JP2022175328A - ロータ及び回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】埋込磁石型のロータ及び回転電機においてコギングトルクを低減すること。【解決手段】第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々は、永久磁石23をそれぞれ含み周方向に複数設けられた磁極部26と、複数の磁極部26の間の境界である複数の磁極境界部Ldと、を有する。第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、ロータコア22の外周面は、複数の磁極境界部Ldのそれぞれに対応して変位部31を有する。変位部31では、ロータコア22の外周面は、周方向に隣り合う一対の磁極部26の各磁極中心Lsから当該一対の磁極部26の間の磁極境界部Ldに向かって内径側に変位する。そして、第2ロータ部R2の磁極中心Lsは、第1ロータ部R1の磁極中心Lsに対して周方向にずれている。【選択図】図2

Description

本発明は、埋込磁石型のロータ及び回転電機に関する。
例えば特許文献1には、埋込磁石型のロータを用いる回転電機が記載されている。埋込磁石型のロータは、永久磁石がロータコアの内部に埋め込まれる態様をなし、永久磁石によるマグネットトルクに加えて、永久磁石より径方向外側に位置する外側コア部にてリラクタンストルクを得る構成となっている。
特開2018-85779号公報
本発明者らは、上記のような埋込磁石型のロータにおいて、コギングトルクを低減可能にした構成を検討していた。本発明の目的は、埋込磁石型のロータ及び回転電機においてコギングトルクを低減することにある。
上記課題を解決するロータは、軸方向に並設された複数のロータ部(R1,R2)を備え、前記複数のロータ部の各々は、複数の永久磁石(23)がロータコア(22)に埋設されて構成され、前記複数のロータ部の各々は、前記永久磁石をそれぞれ含み周方向に複数設けられた磁極部(26)と、前記複数の磁極部の間の境界である複数の磁極境界部(Ld)と、を有し、前記複数のロータ部の少なくとも1つにおいて、前記ロータコアの外周面は、周方向に隣り合う一対の前記磁極部の各磁極中心(Ls)から当該一対の磁極部の間の前記磁極境界部に向かって内径側に変位する変位部(31)を、前記複数の磁極境界部の少なくとも1つに対応して有しており、少なくとも1つの前記ロータ部の前記磁極中心が、他の前記ロータ部の前記磁極中心に対して周方向にずれている。
上記課題を解決する回転電機は、ステータ(10)と、前記ステータの内径側に配置される上記のロータ(20)と、を備えている。
上記のロータ及び回転電機によれば、ロータコアの外周面に設けられる変位部と、複数のロータ部において磁極中心を周方向にずらすスキュー構造とによって、コギングトルクを低減することが可能となる。
一実施形態における埋込磁石型のロータを有する回転電機の構成図。 同形態におけるロータの斜視図。 同形態における第1ロータ部の構成図。 同形態におけるロータの断面図。 同形態におけるロータの斜視図。 同形態における回転電機の特性を説明するための説明図。 同形態における回転電機の特性を説明するための説明図。 同形態における回転電機の特性を説明するための説明図。 同形態における回転電機の特性を説明するための説明図。 変更例の第1ロータ部の平面図。 変更例の第1ロータ部の平面図。 変更例の第1ロータ部の平面図。 変更例の第1ロータ部の平面図。 変更例のロータの平面図。 変更例のロータの斜視図。
以下、ロータ及び回転電機の一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態の回転電機Mは、埋込磁石型のブラシレスモータである。回転電機Mは、略円環状のステータ10と、ステータ10の径方向内側空間にて回転可能に配置される略円柱状のロータ20とを備えている。
(ステータ10の構成)
ステータ10は、略円環状のステータコア11を備えている。ステータコア11は、磁性金属材料にて構成されている。ステータコア11は、例えば複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されている。ステータコア11は、径方向内側に向かって延び周方向等間隔に配置される本実施形態では12個のティース12を有している。すなわち、ステータ10において、巻線可能なスロット数は12個である。各ティース12は、互いに同一形状をなしている。ティース12は、例えば、先端部である径方向内側端部が略T型をなしている。ティース12の先端面12aは、ロータ20の外周面に倣った円弧状をなしている。
ティース12には、巻線13が集中巻きにて巻装されている。巻線13は、例えば、3相結線がなされ、図1に一例を示すようにそれぞれU相、V相、W相として機能する。そして、巻線13に対して電源供給がなされると、ロータ20を回転駆動するための回転磁界がステータ10にて生じるようになっている。このようなステータ10は、ステータコア11の外周面がハウジング14の内周面に対して固定されている。
(ロータ20の構成)
図2に示すように、ロータ20は、回転軸21と、第1ロータ部R1と、第2ロータ部R2と、を備えている。第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2は、回転軸21と一体回転可能に構成されている。第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2は、回転軸21がハウジング14に設けられる図示略の軸受に支持されることで、ステータ10に対して回転可能に配置されている。第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは、軸方向、つまりロータ20の回転軸線L1に沿った方向に並設されている。第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2は、回転軸線L1を中心として回転する。例えば、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは、互いに同様の構成を有している。以下には、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2の構成について、第1ロータ部R1を例にとって説明する。
