JP2022188314A - 樹脂組成物改質用ブロック共重合体、その製造方法、及び樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物改質用ブロック共重合体、その製造方法、及び樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂組成物中の成分との反応性が抑制された樹脂組成物改質剤用ブロック共重合体を提供する。【解決手段】本発明によれば、ブロック鎖Aと、ブロック鎖Bと、を含み、前記ブロック鎖Aは、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体単位U1により構成され、前記ブロック鎖Bは、単量体単位U2により構成され、前記単量体単位U2は前記単量体単位U1と異なる、樹脂組成物改質用ブロック共重合体が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物改質用ブロック共重合体、その製造方法、及び樹脂組成物に関する。
樹脂組成物は用途にあわせて改質する必要がある。例えば、接着剤にリン酸塩を配合することにより特性を改質することが行われている(特許文献1)。
特開2019-065084
しかし、目的とする改質が達成される一方で、前記リン酸塩などの改質剤が樹脂組成物中の他の成分との反応性を有する場合には、反応性制御等の点において問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、樹脂組成物中の成分との反応性が抑制された樹脂組成物改質用ブロック共重合体を提供するものである。
本発明によれば、ブロック鎖Aと、ブロック鎖Bと、を含み、前記ブロック鎖Aは、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体単位U1により構成され、前記ブロック鎖Bは、単量体単位U2により構成され、前記単量体単位U2は前記単量体単位U1と異なる、樹脂組成物改質用ブロック共重合体が提供される。
本発明者らは、鋭意検討を行ったところ、少なくとも2種のブロック鎖を有し、一方のブロック鎖がリン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体単位を含む樹脂組成物改質用ブロック共重合体を用いた場合に、改質剤として作用しながらも樹脂組成物中の成分との反応性が抑制されることを見出し、本発明の完成に至った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記ブロック鎖Aは、(メタ)アクリレート系重合体であり、前記ブロック鎖Bは、(メタ)アクリル系重合体であり、前記単量体単位U2は、リン酸基及びリン酸エステル基の何れも有しない(メタ)アクリル系単量体単位である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、前記ブロック鎖Aの重合度は、10~150である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、前記ブロック鎖Bの重合度は、20~2000である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、前記ブロック鎖Aと前記ブロック鎖Bの重合度比が1:2~1:50である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、前記単量体単位U2は、環状エーテル骨格を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、及びアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種に由来する単量体単位である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、JIS K0070:1992に基づいて測定された酸価が30~300mgKOH/gである、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
好ましくは、前記ブロック鎖A及び前記ブロック鎖Bの少なくとも一方の末端に下記一般式(2)で表される構造を有する、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
Figure 2022188314000001
(一般式(2)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。)
好ましくは、前記樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、酸基をトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化した場合に、ジメチルホルムアミドを溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定の重量平均分子量(Mw)が8000~400000であり、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比からなる分子量分布(Mw/Mn)が3以下である、樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
本発明の別の観点によれば、上記樹脂組成物改質用ブロック共重合体を含む樹脂組成物が提供される。
好ましくは、接着剤、粘着剤、塗料、プライマー、コーティング剤、又は表面処理剤である、樹脂組成物。
本発明の別の観点によれば、上記の樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法であって、第1重合工程と、第2重合工程を含み、前記第1重合工程では、下記一般式(3)又は(4)で表される連鎖移動剤の存在下で、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体M1を重合し、前記第2重合工程では、前記第1重合工程で得られた重合体の存在下で単量体M2を重合する、樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法が提供される。
Figure 2022188314000002
Figure 2022188314000003
(一般式(3)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。一般式(3)及び(4)中、R6~8はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の炭素環、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の複素環、有機金属種、又は任意の重合体鎖を示す。)
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.樹脂組成物改質用ブロック共重合体
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、ブロック鎖Aと、重合体ブロック鎖Bと、含む。
<ブロック鎖A>
