JPH0844044A - 印刷版の画像形成方法 - Google Patents

印刷版の画像形成方法

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JPH0844044A
JPH0844044A JP6427095A JP6427095A JPH0844044A JP H0844044 A JPH0844044 A JP H0844044A JP 6427095 A JP6427095 A JP 6427095A JP 6427095 A JP6427095 A JP 6427095A JP H0844044 A JPH0844044 A JP H0844044A
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JP
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photosensitive resin
resin layer
printing plate
image
ink
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JP6427095A
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English (en)
Inventor
Esu Oruuku Jiyon
ジョン・エス・オルーク
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率的かつ経済的で精密度の高い新規な版へ
の直接画像形成方法を供する。 【構成】 支持体40、感光性樹脂層42の順に積層さ
れた印刷板原板10の前記感光性樹脂層42の上に、不
透明なインク47を用いて画像をインクジェットする工
程、前記インクジェットされた画像が設けられていない
感光性樹脂層42の部分を通じて前記感光性樹脂層42
を活性光線を用いて露光する工程、および露光されてい
ない感光性樹脂層42の部分と、露光された感光性樹脂
層42の部分とを物理的に分離する工程からなる画像形
成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正確かつ精密度の高い
画像を低コストで形成できる独特の前もって感光特性が
付与されたオフセット印刷版の画像形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】印刷版の画像形成技術は、現在、大きな
革命的変化の過程にある。東レ株式会社によって、感光
性化学薬品やシリコーンゴム、その他のポリマーを使用
する非常に精巧な印刷版が開発され、市場に導入され
て、大きな成功を見た。この種の印刷版を挙げた主な特
許としては、米国再発行特許第30,670号、米国特
許第3,593,641号、同第3,846,816
号、同第3,916,426号、同第3,983,75
8号、同第4,128,326号、同第4,145,1
35号、同第4,259,905号、同第4,347,
303号、同第4,378,423号等の明細書があ
る。
【0003】特開昭63−153551号公報には、不
透明フィルムから切り抜き画像を作成し、この切り抜き
画像を厚さ10μmから50μmの透過性なプラスチッ
クフィルムに貼付して、感光性印刷版原板を露光する方
法が開示されている。次に、画像が貼付された透明性フ
ィルムを、プラスチックまたはアルミニウムの基板と感
光性ポリマー層から成る印刷版原板に直接載置する。こ
の方法は、ハロゲン化銀などの化学薬品現像液を使用す
る高価な光転写工程に取って代わることができるという
長所がある。印刷版原板上に画像を形成するには、手書
きまたは転写文字を透明フィルムに押圧して、光透過性
の原図を作成し、この画像形成された原図を感光性印刷
版原板に直接に当接させ、原図に活性光線を照射して印
刷版を露光させて、画像を作成する。
【0004】不透明フィルムからの切り抜き画像を接着
して文字を印加する工程は、非常に時間がかかり、正確
さを要するものである。このような工程では、フィルム
に貼付される切り抜き画像は、厚さが10μmから50
μmでなければならないという特別な制限が課せられ
る。画像の厚さが10μm未満であると、手作業の点で
フィルムの強度は不十分となる。切り抜き画像の厚さが
(フィルムの厚さにより)50μmを越えると、文字と
感光性樹脂層の間で光が拡散する結果、印刷版上に得ら