図1に示すように、第1ロータ部R1は、回転軸21が中心部に嵌挿される略円柱状のロータコア22を備えている。ロータコア22は、回転軸21の外周面に固定されている。また、第1ロータ部R1は、ロータコア22の内部に埋設される態様をなす本実施形態では8個の永久磁石23を備えている。ロータコア22は、磁性金属材料にて構成されている。
ロータコア22は、永久磁石23を収容するための磁石収容孔24を有している。磁石収容孔24は、ロータコア22の周方向等間隔に本実施形態では8個設けられている。各磁石収容孔24は、径方向内側に向かって凸の略V字の折返し形状をなしている。また、各磁石収容孔24は、互いに同一形状をなしている。また、磁石収容孔24は、ロータコア22の軸方向全体に亘り設けられている。
図2に示すように、ロータコア22は、例えば、互いに同一構成である複数のコアシート22aが軸方向に積層されて構成されている。各コアシート22aは、例えば電磁鋼板にて構成される。各コアシート22aは互いに同一構成であるため、同一の部品としての管理が可能である。
本実施形態の永久磁石23は、例えば、磁石粉体を樹脂と混合した磁石材料を成型固化してなるボンド磁石よりなる。すなわち、永久磁石23は、ロータコア22の磁石収容孔24を成形型とし、固化前の磁石材料が射出成形により磁石収容孔24内に隙間なく充填され、充填後に磁石収容孔24内で固化されて構成されている。したがって、磁石収容孔24の孔形状は、永久磁石23の外形形状となる。なお、本実施形態の永久磁石23に用いられる磁石粉体としては、例えばサマリウム鉄窒素(SmFeN)系磁石が用いられるが、他の希土類磁石等を用いてもよい。
図1に示すように、ロータコア22における永久磁石23より径方向外側部位、すなわちステータ10との対向部位は、リラクタンストルクを得るための外側コア部25として機能する。第1ロータ部R1は、永久磁石23及び外側コア部25を含んでなる磁極部26を複数有している。磁極部26の数は永久磁石23の数と同数であり、本実施形態では8個である。つまり、第1ロータ部R1の極数は8極である。複数の磁極部26は、互いに同一形状をなしている。また、複数の磁極部26は、周方向において等間隔に配置されている。各磁極部26は、図1に一例を示すように、それぞれN極、S極として機能する。このような磁極部26によって、第1ロータ部R1は、マグネットトルク及びリラクタンストルクの両者が得られる構成となっている。
(磁極部26の構成)
図3に示すように、第1ロータ部R1において、各磁極部26は、周方向における磁極中心Lsを有している。各磁極中心Lsは、周方向において互いに等間隔に設定されている。本実施形態では、8個の磁極部26における各磁極中心Lsは、互いに周方向に45°間隔に設定されている。
第1ロータ部R1は、複数の磁極部26の間の境界である複数の磁極境界部Ldを有している。各磁極部26は、周方向において、磁極境界部Ldを境として隣の磁極部26と隣り合っている。第1ロータ部R1において、磁極境界部Ldは磁極部26と同数存在し、本実施形態では8個ある。8個の磁極境界部Ldは、周方向において45度間隔に設定されている。また、隣接の磁極境界部Ld間の角度、すなわち、磁極部26の磁極開角度θmは、電気角で180°である。
ロータコア22の外径、すなわち、回転軸線L1からロータコア22の外周面までの距離は、周方向において一様ではない。具体的には、ロータコア22の外径は、各磁極中心Lsで最大であり、各磁極境界部Ldで最小である。図3では、ロータコア22の最大径と同径の円を基準円Caとして図示している。また、図3では、基準円Caの直径をDとし、基準円Caの半径をD/2としている。
各磁極部26において、外側コア部25は、径方向外側の面である外側面25aを有している。外側面25aは、ティース12の先端面12aに対向する面である。外側面25aは、軸方向から見て、中心軸L2を中心とする円弧状をなしている。外側面25aを規定する円弧の中心軸L2は、ロータ20の回転軸線L1と平行、かつ、回転軸線L1とは一致しない軸である。また、中心軸L2は、基準円Caで囲まれる範囲内に設定されている。また、中心軸L2は、周方向において磁極中心Lsと同位置に設定されている。また、外側面25aを規定する円弧の半径Daは、基準円Caの半径(D/2)よりも小さい。
すなわち、ロータコア22の外周面は、複数の変位部31を有している。変位部31は、例えば、第1ロータ部R1が有する8個の各磁極境界部Ldの全てに対応して設けられている。つまり、変位部31は、ロータ20の回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。変位部31では、ロータコア22の外周面は、周方向に隣り合う一対の磁極部26の各磁極中心Lsから当該一対の磁極部26の間の磁極境界部Ldに向かって内径側に変位している。また、軸方向視における変位部31の形状は、中心軸L2を中心とする2つの円弧によって規定されている。すなわち、変位部31において基準円Caから内径側に最も離れるのは、周方向に隣り合う外側面25a同士の交点である。なお、周方向に隣り合う外側面25a同士の当該交点は、磁極境界部Ldに設定されている。また、変位部31は、例えば、磁極境界部Ldの軸方向一端から軸方向他端まで一様に形成されている。つまり、ロータコア22は、各コアシート22aに形成された変位部31が周方向において同位置となるように構成されている。
(永久磁石23の構成)
永久磁石23は、例えば、径方向内側に向かって凸の略V字の折返し形状をなしている。詳述すると、永久磁石23は、図3に示すように、一対の直線部23aの径方向内側端部同士を屈曲部23bにて繋いだ形状をなしている。各直線部23aの径方向外側端部は、ロータコア22の外周面の近くに位置している。永久磁石23は、例えば、磁極中心Lsに対して線対称形状をなしている。また、各永久磁石23における各直線部23aは、磁極境界部Ldに近接している。
