JP2022175819A - 保持装置 - Google Patents

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JP2022175819A
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翔太 齊藤
Shota Saito
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Abstract

【課題】保持面における温度制御性を向上させることができる保持装置を提供する。【解決手段】静電チャックは、保持面と、保持面とは反対側に設けられる下面と、保持面と下面の間又は下面上にて、Z軸方向と略直交する平面上に配置されるヒータ電極とを備える板状部材10と、上面と、上面とは反対側に設けられる下面とを備えるベース部材20と、板状部材10の下面とベース部材20の上面との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層40とを備え、板状部材10の保持面上に対象物を保持する。ヒータ電極は、複数のゾーンに区画された加熱ゾーン61、62、63毎に配置される。接合層40は、各加熱ゾーン61、62、63に合わせて分割されている部分を含む。【選択図】図5

Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
保持装置に関する従来技術として、例えば、特許文献1に、対象物を保持面に保持する静電パック(第1部材)と、温度制御ベース(第2部材)と、静電パックと温度制御ベースとを接合する接着層(接合層)とを備える静電チャック(保持装置)が開示されている。この静電チャックでは、静電パックと温度制御ベースとを接合する際、接着層が硬化中に接着層から発生する揮発性ガスが接着層内に閉じ込められないように、接着層を分割することにより、揮発性ガスを静電チャックと温度制御ベースとの間から逃がすようにしている。
特開2018-137480号公報
ここで、保持装置では、第1部材の保持面における温度制御を精度良く行うために、第1部材に複数の発熱抵抗体を設けて、各発熱抵抗体を複数のゾーンに区画された加熱ゾーン毎に配置する場合がある。このような場合、上記の保持装置のように接合層を分割すると、各加熱ゾーンと接合層の分割エリアとが一致せず、接合層の分割部分での熱伝達が悪化して、加熱ゾーン毎の温度調整の効果を十分に得ることができずに、第1部材の保持面における温度制御を精度良く行うことができないおそれがある。なお、接合層が分割されていない場合には、各加熱ゾーンの境界において、温度勾配が小さくなって明確な温度差が生じにくくなるため、各加熱ゾーンにおける温度制御を精度良く行うことができずに、第1部材の保持面における温度制御を精度良く行うことができないおそれがある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、保持面における温度制御性を向上させることができる保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
第1の面と、前記第1の面とは第1の方向にて反対側に設けられる第2の面と、前記第1の面と前記第2の面の間、または前記第2の面にて、前記第1の方向と略直交する平面上に配置される発熱抵抗体とを備える第1部材と、
第3の面と、前記第3の面とは前記第1の方向にて反対側に設けられる第4の面とを備える第2部材と、
前記第1部材の前記第2の面と前記第2部材の前記第3の面との間に配置され、前記第1部材と前記第2部材とを接合する接合層とを備え、
前記第1部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
前記発熱抵抗体は、複数のゾーンに区画された加熱ゾーン毎に配置されており、
前記接合層は、前記各加熱ゾーンに合わせて分割されている部分を含むことを特徴とする。
この保持装置では、対象物を保持する第1部材に備わる発熱抵抗体が複数のゾーンに区画された加熱ゾーン毎に配置され、第1部材と第2部材とを接合する接合層が、各加熱ゾーンに合わせて分割されている部分を含んでいる。なお、発熱抵抗体は、加熱ゾーン毎に独立して制御される。これにより、各加熱ゾーンの境界に沿って接合層が分割され、接合層の分割部分では、第1部材と接合層が接触しなくなる。そのため、接合層の分割部分、つまり各加熱ゾーンの境界において、第1部材と接合層との間の熱伝達が悪化する。従って、各加熱ゾーンの境界において、温度勾配が大きくなって明確な温度差が生じるため、各加熱ゾーンにおける温度制御を精度良く行うことができるので、保持面における温度制御性(解像度)を向上させることができる。
