JP2022153720A - 電流検出回路、回路装置及びソレノイド制御装置 - Google Patents

電流検出回路、回路装置及びソレノイド制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コモンモード電圧に応じた適切なレベルシフト量で、入力電圧をレベルシフトできる電流検出回路等を提供すること。【解決手段】電流検出回路110は、オペアンプOPAと、抵抗RIP、RINを含む電流センスアンプ回路120と、レベルシフト回路130と、を含む。抵抗RIPは、シャント抵抗12の一端と、オペアンプOPAの入力ノードNIPとの間に設けられる。抵抗RINは、シャント抵抗12の他端と、オペアンプの入力ノードNINとの間に設けられる。レベルシフト回路130は、電流IP、INを入力ノードNIP、NINに供給する。レベルシフト回路130は、電流IP、INを、シャント抵抗12の一端の電圧VLSに応じて可変に制御することで、入力ノードNIP、NINの電圧VIP、VINを、電圧VLSに応じて可変のレベルシフト量でレベルシフトする。【選択図】 図2

Description

本発明は、電流検出回路、回路装置及びソレノイド制御装置等に関する。
特許文献1には、シャント抵抗の両端の電位差を検出することで、シャント抵抗に流れる電流を検出する電流センスアンプが開示されている。特許文献1の電流センスアンプは、入力端子の電圧をレベルシフトする機能を有しており、電流を入力端子からアンプ外に流すことで入力端子の電圧をレベルシフトするモードと、電流をアンプ外から入力端子に流すことで入力端子の電圧をレベルシフトするモードと、を有する。
米国特許出願公開第2013/0135047号明細書
シャント抵抗から電流センスアンプに入力される信号には、シャント抵抗の両端の電位差とコモンモード電圧とが含まれており、そのコモンモード電圧によって電流センスアンプの入力端子の電圧が変動する。特許文献1の電流センスアンプは、入力端子の電圧をレベルシフトすることで、入力端子における電圧変動のレンジを低下させている。しかしながら、特許文献1の電流センスアンプ回路は、カレントミラーを用いて定電流によってレベルシフトを行うため、レベルシフト量が一定である。シャント抵抗におけるコモンモード電圧は、例えば電源の電圧変動によって変動する可能性がある。このため、レベルシフト量が一定である場合には、コモンモード電圧の変動によって電流センスアンプ回路の入力端子の電圧が変動してしまうという課題がある。
本開示の一態様は、第1電源ノードと第2電源ノードとの間に直列接続されたスイッチング素子、シャント抵抗及びインダクターのうちの前記シャント抵抗に流れる電流を検出する電流センスアンプ回路と、レベルシフト回路と、を含み、前記電流センスアンプ回路は、オペアンプと、前記シャント抵抗の一端の第1抵抗ノードと、前記オペアンプの第1入力ノードとの間に設けられる第1抵抗と、前記シャント抵抗の他端の第2抵抗ノードと、前記オペアンプの第2入力ノードとの間に設けられる第2抵抗と、を含み、前記レベルシフト回路は、前記オペアンプの前記第1入力ノードに第1電流を供給し、前記オペアンプの前記第2入力ノードに第2電流を供給し、前記第1電流と前記第2電流を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御することで、前記オペアンプの前記第1入力ノード及び前記第2入力ノードの電圧を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変のレベルシフト量でレベルシフトする電流検出回路に関係する。
また本開示の他の態様は、上記に記載の電流検出回路を含む回路装置に関係する。
また本開示の更に他の態様は、上記に記載の電流検出回路と、前記スイッチング素子と、前記シャント抵抗と、前記インダクターであるソレノイドと、を含み、前記電流センスアンプ回路が出力する電流検出結果に基づいて、前記ソレノイドを制御するソレノイド制御装置に関係する。
ソレノイド制御装置と回路装置の構成例。 電流検出回路の第1詳細構成例。 PWM駆動のスイッチング動作を説明する図。 レベルシフト回路を設けなかった場合における信号波形図。 レベルシフト回路を設けた場合における信号波系図。 電流検出回路の第2詳細構成例。 電流検出回路の第3詳細構成例。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.ソレノイド制御装置、回路装置
図1は、本実施形態の電流検出回路を含むソレノイド制御装置10と回路装置100の構成例である。なお、以下では本実施形態の電流検出回路がソレノイド制御に用いられる例を説明するが、本実施形態の電流検出回路は、スイッチングにより制御される電流を検出する種々の装置に適用可能である。
ソレノイド制御装置10は、シャント抵抗12とインダクター11と抵抗RAとキャパシターCAとダイオードDAと回路装置100とを含む。
インダクター11はソレノイドのコイルである。ソレノイドは、コイルと、コイルの軸方向に可動なプランジャーとを含む。プランジャーは可動鉄芯とも呼ばれる。コイルに流れる電流によって、コイルに対するプランジャーの変位量が制御される。
シャント抵抗12、抵抗RA及びインダクター11は、ノードNVLSとグランドノードとの間に直列接続される。具体的には、シャント抵抗12の一端はノードNVLSに接続され、他端は抵抗RAの一端に接続される。抵抗RAの他端はインダクター11の一端に接続される。インダクター11の他端はグランドノードに接続される。
ダイオードDAは、グランドノードから抵抗ノードNVLSへの方向を順方向として、ノードNVLSとグランドノードとの間に設けられる。具体的には、ダイオードDAのアノードはグランドノードに接続され、カソードはノードNVLSに接続される。キャパシターCAは、抵抗RA及びインダクター11に対して並列に設けられる。具体的には、キャパシターCAの一端は抵抗RAの一端に接続され、他端はグランドノードに接続される。
回路装置100は、インダクター11に流れる電流を検出し、その検出結果に基づいて、インダクター11に流れる電流を制御する。回路装置100は、電流検出回路110とA/D変換回路140と制御回路150と駆動回路160とレジスター170とスイッチング素子180と端子TVDD、TVLS、TMONP、TMONNとを含む。回路装置100は、例えば、複数の回路素子が半導体基板に集積された集積回路装置である。各端子は、例えば集積回路装置のパッド、或いは集積回路装置を収容するパッケージの端子である。なお、スイッチング素子180が回路装置100の外部に設けられてもよい。
スイッチング素子180は、電源ノードNVDDとノードNVLSとの間に設けられる。具体的には、スイッチング素子180はP型トランジスターである。P型トランジスターのソースは端子TVDDに接続され、ドレインは端子TVLSに接続される。端子TVDDには、電源ノードNVDDが接続され、回路装置100の外部から電源電圧VDDが供給される。端子TVLSには、シャント抵抗12の一端のノードNVLSが接続される。
