JP2022187417A - アルミニウム製フィン材 - Google Patents

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Abstract

【課題】着氷霜の抑制効果に優れた着氷霜抑制皮膜層を有するアルミニウム製フィン材を提供する。【解決手段】アルミニウム板1と前記アルミニウム板1の表面に形成された皮膜層2とを有し、前記皮膜層2が、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層を備え、赤外分光光度計を用いたATR法による前記両性ポリアクリルアミド系樹脂の赤外線吸収スペクトルにおいて、1730~1710cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比Dアニオン/Dアミドが0.30以下である、アルミニウム製フィン材10。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム製フィン材に関し、特に、空調機等の熱交換器に好適に用いられるアルミニウム製フィン材に関する。
熱交換器は、ルームエアコン、パッケージエアコン、冷凍ショーケース、冷蔵庫、オイルクーラ、ラジエータなどの様々な分野の製品に用いられている。熱交換器のフィンの材料としては、熱伝導性、加工性、耐食性などに優れるアルミニウムやアルミニウム合金が一般的である。プレートフィン式やプレートアンドチューブ式の熱交換器は、フィン材が狭い間隔で並列した構造を有している。
熱交換器のフィン材は、表面温度が露点以下になると結露水が付着した状態になる。フィン材の表面の親水性が低い場合には、付着した結露水の接触角が大きくなるため、水飛びと呼ばれる生活環境中における飛散が生ずる。また、かかる結露水が合わさって大きくなると、隣接するフィン材間にブリッジを形成し、フィン材間の通風路を閉塞し、通風抵抗が増大する。
このような水飛びの防止や通風抵抗の低減を目的として、例えば特許文献1には、フィン材の表面に親水性皮膜を塗布、形成する技術が提案されている。
一方で、空調機を暖房運転した場合等には、熱交換器の表面温度が氷点以下となり、フィン材の表面に付着した結露水は霜や氷となり、着氷霜状態となる。親水性を高め過ぎると、上記着氷霜がかえって生じやすくなる。着氷霜により、フィン材間が閉塞されると熱交換器の熱交換効率が大幅に低下するため、除霜運転等が必要となる。
そこでフィン材への着氷霜を抑制するための技術が種々検討されている。例えば特許文献2では、空気側伝熱面表面に臨界表面張力が20dyn/cm以下のフルオロアルコキシシランを化学吸着させて、最表面にCF基を配向させた構造を有する被膜を形成することで、高い撥水性を付与し、着霜現象を起こり難くすることが開示されている。また、特許文献3には、表面に撥水性皮膜を形成すると共に、その表面平均粗さRaを20μm以上とすることで、水滴(雪、氷)の面積を小さくし、その付着力を減少させることが開示されている。
しかしながら上記では、経時変化に伴う撥水性の劣化や、表面平均粗さRaを大きくした場合の撥水性皮膜の強度低下による耐久性の低下が懸念される。
そこで、特許文献4では、伝熱部として第一層と第一層よりも空気側に位置する第二層を有し、上記第二層が複数のポリマー鎖を有するポリマー層から構成され、隣り合うポリマー鎖における主鎖の第一層側の根本が、金属酸化物のネットワーク構造を有して相互に結合されている熱交換器が開示されている。これによれば、第二層のポリマー鎖を第一層に対して垂直方向に高密度に結合させることができるので、伝熱部の表面の親水性を確実に向上でき、伝熱部の表面で凝縮水が発生した場合においても、霜が成長することを十分に遅延させることができるとされている。
特許第2520308号公報 特開平10-281690号公報 特開平9-228073号公報 特開2019-158247号公報
しかしながら、特許文献4における熱交換器について、具体的な着氷霜抑制に関する検討はなされていない。また、親水性が向上すれば着氷霜の抑制も向上するとは必ずしも言えず、着氷霜の抑制に関して別途試験することが必要である。
本発明では、着氷霜の抑制効果に優れた着氷霜抑制皮膜層を有するアルミニウム製フィン材の提供を目的とする。
本発明は、以下の[1]~[6]に係るものである。
[1] アルミニウム板と前記アルミニウム板の表面に形成された皮膜層とを有し、
前記皮膜層が、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層を備え、
赤外分光光度計を用いたATR法による前記両性ポリアクリルアミド系樹脂の赤外線吸収スペクトルにおいて、1730~1710cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比Dアニオン/Dアミドが0.30以下である、アルミニウム製フィン材。
[2] 前記着氷霜抑制皮膜層が無機系材料をさらに含む、前記[1]に記載のアルミニウム製フィン材。
[3] 前記無機系材料はケイ素を含む化合物である、前記[2]に記載のアルミニウム製フィン材。
[4] 前記着氷霜抑制皮膜層が架橋剤をさらに含む、前記[1]~[3]のいずれか1に記載のアルミニウム製フィン材。
[5] 前記皮膜層が、耐食性皮膜層、親水性皮膜層、及び潤滑性皮膜層からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに備える、前記[1]~[4]のいずれか1に記載のアルミニウム製フィン材。
[6] 前記アルミニウム板と前記皮膜層との間に下地処理層をさらに備える、前記[1]~[5]のいずれか1に記載のアルミニウム製フィン材。
