JP2022144259A

JP2022144259A - 情報処理システム、情報処理方法、プログラムおよび情報処理装置

Info

Publication number: JP2022144259A
Application number: JP2021045179A
Authority: JP
Inventors: 弘幸松島; Hiroyuki Matsushima
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 2021-03-18
Filing date: 2021-03-18
Publication date: 2022-10-03
Also published as: US11775240B2; US20220300218A1; US20240012596A1

Abstract

【課題】特定の業者のプロファイル情報を、他業者に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷を可能とする情報処理システム、情報処理方法、プログラムおよび情報処理装置を提供する。【解決手段】第１業者システムから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記プロファイル情報を管理する管理部と、第２業者システムが保有する印刷機で実行されるジョブに対して適用させるために、前記プロファイル情報を前記第２業者システムへ配信する配信部と、を備える。【選択図】図５

Description

本発明は、情報処理システム、情報処理方法、プログラムおよび情報処理装置に関する。

特定の業者を選択できるシステムとして、複数の販売業者から見積もりまたは割引クーポンを受け取り、好みの販売者を選んで購入するために、売買情報交換システムが販売業者を選択する構成が開示されている（例えば特許文献１）。

しかしながら、特許文献１に記載されたシステムでは、印刷したい画像、インク、紙種等に応じて、ＩＣＣ（ＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌＣｏｌｏｒＣｏｎｓｏｒｔｉｕｍ）プロファイルであるカラープロファイルまたは機器の調整は各業者が個別に行う難易度の高い作業であるため、業者ごとに印刷品質にばらつきが発生している。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、特定の業者のプロファイル情報を、他業者に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷を可能とする情報処理システム、情報処理方法、プログラムおよび情報処理装置を提供することを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第１業者システムから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記プロファイル情報を管理する管理部と、第２業者システムが保有する印刷機で実行されるジョブに対して適用させるために、前記プロファイル情報を前記第２業者システムへ配信する配信部と、を備えたことを特徴とする。

本発明によれば、特定の業者のプロファイル情報を、他業者に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷を可能とする。

図１は、第１の実施形態に係る機器システムの概略構成を示す図である。図２は、カラープロファイルの機能を説明する図である。図３は、管理サーバおよびクラウドシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。図４は、印刷機のハードウェア構成の一例を示す図である。図５は、第１の実施形態に係る機器システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図６は、第１の実施形態に係る機器システムで用いられるデータモデルの一例を示す図である。図７は、第１の実施形態に係る機器システムの全体的な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図８は、ジョブ登録画面の一例を示す図である。図９は、ジョブの印刷準備と印刷を矢印線で示す図である。図１０は、ジョブ実行判断処理の流れの一例を示すフローチャートである。図１１は、空き時間の開始時刻における機器状態の予測を説明する図である。図１２は、機器状態の予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。図１３は、準備時間および実行時間の予測動作を説明する図である。図１４は、機械学習に使用されるニューラルネットワークの一例を示す図である。図１５は、第２の実施形態に係る機器システムの概略構成を示す図である。図１６は、第２の実施形態に係る機器システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図１７は、第２の実施形態に係る機器システムの全体的な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図１８は、ジョブ実行画面の一例を示す図である。図１９は、プロファイル一覧画面の一例を示す図である。図２０は、プロファイル販売登録画面の一例を示す図である。図２１は、プロファイル購入画面の一例を示す図である。

以下に、図面を参照しながら、本発明に係る情報処理システム、情報処理方法、プログラムおよび情報処理装置の実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。

［第１の実施形態］
（機器システムの概略構成）
図１は、第１の実施形態に係る機器システムの概略構成を示す図である。図１を参照しながら、本実施形態に係る機器システム１００の概略構成について説明する。

図１に示すように、機器システム１００は、クラウドシステム５０と、印刷業者１０ａの管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０と、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０と、を含む。また、クラウドシステム５０、ならびに各印刷業者の管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０は、ネットワークＮを介して互いにデータ通信が可能となっている。なお、印刷業者１０ａ、１０ｂについて、任意の印刷業者を示す場合、または総称する場合、単に「印刷業者１０」と称するものとする。また、図１に示す例では、２つの印刷業者１０（印刷業者１０ａ、１０ｂ）のみを示しているが、これに限定されるものではなく、３以上の印刷業者１０が存在していてもよい。

なお、印刷業者１０ａの管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０は、本発明の「第１業者システム」の一例であり、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０は、本発明の「第２業者システム」の一例である。

ネットワークＮは、本実施形態ではクラウドシステム５０が利用される関係で、インターネットを含むネットワークである。また、印刷業者１０内では、ＬＡＮ（ＬｏｃａｌＡｒｅａＮｅｔｗｏｒｋ）、ＷＡＮ（ＷｉｄｅＡｒｅａＮｅｔｗｏｒｋ）等が使用されている。なお、インターネットを経由する通信では、ジョブ情報は暗号化されてもよいが、後述するように、本実施形態では少なくともプロファイル情報については暗号化されて送信される。また、ネットワークＮは、ＶＰＮ（ＶｉｒｔｕａｌＰｒｉｖａｔｅＮｅｔｗｏｒｋ）が使用されるものとしてもよい。

印刷業者１０は、印刷工場、印刷所、または所定の建屋等の印刷用の設備を有する業者を意味している。各印刷業者１０のシステムは、管理サーバ１１と、管理者端末１２と、印刷機３０と、を有する。管理サーバ１１、管理者端末１２および印刷機３０は、印刷業者１０のシステム内のネットワークを介して、互いにデータ通信が可能となっているものとすればよい。

管理サーバ１１は、管理者端末１２からジョブ情報の登録およびカラープロファイルの設定を受け付け、印刷機３０に対して、設定されたカラープロファイル（以下、単にプロファイルと称する場合がある）を適用してジョブの実行を指示するＰＣ（ＰｅｒｓｏｎａｌＣｏｍｐｕｔｅｒ）またはワークステーション等の情報処理装置である。例えば、管理サーバ１１は、Ｗｅｂサーバとしてジョブ情報の登録およびプロファイルの設定を受け付ける画面を管理者端末１２に表示させるものとすればよい。この場合、管理者端末１２では、ブラウザが動作していることによって、Ｗｅｂサーバとしての管理サーバ１１から送信される上述の画面を表示するＷｅｂページが表示される。

管理サーバ１１は、受け付けたジョブ情報（プロファイルの情報（プロファイル情報）を含む）を、印刷業者１０が保有する印刷機３０で印刷させるか、クラウドシステム５０へ送信するかを判断する。管理サーバ１１は、ジョブ情報を印刷機３０で印刷させるか、クラウドシステム５０へ送信するかの判断を、所定の規則に基づいて行う。例えば、管理サーバ１１は、印刷機３０のスケジュール情報から空き時間を検出し、受け付けたジョブの準備時間と実行時間を算出して、空き時間内に受け付けたジョブを実行できるかどうかを判断する。また、管理サーバ１１は、設定されたプロファイルがジョブに適用できる否かも判断する。また、管理サーバ１１は、判断に際して、空き時間の開始時刻における印刷機３０の状態を予測し、予測した印刷機３０の状態と、受け付けたジョブ情報に基づいて設定される印刷機３０の状態とに基づいて準備時間を予測する。そして、管理サーバ１１は、ジョブ情報をクラウドシステム５０へ送信すると判断した場合、ジョブ情報に含まれる少なくともプロファイル情報を自身の秘密鍵で暗号化してクラウドシステム５０へ送信する。

なお、図１に示す例では、管理サーバ１１は、オンプレミスの形態で設置されているが、クラウドで実現されるものとしてもよい。また、管理サーバ１１は、印刷機３０と一体となっているものとしてもよい。

また、上述のジョブとは、印刷処理の単位をいう。例えば、ある文書のある枚数を印刷することである。本実施形態では、印刷機３０が印刷することがジョブの実行であるが、ジョブの実行が具体的にどのような処理かは印刷機３０の種類によって異なる。また、ジョブの実行により得られる出力としては、さらに単に結果を表示する、結果をクラウドに記憶する、メールを送信する、またはユーザ等へ通知する等を行ってもよい。または、ジョブ情報は、ジョブに関する情報であるが、本実施形態では、ジョブとジョブ情報とを厳密に区別しないものとする。ジョブのスケジュール情報は、ある印刷機３０においてジョブが実行される予定の開始時刻および終了時刻を示す。

管理者端末１２は、印刷業者１０が使用するＰＣ、タブレット端末またはスマートフォン等の情報処理端末である。印刷業者１０は、受注したジョブ情報を、管理者端末１２を介して、管理サーバ１１への登録を試みる。管理者端末１２では、上述のように、ブラウザが動作していることによって、Ｗｅｂサーバとしての管理サーバ１１から送信される上述の画面を表示するＷｅｂページが表示される。管理者端末１２は、印刷業者１０がＷｅｂページ（管理者端末１２が表示する画面でもある）に設定したジョブ情報およびプロファイル情報を管理サーバ１１に送信する。

印刷機３０は、プロダクション向けプリンタ、カラーインクジェットプリンタ、またはカラー／モノクロＭＦＰ（ＭｕｌｔｉｆｕｎｃｔｉｏｎＰｅｒｉｐｈｅｒａｌ）等の画像形成装置である。印刷機３０の印刷方式は、電子写真方式、インクジェット方式、凸版印刷、凹版印刷、平板印刷、孔版印刷等であり、これらの方式に限られず、印刷できる方式であればよい。また、印刷機３０は、印刷した記録媒体に対して、紙折り、中綴じ製本、くるみ製本、パンチ等の後加工（後処理）を行うためのフィニッシャ（後処理装置）が接続されていてもよい。また、印刷機３０は、スキャナ機能、ファックス機能、またはコピー機能等を有していてよい。

なお、印刷機３０が商用印刷機器である場合、ＤＦＥ（ＤｉｇｉｔａｌＦｒｏｎｔＥｎｄ)により制御される。このため、管理サーバ１１、印刷機３０、またはこれらとは独立な装置がＤＦＥを有する場合がある。本実施形態では、管理サーバ１１がＤＦＥを有するものとして説明する。ＤＦＥは、管理者端末１２からの設定に基づいて、印刷機３０が印刷するジョブのスケジュール情報を作成し、スケジュール情報に基づいてジョブの実行を印刷機３０に指示する。ＤＦＥは、印刷コントローラとも呼ばれ、印刷機３０による印刷を制御する。ＤＦＥは、ジョブを取得すると、ＪＤＦ（ＪｏｂＤｅｆｉｎｉｔｉｏｎＦｏｒｍａｔ）およびＰＤＬ（ＰａｇｅＤｅｓｃｒｉｐｔｉｏｎＬａｎｇｕａｇｅ）を用いて印刷機３０がトナー像またはインクによる画像を形成するためのラスターデータを生成して、印刷機３０へ送信する。

クラウドシステム５０は、特定の印刷業者１０から受信したプロファイル情報を含むジョブ情報を、実行可能な印刷業者１０を決定して配信する、１以上の情報処理装置を有する情報処理システムである。ここで、クラウドとは、クラウドコンピューティングの略称であり、特定のハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される利用形態をいう。クラウドという用語はオンプレミス（ユーザが管理する設備内）という用語と対比して使用されるが、クラウドシステム５０は、社内ＬＡＮの外側にあっても内側にあってもよい。クラウドシステム５０が有する１つ以上の情報処理装置は、サーバとして、クライアントからの要求に対して各種情報および処理結果を提供する機能を果たす。

クラウドシステム５０は、図１に示すように、ジョブ管理サービス６０と、機器管理サービス７０と、課金サービス８０と、プロファイル管理サービス９０と、を有する。各サービスは、クラウドシステム５０が提供する機能である。クラウドシステム５０では、ジョブ管理サービス６０、機器管理サービス７０、課金サービス８０およびプロファイル管理サービス９０にそれぞれ対応する３つのサーバが存在してもよいし、１つ以上のサーバがジョブ管理サービス６０、機器管理サービス７０、課金サービス８０およびプロファイル管理サービス９０を実現するものとしてもよい。ジョブ管理サービス６０、機器管理サービス７０、課金サービス８０およびプロファイル管理サービス９０にそれぞれ対応するアプリケーションがサーバで動作しており、アプリケーション同士は通信できるようになっている。各アプリケーションは、例えばＷｅｂＡＰＩ（ＡｐｐｌｉｃａｔｉｏｎＰｒｏｇｒａｍｍｉｎｇＩｎｔｅｒｆａｃｅ）を介して通信する。ＷｅｂＡＰＩには厳格な定義はないが、ＨＴＴＰ（ＨｙｐｅｒＴｅｘｔＴｒａｎｓｆｅｒＰｒｏｔｏｃｏｌ）等のプロトコルを用いてネットワーク越しに呼び出すアプリケーション間またはシステム間のインターフェースである。

ジョブ管理サービス６０は、各印刷業者１０の管理サーバ１１からプロファイル情報を含むジョブ情報を受信して一元管理し、機器管理サービス７０が管理する機器情報を参照して、プロファイル情報を含むジョブ情報を、適切な印刷業者１０に配信する。

機器管理サービス７０は、機器情報を各印刷機３０から受信して、機器情報をジョブ管理サービス６０に提供する。

課金サービス８０は、ジョブが他の印刷業者１０ｂに配信された場合（ジョブを受注した印刷業者１０ａが印刷しない場合）、ジョブを譲渡した印刷業者１０ａからの出金情報と、ジョブを譲り受けた印刷業者１０ｂへの入金情報とを登録する。この場合、課金サービス８０は、プロファイル情報の料金に関し、プロファイル情報の提供を受けた印刷業者１０ｂ（ジョブを譲り受けた印刷業者１０ｂ）からの出金情報と、プロファイル情報を提供した印刷業者１０ａ（ジョブを受注した印刷業者１０ａ）への入金情報とを登録する。この場合、プロファイル情報についての課金は、例えば、ジョブのページ数、長さ、ページ面積、またはカバレッジ等に応じて単価を乗じた金額について行うものとしてもよい。また、課金サービス８０は、ジョブが他の印刷業者１０ｂに配信されない場合（ジョブを受注した印刷業者１０ａが印刷する場合）、ジョブの実行完了通知に応じて、顧客からの出金情報と、ジョブを実行した印刷業者１０への入金情報を登録する。

