JP2022180857A - エポキシ樹脂組成物、および、プリプレグの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリプレグのマトリックス樹脂、とりわけシートモールディングコンパウンドのマトリックス樹脂に適したエポキシ樹脂組成物を提供すること。【解決手段】エポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分が配合され、その室温粘度は例えば0.1Pa・s以上50Pa・s以下である。エポキシ樹脂組成物は、23℃で保持したとき、1日以上30日以下で増粘状態に達することが好ましく、増粘状態における粘度は例えば1000Pa・s以上100000Pa・s未満である。【選択図】図2

Description

本発明は、主として、エポキシ樹脂組成物、および、プリプレグの製造方法に関する。
繊維強化プラスチックからなる物品の製造方法のひとつに、シートモールディングコンパウンド(SMC)のようなプリプレグを用いる方法がある。プリプレグは、繊維補強材(fiber reinforcement)を予めマトリックス樹脂で含浸させてなる中間材料である。
繊維補強材を含浸させた後で増粘させるためにポリオールとポリイソシアネートを配合した、シートモールディングコンパウンドのマトリックス樹脂用のエポキシ樹脂組成物が知られている(特許文献1、特許文献2)。
特開昭58-191723号公報 特開平4-88011号公報
本発明の主たる目的は、プリプレグのマトリックス樹脂、とりわけシートモールディングコンパウンドのマトリックス樹脂に適したエポキシ樹脂組成物を提供すること、および、そのエポキシ樹脂組成物を用いた、シートモールディングコンパウンドを含むプリプレグの製造方法を提供することにある。
本発明の実施形態には以下が含まれる。
[1]エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分が配合された、エポキシ樹脂組成物。
[2]室温粘度が50Pa・s以下である、[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3]室温粘度が0.1Pa・s以上である、[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]23℃で保持したとき、1日以上30日以下で増粘状態に達する、[1]~[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[5]増粘状態における室温粘度が1000Pa・s以上2000Pa・s未満、2000Pa・s以上3000Pa・s未満、3000Pa・s以上4000Pa・s未満、4000Pa・s以上5000Pa・s未満、5000Pa・s以上6000Pa・s未満、6000Pa・s以上8000Pa・s未満、8000Pa・s以上10000Pa・s未満、10000Pa・sPa・s以上15000Pa・s未満、15000Pa・s以上20000Pa・s未満、20000Pa・s以上50000Pa・s未満、または、50000Pa・s以上100000Pa・s未満である、[1]~[3]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[6]前記エポキシ樹脂成分の配合量が前記エポキシ樹脂組成物全体の50wt%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[7]前記ジイソシアネート成分の配合量が、前記エポキシ樹脂成分100重量部あたり8重量部以上である、[1]~[6]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]前記ジイソシアネート成分のモル数に対する前記ポリカーボネートジオール成分のモル数の比が0.1以上である、[1]~[7]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[9]前記ジイソシアネート成分のモル数に対する前記ポリカーボネートジオール成分のモル数の比が1以下である、[8]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[10]前記ポリカーボネートジオール成分の数平均分子量が500以上5000以下である、[1]~[9]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[11]前記ジイソシアネート成分としてビス(4-イソシアナトフェニル)メタンが配合された、[1]~[10]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[12]前記ジイソシアネート成分としてトルエンジイソシアネートが配合された、[1]~[11]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[13]前記ポリカーボネートジオール成分として、1,4-ブタンジオール残基、1,5-ペンタンジオール残基、3-メチル-1,5-ペンタンジオール残基または1,6-ヘキサンジオール残基を有するポリカーボネートジオールが配合された、[1]~[12]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