本発明によれば、フィン材表面に付着した結露水と着氷霜抑制皮膜層との相互作用により、氷核形成を抑制できる。その結果、結露水の凍結が遅延し、表面における着氷霜が好適に抑制されたアルミニウム製フィン材を提供できる。
図1は、アルミニウム製フィン材の構成の一態様を示す模式断面図である。 図2は、アルミニウム製フィン材の構成の一態様を示す模式断面図である。
以下、本発明に係るアルミニウム製フィン材を実施するための形態について、詳細に説明する。なお数値範囲を示す「~」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
<アルミニウム製フィン材>
本実施形態に係るアルミニウム製フィン材10(以下、単に「フィン材」と称することがある。)は、図1に示すように、アルミニウム板1と、アルミニウム板1の表面に形成された皮膜層2とを有する。皮膜層2は、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層2aを備える。
皮膜層2は、耐食性皮膜層、親水性皮膜層及び潤滑性皮膜層からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに備えていてもよい。これら皮膜層をすべて備える場合には、例えば、図2に示すように、アルミニウム板1側から順に、耐食性皮膜層2b、親水性皮膜層2c及び潤滑性皮膜層2dの順で備える。
図2では、着氷霜抑制皮膜層2aが、親水性皮膜層2c及び潤滑性皮膜層2dの間に位置しているが、着氷霜抑制皮膜層2aの位置はこれに限定されない。すなわち、着氷霜抑制皮膜層2aがアルミニウム板1と耐食性皮膜層2bとの間に備えられていてもよく、耐食性皮膜層2bと親水性皮膜層2cとの間に備えられていてもよく、親水性皮膜層2cと潤滑性皮膜層2dとの間に備えられていてもよく、最表層に備えられていてもよい。
また、着氷霜抑制皮膜層2aが親水性皮膜層2cの役割を兼ねてもよい。詳細は後述するが、例えば、着氷霜抑制皮膜層2aに架橋剤をさらに含むことで、親水性の効果がより好適に得られ、親水性皮膜層の機能と着氷霜抑制の機能とを兼ね備えた着氷層抑制皮膜層とできる。
アルミニウム板1と皮膜層2との間には、下地処理層をさらに備えていてもよい。
また、アルミニウム板1の少なくとも一方の面が上記構成であればよく、アルミニウム板1の両面が上記構成であってもよい。また、アルミニウム板1の両面が上記構成である場合、両面は同じ態様である必要はない。
(着氷霜抑制皮膜層)
着氷霜抑制皮膜層2aは、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む。両性ポリアクリルアミド系樹脂とは、カチオン性基とアニオン性基とを有する両性高分子である。両性ポリアクリルアミド系樹脂は、1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
両性ポリアクリルアミド系樹脂は、分子中に正の電荷を帯びるカチオン性基と、負の電荷を帯びるアニオン性基とから構成される。
両性ポリアクリルアミド系樹脂のカチオン性基における極性基部分は、-NR で表され、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類の構造を挙げることができる。なお、Rは水素原子、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状のアルキル基、塩等が挙げられる。
両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基における極性基部分は、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸、不飽和テトラカルボン酸、不飽和スルホン酸、不飽和ホスホン酸およびそれらの塩類等が挙げられる。
両性ポリアクリルアミド系樹脂の製法は特に限定されず、従来公知の方法を適用できる。例えば、アクリルアミドと、カチオン性基を有するカチオン性モノマーとアニオン性基を有するアニオン性モノマーとの重合反応により得ることができる。また、必要に応じてその他のモノマーを添加してもよい。
これら重合反応は、例えば開始剤の添加により開始でき、必要により連鎖移動剤等を添加してもよい。また、両性ポリアクリルアミド系樹脂は市販のものを用いてもよい。
両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層は、赤外分光光度計を用いたATR(Attenuated Total Reflection)法による赤外線吸収スペクトルにおいて、1720cm-1付近、すなわち1730~1710cm-1の範囲内に両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピークが観測される。また、1650cm-1付近、すなわち1660~1640cm-1の範囲内に両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピークがそれぞれ観測される。
この1730~1710cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比であるDアニオン/Dアミドを0.30以下とすることで、良好な着氷霜抑制性が得られる。
この理由は定かではないが、フィン材表面に付着した結露水の氷核形成抑制には着氷霜抑制皮膜層と結露水の相互作用の強さが関係しており、Dアニオン/Dアミドで表されるピーク強度比が高すぎると、着氷霜抑制皮膜層と結露水の相互作用による氷核形成を抑制できず、当該比を0.30以下とすることで、着氷霜抑制皮膜層と結露水の相互作用により氷核形成が抑制される。その結果、良好な着氷霜抑制性が得られるようになると考えられる。
