JP2022149739A - 延伸フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】斜め延伸されたフィルムに生じた弛みおよび/またはシワを低減すること。【解決手段】長尺状のフィルムの幅方向の左右端部をそれぞれ、左右のクリップによって把持すること、該左右のクリップを走行移動させて該フィルムを斜め延伸し、次いで、該左右のクリップから開放すること、および、該フィルムをロール搬送すること、を含む、延伸フィルムの製造方法であって、該ロール搬送が、該フィルムに傾斜ガイドロールを通過させることを含み、該傾斜ガイドロールが、該フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して傾斜して配置されている、延伸フィルムの製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法に関する。
液晶表示装置(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(OLED)等の画像表示装置において、表示特性の向上や反射防止を目的として円偏光板が用いられている。円偏光板は、代表的には、偏光子と位相差フィルム(代表的にはλ/4板)とが、偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなすようにして積層されている。従来、位相差フィルムは、代表的には、縦方向および/または横方向に一軸延伸または二軸延伸することにより作製されているので、その遅相軸は、多くの場合、長尺状のフィルム原反の横方向(幅方向)または縦方向(長尺方向)に発現する。結果として、円偏光板を作製するには、位相差フィルムを幅方向または長尺方向に対して45°の角度をなすように裁断し、1枚ずつ貼り合わせる必要があった。
また、円偏光板の広帯域性を確保するために、λ/4板とλ/2板の二枚の位相差フィルムを積層させる場合もある。その場合はλ/2板は偏光子の吸収軸に対して75°の角度をなすように積層し、λ/4板は偏光子の吸収軸に対して15°の角度をなすように積層する必要がある。この場合でも、円偏光板を作製する際には、位相差フィルムを幅方向または長尺方向に対して15°および75°の角度をなすように裁断し、1枚ずつ貼り合わせる必要があった。
さらに別の実施形態においては、ノートPCからの光が、キーボード等に映り込むのを回避するために、偏光板からでた直線偏光の向きを90°回転させる目的で、偏光板の視認側にλ/2板を用いることがある。この場合でも、位相差フィルムを幅方向または長尺方向に対して45°の角度をなすように裁断し、1枚ずつ貼り合わせる必要があった。
このような問題を解決するために、長尺状のフィルムの幅方向の左右端部をそれぞれ、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型の左右のクリップによって把持し、該左右のクリップの少なくとも一方のクリップピッチを変化させて、長尺方向に対して斜め方向に延伸(以下、「斜め延伸」とも称する)することにより、位相差フィルムの遅相軸を斜め方向に発現させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、このような技術で得られた斜め延伸フィルムにおいては、弛み(たるみ)やシワが生じる場合がある。
特許第4845619号
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、斜め延伸されたフィルムに生じた弛みおよび/またはシワを低減することにある。
本発明の1つの局面によれば、長尺状のフィルムの幅方向の左右端部をそれぞれ、左右のクリップによって把持すること、該左右のクリップを走行移動させて該フィルムを斜め延伸し、次いで、該左右のクリップから開放すること、および、該フィルムをロール搬送すること、を含む、延伸フィルムの製造方法であって、該ロール搬送が、該フィルムに傾斜ガイドロールを通過させることを含み、該傾斜ガイドロールが、該フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して傾斜して配置されている、延伸フィルムの製造方法が提供される。
1つの実施形態において、上記フィルムが、上記クリップからの開放後120秒以内に上記傾斜ガイドロールを通過する。
1つの実施形態において、ロール搬送が、上記フィルムに搬送方向下流に向かって連続してこの順に設けられたガイドロールXとガイドロールYとを通過させることを含み、該ガイドロールYが、該ガイドロールXよりも下方に配置され、該ガイドロールXが、上記傾斜ガイドロールであり、上記フィルムの弛まない側の端部が弛む側の端部よりも2mm~80mm下方に位置するように傾斜して配置されている。
1つの実施形態において、上記ロール搬送が、上記フィルムに搬送方向下流に向かって連続してこの順に設けられたガイドロールXとガイドロールYとを通過させることを含み、該ガイドロールYが、該ガイドロールXよりも上方に配置され、該ガイドロールXが、上記傾斜ガイドロールであり、上記フィルムの弛まない側の端部が弛む側の端部よりも2mm~80mm上方に位置するように傾斜して配置されている。
1つの実施形態において、上記クリップの開放地点から上記傾斜ガイドロールまでの上記フィルムの左右端部の搬送経路長が、同じである。
1つの実施形態において、上記傾斜ガイドロールが、その回転軸方向が該フィルムの搬送方向と略直交となるように配置されている。
1つの実施形態において、上記クリップが、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型のクリップであり、上記フィルムの左端部を把持する該クリップおよび右端部を把持する該クリップの少なくとも一方のクリップピッチを変化させながら走行移動させて、上記フィルムを斜め方向に延伸する。
1つの実施形態において、上記フィルムの左端部を把持するクリップと右端部を把持するクリップとを等速で走行移動させながら、上記フィルムの搬送方向を途中で変えることによって、上記フィルムを斜め方向に延伸する。
本発明の別の局面によれば、上記製造方法によって長尺状の延伸フィルムを得ること、および、長尺状の光学フィルムと該長尺状の延伸フィルムとを搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせることを含む、光学積層体の製造方法が提供される。
1つの実施形態において、上記光学フィルムが、偏光板であり、上記延伸フィルムが、λ/4板またはλ/2板である。
本発明の延伸フィルムの製造方法においては、斜め延伸されたフィルムをロール搬送する際に、水平面に対して傾斜配置されたガイドロールを通過させる。これにより、フィルムの幅方向の左右端部の搬送経路長(パス長)が調整される結果、弛みおよび/またはシワが低減された長尺状の斜め延伸フィルムが得られ得る。
本発明の延伸フィルムの製造方法に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。 本発明の延伸フィルムの製造方法に用いられ得る延伸装置の別の一例の全体構成を説明する概略平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、ロール搬送の一例を説明する概略平面図および概略側面図である。 (a)は、従来のロール搬送におけるガイドロールの配置を説明する概略図であり、(b)は、図2(b)に示す矢印III側から見た場合の傾斜ガイドロールの傾斜を説明する概略図である。 ロール搬送の別の例を説明する概略側面図である。 フィルムと傾斜ガイドロールとの抱き角度を説明する概略図である。 本発明の製造方法により得られる位相差フィルムを用いた円偏光板の概略断面図である。 弛み量の測定方法を説明する概略図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、本明細書において、「縦方向のクリップピッチ」とは、縦方向に隣接するクリップの走行方向における中心間距離を意味する。また、長尺状のフィルムの幅方向の左右関係は、特段の記載がない限り、該フィルムの搬送方向に向かっての左右関係を意味する。
A.延伸フィルムの製造方法