れる画像の品質が低下する。
【0005】さらに、画像が貼付された透過層を印刷版
原板の上に正確に載置することは、困難かつ基本的に不
可能な作業である。例を挙げると、手作業の際に透明層
と印刷版の間にエアポケットが生じて、光が拡散すると
いう深刻な事態を引き起こすことがある。少なくとも、
画像を正確に印刷版原板に載置するには、しばしば真空
引きのための手作業時間が必要となる。接着その他の方
法によって、画像形成された層に文字を印加するにし
ろ、ペイントマーカーなどで手書きするにしろ、この方
法は、銀塩法による光転写工程に較べて信頼性が劣る
と、前記の公開特許出願に記載されている。この方法で
十分なのは、厳密に複製する必要がなく、低コスト達成
が第一目的である場合のみであるのは、周知の事実であ
る。
【0006】特開昭63−153552号公報には、厚
さ1μmから50μmの追加の透過性プラスチックフィ
ルムで印刷版原板の感光性樹脂層の上面を被覆し、原図
を介して感光性樹脂層に画像形成のための露光を行う方
法が開示されている。原図を印刷版原板の透過性フィル
ムに直接接触させた後に活性光線で感光性樹脂層を照射
すると、画像形成のための露光が実施できる。原図は、
ペイントマーカーなどで手書きした転写文字をフィルム
に押圧する方法、熱転写やインパクトプリンティング、
またはペン印刷(X−Yプロッタ)によりワードプロセ
ッサやコンピュータで印刷する方法、ハロゲン化銀など
を使用する光転写工程で得られるオリジナルのフィルム
ポジによって製造できる。印刷板原板に透過性プラスチ
ックフィルムが設けられているため、印刷前に原図を取
り除くことが容易となる。前出の特開昭63−1535
51号公報でも、上述のものと同じく、困難だが重要な
工程が必要である。
【0007】Zerillo に付与された米国特許第4,83
3,486号明細書には、インクジェットプリンターを
使用して平版印刷版を製造する方法が開示されている。
この特許に記載されている方法と装置では、インクジェ
ットプリンターにより、平版印刷版のアルミニウム基板
に疎水性の画像を直接形成する。感光性ポリマーは使用
されない。この結果得られる平版印刷版は、平版プリン
ターに載置され、ここでインクジェットプリンターによ
り形成された疎水性の画像のみに疎水性の平版印刷用イ
ンキが固着する。Zerillo 特許に開示されている方法で
は、ポジタイプの印刷版の製造は可能だが、ネガタイプ
の印刷版の画像形成には使用できない。ネガタイプの印
刷版を現像するためのインキ反発領域(非画像領域)を
作るのに用いようとする場合には、疎水性インクは効果
がないからである。
【0008】フィルム上に画像を形成する手段として使
われるカメラは、所望の画像をうまく形成するのに使用
できるのだが、高価で、正確な画像を形成するにはかな
りの技術を要する。これらの欠点を踏まえた上で、写真
フィルムを使用せずに版に直接画像形成したり印刷版を
製造したりして、従来の技術に変わるフィルムの不要の
版製造システムを発明しようという努力が成されてき
た。レーザ画像形成技術を用いた版直接画像形成システ
ムを中心としても実験が行われてきたが、今のところこ
れらのシステムは主として実験的なもので、市場で広く
受け入れられるために必要な精密さの点で、いまだ解決
を見ていない。
【0009】さらに重要なのは、版の解像度に関する現
在の技術を進歩させることである。この種のシステム
も、他のシステムの解像度も、今のところ達成されてい
る約300ドット/インチの基準をはるかに越えるまで
向上させる努力が行われている途中に過ぎない。これに
対して、市場で認められる最小限の解像度は、少なくと
も2400ドット/インチかそれ以上である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】版への直接画像形成に
よって高品質の製品を経済的に製造することが可能とな
れば、印刷業者は労賃を飛躍的に減少させ、作業の速
度、正確さ、一貫性を向上させることができる。諸経費
も無視できないものだが、これも軽減できることにな
る。したがって、これは本発明の重要な目的である。
【0011】本発明のさらなる目的は、効率的かつ経済
的で精密度の高い新規な版への直接画像形成方法と、こ
のような方法に使用でき、多種類の画像を膨大な数でも
印刷できる新規な版と、印刷版に正確な画像を形成でき
る効率的な方法を供することである。また、ポジタイプ
およびネガタイプの印刷版を製造できる、印刷版に直接
画像を形成する方法を提供することも、本発明の目的で
