JP2022526844A - 筋肉量及び酸化的代謝を増加させるための組成物及び方法 - Google Patents

筋肉量及び酸化的代謝を増加させるための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

筋肉量、筋肉の酸化能力、及び筋肉機能を向上させるため、及び、筋ジストロフィー、特に肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型を治療するための、式(I)及び/または式(VII)の化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の組成物及び使用方法が開示される。TIFF2022526844000034.tif89128

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月12日出願の米国仮出願第62/833,037号に対する優先権を主張し、当該文献は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、一般に、医薬の分野に関する。より具体的には、本発明は、筋肉量及び筋肉機能を向上させるため、及び、筋ジストロフィー、特に肢帯型筋ジストロフィー2A型を治療するための組成物及び方法に関する。
筋ジストロフィーは、30種類を超える遺伝性疾患の一群である。筋ジストロフィーは、筋力低下及び筋肉量低下を引き起こすものであり、幼年期を含めて、人生のいずれの時期にも見られ得る。筋ジストロフィーは患者の筋力低下に伴って悪化し、最終的には身体障害状態が引き起こされ得る。肢帯型筋ジストロフィーは、通常、四肢近位筋及び帯筋で顕在化し、これらの筋肉の筋力低下及び萎縮を引き起こす。肢帯型筋ジストロフィー2A型(LGMD2A/R1)は、最も一般に見られる形態の肢帯型筋ジストロフィーであり、症例の約30パーセントを占めている。この形態の肢帯型筋ジストロフィーは、心合併または知的障害を伴わずに四肢近位筋及び帯筋の筋力低下が対称性に進行することによって特徴付けられる常染色体劣性肢帯型筋ジストロフィーである。同様の臨床表現型が現れるLGMD D1と命名された常染色体優性型も存在する。
現在のところ、いずれの形態の筋ジストロフィーについても治療方法は存在しない。現在の第一選択治療方法には、理学療法、整形外科機器、手術、及び投薬が含まれる。治療は、症状を和らげ、合併症を予防することを主眼とする。例えば、現在のLGMD2A治療は、可動性を維持し、合併症を予防することを第一目的とする。したがって、筋ジストロフィーを治療するための組成物及び方法が必要とされている。
式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物が、筋肉量、筋肉機能、及び/または酸化的代謝を向上させ得ることが特定されている。こうした化学物質は、筋ジストロフィー(肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型など)の治療において有効であり得る。
ある特定の実施形態は、式I
Figure 2022526844000002
の化学構造を有するAMBMP類似体化合物を対象とし、
式中、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;Xは、下記の式II、式III、式IV、または式Vの化学構造を有する基から選択され;
Figure 2022526844000003
式IIについて、Zは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRから選択され、Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールから選択され;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し;Jは、H、アルキル、またはOR10から選択され;R10は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH11(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R11は、OH、NH、またはアルコキシであり;Jは、H、アルキル、またはOR12から選択され;R12は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH13(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R13は、OH、NH、またはアルコキシであり;
Figure 2022526844000004
式IIIについて、Mは、O、NH、またはCHから選択され;
Figure 2022526844000005
式Vについて、R14は、Hまたはアルコキシであり、R15は、Hまたはアルコキシであり;
式Iは、下記の式VIではない。
Figure 2022526844000006
いくつかの態様では、Xは、式IIである。いくつかの特定の態様では、Xは、式IIであり、Jは、OCHである。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIである。図1には、こうした化合物のさまざまな例が示される。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、Jは、OR10である。図1A~1Lには、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CFであり、図1Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CH(CHであり、図1Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、Hであり、図1Cには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHであり、図1Dには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHCHであり、図1Eには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、C(CHであり、図1Fには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHOCHであり、図1Gには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHOCHCHOCHCHOCHであり、図1Hには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHOCHCHNHであり、図1Iには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHNHであり、図1Jには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCHNHであり、図1Kには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R10は、CHCONHであり、図1Lには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、Hであり、Zは、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRから選択され、Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールから選択され;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成する。図1M~1Pには、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、NRであり、R及びRは、一緒になって4員の複素環を形成し、図1Mには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、NHCHであり、図1Nには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、NHであり、図1Oには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、CHであり、図1Pには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、Hであり、Jは、Hであり、Zは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRから選択され、Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールから選択され;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成する。図1Q~1T、図1V、図1X~1Z、及び図1AAには、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCFであり、図1Qには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHであり、図1Rには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHCHであり、図1Sには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、NRであり、R及びRは、一緒になって4員の複素環を形成し、図1Tには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられているもののうちの1つ以上が除外され得る。いくつかの特定の態様では、Zは、OC(CHであり、図1Vには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHCONHであり、図1Xには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHCHNHであり、図1Yには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHCHNHCHCHであり、図1Zには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Zは、OCHNHCHCH(CHであり、図1AAには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、OCHであり、Zは、Hであり、図1Uには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、OHであり、Zは、Hであり、図1Wには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCFであり、Jは、OCHであり、Zは、Hであり、図1BBには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIIであり、Mは、O、NH、またはCHである。図2には、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Mは、Oであり、図2Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Mは、NHであり、図2Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Mは、CHであり、図2Cには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられているもののうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IVであり、図3には、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成する。図4には、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、Hであり、Rは、CHであり、図4Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、CHであり、Rは、CHであり、図4Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R及びRは、一緒になって4員の複素環を形成し、図4Cには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R及びRは、一緒になって5員の複素環を形成し、図4Dには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、Hであり、Rは、p-CCHCNであり、図4Eには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、Hであり、Rは、p-CCHCCHであり、図4Fには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、Hであり、Rは、p-CCHCHであり、図4Gには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合である。図5には、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、CHであり、Rは、Hであり、図5Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、図5Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、R及びRは、H、アルキル基、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成する。図6には、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、Rは、CHであり、Rは、Hであり、図6Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し、図6Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式Vであり、R14は、HまたはOCHであり、R15は、HまたはOCHである。図7には、こうした化合物のさまざまな例が示される。いくつかの特定の態様では、R14は、OCHであり、R15は、OCHであり、図7Aには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの特定の態様では、R14は、OCHであり、R15は、Hであり、図7Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの実施形態では、このパラグラフにおいて論じられている化合物のうちの1つ以上が除外され得る。
いくつかの態様では、式Iの化学構造を有する化合物は、図18Aに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、Rは、CHであり、Rは、CHであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、CHであり、Zは、Hであり、図18Bには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、CHであり、Zは、Hであり、R及びRは、一緒になって5員の複素環を形成し、図18Cには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、OHであり、Zは、Hであり、図18Dには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。いくつかの態様では、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、CHであり、Rは、CHであり、Xは、式IIであり、Jは、OCHであり、Jは、OHであり、Zは、Hであり、図18Eには、この化合物の非限定的な化学構造が示される。
ある特定の実施形態は、式VII
Figure 2022526844000007
の化学構造を有するAMBMP類似化合物を対象とし、
式中、R、R、R、及びRは、式Iに関して上に定義されるものであり、R16及びR17は、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるものであり得るか、またはR16及びR17は、一緒になって4~8員のシクロアルキル環もしくは複素環を形成する。各R18は、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり得る。各R19は、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり得る。hは、0、1、2、3、または4であり得る。kは、1、2、3、4、または5であり得る。いくつかの特定の態様では、R16及びR17は、H、メチル、カルボキシレート、カルボキサミドから独立して選択され得るか、またはR16及びR17は、一緒になって4~8員のシクロアルキル環を形成する。
式VIIは、式VIではない。いくつかの態様では、式VIIは、式Iであり得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Aに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Bに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Cに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Dに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Eに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Fに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Gに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Hに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Iに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Jに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Kに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Lに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Mに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Nに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Oに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。いくつかの態様では、式VIIの化学構造を有する化合物は、図19Pに示される、当該化合物の非限定的な化学構造を有し得る。
ある特定の実施形態は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の組成物及び使用方法を対象とする。ある特定の実施形態は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を含む医薬組成物を対象とする。いくつかの態様では、医薬組成物は、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの態様では、医薬組成物は、医薬的に許容可能な担体を含み得る。ある態様では、医薬組成物は、医薬的に許容可能な医薬品添加物を含み得る。いくつかの実施形態では、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物のうちの1つ以上が除外され得る。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
ある特定の実施形態は、治療方法を対象とし、この治療方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物を、それを必要とする対象に有効量で投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの態様では、対象は、筋ジストロフィーを有すると判定されている。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーである。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型である。いくつかの態様では、対象は、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている。いくつかの態様では、対象は、悪液質またはサルコペニアを有すると判定されている。ある態様では、対象は、がんを有すると判定されている。ある態様では、対象は、ミオパチーを有すると判定されている。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
