JP2022147360A - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法 Download PDF

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優樹 梅村
Yuki Umemura
健央 高田
Tatehisa Takada
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】ガラス基板(1)をコア材料として、その両面に導電層23と層間絶縁層30を必要回数積層してなる多層配線基板において、コア材料であるガラスの表裏の電気的導通をとるために、ガラスに貫通孔を設けてその内部の側壁に導電密着層11、12、13、14を積層し、さらにそのうえに、電解めっきにて導電層21を形成する方法において、貫通孔内部に材料を導入しにくく、強固な膜を形成するのが難しい貫通孔内部において、ウエットプロセスなど、貫通孔内に積層材料を導入しやすい方法で、導電密着層を補完するなどの工程を増やすことなく、側壁に確実に導電層を形成する方法を提供する。【解決手段】ガラスコア基材の貫通穴内に導電層を形成する際に、基板表裏面から順次導電層を積層し、貫通穴内の深さ方向中央付近において、すべての導電層が重なる部分を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線基板およびその製造方法に関する
従来、微細なピッチにて配列された複数の接点を有する半導体素子を、それよりも大きなピッチにて配列された複数の接点を有する外部基板と接続するために、半導体素子と外部基板との間に、中間的な配線基板(インターポーザ)が採用されている。このような配線基板の材料としては、従来はセラミックまたは樹脂が用いられてきた。
しかし、近年では、半導体素子の微細化の進展が著しく、従来のセラミックまたは樹脂からなるインターポーザでは、微細化の点で対応が難しい傾向がある。このため、ハイエンド用途向けのインターポーザとして、シリコン基板またはガラス基板などが大きな注目を集め、活発な研究・開発が行われている。(特許文献1)
特開2017―143140公報 国際公開第2019/225698号
しかしながら、シリコン基板やガラス基板は、これまで用いてきた樹脂・セラミックといった材料に比べ、剛直性が高く、インターポーザに用いる電子部品や金属・樹脂材料等と物性値が大きく異なっていること多い。このため、異種材料同士の界面付近において大きな応力が発生しがちである。このため、特にインターポーザ内に設けた貫通電極において、その接続信頼性を確保することが難しいという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、貫通電極の接続信頼性に優れたシリコン系の多層配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、代表的な本発明の多層配線基板の一つは、
互いに対向する第1面および第2面を有するコア基板において、前記コア基板は第1面の一部と第2面の一部とを貫通する貫通孔を有しており、前記貫通孔の側壁には、少なくとも一つの導電層を含む複数の層が、前記第1面および貫通孔の前記側壁に近いほうから、
1-1、L1-2、・・・L1-(n-1)、L1-n(nは2以上の整数)の順の層構造をなした第一の導電層が形成されており、かつ、少なくとも一つの導電層を含む複数の層が、前記第2面および前記貫通孔の前記側壁に近い方から、L2-1、L2-2、・・・L2-(m-1)、L2-m(mは2以上の整数)の順の層構造をなした第2の層構造が形成されており、貫通孔の前記側壁の一部において、前記第1の層構造と前記第2の層構造が重畳した重なり部を有する。
本発明によれば、貫通電極の接続信頼性に優れたシリコン系基板およびその製造方法を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態1における配線基板の断面図である。 本発明の実施形態2における配線基板の断面図である。 本発明の実施形態3における配線基板の断面図である。 本発明の実施形態4における配線基板の断面図である。 本発明の実施形態5における配線基板の断面図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。 本発明の実施例における配線基板の製造工程を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施例は、本発明を説明するため
の例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明
は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は
単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易に
するため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、
本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
同一あるいは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添
字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場
合には、添字を省略して説明する場合がある。
なお、本開示において、「面」とは、板状部材の面のみならず、板状部材に含まれる層
について、板状部材の面と略平行な層の界面も指すことがある。また、「上面」、「下面
」とは、板状部材や板状部材に含まれる層を図示した場合の、図面上の上方又は下方に示
