JP2022191609A - 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法 - Google Patents

研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022191609A
JP2022191609A JP2021099930A JP2021099930A JP2022191609A JP 2022191609 A JP2022191609 A JP 2022191609A JP 2021099930 A JP2021099930 A JP 2021099930A JP 2021099930 A JP2021099930 A JP 2021099930A JP 2022191609 A JP2022191609 A JP 2022191609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
annular
polishing
membrane
polished
partition wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021099930A
Other languages
English (en)
Inventor
良也 寺川
Yoshinari Terakawa
広樹 太田
Hiroki Ota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2021099930A priority Critical patent/JP2022191609A/ja
Priority to PCT/JP2022/018384 priority patent/WO2022264687A1/ja
Priority to KR1020237041764A priority patent/KR20240004928A/ko
Priority to TW111115190A priority patent/TWI807794B/zh
Priority to DE112022003089.5T priority patent/DE112022003089T5/de
Priority to CN202280039672.6A priority patent/CN117413351A/zh
Publication of JP2022191609A publication Critical patent/JP2022191609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/11Lapping tools
    • B24B37/12Lapping plates for working plane surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/27Work carriers
    • B24B37/30Work carriers for single side lapping of plane surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/27Work carriers
    • B24B37/30Work carriers for single side lapping of plane surfaces
    • B24B37/32Retaining rings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Abstract

【課題】ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量制御と研磨対象表面における局所的な研磨量変動の抑制とを両立する2ゾーンメンブレンヘッドを提供する。【解決手段】研磨ヘッド1Aは、第1の環状部材11の開口部の上面側開口を閉塞する、上部円盤状部材10aと下部円盤状部材10bからなる閉塞部材と、研磨対象のワークWを保持する開口部を有する第2の環状部材12とを有する。第1の環状部材11の開口部が閉塞部材とメンブレン13とによって閉塞されて形成された空間が、上部環状接続部が閉塞部材に接続され、且つ、下部環状接続部がメンブレン13に接続された環状の仕切り壁15Aによって内側空間16aと外側空間16bとに仕切られ、環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径は、第2の環状部材12の内径より大きく、且つ、環状の仕切り壁の上部環状接続部の鉛直下方に、研磨対象のワークWの設置位置の外周領域が位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法に関する。
半導体ウェーハ等のワークの表面を研磨する装置には、ワークの片面を研磨する片面研磨装置と、ワークの両面を研磨する両面研磨装置とがある。片面研磨装置では、通常、研磨ヘッドに保持されたワークの研磨対象表面を、定盤に貼り付けられた研磨パッドに押し付けながら、研磨ヘッドと定盤とをそれぞれ回転させて、ワークの研磨対象表面と研磨パッドとを摺接させる。こうして摺接する研磨対象表面と研磨パッドとの間に研磨剤を供給することにより、ワークの研磨対象表面を研磨することができる。
上記のような片面研磨装置において、研磨ヘッドに保持されたワークを研磨パッドに押し付ける方法としては、ラバーチャック方式が知られている(特許文献1、2参照)。
WO2020/202682 特許第4833355号明細書
ラバーチャック方式の研磨ヘッドでは、メンブレン(特許文献2ではラバー膜と呼ばれている。)の背面の空間に空気等の気体を導入することによりメンブレンを膨らませることによって、ワークを押圧することができる。