電流検出回路110は、シャント抵抗12に流れる電流を検出することで、インダクター11に流れる電流を検出する。電流検出回路110は、電流センスアンプ回路120とレベルシフト回路130とを含む。
電流センスアンプ回路120には、第1抵抗ノードNMONPから端子TMONPを介してシャント抵抗12の一端の電圧MONPが入力され、第2抵抗ノードNMONNから端子TMONNを介してシャント抵抗12の他端の電圧MONNが入力される。第1抵抗ノードNMONPは、シャント抵抗12の一端に接続されるノードである。第2抵抗ノードNMONNは、シャント抵抗12の他端に接続されるノードである。電流センスアンプ回路120は、電圧MONPと電圧MONNに基づいてシャント抵抗12の両端の電位差を検出することで、シャント抵抗12に流れる電流を検出し、その結果である検出電圧VQを出力する。なお、シャント抵抗12の一端には2つの端子TVLS、TMONPが接続されており、端子TVLSに接続されるノードをノードNTVLSとし、端子TMONPに接続されるノードを抵抗ノードNMONPとしている。電圧VLSと電圧MONPは共に、シャント抵抗12の一端の電圧である。
レベルシフト回路130は、電流センスアンプ回路120に含まれるオペアンプの入力ノードに電流を供給することで、そのオペアンプの入力ノードの電圧をレベルシフトする。レベルシフト回路130は、オペアンプの入力ノードに供給する電流を、シャント抵抗12の一端の電圧VLSに基づいて可変に制御することで、オペアンプの入力ノードの電圧を一定に保つ。なお、電流センスアンプ回路120とレベルシフト回路130の詳細については後述する。
A/D変換回路140は、検出電圧VQを検出データADQにA/D変換する。具体的には、A/D変換回路140は、スイッチング素子180のスイッチング周波数よりも高いサンプリング周波数でA/D変換を行い、スイッチング素子180がオンであるときの検出データADQと、スイッチング素子180がオフであるときの検出データADQのいずれも取得する。
制御回路150は、検出データADQに基づいて、スイッチング素子180をPWM制御するためのPWM信号SPWMを出力する。具体的には、レジスター170は、インダクター11に流れる電流の電流設定値を記憶している。制御回路150は、検出データADQを平滑化処理して時間平均を求め、その平均値と電流設定値とが一致するようにスイッチング素子180のオンデューティーを制御する。
駆動回路160は、PWM信号SPWMをバッファリングすることでPWM駆動信号DPWMを出力する。PWM駆動信号DPWMは、スイッチング素子180であるP型トランジスターのゲートに入力される。スイッチング素子180のオンデューティーによりインダクター11に流れる電流が制御される。
2.電流検出回路の第1詳細構成例
図2は、電流検出回路110の第1詳細構成例である。図2には、回路装置100が端子TVREFMを含み、回路装置100の外部から端子TVREFMに基準電圧VREFMが入力される例を示すが、これに限定されず、回路装置100内に設けられた電圧生成回路が基準電圧VREFMを生成してもよい。
電流センスアンプ回路120は、第1抵抗RIPと第2抵抗RINと抵抗RFP、RFNとオペアンプOPAとを含む。
第1抵抗RIPの一端は端子TMONPに接続され、他端は第1入力ノードNIPに接続される。抵抗RFPの一端は第1入力ノードNIPに接続され、他端にはアナロググランド電圧VRAが入力される。アナロググランド電圧VRAは不図示の電圧生成回路から抵抗RFPの他端に入力される。第2抵抗RINの一端は端子TMONNに接続され、他端は第2入力ノードNINに接続される。抵抗RFNの一端は第2入力ノードNINに接続され、他端はオペアンプOPAの出力ノードNQに接続される。第1入力ノードNIPは、オペアンプOPAの非反転入力ノードであり、第2入力ノードNINは、オペアンプOPAの反転入力ノードである。第1抵抗RIPと第2抵抗RINの抵抗値は同じであり、抵抗RFPと抵抗RFNの抵抗値は同じである。電流センスアンプ回路120のゲインは、例えば数倍から数十倍であるが、これに限定されるものでない。
シャント抵抗12に流れる電流をILSとし、シャント抵抗12の抵抗値をRshとする。このとき、シャント抵抗12の両端の電位差Vshは下式(1)となり、電流センスアンプ回路120の検出電圧VQは下式(2)となる。
Vsh=MONP-MONN=Rsh×ILS ・・・(1)
VQ=(RFP/RIP)×Vsh ・・・(2)
レベルシフト回路130は、第1電流IPを第1抵抗RIPに流し、第2電流INを第2抵抗に流す。図2に示すIP、INの矢印の方向を電流の正方向としたとき、電圧VIPのレベルシフト量ΔVIPと、電圧VINのレベルシフト量ΔVINは、下式(3)となる。VIP’、VIN’は、仮に電流IP、INを流さないとしたときの、オペアンプOPAの入力ノードの電圧である。
ΔVIP=VIP-VIP’=RIP×IP,
ΔVIN=VIN-VIN’=RIN×IN ・・・(3)
バーチャルショートによりVIP’=VIN’、VIP=VINなので、ΔVIP=ΔVINである。RIP=RINなので、レベルシフト回路130は電流IP=INを出力する。
レベルシフト回路130は、下式(4)に示すように、電圧VLS=MONPに応じて可変の電流IP、INを出力する。
IP=IN=(VREFM-VLS)/RIP ・・・(4)
上式(3)と(4)より、レベルシフト量ΔVIP、ΔVINは下式(5)であり、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINは下式(6)となる。
ΔVIP=ΔVIN=VREFM-VLS ・・・(5)
VIP=VIN=VIP’+ΔVIP=VIP’-VLS+VREFM ・・・(6)
電流センスアンプ回路120のゲインが十分高い場合には、電圧VIP’は電圧VLSに略同一なので、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINは、基準電圧VREFMに略同一となる。
以下、本実施形態のレベルシフト回路130を設けなかった場合と、本実施形態のレベルシフト回路130を設けた場合とを比較する。まず、レベルシフト回路130を設けなかった場合について説明する。
図3は、PWM駆動のスイッチング動作を説明する図である。また、図4は、レベルシフト回路130を設けなかった場合における信号波形図である。
図3上段に示すように、スイッチング素子180がオンであるとき、電源ノードNVDDからスイッチング素子180、シャント抵抗12及びインダクター11を介してグランドノードに電流ILSが流れる。図4に示すように、インダクター11に流れる電流ILSは徐々に上昇していく。このとき、シャント抵抗12の一端の電圧はVLS=VDDであり、このときの電流検出をハイサイド検出と呼ぶ。
