JP2023177720A - 保持装置 - Google Patents

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JP2023177720A
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一貴 泉原
Kazutaka Izumihara
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Niterra Co Ltd
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Abstract

【課題】鍔部における耐電圧の低下を防止することができる保持装置を提供すること。【解決手段】保持面11と、保持面11とは反対側に設けられる下面12とを備える載置部110と、載置部110の外周側において保持面11と同じ側に配置される上面121と、上面121とは反対側に設けられる下面12とを備える鍔部120と、を備える板状部材10を有し、板状部材10の保持面11上に半導体ウエハWを保持する静電チャック1において、保持面11と下面12との間の厚みt1は、上面121と下面12との間の厚みより厚く(t1>t2)、鍔部120の内部には、板状部材10の厚さ(Z軸)方向に延びるビア16が接続されたチャック電極14が設けられており、ビア16は、厚さ(Z軸)方向視で載置部110内に配置されている【選択図】図2

Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
対象物を保持する装置として、例えば、対象物を保持するセラミック絶縁板(板状部材)に、中心部(載置部)と、中心部の外周側に配置された外周部(鍔部)とを備える保持装置が知られている(特許文献1参照)。この種の保持装置では、外周部に配置する外周リングを吸着固定するために、外周部の内部に電極を備えている。
特開2014-72355号公報
しかしながら、上記の保持装置では、外周部(鍔部)の内部に備わる電極へ外部から電力を供給するために、電極にはビア(導通部材)が接続されており、電極とビアとの接続部が局所的に保持面(第1の面)側へ盛り上がる箇所が形成される。そして、外周部(鍔部)の外周リング側の載置面と内部に備わる電極との間の絶縁距離が短くなってしまい、外周部(鍔部)において耐電圧が低下してしまうという問題が生じやすい。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、鍔部における耐電圧の低下を防止することができる保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備える載置部と、前記載置部の外周側において前記第1の面と同じ側に配置される第3の面と、前記第3の面とは反対側に設けられる第4の面とを備える鍔部と、を備える板状部材を有し、前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
前記第1の面と前記第2の面との間の厚み(t1)は、前記第3の面と前記第4の面との間の厚み(t2)より厚く(t1>t2)、
前記鍔部の内部には、前記板状部材の厚さ方向に延びる導通部材が接続された鍔部電極が設けられており、
前記導通部材は、前記厚さ方向視で前記載置部内に配置されていることを特徴とする。
このように鍔部電極に接続する導通部材を、厚さ方向視(上面視)で、厚みが鍔部より厚い載置部内に配置する、すなわち、鍔部電極に接続する導通部材を鍔部内に配置しないことにより、鍔部電極と導通部材との接続部が局所的に第3の面側へ盛り上がっても、十分な絶縁距離を確保することができる。従って、耐電圧の低下を防ぐことができる。
なお、鍔部電極のうち導電部材との接続部分は、円環状の鍔部電極から載置部へ向かって局所的に突出する形状であってもよいし、円環状の鍔部電極の内側が全周にわたって載置部に配置される形状であってもよい。
上記した保持装置において、
外部電源と前記鍔部電極とを電気的に接続するために前記第4の面に設けられる金属端子を有し、
前記金属端子は、前記鍔部に配置されていることが好ましい。
ここで、板状部材において、金属端子が配置される部分では、他の部分と比べて熱移動が悪化する。そのため、金属端子を載置部に配置すると、第1の面における均熱性が低下してしまうおそれがある。
そこで、このように金属端子を鍔部に配置することにより、第1の面における均熱性の低下を防ぎ、第1の面における温度分布を均一に保つことができる。
上記したいずれかの保持装置において、
前記鍔部電極は、前記鍔部の内部に設けられる電極のうち最も前記第3の面側に位置する電極であることが好ましい。
このような最も第3の面側に位置する鍔部電極において、導通部材との接続箇所にて、絶縁距離が短くなって耐電圧の低下が生じやすい。そのため、本開示をこのような鍔部電極に対して適用することにより、耐電圧の低下を効果的に防止することができる。
本開示によれば、鍔部における耐電圧の低下を防止することができる保持装置を提供することができる。
実施形態の静電チャックの概略斜視図である。 実施形態の静電チャックにおける鍔部のXZ断面の概略構成図である。 鍔部のチャック電極の形状を示す図である。 鍔部のチャック電極の別形状を示す図である。 鍔部のチャック電極の別形状を示す図である。 鍔部のチャック電極の別形状を示す図である。 鍔部のチャック電極の別形状を示す図である。 図2に示すA部の拡大図である。
本開示に係る実施形態である保持装置及び静電チャックについて、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、例えば、成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置など)やエッチング装置(プラズマエッチング装置など)といった半導体製造装置に使用される静電チャックを例示して説明する。
そこで、本実施形態の静電チャック1について、図1及び図2を参照しながら説明する。本実施形態の静電チャック1は、半導体ウエハW(対象物)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば、半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウエハWを固定するために使用される。図1に示すように、静電チャック1は、板状部材10と、ベース部材20と、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層30とを有する。