特許文献1に記載の研磨ヘッドでは、上記空間を2つの空間に仕切り、各空間に導入する気体の量をそれぞれ調整することによって、ワークの研磨対象表面の外周領域に加わる研磨面圧力と中央部に加わる研磨面圧力とを独立に制御可能にしている(特許文献1の段落0009等参照)。特許文献2にも、上記空間が2つの空間に仕切られた研磨ヘッドが開示されている(特許文献2の図1等参照)。以下において、メンブレンの背面の空間が2つの空間に仕切られた研磨ヘッドを、2ゾーンメンブレンヘッドと呼ぶ。本発明者が、特許文献1に記載の2ゾーンメンブレンヘッド及び特許文献2に記載の2ゾーンメンブレンヘッドについて検討したところ、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量制御と、研磨対象表面における局所的な研磨量変動の抑制と、を両立することは困難であることが判明した。
本発明の一態様は、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量制御と研磨対象表面における局所的な研磨量変動の抑制とを両立することが可能な2ゾーンメンブレンヘッドを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、
第1の環状部材と、
第1の環状部材の開口部の上面側開口を閉塞する閉塞部材と、
第1の環状部材の開口部の下面側開口を閉塞するメンブレンと、
上記メンブレンの下方に位置し、研磨対象のワークを保持する開口部を有する第2の環状部材と、
を有し、
第1の環状部材の開口部の中心に向かう方向を内側、他方の方向を外側として、
第1の環状部材の開口部が上記閉塞部材と上記メンブレンとによって閉塞されて形成された空間が、上部環状接続部が上記閉塞部材に接続され且つ下部環状接続部が上記メンブレンに接続された環状の仕切り壁によって内側空間と外側空間とに仕切られ、
上記環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径は、第2の環状部材の内径より大きく、且つ、
上記環状の仕切り壁の上部環状接続部の鉛直下方に、研磨対象のワークの設置位置の外周領域が位置する、研磨ヘッド、
に関する。
上記の本発明の一態様にかかる研磨ヘッド(2ゾーンメンブレンヘッド)によれば、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量制御と研磨対象表面における局所的な研磨量変動の抑制とを両立することができる。この点に関する本発明者の推察は、以下の通りである。
WO2020/202682(特許文献1)に図示されている研磨ヘッドを使用してワークを研磨する際、メンブレンの背面の空間を仕切る仕切りとメンブレンとの接続部の鉛直下方に、ワークの研磨対象表面の外周領域が位置する(例えば特許文献1の図1参照)。仕切りによって仕切られた2つの空間から鉛直下方に加わる圧力は、各領域に導入する気体の量によって制御できるものの、仕切りの鉛直下方に加わる圧力の制御は容易ではなく、通常は2つの空間からそれぞれ鉛直下方に加わる圧力より小さくなる。このことが、WO2020/202682(特許文献1)に図示されている研磨ヘッドを使用して研磨されたワークにおいて、局所的な研磨量変動(具体的には接続部の鉛直下方における研磨量の局所的な低下)が生じ易い理由と考えられる。
これに対し、上記の本発明の一態様にかかる研磨ヘッドでは、2つの空間を仕切る環状の仕切り壁のメンブレンとの接続部である下部環状接続部の内径は、第2の環状部材の内径より大きい。したがって、上記研磨ヘッドを使用して研磨を行う際、下部環状接続部の鉛直下方には、第2の環状部材が位置し、ワークの研磨対象表面の外周領域は位置しない。この点が、上記研磨ヘッドを使用することにより、接続部の鉛直下方における研磨量の局所的な低下を抑制してワークの研磨対象表面の研磨を行うことができる理由であると、本発明者は考えている。
また、上記の本発明の一態様にかかる研磨ヘッドでは、環状の仕切り壁の接続部について、上部環状接続部の鉛直下方に研磨対象のワークの設置位置の外周領域が位置し、且つ下部環状接続部の内径が第2の環状部材の内径より大きいため下部環状接続部の鉛直下方には第2の環状部材が位置する。これに対し、特許第4833355号明細書(特許文献2)の図1に示されている研磨ヘッドでは、仕切りのメンブレンとの接続部の内径が第2の環状部材の内径より小さい。かかる構成の研磨ヘッドと比べて、上記の本発明の一態様にかかる研磨ヘッドによれば、環状の仕切り壁で仕切られた外側空間へ導入する気体の量を調整することによって、外側空間から下方に加わる圧力をより効果的に制御することができ、その結果、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量を、外側空間へ導入する気体の量を調整することによって容易に制御することが可能になると本発明者は推察している。なお、本明細書には本発明者の推察が記載されているが、かかる推察に本発明は限定されない。
一形態では、上記環状の仕切り壁は、傾斜形状及び水平形状からなる群から選ばれる側面形状を断面形状に含むことができ、上記側面形状の少なくとも一部の鉛直下方に、第2の環状部材の内側周端及び研磨対象のワークの設置位置の外側周端を含む領域が位置することができる。
一形態では、上記閉塞部材は、上部円盤状部材と、上部円盤状部材より外径が小さい下部円盤状部材と、を含むことができ、上記環状の仕切り壁は、上部環状接続部が上記下部円盤状部材の側面に接続していることができる。
一形態では、上記研磨ヘッドは、上記メンブレンと第2の環状部材との間にバックパッドを更に有することができる。
一形態では、上記研磨ヘッドは、上記内側空間に気体を導入する導入路と、上記外側空間に気体を導入する導入路と、を有することができる。
本発明の一態様は、
上記研磨ヘッドと、
研磨パッドと、
上記研磨パッドを支持する定盤と、
を有する研磨装置に関する。
本発明の一態様は、上記研磨装置によって研磨対象の半導体ウェーハの表面を研磨して研磨面を形成することを含む、半導体ウェーハの製造方法に関する。
本発明の一態様によれば、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量制御と研磨対象表面における局所的な研磨量変動の抑制とを両立することが可能な2ゾーンメンブレンヘッドを提供することが可能になる。