される面を意味する。
また、「側面」とは、板状部材や板状部材に含まれる層における面や層の厚みの部分を
意味する。さらに、面の一部及び側面を合わせて「端部」ということがある。
また、本明細書中で積層に係る事項を説明する際の、「上」とはガラスコアから遠ざかる方向をいい、「下」とはガラスコアに近づく方向をいう。
また、「平面形状」、「平面視」とは、鉛直上方から面又は層を視認した場合の形状を意味
する。さらに、「断面形状」、「断面視」とは、板状部材又は層を特定の方向で切断した
場合の水平方向から視認した場合の形状を意味する。
さらに、「中心部」とは、面又は層の周辺部ではない中心部を意味する。そして、「中
心方向」とは、面又は層の周辺部から面又は層の平面形状における中心に向かう方向を意
味する。
〈実施形態1〉
図1(a)は本発明に係る配線基板の断面図であり、ガラススコア貫通孔付近の拡大図
図である(b)と併せて示す。
本実施形態に示す微細化された基板の例では、コア基盤としてガラスコア基板を採用しており、ガラスコア基板1の厚さは100μmであり、直径80μmの円筒状の貫通穴を有する。しかし、基板や貫通孔の寸法は、これらに限定されるものではない。
本実施形態は、一つの導電層を含む複数の層が、前記第1面および貫通孔の前記側壁に近いほうから、L1-1、L1-2の順の層構造をなした第一の導電層が形成されており、かつ、前記第2面および前記貫通孔の前記側壁に近い方から、L2-1、L2-2の順の層構造をなした第2の層構造が形成されている例を示している。
つまり、ガラスコア基板1の第2面102の一部から貫通孔側壁へと連続するように、導電密着層L2-113が積層され、その直上に導電密着層L2-214が積層されている。
このような形状の層を形成するためには、ガラスコア基板表面の厚さと貫通孔の系に応じて、導電密着層が貫通孔側壁のどの深さまで浸入するかが実験的に判明していればよい。
そして、本実施形態において、導電密着層の重畳した重なり部(以下、「重畳部」という。)103の中心部は貫通孔側壁の深さ方向中央に設定し、重畳部103の長さは6μmに設定した。
本実施形態においては、導電密着層L2-113はTi層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて135nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から63μmの深さまで貫通孔側壁に積層した。また、導電密着層L2-214はCu層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて500nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から53μmの深さまで貫通孔側壁に積層した。
そして、ガラスコア基板1の第1面101の一部から貫通孔側壁へと連続するように、導電密着層L1-111、 L1-212がガラスコア基板の第1面101に近い方から、この順に積層されている。導電密着層L1-111はTi層であり、厚さはガラスコア基板第1面上で135nm、貫通孔50のガラスコア基板第1面側の開口から深さ63μmの位置まで積層されている。導電密着層L1-212は銅層であり、厚さはガラスコア基板第1面上で500nm、貫通孔50のガラスコア基板第1面側の開口から深さ53μmの位置まで積層した。
導電密着層L1-111、 L1-212は、貫通孔50内の一部において、導電密着層L2-113、 L2-214の上方に積層されている。本実施形態において、導電密着層L1-111、L1-212、L2-113、L2-214がすべて重畳した部分の位置は、貫通孔50のガラスコア基板の第1面101側の開口から深さ40μから深さ60μmまでの間である。
そして、ガラスコア基板1の第1面101の一部、第2面102の一部、貫通孔50側壁の導電密着層を覆うように、導電層21が配置される。導電層21はCu層であり、その厚さはガラスコア基板の第1面101および第2面102上で10μmである。
以上のように、導電密着層が部分的に他の部分と比べて二重に重なる部分を有することによって、ガラスコア基板1の第1面101の側から貫通孔50の側壁へと連続する導電密着層L1-111、 L1-212と、ガラスコア基板1の第2面102の側から貫通孔50の側壁へと連続する導電密着層、L2-113、L2-214が、それぞれに付随している可能性のある欠陥や脆弱部を補い合うことができる。特に、導電密着層は、貫通穴の入り口から遠くなるに従って、側壁に到達し層をなす確率が下がり、結果として欠損部が生じる可能性が増加する。このため、重畳部がお互いの先端部分と異なる場所で連続体として形成されることにより、欠損部の発生を効果的に抑止することができる。
また、導電密着層L1-111、L2-113はTi層であり、導電密着層L1-212、L2-214はCu層である場合には顕著であるが、ガラスとTiの界面の密着力と、CuとTiの界面の密着力を比較すると、後者のほうが大きい。重畳部以外において、CuとTiの界面は1面であるが、重畳部においては界面が3面に増えるため、単に2倍の層が重畳しているという以上に、層構造を強固にする構造が得られる。
以上のような理由から、導電密着層、導電層の構造にすることによって、貫通孔内に強固な貫通電極を配置することができる。
そして、上記連続体の貫通孔の深さ方向における長さが、ガラスコア基板の厚さの10%以上30%以下であることが望ましい。
〈実施形態2〉
図2(a)は本発明に係る配線基板の断面図であり、ガラススコア貫通孔付近の拡大図
図である(b)と併せて示す。
実施形態2においては、導電密着層の重畳部103をガラスコア基板の第1面101の開口から、40μmから60μmの範囲に位置するように設計した。
