JP2022153028A - アライメントマークを有するスクリーン製版 - Google Patents
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Abstract
【課題】 CCDカメラでアライメントマークを認識する際に、照明照射光が透過してしまって鮮明なコントラストを得られないスクリーン製版においても、より鮮明なコントラストを得ることができるアライメントマークを形成したスクリーン製版を提供することを目的としている。【解決手段】 スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて該開口部を閉塞して得られるアライメントマークにおいて、該アライメントマーク認識時に用いる照明光照射側およびアライメントマーク撮像側である一方の面7ではない他方の面8に、前記樹脂埋めしたアライメントマークを覆うと共に前記樹脂埋めしたアライメントマークの大きさよりも広い範囲を覆うように樹脂で被覆層を形成したアライメントマークを有するスクリーン製版。【選択図】図1
Description
本発明は、スクリーン製版のアライメントマークに関するものである。
例えばスクリーン製版を用いてインキやペーストといった印刷物を被印刷物の所望の位置に印刷する際に、スクリーン製版と被印刷物とに、被印刷物とスクリーン製版との位置を合わせるためのアライメントマークを形成する場合がある。スクリーン製版にアライメントマークを形成する際は、通常、スクリーンメッシュに感光性樹脂を塗布し、印刷パターンを露光、現像するのと同時に、アライメントマークを形成する。形成されたアライメントマークはスクリーンメッシュ上に開口部として形成され、その状態でアライメントマーク周辺部の感光性樹脂を着色してアライメントマークのコントラストを鮮明にしたり(例えば、特許文献1)、アライメントマークの開口部に白色系統の樹脂を埋めてアライメントマークのコントラストを鮮明にして、より高い精度での位置合わせを可能にしている(例えば、特許文献2)。なお、特許文献1においてはアライメントマークは開口されたままの状態であるが、スクリーン印刷時にアライメントマークの開口部から印刷物が被印刷物に転写されてしまうのを防ぐため、特許文献2に記載のようにアライメントマークの開口部を樹脂で閉塞することがほとんどである。開口部を閉塞する樹脂としては透明な樹脂を使用することが多いが、アライメントマークを認識するCCDカメラといった撮像装置の仕様によっては、感光性樹脂とアライメントマークのコントラストを鮮明にするために、色付きの樹脂や、黒色系統の樹脂や、白色系統の樹脂等を使用する。
近年では、印刷パターンがより高精細化するのと共に被印刷物に対するスクリーン製版の位置合わせ精度の向上といった要求が高まってきている。被印刷物に対する位置合わせ精度を向上するためにはアライメントマークの認識精度を高める必要があり、認識精度を高めるにはアライメントマークと周囲の感光性樹脂とのコントラストを鮮明にすることが不可欠である。通常、アライメントマークをCCDカメラといった撮像装置で撮像する際には、スクリーン製版の撮像装置面側(一方の面側)から照明を照射する場合(以下、反射光という)と、スクリーン製版の撮像装置面側と反対の面側(他方の面側)から照明を照射する場合(以下、透過光という)の二通りの照明光の照射方法がある。アライメントマークを閉塞している樹脂が透明ならば透過光および反射光を使用してアライメントマークを認識することが可能であるが、色付きの樹脂や黒色系統や白色系統等の樹脂でアライメントマークの開口部を閉塞した場合は、アライメントマークを透過光で認識することができなくなるため、反射光を使用してアライメントマークを認識することになる。前述したように、反射光を用いて、より高精度にアライメントマークを認識する場合は、アライメントマーク周辺部の感光性樹脂とアライメントマークのコントラストを鮮明にする必要がある。
しかしながら、例えばポリエステルやナイロンといった化繊系のスクリーンメッシュを使用したスクリーン製版に従来技術のアライメントマークを形成して反射光を用いてCCDカメラで認識する際に、アライメントマークの位置が認識し難いという現象が発生することがある。これは、スクリーン製版に反射光を照射した際に、アライメントマーク周辺部の感光性樹脂と化繊系のスクリーンメッシュが反射光を透過することで十分なコントラストが得られなくなり、アライメントマークの位置が認識し難くなったためと考えられる。この現象は、化繊系のスクリーンメッシュを使用したスクリーン製版のみならず、ステンレスやタングステンといった金属系のスクリーンメッシュを使用した場合でも、例えば、感光性樹脂の厚みが薄い場合や、メッシュ数やメッシュ目(オープニングとも言う)の大きさや、メッシュの線径によっては、同様の現象が発生する可能性がある。