本発明の実施形態による延伸フィルムの製造方法は、長尺状のフィルムの幅方向の左右端部をそれぞれ、左右のクリップによって把持すること、該左右のクリップを走行移動させて該フィルムを斜め延伸し、次いで、該左右のクリップから開放すること、および、該フィルムをロール搬送すること、を含み、該ロール搬送が、該フィルムに傾斜ガイドロールを通過させることを含み、該傾斜ガイドロールが、該フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して傾斜して配置されている。代表的には、本発明の実施形態による延伸フィルムの製造方法は、予熱工程をさらに含む。具体的には、左右のクリップによって把持されたフィルムは、予熱され、その後、斜め延伸に供される。
上記左右のクリップの走行移動によってフィルムを斜め延伸する方法としては、フィルムの左右端部を互いに異なる延伸倍率で延伸可能(結果として、長尺方向に対して斜め方向に延伸可能)である任意の適切な方法が用いられ得る。例えば、フィルムの左端部を把持するクリップと右端部を把持するクリップとを互いに異なる速度で走行移動させて斜め延伸する方法、フィルムの左端部を把持するクリップと右端部を把持するクリップとに互いに異なる距離を走行移動させて、斜め延伸する方法が挙げられる。前者の斜め延伸の1つの実施形態においては、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型のクリップを用いて、フィルムの左端部を把持する左クリップおよび右端部を把持する右クリップの少なくとも一方の該クリップピッチを変化させながらクリップを走行移動させることによって、フィルムを斜め方向に延伸することができる。後者の斜め延伸の1つの実施形態においては、フィルムの左端部を把持する左クリップと右端部を把持する右クリップとを等速で走行移動させながら、フィルムの搬送方向を途中で変えること(結果として、左右端部の搬送経路長を異ならせること)によってフィルムを斜め方向に延伸することができる。なお、上記斜め延伸によって得られる延伸フィルムにおいては、斜め延伸時にフィルムの左右端部の延伸プロセス(延伸または収縮のタイミング、回数、順序、熱履歴等)が互いに異なる結果、クリップ開放後の残留応力に起因する両端部における変形量が不均一になることから、いずれか一方の端部に弛みが生じ得る。1つの実施形態において、斜め延伸フィルムにおいては、斜め延伸の際の延伸倍率が小さい側が弛む側であり得る。また、上記斜め延伸フィルムは、好ましくはλ/4板またはλ/2板である。
図1Aは、上記前者の斜め延伸に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。延伸装置100aは、平面視で、左右両側に、フィルム把持用の多数のクリップ20を有する無端ループ10Lと無端ループ10Rとを左右対称に有する。なお、本明細書においては、フィルムの入口側から見て左側の無端ループを左側の無端ループ10L、右側の無端ループを右側の無端ループ10Rと称する。左右の無端ループ10L、10Rのクリップ20は、それぞれ、基準レール30に案内されてループ状に巡回移動する。左側の無端ループ10Lのクリップ20は反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ10Rのクリップ20は時計廻り方向に巡回移動する。延伸装置においては、シートの入口側から出口側へ向けて、把持ゾーンA、予熱ゾーンB、延伸ゾーンCおよび開放ゾーンDが順に設けられている。これらのそれぞれのゾーンは、延伸対象となるフィルムが実質的に把持、予熱、斜め延伸、および開放されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区画を意味するものではない。また、図1Aの延伸装置におけるそれぞれのゾーンの長さの比率は、実際の長さの比率と異なることに留意されたい。
図1Aでは、図示されていないが、延伸ゾーンCと開放ゾーンDとの間には、必要に応じて任意の適切な処理をするためのゾーンが設けられてもよい。このような処理としては、横収縮処理等が挙げられる。また、同様に図示されていないが、上記延伸装置は、代表的には、予熱ゾーンBから開放ゾーンDまでの各ゾーンを加熱環境とするための加熱装置(例えば、熱風式、近赤外式、遠赤外式等の各種オーブン)を備えている。1つの実施形態において、予熱、斜め延伸およびクリップからの開放はそれぞれ、所定の温度に設定されたオーブン内で行われ得る。
上記延伸装置100aの把持ゾーンAおよび予熱ゾーンBでは、左右の無端ループ10L、10Rは、延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。延伸ゾーンCでは、予熱ゾーンBの側から開放ゾーンDに向かうに従って左右の無端ループ10L、10Rの離間距離が上記フィルムの延伸後の幅に対応するまで徐々に拡大する構成とされている。開放ゾーンDでは、左右の無端ループ10L、10Rは、上記フィルムの延伸後の幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。ただし、左右の無端ループ10L、10Rの構成は上記図示例に限定されない。例えば、左右の無端ループ10L、10Rは、把持ゾーンAから開放ゾーンDまで延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されていてもよい。
左側の無端ループ10Lのクリップ(左側のクリップ)20および右側の無端ループ10Rのクリップ(右側のクリップ)20は、それぞれ独立して巡回移動し得る。例えば、左側の無端ループ10Lの駆動用スプロケット11、12が電動モータ13、14によって反時計廻り方向に回転駆動され、右側の無端ループ10Rの駆動用スプロケット11、12が電動モータ13、14によって時計廻り方向に回転駆動される。その結果、これら駆動用スプロケット11、12に係合している駆動ローラ(図示せず)のクリップ担持部材(図示せず)に走行力が与えられる。これにより、左側の無端ループ10Lは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ10Rは時計廻り方向に巡回移動する。左側の電動モータおよび右側の電動モータを、それぞれ独立して駆動させることにより、左側の無端ループ10Lおよび右側の無端ループ10Rをそれぞれ独立して巡回移動させることができる。
さらに、左側の無端ループ10Lのクリップ(左側のクリップ)20および右側の無端ループ10Rのクリップ(右側のクリップ)20は、それぞれ可変ピッチ型である。すなわち、左右のクリップ20、20は、それぞれ独立して、移動に伴って縦方向のクリップピッチが変化し得る。可変ピッチ型の構成は、パンタグラフ方式、リニアモーター方式、モーター・チェーン方式等の駆動方式を採用することにより実現され得る。例えば、特許文献1、特開2008-44339号公報等には、パンタグラフ方式のリンク機構を用いたテンター式同時二軸延伸装置が詳細に説明されている。
図1Bは、上記後者の斜め延伸に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。延伸装置100bは、平面視で、左右両側に、フィルム把持用の多数のクリップ20を有するループ状の無端ループ10Lと無端ループ10Rとを有する。左右の無端ループ10L、10Rのクリップ20は、それぞれ、基準レール40に案内されてループ状に巡回移動する(図示例では、無端ループ10Lと10Rの一部が省略されている)。左側の無端ループ10Lのクリップ20は反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ10Rのクリップ20は時計廻り方向に巡回移動する。延伸装置においては、シートの入口側から出口側へ向けて、把持ゾーンA、予熱ゾーンB、延伸ゾーンCおよび開放ゾーンDが順に設けられている。これらのそれぞれのゾーンは、延伸対象となるフィルムが実質的に把持、予熱、斜め延伸、および開放されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区画を意味するものではない。また、図1Bの延伸装置におけるそれぞれのゾーンの長さの比率は、実際の長さの比率と異なることに留意されたい。
図1Bでは、図示されていないが、延伸ゾーンCと開放ゾーンDとの間には、必要に応じて任意の適切な処理をするためのゾーンが設けられてもよい。このような処理としては、横延伸処理等、横収縮処理が挙げられる。また、同様に図示されていないが、上記延伸装置は、代表的には、予熱ゾーンBから開放ゾーンDまでの各ゾーンを加熱環境とするための加熱装置(例えば、熱風式、近赤外式、遠赤外式等の各種オーブン)を備えている。1つの実施形態において、予熱、斜め延伸およびクリップからの開放はそれぞれ、所定の温度に設定されたオーブン内で行われ得る。