永久磁石23を軸方向から見たときの直線部23aの厚さをW1とする。また、永久磁石23を軸方向から見たときの屈曲部23bの厚さをW2とする。直線部23aの厚さW1は、軸方向から見たときの直線部23aの延在方向と直交する方向における厚さである。直線部23aの厚さW1は、例えば、直線部23aの延在方向において一様である。また、例えば、厚さW1は各直線部23aで同一である。屈曲部23bの厚さW2は、磁極中心Lsにおける屈曲部23bの厚さである。本実施形態では、直線部23aの厚さW1は、屈曲部23bの厚さW2よりも厚い。なお、各磁極部26において、変位部31を規定する円弧の中心軸L2の位置は、屈曲部23bに重なるように設定されている。
V字形状をなす永久磁石23の各直線部23aの内側面の延長線とロータコア22の外周面との交点間を磁極ピッチLpとする。また、磁極中心Lsにおいて、ロータコア22の外周面から屈曲部23bの内側面までを埋込深さLmとする。本実施形態の永久磁石23は、磁極ピッチLpより埋込深さLmが大となるような深い折返し形状に設定されている。つまり、各直線部23a及び屈曲部23bの各内側面でなす本実施形態の永久磁石23の磁石表面が、周知の表面磁石型の磁石表面(図示略)よりも大きくなるような設定としている。また、埋込深さLmが大きい設定としていることで、永久磁石23の屈曲部23bは、ロータコア22の中心部の回転軸21の嵌挿される軸嵌挿孔22bに近い径方向内側寄りに位置している。なお、永久磁石23のこの折返し形状は一例であり、埋込深さLmが浅いものや屈曲部23bの大きい略U字の折返し形状のもの等、適宜変更可である。
図4及び図5に示すように、第1ロータ部R1において、永久磁石23は、例えば、ロータコア22の軸方向一方の端面22cから一部突出させて構成されている。永久磁石23は、磁石収容孔24内にある埋込磁石部23mと、ロータコア22の端面22cから突出する突出部23xと、を有する。なお、ロータコア22の端面22c、及び、端面22cの軸方向における反対側の端面22dは、例えば平坦面をなしている。なお、本実施形態では、端面22dからは、永久磁石23の一部が軸方向に突出していない。永久磁石23の突出部23xについては、ロータコア22の端面22cに開口する磁石収容孔24を閉塞するための図示略の成形型に、突出部23xの形成用の凹部を設けるだけで容易に実現可能である。
突出部23xは、例えば、各直線部23a及び屈曲部23bの各々に設けられている。すなわち、突出部23xは、永久磁石23の各直線部23a及び屈曲部23bを含むV字経路で連続している。突出部23xは、ロータコア22の端面22cに設けられている。突出部23xは、ロータコア22の磁石収容孔24内に位置する永久磁石23の埋込磁石部23mと同種材料で連続して一体的に設けられている。
突出部23xは、ロータコア22の端面22cに位置する永久磁石23の端部であり、永久磁石23の端部で生じ易い図4に示す漏れ磁束φbをこの部位にて生じさせるように機能する。換言すると、永久磁石23のロータコア22内に位置する埋込磁石部23mの磁束のより多くを、ロータコア22の端面22cから外部に漏らすことなく径方向に沿って流れるようにしている。そして、より多くの磁束が回転電機Mのトルクに寄与する有効磁束φaとなるようにしている。突出部23xは、有効磁束φaの増加を図りつつ、ロータコア22の端面22cから適切な突出量D1となるように設定されている。なお、突出部23xの突出量D1については、図示の寸法と実際の寸法と異なる場合がある。
ロータコア22の磁石収容孔24内に主として設けられる永久磁石23は、磁石素材が固化した後に、図示略の着磁装置を用いて本来の磁石として機能させるべくロータコア22の外部から着磁される。永久磁石23は、ロータコア22の周方向に交互に異極となるように着磁される。また、各永久磁石23は、自身の厚さ方向に磁化される。
図2に示すように、突出部23xは、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2のそれぞれに設けられている。第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは、例えば、永久磁石23が突出していない各々の端面22d同士が軸方向に対向する態様で並設されている。本実施形態では、例えば、端面22d同士が接するように、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とが並設されている。第1ロータ部R1と第2ロータ部R2を1つのブロックとして見たとき、同ブロックの軸方向両側に突出部23xがそれぞれ設けられる。
(スキュー構造)
第2ロータ部R2の磁極部26は、第1ロータ部R1の磁極部26に対して周方向にずれている。本実施形態では、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは互いに同一構成であり、第1ロータ部R1に対して第2ロータ部R2を所定角度だけ回転させたロータ20の構成となっている。これにより、第2ロータ部R2の各磁極部26が、第1ロータ部R1の各磁極部26に対して周方向に所定角度ずれている。なお、以下では、第1ロータ部R1の磁極中心Lsに対する第2ロータ部R2の磁極中心Lsの周方向へのずれ角度を、スキュー角θとして説明する。
本実施形態では、スキュー角θ[°]は、ロータ20の極数をpとし、当該極数pとステータ10のスロット数の最小公倍数をLとして、次式(a)を満たすように設定されている。
(180/L)-16/p≦θ≦(180/L)+36/p…(a)
ロータ20の極数pは、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々における磁極部26の数であり、本実施形態では8極である。また、本実施形態では、スロット数は12個である。すなわち、本実施形態において、スキュー角θは、式(a)にp=8、L=24を代入して得られる範囲である5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に設定されている。
本実施形態の回転電機Mのロータ20の作用を説明する。
図6は、本形態である第1形態と、第2形態と、比較例1との比較結果である。
第1形態は、上記実施形態である。つまり、第1形態は、ロータコア22の外周面が前述の構成、すなわち、各磁極部26において、外側コア部25の外側面25aが中心軸L2を中心とする円弧状をなす構成である。また、第1形態は、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、各永久磁石23が突出部23xを有する構成である。
