JP2022147990A - 消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法 - Google Patents

消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の消臭剤組成物の欠点を解決し、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類及び硫化水素に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮する消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法を提供する。【解決手段】次の成分(A)~(C)(A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩(B)ベタイン型両性界面活性剤(C)水を含有する消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法。【選択図】なし

Description

本発明は、消臭剤組成物に関し、さらに詳細には、悪臭を構成する種々の原因物質に対し広く消臭効果を発揮する消臭剤組成物に関する。
生活空間における臭気は、ヒト又は動物の排泄物臭(硫化水素、アンモニア等)、汗臭(イソ吉草酸等)や加齢臭(2-ノネナール等)、生ゴミ臭(トリメチルアミン、メチルメルカプタン等)及びタバコ臭(アセトアルデヒド等)等が混ざり合った複合的な臭気により構成されている。このように、生活空間における臭気は複数の原因物質の組み合わせにより構成されることから、単一の消臭成分のみでは十分な消臭効果を得ることが難しい。例えば、アルカリ剤は硫化水素や低級脂肪酸に対する消臭効果が高いが、アルカリ性物質であり悪臭の原因となるアンモニアやトリメチルアミン等のアミン類にはほとんど効果がないことが知られている。一方、有機酸やその塩はアミン類等のアルカリ性物質に対する消臭効果は優れているものの、硫化水素や低級脂肪酸に対する消臭効果はほとんど認められない。そこで、複数の消臭剤を組み合わせた消臭剤が用いられている。
例えば、特許文献1では、特定の構造を有するポリヒドロキシアミン化合物及び/ 又はその塩と両性界面活性剤とを併用し、かつpHを中性付近に調整することで、脂肪酸類、アルデヒド類及びアミン類に効果を発揮する消臭剤組成物が開示されている。しかし、pHが中性付近に調整された消臭剤組成物においては、硫化水素に対する消臭効果に劣ることが多い。
特開2006-320712号公報
本発明は、上記消臭剤組成物の欠点を解決し、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類及び硫化水素に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮する消臭剤組成物の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行っていたところ、カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン若しくはその化学的に許容される塩と、ベタイン型両性界面活性剤を組み合わせて配合することにより複合的な臭気に対し効果的な消臭剤となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)~(C)
(A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩
(B)ベタイン型両性界面活性剤
(C)水
を含有する消臭剤組成物である。
又、本発明は、前記消臭剤組成物を吸水性樹脂に吸液させたゲル状消臭剤組成物である。
さらに、本発明は、前記消臭剤組成物を接触又は噴霧により消臭が求められる空間に適用する消臭方法である。
本発明の消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法は、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類及び硫化水素に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮する。
本発明の消臭剤組成物は、次の成分(A)~(C)を含有するものである。
(A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩
(B)ベタイン型両性界面活性剤
(C)水
以下、各成分について詳細に説明する。
<(A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩>
本発明の消臭剤組成物において、成分(A)は、カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩であり、好ましくは下記一般式(1)で表されるカルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩である化合物である。成分(A)は、アルデヒド類に対する消臭効果の発揮に寄与する。
Figure 2022147990000001
式中、Rは水素原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数6~14のアリール基、又は炭素数7~15のアリールアルキル基を表す。Rは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ベンジル基、フェニル基のいずれかであることが好ましく、水素原子であることがさらに好ましい。式中、複数のRは同一又は相異なっていてもよい。式中、nは1~6の整数を表し、好ましくは1~3であり、さらに好ましくは1である。