本発明の一態様にかかる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図である。 図1に示されている研磨ヘッド1Aにおける環状の仕切り壁15Aの接続部の説明図である。 図1に示されている研磨ヘッド1Aにおける環状の仕切り壁15Aの接続部の説明図である。 環状の仕切り壁の内壁面及びメンブレンの上面の説明図である。 本発明の一態様にかかる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図である。 本発明の一態様にかかる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図である。 本発明の一態様にかかる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図である。 本発明の一態様にかかる研磨装置の一例を示す概略断面図である。 実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2について、研磨圧力Peに対して研磨量差をプロットしたグラフである。 実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2について、研磨圧力Peに対してESFQRをプロットしたグラフを示す。
[研磨ヘッド]
本発明の一態様にかかる研磨ヘッドは、第1の環状部材と、第1の環状部材の開口部の上面側開口を閉塞する閉塞部材と、第1の環状部材の開口部の下面側開口を閉塞するメンブレンと、上記メンブレンの下方に位置し、研磨対象のワークを保持する開口部を有する第2の環状部材と、を有する。上記研磨ヘッドにおいて、第1の環状部材の開口部の中心に向かう方向を内側、他方の方向を外側として、第1の環状部材の開口部が上記閉塞部材と上記メンブレンとによって閉塞されて形成された空間が、上部環状接続部が上記閉塞部材に接続され且つ下部環状接続部が上記メンブレンに接続された環状の仕切り壁によって内側空間と外側空間とに仕切られ、上記環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径は、第2の環状部材の内径より大きく、且つ、上記環状の仕切り壁の上部環状接続部の鉛直下方に、研磨対象のワークの設置位置の外周領域が位置する。
以下、上記研磨ヘッドについて、更に詳細に説明する。本発明及び本明細書において、「下面」、「下方」、「上面」、「上部」、「下部」等の表記は、研磨ヘッドが研磨処理を行う状態に置かれたときの「下面」、「下方」、「上面」、「上部」、「下部」等を意味する。本発明及び本明細書において、「傾斜」及び「水平」は、研磨ヘッドが研磨処理を行う状態に置かれたときの水平方向に対して傾斜している場合を「傾斜」と呼び、かかる水平方向に対して平行な場合を「水平」と呼ぶ。また、第1の環状部材の開口部の中心に向かう方向を内側、他方の方向を外側と呼ぶ。「環状」とは、開口を有する形状をいい、開口の平面視形状は円形であることができる。以下では、図面に基づき本発明を説明するが、図面に示す実施形態は例示であって、かかる実施形態に本発明は限定されない。また、図中、同一の部分には同一の符号を付している。
図1及び図5~図7は、それぞれ本発明の一態様にかかる研磨ヘッドの一例を示す概略断面図である。図1中の研磨ヘッド1A、図5中の研磨ヘッド1B、図6中の研磨ヘッド1C及び図7中の研磨ヘッド1Dを、総称して研磨ヘッド1と呼ぶことがある。また、図1中の環状の仕切り壁15A、図5中の環状の仕切り壁15B、図6中の環状の仕切り壁15C及び図7中の環状の仕切り壁15Dを、総称して環状の仕切り壁15と呼ぶことがある。図1及び図5~図7の各図において、ヘッド本体の図示は省略している。図1及び図5~図7の各図に示されている部分の上方にはヘッド本体が位置し、各図に示されている部分はボルト止め等の公知の方法によってヘッド本体に取り付けられる。
図1及び図5~図7の各図において、研磨ヘッド1は、第1の環状部材11を有する。第1の環状部材11は、円環状上面と円環状下面とを有し、上面の内径は下面の外径と同じ値であり、上面の外径は下面の外径と同じ値である。即ち、第1の環状部材11は、外形が円筒状であって、開口部の形状も円筒状である。この点は、後述する第2の環状部材12についても同様である。なお、本発明及び本明細書において、「同じ値」とは、完全に一致する場合と製造上不可避的に生じ得る誤差を含む場合とを包含する意味で用いられる。この点は、円筒等の形状に関する用語についても同様である。第1の環状部材11としては、片面研磨装置の研磨ヘッドに通常使用されるステンレス鋼材(SUS)等の剛性材料製の環状リングを使用することができる。
第1の環状部材11の下面は、メンブレン13で覆われている。メンブレン13は、第1の環状部材11の少なくとも下面側開口を閉塞すればよいが、メンブレン13が膨らんだ際に位置ずれを起こすことを抑制する観点及び第1の環状部材11の開口部に研磨剤が混入することを抑制する観点からは、第1の環状部材11の円環状下面全面もメンブレン13によって覆うことが好ましい。メンブレン13は、接着剤の使用等の公知の方法によって第1の環状部材11の円環状下面と貼り合わせることができる。また、図1及び図5~図7の各図に示されているように、メンブレン13を第1の環状部材11の側面の一部又は全部にわたるように貼り合わせることも好ましい。メンブレン13としては、ゴム等の弾性を有する材料製の膜を使用することができる。ゴムとしては、例えばフッ素ゴムを挙げることができる。メンブレン13の厚さは、特に限定されず、例えば0.5~2mm程度であることができる。