上記延伸装置100bの把持ゾーンAおよび予熱ゾーンBでは、左右の無端ループ10L、10Rは、延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。延伸ゾーンCでは、左の無端ループ10Lと右の無端ループ10Rとが左右非対称な方向に伸びており、これにより、フィルムの搬送方向が変化するとともに、予熱ゾーンBの側から開放ゾーンDに向かうに従って左右の無端ループ10L、10Rの離間距離が上記フィルムの延伸後の幅に対応するまで徐々に拡大する構成とされている。開放ゾーンDでは、左右の無端ループ10L、10Rは、上記フィルムの延伸後の幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。ただし、左右の無端ループ10L、10Rの構成は上記図示例に限定されない。
左側の無端ループ10Lのクリップ(左側のクリップ)20および右側の無端ループ10Rのクリップ(右側のクリップ)20は、それぞれ独立して巡回移動し得る。例えば、図1Aに示す延伸装置と同様に、左側の無端ループ10Lの駆動用スプロケット11が電動モータ13によって反時計廻り方向に回転駆動され、右側の無端ループ10Rの駆動用スプロケット11が電動モータ13によって時計廻り方向に回転駆動される。代表的には、左側のクリップ20および右側のクリップ20は、等速で走行移動し、縦方向のクリップピッチは一定に保たれ得る。なお、一対の左右のクリップの走行速度の差が1%以下である場合に両者の走行速度は等速であるということができ、当該走行速度の差は、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下である。
上記のような延伸装置を用いてフィルムの斜め延伸を行うことにより、斜め延伸フィルム、例えば、斜め方向に遅相軸を有する位相差フィルムが作製され得る。以下、上記延伸フィルムの製造方法の各工程について詳細に説明する。
A-1.クリップによるフィルムの把持
把持ゾーンA(延伸装置100aまたは100bのフィルム取り込みの入り口)においては、左右の無端ループ10L、10Rのクリップ20によって、延伸対象となるフィルムの両端部が互いに等しい一定のクリップピッチ、あるいは、互いに異なるクリップピッチで把持される。左右の無端ループ10L、10Rのクリップ20の移動(実質的には、基準レールに案内された各クリップ担持部材の移動)により、当該フィルムが予熱ゾーンBに送られる。
A-2.予熱
予熱ゾーンBにおいては、左右の無端ループ10L、10Rは、上記のとおり延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されているので、基本的には横延伸も縦延伸も行わず、フィルムが加熱される。ただし、予熱によりフィルムのたわみが起こり、オーブン内のノズルに接触するなどの不具合を回避するために、わずかに左右クリップ間の距離(幅方向の距離)を広げてもよい。
予熱においては、フィルムを温度T1(℃)まで加熱する。温度T1は、フィルムのガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、より好ましくはTg+2℃以上、さらに好ましくはTg+5℃以上である。一方、加熱温度T1は、好ましくはTg+40℃以下、より好ましくはTg+30℃以下である。用いるフィルムにより異なるが、温度T1は、例えば70℃~190℃であり、好ましくは80℃~180℃である。
上記温度T1までの昇温時間および温度T1での保持時間は、フィルムの構成材料や製造条件(例えば、フィルムの搬送速度)に応じて適切に設定され得る。これらの昇温時間および保持時間は、クリップ20の移動速度、予熱ゾーンの長さ、予熱ゾーンの温度等を調整することにより制御され得る。
A-3.斜め延伸
A-3-1.可変ピッチ型のクリップを用いた斜め延伸
延伸装置100aの延伸ゾーンCにおいては、左右のクリップ20を、その少なくとも一方の縦方向のクリップピッチを変化させながら走行移動させて、フィルムを斜め延伸する。より具体的には、左右のクリップの当該クリップピッチをそれぞれ異なる位置で増大または縮小させること、それぞれ異なる変化速度で左右のクリップの当該クリップピッチを変化(増大および/または縮小)させること等によって、フィルムを斜め延伸する。このようにクリップピッチを変化させながら左右のクリップを走行移動させる結果、延伸ゾーンに同時に移行した一対の左右のクリップの内、一方のクリップが他方のクリップに先行して延伸ゾーンの終端に到達する。このような斜め延伸によれば、当該先行するクリップ側の端部が後行するクリップ側の端部よりも高い延伸倍率で延伸されることになり、その結果として、長尺フィルムの所望の方向(例えば、長手方向に対して45°の方向)に遅相軸を発現させることができる。
斜め延伸は、横延伸を含んでもよい。この場合、斜め延伸は、例えば図1Aに示す構成のように、左右のクリップ間の距離(幅方向の距離)を拡大させながら行われ得る。あるいは、図1Aに示す構成とは異なり、左右のクリップ間の距離を維持したまま行われ得る。
斜め延伸が横延伸を含む場合、横方向(TD)の延伸倍率(フィルムの初期幅Winitialに対する斜め延伸後のフィルムの幅Wfinalの比(Wfinal/Winitial)は、好ましくは1.05~6.00であり、より好ましくは1.10~5.00である。
1つの実施形態において、斜め延伸は、上記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチが増大または減少し始める位置と他方のクリップのクリップピッチが増大または減少し始める位置とを縦方向における異なる位置とした状態で、それぞれのクリップのクリップピッチを所定のピッチまで増大または減少することによって行われ得る。当該実施形態の斜め延伸については、例えば、特許文献1、特開2014-238524号公報等の記載を参照することができる。
別の実施形態において、斜め延伸は、上記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを固定したまま、他方のクリップのクリップピッチを所定のピッチまで増大または減少させた後、当初のクリップピッチまで戻すことによって行われ得る。当該実施形態の斜め延伸については、例えば、特開2013-54338号公報、特開2014-194482号公報等の記載を参照することができる。
さらに別の実施形態において、斜め延伸は、(i)上記左右のクリップのうちの一方のクリップのクリップピッチを増大させつつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させること、および、(ii)該減少したクリップピッチと該増大したクリップピッチとが所定の等しいピッチとなるように、それぞれのクリップのクリップピッチを変化させることによって行われ得る。当該実施形態の斜め延伸については、例えば、特開2014-194484号公報等の記載を参照することができる。当該実施形態の斜め延伸は、左右のクリップ間の距離を拡大させながら、一方のクリップのクリップピッチを増大させつつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させて、該フィルムを斜め延伸すること(第1の斜め延伸工程)、および、該左右のクリップ間の距離を拡大させながら、左右のクリップのクリップピッチが等しくなるように該一方のクリップのクリップピッチを維持または減少させ、かつ、該他方のクリップのクリップピッチを増大させて、該フィルムを斜め延伸すること(第2の斜め延伸工程)を含み得る。
上記第1の斜め延伸工程においては、フィルムの一方の端部を長尺方向に伸長させつつ、他方の端部を長尺方向に収縮させながら斜め延伸を行うことにより、所望の方向(例えば、長尺方向に対して45°の方向)に高い一軸性および面内配向性で遅相軸を発現させることができる。また、第2の斜め延伸工程においては、左右のクリップピッチの差を縮小しながら斜め延伸を行うことにより、余分な応力を緩和しつつ、斜め方向に十分に延伸することができる。
上記3つの実施形態の斜め延伸において、左右のクリップの移動速度が等しくなった状態でフィルムをクリップから開放することができるので、左右のクリップの開放時にフィルムの搬送速度等のバラつきが生じ難く、その後のフィルムの巻き取りが好適に行われ得る。
A-3-2.ピッチ一定型のクリップを用いた斜め延伸
