JP2022503943A - Flt3およびaxlの阻害剤としての3,9-ジアザスピロ[5,5]ウンデカン系化合物 - Google Patents

Flt3およびaxlの阻害剤としての3,9-ジアザスピロ[5,5]ウンデカン系化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2022503943A
JP2022503943A JP2021517760A JP2021517760A JP2022503943A JP 2022503943 A JP2022503943 A JP 2022503943A JP 2021517760 A JP2021517760 A JP 2021517760A JP 2021517760 A JP2021517760 A JP 2021517760A JP 2022503943 A JP2022503943 A JP 2022503943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
acid
flt3
mmol
compounds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021517760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7201800B2 (ja
Inventor
翔宇 付
照中 丁
利紅 胡
剣宇 陸
文 江
健 黎
曙輝 陳
Original Assignee
メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド filed Critical メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
Publication of JP2022503943A publication Critical patent/JP2022503943A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7201800B2 publication Critical patent/JP7201800B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/08Bridged systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/10Spiro-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/4965Non-condensed pyrazines
    • A61K31/497Non-condensed pyrazines containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

Figure 2022503943000001
本発明は、FLT3およびAXLの阻害剤としての新規化合物を開示し、具体的に、式(I)で表われる化合物およびその薬学的に許容される塩を開示する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2018年9月30日に出願されたCN201811157842.2、2019年3月14日に出願されたCN201910193150.1に基づく優先権を主張する。
本発明は、FLT3およびAXLの阻害剤としての化合物に関し、具体的に、式(I)で表われる化合物およびその薬学的に許容される塩、ならびにAMLを治療する医薬品の調製におけるその使用に関する。
急性骨髄性白血病(AML)は、成人において最も多く見られる急性白血病であり、骨髄造血細胞の悪性増殖によって引き起こされる疾患である。AMLの発生率は3.4/10万で、患者の年齢の中央値は67歳である。現在、AMLの治療は、依然として化学療法に依存する必要があり、また、緩和された患者の約70%が最終的に再発し、難治性白血病になってしまう。さらに、AMLの予後は、特に高齢の患者や体力の弱い患者では不良である。薬剤耐性は、AMLの治療が失敗する最も重要な理由であるが、白血病における薬剤耐性のメカニズムはまだ不明である。したがって、新しい標的とその阻害剤を見つけることは、AMLの治療効果を高め、予後を改善するために非常に重要である。
FLT3受容体は、III型受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバーである。FLT3変異は、AMLで最も多く見られる遺伝子変異であり、主にFLT3の膜近傍ドメインの内部タンデム複製(ITD)変異およびループでの点変異(TKD)を含む。これらの変異により、下流のシグナル伝達経路が継続的に活性化され、変異細胞が過剰に増殖する。現在、FLT3はAML治療の重要な標的として見なされており、また、FLT3阻害剤もAML治療の最も有望な分子標的薬であると考えられている。
AXLは、Ufo、Ark、またはTyro7とも呼ばれている。その異常な発現は、腫瘍細胞のアポトーシスに対する拮抗作用を活性化し、腫瘍細胞の浸潤および転移を促進し、腫瘍の血管新生を促進することができる。これらの作用は、いずれも腫瘍の発生や発達を促進する。AXLの高発現は、AML患者の生存率の低下や予後の悪化を引き起こす。なお、AXLの過剰発現は、標的薬物および化学療法薬の薬剤耐性と密接に関連している。最近、AXLは免疫療法にも可能性があることが分かってきた。したがって、FLT3とAXLの二重阻害剤の開発は、AMLの治療においてより優れた治療効果を達成することが期待されている。
WO2012053606A1は、化合物A(WO2012053606A1の実施例176)を報告し、このようなタイプの分子はFLT3阻害活性を有し、AMLの治療に用いられることが言及されているが、具体的な試験データは示されていない。
Figure 2022503943000002
WO2010128659A1は、FLT3阻害活性を有する化合物B(WO2010128659A1の実施例547)を報告した。この化合物を用いて再発または難治性のAMLを治療する第III相臨床試験は進行中である。
本発明は、式(I)で表われる化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2022503943000003
さらに、本発明は、癌を治療する医薬品の調製における式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
本発明の一部の実施形態において、前記の癌とは、急性骨髄性白血病を指す。
発明の効果
本発明は、新規のFLT3/AXL二重阻害剤を提供する。従来技術と比較して、本発明は、インビトロで予想外に高い酵素活性、細胞活性を有し、特に、FLT3変異の酵素活性試験において顕著な利点を有する。また、本発明の薬物動態特性は、従来技術よりも優れている。MV4-11のインビボ実験において、本発明は、低用量でも良好な腫瘍阻害活性を示す。薬物離脱リバウンド実験(drug withdrawal-rebound assay)では、本発明の化合物が強力な持続性腫瘍抑制能力を有することが証明された。Molm-13のインビボ実験において、本発明は、予想外に優れた腫瘍阻害効果を示し、これは、従来技術よりも明らかに優れている。
定義と用語
特に明記しない限り、本明細書で使用される以下の用語は、以下の意味を有することを意図している。特定の用語は、特定の定義がない場合に、不定または不明瞭と見なされるべきではないが、通常の意味で理解されるべきである。本明細書に商品名が記載される場合、その対応する商品またはその活性成分を指す。