以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示すようにXYZ軸を定義する。ここで、Z軸は、静電チャック1の軸線方向(図1において上下方向)の軸で、Z軸方向が本開示の「厚さ方向」の一例である。また、X軸とY軸は、静電チャック1の径方向の軸である。
板状部材10は、図1に示すように、円板状の部材であり、上面であって半導体ウエハWを保持する保持面11と、板状部材10の厚み方向(Z軸方向)について保持面11とは反対側に設けられる下面12とを備えている。この板状部材10は、中心部分に形成された厚さt1の載置部110と、その載置部110から径方向外側へ張り出した厚さt2の鍔部120とを有している。載置部110の厚さt1は、鍔部120の厚さt2よりも厚くなっている(t1>t2)。
そして、載置部110の上面が保持面11になっており、載置部110に半導体ウエハWが固定されるようになっている。また、鍔部120の上面121には、環状リング(フォーカスリング)が配置されるようになっている。このような板状部材10の直径は、例えば50~500mm程度(通常は200mm~350mm程度)であり、板状部材10の厚さは、例えば1~10mm程度である。なお、保持面11は本開示の「第1の面」の一例であり、上面121は本開示の「第3の面」の一例である。また、下面12は本開示の「第2の面」及び「第4の面」の一例であり、本実施形態のように「第2の面」が「第4の面」を兼ねていてもよい。
板状部材10は、セラミックスにより形成されている。セラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられるが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
このような板状部材10は、図2に示すように、内部にチャック電極13,14を備えている。チャック電極13は、載置部110において保持面11側に配置されており、図示しない外部電源から電力が供給されることによって、静電引力(吸着力)を発生させるものである。チャック電極13には、Z軸方向に延びるビア15の一端が接続されている。ビア15の他端は、外部電源から給電される給電端子19に接続している。この給電端子19は、板状部材10の下面12側に配置されて外部電源に接続される。これにより、外部電源から給電端子19及びビア15を介して、チャック電極13に電力が供給されるようになっている。そして、チャック電極13が発生する静電引力によって、半導体ウエハWが板状部材10の保持面11に吸着固定される。このチャック電極13は、Z軸方向視で、例えば略円板形をなしており、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。
チャック電極14は、鍔部120の内部に設けられる電極のうち最も上面121側に配置されており、図示しない外部電源から電力が供給されることによって、静電引力(吸着力)を発生させるものである。チャック電極14には、Z軸方向に延びるビア16の一端が接続されている。ビア16の他端は、給電端子17に接続するドライバ電極18に接続されている。これにより、外部電源から給電端子17、ドライバ電極18及びビア16を介してチャック電極14に電力が供給されるようになっている。そして、チャック電極14が発生する静電引力によって、鍔部120の上面121に配置される環状リング(フォーカスリング)が吸着固定されるようになっている。なお、ビア16は、本開示の「導通部材」の一例であり、給電端子17は、本開示の「金属端子」の一例である。
ここで、チャック電極14の形状について、図3~図7を参照しながら説明する。チャック電極14は、Z軸方向視で、例えば図3に示すように、略円環形をなし、ビア16に接続する部分が載置部110(内側)へ向かって突出しており、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。チャック電極14の形状は、これに限られることなく、Z軸方向視で、例えば図4に示すように、円環形の電極の内側が全周にわたって載置部110に配置される形状であってもよい。また、チャック電極14として、上記のようなモノポーラ電極に限られず、バイポーラ電極を使用することもできる。例えば図5に示すように、チャック電極14を、Z軸方向視で、正極電極14aと負極電極14bのそれぞれが正極ビア16aと負極ビア16bに接続する部分を載置部110(内側)へ向かって突出した形状にすればよい。あるいは、図6や図7に示すように、Z軸方向視で、正極電極14aと負極電極14bのそれぞれを半円環形状にして、正極ビア16aと負極ビア16bに接続する部分を載置部110(内側)へ向かって突出させた形状(図6)や、半円環形の電極14a,14bの内側が全周にわたって載置部110に配置される形状(図7)にすることもできる。
ベース部材20は、図1、図2に示すように、上面21と、ベース部材20の厚さ方向(すなわち、Z軸方向)について上面21とは反対側に設けられる下面22とを備え、円柱状に形成されている。このベース部材20は、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されていることが好ましいが、金属以外(例えば、セラミックス等)であってもよい。なお、本実施形態のベース部材20は金属製である。ベース部材20の直径は、例えば220mm~550mm程度(通常は220mm~350mm程度)であり、ベース部材20の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば20mm~40mm程度である。
そして、ベース部材20には、図2に示すように、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すための冷媒流路23が形成されており、この冷媒流路23内に冷媒を流すことにより、ベース部材20が冷却され、これにより、接合層30を介して板状部材10が冷却されるようになっている。