図1及び図5~図7の各図において、メンブレン13の下面にはバックパッド14が貼り合わされている。バックパッド14は、接着剤の使用等の公知の方法によってメンブレン13の下面と貼り合わせることができる。メンブレン13の下面の外周領域と第2の環状部材12の円環状上面とが直接接することも可能であるが、メンブレン13の剥離やうねりの発生を抑制する観点からは、バックパッド14がメンブレン13の下面の外周領域と第2の環状部材12の円環状上面との間に介在していることが好ましい。バックパッド14としては、例えば、水を含むと水の表面張力により吸着性を示す材料(例えば発泡ポリウレタン等)製の円盤状の板を用いることができる。これにより、研磨時に水を含んだバックパッド14にワークを保持させることができる。
図1及び図5~図7の各図において、メンブレン13は、第1の環状部材11の下面側開口を閉塞している。第1の環状部材11の上面側開口は、上部円盤状部材10aと下部円盤状部材10bとによって構成される閉塞部材によって閉塞されている。下部円盤状部材10bは、上部円盤状部材10aより外径が小さい円盤状部材である。上部円盤状部材10aと下部円盤状部材10bは、上面外径と下面外径が同じ値の円盤形状の平板であることができ、例えば同心円状に配置することができる。なお、図1及び図5~図7の各図において、上部円盤状部材10aと下部円盤状部材10bは別部材であって、任意の手段(例えば一方に凹部を設け他方に凸部を設けて凹部に凸部をはめ込む方法、ボルト止め、接着剤による貼り合わせ等)によって固定されている。ただし、本発明の一態様にかかる研磨ヘッドは、かかる構成に限定されず、閉塞部材は、上部円盤状部と上部円盤状部より外径が小さい下部円盤状部とが一体成型された部材であることもできる。閉塞部材を構成する材料は特に限定されない。図1及び図5~図7の各図において、Wはワーク設置位置を示す。ワークを研磨する際、第1の環状部材11、メンブレン13及び閉塞部材によって取り囲まれた空間に気体が導入されると、メンブレン14が膨らみ、これによりバックパッド14を介してワーク設置位置Wに設置されたワークが押圧されて研磨が行われる。
図1及び図5~図7の各図において、第1の環状部材11、メンブレン13及び閉塞部材によって取り囲まれた空間は、環状の仕切り壁15により内側空間16aと外側空間16bとに仕切られている。環状の仕切り壁15は、例えば、ゴム等の弾性を有する材料を所望の形状に成形して作製することができる。ゴムとしては、例えばフッ素ゴムを挙げることができる。環状の仕切り壁15の厚さは、例えば0.5~1.5mm程度とすることができる。内側空間16aには、閉塞部材の中央部において上部円盤状部材10aと下部円盤状部材10bを貫通する気体導入路17aから、外側空間16bには閉塞部材の外周領域において上部円盤状部材10aを貫通する気体導入路17bから、それぞれ独立に気体導入量を制御して気体を導入することができる。ワークを研磨する際、例えば、気体導入路17aから内側空間16aに導入する気体の量と気体導入路17bから外側空間16bに導入する気体の量を変えることにより、外側空間16bの下方のワークの研磨対象表面の外周領域に加わる研磨面圧力を、内側空間16aの下方のワークの研磨対象表面の中央部に加わる研磨面圧力とは独立に制御することとができる。なお、図1及び図5~図7の各図において、気体導入路17a及び気体導入路17bは各1つであるが、かかる実施形態に限定されず、気体導入路17aを2つ以上設けることもでき、気体導入路17bを2つ以上設けることもできる。
図1及び図5~図7の各図において、メンブレン13の下方には、バックパッド14を介して第2の環状部材12が配置されている。第2の環状部材12は、研磨対象のワークを保持する開口部を有する環状部材である。かかる環状部材は、一般に、リテーナー、リテーナーリング、テンプレート等とも呼ばれる。第2の環状部材12は、研磨ヘッドのリテーナー等と呼ばれる環状部材に通常使用される材料製(例えばガラスエポキシ製)の環状部材であることができる。
図2は、図1に示されている研磨ヘッド1Aにおける環状の仕切り壁15Aの接続部(特に下部環状接続部)の説明図である。環状の仕切り壁15Aは、上部環状接続部Cupperが閉塞部材に接続され、下部環状接続部Clowerがメンブレン13に接続されている。詳しくは、上部環状接続部Cupperは閉塞部材の下部円盤状部材10bの側面に接続され、下部環状接続部Clowerはメンブレン13の上面に接続されている。それぞれの接続の接続手段としては、接着剤の使用、一体成型、凹部への凸部のはめ込み等の公知の方法を挙げることができる。環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径をd1、第2の環状部材の内径をd2と呼ぶと、本発明の一態様にかかる研磨ヘッドでは、環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径d1は、第2の環状部材の内径d2より大きい。即ち、「d1>d2」の関係を満たす。したがって、ワークを研磨する際、環状の仕切り壁の下部環状接続部の鉛直下方には、第2の環状部材が位置し、ワークの研磨対象表面の外周領域は位置しない。これに対し、先に示したWO2020/202682(特許文献1)に図示されている研磨ヘッドでは、仕切りの接続部の鉛直下方に、ワークの研磨対象表面の外周領域が位置する(例えば特許文献1の図1参照)。先に記載したように、このことがWO2020/202682(特許文献1)に図示されている研磨ヘッドを使用して研磨されたワークにおいて、局所的な研磨量変動(具体的には接続部の鉛直下方における研磨量の局所的な低下)が生じ易い理由と考えられる。これに対し、本発明の一態様にかかる研磨ヘッドによれば、「d1>d2」の関係を満たすことにより、接続部の鉛直下方における研磨量の局所的な低下を抑制してワークの研磨対象表面の研磨を行うことができると本発明者は考えている。d2を100%とすると、d1は100%超であり、102%超であることが好ましく、103%以上であることがより好ましい。d1は、d2を100%として、例えば120%以下若しくは110%以下であることができ、又はここに例示した値を上回ることもできる。