第2形態は、上記実施形態の第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、各永久磁石23の各突出部23xを省略した構成である。すなわち、各永久磁石23を磁石収容孔24から軸方向に突出させない構成である。それ以外の第2形態の構成は、第1形態と同様である。
比較例1は、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、軸方向から見たロータコア22の外周面の形状が基準円Caに沿った円形をなす構成である。すなわち、比較例1の第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2は、変位部31を有しない。また、比較例1は、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、各永久磁石23を磁石収容孔24から軸方向に突出させない構成である。なお、第1形態、第2形態及び比較例1において、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2との間のスキュー角θの大きさは等しいものとする。
図6は、比較例1、第1形態及び第2形態の各々において、回転電機において生じるコギングトルクの大きさと、トルクと永久磁石23の体積との比(トルク/磁石体積)を示している。なお、同図の比較は、比較例1を1.0としたときの第1形態及び第2形態の比較である。同図に示すように、コギングトルクについては、変位部31を有する第1形態及び第2形態の方が、変位部31を有しない比較例1よりも十分に小さくなる。また、コギングトルクについて、第2形態の方が第1形態よりも若干小さくなる。
比(トルク/磁石体積)については、第1形態は比較例1とほぼ同等である。また、比(トルク/磁石体積)について、第1形態は第2形態よりもやや大きい。
図7は、上記実施形態において、突出部23xの突出量D1と比(トルク/磁石体積)との関係を示している。同図に示すように、突出部23xの突出量D1がゼロ以上、すなわち、突出部23xを設けることで有効磁束φaが増加し、比(トルク/磁石体積)が上昇することがわかる。また、突出量D1がゼロ以上となっても、比(トルク/磁石体積)は暫く上昇し、次第に低下していく。これは、永久磁石23の埋込磁石部23mの磁束をロータコア22の端面22cから極力漏れ出ないようにしつつ、屈曲部23bの厚さW2を直線部23aの厚さW1よりも薄くすることで磁石体積を小さく抑えた結果と考えられる。突出量D1は、図7に示すような比(トルク/磁石体積)との関係を考慮して適切な値に設定される。突出量D1が大きくなることは、ロータ20の重量増及び永久磁石23の磁石材料増等にも繋がるため、突出量D1の設定に際し考慮することも好ましい。
図8は、本形態と比較例1のそれぞれにおける、スキュー角θとコギングトルクの大きさとの関係を示すグラフである。本形態は、上記実施形態である。同図における比較例1は、上記比較例1と同様である。すなわち、比較例1は、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2のそれぞれにおいて変位部31を有しない構成である。
図8において、スキュー角θが0°の構成は、周方向における磁極中心Lsの位置が第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2で一致する構成である。本形態と比較例1の双方において、スキュー角θがおよそ7.5°でコギングトルクが最小となる。これは、スキュー角θがおよそ7.5°のとき、第1ロータ部R1において生じるコギングトルクと第2ロータ部R2において生じるコギングトルクとが逆位相となり、互いのコギングトルクがほぼ相殺されるためである。
なお、第1ロータ部R1において生じるコギングトルクと第2ロータ部R2において生じるコギングトルクとが逆位相となるスキュー角θは、ロータ20の極数とステータ10のスロット数によって変化する。詳しくは、コギングトルクの周期は、一般に、360度を、ロータ20の極数とステータ10のスロット数の最小公倍数で割った値である。そして、スキュー角θをコギングトルクの半周期に設定することで、第1ロータ部R1において生じるコギングトルクと第2ロータ部R2において生じるコギングトルクとを逆位相とすることができる。本実施形態では、ロータ20の極数は8、ステータ10のスロット数は12であることから、最小公倍数は24となる。つまり、コギングトルクの周期は、360/24=15(°)となる。したがって、スキュー角θがコギングトルクの半周期である7.5°のとき、第1ロータ部R1において生じるコギングトルクと第2ロータ部R2において生じるコギングトルクとを逆位相となる。
比較例1において、スキュー角θが0°からおよそ7.5°までの範囲では、スキュー角θが0°から大きくなるほどコギングトルクが小さくなる。そして、スキュー角θがおよそ7.5でコギングトルクが最小となる。スキュー角θがおよそ7.5°よりも大きくなると、コギングトルクが最小値から大きくなる。
本形態において、スキュー角θが0°からおよそ2.0°までの範囲では、スキュー角θが0°から大きくなるほどコギングトルクが大きくなる。スキュー角θが2.0°から7.5°では、スキュー角θが0°から大きくなるほどコギングトルクが小さくなる。そして、スキュー角θがおよそ7.5でコギングトルクが最小となる。また、スキュー角θがおよそ7.5°よりも大きくなると、コギングトルクが最小値から大きくなる。
比較例1では、スキュー角θがおよそ7.5°のときコギングトルクが最小になる。そして、本形態では、スキュー角θが2.0°のとき、コギングトルクが最大となるが、当該コギングトルクの最大値は、比較例1におけるコギングトルクの最小値よりも小さい。すなわち、変位部31を有する本形態を採用することで、スキュー角θの大きさによらず、変位部31を有しない比較例1よりもコギングトルクを低減することが可能である。
本形態において、スキュー角θがおよそ3.0°のとき、コギングトルクの大きさが、スキュー角θが0°のときの同等となる。すなわち、スキュー角θがおよそ3.0°よりも大きいと、スキュー角θが0°のときよりもコギングトルクが小さくなる。