延伸装置100bの延伸ゾーンCにおいては、左の無端ループ10Lと右の無端ループ10Rとが非対称な方向に伸びている結果、フィルムの搬送方向が変化するように(具体的には、予熱ゾーンBにおけるフィルムの搬送方向(矢印Bの延びる方向)と解放ゾーンDにおけるフィルムの搬送方向(矢印Dの延びる方向)とが非平行となるように)構成されている。このような構成に起因して、斜め延伸ゾーンCにおける左右の無端ループ10L、Rの長さ(換言すると、斜め延伸ゾーンCにおける左右のクリップの走行距離)が異なる。その結果、等速で走行移動する一対の左右のクリップは、上記走行距離が短い方のクリップが先行走行することになり(図1Bでは、左のクリップが先行走行する)、フィルムが斜め方向に延伸される。当該実施形態の斜め延伸については、例えば、特開2004-226686号公報、WO2007/111313等の記載を参照することができる。
斜め延伸は、代表的には、温度T2で行われ得る。温度T2は、フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg-20℃~Tg+30℃であることが好ましく、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+20℃、特に好ましくはTg程度である。用いるフィルムにより異なるが、温度T2は、例えば70℃~180℃であり、好ましくは80℃~170℃である。上記温度T1と温度T2との差(T1-T2)は、好ましくは±2℃以上であり、より好ましくは±5℃以上である。1つの実施形態においては、T1>T2であり、したがって、予熱ゾーンで温度T1まで加熱されたフィルムは温度T2まで冷却され得る。
上述の通り、斜め延伸後に横収縮処理が行われてもよい。斜め延伸後の当該処理については、特開2014-194483号公報の0029~0032段落を参照することができる。
A-4.クリップの開放
開放ゾーンDの任意の位置において、上記フィルムが、クリップから開放される。開放ゾーンDにおいては、通常、横延伸も縦延伸も行われず、必要に応じて、フィルムを熱処理して延伸状態を固定(熱固定)し、および/または、Tg以下まで冷却し、次いで、フィルムをクリップから開放する。なお、熱固定する際には、縦方向のクリップピッチを減少させ、これにより、応力を緩和してもよい。
上記熱処理は、代表的には、温度T3で行われ得る。温度T3は、延伸されるフィルムによって異なり、T2≧T3の場合も、T2<T3の場合もあり得る。一般的に、フィルムが非晶性材料である場合はT2≧T3であり、結晶性材料である場合はT2<T3にすることで結晶化処理を行う場合もある。T2≧T3の場合、温度T2とT3の差(T2-T3)は好ましくは0℃~50℃である。熱処理時間は、代表的には5秒~10分である。
1つの実施形態において、開放ゾーンDは、加熱環境とされている。本実施形態において、上記フィルムは、加熱環境下でクリップから開放され、開放ゾーンの終点を通過するまで加熱環境下で保持される。必要に応じ、フィルムを熱処理して延伸状態を固定(熱固定)した後にクリップを開放してもよい。
上記クリップから開放される際、および、その後、延伸フィルムが保持される間の雰囲気温度(例えば、オーブン内でのクリップの開放時およびその後、オーブン出口から送り出されるまでの雰囲気温度)は、例えばTg-20℃~Tg℃であり、好ましくはTg-15℃~Tg℃であり、より好ましくはTg-10℃~Tg-3℃である。上記クリップからの開放後、所定の雰囲気温度でフィルムを加熱状態に保つことにより、その後の傾斜ロールを用いた弛みの低減が好適に行われ得る。
上記クリップからの開放後、延伸フィルムが上記加熱環境で保持される時間(例えば、オーブン内でのクリップの開放後、オーブン出口から送り出されるまでの時間)は、好ましくは1秒以上であり、より好ましくは2秒以上であり、さらに好ましくは3秒以上である。当該時間の上限は、特に限定されないが、例えば15秒、好ましくは10秒とすることができる。上記クリップからの開放後、所定の時間以上フィルムを加熱状態に保つことにより、その後の傾斜ロールを用いた弛みの低減が好適に行われ得る。
A-5.ロール搬送
ロール搬送は、クリップから開放されたフィルムに、該フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して角度θ1をなすように傾斜して配置されている傾斜ガイドロールを通過させることを含む。このように傾斜して配置された傾斜ガイドロールを通過することにより、フィルムの弛む側に張力が付与されて全体的に平坦化することから、弛みおよび/またはシワが低減された延伸フィルムが得られ得る。また、水平面内でガイドロールを傾けることによっても搬送距離を変えることが可能であるが、本発明の実施形態によれば、傾斜ガイドロールの回転軸方向をフィルムの搬送方向に対して略直交にできることから、搬送安定性に優れるという利点がある。なお、本明細書において、ガイドロールとは、フィルムの搬送経路上に、フィルムに接して配置される回転自在なロールであり、駆動機構を備えていてもよく、駆動機構を備えていなくてもよい。ガイドロールは、サクションロール、ニップロール等の任意の形態であり得る。なお、本明細書において、略直交は、89.7°~90.3°の範囲を含み、好ましくは89.9°~90.1°の範囲を含み、より好ましくは90.0°である。
傾斜ガイドロールは、本発明の効果が得られる限りにおいて、ロール搬送の任意の位置に設けられ得る。1つの実施形態において、傾斜ロールは延伸装置の出口直後に設けられる。クリップから開放された直後のフィルムが傾斜ガイドロールを通過することにより、弛みおよび/またはシワ低減効果が好適に得られ得る。具体的には、フィルムがクリップから開放されてから傾斜ガイドロールを通過するまでの時間は、例えば120秒以下、好ましくは5秒~60秒である。
傾斜ガイドロールは、加熱環境下に配置されてもよく、非加熱環境下に配置されてもよい。好ましくは、傾斜ガイドロールは非加熱環境下に配置され、上記ロール搬送は、非加熱環境下で行われる。傾斜ガイドロールを非加熱環境下に配置することにより、後述するフィルムの抱き角度を容易に実現することができ、キズの発生を防止しつつ、弛みおよび/またはシワを低減することができる。非加熱環境の雰囲気温度は、例えば15℃~40℃程度、また例えば20℃~30℃程度であり得る。なお、加熱環境に配置される場合の雰囲気温度は、上記延伸装置の開放ゾーンにおける雰囲気温度と同程度とすることができ、この場合、傾斜ガイドロールは、開放ゾーンD内に配置され得る。
1つの実施形態において、ロール搬送は、傾斜ガイドロールを含む複数のガイドロールを用いて行われ得る。ロール搬送において、フィルムが通過するガイドロールの総数(傾斜ガイドロールを含む)は、例えば1~12、好ましくは2~10、より好ましくは3~8であり得る。代表的には、傾斜ガイドロール以外のガイドロールは、回転軸方向が水平方向であり、かつ、回転軸方向とフィルムの搬送方向とが略直交となるように配置される(以下、傾斜ガイドロール以外のガイドロールを「水平ガイドロール」と称する場合がある)。好ましくは、ロール搬送において、傾斜ガイドロールは、フィルムが延伸装置から送り出されて最初に通過する1つ目のガイドロールである。また、傾斜ガイドロールの次に配置されるガイドロールは、傾斜ガイドロールよりも上方または下方に配置される。傾斜ガイドロールとその次のガイドロールとを異なる高さに配置することにより、これら2つのガイドロール間の搬送経路長をフィルムの左右端部で異なる距離にすることが容易である。
ロール搬送は、クリップから開放後のフィルムに張力を付与しながら行うことが好ましい。傾斜ガイドロールを用いた弛みの矯正に加えてフィルム全体に張力を付与することにより、より効果的に弛みおよび/またはシワを低減することができる。フィルムに付与される張力は、例えば100N/m以上であり、好ましくは200N/m以上、より好ましくは250N/m~500N/mである。張力の付与は、例えば、搬送ロール間等においてフィルムにかかる張力を測定し、該張力が所望の値となるようにガイドロールの回転速度等を制御することによって行われ得る。
張力の付与は、クリップ開放後から任意のガイドロールまでの間(例えば、クリップの開放後から傾斜ガイドロールより下流のガイドロールまでの間)において行われ得る。
張力を付与する時間は、フィルムの形成材料、弛み量等に応じて適切に設定され得る。該時間は、例えば、5秒~60秒であり得る。
図2(a)および図2(b)はそれぞれ、上記ロール搬送の一例を説明する概略平面図および概略側面図である。また、図3(a)は、従来のロール搬送におけるガイドロールの配置を説明する概略図であり、図3(b)は、図2(b)に示す矢印III側から見た場合の傾斜ガイドロールの傾斜を説明する概略図である。図示例のロール搬送においては、延伸装置100から送り出されたフィルム1を、4つのガイドロール(傾斜ガイドロール52、第1の水平ガイドロール54、第2の水平ガイドロール56、第3の水平ガイドロール58)を通過させて搬送し、巻取り部60で巻き取っている。