図3下段に示すように、スイッチング素子180がオフであるとき、グランドノードからダイオードDA、シャント抵抗12及びインダクター11を介してグランドノードに電流ILSが流れる。図4に示すように、インダクター11に流れる電流ILSは徐々に減少していく。このとき、シャント抵抗12の一端の電圧はVLS=-Vfであり、このときの電流検出をローサイド検出と呼ぶ。なお、VfはダイオードDAの順方向電圧である。
図4に示すように、レベルシフト回路130を設けなかった場合には、ハイサイド検出においてオペアンプOPAの第1入力ノードNIPの電圧VIP’が電源電圧VDD付近となり、ローサイド検出において電圧VIP’がグランド電圧付近の負の電圧となる。この電圧VIP’は、シャント抵抗12の一端の電圧MONP=VLSとアナロググランド電圧VRAとの間が、第1抵抗RIPと抵抗RFPによって分圧された電圧である。オペアンプOPAの第2入力ノードNINの電圧VIN’は、バーチャルショートにより電圧VIP’と同じ電圧となる。
以上のように、レベルシフト回路130を設けなかった場合には、オペアンプの入力には電源電圧VDD付近の電圧とグランド電圧付近の負の電圧とが入力される。このため、ハイサイド検出用とローサイド検出用の2つの電流センスアンプが必要である、或いは、電流センスアンプを1つにする場合には、入力電圧レンジが非常に広いオペアンプが必要である。また、電源電圧VDDが高い場合には高耐圧プロセスの回路素子でオペアンプを構成する必要があり、オペアンプのレイアウト面積が増大してしまう。また、オペアンプに負電圧が入力されるとオペアンプ内の寄生ダイオードがオンする等の影響が生じる可能性があり、その影響を避けるためには負電源を用意する必要がある。
図5は、本実施形態のレベルシフト回路130を設けた場合における信号波系図である。PWM駆動におけるスイッチング動作、電圧VLSの波形、及びインダクター11に流れる電流の波形については、図3及び図4と同様である。
レベルシフト回路130が第1抵抗RIPと第2抵抗RINに対して電流を出力する場合に、その電流をソース電流と呼ぶこととし、レベルシフト回路130が第1抵抗RIPと第2抵抗RINから電流を引き込む場合に、その電流をシンク電流と呼ぶこととする。
図5に示すように、ハイサイド検出においてはVLS=VDD>VREFMなので、レベルシフト回路130は、シンク電流であるIP=IN=-IKを流す。上式(4)より、シンク電流は下式(7)となる。
IK=(VDD-VREFM)/RIP ・・・(7)
また上式(5)より、レベルシフト量は下式(8)となる。ΔVIP<0なので、ハイサイド検出においては、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINはレベルダウンされる。
ΔVIP=ΔVIN=VREFM-VDD ・・・(8)
ローサイド検出においてはVLS=-Vf<VREFMなので、レベルシフト回路130は、ソース電流であるIP=IN=ISを流す。上式(4)より、シンク電流とソース電流は下式(9)となる。
IS=(VREFM+Vf)/RIP ・・・(9)
また上式(5)より、レベルシフト量は下式(10)となる。ΔVIP>0なので、ローサイド検出においては、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINはレベルアップされる。
ΔVIP=ΔVIN=VREFM+Vf ・・・(10)
上式(7)のシンク電流と上式(9)のソース電流により、ハイサイド検出とローサイド検出のいずれにおいてもオペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINが基準電圧VREFMに略同一となる。即ち、ハイサイド検出においては入力ノードの電圧VIP、VINが電源電圧VDDから略基準電圧VREFMへレベルダウンされ、ローサイド検出においては入力ノードの電圧VIP、VINが負の電圧-Vfから略基準電圧VREFMへレベルアップされる。これにより、1つの電流センスアンプ回路でハイサイド検出とローサイド検出を行うことが可能となると共に、その電流センスアンプ回路のオペアンプの入力電圧レンジは基準電圧VREFM付近の狭い範囲であってよい。また、基準電圧VREFMを低耐圧プロセスの耐圧より低い電圧に設定しておくことで、低耐圧プロセスの回路素子でオペアンプを構成できる。
また、上式(7)のシンク電流IKは、電源電圧VDDに応じて可変に制御されるので、電源電圧VDDが変動した場合であっても、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINが基準電圧VREFMに略同一となるように制御される。これにより、電源電圧が異なる様々な電源を用いることが可能となり、その様々な電源電圧に対して、オペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINは一定に保たれる。また、バッテリーを電源に用いた場合には、バッテリー残量の低下に応じて電源電圧が低下していくが、電源電圧が低下してもオペアンプOPAの入力ノードの電圧VIP、VINは一定に保たれる。
以上の本実施形態では、スイッチング素子180、シャント抵抗12及びインダクター11は、第1電源ノードと第2電源ノードとの間に直列接続される。電流検出回路110は、シャント抵抗12に流れる電流ILSを検出する電流センスアンプ回路120と、レベルシフト回路130と、を含む。電流センスアンプ回路120は、オペアンプOPAと第1抵抗RIPと第2抵抗RINとを含む。第1抵抗RIPは、シャント抵抗12の一端の第1抵抗ノードNMONPと、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPとの間に設けられる。第2抵抗RINは、シャント抵抗12の他端の第2抵抗ノードNMONNと、オペアンプOPAの第2入力ノードNINとの間に設けられる。レベルシフト回路130は、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに第1電流IPを供給し、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに第2電流INを供給する。レベルシフト回路130は、第1電流IPと第2電流INを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御することで、オペアンプOPAの第1入力ノードNIP及び第2入力ノードNINの電圧VIP、VINを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変のレベルシフト量ΔVIPでレベルシフトする。
