JP2022146538A - リチウムイオン二次電池用正極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】湿式粉砕後、固体電解質スラリーを正極活物質と混合する際に、濃縮や希釈のプロセスを経ることなく、固体電解質によって被覆されたリチウムイオン二次電池用正極を製造する方法を提供する。【解決手段】正極活物質の表面が酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極の製造方法であって、前記固体電解質は、結晶化された固体電解質粉末がアルコール溶媒中に混合され、湿式粉砕処理され、スラリーを得るナノ粒子化工程により製造され、該スラリーは、アルコール溶媒中の固形分濃度が2~7%に調整されており、前記正極活物質の表面が前記酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極は、該スラリーが粉末化されることなく前記正極活物質に混合され、その混合された物がメカニカルコーティング処理される、リチウムイオン二次電池用正極の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池用正極の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池の研究開発は、携帯機器、ハイブリット自動車、電気自動車、家庭用蓄電などの幅広い用途において盛んに行われている。これらの分野に用いられるリチウムイオン二次電池には、安全性の高さ、長期サイクル安定性、高エネルギー密度などが求められている。
近年、安全性の高さ、長期サイクル安定性の観点から、負極活物質にチタン酸リチウム(LTO)を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。チタン酸リチウムの作動電位は、リチウムイオン電池の一般的な負極活物質である黒鉛よりも高いため、リチウムの析出が起きにくく、安全性が向上するものの、エネルギー密度の観点からは不利である。一方、正極活物質に関しては、Liの析出電位に対して4.5V以上の高電位で作動する材料が提案されている(例えば、特許文献1)。
チタン酸リチウムの作動電位の高さに起因するエネルギー密度の減少は、前記した特許文献1に示されるような高電位で作動する正極活物質を組み合わせることで改善することが期待される。他方、負極活物質に黒鉛を用いた従来のリチウムイオン二次電池においても、正極活物質の表面で非水電解質の酸化分解によりガスが発生するが、従来の二次電池よりも正極活物質の作動電位がより高い二次電池の場合には、上記したガスの発生の問題がより顕著となる。
そこで、従来のリチウムイオン二次電池では、非水電解質に、添加剤を加えることによって正極表面に被膜を形成し、ガス発生を抑制する手段も採られている。高電位正極活物質でも同様の原理が適用できるものの、被膜に、より高い耐酸化性が必要となるため、その効果は十分ではないと考えられている。
一方、高電位で作動する正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、非水電解質の酸化分解によるガスの発生を抑制すべく正極材を固体電解質で被覆した製造方法も開示されている(特許文献2)。
しかしながら、固体電解質を正極活物質へ表面被覆する場合、固体電解質をBET比表面積換算径100nm以下に粉砕する必要がある。ここで、BET比表面積換算径(dBET)が100nm以下の粒子をナノ粒子と定義し、前記粉砕処理によりBET比表面積換算径(dBET)が100nm以下に微粉末化することをナノ粒子化と表現する。湿式粉砕は、乾式粉砕よりも小粒子径まで粉砕可能で優れている一方、特許文献2に記載のように、原料となる固体電解質を結晶化及びナノ粒子化した後、120℃で乾燥してエタノールを除去する工程が別途必要になってしまうという課題が生じていた。
そして、湿式粉砕後の固体電解質スラリーからエタノールを除去する方法としては、エタノールを蒸発させて濃縮する方法が一般的であるが、一度固体電解質を粉末にした場合、BET比表面積換算径100nm以下の粒子は濃縮工程により凝集が進行してしまい、その結果、固体電解質が凝集することによりメカニカルコーティング処理後の被覆にバラツキが生じていた。
そこで、本発明では、湿式粉砕後、固体電解質スラリーを正極活物質と混合する際に、濃縮や希釈のプロセスを経ることなく、固体電解質によって被覆されたリチウムイオン二次電池用正極の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明者が鋭意検討した結果、固体電解質スラリーを正極活物質と混合する際に、スラリー濃度を調整しておくと共に、スラリーが粉末化されることなく正極活物質に混合されることで、解決できることを見出した。すなわち本発明は、[1]正極活物質の表面が酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極の製造方法であって、前記固体電解質は、結晶化された固体電解質粉末がアルコール溶媒中に混合され、湿式粉砕処理され、スラリーを得るナノ粒子化工程により製造され、該スラリーは、アルコール溶媒中の固形分濃度が2~7%に調整されており、前記正極活物質の表面が前記酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極は、該スラリーが粉末化されることなく前記正極活物質に混合され、その混合された物がメカニカルコーティング処理されることによって得られるリチウムイオン二次電池用正極の製造方法である。
[2]前記正極活物質に前記スラリーを混合した後、その混合物がメカニカルコーティング処理される前に濃縮される工程をさらに有してもよい。
また、[3]前記正極は、リチウムの脱離及び挿入の平均電位が、Li+/Liに対して4.5V以上5.0V以下の正極活物質であることが好ましい。
また、[3]前記正極は、リチウムの脱離及び挿入の平均電位が、Li+/Liに対して4.5V以上5.0V以下の正極活物質であることが好ましい。
別の態様は、[4]前記酸化物系固体電解質が以下の一般式(1)で示され、前記正極材が以下の一般式(2)で示されるのが好ましい。
Li1+p+q(Al,Ga)p(Ti,Ge)2-pSiqP3-qO12・・(1)
(ただし、(0≦p≦1、0≦q≦1))
Li1+xMyMn2-x-yO4 ・・(2)
(ただし、x、yはそれぞれ0≦x≦0.2、0<y≦0.8を満たし、MはAl、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、Ti、Cu及びCrよりなる群から選ばれる少なくとも1種である)。
Li1+p+q(Al,Ga)p(Ti,Ge)2-pSiqP3-qO12・・(1)
(ただし、(0≦p≦1、0≦q≦1))
Li1+xMyMn2-x-yO4 ・・(2)
