JP2022152557A - サマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法 - Google Patents

サマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な加工性を有する上、保磁力の低下が有意に抑制されたSm-Fe-N系磁石の製造方法。【解決手段】(1)Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程であって、前記磁石粉末は、残留酸素量が1質量%以下であり、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であり、Th2Zn17型結晶構造を有する、工程と、(2)前記磁石粉末を加圧焼結する工程であって、前記磁石粉末は、所定の時間、最大温度Tmaxに保持され、前記磁石粉末が前記最大温度Tmaxにある少なくとも一部の期間の間、1.0GPa~1.8GPaの範囲の最大圧力で加圧され、前記最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満であり、前記所定の時間は、1分から10分の範囲である、工程と、を有し、前記磁石粉末が100℃未満、および600℃以上では、前記磁石粉末に実質的に圧力が印加されない、製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、サマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法に関する。
サマリウム-鉄-窒素系磁石は、保磁力の理論値が高く、高性能な永久磁石として有望視されている。
サマリウム-鉄-窒素系磁石を製造する場合、サマリウム-鉄-窒素系磁石粉末を固形化するプロセスが必要となる。しかしながら、サマリウム-鉄-窒素系磁石粉末は、熱分解温度が600℃程度であるため、粉末を600℃以上の温度で焼結させると、磁気特性が低下するという問題がある。
このような背景から、特許文献1には、サマリウム-鉄-窒素系磁石粉末を焼結させる代わりに圧密成形し、これにより磁石成形体を製造する方法が記載されている。
国際公開WO2015/199096号
特許文献1に記載の製造方法で得られる磁石成形体は、粒子同士が焼結されていないため、強度が低く、磁石成形体を加工することが難しいという問題がある。例えば、磁石成形体を切断したり、形状を変えようとすると、磁石成形体は、比較的容易に崩れてしまう。
なお、この問題に対処するため、磁石粉末の成形時に樹脂バインダを添加して、磁石粒子同士の結合を高めることが考えられる。しかしながら、磁石成形体に樹脂バインダを添加した場合、有効磁石体積が減少し、磁石の磁気特性が低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、良好な加工性を有する上、保磁力の低下が有意に抑制されたサマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、
サマリウム-鉄-窒素(Sm-Fe-N)系磁石の製造方法であって、
(1)Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程であって、
前記磁石粉末は、残留酸素量が1質量%以下であり、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であり、ThZn17型結晶構造を有する、工程と、
(2)前記磁石粉末を加圧焼結する工程であって、
前記磁石粉末は、所定の時間、最大温度Tmaxに保持され、前記磁石粉末が前記最大温度Tmaxにある少なくとも一部の期間の間、1.0GPa~1.8GPaの範囲の最大圧力で加圧され、前記最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満であり、前記所定の時間は、1分から10分の範囲である、工程と、
を有し、
前記磁石粉末が100℃未満、および600℃以上では、前記磁石粉末に実質的に圧力が印加されない、製造方法が提供される。
本発明では、良好な加工性を有する上、保磁力の低下が有意に抑制されたサマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法を提供することができる。
焼結工程を経てSm-Fe-N系磁石が製造される際の、磁石粉末の温度と保磁力の間の想定される関係を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態による磁石の製造方法のフローの一例を概略的に示した図である。 本発明の一実施形態による磁石の製造方法における、磁石粉末の製造方法のフローの一例を模式的に示した図である。 図2に示した磁石の製造方法において、磁石粉末の加圧焼結工程で用いられ得る、温度および圧力のプロファイルの一例を模式的に示した図である。 本発明の別の実施形態による磁石の製造方法のフローの一例を概略的に示した図である。 図5に示した磁石の製造方法において、磁場印加成形工程に適用され得る、磁石粉末の温度および圧力プロファイルの一例を模式的に示した図である。 本発明のさらに別の実施形態による磁石の製造方法のフローの一例を概略的に示した図である。 図7に示した磁石の製造方法において用いられ得る、温度および圧力のプロファイルの例を模式的に示した図である。 実施例における加圧焼結処理に使用された温度および圧力プロファイルを示した図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
サマリウム-鉄-窒素(Sm-Fe-N)系磁石粉末には、TbCu型とThZn17型の2種類の結晶構造が存在する。ただし、本願では、サマリウム-鉄-窒素(Sm-Fe-N)系磁石粉末として、ThZn17型結晶構造を有するSm-Fe-N系磁石粉末を対象とする。これは、TbCu型に比べて、ThZn17型は、より高い保磁力が発現できるためである。
前述のように、特許文献1に記載の製造方法で得られる磁石成形体は、強度が低く、加工が難しいという問題がある。また、この問題に対処するため、磁石粉末の成形時に樹脂バインダを添加した場合、磁石の磁気特性が低下してしまうという問題がある。
なお、磁石成形体の強度の低下を抑制するため、磁石粉末を焼結させることが考えられる。しかしながら、本願発明者らによれば、以下の図1に示すように、Sm-Fe-N系磁石において、Sm-Fe-N磁石粉末を焼結させて磁石を製造した場合、保磁力が低下することが認められている。
図1には、焼結工程を経てSm-Fe-N系磁石が製造される際の、磁石粉末の温度と保磁力の間の想定される関係を模式的に示す。なお、ここでは、磁石の製造方法は、Sm-Fe-N系磁石粉末を磁場成形する工程(第1工程)、およびその後の加圧焼結工程(第2工程)を有するものと仮定している。また、縦軸の保磁力の値は、室温での値である。