そこで本発明は、反射光を使用してアライメントマークを認識する際に鮮明なコントラストを得ることができるアライメントマークを形成したスクリーン製版を提供することを目的とする。
しかしながら、例えばポリエステルやナイロンといった化繊系のスクリーンメッシュを使用したスクリーン製版に従来技術のアライメントマークを形成して反射光を用いてCCDカメラで認識する際に、アライメントマークの位置が認識し難いという現象が発生することがある。これは、スクリーン製版に反射光を照射した際に、アライメントマーク周辺部の感光性樹脂と化繊系のスクリーンメッシュが反射光を透過することで十分なコントラストが得られなくなり、アライメントマークの位置が認識し難くなったためと考えられる。この現象は、化繊系のスクリーンメッシュを使用したスクリーン製版のみならず、ステンレスやタングステンといった金属系のスクリーンメッシュを使用した場合でも、例えば、感光性樹脂の厚みが薄い場合や、メッシュ数やメッシュ目(オープニングとも言う)の大きさや、メッシュの線径によっては、同様の現象が発生する可能性がある。
そこで本発明は、反射光を使用してアライメントマークを認識する際に鮮明なコントラストを得ることができるアライメントマークを形成したスクリーン製版を提供することを目的とする。
上記の目的を達成することができる本発明の第1発明は、請求項1に記載された通りのアライメントマークを有するスクリーン製版であり、次のようなものである。
スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて該開口部を閉塞して得られるアライメントマークにおいて、該アライメントマーク認識時に用いる照明光照射側およびアライメントマーク撮像側である一方の面ではない他方の面に、前記樹脂埋めしたアライメントマークを覆うと共に前記樹脂埋めしたアライメントマークの大きさよりも広い範囲を覆うように樹脂で被覆層を形成した構成である。
スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて該開口部を閉塞して得られるアライメントマークにおいて、該アライメントマーク認識時に用いる照明光照射側およびアライメントマーク撮像側である一方の面ではない他方の面に、前記樹脂埋めしたアライメントマークを覆うと共に前記樹脂埋めしたアライメントマークの大きさよりも広い範囲を覆うように樹脂で被覆層を形成した構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第2発明は、請求項2に記載された通りのアライメントマークを有するスクリーン製版であり、次のようなものである。
請求項1の発明に加えて、他方の面に形成する樹脂の被覆層の大きさを撮像装置の画角以上の大きさとした構成である。
請求項1の発明に加えて、他方の面に形成する樹脂の被覆層の大きさを撮像装置の画角以上の大きさとした構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第3発明は、請求項3に記載された通りのアライメントマークを有するスクリーン製版であり、次のようなものである。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を白色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を黒色系統の樹脂で形成した構成である。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を白色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を黒色系統の樹脂で形成した構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第4発明は、請求項4に記載された通りのアライメントマークを有するスクリーン製版であり、次のようなものである。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を黒色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を白色系統の樹脂で形成した構成である。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を黒色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を白色系統の樹脂で形成した構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第5発明は、請求項5に記載された通りのアライメントマークを有するスクリーン製版であり、次のようなものである。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂の色と前記被覆層の樹脂の色とを補色の関係の色系統で形成した構成である。