本形態において、スキュー角θが5.5°≦θ≦12.0°の範囲では、コギングトルクは8[mNm]以下となる。したがって、スキュー角θを5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に設定することで、コギングトルクを8.0[mNm]以下にまで小さくすることが可能である。本形態において、スキュー角θが0°のときのコギングトルクは、およそ12.0[mNm]である。すなわち、スキュー角θを5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に設定することで、スキュー角θが0°のときに比べて、コギングトルクを3分の2程度にまで小さくすることが可能である。
また、比較例1では、コギングトルクが最小となる7.5°にスキュー角θを設定した場合でも、コギングトルクの大きさを14.0[mNm]程度までしか小さくすることができない。したがって、本形態においてスキュー角θを5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に設定することで、比較例1では達成することが極めて難しいレベルにまでコギングトルクを小さくすることが可能である。なお、本形態において、スキュー角θは、コギングトルクが最小となる7.5°付近に設定されることが好ましい。また、製造公差を考慮しても、スキュー角θが5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に収まるように設定されることが好ましい。
図9は、スキュー角θとコギングトルク比及び出力トルク比との関係を示している。図9では、比較例2に対する本形態のコギングトルクの比を示している。また、図9では、比較例2に対する本形態の出力トルクの比を示している。比較例2は、変位部31を有しない上記比較例1においてスキュー角θが7.5°に設定された構成である。
同図に示すように、比較例2に対する本形態のコギングトルク比は、図8のグラフと同様の変移を示す。スキュー角θが7.5°から13.5°の範囲において、スキュー角θが大きくなるほどコギングトルク比は大きくなり、スキュー角θが13.5°で2度目のピークを迎える。そして、スキュー角θが13.5°から22.5°の範囲において、スキュー角θが大きくなるほどコギングトルク比は小さくなる。
比較例2に対する本形態の出力トルク比は、スキュー角θが0°のときおよそ1.0である。そして、スキュー角θが0°から大きくなるほど、出力トルク比が小さくなる。したがって、スキュー角θが21.0°から22.5°の範囲では、スキュー角θが7.5°のときに比べて、コギングトルク比が小さくものの、出力トルク比も小さくなってしまう。このため、出力トルクを確保しつつコギングトルクを小さくするには、スキュー角θを5.5°≦θ≦12.0°の範囲内に設定することが好ましい。なお、スキュー角θが大きくなると、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の永久磁石23同士の間の周方向のずれが大きくなり、その間における漏れ磁束が増加する。このため、出力トルクが低下すると考えられる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、ロータコア22の外周面は、複数の磁極境界部Ldのそれぞれに対応して変位部31を有する。変位部31では、ロータコア22の外周面は、周方向に隣り合う一対の磁極部26の各磁極中心Lsから当該一対の磁極部26の間の磁極境界部Ldに向かって内径側に変位する。変位部31を有する部位では、ロータコア22の外周面とティース12の先端面12aとの間のエアギャップが、磁極中心Lsよりも磁極境界部Ldで広くなる。これにより、ロータ20の回転時において磁極の切り替わりがスムーズとなり、その結果、コギングトルクを低減可能となる。また、第2ロータ部R2の磁極中心Lsは、第1ロータ部R1の磁極中心Lsに対して周方向にずれている。これにより、第1ロータ部R1で生じるコギングトルクと第2ロータ部R2で生じるコギングトルクとを互いに干渉させて、ロータ20の全体としてのコギングトルクを低減可能となる。このように、ロータコア22の外周面に設けられる変位部31と、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とで磁極中心Lsを周方向にずらすスキュー構造とによって、コギングトルクを好適に低減することが可能となる。
(2)変位部31は、軸方向から見て、磁極中心Lsから磁極境界部Ldに向かってロータ20の回転軸線L1に近づく円弧状をなしている。この構成によれば、変位部31は、磁極中心Lsから磁極境界部Ldに向かって徐々に内径側に変位する。このため、変位部31によってコギングトルクをより好適に低減することが可能となる。
(3)第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは、互いに同数の磁極部26を備える。そして、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、磁極部26は、周方向に等間隔に設けられている。この構成によれば、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2を互いに同一構成して部品管理を容易にしつつ、第2ロータ部R2を第1ロータ部R1に対して所定角度だけ回転させることで、各磁極中心Lsが互いにずれたスキュー構造を得ることが可能となる。
(4)永久磁石23は、径方向内側に凸の折り返し形状をなしている。この構成によれば、外側コア部25に面する永久磁石23の表面積を大きく確保することが可能となる。これにより、マグネットトルクを向上させることが可能となる。
(5)第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、変位部31は、複数設けられるとともに、ロータ20の回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。この構成によれば、変位部31を設けつつも、ロータ20における荷重の偏りを抑制し、その結果、振動を抑制することが可能となる。
