JP2022145392A - 経口組成物、筋肉増強用組成物並びに抗肥満用組成物 - Google Patents

経口組成物、筋肉増強用組成物並びに抗肥満用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用を有する組成物を提供することを目的とする。【解決手段】コロソリン酸並びにマスリン酸を含有することを特徴とする経口組成物であって、コロソリン酸とマスリン酸との含有比がコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1である経口組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、コロソリン酸並びにマスリン酸を含有する経口組成物、筋肉増強用組成物並びに抗肥満用組成物に関する。
近年、健康志向の高まりにより、健康や美容の観点における更なる効果の向上を求める要求が強くなっている。例えば、抗肥満効果に関しては、体脂肪を減らすのみではなく、体脂肪を減らしつつも筋肉量や筋力を増強することに対するニーズが増加している。
筋肉増強効果のある成分としては、例えば甘草疎水性抽出物を有効成分とする筋肉増量剤(特許文献1)、パナキサトリオール、パナキサジオールが知られている(特許文献2)。しかしながら、これらの筋肉増量剤は、いずれも筋肉増量効果の点で十分満足できるものではなかった。
特開2012-193157号公報 特開2015-059102号公報
本発明の課題は、優れた筋肉増強作用や抗肥満作用を有する経口組成物を提供することにある。
本出願人は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、コロソリン酸、マスリン酸を特定の含有比で含有することにより、筋肉増強作用、抗肥満作用に優れた経口組成物を得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
本発明の概要は、以下の通りである。
<1>コロソリン酸並びにマスリン酸を含有することを特徴とする経口組成物であって、コロソリン酸とマスリン酸との含有比が、質量比でコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1である経口組成物。
<2>コロソリン酸並びにマスリン酸を含有することを特徴とする筋力増強用組成物であって、コロソリン酸とマスリン酸との含有比が、質量比でコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1である筋力増強用組成物。
<3>コロソリン酸並びにマスリン酸を含有することを特徴とする抗肥満用組成物であって、コロソリン酸とマスリン酸との含有比が、質量比でコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1である抗肥満用組成物。
本発明によれば、コロソリン酸とマスリン酸とを特定の含有比で含有することにより、それぞれ単独で用いた場合と比べて相乗的に優れた筋力増強効果を示す経口組成物を提供することができる。また、本発明によれば、コロソリン酸とマスリン酸とを特定の含有比で含有することにより、それぞれ単独で用いた場合と比べて相乗的に優れた抗肥満効果を示す経口組成物を提供することができる。
実施例及び比較例におけるIGF-1の遺伝子発現量の相対値である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1.コロソリン酸]
コロソリン酸はトリテルペンの一種であり、以下の構造式(1)で表される。
Figure 2022145392000001
コロソリン酸は、カリン、アーモンド、バナバ葉、クランベリー、ビワの葉、シソの葉等の植物に含まれることが知られている。本発明においては、これらの植物より抽出したものや、化学合成によって得られたものを使用することができるが、筋肉増強作用、抗肥満作用及び安全性の観点から、植物より抽出したものが好ましい。
コロソリン酸を植物より抽出して得る場合、その抽出溶媒は特に限定はされないが、例えば、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノールなど)、アセトンなどの溶媒が挙げられ、好ましくは、水および/またはエタノールなどを使用することができる。エキスを得る際の溶媒の温度は特に制限はなく、例えば室温程度の常温から溶媒の沸点以下まで適宜選択することができる。また、エキス末を得る場合は、例えば減圧乾燥や噴霧乾燥等、当業者が通常用いる方法によりエキスの溶媒を除去することで得ることができる。
[2.マスリン酸]
マスリン酸はトリテルペンの一種であり、以下の構造式(2)で表される。
Figure 2022145392000002
マスリン酸は、オリーブ、ナツメ、アーモンド、バナバ葉、セージ、アーモンド、リンゴ、クランベリー、カリン等の植物に含まれることが知られている。本発明においては、これらの植物より抽出したものや、化学合成によって得られたものを使用することができるが、筋肉増強作用、抗肥満作用及び安全性の観点から、植物より抽出したものが好ましい。
マスリン酸を植物より抽出して得る場合、その抽出溶媒は特に限定はされないが、例えば、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノールなど)、アセトンなどの溶媒が挙げられ、好ましくは、水および/またはエタノールなどを使用することができる。エキスを得る際の溶媒の温度は特に制限はなく、例えば室温程度の常温から溶媒の沸点以下まで適宜選択することができる。また、エキス末を得る場合は、例えば減圧乾燥や噴霧乾燥等、当業者が通常用いる方法によりエキスの溶媒を除去することで得ることができる。
