JP2022159642A - シート状物の欠陥検査装置及び製造方法 - Google Patents

シート状物の欠陥検査装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート状物に生じた孔の大きさや形状をより正確に検出する【解決手段】シート状物Sの欠陥検査装置200は,シート状物Sの被検査部位の一方面側に配置され当該被検査部位の表面を撮影する撮影装置211と,被検査部位の他方面側に配置され撮影装置211の撮影範囲を被検査部位の他方面側から照明する光源212とを備え,この光源212は,撮影装置211の画角範囲外に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は,衛生用紙などのシート状物の欠陥検査装置や,それを用いたシート状物の製造方法に関する。
従来から,例えばトイレットペーパーやティッシュペーパーのような家庭用の衛生用紙に関し,その製造過程で生じた欠陥(穴や,汚れ,スジ,異物等)を検査する手法として,衛生用紙の原紙をローラなどによって高速で搬送しつつ,その搬送中に紙面をカメラで撮影することにより,紙面上に生じた欠陥を検出することが知られている。
例えば紙・フィルム等のようなシート状物の被検査体の欠陥検査技術に関し,特許文献1には,シート状物に照射光を照射する照明装置と,シート状物を透過した透過光を連続して撮像する撮像装置とを備え,シート状物の撮像画像を解析して良否判定を行う検査装置が開示されている。このように,照明装置から照射されてシート成物を透過した光をカメラで検出する検査手法は,「透過方式」とも呼ばれる。
特開2014-238304号公報
従来の「透過方式」の欠陥検査装置は,撮像装置の光軸上に照明装置が配置されている。しかしながら,このように撮像装置の光軸上に照明装置を配置すると,シート状物に孔状の欠陥やミシン目孔が形成されている場合に,照明装置から照射された光がこれらの孔を通過する際に光の回折が生じて,これらの孔が実際よりも大きく撮像されたり,その形状が正確に検出できない場合がある。特に,予めミシン目が形成されているシート状物においては,紙面上に孔が形成されている場合に,それが既知のミシン目であるのか,それとも未知の欠陥であるのかを区別する必要があるが,光の回折によってその孔の大きさや形状を正確に検出できないと,その孔がミシン目であるのか欠陥であるのかを判別することが困難になる。
そこで,本発明は,シート状物に生じた孔の大きさや形状をより正確に検出することのできる欠陥検査技術を提供することを主な目的とする。
本発明の発明者は,上記した従来発明の問題点を解決する手段について鋭意検討した結果,透過方式の欠陥検査装置において,撮影装置の画角範囲外に光源を配置することにより,シート状物に形成された孔の大きさや形状をより正確に検出できるようになるという知見を得た。そして,本発明者は,上記知見に基づけば,従来技術の課題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成又は工程を有する。
本発明の第1の側面は,シート状物の欠陥検査装置に関する。本発明に係る欠陥検査装置は,撮影装置と一又は複数の光源を備える。撮影装置は,シート状物の被検査部位の一方面側に配置され,当該被検査部位の表面を撮影する。光源は,被検査部位の他方面側に配置され,撮影装置の撮影範囲を被検査部位の他方面側から照明する。このとき,一又は複数の光源は,撮影装置の画角範囲外に配置されている。すなわち,本発明において,撮影装置の画角範囲内に光源は一切存在しておらず,その画角範囲外に設けられた光源によって撮影装置の撮影範囲を照明することとしている。
上記構成のように,撮影装置の光軸上に光源が配置されていないことで,シート状物にミシン目孔や孔状の欠陥が生じている場合でも,この孔を通過して回折光が撮影装置に直接入射することを抑制できる。これにより,シート状物に生じた孔を撮影装置によって正確に撮影することができる。その結果,撮影装置による撮影画像からミシン目孔と孔状の欠陥とを区別することも容易になる。また,本発明のように透過方式によってシート状物の欠陥を検査することにより,シート状物が2層以上に積層されている場合でも,1層にのみ生じた孔状の欠陥や,それ以外の異物の付着などの欠陥も効果的に検出できる。
