JP2021197529A - 保持装置 - Google Patents

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慶吾 杉山
Keigo Sugiyama
考史 山本
Takashi Yamamoto
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Abstract

【課題】絶縁性を向上させるとともに、吸着力の低下を防止することができる保持装置を提供すること。【解決手段】吸着面51と、Z軸方向にて吸着面51とは反対側に設けられる下面52とを備えるセラミックス部材41と、セラミックス部材41の内部に設けられた電極のうち最も吸着面51側に位置するチャック電極53と、Z軸方向に延びるチャック電極53と接続されたビア81とを備え、セラミックス部材41の吸着面51上にウエハWを保持する静電チャック10において、吸着面51に、複数の凸部72が形成されており、ビア81は、Z軸方向視で、凸部72と重なるように配置されている。【選択図】図4

Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
保持装置として、例えば特許文献1に、吸着面に複数の凸部が形成され、吸着用電極やヒータ電極などの内部電極を備える静電チャックが開示されている。そして、この静電チャックでは、給電端子を介して外部から電力が供給される端子パッドが、ビアや中間導体層を介して内部電極に接続されている。これにより、給電端子、端子パッド、ビア及び中間導体層を介して、外部電源から内部電極に電力が供給されるようになっている。
特開2017−228361号公報
しかしながら、上記の静電チャックでは、吸着面に複数の凸部を形成するために、研磨やブラスト等の表面加工が行われるので、内部電極と吸着面との間の絶縁層の厚さが部分的に小さくなり、その厚さが小さくなった部分において、絶縁破壊が生じるおそれがある。特に、内部電極にビアが接続される部位では、ビアが内部電極を突き上げ、内部電極が吸着面側に盛り上がるため、絶縁層の厚さが更に小さくなるので、絶縁破壊がより生じやすくなる。
ここで、吸着面側の絶縁層の厚さを大きくすれば、絶縁性が向上するため絶縁破壊の発生を防止することができる。ところが、吸着面側の絶縁層の厚さを大きくすると、内部電極がチャック電極である場合には、チャック電極と対象物との間の距離が長くなるため、対象物を保持するための吸着力が低下してしまう。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、絶縁性を向上させるとともに、吸着力の低下を防止することができる保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
第1の面と、第1の方向にて前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備える板状部材と、前記板状部材の内部に設けられた電極のうち最も前記第1の面側に位置する内部電極と、前記第1の方向に延びる前記内部電極と接続された導通部材とを備え、前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
前記第1の面に、複数の凸部が形成されており、
前記導通部材は、前記第1の方向から見たときに、前記凸部と重なるように配置されていることを特徴とする。
この保持装置では、第1の方向から見たときに(上面視で)、導通部材が凸部と重なるように配置されている。ここで、「凸部と重なる」には、上面視で、導通部材が凸部内に完全に含まれる場合の他に、導通部材の一部が凸部に重なっている場合も含まれる。これにより、絶縁破壊が最も生じやすい、内部電極に接続する導通部材の配置部が、第1の面に形成された凸部にオーバーラップするように配置される。そのため、凸部を形成するために行われる第1の面に対する表面加工によって、導通部材の配置部における絶縁層の厚みが低下しない。従って、絶縁性を向上させることができ、絶縁破壊の発生を防止することができる。また、第1の面側の絶縁層の厚みが増加することもないため、内部電極がチャック電極である場合でも保持装置の吸着力が低下することもない。
上記した保持装置において、
前記導通部材は、前記内部電極に接続された複数のビアであることが好ましい。
ビアの形成方法としては、例えば、グリーンシートに貫通孔を形成し、その貫通孔にビアとなるメタライズインクをマスクを介して充填する。ビアは一般的にメタライズインクを貫通孔に充填するときに、グリーンシートの厚みに対して、マスクの厚み分だけは盛り上がるように形成するため、ビア配置部に突き上げが生じる(第1の面において局所的に盛り上がる)。そのため、凸部を形成するために第1の面に対して表面加工を行うと、ビア配置部における絶縁層の厚みが低下するおそれがある。