成分(A)のカルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミンの化学的に許容される塩は、一部又は全部が化学的に許容される塩であってもよい。塩の種類としては特に限定されないが、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、過塩素酸塩、ケイ酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、安息香酸塩、トシル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
成分(A)としては、上記したものの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、アミノオキシ酢酸を用いることが特に好ましい。
成分(A)の消臭剤組成物における配合割合は、通常0.01~10質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.2~3%である。0.01%より少ないとアルデヒド類に対する消臭効果が低下する可能性がある。
<(B)ベタイン型両性界面活性剤>
本発明の消臭剤組成物において、成分(B)はベタイン型両性界面活性剤である。成分(B)はアンモニア等の塩基性悪臭に対しても優れた消臭効果の発揮に寄与する。ベタイン型両性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルベタイン、アルキルカルボベタイン、アルキルアミドカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、共立製薬株式会社からエポリオン(登録商標)MD-020等の商品名で市販されているのでそれを用いてもよい。
成分(B)の消臭剤組成物における配合割合は、通常0.01~10%、好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.2~3%である。0.01%より少ないと塩基性悪臭に対する消臭効果が低下する可能性がある。
<(C)水>
本発明の消臭剤組成物において、成分(C)は水である。成分(C)は、各有効成分を均一に溶解・分散させるとともに、消臭剤組成物を吸水性樹脂に吸液させたゲル状消臭剤組成物とする際には、吸水性樹脂を膨潤させ、その形状を維持する役割を有する。この水としては、特に限定されないが、例えば、脱イオン水や、水道水等を利用することができる。
成分(C)の消臭剤組成物における配合割合は、消臭剤組成物の他の成分の残量とすればよい。
<追加成分>
本発明の消臭剤組成物には、成分(A)~(C)の良好な安定性及び効果を損なわない範囲で、必要に応じ、上記以外の界面活性剤、消臭剤、脱臭剤、香料、揮発性溶剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、色素、効力増強剤等の追加成分を消臭剤組成物に加え、配合することができる。中でも、本発明の消臭効果を高めるためには上記以外の界面活性剤である(D)ノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性、消臭剤である(E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩を配合することが望ましい。
<(D)ノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤>
本発明の消臭剤組成物は、さらに成分(D)ノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤を配合することにより、消臭剤組成物に含まれる成分を水に均一に可溶化させるとともに、酸性悪臭に対する消臭効果の発揮に寄与する。
ノニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、第3級アミンオキサイド等が挙げられる。このポリオキシエチレンアルキルエーテルはポリオキシエチレン鎖が3から18、好ましくは7から12であり、アルキル鎖は直鎖又は分岐のどちらでも良く、アルキル鎖長は8~22、好ましくは12~14である。又、前記脂肪酸アルカノールアミドは、椰子油脂肪酸、ステアリン酸、ラウリン酸のモノエタノールアミド、ジエタノールアミド等が挙げられ、第3級アミンオキサイドとしては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、椰子油脂肪酸ジメチルアミンオキサイド、ラウロイルアミノプロピルジメチルアミンオキサイド、オクチルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。本発明の消臭剤組成物において、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いることが好ましい。
成分(D)の消臭剤組成物における配合割合は、通常0.01~10%、好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.2~3%である。
<(E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩>