本発明に係る欠陥検査装置において,撮影装置は,その光軸が被検査部位に対して実質的に直交するように配置されており,一又は複数の光源は,その光軸が被検査部位に対して傾くように配置されていることが好ましい。このように,光軸がシート状物の被検査部位に直交するように撮影装置を配置することで,実質的に撮影装置とシート状物とが正対することになるため,シート状物に生じた孔の形状などを正確に撮影できる。この場合に,光源の光軸をシート状物の被検査部位に対して傾斜させることで,被検査部位の照度を高く維持できる。特に,シート状物の被検査部位の面内において,撮影装置の光軸と光源の光軸とが交わるように,撮影装置と光源とが配置されていることが好ましい。
本発明に係る欠陥検査装置は,さらに,被検査部位の一方面側(すなわち撮影装置と同じ側)に配置され,撮影装置の撮影範囲を被検査部位の一方面側から照明する一又は複数の光源をさらに備えることとしてもよい。このように,撮影装置と同じ側にも光源を配置することで,上記した透過方式の検査と反射方式の検査を同時に行うことができる。例えば,反射方式を併用することで,シート状物に付着した薄い煤汚れなどを効果的に検出できる。
本発明に係る欠陥検査装置は,さらに,撮影部の撮影画像を解析する画像解析装置をさらに備えることが好ましい。この画像解析装置は,欠陥として検出する必要のない非欠陥部位(例えばミシン目孔)の特徴を記憶したデータベースを含む。そして,画像解析装置は,撮影画像中においてシート状物に発生している欠陥のうち,データベースに記憶されている非欠陥部位の特徴と一致した欠陥とそれ以外の欠陥とを区別する。これにより,シート状物にミシン目孔などを形成した場合でも,それが欠陥として検出されることを回避できる。特に,本発明によれば,前述したとおりシート状物に生じた孔の大きさや形状をより正確に検出できるため,既知のミシン目孔とそれ以外の未知の孔状の欠陥とを区別しやすくなる。
本発明の第2の側面は,シート状物の製造方法に関する。本発明に係るシート状物の製造方法は,シート状物を得る工程と,このシート状物の欠陥の有無を前述した第1の側面に係る欠陥検査装置を用いて検査する工程とを含む。
本発明によれば,シート状物に生じた孔の大きさや形状をより正確に検出することができる。
図1は,シート状物の製造工程の一部を模式的に示している。 図2は,第1の実施形態に係る欠陥検査装置の構成例を示している。 図3は,第2の実施形態に係る欠陥検査装置の構成例を示している。 図4は,第3の実施形態に係る欠陥検査装置の構成例を示している。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜変更したものも含む。
[1.第1の実施形態]
図1及び図2を参照して,本発明の第1の実施形態について説明する。本発明は,シート状物の欠陥検査装置や,その欠陥検査装置を用いてシート状物を製造する方法に関する。シート状物の例としては,紙製やプラスチック製のものを挙げることができる。特に,シート状物は,ティシュペーパーやトイレットペーパーとして利用される家庭用の衛生用紙であることが好ましい。「衛生用紙」とは,JISの「紙・板紙及びパルプ用語」(JISP 0001)で定義された「衛生用紙」を意味する。「衛生用紙」には,タオル,生理用紙,ティシュペーパー,トイレットペーパー,ちり紙が含まれる。本発明によって製造される衛生用紙は,坪量が10~25g/mの範囲にある薄葉紙であることが好ましい。また,衛生用紙は,1枚からなる1プライの製品であってもよいし,2枚又は3枚以上を重ね合わせた2プライ又は3プライ以上の製品であってもよい。図1に示した例では,2層のシートを重ね合わせて積層シートを形成した後に,この積層シートにエンボスとミシン目が形成することによって,衛生用紙が得られる。また,ミシン目加工の後に衛生用紙の欠陥検査を行うこととしている。