まず、第1工程では、磁石粉末に磁場および圧力が印加され、磁石粉末が成形される。この際に、図1における領域Iに示すように、粉末の保磁力が低下する。
この第1工程は、通常、室温のような低い温度で実施される。このため、圧力印加により、各粒子の内部に歪みが発生することが、粉末の保磁力の低下の要因であると考えられる。
特に、粒子が微細で球状に近い形状(本願では、アスペクト比が1以上2以下の粒子として規定される)を有する場合、加圧時に粒子がさらなる微粒子に破砕されることが生じ難くなり、粒子の内部に歪みが蓄積され易くなる。従って、その場合、領域Iにおいて、より大きな保磁力の低下が生じ得ると考えられる。
次に、磁石粉末が加圧焼結される第2工程では、図1において、領域IIに示すように、粉末の保磁力がさらに低下する。
なお、この領域IIにおける保磁力の低下は、各粒子の表面に存在する酸化鉄に起因するものと考えられる。
すなわち、高温高圧下では、以下の反応式(1)に示すように、粒子表面の酸化鉄に含まれる酸素が分離する。また酸素は、粒内のSmと結合する。

2Fe+2SmFe17 → 19Fe+2Sm+3N↑ (1)

このような分解反応が生じると、磁石粉末に含まれるSm-Fe-N組成物の量が減少し、その結果、保磁力が低下する。
ただし、粒子の表面に存在する酸化鉄が枯渇すると、反応式(1)は生じなくなると考えられる。従って、領域IIにおける保磁力の低下は、いずれ飽和すると考えられる。図1の領域IIにおいて、保磁力のプラトー部分が生じるのは、上記理由によるものと考えられる。
また、図1において、その後の領域IIIにおける保磁力の低下は、磁石粉末の熱分解によるものである。
このように、Sm-Fe-N系磁石粉末を焼結させてSm-Fe-N系磁石を製造する方法では、得られる磁石が所望の保磁力を示さない可能性が高くなる。
なお、上記例では、加圧焼結工程(第2工程)の前に、磁場成形工程(第1工程)が実施されるものと仮定した。ただし、通常の製造プロセスでは、しばしば、第1工程が省略される場合も存在する。しかしながら、そのような製造プロセスにおいても、図1に示した挙動と同様の保磁力の変化挙動が得られるものと考えられる。製造プロセスが第1工程を含まない場合であっても、第2工程では、磁石粉末が室温または比較的低温の段階から、加圧が開始されるためである。
本願発明者らは、このような問題に対処するため、鋭意研究を重ねてきた。そして、本願発明者らは、Sm-Fe-N系磁石の製造過程に焼結工程が含まれる場合であっても、磁石粉末に印加される圧力および温度のプロファイルを最適化することにより、製造される磁石の保磁力の低下を有意に抑制できることを見出した。
すなわち、本発明の一実施形態では、
サマリウム-鉄-窒素(Sm-Fe-N)系磁石の製造方法であって、
(1)Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程であって、
前記磁石粉末は、残留酸素量が1質量%以下であり、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であり、ThZn17型結晶構造を有する、工程と、
(2)前記磁石粉末を加圧焼結する工程であって、
前記磁石粉末は、所定の時間、最大温度Tmaxに保持され、前記磁石粉末が前記最大温度Tmaxにある少なくとも一部の期間の間、1.0GPa~1.8GPaの範囲の最大圧力で加圧され、前記最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満であり、前記所定の時間は、1分から10分の範囲である、工程と、
を有し、
前記磁石粉末が100℃未満、および600℃以上では、前記磁石粉末に実質的に圧力が印加されない、製造方法が提供される。
本発明の一実施形態による製造方法では、磁石粉末として、ThZn17型結晶構造を有するSm-Fe-N系磁石粉末が使用される。前述のように、ThZn17型結晶構造を有するSm-Fe-N系磁石粉末では、高い保磁力を発現させることができる。
また、磁石粉末は、残留酸素量が1wt%以下であり、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であるという特徴を有する。
磁石粉末の残留酸素は、本発明における作製方法の場合、各粒子の表面に多く存在する傾向にある。また、表面に存在する酸素は、前述のように、粉末の加圧焼結工程(第2工程)において、反応式(1)により、粒子内のSmを酸化させるため、磁石の保磁力を低下させる要因となる。
しかしながら、本発明の一実施形態による製造方法では、磁石粉末の残留酸素量が1wt%以下に抑制されているため、領域IIにおける保磁力の低下を有意に抑制することができる。
また、本発明の一実施形態による製造方法では、使用される磁石粉末において、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であるという特徴を有する。これは、磁石粒子において、略球状の粒子が大部分を占めることを意味する。
一般に、球状の粒子で構成された磁石粉末は、非球状の粒子で構成された磁石粉末に比べて、保磁力を高めることができることが知られている。従って、アスペクト比が1以上2以下の略球状の粒子が大部分を占める磁石粉末を使用することにより、保磁力をより高めることができる。
また、本発明の一実施形態による製造方法は、磁石粉末が100℃未満の温度域では、磁石粉末に実質的に圧力が印加されないという特徴を有する。
この場合、前述の第1工程において、粒子内に生じる歪みが有意に抑制される。従って、領域Iにおいて生じ得る、磁石粉末における保磁力の低下を有意に抑制できる。
また、本発明の一実施形態による製造方法では、磁石粉末の加圧焼結工程において、最大の圧力(最大圧力Pmax)の印加期間の少なくとも一部は、磁石粉末が最大温度Tmaxにある期間の少なくとも一部と重なるように印加される。また、磁石粉末が最大温度Tmaxに保持される時間は、1分から10分の範囲である。
このように、磁石粉末が最大温度Tmaxかつ最大圧力Pmaxに保持される時間を比較的短くすることにより、前述の図1に示した領域IIにおいて、反応式(1)で示した反応を有意に抑制できる。その結果、領域IIにおいて生じ得る、磁石粉末における保磁力の低下を有意に抑制できる。
また、本発明の一実施形態による製造方法では、加圧焼結工程は、最大温度Tmaxが400℃以上、600℃未満の温度域で実施される。さらに、本発明の一実施形態による製造方法は、磁石粉末が600℃以上の温度域では、磁石粉末に実質的に圧力が印加されないという特徴を有する。
