿度での保存後に結晶性を回復した。
結論としては、本実施例のDVS及び粉砕試験は、化合物(Id)の双性イオンの二水和物が、非吸湿性であるため最も安定な固体形態であり、粉砕及び圧力後に試験すると安定であることが分かったことを示した。
実施例6~10:化合物(Id)のインビトロ及びインビボでの特徴付け
実施例6a:ラット及びヒト肝細胞における式(Id)の化合物の転化
HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)を含むDMEM(ダルベッコ変法イーグル培地)(pH7.4)に懸濁されたヒト又はラット由来の肝細胞と共に、1μg/mLにおいて化合物(Id)をインキュベートした。インキュベーションでの細胞濃度は、1×106生細胞/mLであった。インキュベーションは、ガラス管内において37℃で実施し、総インキュベーション体積3.5mLであり、それぞれの試験アイテムに対して二重反復でインキュベーションを行った。肝細胞懸濁液3.5mLを37℃に設定された水浴中で10分間平衡化し、その後、DMSO(ジメチルスルホキシド)中の試験アイテムのストック溶液3.5μLを添加し、穏やかにチューブを反転させることにより、インキュベーションが開始された。インキュベーションにおける最終溶媒濃度は、0.1%DMSOであった。肝細胞懸濁液の均一性が確実になった後、0.25、5、15、30及び60分の所定の時点で600μLの試料をインキュベーションから採取した。0.5Mクエン酸中に氷冷アスコルビン酸(100mg/mL)60μL及び氷冷100mM糖酸1.4-ラクトン30μLを含有する、湿った氷上の1mL Nuncクライオチューブに、採取された体積を添加した。チューブを混合し、氷冷の20%ギ酸溶液35μLを添加した。チューブを十分に混合し、-80℃で保管して分析を待った。(Id)の投与からの(I)の分析のために使用される分析方法及び装置は、「化合物(Ic)及び(Id)の投与からの化合物(I)の分析のために使用される装置」のセクションにおいて実施例9及び10に記載の方法及び装置であった。
図7から、ラット及びヒト肝細胞の両方における(Id)から化合物(I)への時間依存的転化が示される。
実施例6b:新鮮なラット及びヒトの血液中での式(Id)の化合物の転化
ヒト血液(ドナー3名の平均)及びラット血液(ドナー45匹の平均)中の(Id)の(I)への転化を、(Id)1μg/mLでスパイクされた37℃の新鮮血液中で示し、(I)を単離血漿中で0、5、15、30及び60分において測定した。「化合物(Ic)及び(Id)の投与からの化合物(I)の分析に使用される装置」のセクションにおいて以下の実施例9及び10に記載される分析方法及び装置である。
図8から、ラット及びヒト血液の両方中の(Id)から化合物(I)への時間依存的転化が示される。
実施例7:ドーパミンアゴニスト活性
ドーパミンD1受容体アゴニズム
HD Biosciences(China)によって開発されたプロトコルを用いて、CisBioからのHTRF cAMPを使用してドーパミンD1受容体アゴニズムを測定した。簡潔には、アッセイは、細胞によって産生された天然cAMPと、XL-665で標識化されたcAMPとの競合イムノアッセイにおける細胞によるcAMPの産生を測定する、ホモジニアス時間分解-蛍光共鳴エネルギー移動(HTRF)アッセイである。クリプテート標識化抗cAMP抗体がトレーサーを可視化する。製造元からの説明書に従ってアッセイを実施した。
マイクロプレートのウェルに試験化合物を添加した(384フォーマット)。ヒトD1受容体を発現するHEK-293細胞を1000細胞/ウェルでプレーティングし、室温で30分間インキュベートした。cAMP-d2トレーサーをウェルに添加し、続いて抗cAMP抗体-クリプテート調製物を添加し、暗所で室温において1時間インキュベートした。337nmレーザー(「TRFライトユニット」)でドナーを励起し、続いて200マイクロ秒の時間窓にわたる615nm及び665nmでのクリプテート及びd2発光(繰り返し間の時間窓2000マイクロ秒/100フラッシュを測定することによってHTRF cAMPを測定した(遅延時間100マイクロ秒)。Envisionマイクロプレートリーダー(パーキンエルマー(PerkinElmer))でのHRTF測定を実施した。615nmに対して665nmにおいて発光比としてHTRFシグナルを計算した。DMSO溶媒又は30uMドーパミンを含むコントロールウェルを使用して、試験化合物について読み取られたHTRF比を0%及び100%刺激に正規化した。Xlfit4(IDBS,Guildford,Surrey,UK,モデル205)を使用して、シグモイド型用量反応(可変勾配)を用いて、非線形回帰によって試験化合物効力(EC50)を推定した。