プロファイル管理サービス９０は、印刷業者１０ａの管理サーバ１１から送信されたジョブ情報に含まれるプロファイル情報を受信して管理する。また、プロファイル管理サービス９０は、ジョブ情報の配信先となる印刷業者１０ｂがジョブ管理サービス６０により決定された場合、ジョブ情報に対応するプロファイル情報を当該印刷業者１０ｂに対応する公開鍵で暗号化する。

以上のような機器システム１００のシステムにおける概略の動作は以下のようになる。まず、印刷機３０は、定期的にまたは変更があったときに、機器情報（構成、設定、機器状態、ジョブ状態等）を機器管理サービス７０に通知する。機器管理サービス７０は、登録されている印刷機３０の最新の機器情報を保持する。

印刷業者１０ａの管理サーバ１１は、自機では実行できないと判断した印刷業者１０ａのプロファイル情報を含むジョブ情報をジョブ管理サービス６０に登録する。ジョブ管理サービス６０は、登録してある印刷業者１０の保有する印刷機３０の状態（上述の機器情報が示す状態）、および、受付済みのジョブ一覧を保持しているため、新たなジョブ要求に対して、希望納期までに実行可能な印刷業者１０を検索することができる。

ジョブ管理サービス６０は、ジョブの実行に適した印刷機３０を検索し、その印刷機３０を保有する印刷業者１０ｂに対して、プロファイル情報を含むジョブ情報を配信する。そして、印刷業者１０ｂの印刷機３０は、ジョブを実行する。

課金サービス８０は、印刷業者１０ｂの印刷機３０から通知されるジョブの実行完了通知に基づいて、印刷業者１０ａの口座から出金し、印刷業者１０ｂの口座へ入金する。ここで、顧客が支払ったジョブに対する料金は、印刷業者１０ａに入金されているものとする。なお、印刷業者１０ａの口座には少なくとも情報提供料が残るとよい。さらに、課金サービス８０は、印刷業者１０ａが保有しているプロファイルの印刷業者１０ｂへの提供料として、印刷業者１０ｂの口座からの出金し、印刷業者１０ａの口座へ入金する。なお、ジョブに対する料金からプロファイルの提供料が差し引かれた料金が、印刷業者１０ａの口座から出金され、印刷業者１０ｂの口座へ入金されるものとしてもよい。

以上のような構成によって、ジョブの実行に適した印刷機３０で印刷を行うことにより、印刷機３０の稼働率を上げることができ、かつ、機会損失を防ぐとともに機器システム１００を利用する印刷業者１０間で収益を分配することができる。すなわち、印刷業者１０ａは、自社で実行できないジョブを、実行可能な他の印刷業者１０に販売でき、情報提供料を受け取ることができ、印刷業者１０ｂは稼働率を上げることができ、印刷を依頼する顧客にとっては、印刷完了までの待ち時間が短くなるというメリットがある。さらに、ジョブを受け取った印刷業者１０ａの色設定情報であるプロファイル情報を、他業者に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷が可能となる。

（カラープロファイルについて）
図２は、カラープロファイルの機能を説明する図である。図２を参照しながら、カラープロファイルの機能について説明する。

カラープロファイルとは、カメラ、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ等の様々なメーカが製造している機器の間で統一した色再現を行うための色変換用データである。メーカ各社が、カラープロファイルであるＩＣＣプロファイルに準拠した運用をすることにより、メーカまたは機器が異なっても統一された色再現が可能となる。

例えば、図２に示すように、カメラまたはスキャナ等の入力機器で作成されたＰＤＦ（ＰｏｒｔａｂｌｅＤｏｃｕｍｅｎｔＦｏｒｍａｔ）ファイル１０００で規定されているＲＧＢデータは、入力機器側のプロファイルである入力プロファイル１１００によって、デバイス非依存の色空間であるＬ＊ａ＊ｂ＊色空間上のＬＡＢデータ１００１に変換される。そして、ＬＡＢデータ１００１は、プリンタ等の出力機器において、出力機器側のプロファイルである出力プロファイル１１０１によって、各出力機器において統一した色再現を行うためのＣＭＹＫデータ１００２に変換されて出力される。このＣＭＹＫデータ１００２に基づいてプリンタにより印刷出力されることによって、元の入力機器で作成されたデータと同じ色が再現されることになる。

上述のようなプロファイルのうち、入力プロファイルは、特徴のある印刷出力を実現するために、用紙等の記録媒体およびインク等に依存した各印刷業者１０のノウハウに基づいて作成することが可能である。特徴のある印刷出力の態様としては、例えば、青色成分の発色の綺麗な出力、緑色成分の発色の綺麗な出力、特定の会社のロゴの色または国旗の色の正しい表現、特殊インク（透明インク、蛍光インクまたはメタリックインク等）に適した出力、および、特殊用紙に適した出力等が挙げられる。

本実施形態に係る機器システム１００においては、特定の印刷業者１０からジョブ情報と共にクラウドシステム５０へ送信するプロファイルが入力プロファイルであるものとして説明する。なお、入力プロファイルに限定されるものではなく、出力プロファイルをクラウドシステム５０へ送信するものとしてもよい。この場合、例えば、印刷業者１０同士で同じ機種の印刷機３０を用いている場合、特定の印刷業者１０の出力プロファイルを、他の印刷業者１０で適用するということも可能である。

（管理サーバおよびクラウドシステムのハードウェア構成）
図３は、管理サーバおよびクラウドシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。図３を参照しながら、管理サーバ１１およびクラウドシステム５０のハードウェア構成について説明する。具体的には、管理サーバ１１およびクラウドシステム５０を構成する情報処理装置のハードウェア構成として説明する。

図３に示すように、情報処理装置は、ＣＰＵ（ＣｅｎｔｒａｌＰｒｏｃｅｓｓｉｎｇＵｎｉｔ）５０１と、ＲＯＭ（ＲｅａｄＯｎｌｙＭｅｍｏｒｙ）５０２と、ＲＡＭ（ＲａｎｄｏｍＡｃｃｅｓｓＭｅｍｏｒｙ）５０３と、ＨＤ（ＨａｒｄＤｉｓｋ）５０４、ＨＤＤ（ＨａｒｄＤｉｓｋＤｒｉｖｅ）コントローラ５０５と、ディスプレイ５０６と、外部機器接続Ｉ／Ｆ５０８と、ネットワークＩ／Ｆ５０９と、キーボード５１１と、ポインティングデバイス５１２と、ＤＶＤ－ＲＷ（ＤｉｇｉｔａｌＶｅｒｓａｔｉｌｅＤｉｓｋＲｅｗｒｉｔａｂｌｅ）ドライブ５１４と、メディアＩ／Ｆ５１６と、を備えている。これらの各装置は、データ通信が可能となるようにアドレスバスおよびデータバス等のバスライン５１０で接続されている。

ＣＰＵ５０１は、情報処理装置全体の動作を制御する演算装置である。ＲＯＭ５０２は、ＩＰＬ（ＩｎｉｔｉａｌＰｒｏｇｒａｍＬｏａｄｅｒ）等のＣＰＵ５０１の駆動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性記憶装置である。ＲＡＭ５０３は、ＣＰＵ５０１のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。

ＨＤ５０４は、プログラム等の各種データを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。ＨＤＤコントローラ５０５は、ＣＰＵ５０１の制御に従って、ＨＤ５０４に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御するコントローラである。

ディスプレイ５０６は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する表示装置である。外部機器接続Ｉ／Ｆ５０８は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器としては、例えば、ＵＳＢ(ＵｎｉｖｅｒｓａｌＳｅｒｉａｌＢｕｓ)メモリまたはプリンタ等が挙げられる。ネットワークＩ／Ｆ５０９は、ネットワークＮを介してデータ通信をするためのインターフェースであり、例えば、イーサネット（登録商標）、およびＴＣＰ（ＴｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎＣｏｎｔｒｏｌＰｒｏｔｏｃｏｌ）／ＩＰ（ＩｎｔｅｒｎｅｔＰｒｏｔｏｃｏｌ）等に準拠した通信が可能なインターフェースである。

キーボード５１１は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力装置である。ポインティングデバイス５１２は、各種指示の選択、実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行うマウス等の入力装置である。

ＤＶＤ－ＲＷドライブ５１４は、着脱可能な記録媒体の一例としてのＤＶＤ－Ｒ（ＤｉｇｉｔａｌＶｅｒｓａｔｉｌｅＤｉｓｋＲｅｃｏｒｄａｂｌｅ）またはＤＶＤ－ＲＷ等のＤＶＤ５１３に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する装置である。メディアＩ／Ｆ５１６は、フラッシュメモリ等のメディア５１５に対するデータの読み出しまたは書き込み（記憶）を制御するインターフェースである。

なお、クラウドシステム５０の場合、仮想マシンにより実現されることが多い。仮想マシンとは、ホストＯＳ（ＯｐｅｒａｔｉｎｇＳｙｓｔｅｍ）上で別のＯＳを動作させた場合の情報処理装置をいう。

また、図３に示した管理サーバ１１およびクラウドシステム５０を構成する情報処理装置のハードウェア構成は一例を示すものであり、図３に示した構成要素をすべて含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。また、管理サーバ１１およびクラウドシステム５０をそれぞれ構成する情報処理装置が、同一のハードウェア構成を有する必要もないのは言うまでもない。

（印刷機のハードウェア構成）
図４は、印刷機のハードウェア構成の一例を示す図である。図４を参照しながら、印刷機３０のハードウェア構成について説明する。

図４に示すように、印刷機３０は、コントローラ９１０と、近距離通信回路９２０と、エンジン制御部９３０と、操作パネル９４０と、ネットワークＩ／Ｆ９５０と、を備えている。

コントローラ９１０は、コンピュータの主要部であるＣＰＵ９０１と、ＭＥＭ－Ｐ（システムメモリ）９０２と、ＮＢ（ノースブリッジ）９０３と、ＳＢ（サウスブリッジ）９０４と、ＡＳＩＣ（ＡｐｐｌｉｃａｔｉｏｎＳｐｅｃｉｆｉｃＩｎｔｅｇｒａｔｅｄＣｉｒｃｕｉｔ）９０６と、ＭＥＭ－Ｃ（ローカルメモリ）９０７と、ＨＤＤコントローラ９０８と、ＨＤ９０９と、を有する。このうち、ＮＢ９０３とＡＳＩＣ９０６とは、ＡＧＰ（ＡｃｃｅｌｅｒａｔｅｄＧｒａｐｈｉｃｓＰｏｒｔ）バス９２１で接続されている。

ＣＰＵ９０１は、印刷機３０の全体制御を行う演算装置である。ＮＢ９０３は、ＣＰＵ９０１と、ＭＥＭ－Ｐ９０２、ＳＢ９０４およびＡＧＰバス９２１とを接続するためのブリッジであり、ＭＥＭ－Ｐ９０２に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、ＰＣＩ（ＰｅｒｉｐｈｅｒａｌＣｏｍｐｏｎｅｎｔＩｎｔｅｒｃｏｎｎｅｃｔ）マスタおよびＡＧＰターゲットと、を有する。

ＭＥＭ－Ｐ９０２は、コントローラ９１０の各機能を実現させるプログラムおよびデータの格納用メモリであるＲＯＭ９０２ａと、プログラムおよびデータの展開、ならびにメモリ印刷時の描画用メモリ等として用いるＲＡＭ９０２ｂと、を含む。なお、ＲＡＭ９０２ｂに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでＣＤ－ＲＯＭ（ＣｏｍｐａｃｔＤｉｓｃＲｅａｄＯｎｌｙＭｅｍｏｒｙ）、ＣＤ－Ｒ（ＣｏｍｐａｃｔＤｉｓｃＲｅｃｏｒｄａｂｌｅ）、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。

ＳＢ９０４は、ＮＢ９０３と、ＰＣＩデバイスおよび周辺デバイス等と、を接続するためのブリッジである。ＡＳＩＣ９０６は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのＩＣ（ＩｎｔｅｇｒａｔｅｄＣｉｒｃｕｉｔ）であり、ＡＧＰバス９２１、ＰＣＩバス９２２、ＨＤＤコントローラ９０８およびＭＥＭ－Ｃ９０７をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。ＡＳＩＣ９０６は、ＰＣＩターゲットおよびＡＧＰマスタ、ＡＳＩＣ９０６の中核をなすアービタ（ＡＲＢ）、ＭＥＭ－Ｃ９０７を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のＤＭＡＣ（ＤｉｒｅｃｔＭｅｍｏｒｙＡｃｃｅｓｓＣｏｎｔｒｏｌｌｅｒ）、ならびに、スキャナ部９３１およびプリンタ部９３２との間でＰＣＩバス９２２を介したデータ転送を行うＰＣＩユニットを含む。なお、ＡＳＩＣ９０６には、ＵＳＢインターフェース、またはＩＥＥＥ１３９４（ＩｎｓｔｉｔｕｔｅｏｆＥｌｅｃｔｒｉｃａｌａｎｄＥｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓＥｎｇｉｎｅｅｒｓ１３９４）のインターフェースが接続されるようにしてもよい。

ＭＥＭ－Ｃ９０７は、コピー用画像バッファおよび符号バッファとして用いるローカルメモリである。ＨＤ９０９は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、およびフォームの蓄積を行うためのストレージである。ＨＤＤコントローラ９０８は、ＣＰＵ９０１の制御に従って、ＨＤ９０９に対するデータの読み出しまたは書き込みを制御するコントローラである。

ＡＧＰバス９２１は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインターフェースであり、ＭＥＭ－Ｐ９０２に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。

近距離通信回路９２０は、ＮＦＣ（ＮｅａｒＦｉｅｌｄＣｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の通信回路である。近距離通信回路９２０は、ＰＣＩバス９２２を介して、ＡＳＩＣ９０６に電気的に接続されている。近距離通信回路９２０には、無線通信用のアンテナ９２０ａが接続されている。

エンジン制御部９３０は、スキャナ部９３１およびプリンタ部９３２を含む。スキャナ部９３１およびプリンタ部９３２は、誤差拡散またはガンマ変換等の画像処理機能を含む。

操作パネル９４０は、現在の設定値または選択画面等を表示させ、ユーザからの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部９４０ａと、濃度の設定条件等の画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキーおよびコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなるハードキー９４０ｂと、を備えている。