[14]前記ポリカーボネートジオール成分として、イソソルビド残基、ネオペンチルグリコール残基、シクロヘキサンジオール残基またはシクロヘキサンジメタノール残基を有するポリカーボネートジオールが配合された、[1]~[13]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[15]前記エポキシ樹脂成分としてビスフェノール型エポキシ樹脂が配合された、[1]~[14]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[16]前記エポキシ樹脂硬化剤成分として、イミダゾール類およびジシアンジアミドから選ばれる一種または二種以上のエポキシ樹脂硬化剤が配合された、[1]~[15]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[17]有機リン系難燃剤と窒素系難燃剤のいずれか一方または両方が配合された、[1]~[16]のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[18]繊維補強材を[1]~[16]のいずれかに記載にエポキシ樹脂組成物で含浸させることを含むプリプレグの製造方法。
[19]前記含浸の際の前記エポキシ樹脂組成物の温度が80℃以下である、[18]に記載の製造方法。
[20]前記含浸が、気温17℃以上28℃以下の室内で、前記エポキシ樹脂組成物を加温することなく行われる、[18]または[19]に記載の製造方法。
[21]前記含浸の後に前記エポキシ樹脂組成物を増粘状態とする、[18]~[20]のいずれかに記載の製造方法。
[22]前記プリプレグがシートモールディングコンパウンドである、[18]~[21]のいずれかに記載の製造方法。
本発明の好ましい実施形態によれば、プリプレグのマトリックス樹脂、とりわけシートモールディングコンパウンドのマトリックス樹脂に適したエポキシ樹脂組成物が提供される。
図1は、シートモールディングコンパウンド製造装置を示す模式図である。 図2は、エポキシ樹脂組成物におけるジイソシアネートの配合量と、増粘状態に達した後の室温粘度との関係を示すグラフである。 図3は、調製から5日後(増粘状態に達する前)の室温粘度と調製から14日後(増粘状態に達した後)の室温粘度の比を、エポキシ樹脂組成物に配合されたポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比に対してプロットしたグラフである。
1.エポキシ樹脂組成物
本発明の一実施形態はエポキシ樹脂組成物に関する。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分が配合される。
一例において、ジイソシアネート成分とポリカーボネートジオール成分は増粘剤として作用し得る。すなわち、時間と共にジイソシアネート成分とポリカーボネートジオール成分との反応が進むことにより、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は増粘状態(後に定義する)となり得る。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、室温において液体または低粘度ペーストであってもよく、その場合の室温粘度は50Pa・s以下、40Pa・s以下、30Pa・s以下、25Pa・s以下、20Pa・以下、15Pa・s以下などであり得る。
本願においては、室温粘度とは25℃における粘度をいうものとする。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物が室温において液体または低粘度ペーストであるとき、その室温粘度は0.1Pa・s以上、0.5Pa・s以上、1Pa・s以上、5Pa・s以上、10Pa・s以上などであり得る。
「増粘状態」については、次のように定義する。すなわち、ある時点において室温粘度が初期値の10倍を超えており、かつ、その時点から更に7日間23℃に保持しても室温粘度が1.3倍以上増加しないとき、その時点でエポキシ樹脂組成物は増粘状態に達しているものとする。ここで、初期値とは、調製したばかりのエポキシ樹脂組成物を23℃で30分間保持した後の室温粘度とする。
従って、例えば、室温粘度の初期値が30Pa・sのエポキシ樹脂組成物を、調製から10日間23℃に保持した後の室温粘度が2000Pa・s、調製から17日間23℃に保持した後の室温粘度が2600Pa・sであった場合、このエポキシ樹脂組成物は調製から3日後の時点において既に増粘状態に達していたものとする。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物が増粘状態に達するまでの時間は、保持温度が23℃の場合で、好ましくは1日以上30日以下である。この時間は、保持温度を下げることにより長くすることができ、保持温度を上げることにより短くすることができる。