アニオン/Dアミドで表されるピーク強度比は0.30以下であればよく、0.27以下が好ましく、0.25以下がより好ましい。また、ピーク強度比の下限は特に限定されないが、着霜遅延性の点から0.05以上が好ましく、0.10以上がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層は、両性ポリアクリルアミド系樹脂に加えて、架橋剤をさらに含有することが、親水性を高める点から好ましい。
架橋剤は従来公知のものを使用できるが、例えば、オキサゾリン基、オキシラニル基(1,2-エポキシ構造)、オキセタニル基(1,3-エポキシ構造)、イソシアネート基、ブロックされたイソシアネート基等を含む架橋剤が挙げられる。中でも、オキサゾリン基、オキシラニル基がより好ましい。架橋剤を含有することによる十分な親水性が得られる場合には、フィン材において別途親水性皮膜層を設けることなく、着氷霜抑制皮膜層が親水性皮膜層の役割も兼ねることができる。
着氷霜抑制皮膜層は、両性ポリアクリルアミド系樹脂に加えて、界面活性剤をさらに含有することも、親水性を高める点から好ましい。界面活性剤を含有することにより、フィン材が潤滑性皮膜層をさらに備える場合であっても、潤滑性皮膜層による加工性と、親水性とをより好ましく両立できる。これは、界面活性剤の表出作用によるものだと考えられる。
界面活性剤はアニオン型、カチオン型、ノニオン型のいずれも適用可能であるが、着氷霜抑制皮膜層中での分散のしやすさの観点からノニオン型界面活性剤が好ましい。
アニオン型界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
ノニオン型界面活性剤としては、例えばエチレンジアミンポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられる。
着氷霜抑制皮膜層は、親水性を高める観点から、無機系材料をさらに含有することも好ましい。無機系材料は、ケイ素を含む化合物、チタンを含む化合物、例えばコロイダルシリカ、ケイ酸ナトリウム、シリコーンオリゴマー、シランカップリング剤、チタンアルコキシド、酸化チタン等が挙げられる。
着氷霜抑制皮膜層は、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含有する塗料組成物を、着氷霜抑制皮膜層を形成するアルミニウム板又は層の上に、塗布、乾燥等により固化することで形成できる。
着氷霜抑制皮膜層における両性ポリアクリルアミド系樹脂の含有量は、固形分構成比で、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、75質量%以上がさらに好ましく、80質量%以上が最も好ましい。また、含有量の上限は特に限定されず、固形分構成比で100質量%、すなわち両性ポリアクリルアミド系樹脂のみからなってもよい。
着氷霜抑制皮膜層が架橋剤を含有する場合、両性ポリアクリルアミド系樹脂100質量部に対する架橋剤の含有量は、固形分構成比で1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、また、20質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層が界面活性剤を含有する場合、両性ポリアクリルアミド系樹脂100質量部に対する界面活性剤の含有量は、固形分構成比で0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、また、2質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層が無機系材料を含有する場合、両性ポリアクリルアミド系樹脂100質量部に対する無機系材料の含有量は、固形分構成比で1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、また、35質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層の皮膜量は、十分な着氷霜抑制効果を得る観点から0.01g/m以上が好ましく、0.02g/m以上がより好ましく、0.05g/m以上がさらに好ましく、0.1g/m以上がよりさらに好ましい。また、フィンの熱交換効率の低下を抑制する観点から、着氷霜抑制皮膜層の皮膜量は5.0g/m以下が好ましく、2.5g/m以下がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の任意成分を含有させてもよい。他の任意成分としては、例えば塗装性、作業性、皮膜層の物性などを改善するための各種の水系溶媒や塗料添加物等が挙げられる。
塗料添加物としては、例えば、水溶性有機溶剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。これらの塗料添加物は、1種が含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
着氷霜抑制皮膜層の厚さは特に限定されないが、着氷霜抑制皮膜層の密度を1g/cmと仮定すると、良好な着氷霜抑制性を得る点から厚さは0.01μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましく、0.3μm以上がさらに好ましい。また、皮膜層形成時の良好な塗布作業性を得る観点から、5μm以下が好ましく、2.5μm以下がより好ましい。
着氷霜抑制皮膜層の厚みは、着氷霜抑制皮膜層の形成に用いる塗料組成物の濃度やバーコーターNo.の選択などによって調整することができる。