ここで、用語「薬学的に許容される」とは、これらの化合物、材料、組成物、および/または剤形について、信頼性のある医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織と接触して使用することに適し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題または合併症を伴うことなく、合理的な利益/リスク比に見合うことをいう。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物を比較的毒性のない酸または塩基と反応させることで調製される本発明の化合物の塩を指す。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適宜な不活性溶媒中で、このような化合物を十分な量の塩基と接触させることで、塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミンもしくはマグネシウムの塩、または類似の塩を含む。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適宜な不活性溶媒中で、このような化合物を十分な量の酸と接触させることで、酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸塩と有機酸塩を含む。上記の無機酸塩として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、重炭酸塩、リン酸、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、硫酸、硫酸水素塩、ヨウ化水素酸、亜リン酸などの無機酸塩が挙げられる。上記の有機酸塩として、例えば、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの類似の酸の塩や、アミノ酸(アルギニンなど)の塩、およびグルクロン酸などの有機酸の塩が挙げられる。本発明の一部の特定の化合物は、塩基性官能基と酸性官能基の両方を含むため、塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、通常の化学的方法によって、酸性または塩基性部分を含む親化合物から調製することができる。一般的に、このような塩は、水または有機溶媒または両者の混合物中で、これらの化合物を遊離酸/塩基として化学量論量の適宜な塩基/酸と反応させることで調製される。
本発明は以下の略語を使用する。aqは、水を表す。HATUは、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを表す。EDCは、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩を表す。m-CPBAは、3-クロロペルオキシ安息香酸を表す。eqは、当量または等価を表す。CDIは、カルボニルジイミダゾールを表す。DCMは、ジクロロメタンを表す。PEは、石油エーテルを表す。DIADは、ジイソプロピルアゾジカルボキシレートを表す。DMFは、N,N-ジメチルホルムアミドを表す。DMSOは、ジメチルスルホキシドを表す。EtOAcは、酢酸エチルを表す。EtOHは、エタノールを表す。MeOHは、メタノールを表す。CBzは、アミノ保護基であるベンジルオキシカルボニルを表す。BOCは、アミノ保護基であるtert-ブチルカルボニルを表す。HOAcは、酢酸を表す。NaCNBHは、シアノ水素化ホウ素ナトリウムを表す。r.t.は、室温を表す。O/Nは、一晩を表す。THFは、テトラヒドロフランを表す。BocOは、ジ-tert-ブチルジカーボネートを表す。TFAは、トリフルオロ酢酸を表す。DIPEAは、ジイソプロピルエチルアミンを表す。SOClは、塩化チオニルを表す。CSは、二硫化炭素を表す。TsOHは、p-トルエンスルホン酸を表す。NFSIは、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミドを表す。NCSは、1-クロロピロリジン-2,5-ジオンを表す。n-BuNFは、テトラブチルアンモニウムフルオリドを表す。iPrOHは、2-プロパノールを表す。mpは、融点を表す。LDAは、リチウムジイソプロピルアミドを表す。
化合物は、当技術分野における従来の命名原則に従って、またはChemDraw(登録商標)ソフトウェアによって命名され、市販の化合物は、メーカのカタログ名を使用する。
本発明は、実施例により以下に詳細に記載される。しかしながら、これらの例が本発明に対して不利な制限を有することは意図されていない。本発明の化合物は、以下に挙げられる具体的な実施形態、他の化学合成法と組み合わせた実施形態、および当業者によく知られている同等のものを含む当業者に周知の様々な合成法によって調製することができる。好ましい実施形態には、本発明の実施例が含まれるが、これに限定されない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される実施形態に様々な変更および修正を加えることができることは当業者には明らかであろう。
実施例1
Figure 2022503943000004
工程A:化合物1-1(30g,230.52mmol,28.57mL,1当量)を水(600mL)に加え、さらに水酸化ナトリウム(11.99g,299.67mmol,1.3当量)を添加し、20℃で16時間撹拌した。系の温度を0℃~5℃に冷却した後、さらに亜硝酸ナトリウム(17.50g,253.57mmol,1.1当量)の水(60mL)溶液をゆっくり添加し、硫酸で系のpHを4に調節し、さらに20℃で12時間撹拌した。該水相を酢酸エチル(400mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、化合物1-2を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ=8.83-8.54(m,1H),7.56(s,1H),2.80(q,J=7.2Hz,2H),1.13(t,J=7.2Hz,3H).
工程B:化合物1-2(20g,197.82mmol,1当量)をイソプロパノール(400mL)に溶解し、さらに化合物1-3(50g,197.41mmol,0.998当量,p-トルエンスルホン酸塩)を添加し、20℃で該混合系を16時間撹拌した。反応液を水(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(500mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して化合物1-4を得た。MS(ESI)m/z:165.3[M+H].
工程C:化合物1-4(31g,188.84mmol,1当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解し、0℃まで冷却した後、温度を5℃未満に保ちながら塩化ホスホリル(78.52g,512.09mmol,47.59mL,2.71当量)をゆっくりと滴下した。滴下完了後、系を80℃に加熱して2時間攪拌した。反応液を氷(900g)に滴下し、20℃に自然昇温し、16時間撹拌した。固体を沈殿させ、濾過し、フィルターケーキを回収し、真空下で乾燥させて化合物1-5を得た。
工程D:亜硝酸tert-ブチル(20.61g,199.88mmol,23.77mL,2.5当量)および臭化銅(21.43g,95.94mmol,4.49mL,1.2当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)に溶解し、系を65℃に加熱した後、化合物1-5(14.6g,79.95mmol,1当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)溶液を滴下した。65℃で0.5時間反応した後、反応液を氷水(1000g)に注ぎ、析出した固体を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(300mL)に溶解し、再び濾過し、濾液を濃縮して化合物1-6を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ=2.92(q,J=7.2Hz,2H),1.23(t,J=7.2Hz,3H).
工程E:化合物1-6(4g,16.23mmol,1当量)および化合物1-7(1.97g,14.31mmol,0.882当量)を1,4-ジオキサン(50mL)に溶解し、さらにN,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.03g,38.95mmol,6.78mL,2.4当量)を添加した。該混合物を65℃に加熱し、12時間撹拌した。水(100mL)を反応液に注ぎ、20℃で0.5時間撹拌した。該混合物を濾過し、フィルターケーキを水で洗浄し、真空下で乾燥させて化合物1-8を得た。MS(ESI)m/z:310.9,312.9[M+H].
Figure 2022503943000005
Figure 2022503943000006
工程F:5℃~8℃で、酢酸アンモニウム(2.04g,26.42mmol,0.1当量)を化合物1-10(89.65g,792.59mmol,84.58mL,3当量)のメタノール(100mL)溶液に加え、さらに化合物1-9(50g,264.20mmol,49.02mL,1当量)を添加した。次に、10℃以下でアンモニア水(51.85g,369.87mmol,56.98mL,25%,1.4当量)を該混合液に加えた。0℃~5℃で該混合液を1時間攪拌した後、反応混合物を20℃に昇温し、20時間撹拌した。この系に水(100mL)を添加し、55℃に加熱した。70℃を超えないように温度を保ちながら、塩酸(12mol/L)でpHを4に調節した後、混合物を10℃まで冷却し、30分間攪拌した後、濾過してフィルターケーキを水で洗浄し、減圧下で乾燥させて化合物1-11を得た。MS(ESI)m/z:323.1[M+H].