ある特定の実施形態は、対象における筋ジストロフィーを治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーである。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィー2A型である。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーR1型である。いくつかの特定の態様では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーD1型である。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、方法による筋ジストロフィーの症状または合併症の抑制率及び/または低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における筋萎縮症を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの態様では、対象は、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている。いくつかの実施形態では、対象は、筋萎縮症、または筋萎縮症を引き起こす疾患もしくは筋萎縮症と関連する疾患についての検査を受けている。いくつかの実施形態では、対象は、筋萎縮症に対する1つ以上の治療で以前に治療されている。いくつかの実施形態では、筋萎縮症に対する治療の1つ以上は、処方された化学療法である。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、方法による筋萎縮症の症状または合併症の抑制率及び/または低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における悪液質またはサルコペニアを治療するための方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、対象は、がんであると診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、床上安静の指示を受けている。いくつかの実施形態では、対象は、加齢性サルコペニアであると診断されている。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、方法による悪液質またはサルコペニアの症状または合併症の抑制率及び/または低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における筋肉量を増加させる方法、または対象における筋肉量の低下と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、筋肉量の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における酸化的代謝を増加させる方法、または対象における酸化的代謝の低下と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、酸化的代謝の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における筋力を向上させる方法、または対象における筋力の低下と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、筋力の向上率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における筋肉機能を改善する方法、または対象における筋肉機能の減退と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、筋肉機能の改善率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における変性筋線維の数を低減する方法、または対象における変性筋線維の増加と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、変性筋線維の数の低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における再生筋線維の数を増加させる方法、または対象における再生筋線維の減少と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、再生筋線維の数の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を増加させる方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、少なくとも1つの遺伝子の発現の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現の減少と関連する疾患を治療する方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、方法による疾患の症状または合併症の抑制率及び/または低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
ある特定の実施形態は、対象におけるミオパチーを治療するための方法を対象とし、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。ミオパチーには、例えば、リアノジン受容体及び/またはジヒドロピリジン受容体(DHPR)の変異に起因する疾患、ならびにネマリンミオパチーが含まれる。いくつかの実施形態では、方法は、ネマリンミオパチーを治療するためのものである。ミオパチーの別の例は、本明細書に記載のものである。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、方法によるミオパチーの症状または合併症の抑制率及び/または低減率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
いくつかの実施形態では、対象の筋肉量は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の筋肉量と比較して増加する。いくつかの実施形態では、対象の筋力は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の筋力と比較して増加する。いくつかの実施形態では、対象の筋肉機能は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の筋肉機能と比較して改善する。いくつかの実施形態では、対象における変性筋線維の数は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の対象における変性筋線維の数と比較して減少する。いくつかの実施形態では、対象における再生筋線維の数は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の対象における再生筋線維の数と比較して増加する。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、筋肉量の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
いくつかの実施形態では、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の当該遺伝子の発現と比較して増加する。いくつかの態様では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物のうちの1つ以上が投与される。いくつかの実施形態では、方法は、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを測定または決定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。場合によっては、少なくとも1つの遺伝子の発現の増加率は、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、10%、もしくは5%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、カルパイン3遺伝子に変異を有する。いくつかの実施形態では、対象は、カルパイン3遺伝子に変異を有することが判定されている。いくつかの実施形態では、対象のカルパイン3遺伝子のすべてまたは一部の配列が決定される。いくつかの実施形態では、方法は、対象のカルパイン3遺伝子が変異しているかどうかを判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象は、ランソプラゾールまたはラベプラゾールでの胃腸疾患または胃腸状態の治療を受けていない。いくつかの実施形態では、対象は、ランソプラゾールまたはラベプラゾールが投与される時点で胃腸疾患または胃腸状態の症状をいずれも患っていない。いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載の筋障害であると診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、CaMKIIに欠損を有することが判定されている。欠損は、CaMKIIの活性または発現を測定することによって判定されるか、あるいはCaMKIIシグナル伝達の活性もしくは発現(下流標的の発現もしくは活性)またはCaMKII依存性の遺伝子発現を決定することによって判定され得る。いくつかの実施形態では、方法は、CaMKIIの発現レベルまたは活性レベルを決定することをさらに含む。遺伝子及び/またはタンパク質の発現レベルまたは活性レベルは、当該技術分野で知られる方法によって決定することができ、こうした方法は、例えば、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)、リアルタイムPCR、サザンブロット、またはウエスタンブロット分析を実施するものなどである。他の適用可能な方法については、当該技術分野で知られ、及び/または本明細書に記載されている。
いくつかの実施形態では、投与経路は、経口経路、非経口経路、皮下経路、腹腔内経路、または筋肉内経路である。いくつかの実施形態では、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物は、局所投与される。いくつかの実施形態では、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物は、筋肉組織に投与される。いくつかの実施形態では、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物は、複数回にわたって投与される。いくつかの態様では、図1Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Cに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Dに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Eに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Fに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Gに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Hに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Iに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Jに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Kに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Lに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Mに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Nに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Oに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Pに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Qに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Rに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Sに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Tに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Uに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Vに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Wに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Xに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Yに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1Zに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1AAに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図1BBに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図2Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図2Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図2Cに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図3に示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Cに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Dに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Eに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Fに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図4Gに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図5Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図5Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図6Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図6Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図7Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図7Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図18Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図18Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図18Cに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図18Dに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図18Eに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Aに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Bに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Cに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Dに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Eに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Fに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Gに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Hに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Iに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Jに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Kに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Lに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Mに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Nに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Oに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、図19Pに示される化学構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物が有効量で投与される。いくつかの態様では、本開示の化合物の組み合わせが投与される。いくつかの実施形態では、こうした化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
他の実施形態は、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のいずれかを対象とする。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。
本発明の内容では、少なくとも下記の62個の実施形態が開示される。実施形態1は、式I
Figure 2022526844000008
の化学構造を有する化合物を対象とし、
式中、R及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;Xは、下記の式II、式III、式IV、または式Vの化学構造を有する基であり;
Figure 2022526844000009
式中、Zは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRであり;Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールであり;R及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し、
は、H、アルキル、またはOR10から選択され;R10は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH11(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R11は、OH、NH、またはアルコキシであり、
は、H、アルキル、またはOR12から選択され;R12は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH13(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R13は、OH、NH、またはアルコキシであり;
Figure 2022526844000010
式中、Mは、O、NH、またはCHであり;
Figure 2022526844000011
式中、R14は、Hまたはアルコキシであり、R15は、Hまたはアルコキシであり;
式Iは、下記の式VIではない。
Figure 2022526844000012
