JP2022511993A - Rna保存溶液、及び製造方法及び使用方法 - Google Patents

Rna保存溶液、及び製造方法及び使用方法 Download PDF

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Abstract

核酸保存組成物及びその製造方法及び使用方法が開示されている。組成物には、キャリア、カオトロピック剤、緩衝剤、キレート剤、界面活性剤、アルコール、及び還元剤が含まれる。水溶液としての組成物は、キャリアとして水を含んでもよい。好ましい実施形態は、RNAseを含まない水、塩化リチウム、クエン酸ナトリウム、EDTA、CTAB又はSLS、SDA 3C、及びTCEPを含み、pHを調整するためにHClが任意に添加される。いくつかの実施形態は、視覚的指示薬として着色染料を含む。製造方法は、成分を混合して水溶液などの混合物にすることを含む。使用方法は、核酸、好ましくはRNAを含む生物学的サンプルを提供すること、及び生物学的サンプルを組成物と接触させることを含む。キットには、生物学的サンプル収集装置及び組成物が含まれる。組成物は、必要に応じて、収集装置の一部に配置される。

Description

本開示は、核酸、特にリボ核酸(RNA)の保存に関する。具体的には、本開示は、更なる分析のために、唾液などの生物学的サンプル中のヒトRNAを保存するための組成物及び方法に関する。
核酸は、細胞及び/又は無細胞核酸を含む、体液及び組織サンプルなどの生物学的サンプルから抽出することができる。抽出された核酸(RNAなど)は、遺伝子発現プロファイリングを含むさまざまな分析目的に使用できる。核酸を含む生物学的サンプルは、特定の種類の核酸分析のために適切に処理する必要があることがよくある。例えば、RNAシーケンス(RNA-Seq)、マイクロアレイ、発現配列タグ(EST)、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、蛍光インサイツ(in situ)ハイブリダイゼーション(FISH)、ノーザンブロット分析などの分析技術では、使用する特定のプラットフォームに応じて、特定の処理または前処理ステップが必要になる場合がある。
いくつかの例では、サンプル又はその核酸を安定化するために、核酸を含む生物学的サンプルを処理するか、又はステップを選んで用いる必要がある場合がある。特に、RNAは、特定の条件下で(例えば、溶液中、及び/又はヌクレアーゼ、好ましくない温度、UV光、及び/又はさまざまな化学物質にさらされた場合)、非常に不安定及び/又は分解に敏感であることが知られている。安定化又は保存試薬(例えば、溶液)は、分析が実行できるまで、核酸、特にRNAの少なくとも一部の生存を確実にするために、保存及び処理ステップ中に核酸を含む生物学的サンプルに添加されることがよくある。特定の理論に縛られることなく、RNAの保存又は安定化は、一般に、DNAの保存又は安定化よりもはるかに難しいと考えられている。
従来の安定化溶液は、唾液などの特定の生物学的サンプルからのRNAの安定化、及び/又はそれを行うための特定の種類の分析技術又はデバイスにとって最適ではない場合がある。例えば、最適又は適切なqRT-PCR分析用に処方されたRNA安定化溶液は、ESTプラットフォームでの分析には最適又は適切ではない可能性がある。いくつかの例では、不適切な処方により、分析アーティファクト、高いバックグラウンド信号(又はノイズ)、微生物核酸の汚染及び/又は保持が生じたり、それらにつながる可能性があり、ヒト核酸の結果が不明瞭になったり、生物学的サンプル中のヒト核酸の安定性、純度、及び/又は総潜在的収量が減少したりする可能性がある。
従来の安定化溶液は、微生物の生活を制御する上で不十分な可能性もある。唾液、組織、細胞などの生物学的サンプルは、1つ又は複数の微生物(細菌、真菌など)を含む、及び/又はそれらに汚染される可能性がある。これらの微生物は、生物学的サンプルの宿主又は供給源の核酸と干渉又は検出される可能性のある核酸を含んでいる。保存溶液は、微生物の核酸を不注意に安定化させたり、微生物の増殖を可能にしたりする可能性がある。
従って、さまざまな分析技術及び/又はデバイスに適しており、従来の製品と比較して、生物学的サンプル中のRNAの全体的な収量、純度、及び/又は安定性を提供し、従来の製品、及びそれらの組み合わせと比較して、微生物の成長を制御し、及び/又は微生物の核酸汚染を減らすなどにより、生物学的サンプルの品質を向上させるRNA安定化溶液の必要性が引き続き存在する。
本開示の様々な実施形態が、添付の図面を参照してここで議論される。これらの図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、従って、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことが理解される。
本開示の一実施形態による様々なRNA保存組成物についてのRNAの平均収量を示す。 本開示の一実施形態による様々なRNA保存組成物の平均RNA品質スコア(RQS)を示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中での収集直後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中での収集直後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中での収集直後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中において室温で48時間保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中において室温で48時間保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中において室温で48時間保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中で48時間凍結保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中で48時間凍結保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。 本開示の一実施形態によるRNA保存組成物中で48時間凍結保存された後の唾液サンプルから抽出されたRNAの収量、純度、忠実度の結果を各々示す。
本開示の実施形態は、核酸(例えば、RNA)の保存、安定化、及び/又は調製組成物、それを含むキット、ならびにそれを製造及び使用する方法に関する当技術分野における前述又は他の問題の1つ以上を解決する。例えば、本開示のいくつかの実施形態は、生物学的サンプル中の核酸(例えば、RNA)を保存、安定化、及び/又は調製するための組成物を含む。特定の実施形態では、生物学的サンプルは唾液又は別の体液であってもよい。組成物は、さまざまな分析技術及びデバイスでの使用に適している可能性がある。具体的には、組成物は、様々な分析技術及びデバイスでの使用に適合するように処方してもよい。組成物は、その後の分析及び/又は処理のために大量の核酸(例えば、RNA)をもたらすことができる。例えば、組成物は、大量のヒト核酸(例えば、RNA)、好ましくは及び/又は任意に、その後の分析及び/又は処理のための少量の微生物(例えば、細菌)核酸(例えば、RNA及び/又はDNA)を有する。組成物は、溶液又は水系の(例えば、水性)液体、任意に(淡い)青色を含んでもよい。組成物は、ヒト核酸(例えば、RNA)の安定化、好ましくは細菌汚染及び/又は増殖の防止における使用、及び(長期)サンプル保存に適している可能性がある。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、リボ核酸(RNA)保存組成物を含む。保存組成物は、キャリア、バッファ又は緩衝剤、及び(金属)キレート剤を含んでもよい。組成物は、好ましくはカオトロピック剤、洗剤又は界面活性剤、アルコール、及び還元剤からなる群から選択される、1つ以上の追加の試薬も含んでもよい。組成物はまた、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、緩衝剤と、キレート剤と、カオトロピック剤と、を含む、RNA保存組成物を含む。組成物は、好ましくは洗剤又は界面活性剤、アルコール、及び還元剤からなる群から選択される、1つ以上の追加の試薬も含んでもよい。組成物はまた、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、緩衝剤と、キレート剤と、カオトロピック剤と、洗剤又は界面活性剤と、を含む、RNA保存組成物を含む。組成物は、好ましくはアルコール及び還元剤からなる群から選択される1つ以上の追加の試薬も含んでもよい。組成物はまた、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、緩衝剤と、キレート剤と、カオトロピック剤と、アルコールと、を含む、RNA保存組成物を含む。組成物は、好ましくは洗剤又は界面活性剤及び還元剤からなる群から選択される、1つ以上の追加の試薬も含んでもよい。組成物はまた、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、緩衝剤と、キレート剤と、カオトロピック剤と、還元剤と、アルコールと、を含む、RNA保存組成物を含む。組成物は、洗剤又は界面活性剤も含んでもよい。組成物はまた、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、カオトロピック剤と、緩衝剤と、(金属)キレート剤と、洗剤(又は界面活性剤)と、アルコールと、還元剤と、を含む、RNA保存組成物を含む。いくつかの実施形態では、酸(又は塩基)を加えて、適切な最終pHを達成してもよい。組成物は、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。
少なくとも一態様では、本開示の実施形態は、キャリアと、緩衝剤と、キレート剤と、及び任意に、カオトロピック剤、洗剤又は界面活性剤、及び還元剤からなる群から選択される1つ以上の試薬又は成分と、を含む、アルコールを含まないリボ核酸(RNA)保存組成物を含む。いくつかの実施形態では、酸(又は塩基)を加えて、適切な最終pHを達成してもよい。組成物は、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpH、好ましくは5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、洗剤又は界面活性剤、及び還元剤を含む。いくつかの実施形態では、酸(又は塩基)を加えて、適切な最終pH4~7、好ましくはpH5.5を達成してもよい。
様々な態様又はその実施形態では、組成物は、液体、又は液体形態であっても、それを含んでもよい。好ましくは、組成物は溶液であるか、又は溶液を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、キャリアは流体又は液体キャリアであってもよい。好ましい実施形態では、キャリアは水性キャリアである。キャリアは、水、好ましくは濾過、精製、蒸留、及び/又は脱イオン化された、RNAseを含まない水を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1%~10%w/w、好ましくは約0.5~5%w/w、より好ましくは約1%~2%w/wの緩衝剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物、CNa・2HO))又は別の適切な緩衝剤であっても、それを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約1%~10%w/w、好ましくは約2~8%w/w、より好ましくは約3%~7%w/w、さらにより好ましくは約3.33%~6.66%w/wのカオトロピック剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、塩化リチウム(LiCl)又は別の適切なカオトロピック剤であっても、それらを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.01~1%w/w、好ましくは約0.05~0.5%w/w、より好ましくは約0.1%~0.3%w/w、さらにより好ましくは約0.2%w/wの(金属)キレート剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、(金属)キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、好ましくはEDTA二ナトリウム塩、より好ましくはEDTA二ナトリウム二水和物(別名エデト酸二ナトリウム二水和物)又は別の適切な(金属)キレート剤であっても、それを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約1%~10%w/w、好ましくは約2~8%w/w、より好ましくは約3%~5%w/w、さらにより好ましくは約4%w/wの洗剤(又は界面活性剤)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、洗剤(又は界面活性剤)は、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(別名ラウロイルサルコシンナトリウム(SLS)、サルコシルNL、N-ドデカノイル-N-メチルグリシンナトリウム塩)又は別の適切な洗剤(又は界面活性剤)であっても、それらを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.5%~30%w/w、好ましくは約1~20%w/w、より好ましくは約2%~15%w/w、さらにより好ましくは約5~10%w/wのアルコールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、エタノール、好ましくは特別に変性されたアルコール(SDA)又はエタノールとイソプロパノールの混合物、より好ましくは約95%v/vのエタノールと約5%v/vのイソプロパノールの混合物、又はSDA 3C、又は別の適切なアルコールであっても、それを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、0.01~1%w/w、好ましくは約0.05~0.5%w/w、より好ましくは約0.1%~0.5%w/w、さらにより好ましくは約0.1%~0.3%w/w、さらにより好ましくは約0.2%w/wの還元剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、還元剤は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又は別の適切な還元剤であっても、それらを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、酸は、存在する場合、塩酸であるか、又は塩酸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、酸は、適量含まれて、pHを4~7にしてもよく、好ましくは4.5~6.5、より好ましくは5~6、さらに好ましくは5.2~5.8、さらにより好ましくは5.4~5.6、最も好ましくは5.5である。
いくつかの実施形態では、任意の視覚的指示薬は、染料(例えば、FD&C Blue No.1)などの着色剤であっても、それを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、ヒトRNA、好ましくはヒト生物学的サンプルからの、ヒトRNAの保存における使用に(適切である)ものであってもよい。ヒト生物学的サンプルは、流体サンプル、好ましくはヒト唾液又はヒト唾液サンプルであってもよい。従って、特定の態様では、本開示の実施形態は、ヒトRNAの保存に使用するためのヒトRNA保存組成物又はRNA保存組成物を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、約1%~10%w/wのカオトロピック剤、約0.1~10%w/wの緩衝剤、約0.01~1%w/wのキレート剤、約1%~20%w/wの界面活性剤、約1%~20%w/wのアルコール、及び/又は約0.01~1%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7、好ましくは約5.5である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約3%~7%w/wのカオトロピック剤、約0.5~5%w/wの緩衝剤、約0.05~0.5%w/wのキレート剤、約2%~6%w/wの界面活性剤、約2%~15%のアルコール、及び/又は約0.1~0.5%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7、好ましくは約5.5である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約3.33%~6.66%w/wのカオトロピック剤、約1~2%w/wの緩衝剤、約0.2%w/wのキレート剤、約4%w/wの界面活性剤、約5%~10%w/wのアルコール、及び/又は約0.2%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7、好ましくは約5.5である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約2~8%w/wの緩衝剤、約1%~10%w/wのカオトロピック剤、約0.01~1%w/wのキレート剤、約1%~5%w/wの界面活性剤、約5%~30%のアルコール、及び/又は約0.01~1%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約3%~7%w/wのカオトロピック剤、約4~6%w/wの緩衝剤、約0.1~0.3%w/wのキレート剤、約2%~4%w/wの界面活性剤、約9%~21%のアルコール、及び/又は約0.1~0.25%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7である。
いくつかの実施形態では、組成物は、約3.33%~6.65%w/wのカオトロピック剤、約5.99%w/wの緩衝剤、約0.2%w/wのキレート剤、約2.99%w/wの界面活性剤、約9.98%~19.96%w/wのアルコール、及び/又は約0.17%w/wの還元剤を含んでもよく、そのpHは、4~7である。
様々な実施形態は、適量から100%w/wのキャリアを含んでもよい。
少なくとも1つの実施形態では、組成物は、約3.33%~6.66%w/wの塩化リチウム(LiCl)、約1~2%w/wのクエン酸三ナトリウム二水和物、約0.2%w/wのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム二水和物、約4%w/wのN-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(SLS)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、好ましくはCTAB、好ましくは本質的に約95%v/vのエタノール及び約5%v/vのイソプロパノールからなる、約5%~10%w/wのアルコール、約0.2%w/wのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、任意に、着色された色素、及び適量から100%のRNAseを含まない水を含むか、又は本質的にそれらからなってもよく、そのpHは4~7、好ましくは約5.5である。
いくつかの実施形態は、約0.00037%w/w、視覚的指示薬(例えば、FD&C Blue No.1)又はその同等物(例えば、0.185%w/w、0.2%w/w、視覚的指示薬濃縮物(例えば、水中で))をさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、成分の1つ以上(例えば、各々)の量は、±10%(ここで、「±/-10%」における成分又は材料の20%w/wは、18%w/wから22%w/w、10%w/wから30%w/wの範囲ではない)であってもよく、好ましくは±9%、より好ましくは±8%、さらにより好ましくは±7%、さらにより好ましくは±6%、さらにより好ましくは±5%、さらに好ましくは±4%、さらに好ましくは±3%、さらに好ましくは±2%、さらに好ましくは±1%である。