傾斜ガイドロール52、第1の水平ガイドロール54、第2の水平ガイドロール56および第3の水平ガイドロール58はそれぞれ、回転軸方向a1、a2、a3およびa4がフィルム1の搬送方向Xと略直交となるように配置されている。
図3(a)に示すように、従来のロール搬送においては、ガイドロール50は、フィルム1の左右端部が同じ高さに位置するように配置される。これにより、幅方向が水平面Hと平行な状態でフィルム1を搬送することができ、結果として、フィルム1の左右端部の搬送経路長は同じ長さとなる。これに対し、図3(b)に示すロール搬送においては、傾斜ガイドロール52は、フィルム1の弛む側の端部(図示例では矢印III側から見て右端部)b1が弛まない側の端部(図示例では矢印III側から見て左端部)b2よりも上方に位置するように水平面Hに対して傾斜して配置され、これにより、弛む側の端部b1の搬送経路長を弛まない側の端部b2の搬送経路長よりも長くする。なお、弛む側の端部の搬送経路長を弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くできる限りにおいて傾斜方向は制限されない。よって、例えば、図4に示されるように、第1の水平ガイドロール54が傾斜ガイドロール52よりも上方に配置されている場合、傾斜ガイドロール52は、フィルム1の弛む側の端部が弛まない側の端部よりも下方に位置するように傾斜して配置され得る。
1つの実施形態において、傾斜ガイドロールは、クリップの開放地点から傾斜ガイドロールまでのフィルムの左右端部の搬送経路長が等距離となるように配置される。具体的には、水平面(例えば、左右のクリップの開放地点の高さにおける水平面)Hに対するフィルムの左右端部の距離D1、D2が等距離となるように、傾斜ガイドロールをその幅方向中央cを中心として傾斜させる。このような構成にすることにより、両端部のグリップ力を均等にでき、フィルムがロール上で滑り難いことから、搬送性が安定しやすいという利点がある。
傾斜ガイドロールの傾け量は、所望される弛みの低減量等に応じて適切に設定され得る。例えば、傾斜ガイドロール52は、フィルム1の弛む側の端部b1と弛まない側の端部b2との高低差Yが、2mm~80mm、好ましくは2mm~70mm、より好ましくは2mm~60mmとなるように、傾斜して配置され得る。このように傾斜したガイドロール52をフィルムが通過することにより、目的の面内位相差および軸角度を維持しつつ、弛み低減効果が好適に得られ得る。1つの実施形態において、水平面(例えば、左右のクリップの開放地点の高さにおける水平面)Hと傾斜ガイドロール52上におけるフィルム1の弛む側の端部b1または弛まない側の端部b2との距離D1またはD2はそれぞれ、例えば1mm~40mm、好ましくは1mm~35mm、より好ましくは1mm~30mmであり得る。また、本実施形態において、傾斜角度θは、例えば0.1°~10°、好ましくは0.1°~7°、より好ましくは0.1°~5°であり得る。
また例えば、傾斜ガイドロール52は、フィルム1の弛まない側の端部b1と弛む側の端部b2との高低差Yが、例えば2mm~40mm、好ましくは2mm~35mm、より好ましくは2mm~30mmとなるように、傾斜して配置され得る。このように傾斜したガイドロール52を通過させることにより、シワ低減効果が好適に得られ、結果として弛みとシワの両方が低減された延伸フィルムが得られ得る。1つの実施形態において、水平面(例えば、左右のクリップの開放地点の高さにおける水平面)Hと傾斜ガイドロール52上におけるフィルム1の弛まない側の端部b1または弛む側の端部b2との距離D1またはD2はそれぞれ、例えば1mm~20mm、好ましくは1mm~18mm、より好ましくは1mm~15mmであり得る。また、本実施形態において、傾斜角度θは、例えば0.1°~5°、好ましくは0.1°~3.5°、より好ましくは0.1°~2.5°であり得る。
フィルムと傾斜ガイドロールとの抱き角度(図5の角度θ2)は、好ましくは45°~135°、より好ましくは60°~120°、さらに好ましくは70°~100°である。抱き角度が当該範囲内であると、傾斜ガイドロールにフィルムが抱かれて、片側に選択的に張力を付与することができる。また、張力付与時にフィルムが滑らず、キズが入りにくいという効果が得られ得る。
ロール搬送されたフィルム1は、巻取り部60で巻取られてフィルムロールを形成し得る。あるいは、図示例とは異なり、フィルムは巻き取られることなく、他の長尺状の光学フィルムと搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせられて光学積層体を構成し得る。
1つの実施形態において、クリップから開放され、延伸装置から送り出されたフィルムを水平ガイドロールのみを用いてロール搬送しながら、その弛み量を測定し、所定量以上の弛み量が検出された場合に、少なくとも1つの水平ガイドロール(好ましくは最初の水平ガイドロール)を垂直方向に傾斜させて傾斜ガイドロールとしてロール搬送を行うことにより、当該弛み量を低減することができる。
A-6.弛み量の検出
弛み量は、例えば、搬送ロール間において検出され得る。具体的には、弛み量は、搬送ロール間の中間点において、フィルムの幅方向における位置(搬送高さ)の差として検出され得る。
上記検出時における搬送ロール間距離は、特に限定されないが、例えば500mm~2000mmであり、好ましくは700mm~1500mmとすることができる。
上記検出時におけるフィルム張力は、特に限定されないが、例えば50N/m~400N/mであり、好ましくは100N/m~200N/mとすることができる。搬送張力が高すぎると、搬送中のフィルムが弾性変形し、弛みが検出し難くなる場合がある。一方、搬送張力が低すぎると、張力そのものが安定せず、弛みの測定値が安定しない場合がある。
上記検出は、非加熱環境下で行われ得る。弛み量を検出する際の雰囲気温度は、例えば15℃~40℃程度、また例えば20℃~30℃程度であってよい。
1つの実施形態においては、クリップから開放された延伸フィルムの幅方向の左右端部を切断除去した後に、弛み量の検出を行う。両端部を除去した状態で弛み量の検出を行うことにより、より正確な検出結果が得られ得る。
切断除去される端部の幅はそれぞれ独立して、例えば20mm~600mm、好ましくは100mm~500mmであり得る。端部の切断除去は、通常のスリット加工によって行われ得る。
本発明の延伸フィルムの製造方法によって得られる弛み低減量(傾斜ガイドロールを用いてロール搬送されていないフィルムの弛み量-傾斜ガイドロールを用いてロール搬送されたフィルムの弛み量:ただし、ロール間距離1000mmで測定した弛み量)は、例えば3mm以上、好ましくは5mm以上、より好ましくは8mm以上、さらに好ましくは10mm以上であり得る。また、上記傾斜ガイドロールを用いたロール搬送後のフィルムに残存し得る弛み量は、例えば15mm未満、好ましくは10mm以下、より好ましくは8mm以下、さらに好ましくは5mm以下、さらにより好ましくは3mm未満であり得る。
B.延伸対象のフィルム
本発明の製造方法においては、任意の適切なフィルムを用いることができる。例えば、位相差フィルムとして適用可能な樹脂フィルムが挙げられる。このようなフィルムを構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、シクロオレフィン樹脂である。これらの樹脂であれば、いわゆる逆分散の波長依存性を示す位相差フィルムが得られ得るからである。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、所望の特性に応じて組み合わせて用いてもよい。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、任意の適切なポリカーボネート系樹脂が用いられる。例えば、ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含むポリカーボネート樹脂が好ましい。