実施形態2は、実施形態1に記載の化合物を対象とし、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIである。実施形態3は、実施形態1に記載の化合物を対象とし、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、Jは、OR10である。実施形態4は、実施形態3に記載の化合物を対象とし、R10は、H、CF、CHCH、CH(CH、CHCHCH、CHCHOCH、CHCHOCHCHNH、CHCHOCHCHOCHCHOCH、CHNH、CHCHNH、またはCHCONHである。実施形態5は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物を対象とし、前記化合物は、医薬的に許容可能な担体をさらに含む。実施形態6は、対象における筋ジストロフィーを治療する方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態7は、実施形態6に記載の方法を対象とし、前記筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーである。実施形態8は、実施形態6に記載の方法を対象とし、前記筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型である。実施形態9は、対象における筋萎縮症を治療する方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態10は、実施形態9に記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている。実施形態11は、実施形態9~10のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症、または筋萎縮症を引き起こす疾患もしくは筋萎縮症と関連する疾患についての検査を受けている。実施形態12は、実施形態9~11のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症に対する1つ以上の治療で以前に治療されている。実施形態13は、実施形態12に記載の方法を対象とし、前記筋萎縮症に対する治療の1つ以上は、処方された化学療法である。実施形態14は、対象における悪液質またはサルコペニアを治療するための方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態15は、実施形態14に記載の方法を対象とし、前記対象は、がんであると診断されている。実施形態16は、実施形態14または実施形態15のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、床上安静の指示を受けている。実施形態17は、実施形態14~16のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、加齢性サルコペニアであると診断されている。実施形態18は、対象における筋肉量を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態19は、対象における筋力を向上させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態20は、対象における筋肉機能を改善する方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態21は、対象における変性筋線維の数を低減する方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態22は、対象における再生筋線維の数を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態23は、対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態1~4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態24は、実施形態6~23のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、カルパイン3遺伝子に変異を有する。実施形態25は、実施形態6~24のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、CaMKIIに欠損を有することが判定されている。実施形態26は、実施形態6~25のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記方法は、CaMKIIの発現レベルまたは活性レベルを決定することをさらに含む。実施形態27は、実施形態6~26のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記化合物は、経口投与、非経口投与、皮下投与、腹腔内投与、または筋肉内投与される。実施形態28は、実施形態6~27のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記化合物は、局所投与される。実施形態29は、実施形態28に記載の方法を対象とし、前記化合物は、筋肉組織に投与される。実施形態30は、実施形態6~29のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、ヒトである。
実施形態31は、式VII
Figure 2022526844000013
の化学構造を有する化合物を対象とし、
式中
及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;R16及びR17は、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR16及びR17は、一緒になって4~8員のシクロアルキル環もしくは複素環を形成し;各R18は、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;各R19は、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;hは、0、1、2、3、または4であり;kは、1、2、3、4、または5であり、
式VIIは、式VI
Figure 2022526844000014
ではない。
実施形態32は、実施形態31に記載の化合物を対象とし、前記化合物は、式I
Figure 2022526844000015
の化学構造を有し、
式中、R及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRは、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRは、一緒になって6員の複素環を形成し;Xは、下記の式II、式III、式IV、または式Vの化学構造を有する基であり;
Figure 2022526844000016
式中、Zは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRであり;Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールであり;R及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し、
は、H、アルキル、またはOR10から選択され;R10は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH11(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R11は、OH、NH、またはアルコキシであり、
は、H、アルキル、またはOR12から選択され;R12は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH13(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R13は、OH、NH、またはアルコキシであり;
Figure 2022526844000017
式中、Mは、O、NH、またはCHであり;
Figure 2022526844000018
式中、R14は、Hまたはアルコキシであり、R15は、Hまたはアルコキシである。実施形態33は、実施形態32に記載の化合物を対象とし、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIである。実施形態34は、実施形態32に記載の化合物を対象とし、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、Rは、Hであり、R及びRは、5員の複素環を形成する結合であり、Xは、式IIであり、Zは、Hであり、Jは、Hであり、Jは、OR10である。実施形態35は、実施形態34に記載の化合物を対象とし、R10は、H、CF、CHCH、CH(CH、CHCHCH、CHCHOCH、CHCHOCHCHNH、CHCHOCHCHOCHCHOCH、CHNH、CHCHNH、またはCHCONHである。実施形態36は、実施形態31に記載の化合物を対象とし、前記化合物は、図1~7、図18、及び図19に記載の化合物のいずれか1つであり、AMBMP類似体1、AMBMP類似体2、AMBMP類似体3、AMBMP類似体4、AMBMP類似体5、AMBMP類似体6、AMBMP類似体7、AMBMP類似体8、AMBMP類似体9、AMBMP類似体10、AMBMP類似体11、AMBMP類似体12、AMBMP類似体13、AMBMP類似体14、AMBMP類似体15、AMBMP類似体16、AMBMP類似体17、AMBMP類似体18、AMBMP類似体19、AMBMP類似体20、AMBMP類似体21、AMBMP類似体22、AMBMP類似体23、AMBMP類似体24、AMBMP類似体25、AMBMP類似体26、AMBMP類似体27、AMBMP類似体28、AMBMP類似体29、AMBMP類似体30、AMBMP類似体31、AMBMP類似体32、AMBMP類似体33、AMBMP類似体34、AMBMP類似体35、AMBMP類似体36、AMBMP類似体37、AMBMP類似体38、AMBMP類似体39、AMBMP類似体40、AMBMP類似体41、AMBMP類似体42、AMBMP類似体43、AMBMP類似体44、AMBMP類似体45、AMBMP類似体46、AMBMP類似体47、AMBMP類似体48、AMBMP類似体49、AMBMP類似体50、AMBMP類似体51、AMBMP類似体52、AMBMP類似体53、AMBMP類似体54、AMBMP類似体55、AMBMP類似体56、AMBMP類似体57、AMBMP類似体58、AMBMP類似体59、AMBMP類似体60、AMBMP類似体61、AMBMP類似体62、AMBMP類似体63、AMBMP類似体64、AMBMP類似体65、AMBMP類似体66のいずれか1つなど、AMBMP類似体1、AMBMP類似体2、AMBMP類似体3、AMBMP類似体4、AMBMP類似体5、AMBMP類似体6、AMBMP類似体8、AMBMP類似体17、AMBMP類似体21、AMBMP類似体25、AMBMP類似体38、AMBMP類似体39、またはAMBMP類似体40のいずれか1つなどである。実施形態37は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物を含む組成物を対象とし、前記組成物は、医薬的に許容可能な担体をさらに含む。実施形態38は、対象における筋ジストロフィーを治療する方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態39は、実施形態38に記載の方法を対象とし、前記筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーである。実施形態39は、実施形態38に記載の方法を対象とし、前記筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型である。実施形態40は、対象における筋萎縮症を治療する方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態42は、実施形態41に記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている。実施形態43は、実施形態41~42のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症、または筋萎縮症を引き起こす疾患もしくは筋萎縮症と関連する疾患についての検査を受けている。実施形態44は、実施形態41~43のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、筋萎縮症に対する1つ以上の治療で以前に治療されている。実施形態45は、実施形態44に記載の方法を対象とし、前記筋萎縮症に対する治療の1つ以上は、処方された化学療法である。実施形態46は、対象における悪液質またはサルコペニアを治療するための方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態47は、実施形態46に記載の方法を対象とし、前記対象は、がんであると診断されている。実施形態48は、実施形態46または実施形態47に記載の方法を対象とし、前記対象は、床上安静の指示を受けている。実施形態49は、実施形態46~48のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、加齢性サルコペニアであると診断されている。実施形態50は、対象における筋肉量を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態51は、対象における筋力を向上させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態52は、対象における筋肉機能を改善する方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態53は、対象における変性筋線維の数を低減する方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態54は、対象における再生筋線維の数を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態55は、対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を増加させる方法を対象とし、前記方法は、実施形態31~36のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む。実施形態56は、実施形態38~55のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、カルパイン3遺伝子に変異を有する。実施形態57は、実施形態38~56のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、CaMKIIに欠損を有することが判定されている。実施形態58は、実施形態38~57のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記方法は、CaMKIIの発現レベルまたは活性レベルを決定することをさらに含む。実施形態59は、実施形態38~58のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記化合物は、経口投与、非経口投与、皮下投与、腹腔内投与、または筋肉内投与される。実施形態60は、実施形態38~59のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記化合物は、局所投与される。実施形態61は、実施形態60に記載の方法を対象とし、前記化合物は、筋肉組織に投与される。実施形態62は、実施形態38~61のいずれか1つに記載の方法を対象とし、前記対象は、ヒトである。
「対象」、「個体」、または「患者」は、本明細書で互換的に使用され、脊椎動物(例えば、霊長類、哺乳類、またはヒト)を指す。哺乳類には、限定されないが、ウマ、イヌ、ウシ、ヒツジ、マウス、ラット、サル、ヒト、家畜、競技用動物、及びペットが含まれる。疾患の臨床徴候をいずれも示さない任意の臨床研究試験参加対象、または疫学研究に関与する対象、または対照として使用される対象もまた、対象として含まれることが意図される。
本明細書で使用される「含む」という用語は、組成物及び方法が記載要素を含むが、他の要素を排除しないことを意味することが意図される。「から本質的になる」は、組成物及び方法の定義に使用される場合、記載の目的のための組み合わせに対していずれかの本質的な重要性を有する他の要素を排除することを意味するものとする。本開示の医薬組成物の文脈での「から本質的になる」は、記載の活性薬剤をすべて含み、記載されない追加の活性薬剤はいずれも排除するが、活性成分ではない他の組成物成分は排除しないことが意図される。したがって、本明細書で定義される要素から本質的になる組成物は、単離精製方法由来の微量混入物、ならびに医薬的に許容可能な担体(リン酸緩衝生理食塩水、保存剤、及び同様のものなど)を排除しないものであるということになる。「からなる」は、無視できない量の他の成分要素と、本発明の組成物を投与するための他の実質的な方法ステップ、または組成物を得るための他のプロセスステップもしくは所期の結果を達成するための他のプロセスステップと、を排除することを意味するものとする。本発明の範囲には、こうした移行用語のそれぞれによって定義される実施形態が含まれる。
「改善すること」、「抑制すること」、もしくは「低減すること」という用語、またはこれらの用語の任意の変形形態は、特許請求の範囲及び/または本明細書で使用される場合、所望の結果を達成するための任意の測定可能な減少または完全な抑制を含む。
本明細書で使用される「治療すること(treating)」、「治療(treatment)」、または「治療(therapy)」は、有益または所望の臨床結果を得るための手法である。これには、症状の軽減、または実施例を含めて本開示を通じて記載される任意の適切な結果が含まれる。さらに、こうした用語は、状態または疾患の少なくとも1つの症状の治癒ならびに改善を包含することが意図される。
1つ以上の組成物の使用は、本明細書に記載の方法に基づいて実施され得る。1つ以上の組成物の使用は、本明細書に記載の方法に従って治療用薬剤の調製において実施され得る。実施形態は、本出願を通じて他にも論じられる。本開示の一態様に関して論じられるいずれかの実施形態は、本開示の他の態様にも適用され、逆もまた同様である。実施例セクションに記載の実施形態は、本明細書に記載の技術の態様すべてに適用可能な実施形態であることが理解されよう。
本明細書で使用される「または」ならびに「及び/または」という用語は、複数の要素を組み合わせて説明するか、または複数の要素を互いに排他的に説明するために利用される。例えば、「x、y、及び/またはz」は、「x」単独、「y」単独、「z」単独、「x、y、及びz」、「(x及びy)またはz」、「xまたは(y及びz)」、あるいは「xまたはyまたはz」を指し得る。x、y、またはzが一実施形態から明確に除外され得ることが明確に企図される。
本出願を通じて、「約」という用語は、細胞生物学分野でのその明白かつ通常の意味に従って使用されることで、値の決定に用いられる機器または方法に対する誤差の標準偏差を値が含むことを示す。
「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」、「含む(containing)」、または「によって特徴付けられる」と同義であり、包含的または非限定的であり、記載されない追加の要素または方法ステップを排除しない。「からなる」という語句は、特定されない要素、ステップ、または成分はいずれも排除する。「から本質的になる」という語句は、記載の主題の範囲を、特定の材料またはステップと、その基本的かつ新規の特徴に実質的に影響を与えないものと、に限定する。「含む(comprising)」という用語の文脈で説明される実施形態は、「からなる」または「から本質的になる」という用語の文脈でも実施し得ることが企図される。
本発明の一実施形態に関して論じられる限定はいずれも、本発明の任意の他の実施形態に適用され得ることが明確に企図される。さらに、本発明の組成物はいずれも、本発明の任意の方法において使用され得るものであり、本発明の方法はいずれも、本発明の任意の組成物を得るため、または利用するために使用され得る。実施例に示される実施形態の態様は、異なる実施例中の他の箇所または本出願中の他の箇所(発明の概要、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、及び図面の簡単な説明など)で論じられる実施形態の状況において実施され得る実施形態でもある。
「治療的に有効な量」という用語は、疾患または状態が治療または抑制される薬物量を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のタンパク質及び/または遺伝子の活性及び/または発現が、治療的に有効な量によって抑制される率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、もしくは10%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のタンパク質及び/または遺伝子の活性及び/または発現が、治療的に有効な量によって増加する率は、少なくともまたは多くともまたは正確に、10000%、1000%、500%、200%、100%、99%、98%、96%、94%、92%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、40%、30%、20%、もしくは10%、またはそこから導き出せる任意の範囲である。
「a」または「an」という言葉の使用は、特許請求の範囲及び/または本明細書において「含む」という用語と併用される場合、「1つ」を意味し得るが、「1つ以上」、「少なくとも1つ」、及び「1つまたは複数」の意味とも合致する。
本発明の他の目的、特徴、及び利点は、後述の詳細な説明から明らかとなるであろう。しかしながら、詳細な説明及び具体例は、本発明の好ましい実施形態を示すものではあるが、この詳細な説明から本発明の趣旨及び範囲の中でのさまざまな変更及び改変が当業者に明らかになるであろうから、単に例として与えられるものにすぎないことを理解されたい。
下記の図面は、本明細書の一部を形成するものであり、本発明のある特定の態様をさらに示すために含められる。本明細書に示される特定の実施形態の詳細な説明と併せてこうした図面の1つ以上を参照することによって本発明の理解を深めることができる。