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための本発明による印刷板の画像形成方法は、支持体、
感光性樹脂層の順に積層された印刷板原板の前記感光性
樹脂層の上に、不透明なインクを用いて画像をインクジ
ェットする工程、前記インクジェットされた画像が設け
られていない感光性樹脂層の部分を通じて前記感光性樹
脂層を活性光線を用いて露光する工程、および露光され
ていない感光性樹脂層の部分と、露光された感光性樹脂
層の部分とを物理的に分離する工程とからなることを特
徴とするものである。
【0013】また、本発明による他の画像形成方法は、
支持体、感光性樹脂層および透明性被覆フィルムの順に
積層された印刷板原板の前記感光性樹脂層の上に、不透
明なインクを用いて画像をイックジェットする工程、前
記インクジェットされた画像が設けられていない感光性
樹脂層の部分を通じて感光性樹脂層を露光する工程、お
よび露光されていない感光性樹脂層の部分と、露光され
た感光性樹脂層の部分とを物理的に分離する工程とから
なることを特徴とするものである。
【0014】本発明において“インク”とはインクジェ
ット法でパターンをなす材料をいい、“インキ”とは印
刷物に画像を形成する材料をいう。先行技術に見られる
短所の一部は、感光性樹脂層を備えた安価で精密な新規
の乾式印刷版によって容易に克服できることが、現在分
かっている。この印刷版は、支持体(一般的にはプラス
チックまたはアルミニウム)と、任意のプライマーつま
り中間層と、感光画像形成性の感光性樹脂層から成る。
従来の湿式オフセット平版印刷でこの印刷版を使用する
場合には、一般的にアルミニウムの親水性を高めるた
め、アルミニウムを粗面化したり、陽極処理を行ったり
する。
【0015】印刷版原板の画像形成性感光性樹脂層の上
に、光透過性被覆フィルムを任意で設けることもでき
る。この被覆フィルムが使用される場合には、何らかの
文字または画像を被覆フィルムまたは印刷版の上に載置
するのに先立ち、版の製造工程で画像形成性感光樹脂層
の上に被覆フィルムが積層される。印刷版に画像を形成
するには、印刷版原板、または画像形成層の上の被覆フ
ィルムに文字または画像(以下、両者を合わせて絵柄と
いう)を載置する。絵柄は、画像形成層に直接、任意の
被覆フィルムに直接、または印刷版と活性光線の光源の
間のどの位置にでも置くことができる。絵柄は、非光透
過性材料、好ましくはレーザジェットプリンターによる
不透明インクで形成される。
【0016】インクジェット技術では、走査されたフィ
ルムまたはデジタル情報のいずれかから、非常に高品質
の画像を作成できる。インクジェットプリンターは、3
00ドット/インチもの解像度で画像を作成でき、24
00ドット/インチまたはそれ以上の高品質の解像も可
能である。一般的なジェットプリンターは、Hewlett-Pa
ckard 社、Epson 社、IBM社などのメーカーから市販
されており、米国特許第5,245,365号、同第
5,235,346号、同第5,230,732号とな
っている。使用できる典型的モデルには、Hewlett-Pack
ard 社のモデルHP 12006とHP 300XLが
ある。
【0017】インクによる文字が載置された後、印刷版
原板は効果的な光源で露光される。印刷版原板に露光さ
れる光線は、直接、または任意の光透過性被覆フィルム
を通じて、感光性樹脂層まで到達する。感光性樹脂層は
光線を受けると反応し、得られた絵柄の画像を印刷版原
板に永久に保存する。
【0018】
【実施例】本発明によるインクジェットシステムの使用
法を、ポジタイプの原図フィルム不要印刷版については
図1から図5、またネガタイプの原図フィルム不要印刷
版については図6から図10とともに、詳細に説明す
る。同様に、光透過性被覆フィルムを使用するポジタイ
プの印刷版は、図10から図15に、光透過性被覆フィ
ルムを使用するネガタイプの印刷版は、図16から図2
0に図示されている。
【0019】さて、図1に戻って、本発明によるポジタ
イプ印刷版原板の全体は、参照番号10で示されてい
る。40は、アルミニウム、プラスチック、その他の適
切な材料で形成された支持体で、(任意の)プライマー
41と、感光性樹脂の画像形成性感光性樹脂層42が設
けられている。画像形成性感光性樹脂層42は、印刷用
インキを受容する感光性樹脂の物質なら何でもよい。ポ
ジタイプ印刷版原板の感光性樹脂層42としては、光可