工程G:硫酸(161.92g,1.65mol,88mL,10.65当量)および水(12.00g,666.10mmol,12mL,4.30当量)の混合液に、化合物1-11(49.95g,154.95mmol,1当量)を加え、この時、温度を40℃に昇温した。さらに、該混合物を80℃に加熱して2時間攪拌した。次に、水(20.00g,1.11mol,20mL,7.16当量)を添加し、さらに100℃に加熱して1.5時間攪拌した。この反応液に、水(250mL)を添加し、30℃で12時間攪拌した後、濾過し、フィルターケーキを水で洗浄し、減圧下で乾燥して化合物1-12を得た。MS(ESI)m/z:342.0[M+H].
工程H:水酸化ナトリウム水溶液(5mol/L,183.45mL,8当量)に、化合物1-12(39.14g,114.66mmol,1当量)を加え、該混合液を80℃に加熱し、2時間攪拌した。この系の温度を60℃まで冷却し、塩酸(12mol/L,75mL,7.85当量)をゆっくりと添加し、温度75℃に加熱して、塩酸(12mol/L,15mL,1.57当量)を滴下した。さらに、該混合物を85℃に加熱し、1時間攪拌した後、25℃まで冷却し、16時間で撹拌した。反応液に、水(200mL)を添加し、10℃まで冷却し、濾過し、フィルターケーキを水(300mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して化合物1-13を得た。MS(ESI)m/z:273.1[M+H].
工程I:化合物1-13(28g,102.81mmol,1当量)をテトラヒドロフラン(300mL)に溶解し、該混合物を70℃に加熱した後、この溶液に、水素化リチウムアルミニウム(15.61g,411.25mmol,4当量)を数回分けて加えた。該混合物を70℃で12時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応液に飽和硫酸ナトリウム溶液(30mL)をゆっくりと滴下した後、濾過して、酢酸エチル(100mL)でフィルターケーキを洗浄した。濾液を合わせて濃縮し、化合物1-14を得た。MS(ESI)m/z:245.1[M+H].
工程J:化合物1-14(0.5g,2.05mmol,1当量)および化合物1-15(317.39mg,2.05mmol,1当量)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(565.55mg,4.09mmol,2当量)を加えた。該混合物を80℃に加熱して12時間撹拌した。反応液を水(60mL)に注ぎ、酢酸エチル(60mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(60mL)で洗浄し、乾燥させた後、濃縮して化合物1-16を得た。MS(ESI)m/z:380.0[M+H].
工程K:化合物1-16(550mg,1.45mmol,1当量)のジクロロメタン(15mL)溶液に、ヨードメタン(246.85mg,1.74mmol,108.27μL,1.2当量)を加え、該混合物を25℃で12時間撹拌した。反応液を濃縮して化合物1-17を得た。MS(ESI)m/z:394.1[M+H].
工程L:化合物1-17(620mg,1.19mmol,1当量)のエタノール(20mL)溶液に、湿ったパラジウム炭素(100mg,10%)を加え、水素ガスで置換した後、該混合物を60℃に加熱し、水素ガス圧力50psiの条件下で、12時間反応した。次に、濾過し、濾液を濃縮して化合物1-18を得た。MS(ESI)m/z:274.1[M+H].
工程M:化合物1-18(300mg,1.10mmol,1当量)と化合物1-8(341.43mg,1.10mmol,1当量)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、酢酸パラジウム(24.63mg,109.72μmol,0.1当量)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(63.49mg,109.72μmol,0.1当量)および炭酸カリウム(303.29mg,2.19mmol,2当量)を加えた。この系を窒素ガスで置換した後、80℃に加熱し、窒素雰囲気下で12時間撹拌した。反応液を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(60mL)で洗浄し、濾液を濃縮し、得られた粗生成物を精製して化合物1-19を得た。MS(ESI)m/z:504.2[M+H].
工程N:化合物1-19(200mg,397.08μmol,1当量)をジメチルスルホキシド(2mL)およびエタノール(6mL)に溶解し、この系を0℃まで冷却した後、水酸化ナトリウム(4mol/L,297.81μL,3当量)および過酸化水素(135.06mg,1.19mmol,114.46μL,純度30%,3当量)を添加した。該反応液を25℃に自然昇温し、12時間撹拌した。
方法1:反応液を水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して得られた粗生成物を精製(分取高速液体クロマトグラフィー、カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm;移動相:[水(0.1%トリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:10%-37%,10分間)して、式(I)で表われる化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=11.13(s,1H),9.23(br s,1H),7.61-7.40(m,3H),7.28-7.11(m,2H),6.85(d,J=7.2Hz,1H),4.18-4.06(m,1H),3.99-3.91(m,2H),3.41-3.37(m,2H),3.30-3.27(m,2H),3.13-2.91(m,6H),2.79(d,J=4.4Hz,3H),2.62-2.55(m,2H),2.33-2.28(m,3H),2.03-1.78(m,6H),1.73-1.44(m,6H),1.19(t,J=7.2Hz,3H).MS(ESI)m/z:522.0[M+H].
方法2:水(20mL)を反応液に添加し、30分間攪拌した後、濾過し、フィルターケーキを水(10mL)で洗浄し、フィルターケーキをエタノール(5mL)でスラリー化し、濾過し、減圧下で乾燥して式(I)で表われる化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=11.01(s,1H),7.52(d,J=2.8Hz,1H),7.43(d,J=2.4Hz,1H),7.36(dd,J=8.8Hz,2.4Hz,1H),7.20(d,J=2.4Hz,1H),6.99(d,J=8.8Hz,1H),6.79(d,J=7.6Hz,1H),4.15-4.06(m,1H),3.95-3.92(m,2H),3.42-3.39(m,2H),2.74-2.71(m,4H),2.56(q,J=7.6Hz,2H),2.28-2.25(m,4H),2.22(s,3H),2.14(s,3H),1.88-1.84(m,2H),1.69-1.45(m,10H),1.18(t,J=7.2Hz,3H).MS(ESI)m/z:522.3[M+H].
実験例1:インビトロでのFLT3阻害活性実験
実験材料:
FLT3 Kinase Enzyme System(キナーゼシステム)はPromega社から購入した。Envisionマルチラベルアナライザー(PerkinElmer)。
実験方法:
キット中の緩衝液稀を使用して、酵素、基質、ATP(アデノシン三リン酸)および阻害剤を希釈した。
試験する化合物をピペットで8番目の濃度まで5倍希釈し、すなわち5μmol/Lから0.065nmol/Lまで希釈し、ジメチルスルホキシドの最終濃度が5%であった。実験は2回行った。各濃度勾配の阻害剤1μl、FLT3酵素(15ng)2μL、および基質とATPとの混合物(50μmol/LのATP、0.1μg/μLのMBP)2μLをマイクロプレートに添加した。この時、化合物の最終濃度勾配は1μmol/Lから0.013nmol/Lであった。反応系を30℃で120分間反応させた。反応完了後、5μLのADP-Glo試薬を各ウェルに加え、さらに30℃で40分間反応させた。反応完了後、10μLのキナーゼ検出試薬を各ウェルに添加し、30℃で30分間反応させた。その後、PerkinElmerEnvisionマルチラベルアナライザーによって0.5秒の積分時間で化学発光を読み取った。
データ分析:
元のデータを阻害率に換算し、4パラメータカーブフィッティングによってIC50値を得た。FLT3酵素に対する本発明の化合物の阻害活性を表1に示す。
実験結果:表1に示す。
結論:本発明化合物は、FLT3に対して優れたインビトロ阻害活性を有する。