上記した保持装置において、
分割された前記接合層同士の間には隙間があり、
前記隙間は、前記第1の方向から見たとき、前記発熱抵抗体と重なり合わないことが好ましい。
このように、分割された接合層同士の間に存在する隙間を配置することにより、各加熱ゾーンの境界に精度良く対応させて接合層を分割することができる。これにより、各加熱ゾーンと接合層の分割エリアとを精度良く一致させることができるため、各加熱ゾーンの境界において、より明確に温度差が生じるので、各加熱ゾーンにおける温度制御性(解像度)を一層向上させることができる。
上記した保持装置において、
前記第2部材には、前記第3の面と前記第4の面とを貫通する貫通孔が形成され、
前記接合層には、前記第1の方向で前記貫通孔に連通する孔が形成されており、
前記隙間のうち前記孔に繋がっているものは、前記孔の近傍にて接着剤が充填されて閉塞されていることが好ましい。
これにより、第1の面において、高温になりやすい貫通孔周辺では、分割された接合層同士の間に存在する隙間に充填された接着剤により、第2部材と第1部材との熱伝達が促進されるため、貫通孔周辺での温度上昇を抑制することができる。
また、貫通孔が、端子孔や温度センサ孔など大気と繋がる孔の場合には、接着剤によって大気との繋がりが遮断されるため、分割された接合層同士の間に存在する隙間を気密(真空)に維持することができる。
上記した保持装置において、
前記接着剤は、付加反応型の接着剤であることが好ましい。
このように、接着剤として、縮合反応型でなく付加反応型の接着剤を使用することにより、接着剤の硬化反応時にガスが発生して収縮しないため、分割された接合層同士の間に存在する隙間を確実に気密に閉塞するとともに、接着剤によって隙間を閉塞した部分における熱伝達をより促進することができる。
本開示によれば、保持面における温度制御性を向上させることができる保持装置を提供することができる。
実施形態の静電チャックの概略斜視図である。 実施形態の静電チャックのXZ断面の概略構成図である。 板状部材における加熱ゾーンとヒータ電極の位置関係を示す図である。 接合層の平面図である。 実施形態の静電チャックの分解斜視図である。 変形例の板状部材における加熱ゾーンの一部を示す図である。 変形例の接合層の一部を示す図である。
本開示に係る実施形態である保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、例えば、成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置など)やエッチング装置(プラズマエッチング装置など)といった半導体製造装置に使用される静電チャックを例示する。
本実施形態の静電チャック1について、図1~図5を参照しながら説明する。本実施形態の静電チャック1は、半導体ウエハW(対象物)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば、半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウエハWを固定するために使用される。図1に示すように、静電チャック1は、板状部材10と、ベース部材20と、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層40とを有する。なお、板状部材10は本開示の「第1部材」の一例であり、ベース部材20は本開示の「第2部材」の一例である。
なお、以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示すようにXYZ軸を定義する。ここで、Z軸は、静電チャック1の軸線方向(図1において上下方向)の軸であり、X軸とY軸は、静電チャック1の径方向の軸である。そして、Z軸方向は、本開示の「第1の方向」の一例である。
板状部材10は、図1に示すように、円盤状の部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられるが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
また、板状部材10の直径は、上段部が例えば150mm~300mm程度であり、下段部が例えば180mm~350mm程度である。板状部材10の厚さは、例えば2mm~6mm程度である。なお、板状部材10の熱伝導率は、10W/mK~50W/mK(より好ましくは、18W/mK~30W/mK)の範囲内が望ましい。