溶化性の感光性樹脂組成物が通常使用される。
【0020】本発明の画像形成方法によれば、多数のジ
ェットプリンター45として図示されているインクジェ
ットプリンターが、感光性樹脂層42上にインクマーキ
ング46の非常に正確な模様を付けるのに適当な位置に
設けられている。ジェットプリンター45が非常に精巧
できわめて正確な解像を行うように、それ自体は周知の
方法でコンピュータCにより電子制御でプログラムする
ことは、容易かつ可能である。
【0021】ジェットプリンター45で使用されるの
は、後に露光工程で用いられる特定の形態の活性光線に
対して不透過性であることが知られているインクであ
る。例えば、紫外線による露光が予定されている場合に
は、インク47は紫外線に対して不透過性でなければな
らない。感光性樹脂層42に所望の模様を形成する不透
過性のインクマーキング46は極めて薄くできることは
言うまでもない。
【0022】次に図2に移るが、図示した従来の紫外線
の光源65を使用すれば、用意した印刷版原板の写真画
像形成が容易に行える。光線L、好ましくは紫外線は、
ジェットプリンター45によってインクマーキング46
が施されている部分を除き、感光性樹脂層42まで到達
する。感光性樹脂層42のうち、インクマーキング46
で覆われていない部分が露光されると、感光性樹脂層4
2と支持体との接合が弱められ、感光性樹脂層42のう
ち露光された部分は、この後で除去される。
【0023】図3は、感光性樹脂層42の露光領域54
(前はインクマーキング46の下に位置していないも
の)が、基本的には周知の様々な前処理用溶液や現像液
により軟化されて除去される前の状態を示している。使
用可能な何種類かの現像方法のうちの一つから成る現像
工程がこの後行われると、感光性樹脂層42の露光領域
54は都合よく除去される。未露光領域53における画
像形成感光性樹脂層42は、支持体40の何箇所かの領
域にすでに接合された状態で残る。
【0024】図4には、処理済のポジタイプの印刷版が
図示されている。この図において、感光性樹脂層42の
未露光領域として残った画像領域53は、印刷可能な画
像部である。感光性樹脂層42の露光部分の上の非画像
領域54は、湿し水を使用するとインキ反発層となる。
紫外線に露光されていない画像領域53は、基部の未露
光部分に接合された状態で残り、図3に関して説明した
ように露光領域54が除去された後も、この画像領域5
3は残る。上述した精巧なインクジェット技術を用いれ
ば、この非画像領域50の鮮鋭度、忠実度、品質は一挙
に向上する。さらに、印刷版原板の表面に直接インクが
施されることから、光の拡散の問題は解消される。
【0025】印刷は、湿し水を領域54に適用して選択
的なインク抵抗特性を生じさせ、該領域の印刷を阻止す
ることにより、容易に達成される。図5は、本発明によ
って製造された印刷版を使用する典型的な印刷手順を示
す図である。前に露光されて、感光性樹脂層42が除去
された非画像領域54に、湿し水23が充填される。す
でに述べたように、画像領域53は、画像形成層42の
インキ受容領域である。
【0026】図1から図5と同じような要素を示すため
に参照番号に’の符号を付けた図6から図10には、図
1から図5のポジタイプとは対照的なネガタイプの処理
で取られる手順を図示したものである。ここで感光性樹
脂層42’としては、光不溶化性の感光性樹脂組成物が
通常使用される。光源65’からの光線で感光性樹脂層
42’が露光されると(図7)、感光性樹脂層42’の
露光部分54’と、基部層40'のうち露光部分54’に
相当する部分の間の接合が強められる。未露光領域53'
の感光性樹脂層42’は、現像工程において除去され
る。こうして、図9に示したように、インキ受容部分5
4’が設けられる。印刷は、図10のように実施され
る。
【0027】次に図11に移るが、本発明による被覆フ
ィルムを使用するポジタイプの印刷版原板の全体に、参
照番号100が付されている。参照番号70はアルミニ
ウム、プラスチックその他の適当な材料から成る支持体
であり、その上には、(任意の)プライマー71と、画
像形成性の感光性樹脂層72が設けられている。感光性
樹脂層72は、印刷用インキを受容する周知の物質なら
何でもよい。参照番号74は、本発明で使用される新規
の透明性被覆フィルムである。ここで感光性樹脂層72
としては光可溶化性の感光性樹脂組成物が通常使用され
る。
【0028】従来の印刷版とは全く異なり、透明性被覆
フィルム74は、通常は印刷版原板の一部として製造さ