そこで、このようにすることにより、ビアのうち内部電極に接続された少なくとも2つ以上のビアの直上に凸部が形成されるため、内部電極に接続されたビアの配置部における絶縁層の厚みが低下することがない。従って、絶縁性が向上するので、絶縁破壊の発生を防止することができる。また、絶縁層の厚みが増加することもないため、保持装置の吸着力が低下することもない。
上記した保持装置において、
前記導通部材は、前記内部電極に接続された全てのビアであることが好ましい。
こうすることにより、内部電極に接続される全てのビアの配置部の直上に凸部が形成されるため、内部電極に接続するビア配置部における絶縁層の厚みが低下することがない。従って、絶縁性がより向上するので、絶縁破壊の発生を確実に防止することができる。また、絶縁層の厚みが増加することもないため、内部電極がチャック電極である場合でも保持装置の吸着力が低下することもない。
上記した保持装置において、
前記内部電極は、前記第1の面側に盛り上がった突出部を備え、
前記突出部は、前記第1の方向から見たときに、前記複数のビアと重なることが好ましい。
内部電極の突出部における絶縁層の厚さが、他の部位と比べて薄くなるため、絶縁破壊が最も生じやすい部分となる。そこで、このように、第1の方向から見たときに(上面視で)、突出部が複数のビアと重なるようにすることにより、突出部の直上に凸部が配置される。これにより、内部電極の突出部における絶縁層の厚みが低下することを防げるので、絶縁性が向上するため、絶縁破壊の発生を防止することができる。また、突出部における絶縁層の厚みが増加することもないため、内部電極がチャック電極である場合でも保持装置の吸着力が低下することもない。
上記した保持装置において、
前記全てのビアの各々が、前記凸部と1対1で重なるように配置されていることが好ましい。
こうすることにより、1つの凸部に対して、複数のビアが重なるように配置されるときと比較すると、各ビアが離れて配置されるため、ビア自体の発熱により、板状部材の第1の面において温度の特異点(他の部分よりも高温になる部分)が生じることを防止できる。そのため、ビアの配置部の直上に凸部が形成されるので、内部電極に接続するビア配置部における絶縁層の厚みが低下することがない。従って、絶縁性がより向上するので、絶縁破壊の発生を確実に防止することと、板状部材の第1の面の温度均一性の両立が可能となる。
上記した保持装置において、
前記複数のビアと、
前記複数のビアに接続される接続パッドと、
前記接続パッドに接続され、前記第2の面側に配置される複数の第2ビアとを備え、
前記複数のビアと前記複数の第2ビアとは、前記第1の方向から見たときに、重ならないように前記第1の方向と直交する第2の方向にずらされて配置されることが好ましい。
ビアと第2ビアが同じ位置(第1の方向に一直線)に配置されると、ビア配置部の突き上げ部分が重なり合うため、ビア配置部における第1の面側への突き上げ量が大きくなってしまう。そして、この突き上げ量が大きくなると、絶縁層の厚さが低下してしまうため、絶縁破壊がより発生しやくなる。そこで、このようにすることにより、ビア配置部の第1の面側への突き上げ量が大きくなることを防ぐことができる。これにより、ビア配置部における絶縁層の厚みが低下しないため、絶縁性が向上するので絶縁破壊の発生を防止することができる。
上記した保持装置において、
前記複数の第2ビアは、前記第1の方向から見たときに、前記凸部に重なるように配置されていることが好ましい。
こうすることにより、第2ビアの配置部でも絶縁層の厚みの低下を防げるため、第2ビアの配置部においても、絶縁性が向上するので絶縁破壊の発生を確実に防止することができる。
本開示によれば、絶縁性を向上させるとともに、吸着力の低下を防止することができる保持装置を提供することができる。
実施形態の静電チャックの概略斜視図である。 実施形態の静電チャックのXZ断面の概略構成図である。 実施形態の静電チャックのXY平面の概略構成図である。 セラミックス部材におけるビア配置部付近の拡大断面図である。 研磨前におけるセラミックス部材の状態を示す断面図である。 研磨後(ブラスト加工前)におけるセラミックス部材の状態を示す断面図である。 Z軸方向視で、ビアが凸部に完全に重なっている一例を示す図である。 Z軸方向視で、ビアが凸部に部分的に重なっている一例を示す図である。 Z軸方向視で、複数のビアが1つの凸部に重なっている一例を示す図である。