図3は、図1に示されている研磨ヘッド1Aにおける環状の仕切り壁15Aの接続部(特上部環状接続部)の説明図である。環状の仕切り壁15Aは、上部環状接続部Cupperが閉塞部材の下部円盤状部材10bの側面に接続されている。図3中、2本の点線は、上部環状接続部Cupperの鉛直下方に向けて引いた直線である。これら2本の点線によって示されるように、上部環状接続部Cupperの鉛直下方に、研磨対象のワークの設置位置Wの外周領域が位置している。ここで「外周領域」とは、外側周端から半径方向内側に向かう一部領域をいうものとする。なお、図1及び図5~図7の各図において、環状の仕切り壁15の上部環状接続部Cupperは、いずれも閉塞部材の下部円盤状部材10bの側面に接続されているため、上部環状接続部Cupperの鉛直下方は、下部円盤状部材10bの側面の鉛直下方でもある。他の一形態では、環状の仕切り壁15の上部環状接続部Cupperを、下部円盤状部材10bの下面又は上部円盤状部材10aの下面に接続することができる。この場合、上部環状接続部Cupperの鉛直下方とは、上部環状接続部Cupperの内側周端の鉛直下方をいうものとする。上部環状接続部Cupperの開口内径をd3とし、研磨対象のワークの設置位置Wの外径をd4とすると、d3はd4より小さい。即ち、「d3<d4」の関係を満たす。先に記載したように、本発明の一態様にかかる研磨ヘッドでは、環状の仕切り壁の接続部について、上部環状接続部の鉛直下方に研磨対象のワークの設置位置の外周領域が位置し、且つ下部環状接続部の内径が第2の環状部材の内径より大きいことが、特許第4833355号明細書(特許文献2)の図1に示されている研磨ヘッドと比べて、環状の仕切り壁で仕切られた外側空間へ導入する気体の量を調整することによって、外側空間から下方に加わる圧力をより効果的に制御することを可能にすると本発明者は考えている。その結果、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量を、外側空間へ導入する気体の量を調整することによって容易に制御することが可能になると本発明者は推察している。d4を100%として、d3は100%未満であり、95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。また、外側空間へ導入する気体の量の変化に対するワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量の変化をより大きくする観点からは、d4を100%として、d3は、40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが一層好ましく、80%以上であることがより一層好ましい。
環状の仕切り壁に関して、環状の仕切り壁の断面形状は、傾斜形状及び水平形状からなる群から選ばれる側面形状を少なくとも一部に含むことが好ましく、かかる側面形状の少なくとも一部の鉛直下方に、第2の環状部材の内側周端及び研磨対象のワークの設置位置の外側周端を含む領域が位置することがより好ましい。かかる構成を有することは、研磨時に外側空間に気体を導入すると環状の仕切り壁の内壁面の少なくとも一部がメンブレンの上面と接触することにつながり得る。このことは、研磨対象のワークの面内(中でも外周領域)の研磨量を、外側空間へ導入する気体の量を変化させることによって制御することを容易にすることに寄与し得る。研磨時には、通常、外側空間と内側空間の両方に気体が導入される。研磨時に外側空間に気体を導入すると環状の仕切り壁の内壁面の少なくとも一部がメンブレンの上面と接触する構成を有する研磨ヘッドであることは、例えば、内側空間に気体を導入せず外側空間のみに気体を導入するとメンブレンの上面と仕切り壁の内壁面の少なくとも一部が接触することによって確認できる。図4は、環状の仕切り壁の内壁面及びメンブレンの上面の説明図である。図4中、15Ainnerは環状の仕切り壁15Aの内壁面を示し、13upperはメンブレン13の上面を示す。
断面形状の具体例として、図1に示す例では、環状の仕切り壁15Aの断面形状は、上部と下部に水平形状を含み、下部水平形状に傾斜形状が続いている。図5に示す例では、環状の仕切り壁15Bの断面形状は傾斜形状である。図6に示す例では、環状の仕切り壁15Cの断面形状は水平形状を含む。図7に示す例では、環状の仕切り壁15Dの断面形状は、水平形状に傾斜形状が続いている。例えば、図1に示す例では、研磨時に外側空間16bに気体を導入することにより、断面形状が下部水平形状の部分の内壁面の一部又は全部をメンブレン13の上面と接触させることができる。図5に示す例では、研磨時に外側空間16bに気体を導入することにより、断面形状が傾斜形状である環状の仕切り壁15Bの内壁面の一部又は全部をメンブレン13の上面と接触させることができる。図6に示す例では、研磨時に外側空間16bに気体を導入することにより、断面形状が水平形状である部分の内壁面の一部又は全部をメンブレン13の上面と接触させることができる。図7に示す例では、研磨時に外側空間16bに気体を導入することにより、断面形状が水平形状の部分の内壁面の一部又は全部をメンブレン13の上面と接触させることができる。
[研磨装置、半導体ウェーハの製造方法]
本発明の一態様は、上記研磨ヘッドと、研磨パッドと、この研磨パッドを指示する定盤と、を有する研磨装置に関する。
また、本発明の一態様は、上記研磨装置によって研磨対象の半導体ウェーハの表面を研磨して研磨面を形成することを含む、半導体ウェーハの製造方法に関する。
