JP6450916B2 - スクリーン印刷版の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリーン印刷版の製造方法に関する。
スクリーン印刷は、シルク印刷ともいわれ、メッシュスクリーンが版枠に張設され描画されたスクリーン印刷版を用いて、スキージなどによってインクをメッシュスクリーンの孔を通して被印刷物に転写する印刷方式である。スクリーン印刷は、プリント回路基板、液晶ディスプレイ用基板、文房具、スポーツ用品、Tシャツ、陶磁器、看板、ポスター、ステッカー、シート、標識、旗など、多彩な媒体に印刷できるため、工業生産に適しており広範囲に普及している。
一般に、スクリーン印刷版は、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成し、写真製版したネガフィルムまたはポジフィルムをフォトマスクとして前記メッシュスクリーンに密着させて露光し現像することで、スクリーン印刷版となる。
しかし、前記フォトマスクを製作するには多数の工程を要する。このため、前記フォトマスクを製作する工程を省いたスクリーン印刷版の製造方法が提案されている。
特許文献1には、スクリーン印刷版の製造方法に関し、矩形の枠に張られたスクリーンおよび当該スクリーンの一方の面に形成された感光性樹脂層を備えたスクリーン版を用意し、前記枠と同一厚さで、当該枠内に納まる長さの支持板として、それぞれ幅および長さが異なるものを複数枚用意し、前記スクリーン版を、前記スクリーンの感光性樹脂層が形成されていない面が上向きとなるように、平坦な載置面に載せ、前記スクリーンのたるみを防止するために、前記スクリーン版の枠内における前記スクリーンと前記載置面の間に、少なくとも1枚の支持板を挟み、この状態で、前記スクリーンの感光性樹脂層が形成されていない面に、インクジェットプリンタを用いて、遮光性インクにより画像を印刷し、前記スクリーンにおける画像が形成された面の側から前記感光性樹脂層を露光して、当該感光性樹脂層に前記画像を転写すること(その請求項1)、が記載されている。
特許文献2には、スクリーン印刷版の製造方法に関し、水溶性シートとスクリーン印刷用メッシュを貼り合わせる工程と、前記スクリーン印刷用メッシュ側より紫外線硬化インクで所定のパターンを形成し、紫外線を照射させ前記紫外線硬化インクを硬化させる工程と、前記紫外線硬化インクを硬化させた後、前記水溶性シートを除去する工程とを有すること(その請求項1)、紫外線硬化インクジェットプリンタを使用すること(その請求項3)、が記載されている。
特許文献3には、スクリーン印刷版の製造方法に関し、基材上に基材と剥離可能なPVB樹脂、PVA樹脂、セルロース系樹脂から選ばれる樹脂からなる厚みが3〜100μmである剥離層を設けたシートとスクリーン印刷用メッシュを重ね合わせて加熱圧着して貼り合わせる工程と、前記スクリーン印刷用メッシュ側より紫外線硬化インクで所定のパターンを形成し、紫外線を照射させ前記紫外線硬化インクを硬化させる工程と、前記紫外線硬化インクを硬化させた後、前記基材を剥離した後、スクリーン印刷用メッシュに残存する余分な樹脂を水洗いにより取り除く工程とを有すること(その請求項1)、紫外線硬化インクジェットプリンタを使用すること(その請求項3)、が記載されている。
特許第3990233号公報 特許第4538592号公報 特許第5119537号公報
しかしながら、特許文献1から3記載のスクリーン印刷版の製造方法は、前記フォトマスクを必要としないが、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層を露光して現像する工程が必須である。このため、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成するための設備と前記感光性樹脂層を露光して現像する設備は依然として必要であり、これら設備コスト及び設備スペースが負担となるうえ、現像液や洗浄液などの薬液を大量に消費することで環境負荷が増大する。
そこで、本発明の目的は、設備コストを最小に抑えて、安定したスクリーン印刷版の製造を簡易に行うことが可能なスクリーン印刷版の製造方法を提供することにある。
本発明のスクリーン印刷版の製造方法は、メッシュスクリーンが版枠に張設されているが当該メッシュスクリーンの両面には感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版をインクジェットプリンタの基台の所定位置に載置し、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面に向けてインクジェットプリンタの印刷ヘッドから光硬化性インクを吐出し前記メッシュスクリーンに描画しながら相対位置を移動させて前記インクジェットプリンタの光照射ランプから光を照射し前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させてスクリーン印刷版とすることを特徴とする。