表1
Figure 2022503943000007
実験例2:インビトロでのAXL阻害活性実験
実験材料:
AXL Kinase Enzyme System(キナーゼシステム)はPromega社から購入した。Envisionマルチラベルアナライザー(PerkinElmer)。
実験方法:
キット中の緩衝液稀を使用して、酵素、基質、ATPおよび阻害剤を希釈した。
試験する化合物をピペットで8番目の濃度まで5倍希釈し、すなわち5μmol/Lから0.065nmol/Lまで希釈し、ジメチルスルホキシドの最終濃度が5%であった。実験は2回行った。各濃度勾配の阻害剤1μl、AXL酵素(6ng)2μL、および基質とATPとの混合物(50μmol/LのATP、0.2μg/μLのAxltide)2μLをマイクロプレートに添加した。この時、化合物の最終濃度勾配は1μmol/Lから0.013nmol/Lであった。反応系を30℃で60分間反応させた。反応完了後、5μLのADP-Glo試薬を各ウェルに加え、さらに30℃で40分間反応させた。反応完了後、10μLのキナーゼ検出試薬を各ウェルに添加し、30℃で30分間反応させた。その後、PerkinElmerEnvisionマルチラベルアナライザーによって0.5秒の積分時間で化学発光を読み取った。
データ分析:
元のデータを阻害率に換算し、4パラメータカーブフィッティングによってIC50値を得た。AXL酵素に対する本発明の化合物の阻害活性を表2に示す。
実験結果:表2に示す。
結論:本発明化合物は、AXLに対して優れたインビトロ阻害活性を有する。

