JP2022182109A - 加飾部材、加飾部材付き表示装置 - Google Patents

加飾部材、加飾部材付き表示装置 Download PDF

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Shinya Yoda
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Abstract

Figure 2022182109000001
【課題】 表示装置に意匠性を付与しながら、画像光を適切に観察させる。
【解決手段】加飾部材10は、加飾積層体20を備える。加飾積層体20は、意匠を形成する加飾層30と、加飾層30を一方の側から覆う暗色層35と、を有する。加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させる。暗色層35は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させる。加飾部材10の全光線透過率は、2%以上75%以下である。0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度は、25%以上である。
【選択図】図2

Description

本開示は、加飾部材、及び加飾部材を有する加飾部材付き表示装置に関する。
画像光を表示する表示装置が広く用いられている。このような表示装置は、画像非表示の状態では、通常、黒色に観察される。一方で、例えば自動車や家具、住宅建材等の表面部材においては、意匠性が非常に重要視される。現在、種々の分野に適用される表示装置に対し、単に画像を表示する機能が期待されているだけでなく、周囲環境との意匠性の調和も要求されている。
表示装置に意匠性を付与するために、表示装置の表示面に対面して加飾積層体を設けることが考えられている。例えば特許文献1に記載されているような加飾積層体は、意匠部によって意匠を形成することで、表示装置の周辺環境と調和することができる意匠性を付与することができる。また、表示装置の画像光が加飾積層体を透過することができるよう、加飾積層体の表示面に対面する領域には、意匠部の非形成部として孔等の透過部が設けられている。
特開2019-179197号公報
ところで、特許文献1に記載されているような加飾積層体において、意匠部は不透明である。すなわち、意匠部において画像光が妨げられてしまい、外部から観察することができない。このため、画像光が不鮮明にしか観察されない。また、特許文献1に記載されているような加飾積層体において、加飾積層体の全体で画像光を均一に透過させるため、透過部が周期的に設けられている。この周期性に起因して、加飾積層体を透過した画像光にモアレ(干渉縞)が観察されることがある。このようなモアレは、画像の視認性を悪化させてしまう。
本開示は、このような点を考慮してなされたものであり、表示装置に意匠性を付与しながら、画像光を適切に観察させることを目的とする。
本開示の加飾部材は、意匠を形成する加飾層と、前記加飾層を一方の側から覆う暗色層と、を有する加飾積層体を備える加飾部材であって、
前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
前記暗色層は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させ、
当該加飾部材の全光線透過率は、2%以上75%以下であり、
0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される当該加飾部材の透過鮮明度は、25%以上である。
本開示の加飾部材において、0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される当該加飾部材の透過鮮明度は、25%以上であってもよい。
本開示の加飾部材において、当該加飾部材の各位置において、L表色系におけるaの値及びbの値について、
[(a+(b1/2≦8
の関係を満たしてもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾層は、意匠を形成する意匠部と、前記意匠部の非形成部である透過部と、を有してもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾積層体は、前記加飾層を他方の側から覆う第2暗色層をさらに有し、
前記第2暗色層は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させてもよい。
本開示の加飾部材において、
前記加飾積層体は、前記加飾層の他方の側に積層された第2加飾層をさらに有し、
前記第2加飾層は、前記加飾層とは異なる意匠を形成し、
前記第2加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させてもよい。
本開示の加飾部材において、前記第2加飾層は、意匠を形成する第2意匠部と、前記第2意匠部の非形成部である第2透過部と、を有してもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾層の可視光反射率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっていてもよい。
本開示の加飾部材において、前記暗色層の可視光透過率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっていてもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾層は、光干渉顔料を含んでもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾積層体は、前記加飾層を保護する保護層をさらに有してもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明なヒートシール層をさらに有してもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明なバッカー層をさらに有してもよい。
本開示の加飾部材において、前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明粘着層をさらに有してもよい。