[3.経口組成物]
本発明の経口組成物は、コロソリン酸とマスリン酸を特定の含有比で含有する。本発明の含有比とすることにより、それぞれを単独で使用した場合や、含有比が異なる場合と比べて、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が発揮される。本発明におけるコロソリン酸、マスリン酸の含有比は、質量比でコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1が好ましく3.3:1~6:1がより好ましく、3.3:1~5:1が特に好ましい。
本発明の経口組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、飲料、ジェル状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、チュアブル状などの各形態が挙げられ、使用する形態に合わせて、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、ゲル化剤、乳化剤、着色料、香料、甘味料、添加剤などを配合することができる。本発明の経口組成物は、安定性、摂取の容易性の観点から、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、チュアブル状、カプセル状が好ましく、錠状、粉末状がより好ましい。
本発明の経口組成物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
コロソリン酸の含有量は、筋肉増強効果及び/又は抗肥満効果が認められる量であれば特に限定されないが、例えば、上記経口組成物が飲料の場合は組成物全量に対して0.000025~0.08質量%であり、好ましくは0.00005~0.04質量%、より好ましくは0.0001~0.02質量%である。飲料以外の食品形態の場合、及び飲料の固形分を組成物として換算した場合は、組成物全量に対して0.00063~20質量%であり、好ましくは0.00125~10質量%、より好ましくは0.0025~5質量%である。
マスリン酸の含有量は、筋肉増強効果及び/又は抗肥満効果が認められる量であれば特に限定されないが、例えば、上記経口組成物が飲料の場合は組成物全量に対して0.000006~0.02質量%であり、好ましくは0.000013~0.01質量%、より好ましくは0.000025~0.005質量%である。飲料以外の食品形態の場合、及び飲料の固形分を組成物として換算した場合は、組成物全量に対して0.00013~4質量%であり、好ましくは0.00025~2質量%、より好ましくは0.0005~1質量%である。
本発明の経口組成物の1日の使用量は特に限定されず、使用態様や使用者の使用内容などに応じて適宜設定され得るが、例えば、上記経口組成物が飲料の場合は使用者の体重を基準として、6.25~4000ml/60kgであり、好ましくは12.5~2000ml/60kgであり、筋肉増強作用、抗肥満作用の観点から、さらに好ましくは25~1000ml/60kgである。飲料以外の食品形態の場合、及び飲料の固形分を組成物として換算した場合は、使用者の体重を基準として、0.025~160g/60kgであり、好ましくは0.05~80g/60kgであり、筋肉増強作用、抗肥満作用の観点から、さらに好ましくは0.1~40g/60kgである。本発明の経口組成物の1回の使用量についても同様に特に限定されず、例えば、上記経口組成物が飲料の場合は使用者の体重を基準として、2~4000ml/60kgであり、好ましくは4~2000mlであり、筋肉増強作用、抗肥満作用の観点から、さらに好ましくは8~1000ml/60kgである。飲料以外の食品形態の場合、及び飲料の固形分を組成物として換算した場合は、使用者の体重を基準として、0.005~160g/60kgであり、好ましくは0.01~80g/60kgであり、筋肉増強作用、抗肥満作用の観点から、より好ましくは0.02~40g/60kgである。
本発明の経口組成物は、コロソリン酸、マスリン酸のみを含むものであってもよいし、これら2成分に加えて、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、通常食品として使用されるものであれば限定されず、例えば、ビタミン、ミネラル等の栄養成分、植物由来成分、動物由来成分、機能性糖類、ポリペプチド、ビタミン、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などの菌類を挙げることができ、筋肉増強作用、抗肥満作用の観点から、水溶性ビタミン(ビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B12、B13、B15、B17、ビオチン、コリン、葉酸、イノシトール、PABA、ビタミンC、ビタミンP)、油溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)等のビタミン類;マグネシウム、リン、亜鉛、鉄等のミネラル類;タウリン、ニンニク等に含まれる含硫化合物;ヘスペリジン、ケルセチン等のフラバノイド或いはフラボノイド類;コラーゲン等のタンパク質;ペプチド;アミノ酸;動物性油脂;植物性油脂;動物・植物の粉砕物又は抽出物等を挙げることができる。特に筋肉合成に必要な成分が好ましく、分岐鎖アミノ酸を含むアミノ酸類、ホエイプロテインを始めとした高タンパク質原料などが挙げられる。その他の成分の含有量は、本発明の経口組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明の経口組成物は、例えば、医薬品(医薬部外品を含む)や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品や、一般的な食品、食品添加剤、飼料等として用いることができる。