(ただし、x、yはそれぞれ0≦x≦0.2、0<y≦0.8を満たし、MはAl、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、Ti、Cu及びCrよりなる群から選ばれる少なくとも1種である)。
本発明の別の態様は、[5]前記メカニカルコーティングされた後、さらに、300℃以上で熱処理を行うことである。
本発明のさらに別の態様は、[6]前記メカニカルコーティングは、摩砕式ミルによって行われることである。
本発明のさらに別の態様は、[6]前記メカニカルコーティングは、摩砕式ミルによって行われることである。
本発明によれば、湿式粉砕後の固体電解質スラリーを濃縮することなく正極活物質と混合させることにより、濃縮工程を短縮することができる。また、固体電解質が凝集することなく活物質表面に被覆されるため被覆状態が改善する。さらに、被覆状態が改善することで正極活物質表面と電解液の接触頻度が低下して、電解液の分解によるガス発生が抑制される。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
一般的に、リチウムイオン二次電池には非水電解質が用いられており、詳細は後述するが、非水溶媒にリチウム塩を溶解させた、液体状態の非水電解質が使用されている。一方、非水溶媒とリチウム塩の両方の機能を併せ持つ、固体状態の固体電解質が存在する。固体電解質は、液体状態の非水電解質よりも酸化耐性が高いため、高電位での酸化分解は抑えられる。しかし、液体よりも固体のほうが、リチウムイオン伝導度が低いため、電解質全てを固体電解質に置き換えてしまうと、電池としての性能は大きく低下してしまう。
そこで、高電位の正極活物質の表面のみを固体電解質でメカニカルコートすることで、非水電解質は従来のままでも、ガスの発生を抑制できる。固体電解質は、固体状態のため、固体の正極活物質を被覆するためには、ある程度の多大なエネルギーを要する。したがい、せん断力及び圧縮力を付与できるメカニカルコーティング法は好ましく、固体電解質が正極活物質を被覆することで、従来の課題であった、非水電解質と正極活物質との接触を低減し、ガスの発生を抑制することができる。さらに、詳細は後述するが、熱処理温度を調整し、好ましくは固体電解質の粒径や正極活物質との混合比を制御して、正極活物質の抵抗を上げることなく、電池性能も低下せずに、固体電解質を正極活物質に被覆できる。
<正極活物質>
本発明の製造方法に用いる正極活物質は、リチウムの脱離及び挿入の平均電位がLi+/Liに対して、すなわちLiの析出電位に対して(vs.Li+/Liと表す場合がある)4.5V以上5.0V以下である。リチウムイオン挿入・脱離反応の電位(以下、電圧ともいう)(vs.Li+/Li)は、例えば、正極活物質を用いた動作極、リチウム金属を対極とした半電池の充放電特性を測定し、プラトー開始時、及び終了時の電圧値を読み取ることによって求めることができる。プラトーが2箇所以上あった場合は、もっとも低い電圧値のプラトーが4.5V(vs.Li+/Li)以上であればよく、もっとも高い電圧値のプラトーが5.0V(vs.Li+/Li)以下であればよい。
本発明の製造方法に用いる正極活物質は、リチウムの脱離及び挿入の平均電位がLi+/Liに対して、すなわちLiの析出電位に対して(vs.Li+/Liと表す場合がある)4.5V以上5.0V以下である。リチウムイオン挿入・脱離反応の電位(以下、電圧ともいう)(vs.Li+/Li)は、例えば、正極活物質を用いた動作極、リチウム金属を対極とした半電池の充放電特性を測定し、プラトー開始時、及び終了時の電圧値を読み取ることによって求めることができる。プラトーが2箇所以上あった場合は、もっとも低い電圧値のプラトーが4.5V(vs.Li+/Li)以上であればよく、もっとも高い電圧値のプラトーが5.0V(vs.Li+/Li)以下であればよい。
リチウムイオンの挿入・脱離反応が、Liの析出電位に対して4.5V以上5.0V以下で進行する正極活物質は特に限定されないが、下記式(2)で表される置換型リチウムマンガン化合物が従来から検討されており、好ましい。
Li1+xMyMn2-x-yO4 ・・・(2)
前記式(2)中、x、yはそれぞれ0≦x≦0.2、0<y≦0.8を満たし、MはAl、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、Ti、Cu及びCrよりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
前記式(2)中、x、yはそれぞれ0≦x≦0.2、0<y≦0.8を満たし、MはAl、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、Ti、Cu及びCrよりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
上記式(2)の中でも、MがNiであるNi置換リチウムマンガン化合物が好ましく、特にx=0、y=0.5、M=Niである、すなわちLiNi0.5Mn1.5O4が充放電サイクルの安定性効果が高いことから特に好ましい。
正極活物質の粒径については特に限定されないが、粒径が小さすぎると、後述する酸化物系固体電解質の粒径との差が小さくなって被覆が難しくなるため、メジアン径d50は5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、更に好ましくは20μm以上である。またメジアン径d50は100μm以下であることが好ましく、80μm以下がより好ましく、50μm以下が更に好ましい。電極に加工する際の厚み範囲も考慮すると、前記d50は10~50μmであることが好ましく、20~50μmがより好ましい。
<固体電解質>
本発明に用いる固体電解質は、化学的な安定性を考慮して酸化物系固体電解質を用いる。酸化物系固体電解質は結晶構造別に逆蛍石型、NASICON型、ペロブスカイト型、ガーネット型などがあるが、特に限定されない。酸化物系固体電解質としては、例えばLi1+p+q(Al,Ga)p(Ti,Ge)2-pSiqP3-qO12(0≦p≦1、0≦q≦1)で表されるLATPを用いることができ、特にLi1+pAlpTi2-pP3O12(0≦p≦1)が好ましい。
本発明に用いる固体電解質は、化学的な安定性を考慮して酸化物系固体電解質を用いる。酸化物系固体電解質は結晶構造別に逆蛍石型、NASICON型、ペロブスカイト型、ガーネット型などがあるが、特に限定されない。酸化物系固体電解質としては、例えばLi1+p+q(Al,Ga)p(Ti,Ge)2-pSiqP3-qO12(0≦p≦1、0≦q≦1)で表されるLATPを用いることができ、特にLi1+pAlpTi2-pP3O12(0≦p≦1)が好ましい。
<固体電解質のナノ粒子化>