いくつかの実施形態では、組成物は、4~7のpHを有してもよく、好ましくは4.5~7、4.5~6.5、5~7、又は5~6.5のpH、さらにより好ましくは5~6のpH、さらにより好ましくは5.2~5.8のpH、さらにより好ましくは5.4~5.6のpH、最も好ましくは5.5のpHである。
1つ以上の実施形態は、(追加又はいずれか)抗菌剤(例えば、殺菌剤及び/又は静菌剤)(例えば、アルコール、カオトロピック剤、界面活性剤/洗剤、及び/又は還元剤に加えて、又はそれ以外)を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、(追加又はいずれか)リボヌクレアーゼ阻害剤、又はリボヌクレアーゼの阻害剤(例えば、カオトロピック剤に加えて、又はそれ以外)を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、プロテアーゼ、プロテイナーゼK、及び/又はプロテアーゼ阻害剤を(実質的に)含まなくてもよい。
1つ以上の実施形態は、ジチオスレイトール(DTT)又はβ-メルカプトエタノール(BME)を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、イミダゾリウム塩を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、DNaseを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、チオシアン酸グアニジン、イソシアン酸グアニジン、及び塩酸グアニジンを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、SDS及び/又はSLSを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、Tris、Tris-HCl、Trizma(登録商標)塩基、クエン酸塩、MES、BES、Bis-Tris、HEPES、MOPS、Bicine、Tricine、ADA、ACES、PIPES、重炭酸塩、リン酸塩、TAE、TBE、ホウ酸ナトリウム、及び/又はカコジル酸ナトリウム(バッファ)を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。1つ以上の実施形態は、メタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、トリフルオロエタノール、フェノール、又は2、6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールを(実質的に)も含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態は、核酸(例えば、RNA)を安定化する方法を含む。この方法は、RNAを含む生物学的サンプルを(本明細書に記載)本開示の組成物と接触させることを含んでもよい。生物学的サンプルは、ヒト唾液を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、方法は、核酸(例えば、RNA)を含む生物学的サンプルを提供するステップ、及び本開示の組成物を生物学的サンプルと組み合わせることを含んでもよい。この方法は、当技術分野で知られている他の処理ステップも含んでもよい。本開示の一実施形態は、核酸(例えば、ヒトRNAなどのヒト核酸)を安定化する方法を含む。一実施形態は、核酸(例えば、RNA)を含む生物学的サンプルを本開示の組成物と接触させるステップを含む。一実施形態では、生物学的サンプルは、(ヒト)唾液、血液、尿などの体液を含む。他の実施形態では、生物学的サンプルは生体組織又は細胞を含む。
いくつかの実施形態は、生物学的サンプル保存キットを含む。キットは、サンプル収集装置及び本開示の組成物を含んでもよく、好ましくは、サンプル収集装置の溶液区画に配置される。
いくつかの実施形態では、キットは、サンプル収集装置及び核酸(例えば、RNA)保存組成物を含んでもよい。サンプル収集装置は、溶液区画を含んでもよい。核酸又はRNA保存組成物は、溶液区画に配置してもよい。本開示の実施形態は、サンプル収集装置の一部に配置された本開示の組成物を含むキットを含む。
いくつかの実施形態は、本開示の組成物を製造する方法を含む。この方法は、本開示の成分を組み合わせるステップを含んでもよい。この方法は、当技術分野で知られている他の製造ステップも含んでもよい。本開示の一実施形態は、核酸又はRNA安定化組成物を製造する方法を含む。一実施形態は、キャリアを得て、本開示の組成物の成分又は材料をキャリアに添加するステップを含む。
本開示の例示的な実施形態の追加の特徴及び利点は、以下の説明に記載され、その説明から部分的に明らかになるか、又はそのような例示的な実施形態の実施によって習得することができる。そのような実施形態の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘されている機構及び組み合わせによって実現及び取得し得る。これら及び他の特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、又は以下に説明するような例示的な実施形態の実施によって習得してもよい。
本開示の様々な実施形態を詳細に説明する前に、本開示は、特定のパラメータ、及び実施形態ごとに異なり得る特に例示されるシステム、方法、及び/又は製品の説明に限定されないことが理解される。従って、本開示の特定の実施形態は、特定の特徴(例えば、構成、パラメータ、特性、ステップ、構成要素、成分、部材、要素、部品、及び/又は部分など)を参照して詳細に説明されるが、説明は例示であり、本開示及び/又は特許請求される発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであり、必ずしも本開示及び/又は特許請求される発明の範囲を限定することを意図するものではない。
詳細な説明はセクションに分かれているが、各セクション内のセクションヘッダー及び内容は、自己完結型の説明及び実施形態であることを意図したものではない。むしろ、詳細な説明内の各セクションの内容は、1つのセクションの要素が他のセクションに関連し、及び/又は他のセクションに情報を提供する場合がある集合した全体で読み、理解されることを意図している。従って、あるセクション内で具体的に開示された実施形態は、同じ及び/又は同様のシステム、デバイス、方法、及び/又は用語を有する別のセクションにおける追加及び/又は代替の実施形態に関連し、及び/又はそれらとして機能し得る。
[定義された用語の簡略リスト]
前述及び今後の書面による説明及び添付の特許請求の範囲の範囲及び内容の理解を容易にするために、選択したいくつかの用語を以下に直接定義する。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が関係する当業者によって一般に理解されるものと同じような意味を有する。
本明細書で使用される場合、移行句「~から本質的になる」は、クレームの範囲が、クレームに記載された特定の材料又はステップ、及び「基本的かつ新規な特性に実質的に影響を及ぼさないもの」)」を包含すると解釈されることを意味する。In re Herz、537 F.2d 549、551-52、190 U.S.P.Q.461、463(CCPA 1976)(強調はオリジナル通り)参照と、MPEP § 2111.03も参照。従って、本開示の特許請求の範囲で使用される「本質的にからなる」という用語は、「含む」と同等であると解釈されることを意図していない。
本明細書で使用される「核酸」という用語は、DNA又はRNA又はDNA-RNAハイブリッド、一本鎖又は二本鎖、センス又はアンチセンスに関係なく、ワトソン-クリック塩基対形成による相補性核酸にハイブリダイズすることができる、天然又は合成のオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを指す。本発明の核酸は、ヌクレオチド類似体(例えば、BrdU、dUTP、7-デアザ-dGTP)、及び非ホスホジエステルヌクレオシド間結合(例えば、ペプチド核酸(PNA)又はチオジエステル結合)も含んでもよい。特に、核酸には、DNA、RNA、cDNA、gDNA、ssDNA、dsDNA、又はそれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
「サンプル」、「生物学的サンプル」などの用語は、動物、動物の組織又は器官、細胞(対象、又は培養状態で保持された細胞又は培養細胞株から直接収集した対象内の細胞)、細胞溶解物(又は溶解物画分)又は細胞抽出物、細胞、細胞物質、又はウイルス物質(例えば、ポリペプチド又は核酸)に由来する1つ以上の分子を含む溶液、又は本明細書に記載されるようにアッセイされる、又はアッセイされ得る、天然又は非天然の核酸を含む溶液を指す。サンプルは、細胞、核、又は無細胞核酸を含むがこれらに限定されない、1つ以上の細胞、細胞成分、又は核酸を含む体液又は排泄物でもあり得る。
「体液」とは、動物(例えば、ヒト又はヒト以外の動物)からの液体、半固体、空気混入液体、液体-気体混合物などを含むがこれらに限定されない、天然に存在する液体を意味する。そのような体液には、唾液、痰、血清、血漿、血液、尿、粘液、汗、涙又は他の眼液、耳液、膿(例えば、水疱又はただれからのもの)、胃液、糞便液、膵液、精液、授乳又は月経の産物、脊髄液、液体骨髄、又はリンパ液が含まれるが、これらに限定されない。
「痰」とは、哺乳動物の鼻腔又は頬腔に含まれる、又はそこから排出される粘液を意味する。本明細書で使用される痰は、一般に、唾液、及び肺を含む気道からの排出物を含む。
「唾液」とは、耳下腺、顎下腺、及び舌下腺を含む唾液腺のいずれかからの分泌物、又は分泌物の組み合わせ、任意に頬腺からの分泌物と混合されるものを意味する。
「ムコイド」とは、ムチンを含む体液を意味する。
「ムチン」とは、それを分泌する細胞を囲む培地の粘性を上げるあらゆるムコタンパク質を意味する。
本明細書で使用される場合、値に関して「約」という用語は、記載された値又はそれによって表される量の±10%を意味する。例えば、本開示全体を介して、用語「約」は、(例えば、任意に又は好ましくは、w/wパーセント、w/vパーセント、v/vパーセントなどとして測定される、流体又は液体混合物、水性混合物、溶液などの混合物中)成分又は材料のパーセント濃度又は組成に関連して使用される。そのような例では、「約」という用語及び/又は「+/-10%」という用語は、記載されたパーセントの+/-10パーセントポイントとは対照的に、記載された数値の+/-10%を意味及び/又は含む。例として、成分又は材料の20%w/wが全混合物100mLあたり20gの成分又は材料を表す場合、用語「約」及び/又は用語「+/-10%」は、10%w/wから30%w/wの範囲ではなく、18gから22gまでの記載された範囲(即ち、18%w/wから22%w/w)を含み及び/又は意味する。いわゆる「約」値及び/又は+/-10%の代替には、記載された値の、+/-1%、+/-2%、+/-3%、+/-4%、+/-5%、+/-6%、+/-7%、+/-8%、又は+/-9%を含み、これらは各々、用語「約」又は+/-10%の使用の適切な対案又は代替として意図されている。
本明細書で使用される用語「略」及び「実質的に」は、記載された量に近い(又は任意の)量(例えば、依然として所望の機能を達成する、又は(所望又は期待される)結果を達成する)量を表す又は意味する。例えば、「略」及び「実質的に」という用語は、記載された量の10%、5%、1%、0.1%、0.01%、又は他のパーセント以内又はそれ未満の量を指し得る。本明細書で使用される場合、用語「実質的に含まない」とは、(1)検出不能又は定量化不可能な量、(2)当業者が検出可能又は定量化可能な量を反映すると一般に考えている量より少ない又は未満、及び/又は(3)当業者が機能的又は(好ましい又は期待される)結果を達成できると一般に見なす量より少ない又は未満(例えば、10%、5%、1%、0.1%、0.01%、又はその他のパーセント未満)を意味する。
「Quantum satis」(「適量」とも呼ばれる)とは、十分な量を意味する。従って、成分又は材料「適量100%」、「適量100%で提供」、又は「適量から100%」は、その成分又は材料が、組成物を完成させ又は全体(記載されているかどうかにかかわらず、全ての成分の)100%とするのに十分な量で提供又は含まれることを示す。但し、(最終)成分又は材料「適量100%」、「適量100%で提供」、又は「適量から100%」は、混合物が次のものからなる、本質的にそれらのみからなる、又は「適量100%」成分の直前にリスト又は列挙されている成分が含まれている。言い換えると、「適量100%」及び同様の用語は、その剰余が何であれ、剰余の出所を示す無制限の表現であることを意味する。
「アルコール」とは、水酸基を含む水混和性有機化合物を意味し、水酸基含有有機化合物の水混和性混合物を含む。
「水性」とは、(体積又は重量で)30%以上の水を含む媒体又は物質を意味する。
「水溶液」とは、体積で30%以上の水を含む溶液又は懸濁液を意味する。
「変性剤」とは、添加されたものの自然状態を変化させる物質を意味する。
「カオトロピック剤」とは、カオトロピック活性を発揮する分子を意味する。当業者に理解されるように、カオトロピック活性を発揮する分子は、水分子間の水素結合ネットワークを破壊し、それにより、疎水効果を弱めることによって他の分子(溶液中)、主に高分子(タンパク質、核酸)の本来の状態の安定性に影響を及ぼす可能性がある。従って、カオトロピック活性を発揮する分子は、タンパク質変性活性(又はタンパク質変性剤)を有する可能性がある。
「抗菌剤」とは、有機体の非存在下における成長速度と比較して、有機体の成長速度を低下させる物質又は物質群を意味する。生物の成長速度を低下させることは、少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、さらに好ましくは少なくとも20%、50%、又は75%、最も好ましくは90%以上であってもよい。この定義は、生物の生存率、病毒性、又は病原性に影響を与える物質にも拡張される。抗菌剤は、天然(例えば、細菌又は他の供給源に由来する)、合成、又は組換えであってもよい。抗菌剤は、静菌性、殺菌性、又はその両方であってもよい。阻害された細胞の生存率に影響を与えずに細胞分裂を阻害する場合、抗菌剤は、静菌性である。細胞死を引き起こす場合、抗菌剤は殺菌性である。細胞死は通常、液体増殖培地(例えば、濁りがない)又は固体表面(例えば、寒天上にコロニー形成がない)での細胞増殖の欠如によって検出される。当業者は、所与の濃度で静菌性である物質又は物質群が、より高い濃度で殺菌性となり得ることを知っている。特定の静菌性物質は、どの濃度でも殺菌性がない。
本明細書で使用される「組成物」という用語は、製品、製剤、及び混合物、ならびにデバイス、装置、アセンブリ、キットなどを含む。同様に、「方法」という用語には、プロセス、順序、ステップなどが含まれる。
システム、方法、及び/又は製品を含む本開示のさまざまな態様は、本質的に例示的な1つ以上の実施形態又は実施を参照して説明してもよい。本明細書で使用される「実施形態」及び「実施」という用語は、「例、事例、又は例示としての役割を達成する」ことを意味し、必ずしも本明細書に開示される他の態様よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。さらに、本開示又は本発明の「実施」への言及は、その1つ以上の実施形態への特定の言及を含み、逆もまた同様であり、本発明の範囲を限定することなく例示的な例を提供することを意図しており、それは、その説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示される。
本明細書で使用される場合、本開示又は本明細書に開示される実施形態の「特徴」は、当面の主題の特性、成分、材料、要素、部品、部分、(方法)ステップ、又は他の側面を指す。
この開示全体で使用されているように、「できる」及び「でもよい」という言葉は、必須の意味(つまり、しなければならないという意味)ではなく、許容的な意味(つまり、する可能性があるという意味)で使用されている。さらに、用語「含む」、「有する」、「関与する」、「含有する」、「特徴付けられる」、それらの変形、及び特許請求の範囲を含む本明細書で使用される類似の用語は、包括的及び/又は開放的であり、「含む」という言葉及びその変形のような意味を持ち、例として、追加の、言及されていない要素又は方法のステップを除外しない。
本明細書で使用される「又は」という言葉は、特定のリストの任意の1つの部材を意味し、そのリストの部材の任意の組み合わせも含まれる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明確に別段の指示がない限り、単数形及び複数形の両方を意図し、含み、具体的に開示する。例えば、「タンパク質」への言及は、1つだけでなく2つ以上のタンパク質を意図し、具体的に開示する。同様に、複数の指示対象の使用は、必ずしも複数のそのような指示対象を必要としないが、文脈上明らかに別段の指示がない限り、そのような指示対象の1つ及び2つ以上を想定し、含み、具体的に開示する。
本開示の実施形態は、本明細書に記載の特徴の2つ以上の1つ以上の組み合わせを含んでもよいことに留意する。本明細書で使用される「特徴」及び類似の用語は、例えば、組成物、材料、成分、要素、部材、部品、部分、システム、方法、構成、パラメータ、特性などを含んでもよい。実施形態は、本開示の他の態様又は実施形態を含む、本開示の他の場所に記載されている特徴、オプション、及び/又は可能性のいずれかを含んでもよい。また、本明細書に記載される前述、以下、及び/又は他の特徴の各々が、本開示の別個の実施形態を表すことにも留意する。特徴はまた、任意の適切な組み合わせ及び/又は順序で別の1つ以上の他の特徴と組み合わせ及び/又は組み合わせ可能であり、1つ以上の追加の特徴が含まれる、又はそれの間に行われるかどうかにかかわらず、独自の実施形態を形成することができ、これらのそれぞれは、本開示において企図される。そのような特徴の2つ以上のそのような組み合わせは、本開示の異なる実施形態を表す。従って、本開示は、本明細書で詳細に説明される例示的な実施形態の特定の組み合わせに限定されず、本開示の特定の実施形態に関する特定の特徴の開示は、特定の実施形態への前記特徴の適用又は包含を制限するものと解釈されるべきではない。
さらに、特定の実施形態では特徴が必要であると説明されていない限り、様々な実施形態で説明されている特徴はオプションであり、本開示の他の実施形態には含まれない場合がある。さらに、特徴がそれと組み合わせて別の特徴を必要とするものとして説明されない限り、本明細書の任意の特徴は、本明細書に開示される同じ又は異なる実施形態の他の任意の特徴と組み合わせてもよい。同様に、本明細書に記載及び/又は特許請求の範囲に記載の方法に記載されているステップは、任意の適切な順序で行ってもよく、別段の記載がない限り(明示的又は黙示的に)、記載及び/又は記載された順序に必ずしも限定されない。しかし、そのようなステップは、本開示の特定の実施形態では特定の順序で行われることが要求されることもある。
2つ以上の値、又は値の範囲(例えば、特定の値未満、より大きい、少なくとも、及び/又は特定の値まで、及び/又は2つの列挙された値の間)が開示又は列挙されていることも理解される、開示された値又は値の範囲内に入る特定の値又は値の範囲は、同様に本明細書で具体的に開示され、意図されている。従って、約10単位以下又は0と10単位の間の例示的な測定値(例えば、長さ、幅、厚さなど)の開示には、例として、(i)9単位、5単位、1単位、又は0単位及び/又は10単位を含む0から10単位の間のその他の値、及び/又は(ii)9単位と1単位の間、8単位と2単位の間、6単位と4単位の間、及び/又は0単位と10単位の間の他の値の範囲の特定の開示が含まれる。