本発明によれば、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成するための設備と前記感光性樹脂層を露光して現像する設備が不要となるので製造工程が簡略化できるうえ、現像液や洗浄液などの薬液を消費しないので環境負荷が抑えられる。すなわち、本発明によれば、メッシュスクリーンの両面に感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版にインクジェットで描画するので、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成すること自体がないから安定した描画作業を簡易に行うことができる。そして、描画しながら前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させるので、短時間でスクリーン印刷版を仕上げることができる。
前記メッシュスクリーンは、合成繊維や金属糸の織物から構成される。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、これらの複合繊維等が挙げられる。熱可塑性樹脂の合成繊維からなる織物であることで、ほつれ難くすることが容易である。描画の作業性を考慮した場合、黄色、白色、赤色などの有色が選定される。黄色は、光がまっすぐに進み易くなることから好ましい。前記メッシュスクリーンの色を、自然色とする場合もある。前記メッシュスクリーンの色は、外観上、透明又は半透明に見える場合もある。
前記メッシュスクリーンの厚み、メッシュアカウント、線径、オープニング、その他の規格は、被印刷物、印刷インキ、その他の印刷条件に応じて適宜設定される。
前記版枠は、アルミニウムやステンレスなどの金属製が一般的であるが、木製の版枠とする場合もある。前記版枠の形状は、四角枠が一般的であるが、多角形枠や丸形枠とする場合もある。前記スクリーン版は既知のスクリーン版が適用される。
前記光硬化性インクは、既知のインクジェットプリント用光硬化性インクが適用される。前記光硬化性インクの色としては、描画の識別性を考慮した場合、前記メッシュスクリーンの色とは異なる色が選定され、黒色、赤色、青色、緑色などの有色が選定される。黒色は、画像のエッジが峻別し易くなることから好ましい。前記光硬化性インクの色を、前記メッシュスクリーンの色と同じ色とする場合もある。
本発明は、前記光硬化性インクが紫外線硬化インクであり、前記光照射ランプが紫外線照射ランプであることを特徴とする
本発明によれば、速乾性に優れた紫外線硬化インクを用いて描画しながら前記インクジェットプリンタに備わった紫外線照射ランプによって硬化させることで、より短時間でスクリーン印刷版を仕上げることができる。
前記メッシュスクリーンに描画しながら硬化させる作業は、1回でもよいし、複数回繰り返すこともできる。
本発明は、前記メッシュスクリーンに描画しながら硬化させる作業を複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、前記描画による膜厚を大きくすることが容易となる。
本発明は、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面をA面とし、前記A面と反対側のB面に撥水性シートを接しさせた状態で前記A面に描画しながら硬化させることを特徴とする。
本発明によれば、前記描画された面の反対側から前記光硬化性インクが液ダレすることを防止できる。
前記撥水性シートの材質としては、シリコーン、フッ素樹脂、ポリプロピレン等が挙げられる。前記撥水性シートの下側に、スポンジ、樹脂製ブロック、木製ブロック、金属製ブロックなどを配することで、前記メッシュスクリーンに前記撥水性シートを接しさせることがより確実なものとなる。前記撥水性シートとしては、いわゆる離型シート、離型フィルムを用いることができる。
本発明は、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面をA面とし、前記A面と反対側のB面に粘着性フィルムを貼着させた状態で前記A面に描画しながら硬化させ、その後、前記粘着性フィルムを剥離させることを特徴とする。
前記粘着性フィルムの材質としては、ポリプロピレンやポリエチレン等が挙げられる。
本発明によれば、前記描画された面の反対側に前記光硬化性インクが回り込むことがなく、膜厚を小さくすることが容易となる。
