JP2022178165A - 半導体メモリおよび半導体メモリの動作方法 - Google Patents

半導体メモリおよび半導体メモリの動作方法 Download PDF

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【課題】メモリセルの特性が変動した場合にも、適切なワード線電圧を生成し、半導体メモリの読み出し動作マージンの低下を抑制する。【解決手段】半導体メモリは、メモリセルと同じサイズのモニタセルと、メモリセルよりサイズが大きい基準セルと、ワード電圧制御回路とを有する。モニタセルは、ゲートがワード線に接続された第1トランジスタと第2トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続される。基準セルは、第3トランジスタと第4トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続される。ワード電圧制御回路は、読み出し動作時に、オン状態の第1トランジスタとオン状態の第2トランジスタとを接続する第1接続ノードと、オン状態の第3トランジスタとオン状態の第4トランジスタとを接続する第2接続ノードとの電圧差が小さくなるように、ワード線のハイレベル電圧を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体メモリおよび半導体メモリの動作方法に関する。
半導体製造プロセスの微細化によりトランジスタ等の素子の電気的特性のばらつきが大きくなる傾向にある。これにより、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)等の半導体メモリの動作マージンは減少している。SRAMは、フリップフロップ構造のメモリセルにデータを保持する。このため、動作マージンが減少した場合、メモリセルに保持しているデータの論理が読み出し動作時に反転するおそれがある。
SRAMの読み出し動作時の動作マージンの減少を抑制するために、読み出し動作時のワード線のハイレベル電圧を下げる手法が提案されている。例えば、ワード線のハイレベル電圧は、メモリセルに含まれる所定のトランジスタと同じ素子構造のトランジスタを使用して、電源電圧に対してトランジスタのしきい値電圧だけ低い電圧に設定される。
特開2007-66493号公報 特開2012-53981号公報 特開2010-9674号公報 特開2000-260186号公報 特開2008-65968号公報 国際公開第2010/146640号 特開2009-20957号公報 特開2010-231853号公報 特開2008-210443号公報 特開2010-282704号公報 特開2010-61703号公報
しかしながら、半導体製造プロセスが変動した場合、メモリセルの特性は、上記所定のトランジスタのしきい値電圧の変動だけでなく、例えば、複数のトランジスタの複合的な特性の変動に応じて変動する場合があり、あるいは、拡散層抵抗等の寄生成分の特性の変動に応じて変動する場合がある。このため、ワード線電圧のハイレベル電圧を上記所定のトランジスタのしきい値電圧に応じて調整するだけでは、半導体製造プロセスの変動に応じた適切なワード線電圧を生成することが困難である。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、半導体製造プロセスが変動し、メモリセルの特性が変動した場合にも、適切なワード線電圧を生成し、半導体メモリの読み出し動作マージンの低下を抑制することを目的とする。
一つの観点によれば、半導体メモリは、一対のドライバトランジスタと、ゲートがワード線に接続された一対の転送トランジスタとを含むメモリセルと、前記転送トランジスタと同じサイズでゲートが前記ワード線に接続された第1トランジスタと、前記ドライバトランジスタと同じサイズの第2トランジスタとを含み、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続されたモニタセルと、前記転送トランジスタよりサイズが大きい第3トランジスタと、前記ドライバトランジスタよりサイズが大きい第4トランジスタとを含み、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続された基準セルと、前記メモリセルからデータを読み出す読み出し動作時に、オン状態の前記第1トランジスタとオン状態の前記第2トランジスタとを接続する第1接続ノードの第1電圧と、オン状態の前記第3トランジスタとオン状態の前記第4トランジスタとを接続する第2接続ノードの第2電圧との差が小さくなるように、前記ワード線のハイレベル電圧を調整するワード電圧制御回路と、を有する。
半導体製造プロセスが変動し、メモリセルの特性が変動した場合にも、適切なワード線電圧を生成することができ、半導体メモリの読み出し動作マージンの低下を抑制することができる。
第1の実施形態に係る半導体メモリの一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る半導体メモリの一例を示すブロック図である。 図2のメモリセルアレイの一例を示す回路図である。 図2の半導体メモリの要部の一例を示す回路図である。 第3の実施形態に係る半導体メモリの一例を示すブロック図である。 図5の電圧平均化回路の一例を示す回路図である。 第4の実施形態に係る半導体メモリの要部の一例を示す回路図である。
以下に図面を参照して、実施形態が説明される。以下では、信号または電圧等が伝達される信号線または電圧線には、信号名または電圧名と同じ符号が使用され、電源線には、電源電圧と同じ符号が使用される。アドレス信号等の図中に単線で示す信号線は、複数ビットの場合もある。信号名の先頭に付した符号“/”は、負論理の信号であることを示す。ゲートに丸印を付けたトランジスタは、pチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを示し、ゲートに丸印を付けないトランジスタは、nチャネルMOSトランジスタを示す。
図1は、第1の実施形態に係る半導体メモリの一例を示す。例えば、図1に示す半導体メモリ100は、SRAMであり、メモリマクロ、メモリチップまたはメモリチップが搭載されたパッケージの形態を有する。半導体メモリ100は、モニタセル10、基準セル20、電圧比較回路30、ワード線駆動回路40およびメモリセル50を有する。例えば、メモリセル50は、6トランジスタタイプであり、負荷トランジスタL1、L2、ドライバトランジスタD1、D2および転送トランジスタT1、T2を有する。
負荷トランジスタL1、L2の形状および電気的特性は、それぞれ互いに同じである。ドライバトランジスタD1、D2の形状および電気的特性は、それぞれ互いに同じである。転送トランジスタT1、T2の形状および電気的特性は、それぞれ互いに同じである。以下では、負荷トランジスタL1、L2、ドライバトランジスタD1、D2および転送トランジスタT1、T2は、それぞれ、単にトランジスタL1、L2、トランジスタD1、D2およびトランジスタT1、T2と称される場合もある。