図8は、本発明の一態様にかかる研磨装置の一例を示す概略断面図である。図8に示されている研磨装置50は、図1に示されている研磨ヘッド1Aを備えている。図1等と同様に研磨ヘッドのヘッド本体の図示は省略している。研磨装置50は、ラバーチャック方式の片面研磨装置であって、研磨ヘッド1A及び定盤42を、それぞれ回転機構(図示は省略)により回転させながら、研磨ヘッド1Aの設置位置Wに設置された研磨対象のワークWaの研磨対象表面と定盤42上に貼り合わされた研磨パッド41とを摺接させる。研磨剤供給機構60から排出される研磨剤61が、ワークWaの研磨対象表面であるワークWaの下面と研磨パッド41との間に供給され、ワークWaの研磨対象表面が研磨される。研磨剤としては、CMP(chemical Mechanical Polishing)に通常使用される研磨スラリーを用いることができる。上記研磨装置は、本発明の一態様にかかる研磨ヘッドを備える点以外は通常の片面研磨装置と同様の構成を有することができる。また、上記半導体ウェーハの製造方法については、本発明の一態様にかかる研磨装置を用いて研磨対象の半導体ウェーハの表面を研磨して研磨面を形成することを含む点以外は、研磨面を有する半導体ウェーハの製造方法に関する公知技術を適用することができる。研磨対象のウェーハは、例えばシリコンウェーハ(好ましくは単結晶シリコンウェーハ)であることができる。例えば、シリコンウェーハは、以下の方法により作製できる。単結晶シリコンインゴットをカットしてブロックを得る。単結晶シリコンインゴットは、CZ法(チョクラルスキー法)、FZ法(浮遊帯域溶融(Floating Zone)法)等の公知の方法で育成できる。得られたブロックをスライスしてウェーハとする。このウェーハに各種加工を施すことにより、シリコンウェーハを作製することができる。上記加工としては、面取り加工、平坦化加工(ラップ、研削、研磨)等を挙げることができる。上記研磨装置は、例えば、これらのウェーハ加工の最終工程である仕上げ研磨工程に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。ただし本発明は実施例に示す実施形態に限定されるものではない。以下に記載の研磨圧力Peは、気体導入路17bから外側空間16bに気体が導入されてメンブレン13の外周領域が膨らむことによってメンブレン13の外周領域から下方に加わる圧力であり、研磨圧力Pcは、気体導入路17aから内側空間16aに気体が導入されてメンブレン13の中央部が膨らむことによってメンブレン13の中央部から下方に加わる圧力である。研磨圧力Pe及びPcは、実験値である。
[研磨ヘッド]
実施例1の研磨ヘッド(ラバーチャック方式の2ゾーンメンブレンヘッド)は、図1に示す構成の研磨ヘッドであって、環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径d1、第2の環状部材の内径d2、環状の仕切り壁の上部環状接続部の開口内径d3及び研磨対象のワークの設置位置の外径d4が表1に示す値である。
実施例2の研磨ヘッドは、d3を表1に示す値とした点以外は実施例1の研磨ヘッドと同じ構成の研磨ヘッドである。
実施例1及び実施例2の研磨ヘッドにおいて、環状の仕切り壁15Aの下部環状接続部Clowerの内径d1は、第2の環状部材の内径d2より大きく、且つ、環状の仕切り壁15Aの上部環状接続部Cupperの鉛直下方に研磨対象のワークの設置位置Wの外周領域が位置する。実施例1及び実施例2の研磨ヘッドについて、内側空間に気体を導入せず外側空間のみに気体を導入すると、仕切り壁の内壁面の少なくとも一部(詳しくは断面形状が下部水平形状の部分の内壁面の一部又は全部)がメンブレンの上面と接触することを確認した。
比較例1及び比較例2の研磨ヘッドは、d1及びd3を表1に示す値とした点以外は実施例1の研磨ヘッドと同じ構成の研磨ヘッドである。
比較例1の研磨ヘッドでは、環状の仕切り壁15Aの下部環状接続部Clowerの内径d1は、第2の環状部材の内径d2より小さい(d1<d2)。したがって、研磨時には、環状の仕切り壁15Aの下部環状接続部Clowerの鉛直下方には第2の環状部材12が位置する。
比較例2の研磨ヘッドでは、環状の仕切り壁15Aの下部環状接続部Clowerの内径d1は、第2の環状部材の内径d2とほぼ等しいが、「d1<d2」の関係を満たす。したがって、研磨時には、環状の仕切り壁15Aの下部環状接続部Clowerの鉛直下方には第2の環状部材12が位置する。
Figure 2022191609000002
[シリコンウェーハの研磨処理]
以下の研磨処理では、同じ単結晶シリコンインゴットから同じ切り出し条件で切り出され、同じ条件で各種加工処理が施された複数のシリコンウェーハに対して、それぞれ最終工程の仕上げ研磨工程として片面研磨処理を施した。
実施例1の研磨装置としては、実施例1の研磨ヘッドを含む図8に示す構成の研磨装置を準備し、この研磨装置においてシリコンウェーハの片面研磨処理を実施した。3枚のシリコンウェーハに対して、それぞれ以下の研磨条件で片面研磨処理を施した。
Pc=10kPa
Pe=8kPa、10kPa又は12kPa
実施例2の研磨装置は、研磨ヘッドを実施例の研磨ヘッドとした点以外は実施例1の研磨装置と同じである。この研磨装置において、実施例1について記載した方法で、3枚のシリコンウェーハに対して、それぞれ片面研磨処理を施した。
比較例1及び比較例2についても同じように、研磨ヘッドとして各比較例の研磨ヘッドを使用して、実施例1について記載した方法で、3枚のシリコンウェーハに対して、それぞれ片面研磨処理を施した。
[研磨圧力Peの変化による研磨量変化の評価]
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2において研磨処理が施されたシリコンウェーハについて、測定装置としてKLA-Tencor社製幾何学測定システムWaferSightを使用し、
(i)ウェーハ中心におけるウェーハ厚み(「ウェーハ中心厚み」と記載する。);及び
(ii)ウェーハ外側周端から半径方向内側10mmの位置の全周において等間隔72箇所におけるウェーハ厚みの算術平均(「ウェーハ外周厚み」と記載する。)
を求めた。
研磨処理が施された各シリコンウェーハについて、研磨量差を、「研磨量差=ウェーハ中心厚み-ウェーハ外周厚み」として算出した。図9に、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2について、研磨圧力Peに対して研磨量差をプロットしたグラフを示す。図9のグラフに示されているように、比較例2では、研磨圧力Peの値の変化に対する研磨量差の値の変化の程度が、実施例1、実施例2及び比較例1に対して小さかった。