この場合、磁石粉末の熱分解を有意に抑制できる。従って、前述の図1の領域IIIに示したような、磁石粉末の保磁力の低下を有意に抑制できる。
これらの効果により、本発明の一実施形態による製造方法では、磁石粉末の加圧焼結工程が含まれるものの、プロセス全体にわたって、保磁力の低下を有意に抑制することができる。
さらに、本発明の一実施形態による製造方法では、磁石粉末が焼結される。このため、得られる磁石は、前述の特許文献1に記載のような磁石成形体とは異なり、良好な強度および良好な加工性を有する。
以上の効果により、本発明の一実施形態では、良好な加工性を有するとともに、保磁力の低下が有意に抑制されたサマリウム-鉄-窒素系磁石の製造方法を提供することができる。
(本発明の一実施形態による磁石の製造方法)
以下、図2を参照して、本発明の一実施形態による磁石の製造方法について、より詳しく説明する。
図2には、本発明の一実施形態による磁石の製造方法(以下、「第1の方法」と称する)のフローの一例を概略的に示す。
図2に示すように、第1の方法は、
Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程(工程S110)と、
前記磁石粉末を加圧焼結する工程(工程S120)と、
を有する。
以下、各工程について説明する。
(工程S110)
まず、Sm-Fe-N系の磁石粉末が準備される。
磁石粉末は、残留酸素量が1wt%以下であり、大部分が略球状の粒子で占められた、ThZn17型のSm-Fe-N系の磁石粉末である。
なお、磁石粉末の製造方法は、そのような磁石粉末が得られる限り、特に限られない。
以下、図3を用いて、磁石粉末の製造方法の一例について説明する。
図3には、Sm-Fe-N系の磁石粉末の製造方法のフローを模式的に示す。
図3に示すように、この磁石粉末の製造方法は、
Sm-Fe系合金の前駆体粉末を作製する工程(S10)と、
前記前駆体粉末を不活性ガス雰囲気下で還元拡散して、Sm-Fe系合金粉末を作製する工程(S20)と、
Sm-Fe系合金粉末を窒化して、Sm-Fe-N系合金粉末を作製する工程(S30)と、
Sm-Fe-N系合金粉末を洗浄する工程(S40)と、
を有する。
以下、各工程について、簡単に説明する。
(工程S10)
まず、Sm-Fe系合金の前駆体粉末が作製される。
前駆体粉末は、例えば、Sm-Fe系酸化物粉末、またはSm-Fe系水酸化物粉末であってもよい。なお、以下、Sm-Fe系酸化物粉末およびSm-Fe系系水酸化物粉末を、まとめてSm-Fe系(水)酸化物粉末とも称する。
前駆体粉末は、例えば、共沈法により作製されてもよい。この方法では、まず、サマリウム塩、鉄塩を含む溶液にアルカリ等の沈澱剤を添加して、沈澱させた後、ろ過、遠心分離等により沈殿物が回収される。次に、沈殿物を洗浄、乾燥後、沈殿物を粉砕することにより、Sm-Fe系(水)酸化物粉末が得られる。
なお、Sm-Fe-N系磁石粉末は、金属鉄を含むと、磁気特性が低下する。このため、前駆体粉末の製造の際には、サマリウムを量論比よりも過剰に加えることが好ましい。
サマリウム塩および鉄塩における対イオンは、塩化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等の無機イオンであっても、アルコキシド等の有機イオンであってもよい。
サマリウム塩、鉄塩を含む溶液に含まれる溶媒としては、水を用いることができるが、エタノール等の有機溶媒を用いてもよい。
アルカリとしては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニアを用いることができる。また、尿素等の熱等の外的作用で分解して沈澱剤としての作用を示す化合物を用いてもよい。
得られた前駆体粉末は、その後、Sm-Fe-N系磁石粉末が製造されるまで、グローブボックスのような、大気を遮断した環境下で取り扱われてもよい。不活性ガス雰囲気を使用する場合、酸素濃度は、1ppm以下にすることが好ましい。
得られた前駆体粉末は、還元性雰囲気中で予還元することが好ましい。これにより、後の還元拡散工程(工程S20)で使用されるカルシウムの量を低減することができるとともに、粗大なSm-Fe系合金粒子の発生を抑制することができる。
前駆体粉末の予還元は、例えば、水素雰囲気中で前駆体粉末を400℃以上に加熱することにより、実施されてもよい。処理温度は、500℃~800℃の範囲が好ましい。この温度範囲で予還元を実施した場合、粒径が揃ったSm-Fe系合金の粉末を得ることができる。
(工程S20)
次に、前駆体粉末が不活性ガス雰囲気下で還元拡散処理される。
前駆体粉末を還元拡散する方法としては、例えば、前駆体粉末をカルシウム(Ca)または水素化カルシウム(CaH)と混合した後、Caの融点以上の温度(約850℃)に加熱する方法等が挙げられる。
この処理の際に、Caにより還元されたSmがCa融液中を拡散し、Feと反応することにより、Sm-Fe系合金粉末が形成される。
還元拡散処理の温度と、Sm-Fe系合金粉末の結晶の粒径との間には相関があり、還元拡散の温度が高い程、Sm-Fe系合金粉末の粒径が大きくなる。
結晶粒の平均粒径は、2.0μm以下であることが好ましい。結晶粒の平均粒径が2.
0μm以下であると、磁石の保磁力がさらに高くなる。結晶粒の平均粒径は、さらに、0.6μm~2.0μmの範囲が好ましい。
なお、粒径の揃ったSm-Fe系合金粉末を得るためには、前駆体粉末を、不活性ガス雰囲気下、850℃~1050℃で1分間~2時間程度還元拡散処理することが好ましい。
前駆体における還元拡散の進行に伴って結晶化が進行し、Sm-Fe系合金粉末が形成される。得られるSm-Fe系合金粉末において、また、各粒子の表面の少なくとも一部には、Smリッチ相が形成される。
Sm-Fe系合金粉末において、アスペクト比が2.0以上である粒子の個数の割合は、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがさらに好ましい。アスペクト比が2.0以上である粒子の割合が10%以下であると、磁石粉末の保磁力がさらに高くなる。
工程S20後に得られるSm-Fe系合金粉末における残留酸素量は、1.0質量%未満であることが好ましい。Sm-Fe系合金粉末の残留酸素量が1.0質量%未満であると、磁石の保磁力がさらに高くなる。
(工程S30)
次に、得られたSm-Fe系合金粉末が窒化処理される。
Sm-Fe系合金粉末を窒化する方法としては、アンモニア、アンモニアと水素の混合ガス、窒素、または窒素と水素の混合ガス等の雰囲気下、300℃~500℃で、Sm-Fe系合金粉末を熱処理する方法等が挙げられる。
アンモニアを用いた場合、Sm-Fe系合金粉末を短時間で窒化することが可能である。ただし、Sm-Fe-N系磁石粉末中の窒素含有量が最適値よりも高くなる可能性がある。この場合、Sm-Fe系合金粉末を窒化した後に、水素中でアニールすることが好ましい。これにより、過剰な窒素を結晶格子から排出させることができる。