理解を容易にするために、同様の参照(即ち、成分及び/又は要素の同様の命名)が、可能な場合、本開示の異なる実施形態に共通の同様の要素を示すために使用されている。同様に、同様の成分又は同様の機能を備える成分には、可能な場合、同様の参照指定が与えられる。本明細書では、例示的な実施形態を説明するために特定の用語が使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定は意図されていないことが理解されるであろう。むしろ、例示的な実施形態を説明するために使用される文言は、単なる例示であり、(そのような文言が本明細書において本質的であると明示的に説明されない限り)開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解する。
[例示的な実施形態]
以下の実施形態の説明は、本開示の1つ以上の実施形態に関連する開示を含む。従って、いくつかの実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、以下の例に開示される特徴を含んでもよい。言い換えると、以下の実施形態に開示される特徴は、本明細書に開示される実施形態のいずれか1つ以上に含まれ及び/又は組み込まれてもよい。
[組成物]
本開示のいくつかの実施形態は、組成物を含む。組成物は、好ましくは液体形態のリボ核酸(RNA)保存組成物であるか、又はリボ核酸(RNA)保存組成物を含んでもよい。組成物は、生物学的サンプル、好ましくは(ヒト)流体生物学的サンプル(例えば、痰又は唾液、組織、細胞など)中のRNAを安定化することができ、及び/又は生物学的サンプルを精製及び分析のための実行可能なRNA源にしてもよい。組成物は、核酸、特にリボ核酸(RNA)の化学的安定化、及びリボヌクレアーゼを含むヌクレアーゼ及び微生物増殖の阻害の有利な特性を提供する。サンプル中の核酸(RNAなど)の化学的安定化は、緩衝剤、酸、キレート剤、還元剤、カオトロピック剤、界面活性剤、及びアルコールを使用して達成できる。特に、本開示の本発明の組成物は、汚染微生物核酸に関して、よりクリーンなヒトRNA分析結果を有利に導くことができる。組成物は、保存されたサンプルを様々な分析方法及び/又はデバイスでの使用に適したものにするという有利な特性も提供してもよい。
さらに、本開示の組成物は、生物学的サンプル(例えば、ムチン含有体液、組織サンプル、細胞など)と混合されると、長期間、室温(例えば、周囲条件下)で又は室温以下(例えば、冷蔵又は冷凍)で核酸(例えば、RNA)を保存してもよい。サンプルは冷蔵することもできるが、いくつかの実施形態では、核酸(例えば、RNA)の回収及び精製の前にサンプルを凍結する必要がない場合がある。本開示の特定の組成物の特性は、(a)生物学的サンプル中の核酸、特にRNAを化学的に安定化させ、(b)サンプル中に存在する可能性のあるヌクレアーゼを阻害し、(c)オリゴまたはポリヌクレオチドを精製及び/又は処理(例えば、増幅、シーケンス、逆転写など)するために使用される試薬と適合性があることである。
従って、本開示の組成物は、汚染微生物又は微生物核酸を含んでもよい流体生物学的サンプルからのヒトRNAのための「普遍的」保存溶液を提供してもよい。特に、本開示の組成物は、(1)ヒト対象(例えば、一部の対象は、他の対象よりも唾液中に多く又は異なる微生物を有するためである)、(2)保存条件(一部のサンプルは室温で収集、輸送、及び/又は貯蔵され得、他のサンプルは冷蔵または凍結され得るためである)、及び/又は(3)サンプル処理(一部のRNAサンプルはRNAシーケンスに使用される場合があるが、他のサンプルはRT-PCR又は他のテクノロジーを使用して処理されるためである)に関して「普遍的」であるように特別に処方される。
[キャリア]
少なくとも1つの実施形態では、組成物はキャリアを含んでもよい。好ましくは、キャリアは液体キャリア又は溶媒、より好ましくは水性キャリア又は溶媒、さらにより好ましくは水であってもよい。最も好ましくは、キャリアは、精製、濾過(例えば、0.2ミクロン濾過)、蒸留、及び/又は脱イオン化されたRNAseを含まない水であっても、それを含んでもよい。従って、組成物はキャリアを含んでもよい。キャリアは、濾過水、精製水、蒸留水、又は脱イオン水などの水であるか、又は水を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、適量から100%のキャリアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、10~60%w/w、好ましくは15~55%w/w、より好ましくは20~50%w/w、さらにより好ましくは25~45%w/w、さらにより好ましくは28~40%w/w、さらにより好ましくは30~35%w/w、さらにより好ましくは31~34%w/w、さらにより好ましくは32~33%w/w、又はそれらの間の任意の値または値の範囲のキャリアを含んでもよい。
[カオトロピック剤]
組成物は、カオトロピック剤(例えば、1つ以上のカオトロピック剤)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、塩化リチウム(LiCl)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、本質的に塩化リチウム(LiCl)からなるカオトロピック剤を含んでもよく、MW42.39である。
いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、グアニジン(又はグアニジニウム)又はその適切な塩、例えばチオシアン酸グアニジン、塩化グアニジン、塩酸グアニジン、ヨウ化グアニジニウム、イソチオシアン酸グアニジン、塩酸グアニジン、チオシアン酸カリウム、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、尿素などであっても、含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、カオトロピック剤は、チオシアン酸又はイソチオシアン酸であっても、それらを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、LiClに加えて、又はLiCl以外のカオトロピック剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、LiClを含み、LiClに加えて、又はLiCl以外のカオトロピック剤を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、グアニジン(又はグアニジニウム)又はその適切な塩、例えばチオシアン酸グアニジン、塩化グアニジン、塩酸グアニジン、ヨウ化グアニジニウム、イソチオシアン酸グアニジンなどを実質的に含まない又は含有しなくてもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、チオシアン酸又はイソチオシアン酸を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、任意の適切な濃度を有するストック溶液(例えば、水中)を含んでも、又はその形態であってもよい(その形態で提供されてもよい)。
いくつかの実施形態では、組成物は、約1~20%w/w、好ましくは約1~10%w/w、より好ましくは約3~7%w/w、さらにより好ましくは約3.33~6.66%w/w、又はそれの間の任意の値又は値の範囲のカオトロピック剤(例えば、塩化リチウム)を含んでもよい。好ましい実施形態では、組成物は、(約)3.33%w/w、又は(約)6.66%w/wのカオトロピック剤を含んでもよい。最も好ましくは、組成物は、(約)3.33%w/w、又は(約)6.66%w/wの塩化リチウムを含んでもよい。
1つ以上の実施形態では、カオトロピック剤はタンパク質変性剤であってもよい。
[緩衝剤]
組成物は、緩衝剤(又は緩衝剤、pH緩衝剤など)(例えば、1つ以上の緩衝剤(又は緩衝剤、pH緩衝剤など))を含んでもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO)、MW294.1)から本質的になる緩衝剤を含んでもよい。
代替の実施形態では、緩衝剤は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリスとしても知られると、トリス塩基、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、THAM、トロメタモール)又はその適切な製剤(例、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、又はTris-HCl、)、Trizma(登録商標)塩基(例、水中の40%w/wのトリスストック溶液)、クエン酸塩、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、1,3-ビス(トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ)プロパン(ビス-トリス)、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(ビシン)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)、N-2-アセトアミド-2-イミノ二酢酸(ADA)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、ピペラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、重炭酸、リン酸、TAE、TBE、ホウ酸ナトリウム、カコジル酸ナトリウム、又はそれらの任意の組み合わせであっても、それを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))に加えて、又はそれ以外の緩衝剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))を含んでもよく、クエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))に加えて、又はそれ以外の緩衝剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリスとしても知られるものとして、トリス塩基、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、THAM、トロメタモール)又は適切なその製剤(例、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、又はトリス-HCl、)、Trizma(登録商標)塩基(例、水中の40%w/wのトリスストック溶液)、クエン酸塩、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、1,3-ビス(トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ)プロパン(ビス-トリス)、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)、N-2-アセトアミド-2-イミノ二酢酸(ADA)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、ピペラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、重炭酸、リン酸、TAE、TBE、ホウ酸ナトリウム、カコジル酸ナトリウム、又はそれらの任意の組み合わせを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、緩衝剤は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、任意の適切な濃度を有するストック溶液(例えば、水中)を含んでも、その形態であってもよい(例えば、その形態で提供されてもよい)。
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.05~12%w/w、好ましくは約0.1~10%w/w、より好ましくは約0.1~8%w/w、さらにより好ましくは約0.1~6%w/w、又はそれの間の任意の値又は値の範囲の緩衝剤、好ましくはクエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))を含んでもよい。緩衝剤、好ましくはクエン酸ナトリウム(例えば、クエン酸三ナトリウム二水和物(CNa・2HO))は、いくつかの実施形態では、組成物中に約6%(又は約5.99%)w/wであり、他の実施形態では約1.67%w/wであり、さらに他の実施形態では、約0.1%w/wである。
[キレート剤]
少なくとも1つの実施形態では、組成物は、(金属)キレート剤(又はキレーター)(例えば、1つ以上のキレート剤(又はキレーター))を含んでもよい。いくつかの実施形態では、キレート剤は、対イオン(例えば、ナトリウム)を含む、包含する、又は提供する。少なくとも1つの実施形態では、キレート剤は、水和物(例えば、二水和物)を含む、包含する、又は水和物として提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、1つ以上のキレート剤を含んでもよい。組成物のキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、テトラアザシクロドデカン四酢酸(DOTA)、テトラアザシクロテトラデカン四酢酸(TETA)、デスフェリオキシミン、ニトリロ三酢(NTA)、エチレンジアミン(又は1,2-ジアミノエタン)、又はそれらのそれぞれのキレーター類似体、塩、及び/又は水和物からなる群から選択してもよい。好ましくは、キレート剤は、EDTA又はその適切な塩及び/又は水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩として、好ましくはEDTA二ナトリウム(塩)二水和物として)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、EDTA又はその適切な塩及び/又は水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩、好ましくはEDTA二ナトリウム(塩)二水和物として、MW372.2)から本質的になる(金属)キレート剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、EDTA又はその適切な塩及び/又は水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩として、好ましくはEDTA二ナトリウム(塩)二水和物として)から本質的になるキレート剤(又はキレーター)を含んでもよい。
少なくとも1つの代替実施形態では、キレート剤は、エチレングリコール四酢酸エチレン、又はグリコール-ビス(β-アミノエチルエーテル)-N,N,N’,N’-四酢酸(EGTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、テトラアザシクロドデカン四酢酸(DOTA)、テトラアザシクロテトラデカン四酢酸(TETA)、デスフェリオキシミン、ニトリロ三酢酸、又はN,N-ビス(カルボキシメチル)グリシン(NTA)、エチレンジアミン又は1,2-ジアミノエタン)、又はそれぞれのキレーター類似体、塩、及び/又は水和物、又はそれらの任意の組み合わせであっても、それを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、EDTA又はその適切な塩及び/又は水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩又はEDTA二ナトリウム二水和物)に加えて、又はそれ以外の緩衝剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、EDTA又はその適切な塩及び/又は水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩又はEDTA二ナトリウム二水和物)を含んでも、EDTA又は適切な塩及び/又はその水和物(例えば、EDTA二ナトリウム塩又はEDTA二ナトリウム二水和物)に加えて、又はそれ以外の緩衝剤を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、エチレングリコール四酢酸エチレン、又はグリコール-ビス(β-アミノエチルエーテル)-N,N,N’,N’-四酢酸(EGTA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、テトラアザシクロドデカン四酢酸(DOTA)、テトラアザシクロテトラデカン四酢酸(TETA)、デスフェリオキシミン、ニトリロ三酢酸、又はN,N-ビス(カルボキシメチル)グリシン(NTA)、エチレンジアミン(又は1,2-ジアミノエタン)、又はそれぞれのキレーター類似体、塩、及び/又は水和物、又はそれらの任意の組み合わせを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、キレート剤(例えば、EDTA)は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、キレート剤は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、キレート剤は、任意の適切な濃度を有するストック溶液(例えば、水中)を含んでも、又はその形態であってもよい(その形態で提供されてもよい)。
いくつかの実施形態では、キレート剤は、約0.05%w/wから約5%w/w、好ましくは約0.1%~約4%w/w、より好ましくは約0.15%~約3%、さらにより好ましくは約0.2%~約2.66%の範囲、又はそれの間の任意の値又は値の範囲、又は前述のいずれかのモル当量で組成物中に含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、キレート剤は、約0.05%w/wから約0.5%w/w、又は約1%w/wから約5%w/w、好ましくは約0.1%w/wから約0.4%w/w、又は約1.5%w/wから約4%w/w、より好ましくは約0.15%~約0.3%w/w、又は約2%w/wから約3%w/w、より好ましくは約0.2%w/w、又は約2.66%w/w、又はそれの間の任意の値又は値の範囲、又は前述のいずれかのモル当量で組成物中に含まれてもよい。最も好ましくは、組成物は、(約)0.2%w/wのEDTA又はEDTA二ナトリウム(塩)二水和物、又は(約)2.66%w/wのEDTA又はEDTA二ナトリウム(塩)二水和物、又はいずれかのモル当量を含んでもよい。例として、いくつかの実施形態では、キレート剤(例えば、EDTA)は、組成物中に約5.4mMで含まれてもよい。
理論に縛られることなく、キレート剤は、ヌクレアーゼによるRNA(及びDNA)の分解を触媒するために不可欠な遷移金属イオンを複合化してもよい。キレート剤は、抗菌活性を有してもよい。
[界面活性剤]