本発明の経口組成物は、筋肉の増強のために用いられる筋肉増強用組成物として用いることができる。かかる筋肉増強用組成物としては、コロソリン酸及びマスリン酸を特定の含有比で含有し、筋肉増強や筋肉疲労回復に用いられる点において、製品として他の製品と区別することができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、本発明に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに筋肉増強、筋合成の亢進、筋分解の抑制、筋肉量(筋肉重量、筋断面積、筋肉密度)の低下抑制・維持・増加、筋肉の質の低下抑制・維持・向上、筋力(パワー、持久力)の低下抑制・維持・増加、運動能力の低下抑制・維持・向上、代謝(基礎代謝、安静時及び運動時代謝)の低下抑制・維持・向上、除脂肪体重の低下抑制・維持・増加、筋肉疲労の予防・改善、筋肉増強による代謝向上効果、ロコモティブシンドロームの予防・改善効果、サルコペニアの予防・改善効果の機能がある旨を表示したものが本発明の範囲に含まれる。なお、本発明の筋肉増強用組成物は、製品の包装等に、本発明における組合せの成分(コロソリン酸及びマスリン酸)が筋肉増強の有効成分として表示されているものに限られない。例えば、有効成分を特定していないものであってもよく、コロソリン酸のみを有効成分として表示したものであってもよく、マスリン酸のみを有効成分として表示したものであってもよい。
具体的に、本発明の筋肉増強用組成物としては、医薬品(医薬部外品を含む)やいわゆる健康食品が挙げられ、いわゆる健康食品においては、「筋肉をつくる力をサポートする」、「筋肉の分解を抑える」、「筋力を増強する」、「歩行能力の低下抑制・維持・改善・向上」、「筋肉増強による代謝向上を図る」、「代謝の衰えを抑える」、「筋肉疲労の予防・回復」、「バランス能力の低下抑制・維持」、「シェイプアップ」、「マッチョ」、「細マッチョ」、「美ボディ」、「寝たきり予防」、「転倒予防」、「筋肉増強による代謝向上を図る」、「筋肉量や筋力を維持する」等を表示したものを例示することができる。本発明の経口組成物を摂取する対象としては、筋肉の増強を必要とする人であれば特に限定されないが、シェイプアップを目的とする人や、スポーツ選手や、足腰の弱った高齢者等を好ましく例示することができる。
また、本発明の経口組成物は、抗肥満のために用いられる抗肥満用組成物として用いることができる。かかる抗肥満用組成物としては、コロソリン酸及びマスリン酸を特定の含有比で含有し、抗肥満(肥満抑制)に用いられる点において、製品として他の製品と区別することができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、本発明に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに、抗肥満(ダイエット、体脂肪低減、体脂肪蓄積抑制、メタボリックシンドローム改善、痩身などを含む)の機能がある旨を表示したものが本発明の範囲に含まれる。なお、本発明の抗肥満用組成物は、製品の包装等に、本発明における組合せの成分(コロソリン酸及びマスリン酸)が抗肥満の有効成分として表示されているものに限られない。例えば、有効成分を特定していないものであってもよく、コロソリン酸のみを有効成分として表示したものであってもよく、マスリン酸のみを有効成分として表示したものであってもよい。
具体的に、本発明の抗肥満用組成物としては、医薬品(医薬部外品を含む)やいわゆる健康食品が挙げられ、いわゆる健康食品においては、「体脂肪が気になる方へ」、「肥満気味な方へ」、「体重(BMI)が気になる方へ」、「体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らす」、「ウエスト周囲長を減らす」等を表示したものを例示することができる。
本発明の経口組成物による筋肉増強効果、抗肥満効果は、日常生活を送る上で本発明の組成物を摂取すれば得られるものであるが、運動と併用することで、より優れた効果を得ることができる。ここで言う運動とは、有酸素運動又はレジスタンス運動(筋力トレーニング、ウェイトトレーニング)のいずれか一種以上である。特に、本発明の経口組成物による筋肉増強効果を得る場合、本発明の経口組成物と併用する運動の種類は特に制限はないが、有酸素運動、レジスタンス運動のうちいずれか一種以上を実施することが好ましく、レジスタンス運動を実施することが特に好ましい。また、運動を実施する場合の運動量としては、1日あたり10分以上、好ましくは20分以上、より好ましくは30分以上である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
1.IGF-1/Gapdh遺伝子発現量の測定による筋肉増強作用の評価
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・コロソリン酸:長良サイエンス社製の試薬を用いた。
・マスリン酸:長良サイエンス社製の試薬を用いた。
[被験物質の調製]
各被験物質は、以下のように調製した。
各被験物質をDMSOに溶解し、ペニシリン/ストレプトマイシンを1%添加したDMEMに、2%HS(ウマ血清)となるように調製した分化誘導培地を用いて被験物質濃度が3μg/mLとなるように希釈した。DMSOの終濃度が0.5%となるように調製し、各被験物質を下記比率で混合した。下記試験に用いた被験物質の含有量は表1のとおりである。