本開示の加飾部材において、
前記暗色層は、前記加飾積層体の表面をなしており、
前記暗色層は、粘着性を有してもよい。
本開示の加飾部材は、
前記加飾積層体に積層された光学機能層をさらに備え、
前記光学機能層は、前記加飾部材の表面をなしてもよい。
本開示の加飾部材は、前記加飾積層体に積層された透明成形体をさらに備えてもよい。
本開示の第1の加飾部材付き表示装置は、
表示面を有する表示装置と、
前記表示面に対面して設けられた上述したいずれかの加飾部材と、を備え、
前記表示装置は、前記加飾部材の一方の側に設けられている。
本開示の第2の加飾部材付き表示装置は、
表示面を有する表示装置と、
前記表示面に対面して設けられた上述したいずれかの加飾部材と、を備え、
前記表示装置は、前記加飾部材の他方の側に設けられている。
本開示の第1または第2の加飾部材付き表示装置において、前記表示装置は、光源と、前記光源からの光の一部を遮光することで画像を形成する遮光物と、を含んでもよい。
本開示によれば、表示装置に意匠性を付与しながら、画像光を適切に観察させることができる。
図1は、加飾部材付き表示装置の全体を概略的に示す分解斜視図である。 図2は、加飾部材付き表示装置の一例の分解断面図である。 図3は、加飾部材付き表示装置の他の例の分解断面図である。 図4は、表示装置の一例を示す断面図である。 図5は、加飾部材の一例を示す断面図である。 図6は、加飾部材の他の例を示す断面図である。 図7は、加飾積層体の第1の例を示す断面図である。 図8は、加飾積層体の第2の例を示す断面図である。 図9は、加飾積層体の第3の例を示す断面図である。 図10は、加飾積層体の第4の例を示す断面図である。 図11は、加飾積層体の第5の例を示す断面図である。 図12は、加飾積層体の第6の例を示す断面図である。 図13は、加飾積層体の第7の例を示す断面図である。 図14は、加飾部材の透過鮮明度の測定方法を説明するための図である。 図15は、加飾部材の透過鮮明度の測定方法を説明するための図である。 図16は、加飾部材付き表示装置において表示装置が画像光を出射している状態を示す図である。 図17は、加飾部材付き表示装置において表示装置が画像光を出射していない状態を示す図である。 図18は、加飾積層体の一変形例を示す図である。 図19は、加飾積層体の他の変形例を示す図である。 図20は、加飾積層体のさらに他の変形例を示す図である。 図21は、加飾積層体のさらに他の変形例を示す図である。 図22は、加飾積層体のさらに他の変形例を示す図である。 図23は、加飾層の一変形例を示す図である。 図24は、暗色層の一変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において、「層」、「シート」及び「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。例えば「シート」という用語は、層或いはフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈されるよう意図されている。
図1は、本実施の形態の加飾部材付き表示装置1を概略的に示す分解斜視図である。図1に示されるように、加飾部材付き表示装置1は、表示装置5と、加飾部材10と、を有している。表示装置5は、画像を表示する表示面6を有している。加飾部材10は、表示装置5の表示面6に対面して配置されている。加飾部材付き表示装置1は、画像の非表示状態と表示状態とをとることができる。画像の非表示状態では、加飾部材付き表示装置1は、加飾部材10によって形成される意匠を表示する。画像の表示状態では、加飾部材付き表示装置1は、表示装置5の表示面6に表示される画像を表示する。
なお、図示されている例では加飾部材付き表示装置1は平板状に示されているが、加飾部材付き表示装置1の各構成要素が湾曲することで、加飾部材付き表示装置1は、湾曲していてもよい。例えば、加飾部材10のみが湾曲していてもよいし、表示装置5の表示面6及び加飾部材10が湾曲していてもよい。
また、図2及び図3には、加飾部材付き表示装置1の一例及び他の例の断面図が示されている。図2及び図3に示されているように、加飾部材10は、光学機能層11と、透明成形体13と、加飾積層体20と、を有している。加飾積層体20は、加飾層30と、加飾層30を一方の側から覆う暗色層35と、を少なくとも有している。
図2に示されている一例では、加飾積層体20は、加飾層30に対して暗色層35が設けられた側が表示装置5に対面する側となるように配置されている。言い換えると、表示装置5は、加飾積層体20の暗色層35が加飾層30を覆う側に設けられている。一方、図3に示されている他の例では、加飾積層体20は、暗色層35に対して加飾層30が設けられた側が表示装置5に対面する側となるように配置されている。言い換えると、表示装置5は、加飾積層体20の暗色層35が加飾層30を覆う側とは逆側に設けられている。なお、図2及び図3は、加飾積層体20の加飾層30及び暗色層35に対する表示装置5の位置を説明するための図であり、光学機能層11及び透明成形体13の位置は、図2及び図3に示されている例に限定されない。また、図2及び図3に示された例では、加飾積層体20は、加飾層30及び暗色層35のみを有しているが、後述する例に示すように、他の構成要素を有していてもよい。
表示装置5は、表示面6に画像を表示することができる。表示装置5は、表示面6から画像光を出射することができる。表示装置5は、表示面6に画像を表示した状態と、表示面6に画像を表示しない状態と、をとることができる。表示装置5としては、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の任意の表示装置を用いることができる。このような表示装置5の表示面6は、典型的にはガラス面となっている。
あるいは、表示装置5は、光の一部を遮光物によって遮光することで明暗による画像を表示するものであってもよい。この場合、表示装置5は、図4に示すように、光を発する光源5aと、光源5aからの光の一部を遮光することで画像を形成する遮光物5bと、を含んでいる。遮光物5bは、表示する画像に対応した形状となっている。遮光物5bの非形成部が表示面6となる。光源5aとしては、遮光物5bが形成されていない部分を透過する光の強度を均一にするために、例えば面状に光を発する面光源装置が用いられることが好ましい。なお、遮光物5bは、加飾部材10と一体的に形成されていてもよい。