メモリセル50において、負荷トランジスタL1およびドライバトランジスタD1は、電源線VDDと接地線VSSとの間に直列に接続され、インバータIV1として機能する。負荷トランジスタL1およびドライバトランジスタD1のゲートは、転送トランジスタT1を介してビット線BLに接続される。負荷トランジスタL2およびドライバトランジスタD2は、電源線VDDと接地線VSSとの間に直列に接続され、インバータIV2として機能する。負荷トランジスタL2およびドライバトランジスタD2のゲートは、転送トランジスタT2を介してビット線/BLに接続される。転送トランジスタT1、T2のゲートは、ワード線WLに接続される。
メモリセル50において、負荷トランジスタL1およびドライバトランジスタD1のドレインは、負荷トランジスタL2およびドライバトランジスタD2のゲートに接続される。負荷トランジスタL2およびドライバトランジスタD2のドレインは、負荷トランジスタL1およびドライバトランジスタD1のゲートに接続される。すなわち、インバータIV1の出力は、インバータIV2の入力に接続され、インバータIV2の出力は、インバータIV1の入力に接続される。
そして、メモリセル50は、一対のインバータIV1、IV2により構成されるラッチによりデータを保持する。なお、図1では、説明を分かりやすくするために、1つのメモリセル50と1つのワード線WLと1組のビット線対BL、/BLとが示される。しかしながら、半導体メモリ100は、複数のメモリセル50と複数のワード線WLと複数組のビット線対BL、/BLとを有してもよい。
以下では、インバータIV1がロウレベルを出力し、インバータIV2がハイレベルを出力するメモリセル50の記憶状態は、“1”記憶状態と称される。インバータIV1がハイレベルを出力し、インバータIV2がロウレベルを出力する記憶状態は、メモリセル50の“0”記憶状態と称される。インバータIV1、IV2の出力ノードは、データを保持する記憶ノードである。メモリセル50からデータを読み出す読み出し動作において、ワード線WLがハイレベルに設定されると、インバータIV2、IV1の出力は、転送トランジスタT1、T2を介して、ハイレベルにプリチャージされたビット線BL、/BLにそれぞれ接続される。
“1”記憶状態のメモリセル50の読み出し動作では、転送トランジスタT1、T2のオンにより、インバータIV2の出力ノードのハイレベルが、ビット線BLに読み出され、インバータIV1の出力ノードのロウレベルが、ビット線/BLに読み出される。このとき、インバータIV1の出力ノードの電圧は、転送トランジスタT2を介してビット線/BLから流れ込む電流により上昇する。メモリセル50を“1”記憶状態から“0”記憶状態に反転させないためには、インバータIV1の出力ノードの電圧(インバータIV2の入力ノードの電圧)を、インバータIV2の論理しきい値電圧以下に維持する必要がある。
“0”記憶状態のメモリセル50の読み出し動作では、転送トランジスタT1、T2のオンにより、インバータIV2の出力ノードのロウレベルが、ビット線BLに読み出され、インバータIV1の出力ノードのハイレベルが、ビット線/BLに読み出される。このとき、インバータIV2の出力ノードの電圧は、転送トランジスタT1を介してビット線BLから流れ込む電流により上昇する。メモリセル50を“0”記憶状態から“1”記憶状態に反転させないためには、インバータIV2の出力ノードの電圧(インバータIV1の入力ノードの電圧)を、インバータIV1の論理しきい値電圧以下に維持する必要がある。
“1”記憶状態の読み出し動作におけるインバータIV1の出力ノードの電圧は、転送トランジスタT2のオン抵抗とドライバトランジスタD1のオン抵抗とによる分圧により決まる。同様に、“0”記憶状態の読み出し動作におけるインバータIV2の出力ノードの電圧は、転送トランジスタT1のオン抵抗とドライバトランジスタD2のオン抵抗とによる分圧により決まる。
このため、読み出し動作時の転送トランジスタT1、T2のオン抵抗は、ビット線BL、/BLからメモリセル50に電流が流れ込むときにも、メモリセル50の記憶状態を反転させない抵抗値にする必要がある。そして、この実施形態では、転送トランジスタT1(またはT2)のオン抵抗とドライバトランジスタD2(またはD1)のオン抵抗による分圧電圧に応じて、ワード線WLのハイレベル電圧を調整する。これにより、読み出し動作時のメモリセル50の記憶状態が反転することを抑止する。
例えば、“1”記憶状態のメモリセル50の読み出し動作では、転送トランジスタT2を介してビット線/BLのハイレベルが負荷トランジスタL2のゲートに印加される。これにより、負荷トランジスタL2のソース、ドレイン間抵抗が高くなり、負荷トランジスタL2からインバータIV2の出力ノードへの電流供給量は減少する。しかしながら、転送トランジスタT1を介して供給されるビット線BLのプリチャージ電圧がインバータIV2の出力ノードに供給されるため、インバータIV2の出力ノードがハイレベルからロウレベルに反転することが抑止される。また、負荷トランジスタL1は、ゲートでハイレベルを受けて高抵抗状態を維持するため、“1”記憶状態のメモリセル50の読み出し動作時に負荷トランジスタL1に流れる電流は、影響が無視できる程度に小さい。
モニタセル10は、メモリセル50の転送トランジスタT2に対応する転送トランジスタMT2と、メモリセル50のドライバトランジスタD1に対応するドライバトランジスタMD1とを有する。また、モニタセル10は、メモリセル50の負荷トランジスタL1に対応する負荷トランジスタML1を有する。例えば、転送トランジスタMT2は、転送トランジスタT1、T2と同じサイズであり、ドライバトランジスタMD1は、ドライバトランジスタD1、D2と同じサイズである。負荷トランジスタML1は、負荷トランジスタL1、L2と同じサイズである。
ここで、トランジスタのサイズが同じとは、トランジスタのゲート幅が互いに同じであり、トランジスタのチャネル長が互いに同じであり、トランジスタのゲート絶縁膜の厚さが互いに同じであることを示す。さらに、トランジスタのサイズが同じとは、ソース領域のサイズが互いに同じであり、ドレイン領域のサイズが互いに同じであることを示す。これにより、トランジスタの電気的特性を互いに同等にすることができる。例えば、サイズが同じトランジスタは、互いに同じレイアウトデータを使用することで製造することができる。
転送トランジスタMT2のゲートは、ワード線WLに接続される。トランジスタMT2、MD1は、ハイレベル電圧線HVと接地線VSSの間に接続ノードND1を介して直列に接続される。例えば、ハイレベル電圧HVは、電源電圧VDDと同じ値に設定される。トランジスタML1、MD1は、電源線VDDと接地線VSSの間に接続ノードND1を介して直列に接続される。トランジスタML1、MD1のゲートは電源線VDDに接続され、負荷トランジスタML1は常時オフし、ドライバトランジスタMD1は常時オンする。