表2
Figure 2022503943000008
実験例3:インビトロでのFLT3変異の増殖阻害実験
実験方法:
KINOMEscan(商標)技術を使用して実験を行った。実験化合物は100%DMSOに保存された。実験は、3倍希釈および11ポイントフィッティングによって実施された。Kdの測定に使用されたすべての化合物を超音波によって分散した後、直接希釈して実験を行った。反応は、いずれも384ウェルのポリプロピレンプレートで実施した。それぞれの最終容量は0.02mlであった。プレートを室温で1時間振とうしながらインキュベートして処理した。最終的にqPCR法によって溶離液中のキナーゼ濃度を測定し、フィッティングによってKdを得た。
実験結果:表3に示す。

表3
Figure 2022503943000009
結論:本発明の化合物は、変異したFLT3標的に対して優れたインビトロ阻害活性を有する。10種類の変異体では、いずれも既知の化合物Bよりも高い活性を示し、ここで、FLT3(ITD、F691L)に対する活性が3.6倍高く、FLT3(K663Q)に対する活性が5.9倍高くとなった。点突然変異がFLT3阻害剤の薬剤耐性の重要な原因であることを考えると、変異型FLT3に対するより高い活性は臨床的に大きな意義がある。
実験例4:インビトロでのMV-4-11の増殖阻害実験
実験材料:
IMDM培地、ウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシン抗生物質はPromega(Madison,WI)社から購入した。MV-4-11細胞株は中国科学院細胞バンクから購入した。Envisionマルチラベルアナライザー(PerkinElmer)。
実験方法:
MV-4-11細胞を白色の96ウェルプレートに播種し、各ウェルに、10000個のMV-4-11細胞を含む80μLの細胞懸濁液を含む。二酸化炭素インキュベーターで細胞プレートを一晩培養した。
試験する化合物をピペットで8番目の濃度まで5倍希釈し、すなわち2mmol/Lから26nmol/Lまで希釈した。実験は2回行った。中間プレートに78μLの培地を加え、次に、対応する位置に応じて、勾配希釈した化合物を1ウェルあたり2μLで中間プレートに移し、均一に混合した後、1ウェルあたり20μLで細胞プレートに移した。二酸化炭素インキュベーターで細胞プレートを3日間培養した。
Promega CellTiter-Glo試薬を1ウェルあたり25μLで細胞プレートに添加し、室温で10分間インキュベートして、発光シグナルを安定化させた。読み取りには、PerkinElmer Envisionマルチラベルアナライザーを使用した。
データ分析:
元のデータを阻害率に換算し、4パラメータカーブフィッティングによってIC50値を得た。MV-4-11細胞の増殖に対する本発明の化合物の阻害活性を表3に示す。
実験結果:表4に示す。
結論:本発明化合物は、MV-4-11細胞の増殖に対して優れた阻害活性を有する。