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物が増粘状態において有する室温粘度は、1000Pa・s以上2000Pa・s未満、2000Pa・s以上3000Pa・s未満、3000Pa・s以上4000Pa・s未満、4000Pa・s以上5000Pa・s未満、5000Pa・s以上6000Pa・s未満、6000Pa・s以上8000Pa・s未満、8000Pa・s以上10000Pa・s未満、10000Pa・sPa・s以上15000Pa・s未満、15000Pa・s以上20000Pa・s未満、20000Pa・s以上50000Pa・s未満、50000Pa・s以上100000Pa・s未満などであり得る。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分の配合量は、例えば、エポキシ樹脂組成物全体の50wt%以上であり、60wt%以上、65wt%以上、70wt%以上、75wt%以上などであってもよい。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物にエポキシ樹脂成分として配合されるエポキシ樹脂に特段の限定はない。ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂といったビスフェノール型エポキシ樹脂や、ノボラック型エポキシ樹脂や、グリシジルアミン型エポキシ樹脂など、任意のエポキシ樹脂が、エポキシ樹脂成分として、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合され得る。
好適例において、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合されるエポキシ樹脂の少なくとも一部はビスフェノール型エポキシ樹脂であり、とりわけビスフェノールA型エポキシ樹脂である。
よく知られているように、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、下記式(a)においてn=0である化合物すなわちビスフェノールAジグリシジルエーテルを主成分とし、n=1の成分などを若干量含む混合物である。室温で液体のビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品における平均的なnは約0.1~0.2である。
Figure 2022180857000002
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物において、ジイソシアネート成分の配合量は、エポキシ樹脂成分100重量部あたり好ましくは8重量部以上であり、9重量部以上、10重量部以上などであってもよい。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物にジイソシアネート成分として配合されるジイソシアネートに特段の限定はない。好適例としてはビス(4-イソシアナトフェニル)メタンやトルエンジイソシアネートのような、分子構造中に芳香族環を有するジイソシアネートが挙げられるが、これらに限らず、一種または二種以上の任意のジイソシアネートが、ジイソシアネート成分として実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合され得る。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合されるポリカーボネートジオール成分とジイソシアネート成分のモル比R、すなわち、ジイソシアネート成分のモル数に対するポリカーボネートジオール成分のモル数の比は、好ましくは0.1以上であり、0.1以上0.15未満、0.15以上0.2未満、0.2以上0.25未満、0.25以上0.3未満、0.3以上0.35未満、0.35以上0.4未満、0.4以上0.45未満、0.45以上0.5未満、0.5以上1以下などであり得る。
本発明者等が実験から知り得たところによれば、モル比Rが1以下のとき、モル比Rが1に近づくにつれてエポキシ樹脂組成物が増粘状態に達するまでの時間が短くなる傾向がある。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物において、ポリカーボネートジオール成分の数平均分子量は、限定するものではないが、例えば500以上800以下、800以上1000以下、1000以上2000以下、2000以上2500以下、2500以上5000以下などであり得る。
本発明者等が行った実験によれば、配合するポリカーボネートジオール成分のモル数が同じであれば、数平均分子量が大きい方が、増粘状態におけるエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなる傾向がある。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合されるポリカーボネートジオールに特段の限定はない。一種または二種以上の任意のポリカーボネートジオールが、ポリカーボネートジオール成分として実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合され得る。
ポリカーボネートジオールの好適例として、イソソルビド残基、ネオペンチルグリコール残基、シクロヘキサンジオール残基またはシクロヘキサンジメタノール残基を有するポリカーボネートジオールや、1,4-ブタンジオール残基、1,5-ペンタンジオール残基、3-メチル-1,5-ペンタンジオール残基または1,6-ヘキサンジオール残基を有するポリカーボネートジオールが挙げられる。