図5及び図6には、加飾部材10の層構成の一例及び他の例の断面図が示されている。図5及び図6に示されているように、光学機能層11は、加飾積層体20に積層されており、加飾部材10の表面をなしている。すなわち、光学機能層11は、加飾部材10の最外層をなしている。透明成形体13は、加飾積層体20に積層されている。図5に示されている例では、透明成形体13は、加飾部材10の表面をなしている。すなわち、透明成形体13は、光学機能層11とは異なる加飾部材10の最外層をなしている。一方、図6に示されている例では、透明成形体13は、光学機能層11と加飾積層体20との間に配置されている。
なお、本明細書で用いる「透明」とは、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される可視光透過率が、50%以上、好ましくは80%以上であることを意味する。
光学機能層11は、加飾部材10に種々の機能を付与する。光学機能層11によって付与され得る機能としては、一例として、低反射機能(LR)、反射防止(AR)機能、防眩(AG)機能、赤外線遮蔽(反射)機能、紫外線遮蔽(反射)機能、耐擦傷(HC)機能等を例示することができる。光学機能層11は、これらの機能の複数を付与してもよい。特に、光学機能層11が低反射機能や反射防止機能を付与する場合、光学機能層11の可視光反射率は、5%以下となっていることが好ましい。
透明成形体13は、光学機能層11及び加飾積層体20を支持する。また、透明成形体13は、透明となっていることで、表示装置5からの画像光や加飾積層体20が表示する意匠を阻害しにくい。透明成形体13は、例えば熱可塑性の材料を成形することで設けられる。成形により、透明成形体13を所望の形状で設けることができる。透明成形体13の材料は、ガラスやアクリル、ポリカーボネート、ABS、PET、ポリプロピレン等の樹脂を例示することができる。
加飾積層体20は、意匠を表示して、加飾部材付き表示装置1に意匠性を付与する。加飾積層体20は、様々な構成をとることができる。図7乃至図13には、それぞれ加飾積層体20の構成の別の例が示されている。以下、図7乃至図13に示された加飾積層体20の構成の各例について説明する。なお、各例で対応する部分に対しては同一の符号を用い、重複する説明を省略する。
図7に示されている第1の例の加飾積層体20は、基材21と、加飾層30と、暗色層35と、透明粘着層29と、を有している。透明粘着層29は、加飾積層体20の表面をなしている。とりわけ、図7に示されている例では、基材21も加飾積層体20の表面をなしている。
基材21は、加飾層30及び暗色層35を適切に支持する支持体である。また、基材21により、加飾積層体20を適切な厚さとすることができる。基材21は、透明なフィルム状の部材である。基材21の材料としては、透明であり、加飾層30及び暗色層35を適切に支持し得るものであればいかなるものでもよいが、例えば、アクリルからなる。また、基材21は、透明性や、加飾層30及び暗色層35の適切な支持性等を考慮すると、10μm以上500μm以下の厚みを有していることが好ましい。
透明粘着層29は、加飾積層体20を他の部材と接着するための層である。透明粘着層29は、いわゆるOCA(Optical Clear Adhesive)である。透明粘着層29の材料としては、例えば、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ゴム弾ポリマー等を挙げるだができる。透明粘着層29は、十分な粘着性を奏し、且つ加飾積層体20が厚くなりすぎない程度の厚さを有している。例えば、透明粘着層29の厚さは、5μm以上300μm以下である。なお、透明粘着層29が意図せずに他の部材に接着しないよう、加飾積層体20を透明成形体13と貼り合わせる前において、透明粘着層29は、剥離可能に設けられた図示しないセパレート層に覆われていてもよい。
加飾層30は、加飾積層体20が表示する意匠を形成する。より詳しくは、加飾層30の各位置において外部から入射した光を反射させることで、外部から観察可能な意匠が形成される。加飾層30は、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字や数字などの絵柄を、意匠として形成することができる。例えば、加飾部材付き表示装置1が設けられる周辺環境と調和させることができる意匠として、加飾層30は、木目調や大理石調の絵柄や幾何学模様を形成することができる。とりわけ、加飾層30は、防眩性の意匠、マット調の意匠、グロス調の意匠や金属調の意匠を形成することができる。
加飾層30は、意匠を適切に形成できるよう、種々の色の顔料や有機フィラーを含んでいる。とりわけ、加飾層30が含む顔料は、光干渉顔料であることが好ましい。光干渉顔料としては、鱗片形状のマイカ、アルミニウム、ガラス等の基盤粒子に顔料が被覆されたものを例示できる。基盤粒子を被覆する顔料としては、酸化チタンが好ましい。光干渉顔料は、光を多重反射することで、所定の色を表現する。
また、加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させることができる。これにより、加飾層30は、表示装置5からの画像光を各位置において透過させることができる。加飾層30には、入射した光の全てを透過させる部分があってもよい。すなわち、加飾層30の一部が、透明であってもよい。
暗色層35は、表示装置5を外部から観察されにくくする。また、暗色層35は、加飾層30を一方の側から覆っており、加飾層30によって形成される意匠を濃く明確にする。暗色層35は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させる。暗色層35は、典型的には黒色顔料を含んで黒色となっている。暗色層35は、黒色顔料に代えて黒色染料を含んでいてもよいし、顔料及び染料の両方を含んでもよい。暗色層35が含む黒色顔料としては、カーボンブラックやチタンブラック、複合金属酸化物を例示でき、黒色染料としては、アゾ系ブラック染料、ニグロシンブラック染料を例示できる。また、暗色層35は、黒色顔料、黒色染料だけでなく調色顔料、調色染料を含んでもよい。例えば黒色顔料を含む暗色層35が赤みがかっている場合、暗色層35は調色顔料として青色顔料をさらに含んでもよい。あるいは、暗色層35は、イエロー、シアン、マゼンタの各色の顔料、染料を含んで黒色となっていてもよい。暗色層35に含まれる顔料は、粒径が300nm以下であることが好ましい。顔料の粒径は、暗色層35を形成する後述の塗工液に対して、例えば大塚電子株式会社製の濃厚系粒径アナライザー(FPAR-1000)を用いることで、レーザー回折法により測定することができる。