少なくとも1つの実施形態では、組成物は、界面活性剤又は洗剤(例えば、1つ以上の界面活性剤又は洗剤)を含んでもよい。好ましくは、界面活性剤は、ラウロイルサルコシネート、より好ましくは、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩又はナトリウムラウロイルサルコシネート(SLS、サルコシル洗剤、MW293.4)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB、MW364.4)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤又は洗剤は、ラウロイルサルコシネート、より好ましくは、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩又はナトリウムラウロイルサルコシネート(SLS、サルコシル洗剤)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤又は洗剤は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、ラウロイルサルコシネート、より好ましくは、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩又はナトリウムラウロイルサルコシネート(SLS、サルコシル洗剤)及び/又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)から本質的になる界面活性剤又は洗剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、本質的にラウロイルサルコシネート、より好ましくはN-ラウロイルサルコシンナトリウム塩又はナトリウムラウロイルサルコシネート(SLS、サルコシル洗剤)から本質的になる界面活性剤又は洗剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)から本質的になる界面活性剤又は洗剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、SLSは、SDS又は他の(溶解性は低いが、より一般的な)界面活性剤よりも好ましい場合がある。理論に拘束されることなく、SLSは、本開示の組成物中及び/又はそのpHで、他の材料/成分と組み合わせると、他のより一般的な洗剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素、トゥイーンなど)よりも実質的に溶解性が高いことがわかった。いくつかの実施形態では、CTABは、SDS又は他の(溶解性は低いが、より一般的な)界面活性剤よりも好ましい場合がある。理論に拘束されることなく、CTABは、本開示の組成物中及び/又はそのpHで、他の材料/成分と組み合わせると、他のより一般的な洗剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素、トゥイーンなど)よりも実質的に溶解性が高いことがわかった。いくつかの実施形態では、CTABがSLSよりも好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、SLSはCTABよりも好ましい場合がある。
少なくとも1つの代替実施形態では、界面活性剤は、尿素、過塩素酸塩、及びドデシル硫酸(ナトリウム)(SDS)からなる群から選択される1つ以上の成分であっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの代替実施形態では、界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素、過塩素酸塩、ポリソルベート(Tween(商標)、ラウリルジメチルアミン酸化物、ポリエトキシル化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン、オクトキシノール(Triton X100(商標))、N,N-ジメチルドデシルアミン-N-酸化物、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(HTAB)、ポリオキシル10ラウリルエーテル、胆汁酸塩(デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム)、ポリオキシルヒマシ油(Cremophor(商標))、ノニルフェノールエトキシレート(Tergitol(商標))、シクロデキストリン、レシチン、塩化メチルベンゼトニウム(Hyamine(商標))、ドデシル硫酸リチウム(LDS)、タウロデオキシコール酸ナトリウム(NaTDC)、タウロコール酸ナトリウム(NaTC)、グリココール酸ナトリウム(NaGC)、デオキシコール酸ナトリウム(NaDC)、コール酸ナトリウム、ナトリウムアルキルベンゼンスルホン酸塩(NaABS)、N-ラウロイルサルコシン(NLS)、カルボン酸塩(即ち、石鹸)、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸及びポリリン酸エステル、アルキルリン酸塩、モノアルキルリン酸塩(MAP)、及び/又はパーフルオロカルボン酸の塩からなる群から選択される1つ以上の成分であっても、それらを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、SLSに加えて、又はSLS以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、CTABに加えて、又はCTAB以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、SLS及び/又はCTABに加えて、又はそれ以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物はSLSを含み、SLSに加えて、又はSLS以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物はCTABを含み、CTABに加えて、又はCTAB以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、SLS及び/又はCTABを含み、SLS及び/又はCTABに加えて、又はそれ以外の界面活性剤又は洗剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
一部の実施形態では、組成物は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素、過塩素酸塩、ポリソルベート(Tween(商標))、ラウリルジメチルアミン酸化物、ポリエトキシル化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン、オクトキシノール(Triton X100(商標))、N,N-ジメチルドデシルアミン-N-酸化物、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(HTAB)、ポリオキシル10ラウリルエーテル、胆汁酸塩(デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム)、ポリオキシルヒマシ油(Cremophor(商標))、ノニルフェノールエトキシレート(Tergitol(商標))、シクロデキストリン、レシチン、塩化メチルベンゼトニウム(Hyamine(商標))、ドデシル硫酸リチウム(LDS)、タウロデオキシコール酸ナトリウム(NaTDC)、タウロコール酸ナトリウム(NaTC)、グリココール酸ナトリウム(NaGC)、デオキシコール酸ナトリウム(NaDC)、コール酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaABS)、N-ラウロイルサルコシン(NLS)、カルボン酸塩(即ち、石鹸)、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸及びポリリン酸エステル、リン酸アルキル、リン酸モノアルキル(MAP)、及び/又はパーフルオロカルボン酸の塩を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、SLSを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。一部の実施形態では、組成物は、CTABを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、界面活性剤は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、任意の適切な濃度(例えば、約10%、15%、20%、25%、28%、29%、30%、32%、35%、40%、又は45%w/wの、水溶液(例えば、水中)、好ましくは約30%w/w、又はそれらのモル当量を有するストック溶液(例えば、水中)を含んでも、又はその形態であってもよい(その形態で提供されてもよい)。
いくつかの実施形態では、界面活性剤(例えば、SLS)は、約2.99%w/w、又は102mMで組成物中に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、組成物中に約1%~約5%w/w、好ましくは約1.5%~約4.5%w/w、より好ましくは約2%~約4%w/w、さらにより好ましくは、約2.5%~約3.5%w/wの範囲、又は前述のいずれかのモル当量で含まれてもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、SLS以外の界面活性剤又は洗剤を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。
いかなる理論にも束縛されないが、界面活性剤又は洗剤は、汚染微生物(例えば、細菌)を含む細胞を溶解し、タンパク質を変性させ、核酸を放出させるのに有用であってもよい。
[アルコール]
少なくとも1つの実施形態では、組成物はアルコール(例えば、1つ以上のアルコール)を含んでもよい。好ましくは、アルコールはエタノールであっても、エタノールを含んでもよい。より好ましくは、アルコールは、エタノールと1つ以上の追加の化学薬品又は成分との混合物であっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上の追加の化学薬品又は成分は、イソプロパノールであっても、イソプロパノールを含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、エタノールとイソプロパノールの混合物であっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、アルコールは、特別に変性されたアルコール(SDA)であっても、それを含んでもよい。より好ましくは、アルコールは、約95%v/vのエタノールと約5%v/vのイソプロパノールの混合物を含むことが当業者に知られているように、SDA 3Cであっても、それを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、本質的にエタノールからなるアルコール、又はエタノールとイソプロパノールの混合物を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、本質的に特別に変性されたアルコール(SDA)、好ましくはSDA 3C(比重0.79)からなるアルコールを含んでもよい。いくつかの実施形態は、アルコールを含まなくてもよい。
少なくとも1つの代替実施形態では、アルコールは、エタノールと、メタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノールなどからなる群から選択される1つ以上の追加の化学物質又は成分との混合物であっても、それらを含んでもよい。組成物は、エタノール、メタノール、プロパノール、及び/又はイソプロパノールなどのアルコール、好ましくはエタノールと、メタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、トリフルオロエタノール、フェノール又は2、6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールなどの別のアルコールとの混合物、より好ましくはエタノールとイソプロパノールの混合物、さらにより好ましくは特別変性アルコール(SDA)である。少なくとも1つの代替実施形態では、アルコールは、メタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、トリフルオロエタノール、フェノール、又は2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールであっても、それらを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、エタノールに加えて、又はエタノール以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、エタノール及びイソプロパノールに加えて、又はそれ以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、SDA 3Cに加えて、又はSDA 3C以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、組成物はエタノールを含み、エタノールに加えて、又はエタノール以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、エタノール及びイソプロパノールを含み、エタノール及びイソプロパノールに加えて、又はそれ以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、SDA 3Cを含み、SDA 3Cに加えて、又はそれ以外のアルコールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、メタノール、プロパノール、n-プロパノール、ブタノール、n-ブタノール、イソブタノール、トリフルオロエタノール、フェノール、及び/又は2、6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールを実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、アルコールは、液体、水性、及び/又は溶液形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、任意の適切な濃度のアルコール(例えば、水中)を有するストック溶液(例えば、(RNAseを含まない)水中)の形態を含んでも、その形態であっても(その形態で提供されてもよい)。いくつかの実施形態では、アルコールは実質的に純粋であっても、実質的に純粋なアルコールの混合物であってもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(又は純粋なエチルアルコール、200プルーフ)(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。
いくつかの実施形態では、アルコールは、約95%v/vのエタノールと約5%v/vのイソプロパノールの、又はそれを含む混合物又はストック溶液であっても、それらを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、90~99%v/vのエタノール及び約1~10%v/vイソプロパノールの、又はそれを含む混合物又はストック溶液であっても、それらを含んでもよい。特定の実施形態では、アルコールは、50~99%v/vのエタノール及び1~50%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。より好ましくは、アルコールは、60~98%v/vのエタノールと2~40%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、75~97%v/vのエタノール及び3~25%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、80~96%v/vのエタノールと4~20%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、85~95%v/vのエタノール及び5~15%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、90~95%v/vのエタノール及び5~10%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、92~95%v/vのエタノール及び5~8%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。さらにより好ましくは、アルコールは、95%v/vのエタノール及び5%v/vのイソプロパノールの混合物を含んでもよい。最も好ましくは、アルコールはSDA 3C(比重=0.79)であっても、それを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、アルコール(例えば、好ましくはエタノール、エタノール及びイソプロパノール、又はSDA 3Cを含む)は、約1%w/wから約30%w/w、好ましくは約2%w/wから約28%w/w、より好ましくは約4%w/wから約25%w/w、さらにより好ましくは約5%w/wから約20%w/wの範囲、又はそれの間の任意の値又は値の範囲、又は前述のいずれかのモル当量で組成物中に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、約1%w/wから約15%w/w、又は約15%w/wから約25%w/w、好ましくは約2%w/wから約12%w/w、又は約18%w/wから約22%w/w、より好ましくは約5%~約10%w/w、又は約19%w/wから約21%w/wの範囲、さらにより好ましくは、約5%w/w、又は約6%w/w、約10%w/w(約9.99%w/w)、又は約20%w/w(約19.95%w/w、又は約19.99%w/w)、又はそれの間の値又は値の範囲、又は前記のいずれかのモル当量で組成物中に含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、組成物に含まれるアルコールの量は、約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、32%、35%、38%、40%、45%、又は50%w/w、又はそれの間の値又は値の範囲より少なくともよい。いくつかの実施形態では、組成物に含まれるアルコールの量は、典型的な、従来の、又は既存の核酸又はRNA保存溶液より(例えば、約5%、10%、15%、20%、22%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は60%以下)少なくともよい(例えば、組成物を移送又は輸送に対してより修正しやすくする)。
理論に束縛されるものではないが、アルコールは、汚染微生物(例えば、細菌)及び/又は変性タンパク質を含む細胞を溶解する可能性がある。
[酸とpH]
少なくとも1つの実施形態では、組成物は酸(例えば、1つ以上の酸)を含んでもよい。好ましくは、酸は塩酸(HCl)であっても、それを含んでもよい。
少なくとも1つの代替実施形態では、酸は、臭化水素酸(HBr)、過塩素酸(HClO)、硝酸(HNO)、又は硫酸(HSO)であっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、酸は、炭酸(HCO)又は酢酸(CHCOOH)であっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、酸は、リン酸(HPO)、ホウ酸(HBO)、又はエメラルドセーフ酸(ESA)などであっても、又はそれらを含んでもよい。
しかし、いくつかの実施形態では、組成物は、HClに加えて、又はHCl以外の酸を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、組成物はHClを含み、HClに加えて、又はHCl以外の酸を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、臭化水素酸(HBr)、過塩素酸(HClO)、硝酸(HNO)、硫酸(HSO)、炭酸(HCO)、酢酸(CHCOOH)、リン酸(HPO)、ホウ酸(HBO)、及び/又はエメラルドセーフ酸(ESA)を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、酸は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は顆粒形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、酸は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、酸は、任意の適切な濃度(例えば、約10%、15%、20%、25%、30%、32%、35%、37%、38%、40%、45%、50%、又はそれ以上のw/wの水溶液(例えば、水中)、好ましくは約37%w/w、又はそれらのモル当量(例えば、1Mと約12Mの間)を含んでも、その形態であってもよい(その形態で提供されてもよい)。