上記例示したイソソルビド残基、ネオペンチルグリコール残基、シクロヘキサンジオール残基またはシクロヘキサンジメタノール残基を有するポリカーボネートジオールは、この4種のジオール残基から選ばれるジオール残基とともに、1,4-ブタンジオール残基、1,5-ペンタンジオール残基、3-メチル-1,5-ペンタンジオール残基または1,6-ヘキサンジオール残基を有していてもよい。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合されるポリカーボネートジオール成分の少なくとも一部は、以下に定義する第一繰り返し単位および第二繰り返し単位がそれぞれ1種以上、エステル交換反応により構造中に導入されたポリカーボネートジオールであってもよい。
第一繰り返し単位と第二繰り返し単位は、それぞれ下記一般式(A)および(B)で表される。
Figure 2022180857000003
第一繰り返し単位が有するジオール残基-O-R-O-は、脂環式構造を含まない脂肪族ジオールHO-R-OHに由来する。
第二繰り返し単位が有するジオール残基-O-R-O-は、脂環式構造を含む脂肪族ジオールHO-R-OHに由来する。
脂環式構造を含まない脂肪族ジオールHO-R-OHの例は、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2-メチル-1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,20-エイコサンジオールである。
脂環式構造を含む脂肪族ジオールHO-R-OHの例は、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、2,6-デカリンジメタノール、1,5-デカリンジメタノール、2,3-デカリンジメタノール、2,3-ノルボルナンジメタノール、2,5-ノルボルナンジメタノール、1,3-アダマンタンジメタノール、イソソルビド、イソマンニド、イソイデット、3,9-ビス(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン(慣用名:スピログリコール)、3,9-ビス(1,1-ジエチル-2-ヒドロキシエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、3,9-ビス(1,1-ジプロピル-2-ヒドロキシエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、ジオキサングリコールである。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合されるエポキシ樹脂硬化剤に特段の限定はない。好適例として、熱をトリガーとしてエポキシ樹脂成分の硬化を開始させる潜在性硬化剤が挙げられるが、これに限らず、一種または二種以上の公知のエポキシ樹脂硬化剤が、エポキシ樹脂硬化剤成分として実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合され得る。
上記例示した熱をトリガーとしてエポキシ樹脂の硬化を開始させる潜在性硬化剤とは、常温ではエポキシ樹脂成分に対する溶解性が低い固体であって、加熱することにより融解またはエポキシ樹脂成分に溶解したときに初めて硬化剤として十分な機能を発揮するエポキシ樹脂硬化剤である。
一部のイミダゾール類およびジシアンジアミドは、熱をトリガーとしてエポキシ樹脂の硬化を開始させる潜在性硬化剤の典型例である。
イミダゾール類とはイミダゾール環を有する化合物であり、イミダゾールの水素原子が置換基で置換された置換イミダゾールの他、イミダゾリウム塩、イミダゾール錯体などもイミダゾール類に含まれる。
潜在性硬化剤として働くイミダゾール類として、限定するものではないが、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-パラトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メタトルイル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト等が例示される。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分に加えて、任意成分が配合され得る。
任意成分としては、限定するものではないが、酸化防止剤や、内部離型剤や、低収縮剤や、着色剤や、難燃剤や、ゴム、エラストマーまたは熱可塑性樹脂からなる改質剤が例示される。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物に配合され得る難燃剤は特に限定されないが、好適例としては、非ハロゲン系難燃剤が挙げられる。非ハロゲン化難燃剤としては、限定するものではないが、赤リンのような無機リン系難燃剤、リン酸エステルや有機リン酸塩やホスホン酸塩やホスフィン酸塩のような有機リン系難燃剤、トリアジン化合物やシアヌル酸化合物やイソシアヌル酸化合物のような窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、金属水酸化物や金属酸化物のような無機系難燃剤、フェロセンやアセチルアセトン金属錯体のような有機金属塩系難燃剤などが例示される。