なお、印刷機３０は、操作パネル９４０のアプリケーションの切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファックス機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファックス機能の選択時にはファックスモードとなる。

ネットワークＩ／Ｆ９５０は、ネットワークＮを介してデータ通信をするためのインターフェースであり、例えば、イーサネット、およびＴＣＰ／ＩＰ等に準拠した通信が可能なインターフェースである。ネットワークＩ／Ｆ９５０は、ＰＣＩバス９２２を介して、ＡＳＩＣ９０６に電気的に接続されている。

なお、図４に示した印刷機３０を構成する情報処理装置のハードウェア構成は一例を示すものであり、図４に示した構成要素をすべて含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。

（機器システムの機能ブロックの構成および動作）
図５は、第１の実施形態に係る機器システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図５を参照しながら、機器システム１００の機能ブロックの構成および動作について説明する。

＜管理サーバ＞
印刷業者１０の管理サーバ１１は、図５に示すように、通信部１４と、スケジュール生成部１５と、ジョブ実行判断部１６と、ジョブ情報受付部１７と、ジョブ実行指示部１８と、ジョブ情報記憶部１９と、プロファイル設定部２０と、暗号処理部２１と、プロファイル情報記憶部２２と、暗号鍵記憶部２３と、表示制御部２４と、を有する。

ジョブ情報受付部１７は、管理者端末１２からジョブ情報の登録を受け付ける機能部である。この際、ジョブ情報受付部１７は、プロファイル設定部２０によって設定されたプロファイル情報をジョブ情報に含めて受け付ける。ジョブ情報の内容については、後述のクラウドシステム５０において説明する。なお、ジョブ情報受付部１７は、印刷業者１０から手動でジョブ情報を受け付けてもよいし、記憶媒体を介して受け付けてもよい。

プロファイル設定部２０は、管理者端末１２での操作に従って、登録対象となるジョブ情報に関連付けるためのプロファイル情報を設定する機能部である。プロファイル設定部２０によって設定されたプロファイル情報は、ジョブ情報受付部１７によりジョブ情報が受け付けられると、当該ジョブ情報に含められる。ここで、プロファイル情報とは、ジョブ情報に基づいて印刷出力が行われる際に用いられるカラープロファイル（ここでは入力プロファイル）に関する情報であり、例えば、プロファイルの名称、プロファイルの説明文、用紙、インク、プロファイル本体（変換テーブル）、使用期限、使用上限回数、および使用料金の情報を含む。また、プロファイル情報は、プロファイル情報記憶部２２に記憶されて管理される。

ジョブ実行判断部１６は、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブを、印刷業者１０で実行する（印刷業者１０が保有する印刷機３０で印刷処理する）か、クラウドシステム５０へ送信するかを判断する機能部である。例えば、ジョブ実行判断部１６は、現在の印刷機３０の状態、およびジョブ実行が予定されているスケジュール情報から、空き時間の開始時における印刷機３０の状態を予測し、空き時間終了時までに新たに受け付けたジョブを完了できるかを判断する。さらに、ジョブ実行判断部１６は、プロファイル設定部２０により設定されたプロファイル情報を、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブ情報に適用して、印刷機３０が印刷出力可能かを判断する。例えば、ジョブ実行判断部１６は、プロファイル情報に規定されているインク、用紙について、印刷機３０が対応しているか否かを判断する。そして、ジョブ実行判断部１６は、当該ジョブを印刷業者１０で実行することができないと判断した場合、他の印刷業者１０での実行を依頼するために、当該ジョブをクラウドシステム５０へ送信すると判断する。

スケジュール生成部１５は、ジョブ実行判断部１６により印刷業者１０で実行可能と判断された場合、スケジュール情報を生成してジョブ情報記憶部１９に保存する機能部である。スケジュール情報の詳細は後述するが、スケジュール情報とは、いつからいつまでにジョブを実行するかという予定を表す情報である。

ジョブ実行指示部１８は、ジョブ実行判断部１６によりジョブを印刷業者１０で実行できると判断された場合、スケジュール生成部１５により生成されたスケジュール情報に基づいて、印刷機３０に当該ジョブの実行を指示する機能部である。

通信部１４は、ジョブ管理サービス６０と各種の情報を送受信する機能部である。通信部１４は、管理者端末１２により登録されたジョブ情報（プロファイル情報を含む）、および、ジョブの実行完了通知をジョブ管理サービス６０へ送信する。通信部１４は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

ジョブ情報記憶部１９は、ジョブ情報受付部１７により受け付けられたジョブ情報を記憶する機能部である。ジョブ情報記憶部１９は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。ジョブ情報記憶部１９に記憶されるジョブ情報は、後述するジョブ管理サービス６０のジョブ情報と同様である。

暗号処理部２１は、ジョブ実行判断部１６によりジョブ情報をクラウドシステム５０へ送信すると判断された場合、少なくとも当該ジョブ情報に含まれるプロファイル情報を暗号化する機能部である。暗号処理部２１は、例えば、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０自身の秘密鍵で暗号化する。なお、暗号処理部２１は、プロファイル情報を含むジョブ情報全体を暗号化するものとしてもよい。また、暗号処理部２１は、クラウドシステム５０によって配信された他の印刷業者１０からのジョブ情報が通信部１４により受信された場合、当該ジョブ情報に含まれる暗号化されたプロファイル情報を、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０自身の秘密鍵で復号する。

プロファイル情報記憶部２２は、各種のプロファイルのプロファイル情報を記憶して管理する機能部である。プロファイル情報記憶部２２に記憶されたプロファイル情報は、プロファイル設定部２０によりジョブ情報にプロファイル情報を関連付ける際に参照される。プロファイル情報記憶部２２は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。

暗号鍵記憶部２３は、印刷業者１０が独自で使用する秘密鍵を記憶している機能部である。暗号鍵記憶部２３は、例えば図３に示すＲＯＭ５０２によって実現される。なお、暗号鍵記憶部２３は、ＴＰＭ（ＴｒｕｓｔｅｄＰｌａｔｆｏｒｍＭｏｄｕｌｅ）等のセキュアな記憶媒体によって実現されるものとしてもよい。これによって、データの暗号化および復号に用いる秘密鍵を安全に管理することができる。

表示制御部２４は、管理サーバ１１が管理者端末１２に対するＷｅｂサーバとして機能させるために、管理者端末１２での操作に応じて、Ｗｅｂページで実現される各種画面データを管理者端末１２へ送信し、管理者端末１２での表示動作を制御する機能部である。

上述のスケジュール生成部１５、ジョブ実行判断部１６、ジョブ情報受付部１７、ジョブ実行指示部１８、プロファイル設定部２０、暗号処理部２１および表示制御部２４は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡ（Ｆｉｅｌｄ－ＰｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅＧａｔｅＡｒｒａｙ）またはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示す管理サーバ１１の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示す管理サーバ１１で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示す管理サーバ１１で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜印刷機＞
印刷業者１０の印刷機３０は、図５に示すように、通信部３１と、機器情報送信部３２と、ジョブ実行部３３と、を有する。

ジョブ実行部３３は、ジョブ実行指示部１８からのジョブの実行指示に応じて、当該ジョブを実行する機能部である。具体的には、ジョブ実行部３３は、ジョブ情報に含まれるプロファイル情報のプロファイルを用いて、プリンタ部９３２に対して、ジョブ情報に含まれる印刷データを用紙等の記録媒体に印刷出力させる。

機器情報送信部３２は、通信部３１を介して印刷機３０に関する機器情報を機器管理サービス７０に送信する機能部である。機器情報は、例えば、印刷機３０の印刷速度等の構成、用紙種別・サイズ等の設定、稼働中または故障中等の印刷機３０の状態、および、どのくらいのジョブが投入されているのかというスケジュール情報等を含む。機器情報の内容については、後述のクラウドシステム５０において説明する。

通信部３１は、機器管理サービス７０との間で、各種の情報を送受信する機能部である。通信部３１は、例えば、機器情報送信部３２の制御に応じて、機器情報を機器管理サービス７０へ送信する。通信部３１は、例えば、図４に示すネットワークＩ／Ｆ９５０、およびＣＰＵ９０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

上述の機器情報送信部３２およびジョブ実行部３３は、例えば、図４に示すＣＰＵ９０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示す印刷機３０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示す印刷機３０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示す印刷機３０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜ジョブ管理サービス＞
クラウドシステム５０のジョブ管理サービス６０は、図５に示すように、通信部６１（取得部の一例）と、ジョブ情報登録部６２と、予測パラメータ修正部６３と、ジョブ情報配信部６４（配信部の一例）と、機器情報受取部６５と、課金情報通知部６６と、ジョブ情報記憶部６９と、を有する。

通信部６１は、印刷業者１０の管理サーバ１１との間で、各種の情報を送受信する機能部である。例えば、通信部６１は、管理サーバ１１からプロファイル情報を含むジョブ情報を受信する。また、通信部６１は、管理サーバ１１へジョブ情報およびスケジュール情報を送信する。また、通信部６１は、管理サーバ１１からジョブの実行完了通知を受信する。通信部６１は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

ジョブ情報登録部６２は、通信部６１により受信されたジョブ情報をジョブ情報記憶部６９に保存して登録する機能部である。この場合、ジョブ情報登録部６２は、ジョブ情報のうち、暗号化されたプロファイル情報を除いた情報をジョブ情報記憶部６９へ登録する。暗号化されたプロファイル情報は、後述するように、暗号処理部９１へ送信される。ジョブ情報記憶部６９に記憶されているジョブ情報の一例を以下の（表１）に示す。

ジョブ情報配信部６４は、ジョブの実行可能な印刷機３０を、新たに登録されたジョブ情報、当該ジョブ情報に対応するプロファイル情報、既存のジョブ情報およびスケジュール情報、ならびに、機器管理サービス７０から受け取った機器情報を参照して決定する機能部である。この場合、ジョブ情報配信部６４は、暗号化されていない状態のプロファイル情報を、プロファイル管理サービス９０から受け取っておくものとすればよい。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０に配信するジョブに関するスケジュール情報を生成する。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０を保有する印刷業者１０の管理サーバ１１へ、プロファイル情報を含むジョブ情報およびスケジュール情報を、通信部６１を介して送信する。そして、ジョブ情報配信部６４は、ジョブ情報に関連付けてスケジュール情報をジョブ情報記憶部６９に保存する。

機器情報受取部６５は、機器管理サービス７０から機器情報を受け取る機能部である。機器管理サービス７０は、新しい機器情報を受信するたびにジョブ管理サービス６０に当該機器情報を送信してもよいし、定期的に、または負荷の少ない状態の場合に送信してもよい。または、機器情報受取部６５は、機器管理サービス７０に機器情報を要求し、要求の結果として機器情報を受け取ってもよい。この場合も、機器情報受取部６５は、定期的に、または負荷の少ない状態の場合に要求してもよい。

課金情報通知部６６は、特定の印刷業者１０ａが登録したジョブについて、他の印刷業者１０ｂが実行した場合、当該特定の印刷業者１０ａの出金情報、および他の印刷業者１０ｂへの入金情報を、課金サービス８０へ通知する機能部である。特定の印刷業者１０ａが顧客から受け取った料金の少なくとも一部を、他の印刷業者１０ｂが受け取るためである。ただし、特定の印刷業者１０ａには情報提供料が残る。また、課金情報通知部６６は、プロファイル情報の料金に関し、プロファイル情報の提供を受けた他の印刷業者１０ｂ（ジョブを譲り受けて実行した他の印刷業者１０ｂ）からのプロファイル料金の出金情報、および、プロファイル情報を提供した上述の特定の印刷業者１０ａ（ジョブを受注した特定の印刷業者１０ａ）への印刷業者１０ｂからのプロファイル料金の入金情報を通知する。なお、この場合のプロファイル情報の料金は、上述の情報提供料に含まれるものとしてもよい。課金情報通知部６６による通知のタイミングは、上述の他の印刷業者１０ｂがジョブの実行を完了したタイミングとしてもよく、または、他の印刷業者１０ｂにジョブを送信したタイミングとしてもよい。

予測パラメータ修正部６３は、ジョブの実行後にジョブの実行完了通知を管理サーバ１１から受信して蓄積しておき、過去の実行結果に基づいて予測パラメータを修正する機能部である。ここで、予測パラメータとは、ジョブ情報および機器情報等からジョブの準備時間および実行時間等を予測するためのパラメータである。

ジョブ情報記憶部６９は、上述の（表１）に示したようなジョブ情報を記憶する機能部である。ジョブ情報記憶部６９は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。（表１）に示すように、ジョブ情報は、例えば、ジョブＩＤ、用紙、枚数、画質要求、希望納期、印刷データ、顧客情報、スケジュール情報、ログ、およびプロファイル情報を含む情報である。ジョブＩＤは、ジョブ情報を識別する識別情報である。用紙は、このジョブで要求される用紙のグレードや種類である。枚数は、ジョブで印刷する部数である。画質要求は、印刷物に要求される画質（例えば解像度等）である。希望納期は、顧客が希望する印刷物の納期である。印刷データは、印刷される対象のデータであり、例えばＪＤＦおよびＰＤＬを有している。顧客情報は、このジョブを依頼した顧客を特定する情報である。スケジュール情報は、このジョブを割り当てられた印刷機３０（Ｋ００１が当該印刷機３０を表す）がいつからいつまでにジョブを実行するかの情報である。ログは、実際にジョブが実行された開始時刻および終了時刻であり、ジョブの実行完了通知にも含まれている。プロファイル情報は、ジョブ情報に基づいて印刷出力が行われる際に用いられるカラープロファイル（ここでは入力プロファイル）に関する情報であり、詳細の内容は上述した通りである。

上述のジョブ情報登録部６２、予測パラメータ修正部６３、ジョブ情報配信部６４、機器情報受取部６５および課金情報通知部６６は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示すジョブ管理サービス６０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示すジョブ管理サービス６０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示すジョブ管理サービス６０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜機器管理サービス＞
クラウドシステム５０の機器管理サービス７０は、図５に示すように、通信部７１と、機器情報登録部７２と、機器情報提供部７３と、機器情報記憶部７９と、を有する。