メモリセル50の読み出し動作時、ハイレベルに設定されるワード線WLにより、転送トランジスタMT2はオンする。そして、モニタセル10は、オン状態のトランジスタMT2、MD1の抵抗分圧に応じた電圧V1を接続ノードND1に生成する。接続ノードND1は、メモリセル50においてデータを保持する記憶ノードに対応するため、電圧V1は、メモリセル50において、ロウレベルを出力するインバータIV1またはインバータIV2の出力ノードの電圧を示す。すなわち、モニタセル10によりメモリセル50の記憶ノードの電圧をモニタすることができる。なお、モニタセル10の電気的特性をメモリセル50の電気的特性と同等にするため、モニタセル10は、メモリセル50の近くに配置されることが好ましい。
基準セル20は、メモリセル50の転送トランジスタT2に対応する転送トランジスタRT2と、メモリセル50のドライバトランジスタD1に対応するドライバトランジスタRD1とを有する。また、基準セル20は、メモリセル50の負荷トランジスタL1に対応する負荷トランジスタRL1を有する。転送トランジスタRT2は、転送トランジスタT1、T2よりサイズが大きく、ドライバトランジスタRD1は、ドライバトランジスタD1、D2よりサイズが大きい。負荷トランジスタRL1は、負荷トランジスタL1、L2よりサイズが大きい。
例えば、転送トランジスタRT2は、転送トランジスタT1、T2の等倍(例えば、2倍)である。ドライバトランジスタRD1は、ドライバトランジスタD1、D2の等倍(例えば、2倍)である。負荷トランジスタRL1は、負荷トランジスタL1、L2の等倍(例えば、2倍)である。これにより、転送トランジスタRT2、T1、T2のゲート幅Wとゲート長Lとの比W/Lを互いに同じすることができ、転送トランジスタRT2、T1、T2のしきい値電圧を互いに同等にすることができる。したがって、ゲートに同じ電圧が印加された場合の転送トランジスタRT2、T1、T2のオン抵抗を互いに同等にすることができる。
また、ドライバトランジスタRD1、D1、D2の比W/Lを互いに同じすることができるため、ドライバトランジスタRD1、D1、D2のしきい値電圧を互いに同等にすることができる。これにより、ゲートに同じ電圧が印加された場合のドライバトランジスタRD1、D1、D2のオン抵抗を互いに同等にすることができる。さらに、負荷トランジスタRL1、L1、L2の比W/Lを互いに同じすることができるため、負荷トランジスタRL1、L1、L2のしきい値電圧を互いに同等にすることができる。これにより、ゲートに同じ電圧が印加された場合の負荷トランジスタRL1、L1、L2のオフ抵抗を互いに同等にすることができる。
ここで、サイズが大きいトランジスタは、サイズが小さいトランジスタに比べて、半導体製造プロセスの変動による電気的特性の変動の影響を受けにくい。このため、半導体メモリ100の製造プロセスの変動が基準範囲内(規格内)である場合において、基準セル20の転送トランジスタRT2のしきい値電圧を、標準状態のメモリセル50の転送トランジスタT1、T2のしきい値電圧と同等に設定することができる。
同様に、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、ドライバトランジスタRD1のしきい値電圧を、標準状態のメモリセル50のドライバトランジスタD1、D2のしきい値電圧と同等の値に設定することができる。半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、負荷トランジスタRL1のしきい値電圧を、標準状態のメモリセル50の負荷トランジスタL1、L2のしきい値電圧と同等の値に設定することができる。ここで、標準状態は、例えば、半導体製造プロセスが所定の範囲でばらつく場合の電気的特性の中央値(typical)を示す状態である。
基準セル20において、トランジスタRT2、RD1は、ハイレベル電圧線HVと接地線VSSとの間に接続ノードND2を介して直列に接続される。トランジスタRL1、RD2は、電源線VDDと接地線VSSの間に接続ノードND2を介して直列に接続される。トランジスタRL1、RD2のゲートは電源線VDDに接続され、負荷トランジスタRL1は常時オフし、ドライバトランジスタRD2は常時オンする。
基準セル20は、オン状態のトランジスタRT2、RD1の抵抗分圧に応じた電圧V2を接続ノードND2に生成する。接続ノードND2は、メモリセル50においてデータを保持する記憶ノードに対応するため、電圧V2は、標準状態のメモリセル50において、ロウレベルを出力するインバータIV1またはインバータIV2の出力ノードの電圧を示す。すなわち、基準セル20は、半導体製造プロセスの変動が基準範囲内である場合に、標準状態のメモリセル50の記憶ノードの電圧を接続ノードND2に生成することができる。
ここで、メモリセル50は、半導体製造プロセスの変動が基準範囲内である場合に、メモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理が、読み出し動作時に反転しないように設計される。このため、接続ノードND2に生成される電圧V2は、メモリセル50の読み出し動作において転送トランジスタT1、T2がオンされたときに、メモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理を反転させない電圧である。
したがって、モニタセル10の電圧V1が電圧V2(基準電圧)と等しくなるようにワード線WLのハイレベル電圧を調整することで、読み出し動作時にメモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理が反転することを抑止することができる。換言すれば、半導体製造プロセスの変動に応じてメモリセル50の電気的特性が変化する場合にも、電圧V1が電圧V2と等しくなるようにワード線WLのハイレベル電圧を調整することで、メモリセル50の読み出しマージンの低下を抑制することができる。
電圧比較回路30は、読み出し動作時、電圧V1、V2を比較し、比較結果を示すワード線制御信号WLCNTを出力する。例えば、電圧比較回路30は、読み出し動作時に、電圧V1が電圧V2より高いとき、ワード線WLのハイレベル電圧を下げるワード線制御信号WLCNTを生成する。電圧比較回路30は、読み出し動作時に、電圧V1が電圧V2より低いとき、ワード線WLのハイレベル電圧を上げるワード線制御信号WLCNTを生成する。
ワード線駆動回路40は、読み出し動作時に、ワード線制御信号WLCNTに応じてワード線WLのハイレベル電圧を調整し、調整したハイレベル電圧をメモリセル50およびモニタセル10に供給する。電圧比較回路30およびワード線駆動回路40は、読み出し動作時のワード線WLの電圧を制御するワード電圧制御回路として機能する。