好適例において、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物には、有機リン系難燃剤と窒素系難燃剤のいずれか一方または両方が配合され得る。
2.プリプレグの製造方法
実施形態に係る前述のエポキシ樹脂組成物は、プリプレグの製造に好ましく使用することができる。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物で繊維補強材を含浸させてなるプリプレグでは、ジイソシアネート成分とポリカーボネートジオール成分との反応物の働きによって、加熱時の粘度低下が抑制される。そのため、圧縮成形に用いたときに、生成するバリの量が低減されると期待される。
実施形態に係るエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグは、例えば、次のステップ1および2からなる製造方法により製造することができる。
(ステップ1)エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分を少なくとも含む複数の成分を混合して、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物を調製する。
(ステップ2)予め準備した繊維補強材を、ステップ1で調製したエポキシ樹脂組成物で含浸させて複合体を形成する。
例えば、ステップ1で調製するエポキシ樹脂組成物の室温粘度が30Pa・s以下であるとき、作業に適した気温17℃以上28℃以下の室内で、エポキシ樹脂組成物を加温することなくステップ2を実行することができる。この場合、エポキシ樹脂組成物の室温粘度が25Pa・s以下、更には20Pa・s以下、更には15Pa・s以下であるとき、ステップ2における繊維補強材の含浸をより短時間で確実に行うことができる。
ステップ2において、繊維補強材の含浸を短時間で確実に行うために、ステップ1で調製したエポキシ樹脂組成物を加温して、粘度を下げて用いてもよい。かかる加温は、エポキシ樹脂組成物の温度が80℃を超えないように、好ましくは70℃を超えないように、より好ましくは50℃を超えないように、更に好ましくは40℃を超えないように、行われる。理由は、エポキシ樹脂硬化剤成分の作用によるエポキシ樹脂成分の硬化反応が始まらないようにするためである。
ステップ2においてエポキシ樹脂組成物で含浸される繊維補強材の材料は特に限定されないが、好適例として、炭素繊維、ガラス繊維またはアラミド繊維が挙げられるが、これらの中でも炭素繊維は比重が小さくかつ高強度であることから最も好ましい。
繊維補強材の形態は特に限定されないが、典型例として、織物、不織布、ノンクリンプファブリックが挙げられる。
繊維補強材は、チョップド繊維トウをキャリアフィルム上にばらまくことにより堆積される繊維マットであってもよく、かかる繊維マットを繊維補強材に用いたプリプレグは、シートモールディングコンパウンドと呼ばれる。
ステップ2の後に、任意で、ステップ2で形成した複合体中のエポキシ樹脂組成物を増粘させるステップ3を実行してもよい。この工程は、好ましくは、複合体を所定の増粘温度に保持することにより行われるが、限定するものではない。
増粘温度は、例えば、室温~約80℃の間で選ぶことができる。増粘温度が高い程、エポキシ樹脂組成物が増粘状態に達するまでの時間が短くなる。
3.シートモールディングコンパウンドの製造方法
プリプレグとしてシートモールディングコンパウンドを製造する場合について特に説明すると、次の通りである。
シートモールディングコンパウンドの製造には、例えば、図1に示すシートモールディングコンパウンド製造装置が使用され得る。
図1を参照すると、繊維補強材の原料である連続繊維束10が繊維パッケージPから引き出され、ロータリーカッター1に送られる。
連続繊維束10は、例えば3000~100000本の炭素繊維フィラメントからなる炭素繊維束であり得る。
連続繊維束10はロータリーカッター1により切断されてチョップド繊維束20となる。
チョップド繊維束20の繊維長は、例えば5mm~100mmの範囲内であり、1cm以上2cm未満、2cm以上3cm未満、3cm以上4cm未満、4cm以上6cm未満などであり得る。
チョップド繊維束20は、ロータリーカッター1の下方を走行する第一キャリアフィルム51の表面上に落下し、繊維マット30を形成する。
繊維マット30を堆積させる前に、ドクターブレードを備える第一塗工機2aによって、第一キャリアフィルム51の表面に、実施形態に係るエポキシ樹脂組成物からなる第一樹脂ペースト層41Lが塗布される。
第一キャリアフィルム51は、第一樹脂ペースト41の成分に対し耐性を有する合成樹脂フィルムである。
第一キャリアフィルム51の材料は、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、ポリアミド等から適宜選択することができる。
第一キャリアフィルム51は多層フィルムであってもよい。
第一樹脂ペースト41の室温粘度が0.1Pa・s以上、更には0.5Pa・s以上であり、かつ、30Pa・s以下であるとき、気温17℃以上28℃以下の室内で、第一樹脂ペースト41を加温することなく、容易に、第一キャリアフィルム51上に第一樹脂ペースト層41Lを均一な厚さで形成することができる。