ブロック鎖Aは、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体単位U1により構成される。単量体単位U1は、これらの官能基を有する単量体M1に由来する単位であれば特に制限されず、重合反応により得られる重合体であるブロック鎖Aを構成する。単量体M1は、好ましくは、リン酸基又はリン酸エステル基を有する(メタ)アクリレートである。すなわち、ブロック鎖Aは、好ましくは、(メタ)アクリレート系重合体である。
単量体M1は、例えば、下記一般式(1)で表されるリン酸基又はリン酸エステル基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。
Figure 2022188314000004
上記一般式(1)中のR、R、R及びnは次の通りである。
は、水素又はアルキル基である。Rとしてのアルキル基は、メチル基であることが好ましい。
は、それぞれ独立に水素又はアルキル基である。Rとしてのアルキル基は、ヘテロ原子等により置換されていてもよい。Rとしてのアルキル基は、水素又はメチル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
は、それぞれ独立に水素又は有機基である。Rとしての有機基は、アルキル基、アリル基、アリール基等であることが好ましい。
nは、1以上の整数であり、好ましくは1~6であり、より好ましくは4~6である。
単量体M1は、具体的には、例えば、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアシッドホスホオキシポリオキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート;アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート等のアシッドホスホオキシアルキル(メタ)アクリレート等である。中でも、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート及びアシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ブロック鎖Aの重合度は、好ましくは10~150であり、より好ましくは50~120である。このような範囲とすることにより、改質作用と反応性抑制の両立への寄与が期待できる。ブロック鎖Aの重合度は、具体的に例えば、10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,110,120,130,140,150であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、ブロック鎖Aの重合度とは、ブロック鎖Aに含まれる単量体単位の数を意味する。重合度は、リン酸基を水酸化ナトリウムで塩化した場合に、水を主とする溶媒を溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定より求めた分子量から算出することができる。
<ブロック鎖B>
ブロック鎖Bは、単量体単位U1とは異なる単量体単位U2により構成される。単量体単位U2は、単量体M1とは異なる単量体M2に由来する単位であれば特に制限されず、重合反応により得られる重合体であるブロック鎖Bを構成する。単量体M2は、好ましくは(メタ)アクリル系単量体であり、より好ましくは(メタ)アクリレート系単量体である。すなわち、ブロック鎖Bは、好ましくは(メタ)アクリル系重合体であり、より好ましくは(メタ)アクリレート系重合体である。
また、単量体単位U2は、好ましくは、リン酸基及びリン酸エステル基の何れも有しない(メタ)アクリル系単量体単位である。
単量体M2は、例えば、環状エーテル骨格を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリル酸から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、環状エーテル骨格を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、及びアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
環状エーテル骨格を有する(メタ)アクリレートは、例えば、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等である。
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、2-ヒドロキシブチルメタクリレート等である。
アルキル(メタ)アクリレートは、例えば、シクロヘキシルメタクリレート、及びイソボルニルメタクリレート等である。
ブロック鎖Bの重合度は、好ましくは20~2000であり、より好ましくは400~1500である。このような範囲とすることにより、改質作用と反応性抑制の両立への寄与が期待できる。ブロック鎖Bの重合度は、具体的には例えば、20,100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500,1600,1700,1800,1900,2000であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、ブロック鎖Bの重合度とは、ブロック鎖Bに含まれる単量体単位の数を意味する。重合度は、リン酸基をトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化した場合に、ジメチルホルムアミドを溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定より求めた分子量から算出することができる。
<ブロック鎖Aとブロック鎖Bの重合度比>
ブロック鎖Aとブロック鎖Bの重合度比は、好ましくは1:2~1:50であり、より好ましくは1:4~1:20であり、さらに好ましくは1:6~1:15である。このような範囲とすることにより、改質作用と反応性抑制の両立への寄与が期待できる。
<樹脂組成物改質用ブロック共重合体の酸価>
JIS K0070:1992に基づいて測定された酸価は、好ましくは30~300mgKOH/gであり、より好ましくは50~120mgKOH/gである。
<樹脂組成物改質用ブロック共重合体の重量平均分子量>
樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、好ましくは、酸基をトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化した場合に、ジメチルホルムアミドを溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定の重量平均分子量(Mw)が8000~400000であり、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比からなる分子量分布(Mw/Mn)が3以下である。また、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは2以上である。
<樹脂組成物改質用ブロック共重合体の末端構造>
樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、好ましくは、ブロック鎖A及びブロック鎖Bの少なくとも一方の末端に下記一般式(2)で表される構造を有する。
Figure 2022188314000005