y=(A+((B-A)/(1+((C/x)^D))))
式中、yは、試験化合物の所定の濃度に対する正規化されたHTRF比測定値であり、xは、試験化合物の濃度であり、Aは、無限化合物希釈での推定効力であり、Bは、最大効力である。Cは、EC50値であり、Dは、ヒル(Hill)勾配係数である。EC50推定値は、非依存的実験から得られ、対数平均が計算された。
ドーパミンD2受容体アゴニズム
HD Biosciences(China)によって開発されたカルシウム動員アッセイプロトコルを用いて、ドーパミンD2受容体アゴニズムを測定した。簡潔には、ヒトD2受容体を発現するHEK293/G15細胞を、密度15000細胞/ウェルにおいて透明底のマトリゲル(Matrigel)コート384ウェルプレートにプレーティングし、5%CO2の存在下において37℃で24時間増殖させた。細胞をカルシウム感受性蛍光染料Fluo8と共に、37℃において暗所で60~90分間インキュベートした。Ca2+及びMg2+を有する1×HBSSバッファー中の3倍濃縮溶液で試験化合物を調製した。化合物プレートからFLIPR(Molecular Devices)の細胞プレートに化合物を添加した後、カルシウム流入シグナルを直ちに記録した。蛍光データを正規化して、0%及び100%刺激のそれぞれの刺激なし(バッファー)及び完全刺激(ドーパミン1μM)に対する反応を得た。Xlfit4(IDBS,Guildford,Surrey,UK,モデル205)を使用して、シグモイド型用量反応(可変勾配)を用いて、非線形回帰によって試験化合物効力(EC50)を推定した。
y=(A+((B-A)/(1+((C/x)^D))))
式中、yは、試験化合物の所定の濃度に対する正規化された比測定値であり、xは、試験化合物の濃度であり、Aは、無限化合物希釈での推定効力であり、Bは、最大効力である。Cは、EC50値であり、Dは、ヒル勾配係数である。EC50推定値は、非依存的実験から得られ、対数平均が計算された。
実施例8:5-HT2Bアゴニスト活性及び結合アッセイ
5-HT2Bアゴニスト活性アッセイ
HTRF検出法を用いて、Eurofins/Cerep(France)により、イノシトール一リン酸(IP1)産生に対する化合物の作用を測定して、ヒト5-HT2B受容体での化合物(I)、(Ia)及び(Ib)のアゴニスト活性の評価を行った。簡潔には、ヒト5-HT2B受容体がトランスフェクトCHO細胞において発現された。10mM Hepes/NaOH(pH7.4)、4.2mM KCl、146mM NaCl、1mM CaCl2、0.5mM MgCl2、5.5mMグルコース及び50mM LiClを含有するバッファー中に細胞を懸濁し、次いで密度4100細胞/ウェルにおいてマイクロプレートに分配し、バッファー(基礎コントロール)、試験化合物又は参照アゴニストの存在下において37℃で30分間インキュベートした。刺激されたコントロールの測定のために、個々のアッセイウェルは、1μM 5-HTを含有した。インキュベーション後、細胞を溶解し、蛍光受容体(フルオロフェン(fluorophen)D2標識化IP1)及び蛍光供与体(ユーロピウムクリプテートで標識化された抗IP1抗体)を添加した。室温において60分後、λ(Ex)337nm並びにλ(Em)620及び665nmにおいて、マイクロプレートリーダー(Rubystar,BMG)を使用して蛍光の移行を測定した。665nmで測定されたシグナルを620nmで測定されたシグナルで割ることにより、IP1濃度を決定した(比率)。その結果を1μM 5-HTに対するコントロールの応答のパーセントとして表した。標準参照アゴニストは、5-HTであり、それを数通りの濃度でそれぞれの実験で試験して、濃度反応曲線を作成し、その曲線から、そのEC50値は、ドーパミン機能性アッセイについて上述のように計算される。