図1、図2に示すように、板状部材10は、半導体ウエハWを保持する保持面11と、板状部材10の厚み方向(Z軸方向に一致する方向、上下方向)について保持面11とは反対側に設けられる下面12とを備えている。そして、下面12側に円筒形状の有底孔15が形成されている。この有底孔15としては、例えば、板状部材10に配置されている内部電極(チャック電極、ヒータ電極など)に電気的に接続する端子パッドが配置される端子孔や、板状部材10の温度を測定する温度センサが配置されるセンサ孔などがある。なお、保持面11は本開示の「第1の面」の一例であり、下面12は本開示の「第2の面」の一例である。
このような板状部材10の内部には、図2に示すように、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン、白金等)により形成されたチャック電極50が設けられている。Z軸方向視でのチャック電極50の形状は、例えば略円形である。このチャック電極50に対して図示しない電源から電力が供給されることによって、静電引力(吸着力)が発生し、この静電引力により半導体ウエハWが板状部材10の保持面11に吸着固定される。
また、板状部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン、白金等)により形成されたヒータ電極51,52,53が設けられている。これらのヒータ電極51,52,53は、図3に示すように、同一平面上に、Z軸方向視で同心円状に設けられた複数(本実施形態では3つ)の加熱ゾーン61,62,63にそれぞれ配置されている。すなわち、板状部材10の軸中心を含む1つの円形の加熱ゾーン61にヒータ電極51が配置され、加熱ゾーン61の外周側を帯状に囲む円環状の加熱ゾーン62にヒータ電極52が配置され、加熱ゾーン62の外周側を帯状に囲む円環状の加熱ゾーン63にヒータ電極53が配置されている。
なお、ヒータ電極51,52,53は、例えば、線幅が0.1mm~10mm程度、厚さ(Z軸方向の寸法)が、0.02mm~3mm程度の長尺の発熱ラインから構成されている。そして、ヒータ電極51,52,53は、加熱ゾーン61,62,63の形状に合わせたパターンに形成されている。具体的には、ヒータ電極51は、円形の加熱ゾーン61の形状に合わせて、円形となっている。また、ヒータ電極52,53は、円環状の加熱ゾーン62,63の形状に合わせて、内周や外周の湾曲に沿うように湾曲した形状を有するとともに、周方向の一端にてU字状に曲がっている。そして、これらのヒータ電極51,52,53に図示しない電源から別々に電力が供給されることによって、ヒータ電極51,52,53が独立して制御され、加熱ゾーン61,62,63ごとに温度調整が行われることにより、保持面11に保持された半導体ウエハWを均一に加熱するようになっている。
ベース部材20は、図1、図2に示すように円柱状、詳しくは、直径の異なる2つの円柱が、大きな直径の円柱状の上面部の上に小さな直径の円柱状の下面部が載せられるようにして、中心軸を共通にして重ねられて形成された段付きの円柱状である。このベース部材20は、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されていることが好ましいが、金属以外(例えば、セラミックス等)であってもよい。
そして、ベース部材20は、上面21と、ベース部材20(板状部材10)の中心軸方向(すなわち、Z軸方向)について上面21とは反対側に設けられる下面22と、を備えている。なお、上面21は本開示の「第3の面」の一例であり、下面22は本開示の「第4の面」の一例である。
ベース部材20の直径は、上段部が例えば150mm~300mm程度であり、下段部が例えば180mm~350mm程度である。また、ベース部材20の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば20mm~50mm程度である。なお、ベース部材20(アルミニウムを想定)の熱伝導率は、板状部材10よりも大きく、180W/mK~250W/mK(好ましくは、230W/mK程度)の範囲内が望ましい。
また、図2に示すように、ベース部材20には、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すための冷媒流路23が形成されている。そして、冷媒流路23は、ベース部材20の下面22に設けられた不図示の供給口と排出口とに接続しており、供給口からベース部材20に供給された冷媒が、冷媒流路23内を流れて排出口からベース部材20の外へ排出される。このようにして、ベース部材20の冷媒流路23内に冷媒を流すことにより、ベース部材20が冷却され、これにより、接合層40を介して板状部材10が冷却される。
そして、ベース部材20には、上面21と下面22との間を厚み方向(Z軸方向、図2において上下方向)に貫通する円筒形状の貫通孔25が形成されている。なお、この貫通孔25は、有底孔15と同軸で同等の内径を有している。