前記固体電解質の粒径については特に限定されないが、前記正極活物質の表面を被覆する役目があることから、通常、前記正極活物質の粒径よりも小さい。前記酸化物系固体電解質のBET比表面積換算径(dBET)は、1~100nmが好ましく、前記正極活物質の好ましい粒径を考慮すると、1~50nmであることがより好ましい。dBETは、5nm以上であることも好ましく、10nm以上であってもよく、また45nm以下であることも好ましく、40nm以下であってもよい。なお、固体電解質の造粒時に必ずしも上記粒径とする必要はなく、より大きい粒径で調製後、上記粒径となるように粉砕処理を行ってもよい。粉砕処理の方法としては、ボールミル、ビーズミル等の公知の手段が使用され得る。なお、BET比表面積換算径(dBET)は、JIS-Z8830(2013)に規定された方法に従って、窒素吸着法一点法により、窒素吸着BET比表面積を求め、dBET=6/(密度×BET比表面積)の式により求められる粒径である。
前記固体電解質の粒径については特に限定されないが、前記正極活物質の表面を被覆する役目があることから、通常、前記正極活物質の粒径よりも小さい。前記酸化物系固体電解質のBET比表面積換算径(dBET)は、1~100nmが好ましく、前記正極活物質の好ましい粒径を考慮すると、1~50nmであることがより好ましい。dBETは、5nm以上であることも好ましく、10nm以上であってもよく、また45nm以下であることも好ましく、40nm以下であってもよい。なお、固体電解質の造粒時に必ずしも上記粒径とする必要はなく、より大きい粒径で調製後、上記粒径となるように粉砕処理を行ってもよい。粉砕処理の方法としては、ボールミル、ビーズミル等の公知の手段が使用され得る。なお、BET比表面積換算径(dBET)は、JIS-Z8830(2013)に規定された方法に従って、窒素吸着法一点法により、窒素吸着BET比表面積を求め、dBET=6/(密度×BET比表面積)の式により求められる粒径である。
前記正極活物質のメジアン径d50と、前記固体電解質のBET比表面積換算径dBETの比は10000:1~100:1であることが好ましく、より好ましくは5000:1~300:1であり、更に好ましくは2000:1~500:1であり、特に1000:1~500:1が好ましい。正極活物質のメジアン径d50と、上記固体電解質のBET比表面積換算径dBETの差は可能な限り大きいほうが良い。差が小さい場合には、正極活物質への固体電解質の被覆よりも、固体電解質同士の凝集や正極活物質と固体電解質の凝集体生成が支配的になり、目的の効果が発揮されない。
また、前記正極活物質100質量部に対する前記酸化物系固体電解質(スラリーで用いる場合は固形分)の割合は、0.5質量部以上が好ましく、より好ましくは1質量部以上であり、更に好ましくは2質量部以上であり、また10質量部以下が好ましく、より好ましくは5質量部以下であり、更に好ましくは4質量部以下である。前記割合は、1質量部以上、5質量部以下が好ましく(すなわち、前記正極活物質と前記酸化物系固体電解質の質量比が100:1~20:1)、2質量部以上、4質量部以下である(すなわち、前記正極活物質と前記酸化物系固体電解質の質量比が、50:1~25:1)ことも好ましい。
酸化物系固体電解質のナノ粒子化工程の後にメカニカルコーティング法によって正極活物質の表面に酸化物系固体電解質を被覆するにあたって、酸化物系固体電解質をアルコール溶液に分散した状態に調整しておく必要がある。アルコールとしては揮発性や安全性の点からエタノールが好ましいが、複数のアルコール溶液を混ぜたものであってもよい。
<メカニカルコーティング>
高電位で作動する正極活物質の表面は、メカニカルコーティング法によって酸化物系固体電解質が被覆されている。 メカニカルコーティングとは、せん断力、圧縮力、衝突力および遠心力の少なくとも1種のエネルギーを母材及び/又は被覆剤に付与(せん断力及び圧縮力を付与できることが好ましく、せん断力、圧縮力及び衝突力を付与できることがより好ましい)しつつ、母材及び被覆剤を機械的に接触させることにより、母材と被覆剤を混合して母材表面に被覆材を被覆する手段を表す。本発明においては、正極活物質が母材に相当し、被覆剤が酸化物系固体電解質に相当する。用いる装置としては、特に限定されないが、例えば、ホソカワミクロン社製のノビルタに代表される摩砕式ミルや、遊星ボールミル(例えばフリッチュ社製)を好適に用いることができる。この中では、操作が簡便であり、ボールミルのように処理後にボールを分離する必要もないという観点から、摩砕式ミルが好ましい。
高電位で作動する正極活物質の表面は、メカニカルコーティング法によって酸化物系固体電解質が被覆されている。 メカニカルコーティングとは、せん断力、圧縮力、衝突力および遠心力の少なくとも1種のエネルギーを母材及び/又は被覆剤に付与(せん断力及び圧縮力を付与できることが好ましく、せん断力、圧縮力及び衝突力を付与できることがより好ましい)しつつ、母材及び被覆剤を機械的に接触させることにより、母材と被覆剤を混合して母材表面に被覆材を被覆する手段を表す。本発明においては、正極活物質が母材に相当し、被覆剤が酸化物系固体電解質に相当する。用いる装置としては、特に限定されないが、例えば、ホソカワミクロン社製のノビルタに代表される摩砕式ミルや、遊星ボールミル(例えばフリッチュ社製)を好適に用いることができる。この中では、操作が簡便であり、ボールミルのように処理後にボールを分離する必要もないという観点から、摩砕式ミルが好ましい。
本発明の製造方法において、有底円筒容器と、先端翼を備えるローターとを備え、前記先端翼と前記容器内周との間に所定のクリアランスを設け、前記ローターを回転させることで、前記正極活物質及び前記酸化物系固体電解質を含む混合物に圧縮力とせん断力を与えて、メカニカルコーティングを実施することが好ましい。
メカニカルコーティング法による処理は、乾式であっても湿式であってもよく、湿式の場合、用いる溶媒は特に限定されず、水、有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、例えばエタノール等のアルコールを使用できる。湿式の場合の溶媒の添加タイミングは特に限定されないが、酸化物系固体電解質を溶媒に分散させてスラリーの状態でメカニカルコーティング法に用いてもよく、スラリー中の酸化物系固体電解質の濃度は、例えば10~25質量%である。
メカニカルコーティングの処理温度は好ましくは5~100℃であり、より好ましくは8~80℃であり、さらに好ましくは10~50℃であり、処理時間は好ましくは5~90分、より好ましくは10~60分である。処理雰囲気は、特に限定されず、不活性ガス雰囲気下あるいは空気雰囲気下とすればよい。
メカニカルコーティング後は、300℃以上で熱処理を行う。これにより、前記正極活物質と前記酸化物系固体電解質の密着性が向上し、繰り返し充放電を行っても前記酸化物系固体電解質が前記正極活物質から剥離することが抑えられ、電池の長期信頼性が向上する。熱処理温度が300℃を下回ると、前記正極活物質と前記酸化物系固体電解質の密着性が不十分であるため電池の充放電時に固体電解質が剥離し、電池の長期信頼性の低下に繋がる。熱処理温度は350℃以上が好ましい。一方、熱処理温度が高くなりすぎると前記酸化物系固体電解質の結晶構造が変化し、Liイオン伝導度が低下して電池の充放電が正常に行われなくなる場合があるため、熱処理温度は600℃以下であることが好ましく、より好ましくは500℃以下である。熱処理時間は、30分以上が好ましく、より好ましくは1時間以上であり、上限は特に限定されないが、例えば3時間以下である。