れ、絵柄を載置する前に、印刷版原板100の製造時に
印刷版原板100の上に設けられる。従来の印刷版で
は、絵柄を原図フィルムに形成し、次に文字が形成され
た原図フィルムを印刷版原板に貼付していた。透明性被
覆フィルム74を一体成形された一部として備える印刷
版原板100を用意することで、画像の形成された原図
フィルムを印刷版に載置する際に必要な、時間のかかる
配置工程、つまり真空引きの必要がなくなる。このよう
に、従来の印刷版や、画像がフィルムに形成された後
に、画像の載ったこのフィルムを感光性樹脂層(または
感光性樹脂層の上の被覆シート)に施す従来の画像形成
方法に対して、印刷版原板100は明らかに有利であ
る。
【0029】本発明の画像形成方法では、図11に多数
のジェットプリンター75として図示さているインクジ
ェットプリンターは、透過性被覆フィルム74にインク
マーキング76の正確な模様を形成するのに適切な位置
に設けられている。それ自体は周知の方法で、コンピュ
ータCを使用してジェットプリンター75をプログラム
し、非常に精巧で極めて正確な解像を行うことは容易で
あるし、また可能である。フィルム74の厚さは適切な
ものであれば、いかなる厚さでもよく、ジェットプリン
ター75による画像形成に先立って、通常は製造工程で
すでに無地のまま印刷版原板100に施されている。
【0030】ジェットプリンター75では、後に露光工
程で使用される特定の形態の活性光線に対して不透過で
あることが知られているインクを使用する。例えば、紫
外線で露光を行うつもりの場合には、インク77は、紫
外線に対して不透過なものとすべきである。フィルム7
4上に所望の模様を形成する不透過性のインクマーキン
グ76を極めて薄くするのが可能なことは、言うまでも
ない。
【0031】次に図12において、図示したように、従
来の紫外線光源95を使用すれば、用意した印刷版の写
真画像形成を容易に行える。光線Lは紫外線が適当だ
が、ジェットプリンター75によってインクマーキング
76が施された部分を除いて被覆フィルム74を貫通
し、感光性樹脂層72まで到達する。被覆フィルムのう
ちインクマーキング76の施されていない部分を介して
露光を行うと、感光性樹脂層72と支持体70との接合
が弱められ、この後で除去される。
【0032】露光の後、被覆フィルム74とインクジェ
ット印刷された模様は除かれ、単に廃棄することもで
き、また参考物として利用したり、リサイクルするため
に保存される。図13は、それ自体は周知の様々な前処
理用溶液や現像液により、感光性樹脂層72の露光領域
84を除去する前の状態を示す図である。露光領域84
の感光性樹脂層は、何種類もの現像方法のうちのいずれ
かの現像工程がこの後行われると、都合よく除去され
る。未露光領域83の感光性樹脂層は残る。
【0033】図14は、ポジタイプの処理済印刷版を示
しており、この図において、画像領域83は、インキ受
容部分である。領域84は、湿し水処理が行われると、
インキ受容部分となる。紫外線Lで露光されていない画
像領域83は、支持体70に接合された状態で残り、図
13において感光性樹脂層72の露光領域84が除去さ
れた後も、この画像領域83は残る。既に説明したよう
に、精巧なインクジェット技術を用いることで、画像領
域83の鮮鋭度、忠実度、品質は一挙に向上する。さら
に、印刷版にすでに配置された透過性層にインクが施さ
れるため、光の拡散の問題は解消される。
【0034】図15は、本発明により製造された印刷版
を使用した典型的な印刷手順を示す図である。湿し水2
3は、感光性樹脂層72の除去された非画像領域84
(図14)に入り込む。すでに説明したように、画像領
域83は、インク受容部分である。図16から図20で
は、図11から図15の要素と同様であることを示すた
めに参照番号に記号’を付してあるが、これらの図に
は、図11から図15のポジタイプとは対照的なネガタ
イプの処理に含まれる手順が示されている。 光源9
5’から被覆フィルム74’を介して露光されると(図
17)、露光部分84’において、感光性樹脂層72’
と基部70’の間の接合が強められる(図18)。未露
光部分83’における感光性樹脂層72’は、基部7
0’の未露光領域90'に接合されずに非画像領域83’
となる。一方、露光領域84’における感光性樹脂層7
2’(図20)は、現像工程で除去されない。図20か
ら分かるように、湿し水23’を使用すると、インキ反
発部分である非画像領域83’と、インキ受容部分であ