AMBMP類似体1を示す。 AMBMP類似体2を示す。 AMBMP類似体3を示す。 AMBMP類似体4を示す。 AMBMP類似体5を示す。 AMBMP類似体6を示す。 AMBMP類似体7を示す。 AMBMP類似体8を示す。 AMBMP類似体9を示す。 AMBMP類似体10を示す。 AMBMP類似体11を示す。 AMBMP類似体12を示す。 AMBMP類似体13を示す。 AMBMP類似体14を示す。 AMBMP類似体15を示す。 AMBMP類似体16を示す。 AMBMP類似体17を示す。 AMBMP類似体18を示す。 AMBMP類似体19を示す。 AMBMP類似体20を示す。 AMBMP類似体21を示す。 AMBMP類似体39を示す。 AMBMP類似体40を示す。 AMBMP類似体41を示す。 AMBMP類似体42を示す。 AMBMP類似体43を示す。 AMBMP類似体44を示す。 AMBMP類似体45を示す。 AMBMP類似体22(M=O)を示す。 AMBMP類似体23(M=NH)を示す。 AMBMP類似体24(M=CH)を示す。 AMBMP類似体25を示す。 AMBMP類似体26を示す。 AMBMP類似体27を示す。 AMBMP類似体28を示す。 AMBMP類似体29を示す。 AMBMP類似体30を示す。 AMBMP類似体31を示す。 AMBMP類似体32を示す。 AMBMP類似体33を示す。 AMBMP類似体34を示す。 AMBMP類似体35を示す。 AMBMP類似体36を示す。 AMBMP類似体37を示す。 AMBMP類似体38を示す。 運動及び遺伝子転写の活性化によって誘導されるシグナル伝達経路を示す。 肢帯型筋ジストロフィー2A型では、CAPN3が変異しており、これによってCAMKシグナル伝達が減少し、下流遺伝子転写が鈍ることを示す。 カルパイン3欠損筋肉では、萎縮発生後は、運動後または筋肉負荷中に筋原線維遺伝子が正しく誘導されないことを示す。 AMBMPで処理したC3KOマウスでは、遅筋線維直径が増大することを示す。 AMBMPで処理したC3KOマウスでは、ミトコンドリアの酸化機能が用量依存的様式で向上することを示す。 AMBMP処理によって運動能力が改善することを示す。 AMBMP処理はCaMKIIβ活性を上昇させるが、AMPKシグナル伝達及びAKTシグナル伝達はいずれも影響を受けないことを示す。 AMBMPが、カルパイノパチーマウスにおいて酸化型遅筋線維を増加させることを示す。 0.0μM、1.25μM、2.5μM、5μMのAMBMP類似体1~6、AMBMP類似体17、AMBMP類似体18、及びAMBMP類似体25での処理に伴うミオシン軽鎖2(Myl2)遺伝子の相対発現を示す。 AMBMP類似体3を10mg/kgで注射した後に採取したマウス骨格筋におけるCaMKIIβの活性化を示し、この活性化は、抗リン酸化CaMKIIβ抗体を使用してウエスタンブロットによってリン酸化CaMKIIβ(P-CaMKIIまたはP-CaMK)活性を評価することによって示したものである。 AMBMP類似体3を10mg/kgで腹腔内注射したマウスについて、P-CaMKをゲルロード量で正規化して評価したものを示す。 AMBMP類似体3を10mg/kgで腹腔内注射したマウスについて、足底筋におけるMyl2の発現をRT-PCRによって評価したものを示す。Myl2の発現は、ハウスキーピング対照遺伝子としてのGAPDHで正規化した。 AMBMP(濃度1.25μM、2.5μM)及びAMBMP類似体40(1.25μM、5μM)で48時間処理したC2C12筋原細胞について、Myl2の発現をGAPDHで正規化したものを示す。 AMBMP類似体合成スキームを示す。スキームI。 AMBMP類似体合成スキームを示す。スキームII。 AMBMP類似体合成スキームを示す。スキームIII。 AMBMP類似体合成スキームを示す。スキームIV。 AMBMP類似体46を示す。 AMBMP類似体47を示す。 AMBMP類似体48を示す。 AMBMP類似体49を示す。 AMBMP類似体50を示す。 AMBMP類似体51を示す。 AMBMP類似体52を示す。 AMBMP類似体53を示す。 AMBMP類似体54を示す。 AMBMP類似体55を示す。 AMBMP類似体56を示す。 AMBMP類似体57を示す。 AMBMP類似体58を示す。 AMBMP類似体59を示す。 AMBMP類似体60を示す。 AMBMP類似体61を示す。 AMBMP類似体62を示す。 AMBMP類似体63を示す。 AMBMP類似体64を示す。 AMBMP類似体65を示す。 AMBMP類似体66を示す。
実施形態例の説明
I.化合物
式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物によって筋肉量の増加及び筋肉機能の向上が生じ得ることが特定されている。こうした化学物質は、筋ジストロフィー(肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型など)の治療において有効であり得る。理論によって拘束されないが、こうした化合物は、CaMKIIを活性化することによってCAMKIIシグナル伝達の遮断を無効化することによってその生物学的作用を及ぼし得ると考えられる。したがって、こうしたものによって、筋肉サイズ、ミトコンドリア複合体I及びミトコンドリア複合体IIの活性、遅筋線維表現型及び運動能力を構成する遺伝子の発現が増加し得る。本開示の実施形態は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の組成物及び使用方法を対象とし、こうした化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物は、CAMKIIシグナル伝達に対してAMBMPのものと同等以上の活性を示すが、AMBMP(式VI)と比較して毒性が低く、及び/または溶解性が高い。式Iの化学構造を有する化合物の1つ以上は、AMBMPのlogP値と比較して低いlogP値を有し得、このlogP値差は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、及び1.8のうちの少なくともいずれか1つであるか、これらのうちのいずれか一つと等しいか、またはこれらのうちのいずれか2つの間であり得、ここで、Pは、有機相と水相との間の化合物の分配係数(すなわち、P=[有機相]/[水相])である。式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物の1つ以上は、C2C12細胞における内在性ミオシン軽鎖2(Myl2)プロモーターに対するEC50力価が1uM未満であり得る。標準的な温度及び気圧での水に対する化合物の溶解度は10uM超であり得る。化合物は、その98.5%未満がヒトアルブミンに結合し得る。37℃及び標準気圧でのヒト血清中での化合物の安定性は、t1/2が0.5時間超というものであり得る。この安定性は、分解及び/または代謝からの安定性を含み得る。化合物は、経口的に生体利用可能であり得る。経口的に生体利用可能であることは、化合物が経口投与された後に当該化合物がヒトの血流に入る率がモルで50%であることを含み得る。化合物によって50%の細胞が死に至る細胞毒性は50μM超であり得る。毒性は、C2C12細胞の細胞死に対する化合物の用量依存的作用として測定され得る。
ある特定の実施形態は、特許請求の範囲に示される。いくつかの実施形態では、対象における筋ジストロフィーを治療する方法が提供され、この方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含む。
他の方法には、対象における筋肉量を増加させるもの、対象における筋力を向上させるもの、対象における筋肉機能を改善するもの、対象における変性筋線維の数を低減するもの、対象における再生筋線維の数を増加させるもの、ならびに対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を増加させるもの、が含まれる。そのような方法は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の有効量を対象に投与することを含み得る。
いくつかの実施形態では、組成物が対象に投与され、この組成物中の活性成分は、本明細書に記載の化合物である。
いくつかの実施形態では、対象において治療される筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィーである。特定の実施形態では、筋ジストロフィーの型は、肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型である。対象への投与経路は、いくつかの実施形態では、経口経路、非経口経路、皮下経路、腹腔内経路、または筋肉内経路である。追加の実施形態では、化合物は、局所投与される。別の実施形態では、化合物は、筋肉組織に直接的に投与される。追加の実施形態では、化合物は、複数回投与で対象に与えられる。場合によっては、化合物は、医薬的に許容可能な医薬品添加物を含む組成物へと製剤化される。
いくつかの実施形態では、対象の筋肉量は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の筋肉量と比較して増加する。ある特定の実施形態では、対象の筋力は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物の投与前の筋力と比較して増加する。また、方法によって、治療前の筋肉機能と比較して対象の筋肉機能が改善し得る。他の場合では、治療前の対象における変性筋線維の数と比較して対象における変性筋線維の数が減少するか、または治療前の対象における再生筋線維の数と比較して対象における再生筋線維の数が増加する。ある特定の実施形態では、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現が、治療前の当該遺伝子の発現と比較して増加する。場合によっては、対象は、カルパイン3遺伝子に変異を有する。別の場合では、変異は、治療前に検出される。いくつかの実施形態では、対象は哺乳類であり得、別の実施形態では、対象はヒトであることが企図される。
場合によっては、対象は、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている。方法の他の実施形態では、対象は、筋萎縮症、または筋萎縮症を引き起こす疾患もしくは筋萎縮症と関連する疾患についての検査を受けている。ある特定の実施形態では、対象は、筋萎縮症に対する1つ以上の治療(処方された化学療法(例えば、処方薬)など)で以前に治療されている。いくつかの実施形態では、対象は、ランソプラゾールまたはラベプラゾールでの胃腸疾患または胃腸状態の治療を受けていない。ある特定の方法では、対象は、ランソプラゾールまたはラベプラゾールが投与される時点で胃腸疾患または胃腸状態の症状をいずれも患っていない。
筋萎縮症、ミオパチー、または筋ジストロフィーの治療に関する方法及び組成物が提供され、こうしたものは、運動を制御する骨格筋の筋力低下及び変性が進行するカテゴリーの疾患及び状態である。実施形態は、下記の型の筋ジストロフィーに適用され得る:筋強直性筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)、先天性筋ジストロフィー、または肢帯型筋ジストロフィー。いくつかの実施形態では、治療し得る疾患または状態は、カルパイン3またはCaカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(CaMKII)の一方または両方の活性及び/または発現の減少によって引き起こされるものであるか、あるいは当該減少と関連するものである。特定の実施形態では、疾患は、肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型(LGMD2A/R1/D1)である。追加の実施形態では、疾患または状態は、下記のもののいずれかであり得る:廃用性萎縮症、酸性マルターゼ欠損症(AMD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アンデルセン・タウィル症候群、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)、ベッカー型先天性ミオトニア、ベスレムミオパチー、球脊髄性筋萎縮症(Bulbospinal Muscular Atrophy)(球脊髄性筋萎縮症(Spinal-Bulbar Muscular Atrophy))、カルニチン欠乏症、カルニチンパルミチルトランスフェラーゼ欠損症(CPT欠損症)、セントラルコア病(CCD)、中心核ミオパチー、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)、先天性筋ジストロフィー(CMD)、先天性筋無力症候群(CMS)、先天性筋強直性ジストロフィー、コーリ病(脱分岐酵素欠損症)、脱分岐酵素欠損症、デジェリン・ソッタス病(DSD)、皮膚筋炎(DM)、遠位型筋ジストロフィー(DD)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、筋緊張性異栄養症(筋強直性筋ジストロフィー)、エメリー・ドレフュス型筋ジストロフィー(EDMD)、内分泌性ミオパチー、オイレンベルク病(先天性パラミオトニア)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHもしくはFSHD)、フィンランド型(前脛骨筋)遠位型ミオパチー、フォーブス病(脱分岐酵素欠損症)、フリードライヒ運動失調症(FA)、福山型先天性筋ジストロフィー、糖原病10型、糖原病11型、糖原病2型、糖原病3型、糖原病5型、糖原病7型、糖原病9型、Gowers-Laing型遠位型ミオパチー、Hauptmann-Thanheuser MD(エメリー・ドレフュス型筋ジストロフィー)、遺伝性封入体筋炎、遺伝性運動感覚性ニューロパチー(シャルコー・マリー・トゥース病)、甲状腺機能亢進性ミオパチー、甲状腺機能低下性ミオパチー、封入体筋炎(IBM)、遺伝性ミオパチー、インテグリン欠損型先天性筋ジストロフィー、ケネディ病(球脊髄性筋萎縮症)、クーゲルベルグ・ウェランダー病(脊髄性筋萎縮症)、乳酸デヒドロゲナーゼ欠損症、ランバート・イートン筋無力症症候群(LEMS)、肢帯型筋ジストロフィー(LGMD)、ルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬化症)、マッカードル病(ホスホリラーゼ欠損症)、メロシン欠損型先天性筋ジストロフィー、筋肉の代謝疾患、ミトコンドリアミオパチー、三好型遠位型ミオパチー、運動ニューロン疾患、筋・眼・脳病、重症筋無力症(MG)、ミオアデニル酸デアミナーゼ欠損症、筋原線維ミオパチー、筋ホスホリラーゼ欠損症、先天性ミオトニア(MC)、筋強直性筋ジストロフィー(MMD)、筋細管ミオパチー(MTMもしくはMM)、ネマリンミオパチー、埜中型遠位型ミオパチー、眼咽頭型筋ジストロフィー(OPMD)、先天性パラミオトニア、ピアソン症候群、周期性四肢麻痺、腓骨筋萎縮症(シャルコー・マリー・トゥース病)、ホスホフルクトキナーゼ欠損症、ホスホグリセリン酸キナーゼ欠損症、ホスホグリセリン酸ムターゼ欠損症、ホスホリラーゼ欠損症、ホスホリラーゼ欠損症、多発性筋炎(PM)、ポンペ病(酸性マルターゼ欠損症)、進行性外眼筋麻痺(PEO)、桿体病(ネマリンミオパチー)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、シュタイネルト病(筋強直性筋ジストロフィー)、垂井病(ホスホフルクトキナーゼ欠損症)、トムゼン病(先天性ミオトニア)、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー、ウォーカー・ワールブルグ症候群(先天性筋ジストロフィー)、ウェランダー型遠位型ミオパチー、ウェルドニッヒ・ホフマン病(脊髄性筋萎縮症)、またはZASP関連ミオパチー。こうした疾患または状態は、対象における筋肉量低下、筋力低下、筋肉機能減退、変性筋線維の増加、再生筋線維の減少、ならびにミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現減少、のうちの1つ以上と関連し得る。
肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型(LGMD2A/R1/D1)は、非リソソームシステインプロテアーゼカルパイン3(CAPN3)中の変異によって引き起こされる。CAPN3を欠いた患者及びマウスまたはCAPN3変異を有する患者に由来する筋肉は、筋肉量が大幅に減少したものであるが、ジストロフィン異常症とは異なり、その筋線維膜は安定しており、このことは、LGMD2A/R1/D1の発症機序がジストロフィン異常症とは異なることを示唆している。CAPN3は、トライアドを含めていくつかの細胞内コンパートメントに局在化し、そこでカルモジュリンによって活性化され、カルシウム放出において未決定の役割を果たす。Capn3ノックアウト(C3KO)マウスに由来する筋肉は萎縮発生後に成長しないことが、本発明者らの研究室で行った以前の研究によって示されている。このことに付随して、Caカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(CaMKII)シグナル伝達が損なわれる。運動訓練に供したWTマウスの筋肉ではいくつかの遅筋遺伝子(Myl2、Mybph、及びCkmt2など)の発現が増加するが、C3KOマウスの筋肉では運動へのこうした適応変化が生じない。同様に、C3KOマウスでは筋原線維遺伝子、細胞骨格遺伝子、ミトコンドリア遺伝子、及び脂質代謝遺伝子も鈍化する。本発明者らのマウス試験と一致して、LGMD2A生検では病理学的に遅筋線維が優先的に関与することが観察された。したがって、CaMKIIによって誘導される遺伝子の発現を増進させることが、LGMD2A/R1/D1に対する新規の標的となる。こうした遅筋遺伝子を活性化する化合物は、LGMD2A/R1/D1に対する治療可能性を有するものであり得る。そのような化合物を同定するために、安定Myl2プロモーターレポーターを有するC2C12細胞を使用してハイスループットスクリーニングを設計した。レポーター発現は、C2C12が分化する間に生じる内在性Myl2の発現パターンを反映するものである。こうした細胞を使用することで、ハイスループットスクリーニングを実施して、CAMKIIシグナル伝達の遮断を無効化し、LGMD2A/R1/D1を治療するための薬物を同定した。陽性ヒットについては、二次スクリーニングにおいて検証した。こうした陽性ヒットは、マウスモデルにおいて試験されることになる。こうした試験は、LGMD2A/R1/D1に対する薬物を同定するための一次ハイスループットスクリーニング手法となる。
ある特定の実施形態では、方法は、有効量の少なくとも1つの第1の化合物及び有効量の少なくとも1つの第2の化合物を投与することを含み、第1の化合物は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物であり、第2の化合物は、6-メチル-2-(フェニルエチニル)ピリジン塩酸塩、(2’Z,3’E)-6-ブロモインジルビン-3’-オキシム、ダイゼイン、ランソプラゾール、ナブメトン、パルベンダゾール、PD-98059、フェナミルメタンスルホン酸塩、フェナゾピリジン、ラベプラゾール、ルテカルピン、SB-204741、SB-206553塩酸塩水和物、SB-366791、及びSIB1893からなる群から選択される。いくつかの態様では、第1の化合物は、図1~7、図18、もしくは図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。ある態様では、第2の化合物のうちの1つ以上が除外され得る。第1の化合物及び第2の化合物は、同時に投与されるか、または別々に投与され得る。第2の化合物の組成物及び使用方法については、Spencer et.al.によるPCT出願WO2017/208211において論じられており、当該文献の開示内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
ある特定の実施形態は、有効量の少なくとも1つの第1の化合物及び有効量の少なくとも1つの第2の化合物を含む医薬組成物を対象とし、第1の化合物は、式I及び/または式VIIの化学構造を有する化合物あるいはその医薬的に許容可能な塩または溶媒和物であり、第2の化合物は、6-メチル-2-(フェニルエチニル)ピリジン塩酸塩、(2’Z,3’E)-6-ブロモインジルビン-3’-オキシム、ダイゼイン、ランソプラゾール、ナブメトン、パルベンダゾール、PD-98059、フェナミルメタンスルホン酸塩、フェナゾピリジン、ラベプラゾール、ルテカルピン、SB-204741、SB-206553塩酸塩水和物、SB-366791、及びSIB1893からなる群から選択される。いくつかの態様では、第1の化合物は、図1~7、図18、もしくは図19に示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態では、図1~7、図18、及び図19に示される化合物のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、66個、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)が除外され得る。ある態様では、第2の化合物のうちの1つ以上が除外され得る。いくつかの態様では、医薬組成物は、医薬的に許容可能な担体を含み得る。ある態様では、医薬組成物は、医薬的に許容可能な医薬品添加物を含み得る。
遺伝子発現の分析
遺伝子は、ある特定の細胞型における当該遺伝子の発現レベルが、参照細胞型または参照細胞型の混合物におけるものと比較して少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、または少なくとも10000倍である場合、当該細胞型において特異的に発現するものと理解されることになる。参考細胞型には、非罹患組織細胞または不均一な罹患組織細胞集団が含まれる。
ある特定の態様では、発現レベルの決定は、遺伝子チップ(Affymetrix(商標)遺伝子チップなど)上で行われる。いくつかの態様では、発現レベルの決定は、RNAシークエンシングによって行われる。別の態様では、発現レベルの決定は、動力学的リアルタイムPCRによって行われる。
発現パターンは、異なるバイオマーカーの発現レベルの間の1つ以上の比を使用することによっても比較され得る。異なる発現パターンの間の関連性または差異の評価には、他の適切な尺度または指標も用いられ得る。