衛生用紙の原紙を製造する工程は,まず基本的に,原料パルプ繊維の懸濁液である抄紙原料(パルプスラリー)を得る調製工程と,抄紙原料から原料パルプ繊維を抄いて繊維ウェブを形成し乾燥させる抄紙工程を含む。調整工程では,衛生用紙の原料となる抄紙原料(パルプスラリー)を調整する。抄紙原料は,パルプを主原料としている。原料パルプとしては,例えば,広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)や針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP); サルファイトパルプ(SP)やソーダパルプ(AP)等の化学パルプ; セミケミカルパルプ(SCP)やケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ; 砕木パルプ(GP)やサーモメカニカルパルプ(TMP,BCTMP)等の機械パルプ; あるいは,楮,三椏,麻,ケナフ等を原料とする非木材パルプ,コットンリンターやコットンリントなどの綿系パルプ,古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられる。抄紙原料は,薄葉紙の用途や要求される性能に応じて,1種類の原料パルプを使用してもよく,又は複数種類の原料パルプを任意の比率で使用してもよい。原料パルプは,未叩解パルプであってもよく,全体または一部が叩解されていてもよい。調整工程で調整された抄紙原料は,抄紙工程において抄紙され衛生用紙となる。抄紙工程は,公知の抄紙機を利用して行うことができる。このように衛生用紙の原紙の原反ロールを生成し,複数の原反ロールから原紙を引き出しながら重ね合わせたり,種々の加工(例えばエンボス加工やミシン目加工)を行ったりすることで衛生用紙が得られる。
具体的に説明すると,図1右側の装置上流から左側の装置下流に向かって衛生用紙の原紙が搬送される。装置上流には,第1の原反ロール11と第2の原反ロール12が位置している。第1の原反ロール11には長尺の第1のシートS1が巻回されており,第2の原反ロール12には長尺の第2のシートS2が巻回されている。第1の原反ロール11及び第2の原反ロール12からそれぞれ第1のシートS1及び第2のシートS2が繰り出されると,各シートS1,S2は駆動回転する搬送ローラや従動回転するガイドローラを介して装置下流側へと搬送され,第1の重ね合せ部20(重ね合せローラ21)において,互いに重ね合わされる。ここで,第1のシートS1及び第2のシートS2が重ね合わされた複数層のシートを積層シートと称する。積層シートは,装置下流側へと搬送される。
第1の重ね合せ部20の下流は,エンボス加工部30が位置している。図1に示された例では,積層シートはエンボス加工部30において第1のシートS1と第2のシートS2とに再度分離されて,シートごとにエンボス加工が施される。エンボス加工部30は,例えば各シートの搬送経路を挟んで対向する位置にエンボスローラ31,32と受けローラ33,34とを備える。第1のシートS1は,第1のエンボスローラ31と第1の受けローラ33の間に導入され,第2のシートS2は,第2のエンボスローラ32と第2の受けローラ34の間に導入される。各エンボスローラ31,32,は,各シートS1,S2に対して付与するエンボスのパターンに応じた複数の凸部を有する。他方,各受けローラ33,34は,例えばエンボスローラ31,32の凸部のパターンと相補的な凹パターンが外周面に形成された金属製のローラや,ローラの外周面がゴムで被覆されたラバー製のローラを用いることができる。エンボス加工部30においては,エンボスローラ31,32と受けローラ33,34との間にシートS1,S2を導入し,これらを挟みこんで押圧することにより,エンボスローラ31,32の凸部に応じたパターンのエンボスを,各シートS,S2の紙面に施すことができる。
エンボス加工部30の下流側には,第2の重ね合わせ部40(重ね合せローラ41)が位置している。第2の重ね合わせ部40では,エンボス加工部30においてそれぞれ別々にエンボス加工が施された第1のシートS1と第2のシートS2を互いに重ね合わせる。これにより,各層にエンボスが施された2層構造の積層シートが得られる。また,例えばキッチンペーパーを製造する場合など,エンボス加工後に各層の間に粘着剤を塗布して2層を接着することとしてもよい。
第2の重ね合わせ部40の下流側には,ミシン目加工部50が位置している。ミシン目加工部50では,積層シートに対し,幅方向(搬送方向と平面的に直交する方向)に延びるミシン目を一定間隔で形成する。ミシン目を形成することで,積層シートを所定の長さごとに切り離しやすくなる。ミシン目加工部50は,例えば固定刃51と回転刃52とを備える。固定刃51の周面には,そのローラの軸方向に沿って複数の刃がミシン目パターンにて間欠的に設けられており,回転刃52との間で積層シートを挟み込むことで,その刃によって積層シートにミシン目が形成される。ミシン目が必要なシート製品としては,トイレットペーパーやキッチンペーパーが挙げられる。