本発明のスクリーン印刷版の製造方法は、硬質材からなるメッシュスクリーンの両面に感光性樹脂層が形成されていない状態でインクジェットプリンタの基台の所定位置に載置し、前記メッシュスクリーンが版枠と相対しない側の面に向けてインクジェットプリンタの印刷ヘッドから光硬化性インクを吐出し前記メッシュスクリーンに描画しながら相対位置を移動させて前記インクジェットプリンタの光照射ランプから光を照射し前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させ、その後、前記メッシュスクリーンを版枠に接合してスクリーン印刷版とすることを特徴とする。
本発明によれば、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成すること自体がないから安定した描画作業を簡易に行うことができる。そして、描画しながら前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させるので、短時間でスクリーン印刷版を仕上げることができる。そして、硬質材からなるメッシュスクリーンは、その形状が変化し難いから、軟質材からなるメッシュスクリーンのように張設しなくとも、版枠に接合させることができる。
ここで、前記硬質材とは、その形状が変化し難い材質であり、例えばステンレス糸やアルミニウム糸などの硬質金属糸の織物から構成される。また、前記軟質材とは、その形状が変化し易い材質であり、例えばナイロン糸やポリエステル糸などからなる合成繊維の織物から構成される。
前記硬質材からなるメッシュスクリーンは、描画したときの形状を維持しつつ、版枠に接合される。前記接合は、接着剤による接着、両面テープによる接着、ネジ止め、その他の固定手段による固定である。
前記軟質材からなるメッシュスクリーンは、テンションを掛ける必要があるため、予め版枠に張設されており、張設したときの形状を維持しつつ、描画される。
本発明は、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面をA面とし、前記A面に描画しながら硬化させてスクリーン印刷版とした後、前記スクリーン印刷版を反転して前記基台の所定位置に載置し、前記A面と反対側のB面に向けて前記インクジェットプリンタの印刷ヘッドから光硬化性インクを吐出し前記A面の画に重ね合わせて前記B面に描画しながら相対位置を移動させて前記インクジェットプリンタの光照射ランプから光を照射し前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させて、スクリーン印刷版としてもよい。本発明によれば、前記メッシュスクリーンの両面に描画し硬化することで、膜厚をさらに大きくすることが容易となる。
本発明のスクリーン印刷版の製造方法によれば、メッシュスクリーンの両面に感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版にインクジェットで描画するので、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成すること自体がないから安定した描画作業を簡易に行うことができる。
本発明のスクリーン印刷版の製造方法によれば、硬質材からなるメッシュスクリーンの両面に感光性樹脂層が形成されていない状態でインクジェットで描画するので、メッシュスクリーンに感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成すること自体がないから安定した描画作業を簡易に行うことができる。
本発明によれば、描画しながら前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させるので、短時間でスクリーン印刷版を仕上げることができる。本発明によれば、速乾性に優れた紫外線硬化インクを用いて描画しながら前記インクジェットプリンタに備わった紫外線照射ランプによって硬化させることで、より短時間でスクリーン印刷版を仕上げることができ、作業性が飛躍的に向上する。