窒化処理により、Sm-Fe-N系合金粉末が形成される。
Sm-Fe-N系合金粉末に含まれる粒子の組成は、SmFe17であることが好ましい。
例えば、アンモニア-水素混合雰囲気下、Sm-Fe系合金粉末を350℃~450℃で10分~2時間熱処理した後、水素雰囲気下、350℃~450℃で30分~2時間アニールする。これにより、Sm-Fe-N系磁石粉末中の窒素含有量を適正化することができる。
(工程S40)
次に、工程S30で形成されたSm-Fe-N系合金粉末が洗浄される。
工程S30で形成されたSm-Fe-N系合金粉末は、カルシウム化合物を含む。洗浄処理は、そのようなカルシウム化合物を除去するために実施される。
洗浄処理は、例えば、水、および/またはアルコールのような洗浄液を用いて実施される。あるいは、洗浄液は、アミド硫酸のような酸であってもよい。あるいは、水および/またはアルコール用いて、Sm-Fe-N系合金粉末を洗浄してから、さらにアミド硫酸を用いて洗浄を行ってもよい。
なお、洗浄工程は、窒化処理の前に実施してもよい。
洗浄されたSm-Fe-N系合金粉末は、その後乾燥させることが好ましい。
乾燥温度は、特に限られないが、常温~100℃であることが好ましい。乾燥温度を100℃以下とすることにより、Sm-Fe-N系合金粉末の酸化を抑制することができる。
また、Sm-Fe-N系合金粉末に対して、脱水素処理を実施してもよい。脱水素処理により、洗浄処理の際に結晶格子間に進入した水素を除去することができる。
脱水素処理の方法は、特に限定されない。例えば、真空下または不活性ガス雰囲気下で、Sm-Fe-N系合金粉末を加熱することにより、脱水素処理を行ってもよい。例えば、真空雰囲気下において、150℃~250℃でSm-Fe-N系合金粉末を1時間熱処理することにより、脱水素処理を行ってもよい。
以上の工程により、Sm-Fe-N系合金粉末を製造することができる。合金粉末における残留酸素量は、1質量%以下である。
なお、得られるSm-Fe-N系合金粉末の平均粒子径は、0.6μm~2.0μmの範囲であることが好ましい。
また、磁石粉末を解砕してもよい。
ここで、「解砕」とは、「粉砕」とは異なる用語であることに注意する必要がある。すなわち、「解砕」は、複数の粒子が集合体として凝集している際に、これらの集合体から、一つ以上の粒子を分離することを意味する。一方、「粉砕」は、一つの粒子を、より小さな複数の小片に分割することを意味する。
以下、解砕処理について説明する。
(解砕処理)
解砕処理は、湿式で実施されてもよい。
湿式解砕は、Sm-Fe-N系合金粉末を有機溶媒中で解砕することにより実施される。湿式解砕には、ボールミル、振動ミル、媒体撹拌ミルおよびビーズミル等を用いることができる。
解砕処理を実施することにより、より確実に、略「球状」の粒子を得ることができる。
以上のような処理により、工程S110では、残留酸素量が1.0質量%未満であるSm-Fe-N系の磁石粉末が調製される。
残留酸素量は、0.9質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましい。
(工程S120)
次に、磁石粉末が加圧焼結処理される。
加圧焼結処理は、例えば、放電プラズマ法、ホットプレス法、または通電加圧焼結法により、実施されてもよい。これらの中では、高速加熱および短時間焼結により低熱負荷焼結が実現できる、通電加圧焼結法が好ましい。
通電加圧焼結法では、加圧下で磁石粉末に通電させることにより、磁石粉末を加熱することができる。
以下、図4を参照して、工程S120の加圧焼結処理において利用され得る、温度および圧力のプロファイルの一例について説明する。
図4には、加圧焼結工程における、磁石粉末の温度および圧力の時間変化を模式的に示す。図4において、横軸は時間であり、左の縦軸は磁石粉末の温度であり、右の縦軸は磁石粉末に印加される圧力である。
図4に示すように、この例では、磁石粉末の温度は、時間tで100℃に達し、その後時間tで最大温度Tmaxに到達する。さらに、磁石粉末は、時間tまで最大温度Tmaxに維持され、その後室温まで降温される。従って、最大温度Tmaxでの保持時間は、(t-t)である。
最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満の範囲である。最大温度Tmaxが400℃未満では、焼結反応が進行しない。また、最大温度Tmaxが600℃以上になると、磁石粉末に熱分解が生じる。最大温度Tmaxは、550℃以下であることが好ましい。
最大温度Tmaxでの保持時間(t-t)は、例えば、1分~10分の範囲である。
一方、磁石粉末に印加される圧力は、時間tまで「実質的に」0(ゼロ)である。ここで、時間t>時間tである。
なお、一般に、通電加圧装置を用いた加圧焼結処理において、磁石粉末には、予備的に、最大3.5×10-2GPaの圧力が印加される場合がある。このような予備加圧は、被処理粉末の粒子同士を接触させ、確実に通電を行うために実施される。予備加圧は、加圧焼結工程において、粒子同士を焼結させるために用いられる圧力とは、目的もその大きさも異なる。そのため、本願では、予備加圧において使用される圧力を、加圧焼結処理において本来の焼結のために印加される処理圧力とは区別することとする。
換言すれば、本願では、100℃未満の温度において、磁石粉末が予備加圧されてもよい。すなわち、本願において、「印加圧力が実質的に0である」とは、磁石粉末に印加される圧力が完全に0である場合の他、予備加圧されている場合も含むことに留意する必要がある。換言すれば、「印加圧力が実質的に0である」とは、印加圧力が予備加圧を超えないことを意味する。
次に、時間t~時間tの間、磁石粉末に最大圧力Pmaxが印加される。最大圧力Pmaxは、1.0GPa~1.8GPaの範囲である。
最大圧力Pmaxが1.0GPa未満では、磁石粉末を焼結させることが難しくなる。また、最大圧力Pmaxが1.8GPaを超えると、金型の寿命が短くなる。
時間tの後、磁石粉末に印加される圧力が解除される。
なお、図4に示した例では、時間t>時間tである。また、時間t<時間tとなっている。
しかしながら、時間tと時間tの関係は、特に限られず、時間t≦時間tであってもよい。ただし、時間t≧時間tであることが好ましい。同様に、時間tと時間tの関係は、特に限られず、時間t≧時間tであってもよい。ただし、時間t≦時間tであることが好ましい。
工程S120において、磁石粉末に対してこのような温度および圧力プロファイルを適用した場合、前述の図1に示したような、領域I~領域IIにおける保磁力の低下を抑制することが可能となる。