図8に示されている第2の例の加飾積層体20は、図7に示した第1の例と同様に、基材21と、加飾層30と、暗色層35と、透明粘着層29と、を有しており、透明粘着層29は、加飾積層体20の表面をなしている。図8に示されている例では、基材21は、加飾層30と透明粘着層29との間に位置している。
図9に示されている第3の例の加飾積層体20は、基材21と、加飾層30と、暗色層35と、を有している。第3の例において、暗色層35は、加飾積層体20の表面をなしており、粘着性を有している。なお、暗色層35が意図せずに他の部材に接着しないよう、加飾積層体20を透明成形体13と貼り合わせる前において、暗色層35は、剥離可能に設けられた図示しないセパレート層に覆われていてもよい。このような暗色層35は、例えば黒色顔料を含むOCAである。また、図9に示されている例では、基材21も加飾積層体20の表面をなしている。
このような暗色層35によれば、別途の粘着層を設けることなく、加飾積層体20を透明成形体13に接着可能である。このため、加飾積層体20を薄くすることができる。
図10に示されている第4の例の加飾積層体20は、図9に示した第3の例と同様に、基材21と、加飾層30と、暗色層35と、を有している。暗色層35は、加飾積層体20の表面をなしており、粘着性を有している。図10に示されている例では、基材21は、加飾層30と暗色層35との間に位置している。
図11に示されている第5の例の加飾積層体20は、基材21と、バッカー層27と、加飾層30と、暗色層35と、を有している。図11に示されている例において、基材21及びバッカー層27は、それぞれ加飾積層体20の表面をなしている。
バッカー層27は、加飾層30及び暗色層35を保護する層である。バッカー層27は、加飾層30が形成する意匠を阻害しないよう、透明となっている。バッカー層27は、例えば図示しない接着層によって、加飾層30または暗色層35に積層される。バッカー層27は、例えば透明な熱可塑性樹脂材料からなる。具体的な例として、バッカー層27は、ABS,PC,PMMA等からなる。バッカー層27の厚さは、例えば50μm以上1000μm以下である。
バッカー層27によって加飾層30及び暗色層35を保護することで、加飾層30及び暗色層35が適切に意匠を形成することができる。これにより、加飾層30が意図された意匠を形成することができる。
図12に示されている第6の例の加飾積層体20は、保護層23と、バッカー層27と、加飾層30と、暗色層35と、を有している。図12に示されている例において、保護層23及びバッカー層27は、それぞれ加飾積層体20の表面をなしている。
保護層23は、加飾層30及び暗色層35を保護する層である。典型的には、保護層23は、耐擦傷性を有したハードコート機能を有している。保護層23は、加飾積層体20が光学機能層11及び透明成形体13に積層される前において、PET等からなる図示しないフィルムに覆われていてもよい。保護層23は、例えば、電離放射線硬化性樹脂、光硬化樹脂、シロキサン結合を有する樹脂等からなる。保護層23の厚さは、例えば0.2μm以上20μm以下である。
保護層23が加飾層30を保護していることで、加飾部材10の外部から衝撃が加わる等しても、加飾層30が破損しにくい。したがって、加飾層30は、意図された意匠を形成することができる。
図13に示されている第7の例の加飾積層体20は、保護層23と、ヒートシール層25と、加飾層30と、暗色層35と、を有している。図13に示されている例において、保護層23及びヒートシール層25は、それぞれ加飾積層体20の表面をなしている。
ヒートシール層25は、常温では接着性を有さないが、加熱されることで接着性を呈して他の部材と接着することが可能になる。ヒートシール層25は、表示装置5からの画像光や加飾層30が形成する意匠を阻害しないよう、透明となっている。ヒートシール層25は、例えば塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂からなる。ヒートシール層25の厚さは、例えば0.2μm以上20μm以下である。
加飾積層体20の表面をなしているヒートシール層25によれば、所望の形状の透明成形体13に加飾積層体20を適切に成形して設けることができる。すなわち、任意の形状の加飾部材10を容易に作製することができる。
図7乃至図12に示した第1の例から第6の例の加飾積層体20は、透明粘着層29やバッカー層27を介して透明成形体13に貼り合わされることで、加飾部材10となる。一方、図13に示した第7の例の加飾積層体20は、ヒートシール層25の側に加熱された熱可塑性樹脂が成形されて透明成形体13となることで、加飾部材10となる。加飾積層体20がバッカー層27を介して透明成形体13に貼り合わされる場合、透明成形体13の材料は樹脂であることが好ましい。一方、加飾積層体20が透明粘着層29を介して透明成形体13に貼り合わされる場合やヒートシール層25の側に透明成形体13が成形される場合、透明成形体13の材料はガラスであることが好ましい。
なお、上述した第1の例から第6の例の加飾積層体20を、適宜に組み合わせることも可能である。
加飾部材10の全光線透過率が低すぎると、表示装置5からの画像光が加飾部材10を適切に透過できず、画像光が観察されにくくなる。表示装置5からの画像光が適切に観察されるよう、加飾部材10の全光線透過率は、2%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましい。一方、加飾部材10の全光線透過率が高すぎると、外部からの光が加飾部材10の特に加飾層30で十分に反射せず、加飾部材10が意匠を適切に表示できない。意匠が適切に表示されるよう、加飾部材10の全光線透過率は、75%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