本発明のスクリーン印刷版を製造するために、スクリーン版をインクジェットプリンタの基台に載置した状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。 本発明の第4の実施形態のスクリーン印刷版を模式的に示す断面図であり、(a)はメッシュスクリーンとインクジェットプリンタの配置関係を示す断面図であり、(b)はスクリーン印刷版を示す断面図である。 本発明の実施形態のスクリーン印刷版を例示する図であり、(a)は底面図であり、(b)は平面図である。 本発明の実施形態のスクリーン印刷版の使用態様を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を引用しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のスクリーン印刷版を製造するために、スクリーン版をインクジェットプリンタの基台に載置した状態を示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。図2は、図1における矢印符号c方向から見たときの断面図である。図1に例示するインクジェットプリンタ10は、基台14上をヘッド部11が矢印符号a1方向に水平移動して描画する。インクジェットプリンタ100のヘッド部11には、印刷ヘッド12と光照射ランプ13が内蔵されている(図2)。インクジェットプリンタ10は、既知の装置が適用可能であることからその説明を一部省略することとし、図1と図2では、本発明に係る主要部のみを簡略化して表している。
図6は、本発明の実施形態のスクリーン印刷版を例示する図であり、図6(a)は底面図であり、図6(b)は平面図である。本実施形態のスクリーン印刷版1は、メッシュスクリーン2が版枠4に張設されているが当該メッシュスクリーン2の両面には感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版に、光硬化性インク3によって描画されたものである。
前記メッシュスクリーン2は、合成繊維の織物から構成される。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、これらの複合繊維等が挙げられる。熱可塑性樹脂の合成繊維からなる織物であることで、ほつれ難くすることが容易である。メッシュスクリーン2の色としては、描画の作業性を考慮して、黄色、白色、緑色などの有色が選定される。黄色は、光がまっすぐに進み易くなることから好ましい。
前記版枠4は、アルミニウムやステンレスなどの金属製の四角枠である(図6(a)(b))。
前記光硬化性インク3は、既知のインクジェットプリント用光硬化性インクが適用される。光硬化性インク3の色としては、描画の識別性を考慮して、メッシュスクリーン2の色とは異なる色が選定され、黒色、赤色、青色などの有色が選定される。黒色は、画像のエッジが峻別し易くなることから好ましい。前記光硬化性インク3は、紫外線硬化インクである。
図7は、本実施形態のスクリーン印刷版の使用態様を模式的に示す断面図であり、スクリーン印刷を示している。紫外線硬化インク3にて描画された非印刷部はメッシュスクリーン2の小孔を塞ぎ、印刷部はインキ500が透過するように加工されており、スキージ400を矢印符号b1方向に動かすことでメッシュスクリーン2の片面全体にインキ500を押し広げ、押圧によって被印刷物200に転写し印刷を施す。被印刷物200が柔らかい素材などの場合は、平坦な基台300に載置する。スクリーン印刷は、プリント回路基板、液晶ディスプレイ用基板、文房具、スポーツ用品、Tシャツ、陶磁器、看板、ポスター、ステッカー、シート、標識、旗など、多彩な媒体に印刷できるため、工業生産に適しており広範囲に普及している。
ここでは、説明の都合上、メッシュスクリーン2が版枠4と相対していない側の面をA面(符号2a)とし、A面2aと反対側の面をB面(符号2b)として、説明する(図2〜図7)。
本実施形態のスクリーン印刷版1の製造方法は、メッシュスクリーン2が版枠4に張設されているが当該メッシュスクリーン2の両面には感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版を、インクジェットプリンタ10の水平で平坦な基台14の所定位置に載置し、メッシュスクリーン2が版枠4と相対していない側のA面2aに向けてインクジェットプリンタ10の印刷ヘッド12から紫外線硬化性インク3を吐出しメッシュスクリーン2に描画しながら相対位置を移動させてインクジェットプリンタ10の紫外線照射ランプ13から紫外線を照射しメッシュスクリーン2の紫外線硬化性インク3を硬化させて、スクリーン印刷版1とする(図1、図2)。
本実施形態によれば、メッシュスクリーン2に感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成するための設備と前記感光性樹脂層を露光して現像する設備が不要となるので製造工程が簡略化できるうえ、現像液や洗浄液などの薬液を消費しないので環境負荷が抑えられる。すなわち、本実施形態によれば、メッシュスクリーン2の両面に感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版にインクジェットで描画するので、メッシュスクリーン2に感光乳剤を塗布して感光性樹脂層を形成すること自体がないから安定した描画作業を簡易に行うことができる。そして、描画しながらメッシュスクリーン2の紫外線硬化性インク3を硬化させるので、短時間でスクリーン印刷版1を仕上げることができる。