バイオマーカーの発現レベルは、さまざまな方法を使用して参照発現レベルと比較され得る。こうした参照レベルは、すべての患者に基づく参照の発現レベルを使用して決定され得る。あるいは、発現レベルは、内部参照(すべての細胞において発現する遺伝子など)に基づくものであり得る。いくつかの実施形態では、参照は、いずれかのバイオマーカーのものと比較して高いレベルで罹患細胞において発現する遺伝子である。いずれの比較も、比較対象である発現レベルの間の倍率変化または絶対差を使用して実施され得る。こうした比較では、1つ以上のバイオマーカーが使用され得る。互いの比較及び/または内部参照もしくは外部参照との比較に1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、及び/または11個のバイオマーカー(あるいは、そこから導き出せる任意の範囲)を使用し得ることが企図される。当業者なら、そのような比較の行い方を知っているであろう。
増加倍率または減少倍率は、少なくともまたは多くとも、1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、16倍、17倍、18倍、19倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、55倍、60倍、65倍、70倍、75倍、80倍、85倍、90倍、95倍、100倍、もしくはそれを超える倍率、またはそこから導き出せる任意の範囲であり得る。あるいは、発現の差異は、減少パーセントまたは増加パーセントとして表すことができ、こうした差異の減少パーセントまたは増加パーセントは、少なくともまたは多くとも、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%、またはそこから導き出せる任意の範囲などである。
相対発現レベルを表す他の方法は、正規化数または相対数を用いるものであり、こうした数は、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03.0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、またはそこから導き出せる任意の範囲などである。いくつかの実施形態では、レベルは、非転移性対照に対するものであるか、または転移性対照に対するものであり得る。
バイオマーカーレベルの評価促進には、アルゴリズム(加重投票プログラムなど)が使用され得る。さらに、他の臨床的証拠をバイオマーカーベースの試験と組み合わせることで、偽評価が下されるリスクが低減され得る。いくつかの実施形態では、他の細胞遺伝学的評価が考慮され得る。
本明細書で論じられるバイオマーカーのいずれかの発現パターンの評価には、患者由来の任意の罹患細胞含有生物学的試料が使用され得る。いくつかの実施形態では、筋肉由来の生物学的試料が使用される。試料の評価では、不要な場合もあるが、筋細胞のパニング(濃縮)または筋細胞の単離が行われ得る。
核酸を使用する遺伝子発現の測定
当該技術分野では、遺伝子産物の発現差異に基づく試験方法がよく知られている。一態様によれば、バイオマーカーの発現パターン差異は、患者の細胞における、こうした遺伝子のRNA転写物レベル、またはこうした遺伝子によって発現が調節される遺伝子のRNA転写物レベルを測定することによって決定され得る。この目的に適した方法には、限定されないが、RT-PCR、ノーザンブロット、インサイチュハイブリダイゼーション、サザンブロット、スロットブロット、ヌクレアーゼ保護アッセイ、及びオリゴヌクレオチドアレイが含まれる。
ある特定の態様では、細胞から単離されるRNAは、増幅してcDNAまたはcRNAに変換してから検出及び/または定量化され得る。単離RNAは、全RNAまたはmRNAのいずれかであり得る。RNA増幅は、特異的または非特異的なものであり得る。適切な増幅方法には、限定されないが、逆転写酵素PCR、等温増幅、リガーゼ鎖反応、及びQベータレプリカーゼが含まれる。増幅核酸産物は、標識プローブへのハイブリダイゼーションによって検出及び/または定量化され得る。いくつかの実施形態では、検出では、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)または何らかの他の種類の量子ドットが使用され得る。
バイオマーカーに対する増幅プライマーまたはハイブリダイゼーションプローブは、遺伝子配列から調製するか、または商業的な供給源(Affymatrixなど)を介して入手することができる。ある特定の実施形態では、遺伝子配列は、コード配列の少なくとも8つの連続ヌクレオチドと同一または相補的なものである。
対応バイオマーカーを検出するためのプローブ/プライマーの調製に適した配列には、本明細書に記載のバイオマーカー遺伝子(CaMKII、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼなど)のすべてまたは一部と同一または相補的な配列が含まれる。
ヌクレオチド数が13~100の長さ、具体的にはヌクレオチド数が17~100の長さのプローブもしくはプライマー、またはいくつかの態様では最大で1~2キロ塩基の長さもしくはそれを超える長さのプローブもしくはプライマーを使用することで、安定かつ選択的な二本鎖分子を形成させることが可能である。長さが20塩基を超える連続区間にまたがる相補的配列を有する分子を使用することで、得られるハイブリッド分子の安定性及び/または選択性を向上させることができる。ヌクレオチド数が20~30の相補的配列、または望まれる場合はさらに長い相補的配列を1つ以上有する核酸分子をハイブリダイゼーション用として設計することができる。そのような断片の調製は容易であり得、この調製は、例えば、化学的な手段によってそうした断片を直接的に合成するか、または選択配列を組換え産生用の組換えベクターに導入することによって行われる。
一実施形態では、各プローブ/プライマーが含むヌクレオチド数は、少なくとも15である。例えば、各プローブが含むヌクレオチド数は、少なくともまたは多くとも、20、25、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、400、もしくはそれを超える数(またはそこから導き出せる任意の範囲)であり得る。そうしたプローブ/プライマーは、こうした長さを有し、本明細書に記載の遺伝子と同一または相補的な配列を有し得る。具体的には、各プローブ/プライマーは、その配列複雑性が比較的高く、いずれの曖昧残基(未決定の「n」残基)も有さない。プローブ/プライマーは、厳密な条件または高度に厳密な条件の下で標的遺伝子(そのRNA転写物を含む)にハイブリダイゼーションし得る。いくつかの実施形態では、バイオマーカーのそれぞれが有するヒト配列は複数存在するため、こうした配列のそれぞれに対する使用を対象としてプローブ及びプライマーを設計し得ることが企図される。例えば、イノシンは、複数の配列にハイブリダイゼーションさせるためのプローブまたはプライマーにおいて頻繁に使用されるヌクレオチドである。プローブまたはプライマーがイノシンを有し得ること、または特定のバイオマーカーの複数のヒト配列を認識させる他の設計実装を有し得ることが企図される。
高い選択性が必要となる用途については、典型的には、厳密性が比較的高い条件を用いてハイブリッドを形成させることが望ましい。例えば、塩濃度が比較的低く、及び/または温度が比較的高い条件(NaCl濃度を約0.02M~約0.10M、温度を約50℃~約70℃とすることによって得られる条件など)である。そのような厳密性が高い条件では、プローブまたはプライマーとテンプレート鎖または標的鎖との間のミスマッチは、仮に生じたとしてもほとんど許容されることはなく、そのような厳密性が高い条件は、特定の遺伝子の単離または特定のmRNA転写物の検出に特に適するものと想定される。一般に、ホルムアミドの添加量を増やすことによって条件の厳密性が高まり得ることが理解されよう。
別の実施形態では、遺伝子に対するプローブ/プライマーは、他の遺伝子の配列とは顕著に異なる領域から選択される。そのような領域は、ヒトゲノム配列データベース(NCBIのEntrezデータベースなど)に対してプローブ/プライマー配列を検索することによって決定され得る。この目的に適したアルゴリズムの1つはBLASTアルゴリズムである。このアルゴリズムでは、問い合わせ配列中の長さWの短い文字列を同定することによって高スコア配列ペア(HSP)を最初に同定することが行われ、この長さWの短い文字列は、データベース配列中の同じ長さの文字列とアライメントすると何らかの正の値の閾値スコアTと一致またはそれを満たすものである。Tは、隣接文字列スコア閾値と称される。こうした初期の隣接文字列ヒットは、それを含むより長いHSPが見つかるように検索を開始するためのシードとして働く。次に、文字列ヒットは、累積アライメントスコアが増加するように各配列に沿って両方向に拡張される。累積スコアの計算は、ヌクレオチド配列については、パラメーターM(マッチ残基対に対する報酬スコア(常に>0))及びパラメーターN(ミスマッチ残基に対するペナルティスコア(常に<0))を使用して行われる。BLASTアルゴリズムパラメーターであるW、T、及びXは、アライメントの感度及び速度を決定する。こうしたパラメーターは、異なる目的に合うように調整できることを当業者なら理解している。
一実施形態では、試料中のRNA転写物のレベルの検出及び比較に定量的RT-PCR(TaqMan(ABI)など)が使用される。定量的RT-PCRでは、cDNAへのRNAの逆転写(RT)が行われた後、相対的定量的PCR(RT-PCR)が行われる。PCRプロセスの直線部分における標的DNAの濃度は、PCR開始前の出発標的濃度に比例する。同じサイクル数を完了したPCR反応における標的DNAのPCR産物の濃度を、そうしたPCR反応がその直線範囲にある部分において決定することによって、最初のDNA混合物中の特定の標的配列の相対濃度を決定することが可能である。DNA混合物が、異なる組織または細胞から単離されたRNAから合成されたcDNAである場合、標的配列の由来元である特定のmRNAの相対存在量は、それぞれの組織または細胞について決定され得る。PCR反応の直線範囲部分では、PCR産物濃度と相対mRNA存在量との間にこの直接的な比例性が成り立つ。曲線のプラトー部分における標的DNAの最終濃度は、反応混合物中の試薬の利用性によって決まり、最初の標的DNA濃度とは無関係である。したがって、増幅PCR産物のサンプリング及び定量化は、PCR反応が、その曲線の直線部分にあるときに実施され得る。さらに、増幅可能なcDNAの相対濃度は、何らかの独立した標準で正規化することができ、こうした正規化は、内部に存在するRNA種に基づくものであるか、または外部から導入されたRNA種に基づくものであり得る。試料中のすべてのmRNA種の平均存在量に対しても特定のmRNA種の存在量を決定することができる。
一実施形態では、PCR増幅において1つ以上の内部PCR標準が利用される。内部標準は、細胞中に豊富に存在するハウスキーピング遺伝子であり得るか、または具体的にはGAPDH、GUSB、及びβ-2ミクログロブリンであり得る。こうした標準は、発現レベルの正規化に使用することができ、その結果、異なる遺伝子産物の発現レベルを直接的に比較できるようになる。当業者なら、発現レベルの正規化に内部標準をどのように使用するかについて知っているであろう。
臨床試料に固有の問題は、そうした試料中の含量及び/またはそうした試料の品質がばらつくということである。この問題は、内部標準を用いる相対的定量的RT-PCRとしてRT-PCRが実施され、このRT-PCRにおいて、内部標準が標的cDNA断片と同等以上の大きさの増幅可能なcDNA断片であり、内部標準をコードするmRNAの存在量が、標的をコードするmRNAのおよそ5~100倍多い場合に打開可能である。このアッセイでは、それぞれのmRNA種の絶対存在量ではなく、相対存在量が測定される。
別の実施形態では、相対的定量的RT-PCRにおいて外部標準プロトコールが使用される。このプロトコールの下では、PCR産物は、その増幅曲線の直線部分においてサンプリングされる。サンプリングに最適なPCRサイクル数は、各標的cDNA断片について経験的に決定され得る。さらに、さまざまな試料から単離された各RNA集団の逆転写酵素産物は、増幅可能なcDNAの濃度が等しくなるように正規化され得る。
細胞におけるバイオマーカーの発現パターン差異の検出及び比較には核酸アレイも使用され得る。対応バイオマーカーの検出に適したプローブは、固相基材上の既知の異なる領域に安定的に付加され得る。プローブが、ハイブリダイゼーション及びその後の洗浄の間に、異なる領域に対するその位置を維持する場合、本明細書で使用されるように、プローブは、異なる領域に「安定的に付加される」。核酸アレイの構築については、当該技術分野でよく知られている。ポリヌクレオチドアレイの調製に適した基材には、限定されないが、膜、フィルム、プラスチック、及び水晶ウェハが含まれる。
核酸アレイが含む異なるポリヌクレオチドプローブの数は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、またはそれを超える数であり得、こうした異なるポリヌクレオチドプローブは、異なる及び/または同じバイオマーカーにハイブリダイゼーションし得る。同じ遺伝子に対する複数のプローブが、単一の核酸アレイ上で使用され得る。核酸アレイには、他の疾患遺伝子に対するプローブも含められ得る。アレイ上のプローブ密度は、任意の範囲内のものであり得る。いくつかの実施形態では、密度(プローブ数/cm)は、50、100、200、300、400、500、またはそれを超える数であり得る。
チップベースの核酸技術(Hacia et al.(1996)及びShoemaker et al.(1996)によって説明されているものなど)が明確に企図される。簡潔に記載すると、こうした手法では、多くの遺伝子を迅速かつ正確に分析するための定量的な方法が採られる。オリゴヌクレオチドで遺伝子のタグ付けを行うか、または固定プローブアレイを使用することによって、チップ技術を用いてハイブリダイゼーションを基礎として標的分子を高密度アレイとして分離し、こうした分子をスクリーニングすることができる(Pease et al.,1994及びFodor et al,1991も併せて参照のこと)。診断方法、予後判定方法、及び治療方法に関して、この技術を、1つ以上のバイオマーカーの発現レベルの評価と併用し得ることが企図される。
ある特定の実施形態は、アレイを使用すること、またはアレイから得られたデータを使用することを含み得る。データは容易に利用可能なものであり得る。さらに、アレイは、データを得た後、そのデータを関連試験において使用できるように調製され得る。
アレイは、一般に、複数のmRNA分子またはcDNA分子と完全またはほとんど相補的または同一であり、空間的に分離された構成で担体物質に配置された核酸分子(プローブ)の規則正しいマクロアレイまたはマイクロアレイを指す。マクロアレイは、典型的には、プローブがスポットされたニトロセルロースシートまたはナイロンシートである。マイクロアレイには核酸プローブがより密集して配置され、その結果、一領域(典型的には、1~4平方センチメートル)に最大で10,000個の核酸分子が収められ得る。マイクロアレイは、核酸分子(例えば、遺伝子、オリゴヌクレオチドなど)を基材上にスポットするか、または基材上でオリゴヌクレオチド配列をインサイチュで構築することによって作ることができる。スポットまたは構築した核酸分子は、平方センチメートル当たりの非同一核酸分子の数が最大で約30またはそれを超える数(例えば、平方センチメートル当たり最大で約100または1000の場合さえある)である高密度行列パターンで適用され得る。フィルターアレイではニトロセルロースベースの物質が使用されるのとは対照的に、マイクロアレイでは、典型的には、コートされたガラスが固相担体として使用される。規則アレイと核酸試料との配置関係を完全に合わせることによって、各試料の位置を追跡し、元の試料と結び付けることができる。複数の異なる核酸プローブが固相担体の表面と安定的に結び付いたアレイ機器は、さまざまな異なるものが当業者に知られている。アレイに有用な基材には、ナイロン、ガラス、及びシリコンが含まれる。そのようなアレイは、平均プローブ長、プローブの配列または型、プローブとアレイ表面との間の結合の性質(例えば、共有結合または非共有結合)、ならびに同様のものを含めて、多くの異なる点で異なり得る。標識化方法及びスクリーニング方法ならびにアレイは、プローブが発現レベルを検出するものであるということを除いて、いずれのパラメーターに関してもその実用性に制限はなく、結果的に、方法及び組成物は、さまざまな異なる型の遺伝子に対して使用され得る。
マイクロアレイを調製するための代表的な方法及び装置については、例えば、米国特許第5,143,854号、同第5,202,231号、同第5,242,974号、同第5,288,644号、同第5,324,633号、同第5,384,261号、同第5,405,783号、同第5,412,087号、同第5,424,186号、同第5,429,807号、同第5,432,049号、同第5,436,327号、同第5,445,934号、同第5,468,613号、同第5,470,710号、同第5,472,672号、同第5,492,806号、同第5,525,464号、同第5,503,980号、同第5,510,270号、同第5,525,464号、同第5,527,681号、同第5,529,756号、同第5,532,128号、同第5,545,531号、同第5,547,839号、同第5,554,501号、同第5,556,752号、同第5,561,071号、同第5,571,639号、同第5,580,726号、同第5,580,732号、同第5,593,839号、同第5,599,695号、同第5,599,672号、同第5,610,287号、同第5,624,711号、同第5,631,134号、同第5,639,603号、同第5,654,413号、同第5,658,734号、同第5,661,028号、同第5,665,547号、同第5,667,972号、同第5,695,940号、同第5,700,637号、同第5,744,305号、同第5,800,992号、同第5,807,522号、同第5,830,645号、同第5,837,196号、同第5,871,928号、同第5,847,219号、同第5,876,932号、同第5,919,626号、同第6,004,755号、同第6,087,102号、同第6,368,799号、同第6,383,749号、同第6,617,112号、同第6,638,717号、同第6,720,138号、ならびにWO93/17126、WO95/11995、WO95/21265、WO95/21944、WO95/35505、WO96/31622、WO97/10365、WO97/27317、WO99/35505、WO09923256、WO09936760、WO0138580、WO0168255、WO03020898、WO03040410、WO03053586、WO03087297、WO03091426、WO03100012、WO04020085、WO04027093、EP373203、EP785280、EP799897、及びUK8803000に記載されており、これらの文献の開示内容はすべて、参照によって本明細書に組み込まれる。
アレイは、高密度アレイであり得、その結果、そうしたアレイが含む異なるプローブの数は100以上であることが企図される。そうしたアレイが含む異なるプローブの数は1000、16,000、65,000、250,000、もしくは1,000,000、またはそれを超える数であり得ることが企図される。プローブは、1つ以上の異なる生物における標的を対象とし得る。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブの長さは、ヌクレオチド数で5~50、5~45、10~40、または15~40の範囲である。ある特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブの長さは、ヌクレオチド数で20~25である。
アレイ中の各異なるプローブ配列の位置及び配列は、一般に、既知のものである。さらに、多くの異なるプローブが比較的小さな面積を占めることで、高密度アレイのプローブ密度(cm当たりの異なるオリゴヌクレオチドプローブの数)は、一般に、約60超、約100超、約600超、約1000超、約5,000超、約10,000超、約40,000超、約100,000超、または約400,000超になり得る。アレイの表面面積は、約1cm、約1.6cm、約2cm、約3cm、約4cm、約5cm、約6cm、約7cm、約8cm、約9cm、もしくは約10cm、または約1cm未満、約1.6cm未満、約2cm未満、約3cm未満、約4cm未満、約5cm未満、約6cm未満、約7cm未満、約8cm未満、約9cm未満、もしくは約10cm未満であり得る。
さらに、当業者なら、アレイを使用して得られるデータを容易に解析することができる。そのようなプロトコールは、WO9743450、WO03023058、WO03022421、WO03029485、WO03067217、WO03066906、WO03076928、WO03093810、WO03100448A1に見られる情報を含み、これらの文献はすべて、参照によって明確に組み込まれる。
一実施形態では、組織試料から得られるRNAを定量化するためにヌクレアーゼ保護アッセイが使用される。当業者には、多くの異なるバージョンのヌクレアーゼ保護アッセイが知られている。こうしたヌクレアーゼ保護アッセイが有する共通の特徴は、そうしたアッセイにおいてアンチセンス核酸と定量化対象のRNAとのハイブリダイゼーションが行われることである。次に、得られるハイブリッド二本鎖分子がヌクレアーゼでの消化に供され、このヌクレアーゼは、二本鎖分子と比較して一本鎖核酸の消化効率が高いものである。消化を受けなかったアンチセンス核酸の量が、定量化対象の標的RNA種の量の尺度となる。商業的に利用可能なヌクレアーゼ保護アッセイの一例は、Ambion,Inc.(Austin,Tex.)によって提供されるRNase保護アッセイである。