なお、全光線透過率は、は、JIS K 7361-1に準拠したヘイズメーター(例えば、村上色彩技術研究所製、製品番号:HR-100)によって測定することができる。なお、可視光とは、380nm以上780nm以下の波長を有した光を意味し、その透過率は測定波長380nm以上780nm以下の範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
また、加飾部材10の彩度が大きい場合、加飾部材10を透過する画像光が意図された色から変化してしまうことがある。すなわち、画像光が適切に観察されなくなる。画像光の色がほとんど変化することなく加飾部材10を透過することができるよう、加飾部材10の彩度は小さくなっていることが好ましい。具体的には、L表色系におけるaの値及びbの値について、
[(a+(b1/2≦8
の関係を満たすことが好ましく、
[(a+(b1/2≦4
の関係を満たすことがより好ましい。
なお、L表色系におけるL、a、bの各値は、例えば分光測色計(コニカミノルタ製「CM-700d」)を用いて、対象からの光の反射光により測定することができる。
加飾部材10を透過する画像光が鮮明に観察されるよう、加飾部材10の透過鮮明度は、高くなっていることが好ましい。具体的には、0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度は、25%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、75%以上であることがさらに好ましい。また、0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度は、25%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、75%以上であることがさらに好ましい。
ここで、透過鮮明度とは、JIS K 7373:2007において規定される値である。透過鮮明度は、例えばスガ試験機社製の写像性測定器ICM-1Tのような透過鮮明度測定装置50によって測定することができる。具体的には、図14に示すように、透過鮮明度測定装置50は、光源51と、スリット52と、第1レンズ53と、第2レンズ54と、光学くし55と、受光器56と、を有している。光学くし55は、図15に示すように、幅が異なる複数のくし目が設けられている。すなわち、くし目によって明暗の模様が形成されている。暗部の明部との幅は、1:1となっている。くし目の幅は、0.125mm、0.25mm、0.5mm、1.0mm、2.0mmである。また、比較のため、光学くし55には、暗部のみの部分が存在する。光学くし55のくし目は、スリット52の方向と平行な方向に延びている。
透過鮮明度測定装置50による透過鮮明度の測定は、次のように行われる。まず、光源51から光が発せられ、この光がスリット52を透過する。その後、第1レンズ53によって平行光となる。この平行光が加飾部材10に照射される。加飾部材10を透過した光が第2レンズ54によって集光された後、光学くし55に照射される。光学くし55を透過した光は、受光器56に受光されて、光量が測定される。光学くし55のくし目の各幅を透過した光について、測定される光量の最大値M及び最小値mから、以下の式にしたがってくし目の幅ごとの透過鮮明度Cが算出される。
C〔%〕={(M-m)/(M+m)}×100
次に、本実施の形態の加飾部材付き表示装置1の作用について説明する。
表示装置5の表示面6に画像を表示しない状態では、図16に示すように、加飾部材付き表示装置1において、加飾部材10が意匠を表示する。より詳しくは、加飾積層体20が、加飾層30が形成する意匠を表示する。すなわち、加飾部材付き表示装置1は、観察されることが意図された意匠を表示する。表示された意匠によって、表示装置5の表示面6が外部の観察者から観察されなくなり、意匠性において加飾部材付き表示装置1を周辺環境と調和させることができる。
一方、表示装置5が表示面6に画像を表示した状態では、図17に示すように、画像光は、加飾部材10を透過する。より詳しくは、加飾積層体20の加飾層30及び暗色層35の各位置において、入射した画像光の一部を透過させる。これにより、観察者は画像を観察することができる。すなわち、加飾部材付き表示装置1は、観察されることが意図された画像を表示することができ、外部の観察者は、画像を観察することができる。特に、加飾部材10の各位置で画像光を透過させることができるため、加飾部材付き表示装置1は、画像を鮮明に表示することができる。
加飾部材10及び加飾積層体20の製造方法の一例について説明する。ここで説明する例では、図7に示された第1の例の加飾積層体20を有する加飾部材10の製造方法ついて説明する。
基材21上に、例えば印刷によって加飾層30を設ける。加飾層30は、所望の意匠を形成するように設けられる。加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させることができるよう、例えば十分に薄く設けられる。
次に、加飾層30上に暗色層35を形成する塗工液を塗布する。塗工液には、カーボンブラックやチタンブラック、複合金属酸化物等の黒色顔料や、アゾ系ブラック染料、ニグロシンブラック染料等の黒色染料を含んでいる。塗工液は、調色顔料、調色染料を含んでもよい。あるいは、塗工液は、イエロー、シアン、マゼンタの各色の顔料、染料を含んで黒色となっていてもよい。塗工液に含まれる顔料の粒径は、300nm以下である。塗工液は、例えば紫外線硬化樹脂からなる。塗工液に紫外線を照射すると、塗工液が硬化して、暗色層35が形成される。
その後、暗色層35上に透明粘着層29を設ける。これにより、図7に示された第1の例の加飾積層体20が作製される。加飾積層体20が透明粘着層29を介して透明成形体13に貼り合わされることで、加飾部材10が製造される。
ところで、従来の加飾部材は、不透明な意匠部に孔等の透過部が設けられることで、意匠を表示しながら画像光を透過させている。透過部において画像光を透過させることができる一方、意匠部においては画像光が妨げられてしまう。妨げられた画像光は外部から観察されないため、画像光の一部のみしか観察されないことになる。すなわち、画像光が不鮮明にしか観察されない。