請求項1ないし請求項2に記載の発明の開口部と被覆層を、次のように換えたもので、前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂の色と前記被覆層の樹脂の色とを補色の関係の色系統で形成した構成である。
本発明に係るアライメントマークを有するスクリーン製版は、上記説明のような構成を有するので、以下に記載する効果を奏する。
(1)スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて閉塞し、さらに他方の面から開口部を閉塞した樹脂部分を覆うように樹脂で被覆層を形成しているので、スクリーン印刷時にアライメントマークから印刷物が漏れて被印刷物に転写することを抑制すると共にアライメントマーク用開口部に埋めた樹脂の欠落を抑制することができる。また、感光性樹脂のみを着色する必要がないため、作業性が良い。
(2)他方の面に形成する樹脂の被覆層を画像撮像装置の画角以上の大きさに形成することで、より確実にアライメントマークを認識することができる。
(3)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂を白色系統の樹脂とし、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層を黒色系統の樹脂とすることで、白色系統の樹脂部が明部となり、他方の面に形成した被覆層の黒色系統の樹脂部が照明光の透過を抑制すると共に暗部となるので、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
(4)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂を黒色系統の樹脂とし、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層を白色系統の樹脂とすることで、黒色系統の樹脂部が暗部となり、他方の面に形成した被覆層の白色系統の樹脂部が照明光の透過を抑制すると共に明部となるので、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
(5)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂の色と、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層の樹脂の色を補色の関係の色系統として目立ち易くすることで、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
(1)スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて閉塞し、さらに他方の面から開口部を閉塞した樹脂部分を覆うように樹脂で被覆層を形成しているので、スクリーン印刷時にアライメントマークから印刷物が漏れて被印刷物に転写することを抑制すると共にアライメントマーク用開口部に埋めた樹脂の欠落を抑制することができる。また、感光性樹脂のみを着色する必要がないため、作業性が良い。
(2)他方の面に形成する樹脂の被覆層を画像撮像装置の画角以上の大きさに形成することで、より確実にアライメントマークを認識することができる。
(3)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂を白色系統の樹脂とし、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層を黒色系統の樹脂とすることで、白色系統の樹脂部が明部となり、他方の面に形成した被覆層の黒色系統の樹脂部が照明光の透過を抑制すると共に暗部となるので、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
(4)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂を黒色系統の樹脂とし、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層を白色系統の樹脂とすることで、黒色系統の樹脂部が暗部となり、他方の面に形成した被覆層の白色系統の樹脂部が照明光の透過を抑制すると共に明部となるので、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
(5)アライメントマーク用開口部を埋める樹脂の色と、他方の面から開口部を閉塞した樹脂とその周辺部の感光性樹脂を覆うように形成する被覆層の樹脂の色を補色の関係の色系統として目立ち易くすることで、より鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて該開口部を閉塞して得られるアライメントマークにおいて、該アライメントマーク認識時に用いる照明光照射側およびアライメントマーク撮像側である一方の面ではない他方の面に、前記樹脂埋めしたアライメントマークを覆うと共に前記樹脂埋めしたアライメントマークの大きさよりも広い範囲を覆うように樹脂で被覆層を形成したアライメントマークを有するスクリーン製版である。