表4
Figure 2022503943000010
実験例5:マウスにおけるインビボ薬物動態研究
実験の目的:
本実験の目的は、静脈内注射および強制経口投与による単回投与後の化合物の薬物動態学的挙動を評価し、強制経口投与後のバイオアベイラビリティを調査することである。
実験の手順:
7~10週齢のCD-1雄マウスを選択した。静脈内投与および経口投与の用量は、それぞれ1mg/kgおよび2.5mg/kgであった。マウスは、投与前に少なくとも12時間絶食させ、投与4時間後に摂食を再開した。実験期間中、マウスは水を自由に摂取できた。
実験当日、静脈内投与群の動物に、5mL/kgの投与量で尾静脈への単回注射によって、対応する化合物を投与し;経口群に、10mL/kgの投与量で単回強制経口投与によって、対応する化合物を投与した。投与前に動物の体重を測定し、体重に基づいて投与量を計算した。サンプルを採取する時間は、0.083(注射群)、0.25、0.5、1、2、4、8、24時間であった。各時点で伏在静脈から約30μLの全血を採取し、血漿を調製して、高速液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)による濃度測定に供した。最後の時点でPKサンプルを採取した後、すべての動物をCO麻酔で安楽死処置させた。薬物動態ソフトウェアWinNonlin(商標)バージョン6.3(Pharsight,Mountain View,CA)の非コンパートメントモデルを利用して血漿中濃度を処理し、線形対数台形法によって薬物動態パラメーターを算出した。
実験結果:マウスにおけるインビボPK特性評価の結果を表5に示す。
実験結論:
マウスにおいて、本発明の化合物は、インビボクリアランス率が適切で、経口AUC、バイオアベイラビリティが良好で、優れた薬物動態特性を有する。本発明の化合物は、化合物Aと比較して、予想外に改善されたPK特性を有する。

表5 インビボでの薬物動態特性評価の結果
Figure 2022503943000011
実験例6:インビボでのMV4-11皮下異種移植腫瘍の抑制の実験
実験の目的:
本実験では、ヒト二表現型(biphenotypic)B骨髄単球性白血病細胞MV4-11の皮下異種移植腫瘍のヌードマウスモデルを使用して、化合物の抗腫瘍効果を評価した。
実験の手順:
10%ウシ胎児血清、100U/mLペニシリンおよび100μg/mLストレプトマイシンを添加したRPMI1640培地、37℃、5%CO細胞インキュベーター内という条件下、ヒト二表現型B骨髄単球性白血病細胞MV4-11をインビトロで懸濁培養した。定期的な継代を週に2回行い、対数増殖期の細胞を回収し、カウントして接種に使用した。
各マウスの右頚背部に、10×10個のMV4-11細胞を皮下接種した。接種量は0.2mLで、細胞懸濁液はPBSとマトリゲル(体積比1:1)を混合したものであった。細胞接種後13日目に、インビボでの有効性実験を行った。腫瘍の平均体積は181mmに達した。無作為にマウスを6匹ずつ群分けして、投与を開始した。
ノギスで腫瘍の直径を週に2回測定した。腫瘍の体積の計算式は、V=0.5a×bであり、ここで、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表す。
投与14日後、投与を停止し、腫瘍のリバウンドを観察した。
実験結果:腫瘍に対する化合物の抑制の結果を表6に示す。