ジヒドロキシ化合物の具体例としては、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-エチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-n-プロピルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-n-ブチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-sec-ブチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-tert-ブチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フェニルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-イソブチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-tert-ブチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-フェニルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3,5-ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-tert-ブチル-6-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレン等が挙げられる。ポリカーボネート樹脂は、上記ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位の他に、イソソルビド、イソマンニド、イソイデット、スピログリコール、ジオキサングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、ポリエチレングリコール(PEG)、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、トリシクロデカンジメタノール(TCDDM)、ビスフェノール類などのジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。
上記のようなポリカーボネート系樹脂の詳細は、例えば特開2012-67300号公報および特許第3325560号に記載されている。当該特許文献の記載は、本明細書に参考として援用される。
ポリカーボネート系樹脂のガラス転移温度は、110℃以上250℃以下であることが好ましく、より好ましくは120℃以上230℃以下である。ガラス転移温度が過度に低いと耐熱性が悪くなる傾向にあり、フィルム成形後に寸法変化を起こす可能性がある。ガラス転移温度が過度に高いと、フィルム成形時の成形安定性が悪くなる場合があり、また、フィルムの透明性を損なう場合がある。なお、ガラス転移温度は、JIS K 7121(1987)に準じて求められる。
上記ポリビニルアセタール系樹脂としては、任意の適切なポリビニルアセタール系樹脂を用いることができる。代表的には、ポリビニルアセタール系樹脂は、少なくとも2種類のアルデヒド化合物及び/又はケトン化合物と、ポリビニルアルコール系樹脂とを縮合反応させて得ることができる。ポリビニルアセタール系樹脂の具体例および詳細な製造方法は、例えば、特開2007-161994号公報に記載されている。当該記載は、本明細書に参考として援用される。
上記延伸対象のフィルムを延伸して得られる延伸フィルム(位相差フィルム)は、好ましくは、屈折率特性がnx>nyの関係を示す。1つの実施形態において、位相差フィルムは、好ましくはλ/4板として機能し得る。本実施形態において、位相差フィルム(λ/4板)の面内位相差Re(550)は、好ましくは100nm~180nm、より好ましくは135nm~155nmである。別の実施形態において、位相差フィルムは、好ましくはλ/2板として機能し得る。本実施形態において、位相差フィルム(λ/2板)の面内位相差Re(550)は、好ましくは230nm~310nm、より好ましくは250nm~290nmである。なお、本明細書において、nxは面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、nyは面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、nzは厚み方向の屈折率である。また、Re(λ)は、23℃における波長λnmの光で測定したフィルムの面内位相差である。したがって、Re(550)は、23℃における波長550nmの光で測定したフィルムの面内位相差である。Re(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
位相差フィルムの面内位相差Re(550)は、斜め延伸条件を適切に設定することにより所望の範囲とすることができる。例えば、斜め延伸によって100nm~180nmの面内位相差Re(550)を有する位相差フィルムを製造する方法は、特開2013-54338号公報、特開2014-194482号公報、特開2014-238524号公報、特開2014-194484号公報等に詳細に開示されている。よって、当業者は、当該開示に基づいて適切な斜め延伸条件を設定することができる。
1枚の位相差フィルムを用いて円偏光板を作製する場合、または、1枚の位相差フィルムを用いて直線偏光の向きを90°回転させる場合、用いられる位相差フィルムの遅相軸方向は、当該フィルムの長尺方向に対して好ましくは30°~60°または120°~150°、より好ましくは38°~52°または128°~142°、さらに好ましくは43°~47°または133°~137°、特に好ましくは45°または135°程度である。
また、2枚の位相差フィルム(具体的には、λ/2板とλ/4板)を用いて円偏光板を作製する場合、用いられる位相差フィルム(λ/2板)の遅相軸方向は、当該フィルムの長尺方向に対して好ましくは60°~90、より好ましくは65°~85、特に好ましくは75°程度である。また、位相差フィルム(λ/4板)の遅相軸方向は、当該フィルムの長尺方向に対して好ましくは0°~30°、より好ましくは5~25°、特に好ましくは15°程度である。
位相差フィルムは、好ましくは、いわゆる逆分散の波長依存性を示す。具体的には、その面内位相差は、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。Re(450)/Re(550)は、好ましくは0.8以上1.0未満であり、より好ましくは0.8~0.95である。Re(550)/Re(650)は、好ましくは0.8以上1.0未満であり、より好ましくは0.8~0.97である。
位相差フィルムは、その光弾性係数の絶対値が、好ましくは2×10-12(m/N)~100×10-12(m/N)であり、より好ましくは5×10-12(m/N)~50×10-12(m/N)である。
C.光学積層体および該光学積層体の製造方法
本発明の製造方法により得られた延伸フィルムは、別の光学フィルムと貼り合わせられて光学積層体として用いられ得る。例えば、本発明の製造方法によって得られた位相差フィルムは、偏光板と貼り合わせられて、円偏光板として好適に用いられ得る。
図6は、そのような円偏光板の一例の概略断面図である。図示例の円偏光板200は、偏光子210と、偏光子210の片側に配置された第1の保護フィルム220と、偏光子210のもう片側に配置された第2の保護フィルム230と、第2の保護フィルム230の外側に配置された位相差フィルム240と、を有する。位相差フィルム240は、A項に記載の製造方法により得られた延伸フィルム(例えば、λ/4板)である。第2の保護フィルム230は省略されてもよい。その場合、位相差フィルム240が偏光子の保護フィルムとして機能し得る。偏光子210の吸収軸と位相差フィルム240の遅相軸とのなす角度は、好ましくは30°~60°、より好ましくは38°~52°、さらに好ましくは43°~47°、特に好ましくは45°程度である。
本発明の製造方法により得られた位相差フィルムは、長尺状であり、かつ、斜め方向(長尺方向に対して例えば45°の方向)に遅相軸を有する。また、多くの場合、長尺状の偏光子は長尺方向または幅方向に吸収軸を有する。よって、本発明の製造方法により得られた位相差フィルムを用いれば、いわゆるロールトゥロールを利用することができ、きわめて優れた製造効率で円偏光板を作製することができる。なお、ロールトゥロールとは、長尺状のフィルム同士をロール搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせる方法をいう。
1つの実施形態において、本発明の光学積層体の製造方法は、A項に記載の延伸フィルムの製造方法によって長尺状の延伸フィルムを得ること、および、長尺状の光学フィルムと該長尺状の延伸フィルムとを搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせることを含む。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例における測定および評価方法は下記のとおりである。