本実施形態によれば、オペアンプOPAの第1入力ノードNIP及び第2入力ノードNINのレベルシフト量ΔVIPを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御できる。第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSとコモンモード電圧とは連動することから、レベルシフト量ΔVIPを、コモンモード電圧に応じて可変に制御できる。これにより、電源電圧VDDの変動等によってコモンモード電圧が変動したとしても、レベルシフト量が一定である場合に比べて、オペアンプOPAの入力電圧VIP、VINの変動を低減できる。
また本実施形態では、レベルシフト回路130は、スイッチング素子180がオンのとき、第1抵抗ノードNMONPから第1抵抗RIPを介してオペアンプOPAの第1入力ノードNIPに第1電流IP=-IKを流し、第2抵抗ノードNMONNから第2抵抗RINを介してオペアンプOPAの第2入力ノードNINに第2電流IN=-IKを流す。レベルシフト回路130は、スイッチング素子180がオフのとき、オペアンプの第1入力ノードNIPから第1抵抗RIPを介して第1抵抗ノードNMONPに第1電流IP=ISを流し、オペアンプOPAの第2入力ノードNINから第2抵抗RINを介して第2抵抗ノードNMONNに第2電流IN=ISを流す。
スイッチング素子180がオンのとき、第1抵抗ノードNMONPの電圧MONPは電源電圧VDDとなる。このハイサイド検出において、シャント抵抗12側から第1抵抗RIPと第2抵抗RINを介してオペアンプOPA側へ電流が流れることで、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPと第2入力ノードNINがレベルダウンされる。スイッチング素子180がオフのとき、第1抵抗ノードNMONPの電圧MONPは-Vfである。Vfはダイオードの順方向電圧である。このローサイド検出において、オペアンプOPA側から第1抵抗RIPと第2抵抗RINを介してシャント抵抗12側へ電流が流れることで、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPと第2入力ノードNINがレベルアップされる。以上のレベルダウンとレベルアップによって、ハイサイド検出におけるオペアンプOPAの入力電圧VIP、VINと、ローサイド検出におけるオペアンプOPAの入力電圧VIP、VINとの差を、低減できる。
また本実施形態では、レベルシフト量は、基準電圧VREFMと第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSとの差分である。
本実施形態によれば、オペアンプOPAの入力電圧VIP、VINが、電圧VLSに応じた可変のレベルシフト量でレベルシフトされる。また本実施形態によれば、オペアンプOPAの入力電圧VIP、VINを略基準電圧VREFMにレベルシフトすることが可能となる。これにより、電源電圧VDDの変動等によりコモンモード電圧が変動した場合であっても、オペアンプOPAの入力電圧VIP、VINを略基準電圧VREFMに維持できる。
3.電流検出回路の第2詳細構成例と第3詳細構成例
図6は、電流検出回路110の第2詳細構成例である。電流検出回路110は、電流センスアンプ回路120とソース電流源131と可変シンク電流源132とを含む。なお、ソース電流源131と可変シンク電流源132が、レベルシフト回路130に対応する。電流センスアンプ回路120の構成は図2と同じであるため、その説明を省略する。
ソース電流源131は、PNP型のバイポーラートランジスターBPA1~BPA4と、電流源IBAとを含む。
バイポーラートランジスターBPA1~BPA4のエミッターは電源電圧VDAのノードに接続される。電源電圧VDAは、例えば回路装置100内に設けられた電源回路から供給される。バイポーラートランジスターBPA1のコレクターはオペアンプOPAの第1入力ノードNIPに接続され、バイポーラートランジスターBPA2のコレクターはオペアンプOPAの第2入力ノードNINに接続され、バイポーラートランジスターBPA3のコレクターはノードNLSMに接続される。バイポーラートランジスターBPA1~BPA3のベースは、バイポーラートランジスターBPA4のベース及びコレクターに接続される。電流源IBAが流す電流がバイポーラートランジスターBPA4のコレクター電流となり、そのコレクター電流をバイポーラートランジスターBPA1~BPA3がミラーし、そのコレクターから定電流IC1a~IC3aを出力する。定電流IC1a~IC3aはソース電流であり、IC1a=IC2a=IC3aである。
可変シンク電流源132は、第3抵抗RLSMと、エラーアンプ回路ERAMと、NPN型のバイポーラートランジスターBPB1~BPB3とキャパシターCBとを含む。
第3抵抗RLSMは、ノードNVLSとノードNLSMとの間に設けられる。具体的には、第3抵抗RLSMの一端は、端子TVLSに接続され、他端は、ノードNLSMに接続される。RIP=RIN=RLSMである。
キャパシターCBは、エラーアンプ回路ERAMの出力ノードとノードNLSMとの間に設けられる。具体的には、キャパシターCBの一端は、エラーアンプ回路ERAMの出力ノードに接続され、他端は、ノードNLSMに接続される。
バイポーラートランジスターBPB1~BPB3のエミッターはグランドノードに接続される。バイポーラートランジスターBPB1のコレクターはオペアンプOPAの第1入力ノードNIPに接続され、バイポーラートランジスターBPB2のコレクターはオペアンプOPAの第2入力ノードNINに接続され、バイポーラートランジスターBPB3のコレクターはノードNLSMに接続される。
エラーアンプ回路ERAMの反転入力ノードには、端子TVREFMから基準電圧VREFMが入力され、非反転入力ノードにはノードNVLSの電圧VLSMが入力され、エラーアンプ回路ERAMは、バイポーラートランジスターBPB3のベースに電流制御信号ERQを出力する。バイポーラートランジスターBPB3のコレクター電流を、可変電流IV3aとしたとき、エラーアンプ回路ERAMは、VLSM=VREFMとなるように可変電流IV3aをフィードバック制御する。このとき、レベルシフト回路130が第3抵抗RLSMに流す電流ILSMは、下式(11)となる。
ILSM=IC3a-IV3a=(VREFM-VLS)/RLSM ・・・(11)
電流ILSMは、シャント抵抗12の一端の電圧VLSに応じた電流となっている。IC3aは定電流なので、可変電流IV3aが電圧VLSに応じて可変に制御されていることになる。