少なくとも1つの実施形態では、組成物は、約pH4~7、pH4.5~6.5、pH4.5~6、pH5~7、pH5~6.5、又はpH5~6の範囲(又は任意の値又はその間の値の範囲)のpHを有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物のpHは4より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物のpHは7未満であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物のpHは4より大きく7未満であってもよく、好ましくは約4.5から約6.5のpH範囲内、より好ましくは約5から約6のpH範囲内、さらにより好ましくは約5.2から約5.8のpH範囲内、さらにより好ましくは約5.3から約5.7のpH範囲内、さらにより好ましくは約5.4から約5.6のpH範囲内、最も好ましくは約5.5のpHである。
少なくとも1つの実施形態では、酸は、組成物中に適量で、又は組成物を約pH4~7、pH4.5~6.5、pH4.5~6、pH5~6.5、又はpH5~6の範囲(又はそれの間の値又は値の範囲)、pH4を超える、pH7未満、pH4を超えて7未満、好ましくは約4.5から約6.5のpH範囲、より好ましくは約5から約6のpH範囲、さらにより好ましくは約5.2から約5.8のpH範囲、さらにより好ましくは約5.3から約5.7のpH範囲、さらに好ましくは、約5.4から約5.6のpH範囲内であり、最も好ましくは、約5.5のpHとするのに適した量で含んでもよい。
実例として、いくつかの実施形態では、適した量の約37%w/w、又は約12MのHClストック(水性)溶液、又はその同等物を、組成物中に適量に、又は約pH4~7、pH4.5~6.5、pH4.5~6、pH5~7、pH5~6.5、又はpH5~6の範囲のpH(又はそれの間の任意の値又は値の範囲)、4を超えるpH、7未満のpH、4を超え7未満のpH、好ましくは約4.5~約6.5のpH範囲内、より好ましくは約5~約6のpH範囲内、さらにより好ましくは約5.2から約5.8のpH範囲、さらにより好ましくは約5.3から約5.7のpH範囲、さらにより好ましくは約5.4から約5.6のpH範囲、最も好ましくは約5.5のpHとするために、添加しても、含んでもよい。
いかなる理論にも束縛されるものではないが、酸を組成物に加えて、組成物のpHを調整(即ち、低下)してもよい。組成物のpHを調整すると、サンプル中のRNA及び/又は他の(高分子)分子の安定性に影響を与える可能性がある。
理論に拘束されることなく、当業者は、異なる酸が異なる「強度」又はプロトン(H)を失う酸の能力又は傾向を有することに留意する。強酸は、(十分な溶媒がある場合)溶液中で完全にイオン化(解離)するものである。例えば、水中では、1モルの強酸HAが溶解して、1モルのH(ヒドロニウムイオンH以上の凝集体として)と1モルの共役塩基Aを生成する。基本的に、イオン化されていない酸HAは残らない。強酸の例としては、塩酸(HCl)、ヨウ化水素酸(HI)、臭化水素酸(HBr)、過塩素酸(HClO)、硝酸(HNO)、硫酸(HSO)などがある。水溶液では、これらは、各々本質的に100%イオン化する。対照的に、弱酸は部分的にしか解離しない。水中での例には、炭酸(HCO)と酢酸(CHCOOH)が含まれる。平衡状態では、酸と共役塩基の両方が溶液中に存在する。強い酸は、弱い酸よりも酸解離定数(Ka)が大きく、対数定数(pKa=-logKa)が小さくなる。酸が強いほど、プロトンであるH+を失いやすくなる。脱プロトン化の容易さに寄与する2つの重要な要因は、H-A結合の極性と、H-A結合の強度を決定する原子Aの大きさである。酸の強度は、共役塩基の安定性にも依存する。
前記に照らして、組成物のpHを所望のレベルにするために必要な各酸のw/w量は異なる。例えば、実例として、(約)4%塩酸37%w/w(水中)は、本開示の特定の実施形態をpH(約)5.5にするために十分である可能性があるが、4%酢酸37%w/w(水中)は、同様の実施形態をpH(約)5.5にするには弱すぎる可能性があり、4%硫酸37%w/w(水中)は、実施形態をpH(約)5.5にするには強すぎる可能性があり、4%硝酸37%w/w(水中)は、アルコールなどを酸化する可能性がある。理論に拘束されることなく、当業者であっても、更なる試験を行っても、本開示の1つ以上の実施形態ではどの酸が適切であるかを決定できない場合がある。
[還元剤]
少なくとも1つの実施形態では、組成物は還元剤(例えば、1つ以上の還元剤)を含んでもよい。好ましくは、還元剤は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP、MW286.65)又はDL-ジチオスレイトール(DTT、MW154.3)、より好ましくはTCEPであっても、それらを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はDL-ジチオスレイトール(DTT)、より好ましくはTCEPから本質的になる還元剤を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)から本質的になる還元剤を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、DL-ジチオスレイトール(DTT)から本質的になる還元剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、TCEPは、DTT又は他の(より強力で、より一般的な)還元剤(例えば、アセチルシステイン(例えば、N-アセチルシステイン(NAC)、例えば、N-アセチル-L-システイン、N-アセチル-D-システイン、及びラセミN-アセチルシステイン又はN-アセチル-L-システインとN-アセチル-D-システインの(ラセミック)混合物)、アスコルビン酸、ジチオン酸塩、エリチオル酸塩、システイン、グルタチオン、2-メルカプトエタノール(BME)、ジエリスリトール、樹脂支持チオール、樹脂支持ホスフィン、ビタミンE、及び/又はトロロックス、又はそれらの塩、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、ヨウ化カリウム、塩化アンモニウム、グアイフェネシン(又はグアイフェンシン)、トルバルサム、バサカ、アンブロキソール、カルボシステイン、エルドステイン、メシステイン、ドルナーゼアルファなどよりも好ましい場合がある。理論に拘束されることなく、いくつかの(強い)還元剤は、多くの場合不快な「腐った卵のような」匂いを持つ場合がある。いくつかの実施形態では、不快な匂いは、より弱い還元剤より好ましくない場合がある。例として、一部の唾液収集装置、キット、及び/又はシステムでは、ユーザは鼻を溶液の入った(収集)容器に近づけて、還元剤のにおいを嗅ぐことがある。
しかし、少なくとも1つの代替実施形態では、還元剤は、アセチルシステイン(例えば、N-アセチルシステイン(NAC)、例えば、N-アセチル-L-システイン、N-アセチル-D-システイン、及びラセミN-アセチルシステイン、又はN-アセチル-L-システインとN-アセチル-D-システインの(ラセミ)混合物)、アスコルビン酸、ジチオン酸塩、エリチオル酸塩、システイン、メシステイン、カルボシスチングルタチオン、ジチオスレイトール(DTT)、2-メルカプトエタノール(BME)、ジエリスリトール、樹脂支持チオール、樹脂支持ホスフィン、ビタミンE、及び/又はトロロックス、又はそれらの塩であっても、それを含んでもよい。
1つ以上の実施形態では、組成物は、アセチルシステイン、N-アセチルシステイン(NAC)、N-アセチル-L-システイン、N-アセチル-D-システイン、ラセミN-アセチルシステイン、又はN-アセチル-L-システイン及びN-アセチル-D-システイン、アスコルビン酸、ジチオン酸塩、エリチオル酸塩、ジチオスレイトール(DTT)、2-メルカプトエタノール(BME)、ジエリスリトール、樹脂支持チオール、樹脂支持ホスフィン、ビタミンE、トロロックス、及び/又はその塩を含有しない。少なくとも1つの実施形態は、アセチルシステイン、N-アセチルシステイン(NAC)、N-アセチル-L-システイン、N-アセチル-D-システイン、ラセミN-アセチルシステイン、又はN-アセチル-L-システインとN-アセチル-D-システインの(ラセミック)混合物、アスコルビン酸、ジチオン酸塩、エリチオル酸塩、ジチオスレイトール、2-メルカプトエタノール、ジエリスリトール、樹脂支持チオール、樹脂支持ホスフィン、ビタミンE、トロロックス、及び/又はそれらの塩を(実質的に)含有しない。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、DTT、BME、N-アセチル-D-システイン、及び/又は他の前述の還元剤(例えば、N-アセチル-L-システイン)のいずれかを(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。少なくとも1つの実施形態では、組成物は、TCEPに加えて(又はそれ以外の)還元剤を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物はTCEPを含み、TCEPに加えて(又はそれ以外の)還元剤を(実質的に)含まないか、又は含有しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、還元剤は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、還元剤は、少なくとも、最大、及び/又は約90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、還元剤は、任意の適切な濃度を有するストック溶液(例えば水中)を含んでも、その形態であってもよい(例えば、その形態で提供されてもよい)。
還元剤(例えば、TCEP)は、組成物中に、約0.01%~約1%、好ましくは約0.05%~約0.5%、より好ましくは約0.08%~約0.4%、さらにより好ましくは約0.1%~約0.3%、さらにより好ましくは約0.12%~約0.25%、さらにより好ましくは約0.15%~約0.22%w/w、さらにより好ましくは約0.17%~約0.2%w/w、さらにより好ましくは約0.17%w/w、又は約0.2%w/wの範囲で含まれてもよい。
いかなる理論にも束縛されることなく、還元剤は粘液可溶化剤であるか、又は粘液可溶化剤を含んでも、及び/又は(例えば、ジスルフィド架橋を還元又は切断することにより)タンパク質の変性を助けることができる。さらに、遊離スルフヒドリル基を含む成分又は材料(例えば、化学物質又は製剤)は、抗酸化剤として機能する可能性があり、及び/又はRNA安定化溶液中の溶存酸素の制御に役立つ可能性がある。いくつかの実施形態では、還元剤に加えて、又は還元剤の代わりに、還元剤ではない粘液可溶化剤を(システイン結合の還元のために)使用してもよい。
[任意の視覚的指示薬]
一部の実施形態は、視覚的指示薬を含んでもよい。視覚的指示薬は、着色剤であっても、着色剤を含んでもよい。視覚的指示薬は、染料又は着色染料であっても、それらを含んでもよい。染料又は着色染料は、青色染料であっても、又は青色染料を含んでもよい。青色染料は、FD&C Blue No.1(例えば、エリオグラウシン)であっても、それを含んでもよい。従って、いくつかの実施形態では、組成物は、視覚的指示薬、好ましくは着色剤、より好ましくは着色染料、さらにより好ましくは青色染料、さらにより好ましくはFD&CブルーNo.1を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、視覚的指示薬は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状の形態であっても、それを有しても、含んでも、提供してもよい。いくつかの実施形態では、視覚的指示薬は、少なくとも、最大、及び/又は約80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%(適切な材料アッセイで測定)の純度を有してもよい。いくつかの実施形態では、視覚的指示薬は、任意の適切な濃度(例えば、約0.01%、0.05%、0.075%、0.1%、0.125%、0.15%、0.175%、0.2%、0.25%、0.3%、又は0.5%w/wの水溶液(例えば、水中)、好ましくは0.2%の濃縮物)を有するストック(溶液(例えば、水中))の形態であっても(その形態で提供しても)、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ストック溶液は、乾燥、固体、粉末、無水、及び/又は粒状の材料を使用して製造してもよい。
視覚的指示薬(例えば、FD&CブルーNo.1)は、約0.00005%~約0.001%、好ましくは約0.0001%~約0.00075%、より好ましくは約0.0002%~約0.0005%w/w、さらにより好ましくは約0.0003%~約0.00045%w/w、さらにより好ましくは約0.00035%~約0.0004%w/w、さらにより好ましくは約0.00037%w/w、又は約0.0004%w/wなどの視覚的に適切な任意の量で組成物中に含んでもよい。
少なくとも1つの実施形態では、視覚的指示薬(例えば、FD&C Blue No.1)は、0.2%濃縮物などの濃縮物として組成物に添加してもよい。濃縮物は、いくつかの実施形態では、水性又は水系の濃縮物であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.01~2.5%w/w、0.01~5%w/w(水中)の視覚的指示薬濃縮物、好ましくは約0.05~1%w/w、0.05~1%w/w(水中)の視覚的指示薬濃縮物、より好ましくは約0.075~0.5%w/w、0.075~0.5%w/w(水中)の視覚的指示薬濃縮物、さらにより好ましくは約0.1~0.25%w/w、0.1~0.25%w/w(水中)の視覚的指示薬濃縮物、さらにより好ましくは、約0.185%w/w、0.2%w/w(水中)の視覚的指示薬濃縮物を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、視覚的指示薬(例えば、FD&C Blue No.1)は、約0.2%ストック(水性)溶液又はその同等物の約0.185%w/wで組成物中に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、視覚的指示薬(例えば、FD&CブルーNo.1)は、約0.2%w/wの濃縮物又はストック(水性)溶液、又はその同等物の約0.6%w/wで組成物中に含まれてもよい。
[抗菌剤]
いくつかの実施形態では、組成物は抗菌剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、前述の成分の1つ以上が抗菌活性を示してもよい。例えば、アルコール、カオトロピック剤、界面活性剤、及び/又は還元剤は、いくつかの実施形態では、抗菌性であっても、抗菌活性を示してもよい。従って、特定の実施形態は、別個の抗菌剤(例えば、殺菌剤及び/又は静菌剤)を含む必要はない。1つ以上の実施形態では、アルコール(例えば、SDA 3C)の抗菌特性は、本開示の上記の実施形態では、アルコールが提供するより低い濃度(例えば、約9.99%~19.99%w/wなど)でさえ持続する。いくつかの実施形態では、組成物は、カオトロピック剤、界面活性剤、アルコール、及び還元剤以外の抗菌剤、殺菌剤、及び/又は静菌剤を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
[リボヌクレアーゼ阻害剤]
いくつかの実施形態は、リボヌクレアーゼ阻害剤、又はリボヌクレアーゼの阻害剤、例えばヘパリン、ヘパラン硫酸、オリゴ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルスルホン酸)、オリゴ(ビニルホスホン酸)、及びポリ(ビニルスルホン酸)、又はそれらの塩を含む。特定の(例えば、好ましい)実施形態では、組成物は、リボヌクレアーゼ阻害剤又はリボヌクレアーゼの阻害剤を含まないか、又は(実質的に)1つ以上(例えば、いずれか)のリボヌクレアーゼ阻害剤又はリボヌクレアーゼ阻害剤(例えば、固有のRNAse阻害活性を有する可能性のあるLiClなどのカオトロピック剤、界面活性剤、アルコール、及び還元剤)を含まないか又は含有しない。
[プロテアーゼ]
いくつかの実施形態は、プロテアーゼを含む。特定の(例えば、好ましい)実施形態では、組成物はプロテアーゼを含まないか、又は1つ以上(例えば、いずれか)のプロテアーゼを(実質的に)含まないか、又は含有しない。いくつかの実施形態では、組成物はプロテイナーゼKを含まないか、又は(実質的に)含まないか又は含有しない。いかなる理論にも束縛されないが、プロテアーゼ(又はタンパク質分解酵素、ペプチダーゼ又はプロテイナーゼ)は、加水分解による1つ以上のペプチド結合を分解して、タンパク質はより小さなタンパク質断片(又はペプチド)又は個々のタンパク質サブユニット(又はアミノ酸)に変換される酵素のタイプである。
[タンパク質変性剤]
いくつかの実施形態は、1つ以上のタンパク質変性剤を含む。例えば、少なくとも1つの実施形態では、(i)カオトロピック剤は、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性する、又はタンパク質変性活性を有する又は示す)であっても、それを含んでも、又はタンパク質変性剤として機能してもよい。少なくとも1つの実施形態では、(ii)界面活性剤/洗剤は、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性する、又はタンパク質変性活性を有する又は示す)であっても、それを含んでも、又はタンパク質変性剤として機能してもよい。少なくとも1つの実施形態では、(iii)アルコールは、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性する、又はタンパク質変性活性を有する又は示す)であっても、それを含んでも、タンパク質変性剤として機能してもよい。少なくとも1つの実施形態では、(iv)還元剤は、タンパク質がアクセス可能なジスルフィド結合又は架橋を含む場合など、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性する、又はタンパク質変性活性を有する又は示す)であっても、それを含んでも、又はそれとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、(i)カオトロピック剤、(ii)界面活性剤/洗剤、(iii)アルコール、及び(iv)還元剤のうちの2つ以上は、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性させる、又はタンパク質変性活性を有する又は示す)であっても、それを含んでも、又はそれとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、(i)カオトロピック剤、(ii)界面活性剤/洗剤、(iii)アルコール、及び(iv)還元剤の各々又は全ては、タンパク質変性剤(又はタンパク質を変性させるか、又はタンパク質変性剤を有するか、又はタンパク質変性剤を有するか、又は示す)であっても、それを含んでも、又はそれとして機能してもよい。
理論に拘束されるものではないが、前述の成分又は材料の1つ以上のタンパク質変性活性は、濃度及び/又は時間依存性であってもよい。
[製剤]
本開示の様々な実施形態は、キャリア、カオトロピック剤、緩衝剤、キレート剤、界面活性剤、アルコール、及び/又は還元剤を含む、核酸(例えば、RNA)保存組成物(又は製剤)を含む。いくつかの実施形態は、組成物を好ましいpH又はpH範囲にするために、任意の酸又は塩基をさらに含む。いくつかの実施形態は、任意の視覚的指示薬をさらに含む。
本開示の一実施形態は、キャリア、バッファ又は緩衝剤、及び(金属)キレート剤を含むリボ核酸(RNA)保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、及びカオトロピック剤を含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、及び洗剤又は界面活性剤を含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、及びアルコールを含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、及び還元剤を含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、還元剤、及びアルコールを含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、キャリア、緩衝剤、キレート剤、カオトロピック剤、還元剤、及び洗剤(又は界面活性剤)を含むRNA保存組成物を含む。本開示の他の実施形態は、水性キャリア、カオトロピック剤、緩衝剤、(金属)キレート剤、洗剤(又は界面活性剤)、アルコール、及び還元剤を含むRNA保存組成物を含む。