る画像領域84’が設けられる。すでに詳細に説明した
ように、図20に図示した方法で印刷が実施される。
【0035】本発明によれば、通常の紫外線その他の数
種類の光源のうちいずれを使用しても、用意した印刷版
の画像形成が実行できることは、明白である。画像は、
画像形性感光性樹脂層42に直接、または画像形成に先
立って印刷版原板の上に配置された光透過性被覆フィル
ム44に形成されるため、画像形成されたフィルムを印
刷版に接触させるための特別な作業は必要ない。真空引
きのために費やされる時間と費用、および画像形成され
たフィルムを印刷版原板に載置するのに以前の方法で使
用された複雑な要因は解消される。また、光の屈折の問
題は減少し、印刷版の鮮鋭度、明瞭度、品質は向上す
る。
【0036】画像は、不透過性、つまり光吸収インクを
使用するインクジェットプリンターによって、直接形成
されることが望ましい。このような方法では、インクジ
ェットプリンターを操作するコンピュータに画像が記憶
されるため、画像の形成は容易で、正確な複製が可能で
ある。露光を受けると、不透過性のインクの付けられた
画像が、印刷版のある部分に対して効果的なマスクとし
て機能して紫外線の露光を遮断するため、感光性樹脂層
の光反応を可能にして、印刷版原板に画像を形成する。
真空接触の必要がないので、印刷版の画像形成と露光を
一つの工程で行えるように、インクジェットシステムに
光源を組み込むことさえ可能である。
【0037】コンピュータでプログラムされた印刷シス
テム(インクジェット、熱プリンタなど)とともに使用
する場合は、デジタルファイルから直接、多数の画像が
形成できる。このようにして、フィルムその他の機械的
アートワークがなくても、一組となった四色の印刷版に
短時間で容易に画像を形成できる。多色複製システムで
は、紙は回転ドラムに取り付けられ、ブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの色素などと別々の色を表すカ
ラーインキが施される。この結果得られる画像は、原稿
を四色で表したものである。このシステムでは、同じ装
置を使用して、予め確認するためのインクジェットプリ
ンターの校正刷りを作成することが可能である。同じシ
ステムを使用して校正刷りと印刷版の両方を作成できる
ため、色合わせが簡単で便利である。
【0038】四色の印刷版を製造する際には、紙の最終
色を確認した後、未露光の印刷版原板をドラムに載置す
る。次に、四色のうち単一の色素を表す画像を印刷版原
板の表面に形成し、上述のように現像された印刷版が得
られる。この工程が、新しい版をドラムに載置して各色
素のための残りの画像を版に形成するというように、他
の三つの色の画像形成についても繰り返される。このよ
うにして、それぞれが四色画像の各要素を表す四つのマ
スクされた版から成る一組の版が製造できるのである。
【0039】したがって、不透過性インクにより所望の
(コンピュータ処理された)模様を作成するように指示
されたインクジェットシステムと組み合わせて、感光性
樹脂に直接、または印刷版の表面と一体化した被覆シー
トに画像を形成するという点で、本発明による画像形成
システムには独自の長所があることが分かるだろう。感
光性樹脂としては、当該技術で周知の他の多くの物質も
代わりに使用できるので、感光性樹脂の使用に本発明の
範囲を限定する意図は全くない。
【0040】また、本発明の新規な特徴は、ポジタイプ
のシステムとネガタイプのシステムに同じように簡単に
適用でき、白黒の複製にも使用でき、また実質的には何
色でも組み合わせて使用できる。さらに、本発明の印刷
版の画像形成方法は、自己的に湿し水付与機能を有する
予め乳化されたインクを使用する湿式オフセットと乾式
印刷システムの両方に使用できる。当該技術分野の熟練
者には明白であるように、添付された特許請求の範囲に
包含されるものであれば、この他の修正や変更も可能で
ある。
【0041】
【発明の効果】上述した本発明の画像形成方法によれ
ば、正確かつ精密度の高い画像を低コストで形成でき
る。また、印刷工程で水や水溶液を使用するものなど、
様々な種類の感光性印刷版製品に応用できる。また、本
発明では、手作業または自動処理機械を用いた露光およ
び現像が容易である。また、この印刷版は、通常のオフ
セットプリンターで使用できる上に、多種多様なインキ
が使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるポジタイプの印刷版原
板の処理前の状態を示す断面図である。