例えば、電圧V1>電圧V2の検出に基づいてワード線WLのハイレベル電圧が低下すると、モニタセル10の転送トランジスタMT2のオン抵抗が高くなる。これにより、転送トランジスタMT2に流れる電流が減少するため、電圧V1は低下する。電圧V1<電圧V2の検出に基づいてワード線WLのハイレベル電圧が上昇すると、モニタセル10の転送トランジスタMT2のオン抵抗が低くなる。これにより、転送トランジスタMT2に流れる電流が増加するため、電圧V1は上昇する。
このように、電圧比較回路30およびワード線駆動回路40は、電圧V1、V2を比較し、電圧V1、V2の差が小さくなるようにワード線WLのハイレベル電圧を調整する。これにより、電圧V1が電圧V2と等しくなるワード線WLのハイレベル電圧を生成することができる。
なお、モニタセル10および基準セル20を示す等価回路に示す実線の矢印および破線の矢印は、各トランジスタMT2、RT2、ML1、RL1、MD1、RD1のソース、ドレイン間に流れる電流を示す。実線の矢印は、長いほど電流が大きいことを示し、破線の矢印は、電流がほとんど流れないことを示す。この実施形態では、ワード線WLのハイレベル電圧を調整することで、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、転送トランジスタMT2(RT2)に流れる電流を、ドライバトランジスタMD1(RD1)に流れる電流より小さくすることができる。
なお、基準セル20の転送トランジスタRT2のゲートは、ハイレベル電圧線HVではなく、読み出し動作時にハイレベルに設定され、読み出し動作時以外にロウレベルに設定される電圧線に接続されてもよい。例えば、読み出し動作時とは、ワード線WLがハイレベルに設定される期間である。これにより、後述する図4に示す基準セル20Aと同様に、基準セル20をメモリセル50と同じトランジスタ構造(等倍サイズ)にすることが可能になる。この結果、基準セル20の電気的特性のメモリセル50の電気的特性への合わせ込みを容易にすることが可能になる。
以上、この実施形態では、半導体メモリ100は、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、読み出し動作時のワード線WLのハイレベル電圧を、メモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理を反転させない適切な電圧に設定することができる。この結果、半導体製造プロセスの変動による半導体メモリ100の読み出し動作マージンの低下を抑制することができる。
また、基準セル20において、転送トランジスタRT2のサイズは、転送トランジスタT1、T2の等倍に設定され、ドライバトランジスタRD1のサイズは、ドライバトランジスタD1、D2の等倍に設定される。これにより、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、転送トランジスタRT2の電気的特性を、標準状態の転送トランジスタT1、T2の電気的特性にすることができる。また、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、ドライバトランジスタRD1の電気的特性を、標準状態のドライバトランジスタD1、D2の電気的特性にすることができる。この結果、基準セル20は、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、標準状態のメモリセル50の読み出し動作時の記憶ノードのロウレベル側の電圧と等しい電圧V2を生成することができる。
モニタセル10において、転送トランジスタMT2は、メモリセル50の転送トランジスタT1、T2と同じサイズに設定され、ドライバトランジスタMD1は、メモリセル50のドライバトランジスタD1、D2と同じサイズに設定される。これにより、モニタセル10の接続ノードND1の電圧V1を、メモリセル50の記憶ノードの電圧としてモニタすることができ、モニタした電圧V1を電圧比較回路30に供給することができる。
図2は、第2の実施形態に係る半導体メモリの一例を示す。図1と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。例えば、図2に示す半導体メモリ100Aは、SRAMであり、メモリマクロ、メモリチップまたはメモリチップが搭載されたパッケージの形態を有する。半導体メモリ100Aは、モニタセル10A、基準セル20A、電圧比較回路30、ワード線駆動回路40、メモリセルアレイ52、コマンドデコーダ回路60、行選択回路70、列選択回路80、センスアンプ82、アレイ電源回路90およびインバータIVを有する。モニタセル10A、基準セル20A、電圧比較回路30、インバータIVおよびワード線駆動回路40の例は、図4に示される。
メモリセルアレイ52は、マトリックス状に配置される複数のメモリセル50を有する。図2の縦方向に並ぶメモリセル50は、m+1組のビット線対BL、/BL(BL0、/BL0、BL1、/BL1、...、BLm、/BLm)にそれぞれ接続される。図2の横方向に並ぶメモリセル50は、n+1本のワード線WL(WL0、WL1、...、WLn)に接続される。
コマンドデコーダ回路60は、外部端子を介して受信するコマンド信号CMDをデコードし、デコード結果に応じた制御信号を行選択回路70、列選択回路80およびセンスアンプ82等にそれぞれ出力する。行選択回路70は、コマンドデコーダ回路60からの制御信号に基づいて、アドレス端子を介して受信するアドレス信号ADをデコードし、デコード結果に応じてワード線WLのいずれかを選択するワード線イネーブル信号/WLENを出力する。
列選択回路80は、コマンドデコーダ回路60からの制御信号に基づいて、アドレス信号ADをデコードし、デコード結果に応じてビット線対BL、/BLのいずれかを選択する。書き込み動作では、データ端子を介して受信するデータ信号DQが、選択されたビット線対BL、/BLに相補のデータとして伝達される。そして、データ信号DQの論理が、選択されたワード線と選択されたビット線対BL、/BLとに接続されるメモリセル50に書き込まれる。読み出し動作では、選択されたワード線と選択されたビット線対BL、/BLとに接続されるメモリセル50から、選択されたビット線対BL、/BLに相補のデータが読み出される。ビット線対BL、/BLに読み出された相補のデータは、センスアンプ82により増幅され、読み出しデータとしてデータ端子DQに出力される。
アレイ電源回路90は、メモリセル50、モニタセル10A、基準セル20A、電圧比較回路30およびワード線駆動回路40等に電源電圧VDDを供給する。電源電圧VDDは、半導体メモリ100Aに読み出し動作および書き込み動作を実行させるために、メモリセルアレイ52等に供給される電圧である。