本開示に係る実施形態である保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、半導体のウエハを保持する静電チャックに対して適用した場合について説明する。
<静電チャックの全体構成>
本実施形態の静電チャックについて、図1〜図3を参照しながら説明する。静電チャック10は、対象物(例えばウエハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウエハWを固定するために使用される。静電チャック10は、図1に示すように、板状部材であるセラミックス部材41と、ベース部材42と、接合層43などを有する。
なお、以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示すようにXYZ軸を定義するものとする。ここで、Z軸は静電チャック10の中心軸Ca方向(図1の上下方向)の軸であり、X軸とY軸は静電チャック10の径方向の軸である。そして、Z軸方向(すなわち中心軸Ca方向)は、本開示の「第1の方向」の一例であり、Y軸方向とZ軸方向(すなわち、静電チャック10の径方向)は、本開示の「第2の方向」の一例である。
セラミックス部材41は、例えば円盤状の部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられるが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
また、セラミックス部材41の直径は、例えば150mm〜300mm程度であり、セラミックス部材41の厚さは、例えば2mm〜6mm程度である。なお、セラミックス部材41の熱伝導率は、10〜50W/mK(より好ましくは、18〜30W/mK、例えば20W/mK)の範囲内が望ましい。
図1、図2に示すように、セラミックス部材41は、上面である吸着面51と、セラミックス部材41の中心軸方向(すなわち、Z軸方向)について吸着面51とは反対側に設けられる下面52と、を備えている。このセラミックス部材41は、吸着面51上にてウエハWを保持する。なお、吸着面51は本開示の「第1の面」の一例であり、下面52は本開示の「第2の面」の一例である。
吸着面51には、図2、図3に示すように、その外縁付近に環状の環状凸部71が形成され、環状凸部71の内側に複数の独立した柱状の凸部72が形成されている。なお、環状凸部71は、シールバンドとも呼ばれる。環状凸部71の断面(XZ断面)の形状は、図2に示すように、略矩形である。環状凸部71の高さ(Z軸方向の寸法)は、例えば、10μm〜20μm程度である。また、環状凸部71の幅(X軸方向の寸法)は、例えば、0.5mm〜5.0mm程度である。
各凸部72は、Z軸方向視で、図3に示すように、略円形をなしており、略均等間隔で配置されている。また、各凸部72の断面(XZ断面)の形状は、図2に示すように、略矩形である。凸部72の高さは、環状凸部71の高さと略同一であり、例えば、10μm〜20μm程度である。また、凸部72の幅(Z軸方向視での凸部72の最大径)は、例えば、0.5mm〜1.5mm程度である。なお、セラミックス部材41の吸着面51における環状凸部71より内側において、凸部72が形成されていない部分は、凹部73となっている。
そして、ウエハWは、セラミックス部材41の吸着面51における環状凸部71と複数の凸部72とに支持されて、静電チャック10に保持される。ウエハWが静電チャック10に保持された状態では、ウエハWの表面(下面)と、セラミックス部材41の吸着面51(より詳細には吸着面51の凹部73)との間に、空間が存在することとなる。この空間には、不活性ガス(例えば、ヘリウムガス)が供給されるようになっている。
また、図2に示すように、セラミックス部材41は、その内部にチャック電極53を備えている。チャック電極53は、Z軸方向視で、例えば略円形をなしており、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。チャック電極53は本開示の「内部電極」の一例である。このチャック電極53には、ビア81a,81b、接続パッド82、ビア83a、端子パッド84、及び電源(不図示)に接続する給電端子85を介して、電源から電圧が印加されて発生する静電引力によって、ウエハWが吸着面51に吸着されて保持される。なお、チャック電極53には、ビア81a,81bを含むビア81が複数接続され、接続パッド82には、ビア83aを含むビア83が複数接続されている。ビア81,83の直径は、例えば0.3〜0.6mm程度である。これらのビア81(81a,81b)、ビア83(83a)等の詳細については後述する。