ミシン目加工部50の下流側には,ログ形成部70が位置している。ログ形成部70では,ミシン目加工後,巻取りローラによって所定の長さとなるまで積層シートを巻き取り,ログを形成する。積層シートのログは,その後に切断部(図示省略)へと搬出され,ログソー等によって所定幅に切断されて,個々のシート製品となる。このような工程では,トイレットロールやキッチンロールといったロール状のシート製品を製造することができる。ただし,本発明はティッシュペーパー等のシート製品にも適用することが可能である。
また,図1に示されるように,ミシン目加工部50とログ形成部70の間に,欠陥検査装置200の撮影装置211と光源212が配置されている。本実施形態において,欠陥検査装置200は,2層のシートS1,S2を重ね合わせた積層シート(以下,衛生用紙Sともいう)を対象として,その積層シートにおける欠陥の有無を検査する。このため,欠陥検査装置200は,少なくとも,2層のシートS1,S2の重ね合わせ部の下流側に1箇所設けられていればよい。ただし,各シートに対してエンボス加工やミシン目加工を施す場合には,各加工工程においてシートに欠陥が生じやすいため,エンボス加工部30の直後に1箇所,さらにミシン目加工部50の直後に1箇所,それぞれ欠陥検査装置200を設けることとしてもよい。
欠陥検査装置200は,衛生用紙Sの一面側(表面側)に紙面と対面するように設置された撮影装置211(カメラ)と,この撮影装置211と有線又は無線で接続された画像解析装置220を備える。さらに,欠陥検査装置200は,衛生用紙の他方面側(裏面側),すなわち撮影装置211とは反対側に配置された光源212を備える。また,衛生用紙Sは,特に撮影装置211と対面している部分において,一定速度で一定方向に向かって搬送されている。また,衛生用紙Sの裏面側は光源212よって照明されており,この衛生用紙Sを透過した光が撮影装置211に導入される。このように,撮影装置211は,光源212からの照射光のうち衛生用紙Sの紙面を透過した光を撮像することで,撮影画像を取得する。撮影装置211によって取得された衛生用紙の撮影画像は,画像解析装置220に入力され,この画像解析装置220において衛生用紙の紙面上に欠陥が生じているかどうかの解析が実行される。また,画像解析装置220は,撮影画像に含まれる紙面上の欠陥の種別を判定する処理を行う。
図2は,第1の実施形態に係る欠陥検査装置200について,撮影装置211と光源212の配置例を示している。図2に示されるように,衛生用紙Sの表面側(一方面側)に,撮影装置211が配置され,衛生用紙Sの裏面側(他方面側)に,光源212が配置される。また,図2では,衛生用紙S上に生じた「欠陥」を符号Dで示している。欠陥の例としては,孔や,汚れ,スジ,異物等など,衛生用紙の販売に適さない品質上の欠陥が挙げられる。また,図2では,撮影装置211の「光軸」(光学結像系の中心を通る対称軸,主軸ともいう。)と光源212の「光軸」(光の照明範囲の中心軸)を,それぞれ一点鎖線で示している。また,図2では,撮影装置211の「画角」を符号Wで示し,撮影装置211の「画角範囲」を破線で示している。また,図2では,この撮影装置211によって撮影される衛生用紙Sの紙面上の範囲を「撮影範囲」としている。
撮影装置211は,静止画又は動画の画像データを取得するためのカメラである。撮影装置211によって取得された画像データは,画像解析装置220(図1参照)へと送信され欠陥検出のための所定の画像解析が行われる。カメラは,例えば,レンズ,メカシャッター,シャッタードライバ,CCDイメージセンサユニットやCMOSイメージセンサユニットといった光電変換素子,光電変換素子から電荷量を読み出し画像データを生成するデジタルシグナルプロセッサ(DSP),ICメモリなどで実現される。なお,カメラは,静止画を撮影するものであってもよいし,所定のフレームレートの動画を撮影するものであってもよい。