(6)ロータコア22は、互いに同一構成である複数のコアシート22aが軸方向に積層されて構成されている。この構成によれば、ロータコア22を複数のコアシート22aの積層構造としつつも、複数のコアシート22aの部位管理を容易にすることが可能となる。
(7)第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、ロータコア22は、各コアシート22aの変位部31が周方向において同位置となるように構成されている。この構成によれば、ロータコア22の組み立てに際し、各コアシート22aを回転させつつ積層する必要がなく、製造の簡素化を図ることが可能となる。
(8)第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の各々において、永久磁石23は、ロータコア22の軸方向の端面22cから突出する突出部23xを有している。この構成によれば、永久磁石23の端部に生じる漏れ磁束φbが突出部23xに集中して生じるようになる。また、ロータコア22内に位置する永久磁石23の埋込磁石部23mにおいては、ロータコア22の軸方向の端面22cから漏れようとした場合の磁束の経路が突出部23xを越える態様となるため、磁束の経路長が長くなる。そのため、埋込磁石部23mにおける磁束は、ロータコア22の端面22cから漏れ出ることが抑制され、埋込磁石部23mで生じる磁束が軸方向全体にわたってロータコア22内を径方向に沿って流れるものとなる。こうして埋込磁石部23mの軸方向全体にわたって生じる磁束の多くが回転電機Mのトルクに寄与する有効磁束φaとなり、有効磁束φaの磁束量を増加させることが可能である。
(9)スキュー角θ[°]は、ロータ20の極数をpとし、ステータ10における巻線可能なスロット数とロータ20の極数pとの最小公倍数をLとして、(180/L)-16/p≦θ≦(180/L)+36/p、を満たすように設定されている。この構成によれば、コギングトルクをより好適に低減することが可能となる。
(10)スキュー角θを3.0°以上に設定することで、スキュー角θが0°のときよりもコギングトルクを低減することが可能となる。
(11)ロータ20の極数が8極であり、ステータ10における巻線可能なスロット数が12個である。この構成によれば、8極12スロットの回転電機Mにおいて、コギングトルクの低減を図ることが可能となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態の第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2では、全ての磁極境界部Ldに変位部31がそれぞれ設けられているが、これに限らず、一部の磁極境界部Ldのみに変位部31を設ける構成としてもよい。
例えば、図10に示すように、8個の磁極境界部Ldのうちの2つの磁極境界部Ldに変位部31を設けてもよい。同図に示す構成では、変位部31は、180°反対位置にある磁極境界部Ldにそれぞれ設けられている。すなわち、2つの変位部31は、回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。なお、変位部31を有しない残りの各磁極境界部Ldにおいて、ロータコア22の外周面の形状は、図3に示す基準円Caに沿った円弧状をなす。
また、例えば、図11に示すように、8個の磁極境界部Ldのうちの4つの磁極境界部Ldに変位部31を設けてもよい。同図に示す構成では、変位部31は、周方向において90°毎の位置にある磁極境界部Ldにそれぞれ設けられている。すなわち、4つの変位部31は、回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。また、変位部31を有する磁極境界部Ldと変位部31を有しない磁極境界部Ldとが、周方向において等間隔に交互に設けられている。なお、変位部31を有しない各磁極境界部Ldにおいて、ロータコア22の外周面の形状は、図3に示す基準円Caに沿った円弧状をなす。
また、例えば図12に示す構成では、4つの変位部31は、回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。8つの磁極境界部Ldを周方向において順に1番~8番としたとき、変位部31は、1番目、2番目、5番目、6番目の磁極境界部Ldにそれぞれ設けられている。なお、変位部31を有しない各磁極境界部Ldにおいて、ロータコア22の外周面の形状は、図3に示す基準円Caに沿った円弧状をなす。
また、例えば、図13に示すように、8個の磁極境界部Ldのうちの6つの磁極境界部Ldに変位部31を設けてもよい。同図に示す構成では、8つの磁極境界部Ldを周方向において順に1番~8番としたとき、変位部31は、1番目、2番目、3番目、5番目、6番目、7番目の磁極境界部Ldにそれぞれ設けられている。すなわち、変位部31を有しない2つの磁極境界部Ldは180°対向位置にあり、それ以外の6つの磁極境界部Ldに変位部31がそれぞれ設けられている。6つの変位部31は、回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。なお、変位部31を有しない各磁極境界部Ldにおいて、ロータコア22の外周面の形状は、図3に示す基準円Caに沿った円弧状をなす。
図10~図13に示すような構成では、複数の変位部31が、回転軸線L1を中心として点対称となる位置に設けられている。この構成によれば、変位部31を設けつつも、ロータ20における荷重の偏りを抑制し、その結果、振動を抑制することが可能となる。なお、上記の各例では、偶数個の磁極境界部Ldに変位部31を設けたが、これに限らず、奇数個の磁極境界部Ldに変位部31を設けてもよい。また、複数の変位部31を、回転軸線L1を中心として点対称とならない位置に設けてもよい。また、上記では、変位部31の変更について、第1ロータ部R1を例にとって説明したが、第2ロータ部R2においても同様に変更可能である。
・上記実施形態の第1ロータ部R1では、変位部31が、磁極境界部Ldの軸方向一端から軸方向他端まで一様に形成されているが、これに特に限定されるものではなく、磁極境界部Ldにおける軸方向の一部のみに変位部31が設けられた構成としてもよい。
・第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2の少なくとも一方の構成を、図14及び図15に示すような構成に変更してもよい。