<リチウムイオン二次電池>
リチウムイオン二次電池は、主に、正極、負極、非水電解質で構成される。正極は、通常、正極活物質、導電助剤及びバインダー等を含む正極合剤を正極集電体に塗布することで作製され、負極は、通常、負極活物質、導電助剤及びバインダー等を含む負極合剤を負極集電体に塗布することで作製される。本発明の製造方法により得られる被覆正極活物質は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として好適に用いられ、具体的には本発明の製造方法により得られる被覆正極活物質を含む正極合剤を正極集電体に塗布して正極を作製することができる。正極合剤を正極集電体に塗布した後、及び負極合剤を負極集電体に塗布した後は、100~200℃程度で乾燥させればよい。
リチウムイオン二次電池は、主に、正極、負極、非水電解質で構成される。正極は、通常、正極活物質、導電助剤及びバインダー等を含む正極合剤を正極集電体に塗布することで作製され、負極は、通常、負極活物質、導電助剤及びバインダー等を含む負極合剤を負極集電体に塗布することで作製される。本発明の製造方法により得られる被覆正極活物質は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として好適に用いられ、具体的には本発明の製造方法により得られる被覆正極活物質を含む正極合剤を正極集電体に塗布して正極を作製することができる。正極合剤を正極集電体に塗布した後、及び負極合剤を負極集電体に塗布した後は、100~200℃程度で乾燥させればよい。
前記被覆正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池の構成、及び被覆正極活物質以外に使用する材料、リチウムイオン二次電池の製造装置及び条件は、従来公知のものが適用でき、特に限定されない。
<負極活物質>
負極活物質としては、上述した通り、リチウム析出が起きにくく安全性が向上するという観点からチタン酸リチウムを使用することが好ましい。チタン酸リチウムの中でも、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さい点から、スピネル構造のチタン酸リチウムが特に好ましい。チタン酸リチウムには、たとえばNbなどのリチウム、チタン以外の元素が微量含まれていてもよい。
負極活物質としては、上述した通り、リチウム析出が起きにくく安全性が向上するという観点からチタン酸リチウムを使用することが好ましい。チタン酸リチウムの中でも、リチウムイオンの挿入・脱離の反応における活物質の膨張収縮が小さい点から、スピネル構造のチタン酸リチウムが特に好ましい。チタン酸リチウムには、たとえばNbなどのリチウム、チタン以外の元素が微量含まれていてもよい。
<導電助剤>
導電助剤としては、特に限定されないが、炭素材料が好ましい。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、およびファーネスブラックなどが挙げられる。これら炭素材料は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。正極に含まれる導電助剤の量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、正極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。また負極に含まれる導電助剤の量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。
導電助剤としては、特に限定されないが、炭素材料が好ましい。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、およびファーネスブラックなどが挙げられる。これら炭素材料は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。正極に含まれる導電助剤の量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、正極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。また負極に含まれる導電助剤の量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。
<バインダー>
バインダーは、特に限定されないが、正極及び負極のいずれについても、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエンゴム、ポリイミド、およびそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。バインダーは正極及び負極の作製しやすさから、非水溶媒または水に溶解または分散されていることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、およびテトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。本発明の正極に含まれるバインダーの量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、正極活物質と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。また負極に含まれるバインダーの量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。
バインダーは、特に限定されないが、正極及び負極のいずれについても、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエンゴム、ポリイミド、およびそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。バインダーは正極及び負極の作製しやすさから、非水溶媒または水に溶解または分散されていることが好ましい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、およびテトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えてもよい。本発明の正極に含まれるバインダーの量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、正極活物質と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得ることができる。また負極に含まれるバインダーの量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。