表6 MV4-11の異種異所性移植実験の結果
Figure 2022503943000012
実験結論:
本発明の化合物は、ヒト二表現型B骨髄単球性白血病細胞MV4-11の異種移植腫瘍の増殖に対して有意な抑制効果を有する。本発明の化合物は、低用量(5mg/kg)でも、化合物Aの高用量(20mg/kg)と同等の腫瘍抑制効果を示す。薬物離脱リバウンド実験において、本発明の化合物は、化合物Bに比べて、同じ用量(5mg/kg)でより顕著な持続性腫瘍抑制効果を有する。
実験例7:ラットにおけるインビボ薬物動態研究
実験の目的:
本実験の目的は、静脈内注射および強制経口投与による単回投与後の化合物の薬物動態学的挙動を評価し、強制経口投与後のバイオアベイラビリティを調査することである。
実験の手順:
7~10週齢のSD雄ラットを選択した。静脈内投与および経口投与の用量は、それぞれ1mg/kgおよび2.5mg/kgであった。ラットは、投与前に少なくとも12時間絶食させ、投与4時間後に摂食を再開した。実験期間中、ラットは水を自由に摂取できた。
実験当日、静脈内投与群の動物に、5mL/kgの投与量で尾静脈への単回注射によって、対応する化合物を投与し;経口群に、10mL/kgの投与量で単回強制経口投与によって、対応する化合物を投与した。投与前に動物の体重を測定し、体重に基づいて投与量を計算した。サンプルを採取する時間は、0.083(注射群)、0.25、0.5、1、2、4、8、24時間であった。各時点で頸静脈から約200μLの全血を採取し、血漿を調製して、高速液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)による濃度測定に供した。最後の時点でPKサンプルを採取した後、すべての動物をCO麻酔で安楽死処置させた。薬物動態ソフトウェアWinNonlin(商標)バージョン6.3(Pharsight,Mountain View,CA)の非コンパートメントモデルを利用して血漿中濃度を処理し、線形対数台形法によって薬物動態パラメーターを算出した。
実験結果:ラットにおけるインビボPK特性評価の結果を表7に示す。

表7 インビボでの薬物動態特性評価の結果
Figure 2022503943000013
実験結論:
ラットにおいて、本発明の化合物は、インビボ経口AUC、バイオアベイラビリティが優れ、良好な薬物動態特性を有する。本発明の化合物は、化合物Bと比較して、予想外に改善されたPK特性を有する。
実験例8:インビボでのMolm-13皮下異種移植腫瘍の抑制の実験
実験の目的:
本実験の目的は、ヒト急性骨髄腫MOLM-13細胞株の皮下異種移植のNOD/SCID雌マウスモデルにおける化合物の薬力学効果を評価することである。
実験の手順:
10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地で、MOLM-13細胞を培養した。対数増殖期のMOLM-13細胞を回収し、ヌードマウスの皮下腫瘍接種に適した濃度になるまでPBSで再懸濁させた。
実験マウスの右頚背部に、0.1mlのPBS(0.1ml/匹)に再懸濁した5×10個のMOLM-13細胞を皮下接種した。腫瘍の成長を定期的に観察した。腫瘍が平均体積98mmに成長した際、無作為にマウスを群分けして、腫瘍のサイズおよびマウスの体重に応じて投与した。
投与開始後、マウスの体重および腫瘍のサイズを週に3回測定した。腫瘍の体積の計算式は、腫瘍体積(mm)=1/2×(a×b)(ここで、aは長径、bは短径を表す)である。
実験結果:腫瘍に対する化合物の抑制の結果を表8に示す。

表8 Molm-13の異種異所性移植実験の結果
Figure 2022503943000014
実験結論:
本発明の化合物は、ヒト由来のMolm-13異種移植腫瘍の増殖に対して有意な抑制効果を有する。本発明の化合物は、化合物Bに比べて、同等の用量(15mg/kg)でより優れた腫瘍抑制効果を示す。用量が50mg/kgである場合、腫瘍の体積はゼロに減少した。
データ分析:
元のデータを阻害率に換算し、4パラメータカーブフィッティングによってIC50値を得た。MV-4-11細胞の増殖に対する本発明の化合物の阻害活性を表に示す。

Claims (3)

  1. Figure 2022503943000015
    式(I)で表われる化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 癌を治療する医薬品の調製における、式(I)で表われる化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
  3. 癌が急性骨髄性白血病である、請求項2に記載の使用。
JP2021517760A 2018-09-30 2019-09-27 Flt3およびaxlの阻害剤としての3,9-ジアザスピロ[5,5]ウンデカン系化合物 Active JP7201800B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201811157842 2018-09-30
CN201811157842.2 2018-09-30
CN201910193150 2019-03-14
CN201910193150.1 2019-03-14
PCT/CN2019/108522 WO2020063856A1 (zh) 2018-09-30 2019-09-27 作为flt3和axl抑制剂的3,9-二氮杂螺[5,5]十一烷类化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022503943A true JP2022503943A (ja) 2022-01-12
JP7201800B2 JP7201800B2 (ja) 2023-01-10

Family

ID=69949738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021517760A Active JP7201800B2 (ja) 2018-09-30 2019-09-27 Flt3およびaxlの阻害剤としての3,9-ジアザスピロ[5,5]ウンデカン系化合物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11691974B2 (ja)
EP (1) EP3858819A4 (ja)
JP (1) JP7201800B2 (ja)
CN (1) CN112839930B (ja)
WO (1) WO2020063856A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115380024B (zh) * 2020-03-30 2024-03-15 南京明德新药研发有限公司 二氮杂螺吡喃化合物的晶型
CN111423387B (zh) * 2020-05-11 2022-03-08 苏州康纯医药科技有限公司 一种Gilteritinib关键中间体的制备方法
US11945785B2 (en) 2021-12-30 2024-04-02 Biomea Fusion, Inc. Pyrazine compounds as inhibitors of FLT3