以下、本発明のアライメントマークを有するスクリーン製版について、添付図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の全体像を概略説明する。
図1(a)(b)に示すように、本発明は、枠体12に固設された印刷パターン11を形成したスクリーンメッシュからなるスクリーン製版に形成されたアライメントマーク部分を一方の面7側から照明光9を照射して撮像装置10で認識できるように形成されているものである。
次に、図2に本発明のスクリーン製版の第一実施例を示す。
スクリーン製版は公知の、例えば額縁状の枠体にスクリーンメッシュ1を適宜のテンションおよび適宜の角度で紗張りを行い、スクリーンメッシュ1部分に感光性樹脂2を塗布し、印刷パターンが形成されたフォトマスクを感光性樹脂2上に密着させて露光し、あるいは直接描画装置等を使用して感光性樹脂2に直接パターン描画を行ったのち、感光性樹脂2の不要な部分を現像、除去する、といった製造方法で作製することができる。
アライメントマークは、被印刷物とスクリーン製版との位置合わせを行うためのマークとなるので、印刷パターンとアライメントマークの位置精度が重要となる。よって、印刷パターンが形成されたフォトマスクにアライメントマークを形成しておき、印刷パターンと同時にアライメントマークも一括で露光して形成するか、もしくは直接描画装置等を使用して感光性樹脂2にパターン描画と共にアライメントマークの描画を行うことが望ましい。
感光性樹脂現像後のアライメントマーク部分は感光性樹脂2が除去されて、スクリーンメッシュ1が露出された状態、いわゆる開口部4となる{図2(a)}。その開口部4を樹脂を用いて埋めたのち{図2(b)}、本発明ではさらに樹脂埋めした開口部4と周辺部の感光性樹脂2を覆うように他方の面8側から樹脂で被覆する被覆層5でアライメントマークを形成している{図2(c)}。アライメントマークを形成するための樹脂は、適度な粘弾性をもった樹脂であり、その樹脂をヘラやスキージを用いて開口部4に押し込むことで樹脂埋めすることができる。なお、{図2(d)}に示すものは、{図2(c)}のマスキングフィルムを取り除いた状態を示した概略断面図である。また、開口部4に樹脂を埋める際は一方の面7側から埋めてもよいし、他方の面8側から埋めてもよい。
先ず、本発明の全体像を概略説明する。
図1(a)(b)に示すように、本発明は、枠体12に固設された印刷パターン11を形成したスクリーンメッシュからなるスクリーン製版に形成されたアライメントマーク部分を一方の面7側から照明光9を照射して撮像装置10で認識できるように形成されているものである。
次に、図2に本発明のスクリーン製版の第一実施例を示す。
スクリーン製版は公知の、例えば額縁状の枠体にスクリーンメッシュ1を適宜のテンションおよび適宜の角度で紗張りを行い、スクリーンメッシュ1部分に感光性樹脂2を塗布し、印刷パターンが形成されたフォトマスクを感光性樹脂2上に密着させて露光し、あるいは直接描画装置等を使用して感光性樹脂2に直接パターン描画を行ったのち、感光性樹脂2の不要な部分を現像、除去する、といった製造方法で作製することができる。
アライメントマークは、被印刷物とスクリーン製版との位置合わせを行うためのマークとなるので、印刷パターンとアライメントマークの位置精度が重要となる。よって、印刷パターンが形成されたフォトマスクにアライメントマークを形成しておき、印刷パターンと同時にアライメントマークも一括で露光して形成するか、もしくは直接描画装置等を使用して感光性樹脂2にパターン描画と共にアライメントマークの描画を行うことが望ましい。
感光性樹脂現像後のアライメントマーク部分は感光性樹脂2が除去されて、スクリーンメッシュ1が露出された状態、いわゆる開口部4となる{図2(a)}。その開口部4を樹脂を用いて埋めたのち{図2(b)}、本発明ではさらに樹脂埋めした開口部4と周辺部の感光性樹脂2を覆うように他方の面8側から樹脂で被覆する被覆層5でアライメントマークを形成している{図2(c)}。アライメントマークを形成するための樹脂は、適度な粘弾性をもった樹脂であり、その樹脂をヘラやスキージを用いて開口部4に押し込むことで樹脂埋めすることができる。なお、{図2(d)}に示すものは、{図2(c)}のマスキングフィルムを取り除いた状態を示した概略断面図である。また、開口部4に樹脂を埋める際は一方の面7側から埋めてもよいし、他方の面8側から埋めてもよい。
ここで、さらに詳細に説明すると、被覆層5を形成する際は、被覆層5を形成する樹脂が不要な部分に付着しないようにマスキングフィルム6等でマスキングして、開口部4に樹脂埋めした時と同様にヘラやスキージ3を用いて樹脂を塗工すればよい。被覆層5の厚みや形状や大きさ等は特に制限はないが、大きさに関しては少なくとも開口部4よりも広い範囲を、できれば撮像装置の画角以上の大きさに形成するのが望ましい。