<集電体>
正極集電体及び負極集電体のいずれも、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金は、正極及び負極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、電池作製時の取扱い性、コスト、得られる電池特性の点でバランスが取り易い。なお、集電体は、アルミニウム以外の金属(銅、SUS、ニッケル、チタン、およびそれらの合金)の表面に正極及び負極の電位で反応しない金属を被覆したものも用いることもできる。
正極集電体及び負極集電体のいずれも、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金は、正極及び負極反応雰囲気下で安定であることから、特に限定されないが、JIS規格1030、1050、1085、1N90、1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、電池作製時の取扱い性、コスト、得られる電池特性の点でバランスが取り易い。なお、集電体は、アルミニウム以外の金属(銅、SUS、ニッケル、チタン、およびそれらの合金)の表面に正極及び負極の電位で反応しない金属を被覆したものも用いることもできる。
<非水電解質>
非水電解質は、特に限定されないが、非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液を高分子に含浸させたゲル電解質などを用いることができる。
非水電解質は、特に限定されないが、非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液を高分子に含浸させたゲル電解質などを用いることができる。
非水溶媒としては、環状の非プロトン性溶媒及び/又は鎖状の非プロトン性溶媒を含むことが好ましい。環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、環状スルホン及び環状エーテルなどが例示される。鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテル、及びアセトニトリルなどの一般的に非水電解質の溶媒として用いられる溶媒を用いても良い。より具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチルラクトン、1,2-ジメトキシエタン、スルホラン、ジオキソラン、プロピオン酸メチルなどを用いることができる。これら溶媒は1種類で用いてもよいし、2種類以上混合しても用いてもよいが、後述の溶質の溶解させやすさ、リチウムイオンの伝導性の高さから、2種類以上混合した溶媒を用いることが好ましい。
2種類以上混合する場合、高温時の安定性が高く、且つ低温時のリチウム伝導性が高いことから、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、およびメチルプロピルカーボネートに例示される鎖状カーボネートのうち1種類以上、と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチルラクトンに例示される環状化合物のうち1種類以上との混合が好ましく、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、およびジエチルカーボネートに例示される鎖状カーボネートのうち1種類以上と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートに例示される環状カーボネートのうち1種類以上との混合が特に好ましい。
前記溶質は、特に限定されないが、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCF3SO3、LiBOB(Lithium Bis (Oxalato) Borate)、LiN(SO2CF3)2などは溶媒に溶解しやすいことから好ましい。非水電解質に含まれる溶質の濃度は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。0.5mol/L未満では所望のリチウムイオン伝導性が発現しない場合があり、一方、2.0mol/Lより高いと、溶質がそれ以上溶解しない場合がある。
本発明のリチウムイオン二次電池に用いる非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。この量であれば、電極反応に伴うリチウムイオンの伝導を確保でき、所望の電池性能が発現する。
非水電解質は、あらかじめ正極、負極およびセパレータに含ませてもよいし、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回、あるいは積層した後に添加してもよい。
リチウムイオン二次電池は、上記した構成の他、通常、更にセパレータ、外装材を含む。
(セパレータ)
セパレータは、正極と負極との間に設置され、絶縁性かつ後述の非水電解質を含むことが出来る構造であればよく、例えば、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、及びそれらを2種類以上複合したものの織布、不織布、微多孔膜などが挙げられる。サイクル特性の安定性が優れることから、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、及びそれらを2種類以上複合したものの不織布であることが好ましい。
セパレータは、正極と負極との間に設置され、絶縁性かつ後述の非水電解質を含むことが出来る構造であればよく、例えば、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、及びそれらを2種類以上複合したものの織布、不織布、微多孔膜などが挙げられる。サイクル特性の安定性が優れることから、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、及びそれらを2種類以上複合したものの不織布であることが好ましい。
セパレータには、各種可塑剤、酸化防止剤、難燃剤が含まれてもよいし、金属酸化物等が被覆されていてもよい。セパレータの厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、正極と負極が短絡することを防ぎつつ、電池の抵抗が高くなることを抑えることが出来る。経済性、取り扱いの観点から、15μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
前記セパレータの空隙率は、30%以上、90%以下であることが好ましい。30%未満であると、リチウムイオンの拡散性が低下するためサイクル特性が著しく低下し、一方、90%より高い場合は、電極の凹凸がセパレータを貫通しショートする恐れが非常に高くなる。リチウムイオンの拡散性の確保、およびショートの防止のバランスの観点から、35%以上、85%以下がより好ましく、前記バランスが特に優れていることから、40%以上、80%以下が特に好ましい。