バイポーラートランジスターBPB1、BPB2のコレクター電流を、可変電流IV1a、IV2aとする。バイポーラートランジスターBPB1、BPB2のベースには、エラーアンプ回路ERAMから電流制御信号ERQが入力されるので、IV1a=IV2a=IV3aとなる。即ち、可変電流IV1a、IV2aは、可変電流IV3aと同様に、電圧VLSに応じて可変に制御された電流となる。可変電流IV1a~IV3aは、シンク電流である。
レベルシフト回路130が第1抵抗RIPに流す電流IPと、レベルシフト回路130が第2抵抗RINに流す電流INは、下式(12)となる。
IP=IC1a-IV1a,
IN=IC2a-IV2a ・・・(12)
IC1a=IC2a=IC3a、IV1a=IV2a=IV3aと上式(12)より、電流IP、INは下式(13)を満たす。
IP=IN=ILSM ・・・(13)
RIP=RIN=RLSMと上式(13)から、レベルシフト量ΔVIP、ΔVINは下式(14)となる。
ΔVIP=ΔVIN=RIP×IP=RLSM×ILSM ・・・(14)
以上の本実施形態では、レベルシフト回路130は、第1定電流源と第2定電流源と第1可変電流源と第2可変電流源と電流制御回路とを含む。第1定電流源は、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して、ソース電流である第1定電流IC1aを供給する。第2定電流源は、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して、ソース電流である第2定電流IC2aを供給する。第1可変電流源は、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して、シンク電流である第1可変電流IV1aを供給する。第2可変電流源は、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して、シンク電流である第2可変電流IV2aを供給する。電流制御回路は、第1可変電流IV1aと第2可変電流IV2aを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御する。
なお、図6において、バイポーラートランジスターBPA1が第1定電流源に対応し、バイポーラートランジスターBPA2が第2定電流源に対応する。バイポーラートランジスターBPB1が第1可変電流源に対応し、バイポーラートランジスターBPB2が第2可変電流源に対応する。エラーアンプ回路ERAM、第3抵抗RLSM及びバイポーラートランジスターBPA3、BPB3が電流制御回路に対応する。
本実施形態によれば、ソース電流である第1定電流IC1aと、シンク電流である第1可変電流IV1aとにより、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して第1電流IPが供給される。第1可変電流IV1aが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御されることで、第1電流IPが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御される。また、ソース電流である第2定電流IC2aと、シンク電流である第2可変電流IV2aとにより、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して第2電流INが供給される。第2可変電流IV2bが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御されることで、第2電流INが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御される。なお、ハイサイド検出においてIC1a<IV1a、IC2a<IV2aとなり、第1電流IPと第2電流INがシンク電流となる。ローサイド検出においてIC1a>IV1a、IC2a>IV2aとなり、第1電流IPと第2電流INがソース電流となる。
また本実施形態では、電流制御回路は、一端が第1抵抗ノードNMONPに接続される第3抵抗RLSMと、エラーアンプ回路ERAMと、を含む。エラーアンプ回路ERAMの第1入力ノードが第3抵抗RLSMの他端に接続される。エラーアンプ回路ERAMの第2入力ノードに基準電圧VREFMが入力される。エラーアンプ回路ERAMは、第1可変電流源と第2可変電流源に対して、第1可変電流IV1a及び第2可変電流IV2aを制御する電流制御信号ERQを出力する。
本実施形態によれば、エラーアンプ回路ERAMによるフィードバック制御によって、第3抵抗RLSMの他端が基準電圧VREFMとなり、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSと基準電圧VREFMとの差分に対応した電流ILSMが、第3抵抗RLSMに流れる。そして、エラーアンプ回路ERAMが電流制御信号ERQを第1可変電流源と第2可変電流源に対して出力することで、第1可変電流IV1a及び第2可変電流IV2aを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSと基準電圧VREFMとの差分に対応した電流にできる。これにより、レベルシフト量ΔVIPが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSと基準電圧VREFMとの差分となる。
図7は、電流検出回路110の第3詳細構成例である。電流検出回路110は、電流センスアンプ回路120と可変ソース電流源133とシンク電流源134とを含む。なお、可変ソース電流源133とシンク電流源134が、レベルシフト回路130に対応する。電流センスアンプ回路120の構成は図2と同じであるため、その説明を省略する。
シンク電流源134は、NPN型のバイポーラートランジスターBPD1~BPD4と、電流源IBCとを含む。
バイポーラートランジスターBPD1~BPD4のエミッターはグランドノードに接続される。バイポーラートランジスターBPD1のコレクターはオペアンプOPAの第1入力ノードNIPに接続され、バイポーラートランジスターBPD2のコレクターはオペアンプOPAの第2入力ノードNINに接続され、バイポーラートランジスターBPD3のコレクターはノードNLSMに接続される。バイポーラートランジスターBPD1~BPD3のベースは、バイポーラートランジスターBPD4のベース及びコレクターに接続される。電流源IBCが流す電流がバイポーラートランジスターBPD4のコレクター電流となり、そのコレクター電流をバイポーラートランジスターBPD1~BPD3がミラーし、そのコレクターに定電流IC1b~IC3bが流れる。定電流IC1b~IC3bはシンク電流であり、IC1b=IC2b=IC3bである。
可変ソース電流源133は、第3抵抗RLSMと、エラーアンプ回路ERAMと、PNP型のバイポーラートランジスターBPC1~BPC3とキャパシターCDとを含む。