図14及び図15に示す構成では、ロータコア22は、電磁鋼板よりなるコアシート22aを軸方向に複数枚積層して構成されている。各コアシート22aは、例えば同一構成をなす。すなわち、軸方向から見た各コアシート22aの形状は、互いに同一形状をなしている。これにより、各コアシート22aを同一部品として管理が可能である。
各コアシート22aは、例えば、複数の変位部31を有している。なお、図14及び図15に示す構成では、各コアシート22aは、例えば図11に示す構造、すなわち、4つの変位部31が周方向において90°毎の位置にある磁極境界部Ldにそれぞれ設けられた構成をなす。すなわち、各コアシート22aは、変位部31と、変位部31が無い磁極境界部Ldである非変位部32とが1つのコアシート22aに混在して構成される。変位部31と非変位部32とは、例えば、周方向において等間隔に交互に設けられている。
ロータコア22は、第1部位41と第2部位42とが軸方向に並ぶように構成されている。第1部位41では、各コアシート22aの変位部31の位置が一致するように各コアシート22aが積層されている。また、非変位部32の位置についても、第1部位41の各コアシート22aで全て一致している。第2部位42においても、各コアシート22aの変位部31の位置が一致するように各コアシート22aが積層されている。また、非変位部32の位置についても、第2部位42の各コアシート22aで全て一致している。
そして、第2部位42は、第1部位41に対して、磁極境界部Ldを周方向に1つ分、すなわち、1磁極分である45°回転させた位置に配置したものである。これにより、第1部位41における変位部31と第2部位42における変位部31とが、軸方向に並ばない構成となる。すなわち、ロータコア22の各磁極境界部Ldの構成において、変位部31と非変位部32とが軸方向に重なっている。換言すると、各磁極境界部Ldにおいて、軸方向の一部のみに変位部31が設けられている。なお、周方向において、磁極部26及び磁極境界部Ldの各々の位置は、第1部位41と第2部位42とで一致している。
このような構成によれば、周方向における磁気的なアンバランスを抑制可能となり、その結果、ロータ20の回転時における振動の発生を抑制可能となる。なお、変位部31と非変位部32とが軸方向に重なる構成としては、図14及び図15に示す構成に限定されるものではない。例えば、各コアシート22aを1枚毎または複数枚毎に45°回転させつつ積層したロータコア22の構成としてもよい。
また、図14及び図15を用いた上記の説明では、図11に示すコアシート22aを用いた一例を説明したが、これに特に限定されるものではない。例えば、図10、図12及び図13に示すようなコアシート22aを用いた構成において、変位部31と非変位部32とが軸方向に重なる構成としてもよい。また、例えば、奇数個の変位部31を有するコアシート22aを用いた構成において、変位部31と非変位部32とが軸方向に重なる構成としてもよい。
・上記実施形態では、スキュー角θが式(a)を満たすように設定されるが、これに限らず、スキュー角θを式(a)の範囲外の角度に設定してもよい。
・上記実施形態では、直線部23aの厚さW1は屈曲部23bの厚さW2よりも大きいが、これに限らず、直線部23aの厚さW1を屈曲部23bの厚さW2と等しくしてもよい。また、直線部23aの厚さW1を屈曲部23bの厚さW2よりも薄くしてもよい。
・ロータコア22の端面22cから突出する永久磁石23の突出部23xの構成を適宜変更してもよい。例えば、永久磁石23の直線部23a及び屈曲部23bを含むV字経路で突出部23xを部分的に設けてもよい。また、例えば、永久磁石23のV字経路の延びる方向と直交する厚さ方向で突出部を部分的に設けてもよい。また、例えば、突出部23xの突出量D1は、永久磁石23のV字経路の延びる方向において一様でなくてもよい。また、例えば、永久磁石23の突出部23xを埋込磁石部23mと別体としてもよい。この場合、互いの磁石材料を異ならせてもよい。また、例えば、ロータ20の周方向に配置される永久磁石23の全てに突出部23xを設けなくてもよい。また、例えば、突出部23xを、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2のいずれか一方のみに設けてもよい。
・上記実施形態では、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とは、ロータコア22の端面22d同士が接するように構成されたが、これに限らず、端面22d同士を離して構成してもよい。この場合、ロータコア22の端面22d側においても突出部23xを構成することが可能である。
・永久磁石23の形状等の構成は上記実施形態に限定されるものではなく、回転電機Mの構成に応じて適宜変更可能である。例えば、軸方向から見た永久磁石23の形状を、U字状等、ロータ20の径方向内側に凸のその他の折返し形状であってもよい。また、例えば、軸方向から見た永久磁石23の形状を、ロータ20の径方向外側に凸となる湾曲形状としてもよい。また、例えば、永久磁石23を略直方体状とし、当該永久磁石23の一側面が回転軸線L1及び磁極中心Lsを通る直線に対して直交するように永久磁石23を配置した構成であってもよい。
また、1つの磁極部26が有する永久磁石23の数は1つに限らない。例えば、上記実施形態の永久磁石23から屈曲部23bを省略することで、一対の直線部23aを互いに分離した構成であってもよい。
・ロータコア22の磁石収容孔24に磁石材料を射出成形して永久磁石23を構成したが、永久磁石23を予め作製しておき、ロータコア22の磁石収容孔24に挿入して固定する態様であってもよい。
・永久磁石23について、サマリウム鉄窒素(SmFeN)系磁石を用いたが、他の希土類磁石、フェライト等を用いてもよい。また、永久磁石23について、ボンド磁石を用いたが、焼結磁石等を用いてもよい。
・上記実施形態では、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2を互いに同一構成としたが、これに特に限定されるものではない。例えば、変位部31の数を、第1ロータ部R1と第2ロータ部R2とで異ならせてもよい。また、例えば、第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2のいずれか一方を、変位部31を有しない構成、すなわち、軸方向から見たロータコア22の外周面の形状が基準円Caに沿った円形をなす構成としてもよい。