ベース部材42は、例えば図1に示すように円柱状(詳しくは、直径の異なる2つの円柱が中心軸を共通にして重なるようにして(大きな直径の円柱状の下段部の上に小さな直径の円柱状の上段部が載せられるようにして)形成される段付きの円柱状)に形成されている。このベース部材42は、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されていることが好ましいが、金属以外であってもよい。
そして、図1、図2に示すように、ベース部材42は、上面61と、ベース部材42(セラミックス部材41)の中心軸Ca(図3参照)方向(すなわち、Z軸方向)について上面61とは反対側に設けられる下面62と、を備えている。なお、上面61は本開示の「第3の面」の一例であり、下面62は本開示の「第4の面」の一例である。
ベース部材42の直径は、上段部が例えば150mm〜300mm程度であり、下段部が例えば180mm〜350mm程度である。また、ベース部材42の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば20mm〜50mm程度である。なお、ベース部材42(アルミニウムを想定)の熱伝導率は、180〜250W/mK(好ましくは、230W/mK程度)の範囲内が望ましい。
このベース部材42は、セラミックス部材41の下面52とベース部材42の上面61との間に配置された接合層43によって、セラミックス部材41に接合されている。そして、このようにして、セラミックス部材41の下面52と、ベース部材42の上面61とが、熱的に接続されている。接合層43は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着材により構成されている。なお、接合層43の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.1mm〜1.0mm程度である。また、接合層43の熱伝導率は、例えば1.0W/mKである。なお、接合層43(シリコーン系樹脂を想定)の熱伝導率は、0.1〜2.0W/mK(好ましくは、0.5〜1.5W/mK)の範囲内が望ましい。
また、図2に示すように、ベース部材42は、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すための冷媒流路63を備えている。冷媒流路63は、ベース部材42の下面62に設けられた不図示の供給口と排出口とに接続しており、供給口からベース部材42に供給された冷媒が、冷媒流路63内を流れて排出口からベース部材42外へ排出される。このようにして冷媒流路63に冷媒を流すことにより、ベース部材42が冷却され、これにより、接合層43を介してセラミックス部材41が冷却されるようになっている。
<ビアについて>
ここで、セラミックス部材41に設けられるビア81(81a,81b)、及びビア83(83a)について、図4を参照しながら説明する。ビア81(81a,81b)は、図4に示すように、チャック電極53より下面52側にZ軸方向へ延びるように配置され、一端がチャック電極53に接続され、他端が接続パッド82に接続されている。これにより、チャック電極53と接続パッド82とが、ビア81(81a,81b)を介して電気的に接続される。また、ビア83(83a)は、接続パッド82より下面52側に配置され、一端が接続パッド82に接続され、他端が端子パッド84に接続されている。これにより、接続パッド82と端子パッド84とが、ビア83(83a)を介して電気的に接続される。このようにして、端子パッド84は、ビア83(83a)、接続パッド82、及びビア81(81a,81b)を介して、チャック電極53に電気的に接続されている。なお、ビア83(83a)は、本開示の「第2ビア」の一例である。
ビア81(81a,81b)、及びビア83(83a)は、スルーホール内にメタライズインクが充填されて形成される。そのため、図4に示すように、インク充填時に使用するマスクの厚み分だけ吸着面51側に盛り上がる。従って、ビア81a,81bの各配置部において、チャック電極53に突出部53a,53bが形成される。つまり、Z軸方向視で、突出部53a,53bは、ビア81a,81bと重なっている。また、ビア83aの配置部において、接続パッド82に突出部82aが形成される。この突出部82aは、Z軸方向視で、ビア83aに重なっている。
そのため、凸部72が形成される前のセラミックス部材41の上面51において、図5に示すように、各突出部53a,53b,82aの直上部分が盛り上がってしまう。なお、より吸着面51に近い突出部53a,53bの方が、突出部82aと比べると突出量は大きい。そして、凸部72の形成前には、セラミックス部材41の上面51を平坦にするために研磨が行われる。この研磨後、図6に示すように、突出部53a,53bにおいて、チャック電極53よりも吸着面51側におけるセラミックスの厚さが他の部分よりも小さくなってしまうため、この部分で絶縁性が低下するので絶縁破壊が発生するおそれがある。