第3抵抗RLSMは、ノードNVLSとノードNLSMとの間に設けられる。具体的には、第3抵抗RLSMの一端は、端子TVLSに接続され、他端は、ノードNLSMに接続される。RIP=RIN=RLSMである。
キャパシターCDは、エラーアンプ回路ERAMの出力ノードとノードNLSMとの間に設けられる。具体的には、キャパシターCDの一端は、エラーアンプ回路ERAMの出力ノードに接続され、他端は、ノードNLSMに接続される。
バイポーラートランジスターBPC1~BPC3のエミッターは電源電圧VDAのノードに接続される。バイポーラートランジスターBPC1のコレクターはオペアンプOPAの第1入力ノードNIPに接続され、バイポーラートランジスターBPC2のコレクターはオペアンプOPAの第2入力ノードNINに接続され、バイポーラートランジスターBPC3のコレクターはノードNLSMに接続される。
エラーアンプ回路ERAMの反転入力ノードには、端子TVREFMから基準電圧VREFMが入力され、非反転入力ノードにはノードNVLSの電圧VLSMが入力され、エラーアンプ回路ERAMは、バイポーラートランジスターBPB3のベースに電流制御信号ERQを出力する。バイポーラートランジスターBPC3のコレクター電流を、可変電流IV3bとしたとき、エラーアンプ回路ERAMは、VLSM=VREFMとなるように可変電流IV3bをフィードバック制御する。このとき、レベルシフト回路130が第3抵抗RLSMに流す電流ILSMは、下式(15)となる。
ILSM=IV3b-IC3b=(VREFM-VLS)/RLSM ・・・(15)
電流ILSMは、シャント抵抗12の一端の電圧VLSに応じた電流となっている。IC3bは定電流なので、可変電流IV3bが電圧VLSに応じて可変に制御されていることになる。
バイポーラートランジスターBPC1、BPC2のコレクター電流を、可変電流IV1b、IV2bとする。バイポーラートランジスターBPC1、BPC2のベースには、エラーアンプ回路ERAMから電流制御信号ERQが入力されるので、IV1b=IV2b=IV3bとなる。即ち、可変電流IV1b、IV2bは、可変電流IV3bと同様に、電圧VLSに応じて可変に制御された電流となる。可変電流IV1b~IV3bは、ソース電流である。
レベルシフト回路130が第1抵抗RIPに流す電流IPと、レベルシフト回路130が第2抵抗RINに流す電流INは、下式(16)となる。
IP=IV1b-IC1b,
IN=IV2b-IC2b ・・・(16)
IC1b=IC2b=IC3b、IV1b=IV2b=IV3bと上式(16)より、電流IP、INは下式(17)を満たす。
IP=IN=ILSM ・・・(17)
RIP=RIN=RLSMと上式(17)から、レベルシフト量ΔVIP、ΔVINは下式(18)となる。
ΔVIP=ΔVIN=RIP×IP=RLSM×ILSM ・・・(18)
以上の本実施形態では、レベルシフト回路130は、第1可変電流源と第2可変電流源と第1定電流源と第2定電流源と電流制御回路とを含む。第1可変電流源は、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して、ソース電流である第1可変電流IV1bを供給する。第2可変電流源は、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して、ソース電流である第2可変電流IV2bを供給する。第1定電流源は、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して、シンク電流である第1定電流IC1bを供給する。第2定電流源は、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して、シンク電流である第2定電流IC2bを供給する。電流制御回路は、第1可変電流IV1bと第2可変電流IV2bを、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御する。
なお、図7において、バイポーラートランジスターBPC1が第1可変電流源に対応し、バイポーラートランジスターBPC2が第2可変電流源に対応する。バイポーラートランジスターBPD1が第1定電流源に対応し、バイポーラートランジスターBPD2が第2定電流源に対応する。エラーアンプ回路ERAM、第3抵抗RLSM及びバイポーラートランジスターBPC3、BPD3が電流制御回路に対応する。
本実施形態によれば、ソース電流である第1可変電流IV1bと、シンク電流である第1定電流IC1bとにより、オペアンプOPAの第1入力ノードNIPに対して第1電流IPが供給される。第1可変電流IV1bが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御されることで、第1電流IPが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御される。また、ソース電流である第2可変電流IV2bと、シンク電流である第2定電流IC2bとにより、オペアンプOPAの第2入力ノードNINに対して第2電流INが供給される。第2可変電流IV2bが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御されることで、第2電流INが、第1抵抗ノードNMONPの電圧VLSに応じて可変に制御される。なお、ハイサイド検出においてIV1b<IC1b、IV2b<IC2bとなり、第1電流IPと第2電流INがシンク電流となる。ローサイド検出においてIV1b>IC1b、IV2b>IC2bとなり、第1電流IPと第2電流INがソース電流となる。
以上に説明した本実施形態の電流検出回路は、電流センスアンプ回路とレベルシフト回路とを含む。スイッチング素子、シャント抵抗及びインダクターが、第1電源ノードと第2電源ノードとの間に直列接続される。電流センスアンプ回路は、シャント抵抗に流れる電流を検出する。電流センスアンプ回路は、オペアンプと第1抵抗と第2抵抗とを含む。第1抵抗は、シャント抵抗の一端の第1抵抗ノードと、オペアンプの第1入力ノードとの間に設けられる。第2抵抗は、シャント抵抗の他端の第2抵抗ノードと、オペアンプの第2入力ノードとの間に設けられる。レベルシフト回路は、オペアンプの第1入力ノードに第1電流を供給し、オペアンプの第2入力ノードに第2電流を供給する。レベルシフト回路は、第1電流と第2電流を、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御することで、オペアンプの第1入力ノード及び第2入力ノードの電圧を、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変のレベルシフト量でレベルシフトする。