また本実施形態によれば、印刷ヘッド12とメッシュスクリーン2との距離を版枠4の厚みよりも短い距離に設定できるので、より輪郭が鮮明な描画を施すことが容易となる(図1、図2)。
本実施形態では、前記メッシュスクリーン2に描画しながら硬化させる作業は、1回でもよいし、複数回繰り返すこともできる。前記メッシュスクリーン2に描画しながら硬化させる作業を複数回繰り返すことで、前記描画による膜厚を大きくすることが容易となる。
例えば、ポスター、ステッカー、シート、紙製品などで、印刷の膜厚が小さい場合には、前記メッシュスクリーン2に描画しながら硬化させる作業を、1回で済ませてもよいし、10回以内で繰り返すこともできる。
例えば、スポーツ用品、Tシャツ、旗、布製品などで、印刷の膜厚が大きい場合には、前記メッシュスクリーン2に描画しながら硬化させる作業を、2回以上繰り返すことが好ましく、100回以内で繰り返すこともできる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。図3は、図1における矢印符号c方向から見たときの断面図である。ここで、同一の符号は同じ機能を示しており、その説明を一部省略する。
図3に示す例では、メッシュスクリーン2が版枠4と相対するB面2bに撥水性シート6を接しさせた状態で、メッシュスクリーン2が版枠4と相対していないA面2aに描画しながら硬化させる。
前記撥水性シート6の材質としては、シリコーン、フッ素樹脂、ポリプロピレン等が挙げられる。撥水性シート6の下側には、ブロック7が配置されている(図3)。ブロック7は、スポンジ、樹脂製ブロック、木製ブロック、金属製ブロックなどからなる。ブロック7は、例えばスポンジフォームであり、版枠4をインクジェットプリンタ10の基台14から若干持ち上げる厚みとなっている(図3)。これによって、メッシュスクリーン2に撥水性シート6を接しさせることがより確実なものとなる。
本実施形態によれば、前記描画された面の反対側となるB面2bから紫外線硬化性インク3が液ダレすることを防止できる。
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施形態のスクリーン印刷版とインクジェットプリンタの配置関係を模式的に示す断面図である。図4は、図1における矢印符号c方向から見たときの断面図である。ここで、同一の符号は同じ機能を示しており、その説明を一部省略する。
図4に示す例では、メッシュスクリーン2が版枠4と相対するB面2bに粘着性フィルム9を貼着させた状態で、メッシュスクリーン2が版枠4と相対していないA面2aに描画しながら硬化させ、その後、前記粘着性フィルム9を剥離させる。
前記粘着性フィルム9の材質としては、ポリプロピレンやポリエチレン等が挙げられる。
本実施形態によれば、前記描画された面の反対側に紫外線硬化インク3が回り込むことがなく、膜厚を小さくすることが容易となる。
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4の実施形態のスクリーン印刷版を模式的に示す断面図である。図5(a)はメッシュスクリーンとインクジェットプリンタの配置関係を示す断面図であり、図5(b)はスクリーン印刷版を示す断面図である。本実施形態では、硬質材からなるメッシュスクリーン2となっている。前記硬質材とは、その形状が変化し難い材質であり、例えばステンレス糸やアルミニウム糸などの硬質金属糸の織物から構成される。
図5(a)に示す例では、硬質材からなるメッシュスクリーン2のB面2bに撥水性シート6を接しさせた状態で、硬質材からなるメッシュスクリーン2のA面2aに描画しながら硬化させる。その後、硬質材からなるメッシュスクリーン2を、描画したときの形状を維持しつつ、版枠に、接着剤などの接合手段で接合し固定する(図5(b))。
本実施形態によれば、前記描画された面の反対側となるB面2bから紫外線硬化性インク3が液ダレすることを防止できる。
本実施形態は、上記の内容に限定されない。例えば硬質材からなるメッシュスクリーン2のB面2bに粘着性フィルム9を貼着させた状態で、硬質材からなるメッシュスクリーン2のA面2aに描画しながら硬化させ、その後、前記粘着性フィルム9を剥離させてもよい。また、例えばメッシュスクリーン2のB面2bに紙を敷く場合や、何も敷かない場合もあり得る。