タンパク質及びポリペプチドを使用する遺伝子発現の測定
他の実施形態では、バイオマーカーの発現パターン差異は、細胞においてこうした遺伝子によってコードされるポリペプチドのレベルを測定することによって決定され得る。この目的に適した方法には、限定されないが、免疫アッセイ(ELISA、RIA、FACS、ドットブロット、ウエスタンブロット、免疫組織化学、及び抗体ベース放射線イメージングなど)が含まれる。こうした免疫アッセイを実施するためのプロトコールについては、当該技術分野でよく知られている。他の方法(二次元SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動など)も使用され得る。こうした手順は、本明細書に記載のバイオマーカー遺伝子によってコードされるポリペプチドのいずれかを認識するために使用され得る。
末梢血試料中の標的タンパク質のレベル決定に適した方法の一例はELISAである。ELISAの一例では、1つ以上のバイオマーカー遺伝子によってコードされる標的タンパク質に結合する能力を有する抗体が、タンパク質親和性を示す選択表面(ポリスチレンマイクロタイタープレートまたはポリ塩化ビニルマイクロタイタープレート中のウェルなど)上に固定化される。次に、被検細胞試料がウェルに添加される。結合、及び非特異的な結合で生じた免疫複合体を除去するための洗浄が行われた後、結合抗原(複数可)が検出され得る。標的タンパク質に特異的であり、検出可能な標識と結合した二次抗体を添加することによって検出が達成され得る。検出は、二次抗体を添加した後、二次抗体に対する結合親和性を有する三次抗体を添加することによっても達成することができ、こうした三次抗体は、検出可能な標識と結合したものである。末梢血試料中の細胞は、マイクロタイタープレートへの添加前に、当該技術分野で知られるさまざまな方法を使用して溶解され得る。干渉を生じさせる可能性のある物質からの標的タンパク質の分離には、適切な抽出手順が使用され得る。
別のELISA実施形態では、標的タンパク質を含む細胞試料がウェル表面上に固定化され、その後に抗体と接触される。結合、及び非特異的な結合で生じた免疫複合体を除去するための洗浄が行われた後、結合抗原が検出される。最初の抗体が検出可能な標識と結合したものである場合、免疫複合体は直接的に検出され得る。免疫複合体の検出は、一次抗体に対する結合親和性を有する二次抗体を使用しても行うことができ、こうした二次抗体は、検出可能な標識と結合したものである。
別の典型的なELISAでは、検出において抗体競合が行われる。このELISAでは、標的タンパク質がウェル表面上に固定化される。このウェルに標識抗体が添加され、標的タンパク質に結合にするようにされ、その標識によって検出される。ここで、コートされたウェルとのインキュベート前またはインキュベート中に試料を標識抗体と混合することによって未知試料中の標的タンパク質の量が決定される。未知試料中に存在する標的タンパク質は、ウェルへの結合に利用可能な抗体の量を低減するように働くため、最終的なシグナルを低減する。
ELISAは、形式が異なっても、共通したある特定の特徴を有し得、こうした特徴は、コーティング、インキュベート、または結合、非特異的に結合した種を除去するための洗浄、及び結合した免疫複合体の検出などである。例えば、プレートへの抗原または抗体のコーティングでは、プレートのウェルが抗原または抗体の溶液と共に一晩または特定の時間インキュベートされ得る。次に、プレートのウェルが洗浄されて、吸着が不完全な物質が除去される。その後、残存する利用可能なウェル表面はいずれも、被検試料に関して抗原的に中立の非特異的なタンパク質で「コートされる」。こうした非特異的なタンパク質の例としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、及び粉乳溶液が挙げられる。コーティングによって、固定化表面上の非特異的吸着部位を遮断することが可能になるため、表面上に抗血清が非特異的に結合することによって生じるバックグラウンドが低減される。
ELISAでは、二次的または三次的な検出手段も使用され得る。ウェルにタンパク質または抗体が結合され、非反応性物質でコーティングすることでバックグラウンドが低減され、洗浄によって非結合物質が除去された後、免疫複合体(抗原/抗体)形成を可能にする上で有効な条件の下で、固定化表面と対照及び/または被検臨床試料もしくは被検生物学的試料との接触が行われる。こうした条件は、例えば、溶液(BSA、ウシガンマグロブリン(BGG)、及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)/Tweenなど)で抗原及び抗体を希釈すること、ならびに抗体及び抗原を室温で約1~4時間または49℃で一晩インキュベートすることを含み得る。次に、免疫複合体を検出するには、標識された二次結合リガンドもしくは二次抗体を使用すること、または二次結合リガンドもしくは二次抗体と標識された三次抗体もしくは三次結合リガンドとを併用することが必要である。
ELISAにおけるインキュベートステップのすべてを経た後、非複合体化物質が除去されるように接触表面が洗浄される。例えば、表面の洗浄は、溶液(PBS/Tweenまたはホウ酸緩衝液など)を用いて行われ得る。被検試料と、最初に結合させておいた物質との間で特異的な免疫複合体が形成された後、洗浄が続けて行われ、免疫複合体の出現量が決定され得る。
検出手段を得るために、二次抗体または三次抗体は、検出を可能にするための結合標識を有し得る。一実施形態では、標識は、適切な発色基質とのインキュベート時に発色を生じさせる酵素である。したがって、例えば、さらなる免疫複合体形成の発生に有利な条件の下で、ウレアーゼ結合型抗体、グルコースオキシダーゼ結合型抗体、アルカリホスファターゼ結合型抗体、またはペルオキシダーゼ結合型抗体と共に一次免疫複合体または二次免疫複合体が一定時間接触及びインキュベートされ得る(例えば、インキュベートは、PBS含有溶液(PBS-Tweenなど)中、室温で2時間行われる)。
標識抗体とのインキュベート後、洗浄が続けて行われて非結合物質が除去され、標識の量が、例えば、発色基質(ウレア及びブロモクレゾールパープル、または酵素標識がペルオキシダーゼの場合は2,2’-アジド-ジ-(3-エチル)-ベンゾチアゾリン-6-スルホン酸(ABTS)及び過酸化水素など)と共にインキュベートすることによって定量化される。定量化は、発色度を測定することによって達成することができ、この測定は、例えば、分光光度計を使用して行われる。
別の適切な方法は、RIA(放射免疫アッセイ)である。RIAの一例は、限定量の抗体への結合に対する放射標識ポリペプチドと非標識ポリペプチドとの間での競合に基づくものである。適切な放射標識には、限定されないが、I125が含まれる。一実施形態では、ポリペプチドの特異的な抗体の一連の希釈液と共に固定濃度のI125標識ポリペプチドがインキュベートされる。この系に非標識ポリペプチドが添加されると、抗体へのI125ポリペプチドの結合量が減少する。したがって、標準曲線を構築することで、抗体と結合したI125ポリペプチドの量を、非標識ポリペプチドの濃度の関数として表すことができる。この標準曲線から、未知試料中のポリペプチドの濃度を決定することができる。当該技術分野では、RIAを実施して細胞試料中のポリペプチドのレベルを測定するためのさまざまなプロトコールがよく知られている。
適切な抗体には、限定されないが、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、一本鎖抗体、Fab断片、及びFab発現ライブラリーによって得られる断片が含まれる。
抗体は、抗体-抗原複合体を検出することが可能になる1つ以上の検出可能な部分で標識化され得る。検出可能な部分には、分光学的手段、酵素的手段、光化学的手段、生化学的手段、生物電子工学的手段、免疫化学的手段、電気的手段、光学的手段、または化学的手段によって検出可能な組成物が含まれ得る。検出可能な部分には、限定されないが、放射性同位体、化学発光化合物、標識結合タンパク質、重金属原子、分光学的マーカー(蛍光マーカー及び色素など)、磁気標識、結合型酵素、質量分析タグ、スピン標識、電子移動ドナー及び電子移動アクセプター、ならびに同様のものが含まれる。
タンパク質アレイ技術は、Pandey and Mann(2000)及びMacBeath and Schreiber(2000)において詳細に論じられており、これらの文献はそれぞれ、参照によって本明細書に明確に組み込まれる。こうしたアレイは、典型的には、ガラススライド上にスポットまたは小さなウェル中に固定化された数千の異なるタンパク質または抗体を含んでおり、多くのタンパク質の生化学的活性及び結合プロファイルを一度に調べることを可能にする。そのようなアレイを用いてタンパク質相互作用を調べるためには、スライド上に固定化された標的タンパク質のそれぞれと共に標識タンパク質がインキュベートされ、その後、多くのタンパク質のうちのどれが標識分子と結合したかが決定される。ある特定の実施形態では、そのような技術は、試料中の多くのタンパク質(バイオマーカータンパク質など)の定量化に使用され得る。
タンパク質チップの基本構成は、分子のアレイが点在したガラス表面またはプラスチック表面を使用するものなど、DNAチップといくらか類似している。こうした分子は、タンパク質を捕捉するように設計されたDNAまたは抗体であり得る。各スポット上には規定量のタンパク質が固定化され、この固定化は、タンパク質の活性がいくらか残存するように行われる。蛍光マーカー、またはこうしたタンパク質が捕捉されたスポット上を明らかにする他の検出方法と共に、タンパク質マイクロアレイは、ハイスループットプロテオミクス及び創薬における強力なツールとして使用されている。
最も早く登場し、かつ最も有名なタンパク質チップは、Ciphergen Biosystems Inc.(Fremont,Calif.)によるProteinChipである。ProteinChipは、表面増強レーザー脱離イオン化(SELDI)プロセスに基づくものである。既知のタンパク質は、チップ上での機能性アッセイを使用して分析される。例えば、チップ表面は、タンパク質間相互作用試験、リガンド結合試験、または免疫アッセイを研究者が実施することが可能にする酵素、受容体タンパク質、または抗体を含み得る。最先端のイオン光学技術及びレーザー光学技術を用いることで、1000Da未満の小さなペプチドから300kDaのタンパク質までの範囲のタンパク質がProteinChip系によって検出され、飛行時間(TOF)に基づいて質量が計算される。
ProteinChipバイオマーカー系は、バイオマーカーパターン認識分析の実施を可能にする最初のタンパク質バイオチップベースの系である。この系によって、さまざまな未精製臨床試料(すなわち、レーザーキャプチャーマイクロダイセクションによって切り出された細胞、生検試料、組織、尿、及び血清)に由来するプロテオームを調べることによって、研究者が重要な臨床的問題に対処することが可能になる。この系では、臨床試料から得られるタンパク質発現パターンを疾患表現型と関連付けるパターン認識ベースの統計解析方法を自動化するバイオマーカーパターンソフトウェアも利用される。
他の態様では、試料中のポリペプチドのレベルは、ポリペプチドと関連する生物学的活性を検出することによって決定され得る。ポリペプチドの生物学的な機能/活性が既知である場合、適切なインビトロバイオアッセイを設計することで、生物学的な機能/活性を評価し、それによって試料中のポリペプチドの量を決定することができる。
II.医薬組成物及び投与方法
本明細書に記載の組成物及び方法は、患者に治療を施すために使用される任意の経路を介して患者への投与を行うことを含み得る。そのような経路には、限定されないが、静脈内投与、皮内投与、動脈内投与、腹腔内投与、病巣内投与、頭蓋内投与、関節内投与、前立腺内投与、胸膜内投与、気管内投与、鼻腔内投与、くも膜下腔内投与、硝子体内投与、腟内投与、直腸内投与、外部投与、腫瘍内投与、筋肉内投与、腹腔内投与、眼内投与、皮下投与、結膜下投与、膀胱内投与、粘膜投与、心膜内投与、臍下投与、眼内投与、経口投与、外部投与、局所投与、吸入による投与、注射による投与、注入による投与、持続注入による投与、局所灌流による投与、カテーテルによる投与、噴霧器による投与、もしくは洗浄による投与、またはそれらのさまざまな組み合わせが含まれる。特定の実施形態では、組成物は、吸入によって対象に投与される。特定の実施形態では、組成物は、エアロゾルとして対象に投与される。投与経路の他の例は、噴霧器を使用するものである。さらに、組成物は、筋萎縮症罹患領域に直接的に投与され得る(筋肉への局所投与(または筋肉上部の皮膚もしくは組織への投与)などが行われる)。
組成物は、医薬的に許容可能な組成物において製剤化され得る。ある特定の実施形態では、保存剤及び/または安定化剤が組成物に含められる。
さらに、いくつかの実施形態では、組成物は、開示の化合物を含み、その含量(ng、μg、またはmg)は、約、少なくとも約、または多くとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、または1000(またはそこから導き出せる任意の範囲)であり得、こうした本開示の化合物が含まれる体積(μlまたはml)は、約、少なくとも約、または多くとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、10、11、12、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、または1000(またはそこから導き出せる任意の範囲)であり得る。あるいは、組成物が含む化合物の濃度(μMまたはmM)は、少なくとも約、多くとも約、または約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、または1000(またはそこから導き出せる任意の範囲)であり得る。
さらに、そのような量は、対象の体重kg当たりの本開示の化合物量が同じになるように1つ以上の用量で対象に投与され得る。例えば、約1μg/kg~約1mg/kgの範囲内の量が対象に投与され得る。ある特定の実施形態では、対象に与えられる量(μg/kgまたはmg/kg)は、約、少なくとも約、または多くとも約1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0、16.5、17.0、17.5、18.0、18.5、19.0、19.5、20.0、21、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、441、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、または1000、あるいはそこから導き出せる任意の範囲である。こうした量は、投与基準に従って処方されるか、または1日基準で処方され得る(例えば、μg/体重kg/日基準で処方される)。
そのような量は、1日1回投与され得るが、他の投薬レジメンも企図される。組成物の投与回数は、1回のみまたは複数回であり得ることが企図される。ある特定の実施形態では、組成物の投与回数は、1回、2回、3回、4回、5回、6回、もしくはそれを超える回数、またはそこから導き出せる任意の範囲である。予防レジメンまたは治療レジメンにおいて、1日、2日、3日、4日、5日、6日、及び/または7日、または1週間、2週間、3週間、4週間、または5週間、及び/または1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、及び/または12ヶ月、あるいはそこから導き出せる任意の範囲にわたって複数回の投与を行い得ることが企図される。さらに、いずれのそのようなレジメンも、ある特定の期間の経過後、または疾患もしくは状態の症状が顕著化もしくは重度化した時点で、反復実施され得る。
ある特定の態様では、方法において使用するための組成物または薬剤(治療化合物など)は、医薬的に許容可能な担体中に適切に含められる。担体は、無毒かつ生体適合性であり、薬剤の生物学的活性に有害な影響を及ぼさないように選択される。薬剤は、本開示のいくつかの態様では、経口投与、非経口投与、または外科的投与が可能になる固体形態、半固体形態、ゲル形態、液体形態、またはガス状形態(錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、溶液、貯蔵物、吸入剤、及び注射物など)において局所送達(すなわち、体の特定の位置(骨格筋もしくは他の組織など)への送達)または全身送達のための調製物へと製剤化され得る。本開示のある特定の態様では、コーティング医療機器、局所投与、及び同様のものによる組成物の局所投与も企図される。
注射剤、注入剤、または洗浄剤を介する非経口送達、及び局所送達に適した担体には、蒸留水、生理学的リン酸緩衝生理食塩水、通常のリンゲル液もしくは乳酸リンゲル液、デキストロース溶液、ハンクス液、またはプロパンジオールが含まれる。さらに、溶媒または懸濁媒体として滅菌不揮発性油が用いられ得る。この目的では、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めて、任意の生体適合性油が用いられ得る。さらに、注射剤の調製においては脂肪酸(オレイン酸など)が有用である。担体及び薬剤は、液体、懸濁液、重合性ゲルもしくは非重合性ゲル、ペースト、または軟膏として配合され得る。
担体は、薬剤(複数可)の送達を維持(すなわち、延長、遅延、もしくは制御)するための送達媒体、または治療剤(複数可)の送達、取り込み、安定性、もしくは薬物動態を増強するための送達媒体も含み得る。そのような送達媒体には、非限定的な例として、タンパク質、リポソーム、糖質、合成有機化合物、無機化合物、ポリマーヒドロゲルまたはコポリマーヒドロゲル、及びポリマーミセルから構成されるマイクロ粒子、マイクロスフェア、ナノスフェア、またはナノ粒子が含まれ得る。
ある特定の態様では、患者または対象に投与される実際の組成物用量は、身体的要因及び生理学的要因(体重、状態の重症度、治療される疾患の型、以前の治療介入または同時に行われる治療介入、患者の特発性疾患など)、ならびに投与経路によって決定され得る。投与を担う医療従事者なら、いずれの場合においても、組成物中の活性成分(複数可)の濃度、及び個々の対象に適した用量(複数可)を決定するであろう。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、例えば、活性薬剤(治療剤または診断剤が負荷された単離エクソソーム、関連脂質ナノベシクル、またはエクソソームもしくはナノベシクルなど)を少なくとも約0.1%含み得る。他の実施形態では、活性薬剤の構成率は、単位重量の約2%~約75%、または約25%~約60%、例えば、そこから導き出せる任意の範囲であり得る。他の非限定的な例では、用量は、投与当たり約1マイクログラム/kg/体重、約5マイクログラム/kg/体重、約10マイクログラム/kg/体重、約50マイクログラム/kg/体重、約100マイクログラム/kg/体重、約200マイクログラム/kg/体重、約350マイクログラム/kg/体重、約500マイクログラム/kg/体重、約1ミリグラム/kg/体重、約5ミリグラム/kg/体重、約10ミリグラム/kg/体重、約50ミリグラム/kg/体重、約100ミリグラム/kg/体重、約200ミリグラム/kg/体重、約350ミリグラム/kg/体重、約500ミリグラム/kg/体重~約1000mg/kg/体重またはそれを超える用量、及びそこから導き出せる任意の範囲でもあり得る。本明細書に列挙される数から導き出せる範囲の非限定的な例では、約5マイクログラム/kg/体重~約100mg/kg/体重の範囲、約5マイクログラム/kg/体重~約500ミリグラム/kg/体重の範囲などで投与が行われ得る。
医薬組成物の溶液は、界面活性剤(ヒドロキシプロピルセルロースなど)と適切に混合された水において調製され得る。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、それらの混合物、及び油においても調製され得る。通常の保管条件及び使用条件の下では、こうした調製物は、微生物の増殖を阻止するために保存剤を含む。
ある特定の態様では、医薬組成物は、液状の溶液または懸濁液として注射用組成物の形態で有利に投与される。注射前に液状の溶液または懸濁液を得るのに適した固体形態も調製され得る。こうした調製物は、乳化もされ得る。そのような目的のための典型的な組成物は、医薬的に許容可能な担体を含む。例えば、組成物は、リン酸緩衝生理食塩水ミリリットル当たりヒト血清アルブミンを10mg以下、25mg、50mg、または最大で約100mg含み得る。他の医薬的に許容可能な担体には、水溶液、無毒な医薬品添加物(塩、保存剤、緩衝剤を含む)、及び同様のものが含まれる。
非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、及び注射用有機エステル(オレイン酸エチルなど)である。水性担体には、水、アルコール/水溶液、生理食塩水、非経口媒体(塩化ナトリウムなど)、リンゲルデキストロースなどが含まれる。静脈内媒体には、液体補給液及び栄養補給液が含まれる。保存剤には、抗微生物剤、抗真菌剤、抗酸化剤、キレート剤、及び不活性ガスが含まれる。医薬組成物のpH及びさまざまな構成成分の正確な濃度は、よく知られるパラメーターに従って調整される。
追加の製剤は、経口投与に適したものである。経口製剤は、典型的な医薬品添加物(例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム、及び同様のものなど)を含む。組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル、持続放出製剤、または粉末の形態をとる。
別の態様では、医薬組成物には、典型的な医薬調製物が含まれ得る。ある特定の態様による医薬組成物の投与は、任意の一般経路を介して行われ得るが、但し、その経路を介して標的組織の利用能を得られることが条件である。これには、経口経路、経鼻経路、口腔経路、経直腸経路、経腟経路、または局所経路が含まれ得る。あるいは、投与は、同所、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、または静脈内への注射によるものであり得る。そのような組成物は、生理学的に許容可能な担体、緩衝剤、または他の医薬品添加物を含む医薬的に許容可能な組成物として標準的に投与されることになる。肺の状態の治療については、エアロゾル送達が使用され得る。エアロゾルの体積は、約0.01ml~0.5mlである。