本実施形態によれば、オペアンプの第1入力ノード及び第2入力ノードのレベルシフト量を、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御できる。第1抵抗ノードの電圧とコモンモード電圧とは連動することから、レベルシフト量を、コモンモード電圧に応じて可変に制御できる。これにより、電源電圧の変動等によってコモンモード電圧が変動したとしても、レベルシフト量が一定である場合に比べて、オペアンプの入力電圧の変動を低減できる。
また本実施形態では、レベルシフト回路は、スイッチング素子がオンのとき、第1抵抗ノードから第1抵抗を介してオペアンプの第1入力ノードに第1電流を流し、第2抵抗ノードから第2抵抗を介してオペアンプの第2入力ノードに第2電流を流してもよい。レベルシフト回路は、スイッチング素子がオフのとき、オペアンプの第1入力ノードから第1抵抗を介して第1抵抗ノードに第1電流を流し、オペアンプの第2入力ノードから第2抵抗を介して第2抵抗ノードに第2電流を流してもよい。
スイッチング素子がオンであるハイサイド検出において、シャント抵抗側から第1抵抗と第2抵抗を介してオペアンプ側へ電流が流れることで、オペアンプの第1入力ノードと第2入力ノードがレベルダウンされる。スイッチング素子がオフであるローサイド検出において、オペアンプ側から第1抵抗と第2抵抗を介してシャント抵抗側へ電流が流れることで、オペアンプの第1入力ノードと第2入力ノードがレベルアップされる。以上のレベルダウンとレベルアップによって、ハイサイド検出におけるオペアンプの入力電圧と、ローサイド検出におけるオペアンプの入力電圧との差を、低減できる。
また本実施形態では、レベルシフト量は、基準電圧と第1抵抗ノードの電圧との差分であってもよい。
本実施形態によれば、オペアンプの入力電圧が、シャント抵抗の一端の電圧に応じた可変のレベルシフト量でレベルシフトされる。また本実施形態によれば、オペアンプの入力電圧を略基準電圧にレベルシフトすることが可能となる。これにより、電源電圧の変動等によりコモンモード電圧が変動した場合であっても、オペアンプの入力電圧を略基準電圧に維持できる。
また本実施形態では、レベルシフト回路は、第1定電流源と第2定電流源と第1可変電流源と第2可変電流源と電流制御回路とを含んでもよい。第1定電流源は、オペアンプの第1入力ノードに対して、ソース電流である第1定電流を供給してもよい。第2定電流源は、オペアンプの第2入力ノードに対して、ソース電流である第2定電流を供給してもよい。第1可変電流源は、オペアンプの第1入力ノードに対して、シンク電流である第1可変電流を供給してもよい。第2可変電流源は、オペアンプの第2入力ノードに対して、シンク電流である第2可変電流を供給してもよい。電流制御回路は、第1可変電流と第2可変電流を、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御してもよい。
本実施形態によれば、ソース電流である第1定電流と、シンク電流である第1可変電流とにより、オペアンプの第1入力ノードに対して第1電流が供給される。第1可変電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御されることで、第1電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御される。また、ソース電流である第2定電流と、シンク電流である第2可変電流とにより、オペアンプの第2入力ノードに対して第2電流が供給される。第2可変電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御されることで、第2電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御される。
また本実施形態では、レベルシフト回路は、第1可変電流源と第2可変電流源と第1定電流源と第2定電流源と電流制御回路とを含んでもよい。第1可変電流源は、オペアンプの第1入力ノードに対して、ソース電流である第1可変電流を供給してもよい。第2可変電流源は、オペアンプの第2入力ノードに対して、ソース電流である第2可変電流を供給してもよい。第1定電流源は、オペアンプの第1入力ノードに対して、シンク電流である第1定電流を供給してもよい。第2定電流源は、オペアンプの第2入力ノードに対して、シンク電流である第2定電流を供給してもよい。電流制御回路は、第1可変電流と第2可変電流を、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御してもよい。
本実施形態によれば、ソース電流である第1可変電流と、シンク電流である第1定電流とにより、オペアンプの第1入力ノードに対して第1電流が供給される。第1可変電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御されることで、第1電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御される。また、ソース電流である第2可変電流と、シンク電流である第2定電流とにより、オペアンプの第2入力ノードに対して第2電流が供給される。第2可変電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御されることで、第2電流が、第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御される。
また本実施形態では、電流制御回路は、一端が第1抵抗ノードに接続される第3抵抗と、エラーアンプ回路と、を含んでもよい。エラーアンプ回路の第1入力ノードが第3抵抗の他端に接続され、エラーアンプ回路の第2入力ノードに基準電圧が入力されてもよい。エラーアンプ回路は、第1可変電流源と第2可変電流源に対して、第1可変電流及び第2可変電流を制御する電流制御信号を出力してもよい。
本実施形態によれば、エラーアンプ回路によるフィードバック制御によって、第3抵抗の他端が基準電圧となり、第1抵抗ノードの電圧と基準電圧との差分に対応した電流が、第3抵抗に流れる。そして、エラーアンプ回路が電流制御信号を第1可変電流源と第2可変電流源に対して出力することで、第1可変電流及び第2可変電流を、第1抵抗ノードの電圧と基準電圧との差分に対応した電流にできる。これにより、レベルシフト量が、第1抵抗ノードの電圧と基準電圧との差分となる。
また本実施形態の回路装置は、上記のいずれかに記載の電流検出回路を含む。
また本実施形態の回路装置は、上記のいずれかに記載の電流検出回路と、基準電圧が入力される端子と、を含んでもよい。