繊維マット30の目付と、第一樹脂ペースト層41Lの厚さ、および後述する第二樹脂ペースト層42Lの厚さは、製造すべきシートモールディングコンパウンドの繊維含有量および目付を考慮して設定される。
繊維補強材が炭素繊維からなるシートモールディングコンパウンドの繊維含有量は、例えば、40wt%以上45wt%未満、45wt%以上55wt%未満、55wt%以上65wt未満、65wt%以上80wt%未満などであり得る。
シートモールディングコンパウンドの目付は、例えば、500g/m以上1500g/m以下、1500g/m以上2500g/m以下、2500g/m以上3500g/m以下、3500g/m以上5000g/m以下などであり得る。
繊維マット30の形成に続いて、第一キャリアフィルム51と第二キャリアフィルム52が、間に繊維マット30を挟んで貼り合わされることにより、積層体60が形成される。
貼り合わせの前に、ドクターブレードを備える第二塗工機2bによって、第二キャリアフィルム52の一方の表面に、第一樹脂ペースト41と同じ配合組成のエポキシ樹脂組成物からなる第二樹脂ペースト層42Lが塗布される。
積層体60は、第一キャリアフィルム51の第一樹脂ペースト層41Lが塗布された面と、第二キャリアフィルム52の第二樹脂ペースト層42Lが塗布された面とが、向かい合うように形成される。
第二キャリアフィルム52は、第二樹脂ペースト42の成分に対し耐性を有する合成樹脂フィルムであり、その材料と構造は第一キャリアフィルム51と同じであってもよい。
繊維マット30を第一樹脂ペースト41および第二樹脂ペースト42で含浸させるために、積層体60は含浸機3で加圧される。
含浸機3を通過した積層体60はボビンに巻き取られる。
ここまでの工程が、図1に示すシートモールディングコンパウンド製造装置を用いて実行される。
ボビン上の積層体60を所定温度で一定時間保持し、繊維マット30に浸透したエポキシ樹脂組成物を増粘状態とすることにより、シートモールディングコンパウンドが完成する。
23℃で保持したときにマトリックス樹脂の1週間当たりの粘度増加が1.3倍以下であれば、貯蔵中にシートモールディングコンパウンドのタック性とドレープ性が極端に大きく変化して取扱いが困難となることはない。
増粘状態におけるエポキシ樹脂組成物の室温粘度は、1000Pa・s以上2000Pa・s未満、2000Pa・s以上3000Pa・s未満、3000Pa・s以上4000Pa・s未満、4000Pa・s以上5000Pa・s未満、5000Pa・s以上6000Pa・s未満、6000Pa・s以上8000Pa・s未満、8000Pa・s以上10000Pa・s未満、10000Pa・sPa・s以上15000Pa・s未満、15000Pa・s以上20000Pa・s未満、20000Pa・s以上50000Pa・s未満、50000Pa・s以上100000Pa・s未満などであり得る。
4.実験結果
本発明者等が行った実験の結果を以下に記す。
実験で使用した材料は下記表1に示す通りである。
Figure 2022180857000004
エポキシ樹脂として使用した三菱ケミカル社のjER(登録商標)827は、25℃における粘度が約10Pa・sであるビスフェノールA型エポキシ樹脂である。
硬化剤Aとして用いた味の素ファインテクノ社のアミキュア(登録商標)PN-23Jは、アミンアダクト系エポキシ樹脂用潜在硬化剤である。
硬化剤Bとして用いた四国化成工業社のキュアゾール2MZA-PWは、トリアジン骨格が導入されたイミダゾール化合物からなるエポキシ樹脂硬化剤である。
ジイソシアネートとして用いた三井化学ファイン社のコスモネート(登録商標)LLは、ビス(4-イソシアナトフェニル)メタンの一部を変性した混合物であり、ビス(4-イソシアナトフェニル)メタンを含有する。
ジオールAとして用いた材料は、イソソルビド、1,6-ヘキサンジオールおよび炭酸ジエステルを、エステル交換触媒存在下に反応させる方法により合成された、数平均分子量約800のポリカーボネートジオールである。合成方法の詳細については、例えば、国際公開公報WO2011/129377を参照することができる。
ジオールBとして用いた材料は、ネオペンチルグリコール(2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール)、1,4-ブタンジオールおよび炭酸ジエステルを、エステル交換触媒存在下に反応させる方法により合成された、数平均分子量約1000のポリカーボネートジオールである。合成方法の詳細については、例えば、国際公開公報WO2011/129377を参照することができる。
ジオールCとして用いた材料は、ジオールBと同様の方法で合成された、数平均分子量約2000のポリカーボネートジオールである。
ジオールA、ジオールBおよびジオールCは、いずれも、室温ではワックス状の固体であった。
エポキシ樹脂組成物の室温粘度は、サーモフィッシャーサイエンティフィック社のThermo Scientific HAAKE MARS 40 レオメーターを用いて、パラレルプレート法により測定した。パラレルプレートの直径は25mm、プレートギャップは500μmで、測定条件は周波数1.59Hz、応力300Pa、温度25℃とした。
実験結果に関する以下の記述において、「初期の室温粘度」とは、調製したばかりのエポキシ樹脂組成物を密封容器に入れて23℃で30分間放置した後に測定した室温粘度をいう。