また、第1の方法では、最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満の範囲に制御である。また、600℃以上の温度域では、磁石粉末には実質的に圧力が印加されない。従って、第1の方法では、前述の領域IIIに示したような熱分解による保磁力の低下も、有意に抑制される。
その結果、第1の方法では、磁石粉末の保磁力の低下をある程度抑制したまま、磁石粉末を焼結させることができ、高い保磁力を有するSm-Fe-N系磁石を製造することができる。
また、第1の方法で製造されたSm-Fe-N系磁石は、焼結工程を経ているため、強度が高く、切断などの加工を十分に行うことができる。
なお、図4に示した温度および圧力プロファイルでは、時間tまで、磁石粉末に処理圧力は印加されない。しかしながら、これは単なる一例であり、時間t以降であれば、磁石粉末に圧力が印加されてもよい。例えば、100℃以上の温度域で、時間tsまでの間、磁石粉末には、0.1GPa~最大圧力Pmaxの範囲の圧力が印加されてもよい。
(本発明の別の実施形態による磁石の製造方法)
次に、図5を参照して、本発明の別の実施形態による磁石の製造方法について説明する。
図5には、本発明の別の実施形態による磁石の製造方法(以下、「第2の方法」と称する)のフローの一例を概略的に示す。
図5に示すように、第2の方法は、
Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程(工程S210)と、
前記磁石粉末に磁場を印加して、前記磁石粉末を成形し、成形体を形成する工程(工程S220)と、
得られた成形体を加圧焼結する工程(工程S230)と、
を有する。
なお、第2の方法は、前述の第1の方法に比べて、磁場印加成形工程(工程S220)を有する点が異なっている。すなわち、第2の方法において、工程S210および工程S230は、それぞれ、第1の方法における工程S110および工程S120と同様である。
従って、ここでは、工程S220について、詳しく説明する。
(工程S220)
第2の方法では、工程S210において製造された磁石粉末に対して、磁場印加成形工程が実施される。
磁場印加成形工程は、磁石粉末を焼結させる前に、磁性が特定の方向に配向された成形体を形成するために実施される。磁場印加成形工程を実施した場合、工程S230後に、磁気特性の高い異方性磁石が得られる。
図6には、磁場印加成形工程に適用され得る、磁石粉末の温度および圧力プロファイルの一例を模式的に示す。
図6において、横軸は時間であり、左の縦軸は磁石粉末の温度であり、右の縦軸は磁石粉末に印加される圧力である。
図6に示すように、この例では、磁石粉末の温度は、時間tで100℃に達し、その後時間tで成形温度Tに到達する。さらに、磁石粉末は、時間tまで成形温度Tに維持され、その後室温まで降温される。従って、成形温度Tでの保持時間は、(t-t)である。
一方、磁石粉末には、時間t~時間tの間、成形圧力Pが印加される。すなわち、成形圧力Pの印加時間は、(t-t)である。
また、図6には示されていないが、磁石粉末に成形圧力Pが印加されている間、磁石粉末に磁場が印加される。
印加される磁場は、例えば、10kOe以上であってもよい。
これにより、磁性が特定の方向に配向された成形体が形成される。
図6において、成形温度Tは、例えば、100℃~400℃の範囲である。成形温度Tは、100℃~200℃の範囲であることが好ましい。
成形圧力Pは、例えば、0.1GPa~1.8GPaの範囲である。成形圧力Pは、例えば、0.1GPa~1.2GPaの範囲であることが好ましい。
ここで、成形圧力Pの印加が開始される時間tは、t≧tを満たす。従って、磁場印加成形工程では、前述の図1において領域Iで示したような、保磁力の低下が有意に抑制される。
なお、図6に示した例では、t>tおよびt<tとなっている。しかしながら、これは単なる一例にすぎない。例えば、t≦tであってもよく、t≧tであってもよい。
その後、工程S230において、前述の第1の方法の工程S120に記載したような、磁石粉末の加圧焼結工程が実施され、Sm-Fe-N系磁石が製造される。
このような第2の方法においても、前述の第1の方法と同様の効果を得ることができる。
すなわち、第2の方法では、磁石粉末の保磁力の低下を抑制したまま、磁石粉末を焼結させることができ、高い保磁力を有するSm-Fe-N系磁石を製造することができる。また、第2の方法で製造されたSm-Fe-N系磁石は、焼結工程を経ているため、強度が高く、切断などの加工を十分に行うことができる。
(本発明のさらに別の実施形態による磁石の製造方法)
次に、図7を参照して、本発明のさらに別の実施形態による磁石の製造方法について説明する。
図7には、本発明のさらに別の実施形態による磁石の製造方法(以下、「第3の方法」と称する)のフローの一例を概略的に示す。
図7に示すように、第3の方法は、
Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程(工程S310)と、
前記磁石粉末に磁場を印加した状態で、前記磁石粉末を成形して成形体を形成した後、引き続き前記成形体を加圧焼結する工程(工程S320)と、
を有する。
なお、第3の方法は、前述の第2の方法における磁場成形工程(工程S220)と、加圧焼結工程(工程230)とが、連続的に実施される点が、前述の第2の方法とは異なっている。
従って、ここでは、工程S320について、詳しく説明する。
(工程S320)
第3の方法では、工程S310で得られた磁石粉末に対して、磁場成形処理と、加圧焼結処理とが連続的に実施される。例えば、磁場成形処理と、加圧焼結処理とは、同一の装置内で実施されてもよい。この場合、磁石の迅速な製造が可能となる。
図8には、工程S320に適用され得る、磁石粉末の温度および圧力プロファイルの一例を模式的に示す。
図8において、横軸は時間であり、左の縦軸は磁石粉末の温度であり、右の縦軸は磁石粉末に印加される圧力である。
図8に示すように、この例では、磁石粉末の温度は、時間tで100℃に達し、その後時間tで成形温度Tに到達する。さらに、磁石粉末は、時間tまで成形温度Tに維持される。従って、成形温度Tでの保持時間は、(t-t)である。
さらに、磁石粉末は、時間t~時間tの間、昇温され、時間tにおいて、最大温度Tmaxに達する。さらに、磁石粉末は、時間tまで最大温度Tmaxに維持され、その後室温まで降温される。従って、最大温度Tmaxでの保持時間は、(t-t)である。
一方、磁石粉末に印加される圧力は、時間tまで実質的に0である。ここで、時間t≧時間tである。従って、磁石粉末は、100℃未満の温度では、加圧されない。
その後、時間t~時間tの間、磁石粉末には、成形圧力Pが印加される。よって、成形圧力Pによる加圧時間は、(t-t)である。
また、図8には示されていないが、磁石粉末に成形圧力Pが印加されている間、磁石粉末には磁場が印加される。
これにより、特定の方向に磁化された成形体が形成される。