5-HT2B結合アッセイ
ヒト5-HT2B受容体に対する化合物(Id)の親和性の評価をEurofins/Cerep(フランス(France))で放射性リガンド結合アッセイにおいて決定した。50mM トリスHCl(pH7.4)、5mM MgCl2、10μMパージリン及び0.1%アスコルビン酸を含有するバッファー中の試験化合物の非存在下又は存在下において、ヒト5HT2B受容体を発現するCHO細胞から調製された膜ホモジネートを0.2nM[125I](±)DOI(1-(4-ヨード-2,5-ジメトキシフェニル)プロパン-2-アミン)と共に室温で60分間インキュベートした。非特異的な結合は、1μM(±)DOIの存在下において決定される。インキュベーション後、0.3%ポリエチレンイミン(PEI)で予浸されたガラス繊維フィルター(GF/B,Packard)を通して、試料を真空下において迅速に濾過し、96試料細胞ハーベスター(Unifilter,Packard)を使用して、氷冷50mMトリスHClで数回すすいだ。フィルターを乾燥させ、シンチレーションカクテル(Microscint 0,Packard)を使用してシンチレーション計数器(Topcount,Packard)において放射能についてカウントした。コントロール放射性リガンド特異的な結合の抑制パーセントとして結果を表す。標準参照化合物は、(±)DOIであり、それを数通りの濃度でそれぞれの実験で試験して、競合曲線が得られ、その曲線からそのIC50が計算される。
Figure 2022533050000023
実施例9:ラットにおけるPK実験
すべての実験に関して、約0.68mLの血液試料を尾又は舌下静脈から採取し、予め冷却されており、且つ水中のアスコルビン酸80μL及び100mMD-糖酸1,4ラクトン40μLからなる安定化溶液で調製されたK3EDTAチューブに血液試料を入れた。チューブを6~8回穏やかに反転させ、十分に混合し、次いで湿った氷上に置いた。遠心分離するまで、回収チューブを湿った氷上に30分までの間置いた。湿った氷から除去した後、遠心分離を直ちに開始した。遠心分離が終了した直後に試料を湿った氷上に戻した。予め冷却されたギ酸(20%)を含有する適切に標識された3つのクライオチューブのそれぞれに血漿130μLの3つの副試料を移した(チューブは、予めスパイクされており、使用前に冷蔵保存された)。チューブの蓋を直ちに取り換え、穏やかに6~8回反転させることにより、血漿溶液を完全に混合した。サンプリング後60分以内に試料を名目上-70℃において凍結保存した。遠心条件は、4℃で3000Gにおいて10分間であった。回収後、血漿を氷水上に置いた。約-70℃での最終保存。
固相抽出又は直接タンパク質沈殿に続いて、UPLC-MS/MSによって血漿試料を分析した。応答を補正する内標準を使用した、化合物(I)の特異的な質量/電荷トランジションのモニタリングによる陽イオンモードでのエレクトロスプレーを用いたMS検出。適切なノンコンパートメント技術を用いて標準ソフトウェアを使用して、濃度-時間データを分析し、誘導PKパラメーターの推定値を得た。
化合物(Ia)を投与することからの化合物(I)の分析に使用される装置:
質量分析計(LC-MS/MS)Waters Acquity-Sciex API 5000。分析カラムWaters BEH UPLC Phenyl 100×2.1mmカラム、粒径1.7μm。移動相A:20mMギ酸アンモニウム(水性)+0.5%ギ酸。移動相B:アセトニトリル。6.1分で95/5%から2/98%に移動する勾配。流量0.5mL/分。試験アイテム及び追加された分析標準のMRMモニタリング(多重反応モニタリング)。
投与及び血液サンプリング:Charles River Laboratories,Sulzfeld,GermanyによってHanウィスターラットが供給された。自動制御の人工的な12時間の明及び暗サイクルを維持した。Brogaardenから入手した標準実験室食餌(Altromin1324ペレット)がラットに与えられた。ラットは、食餌に自由にアクセスできた。研究(4週間の毒性研究)中、経管栄養法によってラットに(Ia)の用量を1日1回経口投与した。(Ia)300μg/kgが投与されたラットから、雄のサテライト動物3匹からの血液試料)を29日目の以下の時点:投与後0.5、1、2、4、6、8、12及び24時間で採取した。