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010128659A1 (ja) * 2009-05-08 2010-11-11 アステラス製薬株式会社 ジアミノへテロ環カルボキサミド化合物
WO2012053606A1 (ja) * 2010-10-22 2012-04-26 アステラス製薬株式会社 アリールアミノヘテロ環カルボキサミド化合物
WO2013108754A1 (ja) * 2012-01-17 2013-07-25 アステラス製薬株式会社 ピラジンカルボキサミド化合物
JP2016515537A (ja) * 2013-03-15 2016-05-30 ダナ ファーバー キャンサー インスティテュート,インコーポレイテッド ピリミド−ジアゼピノン化合物および障害の治療方法
CN109384774A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 中国科学院上海药物研究所 一类多取代的吡嗪/三嗪酰胺类化合物及其制备方法和应用

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106083821B (zh) * 2016-06-22 2019-01-11 上海皓元生物医药科技有限公司 一种3,5-二取代-吡嗪-2-甲酰胺化合物的合成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010128659A1 (ja) * 2009-05-08 2010-11-11 アステラス製薬株式会社 ジアミノへテロ環カルボキサミド化合物
WO2012053606A1 (ja) * 2010-10-22 2012-04-26 アステラス製薬株式会社 アリールアミノヘテロ環カルボキサミド化合物
WO2013108754A1 (ja) * 2012-01-17 2013-07-25 アステラス製薬株式会社 ピラジンカルボキサミド化合物
JP2016515537A (ja) * 2013-03-15 2016-05-30 ダナ ファーバー キャンサー インスティテュート,インコーポレイテッド ピリミド−ジアゼピノン化合物および障害の治療方法
CN109384774A (zh) * 2017-08-11 2019-02-26 中国科学院上海药物研究所 一类多取代的吡嗪/三嗪酰胺类化合物及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP7201800B2 (ja) 2023-01-10
US20210395252A1 (en) 2021-12-23
US11691974B2 (en) 2023-07-04
CN112839930A (zh) 2021-05-25
EP3858819A1 (en) 2021-08-04
WO2020063856A1 (zh) 2020-04-02
EP3858819A4 (en) 2022-05-18
CN112839930B (zh) 2022-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9890168B2 (en) 2,4-disubstituted 7H-pyrrolo[2,3-d]pyrimidine derivative, preparation method and medicinal use thereof
EP3059227B1 (en) Salt of nitrogen-containing heterocyclic compound or crystal thereof, pharmaceutical composition, and flt3 inhibitor
CA2813607C (en) Substituted pyridazine carboxamide compounds
US20200031805A1 (en) Aryl hydrocarbon receptor (ahr) modulator compounds
WO2005080330A1 (ja) ヘテロアリールフェニルウレア誘導体
JP7201800B2 (ja) Flt3およびaxlの阻害剤としての3,9-ジアザスピロ[5,5]ウンデカン系化合物
KR102480074B1 (ko) 설폰아마이드 화합물 및 이의 용도
AU2006242920A1 (en) 2-amido-6-amino-8-oxopurine derivatives as Toll-Like receptor modulators for the treatment of cancer and viral infections, such as hepatitis C
AU2018213637A1 (en) LSD1 inhibitor and preparation method and application thereof
US20100144768A1 (en) Kinase inhibitor compounds
CN112300153B (zh) 一种杂环化合物、药物组合物和用途
AU2018236290A1 (en) MK2 inhibitors, synthesis thereof, and intermediates thereto
AU2019218187A1 (en) Dioxinoquinoline compounds, preparation method and uses thereof
WO2019154177A1 (zh) 嘧啶类化合物、其制备方法及其医药用途
WO2019228404A1 (zh) 一种新型磷酸肌醇3-激酶抑制剂及其制备方法和用途
JP2015514101A (ja) 新たなアルキル化剤
WO2019057103A1 (zh) Jak激酶抑制剂及其制备方法和在医药领域的应用
WO2018028491A1 (zh) 吲哚胺2,3-双加氧酶抑制剂及其在药学中的用途
JP2008518883A (ja) タンパク質キナーゼ阻害剤として有用な6−(2−アルキル−フェニル)−ピリド[2,3−d]ピリミジン
US20230141887A1 (en) Crystal form of diazaspiropyran compound
WO2019096112A1 (zh) 一种取代的苯并咪唑化合物及包含该化合物的组合物
TWI804016B (zh) 一種噻吩並嘧啶類化合物、包含其藥物組合物及其應用
TWI692476B (zh) 環丁基-咪唑啶酮化合物
WO2022262699A1 (zh) 取代的苯并咪唑类化合物及包含该化合物的组合物及其用途
WO2023230612A1 (en) Heterocyclic pad4 inhibitors

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210528

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7201800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150