(外装材)
外装材は、正極、負極およびセパレータを交互に積層または捲回してなる積層体、ならびに積層体を電気的に接続する端子を封入する部材である。外装材としては、金属箔にヒートシール用の熱可塑性樹脂層を設けた複合フィルム、蒸着やスパッタリングによって形成された金属層、または角形、楕円形、円筒形、コイン形、ボタン形もしくはシート形の金属缶が好適に用いられる。
外装材は、正極、負極およびセパレータを交互に積層または捲回してなる積層体、ならびに積層体を電気的に接続する端子を封入する部材である。外装材としては、金属箔にヒートシール用の熱可塑性樹脂層を設けた複合フィルム、蒸着やスパッタリングによって形成された金属層、または角形、楕円形、円筒形、コイン形、ボタン形もしくはシート形の金属缶が好適に用いられる。
本願は、2018年9月7日に出願された日本国特許出願第2018-167978号に基づく優先権の利益を主張するものである。2018年9月7日に出願された日本国特許出願第2018-167978号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記実施例及び比較例で得られた酸化物系固体電解質で表面を被覆した正極活物質および電池を以下の方法により評価した。
(被覆状態)
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)によって、酸化物系固体電解質で表面を被覆した正極活物質の表面SEM観察写真を撮影し、目視にて被覆状態を確認した。作動距離(WD:Working Distance)を8.0~9.0mmとし、拡大率5万倍のSEM観察像(視野1.8μm×2.4μm)にて、視野内で確認される100nm以上の前記酸化物系固体電解質の凝集粒子が5個未満を〇、10個未満を△、10個以上を×と記した。
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)によって、酸化物系固体電解質で表面を被覆した正極活物質の表面SEM観察写真を撮影し、目視にて被覆状態を確認した。作動距離(WD:Working Distance)を8.0~9.0mmとし、拡大率5万倍のSEM観察像(視野1.8μm×2.4μm)にて、視野内で確認される100nm以上の前記酸化物系固体電解質の凝集粒子が5個未満を〇、10個未満を△、10個以上を×と記した。
(ガス発生量)
実施例と比較例におけるサイクル特性評価前後のリチウムイオン二次電池のガス発生量の評価は、アルキメデス法、すなわちリチウムイオン二次電池の浮力を用いて評価した。評価は下記の通りに行った。
実施例と比較例におけるサイクル特性評価前後のリチウムイオン二次電池のガス発生量の評価は、アルキメデス法、すなわちリチウムイオン二次電池の浮力を用いて評価した。評価は下記の通りに行った。
最初に、リチウムイオン二次電池の重量を電子天秤で測定した。次に、比重計(アルファミラージュ株式会社製、品番:MDS-3000)を用いて水中での重量を測定し、これら重量の差をとることによって浮力を算出した。この浮力を水の密度(1.0g/cm3)で除することによって、リチウムイオン二次電池の体積を算出した。エージング後の体積と、サイクル特性評価後の体積を比較することによって、発生したガス量を算出した。ガス発生量が15ml未満を良好と判断した。ガス発生量は10ml以下であることがより好ましい。
(リチウムイオン二次電池のサイクル特性評価)
実施例または比較例で作製したリチウムイオン二次電池を、充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続し、サイクル運転を行った。60℃の環境下で、1.0C相当の電流値で電池電圧が終止電圧3.4Vに到達するまで定電流充電を行い、充電を停止した。続いて1.0C相当の電流値で定電流放電を行い、電池電圧が2.5Vに達した時点で放電を停止した。これを1サイクルとして充放電を繰り返した。サイクル特性の安定性は、1回目の放電容量を100としたときの500回目の放電容量を、放電容量維持率(%)として評価した。500回目の放電容量維持率が85%以上を良好、85%未満を不良とした。
実施例または比較例で作製したリチウムイオン二次電池を、充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)に接続し、サイクル運転を行った。60℃の環境下で、1.0C相当の電流値で電池電圧が終止電圧3.4Vに到達するまで定電流充電を行い、充電を停止した。続いて1.0C相当の電流値で定電流放電を行い、電池電圧が2.5Vに達した時点で放電を停止した。これを1サイクルとして充放電を繰り返した。サイクル特性の安定性は、1回目の放電容量を100としたときの500回目の放電容量を、放電容量維持率(%)として評価した。500回目の放電容量維持率が85%以上を良好、85%未満を不良とした。
合成例1 固体電解質の作製
固体電解質として、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3(以下、LATPともいう)を調製した。出発原料として、Li2CO3、AlPO4、TiO2、NH4H2PO4、溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径3mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、120℃で乾燥してエタノールを除去した。その後、800℃で2時間処理を行い、LATP粉末を得た。
固体電解質として、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3(以下、LATPともいう)を調製した。出発原料として、Li2CO3、AlPO4、TiO2、NH4H2PO4、溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径3mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、120℃で乾燥してエタノールを除去した。その後、800℃で2時間処理を行い、LATP粉末を得た。
得られたLATP粉末に溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径0.5mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、LATP微粉末が2.5重量%のエタノール分散スラリーを得た。
合成例2 固体電解質の作製
固体電解質として、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3(以下、LATPともいう)を調製した。出発原料として、Li2CO3、AlPO4、TiO2、NH4H2PO4、溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径3mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、120℃で乾燥してエタノールを除去した。その後、800℃で2時間処理を行い、LATP粉末を得た。