実験結果に関する以下の記述において、「調製からN日後の粘度」あるいは「調製からN日が経過した後の粘度」というときは、調製したばかりのエポキシ樹脂組成物を密封容器に入れて23℃でN日間放置した後に測定した室温粘度をいう。
実験結果に関する以下の記述において、エポキシ樹脂組成物に配合されるエポキシ樹脂以外の成分の配合量を単位[phr]を用いて表すことがある。「phr」はper hundred resinの略であり、当業界で慣用されている単位である。エポキシ樹脂組成物Xにおける成分Yの配合量がZphrであるというとき、エポキシ樹脂組成物Xには成分Yがエポキシ樹脂100重量部あたりZ重量部配合されることを意味する。
4.1.実験1
ジイソシアネートもポリカーボネートジオールも配合しないエポキシ樹脂組成物と、配合するポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比を1に固定してジイソシアネートとポリカーボネートジオールの配合量を変えたエポキシ樹脂組成物を調製し、増粘特性を調べた。調製した5種類のエポキシ樹脂組成物の配合と、各エポキシ樹脂組成物について測定した初期の室温粘度と調製から所定日数が経過した後の室温粘度を、表2に示す。
Figure 2022180857000005
ジイソシアネートもポリカーボネートジオールも配合しなかった試料1では、調製から8日が経過しても粘度が増加しなかったのに対し、ジイソシアネートとポリカーボネートジオールを配合した試料2~5では、いずれも調製後に室温粘度の増加が認められた。
試料2~5では、調製から3日後、6日後および19日後の室温粘度が実質的に同じであった。つまり、試料2~5のエポキシ樹脂組成物は、いずれも、調製から3日後の時点で増粘状態に達していた。
増粘状態における室温粘度はジイソシアネートの配合量の増加と共に単調に増加した。図2は、試料2~5における、ジイソシアネートの配合量と調製から6日後の室温粘度との関係を示すグラフである。
試料1を調製後、速やかに140℃、30分間の条件で硬化させて得た硬化エポキシ樹脂は、曲げ弾性率が3.2GPa、曲げ強度が94MPaであった。
試料2~5を同じ条件で硬化させて得た硬化エポキシ樹脂は、いずれも曲げ弾性率が3.2GPaを上回っており、曲げ強度が140MPaを上回っていた。
4.2.実験2
ジイソシアネートの配合量を9phrに固定して、配合するポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比を変えたエポキシ樹脂組成物を調製し、増粘特性を調べた。調製した4種類のエポキシ樹脂組成物の配合と、各エポキシ樹脂組成物について測定した初期の室温粘度と調製から所定日数が経過した後の室温粘度を、表3に示す。
Figure 2022180857000006
試料6~9のいずれにおいても、調製から5日後には室温粘度が初期値より1~2桁大きな値となり、調製から14日後の室温粘度は調製から5日後のそれを更に上回ったが、調製から14日後、20日後および27日後の室温粘度は実質的に同じであった。つまり、試料6~9のエポキシ樹脂組成物は、いずれも、調製から14日後の時点では既に増粘状態に達していた。
調製から5日後の室温粘度と調製から14日後の室温粘度の比を、エポキシ樹脂組成物に配合されたポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比に対してプロットしたグラフを図3に示す。グラフは、増粘状態に到達する前の段階におけるエポキシ樹脂組成物の室温粘度の増加レートが、ポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比の増加につれて単調に増加する傾向を示している。
試料7~9の間では増粘状態における室温粘度が実質的に同じであったが、ジイソシアネートに対するジオールAのモル比が最も小さい試料6では、増粘状態における室温粘度が試料7~9と比較するとやや低かった。
試料6~9を調製後、速やかに140℃、30分間の条件で硬化させて得た硬化エポキシ樹脂は、いずれも曲げ弾性率が3.2GPaを上回っており、曲げ強度が140MPaを上回っていた。
4.3.実験3
ジイソシアネートの配合量を10phr、配合するポリカーボネートジオールとジイソシアネートのモル比を0.34に固定して、配合するポリカーボネートジオールの種類を変えたエポキシ樹脂組成物を調製し、増粘特性を調べた。調製した3種類のエポキシ樹脂組成物の配合と、各エポキシ樹脂組成物について測定した初期の室温粘度と調製から所定日数が経過した後の室温粘度を、表4に示す。
Figure 2022180857000007
ジオールBおよびジオールCは、含有するジオール残基がジオールAとは異なるポリカーボネートジオールであったが、ジオールBおよびジオールCをそれぞれ配合した試料11および12においても、調製後に室温粘度が増加し、増粘状態に達することが確認された。
増粘状態における室温粘度は、数平均分子量が約800のジオールAを用いた試料10と数平均分子量が約1000のジオールBを用いた試料11とが近い値を示し、数平均分子量が約2000のジオールCを用いた試料12のそれは試料10および試料11と比べて高かった。
試料10~12を調製後、速やかに140℃、30分間の条件で硬化させて得た硬化エポキシ樹脂は、いずれも曲げ弾性率が3.2GPaを上回っており、曲げ強度が140MPaを上回っていた。