モニタセル10Aは、メモリセルアレイ52内の複数のメモリセル50に共通に設けられる。図2に示す例では、モニタセル10Aは、ワード線WLnに接続されるが、他のワード線WLに接続されてもよい。また、モニタセル10Aは、メモリセルアレイ52の周囲に配置される図示しないダミーメモリセルの列の1つを利用して形成されてもよい。この場合、ダミーメモリセルの列は、ダミービット線対に接続される。なお、ダミーメモリセルは、メモリセル50と同じ素子構成であるが、データが読み書きされない。
さらに、モニタセル10Aは、メモリセルアレイ52内に配置される図示しないダミーメモリセルが使用されてもよい。メモリセルアレイ52内に配置されるダミーメモリセルを利用することで、モニタセル10Aの電気的特性を、メモリセル50の電気的特性と同等にすることができる。また、半導体製造プロセスの変動によるモニタセル10Aの電気的特性の変動量を、メモリセル50の電気的特性の変動量と同等にすることができる。
ワード線駆動回路40は、各ワード線WL(WL0、WL1、...、WLn)の各々に対応して設けられる。なお、読み出し動作用にワード線駆動回路40が使用され、書き込み動作用には、別のワード線駆動回路が用意されてもよい。電圧比較回路30は、全てのワード線駆動回路40に共通のワード線制御信号WLCNTを出力する。
図3は、図2のメモリセルアレイ52の一例を示す回路図である。メモリセル50の回路構成は、図1のメモリセル50の回路構成と同じである。図2で説明したように、図3の縦方向に並ぶメモリセル50は、ビット線対BL0、/BL0またはビット線対BL1、/BL1等に接続される。図3の横方向に並ぶメモリセル50は、ワード線WL0またはワード線WL1等に接続される。
図4は、図2の半導体メモリ100の要部の一例を示す回路図である。モニタセル10Aは、転送トランジスタMT1、MT2、ドライバトランジスタMD1、MD2および負荷トランジスタML1、ML2を有する。転送トランジスタMT1、MT2は、メモリセル50の転送トランジスタT1、T2に対応する。ドライバトランジスタMD1、MD2は、メモリセル50のドライバトランジスタD1、D2に対応する。負荷トランジスタML1、ML2は、メモリセル50の負荷トランジスタL1、L2に対応する。
モニタセル10Aの素子構成は、メモリセル50の素子構成と同じであり、モニタセル10Aの素子のレイアウトは、メモリセル50の素子のレイアウトと同じである。すなわち、モニタセル10Aの各トランジスタの素子サイズは、メモリセル50の対応するトランジスタの素子サイズと同じである。このため、図1のモニタセル10と同様に、モニタセル10Aの電気的特性をメモリセル50の電気的特性と同等にすることができる。
一方、モニタセル10Aの配線の一部は、メモリセル50の配線と相違する。例えば、転送トランジスタMT1のゲートと、ソースおよびドレインの一方とは、電源線VDDに接続される。転送トランジスタMT2のゲートは、ワード線WLnに接続される。転送トランジスタMT2のソースおよびドレインの一方は、電源線VDDに接続される。また、モニタセル10Aにおいて、インバータIVM1の出力ノードおよびインバータIVM2の入力ノードは、接続ノードND1を介して電圧比較回路30に接続される。
モニタセル10Aの転送トランジスタMT2は、ワード線WLがロウレベルの期間、オフする。このため、ワード線WLがロウレベルの期間に転送トランジスタMT1を介して供給される電源電圧VDDにより、モニタセル10Aを“1”記憶状態に設定することができる。換言すれば、ワード線WLがハイレベルに遷移するメモリセル50のアクセスの開始時に、モニタセル10Aを“1”記憶状態に設定することができる。
ここで、素子のレイアウトが同じとは、例えば、活性領域(ソース領域およびドレイン領域)のレイアウトが同じ場合を含み、ゲートのレイアウトが同じ場合を含む。また、素子レイアウトが同じとは、トランジスタに接続されるコンタクトパターンが同じ場合を含んでもよく、あるいは、トランジスタに接続される配線の少なくとも一部のレイアウトが同じ場合等を含んでもよい。このように、素子のレイアウトが同じとは、モニタセル10Aのレイアウトがメモリセル50のレイアウトと完全に同一であることを示すものではない。
素子のレイアウトを同一または同等にすることにより、寄生成分を含めたメモリセル50およびモニタセル10Aの電気的特性および動作特性を、互いに同等にすることができる。ここで、電気的特性および動作特性が同等になるとは、転送トランジスタおよびドライバトランジスタがともにオン状態のときの抵抗分圧比が、メモリセル50とモニタセル10Aとで同じ場合、実質的に同じ場合、または、強い相関関係を有する場合等を含む。
基準セル20Aは、転送トランジスタRT1、RT2、ドライバトランジスタRD1、RD2および負荷トランジスタRL1、RL2を有する。転送トランジスタRT1、RT2は、メモリセル50の転送トランジスタT1、T2に対応する。ドライバトランジスタRD1、RD2は、メモリセル50のドライバトランジスタD1、D2に対応する。負荷トランジスタRL1、RL2は、メモリセル50の負荷トランジスタL1、L2に対応する。
基準セル20Aの素子構成は、メモリセル50の素子構成と同じであり、基準セル20Aの素子のレイアウトは、メモリセル50の素子のレイアウトの等倍である。すなわち、基準セル20Aの各トランジスタの素子サイズは、メモリセル50の対応するトランジスタの素子サイズの等倍(例えば、2倍)である。このため、図1の基準セル20と同様に、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、基準セル20Aの電気的特性を、標準状態のメモリセル50の電気的特性と同等にすることができる。
一方、基準セル20Aの配線の一部は、メモリセル50の配線と相違する。例えば、転送トランジスタRT1のゲートと、ソースおよびドレインの一方とは、電源線VDDに接続される。転送トランジスタRT2のゲートは、インバータIVの出力に接続され、転送トランジスタRT2のソースおよびドレインの一方は、電源線VDDに接続される。また、基準セル20Aにおいて、インバータIVR1の出力ノードおよびインバータIVR2の入力ノードは、接続ノードND2を介して電圧比較回路30に接続される。
インバータIVは、ワード線イネーブル信号/WLENを受け、ワード線イネーブル信号/WLENの論理を反転した信号を転送トランジスタRT2のゲートに出力する。ワード線イネーブル信号/WLENの論理を反転した信号は、ワード線信号WLと同じ論理の信号である。図4では、ワード線駆動回路40に供給されるワード線イネーブル信号/WLENがインバータIV2の入力に供給される。しかしながら、図2に示したように、ワード線駆動回路40に供給されない単独のワード線イネーブル信号/WLENがインバータIV2の入力に供給されてもよい。