本発明の消臭剤組成物は、さらに成分(E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩を配合することにより、硫化水素及びメルカプタン等の悪臭に対しても優れた消臭効果を有する。
脂肪酸金属塩の脂肪酸としては、硫化水素に対して反応性を示すものであれば特に限定されないが、例えば、リシノレイン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、ウンデシレン酸及びラウリン酸などが挙げられる。これらの中でも、溶解性、安全性の観点から、リシノレイン酸が好ましい。又、脂肪酸金属塩の金属としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、銅、鉄、亜鉛及びマグネシウムが挙げられる。これらの中でも消臭効果の観点から、特に亜鉛が好ましい。脂肪酸金属塩は、これらから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の消臭剤組成物においては、脂肪酸金属塩の中でも、溶解性、安全性の観点から、リシノレイン酸亜鉛を用いることが特に好ましい。
又、重金属塩としては、硫化水素に対して反応性を示すものであれば特に限定されないが、例えば、亜鉛塩、鉄塩、銅塩などが挙げられる。亜鉛塩としては、例えば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、グリシン亜鉛が挙げられる。鉄塩としては、例えば、塩化鉄、臭化鉄、硫酸鉄、酢酸鉄、グリシン鉄が挙げられる。銅塩としては、例えば、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、硫酸銅、酢酸銅、グリシン銅が挙げられる。重金属塩は、これらから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の消臭剤組成物においては、重金属塩の中でも、消臭効果の面からグリシン亜鉛を用いることが特に好ましい。
成分(E)の消臭剤組成物における配合割合は、通常0.01~10%、好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.2~3%である。
(E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩以外に本発明の消臭剤組成物に用いることができる消臭剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタンや酸化亜鉛等の金属酸化物、フラボノイド化合物や、カテキン、ポリフェノール等の植物抽出物又はその誘導体、シクロデキストリン又はその誘導体等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の消臭剤組成物に用いることができる脱臭剤としては、特に限定されないが、例えば、ゼオライト、活性炭等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の消臭剤組成物に用いることができる揮発性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、揮発性アルコール又は揮発性グリコールエーテルが挙げられる。このうち、揮発性アルコールとしてはメタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等の低級アルコールが挙げられる、又、揮発性グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール等を挙げることができる。これらの揮発性溶剤は単独で使用しても2種以上を混合して使用しても良い。これらの中でも、エタノールを用いることが好ましい。
本発明の消臭剤組成物に用いることができる香料としては、特に限定されないが、例えば、麝香、霊猫香、竜延香等の動物性香料、アビエス油、アクジョン油、アルモンド油、アンゲリカルート油、ページル油、ベルガモット油、パーチ油、ボアバローズ油、カヤブチ油、ガナンガ油、カプシカム油、キャラウェー油、カルダモン油、カシア油、セロリー油、シナモン油、シトロネラ油、コニャック油、コリアンダー油、クミン油、樟脳油、バジル油、エストゴラン油、ユーカリ油、フェンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ホップ油、レモン油、レモングラス油、ナツメグ油、マンダリン油、ハッカ油、オレンジ油、セージ油、スターアニス油、テレピン油、ローズマリー油、ユーカリ油、アニス油、ラベンダー油、クミン油、シナモン油、ヒバ油等の植物性香料等の香料を挙げることができる。又、香料として、合成香料又は抽出香料等の人工香料を用いることもでき、例えば、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、βフェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ-ブチルラクトン、クマリン、シネオール等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料等が挙げられる。さらに、上記香料の2種以上を混合した調合香料も使用することができる。