いくつかの実施形態では、酸(又は塩基)を加えて、適切な最終pHを達成してもよい。組成物は、4~7のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して4~7のpHにしてもよい。好ましくは、組成物は、約5.5のpHを有しても、そして/又は適量の酸を有して約5.5のpHにしてもよい。組成物は、任意の視覚的指示薬も含んでもよい。
一実施形態は、例えば、1~10%w/wのカオトロピック剤、1~10%w/wの緩衝剤、0.01~2%w/wのキレート剤、1~5%w/wの界面活性剤、5~40%w/wのアルコール、及び/又は0.01~0.2%w/wの還元剤を含んでもよい。組成物は、pH4~7、又は適量の酸を有してpH4~7にしてもよい。組成物は、適量から100%のキャリアを有してもよい。一実施形態は、0.005~2.5%w/wの視覚的指示薬をさらに含んでもよい。
一実施形態は、例えば、約3%~7%w/wのカオトロピック剤、約4~6%w/wの緩衝剤、約0.1~0.3%w/wのキレート剤、約2%~4%w/wの界面活性剤、約9%~21%のアルコール、及び/又は約0.1~0.25%w/wの還元剤を含んでもよい。
一実施形態は、例えば、約3.33%~6.65%w/wのカオトロピック剤、約5.99%w/wの緩衝剤、約0.2%w/wのキレート剤、約2.99%w/wの界面活性剤、約9.98%~19.96%w/wのアルコール、及び/又は約0.17%w/wの還元剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、組成物は、微生物(例えば、細菌、真菌、及び/又はウイルス)汚染を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(約)100cfu/g以下の細菌又は細菌汚染を有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(約)99、98、97、96、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、又は5cfu/gの細菌又は細菌汚染を有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(約)100cfu/g以下の真菌(又は酵母及び/又はカビなどの真菌)又は真菌汚染を有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(約)99、98、97、96、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、又は5cfu/g真菌(又は酵母及び/又はカビなどの真菌)又は真菌汚染を有してもよい。本明細書で使用される場合、「cfu/g」は、((最終及び/又wは液体)組成物の)gあたりの(1つ以上の微生物の)コロニー形成単位を指す。
以下の表は、本開示による組成物の様々な例示的で非限定的な実施形態を示す。
Figure 2022511993000002
Figure 2022511993000003
Figure 2022511993000004
Figure 2022511993000005
Figure 2022511993000006
Figure 2022511993000007
Figure 2022511993000008
Figure 2022511993000009
Figure 2022511993000010
Figure 2022511993000011
Figure 2022511993000012
Figure 2022511993000013
Figure 2022511993000014
Figure 2022511993000015
Figure 2022511993000016
Figure 2022511993000017
Figure 2022511993000018
前述の製剤のいずれか、又は本開示の他の実施形態に、適切な量の視覚的指示薬(例えば、FD&C Blue No.1(エリオグラウシン)の0.2%濃縮物の0.2%w/w)を加えてもよい。
図1及び図2は、本開示の組成物の様々な特定の製剤についてのRNA収量(図1)及びRNA品質スコアデータ(図2)を示す。各例では、示された1.5mLのRNA保存溶液を1.5mLの(ヒト)唾液に加えた。サンプルの保存テストは、室温で5日後、及び冷蔵で7日後に行われた。本開示の組成物の特定の製剤の各々が、その後の分析のために十分な量及び質のRNAをもたらすことが理解されるであろう。長期保存試験の結果(図示せず)は、本発明の組成物がヒト唾液サンプルからの溶液中のRNAを、室温で5日、冷蔵で7日をはるかに超えて安定化することを示す。
図3A~図3C、図4A~図4C、及び図5A~図5Cは各々、RNA保存組成物1.0で、唾液サンプルから抽出したRNAを収集直後(図3A~図3C)、室温で48時間保存後(図4A~図4C)、凍結(-80℃)で48時間保存した後(図5A~図5C)、収量(A)、純度(B)、及び忠実度(C)結果を示す。試験は、保存剤の2つの独立したバッチ(全て作成後30~60日間、室温及び4℃で保管されたもの)を使用して完了した。試験は、テストされた全ての変数にわたって5人の独立した被験者を使用して行われた。全血DNA抽出用に最適化されたChemagenビーズ系の抽出薬品は、全てのRNA抽出に使用された。保存剤と唾液のいくつかの比率(2:1、1:1、1:2)が評価された。結果は、本発明のRNA保存組成物での保存は、純度及び品質を保持しながら、即時抽出よりも収量を増加できることを示す。さらに、いくつかの実施形態では、保存剤と唾液の1:1の比率又は1:2の比率(v/v)が最適であってもよい。
[キット]
本開示の1つ以上の実施形態は、生物学的サンプル収集及び/又は保存キットなどのキットを含んでもよい。1つ以上の実施形態では、本開示の組成物は、キットに含まれても、キットに組み込まれてもよい。いくつかの実施形態は、生物学的サンプル収集装置(又は容器)及び本開示の組成物を含むキットを含んでもよい。例示的なサンプル収集装置は、サンプル収集部分を有する容器又はバイアル(例えば、管)を含んでもよい。例えば、容器は、内部区画に少なくとも部分的に接する外壁を含んでもよい。容器は、区画と流体連通する開口部を有してもよい。容器は、装置の開口部を閉鎖又は密封するためのキャップを有してもよい。
少なくとも1つの実施形態では、組成物は、サンプル収集装置の一部に配置してもよい。例として、内部区画は、生物学的サンプルを加えてもよい組成物を含んでもよい。あるいは、サンプルを区画に加え、組成物を収集後にサンプルに加えてもよい。従って、収集装置(又は容器)は、生物学的サンプル(例えば、その内部区画内)を受け取り、そこに組成物を加えるように構成してもよい。例えば、装置は、サンプル収集の前又は後に、区画に組成物を加えるための組成物ディスペンサを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、組成物は、デバイスのキャップ又は蓋の一部に配置してもよい。キャップは、組成物が容器の区画に追加されるまで、組成物を保持するための区画を有してもよい。いくつかの実施形態では、蓋を閉じることにより、生物学的サンプルが配置される区画に組成物を散布してもよい。
いくつかの実施形態では、キット内の組成物は、(前記のように)微生物汚染を実質的に含まないか、又は含有しなくてもよい。
[製造方法]
いくつかの実施形態は、本開示の組成物を製造する方法を含む。実施形態は、本明細書に記載されるように、キャリアを提供又は取得するステップを含んでもよい。実施形態は、キャリアに、本明細書に記載の1つ以上の成分又は材料の適切な量を(例えば、本明細書に記載の最終濃度まで)添加するステップを含んでもよい。実施形態は、本明細書に記載の1つ以上の成分又は材料の記載された量のストック溶液をキャリアに添加するステップを含んでもよい。
少なくとも1つの実施形態は、カオトロピック剤、緩衝剤、キレート剤、界面活性剤、アルコール、及び/又は還元剤をキャリアに添加するステップを含む。1つ以上の実施形態は、キャリアに任意の酸及び/又は視覚的指示薬を添加することを含んでもよい。
少なくとも1つの実施形態は、(液体)キャリアに、カオトロピック剤を最終濃度1~10%w/w、緩衝剤を最終濃度1~10%w/w、キレート剤を最終濃度0.01~2%w/w、界面活性剤を最終濃度1~5%w/w、アルコールを最終濃度5~30%w/w、及び/又は還元剤を最終濃度0.01~2%w/wに添加することを含む。少なくとも1つの実施形態は、(液体)キャリアに、任意にpH4~7(又は4より大きく7未満)の適量の酸及び/又は視覚的指示薬を最終濃度0.00005~0.5%w/wに添加することを含む。キャリアは、適量から100%まで含んでもよい。本明細書に記載の他の濃度も考えられる。
いくつかの実施形態では、カオトロピック剤はLiClであるか、又はそれを含み、緩衝剤はクエン酸ナトリウムであってもそれを含んでもよく、キレート剤はEDTA又はEDTA二ナトリウム(塩)二水和物であってもそれを含んでもよく、界面活性剤はSLSであってもそれを含んでも、アルコールはエタノール及び/又はイソプロパノール(例えば、SDA 3C)であってもそれを含んでもよく、還元剤はTCEPであってもそれを含んでもよく、酸はHClであってもそれを含んでもよく、キャリアは(RNAseを含まない)水であってもそれを含んでもよく、及び/又は任意の視覚的指示薬は、FD&C Blue No.1であっても、それを含んでもよい。
核酸又はRNAの安定化及び/又は保存組成物を製造する方法は、容器にキャリアを添加するステップ(例えば、混合タンクに(濾過、脱イオンなど)水を充填するステップ)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の成分又は材料がキャリアに追加される前に、ミキサを作動させてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の成分又は材料がキャリアに追加された後にミキサを作動させてもよい。いくつかの実施形態では、ミキサを速度設定2~8、好ましくは3~7、より好ましくは4~6、さらにより好ましくは5及び/又はスイープ設定2~8、好ましくは3~7、より好ましくは4~6、さらにより好ましくは5に設定してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の成分又は材料をキャリアに加える前に、キャリアを適切な混合温度に加熱してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の成分又は材料をキャリアに加えた後に、キャリアを適切な混合温度に加熱してもよい。いくつかの実施形態では、適切な混合温度は、(約)55~95±5°F、好ましくは60~90±5°F、より好ましくは65~85±5°F、さらにより好ましくは70~80±5°F、最も好ましくは75±5°Fであってもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量のカオトロピック剤(例えば、LiCl)を(例えば、組成物の約1%~10%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、カオトロピック剤は、一定時間(例えば、30~300分、好ましくは60~240分、より好ましくは120~180、さらにより好ましくは140~160分、最も好ましくは150分)又はカオトロピック剤がキャリアに(溶液中に)溶解するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量の緩衝剤(例えば、クエン酸ナトリウム)を(例えば、組成物の約1%~10%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、一定時間(例えば、1~90分、好ましくは5~60分、より好ましくは10~45、さらにより好ましくは12~30分、さらにより好ましくは15~25分、最も好ましくは(約)20分)、又は緩衝剤がキャリアに(溶液中)溶解するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量のキレート剤(例えば、EDTA、EDTA二ナトリウム塩、EDTA二ナトリウム(塩)二水和物)を(例えば、組成物の約0.01%~2%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、キレート剤は、一定時間(例えば、1~90分、好ましくは5~60分、より好ましくは10~45、さらにより好ましくは12~30分、さらにより好ましくは15~25分、最も好ましくは(約)20分)、又はキレート剤がキャリアに(溶液中に)溶解するまで混合してもよい。少なくとも1つの実施形態では、(概略)同時に、同時に、同時に、及び/又は(実質的に)同時に(又は同時に)、共に事前混合されているかどうかにかかわらず、緩衝剤及びキレート剤を共にキャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、緩衝剤及びキレート剤は、キャリアに別々に添加してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量の界面活性剤(例えば、SLS)を(例えば、組成物の約1%~5%w/wの最終濃度まで)キャリアに添加してもよい。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、一定時間(例えば、1~90分、好ましくは5~60分、より好ましくは10~45分、さらにより好ましくは15~35分、さらにより好ましくは20~30分、最も好ましくは(約)25分)、又は界面活性剤がキャリアに(溶液中に)溶解するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量のアルコール(例えば、エタノール、エタノールとイソプロパノールなどの別の化学物質の混合物、又はSDA、好ましくはSDA 3C)を(例えば、組成物の約5%~30%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、アルコールは、一定時間(例えば、5~90分、好ましくは10~75分、より好ましくは15~60、さらにより好ましくは25~45分、さらにより好ましくは30~40分、最も好ましくは(約)35分)、又はアルコールが(溶液中に)キャリアに溶解するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量の任意の視覚的指示薬(例えば、着色剤、染料、好ましくはFD&C Blue No.1などの青色染料)を(例えば、組成物の約0.00037%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、視覚的指示薬は、一定時間(例えば、5~90分、好ましくは10~60分、より好ましくは15~45、さらにより好ましくは10~30分、さらにより好ましくは15~25分、最も好ましくは(約)20分)、又はアルコールがキャリアに(溶液中)溶解するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量の酸(例えば、塩酸)を、(例えば、適量のpH4~7)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、酸は、一定時間(例えば、5~90分、好ましくは10~60分、より好ましくは15~45分、さらにより好ましくは10~30分、さらにより好ましくは15~25分、最も好ましくは(約)20分)、又は酸がキャリアに(溶液中に)溶解するまで、及び/又は混合物が所望のpHで平衡化するまで混合してもよい。
いくつかの実施形態では、適切な量の粘液可溶化剤(又は還元剤)(例えば、TCEP)を、(例えば、組成物の約0.01%~2%w/wの最終濃度まで)キャリアに加えてもよい。いくつかの実施形態では、酸は、一定時間(例えば、5~90分、好ましくは10~60分、より好ましくは15~45分、さらにより好ましくは10~30分、さらにより好ましくは15~25分、最も好ましくは(約)20分)、又は酸がキャリアに(溶液中に)溶解し、及び/又は混合物が所望のpHで平衡化するまで混合してもよい。
例示的な製造方法を以下に提供する(表1~16を参照)。
ステップ1。RNAseを含まない容器内で、周辺温度で成分1~4を組み合わせる。
ステップ2。最低4時間、又は目に見えて完全に溶解するまで材料を混ぜる。
ステップ3。材料5~6を溶液に加える(項目5は溶液1.0には含まれない)。
ステップ4。最低30分間、又は目に見えて完全に溶解するまで混合を続ける。
ステップ5。pHをチェックする。材料7でpH5.5に調整し、使容量を記録する。
ステップ6。材料9を溶液に加える(材料8は溶液1.0でのみ使用される)。
ステップ7。完全に溶解するまで混合を続ける。
ステップ8。RNAseを含まない水(材料1)を追加して、最終容量を150mLに調整する。使容量に注意する。
ステップ9。0.2ミクロンのフィルタを介して、ラベルが貼られた、RNAseを含まない新しい容器に濾過する(滅菌濾過)。
ステップ10。密閉可能な蓋を使用して、容器を閉じる。溶液は室温で保存できる。
品質管理テストは、製造中の適切な時点で実行できる。例えば、各バッチの大量製造プロセスが完了すると、2つのサンプル(各々約4オンス)が、タンクの中心近くのバッチの上面、タンクの側壁近くのバッチの上面、タンクの中心近くのバッチの中央、タンクの側壁近くのバッチの中央、タンクの中心近くのバッチの底、およびタンクの側壁近くのバッチの底の各場所からサンプルを取得するための清潔で消毒された承認済みの適切なツールを使用して、バルクブレンドタンクから無菌的に取得された。各サンプルを滅菌カップに入れ、ラベル付けをした。
各サンプルは、適切な外観、比重、及びpHについてテストされる。さらに、キレート剤、アルコール、及び還元剤の協調及び/又は有効性をテストするために、アッセイを行った。さらに、総好気性プレート数、酵母とカビ、黄色ブドウ球菌、緑膿菌を測定することにより、汚染(微生物限界)をテストした。表17は、さまざまな品質管理手段のテスト仕様を示す。
Figure 2022511993000019
いくつかの実施形態では、この方法は、組成物を適切な保管容器又はサンプル収集装置の一部(例えば、容器又はバイアル(例えば、管)の組成物保管部分)に密封するステップを含んでもよい。サンプルはまた、貯蔵容器及びサンプル収集装置において、制御された室温(CRT)および加速(ACC)安定性試験に供された。
いくつかの実施形態では、この方法は、(前記のように)微生物汚染が実質的に含まなくても、含有しなくても、組成物を生成又はもたらすことができる。
[使用方法]
いくつかの実施形態は、リボ核酸を保存及び/又は安定化する方法を含む。この方法は、リボ核酸を含む生物学的サンプルを提供するステップ、及び本開示の組成物を生物学的サンプルと組み合わせるステップを含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、生物学的サンプルは、痰又は唾液などのムチン含有体液又は組織であってもよい。この方法は、ムチン含有体液又は組織の粘性を低下させるステップを含んでもよい(例えば、ムチンに固有のジスルフィド結合を粘液可溶化剤又は還元剤で還元することによる)。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、血液サンプル、脳脊髄液サンプル、尿サンプルなどの体液サンプルであってもよい。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、細胞サンプル、器官サンプル、又は組織サンプルであってもよい。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルはアーム細胞又は組織サンプルであってもよい。