(1)厚み
ダイヤルゲージ(PEACOCK社製、製品名「DG-205 type pds-2」)を用いて測定した。
(2)位相差値
Axometrics社製のAxoscanを用いて面内位相差Re(550)を測定した。
(3)配向角(遅相軸の発現方向)
測定対象のフィルムの中央部を、一辺が当該フィルムの幅方向と平行となるようにして幅50mm、長さ50mmの正方形状に切り出して試料を作成した。この試料を、Axometrics社製のAxoscanを用いて測定し、波長590nmにおける配向角θを測定した。
(4)ガラス転移温度(Tg)
JIS K 7121に準じて測定した。
(5)弛み量
図7に示すように、ガイドロール50a、50b間の中間点(ロール間距離:912mm)におけるフィルム1の搬送経路の下方に超音波変位センサー300を配置し、搬送張力150N/mで搬送した際の幅方向の中央部と端部において超音波変位センサーから延伸フィルムまでの距離を測定し、最大距離(LMAX)と最小距離(LMIN)との差(LMAX-LMIN)を弛み量(mm)とした。なお、上記弛み量の測定は、サクションロール等を用いて弛みを矯正するために付与された張力をカットした後、搬送張力150N/mでロール搬送しながら行った。
(6)張力
フィルム搬送ライン中に設置したフィルム張力検出器によって、フィルムにかかる張力を測定した。
<実施例1>
(ポリエステルカーボネート樹脂フィルムの作製)
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置を用いて重合を行った。ビス[9-(2-フェノキシカルボニルエチル)フルオレン-9-イル]メタン 29.60質量部(0.046mol)、ISB 29.21質量部(0.200mol)、SPG 42.28質量部(0.139mol)、DPC 63.77質量部(0.298mol)及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.19×10-2質量部(6.78×10-5mol)を仕込んだ。反応器内を減圧窒素置換した後、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、生成したポリエステルカーボネートを水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。得られたポリエステルカーボネート樹脂のTgは、140℃であった。
得られたポリエステルカーボネート樹脂を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(東芝機械社製、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:250℃)、チルロール(設定温度:120~130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み135μmの樹脂フィルムを作製した。
(延伸フィルムの作製)
上記のようにして得られたポリエステルカーボネート樹脂フィルムを、図1Aに示すような延伸装置を用いて斜め延伸して、位相差フィルムを得た。
具体的には、ポリエステルカーボネート樹脂フィルムの左右端部を延伸装置の入り口で左右のクリップによって把持し、予熱ゾーンBで145℃に予熱した。予熱ゾーンにおいては、左右のクリップのクリップピッチ(P)は125mmであった。
次に、フィルムが延伸ゾーンCに入ると同時に、右側クリップのクリップピッチの増大および左側クリップのクリップピッチの減少を開始し、右側クリップのクリップピッチをPまで増大させるとともに左側クリップのクリップピッチをPまで減少させた(第1の斜め延伸)。このとき、右側クリップのクリップピッチ変化率(P/P)は、1.42であり、左側クリップのクリップピッチ変化率(P/P)は0.78であり、フィルムの原幅に対する横延伸倍率は1.45倍であった。次いで、右側クリップのクリップピッチをPに維持したままで、左側クリップのクリップピッチの増大を開始し、PからPまで増大させた(第2の斜め延伸)。この間の左側クリップのクリップピッチの変化率(P2/P3)は1.82であり、フィルムの原幅に対する横延伸倍率は1.9倍であった。なお、延伸ゾーンCはTg+3.2℃(143.2℃)に設定した。
次いで、開放ゾーンDにおいて、125℃で60秒間フィルムを保持して熱固定を行った。熱固定されたフィルムを、100℃まで冷却後、左右のクリップを開放し、延伸装置出口から送り出した。
(弛みの検出)
以上のようにして、延伸装置出口から送り出されたフィルムを、室温環境下で、図2(a)および図2(b)に示すような4つのガイドロールを用いた搬送ライン(図示するように、第2のガイドロール54が第1のガイドロール52よりも下方に配置されている)で搬送し、搬送ロール間で弛み量を検出したところ、得られた延伸フィルムにおいては、幅方向の左端部に弛みが生じており、弛み量は、20mmであった。なお、4つのガイドロールは全て、搬送方向と回転軸方向とが直交するように、かつ、フィルムの右端部と左端部の位置が同じ高さになるように配置された水平ガイドロールであった。
(ロール搬送)
上記ロール搬送において、延伸装置出口に最も近い箇所に配置された水平ガイドロール(第1のガイドロール52)をフィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも60mm下方となるように水平面に対して傾けて、傾斜ガイドロールとした。このとき、クリップの開放地点から傾斜ガイドロールまでのフィルムの左右端部の搬送経路長が、同じ長さとなるように、水平ガイドロールの幅方向中央を中心として左右端部を等量ずつ、傾斜させた。具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が30mm上方となり、右端部が30mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした。また、搬送方向最下流の水平ガイドロールのトルクを調整することにより、クリップ開放地点から搬送方向最下流の水平ガイドロールまでのフィルムに300N/mの張力を5.85秒間付与した。なお、フィルムと傾斜ガイドロールとの抱き角度は、90°であった。また、傾斜ガイドロールは、延伸装置の出口直後に位置しており、フィルムがクリップから開放されてから傾斜ガイドロールを通過するまでの時間は約20秒であった。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<実施例2>
傾斜ガイドロールを、フィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも40mm下方となるように傾けて配置した(より具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が20mm上方となり、右端部が20mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした)こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<実施例3>
傾斜ガイドロールを、フィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも30mm下方となるように傾けて配置した(より具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が15mm上方となり、右端部が15mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした)こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<実施例4>
傾斜ガイドロールを、フィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも20mm下方となるように傾けて配置した(より具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が10mm上方となり、右端部が10mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした)こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<実施例5>