固体電解質として、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3(以下、LATPともいう)を調製した。出発原料として、Li2CO3、AlPO4、TiO2、NH4H2PO4、溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径3mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、120℃で乾燥してエタノールを除去した。その後、800℃で2時間処理を行い、LATP粉末を得た。
得られたLATP粉末に溶媒となるエタノールを所定量混合し、直径0.5mmのジルコニア球を用いて150Gで1時間遊星ボールミル処理を行った。処理後の混合物からジルコニア球を篩で取り除いた後、LATP微粉末が2.5重量%のエタノール分散スラリーを得た。得られたスラリーを120℃で濃縮・乾燥してエタノールを除去した。これにより、dBETが23nmのLATP微粉末を得た。次に、前記LATP微粉末とエタノールを混合し、前記LATP微粉末が16.7重量%のエタノール分散スラリーを得た。
実施例1
(i)正極の作製
正極の活物質として、メジアン径が20μmのスピネル型のニッケルマンガン酸リチウム(LiNi0.5Mn1.5O4、以下、LNMOともいう)を用いた。
(i)正極の作製
正極の活物質として、メジアン径が20μmのスピネル型のニッケルマンガン酸リチウム(LiNi0.5Mn1.5O4、以下、LNMOともいう)を用いた。
LNMO40gおよび合成例1で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー40gを摩砕式ミル(ホソカワミクロン社製、ノビルタ)に投入し、クリアランス0.6mm、ローター負荷動力1.5kW、ローター回転数を2600~3000rpmの範囲に保って空気雰囲気下、室温で60分間処理し、LATPで表面を被覆したLNMOを得た。得られた表面被覆LNMOを350℃で1時間熱処理した。
得られた表面被覆LNMO、導電助剤としてのアセチレンブラック、およびバインダーとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を、それぞれ固形分濃度で90重量部、6重量部、および4重量部含む混合物を、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散させたスラリーを作製した。なお、前記バインダーは固形分濃度5重量%のN-メチル-2-ピロリドン(NMP)溶液に調整したものを使用し、後述の塗工をしやすいように、さらにNMPを加えて粘度調整した。
前記スラリーを20μmのアルミニウム箔に塗工した後に、120℃のオーブンで乾燥させた。この操作をアルミ箔の両面に対して実施した後、さらに170℃で真空乾燥することによって正極を作製した。
(ii)負極の作製
負極活物質として、スピネル型のチタン酸リチウム(Li4Ti5O12、以下、LTOともいう)を用いた。前記LTO、導電助材としてのアセチレンブラック、およびバインダーとしてのPVdFを、それぞれ固形分濃度で100重量部、5重量部、および5重量部含む混合物を、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散させたスラリーを作製した。なお、前記バインダーは固形分濃度5重量%のNMP溶液に調製したものを使用し、後述の塗工をしやすいように、さらにNMPを加えて粘度調整した。
負極活物質として、スピネル型のチタン酸リチウム(Li4Ti5O12、以下、LTOともいう)を用いた。前記LTO、導電助材としてのアセチレンブラック、およびバインダーとしてのPVdFを、それぞれ固形分濃度で100重量部、5重量部、および5重量部含む混合物を、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散させたスラリーを作製した。なお、前記バインダーは固形分濃度5重量%のNMP溶液に調製したものを使用し、後述の塗工をしやすいように、さらにNMPを加えて粘度調整した。
前記スラリーを20μmのアルミニウム箔に塗工した後に、120℃のオーブンで乾燥させた。この操作をアルミ箔の両面に対して実施した後、さらに170℃で真空乾燥することによって負極を作製した。
(iii)リチウムイオン二次電池の作製
上記(i)及び(ii)で作製した正極及び負極と、20μmのポリプロピレン製セパレータを用いて、以下の手順で電池を作製した。まず初めに、前記正極及び負極を80℃で12時間、減圧乾燥した。次に、負極/セパレータ/正極の順に正極を15枚、負極を16枚使用して積層した。最外層はどちらもセパレータとなるようにした。次に、両端の正極および負極にアルミニウムタブを振動溶着させた。
上記(i)及び(ii)で作製した正極及び負極と、20μmのポリプロピレン製セパレータを用いて、以下の手順で電池を作製した。まず初めに、前記正極及び負極を80℃で12時間、減圧乾燥した。次に、負極/セパレータ/正極の順に正極を15枚、負極を16枚使用して積層した。最外層はどちらもセパレータとなるようにした。次に、両端の正極および負極にアルミニウムタブを振動溶着させた。
外装材となる二枚のアルミラミネートフィルムを準備し、プレスにより電池部となる窪みとガス捕集部となる窪みを形成後、前記電極積層体を入れた。非水電解質注液用のスペースを残した外周部を180℃×7秒でヒートシールし、未シール箇所から、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びエチルメチルカーボネートを、体積基準でエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート/エチルメチルカーボネート=15/15/70の割合で混合した溶媒に、LiPF6を1mol/Lとなる割合で溶解させた非水電解質を入れた後に、減圧しながら未シール箇所を180℃×7秒でヒートシールした。得られた電池を0.2C相当の電流値で電池電圧が終止電圧3.4Vに到達するまで定電流充電を行い、充電を停止した。その後、60℃の環境で24時間静置した後、0.2C相当の電流値で定電流放電を行い、電池電圧が2.5Vに達した時点で放電を停止した。放電停止後、ガス捕集部に溜まったガスを抜き取り、再シールを行った。以上の操作により、評価用のリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例2