(アルミニウム板)
アルミニウム板は、アルミニウムからなる板と、アルミニウム合金からなる板とを含む概念であり、アルミニウム製フィン材に従来用いられているアルミニウム板を用いることができる。
アルミニウム板としては、熱伝導性及び加工性に優れることから、JIS H 4000:2014に規定されている1000系のアルミニウムが好ましい。より具体的には、アルミニウム板として合金番号1050、1070、1200のアルミニウムがより好ましい。但し上記記載は、アルミニウム板として、2000系ないし9000系のアルミニウム合金や、その他のアルミニウム板を用いることを何ら排除するものではない。
アルミニウム板は、フィン材の用途や仕様などに応じて適宜所望する厚さとする。熱交換器用のフィン材については、フィンの強度等の点から、厚さは0.08mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。一方、フィンへの加工性や熱交換効率等の点から、厚さは0.3mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましい。
(耐食性皮膜層)
耐食性皮膜層は、主として、アルミニウム板の耐食性を高めるために、アルミニウム板の上に形成してもよく、疎水性樹脂を含有することが好ましい。
アルミニウム板の表面に下地処理層が形成されている場合には、耐食性皮膜層は下地処理層の上に形成される。また、アルミニウム板の上又は下地処理層の上に着氷霜抑制皮膜層が形成されている場合には、その上に耐食性皮膜層を形成してもよい。
耐食性皮膜層は、例えば疎水性樹脂を含有する塗料組成物をアルミニウム板上又は層上に塗布、乾燥し、焼き付けること等により形成できる。
耐食性皮膜層によって、結露水などの水分、酸素、塩化物イオンをはじめとするイオン種などがアルミニウム板に浸入し難くなり、アルミニウム板の腐食や臭気を発生するアルミ酸化物の生成などが抑制される。
耐食性皮膜層における疎水性樹脂は、従来公知の物を用いることができる。例えば、ポリエステル系、ポリオレフィン系、メラミン系、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系の各種樹脂が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合したものを適用できる。
耐食性皮膜層には、上記の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他の任意成分を含有させてもよい。任意成分としては、例えば塗装性、作業性、皮膜の物性などを改善するための各種の水系溶媒や塗料添加物等が挙げられる。
塗料添加物としては、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。これらの塗料添加物は、1種が含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
耐食性皮膜層の皮膜量は特に限定されないが、アルミニウム板に十分な耐食性を付与する観点から、0.05g/m以上が好ましく、0.2g/m以上がより好ましい。一方、フィンの熱交換効率の低下を抑制する観点から、耐食性皮膜層の皮膜量は15g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましい。
耐食性皮膜層の厚みは、良好な耐食性を得る観点から0.05μm以上が好ましい。また、成膜性が良く、割れなどの欠陥が低減されると共に、耐食性皮膜層の伝熱抵抗が低く抑えられ、良好なフィンの熱交換効率が得られるという観点から15μm以下が好ましい。
なお、耐食性皮膜層の厚みや疎水性樹脂の付着量は、耐食性皮膜層の成膜に用いる塗料組成物の濃度やバーコーターNo.の選択などによって調整することができる。
(親水性皮膜層)
親水性皮膜層はフィン材の表面に親水性を付与する皮膜層であり、従来公知の親水性樹脂を含有する。
親水性樹脂は、親水基を有していればよく、1種の樹脂を含有しても、2種以上の樹脂を含有してもよい。親水基としては、例えば水酸基(ヒドロキシ基)、カルボキシル基、スルホン酸基、ポリエーテル基等が挙げられる。
水酸基を有するものとしては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。カルボキシル基を有するものとしては、ポリアクリル酸(PAA)等が挙げられる。ヒドロキシ基とカルボキシル基を有するものとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。スルホン酸基を有するものとしては、スルホエチルアクリレート等が挙げられる。ポリエーテル基を有するものとしては、ポリエチレングリコール(PEG)や、その変性化合物等が挙げられる。
中でも、親水性皮膜層の表面に潤滑性皮膜層が形成されていても所望する親水性をより好適に発現する観点から、親水性樹脂は、スルホン酸基を含むもの、ポリエーテル基、すなわちエーテル結合を含むものが好ましく、スルホン酸基及びエーテル結合を含むものがより好ましく、スルホン酸基及びエーテル結合を含むアクリル酸樹脂が特に好ましい。
スルホン酸及びエーテル結合を含むアクリル酸樹脂とは、不飽和二重結合基とスルホン酸基を含有するアクリル酸樹脂であり、例えばポリビニルエーテル-スルホン酸アクリル共重合物、ベンジルエーテル-スルホン酸アクリル共重合物等が挙げられる。なお、スルホン酸及びエーテル結合を含むアクリル酸樹脂はこれらに限定されるものではない。