導電密着層L1-111はTi層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて150nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から70μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L1-212はCu層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて600nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板の第2面102側の開口から60μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
導電密着層L2-113はTi層であり、ガラスコア基板1の第1面上にて150nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から70μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L2-214はCu層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて600nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から60μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
その他の点については、実施形態1と同様である。
本実施例においては、導電密着層の重畳部103の長さが、実施形態1よりも長く、それによって、さらに強固な貫通電極を構成している。
〈実施形態3〉
図3(a)は本発明の実施形態3に係る配線基板の断面図であり、ガラススコア貫通孔付近Aの拡大図である(b)と併せて示す。
実施形態3においては、導電密着層の重畳部103がガラスコア基板第1面101側の開口から、27μmから33μmの範囲に位置するように設計した。
導電密着層L1-111はTi層であり、ガラスコア基板1の第2面上にて230nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から83μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L1-212はCu層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて900nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板第2面側の開口から73μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
導電密着層L2-113はTi層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて100nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から43μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L2-214はCu層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて350nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から33μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
その他の点については、実施形態1と同様である。このように、本実施例においては、重畳部が、前記貫通孔の深さ方向に連続体として存在し、その深さ方向の中央部の位置が、ガラスコア基板第1面または第2面の開口から前記ガラスコア基板の厚さの40%以内、さらに好ましくは30%以内にあることが望ましい。
本実施例においては、実施例1と同様の強固な貫通電極の構造が得られるが、それに加えて得られる効果について説明する。表裏に金属の配線層のある多層配線基板においては、金属の多い方の面と金属の少ない面とで表面応力が異なるため、金属の少ない面が凹面となって基板の反りが発生する傾向がある。
一方、本実施形態3による例では、導電密着層の重畳部103をガラスコア基板の厚さ中央から偏在して設けたいことにより、多層配線の表裏面の表面応力を偏らせることができる。このため、本実施例を用いることによって基板の反りの調整を行うことができる。
〈実施形態4〉
図4(a)は本発明に係る配線基板の断面図であり、ガラススコア貫通孔付近の拡大図
図である(b)と併せて示す。
実施形態4においては、導電密着層の重畳部103がガラスコア基板第1面の開口から、47μmか53μmの範囲に位置するように設計した。
導電密着層L1-111´はCr層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて250nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から63μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L1-212はCu層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて500nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から53μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