医薬組成物の有効量は、所期の目的に基づいて決定される。「単位用量」または「用量」という用語は、対象における使用に適した物理的に別々の単位を指し、それぞれの単位は、その投与(すなわち、適切な経路及び治療レジメンでのもの)に伴って、上に議論される所望の応答が得られるように計算された所定量の医薬組成物を含む。投与量は、治療数及び単位用量の両方に沿うものであり、所望の保護または作用に依存する。
医薬組成物の正確な量は、医療従事者の判断に依存するものでもあり、各個体に個別のものである。用量に影響を与える要因には、患者の身体的状態及び臨床的状態、投与経路、所期の治療目的(例えば、症状軽減目的または治癒目的)、ならびに特定の治療物質の効力、安定性、及び毒性が含まれる。
本開示の化合物、及び/または筋ジストロフィーもしくは筋萎縮症もしくは悪液質もしくはサルコペニアもしくはミオパチーに対する他の従来の治療剤、のさまざまな組み合わせが使用され得る。例えば、第1の治療化合物または薬剤は「A」であり、第2の治療化合物または薬剤は「B」であり、これらは、下記のように非限定的な様式で組み合わせられ、及び/または除外され得る。
Figure 2022526844000019
患者への治療化合物または薬剤の投与は、治療の毒性が仮にあるとすればそうした毒性を考慮して、そのような化合物の一般的な投与プロトコールに従うことになる。治療サイクルは、必要に応じて繰り返されることになると予想される。記載の治療と組み合わせてさまざまな標準治療ならびに外科的介入を適用し得ることも企図される。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、追加の治療を含む。いくつかの実施形態では、追加の治療は、副腎皮質ステロイドを含む。副腎皮質ステロイドの例としては、プレドニゾン、プレドニゾロン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、メチルプレドニゾロン、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、メチルプレドニゾロン、及びデキサメタゾンが挙げられる。いくつかの実施形態では、追加の治療は、心臓の薬物(アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤またはベータ遮断薬など)を含む。ACE阻害剤の例としては、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、及びトランドラプリルが挙げられる。ベータ遮断薬の例としては、アセブトロール塩酸塩、アテノロール、ベタキソロール塩酸塩、ビソプロロールフマル酸塩、カルテオロール塩酸塩、エスモロール塩酸塩、メトプロロール、ペンブトロール硫酸塩、ナドロール、ネビボロール、ピンドロール、プロプラノロール、チモロールマレイン酸塩、ソタロール塩酸塩、カルベジロール、及びラベタロール塩酸塩が挙げられる。
いくつかの実施形態では、追加の治療的治療は、運動、低負荷の運動、理学療法、身体的補助器具(車椅子、肢装具、もしくは松葉づえなど)、及び/または作業療法を含む。いくつかの実施形態では、追加の治療的治療は、クレアチン補充を含む。
III.化学的定義
以下には、そのような化合物と関連するさまざまな化学的定義が示される。
本明細書で使用される「水溶性」という用語は、少なくとも0.010モル/リットル程度まで化合物が水に溶解するか、または先行文献に従って化合物が可溶性として分類されることを意味する。
本明細書で使用される「ニトロ」という用語は、-NOを意味する。「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Br、または-Iを指す。「メルカプト」という用語は、-SHを意味する。「シアノ」という用語は、-CNを意味する。「アジド」という用語は、-Nを意味する。「シリル」という用語は、-SiHを意味する。「ヒドロキシル」という用語は、-OHを意味する。
単独または別の置換基の一部としての「アルキル」という用語は、別段の記載がない限り、直鎖(すなわち、非分岐)炭素鎖または分岐炭素鎖を意味し、こうした炭素鎖は、完全飽和、一価不飽和、または多価不飽和であり得る。不飽和アルキル基は、1つ以上の二重結合または三重結合を有するものである。飽和アルキル基には、1つ以上の炭素間二重結合を有するもの(アルケニル)及び1つ以上の炭素間三重結合を有するもの(アルキニル)が含まれる。-CHという基(Me)、-CHCHという基(Et)、-CHCHCHという基(n-Pr)、-CH(CHという基(イソ-Pr)、-CHCHCHCHという基(n-Bu)、-CH(CH)CHCHという基(sec-ブチル)、-CHCH(CHという基(イソ-ブチル)、-C(CHという基(tert-ブチル)、-CHC(CHという基(ネオ-ペンチル)はすべて、アルキル基の非限定的な例である。
単独または別の用語と組み合わせられる「ヘテロアルキル」という用語は、別段の記載がない限り、少なくとも1つの炭素原子と、O、N、S、P、及びSiからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子と、を有する直鎖または分岐鎖を意味する。ある特定の実施形態では、ヘテロ原子は、O及びNからなる群から選択される。ヘテロ原子(複数可)は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置されるか、またはアルキル基が分子の残部に付加される位置に配置され得る。最大で2つのヘテロ原子が連続し得る。下記の基はすべて、ヘテロアルキル基の非限定的な例である:トリフルオロメチル、-CHF、-CHCl、-CHBr、-CHOH、-CHOCH、-CHOCHCF、-CHOC(O)CH、-CHNH、-CHNHCH、-CHN(CH、-CHCHCl、-CHCHOH、CHCHOC(O)CH、-CHCHNHCOC(CH、及び-CHSi(CH
単独または別の用語と組み合わせられる「シクロアルキル」及び「ヘテロシクリル」という用語は、それぞれ「アルキル」及び「ヘテロアルキル」の環式バージョンを意味する。さらに、ヘテロシクリルについては、ヘテロ環が分子の残部に付加される位置をヘテロ原子が占有し得る。
「アリール」という用語は、多価不飽和芳香族炭化水素置換基を意味する。アリール基は、単環式のものまたは多環式のもの(例えば、一緒に縮合した2~3環もしくは共有結合で連結された2~3環)であり得る。「ヘテロアリール」という用語は、N、O、及びSから選択される1~4つのヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリール基は、炭素原子またはヘテロ原子を介して分子の残部に付加され得る。アリール基及びヘテロアリール基の例としては、限定されないが、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンゾイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、及び6-キノリルが挙げられる。上記のアリール環系及びヘテロアリール環系のそれぞれに対する置換基は、下記の許容可能な置換基の群から選択される。
本明細書では、さまざまな基が、置換または非置換のもの(すなわち、任意選択で置換されたもの)として記載される。任意選択で置換された基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、ホルミル、カルボキシ、オキソ、カルバモイル、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のヘテロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、(アルキル)アミノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、置換または非置換のシクロアルキル、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のアリール、及び置換または非置換のヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の置換基を含み得る。ある特定の態様では、任意選択の置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、(アルキル)アミノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクリル、非置換アリール、または非置換ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の置換基でさらに置換され得る。任意選択の置換基の例としては、限定されないが、-OH、オキソ(=O)、-Cl、-F、Br、C1-4アルキル、フェニル、ベンジル、-NH、-NH(C1-4アルキル)、-N(C1-4アルキル)、-NO、-S(C1-4アルキル)、-SO(C1-4アルキル)、-CO(C1-4アルキル)、及び-O(C1-4アルキル)が挙げられる。
「アルコキシ」という用語は、-OR’という構造を有する基を意味し、式中、R’は、任意選択で置換されたアルキル基またはシクロアルキル基である。「ヘテロアルコキシ」という用語は、同様に、-ORという構造を有する基を意味し、式中、Rは、ヘテロアルキルまたはヘテロシクリルである。
「アミノ」という用語は、-NR’R”という構造を有する基を意味し、式中、R’及びR”は、独立して、水素であるか、または任意選択で置換されたアルキル基、ヘテロアルキル基、シクロアルキル基、もしくはヘテロシクリル基である。「アミノ」という用語は、一級アミン、二級アミン、及び三級アミンを含む。
本明細書で使用される「オキソ」という用語は、二重結合で炭素原子に付加された酸素を意味する。
本明細書で使用される「アルキルスルホニル」という用語は、-S(O)-R’という式を有する部分を意味し、式中、R’は、アルキル基である。R’は、特定数の炭素を有し得る(例えば、「Cアルキルスルホニル」)。
本明細書で使用される「医薬的に許容可能な塩」という用語は、生体に実質的に無毒な本発明の化合物の塩を指す。典型的な医薬的に許容可能な塩には、本発明の化合物上に存在する置換基に応じて本発明の化合物を無機酸もしくは有機酸または有機塩基と反応させることによって調製される塩が含まれる。
医薬的に許容可能な塩の調製に使用され得る無機酸の例としては、限定されないが、塩酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸、及び同様のものが挙げられる。医薬的に許容可能な塩の調製に使用され得る有機酸の例としては、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸(シュウ酸、炭酸、クエン酸、コハク酸など)、フェニルヘテロ原子置換アルカン酸、脂肪族硫酸及び芳香族硫酸、ならびに同様のものが挙げられる。したがって、無機酸または有機酸から調製される医薬的に許容可能な塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、ヨウ化水素酸塩、フッ化水素酸塩、酢酸、プロピオン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩、及び同様のものが含まれる。
適切な医薬的に許容可能な塩は、本発明の薬剤を有機塩基(メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オルニチン、及び同様のものなど)と反応させることによっても形成され得る。医薬的に許容可能な塩には、本発明の化合物のいくつかに見られるカルボキシル基またはスルホン酸基と、無機陽イオン(ナトリウム、カリウム、アンモニウム、もしくはカルシウムなど)または有機陽イオン(イソプロピルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、及びイミダゾリウムなど)と、の間で形成される塩が含まれる。
本発明のいずれかの塩の一部を形成する特定の陰イオンまたは陽イオンは、当該塩が全体としてでないと薬理学的に許容可能でない限り、決定的に重要なものではないことが認識されよう。
医薬的に許容可能な塩ならびにその調製方法及び使用方法の追加の例は、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use(2002)に示されており、当該文献は、参照によって本明細書に組み込まれる。
化合物の「異性体」は、各分子が含む構成原子が、当該化合物のものと同じであるが、そうした原子の三次元での配置が異なる別の化合物である。別段の指定がない限り、本明細書に記載の化合物は、その異性体も包含することが意図される。
IV.実施例
下記の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すために含められている。実施例に開示される手法は、本発明の実施において十分に機能することを本発明者が発見した代表的な手法に従うものであり、したがって、本発明を実施するための好ましい様式を構成するものと見なされ得ることを当業者なら理解するであろう。一方で、本開示を踏まえれば、開示される特定の実施形態には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく同様または類似の結果が依然として得られる多くの変更を施せることを当業者なら理解するであろう。
実施例1
C3KO筋肉では、運動を行っても筋原線維遺伝子発現が適切に誘導されない。
肢帯型筋ジストロフィー2A/R1/D1型(LGMD2A/R1/D1)は、非リソソームシステインプロテアーゼカルパイン3(CAPN3)をコードする遺伝子中の変異によって引き起こされる。CAPN3を欠いた患者及びマウスに由来する筋肉は、筋肉量が大幅に減少したものであるが、ジストロフィン異常症とは異なり、その筋線維膜は安定しており、このことは、LGMD2Aの発症機序がジストロフィン異常症とは異なることを示唆している。CAPN3は、トライアドを含めていくつかの細胞内コンパートメントに局在化し、そこでカルモジュリンによって活性化され、カルシウム放出において未決定の役割を果たす。CAPN3ノックアウト(C3KO)マウスに由来する筋肉は萎縮発生後に成長しないことが、本発明者らの以前の研究によって示されている。このことに付随して、Caカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(CaMKII)シグナル伝達が損なわれる。運動訓練に供したWTマウスの筋肉ではいくつかの遅筋遺伝子(Myl2、Mybph、及びCkmt2など)の発現が増加するが、C3KOマウスの筋肉では運動へのこうした適応変化が生じない。同様に、C3KOマウスでは筋原線維遺伝子、細胞骨格遺伝子、ミトコンドリア遺伝子、及び脂質代謝遺伝子も鈍化する。マウス試験と一致して、LGMD2A生検では病理学的に遅筋線維が優先的に関与することが観察された。図8は、運動及び遺伝子転写の活性化によって誘導されるシグナル伝達経路を示す。図9は、肢帯型筋ジストロフィー2A型では、CAPN3を欠いており、これによってCAMKシグナル伝達が減少し、下流遺伝子転写が鈍ることを示す。足底筋中の筋節関連タンパク質(Myl2(ミオシン制御軽鎖2、心筋、遅筋)、Ckmt2(ミトコンドリアlクレアチンキナーゼ)、Myom3(ミオメシン3)、Myo18b(ミオシン18b))の遺伝子発現レベルをRT-PCRによって検証した。グラフでは、運動(走行)群の発現レベルと非運動(不動)対照の発現レベルとが比較されている(図10)。このRNAseqデータセットでは遺伝子がqPCRによって検証されている。Myl2、Ckmt2、及びLplはすべて、CAMKIIβの下流標的である。
実施例2
AMBMPは、CAMKIIシグナル伝達の遮断を無効化し、LGMD2Aを治療する。
CaMKIIによって誘導される遺伝子の発現を増進させることが、LGMD2Aに対する新規の標的となる。こうした遅筋遺伝子を活性化する化合物は、LGMD2A/R1/D1に対する治療可能性を有するものであり得る。さらに、こうした試験では、正常な筋肉リモデリング(例えば、萎縮後の成長促進及び酸化的代謝の促進)に関与する経路が同定された。この経路に作用する薬物は、多くの型の筋肉症状(がん悪液質、加齢及び長期床上安静に起因するサルコペニアなど)に有益であり得る。以前の研究では、WO2017/208211において論じられているように、CAMKIIシグナル伝達の遮断を無効化し、LGMD2Aを治療するための薬物としてAMBMP(式VI)が同定されている。
図11は、AMBMPが遅筋線維直径を増大させることを示す。線維型の染色後に筋肉断面において平均断面積(CSA)を測定した。両方の線維型で増大が生じているが、遅筋線維の断面積のみが有意に増大している。A)AMBMP塩酸塩(7.5mg/kg/日)を14日間腹腔内注射したC3KOマウス。B)皮下(subQ)注射によってAMBMP塩酸塩(7.5mg/kg/日)で14日間処理したC3KOマウス。AMBMP塩酸塩(7.5mg/kg/日)を14日間腹腔内注射したC3KOマウスでは、(C)対照(AMBMPで処理していないマウス)と比較してミトコンドリア機能が改善している。p<0.05、棒=SD。
図12に示されるように、AMBMP塩酸塩で2週間処理(腹腔内注射)したC3KOマウスでは、用量依存的様式でミトコンドリア含量が増加する。1組のC3KOマウスにはAMBMP塩酸塩(7.5mg/kg/日)の腹腔内注射を14日間行い、別の組のC3KOマウスにはAMBMP塩酸塩(15mg/kg/日)の腹腔内注射を14日間行い、対照組のC3KOマウスにはAMBMPでの処理を行わなかった。ミトコンドリア含量が多い線維が全線維に占めるパーセント、及びミトコンドリア含量が中程度の線維が全線維に占めるパーセントが、AMBMP処理に伴って用量依存的様式で増加し、ミトコンドリア含量が少ない線維が全線維に占めるパーセントはAMBMP処理に伴って用量依存的様式で減少した(図12A)。図12Bは、NADHを染色した筋肉切片を示す(染色が濃いほど酸化能力が高いことを意味する)。AMBMPでの処理(7.5mg/kgまたは15mg/kgのいずれかで2週間(週))を行ったマウスに由来する足底筋に対するNADH染色を定量化したものがFOG線維とFG線維との比として示される。p<0.05。AMBMP処理によって、ミトコンドリア含量が用量依存的様式で増加した。
図13に示されるように、AMBMP処理によって運動能力が改善する。マウスを持久力訓練に3週間供し、その間、マウスの処理を行った。運動条件の実施前と実施後とで運動能力を比較した。野生型(WT)マウスにはAMBMP処理を行わなかった。WTマウスは訓練効果を示す。1組のC3KOマウスにはAMBMP処理を行わなかった。この組のC3KOマウスは訓練効果を示さない。別の組のC3KOマウスにはAMBMP塩酸塩(7.5mg/kg/日)を14日間腔内注射した。この組のC3KOマウスは訓練効果を示す。
図14に示されるように、AMBMPで処理したC3KOマウスではCaMKIIβ活性が正常化しているが、AKTシグナル伝達またはAMPKシグナル伝達は影響を受けていない。AMBMP塩酸塩を7.5mg/kg/日で2週間腹腔内注射したC3KOマウス及びWTマウスでは、それぞれの非処理対照と比較してCaMKIIβ活性が上昇する(図14A)。AMBMP塩酸塩を7.5mg/kg/日で2週間腹腔内注射したC3KOマウスでは、AKTシグナル伝達またはAMPKシグナル伝達が影響を受けることなく、非処理対照と比較してCaMKIIβ活性が上昇する(図14B)。
図15は、Capn3-/-筋肉中の遅筋線維のパーセントをAMBMPが変化させることを示す。A)30mg/kgでの1日1回のAMBMPのsubQ処理を2週間行ったカルパイノパチーマウスに由来するヒラメ筋中の遅筋ミオシン重鎖陽性線維の%の統計的に有意な変化。B)7.5mg/kgでの1日1回のAMBMP処理を2週間行ったカルパイノパチー筋肉の断面の遅筋ミオシンを染色したもの。
実施例3
AMBMP類似体1~6、AMBMP類似体17、AMBMP類似体18、及びAMBMP類似体25の生物活性データ。図16Aには、C2C12細胞における内在性ミオシン軽鎖2(Myl2)発現に対するAMBMP類似体1~6、AMBMP類似体17、AMBMP類似体18、及びAMBMP類似体25の用量依存的作用が示される。
表1には、C2C12細胞におけるGAPDH(ハウスキーピング対照遺伝子)に対するMyl2の相対発現に対する2.5μMのAMBMP類似体1~6、AMBMP類似体8、AMBMP類似体17、AMBMP類似体21、AMBMP類似体25、AMBMP類似体38、AMBMP類似体39、及びAMBMP類似体40の作用が示される。Myl2は、CaMKIIβ活性のマーカーである。
(表1)C2C12細胞におけるMyl2発現
Figure 2022526844000020
CaMKIIβ活性化及びMyl2遺伝子発現を誘導する能力についてAMBMP類似体3をインビボで試験した。マウスの腹腔内にAMBMP類似体3を10mg/kgで注射した。注射から2時間後、4時間後、及び6時間後に骨格筋を採取した。DMSOを注射したマウスを対照群として使用した。図16Bは、マウス骨格筋におけるCaMKIIβ活性化を示し、この活性化は、抗リン酸化CaMKIIβ抗体を使用してウエスタンブロットによって評価したリン酸化CaMKIIβ(P-CaMKIIまたはP-CaMK)発現によって示される。図16Cは、ゲルロード量で正規化したP-CaMKのレベルを示す。図16Dは、足底筋におけるMyl2発現をRT-PCRによって評価し、ハウスキーピング対照遺伝子としてのGAPDHで正規化したものを示す(各棒は、1匹のマウスに対応する)。