本発明の消臭剤組成物に用いることができる抗菌剤としては、例えば、2,2,3-トリヨードアリルアルコール類、2,2,3-トリヨードアリルエーテル類、2,2,3-トリヨードアリルアゾール類、3-ヨード-2-プロパギルブチルカルバミン酸、4-クロロフェニル(3-ヨードプロパギル)ホルマール、ヨードプロパギルアゾール類、ジヨード-パラ-トリスルホン、ポピドンヨード、ベンジルヨード酢酸エステル及びパラニトロベンジルヨード酢酸エステル等の有機ヨウ素系化合物;4,5-ジクロロ-1,2-ジチオラン-3-オン、5-クロロ-4-フェニル-1,2-ジチオラン-3-オン等の有機硫黄系化合物;2-メトキシカルボニルベンゾイミダゾール等のイミダゾール系化合物;2,3,5,6-テトラクロロ-4-メタンスルホニルピリジン等のピリジン系化合物;N-メチルピロリドン等の有機窒素系化合物;2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、4,5-ジクロロ-3-n-オクチル-イソチアゾリン-3-オン、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-チオシアノメチルベンゾチアゾール等のチアゾリン系化合物;2,2-ジチオ-ビス-(ピリジン-1-オキサイド)、フェニル-(2-シアノ-2-クロロビニル)スルホン、メチレンビスチオシアネート等の有機窒素硫黄系化合物等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上説明した本発明の消臭剤組成物は、常法に従って各成分を均一に混合することにより調製することができる。
本発明の消臭剤組成物は、液体であるため上面開口容器に収容した状態や、吸液性部材に吸液させた状態をとることにより吸液性部材の表面で接触させたり、スプレー容器又はエアゾール容器に充填して噴霧することにより、空間に適用させ、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮することができるが、本発明の消臭剤組成物を吸水性樹脂に吸液させたゲル状消臭剤組成物とすることが好ましい。
吸水性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸塩架橋体等のポリアクリル酸又はその塩を含むもの、部分中和ポリアクリル酸塩、アクリル酸及び/又はその塩-アクリルアミド共重合物架橋体、イソブチレン-無水マレイン酸共重合物架橋体、デンプン-アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、デンプン-アクリル酸エステル共重合体の(部分)中和物、酢酸ビニル-アクリル酸エステル共重合体のケン化物及び部分ケン化物、アクリロニトリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物、ポリビニルアルコール変性物等が挙げられる。本発明のゲル状消臭剤組成物において、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ポリアクリル酸又はその塩を含むものを用いることが好ましい。
吸水性樹脂の形状としては、特に制約はないが、消臭効力向上の観点から粒子状とすることが好ましい。粒子状とするにあたっては、例えば、球状、楕円状、俵状、サイコロ状、直方体状、多面体状等、種々の粒子状の形状に予め成形した吸水性樹脂に、本発明の消臭剤組成物を吸液させてもよく、又、成形していない吸水性樹脂に、本発明の消臭剤組成物を吸液させた後、破砕して粒子状としてもよい。本発明の消臭剤組成物を吸水性樹脂に吸液させる方法は特に限定されないが、例えば、容器に入れた本発明の消臭剤組成物中に吸水性樹脂を浸漬して吸液させる方法等が挙げられる。
本発明のゲル状消臭剤組成物における吸水性樹脂の量は、特に制約はないが、乾燥重量換算で消臭剤組成物に対し0.1~10%程度とすることが好ましい。
本発明のゲル状消臭剤組成物は、上面開口の容器等に入れて接触させることにより、空間に適用させ、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類及び硫化水素に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮することができる、リビング、トイレ、喫煙所等の生活空間における臭気を消臭する消臭剤として用いる上で有用である。
次に実施例及び処方例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び処方例に何ら制約されるものではない。
実施例、比較例及び処方例において使用した原料は以下の通りである。
<(A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩>
A-1:アミノオキシ酢酸
<(B)ベタイン型両性界面活性剤>
B-1:ベタイン型両性界面活性剤(商品名「エポリオンMD-020」、共立製薬株式会社製)
<(C)水>
C:イオン交換水
<(D)ノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤>
D-1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名「マーポン(登録商標)ACF-9」、松本油脂株式会社製)
<(E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩>
E-1:リシノレイン酸亜鉛(商品名「TEGO(登録商標) Sorb B80」、エボニックインダストリーズ社製)
E-2:グリシン亜鉛
<その他の成分>
・抗菌剤:イソチアゾリン系化合物(商品名「デニサイド(登録商標)EF」、ナガセケムテックス株式会社製)
・95%エタノール
・香料:油性調合香料
実 施 例 1
液体消臭剤組成物:
下記表1に示す組成に従い、全ての成分を均一に混合して液体の消臭剤組成物を調製した。次いで各消臭剤組成物400mlを「消臭力(登録商標) 玄関・リビング用」(エステー株式会社製)の空容器に充填し、試験品を作成した。
容積10Lのテドラーバッグ(ポリフッ化ビニル製)に前記試験品を入れて封をして脱気した後、10Lの無臭空気でテドラーバッグ内部を満たした。次いで、試験品を入れたテドラーバッグに、評価対象悪臭を注入して室温にて静置した。その後、ガス検知管を用いて経時的に各悪臭濃度を測定し、芳香消臭脱臭剤協議会の自主基準に定めるデータ解析方法に従い、悪臭物質の濃度が初期濃度の1/10以下になるまでの時間(τ0.1)を算出した。なお、評価対象悪臭物質及びその初期濃度としては、アセトアルデヒド(15ppm)、硫化水素(60ppm)、酢酸(40ppm)及びアンモニア(280ppm)を用い、評価対象悪臭1種類ごとに測定を実施し、結果を以下の基準により評価した。結果を合わせて表1に示す。
[ 評価基準 ]
各悪臭物質のτ0.1の値について
<硫化水素>
(評価)(内容)
◎ :100以下
〇 :100より大きく250以下
× :250より大きい
<酢酸、アンモニア、アセトアルデヒド>
(評価)(内容)
◎ :100以下
〇 :100より大きく150以下
× :150より大きい
Figure 2022147990000002
表1の結果からか明らかなように、実施例1は硫化水素、酢酸、アンモニア及びアセトアルデヒドに対し優れた消臭効果を示すものであった。これに対し、比較例1、2は硫化水素、酢酸、アセトアルデヒドのいずれかに対する消臭効果が低いものであった。
実 施 例 2~4
ゲル状消臭剤組成物:
下記表2に示す組成に従い、全ての成分を均一に混合して消臭剤組成物を調製した後、これと吸水性樹脂である球状のポリアクリル酸ナトリウム(吸液前の平均直径2mm)とを、消臭剤組成物:吸水性樹脂=97.7:2.3の割合で混合して吸水性樹脂に消臭剤組成物を吸液させ、ゲル状消臭剤組成物を調製した。各ゲル状組成物50gを100mlビーカーに入れ、実施例1と同様の方法により評価対象悪臭の濃度が初期濃度の1/10以下になるまでの時間(τ0.1)を測定し、実施例1と同様の基準で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2022147990000003
表2の結果からか明らかなように、実施例2~4は硫化水素、酢酸、アンモニア及びアセトアルデヒドに対し優れた消臭効果を示すものであった。これに対し、比較例3~5は硫化水素、酢酸、アセトアルデヒドのいずれかに対する消臭効果が低いものであった。
処 方 例 1~7
消臭剤組成物:
下記表3に示す組成に従い、全ての成分を均一に混合して液体の消臭剤組成物を調製した。次いで各消臭剤組成物400mlを「消臭力 玄関・リビング用」(エステー株式会社製)の空容器に充填し、試験品を作成した。これらの試験品はいずれも硫化水素、酢酸、アンモニア、アセトアルデヒドに対し、高い消臭効果を示した。
Figure 2022147990000004
以上説明した本発明の消臭剤組成物並びにこれを利用したゲル状消臭剤組成物及び消臭方法は、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類及び硫化水素に由来する複合的な臭気に対し優れた消臭効果を発揮し、消臭剤等として有利に利用することができるものである。

Claims (11)

  1. 次の成分(A)~(C)
    (A)カルボキシ基含有O-置換モノヒドロキシルアミン又はその化学的に許容される塩
    (B)ベタイン型両性界面活性剤
    (C)水
    を含有する消臭剤組成物。
  2. 前記成分(A)が、下記一般式(1)
    Figure 2022147990000005
    (式中、Rは水素原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数6~14のアリール基、又は炭素数7~15のアリールアルキル基を表す。nは1~6の整数を表す。複数のRは同一又は相異なっていてもよい。)
    で表されるものである請求項1に記載の消臭剤組成物。
  3. 前記一般式(1)において、Rが、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ベンジル基、フェニル基のいずれかである請求項2に記載の消臭剤組成物。
  4. 前記成分(A)が、アミノオキシ酢酸である請求項1に記載の消臭剤組成物。
  5. さらに、次の成分(D)
    (D)ノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤
    を含有する請求項1~4のいずれかの項に記載の消臭剤組成物。
  6. さらに、次の成分(E)
    (E)脂肪酸金属塩及び/又は重金属塩
    を含有する請求項1~5のいずれかの項に記載の消臭剤組成物。
  7. 前記成分(E)が、リシノレイン酸亜鉛又はグリシン亜鉛である請求項6に記載の消臭剤組成物。
  8. 請求項1~7のいずれかの項記載の消臭剤組成物を吸水性樹脂に吸液させてなるゲル状消臭剤組成物。
  9. 前記吸水性樹脂が、ポリアクリル酸又はその塩を含むものである請求項8に記載のゲル状消臭剤組成物。
  10. 請求項1~7のいずれかの項記載の消臭剤組成物を、接触又は噴霧により消臭が求められる空間に適用する消臭方法。
  11. 請求項8~9のいずれかの項記載のゲル状消臭剤組成物を、接触により消臭が求められる空間に適用する消臭方法。
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