少なくとも1つの実施形態では、核酸はRNAである。いくつかの実施形態では、組成物は、核酸又はRNAを、(例えば、分解によって)安定してもよい。理論に拘束されることなく、RNAは特定の条件下(例えば、溶液中及び/又はヌクレアーゼ、好ましくない温度、UV光、及び/又はさまざまな化学物質にさらされた場合)で非常に不安定及び/又は分解に敏感であることが知られている。安定化又は保存試薬(溶液中)は、分析を実行できるようになるまで、RNA(の少なくとも一部分)の生存を確保するために、保管、出荷、取り扱い、及び前処理ステップ中に、生物学的サンプル(唾液サンプルなど)でのRNAを保存及び/又は安定化するために必要である。一般に、RNAの保存又は安定化は、DNAの保存又は安定化よりもはるかに困難であると考えられており、既存のRNA保存および安定化溶液は、輸送、取り扱い、および前処理中に唾液などの特定の生物学的サンプルからのRNAを安定化するため、および/又は同じことを実行するための特定のタイプの分析技術またはデバイスに最適でない場合がある。
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、(溶液中及び/又は生物学的(例えば唾液)サンプルからの)RNAを第1の期間安定してもよい。いくつかの実施形態では、第1の期間は、約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、21日、28日、30日、45日、60日、90日、120日、240日、300日、又は365日以上であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(溶液中及び/又は生物学的(例えば唾液)サンプルからの)RNAを(i)室温、約15℃から30℃、又は約20℃から25℃、(ii)冷蔵、約1℃から20℃、又は約1℃から15℃、(iii)冷凍、約-80℃から0℃、又は約-20℃から0℃の間、又は(iv)他の適切な温度又は温度範囲で安定化させる。実際、本開示の組成物は、冷蔵(例えば、約1℃から15℃、好ましくは約1℃から10℃、より好ましくは約1℃から8℃、さらにより好ましくは約1℃から6℃、さらにより好ましくは約2℃から6℃、最も好ましくは約4℃)で少なくとも7日間、(溶液中及び/又は生物学的(例えば唾液)サンプルからの)RNA(適切な量)を安定化することが示されている。さらに、本開示の組成物は、(適切な量の)RNA(溶液中及び/又は生物学的(例えば唾液)サンプルから)を室温(例えば、約15℃から30℃、好ましくは約20℃から25℃、より好ましくは約21℃から25℃、さらにより好ましくは約22℃から24℃、最も好ましくは約23℃)で少なくとも5日間安定化することが示されている。
前述にもかかわらず、適切な量のRNAは、7日(冷蔵)及び5日(室温)をはるかに超えて持続するようである。予測データ(図示せず)に基づいて試験が進行中の間、本開示の組成物は、(溶液中及び/又は生物学的(例えば唾液)からの)(適切な量の)RNAを、少なくとも7日間、好ましくは少なくとも8日間、より好ましくは少なくとも9日間、さらにより好ましくは少なくとも10日間、さらにより好ましくは少なくとも11日間、さらにより好ましくは少なくとも12日間、さらにより好ましくは少なくとも13日間、さらに好ましくは少なくとも14日間、室温(例えば、約15℃から30℃、好ましくは約20℃から25℃、より好ましくは約21℃から25℃、さらにより好ましくは約22℃から24℃、最も好ましくは約23℃)、及び少なくとも10日間、好ましくは少なくとも11日間、より好ましくは少なくとも12日間、さらにより好ましくは少なくとも13日間、さらにより好ましくは少なくとも14日、さらにより好ましくは少なくとも15日、さらにより好ましくは少なくとも16日、より好ましくは少なくとも17日、さらにより好ましくは少なくとも18日、さらにより好ましくは少なくとも19日、さらにより好ましくは少なくとも20日、さらにより好ましくは少なくとも21日冷蔵(例えば、約1℃から15℃、好ましくは約1℃から10℃、より好ましくは約1℃から8℃、さらにより好ましくは約1℃から6℃、さらにより好ましくは約2℃から6℃、最も好ましくは約4℃)、安定化するのに効果的であると予想される。
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、第2の期間安定(例えば、貯蔵安定)であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の期間は、約12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、又は36ヶ月以上であってもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、(i)室温、約15℃から30℃、又は約20℃から25℃、(ii)冷蔵、約1℃から20℃、又は約1℃から15℃の間、(iii)凍結、約-80℃から0℃、又は約-20℃から0℃の間、又は(iv)他の適切な温度又は温度範囲の間で安定であり得る。実際、本開示の組成物は、少なくとも60日間、冷蔵で(例えば、約1℃から15℃、好ましくは約1℃から10℃、より好ましくは約1℃から8℃、さらに好ましくは約1℃から6℃、さらにより好ましくは約2℃から6℃、最も好ましくは約4℃)安定であることが示されている。さらに、本開示の組成物は、室温(例えば、約15℃から30℃、好ましくは約20℃から25℃、より好ましくは約21℃から25℃、さらにより好ましくは約22℃から24℃、最も好ましくは約23℃)で少なくとも30日間(貯蔵)安定であることが示されている。
前述にもかかわらず、本開示の組成物は、60日(冷蔵)及び30日(室温)をはるかに超えて(貯蔵)安定であるようである。表1~16の実施形態組成物にリストされた各成分は、リストされた濃度の水中で本質的に安定であることに留意する。いくつかの実施形態では、各材料の濃度は、冷蔵だけでなく、周辺温度又は室温での長期(貯蔵)安定性を達成するのに十分に低く保持される。試験が進行中の間、表1~16に示される組成物、ならびに本開示の他の組成物、それに類似する組成物、及び/又は1つ以上の材料を含む組成物は、開示された濃度範囲内(本開示の実施形態で組み合わせるように)、周辺温度又は室温で、及び冷蔵で、少なくとも1年間は(貯蔵)安定である。
少なくとも1つの実施形態は、唾液又は痰から核酸(例えば、RNA)を回収する方法を含み、i)対象から唾液又は痰を得るステップ、ii)唾液又は痰を本開示の組成物と接触させ、サンプル混合物を形成するステップ、iii)任意に、混合物をプロテアーゼと接触させるステップ、iv)混合物から核酸(例えば、RNA)を回収するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、回収されたRNAに対してRNA分析を行うことをさらに含んでもよい。1つ以上の実施形態では、本開示のRNA保存溶液(例えば、表1~16に例示的に示す)1.5mLを、(ヒト)唾液又は痰1.5mLに添加する。
少なくとも1つの実施形態は、生体液サンプルから核酸(例えば、RNA)を回収する方法を含み、i)対象から生体液を得るステップ、ii)生体液を本開示の組成物と接触させ、サンプル混合物を形成するステップ、iii)任意に混合物をプロテアーゼと接触させるステップ、及びiv)混合物から核酸(例えば、RNA)を回収するステップを含む。1つ以上の実施形態では、本開示のRNA保存溶液(例えば、表1~16に例示的に示す)1.5mLを(ヒト)体液1.5mLに添加する。
少なくとも1つの実施形態は、組織サンプルから核酸(例えば、RNA)を回収する方法を含み、i)対象から組織を取得するステップ、ii)組織を本開示の組成物と接触させてサンプル混合物を形成するステップ、iii)任意に、混合物をプロテアーゼと接触させるステップ、及びiv)混合物から核酸(例えば、RNA)を回収するステップを含む。1つ以上の実施形態では、1.5mLの本開示のRNA保存溶液(例えば、表1~16に例示的に示す)は、組織又は細胞サンプルの適切な体積又は塊である。いくつかの実施形態では、安定化溶液の存在下で組織を均質化してもよい。
いくつかの実施形態では、生物学的サンプルに適切な量で加えられる場合、本開示の組成物は、その後の核酸分析、例えば、RNA(例えば、ナノストリング)の直接検出、RNAのcDNAへの逆転写、DNA増幅(例えば、PCRによる)、核酸(DNA)シーケンス(例えば、次世代(NextGen)シーケンス、マイクロアレイ分析など)を有意に阻害または妨害せず、これは、遺伝子発現分析に有用であり得る。
[サンプル収集]
本開示のいくつかの実施形態は、生物学的サンプル(例えば、ヒト対象などの対象から)を入手、提供、及び/又は収集するステップを含む。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、(ヒト)唾液、体液、組織などであっても、それらを含んでもよい。(ヒト)サンプルは、((微生物)汚染を避けるために)無菌的に収集してもよい。1つ以上の実施形態では、サンプルは、サンプル収集装置又はそのサンプル容器に収集してもよい。いくつかの実施形態では、サンプル収集装置又は容器はキットの一部であってもよく、及び/又は本開示の組成物を含んでもよい。実施形態は、サンプルを本開示の組成物と接触させるステップを含んでもよい。
[RNAの抽出と分析]
本開示のいくつかの実施形態は、生物学的サンプルから核酸(例えば、RNA)を抽出するステップを含む。以下、本開示の組成物での使用に適している可能性のある、抽出又は抽出順序の様々なモードの非網羅的なリスト又は説明である。
[抽出化学]
有機-フェノールクロロホルム抽出は、研究室と臨床検査室の両方で採用されている一般的な順序/メカニズムであり、組織ソースに関してはサンプルの種類に依存すると考えられている。本開示のいくつかの実施形態では、(受動(手#動))フェノール/クロロホルム抽出プロトコル、続いて有機溶媒混入の除去を助けるクロロホルム逆抽出が、全RNAを抽出するために行われる及び/又は行われ得る。
固相-いかなる理論にも束縛されないが、核酸精製用の固相支持体にDNAを結合させるためのスピンカラム及び真空マニホールド溶液は、RNA精製に適合する場合がある。RNAが支持体に付着したら、一連の洗浄を行うことができる。最終的に、RNAは、分析のために少量の固体支持体から溶出される可能性がある。スピンカラム化学は、研究室と臨床研究室の両方で多くの場合使用される。
ビーズ系-ビーズ又は(常磁性ビーズ)は、全体のRNAを結合するために、さまざまな結合部分を使用して、又は電荷によって調製される。ビーズは磁場によって捕捉されるため、ビーズに結合していないものは全て、精製プロセスの一環として洗い流すことができる。洗浄が完了すると、RNAを可溶化する溶液を使用して核酸をビーズから溶出し、その後、磁場を再度適用することによってビーズを除去する。研究及び臨床環境におけるこのアプローチには、少量及び大量の自動化溶液がある。
本開示のいくつかの実施形態では、1つ以上の市販のキット又は化学物質の結合緩衝液、又は他の緩衝液、試薬などは、本開示の1つ以上の組成物と適合性があるように改変(最適化)され得る。例えば、pHとバッファ組成の変化は、基質へのRNA結合の効率に直接影響を与える可能性があり、抽出収率や、任意にサンプルの品質に影響を与える可能性がある。
[分析的アプローチ]
いくつかの実施形態は、抽出された核酸(例えば、RNA)の処理及び/又は分析を含む。抽出された核酸(RNAなど)の分析には、いくつかの方法がある。以下、本開示の組成物での使用に適している可能性がある抽出された核酸(例えば、RNA)を分析するための様々な方法の非網羅的なリスト又は説明である。
[RT-PCR]
逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)分析は、定性的及び定量的RNA分析のための迅速で費用効果の高い手段である。RNAは逆転写及び増幅され、任意に、(例えば、dsDNA結合染料蛍光によって)リアルタイムで増幅を監視する。又は、(さまざまな大きさのアンプリコンの)一連のPCR反応が全ての逆転写cDNAテンプレートから生成され、正しい大きさの増幅産物を得るために電気泳動によって分離される。PCRアンプリコン大きさの範囲は、全てのRNA抽出産物の忠実度に関する情報を提供する。
[qPCR]
定量的PCR(qPCR)は、PCRアンプリコンの定量に二重標識蛍光プローブを使用する。Taqman薬品を利用した絶対的及び示差的な遺伝子発現は、全ての抽出アプローチにわたって収集及び抽出されたRNA転写物の絶対量及び相対量の両方を決定するために使用される。対象の遺伝子発現レベルは、分析されている全ての変数の存在量と相対的な違いについて測定される。全ての定量的測定は三重で行われる。
[dPCR]
デジタルPCR(dPCR)は、サンプル中の遺伝子発現標的を限られた量及び/又は限られた品質で高感度に検出するために採用されている新しい技術である。抽出された全てのRNAサンプルの絶対感度を決定するために、同じTaqmanアッセイが使用される。dPCRの感度を考えると、分析されている各転写物の最終的な検出レベルを決定することができる。
[マイクロアレイ]
RNA転写物の同時測定は、単一のRNAサンプルの発見と臨床分類の両方に関して、非常に大きな意味を持つ。感度と特異性の要件はQPCR 系の分析とは完全に異なり、遺伝子発現定量のアプローチも異なる。この分析アプローチは、RNA転写物の定量化にハイブリダイゼーション系のメカニズムを使用するためである。異なるRNA抽出薬品で処理されたドナー全体の相対的な遺伝子発現レベルは、重要な分析終点になる。
[NextGen シーケンス-RNA-Seq]
本明細書で使用される「次世代シーケンス」(NGS)は、ハイ処理量シーケンスとしても知られており、非サンガー系のハイ処理量RNAシーケンス技術を指す。NGSにより、数百万又は数十億のRNAストランドを並行してシーケンスできるため、処理量が大幅に向上し、サンガーゲノムのシーケンスでよく使用される断片クローニング方法の必要性が最小限に抑えられる。NGSは、ピロシーケンス、合成によるシーケンス、ライゲーションによるシーケンス、イオン半導体シーケンス、及び当技術分野で知られている他のものを含む、さまざまな最新のシーケンス技術又はプラットフォームを説明するために使用される包括的な用語である。
当業者には理解されているように、NGSは一般に、大量のRNAのシーケンスをサンガーシーケンスよりはるかに迅速かつ手頃な価格で可能にする。NGSでは、膨大な数のショートリードが1回のストロークでシーケンスされる。これを行うには、まず入力サンプルを短いセクションに切断する。これらのセクションの長さは、使用される特定のシーケンス機構によって異なる。特定のNGS技術の実例には、例えば、Illumina(登録商標)(SBS薬品)シーケンス、Ion torrent、S5シーケンスなどが含まれる。
Roche and Life Technologiesによって以前に提供されたNextGen技術も、特定の実施形態に適している場合がある。理論に縛られることなく、Roche454シーケンスは、Illumina(登録商標)よりも長いリードのシーケンスに適している可能性がある。Illumina(登録商標)のように、塩基が追加されるときに光信号を読み出すことにより、複数のリードを一度にシーケンスすることによりこれを行うことができる。Illumina(登録商標)の場合と同様に、DNA又はRNAはより短いリード(この場合は最大1kb)に断片化される。一般的なアダプターが末端に追加され、ビーズごとに1つのDNA断片でビーズにアニールされる。断片は、アダプター特異的プライマーを使用してPCRによって増幅される。次に、各ビーズをスライドの1つのウェルに配置する。従って、各ウェルには、単一のシーケンスの多くのPCRコピーで覆われた単一のビーズが含まれる。ウェルには、DNAポリメラーゼとシーケンスバッファも含まれている。スライドには、4つのNTP種のうちの1つがあふれている。このヌクレオチドがシーケンスの次の場所にある場合、それはシーケンスリードに追加される。その単一塩基が反復すると、さらに追加される。従って、グアニン塩基が大量にあり、シーケンスの次の部分がGの場合、1つのGが追加されるが、シーケンスの次の部分がGGGGの場合、4つのGが追加される。各ヌクレオチドの付加は、光信号を放出する。これらの信号の位置が検出され、ヌクレオチドが追加されたビーズを決定するために使用される。このNTPミックスは洗い流される。次のNTPミックスが追加され、プロセスが繰り返され、4つのNTPが循環する。この種のシーケンスでは、各シーケンスリードのグラフが生成され、各ヌクレオチド洗浄の信号密度が示される。シーケンスは、各洗浄の信号密度から算出で決定できる。サイクルごとに異なる数の塩基が追加されるため、454から取得する全てのシーケンスリードは異なる長さになる。
イルミナのシーケンスでは、100~150bpのリードが使用される。やや長い断片は、一般的なアダプターにライゲートされ、アダプターを使用してスライドにアニールされる。PCRを実行して各リードを増幅し、同じリードのコピーを複数含むスポットを作成する。その後、それらはシーケンスのために一本鎖に分離される。スライドには、ヌクレオチドとDNAポリメラーゼがあふれている。これらのヌクレオチドは、塩基に対応する色で蛍光標識されている。ターミネーターも付いているため、一度に追加される塩基は1つだけである。スライドの画像が撮影される。各リード位置には、追加された塩基を示す蛍光信号がある。その後、スライドは次のサイクルに向けて準備される。ターミネーターが取り除かれ、次の塩基が付加され、蛍光信号が除去され、信号が次の画像を汚染するのを防ぐ。このプロセスが繰り返され、一度に1つのヌクレオチドが追加され、その間に撮像が行われる。次に、コンピュータを使用して各画像の各部位の塩基を検出し、これらを使用してシーケンスを構築する。リードの長さは行われるサイクル数に依存するため、全てのシーケンスリードは同じ長さになる。
Illumina(登録商標)(及びRoche454)とは異なり、Ion torrent及びS5シーケンスは光信号を使用しない。代わりに、DNAポリマーにdNTPを付加するとH+イオンが放出されるという事実を使用している。他の種類のNGSと同様に、入力されたDNA又はRNAは断片化されているが、今回は約200bpである。アダプターが追加され、1つの分子がビーズに配置される。分子は、エマルションPCRによってビーズ上で増幅される。各ビーズは、スライドの1つのウェルに配置される。Roche 454のように、スライドには、バッファとポリメラーゼと共に、一度に1つのNTP種のdNTPがあふれている。放出された各H+イオンがpHを低下させるため、各ウェルでpHが検出される。pHの変化により、シーケンスリードに追加されたその塩基及びその塩基数を決定することができる。dNTPは洗い流され、さまざまなdNTP種を循環してこのプロセスが繰り返される。pHの変化があれば、それを使用して、各サイクルで追加された塩基の数(ある場合)を決定する。
さらに、又は代替として、シーケンスは、より一般には、蛍光基盤のシーケンス技術及び/又は電流基盤のシーケンス技術によって行われ得る。蛍光基盤のシーケンス技術の実例には、例えば、Illumina(登録商標)基盤のシーケンス方法及びシステムを使用したシーケンスなど、フルオロフォアにコンジュゲートされたヌクレオチドを組み込むあらゆる技術が含まれる。電流基盤のシーケンス技術の実例には、ポリヌクレオチドが荷電膜に挿入された細孔を通過する際のポリヌクレオチドの電流を測定するか、又はセンサ及び/又は帯電した膜の電流を特異的に妨げるシーケンス技術(ストランドシーケンス法を含む)が含まれる。
いくつかの実施形態では、例えば、ロングリード技術を利用した直接検出NGS(例えば、オックスフォード・ナノポア、PacBio)もまた、特定の実施形態では適切であってもよい。直接検出NGS技術の非限定的な例には、Oxford NanoPore Technologies(登録商標)のNanopore DNAシーケンスシステム及び方法が含まれる。
実例として、0.5Xのカバレッジを有するデータを生成するシーケンスランは、理論的にはサンプルの半分が表示されないままになる。シーケンスのために核酸を小さな断片に「切り刻む」シーケンス法を使用すると、最終的な産物は、全参照ゲノムの約半分を表すシーケンスライブラリーである可能性があり、配列された参照ゲノムには、より小さな核酸の一致が散在している。一方、ストランドシーケンス法を使用すると、再び低いカバレッジ(例えば、0.5X)で、結果は、再び、総参照ゲノムの約半分を表すシーケンスライブラリーになる可能性がある。但し、参照ゲノムと整列させると、一致する部分がはるかに長くなり、どのシーケンスが削除、複製、挿入されたかなど、より決定的な情報が提供される可能性がある。これも問題になる可能性がある。ゲノムのより長い連続部分はストランドシーケンスアプローチによって表される可能性があるが、ゲノムの長い連続部分も未知のままである。従って、ストランドシーケンス法はゲノムの一部のより高精細なビューを可能にする可能性があるが、より小さなシーケンスリードは、ゲノム全体のよりグローバルな全体像を提供する可能性がある。この方法及び他の方法で、ストランドのシーケンスは、コピー数多型を分析するための堅牢なモデルを提供する可能性がある。