その後、適宜の方法で開口部4を埋めた樹脂および被覆層の樹脂を硬化させて本発明のアライメントマークとする{図2(d)}。なお、作業および樹脂の硬化の順番には特に制限はなく、開口部4を樹脂埋めしてから被覆層5を形成したのちに両方の樹脂を同時に硬化させてもよいし、開口部4を樹脂埋めして硬化させたのちに被覆層5を形成して被覆層5の樹脂を硬化させてもよい。アライメントマークを構成する開口部4を埋める樹脂と被覆層5を形成する樹脂は、よりコントラストを鮮明にするため、アライメントマーク用開口部4を埋める際に使用する樹脂を白色系統の樹脂とした際には被覆層5を黒色系統の樹脂で形成することが、また、アライメントマーク用開口部4を埋める際に使用する樹脂を黒色系統の樹脂とした際には被覆層5を白色系統の樹脂で形成することが、さらに、着色した樹脂を使用する際にはアライメントマーク用開口部を埋める樹脂の色と被覆層5を形成する樹脂の色とが補色の関係を有する色系統、例えば開口部4の樹脂の色を黄色系統としたら被覆層5の樹脂の色は青色系統とすることが望ましい。
なお、アライメントマークに使用する樹脂の材質や種類には特に制限はなく、適宜な耐刷性や耐溶剤性や耐水性を有していればよい。例えばシアノアクリレート系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの接着剤やその組み合わせなどを広く用いることができる。
また、紫外線硬化型接着剤や紫外線硬化型樹脂なども使用することができる。また、より鮮明なコントラストを得るために、樹脂に顔料や染料、各種着色剤や、酸化チタンやカーボンやグラフェン等を添加してもよい。
その後、適宜の方法で開口部4を埋めた樹脂および被覆層の樹脂を硬化させて本発明のアライメントマークとする{図2(d)}。なお、作業および樹脂の硬化の順番には特に制限はなく、開口部4を樹脂埋めしてから被覆層5を形成したのちに両方の樹脂を同時に硬化させてもよいし、開口部4を樹脂埋めして硬化させたのちに被覆層5を形成して被覆層5の樹脂を硬化させてもよい。アライメントマークを構成する開口部4を埋める樹脂と被覆層5を形成する樹脂は、よりコントラストを鮮明にするため、アライメントマーク用開口部4を埋める際に使用する樹脂を白色系統の樹脂とした際には被覆層5を黒色系統の樹脂で形成することが、また、アライメントマーク用開口部4を埋める際に使用する樹脂を黒色系統の樹脂とした際には被覆層5を白色系統の樹脂で形成することが、さらに、着色した樹脂を使用する際にはアライメントマーク用開口部を埋める樹脂の色と被覆層5を形成する樹脂の色とが補色の関係を有する色系統、例えば開口部4の樹脂の色を黄色系統としたら被覆層5の樹脂の色は青色系統とすることが望ましい。
なお、アライメントマークに使用する樹脂の材質や種類には特に制限はなく、適宜な耐刷性や耐溶剤性や耐水性を有していればよい。例えばシアノアクリレート系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの接着剤やその組み合わせなどを広く用いることができる。
また、紫外線硬化型接着剤や紫外線硬化型樹脂なども使用することができる。また、より鮮明なコントラストを得るために、樹脂に顔料や染料、各種着色剤や、酸化チタンやカーボンやグラフェン等を添加してもよい。
図3(a)にアライメントマークの開口部4に樹脂を埋め込む前の状態を示す拡大図を示す。
アライメントマークの開口部4は白色系統の樹脂で閉塞して形成され、他方の面8に形成されている被覆層5は黒色系統の樹脂で形成されている。このアライメントマーク部分を一方の面7側から照明光を照射して撮像装置(CCDカメラ)で認識すると、先ず、従来技術では感光性樹脂および化繊系のスクリーンメッシュを透過してしまっていた照明光が、他方の面8側に形成した黒色系統の樹脂で形成された被覆層5によって透過が抑制されると共に暗部となる{図3(c)}。一方で、開口部4の白色系統の樹脂は明部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
また、図5(a)(b)(c)に示すように、開口部4を黒色系統の樹脂で閉塞して形成し、被覆層5を白色系統の樹脂で形成した場合は、従来技術では感光性樹脂および化繊系のスクリーンメッシュを透過してしまっていた照明光が、他方の面8側に形成した白色系統の樹脂で形成された被覆層5によって透過が抑制されると共に明部となる。一方で、開口部4の黒色系統の樹脂は暗部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
なお、図3(b)に示すものは、一方の面から見た図である。