通信部７１は、印刷業者１０の印刷機３０との間で、各種の情報を送受信する機能部である。例えば、通信部７１は、印刷機３０から機器情報を受信する。また、通信部７１は、通信を開始する場合には、双方向の通信の仕組み（例えばＷｅｂＳｏｃｋｅｔまたはＭＱＴＴ（ＭｅｓｓａｇｅＱｕｅｕｅｉｎｇＴｅｌｅｍｅｔｒｙＴｒａｎｓｐｏｒｔ）等）を利用する。通信部７１は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

機器情報登録部７２は、通信部７１を介して受信した機器情報を機器情報記憶部７９に
登録する機能部である。機器情報記憶部７９に登録される機器情報の一例を以下の（表２）に示す。

機器情報提供部７３は、機器情報記憶部７９に登録された機器情報をジョブ管理サービス６０に提供する機能部である。なお、機器情報提供部７３は、新しい機器情報が登録されたときに、遅延なく機器情報を提供することが望ましい。または、機器情報提供部７３は、ジョブ管理サービス６０の機器情報受取部６５からの要求に応じて提供したり、定期的に、または負荷が小さいタイミングで提供するものとしてもよい。

機器情報記憶部７９は、上述の（表２）に示したような機器情報を記憶する機能部である。機器情報記憶部７９は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。（表２）に示すように、機器情報は、例えば、機器ＩＤ、構成、設定、機器状態、用紙残量、インク、インク残量、およびジョブ状態を含む情報である。機器ＩＤは、印刷機３０を一意に識別する識別情報である。構成は、印刷機３０が有する機能に関する情報であり、例えばカラー印刷と白黒印刷とが可能か否か、可能な場合の印刷速度等が含まれる。設定は、印刷機３０に設定されている用紙のサイズ、種類、グレード等である。機器状態は、稼働中、停止中、故障中等の印刷機３０の現在の状態を表す。用紙残量は、用紙の残量である。インクは、カラーインク、透明インク、蛍光インク、メタリックインク等の搭載されているインクの種類である。インク残量は、インクの残量である。ジョブ状態は、印刷機３０に投入されているジョブに関する情報であり、例えば、スケジュール情報が含まれる。

上述の機器情報登録部７２および機器情報提供部７３は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示す機器管理サービス７０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示す機器管理サービス７０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示す機器管理サービス７０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜課金サービス＞
クラウドシステム５０の課金サービス８０は、課金処理部８１と、課金情報記憶部８９と、を有する。

課金処理部８１は、各印刷業者１０の出金情報および入金情情報を課金情報記憶部８９に登録し、これらの情報に基づいて各印刷業者１０の銀行口座に対応する銀行システムに振込処理の依頼をする機能部である。銀行システムは、決算期日に銀行口座間で振込処理を実行する。

課金情報記憶部８９は、各印刷業者１０の出金情報および入金情情報を記憶する機能部である。課金情報記憶部８９は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。

上述の課金処理部８１は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、課金処理部８１は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示す課金サービス８０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示す課金サービス８０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示す課金サービス８０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜プロファイル管理サービス＞
クラウドシステム５０のプロファイル管理サービス９０は、暗号処理部９１と、暗号鍵記憶部９８と、プロファイル情報記憶部９９（記憶部）と、を有する。

暗号処理部９１は、ジョブ管理サービス６０の通信部６１により受信されたジョブ情報に含まれる暗号化されたプロファイル情報を受け取り、当該ジョブ情報の送信元の印刷業者１０に対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵によって復号する機能部である。暗号処理部９１は、復号したプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９に記憶させる。なお、暗号処理部９１によるプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９に記憶させて管理する機能は、本発明の「管理部」に相当する。また、暗号処理部９１は、ジョブ情報配信部６４によりジョブの実行可能な印刷機３０が決定された場合、ジョブ情報配信部６４の要求に応じて、当該ジョブに対応するプロファイル情報を、当該印刷機３０を保有する印刷業者１０に対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵によって暗号化し、ジョブ情報配信部６４へ送信する。

なお、暗号処理部９１は、プロファイル情報を復号する前の暗号化された状態で、プロファイル情報記憶部９９に記憶させるものとしてもよい。この場合、暗号処理部９１は、ジョブ情報配信部６４によりジョブの実行可能な印刷機３０が決定された場合に、当該ジョブに対応するプロファイル情報について、当該ジョブの送信元の印刷業者１０に対応する公開鍵によって一旦復号し、送信先となる印刷業者１０に対応する公開鍵によって再度暗号化して、ジョブ情報配信部６４へ送信するものとすればよい。これによって、プロファイル情報記憶部９９でのプロファイル情報の管理は、暗号化された状態で行うことができるので、情報管理の安全性を向上させることができる。

暗号鍵記憶部９８は、各印刷業者１０の公開鍵を記憶する機能部である。暗号鍵記憶部９８は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。

プロファイル情報記憶部９９は、ジョブ管理サービス６０で受信されたジョブ情報のうちのプロファイル情報を記憶しておく機能部である。プロファイル情報記憶部９９に記憶されるプロファイル情報は、上述のように、ジョブ情報の送信元の公開鍵によって復号された上で記憶されるものとしてもよいが、復号せずに暗号化された状態のまま記憶されるものとしてもよい。プロファイル情報記憶部９９は、図３に示すＲＡＭ５０３またはＨＤ５０４のうち少なくともいずれかによって実現される。

上述の暗号処理部９１は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、暗号処理部９１は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図５に示すプロファイル管理サービス９０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図５に示すプロファイル管理サービス９０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図５に示すプロファイル管理サービス９０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

（データモデル）
図６は、第１の実施形態に係る機器システムで用いられるデータモデルの一例を示す図である。図６を参照しながら、本実施形態に係る機器システム１００で用いるデータモデルについて説明する。なお、各情報はそれぞれ識別子（例えばジョブＩＤ）を有するがここでは図示していない。また関連線で接続する先のデータの識別子（例えば入出金情報における顧客ＩＤや印刷業者ＩＤ等）もそれぞれ有するが同様に図示しないものとする。

＜顧客管理サービス＞
顧客管理サービスは、顧客に関して以下の情報を有する。なお、顧客管理サービスは、クラウドシステム５０に含まれているものとすればよい。

・名称
・住所
・メールアドレス
・口座番号（銀行口座）

＜課金サービス＞
課金サービス８０は、以下の入出金情報（課金情報記憶部８９が記憶する出金情報および入金情報）を有する。

・登録日
・入出金区分
・金額

入出金情報は、他の印刷業者１０にジョブを提供した場合に発生する。提供元の入出金区分は出金、提供先の入出金区分は入金となる。

＜業者管理サービス＞
業務管理サービスは、以下の印刷業者１０に関する情報を有する。なお、業務管理サービスは、クラウドシステム５０に含まれているものとすればよい。

・名称
・住所
・メールアドレス
・口座番号（銀行口座）

＜機器管理サービス＞
上述のように、印刷機３０は、定期的に、または機器情報が変わったタイミングで機器
情報を機器管理サービス７０へ送信する。機器管理サービス７０は、以下の機種に関する情報（機器情報記憶部７９が記憶する情報）を有する。

・用紙
・画質
・速度

また、機器管理サービス７０は、以下の印刷機３０に関する情報（機器情報記憶部７９が記憶する情報）を有する。

・機番

また、機器管理サービス７０は、以下の構成に関する情報（機器情報記憶部７９が記憶する情報）を有する。

・ハードウェア構成
・ソフトウェア構成
・設定
・更新日時

また、機器管理サービス７０は、以下の状態に関する情報（機器情報記憶部７９が記憶する情報）を有する。

・状態（待機中、準備中、印刷中、停止中、エラー等）
・用紙（用紙種別、残量等）
・インク（インク種別、残量等）
・調整状態（位置合わせ、色調等）
・更新日時

＜ジョブ管理サービス＞
ジョブ管理サービス６０は、以下のジョブに関する情報（ジョブ情報記憶部６９が記憶する情報）を有する。

・用紙
・枚数
・画質要求
・印刷データ
・希望納期
・希望額

なお、希望額については、例えば、営業担当が他の印刷業者１０にジョブを提供する場合に顧客要望として設定したり、または、顧客がジョブを登録する場合に、要望として設定するものとすればよい。

また、ジョブ管理サービス６０は、以下のスケジュールに関する情報（ジョブ情報記憶部６９が記憶する情報）を有する。

・準備開始予定日時
・準備終了予定日時
・印刷開始予定日時
・印刷終了予定日時

また、ジョブ管理サービス６０は、以下の実行結果に関する情報（ジョブの実行完了通知で送信される情報）を有する。

・実行状態
・準備開始日時
・準備終了日時
・印刷開始予定日時
・印刷終了予定日時
・用紙
・枚数
・確定金額

なお、ジョブの実行完了通知は、ジョブの実行完了時に生成される。

＜プロファイル管理サービス＞
プロファイル管理サービス９０は、以下のカラープロファイルに関する情報（プロファイル情報記憶部９９が記憶する情報）を有する。

・名称
・説明文
・用紙
・インク
・変換テーブル
・使用期限
・使用上限回数
・使用料金

また、プロファイル管理サービス９０は、以下の暗号鍵に関する情報（暗号鍵記憶部９８が記憶する情報）を有する。なお、暗号鍵に関する情報はプロファイルの暗号化以外の用途でも利用できるように、業者管理サービスに保管してもよい。

・公開鍵

（機器システムの全体的な処理の流れ）
図７は、第１の実施形態に係る機器システムの全体的な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図８は、ジョブ登録画面の一例を示す図である。図７および図８を参照しながら、本実施形態に係る機器システム１００の全体的な処理の流れを説明する。なお、図７では、ジョブを登録する印刷業者１０が、印刷業者１０ａであるものとして説明する。なお、ジョブ登録画面での登録時に、印刷業者１０ａにおいてジョブ実行可能な機器が複数存在する場合は、その複数の機器のうちから１以上の特定の機器を選択できる選択画面を表示してもよい。

＜ステップＳ１１＞
各印刷業者１０（例えば印刷業者１０ｂ等）の印刷機３０の機器情報送信部３２は、通信部３１を介して印刷機３０に関する機器情報を機器管理サービス７０に送信する。

＜ステップＳ１２＞
機器管理サービス７０の機器情報登録部７２は、通信部７１を介して受信した機器情報を機器情報記憶部７９に登録する。次に、機器管理サービス７０の機器情報提供部７３は、機器情報記憶部７９に登録された機器情報をジョブ管理サービス６０に提供する。そして、ジョブ管理サービス６０の機器情報受取部６５は、機器管理サービス７０から機器情報を受け取る。

＜ステップＳ１３＞
印刷業者１０ａの管理者端末１２は、印刷業者１０ａの操作に従って、自身の表示装置に、図８に示すようなジョブを登録するためのジョブ登録画面２０００を表示させる。管理者端末１２は、ジョブ登録画面２０００において、ジョブに適用するプロファイルを設定してジョブを登録する。

図８に示すように、ジョブ登録画面２０００は、お客様選択部２００１と、ファイル選択部２００２と、部数入力部２００３と、用紙選択部２００４と、プロファイル選択部２００５と、登録ボタン２０１１と、を含む。

お客様選択部２００１は、印刷業者１０ａに対して印刷の依頼（ジョブ）があった顧客を選択するための入力領域である。ファイル選択部２００２は、お客様選択部２００１で選択された顧客のジョブに対応する印刷対象となるファイル（印刷データ）を選択するための入力領域である。部数入力部２００３は、ファイル選択部２００２で選択されたファイルについて、印刷する部数を入力するための入力領域である。用紙選択部２００４は、ファイル選択部２００２で選択されたファイルを印刷する記録媒体を選択するための入力領域である。プロファイル選択部２００５は、ファイル選択部２００２で選択されたファイルを印刷出力する際に適用するプロファイルを選択するための入力領域である。登録ボタン２０１１は、ジョブを登録するためのボタンである。

具体的には、管理サーバ１１のプロファイル設定部２０は、管理者端末１２での操作に従って、ファイル選択部２００２により選択されたジョブ情報に含まれる印刷データに対して、プロファイル選択部２００５で選択されたプロファイルおよび当該プロファイルに関する情報（プロファイルの名称、プロファイルの説明文、用紙、インク、使用期限、使用上限回数、使用料金等）をプロファイル情報として設定する。そして、管理サーバ１１のジョブ情報受付部１７は、登録ボタン２０１１が押下されると、ジョブ登録画面２０００で入力された情報について、プロファイル設定部２０によって設定されたプロファイル情報を含めてジョブ情報として受け付ける。ジョブ情報受付部１７は、受け付けたジョブ情報をジョブ情報記憶部１９に登録（記憶）する。

＜ステップＳ１４＞
管理サーバ１１のジョブ実行判断部１６は、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブを、印刷業者１０ａで実行する（印刷業者１０ａが保有する印刷機３０で印刷処理する）か、クラウドシステム５０へ送信するかを判断する。例えば、ジョブ実行判断部１６は、現在の印刷機３０の状態、およびジョブ実行が予定されているスケジュール情報から、空き時間の開始時における印刷機３０の状態を予測し、空き時間終了時までに新たに受け付けたジョブを完了できるかを判断する。さらに、ジョブ実行判断部１６は、プロファイル設定部２０により設定されたプロファイル情報を、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブ情報に適用して、印刷機３０が印刷出力可能かを判断する。

ジョブ実行判断部１６により印刷業者１０ａで実行可能と判断された場合、管理サーバ１１のスケジュール生成部１５は、スケジュール情報を生成してジョブ情報記憶部１９に保存する。そして、管理サーバ１１のジョブ実行指示部１８は、スケジュール生成部１５により生成されたスケジュール情報に基づいて、印刷機３０に当該ジョブの実行を指示する。

以下、ジョブ実行判断部１６によりジョブを印刷業者１０ａで実行できないと判断された場合について説明する。

＜ステップＳ１５＞
管理サーバ１１の暗号処理部２１は、ジョブ実行判断部１６によりジョブを印刷業者１０ａで実行できないと判断された場合、少なくともジョブ情報に含まれるプロファイル情報を暗号化する。この際、暗号処理部２１は、例えば、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０ａの秘密鍵（第１秘密鍵）で暗号化する（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）。