親水性樹脂は、上記の他に、親水基を有する単量体の2種以上の共重合体も使用できる。例えばアクリル酸とスルホエチルアクリレートの共重合体が挙げられる。共重合体は、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体等、単量体の配列方法には特に限定されない。
親水性皮膜層は、親水性樹脂に加えて、さらに界面活性剤を含有することが好ましい。これにより、親水性皮膜層上に形成されている潤滑性皮膜層による加工性と共に、より良好な親水性を両立できる。これは、界面活性剤の表出作用によるものだと考えられる。
界面活性剤はアニオン型、カチオン型、ノニオン型のいずれも適用可能であるが、親水性皮膜層中での分散のしやすさの観点からノニオン型界面活性剤が好ましい。
ノニオン型界面活性剤としては、例えばエチレンジアミンポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられる。
親水性皮膜層は、親水性樹脂を含有する塗料組成物を、耐食性皮膜層が形成されている場合にはその上に、塗布、乾燥し、焼き付ける等により固化することで形成できる。耐食性皮膜層上に着氷霜抑制皮膜層が形成されている場合には、着氷霜抑制皮膜層上に塗布、乾燥し、焼き付ける等により固化することで形成する。
親水性皮膜の皮膜量は、十分な親水性を得る観点から0.01g/m以上が好ましく、0.1g/m以上がより好ましく、0.2g/m以上がさらに好ましい。また、フィン材の表面が水に濡れた際に親水性樹脂が溶出して潤滑性皮膜層による効果が阻害されるのを防ぐ観点から、親水性皮膜層の皮膜量は5g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましく、1g/m以下がさらに好ましい。
親水性皮膜層には、親水性樹脂や界面活性剤の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他の任意成分を含有させてもよい。任意成分としては、例えば塗装性、作業性、皮膜層の物性などを改善するための各種の水系溶媒や塗料添加物等が挙げられる。
塗料添加物としては、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。これらの塗料添加物は、1種が含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
親水性皮膜層の厚さは特に限定されないが、親水性皮膜層の密度を1g/cmと仮定すると、良好な親水性を得る点から厚さは0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましく、0.2μm以上がさらに好ましい。また、親水性皮膜層形成時の良好な塗布作業性を得る観点から、5μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、1μm以下がさらに好ましい。
親水性皮膜層の厚みは、親水性皮膜層の形成に用いる塗料組成物の濃度やバーコーターNo.の選択などによって調整することができる。
なお、フィン材が、着氷霜抑制皮膜層に加えて、親水性皮膜層と潤滑性皮膜層も備える場合、それらの合計の膜厚は、フィン材の熱交換効率の低下を抑制する観点から、5μm以下が好ましい。
(潤滑性皮膜層)
潤滑性皮膜層は、フィン材表面の潤滑性を高めることで良好な加工性を得ることを目的とする層であり、従来公知の、潤滑性を高める樹脂を含有する。それにより、フィン材表面の摩擦係数が低減されて潤滑になり、フィン材をフィンに加工する際のプレス成形性等が向上する。
潤滑性を高める樹脂は、例えば、親水基を有する樹脂が挙げられる。親水基としては、例えば水酸基(ヒドロキシ基)、カルボキシル基、スルホン酸基、ポリエーテル基等が挙げられる。
水酸基を有する樹脂は、ポリエチレングリコール(PEG)やポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。カルボキシル基を有するものとしては、ポリアクリル酸(PAA)等が挙げられる。ヒドロキシ基とカルボキシル基を有するものとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。スルホン酸基を有するものとしては、スルホエチルアクリレート等が挙げられる。ポリエーテル基を有するものとしては、ポリエチレングリコール(PEG)やその変性化合物等が挙げられる。これらの他に、親水基を有する単量体の2種以上の共重合体も適用できる。
潤滑性皮膜層には、上記の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他の任意成分を含有させてもよい。任意成分としては、例えば塗装性、作業性、皮膜層の物性などを改善するための各種の水系溶媒や塗料添加物等が挙げられる。
塗料添加物としては、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防汚剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等が挙げられる。これらの塗料添加物は、1種が含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
潤滑性皮膜層は、水酸基を有する樹脂等の潤滑性を高める樹脂を含有する塗料組成物を親水性皮膜層上に、塗布、乾燥し、焼き付ける等により固化することで形成できる。また、親水性皮膜層がない場合や、親水性皮膜層上に着氷霜抑制皮膜層が形成されている場合には、直下の層上や、着氷霜抑制皮膜層上に潤滑性皮膜層を形成する。
潤滑性皮膜層の皮膜量は、十分な潤滑性を得る観点から0.05g/m以上が好ましく、0.1g/m以上がより好ましく、0.2g/m以上がさらに好ましい。一方、フィン材の表面が水に濡れた場合に、フィンの熱交換効率の低下を抑制する観点から、皮膜量は5g/m以下が好ましく、3g/m以下がより好ましく、1g/m以下がさらに好ましい。