アライメントマークの開口部4は白色系統の樹脂で閉塞して形成され、他方の面8に形成されている被覆層5は黒色系統の樹脂で形成されている。このアライメントマーク部分を一方の面7側から照明光を照射して撮像装置(CCDカメラ)で認識すると、先ず、従来技術では感光性樹脂および化繊系のスクリーンメッシュを透過してしまっていた照明光が、他方の面8側に形成した黒色系統の樹脂で形成された被覆層5によって透過が抑制されると共に暗部となる{図3(c)}。一方で、開口部4の白色系統の樹脂は明部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
また、図5(a)(b)(c)に示すように、開口部4を黒色系統の樹脂で閉塞して形成し、被覆層5を白色系統の樹脂で形成した場合は、従来技術では感光性樹脂および化繊系のスクリーンメッシュを透過してしまっていた照明光が、他方の面8側に形成した白色系統の樹脂で形成された被覆層5によって透過が抑制されると共に明部となる。一方で、開口部4の黒色系統の樹脂は暗部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
なお、図3(b)に示すものは、一方の面から見た図である。
ここで、図3で示す実施例の変形例として、図4(a)(b)(c)に示す。
それは、開口部4の形状を円筒形4aにした実施例(開口部4の中心に感光性樹脂2を有している)で、その他は図3で示す実施例と同一である。
以上のように、開口部4の外形形状を略円形状とすることで、ヘラやスキージを用いて開口部4に樹脂を埋め込む際に、どのような方向からでも安定して樹脂埋めを行うことができる。
それは、開口部4の形状を円筒形4aにした実施例(開口部4の中心に感光性樹脂2を有している)で、その他は図3で示す実施例と同一である。
以上のように、開口部4の外形形状を略円形状とすることで、ヘラやスキージを用いて開口部4に樹脂を埋め込む際に、どのような方向からでも安定して樹脂埋めを行うことができる。
次に、図6に第二実施例を示す。
本実施例が第一実施例と開口部4の形状が異なるもので、開口部4の外形形状は四角形状とし、他方の面8側には開口部4の外形以上の大きさの被覆層5を形成している{図6(b)(c)}。このような形状とすることで実施例1と同様の効果を得ることができる。
例えば、埋め込む樹脂を白色系統の樹脂とし、他方の面8側に形成する被覆層5を黒色系統の樹脂とすれば、感光性樹脂2で形成された略円形状の中央部分が暗部となり、白色系統の樹脂を埋めた周辺部が明部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
なお、図6(b)に示すものは、一方の面から見た図である。
また、図6には記載がないが、埋め込む樹脂を黒色系統の樹脂とし、他方の面8側に形成する被覆層5を白色系統の樹脂とすれば、感光性樹脂2で形成された略円形状の中央部分が明部となり、黒色系統の樹脂を埋めた周辺部が暗部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
本実施例が第一実施例と開口部4の形状が異なるもので、開口部4の外形形状は四角形状とし、他方の面8側には開口部4の外形以上の大きさの被覆層5を形成している{図6(b)(c)}。このような形状とすることで実施例1と同様の効果を得ることができる。
例えば、埋め込む樹脂を白色系統の樹脂とし、他方の面8側に形成する被覆層5を黒色系統の樹脂とすれば、感光性樹脂2で形成された略円形状の中央部分が暗部となり、白色系統の樹脂を埋めた周辺部が明部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
なお、図6(b)に示すものは、一方の面から見た図である。
また、図6には記載がないが、埋め込む樹脂を黒色系統の樹脂とし、他方の面8側に形成する被覆層5を白色系統の樹脂とすれば、感光性樹脂2で形成された略円形状の中央部分が明部となり、黒色系統の樹脂を埋めた周辺部が暗部となるので、従来技術では得られなかったより鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。
ここで、図6で示す実施例の変形例として、図7(a)(b)(c)に示す。
それは、開口部4の形状を、四角形の開口の中心部に略円形状に感光性樹脂2を形成した四角形筒形状4bにした実施例で、その他は図6で示す実施例と同一である。
それは、開口部4の形状を、四角形の開口の中心部に略円形状に感光性樹脂2を形成した四角形筒形状4bにした実施例で、その他は図6で示す実施例と同一である。
なお、本発明のアライメントマークの形状に関しては第一実施例、第二実施例の形状に限定されるものではなく、三角形状や四角形状、多角形状や十字形状など、実施例と異なる形状であってもよい。異なる形状でも本発明を採用することで、鮮明なコントラストを有するアライメントマークを得ることができる。また、スクリーン製版に形成するアライメントマークの数に関しても特に制限はないものとする。