接合層40は、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合している。この接合層40を介して、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21とが熱的に接続されている。接合層40は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着材により構成されている。なお、接合層40の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.1mm~5.0mm程度である。また、接合層40の熱伝導率は、例えば1.0W/mKである。なお、接合層40(シリコーン系樹脂を想定)の熱伝導率は、0.1W/mK~2.0W/mK(好ましくは、0.5W/mK~1.5W/mK)の範囲内が望ましい。
この接合層40には、図2、図4に示すように、有底孔15と貫通孔25とを連通させる孔45が形成されている。つまり、有底孔15と貫通孔25との間に、円筒形状の孔45が形成されている。孔45は、有底孔15及び貫通孔25と同軸である。孔45の直径は、有底孔15及び貫通孔25よりも大きい。有底孔15と孔45と貫通孔25とは、Z軸方向(静電チャック1の軸線方向)に連なって配置されている。そして、図2に示すように、有底孔15と孔45と貫通孔25とによって、端子パッド及び給電端子などが配置される端子孔や、温度センサ及び配線などが配置される温度センサ孔などが形成されている。
なお、本実施形態では、接合層40に、端子孔や温度センサ孔などの有底孔15に対応する孔45のみを例示しているが、静電チャック1にリフトピン挿入孔やガス孔などが設けられている場合、接合層40には、リフトピン挿入孔やガス孔などに対応する孔が形成される。なお、リフトピン挿入孔やガス孔が設けられる場合は、板状部材10には有底孔15ではなく貫通孔が設けられる。
また、接合層40は、図4に示すように、板状部材10に形成される各加熱ゾーン61,62,63に合わせて分割されており、分割された接合層同士の間に円周状の隙間41,42が存在する。すなわち、図5に示すように、接合層40の隙間41は、加熱ゾーン61,62の境界を含むようにその境界の真下に位置し、接合層40の隙間42は、加熱ゾーン62,63の境界を含むようにその境界の真下に位置している。これらの隙間41,42は、例えば、シート状の接合層40を隙間形状に合わせて切り抜くことにより形成することができる。これにより、Z軸方向視で、隙間41,42は、ヒータ電極51,52,53と重なり合わないようになっている。これらの隙間41,42の幅は、例えば、1.0mm~5.0mm程度である。なお、本実施形態では、隙間42の一部に孔45が形成されている。
そして、接合層40に形成された孔45に繋がる隙間42は、孔45の近傍にて接着剤46が充填されて閉塞されている。なお、孔の近傍とは、例えば2.0mm程度を意味する。この接着剤46は、付加反応型の接着剤であり、硬化前はペースト状(粒状)のものである。隙間42の1つの箇所に対して、接着剤46を、例えば、隙間42に沿って2mm~5mm程度の長さ(体積では、例えば1.0mm~2.5mm程度)充填すればよい。このように接着剤46として、縮合反応型でなく付加反応型の接着剤を使用しているので、接着剤46の硬化反応時にガスが発生して収縮しない。そのため、隙間42を確実に気密に閉塞するとともに、接着剤46によって隙間42を閉塞した部分における熱伝達を促進することができる。なお、接着剤46は、接合層40と同じ材料であっても良いし、異なる材料でも良い。
上記のような構成を有する静電チャック1では、保持面11における温度制御を精度良く行うために、板状部材10に複数のヒータ電極51,52,53を設けて、各ヒータ電極51,52,53を複数のゾーンに区画された各加熱ゾーン61,62,63にそれぞれ配置している。そして、接合層40を、各加熱ゾーン61,62,63に合わせて分割し、分割した接合層同士の間に円周状の隙間41,42を設け、その隙間41,42を各各加熱ゾーン61,62,63の境界に合わせて配置している。そのため、Z軸方向視で、隙間41,42が、加熱ゾーン61,62,63の境界を含むように配置され、ヒータ電極51,52,53のいずれにも重なり合わない。