潤滑性皮膜層の厚さは特に限定されないが、良好な潤滑性を得る観点から、皮膜層の密度を1g/cmと仮定すると、0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましく、0.2μm以上がさらに好ましい。また、皮膜層形成時の良好な塗布作業性を得る観点から、5μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、1μm以下がさらに好ましい。
潤滑性皮膜層の厚みは、潤滑性皮膜層の形成に用いる塗料組成物の濃度やバーコーターNo.の選択などによって調整することができる。
(下地処理層)
下地処理層は、所望により、アルミニウム板の上に備えることができる。
下地処理層を備えることにより、アルミニウム板の耐食性を高めることができ、また、さらに耐食性皮膜層を備える場合には、アルミニウム板と耐食性皮膜層との密着性を高めることができる。
下地処理層は、アルミニウム板に耐食性を付与できればよく、従来公知のものを用いることができる。例えば、無機酸化物又は無機-有機複合化合物からなる層を用いることができる。
無機酸化物や無機-有機複合化合物を構成する無機材料としては、主成分としてクロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)又はチタン(Ti)が好ましい。
下地処理層となる無機酸化物からなる層は、例えば、アルミニウム板にリン酸クロメート処理、リン酸ジルコニウム処理、酸化ジルコニウム処理、クロム酸クロメート処理、リン酸亜鉛処理、リン酸チタン酸処理等を行うことによって形成できる。但し、無機酸化物の種類は、これらの処理で形成されるものに限定されない。
下地処理層となる無機-有機複合化合物からなる層は、例えば、アルミニウム板に塗布型クロメート処理や、塗布型ジルコニウム処理等を行うことによって形成できる。このような無機-有機複合化合物の具体例としては、例えば、アクリル-ジルコニウム複合体などが挙げられる。
下地処理層の膜厚等は特に限定されず、適宜設定すればよいが、単位面積あたりの付着量が金属(Cr、Zr、Ti)換算で1~100mg/mとなるように形成されることが好ましく、膜厚は1~100nmが好ましい。
下地処理層の付着量や膜厚は、下地処理層の成膜に用いる化成処理液の濃度や、成膜処理時間を調節することによって調整することができる。
下地処理層を形成する前に、アルミニウム板の表面をアルカリ性脱脂液を用いて予め脱脂してもよく、これにより下地処理の反応性が向上し、さらに、形成された下地処理層の密着性も向上する。
(アルミニウム製フィン材の特性)
本実施形態に係るアルミニウム製フィン材は、その表面に結露水が付着した場合でも、結露水と着氷霜抑制皮膜層との相互作用により、氷核形成を抑制できる。その結果、結露水の凍結が遅延し、フィン材の表面における着氷霜を好適に抑制できる。
アクリル製の筒の内側上部に、冷媒流路、ペルティエ素子及び空気流路を備える銅板を配設し、この装置を温度10℃、相対湿度55%の環境下に配設する。銅板上であって上記筒内部の空気と接する位置にフィン材を配設する。次いで、上記筒内部に1.5m/秒の風速で送風する。
上記工程後、上記筒内部への送風を同じ風速で続けながら、上記銅板を冷却し、表面温度を-7.5℃とし、意図的にフィン材の表面に結露水を付着させる。
フィン材の結露水が付着する側にデジタルマイクロスコープを設置し、フィン材表面の結露水及び霜の様子を観察する。冷却を開始してから霜が形成され始めるまでの時間を「着氷霜遅延時間」として計測し、着氷霜抑制効果の評価を行う。
上記方法による着氷霜遅延時間は10分以上が好ましく、12分以上がより好ましく、20分以上がさらに好ましく、30分以上がよりさらに好ましい。
フィン材を熱交換器に用いる上で、親水性も重要なパラメータである。そのため、フィン材に親水性皮膜層を備えた場合や、着氷霜抑制皮膜層に架橋剤を加えて親水性を向上させた場合の親水性を、フィン材表面に純水を滴下した際の接触角により評価できる。
具体的には、室温において、フィン材の表面に約2μLの純水を滴下し、その液滴(純水)の接触角を接触角測定器を用いて測定する。液滴(純水)の接触角は、50°以下が好ましく、30°以下がより好ましい。なお、下限は特に限定されないが、通常5°以上である。
<アルミニウム製フィン材の製造方法>
本実施形態に係るアルミニウム製フィン材の製造方法の一例について説明するが、かかる態様に限定されず、本実施形態の効果を妨げない範囲において、他の製造方法により製造することもできる。
また、下記一例は、アルミニウム板の表面に、下地処理層、耐食性皮膜層、親水性皮膜層、着氷霜抑制皮膜層、及び潤滑性皮膜層をこの順に形成する場合についての説明であるが、下地処理層、耐食性皮膜層、親水性皮膜層及び潤滑性皮膜層の形成は必須ではなく任意である。また、着氷霜抑制皮膜層を形成する位置は、親水性皮膜層と潤滑性皮膜層との間に限定されることなく、任意の位置に形成できる。
アルミニウム板の表面上に下地処理層を公知の方法により形成する。その表面上に耐食性皮膜層を公知の方法により形成した後、親水性樹脂を含む塗料組成物を塗布、乾燥し、焼き付けることにより親水性皮膜層を形成する。
次いで、親水性皮膜層上に、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む塗料組成物を塗布、乾燥し、焼き付けることにより着氷霜抑制皮膜層を形成する。