上述した実施の形態では、メッシュスクリーン2のA面2aに向けてインクジェットプリンタ10の印刷ヘッド12から紫外線硬化性インク3を吐出しメッシュスクリーン2に描画しながら相対位置を移動させてインクジェットプリンタ10の紫外線照射ランプ13から紫外線を照射しメッシュスクリーン2の紫外線硬化性インク3を硬化させる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、印刷ヘッド12から光硬化性インクを吐出し描画しながら相対位置を移動させて光照射ランプにて前記光硬化性インクを硬化させる方式を含んでいる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されず、例えば、メッシュスクリーン2のA面2aに向けて光硬化性インク3を吐出し描画しながら硬化させた後、前記メッシュスクリーン2のB面2bに向けて光硬化性インク3を吐出しA面2aの画に重ね合わせてB面2bに描画しながら硬化させて、膜厚をさらに大きくしてもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
1 本発明のスクリーン印刷版、
2 メッシュスクリーン、
2a A面(メッシュスクリーンが版枠と相対していない側の面)、
2b B面(メッシュスクリーンが版枠と相対している側の面)、
3 光硬化性インク(紫外線硬化性インク)、
4 版枠、
10 インクジェットプリンタ、
11 ヘッド部
12 印刷ヘッド、
13 光照射ランプ(紫外線照射ランプ)、

Claims (5)

  1. メッシュスクリーンが版枠に張設されているが当該メッシュスクリーンの両面には感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版をインクジェットプリンタの基台の所定位置に載置し、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面をA面とし、前記A面と反対側のB面に撥水性シートを設け、前記基台から前記版枠を持ち上げる厚みをもつスポンジを前記版枠の下側に接しないように前記撥水性シートの下側に配することで前記メッシュスクリーンに前記撥水性シートを確実に接しさせた状態で前記A面に向けてインクジェットプリンタの印刷ヘッドから光硬化性インクを吐出し前記メッシュスクリーンに描画しながら相対位置を移動させて前記インクジェットプリンタの光照射ランプから光を照射し前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させてスクリーン印刷版とし、前記メッシュスクリーンを描画しながら硬化させる作業を同じ箇所に重ね合わせて複数回繰り返すことで前記描画による膜厚を大きくすることを特徴とするスクリーン印刷版の製造方法。
  2. 前記光硬化性インクの色は、前記メッシュスクリーンの色とは異なる有色が選定されることを特徴とする請求項記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  3. 前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面であるA面に前記光硬化性インクを吐出し描画しながら硬化させた後、前記A面の画に重ね合わせて前記A面と反対側のB面に描画しながら硬化させて、膜厚を大きくすることを特徴とする請求項1または2記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  4. 前記光硬化性インクが紫外線硬化インクであり、前記光照射ランプが紫外線照射ランプであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  5. メッシュスクリーンが版枠に張設されているが当該メッシュスクリーンの両面には感光性樹脂層が形成されていないスクリーン版を所定の位置に載置するための基台と、前記メッシュスクリーンが前記版枠と相対していない側の面に向けて光硬化性インクを吐出し前記メッシュスクリーンに描画しながら相対位置を移動させる印刷ヘッドと、光を照射し前記メッシュスクリーンの光硬化性インクを硬化させる光照射ランプを備え、前記メッシュスクリーンを描画しながら硬化させる作業を同じ箇所に重ね合わせて複数回繰り返すことでスクリーン印刷版を形成するインクジェットプリンタであって、前記メッシュスクリーンを前記基台に載置する際に前記メッシュスクリーンの前記枠体と相対する面に設けられた撥水性シートの下側でかつ前記枠体の下側に接しない位置に前記版枠を前記基台から持ち上げる厚みをもつスポンジが設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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