導電密着層L2-113´はCr層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて250nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から63μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L2-214はCu層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて500nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から53μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
その他の点については、実施形態1と同様である。
この実施形態においても、強固な構造の貫通電極は得られる。一般にCrはTiと比べて成膜にかかるエネルギーが大きく、さらにガラスとも密着性もTiよりは小さいが、硬くて耐食性に優れるため、加工プロセスあるいは完成後の使用環境が苛酷な場合に、その特徴を利用することができる。
〈実施形態5〉
図5(a)は本発明に係る配線基板の断面図であり、ガラススコア貫通孔付近の拡大図
図である(b)と併せて示す。
実施形態5においては、導電密着層の重畳部103がガラスコア基板1の第1面101の開口から、47μmか53μmの範囲に位置するように設計した。
導電密着層L1-111はTi層であり、ガラスコア基板1の第2面102上にて135nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から63μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L1-212´はNi層であり、ガラスコア基板1の第2面上にて800nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第2面102側の開口から53μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
導電密着層L2-113はTi層であり、ガラスコア基板1の第1面上にて135nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から63μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。導電密着層L2-214´はNi層であり、ガラスコア基板1の第1面101上にて800nmの厚さであり、貫通孔50のガラスコア基板1の第1面101側の開口から53μmの深さまで貫通孔側壁に積層している。
その他の点については、実施形態1と同様である。
この実施形態においても、強固な構造の貫通電極は得られる。また一般にNiはCuと比べて成膜にかかるエネルギーが大きく、さらにCuと比較して電気抵抗が高いが、耐食性に優れ、高温、低温での強度にも優れるため、加工プロセス、使用環境が過酷な場合には好適な材料となる。
〈実施例〉
次に図6から図18を用いて、本発明の実施形態1に示した多層配線基板の製造方法の一例を説明する。また実施例における配線基板は、実施形態1のようにガラスコア基板1内部に貫通電極を配置し、両面に配線層を形成し、さらにその配線層の一部に誘電体と導電体を積層してキャパシタ70を形成し、さらにそのうえに、層間絶縁層30、導電層21を順次積層し、キャパシタ内蔵ガラスコア多層配線基板となっている。
まず、図6に示すように、貫通孔50を形成したガラスコア基板1を用意した。本開示における、ガラスコア基板1としては、例えば、無アルカリガラス、アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、サファイアガラス、及び感光性ガラスなど、ケイ酸塩を主成分とするガラスを用途に応じて選択できる。半導体パッケージ及び半導体モジュールに用いられるという観点からは、アルカリ成分含有率が0.1質量%以下の無アルカリガラスを用いることが望ましい。本実施例においてガラスコア基板1としては厚さ100um、線膨張係数(CTE:Coefficient of Termal Expansion)3.0ppm/K,の無アルカリガラス板を用いた。
貫通孔50の形状は円筒状のストレート形状とし、開口部の直径は80μmとした。
次に、図7に示すように、ガラスコア基板1の第2面102および貫通孔50の側壁の一部に導電密着層を成膜した。
本開示における導電密着層としては、スパッタ法、またはCVD法などにより形成され、例えば、Cu、Ni、Al、Ti、Cr、Mo、W、Ta、Au、Ir、Ru、Pd、Pt、AlSi、AlSiCu、AlCu、NiFe、ITO、IZO、AZO、ZnO、PZT、TiN、Cu3N4、Cu合金単体もしくは複数組み合わせたものを適用することができる。また、図1においてはガラスコア基板1の第1、2面側それぞれ導電密着層が2層構造となっているが、これらに限定されるものではなく、単層もしくは2層以上であってもかまわない。しかしながら導電密着層としては、ガラスコア基板との密着性および低抵抗であることが求められ、これらを単層で両立するのは難しく、3層以上とするとプロセスコストが高くなるため、2層であることが望ましい。
本実施例においては、スパッタ法による成膜を選択し、実施形態1と同じく導電密着層L2-113としてTiを、導電密着層L2-214としてCuを連続で製膜した。厚みについてはTiを第2面上で135nm、Cuを2面上で500nm成膜した。
次に、図8に示すように、ガラスコア基板1の第1面101および貫通孔50の側壁の一部に、導電密着層13、14と一部が重なり多層となる様に、スパッタ法により導電密着層L1-111としてTiを、導電密着層L1-212としてCuを連続で製膜した。導電密着層の厚さは、ガラスコア基板の第2面に積層した場合と同様であった。