従って、各加熱ゾーン61,62,63の境界に沿って接合層40が分割され、接合層40の分割部分、つまり隙間41,42の部分では、板状部材10と接合層40が接触しなくなる。これにより、接合層40の隙間41,42の部分、つまり各加熱ゾーン61,62,63の境界において、板状部材10と接合層40との間の熱伝達が悪化する。その結果、各加熱ゾーン61,62,63の境界において、温度勾配が大きくなって明確な温度差が生じるため、各加熱ゾーン61,62,63における温度制御を精度良く行うことができ、保持面11における温度制御性(解像度)を向上させることができる。
ここで、板状部材10において、ベース部材20の貫通孔25、つまり接合層40の孔45の周辺は、ベース部材20からの熱伝達が悪化するため高温になりやすい。そこで、静電チャック1では、接合層40において、孔45に繋がっている隙間42は、孔45の近傍にて接着剤46が充填され閉塞されている。これにより、接着剤46を介してベース部材20と板状部材10との熱伝達が促進されるため、接合層40の孔45(ベース部材20の貫通孔25)周辺での温度上昇を抑制することができ、加熱ゾーン62,63の境界における温度勾配への影響を小さくすることができる。
また、本実施形態では、ベース部材20の貫通孔25が、静電チャック1に設けられる端子孔や温度センサ孔などであって大気と繋がる孔の一部を構成しているが、接着剤46によって孔45に繋がる隙間42を閉塞しているので、大気との繋がりを確実に遮断することができる。従って、接合層40に設けた隙間42を気密(真空)に維持することができる。
そして、接着剤46として、付加反応型の接着剤を使用しているため、接着剤46の硬化反応時にガスが発生せずに収縮することもない。そのため、孔45に繋がる隙間42を確実に気密に閉塞するとともに、接着剤46によって隙間42を閉塞した部分における熱伝達をより促進することができる。これにより、接合層40の孔45(ベース部材20の貫通孔25)周辺での温度上昇を一層抑制することができるため、加熱ゾーン62,63の境界における温度勾配への影響をより小さくすることができる。
ここで、変形例について、図6および図7を参照しながら説明する。なお、図6では板状部材の一部を示し、図7では接合層の一部を示している。この変形例では、保持面11における温度制御性を更に向上させるために、図6に示すように、板状部材110において、加熱ゾーンの区画を増加させている。すなわち、板状部材110では、上記の実施形態から円環状の加熱ゾーンを1つ増やして、円形の加熱ゾーン161と、円環状の加熱ゾーン162,163,164とを設けている。さらに、加熱ゾーン162を複数に分割して加熱ゾーン162a,162b,・・・を形成し、加熱ゾーン163を複数に分割して加熱ゾーン163a,163b,・・・を形成している。
そして、接合層140は、板状部材110における加熱ゾーン161、加熱ゾーン162a,162b,・・・、加熱ゾーン163a,163b,・・・、および加熱ゾーン164に合わせて分割されている。すなわち、接合層140には、円周状の隙間141,142,143と、径方向へ伸びる直線状の隙間144,145とが形成されている。接合層140に形成される隙間141,142,143,144,145は、Z軸方向視で、加熱ゾーン161、加熱ゾーン162a,162b,・・・、加熱ゾーン163a,163b,・・・、加熱ゾーン164の境界を含むように配置されている。
具体的には、Z軸方向視で、隙間141は、加熱ゾーン161と加熱ゾーン162(162a,162b,・・・)の境界を含むように配置されている。また、隙間142は、加熱ゾーン162と加熱ゾーン163(163a,163b,・・・)の境界を含むように配置されている。また、隙間143は、加熱ゾーン163と加熱ゾーン164の境界を含むように配置されている。また、隙間144は、加熱ゾーン162aと加熱ゾーン162bの境界を含むように配置されている。また、隙間145は、加熱ゾーン163aと加熱ゾーン163bの境界を含むように配置されている。
そして、接合層140の孔45に、隙間142,144,145が繋がっており、これらの隙間142,144,145は、孔45の近傍にて接着剤46が充填されて閉塞されている。
このように板状部材110において加熱ゾーンを細かく区画した変形例でも、上記の実施形態と同様に、板状部材110における加熱ゾーン161,162a,162b,・・・、163a,163b,・・・,164の境界に沿って接合層140が分割され、接合層140の分割部分である隙間141,142、143,144,145の部分では、板状部材110と接合層140が接触しなくなる。これにより、接合層140の隙間141,142、143,144,145の部分、つまり各加熱ゾーン161,162a,162b,・・・、163a,163b,・・・,164の境界において、板状部材110と接合層140との間の熱伝達が悪化する。そのため、各加熱ゾーン161,162a,162b,・・・、163a,163b,・・・,164の境界において、温度勾配が大きくなって明確な温度差が生じ、各加熱ゾーン161,162a,162b,・・・、163a,163b,・・・,164における温度制御を精度良く行うことができ、保持面11における温度制御性(解像度)を更に向上させることができる。