その後、時間t~時間tの間、磁石粉末に対する圧力が解除される。
さらに、時間t~時間tの間、磁石粉末に最大圧力Pmaxが印加される。最大圧力Pmaxは、前述のように、1.0GPa~1.8GPaの範囲である。
時間tの後、磁石粉末に印加される圧力が解除される。
ここで、図8の例では、時間t=時間tであり、時間t=時間tである。また、時間t=時間tであり、時間t=時間tである。
しかしながら、これは、単なる一例に過ぎない。前述のように、時間tと時間tの関係、および時間tと時間tの関係は、特に限られない。
また、時間tと時間tAの関係は、特に限られず、時間t>時間tであっても、時間t<時間tであってもよい。時間tと時間tBにおいても同様である。ただし、時間t≧時間tである。また、時間t≦時間tである。
図8に示した例では、成形温度Tは、例えば、100℃~400℃の範囲である。成形温度Tは、100℃~200℃の範囲であることが好ましい。
成形圧力Pは、例えば、0.1GPa~1.8GPaの範囲である。成形圧力Pは、例えば、0.1GPa~1.2GPaの範囲であることが好ましい。
また、最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満の範囲である。また、保持時間(t-t)は、1分~10分の範囲である。保持時間(t-t)は、5分以下であることが好ましい。
なお、図8に示した例では、時間t~時間tの間、磁石粉末には、実質的に圧力は印加されていない。しかしながら、これとは別に、時間t~時間tの間も、磁石粉末に対して、圧力を印加し続けてもよい。
磁石粉末に対してこのような温度および圧力プロファイルを適用した場合も、前述の図1に示したような、領域I~領域IIにおける保磁力の低下を抑制することが可能となる。
また、第3の方法においても、前述の領域IIIに示したような熱分解による保磁力の低下は、有意に抑制される。
その結果、第3の方法では、磁石粉末の保磁力の低下を抑制したまま、磁石粉末を焼結させることができ、高い保磁力を有するSm-Fe-N系磁石を製造することができる。
また、第3の方法で製造されたSm-Fe-N系磁石は、焼結工程を経ているため、強度が高く、切断などの加工を十分に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下の説明において、例1~例14は、実施例であり、例21~例25は、比較例である。
(例1)
以下の方法により、焼結磁石を作製した。
(磁石粉末の作製)
まず、以下の方法により、Sm-Fe-N系磁石粉末を作製した。
(Sm-Fe-(水)酸化物粉末の作製)
硝酸鉄九水和物64.64g、硝酸サマリウム六水和物12.93gを水800mlに溶解させた後、撹拌しながら、2mol/L水酸化カリウム水溶液120mlを滴下した後、室温下で一晩撹拌し、懸濁液を作製した。次に、懸濁液をろ過し、濾物を洗浄した後、熱風オーブンを用いて、空気雰囲気下、120℃で一晩乾燥させた。次に、濾物を、ブレードミルにより粗粉砕した後、ステンレスボールを用いる回転ミルにより、エタノール中で微粉砕した。次に、エタノール中で微粉砕した濾物を遠心分離した後、真空乾燥させ、Sm-Fe-(水)酸化物粉末を作製した。
(予還元)
Sm-Fe-(水)酸化物粉末を、水素雰囲気下、600℃で6時間熱処理することにより予還元し、粉末(粉末Aと称する)を作製した。
(還元拡散)
粉末Aを5gと、カルシウム粉末2.5gとを鉄製るつぼに入れた後、950℃で1時間加熱することにより還元拡散し、粉末(粉末Bと称する)を作製した。
(窒化)
粉末Bを常温まで冷却した後、水素雰囲気下、380℃まで昇温した。次に、体積比が1:2のアンモニア-水素混合雰囲気下、420℃まで昇温し、1時間保持することにより、粉末Bを窒化した。
次に、水素雰囲気下、420℃で1時間アニールした後、アルゴン雰囲気下、420℃で0.5時間アニールすることにより、粉末中の窒素含有量を適正化した。これにより、粉末Cが得られた。
(洗浄)
粉末Cを純水で5回洗浄した。洗浄後の粉末Cとアミド硫酸水溶液を加えてpHを5として、15分間保持することにより、カルシウム化合物を除去した。次に、粉末Cを純水で洗浄し、アミド硫酸を除去した。これにより、粉末Dが得られた。
(真空乾燥)
粉末Dに残留した水を2-プロパノールで置換した後、常温で真空乾燥させた。
真空乾燥した粉末Dを、真空下、200℃で3時間脱水素した。
なお、予還元以降の工程は、グローブボックスの中で、アルゴン雰囲気下、大気に曝すことなく、実施した。
以上の工程により、Sm-Fe-N系磁石粉末が得られた。作製された磁石粉末を、「磁石粉末1」と称する。
(磁石の作製)
次に、以下の方法で、磁石粉末1を加圧焼結し、焼結磁石を作製した。
加圧焼結処理には、サーボ制御型プレス装置による加圧機構を備えた通電焼結装置を使用した。この装置は、パルス通電が可能な、5.5mm角の超硬合金製筒形金型を有する。従って、磁石粉末1(0.5g)を金型に充填した状態で、金型に通電し、上下方向から金型を加圧することにより、磁石粉末1を加圧焼結することができる。
図9には、加圧焼結処理において使用された温度および圧力プロファイルを示す。図9において、横軸は時間であり、左縦軸は温度であり、右縦軸は圧力である。
まず、装置内を10Pa以下の真空雰囲気とした後、金型に1.4×10-2GPaの予備加圧を印加した。なお、図9において、圧力の値に、予備加圧は含まれていない。
この状態で、磁石粉末1を加熱した。
磁石粉末1の昇温は、3段階で行った。第1昇温段階は、室温~250℃の温度領域であり、昇温速度は、125℃/分とした。第2昇温段階は、250℃~(最大温度Tmax-30℃)の温度領域であり、昇温速度は、66.7℃/分とした。第3昇温段階は、(最大温度Tmax-30℃)~最大温度Tmaxの温度領域であり、昇温速度は、10℃/分とした。図9において、時間t=2分である。
最大温度Tmaxに達した後、磁石粉末1をその温度に所定の時間保持し、その後、急冷した。前述のように、最大温度Tmaxに到達した時間をtとし、降温を開始した時間をtとすると、最大温度Tmaxでの保持時間は、(t-t)である。
この例1では、最大温度Tmaxは、500℃とし、最大温度Tmaxでの保持時間(t-t)は、1分とした。なお、時間t=5.3分であり、時間t=9.3分である。
一方、圧力は、時間t~時間tの間、最大圧力Pmaxとして印加される。時間tの後、磁石粉末1に印加される圧力が解除される。時間t=時間tとした。
例1では、最大圧力の印加開始時間tは、磁石粉末1の温度が100℃となる時間(すなわちt)とした。ここで、時間t=t=0.8分である。また、最大圧力Pmaxは、1.2GPaとした。従って、最大圧力の印加時間(t-t)は、8.5分である。