両性ポリアクリルアミド系樹脂を含有する塗料組成物には、架橋剤や界面活性剤、無機系材料等、その他の成分を含んでいてもよい。架橋剤や無機系材料を含有することで、着氷霜抑制の効果に加え、より良好な親水性を実現できる。また、界面活性剤を含有することで、フィン材が潤滑性皮膜層をさらに備える場合であっても、潤滑性皮膜層による加工性と、着氷霜抑制性や親水性とをより好ましく両立できる。
両性ポリアクリル系樹脂を含有する塗料組成物の溶媒は特に限定されないが、例えば水、アルコール、脂肪族ケトン類等が挙げられる。中でも、水やアルコールが好ましく、アルコールとしては、ブタノール、エタノール等が好ましい。
溶媒は1種を用いても、2種以上を混合して用いてもよく、例えば、水とアルコールとの混合溶媒とする場合には、水100質量部に対して、アルコールは1~20質量部とすることが基材への塗工性の観点の点から好ましい。
両性ポリアクリル系樹脂を含有する塗料組成物における固形分濃度は、基材への塗工性の点から0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、5.0質量%以上がさらに好ましい。また、固形分濃度は、基材への塗工性の点から20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
両性ポリアクリル系樹脂を含有する塗料組成物を塗布した際の膜厚は、基材への塗工性の点から1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。また、膜厚は溶媒の揮発性の点から40μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。なお、ここでの膜厚は、乾燥前の膜厚であり、例えばバーコーターを用いて塗料組成物を塗布する場合には、バーコーターNo.の選択等により調整できる。
次に、着氷霜抑制皮膜層の表面上に、例えば親水基を有する樹脂を含む塗料組成物を塗布、乾燥し、焼き付けることにより潤滑性皮膜層を形成する。
耐食性皮膜層、親水性皮膜層、着氷霜抑制皮膜層、及び潤滑性皮膜層の塗布は、バーコーターやロールコート法等により行う。特に、アルミニウム板がコイル状であれば、ロールコート装置等を適用して、連続的に、脱脂、塗装、加熱、巻取り等を行うことが生産性上好ましい。また、耐食性皮膜層、親水性皮膜層、着氷霜抑制皮膜層及び潤滑性皮膜層の焼き付け温度は、それぞれ用いる樹脂等の成分に応じて設定すればよく、例えば、120~270℃の範囲とすることが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、その趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
アルミニウム板として、厚さが0.1mmのJIS H 4000:2014に規定されている合金番号1070の規格を用い、アルミニウム板上に下地処理層としてリン酸クロメート処理を行った。
次いで、水を溶媒として、両性ポリアクリルアミド系樹脂A-1(星光PMC株式会社製、T-MP183)を含む塗料組成物を調製し、下地処理層が施されたアルミニウム板の表面上に、バーコーターを用いて塗布した。その後乾燥させて焼き付けることによって着氷霜抑制皮膜層を形成し、アルミニウム製フィン材を得た。着氷霜抑制皮膜層の皮膜量は0.29g/mであった。
(実施例2)
着氷霜抑制皮膜層の皮膜量を0.02g/mとした以外は実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。
(実施例3~実施例9)
着氷霜抑制皮膜層に用いる両性ポリアクリルアミド系樹脂と着氷霜抑制皮膜層の皮膜量を表2に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。
なお、表2中の両性ポリアクリルアミド系樹脂A-1~両性ポリアクリルアミド系樹脂A-8は、表1のとおりである。
(実施例10)
着氷霜抑制皮膜層を、両性ポリアクリルアミド系樹脂A-1に加え、無機系材料としてコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、スノーテックス(登録商標)PS-S)を添加し、着氷霜抑制皮膜層の皮膜量を表2に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。表2の「固形分重量比」に記載したように、両性ポリアクリルアミド系樹脂A-1 100質量部に対する無機系材料の固形分比は25質量部とした。
(実施例11)
アルミニウム板と着氷霜抑制皮膜層との間に耐食性皮膜層を形成し、着氷霜抑制皮膜層と耐食性皮膜層の合計の皮膜量を1.54g/mとした以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。耐食性皮膜層は、変性ウレタン樹脂を含む塗料組成物をアルミニウム板上に塗布、乾燥し、焼き付けることで形成した。
(比較例1)
着氷霜抑制皮膜層に用いる両性ポリアクリルアミド系樹脂と着氷霜抑制皮膜層の皮膜量を表2に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。
(比較例2)
着氷霜抑制皮膜層を、両性ポリアクリルアミド系樹脂A-8に加え、アルデヒド化合物としてグリオキサールを添加し、着氷霜抑制皮膜層の皮膜量を表2に記載のものに変更した以外は、比較例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。表2の「固形分重量比」に記載したように、両性ポリアクリルアミド系樹脂A-8 100質量部に対するアルデヒド化合物の固形分比は200質量部とした。
(比較例3)
着氷霜抑制皮膜層として両性ポリアクリルアミド系樹脂を用いず、無機系材料としてケイ酸ナトリウムを用いた以外は実施例1と同様にしてアルミニウム製フィン材を得た。