次に、図9に示すように、支持体200を接着剥離層201を介して貼り合わせた。本発明の一実施形態では厚み500um、線膨張係数3.0ppm/K,の無アルカリガラス板を用いた。
次に、図10に示すように、導電層21(L)を導電密着層L1-111, L1-212、L2-113、L2-214をシード層として電解Cuめっきプロセスにて形成した。パターンについては感光性レジスト25を用いてフォトリソグラフィプロセスにて所望のものを得た。
次に、図11に示すように、誘電体層71および導電層22を形成しキャパシタ70を形成した。
本開示におけるキャパシタ70を構成する誘電体層71に関しては、絶縁性、比誘電率の観点からアルミナ、シリカ、シリコンナイトライド、タンタルオキサイド、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムから選択することができる。誘電体層71の厚さは、10nm以上1μm以下であることが望ましい。誘電体層71の厚さが、10nm以下である場合、絶縁性を保つことが出来ずにキャパシタとしての機能が発現しない。誘電体層71の厚さが、1μm以上の場合、薄膜形成の時間がかかりすぎるばかりでなく、キャパシタの静電容量が小さくなりすぎて所望の容量が得られなくなる。誘電体層71の厚さは、より好ましくは50nm以上、500nm以下であることが望ましい。
誘電体層71の積層方法については、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、MBE法、レーザブレーション法、CVD法等の一般的な
方法を用いる。その他の薄膜形成方法を用いてもよい。
本実施例においては、誘電体層71としてはSiNをCVDにて厚さ300nmにて成膜、導電層22としては電解Cuめっきで厚さ10μmにて形成した。パターニングはフォトリソグラフィプロセスを用い、誘電体層71のエッチングにはドライエッチング法を用いた。
次に、図12に示すように、導電密着層L1-111, L1-212の不要な部分をエッチングにより除去し、続いてガラスコア基板1の上面に層間絶縁層30を形成した。
本開示における層間絶縁層30の材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド、マレイミド樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリフェニレンオキシド、液晶ポリマー及びこれらの複合材料、あるいは感光性ポリイミド樹脂、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性アクリル-エポキシ樹脂を用いても良い。絶縁樹脂の形成方法は限定されるものではなく、シート状のものであれば真空ラミネート、真空プレス、ロールラミネート法を用いることができる。液状のものであれば、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗装、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、ドクターコートより選定できる。
本実施例においては、層間絶縁層30としては、味の素ファインテクノ株式会社製の絶縁樹脂(商品名「ABF-GX-T31R」)を用いた。加工は真空プレスラミネート装置にて行い、ガラスコア基板1の貫通孔50の内部にボイドなく絶縁樹脂を封入した。層間絶縁層30の厚さは35μm程度とし、導電層22まで埋没するようにした。
次に、図13に示すように、支持体300を接着剥離層301を介して貼り合わせた後、支持体200、接着剥離層201を剥離、層間絶縁層30の露出箇所を一部除去(図示せず)した。支持体300には厚み500um、線膨張係数3.0ppm/K,の無アルカリガラス板を用いた。支持体300としては特に限定されるものではないが、ガラスコア基板1と同じもしくは近い線膨張係数の材料を用いることが望ましい。プロセス中の反りが抑制され良品率が向上する。
接着剥離層301についてはあってもよいし、なくてもよいが、支持体300を途中で剥離可能な機構もしくはプロセスが必要となる。本発明の一実施形態では機械的に剥離可能なアクリル系材料を用いた。ほかにはレーザーで剥離する方法、熱で剥離する方法などがあげられる。層間絶縁樹脂の除去には過マンガン酸カリウム水溶液を主成分とする液によって、デスミア加工する方法で行った。これにより導電層21の露出面積が増え、電解めっき時の給電不具合による基板表裏の導通不良を低減でき、歩留まり良く配線基板、電子部品、部品内蔵基板を製造できる。
次に、図14に示すように、導電層21’を導電密着層L2-113、L2-214および表面に露出している導電層21をシード層として電解Cuめっきプロセスにて形成した。パターンについてはフォトリソグラフィプロセスにて所望のものを得た。
次に、図15に示すように、導電密着層13,14の不要な部分をエッチングにより除去し、ガラスコア基板1の下面に層間絶縁層30’を形成した。層間絶縁層30’としては、層間絶縁層30と同様に味の素ファインテクノ株式会社製の絶縁樹脂(商品名「ABF-GX-T31R」)を用いた。
次に、図16に示すように、支持体300、接着剥離層301を剥離した。