ワード線イネーブル信号/WLENの論理を反転した信号を転送トランジスタRT2のゲートに供給することで、ワード線イネーブル信号/WLENのハイレベル期間に、転送トランジスタRT2をオフすることができる。これにより、転送トランジスタRT1を介して供給される電源電圧VDDにより、基準セル20Aを、“1”記憶状態に設定することができる。換言すれば、ワード線WLがハイレベルに遷移するメモリセル50のアクセスの開始時に、基準セル20Aを“1”記憶状態に設定することができる。
なお、インバータIVの代わりにワード線駆動回路40と同じ回路構成の別のワード線駆動回路(例えば、素子サイズが同じレプリカ)が配置されてもよい。別のワード線駆動回路は、ワード線駆動回路40と同様に、ワード線イネーブル信号/WLENを受け、ワード線信号WLを出力する。なお、ワード線駆動回路40のトランジスタN1に対応する別のワード線駆動回路のトランジスタN1において、例えば、ソース、ドレインの一方は、ワード線WLに接続され、ソース、ドレインの他方は、電源線VDD等のハイレベル電圧線に接続される。
インバータIVの代わりに別のワード線駆動回路が配置される場合、基準セル20Aの転送トランジスタRT2のゲートは、別のワード線駆動回路から出力されるワード線信号WLを受ける。なお、各ワード線駆動回路40に接続されるワード線WLに付加される負荷と同等の負荷が、別のワード線駆動回路から出力されるワード線信号WLを伝送するワード線WLに接続されてもよい。これにより、モニタセル10Aの転送トランジスタMT2のゲートで受けるワード線信号WLのタイミングと、基準セル20Aの転送トランジスタRT2のゲートで受ける別のワード線駆動回路からのワード線信号WLのタイミングとを、ほぼ同じにすることができる。
電圧比較回路30は、アンプ31、帰還容量32および抵抗33、34を有する。アンプ31の-入力は、抵抗33を介して接続ノードND1の電圧V1を受ける。アンプ31の+入力は、抵抗34を介して接続ノードND2の電圧V2を受ける。帰還容量32は、アンプ31の出力と-入力との間に接続される。抵抗33および帰還容量32は、アンプ31を安定して動作させるための時定数として機能する。抵抗34は、抵抗33による入力電圧差のオフセットをなくすために配置される。そして、アンプ31は、電圧V1、V2に応じてワード線制御信号WLCNTを出力する。
電圧比較回路30は、図1の電圧比較回路30と同様に、読み出し動作時に、電圧V1が電圧V2より高いとき、ワード線WLのハイレベル電圧を下げるワード線制御信号WLCNTを生成する。電圧比較回路30は、読み出し動作時に、電圧V1が電圧V2より低いとき、ワード線WLのハイレベル電圧を上げるワード線制御信号WLCNTを生成する。なお、図1の電圧比較回路30の回路構成は、図4に示す電圧比較回路30の回路構成と相違されてもよい。
ワード線駆動回路40は、ワード線イネーブル信号/WLENを受け、ワード線信号WL(WL0-WLn)を出力するインバータIVDと、ワード線制御信号線WLCNTとワード線WLとの間にダイオード接続されたトランジスタN1とを有する。トランジスタN1は、ソース、ドレインの一方とゲートとがワード線WLに接続され、ソース、ドレインの他方がアンプ31の出力に接続される。
ワード線駆動回路40は、読み出し動作時に、ロウレベルのワード線イネーブル信号/WLENを受け、インバータIVDからハイレベルのワード線信号WLをワード線WLに出力する。このとき、トランジスタN1により、ワード線WLのハイレベルは、ワード線制御信号WLCNTの電圧値が高いほど高くなり、ワード線制御信号WLCNTの電圧が低いほど低くなる。すなわち、ワード線駆動回路40は、ワード線制御信号WLCNTの電圧に応じてワード線WLのハイレベル電圧を調整し、調整したハイレベル電圧をメモリセル50およびモニタセル10Aに供給することができる。
電圧比較回路30およびワード線駆動回路40の動作は、図1で説明した動作と同様である。すなわち、電圧比較回路30およびワード線駆動回路40は、電圧V1、V2を比較し、電圧V1、V2の差が小さくなるようにワード線WLのハイレベル電圧を調整することができる。
以上、この実施形態においても上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、半導体メモリ100Aは、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、読み出し動作時のワード線WLのハイレベル電圧を、メモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理を反転させない適切な電圧に設定することができる。この結果、半導体製造プロセスの変動による半導体メモリ100Aの読み出し動作マージンの低下を抑制することができる。
さらに、この実施形態では、モニタセル10Aの素子構成およびレイアウトは、メモリセル50の素子構成およびレイアウトと同じであり、モニタセル10Aの各トランジスタの素子サイズは、メモリセル50の対応するトランジスタの素子サイズと同じである。これにより、モニタセル10Aの電気的特性を、高い精度でメモリセル50の電気的特性と同等にすることができる。
また、基準セル20Aの素子構成は、メモリセル50の素子構成と同じである。基準セル20Aの素子のレイアウトは、メモリセル50の素子のレイアウトの等倍であり、基準セル20Aの素子サイズは、メモリセル50の素子サイズの等倍である。これにより、半導体製造プロセスの変動にかかわりなく、基準セル20Aの電気的特性を、高い精度で標準状態のメモリセル50の電気的特性と同等にすることができる。
できる。
また、基準セル20Aの転送トランジスタRT2のゲートにワード線イネーブル信号/WLENの論理を反転した信号を供給することで、ワード線イネーブル信号/WLENのハイレベル期間に、転送トランジスタRT2をオフすることができる。これにより、メモリセル50の電気的特性と同等の電気的特性を有する基準セル20Aを、ワード線WLがハイレベルに遷移するメモリセル50のアクセスの開始時に“1”記憶状態に設定することができる。
図5は、第3の実施形態に係る半導体メモリの一例を示すブロック図である。図2と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。例えば、図5に示す半導体メモリ100Bは、SRAMであり、メモリマクロ、メモリチップまたはメモリチップが搭載されたパッケージの形態を有する。半導体メモリ100Bは、複数のモニタセル10Aと電圧平均化回路25とを有することを除き、図2に示した半導体メモリ100Aと同様の回路構成である。
例えば、複数のモニタセル10Aは、メモリセルアレイ52の両側に配置され、ワード線WL(WL0、WLn)にそれぞれ接続される。各モニタセル10Aは、図4に示したモニタセル10Aと同じ回路構成であり、転送トランジスタMT2のゲートが所定のワード線WLに接続され、接続ノードND1に電圧V1(V11、V12、V13、V14)を生成する。