傾斜ガイドロールを、フィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも10mm下方となるように傾けて配置した(より具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が5mm上方となり、右端部が5mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした)こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<実施例6>
傾斜ガイドロールを、フィルムの右端部の位置が左端部の位置よりも6mm下方となるように傾けて配置した(より具体的には、クリップの開放地点の高さにおける水平面に対してフィルム左端部が3mm上方となり、右端部が3mm下方となるように水平ガイドロールを傾斜させて傾斜ロールとした)こと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を経た延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
<比較例1>
傾斜ガイドロールを用いたロール搬送を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムにおいては、幅方向の左端部に弛みが生じており、弛み量は、20mmであった。また、延伸フィルムの位相差Re(590)は、147nmであり、遅相軸方向と長尺方向とのなす角度は45°であった。
[外観および取り扱い性評価]
上記実施例および比較例で得られた延伸フィルムを、長尺状のマスキングフィルム(東レフィルム加工社製、製品名「トレテック7832C-30」)とロールトゥロールで貼り合わせてフィルム積層体を得た。次いで、フィルム積層体からマスキングフィルムを剥離し、グラビアコーターで接着剤を塗工して偏光板と貼り合せ、UVを照射することにより、光学積層体を得た。光学積層体の外観(目視)および延伸フィルムの取り扱い性を、以下の基準に基づいて評価した。
〇:マスキングフィルム貼り合せ(貼り合せ張力150N/m)後に、シワがみとめられず、接着剤をフィルム全面に塗工ができる。
△:マスキングフィルム貼り合せの際、貼り合せ張力を300N/mに上げることでシワなく貼り合せができたが、接着剤塗工の際に、弛んだ箇所に接着剤を塗工できなかった。
×:マスキングフィルム貼り合せ後に、シワがあり、外観が劣化している。
[シワ評価]
以下の基準に基づいて、得られた延伸フィルムのシワを評価した。
〇:ポラリオンライト(ポラリオン社製、製品番号「NP-1」)を照射してもシワが視認されない。
△:蛍光灯を照射してもシワが視認されないが、ポラリオンライトを照射するとシワが視認される。
×:蛍光灯を照射するとシワが視認される。
[搬送性評価]
得られた延伸フィルムに関して、弛みおよび/またはシワに起因してフィルムに歪みまたは折れが生じているか否かを目視によって確認し、以下の基準に基づいて評価した。
〇:フィルムに歪みおよび折れが生じていない。
×:フィルムに歪みおよび/または折れが生じている。
[視認性評価]
上記外観および取り扱い性評価において作製した光学積層体を、接着層を介して反射板または有機ELパネルの視認側に貼り合わせた。得られた光学積層体に関して、弛みまたはシワに起因する形状のムラまたは光抜けの有無を目視によって確認し、以下の基準に基づいて評価した。
〇:反射板およびパネル実装の両方において、ムラおよび光抜けが視認されない。
△:反射板でムラおよび/または光抜けが視認されるが、パネル実装では視認されない。
×:反射板およびパネル実装の両方において、ムラおよび/または光抜けが視認される。
上記実施例および比較例で得られた延伸フィルムに関して、弛み量および各評価結果を表1に示す。
Figure 2022149739000002
<評価>
表1に示されるとおり、長尺状の斜め延伸フィルムの製造においては、フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して傾斜して配置されているガイドロールを通過させることにより、弛みおよび/またはシワが低減されることがわかる。
本発明の延伸フィルムの製造方法は、位相差フィルムの製造に好適に用いられ、結果として、液晶表示装置(LCD)、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(OLED)等の画像表示装置の製造に寄与し得る。
1 延伸フィルム
10L 無端ループ
10R 無端ループ
20 クリップ
50 ガイドロール
52 ガイドロール
54 ガイドロール
56 ガイドロール
58 ガイドロール
60 巻取り部
100 延伸装置
200 円偏光板
300 超音波変位センサー

Claims (10)

  1. 長尺状のフィルムの幅方向の左右端部をそれぞれ、左右のクリップによって把持すること、
    該左右のクリップを走行移動させて該フィルムを斜め延伸し、次いで、該左右のクリップから開放すること、および、
    該フィルムをロール搬送すること、を含む、延伸フィルムの製造方法であって、
    該ロール搬送が、該フィルムに傾斜ガイドロールを通過させることを含み、
    該傾斜ガイドロールが、該フィルムの弛む側の端部の搬送経路長が弛まない側の端部の搬送経路長よりも長くなるように、水平面に対して傾斜して配置されている、延伸フィルムの製造方法。
  2. 前記フィルムが、前記クリップからの開放後120秒以内に前記傾斜ガイドロールを通過する、請求項1に記載の延伸フィルムの製造方法。
  3. 前記ロール搬送が、前記フィルムに搬送方向下流に向かって連続してこの順に設けられたガイドロールXとガイドロールYとを通過させることを含み、
    該ガイドロールYが、該ガイドロールXよりも下方に配置され、
    該ガイドロールXが、前記傾斜ガイドロールであり、前記フィルムの弛まない側の端部が弛む側の端部よりも2mm~80mm下方に位置するように傾斜して配置されている、請求項1または2に記載の延伸フィルムの製造方法。
  4. 前記ロール搬送が、前記フィルムに搬送方向下流に向かって連続してこの順に設けられたガイドロールXとガイドロールYとを通過させることを含み、
    該ガイドロールYが、該ガイドロールXよりも上方に配置され、
    該ガイドロールXが、前記傾斜ガイドロールであり、前記フィルムの弛まない側の端部が弛む側の端部よりも2mm~80mm上方に位置するように傾斜して配置されている、請求項1または2に記載の延伸フィルムの製造方法。
  5. 前記クリップの開放地点から前記傾斜ガイドロールまでの前記フィルムの左右端部の搬送経路長が、同じである、請求項3または4に記載の延伸フィルムの製造方法。
  6. 前記傾斜ガイドロールが、その回転軸方向が該フィルムの搬送方向と略直交となるように配置されている、請求項1から5のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  7. 前記クリップが、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型のクリップであり、
    前記フィルムの左端部を把持する該クリップおよび右端部を把持する該クリップの少なくとも一方のクリップピッチを変化させながら走行移動させて、前記フィルムを斜め方向に延伸する、請求項1から6のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  8. 前記フィルムの左端部を把持するクリップと右端部を把持するクリップとを等速で走行移動させながら、前記フィルムの搬送方向を途中で変えることによって、前記フィルムを斜め方向に延伸する、請求項1から6のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の製造方法によって長尺状の延伸フィルムを得ること、および
    長尺状の光学フィルムと該長尺状の延伸フィルムとを搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせることを含む、光学積層体の製造方法。
  10. 前記光学フィルムが、偏光板であり、
    前記延伸フィルムが、λ/4板またはλ/2板である、請求項9に記載の光学積層体の製造方法。

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