化合物(Ib)の投与からの化合物(I)の分析に使用される装置:
質量分析計(LC-MS/MS)Waters Acquity -Sciex API5000。分析カラムWaters BEH UPLC Phenyl 100×2.1mmカラム、粒径1.7μm。移動相A:20mMギ酸アンモニウム(水性)+0.5%ギ酸。移動相B:アセトニトリル。6.1分で95/5%から2/98に移動する勾配。流量0.5mL/分。試験アイテム及び追加された分析標準のMRMモニタリング。
投与及び血液サンプリング:Charles River Laboratories(UK)によってHanウィスターラットが供給された。自動制御の人工的な12時間の明及び暗サイクルを維持した。標準実験室食餌(Teklad 2014C Diet)がラットに与えられた。ラットは、食餌に自由にアクセスできた。研究(26週間の毒性研究)中、経管栄養法によってラットに(Ib)の用量を1日1回経口投与した。(Ib)300μg/kgが投与されたラットから、雄のサテライト動物3匹からの血液試料を182日目の以下の時点:投与後0.5、1、2、4、8及び24時間で採取した。
化合物(Ic)及び(Id)の投与からの化合物(I)の分析に使用される装置:
質量分析計(LC-MS/MS)Waters Acquity-Waters Xevo TQ-S。分析カラムAcquity BEH C18 100×2.1mm、1.7μm。移動相A:20mMギ酸アンモニウム+0.2%ギ酸。移動相B:アセトニトリル+0.2%ギ酸。11.0分で95/5%から5/95%に移動する勾配。流量0.3mL/分。試験アイテム及び追加された分析標準のMRMモニタリング。
化合物(Id)の投与及び血液サンプリング:Charles River Laboratories,Wiga GmbH,GermanによってHanウィスターラットが供給された。自動制御の人工的な12時間の明及び暗サイクルを維持した。Brogaardenから入手した標準実験室食餌(Altromin1324ペレット)がラットに与えられた。ラットは、食餌に自由にアクセスできた。化合物(Id)を単回経口経管栄養法投与で雄のHanウィスターラットに経管栄養法によって経口投与した。化合物(Id)633μg/kgが投与されたラットから、雄の動物3匹からの血液試料を1日目の以下の時点:投与後1、2、4、6、8及び24時間で採取した。
化合物(Ic)の投与及び血液サンプリング:Envigo,UKによってHanウィスターラットが供給された。自動制御の人工的な12時間の明及び暗サイクルを維持した。標準実験室食餌Teklad 2014Cがラットに与えられた。ラットは、食餌に自由にアクセスできた。(Ic)を単回経口経管栄養法で雄のHanウィスターラットに(Ic)494μg/kgを投与した。雄の動物3匹からの血液試料を1日目の以下の時点:投与後1、2、4、6、8及び24時間で採取した。
アポモルヒネの分析に使用する装置:
質量分析計(UPCLC-MS/MS)Waters Acquity I-Class-Waters Xevo TQ-S。分析カラムAcquity HSS T3 C18 50×2.1mm、1.8μm。移動相A:10mMギ酸NH4 0.2%ギ酸:アセトニトリル(95:5)。移動相B:10mMギ酸NH4 0.2%ギ酸:アセトニトリル(5:95)。2.40分で、95/5%から5/95%に移動する勾配。流量0.3mL/分。試験アイテム及び追加された分析標準のMRM検出。
アポモルヒネの投与及び血液サンプリング:
試験用の動物は実施例10に記載の通りであった。さらに、ラットに、単回投与のアポモルヒネを皮下投与した。3000μg/kg(アポモルヒネ)を投与したラットから、雄の動物3匹からの血液試料を1日目の以下の時点:投与後SC投与の0.25、0.5、1、1と1/2、2、3、5、及び7時間で採取した。
Figure 2022533050000024
実施例10:ラット機能亢進アッセイにおける化合物(Id)/化合物(I)のPK/PD
動物