そして、研磨後に行われるブラスト加工によって凸部72が形成される際に、突出部53a,53bの直上に凹部73が位置してしまうと、チャック電極53よりも吸着面51側におけるセラミックスの厚さが更に小さくなるため、絶縁破壊がより生じやすくなる。なお、チャック電極53と凹部73との間のセラミックスの厚さを大きくすれば、絶縁破壊の発生を回避することはできるが、静電チャック10における吸着力が低下するため、チャック電極53よりも吸着面51側におけるセラミックスの厚さを大きくすることは現実的に難しい。なお、図4〜図6では、チャック電極53に接続される複数のビア81の一部であるビア81a,81b、及び接続パッド82に接続される複数のビア83の一部であるビア83aを示している。
そこで、本実施形態の静電チャック10では、図4に示すように、ビア81a,81b、ビア83aを、Z軸方向視で、凸部72と重なるように配置している。これにより、チャック電極53に形成される突出部53a,53b、及び接続パッド82に形成される突出部82aは、Z軸方向視で、凸部72と重なるように配置される。
ビア81a,81bは、チャック電極53に接続する複数のビア81の一部であり、これらのビア81(81a,81b)は、セラミックス部材41に設けられるビアのうちで最も吸着面51側に位置している。そして、ビア83aは、Z軸方向視で、ビア81a,81bに重ならないように、径方向(X軸方向又はY軸方向)にずらされて配置されている。なお、ビア83aは、接続パッド82に接続する複数のビア83の一部である。
ここで「凸部72と重なる」とは、Z軸方向視で、図7に示すように、ビア81,83(あるいは突出部)が凸部72内に完全に含まれる(完全に重なる)場合の他に、図8に示すように、ビア81,83(あるいは突出部)の一部が凸部72からはみ出している(一部が重なる)場合も含まれることを意味する。但し、一部が重なる場合は、完全に重なる場合に比べて、絶縁破壊の防止効果が小さくなるため、ビア81a,81b,83a(あるいは突出部53a,53b,82a)は、Z軸方向視で、凸部72内に完全に重なるように配置されることが望ましい。
以上のように、本実施形態の静電チャック10によれば、ビア81a,81b及び突出部53a,53bが、Z軸方向視で、凸部72と重なるように配置されている。これにより、絶縁破壊が最も生じやすい、チャック電極53に接続するビア81a,81bの配置部が、吸着面51に形成された凸部72にオーバーラップするように配置される。そのため、凸部72を形成するために行われる表面加工(研磨及びブラスト加工)によって、ビア81a,81bの配置部における、チャック電極53より吸着面51側のセラミックス(絶縁層)の厚みが小さくなることがない。なお、本実施形態において、チャック電極53の上面から凸部72の上面までの距離(セラミックスの厚み)は300μm程度である。従って、静電チャック10における絶縁性を向上させることができ、絶縁破壊の発生を防止することができる。また、チャック電極53よりも吸着面51側のセラミックスの厚みが増加することもないため、静電チャック10の吸着力が低下することもない。
また、ビア83(83a)が、Z軸方向視で、ビア81(81a,81b)に重ならないように、径方向(X軸方向又はY軸方向)にずらされて配置されているため、ビア81(81a,81b)の配置部における吸着面51側への突き上げ量が大きくなることを防ぐことができる。つまり、ビア81a又は81bとビア83aが同じ位置(Z軸方向に一直線)に配置されることによって、それぞれのビア配置部の突き上げ部分が積み重なり、ビア配置部における吸着面51側への突き上げ量が大きくなって、突出部53a又は53bの高さ(Z軸方向の寸法)が増大することが防止される。これにより、ビア81a,81bの配置部における、チャック電極53より吸着面51側のセラミックス(絶縁層)の厚みが低下することを防げるため、静電チャック10における絶縁性を向上させることができ、絶縁破壊の発生を防止することができる。
そして、ビア81a,81b以外のチャック電極53に接続するビア81、及びビア83a以外の接続パッド82に接続するビア83も、上記のように、Z軸方向視で、凸部72と重なるように配置してもよい。これにより、チャック電極53に接続する全てのビア81(81a,81b)、及び接続パッド82に接続する全てのビア83(83a)の各配置部の直上に凸部72が形成される。そのため、全てのビア81,83の各配置部において、チャック電極53より吸着面51側のセラミックスの厚みが低下することを防ぐことができる。従って、静電チャック10における絶縁性がより向上するので、絶縁破壊の発生をより確実に防止することができる。