次に、図17に示すように、ビルドアッププロセスにより配線と層間絶縁層30’’を繰り返し積層した。層間絶縁層30’’としては、味の素ファインテクノ株式会社製の絶縁樹脂(商品名「ABF-GX-T31R」)を用いた。加工は真空プレスラミネート装置にて行った。層間の導通を得る為のVia60の形成は、レーザー加工機を使用した。孔径は入り口側が60μmで、孔底側が45μmのテーパー形状となるように設定した。なお、図示はしていないが、レーザー加工の後に、過マンガン酸カリウム水溶液を主成分とする液によって、デスミア加工を行った。目的は、レーザー加工による樹脂の溶解分を孔底部分から取り除き、孔底部に導体を完全に露出させることと、樹脂表面を適度に粗らして、後述するシード層の密着性を高めるためである。導電層23,24の形成は層間絶縁層の表面および、層間絶縁層に加工したViaの内壁に対し、シード層として無電解めっき法にて銅層を形成(図示せず)し、フォトリソグラフィ―により所望のパターンを形成、電解Cuめっきにより導電層を得て、シード層の不要な部分をエッチングにより除去するセミアディティブ工法で形成した。ただし、プロセス、加工方法等関しては、これに限るものではなく、目的に合わせて、適宜選択してよい。例えば感光性レジストを用い、フォトリソグラフィによりViaを形成してもよいし、平坦化プロセスを追加してもよい。
続いて、図18に示すようにソルダーレジスト41を形成し、露出している導電層23にNi/Auめっきで表面処理を実施、図1の配線基板を得た。ソルダーレジストには太陽インキ製造製のPSR-800 AUS SR1を用い、ラミネート及びフォトリソグラフィによりレジストのパターニングを行った。
以上をもって、所望のキャパシタン内蔵ガラスコア多層配線基板を得た
なお、実施例においては、配線基板、電子部品、部品内蔵基板の層構成は、2-2-2構造となっているが、必要に応じて、さらにこれに絶縁層、配線を重ねていってもよいし、少なくてもよい。また、第1面、第2面の総数が異なっても良い。
〈発明の効果〉
本発明によって、ガラスコア基板の表裏の電気的導通をとるための貫通電極に強固な構造を与えることができ、信頼性の高いガラスコア多層配線基板を得ることができる。
1・・・ガラスコア基板
11、11´・・・導電密着層L1-1
12、12´・・・導電密着層L1-2
13、13´・・・導電密着層L2-1
14、14´・・・導電密着層L2-2
21、22、23、24・・・導電層
25・・・感光性レジスト
30、30´、30´´・・・層間絶縁層
41・・・ソルダーレジスト
50・・・貫通孔
60・・・Via
70・・・キャパシタ
71・・・誘電体層
101・・・ガラスコア基板の第1面
102・・・ガラスコア基板の第2面
103・・・重畳部
200、300・・・支持体
201、301・・・接着剥離層

Claims (7)

  1. 互いに対向する第1面および第2面を有するコア基板において、前記コア基板は第1面の一部と第2面の一部とを貫通する貫通孔を有しており、前記貫通孔の側壁には、少なくとも一つの導電層を含む複数の層が、前記第1面および前記貫通孔の前記側壁に近いほうから、L1-1、L1-2、・・・L1-(n-1)、L1-n(nは2以上の整数)の順の層構造をなした第1の層構造が形成されており、かつ、少なくとも一つの導電層を含む複数の層が、前記第2面および前記貫通孔の前記側壁に近い方から、L2-1、L2-2、・・・L2-(m-1)、L2-m(mは2以上の整数)の順の層構造をなした第2の層構造が形成されており、前記貫通孔の前記側壁の一部において、前記第1の層構造と前記第2の層構造が重畳した重なり部を有することを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記重なり部が、前記貫通孔の深さ方向に連続体として存在し、前記連続体の貫通孔の深さ方向における長さが、前記コア基板の厚さの10%以上30%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 前記重なり部が、前記貫通孔の深さ方向に連続体として存在し、その深さ方向の中央部の位置が、ガラスコア基板の第1面または第2面から前記コア基板の厚さの30%以内にあることを特徴とする、請求項1または2に記載の多層配線基板。
  4. 層L1-1及びL2-1がチタン層であることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
  5. 層L2-1及びL2-2が銅層であることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
  6. 前記第1面の一部から前記貫通孔の側壁、前記第2面の一部へと連続する導電層Lが、最上層L1-n 、2-mのさらに上に積層されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の多層配線基板。
  7. 貫通孔を有するコア基板の第1面の一部および貫通孔の側壁の一部に連続する導電層を含む複数の層と、前記コア基板の第2面の一部および貫通孔の側壁の一部に連続する導電層を含む複数の層を、両者の一部が貫通孔内部で重畳するように形成する工程と、
    前記コア基板の第2面側
    に支持体を貼付する工程と、
    前記コア基板の第1面の一部および貫通孔の側壁に連続する導電層を含む単層または複数の層を形成する工程と、
    前記コア基板の第1面側に支持体を貼付する工程と
    前記コア基板の第2面側から支持体を除去する工程と、
    前記コア基板の第1面側の一部に導体層を含む単層または複数の層を形成する工程と、
    を含む多層配線基板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024085727A1 (ko) * 2022-10-21 2024-04-25 동우 화인켐 주식회사 전자부품용 기판, 상기 전자부품용 기판의 제조방법 및 이를 포함하는 표시 장치 및 반도체 장치
WO2024096131A1 (ja) * 2022-11-04 2024-05-10 大日本印刷株式会社 貫通電極基板及び貫通電極基板の製造方法

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