例えば、複数のモニタセル10Aは、メモリセルアレイ52の両側に配置される図示しないダミーメモリセルの列を利用して形成されてもよい。さらに、複数のモニタセル10Aは、メモリセルアレイ52の中に配置される図示しないダミーメモリセルが使用されてもよい。なお、モニタセル10Aが接続されるワード線WLの位置および数は、図5に示す例に限定されない。
電圧平均化回路25は、複数のモニタセル10Aにより生成される電圧V11、V12、V13、V14を受信する。電圧平均化回路25は、電圧V11、V12、V13、V14の平均電圧を取得し、取得した平均電圧を電圧AV1として電圧比較回路30に出力する。電圧比較回路30は、電圧V1の代わりに電圧AV1を受けることを除き、図4の電圧比較回路30と同様に動作する。
この実施形態では、複数のモニタセル10Aを、メモリセルアレイ52の周囲または内部に配置することで、メモリセルアレイ52内の複数のメモリセル50の記憶ノードの平均的な電圧をモニタすることができる。
図6は、図5の電圧平均化回路25の一例を示す回路図である。電圧平均化回路25は、アンプ27とアンプ27の+入力と電圧線V11、V12、V13、V14との間にそれぞれ接続された抵抗R11、R12、R13、R14とを有する。例えば、抵抗R11、R12、R13、R14の抵抗値は互いに同じである。アンプ27は、出力電圧が-入力に帰還されるが、帰還抵抗が挿入されない。このため、アンプ27の利得は1になり、電圧V11、V12、V13、V14を平均化した電圧を、電圧AV1として出力することができる。なお、モニタセル10Aの数を増やす場合、モニタセル10Aの数に応じた抵抗を電圧平均化回路25に並列に配置すればよい。
以上、この実施形態においても上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、複数のモニタセル10Aを、メモリセルアレイ52の周囲または内部に配置することで、複数のメモリセル50の記憶ノードの平均的な電圧をモニタすることができる。これにより、半導体メモリ100Bは、複数のメモリセル50の記憶ノードの平均的な電圧に基づいて、読み出し動作時のワード線WLのハイレベル電圧を、メモリセル50の記憶ノードに保持されたデータの論理を反転させない適切な電圧に設定することができる。この結果、半導体製造プロセスの変動による半導体メモリ100Bの読み出し動作マージンの低下を、複数のメモリセル50で平均的に抑制することができる。
図7は、第4の実施形態に係る半導体メモリの要部の一例を示す。図4および図5と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。図7に示す半導体メモリ100Cは、SRAMであり、メモリマクロ、メモリチップまたはメモリチップが搭載されたパッケージの形態を有する。半導体メモリ100Cは、ワード線駆動回路40の代わりにワード線駆動回路40Cを有することを除き、図5に示した半導体メモリ100Bと同様の回路構成である。モニタセル10A、基準セル20Aおよび電圧比較回路30は、図4と同様の回路構成である。
電圧平均化回路25は、図5と同様に、メモリセルアレイ52の周囲に配置される複数のモニタセル10Aからの電圧V(V11-V14)の平均電圧を電圧AV1として電圧比較回路30に出力する。
ワード線駆動回路40Cは、インバータIVDの出力とワード線WL(WL0-WLn)との間に配置されたスイッチSWと、スイッチSWを制御するインバータIVとを有する。例えば、スイッチSWは、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)伝達ゲートである。スイッチSWは、読み出し動作時にロウレベルに変化する読み出しイネーブル信号/RDENのロウレベル期間にオンし、インバータIVDの出力をワード線WLに接続する。スイッチSWは、読み出しイネーブル信号/RDENのハイレベル期間にオフし、インバータIVDの出力とワード線WLとの接続を遮断する。
例えば、読み出しイネーブル信号/RDENは、読み出し動作において、ワード線イネーブル信号/WLENのロウレベルへの変化後、所定時間遅れてロウレベルに変化する。読み出し動作において、ワード線イネーブル信号/WLENのロウレベルの変化によりワード線WLの電圧が上昇を開始してから、ワード線制御信号WLCNTの電圧が安定するまでには、時間的遅延がある。
複数のモニタセル10Aからの電圧V11-V14を電圧平均化回路25により平均化する場合、電圧平均化回路25が出力する電圧AV1は、全ての電圧V11-V14が電圧平均化回路25に届くまで安定しないおそれがある。そして、電圧AV1が安定しない場合、電圧比較回路30が出力するワード線制御信号WLCNTの電圧が安定しないため、メモリセル50に供給されるワード線WLのハイレベルが安定しないおそれがある。
そこで、この実施形態では、読み出しイネーブル信号/RDENおよびスイッチSWにより、ワード線制御信号WLCNTの電圧が安定してからワード線WLにハイレベルを伝達する。これにより、安定したワード線WLのハイレベルをメモリセル50に供給することができる。これにより、ワード線制御信号WLCNTの電圧変動に応じて半導体メモリ100Cの読み出し動作マージンが低下することを抑止することができる。
なお、ワード線WLがハイレベルに駆動されてからワード線制御信号WLCNTの電圧が安定するまでの遅れは、図4に示した単一のモニタセル10Aを使用する場合にも発生する。このため、図4に示す半導体メモリ100Aにおいて、ワード線駆動回路40の代わりにワード線駆動回路40Cが配置されてもよい。この場合にも、ワード線制御信号WLCNTの電圧変動に応じて半導体メモリ100Aの読み出し動作マージンが低下することを抑止することができる。
以上、この実施形態においても上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、スイッチSWにより、ワード線制御信号WLCNTの電圧が安定するまで、メモリセル50へのワード線WLのハイレベルの供給を遅らせる。これにより、読み出し動作において、ワード線制御信号WLCNTの電圧変動に応じてワード線WLのハイレベル電圧が変動することを抑止することができ、半導体メモリ100Cの読み出し動作マージンが低下することを抑止することができる。
本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10、10A モニタセル
20、20A 基準セル
25 電圧平均化回路
27 アンプ
30 電圧比較回路
31 アンプ
32 帰還容量
33、34 抵抗
40、40C ワード線駆動回路
50 メモリセル
52 メモリセルアレイ
60 コマンドデコーダ回路
70 行選択回路
80 列選択回路
82 センスアンプ
90 アレイ電源回路