以上のように、本実施形態の静電チャック1によれば、接合層40が加熱ゾーン61,62,63の境界に沿って分割されるように、接合層40に円周状の隙間41,42を設けている。そして、隙間41,42の部分では、接合層40は板状部材10と接触しないため、板状部材10と接合層40との間の熱伝達が悪化する。これにより、加熱ゾーン61,62,63の境界において、温度勾配が大きくなって明確な温度差が生じるため、加熱ゾーン61,62,63における温度制御性(解像度)が向上する。
また、貫通孔25に連通する孔45に繋がる隙間42において、孔45の近傍で接着剤46が充填されて隙間42が閉塞されている。そのため、板状部材10において高温になりやすい貫通孔25周辺では、隙間42に充填された接着剤46によりベース部材20と板状部材10との熱伝達が促進され、貫通孔25周辺での温度上昇を抑制することができる。このことも、加熱ゾーン61,62,63における温度制御性(解像度)を向上させる。
加えて、分割された接合層40とは、隙間41及び隙間42によって完全に分断された形態に限らず、接合層40はベース部材20(第2部材)側では繋がっていて、板状部材10(第1部材)側には隙間がある形態、つまり、接合層40の板状部材10(第1部材)側に溝が形成されている形態であって、隙間41及び隙間42は溝状であってもよい。
さらに、接合層40の隙間41及び隙間42には、接合層40の熱伝導率より低い熱伝導率である材料を配置していてもよい。なお、隙間41及び隙間42には、空気層が充填されている方が断熱効果に優れ、各加熱ゾーン61,62,63の境界において、温度勾配が大きくなって明確な温度差が生じるため、より好ましい。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、ヒータ電極51,52,53が板状部材10内に配置される場合を例示したが、ヒータ電極51,52,53が板状部材10の下面12に配置される場合にも本開示を適用することができる。
1 静電チャック
10 板状部材
11 保持面
12 下面
20 ベース部材
21 上面
22 下面
25 貫通孔
40 接合層
41 隙間
42 隙間
45 孔
46 接着剤
51 ヒータ電極
52 ヒータ電極
53 ヒータ電極
61 加熱ゾーン
62 加熱ゾーン
63 加熱ゾーン

Claims (4)

  1. 第1の面と、前記第1の面とは第1の方向にて反対側に設けられる第2の面と、前記第1の面と前記第2の面の間、または前記第2の面上にて、前記第1の方向と略直交する平面上に配置される発熱抵抗体とを備える第1部材と、
    第3の面と、前記第3の面とは前記第1の方向にて反対側に設けられる第4の面とを備える第2部材と、
    前記第1部材の前記第2の面と前記第2部材の前記第3の面との間に配置され、前記第1部材と前記第2部材とを接合する接合層とを備え、
    前記第1部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記発熱抵抗体は、複数のゾーンに区画された加熱ゾーン毎に配置されており、
    前記接合層は、前記各加熱ゾーンに合わせて分割されている部分を含む
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 請求項1に記載する保持装置において、
    分割された前記接合層同士の間には隙間があり、
    前記隙間は、前記第1の方向から見たとき、前記発熱抵抗体と重なり合わない
    ことを特徴とする保持装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する保持装置において、
    前記第2部材には、前記第3の面と前記第4の面とを貫通する貫通孔が形成され、
    前記接合層には、前記第1の方向で前記貫通孔に連通する孔が形成されており、
    前記隙間のうち前記孔に繋がっているものは、前記孔の近傍にて接着剤が充填されて閉塞されている
    ことを特徴とする保持装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの保持装置において、
    前記接着剤は、付加反応型の接着剤である
    ことを特徴とする保持装置。

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