＜ステップＳ１６＞
管理サーバ１１の通信部１４は、暗号化されたプロファイル情報を含むジョブ情報をジョブ管理サービス６０へ送信する。そして、ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、当該ジョブ情報を受信する。

＜ステップＳ１７＞
通信部６１は、受信したジョブ情報に含まれる暗号化されたプロファイル情報を、プロファイル管理サービス９０へ送る。プロファイル管理サービス９０の暗号処理部９１は、暗号化されたプロファイル情報を受け取る。

＜ステップＳ１８＞
暗号処理部９１は、受け取った暗号化されたプロファイル情報を、ジョブ情報の送信元である印刷業者１０ａに対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵（第１公開鍵）によって復号する（プロファイル情報に対する復号処理の一例）。暗号処理部９１は、復号したプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９に記憶させる。

＜ステップＳ１９＞
ジョブ管理サービス６０のジョブ情報登録部６２は、通信部６１により受信されたジョブ情報をジョブ情報記憶部６９に保存して登録する。この場合、ジョブ情報登録部６２は、ジョブ情報のうち、暗号化されたプロファイル情報を除いた情報をジョブ情報記憶部６９へ登録する。そして、ジョブ管理サービス６０のジョブ情報配信部６４は新たに登録されたジョブ情報、当該ジョブ情報に対応するプロファイル情報、既存のジョブ情報およびスケジュール情報、ならびに、機器管理サービス７０から受け取った機器情報を参照して、印刷業者１０ａ以外の他の印刷業者１０の印刷機３０のうち、ジョブの実行可能な印刷機３０を決定する。ここでは、ジョブ情報配信部６４により、ジョブの実行可能な印刷機３０として、印刷業者１０ｂの印刷機３０が決定されたものとして説明する。なお、各印刷機３０がジョブを実行できるか否かの判断、および、複数の印刷機３０がジョブを実行できる場合にどの印刷機３０に配信するかの判断は、ジョブ実行判断部１６によるジョブの実行可否を判断と同じでよい。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷業者１０ｂの印刷機３０に配信するジョブに関するスケジュール情報を生成する。

＜ステップＳ２０＞
プロファイル管理サービス９０の暗号処理部９１は、ジョブ情報配信部６４によりジョブの実行可能な印刷業者１０ｂの印刷機３０が決定された場合、ジョブ情報配信部６４からプロファイル要求を受け取る。プロファイル要求は、例えば対応するジョブに関する情報（ジョブの識別情報等）、およびジョブ情報配信部６４により決定された印刷業者１０ｂについての情報を含む。

＜ステップＳ２１、Ｓ２２＞
そして、暗号処理部９１は、プロファイル要求が示すジョブに対応するプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９から読み出し、当該プロファイル要求が示す印刷業者１０ｂに対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵（第２公開鍵）によって暗号化し（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）、ジョブ情報配信部６４へ送信する。

＜ステップＳ２３＞
ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０を保有する印刷業者１０ｂの管理サーバ１１へ、暗号化されたプロファイル情報を含むジョブ情報およびスケジュール情報を、通信部６１を介して送信する。そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１の通信部１４は、暗号化されたプロファイル情報を含むジョブ情報およびスケジュール情報を受信する。

＜ステップＳ２４＞
そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１の暗号処理部２１は、通信部１４により受信されたジョブ情報に含まれる暗号化されたプロファイル情報を、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０ｂの秘密鍵（第２秘密鍵）で復号する（プロファイル情報に対する復号処理の一例）。

＜ステップＳ２５＞
そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１のジョブ実行指示部１８は、通信部１４により受信されたスケジュール情報に従って、復号されたプロファイル情報を適用したジョブの実行を印刷機３０に指示する。

＜ステップＳ２６＞
印刷業者１０ｂの印刷機３０のジョブ実行部３３は、ジョブ実行指示部１８からのジョブの実行指示に応じて、ジョブを実行する。具体的には、ジョブ実行部３３は、ジョブ情報に含まれるプロファイル情報のプロファイルを用いて、プリンタ部９３２に対して、ジョブ情報に含まれる印刷データを用紙等の記録媒体に印刷出力させる。

＜ステップＳ２７、Ｓ２８＞
ジョブ実行部３３は、ジョブの実行が完了すると、ジョブの実行完了通知を、管理サーバ１１へ送信する。そして、管理サーバ１１の通信部１４は、印刷機３０から受信したジョブの実行完了通知を、ジョブ管理サービス６０へ送信する。そして、ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、ジョブの実行完了通知を受信する。

＜ステップＳ２９＞
ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、受信したジョブの実行完了通知をジョブ情報記憶部６９に保存し、予測パラメータ修正部６３が予測パラメータを修正する。予測パラメータは、例えば定期的に修正すればよい。

＜ステップＳ３０＞
ジョブ管理サービス６０の課金情報通知部６６は、印刷業者１０ａの出金情報、および印刷業者１０ｂの入金情報を、課金サービス８０へ通知する。そして、課金サービス８０の課金処理部８１は、当該通知を受け取ると、印刷業者１０ａ、１０ｂの出金情報および入金情情報を課金情報記憶部８９に登録し、これらの情報に基づいて印刷業者１０ａ、１０ｂの銀行口座に対応する銀行システムに振込処理の依頼をする。

（ジョブ実行判断処理）
図９は、ジョブの印刷準備と印刷を矢印線で示す図である。図１０は、ジョブ実行判断処理の流れの一例を示すフローチャートである。図９および図１０を参照しながら、上述の図７のステップＳ１４におけるジョブ実行判断処理の詳細について説明する。

図９では、２台の印刷機３０（印刷機Ａ、Ｂ）についての印刷準備および印刷のスケジュール情報が示されている。点線が印刷準備を示し、実線が印刷を示す。点線も実線もない部分は空き時間である。矢印の長さは時間を表す。

次に、図１０を参照しながら、上述の図７のステップＳ１４におけるジョブ実行判断処理の具体的な流れについて説明する。

＜ステップＳ１４１＞
ジョブ実行判断部１６は、印刷業者１０ａが有する印刷機３０（複数ある場合はすべて）について、希望納期前までのスケジュール情報の空き時間を検索する。そして、ステップＳ１４２へ移行する。

＜ステップＳ１４２＞
ジョブ実行判断部１６は、スケジュール情報の空き時間がある印刷機３０について、対象となるジョブ情報に含まれるプロファイル情報を適用して、当該ジョブ情報を実行することができるか否かを判断する。そして、ステップＳ１４３へ移行する。

＜ステップＳ１４３＞
ジョブ実行判断部１６は、プロファイル情報を適応できる印刷機３０について、現在の機器状態、および着目している空き時間までのスケジュール情報から、空き時間の開始時刻における印刷機３０の状態を予測する。印刷機３０の状態は、例えば、設定されている用紙種別、用紙残量、インク、インク残量、または調整状態であるが、予測方法は後述する。このように空き時間の開始時刻における印刷機３０の状態を予測するのは、印刷開始前に必要な作業として、用紙のセット、ロール紙交換、インク補充、ヘッドクリーニング、調整（位置合わせ、色調等)、およびテスト印刷等が必要であり、商用印刷では、準備に要する時間が長いためである。そして、ステップＳ１４４へ移行する。

＜ステップＳ１４４＞
ジョブ実行判断部１６は、予測した印刷機３０の状態と新たなジョブ情報とから、ジョブ実行の準備として、用紙交換、インク補充、または調整の必要性を判断する。新たなジョブ情報により、設定されるべき用紙種別、必要な用紙枚数、インク（の種別）、インク量等も決まる。ジョブ実行判断部１６は、予測したこれら状態が新たなジョブ情報の実行のために設定される印刷機３０の状態と異なっている場合、交換、調整または補充が必要と判断する。なお、ヘッドクリーニングの必要性も判断するのが望ましい。また、ジョブ実行判断部１６は、印刷機３０の状態の予測およびヘッドクリーニングの必要性を、過去の履歴も参照して判断する。用紙交換、インク補充または調整が必要な場合（ステップＳ１４４：Ｙｅｓ）、ステップＳ１４５へ移行し、不要な場合（ステップＳ１４４：Ｎｏ）、ステップＳ１４６へ移行する。

＜ステップＳ１４５＞
用紙交換、インク補充または調整が必要な場合、ジョブ実行判断部１６は、用紙交換、インク補充または調整を考慮して、ジョブの準備時間および実行時間を予測する。用紙交換、インク補充または調整に要する時間は、用紙の種別および調整の内容ごとに予め見積もられている。そして、ステップＳ１４７へ移行する。

＜ステップＳ１４６＞
用紙交換、インク補充または調整が不要な場合、ジョブ実行判断部１６は、用紙交換、インク補充または調整を考慮しないで、ジョブの準備時間を予測する。この場合、ジョブ実行判断部１６は、例えば、ある決まった時間（印刷機３０の運転開始に必要な最小限の時間）をジョブの準備時間とする。そして、ステップＳ１４７へ移行する。

＜ステップＳ１４７＞
次に、ジョブ実行判断部１６は、空き時間にプロファイル情報を適用してジョブの実行が可能か否かを判断する。すなわち、ジョブ実行判断部１６は、「空き時間＞準備時間＋実行時間」の場合、空き時間にジョブの実行が可能であると判断する。ただし、ジョブ実行判断部１６は、実行終了予測時刻が希望納期を超えている場合は、この空き時間では実行不可と判断する。また、ジョブ実行判断部１６は、実行終了予測時刻が希望納期を超えていないが、空き時間の後に次のスケジュール情報が登録されている場合は、新たなジョブの終了後に設定されているジョブ情報の準備時間の予測を修正する。予測方法はステップＳ１４３と同様である。また、ジョブ実行判断部１６は、準備時間が変わり、希望納期に間に合わせるため、次のジョブ情報の準備開始時刻を前倒したが、新たなジョブの実行終了予測時刻が、次のジョブ情報の前倒しした準備開始時刻を越えている場合は、この空き時間では実行不可と判断する。空き時間にジョブの実行が不可である場合（ステップＳ１４７：Ｎｏ）、ステップＳ１４８へ移行し、実行が可能である場合（ステップＳ１４７：Ｙｅｓ）、ステップＳ１４９へ移行する。

＜ステップＳ１４８＞
空き時間にジョブの実行が不可である場合、ジョブ実行判断部１６は、この空き時間ではジョブを実行できないと判断する。

＜ステップＳ１４９＞
空き時間にジョブの実行が可能である場合、ジョブ実行判断部１６は、空き時間にスケジュール情報を設定する。

以上のように、ジョブ実行判断部１６によって、空き時間ごとにジョブの実行可否が判断される。実行可能な空き時間が複数あった場合、ジョブ実行判断部１６は、例えば以下のようにジョブを実行する空き時間を選択する。

・次のスケジュール情報の準備時間が短くなる空き時間を選ぶ。
・次のスケジュール情報との間の隙間時間が、閾値以下の場合は、隙間時間が短い方を選
ぶ。
・次のスケジュール情報との間の隙間時間が、閾値以上の場合は、隙間時間が長い方を選
ぶ。

これらの選択方法によって、用紙交換等の準備時間を減らすことにより全体としての生産性が向上し、ジョブを割り当てられない遊休時間を減らすことにより全体としての生産性が向上し、空き時間に他のジョブを割り当てられるようにすることにより全体としての生産性が向上する。

（機器状態の予測処理）
図１１は、空き時間の開始時刻における機器状態の予測を説明する図である。図１２は、機器状態の予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。図１１および図１２を参照しながら、上述の図１０のステップＳ１４３における機器状態の予測処理の詳細について説明する。

図１１では、印刷機Ａには、ジョブ（１）～（３）が設定されており、印刷機Ｂには、ジョブ（１）および（２）が設定されている例を示している。ジョブとジョブの間の太い両矢印３０１は、印刷機Ａにおける空き時間に追加されるジョブ情報である。両矢印３０２は、印刷機Ｂにおける空き時間に追加されるジョブ情報である。空き時間にジョブの実行が可能であると判断されると新たなジョブが空き時間に設定される。以下では、図１２を参照しながら、印刷機Ａが実行する予定のジョブ（２）とジョブ（３）との間の空き時間に新たなジョブを設定できるかどうかの判断の手順を説明する。図１０のステップＳ１４３で上述したように、ジョブ実行判断部１６は、空き時間の直前のジョブ（２）が終了する空き時間の開始時刻ｔにおける印刷機３０の状態を予測する必要がある。

＜ステップＳ１４３１＞
まず、ジョブ実行判断部１６は、新たなジョブの用紙種別がジョブ（２）と同じか否かを判断する。異なる場合（ステップＳ１４３１：Ｎｏ）、ステップＳ１４３２へ移行し、同じである場合（ステップＳ１４３１：Ｙｅｓ）、ステップＳ１４３３へ移行する。

＜ステップＳ１４３２＞
新たなジョブの用紙種別がジョブ（２）と異なる場合、ジョブ実行判断部１６は、用紙の交換が必要であると判断する。そして、ステップＳ１４３３へ移行する。

＜ステップＳ１４３３＞
次に、ジョブ実行判断部１６は、ジョブを実行するだけの用紙残量があるか否かを判断する。ジョブ実行判断部１６は、ジョブ（１）、ジョブ（２）および新たなジョブが同じ用紙種別の場合、機器情報における現在の用紙残量から、ジョブ（１）およびジョブ（２）の使用量を引く。また、ジョブ実行判断部１６は、ジョブ（１）とジョブ（２）とが異なる用紙種別で、新たなジョブがジョブ２（と）同じ用紙種別の場合、ジョブ（２）が使用する用紙種別の残量（新品とは限らない）からジョブ（２）の使用量を引く。また、ジョブ実行判断部１６は、ジョブ（１）およびジョブ（２）、または、ジョブ（２）の実行中に用紙がなくなって交換することが予測される場合は、交換後の用紙の量から、それ以降の使用量を引く。また、ジョブ実行判断部１６は、ジョブ２と新たなジョブとで用紙が異なる場合は、用紙交換が必要になるので、新たなジョブで使用する用紙種別の残量（新品とは限らない）を取得する。