撮影装置211は,その光軸が衛生用紙Sの紙面に対してほぼ垂直となるように配置されることが好ましい。つまり,撮影装置211の撮像面から垂直に直線を引くと,その直線は紙面に対してほぼ垂直に交差する。具体的には,撮影装置211の光軸と衛生用紙Sの紙面のなす角θは,80~100度であることが好ましく,85~95度又は90度であることが特に好ましい。これにより,撮影装置211によって衛生用紙Sの紙面を歪みなく撮影することができる。
光源212は,撮影装置211によって撮影される衛生用紙Sの撮影範囲を照明するライトである。光源212は,白色光を照射するものであることが好ましい。光源212の例としては,蛍光灯,LED(発光ダイオード),OLED(有機発光ダイオード),ランプ,アーク灯,白熱電球などが挙げられる。また,光源212は,スポット光源,平行光源(面光源),又は点光源を採用することができるが,その照明範囲(スッポットサイズ)や光軸を制御しやすいスポット光源を採用することが最も好ましい。スポット光源を利用すれば,光源から限定された方向と範囲に光を照射することができる。図2では,光源212の照明範囲を破線で示し,光源212の光軸を一点鎖線で示している。図2等で示した例では,光源212としては,光軸を中心として照明範囲(直径)がテーパー状に広がるスポット光源が採用されている。なお,スポット光源としては,照明範囲が無限遠に同一のものを用いることもできる。
図2に示されるように,光源212は,撮影装置211による衛生用紙Sの紙面上の撮影範囲を含む範囲を照明するように配置されている。すなわち,本実施形態において,撮影装置211は,衛生用紙Sの表面の被検査部位を撮影し,光源212は,撮影装置211が撮影している衛生用紙Sの被検査部位を裏面側から照明する。このため,光源212から照射されて衛生用紙Sを透過した光が撮影装置211に導入されるようになっている。このようにして,撮影装置211は,透過方式で衛生用紙Sの撮影画像を取得する。
また,本発明において,撮影装置211の画角範囲には,光源212を含む光源が一切配置されていない。つまり,衛生用紙Sを除外した場合においても,撮影装置211が撮影する画像には,光源212が写り込まないこととなる。特に,撮影装置211の光軸上に光源212は位置していない。このように撮影装置211と光源212を配置することで,衛生用紙Sにミシン目孔や孔状の欠陥が生じている場合でも,この孔を通過して回折光が撮影装置211に直接入射することを抑制できる。これにより,撮影装置211の撮影画像に,衛生用紙Sに生じた孔の形状が正確に写ることとなり,その孔の大きさや形状を特定しやすくなる。
また,撮影装置211の画角Wは,10~60度とすることが好ましく,特に15~50度又は20~30度とすることが好ましい。撮影装置211の画角を広角にすると,撮影装置211の画角範囲内から光源212を外して配置することが困難になる。このため,撮影装置211の画角は60度以下,特に50度以下とすることが好適である。
さらに,図2に示したように,撮影装置211は,光源212の照明範囲外に配置されていることが好ましい。つまり,衛生用紙Sを除外した場合において,撮影装置211の撮像面に,この光源212から照射された光が直接入射することはない。このように,撮影装置211を光源212の照明範囲外に配置しておくことで,衛生用紙Sの孔を通過した回折光が撮影装置211に直接入射することをより確実に防ぐことができる。また,光源212の照明範囲が広がりすぎると,その照射光が撮影装置211に直接入射することになることから,光源213の照明範囲をある程度絞り込むために,この光源213としてはスポット光源を採用することが好ましい。
また,図2に示されるように,衛生用紙Sの長手方向断面視において,光源212から射出された光の光軸は,衛生用紙Sの紙面に対して所定角度θで傾斜している。光源212の光軸の傾斜角度θは,例えば30度~120度,40度~100度,50度~90度,又は60~80度であることが好ましい。本実施形態において,撮影装置211はその光軸は衛生用紙Sとほぼ直交するように配置することを想定しているため,この撮影装置211の画角範囲外に光源212を配置するためには,光源212の光軸を衛生用紙Sに対して傾斜させる必要がある。このような観点から,光源212の光軸の傾斜角度θを80度以下とすることが好適である。特に,撮影装置211を光源212の照明範囲外とするためには,光源212の光軸の傾斜角度θを60~80度とすることが好適である。