Figure 2022187417000002
(Dアニオン/Dアミド
アルミニウム製フィン材の着氷霜抑制皮膜層について、赤外分光光度計(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、Nicoret iS50 FT-IR)を用いて赤外線吸収スペクトルを測定した。測定はATR法(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、is50ビルトインダイヤモンドATRモジュール)で行い、測定条件として、積算回数:36回、波数分解:4、測定領域:4000cm-1~400cm-1、検出器:DGTS KBrとした。1730~1710cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比Dアニオン/Dアミドを求めた。結果を表2に示す。
(評価:着氷霜抑制性)
アクリル製の筒の内側上部に、冷媒流路、ペルティエ素子及び空気流路を備える銅板を配設し、この装置を温度10℃、相対湿度55%の環境下に配設した。銅板上であって上記筒内部の空気と接する位置にフィン材を配設した。次いで、上記筒内部に1.5m/秒の風速で送風した。
上記工程後、上記筒内部への送風を同じ風速で続けながら、上記銅板を冷却し、表面温度を-7.5℃とし、意図的にフィン材の表面に結露水を付着させた。
フィン材の結露水が付着する側にデジタルマイクロスコープを設置し、フィン材表面の結露水及び霜の様子を観察した。冷却を開始してから霜が形成され始めるまでの時間を「着氷霜遅延時間」として計測し、着氷霜抑制効果の評価を行った。
評価基準は下記のとおりであり、結果を表2の「着氷霜抑制性」に示す。
A 最も良好(合格):着氷霜遅延時間が30分以上
B 非常に極めて良好(合格):着氷霜遅延時間が20分以上30分未満
C 非常に良好(合格):着氷霜遅延時間が12分以上20分未満
D 良好(合格):着氷霜遅延時間が10分以上12分未満
E 不良(不合格):着氷霜遅延時間が10分未満
(評価:親水性)
室温において、アルミニウム製フィン材の表面に約2μLの純水を滴下し、液滴(純水)の接触角を接触角測定器(協和界面科学社製、CA-05型)を用いて測定した。評価基準は下記のとおりであり、結果を表2の「接触角」に示す。
A 非常に良好(合格):接触角が30°以下
B 良好(合格):接触角が30°超50°以下
C 不良(不合格):接触角が50°以上
Figure 2022187417000003
上記結果から、特定の両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層を形成することにより、着氷霜の形成を効果的に抑制できることが分かった。1730~1710cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比Dアニオン/Dアミドが0.33である比較例1では、本発明の効果は確認できなかった。
また、着氷霜遅延時間は10分以上であれば良好であり、30分以上であれば最も良好であるのに対し、例えば、実施例1では60分、実施例4では39分、実施例7では74分、実施例9では47分というように、着氷霜抑制性が最も良好とされる時間をさらに大きく上回る結果も得られた。
上記効果は、着氷霜抑制皮膜層に無機系材料を添加したり、耐食性皮膜層を設けたりしても損なわれなかった。具体的には、無機系材料を添加した実施例10では着氷霜遅延時間が74分であり、より良好な親水性の実現に加え、着氷霜抑制性についてもさらに良好な結果となった。また、耐食性皮膜層を設けた実施例11でも着氷霜遅延時間61分といった結果が得られ、着氷霜抑制性が失われないことが確認された。
1 アルミニウム板
2 皮膜層
2a 着氷霜抑制皮膜層
2b 耐食性皮膜層
2c 親水性皮膜層
2d 潤滑性皮膜層
10 アルミニウム製フィン材

Claims (6)

  1. アルミニウム板と前記アルミニウム板の表面に形成された皮膜層とを有し、
    前記皮膜層が、両性ポリアクリルアミド系樹脂を含む着氷霜抑制皮膜層を備え、
    赤外分光光度計を用いたATR法による前記両性ポリアクリルアミド系樹脂の赤外線吸収スペクトルにおいて、1730~1710cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアニオン性基に相当するピーク強度Dアニオンと、1660~1640cm-1に観測される前記両性ポリアクリルアミド系樹脂のアミド基に相当するピーク強度Dアミドとの比Dアニオン/Dアミドが0.30以下である、アルミニウム製フィン材。
  2. 前記着氷霜抑制皮膜層が無機系材料をさらに含む、請求項1に記載のアルミニウム製フィン材。
  3. 前記無機系材料はケイ素を含む化合物である、請求項2に記載のアルミニウム製フィン材。
  4. 前記着氷霜抑制皮膜層が架橋剤をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のアルミニウム製フィン材。
  5. 前記皮膜層が、耐食性皮膜層、親水性皮膜層、及び潤滑性皮膜層からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のアルミニウム製フィン材。
  6. 前記アルミニウム板と前記皮膜層との間に下地処理層をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のアルミニウム製フィン材。
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