なお、同じ用紙の在庫が複数ある場合は、新たなジョブ実行中の用紙交換が少なくなるように、新たなジョブより残量の多いロールを選択するようにすればよい。また、用紙の廃棄が発生しないように、新たなジョブより残量の少ないロールを選択して、用紙を使い切るようにしてもよい。また、交換のポリシーは管理者画設定で変更できるようにしてもよい。

ジョブ（２）の実行完了時の用紙残量、または、交換した用紙種別の用紙残量と、新たなジョブで必要な枚数とを比較した結果、ジョブの実行中に用紙がなくなって交換することが予測される場合（ステップＳ１４３３：Ｎｏ）、ステップＳ１４３４へ移行し、そうでない場合（ステップＳ１４３３：Ｙｅｓ）、ステップＳ１４３５へ移行する。

＜ステップＳ１４３４＞
ジョブ（２）の実行完了時の用紙残量、または、交換した用紙種別の用紙残量と、新たなジョブで必要な枚数とを比較した結果、ジョブの実行中に用紙がなくなって交換することが予測される場合、ジョブ実行判断部１６は、新品の用紙への交換が必要であると判断する。そして、ステップＳ１４３５へ移行する。

＜ステップＳ１４３５＞
次に、ジョブ実行判断部１６は、インク種別が同じか否か、および、ジョブを実行するだけのインク残量があるか否かを判断する。考え方は用紙種別、用紙残量と同じであるが、インクの交換、補充に要する時間は用紙より短い。インク種別が異なるか、またはインク種別が同じでジョブを実行するだけのインク残量がない場合（ステップＳ１４３５：Ｎｏ）、ステップＳ１４３６へ移行し、インク種別が同じでジョブを実行するだけのインク残量がある場合（ステップＳ１４３５：Ｙｅｓ）、ステップＳ１４３７へ移行する。

＜ステップＳ１４３６＞
インク種別が異なるか、またはインク種別が同じでジョブを実行するだけのインク残量がない場合、ジョブ実行判断部１６は、ジョブ実行中に補充が発生しないようにインクの補充が必要であると判断する。そして、ステップＳ１４３７へ移行する。

＜ステップＳ１４３７＞
次に、ジョブ実行判断部１６は、ジョブ（２）の調整状態と同じか否かを判断する。調整状態とは、用紙に対する画像の形成位置および発色の状態をいう。ジョブ（２）の終了時は、ジョブ（２）の用紙および画質要求に従った調整状態になっている。したがって、新たなジョブと同じ調整状態か否かは、新たなジョブの用紙および画質要求によって決まるので、ジョブ実行判断部１６は、両者が同じか否かを判断する。両者が同じでない場合（ステップＳ１４３７：Ｎｏ）、ステップＳ１４３８へ移行し、両者が同じである場合（ステップＳ１４３７：Ｙｅｓ）、機器状態の予測処理を終了する。なお、調整状態が同じか否かを判断する方法として、複数のジョブで用いたプロファイル情報が同じであるかを判断してもよい。

＜ステップＳ１４３８＞
両者同じでない場合、ジョブ実行判断部１６は、位置および色の調整が必要と判断する。そして、機器状態の予測処理を終了する。

以上のように、空き時間の開始時刻における印刷機３０の状態を予測し、予測した印刷機３０の状態と、受け付けたジョブ情報に基づいて設定される印刷機３０の状態とに基づいて準備時間を算出できる。

（準備時間および実行時間）
図１３は、準備時間および実行時間の予測動作を説明する図である。図１３を参照しながら、準備時間および実行時間について説明する。

準備時間は準備に要する時間であり、実行時間はジョブの実行に要する時間である。図１３に示すように、準備時間は、「Ｔ_ＰＣ＋Ｔ_iｆ＋Ｔ_ｈｃ＋Ｔ_ａｃ＋Ｔ_ｔｐ」で表すことができる。すなわち、用紙交換に要する時間と、インク補充に要する時間と、ヘッドクリーニングに要する時間と、調整に要する時間と、テスト印刷に要する時間との合計である。このように、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブ情報に基づく印刷機３０の状態を得るために必要な用紙交換、インク補充、または、調整に要する時間等の合計を準備時間となる。

ここで、Ｔ_ＰＣは、用紙交換に要する時間であり、前のジョブと新たなジョブとで用紙種別が同じで、かつ十分な残量が残っていれば、交換不要で０である。Ｔ_iｆは、インク補充に要する時間であり、インク種別が新たなジョブと同じで、かつ十分な残量が残っていれば、補充不要で０である。Ｔ_ｈｃは、ヘッドクリーニングに要する時間であり、過去の実行履歴から、ヘッドクリーニングが不要と判断できる場合は０である。Ｔ_ａｃは、調整（位置合わせ、色調等）に要する時間であり、前のジョブと実行したいジョブで用紙、画質要求が同じで、かつ過去の実行履歴から、調整が不要と判断できる場合は０である。Ｔ_ｔｐは、テスト印刷に要する時間である。

実行時間も、同様に「Ｔ_ＰＣ＋Ｔ_iｆ＋Ｔ_ｈｃ＋Ｔ_ａｃ＋Ｔ_ｐｐ」で表すことができる。すなわち、ジョブを実行中の用紙交換に要する時間と、インク補充に要する時間と、ヘッドクリーニングに要する時間と、調整に要する時間と、印刷時間との合計である。ただし、Ｔ_ＰＣ、Ｔ_iｆ、Ｔ_ｈｃおよびＴ_ａｃは、ジョブの実行中に交換が発生する場合の時間である。また、実行時間では、テスト印刷時間Ｔ_ｔｐではなく、印刷時間Ｔ_ｐｐを予測する。印刷時間Ｔ_ｐｐは、「１部当たりのページ数×ジョブ情報の枚数／印刷速度」で算出される。

（ジョブの実行完了通知）
管理サーバ１１は、印刷機３０でのジョブの実行完了時に、ジョブの実行完了通知をジョブ管理サービス６０へ送信する。ジョブの実行完了通知は、実行されたジョブのログ（準備時間および実行時間）、金額、および、ジョブ実行前後の印刷機３０の状態等を含む。

ジョブ実行前後の印刷機３０の状態は、１つ前のジョブの用紙種別、新たなジョブの用紙種別、１つ前のジョブの用紙残量、新たなジョブで消費する用紙枚数、１つ前のジョブのインク種別、新たなジョブのインク種別、１つ前のジョブのインク残量、新たなジョブのインク残量、１つ前のジョブの調整状態、および新たなジョブの調整状態等を含む。

ジョブ管理サービス６０は、ジョブ実行前後の印刷機３０の状態を、ジョブの実行完了通知と関連付けて蓄積し、統計処理または機械学習を行うことにより、準備時間および実行時間の予測精度を向上させることができる。

機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり、コンピュータが、データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを、事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し、新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。

図１４は、機械学習に使用されるニューラルネットワークの一例を示す図である。階層が深いニューラルネットワークをＤＮＮ（ディープニューラルネットワーク）という。入力層４１と出力層４３との間の層を中間層４２という。図１４の階層数およびノード４５の数等は、一例である。

入力層４１には、例えば、ジョブ実行前後の印刷機３０の状態、およびプロファイル情報を含むジョブ情報が入力される。ジョブの用紙種別およびインク種別のように数値でない情報は、ジョブの用紙種別およびインク種別に対応させた数値を用意してその数値を入力する。または、用紙種別およびインク種別をワンホットベクトルで表してもよい。出力層４３のノード数は、準備時間および実行時間に対応する２つである。

入力層４１に入力された入力データは、ノード４５を順伝播して出力層４３まで伝達される。ノード間は重み（パラメータ）で結合されており、各ノード４５には活性化関数が設定されている。本実施形態では、出力層４３のノードの出力を実際の準備時間および実行時間に近づけるので、定量データを予測する回帰問題となる。したがって、出力層４３のノードの活性化関数は、何も変換しない恒等写像でよい。出力層４３の各ノードの出力と教師データ（準備時間および実行時間）の差異を評価する損失関数が知られており、回帰モデルの場合の損失関数は二乗誤差が使用される場合が多い。損失関数で評価された損失がニューラルネットワーク２００を出力層４３から入力層４１まで逆方向に伝播してニューラルネットワーク２００のパラメータ（ノードとノードとを結合する重み）が更新される。このような学習方法を誤差逆伝播法という。

図１４では、準備時間および実行時間が予想されているが、出力層４３の教師データを印刷機３０の状態変化とすれば、印刷機３０の状態変化を予測することもできる。この場合、出力層４３に印刷機３０の状態に対応した数のノードを用意し、各ノードに印刷機３０の状態を対応させる。この場合の印刷機３０の状態は、例えば用紙種別、インク、または調整状態であり、状態変化があった場合を「１」、ない場合を「０」としてニューラルネットワーク２００がパラメータを学習する。

なお、図１４では、ニューラルネットワーク２００について説明したが、機械学習の手法には、パーセプトロン、ディープラーニング、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、ナイーブベイズ、決定木、ランダムフォレスト等があり、本実施形態で説明する手法には限られない。

なお、上述の図７では、印刷業者１０ａのプロファイル情報は、印刷業者１０ａの秘密鍵で暗号化された後、クラウドシステム５０のプロファイル管理サービス９０において印刷業者１０ａの公開鍵で復号されるものとし、当該プロファイル情報が印刷業者１０ｂへ配信される際には、印刷業者１０ｂの公開鍵で暗号化された後、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１において印刷業者１０ｂの秘密鍵で復号されるものとしているが、プロファイル情報についての暗号化通信の方式はこれに限定されるものではない。例えば、以下のような電子署名を用いた暗号化通信を行ってもよい。印刷業者１０ａの管理サーバ１１は、プロファイル情報の電子署名を、印刷業者１０ａの秘密鍵（第１秘密鍵）を用いて生成し、プロファイル情報および電子署名をＴＬＳ（ＴｒａｎｓｐｏｒｔＬａｙｅｒＳｅｃｕｒｉｔｙ）によりクラウドシステム５０へ送信する（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）。この際、管理サーバ１１は、印刷業者１０ａの公開鍵も一緒にクラウドシステム５０へ送信してもよい。クラウドシステム５０のプロファイル管理サービス９０は、印刷業者１０ａの公開鍵（第１公開鍵）を用いて、受信した電子署名を復号し、復号した電子署名を用いてプロファイル情報に対する検証を行った（プロファイル情報に対する復号処理の一例）後、プロファイル情報および復号した電子署名をプロファイル情報記憶部９９に登録する。なお、電子署名用の公開鍵と、暗号化用の公開鍵とを分けて管理されているものとしてもよい。ジョブ情報配信部６４によりプロファイル情報をジョブと共に配信する印刷業者１０（ここでは印刷業者１０ｂ）が決定された場合、プロファイル管理サービス９０は、決定した印刷業者１０ｂの公開鍵（第２公開鍵）を用いて、印刷業者１０ａによる電子署名およびプロファイル情報を暗号化（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）して、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１へ配信する。なお、この場合、プロファイル管理サービス９０は、ランダムに生成した共通鍵でプロファイル情報の暗号化を行い、当該共通鍵のみを印刷業者１０ｂの公開鍵で暗号化してプロファイル情報に添付するようにしてもよい。そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１は、受信した印刷業者１０ａの電子署名およびプロファイル情報を、印刷業者１０ｂの秘密鍵（第２秘密鍵）を用いて復号し、復号した電子署名を用いてプロファイル情報に対する検証を行った（プロファイル情報に対する復号処理の一例）後、印刷機３０に対して当該プロファイル情報を適用したジョブの印刷出力を行わせる。以上のような、電子署名を用いた暗号化通信を行ってもよい。このようなプロファイル情報について暗号化通信を行うことにより、データ（プロファイル情報）の改ざんまたはなりすましを抑制することが可能になり、安全の高いプロファイル情報の送受信を実現することができる。

以上のように、本実施形態に係る機器システム１００では、通信部６１は、印刷業者１０ａの管理サーバ１１から、ジョブと共に、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得（受信）し、暗号処理部９１は、通信部６１により取得されたプロファイル情報を復号した上でプロファイル情報記憶部９９に記憶し、ジョブ情報配信部６４は、印刷業者１０ｂの印刷機３０で実行されるジョブと共に、当該ジョブに適用するプロファイル情報を印刷業者１０ｂの管理サーバ１１へ配信するものとしている。これによって、特定の業者（例えば印刷業者１０ａ）のプロファイル情報を、他業者（例えば印刷業者１０ｂ）に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷が可能となる。

また、通信部６１は、印刷業者１０ａの管理サーバ１１から、印刷業者１０ａの秘密鍵で暗号処理が行われたプロファイル情報を受信（取得）し、暗号処理部９１は、印刷業者１０ａの公開鍵でプロファイル情報に対して復号処理を行い、その復号処理が行われたプロファイル情報に対して印刷業者１０ｂの公開鍵で暗号処理を行い、ジョブ情報配信部６４は、暗号処理がなされたプロファイル情報を、秘密鍵による復号処理が可能な印刷業者１０ｂの管理サーバ１１へ配信するものとしている。これによって、特定の業者（例えば印刷業者１０ａ）のプロファイル情報を、他業者（例えば印刷業者１０ｂ）に安全に配信することができる。

また、通信部６１は、印刷業者１０ａが保有する印刷機３０では実行ができないと判断されたジョブと共に、そのジョブに適用するプロファイル情報を、印刷業者１０ａの管理サーバ１１から取得（受信）し、ジョブ情報配信部６４は、プロファイル情報を適用してジョブを実行できる、印刷業者１０ａ以外の業者の印刷機３０を決定し、決定した印刷機３０を保有する業者（例えば印刷業者１０ｂ）の管理サーバ１１へ、ジョブおよびプロファイル情報を配信するものとしている。これによって、実行できないジョブをプロファイル情報と共に、実行可能な他の業者へ配信することができるので、希望納期を遵守し、印刷機３０の稼働率を上げることができる。

［第２の実施形態］
第２の実施形態に係る機器システム１００ａについて、第１の実施形態に係る機器システム１００と相違する点を中心に説明する。第１の実施形態では、ジョブを受け付けた印刷業者１０ａがジョブを実行できない場合に、ジョブ情報にプロファイル情報を含めて、クラウドシステム５０を介して他の印刷業者１０ｂに転送する動作を説明した。本実施形態では、ジョブとは独立して、プロファイルをプロファイル販売サイトに登録可能とし、印刷業者１０ｂはプロファイル販売サイトからジョブに適用するための任意のプロファイルを購入することができる動作について説明する。なお、本実施形態に係る機器システム１００ａにおけるクラウドシステム５０ａ、管理サーバ１１ａおよび印刷機３０のハードウェア構成は、第１の実施形態で説明したクラウドシステム５０、管理サーバ１１および印刷機３０とそれぞれ同様である。