また本実施形態のソレノイド制御装置は、上記のいずれかに記載の電流検出回路と、スイッチング素子と、シャント抵抗と、インダクターであるソレノイドと、を含む。ソレノイド制御装置は、電流センスアンプ回路が出力する電流検出結果に基づいて、ソレノイドを制御する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は全て本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また電流センスアンプ回路、レベルシフト回路、電流検出回路、インダクター、回路装置及びソレノイド制御装置等の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…ソレノイド制御装置、11…インダクター、12…シャント抵抗、100…回路装置、110…電流検出回路、120…電流センスアンプ回路、130…レベルシフト回路、131…ソース電流源、132…可変シンク電流源、133…可変ソース電流源、134…シンク電流源、140…A/D変換回路、150…制御回路、160…駆動回路、170…レジスター、180…スイッチング素子、ERAM…エラーアンプ回路、ERQ…電流制御信号、IC1a,IC1b…第1定電流、IC2a,IC2b…第2定電流、ILS…電流、IN…第2電流、IP…第1電流、IV1a,IV1b…第1可変電流、IV2a,IV2b…第2可変電流、MONN,MONP…電圧、NIN…第2入力ノード、NIP…第1入力ノード、NMONN…第2抵抗ノード、NMONP…第1抵抗ノード、NVDD…電源ノード、OPA…オペアンプ、RIN…第2抵抗、RIP…第1抵抗、RLSM…第3抵抗、VDD…電源電圧、VREFM…基準電圧

Claims (9)

  1. 第1電源ノードと第2電源ノードとの間に直列接続されたスイッチング素子、シャント抵抗及びインダクターのうちの前記シャント抵抗に流れる電流を検出する電流センスアンプ回路と、
    レベルシフト回路と、
    を含み、
    前記電流センスアンプ回路は、
    オペアンプと、
    前記シャント抵抗の一端の第1抵抗ノードと、前記オペアンプの第1入力ノードとの間に設けられる第1抵抗と、
    前記シャント抵抗の他端の第2抵抗ノードと、前記オペアンプの第2入力ノードとの間に設けられる第2抵抗と、
    を含み、
    前記レベルシフト回路は、
    前記オペアンプの前記第1入力ノードに第1電流を供給し、前記オペアンプの前記第2入力ノードに第2電流を供給し、
    前記第1電流と前記第2電流を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御することで、前記オペアンプの前記第1入力ノード及び前記第2入力ノードの電圧を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変のレベルシフト量でレベルシフトすることを特徴とする電流検出回路。
  2. 請求項1に記載の電流検出回路において、
    前記レベルシフト回路は、
    前記スイッチング素子がオンのとき、前記第1抵抗ノードから前記第1抵抗を介して前記オペアンプの前記第1入力ノードに前記第1電流を流し、前記第2抵抗ノードから前記第2抵抗を介して前記オペアンプの前記第2入力ノードに前記第2電流を流し、
    前記スイッチング素子がオフのとき、前記オペアンプの前記第1入力ノードから前記第1抵抗を介して前記第1抵抗ノードに前記第1電流を流し、前記オペアンプの前記第2入力ノードから前記第2抵抗を介して前記第2抵抗ノードに前記第2電流を流すことを特徴とする電流検出回路。
  3. 請求項1又は2に記載の電流検出回路において、
    前記レベルシフト量は、基準電圧と前記第1抵抗ノードの電圧との差分であることを特徴とする電流検出回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電流検出回路において、
    前記レベルシフト回路は、
    前記オペアンプの前記第1入力ノードに対して、ソース電流である第1定電流を供給する第1定電流源と、
    前記オペアンプの前記第2入力ノードに対して、ソース電流である第2定電流を供給する第2定電流源と、
    前記オペアンプの前記第1入力ノードに対して、シンク電流である第1可変電流を供給する第1可変電流源と、
    前記オペアンプの前記第2入力ノードに対して、シンク電流である第2可変電流を供給する第2可変電流源と、
    前記第1可変電流と前記第2可変電流を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御する電流制御回路と、
    を含むことを特徴とする電流検出回路。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電流検出回路において、
    前記レベルシフト回路は、
    前記オペアンプの前記第1入力ノードに対して、ソース電流である第1可変電流を供給する第1可変電流源と、
    前記オペアンプの前記第2入力ノードに対して、ソース電流である第2可変電流を供給する第2可変電流源と、
    前記オペアンプの前記第1入力ノードに対して、シンク電流である第1定電流を供給する第1定電流源と、
    前記オペアンプの前記第2入力ノードに対して、シンク電流である第2定電流を供給する第2定電流源と、
    前記第1可変電流と前記第2可変電流を、前記第1抵抗ノードの電圧に応じて可変に制御する電流制御回路と、
    を含むことを特徴とする電流検出回路。
  6. 請求項4又は5に記載の電流検出回路において、
    前記電流制御回路は、
    一端が前記第1抵抗ノードに接続される第3抵抗と、
    エラーアンプ回路と、
    を含み、
    前記エラーアンプ回路の第1入力ノードが前記第3抵抗の他端に接続され、前記エラーアンプ回路の第2入力ノードに基準電圧が入力され、
    前記エラーアンプ回路は、
    前記第1可変電流源と前記第2可変電流源に対して、前記第1可変電流及び前記第2可変電流を制御する電流制御信号を出力することを特徴とする電流検出回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電流検出回路を含むことを特徴とする回路装置。
  8. 請求項3又は6に記載の電流検出回路と、
    前記基準電圧が入力される端子と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電流検出回路と、
    前記スイッチング素子と、
    前記シャント抵抗と、
    前記インダクターであるソレノイドと、
    を含み、
    前記電流センスアンプ回路が出力する電流検出結果に基づいて、前記ソレノイドを制御することを特徴とするソレノイド制御装置。
JP2021056395A 2021-03-30 2021-03-30 電流検出回路、回路装置及びソレノイド制御装置 Pending JP2022153720A (ja)

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