上記一般式(2)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。
2.樹脂組成物
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、上記樹脂組成物改質用ブロック共重合体を含む。樹脂組成物は、上記樹脂組成物改質用ブロック共重合体を改質剤として含む。樹脂組成物は、好ましくは、ポリマー化されていないリン酸、リン酸エステル、及びリン酸塩を含まない。
樹脂組成物改質用ブロック共重合体を含む樹脂組成物としては、接着剤、粘着剤、塗料、プライマー、コーティング剤、又は表面処理剤などが好適に挙げられる。
一例においては、接着剤の各種材料により構成された被着体への接着性を調整することができる。より具体的には、本発明の樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、ポリプロピレンとアルミニウム等の異種材料間の接着においても、両被着体に対して優れた接着性が得られる。同時に樹脂組成物中の成分との反応性が抑制されているため、比較的長い可使時間を確保することができる。ここで可使時間とは、2液性の接着剤組成物を混合後に貼り合わせ等の作業が可能な時間を意味する。
また別の一例においては、樹脂組成物改質用ブロック共重合体は相溶化剤として作用しうる。
3.樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、ブロック鎖Aの重合とブロック鎖Bの重合を含む方法により製造される。ブロック鎖Aは、単量体M1の重合により得られる重合体である。ブロック鎖Bは、単量体M2の重合により得られる重合体である。
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法は、より具体的には、第1重合工程と、第2重合工程を含み、第1重合工程では、下記一般式(3)又は(4)で表される連鎖移動剤の存在下で、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体M1を重合し、第2重合工程では、前記第1重合工程で得られた重合体の存在下で単量体M2を重合する。リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体M1の重合を先に行うことにより、ブロック鎖Aとブロック鎖Bを有する樹脂組成物改質用ブロック共重合体を効率的に合成することができる。
Figure 2022188314000006
Figure 2022188314000007
上記一般式(3)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。
上記一般式(3)及び(4)中、R6~8はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の炭素環、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の複素環、有機金属種、又は任意の重合体鎖を示す。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。また、これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
[実施例1]
(樹脂組成物改質用ブロック共重合体の合成)
温度計、コンデンサー、窒素導入管、攪拌機を備えた温度調節可能な反応容器に1,4-ジオキサン(ナカライテスク社製)400部、4-((((2-カルボキシエチル)チオ)カルボノチオニ)チオ)-4-シアノペンタン酸(Boron Molecular社製、BM1433(商標登録)、以下、単に「BM1433」とする。)1.34部、AIBN(富士フィルム和光純薬社製)0.07部、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールメタクリレート(ユニケミカル社製、ホスマーPP(登録商標)、以下、単に「ホスマーPP」とする。)100部を仕込み窒素気流下で70℃で17時間反応した。そこに、さらに1,4-ジオキサン600部、AIBN0.02部を加え、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(東京化成社製)200部を2時間で連続添加し、17時間反応し重合を完結させた。得られたポリマー溶液を濃縮し、真空凍結乾燥機を用いて溶媒留去した。分子量は、リン酸基をトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化し、ジメチルホルムアミドを溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定から求めた。ブロック共重合の重量平均分子量(Mw)は42966、分子量分布(Mw/Mn)は1.85であった。
(分子量測定)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および樹脂組成物改質用ブロック共重合体の生成率の測定装置:東ソー社製ゲル浸透クロマトグラフ(HLC-8320)
カラム:東ソー社製TSKgel ALPHA-M
溶離液:ジメチルホルムアミド(LiBr:10mM)
溶離液流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出方法:示差屈折率(RI)計
検量線:標準ポリスチレンを用いて作成
(酸価測定)
ポリマー酸価はJIS K0070:1992に基づいて測定した。
(接着剤組成物の調製)
本発明に係る接着剤は、表1に示す組成にて各使用材料を混合して、第一液と第二液からなる接着剤組成物を調製し、各種物性を測定した。
Figure 2022188314000008
(使用材料)
アルキルボラン-アミン錯体:TEB-DETA(CaLlery社製、トリエチルボラン-ジエチレントリアミン錯体)
テトラヒドロフルフリルメタクリレート:THF-1000(共栄社化学社製)
NBR:アクリロニトリルーブタジエンゴム:N240S(JSR社製)
(接着剤組成物の評価)
調製した接着剤組成物について、ポリプロピレン及びアルミニウムの接着における特性について、下記の通り評価を行った。
(引張せん断接着強さの測定)
調製した接着剤組成物について、JIS K6850に従い、表1記載の第一液と第二液の混合液(1:10)を試験片(ポリプロピレン)に塗布し、0.5分間静置した後、アルミニウムの試験片を貼り合わせ、室温24時間養生後したものを試料とした。試料の引張せん断接着強さ(単位:MPa)は、温度23℃、湿度50%RH環境下において、引張速度10mm/分で測定した値である。
(可使時間の測定)
調製した接着剤組成物について、JIS K6850に従い、表1記載の第一液と第二液の混合液(1:10)を試験片(ポリプロピレン)に塗布し、1分間隔で1~10分間静置した後、アルミニウムの試験片を貼り合わせ、評価用試料を作製した。試料の引張せん断接着強さ(単位:MPa)は、温度23℃、湿度50%RH環境下において、引張速度10mm/分で測定した。可使時間(単位:分)は、2.0MPa以上の引張せん断接着強さが測定された試料の接着剤塗布から貼り合わせまでの時間である。
[実施例2~12・比較例1~11]