（機器システムの概略構成）
図１５は、第２の実施形態に係る機器システムの概略構成を示す図である。図１５を参照しながら、本実施形態に係る機器システム１００ａの概略構成について説明する。

図１５に示すように、機器システム１００ａは、クラウドシステム５０ａと、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０と、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０と、を含む。また、クラウドシステム５０ａ、ならびに各印刷業者１０の管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０は、ネットワークＮを介して互いにデータ通信が可能となっている。

なお、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０は、本発明の「第１業者システム」の一例であり、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０は、本発明の「第２業者システム」の一例である。

各印刷業者１０のシステムは、管理サーバ１１ａと、管理者端末１２と、印刷機３０と、を有する。管理サーバ１１ａ、管理者端末１２および印刷機３０は、印刷業者１０のシステム内のネットワークを介して、互いにデータ通信が可能となっているものとすればよい。

管理サーバ１１ａは、管理者端末１２からジョブ情報の登録およびプロファイル（クラウドシステム５０ａから購入したプロファイルを含む）の設定を受け付け、印刷機３０に対して、設定されたプロファイルを適用してジョブの実行を指示するＰＣまたはワークステーション等の情報処理装置である。例えば、管理サーバ１１ａは、Ｗｅｂサーバとしてジョブ情報の登録およびプロファイルの設定を受け付ける画面を管理者端末１２に表示させるものとすればよい。この場合、管理者端末１２では、ブラウザが動作していることによって、Ｗｅｂサーバとしての管理サーバ１１ａから送信される上述の画面を表示するＷｅｂページが表示される。

また、管理サーバ１１ａは、管理者端末１２の操作に従って、選択したプロファイルを販売するために、秘密鍵で暗号化してクラウドシステム５０ａへ登録のために送信する。また、管理サーバ１１ａは、管理者端末１２の操作に従って、クラウドシステム５０ａから任意のプロファイルを購入する。

クラウドシステム５０ａは、特定の印刷業者１０から受信したジョブ情報を、実行可能な印刷業者１０を決定して配信する、１以上の情報処理装置を有する情報処理システムである。クラウドシステム５０ａは、図１５に示すように、ジョブ管理サービス６０と、機器管理サービス７０と、課金サービス８０と、プロファイル管理サービス９０ａと、を有する。各サービスは、クラウドシステム５０ａが提供する機能である。

ジョブ管理サービス６０は、各印刷業者１０の管理サーバ１１ａからジョブ情報を受信して一元管理し、機器管理サービス７０が管理する機器情報を参照して、ジョブ情報を、適切な印刷業者１０に配信する。

課金サービス８０は、ジョブが他の印刷業者１０ｂに配信された場合（ジョブを受注した印刷業者１０ａが印刷しない場合）、ジョブを譲渡した印刷業者１０ａからの出金情報と、ジョブを譲り受けた印刷業者１０ｂへの入金情報とを登録する。また、課金サービス８０は、プロファイル情報の料金に関し、プロファイル情報を購入した印刷業者１０ｂからの出金情報と、プロファイル情報を提供した印刷業者１０ａへの入金情報とを登録する。また、課金サービス８０は、ジョブが他の印刷業者１０ｂに配信されない場合（ジョブを受注した印刷業者１０ａが印刷する場合）、ジョブの実行完了通知に応じて、顧客からの出金情報と、ジョブを実行した印刷業者１０ａへの入金情報を登録する。

プロファイル管理サービス９０ａは、プロファイル販売サイトとして機能し、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａから登録を要求されたプロファイル情報を受信して管理する。また、プロファイル管理サービス９０ａは、プロファイル販売サイトとして、印刷業者１０ｂから購入要求されたプロファイルのプロファイル情報を、当該印刷業者１０に対応する公開鍵で暗号化して送信する。

（機器システムの機能ブロックの構成および動作）
図１６は、第２の実施形態に係る機器システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図１６を参照しながら、機器システム１００ａの機能ブロックの構成および動作について説明する。なお、印刷機３０、機器管理サービス７０および課金サービス８０についての機能ブロックおよび動作については、第１の実施形態と同様である。

＜管理サーバ＞
印刷業者１０の管理サーバ１１ａは、図１６に示すように、通信部１４と、スケジュール生成部１５と、ジョブ実行判断部１６と、ジョブ情報受付部１７と、ジョブ実行指示部１８と、ジョブ情報記憶部１９と、プロファイル設定部２０と、暗号処理部２１と、プロファイル情報記憶部２２と、暗号鍵記憶部２３と、表示制御部２４と、プロファイル登録要求部２５と、プロファイル購入要求部２６と、を有する。なお、スケジュール生成部１５、ジョブ実行判断部１６、ジョブ情報受付部１７、ジョブ実行指示部１８、ジョブ情報記憶部１９、プロファイル設定部２０、プロファイル情報記憶部２２、暗号鍵記憶部２３および表示制御部２４の動作は、第１の実施形態と同様である。

暗号処理部２１は、プロファイル登録要求部２５による登録要求に係るプロファイル情報を暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０自身の秘密鍵で暗号化する機能部である。また、暗号処理部２１は、プロファイル購入要求部２６によりプロファイル管理サービス９０ａから購入されたプロファイル情報を、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０自身の秘密鍵で復号する。

プロファイル登録要求部２５は、管理者端末１２の操作に従って、選択されたプロファイル情報を、プロファイル管理サービス９０ａへの登録のために、通信部１４を介して送信する機能部である。

プロファイル購入要求部２６は、管理者端末１２の操作に従って、プロファイル管理サービス９０ａで登録されているプロファイル情報の中から選択されたプロファイル情報の購入を、プロファイル管理サービス９０ａに対して要求する機能部である。また、プロファイル購入要求部２６は、購入可能なプロファイル一覧を表示する表示画面を、プロファイル管理サービス９０ａに対して要求する機能を有してもよい。

通信部１４は、ジョブ管理サービス６０およびプロファイル管理サービス９０ａと各種の情報を送受信する機能部である。通信部１４は、管理者端末１２により登録されたジョブ情報、および、ジョブの実行完了通知をジョブ管理サービス６０へ送信する。また、通信部１４は、プロファイル情報の登録要求を、当該プロファイル情報と共にプロファイル管理サービス９０ａへ送信し、プロファイルの購入要求をプロファイル管理サービス９０ａへ送信する。通信部１４は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

上述のスケジュール生成部１５、ジョブ実行判断部１６、ジョブ情報受付部１７、ジョブ実行指示部１８、プロファイル設定部２０、暗号処理部２１、表示制御部２４、プロファイル登録要求部２５およびプロファイル購入要求部２６は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図１６に示す管理サーバ１１ａの各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図１６に示す管理サーバ１１ａで独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図１６に示す管理サーバ１１ａで１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜ジョブ管理サービス＞
クラウドシステム５０ａのジョブ管理サービス６０は、図１６に示すように、通信部６１と、ジョブ情報登録部６２と、予測パラメータ修正部６３と、ジョブ情報配信部６４と、機器情報受取部６５と、課金情報通知部６６と、ジョブ情報記憶部６９と、を有する。なお、ジョブ情報登録部６２、予測パラメータ修正部６３、機器情報受取部６５およびジョブ情報記憶部６９の動作は、第１の実施形態と同様である。

通信部６１は、印刷業者１０の管理サーバ１１ａとの間で、各種の情報を送受信する機能部である。例えば、通信部６１は、管理サーバ１１ａからジョブ情報を受信する。また、通信部６１は、管理サーバ１１ａへジョブ情報およびスケジュール情報を送信する。また、通信部６１は、管理サーバ１１ａからジョブの実行完了通知を受信する。通信部６１は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

ジョブ情報配信部６４は、ジョブの実行可能な印刷機３０を、新たに登録されたジョブ情報、既存のジョブ情報およびスケジュール情報、ならびに、機器管理サービス７０から受け取った機器情報を参照して決定する機能部である。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０に配信するジョブに関するスケジュール情報を生成する。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０を保有する印刷業者１０の管理サーバ１１ａへ、ジョブ情報およびスケジュール情報を、通信部６１を介して送信する。そして、ジョブ情報配信部６４は、ジョブ情報に関連付けてスケジュール情報をジョブ情報記憶部６９に保存する。なお、本実施形態において、ジョブ情報記憶部６９に保存されるジョブ情報は、第１の実施形態と異なり、プロファイルはジョブに先立って購入するため、プロファイル情報はジョブ情報と独立して保存される。なお、ジョブを発注・登録、受注・印刷する際に、印刷時の色味の再現にプロファイルが必要であるため、プロファイルを指定するとジョブ情報にプロファイル識別情報や書誌情報を含ませることができてもよい。また、ジョブ情報と必要なプロファイル情報とが関連付けられたり、プロファイル指定によりジョブ情報にプロファイル情報を含ませることができてもよい。

課金情報通知部６６は、特定の印刷業者１０ａが登録したジョブについて、他の印刷業者１０ｂが実行した場合、当該特定の印刷業者１０ａの出金情報、および他の印刷業者１０ｂの入金情報を、課金サービス８０へ通知する機能部である。特定の印刷業者１０ａが受け取った料金を、他の印刷業者１０ｂが受け取るためである。ただし、特定の印刷業者１０ａには情報提供料が残る。また、課金情報通知部６６は、プロファイル情報の料金に関し、プロファイル情報を購入した他の印刷業者１０ｂからの出金情報、および、プロファイル情報を提供した特定の印刷業者１０ａへの入金情報を通知する。なお、顧客から特定の印刷業者１０ａに受注して受け付けた印刷ジョブを、他の印刷業者１０ｂの保有する機器で実行する場合、顧客から印刷業者１０ａに支払われた印刷ジョブ料金の少なくとも一部を、印刷業者１０ｂに支払う処理が実行され、さらにジョブの印刷業者１０ｂでの実行にあたって、印刷業者１０ａが事前に登録した印刷ジョブに必要なプロファイル情報を印刷業者１０ｂが取得する場合、後述のプロファイル料金設定部が設定したプロファイルの料金を、印刷業者１０ｂに課金する処理を行う。これにより印刷ジョブの料金とプロファイルの料金を相殺することができる。

なお、図１６に示すジョブ管理サービス６０の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図１６に示すジョブ管理サービス６０で独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図１６に示すジョブ管理サービス６０で１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

＜プロファイル管理サービス＞
クラウドシステム５０ａのプロファイル管理サービス９０ａは、暗号処理部９１と、プロファイル登録部９２（管理部の一例）と、プロファイル配信部９３（配信部の一例）と、通信部９４（取得部の一例）と、暗号鍵記憶部９８と、プロファイル情報記憶部９９（記憶部）と、を有する。なお、暗号鍵記憶部９８およびプロファイル情報記憶部９９の動作は、第１の実施形態と同様である。

通信部９４は、印刷業者１０の管理サーバ１１ａとの間で、各種の情報を送受信する機能部である。例えば、通信部９４は、管理サーバ１１ａから登録要求と共に、暗号化されたプロファイル情報を受信する。また、通信部９４は、管理サーバ１１ａからプロファイル情報の購入を要求する購入要求を受信する。また、通信部９４は、当該購入要求が示すプロファイル情報を、要求元の管理サーバ１１ａへ送信する。また、通信部９４は、購入可能なプロファイル一覧の表示画面の取得要求を受信する機能を有してもよい。取得要求は、管理サーバ１１ａのプロファイル購入要求部２６から、あるいは管理者端末１２等からも受け付けることができる。通信部９４は、例えば、図３に示すネットワークＩ／Ｆ５０９、およびＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。

暗号処理部９１は、通信部９４により受信された、暗号化されたプロファイル情報を受け取り、当該プロファイル情報の送信元の印刷業者１０に対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵によって復号する機能部である。暗号処理部９１は、復号したプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９に記憶させる。また、暗号処理部９１は、通信部９４により管理サーバ１１ａから購入要求が受信された場合、当該購入要求が示すプロファイル情報を、要求元の印刷業者１０に対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵によって暗号化する。

なお、暗号処理部９１は、プロファイル情報を復号する前の暗号化された状態で、プロファイル情報記憶部９９に記憶させるものとしてもよい。この場合、暗号処理部９１は、通信部９４により購入要求が受信された場合に、当該購入要求が示すプロファイル情報について、当該プロファイル情報の提供元の印刷業者１０に対応する公開鍵によって一旦復号し、要求元の印刷業者１０に対応する公開鍵によって再度暗号化して、要求元の印刷業者１０へ送信するものとすればよい。これによって、プロファイル情報記憶部９９でのプロファイル情報の管理は、暗号化された状態で行うことができるので、情報管理の安全性を向上させることができる。

プロファイル登録部９２は、通信部９４により印刷業者１０の管理サーバ１１ａから登録要求およびプロファイル情報が受信された場合、プロファイル情報記憶部９９に当該プロファイル情報を登録する機能部である。この場合、プロファイル登録部９２は、プロファイル情報を、暗号処理部９１により登録要求の送信元に対応する公開鍵により復号された上で登録してもよく、復号せずに暗号化された状態で登録してもよい。

プロファイル配信部９３は、通信部９４により印刷業者１０の管理サーバ１１ａから購入要求が受信された場合、当該購入要求が示すプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９から読み出して、当該管理サーバ１１ａへ配信（送信）する機能部である。この場合、プロファイル配信部９３は、暗号処理部９１によりプロファイル情報が暗号化されたうえで配信する。また、プロファイル配信部９３は、購入可能なプロファイル一覧の表示画面を送信する機能を有してもよい。通信部９４が、管理サーバ１１ａのプロファイル購入要求部２６から取得要求を受け付けた場合は、プロファイル配信部９３は、購入可能なプロファイル一覧の表示画面を管理サーバ１１ａに送信する。また、通信部９４が、管理者端末１２等からも取得要求を受け付けた場合は、プロファイル配信部９３は、購入可能なプロファイル一覧の表示画面を管理者端末１２に送信してもよい。