これにより、焼結磁石が得られた。得られた焼結磁石を、「磁石1」と称する。
(例2)
例1と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例2では、例1とは異なり、最大圧力の印加開始温度(時間tの温度。以下同じ)を400℃とした。従って、最大圧力の印加開始時間t=4.25分であり、最大圧力の印加時間(t-t)は、約5分である。
得られた焼結磁石を、「磁石2」と称する。
(例3)
例1と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例3では、例1とは異なり、最大圧力の印加開始温度を500℃とした。従って、最大圧力の印加開始時間t=8.3分であり、最大圧力の印加時間(t-t)は、1分である。
得られた焼結磁石を、「磁石3」と称する。
(例4)
例1と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例4では、例1とは異なり、最大温度Tmaxを550℃とした。
また、最大圧力の印加開始温度を550℃とした。従って、最大圧力の印加開始時間t=9分であり、最大圧力の印加時間(t-t)は、1分である。
得られた焼結磁石を、「磁石4」と称する。
(例5)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例5では、例3とは異なり、最大圧力Pmaxを1.0GPaとした。
得られた焼結磁石を、「磁石5」と称する。
(例6)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例6では、例3とは異なり、最大圧力Pmaxを1.8GPaとした。
得られた焼結磁石を、「磁石6」と称する。
(例7)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例7では、例3とは異なる磁石粉末(「磁石粉末2」と称する)を使用して、焼結磁石を作製した。
磁石粉末2は、以下のように作製した。
前述の例1に示した(磁石粉末の作製)工程において、粉末Aの還元拡散処理の温度を900℃とし、粉末B'を作製した。その後は、粉末Bの場合と同様の工程を経て、Sm-Fe-N系磁石粉末(磁石粉末2)を作製した。
得られた焼結磁石を、「磁石7」と称する。
(例8)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例8では、例3とは異なる磁石粉末(「磁石粉末3」と称する)を使用して、焼結磁石を作製した。
前述の例1に示した(磁石粉末の作製)工程において、粉末Aの還元拡散処理の温度を1050℃とし、粉末B''を作製した。その後は、粉末Bの場合と同様の工程を経て、Sm-Fe-N系磁石粉末(磁石粉末3)を作製した。
得られた焼結磁石を、「磁石8」と称する。
(例9)
例1と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例9では、例1とは異なり、前述の第3の方法により、焼結磁石を作製した。
すなわち、磁石粉末1を加圧焼結する前に、通電焼結装置内で磁場成形処理を実施し、その後、同じ装置内で加圧焼結処理を実施した。
磁場成形処理には、図8の左側部分に示した温度および圧力プロファイルを使用した。具体的には、磁石粉末1を40℃/分の昇温速度で成形温度Tにまで加熱し、所定の時間(t-t)保持した。成形温度Tは、100℃とし、保持時間(t-t)は、5分とした。その後、温度を下げることなく、そのまま、次の加圧焼結工程を実施した。
一方、圧力は、図8において、時間tで成形圧力Pを印加し、時間(t-t)の間、成形圧力Pに保持するプロファイルとした。その後、時間tにおいて、いったん圧力を解放した。成形圧力Pは、0.1GPaとし、時間(t-t)は、5分とした。なお、時間t=時間tであり、時間t=時間tである。
加圧焼結処理の条件は、例1の場合と同様である。
得られた焼結磁石を、「磁石9」と称する。
(例10)
例9と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例10では、例9とは異なる磁場成形条件を採用して、焼結磁石を作製した。具体的には、磁場成形処理において、成形温度Tを150℃とした。
従って、図8において、時間t=t=3.8分、時間t=t=8.8分である。
得られた焼結磁石を、「磁石10」と称する。
(例11)
例9と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例11では、例9とは異なる磁場成形条件を採用して、焼結磁石を作製した。具体的には、磁場成形処理において、成形温度Tを200℃とした。
従って、図8において、時間t=t=5分、時間t=t=10分である
得られた焼結磁石を、「磁石11」と称する。
(例12)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例12では、例3とは異なり、最大温度Tmaxにおける保持時間(t-t)を2分とした。なお、最大圧力Pmaxの印加終了時間tは、降温開始時間tとした。
得られた焼結磁石を、「磁石12」と称する。
(例13)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例13では、例3とは異なり、最大温度Tmaxにおける保持時間(t-t)を5分とした。なお、最大圧力Pmaxの印加終了時間tは、降温開始時間tとした。
得られた焼結磁石を、「磁石13」と称する。
(例14)
例3と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例14では、例3とは異なり、最大温度Tmaxにおける保持時間(t-t)を10分とした。なお、最大圧力Pmaxの印加終了時間tは、降温開始時間tとした。
得られた焼結磁石を、「磁石14」と称する。
(例21)
例1と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例21では、例1とは異なり、最大圧力の印加開始温度を25℃(室温)とした。従って、最大圧力の印加開始時間t=0分であり、最大圧力の印加時間(t-t)は、9.3分である。
得られた焼結磁石を、「磁石21」と称する。
(例22)
例21と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例22では、例21とは異なり、最大温度Tmaxを600℃とした。
得られた焼結磁石を、「磁石22」と称する。
(例23)
例1と同様の方法で、焼結磁石の作製を試みた。ただし、この例23では、例1とは異なり、最大温度Tmaxを300℃とし、最大圧力の印加開始温度を300℃とした。
従って、最大圧力の印加開始時間t=5.3分であり、最大圧力の印加時間(t-t)は、1分である。