1 ロータリーカッター
2a 第一塗工機
2b 第二塗工機
3 含浸機
10 連続繊維束
20 チョップド繊維束
30 繊維マット
41 第一樹脂ペースト
41L 第一樹脂ペースト層
42 第二樹脂ペースト
42L 第二樹脂ペースト層
51 第一キャリアフィルム
52 第二キャリアフィルム
60 積層体

Claims (22)

  1. エポキシ樹脂成分、ジイソシアネート成分、ポリカーボネートジオール成分およびエポキシ樹脂硬化剤成分が配合された、エポキシ樹脂組成物。
  2. 室温粘度が50Pa・s以下である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 室温粘度が0.1Pa・s以上である、請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 23℃で保持したとき、1日以上30日以下で増粘状態に達する、請求項1~3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 増粘状態における室温粘度が1000Pa・s以上100000Pa・s未満である、請求項1~3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂成分の配合量が前記エポキシ樹脂組成物全体の50wt%以上である、請求項1~5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記ジイソシアネート成分の配合量が、前記エポキシ樹脂成分100重量部あたり8重量部以上である、請求項1~6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記ジイソシアネート成分のモル数に対する前記ポリカーボネートジオール成分のモル数の比が0.1以上である、請求項1~7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記ジイソシアネート成分のモル数に対する前記ポリカーボネートジオール成分のモル数の比が1以下である、請求項8に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 前記ポリカーボネートジオール成分の数平均分子量が500以上5000以下である、請求項1~9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 前記ジイソシアネート成分としてビス(4-イソシアナトフェニル)メタンが配合された、請求項1~10のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 前記ジイソシアネート成分としてトルエンジイソシアネートが配合された、請求項1~11のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 前記ポリカーボネートジオール成分として、1,4-ブタンジオール残基、1,5-ペンタンジオール残基、3-メチル-1,5-ペンタンジオール残基または1,6-ヘキサンジオール残基を有するポリカーボネートジオールが配合された、請求項1~12のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 前記ポリカーボネートジオール成分として、イソソルビド残基、ネオペンチルグリコール残基、シクロヘキサンジオール残基またはシクロヘキサンジメタノール残基を有するポリカーボネートジオールが配合された、請求項1~13のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  15. 前記エポキシ樹脂成分としてビスフェノール型エポキシ樹脂が配合された、請求項1~14のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  16. 前記エポキシ樹脂硬化剤成分として、イミダゾール類およびジシアンジアミドから選ばれる一種または二種以上のエポキシ樹脂硬化剤が配合された、請求項1~15のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  17. 有機リン系難燃剤と窒素系難燃剤のいずれか一方または両方が配合された、請求項1~16のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  18. 繊維補強材を請求項1~16のいずれかに記載にエポキシ樹脂組成物で含浸させることを含むプリプレグの製造方法。
  19. 前記含浸の際の前記エポキシ樹脂組成物の温度が80℃以下である、請求項18に記載の製造方法。
  20. 前記含浸が、気温17℃以上28℃以下の室内で、前記エポキシ樹脂組成物を加温することなく行われる、請求項18または19に記載の製造方法。
  21. 前記含浸の後に前記エポキシ樹脂組成物を増粘状態とする、請求項18~20のいずれかに記載の製造方法。
  22. 前記プリプレグがシートモールディングコンパウンドである、請求項18~21のいずれかに記載の製造方法。
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