ブロック鎖A、ブロック鎖Bの合成に用いる単量体、表2及び表3に記載の単量体に変更した以外は、実施例1と同様に樹脂組成物改質用ブロック共重合体を合成し、接着剤組成物を調製し評価した。その結果を実施例1の結果とあわせて表2及び表3に示す。
[比較例12]
樹脂組成物改質用ブロック共重合体の代わりに、ホスマーPPを用いて合成した単独重合体を用いて接着剤組成物を調製し評価した。その結果を表3に示す。
[比較例13]
樹脂組成物改質用ブロック共重合体の代わりに、ホスマーPPとテトラヒドロフルフリルメタクリレートを用いて合成したランダム重合体を用いて接着剤組成物を調製し評価した。その結果を表3に示す。
なお、当該共重合体は、温度計、コンデンサー、窒素導入管、攪拌機を備えた温度調節可能な反応容器に1,4-ジオキサン(ナカライテスク社製)400部、BM-1433(Boron Molecular社製)1.34部、AIBN(富士フィルム和光純薬社製)0.07部、ホスマーPP(ユニケミカル社製)100部、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(東京化成社製)200部を仕込み窒素気流下で70℃で17時間反応し重合を完結させた。得られたポリマーはゲル化し、いかなる溶媒にも不溶であった。
[比較例14]
樹脂組成物改質用ブロック共重合体の代わりに、ホスマーPPを用いて接着剤組成物を調製し評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2022188314000009
Figure 2022188314000010
なお、表2及び表3において使用した試薬は下記の通りである。
アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールメタクリレート:ホスマーPP(ユニケミカル社製)
アシッドホスホオキシエチルメタクリレート:ホスマーM(ユニケミカル社製)
テトラヒドロフルフリルメタクリレート(東京化成社製)
シクロヘキシルメタクリレート:ライトエステルCH(共栄社化学社製)
イソボルニルメタクリレート:ライトアクリレートIB-XA(共栄社化学社製)
アクリル酸(富士フィルム和光純薬社製)
4-ヒドロキシブチルアクリレート(東京化成社製)
ビニルホスホン酸(東京化成社製)

Claims (12)

  1. ブロック鎖Aと、ブロック鎖Bと、を含み、
    前記ブロック鎖Aは、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体単位U1により構成され、
    前記ブロック鎖Bは、単量体単位U2により構成され、前記単量体単位U2は前記単量体単位U1と異なる、
    樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  2. 前記ブロック鎖Aは、(メタ)アクリレート系重合体であり、
    前記ブロック鎖Bは、(メタ)アクリル系重合体であり、
    前記単量体単位U2は、リン酸基及びリン酸エステル基の何れも有しない(メタ)アクリル系単量体単位である、
    請求項1に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  3. 前記ブロック鎖Aの重合度は、10~150である、請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  4. 前記ブロック鎖Bの重合度は、20~2000である、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  5. 前記ブロック鎖Aと前記ブロック鎖Bの重合度比が1:2~1:50である、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  6. 前記単量体単位U2は、環状エーテル骨格を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、及びアルキル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種に由来する単量体単位である、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  7. JIS K0070:1992に基づいて測定された酸価が30~300mgKOH/gである、請求項1~請求項6の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  8. 前記ブロック鎖A及び前記ブロック鎖Bの少なくとも一方の末端に下記一般式(2)で表される構造を有する、請求項1~請求項7の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
    Figure 2022188314000011
    (一般式(2)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。)
  9. 前記樹脂組成物改質用ブロック共重合体は、
    酸基をトリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステル化した場合に、
    ジメチルホルムアミドを溶離液としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定の重量平均分子量(Mw)が8000~400000であり、
    数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比からなる分子量分布(Mw/Mn)が3以下である、
    請求項1~請求項8の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体。
  10. 請求項1~請求項9の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体を含む樹脂組成物。
  11. 接着剤、粘着剤、塗料、プライマー、コーティング剤、又は表面処理剤である、請求項10に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1~請求項9の何れか1項に記載の樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法であって、
    第1重合工程と、第2重合工程を含み、
    前記第1重合工程では、下記一般式(3)又は(4)で表される連鎖移動剤の存在下で、リン酸基又はリン酸エステル基を有する単量体M1を重合し、
    前記第2重合工程では、前記第1重合工程で得られた重合体の存在下で単量体M2を重合する、樹脂組成物改質用ブロック共重合体の製造方法。
    Figure 2022188314000012
    Figure 2022188314000013
    (一般式(3)中、Rは、水素、塩素、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロシクリル基を示す。一般式(3)及び(4)中、R6~8はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の炭素環、置換もしくは無置換の飽和、不飽和もしくは芳香族の複素環、有機金属種、又は任意の重合体鎖を示す。)
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