得られた磁石(以下、「磁石23」と称する)を金型から取り出してみたところ、離型の際に崩壊した。従って、例23では、焼結磁石は得られなかった。
(例24)
例3と同様の方法で、焼結磁石の作製を試みた。ただし、この例24では、例3とは異なり、最大圧力Pmaxを2.5GPaとした。
処理後に金型を確認したところ、金型は破損していることがわかった。そのため、焼結磁石は得られなかった。
得られた処理体を、以下「磁石24」と称する。
(例25)
例4と同様の方法で、焼結磁石を作製した。ただし、この例25では、例4とは異なり、最大温度Tmaxにおける保持時間(t-t)を20分とした。なお、最大圧力Pmaxの印加終了時間tは、降温開始時間tとした。
得られた焼結磁石を、「磁石25」と称する。
以下の表1には、各磁石の製造条件をまとめて示す。
Figure 2022152557000002

(評価)
磁石粉末1~磁石14、および磁石21、磁石22および磁石25を用いて、以下の評価を行った。
(磁石粉末の特性評価)
各磁石粉末1~磁石粉末3を用いて、平均粒子径およびアスペクト比の測定、残留酸素量の測定、ならびに保磁力の測定を行った。
(平均粒子径およびアスペクト比の測定)
磁石粉末と、熱硬化性エポキシ樹脂とを混錬し、熱硬化させた後、集束イオンビーム(FIB)を照射してエッチング加工することにより、断面を露出させ、試料を作製した。
走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、試料の断面を観察し、無作為に選択した200個以上の粒子に輪郭線を引いた。
輪郭線は、粒子の表面および/または接触している粒子の表面に対応する。ただし、FE-SEM反射電子像またはエネルギー分散型X線分光法(EDS)のマッピングにより、接触している粒子を区別することができる。
次に、輪郭線で囲まれている領域と同一の面積の円の直径を、粒子の粒子径と定める。この粒子の粒子径を算術平均することにより、平均粒径を算定した。
また、各粒子において、輪郭線に外接し、面積が最小となる四角形を定めた。得られた四角形の長辺の長さを短辺の長さで除算することにより、各粒子のアスペクト比を算定した。さらに、アスペクト比が1以上、2以下である粒子の割合を評価した。
(残留酸素量の測定)
各磁石粉末1~磁石粉末3において、不活性ガス融解-非分散型赤外線吸収法により、残留酸素量を評価した。
(保磁力の測定)
磁石粉末と、熱可塑性樹脂を混合した後、20kOeの磁場中で配向させ、保磁力測定用試料を作製した。
振動試料型磁力計(VSM)を用いて、各保磁力測定用試料の保磁力P1を測定した。
測定温度は、27℃とし、最大印加磁場は、90kOeとした。
以下の表2には、各磁石粉末1~3において得られた特性評価結果をまとめて示した。
Figure 2022152557000003

(磁石の特性評価)
磁石1~磁石14、および磁石21、磁石22および磁石25に対して、以下の評価を行った。
(保磁力の測定)
振動試料型磁力計(VSM)を用いて、各磁石の保磁力P2を測定した。
測定温度は、27℃とし、最大印加磁場は、90kOeとした。
また、得られた結果から、以下の式により、保磁力低下率Pを求めた:

保磁力低下率P(%)=(1-(磁石の保磁力P2/保磁力測定用試料の保磁力P1))×100 (2)式

ここで、(2)式の右辺の分子の「保磁力P2」の磁石に含まれる磁石粉末は、分母の「保磁力P1」を有する測定用試料に含まれる磁石粉末に対応する。すなわち、(2)式は、保磁力測定用試料が磁石粉末1を含む場合、磁石粉末1に対する磁石1の保磁力の低下率Pを表す。他の磁石についても同様である。
以下の表3には、各磁石における保磁力P2および保磁力低下率Pをまとめて示した。
Figure 2022152557000004

表3から、磁石21、磁石22および磁石25では、保磁力低下率Pが最小でも51%(磁石21)であり、焼結処理により、保磁力が大きく低下することがわかる。これに対して、磁石1~磁石14では、保磁力低下率Pは、いずれも46%以下となっており、焼結処理による保磁力の低下が抑制されていることがわかる。
このように、磁石粉末の温度および圧力プロファイルを最適化して、加圧焼結処理等を行うことにより、保磁力低下率Pを有意に抑制できることがわかった。

Claims (8)

  1. サマリウム-鉄-窒素(Sm-Fe-N)系磁石の製造方法であって、
    (1)Sm-Fe-N系の磁石粉末を準備する工程であって、
    前記磁石粉末は、残留酸素量が1質量%以下であり、アスペクト比が1以上2以下の粒子の累計分布が90%以上であり、ThZn17型結晶構造を有する、工程と、
    (2)前記磁石粉末を加圧焼結する工程であって、
    前記磁石粉末は、所定の時間、最大温度Tmaxに保持され、前記磁石粉末が前記最大温度Tmaxにある少なくとも一部の期間の間、1.0GPa~1.8GPaの範囲の最大圧力で加圧され、前記最大温度Tmaxは、400℃以上、600℃未満であり、前記所定の時間は、1分から10分の範囲である、工程と、
    を有し、
    前記磁石粉末が100℃未満、および600℃以上では、前記磁石粉末に実質的に圧力が印加されない、製造方法。
  2. 前記(1)の工程は、
    前記磁石粉末を湿式解砕する工程
    を有する、請求項1に記載の製造方法。
  3. さらに、前記(1)の工程の後、
    (3)100℃~400℃の範囲の温度域において、前記磁石粉末に磁場を印加する工程
    を有する、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記磁場は、10kOe以上である、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記(3)の工程では、0.1GPa~1.8GPaの範囲の成形圧力が印加される、請求項3または4に記載の製造方法。
  6. 前記(2)の工程は、前記(3)の工程の後に、前記(3)の工程で使用される装置と同一の装置内で連続的に実施される、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記磁石粉末に対して前記最大圧力の印加が開始される際の前記磁石粉末の温度は、前記最大温度Tmaxである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記磁石粉末に対して前記最大圧力の印加が開始される際の前記磁石粉末の温度は、前記最大温度Tmax未満である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の製造方法。
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