[研磨量変動に関する評価]
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2において研磨処理が施されたシリコンウェーハについて、測定装置としてKLA-Tencor社製幾何学測定システムWaferSightを使用し、ウェーハの外周領域平坦性の指標であるESFQRを求めた。ESFQRは、dge ite flatness ront reference least suare angeの略称(下線を付した文字をつなげた略称)である。ESFQRは、上記測定装置において、研磨処理が施されたウェーハ表面の外周領域にサイトを設定し、このサイトを放射状に複数セクターに分割し、このサイトにおけるベストフィット面からの最大変位に最小変位を足した値として求められる。セクターの分割条件は、72セクター、Length 15mm、Width5°とした。図10に、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2について、研磨圧力Peに対してESFQRをプロットしたグラフを示す。図10のグラフに示されているように、比較例1では、いずれのPeにおいても、実施例1、実施例2及び比較例2に対してESFQRの値が大きかった(即ち、研磨処理が施されたウェーハの外周領域平坦性が低かった)。比較例1の研磨装置で研磨処理が施されたウェーハにおいて外周領域平坦性が低かった理由は、比較例1の研磨装置では、環状の仕切り壁の下部環状接続部の下方に研磨対象のウェーハ表面の外周領域が位置するため、下部環状接続部の下方に加わる研磨圧力の制御が容易ではなかったことにあると考えられる。
以上の結果から、実施例1及び実施例2の研磨装置における研磨処理によれば、ワークの研磨対象表面の外周領域の研磨量を研磨圧力Peを変化させることによって制御でき、且つ研磨対象表面における局所的な研磨量変動を抑制することも可能であったことが確認できる。
本発明の一態様は、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの技術分野において有用である。

Claims (7)

  1. 第1の環状部材と、
    第1の環状部材の開口部の上面側開口を閉塞する閉塞部材と、
    第1の環状部材の開口部の下面側開口を閉塞するメンブレンと、
    前記メンブレンの下方に位置し、研磨対象のワークを保持する開口部を有する第2の環状部材と、
    を有し、
    第1の環状部材の開口部の中心に向かう方向を内側、他方の方向を外側として、
    第1の環状部材の開口部が前記閉塞部材と前記メンブレンとによって閉塞されて形成された空間が、上部環状接続部が前記閉塞部材に接続され且つ下部環状接続部が前記メンブレンに接続された環状の仕切り壁によって内側空間と外側空間とに仕切られ、
    前記環状の仕切り壁の下部環状接続部の内径は、第2の環状部材の内径より大きく、且つ、
    前記環状の仕切り壁の上部環状接続部の鉛直下方に、研磨対象のワークの設置位置の外周領域が位置する、研磨ヘッド。
  2. 前記環状の仕切り壁は、傾斜形状及び水平形状からなる群から選ばれる側面形状を断面形状に含み、且つ
    前記側面形状の少なくとも一部の鉛直下方に、第2の環状部材の内側周端及び研磨対象のワークの設置位置の外側周端を含む領域が位置する、請求項1に記載の研磨ヘッド。
  3. 前記閉塞部材は、上部円盤状部材と、上部円盤状部材より外径が小さい下部円盤状部材と、を含み、
    前記環状の仕切り壁は、上部環状接続部が前記下部円盤状部材の側面に接続している、請求項1又は2に記載の研磨ヘッド。
  4. 前記メンブレンと第2の環状部材との間にバックパッドを更に有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の研磨ヘッド。
  5. 前記内側空間に気体を導入する導入路と、
    前記外側空間に気体を導入する導入路と、
    を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の研磨ヘッド。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の研磨ヘッドと、
    研磨パッドと、
    前記研磨パッドを支持する定盤と、
    を有する研磨装置。
  7. 請求項6に記載の研磨装置によって研磨対象の半導体ウェーハの表面を研磨して研磨面を形成することを含む、半導体ウェーハの製造方法。
JP2021099930A 2021-06-16 2021-06-16 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法 Pending JP2022191609A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021099930A JP2022191609A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法
PCT/JP2022/018384 WO2022264687A1 (ja) 2021-06-16 2022-04-21 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法
KR1020237041764A KR20240004928A (ko) 2021-06-16 2022-04-21 연마 헤드, 연마 장치 및 반도체 웨이퍼의 제조 방법
TW111115190A TWI807794B (zh) 2021-06-16 2022-04-21 研磨頭、研磨裝置以及半導體晶圓之製造方法
DE112022003089.5T DE112022003089T5 (de) 2021-06-16 2022-04-21 Polierkopf, Poliervorrichtung und Verfahren zur Herstellung eines Halbleiterwafers