【図2】本発明による原図フィルム不要印刷版原板の露
光工程を示す同様の断面図である。
【図3】本発明による前処理の任意の一形態と現像手順
を示す同様の断面図である。
【図4】本発明の方法による処理済の印刷版の一実施例
を示す図である。
【図5】本発明の特徴を具体化した印刷版を使用する典
型的印刷方法を例示したものである。
【図6】本発明によるネガタイプの印刷版の使用方法の
図1に対応する断面図である。
【図7】同ネガタイプ印刷版原板の図2に対応する断面
図である。
【図8】同ネガタイプ印刷版原板の図3に対応する断面
図である。
【図9】同ネガタイプ印刷版の図4に対応する断面図で
ある。
【図10】同ネガタイプ印刷版の図5に対応する断面図
である。
【図11】本発明の一実施例であるポジタイプの印刷版
原板の処理前の断面図である。
【図12】本発明による被覆フィルムを介した露光工程
を示す同様の断面図である。
【図13】本発明による前処理の任意の一形態と現像手
順を示す同様の断面図である。
【図14】本発明の方法による印刷版の一実施例の処理
済の状態を示す図である。
【図15】本発明の特徴を具体化した印刷版を使用する
典型的な印刷方法を例示したものである。
【図16】本発明によるネガタイプの印刷版原板の使用
方法の図11に対応する断面図である。
【図17】同ネガタイプ印刷版の図12に対応する断面
図である。
【図18】同ネガタイプ印刷版の図13に対応する断面
図である。
【図19】同ネガタイプ印刷版の図14に対応する断面
図である。
【図20】同ネガタイプ印刷版の図15に対応する断面
図である。
【符号の説明】
10 印刷版原板 40 支持体 41 プライマー 42,42’ 感光性樹脂層 47 インク 53,53’ 未露光領域 54,54’ 露光領域 74 透明性被覆フィルム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、感光性樹脂層の順に積層された
    印刷板原板の前記感光性樹脂層の上に、不透明なインク
    を用いて画像をインクジェットする工程、 前記インクジェットされた画像が設けられていない感光
    性樹脂層の部分を通じて前記感光性樹脂層を活性光線を
    用いて露光する工程、および露光されていない感光性樹
    脂層の部分と、露光された感光性樹脂層の部分とを物理
    的に分離する工程とからなる印刷版の画像形成方法。
  2. 【請求項2】 支持体、感光性樹脂層および透明性被覆
    フィルムの順に積層された印刷板原板の前記感光性樹脂
    層の上に、不透明なインクを用いて画像をインクジェッ
    トする工程、 前記インクジェットされた画像が設けられていない感光
    性樹脂層の部分を通じて感光性樹脂層を活性光線を用い
    て露光する工程、および露光されていない感光性樹脂層
    の部分と、露光された感光性樹脂層の部分とを物理的に
    分離する工程とからなる印刷版の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記物理的分離後にさらに表面に湿し水
    を施し、前記感光性樹脂層が除去された表面にキンキ反
    発性を付与させる工程を付加する印刷版の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 感光性樹脂層が光不溶化性の感光性樹脂
    組成物である請求項1または2に記載の印刷版の画像形
    成方法。
  5. 【請求項5】 感光性樹脂層が光可溶化性の感光性樹脂
    組成物である請求項1または2に記載の印刷版の画像形
    成方法。
  6. 【請求項6】 紫外線を活性光線として使用し、前記ジ
    ェットされるインクが紫外線に対して不透明である請求
    項1または2に記載の印刷版の画像形成方法。
JP6427095A 1994-03-24 1995-03-23 印刷版の画像形成方法 Pending JPH0844044A (ja)

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US21759594A 1994-03-24 1994-03-24
US08/217595 1994-03-24

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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