一方、本実施の形態の加飾部材10では、加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させる。また、暗色層35は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させる。さらに、加飾部材10の全光線透過率は、2%以上75%以下である。加飾部材10は、加飾層30による意匠を適切に表示することができる。また、加飾部材10の各位置において十分に光を透過させることができるため、加飾部材10を透過する光が鮮明になる。具体的には、本実施の形態の加飾部材10において0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度が25%以上である。このような加飾部材10を透過する光は、鮮明に観察される。すなわち、表示装置5からの画像光を適切に観察させることができる。特に、加飾積層体20が防眩性の意匠やマット調の意匠を表示する場合、加飾部材10を透過する光を鮮明に観察することができる。また、加飾部材10において0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度が50%以上であると、加飾積層体20がグロス調や金属調の意匠性に優れた意匠を表示する場合でも、加飾部材10を透過する光を鮮明に観察することができる。さらに、加飾部材10において0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度が75%以上であると、加飾部材10を透過する光をより鮮明に観察することができる。
また、0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度は、25%以上である。このような加飾部材10を透過する画像光は、より鮮明に観察される。すなわち、画像光をより適切に観察させることができる。また、加飾部材10において0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度が50%以上であると、加飾積層体20がグロス調や金属調の意匠性に優れた意匠を表示する場合でも、加飾部材10を透過する光をより鮮明に観察することができる。さらに、加飾部材10において0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度が75%以上であると、加飾部材10を透過する光をさらにより鮮明に観察することができる。
加飾部材10の各位置において、L表色系におけるaの値及びbの値について、
[(a+(b1/2≦8
の関係を満たしている。すなわち、加飾部材10の彩度は小さくなっている。このため、加飾部材10を透過する光、特に表示装置5からの画像光が加飾部材10を介しても意図された色で観察されやすくなる。すなわち、画像光を適切に観察させることができる。
顔料に入射した光の一部は拡散反射され得るため、顔料の粒径が大きすぎると、暗色層35を透過する光のヘイズが大きくなってしまう。このため、加飾部材10を透過する画像光が意図されたように観察されにくくなる。したがって、暗色層35に含まれる顔料の粒径は小さいこと、具体的には、暗色層35を形成する塗工液に含まれる顔料の粒径が300nm以下であることが好ましい。
加飾層30は、光干渉顔料を含んでいる。光干渉顔料は光を多重反射することで色を表現するため、加飾層30を透過する光の特定の波長が吸収されて透過する光が色づいてしまうことが少ない。このため、表示装置5からの画像光が加飾部材10を透過しても、画像光を意図された色で観察させることができる。
表示装置5は、加飾部材10の一方の側、すなわち暗色層35が加飾層30を覆う側に設けられている。この場合、加飾層30によって形成される意匠は、暗色層35を介することなく観察される。したがって、加飾部材10は、意匠を明るく表示することができる。また、暗色層35によって、加飾層30が形成する意匠が濃く明確に表示される。これにより、表示装置5に優れた意匠性を付与することができる。
あるいは、表示装置5は、加飾部材10の他方の側、すなわち暗色層35が加飾層30を覆う側とは逆側に設けられている。この場合、加飾層30によって形成される意匠は、暗色層35を介して観察される。暗色層35が視認されるため、暗色層35の厚さの分だけ、加飾層30によって形成される意匠が奥まって観察される。特に、意匠を観察する方向によって、意匠の奥行きが変化して観察される。これにより、表示装置5に優れた意匠性を付与することができる。
以上のように、本実施の形態の加飾部材10は、意匠を形成する加飾層30と、加飾層30を一方の側から覆う暗色層35と、を有する加飾積層体20を備える加飾部材10であって、加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、暗色層35は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させ、加飾部材10の全光線透過率は、2%以上75%以下であり、0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材10の透過鮮明度は、25%以上である。このような加飾部材10によれば、意匠を表示することができ、且つ光を十分な量かつ鮮明に透過させることができる。したがって、加飾部材10を表示装置5の表示面6に対面して設けることで、表示装置5に意匠性を付与しながら、表示装置5からの画像光を適切に観察させることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図を参照しながら、加飾部材10の変形例について説明する。なお、図18乃至図22に示されている変形例では、加飾層及び暗色層以外の構成要素については省略されている。
図18に示されている加飾積層体20の変形例において、加飾層30は、意匠を形成する意匠部31と、意匠部31の非形成部である透過部33と、を有している。上述した実施の形態と同様に、加飾層30は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させることができる。したがって、意匠部31は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させることができる。意匠部31の断面形状は、図示されている例のように矩形形状であってよいが、台形形状等であってもよい。透過部33は、図18に示された例のように、穴等の空隙であってもよいし、例えば透明な樹脂によって形成されてもよい。透過部33に入射した光は、妨げられることなく透過する。