Myl2の発現を誘導する能力についてAMBMP類似体40をC2C12筋原細胞において試験した。AMBMPまたはAMBMP類似体40(濃度はグラフ上に示される)でC2C12細胞を48時間処理した。DMSOを陰性対照として使用した。Myl2の発現は、RT-PCRによって評価し、ハウスキーピング対照遺伝子としてのGAPDHで正規化した。図16Eに示されるように、類似体40は、Myl2発現を2.5~2.9倍に増加させる。類似体40は、AMBMPと比較して細胞による忍容性も良好である(データ非掲載)。
実施例4
AMBMP類似体の合成.一般スキームI、一般スキームII、一般スキームIII、及び/または一般スキームIVのステップの1つ以上に従ってAMBMP類似体を合成した(図17)。
AMBMP類似体3(図1C)
方法1:スキームIに従ってAMBMP類似体3を合成した
4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。反応生成物を、カラム中、Pd(PPhの存在下で当量の(3-ヒドロキシフェニル)ボロン酸とさらに反応させた。得られた生成物を、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash Rf200でのシリカゲルクロマトグラフィーに供して精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することでAMBMP類似体3を得た。AMBMP類似体3のlogPは2.47である。この生成物の特徴付けは核磁気共鳴分光法(NMR)によって行った。
方法2:AMBMP類似体3をスキームIVに従って合成した
N4-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-6-クロロピリミジン-2,4-ジアミン(500mg、1.79mmol、1.0当量)、((3-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(493.80mg、3.58mmol、2.0当量)、炭酸ナトリウム(758.89mg、7.16mmol、4.0当量)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(1034.25mg、0.90mmol、0.5当量)を125mLのガラス圧力容器に添加し、25mLのトルエン-エタノール(2:1)に懸濁した。反応混合物を窒素雰囲気下、110℃で72時間撹拌した。粗生成物を冷却してからceliteに通してろ過し、ろ液を収集し、減圧下で濃縮した。次に、濃縮物をNaHCOで洗浄し、酢酸エチルで抽出(30mLで4回)した。有機層を収集し、NaSOで脱水してから、DCM及びメタノールを用いるグラジエント法を使用してフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む画分を統合し、減圧下で濃縮することで最終生成物(3-(2-アミノ-6-((ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)フェノール)(白色の粉末、50mg、収率8.3%)を得た。
Figure 2022526844000021
AMBMP類似体4(図1D)
AMBMP類似体4をスキームIに従って合成した。4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。反応生成物を、カラム中、Pd(PPhの存在下で当量の(3-(エトキシ)フェニル)ボロン酸とさらに反応させた。得られた生成物を、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash Rf200でのシリカゲルクロマトグラフィーに供して精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することでAMBMP類似体4を収率60%で得た。この生成物の特徴付けはNMRによって行った。
代替的に、AMBMP類似体4をスキームIVに従って合成した。
Figure 2022526844000022
AMBMP類似体5(図1E)
AMBMP類似体5をスキームIに従って合成した。4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。反応生成物を、カラム中、Pd(PPhの存在下で当量の(3-(プロポキシ)フェニル)ボロン酸とさらに反応させた。得られた生成物を、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash Rf200でのシリカゲルクロマトグラフィーに供して精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することでAMBMP類似体5を収率48%で得た。この生成物の特徴付けはNMRによって行った。
代替的に、AMBMP類似体5をスキームIVに従って合成した。
Figure 2022526844000023
AMBMP類似体6(図1F)
AMBMP類似体6をスキームIに従って合成した。4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。反応生成物を、カラム中、Pd(PPhの存在下で当量の(3-(tert-ブトキシ)フェニル)ボロン酸とさらに反応させた。得られた生成物を、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash Rf200でのシリカゲルクロマトグラフィーに供して精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することで類似体6を収率15%で得た。この生成物の特徴付けはNMRによって行った。
代替的に、AMBMP類似体6をスキームIVに従って合成した。
Figure 2022526844000024
AMBMP類似体7(図1G)
AMBMP類似体7をスキームIIIに従って合成した。PPh及びアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)を使用してAMBMP類似体3を当量の2-メトキシエタン-1-オールと反応させることでAMBMP類似体7を得た。AMBMP類似体7のLogPは2.90である。
AMBMP類似体8(図1H)
AMBMP類似体8をスキームIIIに従って合成した。PPh及びアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)を使用してAMBMP類似体3を当量の3-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]プロパン-1-オールと反応させることでAMBMP類似体8を得た。AMBMP類似体8のlogPは2.86である。
代替的に、下記のようにAMBMP類似体8を合成した。
Figure 2022526844000025
AMBMP類似体9(図1I)
AMBMP類似体9をスキームIIIに従って合成した。PPh及びアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)を使用してAMBMP類似体3を当量の2-(2-アミノエトキシ)エタン-1-オールと反応させることでAMBMP類似体9を得た。AMBMP類似体9のlogPは1.70である。
AMBMP類似体17(図1Q)
AMBMP類似体17をスキームIに従って合成した。4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。反応生成物を、カラム中、Pd(PPhの存在下で当量の(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ボロン酸とさらに反応させた。得られた生成物を、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash Rf200でのシリカゲルクロマトグラフィーに供して精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することでAMBMP類似体17を収率48%で得た。この生成物の特徴付けはNMR及び質量分析(MS)によって行った。
代替的に、AMBMP類似体6をスキームIVに従って合成した。
Figure 2022526844000026
AMBMP類似体18(図1R)
200mg(0.72mmol)の4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを15ミリリットルのガラス圧力管に添加し、この4,6-ジクロロピリミジン-2-アミンを当量のベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメタンアミンとt-ブタノール中で反応させた。得られた生成物を、217mg(1.43mmol)の(4-メトキシフェニル)ボロン酸、305mg(2.88mmol)のNaCO、416mg(0.36mmol)のPd(PPhと反応させ、窒素雰囲気下で10mLのACN-HO(1:1)に懸濁した。反応混合物を140℃で48時間撹拌した後、室温に冷却した。混合物を短いシリカプラグに通してろ過し、EtOAcで洗浄した。得られた粗生成物をNaHCOで洗浄し、EtOAcで抽出(10mLで2回)した。有機相を統合し、脱水(MgSO)し、30分間にわたるヘキサン-EtOAcステップグラジエント(95:5→80:20)を用いることによってCombiflash R200でのシリカゲルクロマトグラフィーを行って精製した。生成物ピークに対応する画分を統合し、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮することで151mgのAMBMP類似体18を収率60%で得た。この生成物の特徴付けはNMR及びMSによって行った。
AMBMP類似体40(図1W)
AMBMP類似体40をスキームIVに従って合成した。N4-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-6-クロロピリミジン-2,4-ジアミン(100mg、0.36mmol、1.0当量)、(3-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)ボロン酸(120.81mg、0.72mmol、2.0当量)、炭酸ナトリウム(152.46mg、1.44mmol、4.0当量)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(207.78mg、0.18mmol、0.5当量)を15mLのガラス圧力容器に添加し、5mLのトルエン-エタノール(2:1)に懸濁した。反応混合物を窒素雰囲気下、110℃で72時間撹拌した。粗生成物を冷却してからceliteに通してろ過し、ろ液を収集し、減圧下で濃縮した。次に、濃縮物をNaHCOで洗浄し、酢酸エチルで抽出(30mLで4回)した。有機層を収集し、NaSOで脱水してから、ヘキサン及び酢酸エチルを用いるグラジエント法を使用してフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む画分を統合し、減圧下で濃縮することで最終生成物(3-(2-アミノ-6-((ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-5-メトキシフェノール)(黄色がかった粉末、38.21mg、収率28.8%)を得た。
Figure 2022526844000027
本明細書で開示及び請求される方法はすべて、本開示を踏まえれば過度の実験を行わずとも設計及び実行することができる。本発明の組成物及び方法は好ましい実施形態に関して説明されているが、本発明の概念、趣旨、及び範囲を逸脱することなく、そうした方法及び本明細書に記載の方法のステップまたはステップ順序に変更を適用できることが当業者には明らかであろう。より具体的には、化学的にも生理学的にも関連するある特定の薬剤を、想定される達成結果を同じまたは同様にしつつ、本明細書に記載の薬剤の代替物にできることが明らかであろう。当業者に明らかなそのような同様の代替物及び改変はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨、範囲、及び概念に含まれるものと見なされる。

Claims (32)

  1. 式VII
    Figure 2022526844000028
    の化学構造を有する化合物であって、
    式中、R及びRが、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRが、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRが、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRが、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRが、一緒になって6員の複素環を形成し;R16及びR17が、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR16及びR17が、一緒になって4~8員のシクロアルキル環もしくは複素環を形成し;各R18が、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;各R19が、独立して、アルキル、置換アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;hが、0、1、2、3、または4であり;kが、1、2、3、4、または5であり、
    式VIIが、式VI
    Figure 2022526844000029
    ではない、前記化合物。
  2. 式I
    Figure 2022526844000030
    の化学構造を有する、請求項1に記載の化合物:
    式中、R及びRが、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRが、一緒になって4~6員の複素環を形成し;R及びRが、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRが、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRが、一緒になって6員の複素環を形成し;R及びRが、H、アルキル、置換アルキル、アリールから独立して選択されるか、またはR及びRが、5員の複素環を形成する結合であるか、またはR及びRが、一緒になって6員の複素環を形成し;Xが、下記の式II、式III、式IV、または式Vの化学構造を有する基であり;
    Figure 2022526844000031
    式中、Zは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、OR、またはNRであり;Rは、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、またはアリールであり;R及びRは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリールであるか、またはR及びRは、一緒になって4~6員の複素環を形成し、
    は、H、アルキル、またはOR10から選択され;R10は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH11(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R11は、OH、NH、またはアルコキシであり、
    は、H、アルキル、またはOR12から選択され;R12は、H、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、または((CHO)CHCH13(nは、1、2、または3であり;pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)であり;R13は、OH、NH、またはアルコキシであり;
    Figure 2022526844000032
    式中、Mは、O、NH、またはCHであり;
    Figure 2022526844000033
    式中、R14は、Hまたはアルコキシであり、R15は、Hまたはアルコキシである。
  3. が、Hであり、Rが、Hであり、Rが、Hであり、Rが、Hであり、R及びRが、5員の複素環を形成する結合であり、Xが、式IIである、請求項2に記載の化合物。
  4. が、Hであり、Rが、Hであり、Rが、Hであり、Rが、Hであり、R及びRが、5員の複素環を形成する結合であり、Xが、式IIであり、Zが、Hであり、Jが、Hであり、Jが、OR10である、請求項2に記載の化合物。
  5. 10が、H、CF、CHCH、CH(CH、CHCHCH、CHCHOCH、CHCHOCHCHNH、CHCHOCHCHOCHCHOCH、CHNH、CHCHNH、またはCHCONHである、請求項4に記載の化合物。
  6. AMBMP類似体1、AMBMP類似体2、AMBMP類似体3、AMBMP類似体4、AMBMP類似体5、AMBMP類似体6、AMBMP類似体8、AMBMP類似体17、AMBMP類似体21、AMBMP類似体25、AMBMP類似体38、AMBMP類似体39、またはAMBMP類似体40である、請求項1に記載の化合物。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物を含む組成物であって、医薬的に許容可能な担体をさらに含む、前記組成物。
  8. 対象における筋ジストロフィーを治療する方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  9. 前記筋ジストロフィーの型が、肢帯型筋ジストロフィーである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記筋ジストロフィーの型が、肢帯型筋ジストロフィー2A型である、請求項8に記載の方法。
  11. 対象における筋萎縮症を治療する方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  12. 前記対象が、筋萎縮症を有するまたは筋萎縮症のリスクを有すると判定されている、請求項11に記載の方法。
  13. 前記対象が、筋萎縮症、または筋萎縮症を引き起こす疾患もしくは筋萎縮症と関連する疾患についての検査を受けている、請求項11~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記対象が、筋萎縮症に対する1つ以上の治療で以前に治療されている、請求項11~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記筋萎縮症に対する治療の1つ以上が、処方された化学療法である、請求項14に記載の方法。
  16. 対象における悪液質またはサルコペニアを治療するための方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  17. 前記対象が、がんであると診断されている、請求項16に記載の方法。
  18. 前記対象が、床上安静の指示を受けている、請求項16または請求項17に記載の方法。
  19. 前記対象が、加齢性サルコペニアであると診断されている、請求項16~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 対象における筋肉量を増加させる方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  21. 対象における筋力を向上させる方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  22. 対象における筋肉機能を改善する方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  23. 対象における変性筋線維の数を低減する方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  24. 対象における再生筋線維の数を増加させる方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  25. 対象における、ミオシン軽鎖2、ミオシンXVIIIb、ミオメシン3、リポタンパク質リパーゼ、パタチン様ホスホリパーゼドメイン含有2、及びサルコメリックミトコンドリアクレアチンキナーゼからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現を増加させる方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  26. 前記対象が、カルパイン3遺伝子に変異を有する、請求項8~25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記対象が、CaMKIIに欠損を有することが判定されている、請求項8~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. CaMKIIの発現レベルまたは活性レベルを決定することをさらに含む、請求項8~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記化合物が、経口投与、非経口投与、皮下投与、腹腔内投与、または筋肉内投与される、請求項8~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記化合物が、局所投与される、請求項8~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記化合物が、筋肉組織に投与される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記対象が、ヒトである、請求項8~31のいずれか1項に記載の方法。
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