また,撮影装置211の光軸と光源212の光軸は,衛生用紙Sの紙面上にて交差するように配置することが好ましい。これにより,撮影装置211の撮影範囲を光源212によって十分な照度で照らすことができる。
撮影装置211の撮影画像は,画像解析装置220によって解析される。画像解析装置220は,撮影装置211によって取得された衛生用紙の画像を解析して,当該衛生用紙の欠陥の有無を検査する。画像解析装置220には一般的なコンピュータを用いればよい。画像解析装置220は,撮影装置用のインターフェースを備えており,撮影装置211が取得した画像データが入力される。画像解析装置220は,例えば,制御演算部,記憶部(データベース),操作部,及び表示部を備える。制御演算部は,記憶部に記憶されている欠陥検査用のコンピュータプログラムに従って,撮影装置211から取得した画像データの画像解析処理を行う。制御演算部は,CPU又はGPUといったプロセッサにより実現できる。記憶部は,HDD又はSDDといった不揮発性メモリや,RAM又はDRAMといった揮発性メモリにより実現できる。操作部は,マウス,キーボード,タッチパネル,マイクなどの入力装置により構成され,人による操作情報を受け付ける。表示部は,液晶ディスプレイや有機ELディスプレイのような表示装置であって,撮影装置211から取得した画像データを表示することとしてもよい。
画像解析装置220(具体的には制御演算部)は,基本的に,撮影装置211によって取得された撮影画像を解析して,衛生用紙の表面上に欠陥や不良があるか否かを判断する。例えば,画像解析装置220は,衛生用紙の画像データの画素又は画素群ごとに明度(濃度)を測定し,正常な明度範囲よりも暗い部分(又は明るい部分)があったときに,その画像データの衛生用紙に欠陥があると判断する。例えば,透過方式による欠陥検査では,衛生用紙に穴が生じている場合,撮影画像中の穴に対応する部分については明度が明るく表れる。また,衛生用紙に異物(例えば煤汚れや油汚れ)が付着している場合,その異物部分については明度が暗く表れる。このように,画像解析装置220は,画像データの明度に異常が発生している部位を,衛生用紙の欠陥部位であると判断する。また,画像解析装置220は,ミシン目が本来あるべき箇所に形成されていない場合も,衛生用紙に不良が発生していると判断する。
また,画像解析装置220は,欠陥として検出する必要のない非欠陥部位の特徴(大きさ,形状,色,周期性など)を記憶したデータベースを含むこととしてもよい。この場合に,画像解析装置220は,撮影画像から欠陥の可能性がある特徴点の大きさや形状や周期性を識別し,この特徴点のうち,データベースに記憶されている非欠陥部位の特徴と一致した欠陥とそれ以外の欠陥とを区別する。このように,特徴点をデータベースに記憶されている非欠陥部位の特徴と照合することで,非欠陥部位とそれ以外とを区別することができる。例えば,トイレットペーパーなどの衛生用紙Sには,ミシン目孔などが周期的に形成されている場合がある。画像解析装置220は,撮影画像中にミシン目孔が写り込んでる場合でも,データベース内に記憶されたミシン目孔の特徴と照合することで,これを被欠陥部位であると判別できる。これにより,ミシン目孔が欠陥であると誤認識することを回避できる。
[2.第2の実施形態]
図3は,第2の実施形態に係る欠陥検査装置200の構成例を示している。以降の実施形態については,前述した第1の実施形態と異なる構成を中心に説明を行い,第1の実施形態と実質的に同じ構成については同じ符号を付することで詳細な説明は割愛する。
図3に示した第2の実施形態では,第1の実施形態と同じ第1の光源212に加えて,第2の光源213を配置している。第2の光源213は,第1の光源212と同様に,衛生用紙Sの裏面側,すなわち撮影装置211とは反対側に配置される。このように,複数の光源212,213を利用して,透過方式の欠陥検査を行うことも可能である。また,この第2の実施形態においても,第1の実施形態と同様に,撮影装置211の画角範囲外に,第1の光源212及び第2の光源213が配置されることとなる。さらに,撮影装置211は,第1の光源212及び第2の光源213の照明範囲外に配置しておくことが好ましい。また,光源の数は,第1の光源212及び第2の光源213に限らず,さらに増設することも当然に可能である。
[3.第3の実施形態]