このような加飾層30を有する加飾部材10によれば、意匠部31が形成する意匠だけでなく、意匠部31と透過部33とのパターンによっても、意匠を形成することができる。これにより、加飾部材10は、意匠性に優れた意匠を表示することができる。
図19に示されている加飾積層体20の変形例において、加飾積層体20は、第2暗色層45をさらに有している。第2暗色層45は、加飾層30を他方の側から覆っている。すなわち、暗色層35と第2暗色層45との間に、加飾層30が位置している。第2暗色層45は、暗色層35と略同一の構成を有している。すなわち、第2暗色層45は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させる。第2暗色層45の厚さは、暗色層35の厚さとは異なっていてもよい。
このような第2暗色層45を有する加飾部材10は、暗色層35によって加飾層30が形成する意匠を濃く明確に表示し、且つ第2暗色層45によって加飾層30が形成する意匠を奥まって表示することができる。これにより、加飾部材10は、意匠性に優れた意匠を表示することができる。
図20に示されている加飾積層体20の変形例において、加飾積層体20は、第2加飾層40をさらに有している。第2加飾層40は、加飾層30の他方の側に積層されている。第2加飾層40は、加飾層30とは異なる意匠を形成する。第2加飾層40は、加飾層30と略同一の構成を有している。すなわち、第2加飾層40は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させる。
このような第2加飾層40を有する加飾部材10は、複数の意匠を重ねて表示することができる。これにより、加飾部材10は、意匠性に優れた意匠を表示することができる。
図21に示されている加飾積層体20の変形例では、加飾積層体20は、第2加飾層40をさらに有し、第2加飾層40は、意匠を形成する第2意匠部41と、第2意匠部41の非形成部である第2透過部43と、を有している。第2意匠部41は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させることができる。第2意匠部41の断面形状は、図示されている例のように矩形形状であってよいが、台形形状等であってもよい。第2透過部43は、図21に示された例のように、穴等の空隙であってもよいし、例えば透明な樹脂によって形成されてもよい。透過部33に入射した光は、妨げられることなく透過する。また、図18に示された例と同様に、加飾層30は、意匠を形成する意匠部31と、意匠部31の非形成部である透過部33と、を有している。図21に示されているように、加飾層30の透過部33と、第2加飾層40の第2透過部43とは、少なくとも部分的に重なっていることが好ましい。一方、第2加飾層40が加飾層30に適切に積層されるよう、第2意匠部41は、意匠部31に少なくとも部分的に重なっている。
このような加飾積層体20を有する加飾部材10によれば、第2意匠部41が形成する意匠だけでなく、第2意匠部41と第2透過部43とのパターンによっても、意匠を形成することができる。したがって、加飾部材10が意匠性に優れた意匠を表示することができる。また、透過部33と第2透過部43とが重なっている部分において、光をより多く透過させることができる。したがって、表示装置5からの画像光がより明瞭に観察される。
図22に示されている加飾積層体20の変形例では、加飾積層体20は、加飾層30と、暗色層35と、第2加飾層40と、第2暗色層45と、を有している。第2暗色層45は、加飾層30を他方の側から覆っている。第2加飾層40は、加飾層30の他方の側であって、第2暗色層45の他方の側に積層されている。また、加飾層30は、意匠部31と、意匠部31の非形成部である透過部33と、を有している。第2加飾層40は、第2意匠部41と、第2意匠部41の非形成部である第2透過部43と、を有している。図21に示された例と同様に、加飾層30の透過部33と、第2加飾層40の第2透過部43とは、少なくとも部分的に重なっていることが好ましい。
このような加飾積層体20を有する加飾部材10は、第2暗色層45を有することで、暗色層35によって加飾層30が形成する意匠を濃く明確に表示し、且つ第2暗色層45によって加飾層30が形成する意匠を奥まって表示することができる。さらに、第2意匠部41が形成する意匠だけでなく、第2意匠部41と第2透過部43とのパターンによっても、意匠を形成することができる。これにより、加飾部材10は、優れた意匠性を有する意匠を表示することができる。
図23には、正面方向から観察した加飾層30の変形例が示されている。図23に示されている変形例では、加飾層30の可視光反射率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっている。とりわけ、図示されている例では、加飾層30の可視光反射率は、中心を通る直線から離間するにつれて小さくなっている。言い換えると、加飾層30が形成する意匠が、中心を通る直線から離間するにつれて濃くなっている。
このような加飾層30を有する加飾部材10は、優れた意匠性を有する意匠を表示することができる。
図24には、正面方向から観察した暗色層35の変形例が示されている。図24に示されている変形例では、暗色層35の可視光透過率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっている。とりわけ、図示されている例では、暗色層35の可視光透過率は、中心を通る直線から離間するにつれて小さくなっている。言い換えると、暗色層35の暗色が、中心を通る直線から離間するにつれて濃くなっている。
このような暗色層35を有する加飾部材10によれば、加飾層30によって形成される意匠がある位置から離間するにつれて濃く明確に表示される。このため、加飾部材10は、優れた意匠性を有する意匠を表示することができる。