Figure 2022145392000003
[IGF-1/Gapdh遺伝子発現量の測定]
(1)マウス筋芽細胞C2C12をコラーゲンコートした24ウェルプレートに5.0×104cells/wellとなるように播種し、37℃、5%CO2インキュベーター内で、24時間培養した。
(2)培地を除去後、DMEMで2回洗浄したのち、分化誘導培地(2%HS-DMEM)を1mL/well 添加し、37℃、5% CO2インキュベーター内で6日間培養した(筋管への分化を誘導した)。
(3)培地を除去後、被験物質含有の分化誘導培地を500μL/well 添加し、37℃、5% CO2インキュベーター内で24時間培養した。
(4)培地を除去後、PBSで2回洗浄し、RNeasy Mini Kit(QIAGEN製)を用いてRNAを回収した。
(5)得られたRNAおよびIGF-1のプライマー(QIAGEN製)を用いて、One Step TB Green(登録商標) PrimeScript RT-PCR Kit II (Perfect Real Time)(タカラバイオ製)により1ステップリアルタイムPCRを行い、IGF-1の遺伝子発現量を測定した。内在性コントロールとして、Gapdhのプライマー(QIAGEN製)を用いて、Gapdhの遺伝子発現量を測定し、コントロールに対する相対値を算出した。結果を図1に示す。
IGF-1は骨格筋のタンパク質合成促進作用を有することから、筋肉増強作用に関与することが知られている。図1より、比較例1~5におけるIGF-1の遺伝子発現量はそれぞれ1.06~1.23であった。一方、コロソリン酸及びマスリン酸を特定量含有する実施例1~4におけるIGF-1の遺伝子発現量は1.50以上であり、比較例1~3と比べて優れた遺伝子発現促進作用を示した。特に、コロソリン酸:マスリン酸の含有比が、質量比で3.3:1~6:1の場合、IGF-1の遺伝子発現量は1.58以上であり、特に優れた遺伝子発現促進作用を示した。以上より、本発明の経口組成物は、コロソリン酸、マスリン酸を特定の含有比で含有することにより、IGF-1の遺伝子発現量が増加することから、優れた筋肉増強作用を示すことがわかる。
2.筋肉増強作用・抗肥満作用の評価
雄性C57BL/6Jマウスを9日間馴化し、体重値に基づいて群分けを行った。試験開始より下記表2に記載の飼料を56日間自由摂取させた。飼料はAIN-76ベースとし、コロソリン酸及びマスリン酸は、コロソリン酸:マスリン酸=4:1にて含有する混合物を用いた。試験56日目に体重測定後、1時間の絶食下にて解剖を行った。解剖はイソフルラン麻酔下にて開腹し、内臓脂肪、皮下脂肪、骨格筋(腓腹筋、大腿四頭筋)を摘出し、重量を測定した。なお、内臓脂肪は腸間膜、精巣周囲、腎周囲と後腹膜から摘出された脂肪の合計量とした。結果を表3に示す。
Figure 2022145392000004
Figure 2022145392000005
表3より、コロソリン酸:マスリン酸を4:1で含有する実施例5は、比較例6に比べて体重の増加が少ないことがわかる。また、体重あたりの脂肪重量が少なく、体重あたりの筋肉重量が多いことから、筋肉を増強し、かつ、体脂肪を低減させることができるものであることがわかる。
以上より、本発明の経口組成物は、コロソリン酸、マスリン酸を特定の含有比で含有することにより、体重の増加、脂肪の増加を抑制し、筋肉を増加させるとともに、IGF-1の遺伝子発現を亢進することから、優れた抗肥満作用、筋肉増強作用を示すことがわかる。
実施例6
下記成分からなる錠剤(1粒あたり250mg)を製造した。得られた錠剤を1日2回、1回あたり2粒摂取することで、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が得られる。
Figure 2022145392000006
実施例7
下記成分からなるドリンク剤(200mL)を製造した。得られたドリンク剤を1日2回摂取することで、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が得られる。
Figure 2022145392000007
実施例8
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤3gを100mLの水に溶かし、1日3回摂取することで、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が得られる。
Figure 2022145392000008
実施例9
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤15gを150mLの水に溶解し、1日2回摂取することで、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が得られる。
Figure 2022145392000009
実施例10
下記成分からなる顆粒を製造し、300mgをカプセル皮膜に封入した。得られたカプセル剤を1日2回、1回あたり2粒摂取することで、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用が得られる。
Figure 2022145392000010
本発明の経口組成物は、優れた筋肉増強作用、抗肥満作用を有することから、産業上の有用性は高い。

Claims (1)

  1. コロソリン酸並びにマスリン酸を含有することを特徴とする経口組成物であって、コロソリン酸とマスリン酸との含有比が、質量比でコロソリン酸:マスリン酸=3.3:1~7:1である経口組成物。
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