正極の作製において、LNMO40gおよび合成例1で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー40gをフラスコに投入して10分間撹拌した。その後、120℃で濃縮・乾燥してエタノールを除去し、LNMOとLATP微粉末の混合物を得た。得られた混合物を摩砕式ミル(ホソカワミクロン社製、ノビルタ)に投入し、クリアランス0.6mm、ローター負荷動力1.5kW、ローター回転数を2600~3000rpmの範囲に保って空気雰囲気下、室温で10分間処理し、LATPで表面を被覆したLNMOを得た。得られた表面被覆LNMOを350℃で1時間熱処理した。
正極の作製において、LNMO40gおよび合成例1で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー40gをフラスコに投入して10分間撹拌した。その後、120℃で濃縮・乾燥してエタノールを除去し、LNMOとLATP微粉末の混合物を得た。得られた混合物を摩砕式ミル(ホソカワミクロン社製、ノビルタ)に投入し、クリアランス0.6mm、ローター負荷動力1.5kW、ローター回転数を2600~3000rpmの範囲に保って空気雰囲気下、室温で10分間処理し、LATPで表面を被覆したLNMOを得た。得られた表面被覆LNMOを350℃で1時間熱処理した。
比較例1
正極の作製において、LNMO40gおよび合成例2で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー3gを摩砕式ミル(ホソカワミクロン社製、ノビルタ)に投入し、クリアランス0.6mm、ローター負荷動力1.5kW、ローター回転数を2600~3000rpmの範囲に保って空気雰囲気下、室温で5分間処理した。次いで、合成例2で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー3gを投入し、前記同条件にて5分間処理し、LATPで表面を被覆したLNMOを得た。得られた表面被覆LNMOを350℃で1時間熱処理した。本比較例1は、上述の特許文献2に相当するものである。
正極の作製において、LNMO40gおよび合成例2で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー3gを摩砕式ミル(ホソカワミクロン社製、ノビルタ)に投入し、クリアランス0.6mm、ローター負荷動力1.5kW、ローター回転数を2600~3000rpmの範囲に保って空気雰囲気下、室温で5分間処理した。次いで、合成例2で得られたLATP微粉末含有エタノール分散スラリー3gを投入し、前記同条件にて5分間処理し、LATPで表面を被覆したLNMOを得た。得られた表面被覆LNMOを350℃で1時間熱処理した。本比較例1は、上述の特許文献2に相当するものである。
前記表1の工程数はLATPの湿式粉砕後にLATP微粉末含有エタノール分散スラリーを取得後、摩砕式ミルに投入するまでに行ったエタノールの濃縮・乾燥工程および希釈・混合工程の総数とした。
実施例1はLATP微粉末含有エタノール分散スラリーを濃縮および希釈することなくLNMOと摩砕式ミルに投入することにより表面被覆処理を行っているため、工程数は0となる。実施例2はLATP微粉末含有エタノール分散スラリーを濃縮することなくLNMOと混合した後、混合物を濃縮・乾燥しているため、工程数は1となる。比較例1はLATP微粉末含有エタノール分散スラリーを濃縮・乾燥後、エタノールで希釈・混合しているため、工程数は2となる。
実施例1の被覆状態として、LNMO表面に100nm以上のLATPの凝集体がほとんど見られなかった。実施例2ではLATPの凝集体がわずかに増加した。比較例1ではLATPの凝集体が多く存在し、LNMO表面被覆層は不均一に見られた。
実施例1~2のリチウムイオン二次電池は、サイクル特性評価によって発生したガス量が少なく、容量維持率も高い結果となった。
一方、LATP微粉末含有エタノール分散スラリーを濃縮・乾燥した比較例1は、発生ガス量が多く、容量維持率も低い結果となった。これは、LATPの凝集体の生成によりLNMOへの被覆状態が不均一となり、サイクル特性評価中に非水電解質とLNMOとの接触点が増えたことが原因と考えられる。
以上の結果から、メカニカルコーティング法で表面に酸化物系固体電解質の微粉末を被覆することにより得られた正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、前記酸化物系固体電解質を湿式粉砕後に濃縮・乾燥および希釈・混合することなくメカニカルコーティング法により処理することにより、高電位で充放電を行ってもガス発生量が少なく、サイクル特性も良好であることが明らかとなった。
本発明の製造方法により得られる被覆正極活物質は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として好適に用いられる。
Claims (6)
- 正極活物質の表面が酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極の製造方法であって、
前記固体電解質は、結晶化された固体電解質粉末がアルコール溶媒中に混合され、湿式粉砕処理され、スラリーを得るナノ粒子化工程により製造され、該スラリーは、アルコール溶媒中の固形分濃度が2~7%に調整されており、
前記正極活物質の表面が前記酸化物系固体電解質で被覆されたリチウムイオン二次電池用正極は、該スラリーが粉末化されることなく前記正極活物質に混合され、その混合された物がメカニカルコーティング処理されるリチウムイオン二次電池用正極の製造方法。 - 前記正極活物質に前記スラリーが混合された後、その混合物がメカニカルコーティング処理される前に濃縮される工程をさらに有する請求項1に記載の製造方法。
- 前記正極は、リチウムの脱離及び挿入の平均電位が、Li+/Liに対して4.5V以上5.0V以下の正極活物質である請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記酸化物系固体電解質が以下の一般式(1)で示され、前記正極材が以下の一般式(2)で示される、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
Li1+p+q(Al,Ga)p(Ti,Ge)2-pSiqP3-qO12・・(1)
(ただし、(0≦p≦1、0≦q≦1))
Li1+xMyMn2-x-yO4 ・・(2)
(ただし、x、yはそれぞれ0≦x≦0.2、0<y≦0.8を満たし、MはAl、Mg、Zn、Ni、Co、Fe、Ti、Cu及びCrよりなる群から選ばれる少なくとも1種である) - 前記メカニカルコーティングされた後、さらに、300℃以上で熱処理を行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記メカニカルコーティングは、摩砕式ミルによって行われる請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
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