とりわけ、図23に示された加飾層30の変形例と図24に示された暗色層35の変形例との組み合わせにおいて、暗色層35の可視光透過率の変化は、加飾層30の可視光反射率の変化と対応していることが好ましい。具体的には、同じ位置から離間するにつれて、加飾層30の可視光反射率が小さくなり、暗色層35の可視光透過率が小さくなることが好ましい。このような加飾層30及び暗色層35を有する加飾部材10は、優れた意匠性を有する意匠を表示することができる。
なお、当然に、各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
1 加飾部材付き表示装置
5 表示装置
6 表示面
10 加飾部材
11 光学機能層
13 透明成形体
20 加飾積層体
21 基材
23 保護層
25 ヒートシール層
27 バッカー層
29 透明粘着層
30 加飾層
31 意匠部
33 透過部
35 暗色層
40 第2加飾層
41 第2意匠部
43 第2透過部
45 第2暗色層
50 透過鮮明度測定装置
51 光源
52 スリット
53 第1レンズ
54 第2レンズ
55 光学くし
56 受光器

Claims (20)

  1. 意匠を形成する加飾層と、前記加飾層を一方の側から覆う暗色層と、を有する加飾積層体を備える加飾部材であって、
    前記加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させ、
    前記暗色層は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させ、
    当該加飾部材の全光線透過率は、2%以上75%以下であり、
    0.5mmの幅の光学くしを用いて測定される当該加飾部材の透過鮮明度は、25%以上である、加飾部材。
  2. 0.125mmの幅の光学くしを用いて測定される当該加飾部材の透過鮮明度は、25%以上である、請求項1に記載の加飾部材。
  3. 当該加飾部材の各位置において、L表色系におけるaの値及びbの値について、
    [(a+(b1/2≦8
    の関係を満たす、
    請求項1または2に記載の加飾部材。
  4. 前記加飾層は、意匠を形成する意匠部と、前記意匠部の非形成部である透過部と、を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の加飾部材。
  5. 前記加飾積層体は、前記加飾層を他方の側から覆う第2暗色層をさらに有し、
    前記第2暗色層は、各位置において入射した光の一部を吸収しながら他の一部を透過させる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の加飾部材。
  6. 前記加飾積層体は、前記加飾層の他方の側に積層された第2加飾層をさらに有し、
    前記第2加飾層は、前記加飾層とは異なる意匠を形成し、
    前記第2加飾層は、各位置において入射した光の少なくとも一部を透過させる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の加飾部材。
  7. 前記第2加飾層は、意匠を形成する第2意匠部と、前記第2意匠部の非形成部である第2透過部と、を有する、請求項6に記載の加飾部材。
  8. 前記加飾層の可視光反射率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の加飾部材。
  9. 前記暗色層の可視光透過率は、ある位置から離間するにつれて小さくなっている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の加飾部材。
  10. 前記加飾層は、光干渉顔料を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の加飾部材。
  11. 前記加飾積層体は、前記加飾層を保護する保護層をさらに有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の加飾部材。
  12. 前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明なヒートシール層をさらに有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の加飾部材。
  13. 前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明なバッカー層をさらに有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の加飾部材。
  14. 前記加飾積層体は、前記加飾積層体の表面をなす透明粘着層をさらに有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の加飾部材。
  15. 前記暗色層は、前記加飾積層体の表面をなしており、
    前記暗色層は、粘着性を有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の加飾部材。
  16. 前記加飾積層体に積層された光学機能層をさらに備え、
    前記光学機能層は、前記加飾部材の表面をなす、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の加飾部材。
  17. 前記加飾積層体に積層された透明成形体をさらに備える、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の加飾部材。
  18. 表示面を有する表示装置と、
    前記表示面に対面して設けられた請求項1乃至17のいずれか一項に記載の加飾部材と、を備え、
    前記表示装置は、前記加飾部材の一方の側に設けられている、加飾部材付き表示装置。
  19. 表示面を有する表示装置と、
    前記表示面に対面して設けられた請求項1乃至17のいずれか一項に記載の加飾部材と、を備え、
    前記表示装置は、前記加飾部材の他方の側に設けられている、加飾部材付き表示装置。
  20. 前記表示装置は、光源と、前記光源からの光の一部を遮光することで画像を形成する遮光物と、を含む、請求項18または19に記載の加飾部材付き表示装置。
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