上記は、既知のシーケンス技術、及び本明細書に開示された本発明の方法及びシステムへのそれらの適用を例示したものであるが、これは、まだ発見されていない、又は開示されていないシーケンス方法が本発明の範囲内に適用されることを排除しないことを理解する。即ち、多くの実施形態では、シーケンス方法自体は必須の進歩性ではない(例えば、特定のシーケンス技術の使用によって方法及び/又はシステムに改良が提供されない限り)。むしろ、シーケンス方法によって提供されるシーケンスデータを使用して何が行われるか、及び/又はそれらのデータがどのように適用されるかは、一般に進歩性を含む。従って、開示された方法又はシステムのツールとして使用される場合、将来のシーケンス技術(及び本明細書に明示的にリストされていないシーケンス技術)は、本出願の範囲内に含まれることを理解する。
さらに、前述のシーケンス技術のいずれも、任意の数又は容量で、また、各シーケンス反応/実行に対して提供されるシーケンスリードの総数に影響を与える任意の数のフローセル又は他の同様の入力と共に使用してもよい。
次世代シーケンスは、最終的には、DNA及びRNAターゲットの両方の分析の標準になる可能性がある。qPCR、dPCR、及び配列基盤のターゲットでカバーされるRNA転写物を含むターゲットパネルは、標準のライブラリー調製プロセスを介して、全てのRNAサンプルに対して作成される。サンプルは、バリアント分析のためにNextGen プラットフォームでバーコード化され、多重化される。データはデマルチプレックスされ、他の全てのプラットフォーム間で遺伝子型の呼び出しを直接比較するために分析される。
[結論]
本開示の組成物は、驚くべきことに、従来のRNA保存製品よりも著しく優れている。特に、本開示の組成物が非常にうまく機能することは驚くべきことであり、予想外であった(例えば、大量の(ヒト)リボ核酸(RNA)を生成し、及び/又は微生物汚染のレベルが低いか、又はそれを示す)。本開示の組成物が、いくつかの実施形態で提供される少量のアルコールで非常にうまく機能することは、さらに驚くべきことであり、予想外であった。例えば、いくつかの実施形態では、組成物に含まれるアルコールの量は、典型的な、従来の、又は既存の核酸又はRNA保存溶液よりも少なくともよい(例えば、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は60%以下))。さらに、アルコールの量が少ないほど、より経済的であり、及び/又は(例えば、輸送要件及び規制をより容易に順守し、揮発性を低減するなど)組成物を移送又は輸送に対してより修正しやすくする。
特定の成分又は材料が、より一般的な成分又は材料よりも、RNA保存溶液での使用に適しているとは言わないまでも、適切であることはさらに驚くべきことであり、予想外であった。例えば、いくつかの実施形態では、唾液サンプルからのヒトRNAの保存に関して、塩化リチウム(LiCl)は、より一般的なチオシアン酸グアニジン、イソシアン酸グアニジン、及び塩酸グアニジンよりも効果的なカオトロピック剤であることがわかった。同様に、いくつかの実施形態では、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)は、唾液サンプルからのヒトRNAの保存において、(より強い)洗剤SDS、SLSなどと同等の洗剤として有効であることが判明した。RNA保存溶液のいくつかの実施形態では、約5.5のpHが最適であることはさらに驚くべきことであり、予想外であった。クエン酸ナトリウム(クエン酸三ナトリウム二水和物)が、Tris、Tris-HC、Trizma(登録商標)塩基、クエン酸、MES、BES、Bis-Tris、HEPES、MOPS、Bicine、Tricine、ADA、ACES、PIPES、重炭酸塩、リン酸塩、TAE、TBE、ホウ酸ナトリウム、カコジル酸ナトリウムなどのより一般的なバッファよりも、RNA保存溶液での使用に適していることは、さらに驚くべきことであり、予想外であった。特別に変性したアルコール(SDA 3Cなど)を含めると、エタノールの有効性を保持しながら、さまざまな規制順守の問題と関連コストを回避できるという利点もある。
特定の実施形態(例えば、組成物、キット、方法など)は、本明細書に開示及び/又は記載される他の実施形態で記載された、特徴(例えば、特性、構成要素、成分、要素、部品、部分、ステップなど)を含むか、組み込むか、又は含んでもよいことが理解されるであろう。従って、一実施形態の様々な特徴は、本開示の他の実施形態と互換性があり、それらと組み合わされ、含まれ、及び/又は組み込まれることができる。本開示の一実施形態に関する特定の特徴の開示は、当該特徴の特定の実施形態への適用又は包含を制限するものと解釈すべきではない。むしろ、本開示の範囲から必ずしも逸脱することなく、他の実施形態も前記特徴を含み得ることが理解されるであろう。さらに、特徴がそれと組み合わせて別の特徴を必要とするとして説明されていない限り、本明細書に記載した任意の特徴は、本明細書に開示された同じ又は異なる実施形態の他の任意の特徴と組み合わせることができる。
説明された実施形態は、あらゆる点で単なる例示であり、限定的ではないと考えられるべきである。従って、本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と同等の意味及び範囲内にある全ての変更は、その範囲内に含まれるものとする。関連技術の当業者に思い付き、本開示を所有する本明細書に例示された特徴の様々な変更及び/又は修正及び追加の適用は、定義された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、例示された実施形態に対して行うことができる特許請求の範囲に記載されており、本開示の範囲内とみなされる。様々な特徴及び実施形態が本明細書に開示されてきたが、他の特徴及び実施形態が企図される。例えば、よく知られた特徴及び実施形態は、説明される実施形態の態様を不明瞭にすることを避けるために、本明細書では特に詳細に説明されない。しかし、そのような特徴及び実施形態もまた、本明細書において企図されている。
〔実施の態様〕
(1) リボ核酸(RNA)保存組成物であって、
約3.33~6.66%w/wの塩化リチウム(LiCl)と、
約1~2%w/wのクエン酸三ナトリウム二水和物と、
約0.2~0.5%w/wのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム二水和物と、
約3~4%w/wのN-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(SLS)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)と、
本質的に約95%v/vのエタノール及び約5%v/vのイソプロパノールからなる、約5~20%w/wのアルコールと、
約0.15~0.3%w/wのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)と、
必要に応じて、着色染料と、
適量から100%のRNAseを含まない水と、から本質的になり、
前記組成物は、約5.5のpHを有する、組成物。
(2) リボ核酸(RNA)保存組成物であって、
キャリアと、
緩衝剤と、
キレート剤と、
カオトロピック剤と、洗剤又は界面活性剤と、アルコールと、還元剤と、からなる群から選択された1つ以上と、を含み、
前記組成物は、4~7のpHを有する、組成物。
(3) 前記キャリアは、RNAseを含まない水を含み、
前記カオトロピック剤は、塩化リチウム(LiCl)を含み、
前記緩衝剤は、クエン酸ナトリウム又はクエン酸三ナトリウム二水和物を含み、
前記金属キレート剤は、EDTA又はEDTA二ナトリウム二水和物を含み、
前記界面活性剤は、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(SLS)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)を含み、
前記アルコールは、エタノール、好ましくは、エタノールとイソプロパノールの混合物を含み、そして/又は
前記還元剤は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)を含む、実施態様2に記載の組成物。
(4) 前記組成物が、
約3.33~6.66%w/wの前記カオトロピック剤、
約1~2%w/wの前記緩衝剤、
約0.2~0.5%w/wの前記キレート剤、
約3~4%w/wの前記界面活性剤、
約5%~20%w/wの前記アルコール、及び/又は
約0.15~0.3%w/wの前記還元剤、を含む、実施態様2又は3に記載の組成物。
(5) 前記組成物が、
約3%~7%w/wの前記カオトロピック剤、
約0.5~5%w/wの前記緩衝剤、
約0.05~1%w/wの前記キレート剤、
約2%~6%w/wの前記界面活性剤、
約2%~25%w/wの前記アルコール、及び/又は
約0.1~0.5%w/wの前記還元剤、を含む、実施態様2又は3に記載の組成物。
(6) 前記組成物が、
約1%~10%w/wの前記カオトロピック剤、
約0.1~10%w/wの前記緩衝剤、
約0.01~2%w/wの前記キレート剤、
約1%~20%w/wの前記界面活性剤、
約1%~30%w/wの前記アルコール、及び/又は
約0.01~1%w/wの前記還元剤、を含む、実施態様2又は3に記載の組成物。
(7) 前記組成物のpHが4.5~6.5、好ましくは5~6、より好ましくは5.2~5.8、さらにより好ましくは5.4~5.6、最も好ましくは5.5である、実施態様2~6のいずれかに記載の組成物。
(8) 前記組成物は、前記カオトロピック剤、前記界面活性剤、前記アルコール、及び前記還元剤以外の抗菌剤、殺菌剤、及び/又は静菌剤を実質的に含まないか、又は含有しない、実施態様2~7のいずれかに記載の組成物。
(9) 前記組成物が、リボヌクレアーゼ阻害剤、又は前記カオトロピック剤、前記界面活性剤、前記アルコール、及び前記還元剤以外のリボヌクレアーゼの阻害剤を実質的に含まないか、又は含有しない、実施態様2~8のいずれかに記載の組成物。
(10) 前記組成物が、プロテアーゼ、プロテイナーゼK、及び/又はプロテアーゼ阻害剤を実質的に含まないか、又は含有しない、実施態様2~9のいずれかに記載の組成物。
(11) 前記組成物が、ジチオスレイトール(DTT)又はβ-メルカプトエタノール(BME)を実質的に含まないか、又は含有しない、実施態様2~10のいずれかに記載の組成物。
(12) 前記組成物が、イミダゾリウム塩を実質的に含まないか、又は含有しない、実施態様2~11のいずれかに記載の組成物。
(13) 前記組成物が、実質的にDNAseを含まない、又は含有しない、実施態様2~12のいずれかに記載の組成物。
(14) 前記アルコールが、約95%v/vのエタノールと約5%v/vのイソプロパノールの混合物を含む、実施態様2~13のいずれかに記載の組成物。
(15) 染料又は着色剤をさらに含む、実施態様2~14のいずれかに記載の組成物。
(16) リボ核酸保存キットであって、
サンプル収集装置と、
好ましくは、前記サンプル収集装置の溶液区画に配置される、実施態様1~15のいずれかに記載の組成物と、を含む、リボ核酸保存キット。
(17) 核酸保存組成物の製造方法であって、
キャリアを取得するステップと、
前記キャリアに、緩衝剤、キレート剤、及びカオトロピック剤、洗剤又は界面活性剤、アルコール、及び粘液可溶化剤又は還元剤からなる群から選択される1つ以上の試薬を加え、それによって混合物を形成するステップと、
前記混合物のpHが4~7でない場合は、前記混合物のpHを4~7に調整するステップと、を含む、方法。
(18) リボ核酸(RNA)を安定化する方法であって、RNAを含む生物学的サンプルを、実施態様1~15のいずれかに記載の組成物と接触させるステップを含む、方法。
(19) 前記生物学的サンプルがヒト唾液を含む、実施態様18に記載の方法。
(20) アルコールを含まないリボ核酸(RNA)保存組成物であって、
好ましくは、RNAseを含まない水を含むキャリアと、
緩衝剤、好ましくは、クエン酸三ナトリウム二水和物と、
好ましくは、EDTAを含むキレート剤と、
カオトロピック剤と、洗剤又は界面活性剤と、還元剤とからなる群から選択された1つ以上と、を含み、
前記組成物が4~7のpHを有する、組成物。

Claims (20)

  1. リボ核酸(RNA)保存組成物であって、
    キャリアと、
    緩衝剤と、
    キレート剤と、
    カオトロピック剤と、洗剤又は界面活性剤と、アルコールと、還元剤と、からなる群から選択された1つ以上と、を含み、
    前記組成物は、4~7のpHを有する、組成物。
  2. 前記キャリアは、RNAseを含まない水を含み、
    前記カオトロピック剤は、塩化リチウム(LiCl)を含み、
    前記緩衝剤は、クエン酸ナトリウム又はクエン酸三ナトリウム二水和物を含み、
    前記金属キレート剤は、EDTA又はEDTA二ナトリウム二水和物を含み、
    前記界面活性剤は、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(SLS)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)を含み、
    前記アルコールは、エタノール、好ましくは、エタノールとイソプロパノールの混合物を含み、そして/又は
    前記還元剤は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物が、
    約3.33~6.66%w/wの前記カオトロピック剤、
    約1~2%w/wの前記緩衝剤、
    約0.2~0.5%w/wの前記キレート剤、
    約3~4%w/wの前記界面活性剤、
    約5%~20%w/wの前記アルコール、及び/又は
    約0.15~0.3%w/wの前記還元剤、を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記組成物が、
    約3%~7%w/wの前記カオトロピック剤、
    約0.5~5%w/wの前記緩衝剤、
    約0.05~1%w/wの前記キレート剤、
    約2%~6%w/wの前記界面活性剤、
    約2%~25%w/wの前記アルコール、及び/又は
    約0.1~0.5%w/wの前記還元剤、を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  5. 前記組成物が、
    約1%~10%w/wの前記カオトロピック剤、
    約0.1~10%w/wの前記緩衝剤、
    約0.01~2%w/wの前記キレート剤、
    約1%~20%w/wの前記界面活性剤、
    約1%~30%w/wの前記アルコール、及び/又は
    約0.01~1%w/wの前記還元剤、を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  6. 前記組成物のpHが4.5~6.5、好ましくは5~6、より好ましくは5.2~5.8、さらにより好ましくは5.4~5.6、最も好ましくは5.5である、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物は、前記カオトロピック剤、前記界面活性剤、前記アルコール、及び前記還元剤以外の抗菌剤、殺菌剤、及び/又は静菌剤を実質的に含まないか、又は含有しない、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記組成物が、リボヌクレアーゼ阻害剤、又は前記カオトロピック剤、前記界面活性剤、前記アルコール、及び前記還元剤以外のリボヌクレアーゼの阻害剤を実質的に含まないか、又は含有しない、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記組成物が、プロテアーゼ、プロテイナーゼK、及び/又はプロテアーゼ阻害剤を実質的に含まないか、又は含有しない、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記組成物が、ジチオスレイトール(DTT)又はβ-メルカプトエタノール(BME)を実質的に含まないか、又は含有しない、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記組成物が、イミダゾリウム塩を実質的に含まないか、又は含有しない、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、実質的にDNAseを含まない、又は含有しない、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記アルコールが、約95%v/vのエタノールと約5%v/vのイソプロパノールの混合物を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 染料又は着色剤をさらに含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. リボ核酸(RNA)保存組成物であって、
    約3.33~6.66%w/wの塩化リチウム(LiCl)と、
    約1~2%w/wのクエン酸三ナトリウム二水和物と、
    約0.2~0.5%w/wのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム二水和物と、
    約3~4%w/wのN-ラウロイルサルコシンナトリウム塩(SLS)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)と、
    本質的に約95%v/vのエタノール及び約5%v/vのイソプロパノールからなる、約5~20%w/wのアルコールと、
    約0.15~0.3%w/wのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)と、
    必要に応じて、着色染料と、
    適量から100%のRNAseを含まない水と、から本質的になり、
    前記組成物は、約5.5のpHを有する、組成物。
  16. リボ核酸保存キットであって、
    サンプル収集装置と、
    好ましくは、前記サンプル収集装置の溶液区画に配置される、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物と、を含む、リボ核酸保存キット。
  17. 核酸保存組成物の製造方法であって、
    キャリアを取得するステップと、
    前記キャリアに、緩衝剤、キレート剤、及びカオトロピック剤、洗剤又は界面活性剤、アルコール、及び粘液可溶化剤又は還元剤からなる群から選択される1つ以上の試薬を加え、それによって混合物を形成するステップと、
    前記混合物のpHが4~7でない場合は、前記混合物のpHを4~7に調整するステップと、を含む、方法。
  18. リボ核酸(RNA)を安定化する方法であって、RNAを含む生物学的サンプルを、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物と接触させるステップを含む、方法。
  19. 前記生物学的サンプルがヒト唾液を含む、請求項18に記載の方法。
  20. アルコールを含まないリボ核酸(RNA)保存組成物であって、
    好ましくは、RNAseを含まない水を含むキャリアと、
    緩衝剤、好ましくは、クエン酸三ナトリウム二水和物と、
    好ましくは、EDTAを含むキレート剤と、
    カオトロピック剤と、洗剤又は界面活性剤と、還元剤とからなる群から選択された1つ以上と、を含み、
    前記組成物が4~7のpHを有する、組成物。
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