図4は,第3の実施形態に係る欠陥検査装置200の構成例を示している。図4に示した第2の実施形態では,第1の実施形態と同じ第1の光源212に加えて,第3の光源214を配置している。第3の光源214は,第1の光源212とは異なり,衛生用紙Sの表面側,すなわち撮影装置211と同じ側に配置される。このように,第1の光源212から照射された光は,前述したとおり衛生用紙Sを透過して撮影装置211に入射する。一方で,第3の光源214のから照射された光は,衛生用紙Sの紙面上で反射して撮影装置211に入社する。このように,第1の光源212を利用した透過方式と第3の光源214を利用した反射方式を併用して,衛生用紙Sの欠陥検査を行うことも可能である。
また,図示は省略するが,第3の実施形態の変形例として,第3の光源214と同様に,衛生用紙Sの表面側に,さらに別の光源を配置することも可能である。このように,光反射方式で衛生用紙Sの紙面を撮影する場合において,撮影装置211と同じ側に複数の光源を配置することで,衛生用紙Sの紙面と撮影装置211の間に存在する浮遊物(例えば紙粉)を複数の方向から照らすことができるため,紙面上に投影される浮遊物の影の色を薄くすることができる。これにより,撮影装置211によって取得した撮影画像を解析して,紙面上に付着した欠陥をより明確に検出することができる。
また,第3の実施形態の更なる変形例として,第1の光源212と第3の光源214に加えて,前述した第2の実施形態の第2の光源213(図3参照)と同様に,衛生用紙Sの裏面側,すなわち撮影装置211とは反対側にさらに別の光源を配置することも可能である。さらに,衛生用紙Sの表面側と裏面側に,それぞれ複数の光源を配置することもできる。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
11…第1の原反ロール 12…第2の原反ロール
20…第1の重ね合せ部 21…重ね合せローラ
30…エンボス加工部 31…第1のエンボスローラ
32…第2のエンボスローラ 33…第1の受けローラ
34…第2の受けローラ 40…第2の重ね合せ部
41…重ね合せローラ 50…ミシン目加工部
51…カッターローラ 52…アンビルローラ
200…欠陥検査装置 211…撮影装置
212…第1の光源 213…第2の光源
214…第3の光源 220…画像解析装置
S1…第1のシート S2…第2のシート
S…衛生用紙(シート状物)

Claims (5)

  1. シート状物の欠陥検査装置であって,
    前記シート状物の被検査部位の一方面側に配置され,当該被検査部位の表面を撮影する撮影装置と,
    前記被検査部位の他方面側に配置され,前記撮影装置の撮影範囲を前記被検査部位の前記他方面側から照明する一又は複数の光源と,を備え,
    前記一又は複数の光源は,前記撮影装置の画角範囲外に配置されている
    欠陥検査装置。
  2. 前記撮影装置は,その光軸が前記被検査部位に対して実質的に直交するように配置されており,
    前記一又は複数の光源は,その光軸が前記被検査部位に対して傾くように配置されている
    請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記被検査部位の前記一方面側に配置され,前記撮影装置の撮影範囲を前記被検査部位の前記一方面側から照明する一又は複数の光源をさらに備える,
    請求項1又は請求項2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記撮影部の撮影画像を解析する画像解析装置をさらに備え,
    前記画像解析装置は,
    欠陥として検出する必要のない非欠陥部位の特徴を記憶したデータベースを含み,
    前記撮影画像中において前記シート状物に発生している欠陥のうち,前記データベースに記憶されている非欠陥部位の特徴と一致した欠陥とそれ以外の欠陥とを区別する
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の欠陥検査装置。
  5. シート状物を得る工程と,
    前記シート状物の欠陥の有無を,請求項1から請求項4のいずれかに記載の欠陥検査装置を用いて検査する工程と,を含む,
    シート状物の製造方法。
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