・上記実施形態のロータ20は、軸方向に並ぶ2つのロータ部、すなわち第1ロータ部R1及び第2ロータ部R2を備えるが、これに限らず、ロータ20が3つ以上のロータ部を有する構成としてもよい。この場合においても、各ロータ部は互いに同一構成であってもよいし、変位部31の数などが各ロータ部で異なる構成であってもよい。また、ロータ20が3つ以上のロータ部を備える場合には、例えば、各ロータ部が所定角度毎に周方向にずれる構成としてもよい。
・ロータコア22について、複数のコアシート22aを軸方向に積層して構成するものであったが、磁性粉体を焼結する等、他の構成のものであってもよい。
・ステータコア11について、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成するものであったが、磁性粉体を焼結する等、他の構成のものであってもよい。
・ロータ20の極数、つまり磁極部26の数とステータ10のスロット数とは、上記実施形態に限定されるものではなく、それぞれ適宜変更してもよい。
・ロータ20の図1に示すN極及びS極、ステータ10の図1に示すU相、V相及びW相は一例であり、適宜変更してもよい。
・上記以外、ロータ20の構成及び回転電機Mの構成を適宜変更してもよい。
・今回開示された実施形態及び変更例はすべての点で例示であって、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。すなわち、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
M 回転電機、10 ステータ、20 ロータ、22 ロータコア、22a コアシート、22c 端面、23 永久磁石、23x 突出部、26 磁極部、31 変位部、32 非変位部、L1 回転軸線、Ls 磁極中心、Ld 磁極境界部、R1 第1ロータ部(ロータ部)、R2 第2ロータ部(ロータ部)、θ スキュー角。

Claims (13)

  1. 軸方向に並設された複数のロータ部(R1,R2)を備え、
    前記複数のロータ部の各々は、複数の永久磁石(23)がロータコア(22)に埋設されて構成され、
    前記複数のロータ部の各々は、前記永久磁石をそれぞれ含み周方向に複数設けられた磁極部(26)と、前記複数の磁極部の間の境界である複数の磁極境界部(Ld)と、を有し、
    前記複数のロータ部の少なくとも1つにおいて、前記ロータコアの外周面は、周方向に隣り合う一対の前記磁極部の各磁極中心(Ls)から当該一対の磁極部の間の前記磁極境界部に向かって内径側に変位する変位部(31)を、前記複数の磁極境界部の少なくとも1つに対応して有しており、
    少なくとも1つの前記ロータ部の前記磁極中心が、他の前記ロータ部の前記磁極中心に対して周方向にずれている、ロータ。
  2. 前記変位部は、軸方向から見て、前記磁極中心から前記磁極境界部に向かって前記ロータの回転軸線(L1)に近づく円弧状をなしている、
    請求項1に記載のロータ。
  3. 前記複数のロータ部の各々は、互いに同数の前記磁極部を備え、
    前記複数のロータ部の各々において、前記磁極部は、周方向に等間隔に設けられている、
    請求項1または請求項2に記載のロータ。
  4. 前記永久磁石は、径方向内側に凸の折り返し形状をなしている、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のロータ。
  5. 前記変位部は、1つの前記ロータ部につき複数設けられるとともに、当該複数の変位部が前記ロータの回転軸線(L1)を中心として点対称となる位置に設けられている、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロータ。
  6. 前記ロータコアは、互いに同一構成である複数のコアシート(22a)が軸方向に積層されて構成されている、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータ。
  7. 前記変位部を含む前記ロータ部において、前記ロータコアは、前記各コアシートの前記変位部が周方向において同位置となるように構成されている、
    請求項6に記載のロータ。
  8. 前記変位部を含む前記ロータ部において、
    前記各コアシートは、前記変位部と、前記変位部が無い前記磁極境界部である非変位部(32)とが1つのコアシートに混在して構成され、
    前記ロータコアの1つの前記磁極境界部の構成において、前記変位部と前記非変位部とが軸方向に重なっている、
    請求項6に記載のロータ。
  9. 前記複数のロータ部の少なくとも1つにおいて、前記永久磁石は、前記ロータコアの軸方向の端面(22c)から突出する突出部(23x)を有している、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のロータ。
  10. ステータ(10)と、
    前記ステータの内径側に配置される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のロータ(20)と、を備えている、回転電機。
  11. 前記ロータ部同士の周方向のずれ角度であるスキュー角θ[°]は、前記ロータの極数をpとし、当該ロータの極数と前記ステータのスロット数の最小公倍数をLとして、
    (180/L)-16/p≦θ≦(180/L)+36/p
    を満たすように設定されている、
    請求項10に記載の回転電機。
  12. 前記ロータの極数が8極であり、前記ステータのスロット数が12個である、
    請求項10または請求項11に記載の回転電機。
  13. 前記ロータの極数が8極であり、前記ステータのスロット数が12個であり、
    前記ロータ部同士の周方向のずれ角度であるスキュー角θ[°]は、3.0°以上に設定されている、
    請求項10に記載の回転電機。
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