また、第一実施例、第二実施例は、照明装置と撮像装置10がある一方の面7をスクリーン製版の被印刷物と接する側、いわゆる印刷面側とし、他方の面8を印刷物が供給されてスキージが操作される側、いわゆるスキージ面側としたが、照明装置と撮像装置10をスキージ面側に設置して、スキージ面側を一方の面7、印刷面側を他方の面8としてもよい。
また、アライメントマークの形成位置に関しても特に限定はなく、形成位置は印刷パターン内であってもよいし、印刷パターン外であってもよい。また、スクリーン製版が印刷用スクリーンメッシュと支持体スクリーンメッシュからなるいわゆるコンビネーション製版であるのならば、支持体部分のスクリーンメッシュ上に本発明のアライメントマークおよびその周辺部を形成してもよいものである。
本発明のアライメントマークは、フラックス印刷用のスクリーン製版だけでなく、すべてのスクリーン印刷版のアライメントマークとして利用することができる。
1・・・・スクリーンメッシュ
2・・・・感光性樹脂
3・・・・スキージ
4・・・・開口部
5・・・・被覆層
6・・・・マスキングフィルム
7・・・・一方の面
8・・・・他方の面
9・・・・照明光
10・・・・撮像装置(CCDカメラ)
11・・・・印刷パターン
12・・・・枠体
2・・・・感光性樹脂
3・・・・スキージ
4・・・・開口部
5・・・・被覆層
6・・・・マスキングフィルム
7・・・・一方の面
8・・・・他方の面
9・・・・照明光
10・・・・撮像装置(CCDカメラ)
11・・・・印刷パターン
12・・・・枠体
Claims (5)
- スクリーン製版に使用する感光性樹脂を用いてアライメントマーク用開口部を形成し、該開口部に樹脂を埋めて該開口部を閉塞して得られるアライメントマークにおいて、該アライメントマーク認識時に用いる照明光照射側およびアライメントマーク撮像側である一方の面ではない他方の面に、前記樹脂埋めしたアライメントマークを覆うと共に前記樹脂埋めしたアライメントマークの大きさよりも広い範囲を覆うように樹脂で被覆層を形成したことを特徴とする、アライメントマークを有するスクリーン製版。
- 他方の面に形成する樹脂の被覆層の大きさを撮像装置の画角以上の大きさとしたことを特徴とする請求項1記載のアライメントマークを有するスクリーン製版。
- 前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を白色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を黒色系統の樹脂で形成したことを特徴とする請求項1~2に記載のアライメントマークを有するスクリーン製版。
- 前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂を黒色系統の樹脂とし、前記被覆層を形成するのに使用する樹脂を白色系統の樹脂で形成したことを特徴とする請求項1~2に記載のアライメントマークを有するスクリーン製版。
- 前記アライメントマーク用開口部を埋める際に使用する樹脂の色と前記被覆層の樹脂の色とを補色の関係の色系統で形成することを特徴とする請求項1~2に記載のアライメントマークを有するスクリーン製版
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021056045A JP2022153028A (ja) | 2021-03-29 | 2021-03-29 | アライメントマークを有するスクリーン製版 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021056045A JP2022153028A (ja) | 2021-03-29 | 2021-03-29 | アライメントマークを有するスクリーン製版 |
Publications (1)
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JP2022153028A true JP2022153028A (ja) | 2022-10-12 |
Family
ID=83555907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021056045A Pending JP2022153028A (ja) | 2021-03-29 | 2021-03-29 | アライメントマークを有するスクリーン製版 |
Country Status (1)
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-
2021
- 2021-03-29 JP JP2021056045A patent/JP2022153028A/ja active Pending
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