100、100A、100B、100C 半導体メモリ
AD アドレス信号
AV1 電圧
BL ビット線
CMD コマンド信号
D1、D2 ドライバトランジスタ
DQ データ端子
HV ハイレベル電圧線
IV、IV1、IV2 インバータ
IVD インバータ
IVM1、IVM2 インバータ
IVR1、IVR2 インバータ
L1、L2 負荷トランジスタ
MD1、MD2 ドライバトランジスタ
ML1、ML2 負荷トランジスタ
MT1、MT2 転送トランジスタ
N1 トランジスタ
ND1、ND2 接続ノード
RD1、RD2 ドライバトランジスタ
/RDEN 読み出しイネーブル信号
RL1、RL2 負荷トランジスタ
RT1、RT2 転送トランジスタ
SW スイッチ
T1、T2 転送トランジスタ
V1、V11-V14、V2 電圧
VDD 電源線
VSS 接地線
WL、WL0-WLn ワード線
WLCNT ワード線制御信号
/WLEN ワード線イネーブル信号

Claims (11)

  1. 一対のドライバトランジスタと、ゲートがワード線に接続された一対の転送トランジスタとを含むメモリセルと、
    前記転送トランジスタと同じサイズでゲートが前記ワード線に接続された第1トランジスタと、前記ドライバトランジスタと同じサイズの第2トランジスタとを含み、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続されたモニタセルと、
    前記転送トランジスタよりサイズが大きい第3トランジスタと、前記ドライバトランジスタよりサイズが大きい第4トランジスタとを含み、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続された基準セルと、
    前記メモリセルからデータを読み出す読み出し動作時に、オン状態の前記第1トランジスタとオン状態の前記第2トランジスタとを接続する第1接続ノードの第1電圧と、オン状態の前記第3トランジスタとオン状態の前記第4トランジスタとを接続する第2接続ノードの第2電圧との差が小さくなるように、前記ワード線のハイレベル電圧を調整するワード電圧制御回路と、
    を有する半導体メモリ。
  2. 前記第3トランジスタのゲートは、前記ワード線の電圧変化と同じ変化をする制御電圧線に接続される
    請求項1に記載の半導体メモリ。
  3. 前記第3トランジスタのサイズは、前記転送トランジスタのサイズの等倍であり、
    前記第4トランジスタのサイズは、前記ドライバトランジスタのサイズの等倍である
    請求項1または請求項2に記載の半導体メモリ。
  4. 前記モニタセルの素子構成は、前記メモリセルの素子構成と同じであり、
    前記モニタセルの素子サイズは、前記メモリセルの素子サイズと同じであり、
    前記基準セルの素子構成は、前記メモリセルの素子構成と同じであり、
    前記基準セルの素子サイズは、前記メモリセルの素子サイズの等倍である
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体メモリ。
  5. 前記モニタセルの素子のレイアウトは、前記メモリセルの素子のレイアウトと同じであり、
    前記基準セルの素子のレイアウトは、前記メモリセルの素子のレイアウトの等倍である
    請求項4に記載の半導体メモリ。
  6. 前記ワード電圧制御回路は、
    前記読み出し動作時に、前記第1電圧が前記第2電圧より高いとき、前記ワード線のハイレベル電圧を下げるワード線制御信号を生成し、前記第1電圧が前記第2電圧より低いとき、前記ワード線のハイレベル電圧を上げる前記ワード線制御信号を生成する電圧比較回路と、
    前記読み出し動作時に、前記ワード線制御信号に応じて、前記ワード線の電圧を調整するワード線駆動回路と、
    を有する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の半導体メモリ。
  7. 前記ワード線駆動回路は、
    前記ワード線を駆動するワード線ドライバと、
    前記ワード線ドライバの出力にゲートとドレインとが接続され、ソースで前記ワード線制御信号を受けるトランジスタと、
    を有する請求項6に記載の半導体メモリ。
  8. 前記ワード線駆動回路は、前記読み出し動作時に、前記電圧比較回路の動作が安定した後、前記ワード線ドライバの出力を前記ワード線に接続するスイッチを有する
    請求項7に記載の半導体メモリ。
  9. 複数の前記ワード線のそれぞれに接続された複数の前記メモリセルと、
    2以上の所定数の前記ワード線に前記第1トランジスタのゲートがそれぞれ接続された複数の前記モニタセルと、
    複数の前記モニタセルの前記第1接続ノードから生成される前記第1電圧の平均を取得する電圧平均化回路と、を有し、
    前記ワード電圧制御回路は、前記第1接続ノードの電圧の代わりに前記電圧平均化回路が取得した平均電圧を受け、前記平均電圧と前記第2電圧との差が小さくなるように、前記ワード線のハイレベル電圧を調整する
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の半導体メモリ。
  10. 前記ワード電圧制御回路は、前記第1電圧と前記第2電圧との差に応じて調整された前記ハイレベル電圧の出力ノードを前記ワード線に接続するスイッチを有し、
    前記スイッチは、前記読み出し動作において、前記電圧平均化回路が前記平均電圧を取得した後にオンする
    請求項9に記載の半導体メモリ。
  11. 一対のドライバトランジスタと、ゲートがワード線に接続された一対の転送トランジスタとを含むメモリセルと、前記転送トランジスタと同じサイズでゲートが前記ワード線に接続された第1トランジスタと、前記ドライバトランジスタと同じサイズの第2トランジスタとを含み、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続されたモニタセルと、前記転送トランジスタよりサイズが大きい第3トランジスタと、前記ドライバトランジスタよりサイズが大きい第4トランジスタとを含み、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタとが第1電圧線と接地線との間に直列に接続された基準セルと、を有する半導体メモリの動作方法であって、
    前記メモリセルからデータを読み出す読み出し動作時に、オン状態の前記第1トランジスタとオン状態の前記第2トランジスタとを接続する第1接続ノードの第1電圧と、オン状態の前記第3トランジスタとオン状態の前記第4トランジスタとを接続する第2接続ノードの第2電圧との差が小さくなるように、前記ワード線のハイレベル電圧を調整する
    半導体メモリの動作方法。
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