CN202280039672.6A CN117413351A (zh) 2021-06-16 2022-04-21 研磨头、研磨装置和半导体晶片的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021099930A JP2022191609A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022191609A true JP2022191609A (ja) 2022-12-28

Family

ID=84527090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021099930A Pending JP2022191609A (ja) 2021-06-16 2021-06-16 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP2022191609A (ja)
KR (1) KR20240004928A (ja)
CN (1) CN117413351A (ja)
DE (1) DE112022003089T5 (ja)
TW (1) TWI807794B (ja)
WO (1) WO2022264687A1 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4833355B1 (ja) 1968-03-07 1973-10-13
US6450868B1 (en) * 2000-03-27 2002-09-17 Applied Materials, Inc. Carrier head with multi-part flexible membrane
WO2002016080A2 (en) * 2000-08-23 2002-02-28 Rodel Holdings, Inc. Substrate supporting carrier pad
JP2008173741A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Elpida Memory Inc 研磨装置
DE112009002112B4 (de) 2008-08-29 2023-01-05 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Polierkopf und Poliervorrichtung
JP5303491B2 (ja) * 2010-02-19 2013-10-02 信越半導体株式会社 研磨ヘッド及び研磨装置
JP5648954B2 (ja) * 2010-08-31 2015-01-07 不二越機械工業株式会社 研磨装置
US20140113531A1 (en) * 2011-06-29 2014-04-24 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Polishing head and polishing apparatus
JP6947135B2 (ja) * 2018-04-25 2021-10-13 信越半導体株式会社 研磨装置、ウェーハの研磨方法、及び、ウェーハの製造方法
CN113613837B (zh) 2019-04-05 2023-09-22 胜高股份有限公司 研磨头、研磨装置及半导体晶圆的制造方法
JP7428514B2 (ja) 2019-12-23 2024-02-06 Nok株式会社 燃料電池用接合セパレータの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202300283A (zh) 2023-01-01
KR20240004928A (ko) 2024-01-11
CN117413351A (zh) 2024-01-16
TWI807794B (zh) 2023-07-01
DE112022003089T5 (de) 2024-04-04
WO2022264687A1 (ja) 2022-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI606889B (zh) 晶圓研磨裝置及用於該裝置的研磨頭
JP5303491B2 (ja) 研磨ヘッド及び研磨装置
KR101767272B1 (ko) 연마 장치
US11554458B2 (en) Polishing head, wafer polishing apparatus using the same, and wafer polishing method using the same
EP0849039B1 (en) Lapping apparatus and lapping method
US9604340B2 (en) Carrier head having abrasive structure on retainer ring
WO2022264687A1 (ja) 研磨ヘッド、研磨装置及び半導体ウェーハの製造方法
JP2002217149A (ja) ウエーハの研磨装置及び研磨方法
KR102592009B1 (ko) 연마 헤드, 연마 장치 및 반도체 웨이퍼의 제조 방법
JP4352229B2 (ja) 半導体ウェーハの両面研磨方法
US7731572B2 (en) CMP head
JP7290140B2 (ja) ウェーハ研磨方法およびウェーハ研磨装置
JP4781654B2 (ja) 研磨クロス及びウェーハ研磨装置
JP5287982B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
CN109414799B (zh) 双面研磨装置
JP7363978B1 (ja) ウェーハ研磨条件の決定方法、ウェーハの製造方法およびウェーハ片面研磨システム
JPH10217108A (ja) ウェーハ研磨装置
JP4302590B2 (ja) 研磨装置及びリテーナ取り付け構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230801