体重が200~250グラム(到着時165~190グラム)である、合計で206匹の雄のCDラット(Charles River、Germany)を試験に使用した。動物を、標準温度(22±1℃)において、且つ光制御環境(午前7時から午後8時まで点灯)において、食餌及び水に自由にアクセスさせて収容した。以下に記載される実験を、Charles River Discovery Research Services Finland Ltdの標準操作手順に従い、動物試験に関するthe national Animal Experiment Board of Finland(Elaeinkoelautakunta、ELLA)authorityに従って実施した。
歩行活動試験、オープンフィールド
試験装置は、正方形のプレキシガラスアリーナ(寸法40×40×40cm)であり、その中でラットの移動経路が活動モニター(Med.Associates Inc.)により記録される。試験期間が開始される前にラットをその試験ケージに60分間慣らす。慣らしが完了したら、動物を化合物又はビヒクルのいずれかで処置し、オープンフィールド装置内に戻した。測定される主要な試験パラメーターは歩行距離である(5分区切りで記録)。最初の処置を受けた後の全体の測定時間は、360分であった。試験における総経過観察期間は、慣らしの60分を含む420分であった。
結果
化合物(Id)の経口投与をラット歩行活動アッセイにおいて評価し、次いでこの機能的読み取り値は、化合物(I)の血漿濃度と相関した。アポモルヒネ及びプラミペキソールも、このアッセイにおいて対照薬(すなわちパーキンソン病分野における公知の標準治療(SOC))として同時に試験して、血漿濃度をアポモルヒネに関して分析した。
図2に示される通り、化合物(Id)(10~300μg/kg、経口)は歩行活動を増加させ、効果は投与のおよそ2時間後に始まり(およそ180分の時点)、記録の最後(415分の時点)まで続いた。対照的に、アポモルヒネ(3mg/kg、皮下)により誘導された歩行活動の増加(機能亢進)は即時であるが、効果が投与後1.5時間で消えるために(150分の時点)短時間しか続かない。プラミペキソール(0.3mg/kg、皮下)も活動の増加を誘導するが、その効果は投与後約1時間で現われ、2.5時間後に消える(270分の時点)。図3に見られる総移動距離は、試験した化合物(Id)と2種の対照薬の両方に著しく増加した活性を実証し、この効果は、ドーパミンアゴニストから予想されるものである。
歩行活動評価と並行して、血漿試料を、化合物(Id))で処置した動物で投与後の6つの異なる時点(1.5、2、3、4、5、及び7時間)でサテライト動物から採取した。薬物動態的分析は、化合物(Id)(100μg/kg、経口)の行動上の効果が化合物(I)の血漿濃度と相関することを実証し(図4参照)、化合物(Id)の行動上の効果が化合物(Id)自体ではなく化合物(I)により推進されることを実証している。皮下投与されたアポモルヒネの(投与後1.25、1.5、2、3、5、及び7時間の)対応する曝露分析は、アポモルヒネの血漿濃度と機能亢進挙動との間の相関をもたらした(図5参照)。
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Claims (18)

  1. 式(Id)
    Figure 2022533050000025

    の化合物の固体形態であって、
    a)前記化合物(Id)の双性イオンの形態;
    b)前記式(Id)の化合物のアルカリ金属塩;及び
    c)前記式(Id)の化合物のハロゲン塩
    から選択される固体形態。
  2. 前記固体形態が結晶性形態である、請求項1に記載の固体形態。
  3. 前記固体形態が、前記化合物(Id)の双性イオンの二水和物、前記化合物(Id)の双性イオンの七水和物、及び前記化合物(Id)のカリウム塩からなる群から選択される、請求項1及び2のいずれか一項に記載の固体形態。
  4. 前記固体形態が、前記化合物(Id)の双性イオンの前記二水和物又は前記化合物(Id)の前記カリウム塩である、請求項1~3のいずれか一項に記載の固体形態。
  5. 前記固体形態が、表2、(a)群において二水和物に関して列記される1個又は複数のXRPDピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする前記二水和物である、請求項1~4のいずれか一項に記載の固体形態。