また、ベース部材20には、Z軸方向に延びてベース部材20を貫通し、上面21及び下面22に開口する貫通穴26,28が形成されている。この貫通穴26,28には、給電端子17,19に接続する接続端子27,29が配置されている。なお、接続端子27,29は外部電源に接続される。
接合層30は、図1、図2に示すように、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合している。この接合層30を介して、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21とが熱的に接続されている。接合層30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着材により構成されている。なお、接合層30の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.1~1.0mm程度である。
ここで、チャック電極14において、図8に示すように、ビア16と接続する接合する部分が保持面11側へ盛り上がって凸部40が形成される。これは、ビア16を形成する際、ビア形成のためのスルーホール内へのメタライズインク充填時に使用するマスクの厚み分だけ保持面11側にビア16が盛り上がって形成されるためである。そして、チャック電極14に凸部40が形成され、その凸部40がZ軸方向視で鍔部120内に配置されていると、絶縁距離が短くなってしまい、鍔部120において耐電圧が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、図2に示すように、チャック電極14に接合するビア16を、Z軸方向視で載置部110内に配置している。これにより、チャック電極14に形成される凸部40は、鍔部120よりも厚い載置部110内に位置することになる。従って、チャック電極14の凸部40付近において、十分な絶縁距離を確保することができるため、鍔部120における耐電圧の低下を防ぐことができる。
そして、チャック電極14は、鍔部120の内部に配置される電極のうち最も上面121側に配置されている。そのため、鍔部120では、チャック電極14において、ビア16との接続部分にて、絶縁距離が短くなって耐電圧の低下が生じやすい。そのため、チャック電極14に接合するビア16を、Z軸方向視で載置部110内に配置することにより、鍔部120における耐電圧の低下を効果的に防止することができる。
ここで、板状部材10の下面12に設けられる給電端子17が配置される部分では、ベース部材20において、接続端子27を配置するための貫通穴26が形成される。従って、板状部材10において、給電端子17が配置される部分は、他の部分と比べてベース部材20との間における熱移動が悪化してしまうので、給電端子17をZ軸方向視で載置部110内に配置すると、保持面11における均熱性が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、給電端子17を、Z軸方向視で鍔部120内に配置している。これにより、保持面11における均熱性の低下を防止することができるため、保持面11の温度分布を均一に保つことができる。
以上のように、本実施形態の静電チャック1によれば、鍔部120に配置されるチャック電極14に接続するビア16を、Z軸方向視で載置部110内に配置している。そのため、チャック電極14とビア16との接続部分に保持面11側へ盛り上がった凸部40が形成されても、十分な絶縁距離を確保することができる。従って、鍔部120における耐電圧の低下を防ぐことができる。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、本開示を静電チャックに適用した場合を例示したが、本開示は、静電チャックに限られることなく、表面に対象物を保持する保持装置全般について適用することができる。
また、上記の実施形態では、ベース部材を備える静電チャックを例示したが、ベース部材を備えない保持装置(例えば、セラミックヒータなど)にも本開示を適用することができる。
また、上記の実施形態では、チャック電極14にバイポーラ電極を使用する場合として、図5に示すように、正極電極14aを外側、負極電極14bを内側に配置したものを例示したが、正極電極14aを内側、負極電極14bを外側に配置してもよい。
また、上記の実施形態では、導通部材として、ビアを例示したが、ビアの他に、例えば金属棒(成型体)を埋め込んで内部接続を行う金属系部材等を用いることもできる。
1 静電チャック
10 板状部材
11 保持面
12 下面
14 チャック電極
16 ビア
17 給電端子
40 凸部
110 載置部
120 鍔部
W 半導体ウエハ

Claims (3)

  1. 第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備える載置部と、前記載置部の外周側において前記第1の面と同じ側に配置される第3の面と、前記第3の面とは反対側に設けられる第4の面とを備える鍔部と、を備える板状部材を有し、前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記第1の面と前記第2の面との間の厚み(t1)は、前記第3の面と前記第4の面との間の厚み(t2)より厚く(t1>t2)、
    前記鍔部の内部には、前記板状部材の厚さ方向に延びる導通部材が接続された鍔部電極が設けられており、
    前記導通部材は、前記厚さ方向視で前記載置部内に配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 請求項1に記載する保持装置において、
    外部電源と前記鍔部電極とを電気的に接続するために前記第4の面に設けられる金属端子を有し、
    前記金属端子は、前記鍔部に配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する保持装置において、
    前記鍔部電極は、前記鍔部の内部に設けられる電極のうち最も前記第3の面側に位置する電極である
    ことを特徴とする保持装置。
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