また、ビア81及びビア83の各々は、Z軸方向視で、凸部72と1対1で重なるように配置されてもよい。こうすることにより、各ビア81及び各ビア83がそれぞれ離れて配置されるため、ビア自体の発熱により、セラミックス部材41において温度の特異点(他の部分よりも高温になる部分)が生じることを防止することできる。そして、複数のビア81又はビア83が、1つの凸部72に重なるように集約配置される場合(図9参照)に比べて、ビア配置部の温度が低下するため、ビア配置部における絶縁破壊をより生じ難くすることができる。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、最も吸着面51側に位置する内部電極として、チャック電極53を例示しているが、内部電極はチャック電極53に限らず、高周波電極になる場合もある。
また、上記の実施形態では、導通部材として、ビア81(81a,81b)やビア83(83a)を例示しているが、ビアの他に、例えば金属棒(成型体)を埋め込んで内部接続を行う金属系端子等を用いることもできる。
また、上記の実施形態では、Z軸方向視で、凸部72とビア81又は83とが1対1で重なるように配置、つまり1つの凸部72に対してビア81又は83のうちの1つだけが重なるように配置されているが、例えば、図9に示すように、1つの凸部72に複数のビア81又は83が重なるように配置することもできる。なお、図9では2つのビア81(83)が重なっている状態を例示しているが、3つ以上のビアが重なるように配置することもできる。このように、Z軸方向視で、複数のビアを1つの凸部72に重なるように配置する場合には、凸部72のXY平面における大きさ(例えば直径)を、上記実施形態のような1対1配置の場合に比べて大きく形成することが好ましい。
10 静電チャック
41 セラミックス部材
42 ベース部材
51 吸着面
53 チャック電極
72 凸部
81 ビア
81a ビア
81b ビア
82 接続パッド
83 ビア
83a ビア
84 端子パッド
W ウエハ

Claims (7)

  1. 第1の面と、第1の方向にて前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備える板状部材と、前記板状部材の内部に設けられた電極のうち最も前記第1の面側に位置する内部電極と、前記第1の方向に延びる前記内部電極と接続された導通部材とを備え、前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記第1の面に、複数の凸部が形成されており、
    前記導通部材は、前記第1の方向から見たときに、前記凸部と重なるように配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記導通部材は、前記内部電極に接続された複数のビアである
    ことを特徴とする保持装置。
  3. 請求項2に記載する保持装置において、
    前記導通部材は、前記内部電極に接続された全てのビアである
    ことを特徴とする保持装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載する保持装置において、
    前記内部電極は、前記第1の面側に盛り上がった突出部を備え、
    前記突出部は、前記第1の方向から見たときに、前記複数のビアと重なる
    ことを特徴とする保持装置。
  5. 請求項3に記載する保持装置において、
    前記全てのビアの各々が、前記凸部と1対1で重なるように配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
  6. 請求項2から請求項4に記載するいずれか1つの保持装置において、
    前記複数のビアと、
    前記複数のビアに接続される接続パッドと、
    前記接続パッドに接続され、前記第2の面側に配置される複数の第2ビアとを備え、
    前記複数のビアと前記複数の第2ビアとは、前記第1の方向から見たときに、重ならないように前記第1の方向と直交する第2の方向にずらされて配置される
    ことを特徴とする保持装置。
  7. 請求項6に記載する保持装置において、
    前記複数の第2ビアは、前記第1の方向から見たときに、前記凸部に重なるように配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
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