  6. 前記固体形態が、以下の2θ角±0.2°2θ:10.4、11.6、12.3及び13.1及び13.6°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする前記二水和物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の固体形態。
  7. 前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:14.3、15.6、16.0、16.8及び18.5°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、請求項6のいずれか一項に記載の固体形態。
  8. 前記固体形態が、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られる、本質的に図8aに描写されるX線粉末回折パターンを特徴とする結晶形態である、請求項2~7のいずれか一項に記載の固体形態。
  9. 前記固体形態が、熱重量分析を使用して測定されるなど、約30℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約7.6%(重量比)の重量減少を示す、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体形態。
  10. 前記固体形態が、表2、(a)群においてカリウム塩に関して列記される1個又は複数のXRPDピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるX線粉末回折パターンを特徴とする前記カリウム塩である、請求項1~2のいずれか一項に記載の固体形態。
  11. 前記カリウム塩が、以下の2θ角±0.2°2θ:3.0、9.0、12.6、13.6、及び15.0°のピークを含む、CuKα1線(λ=1.5406Å)を使用して得られるXRPDを特徴とする結晶形態を有する、請求項10に記載の固体形態。
  12. 前記X線粉末回折パターンが、以下の2θ角±0.2°2θ:17.1、18.0、18.4、18.8及び19.4°のピークからなる群から選択される1個又は複数のピークをさらに含む、請求項11に記載の固体形態。
  13. 熱重量分析を使用して測定されるなど、約20℃から約150℃に加熱される場合(加熱速度10℃/分)、初期重量に対して約1%未満(重量比)の重量減少を示す、請求項1~3及び11~12のいずれか一項に記載の固体形態。
  14. 医薬として使用するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の式(Id)の化合物の固体形態。
  15. 治療有効量の、請求項1~13のいずれか一項に記載の式(Id)の化合物の固体形態及び1種又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  16. パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害;又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療に使用するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の式(Id)の化合物の固体形態。
  17. パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害;又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療の方法であって、治療有効量の、請求項1~13のいずれか一項に記載の式(Id)の化合物の固体形態の、それを必要とする患者への投与を含む方法。
  18. パーキンソン病、ハンチントン病、下肢静止不能症候群若しくはアルツハイマー病などの神経変性疾患若しくは障害の治療;又は統合失調症、注意欠陥多動障害若しくは薬物嗜癖などの精神神経疾患若しくは障害の治療のための医薬の製造における、請求項1~13のいずれか一項に記載の式(Id)の化合物の固体形態の使用。
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