上述の暗号処理部９１、プロファイル登録部９２およびプロファイル配信部９３は、例えば、図３に示すＣＰＵ５０１によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、これらの機能部のうちの一部または全部は、ソフトウェアであるプログラムではなく、ＦＰＧＡまたはＡＳＩＣ等の集積回路によって実現されてもよい。

なお、図１６に示すプロファイル管理サービス９０ａの各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図１６に示すプロファイル管理サービス９０ａで独立した機能部として図示した複数の機能部を、１つの機能部として構成してもよい。一方、図１６に示すプロファイル管理サービス９０ａで１つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。

（機器システムの全体的な処理の流れ）
図１７は、第２の実施形態に係る機器システムの全体的な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図１８は、ジョブ実行画面の一例を示す図である。図１９は、プロファイル一覧画面の一例を示す図である。図２０は、プロファイル販売登録画面の一例を示す図である。図２１は、プロファイル購入画面の一例を示す図である。図１７～図２１を参照しながら、本実施形態に係る機器システム１００ａの全体的な処理の流れを説明する。なお、図１７では、ジョブを登録する印刷業者１０が、印刷業者１０ａであるものとして説明する。また、図１７では、プロファイル情報を登録する主体も印刷業者１０ａとしているが、他の印刷業者１０であってもよい。

＜ステップＳ４１＞
印刷業者１０ａの管理者端末１２は、印刷業者１０ａの操作に従って、自身の表示装置に、図１９に示すような、管理サーバ１１ａのプロファイル情報記憶部２２に登録されているプロファイル情報の一覧を表示するプロファイル一覧画面２２００を表示させる。

図１９に示すように、プロファイル一覧画面２２００は、プロファイル一覧表示部２２０１を含む。プロファイル一覧表示部２２０１は、プロファイル情報記憶部２２に登録されているプロファイル情報の一覧を表示する領域である。図１９に示す例では、プロファイル情報として、プロファイル名、説明文、用紙、インク、および作成日が表示されている。

管理者端末１２は、印刷業者１０ａの操作により、印刷業者１０ａが販売対象として所望するプロファイル情報に対応する登録ボタンが押下されると、図２０に示すような、販売対象とするプロファイル情報をプロファイル管理サービス９０ａに登録するためのプロファイル販売登録画面２３００を表示させる。

図２０に示すように、プロファイル販売登録画面２３００は、プロファイル名入力部２３０１と、説明文入力部２３０２と、上限入力部２３０５と、料金入力部２３０６と、実行ボタン２３１１と、を含む。

プロファイル名入力部２３０１は、プロファイルの名称を入力または編集するための入力領域である。説明文入力部２３０２は、プロファイルの説明文を入力または編集するための入力領域である。

上限入力部２３０５は、プロファイルの使用についての上限値を入力するための入力領域である。図２０に示す例では、プロファイルの使用日数の上限値、回数の上限値、またはページ数の上限値を設定できるようになっている。なお、上限値の設定方法については、これに限定されるものではなく、例えば、使用期限および使用上限回数の双方が設定できるようにしてもよい。

料金入力部２３０６は、印刷業者１０ａが所望する販売料金を入力するための入力領域である。実行ボタン２３１１は、プロファイル情報の登録を実行するためのボタンである。なお、プロファイルの販売料金は、プロファイル管理サービス９０ａが自動計算してもよい。プロファイル管理サービス９０ａは、例えば、サーバ上に登録されているプロファイルの特性と購入履歴から、以下の指標で評価して料金を決定する、プロファイルの料金自動決定部（例えば自動算出ボタン）を有してもよい。指標（１）希少性：同種のプロファイルが少ないほど加点する。指標（２）購入頻度：多くの印刷業者から頻繁に購入されているほど加点する。指標（３）評価：使用後に印刷業者が評価を入力できるようにし、評価が高いほど加点する。また各評価指標に基づく算出額と業者の希望額とに基づいて算出したり、或いは業者の入力した希望料金に対して上記の評価指標から推奨価格を算出したりして提示してもよい。さらに、業者は、算出し提示された金額を参考にしながらさらに金額を再設定できてもよい。また、指標や蓄積したデータ、流行等の変動するデータを用いてＡＩ等により適正な料金を計算して提示してもよい。料金入力部や料金自動決定部は、プロファイル料金を設定する、プロファイル料金設定部の例である。

印刷業者１０ａは、プロファイル販売登録画面２３００においてプロファイル情報の確認および入力が済むと、実行ボタン２３１１を押下する。

＜ステップＳ４２＞
印刷業者１０ａにより実行ボタン２３１１が押下されると、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａの暗号処理部２１は、プロファイル販売登録画面２３００での登録対象となるプロファイル情報を、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０ａの秘密鍵（第１秘密鍵）で暗号化する（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）。

＜ステップＳ４３＞
管理サーバ１１ａのプロファイル登録要求部２５は、暗号処理部２１により暗号化されたプロファイル情報を、プロファイル販売サイトとしてのプロファイル管理サービス９０ａへの登録を要求する登録要求と共に、通信部１４を介して送信する。そして、プロファイル管理サービス９０ａは、登録要求および暗号化されたプロファイル情報を受信する。

＜ステップＳ４４、Ｓ４５＞
プロファイル管理サービス９０ａの暗号処理部９１は、通信部９４により登録要求および暗号化されたプロファイル情報が受信されると、当該プロファイル情報の送信元の印刷業者１０ａに対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵（第１公開鍵）によって復号する（プロファイル情報に対する復号処理の一例）。そして、暗号処理部９１は、復号したプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９に記憶（登録）させる。

＜ステップＳ４６＞
印刷業者１０ｂの管理者端末１２は、印刷業者１０ｂの操作に従って、自身の表示装置に、図２１に示すような、プロファイル管理サービス９０ａで登録されているプロファイルを購入するためのプロファイル購入画面２４００を表示させる。

図２１に示すように、プロファイル購入画面２４００は、プロファイル一覧表示部２４０１を含む。プロファイル一覧表示部２４０１は、プロファイル情報記憶部９９に登録されているプロファイル情報の一覧を表示する領域である。図２１に示す例では、プロファイル情報として、プロファイル名、販売者（印刷業者１０）、料金、上限、説明文、用紙、インク、および登録日が表示されている。この場合、プロファイル管理サービス９０ａのプロファイル配信部９３は、印刷業者１０ｂの印刷機３０の機器情報から当該印刷機３０で使用することができるインクおよび用紙（記録媒体）を把握し、当該インクおよび用紙を使用条件として含むプロファイル情報のみの一覧（当該印刷機３０が使用条件を満たすプロファイル情報の一覧）を管理サーバ１１ａに送信し、管理サーバ１１ａは、当該一覧をプロファイル購入画面２４００に表示させるものとしてもよい。図２１を生成し表示するため、管理サーバ１１ａのプロファイル購入要求部２６から購入可能なプロファイル一覧取得を要求し、プロファイル管理サービス９０ａから管理サーバ１１ａに一覧を送信する。

印刷業者１０ｂは、プロファイル購入画面２４００において、プロファイル情報の内容を確認し、購入を所望するプロファイル情報に対応する購入ボタンを押下する。プロファイル情報を購入するタイミングとしては、印刷業者１０ｂが受注したジョブもしくはクラウドシステム５０ａから配信されてきたジョブに対応するプロファイル情報を購入するタイミング、または、特に対象とするジョブがない状態でも購入を希望する任意のタイミングとしてよい。

なお、当該プロファイル購入画面２４００では、プロファイル情報の購入だけでなく、各プロファイル情報の使用条件を満たすインクまたは用紙（記録媒体）を同時に購入（発注）できるようにしてもよい。この場合、プロファイル管理サービス９０ａのプロファイル配信部９３は、管理サーバ１１ａからインクまたは用紙の購入要求を受信した場合、外部サイト等に当該インクまたは用紙を発注するものとすればよい。

＜ステップＳ４７＞
印刷業者１０ｂにより購入ボタンが押下されると、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａのプロファイル購入要求部２６は、プロファイル購入画面２４００で購入の選択をしたプロファイル情報の購入をプロファイル管理サービス９０ａに対して要求する購入要求を、通信部１４を介してプロファイル管理サービス９０ａへ送信する。そして、プロファイル管理サービス９０ａは、購入要求を受信する。なお、本実施形態では、図１７のステップＳ４６、Ｓ４７に示すように、管理者端末１２から管理サーバ１１ａを介してプロファイルを購入する構成としているが、管理者端末１２からプロファイル管理サービス（プロファイル販売サイト）９０ａに接続して、購入可能なプロファイル一覧の要求と取得、および購入要求を、直接送受信するようにしてもよい。購入要求を受信したプロファイル管理サービス９０ａのステップＳ４８以降の処理は同じである。この場合、管理サーバ１１ａとプロファイル管理サービス９０ａ間で購入可能なプロファイル一覧を送受信する必要がなくなる。

＜ステップＳ４８＞
プロファイル管理サービス９０ａのプロファイル配信部９３は、通信部９４により印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａから購入要求が受信されると、当該購入要求が示すプロファイル情報をプロファイル情報記憶部９９から読み出す。

＜ステップＳ４９＞
そして、プロファイル管理サービス９０ａの暗号処理部９１は、プロファイル配信部９３により読み出されたプロファイル情報を、要求元の印刷業者１０ｂに対応する、暗号鍵記憶部９８に記憶された公開鍵（第２公開鍵）によって暗号化する（プロファイル情報に対する暗号処理の一例）。

＜ステップＳ５０＞
そして、プロファイル配信部９３は、暗号処理部９１により暗号化されたプロファイル情報を、通信部９４を介して印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａへ配信（送信）する。そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａは、暗号化されたプロファイル情報を受信する。

＜ステップＳ５１、Ｓ５２＞
印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａの暗号処理部２１は、通信部１４により受信されたプロファイル管理サービス９０ａから購入された暗号化されたプロファイル情報を、暗号鍵記憶部２３に記憶された印刷業者１０ｂ自身の秘密鍵（第２秘密鍵）で復号する（プロファイル情報に対する復号処理の一例）。そして、暗号処理部２１は、復号したプロファイル情報をプロファイル情報記憶部２２に記憶させる。

なお、上述のような印刷業者１０ａから印刷業者１０ｂへのプロファイル情報の購入に関し、その購買履歴をブロックチェーンで保存させるようにしてもよい。

＜ステップＳ５３＞
プロファイル管理サービス９０ａのプロファイル配信部９３は、配信したプロファイル情報、提供元の印刷業者１０ａ、および購入した印刷業者１０ｂの情報を、ジョブ管理サービス６０の課金情報通知部６６へ送る。課金情報通知部６６は、プロファイル情報を購入した印刷業者１０ｂからの出金情報、および、プロファイル情報を提供した印刷業者１０ａへの入金情報を、課金サービス８０へ通知する。なお、プロファイル配信部９３が、直接入出金情報を、課金サービス８０へ通知するものとしてもよい。そして、課金サービス８０の課金処理部８１は、当該通知を受け取ると、印刷業者１０ａ、１０ｂの出金情報および入金情情報を課金情報記憶部８９に登録し、これらの情報に基づいて印刷業者１０ａ、１０ｂの銀行口座に対応する銀行システムに振込処理の依頼をする。

＜ステップＳ５４＞
各印刷業者１０（例えば印刷業者１０ｂ等）の印刷機３０の機器情報送信部３２は、通信部３１を介して印刷機３０に関する機器情報を機器管理サービス７０に送信する。

＜ステップＳ５５＞
機器管理サービス７０の機器情報登録部７２は、通信部７１を介して受信した機器情報を機器情報記憶部７９に登録する。次に、機器管理サービス７０の機器情報提供部７３は、機器情報記憶部７９に登録された機器情報をジョブ管理サービス６０に提供する。そして、ジョブ管理サービス６０の機器情報受取部６５は、機器管理サービス７０から機器情報を受け取る。

＜ステップＳ５６＞
印刷業者１０ａの管理者端末１２は、印刷業者１０ａの操作に従って、自身の表示装置に、上述した図８に示すようなジョブを登録するためのジョブ登録画面２０００を表示させる。管理者端末１２は、ジョブ登録画面２０００において、ジョブに適用するプロファイルを設定してジョブを登録する。

具体的には、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａのプロファイル設定部２０は、管理者端末１２での操作に従って、ファイル選択部２００２により選択されたジョブ情報に含まれる印刷データに対して、プロファイル選択部２００５で選択されたプロファイルおよび当該プロファイルに関する情報（プロファイルの名称、プロファイルの説明文、用紙、インク、使用期限、使用上限回数、使用料金等）をプロファイル情報として設定する。なお、プロファイル選択部２００５で選択できるプロファイル情報は、印刷業者１０ａが元々保有しているプロファイル情報だけでなく、プロファイル管理サービス９０ａ（プロファイル販売サイト）から購入した他の印刷業者１０ｂのプロファイル情報からも選択できる。そして、管理サーバ１１ａのジョブ情報受付部１７は、ジョブ登録画面２０００で入力された情報について、プロファイル設定部２０によって設定されたプロファイル情報を含めてジョブ情報として受け付ける。ジョブ情報受付部１７は、受け付けたジョブ情報をジョブ情報記憶部１９に登録（記憶）する。

＜ステップＳ５７＞
管理サーバ１１ａのジョブ実行判断部１６は、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブを、印刷業者１０ａで実行する（印刷業者１０ａが保有する印刷機３０で印刷処理する）か、クラウドシステム５０ａへ送信するかを判断する。例えば、ジョブ実行判断部１６は、現在の印刷機３０の状態、およびジョブ実行が予定されているスケジュール情報から、空き時間の開始時における印刷機３０の状態を予測し、空き時間終了時までに新たに受け付けたジョブを完了できるかを判断する。さらに、ジョブ実行判断部１６は、プロファイル設定部２０により設定されたプロファイル情報を、ジョブ情報受付部１７が受け付けたジョブ情報に適用して、印刷機３０が印刷出力可能かを判断する。

ジョブ実行判断部１６により印刷業者１０ａで実行可能と判断された場合、管理サーバ１１ａのスケジュール生成部１５は、スケジュール情報を生成してジョブ情報記憶部１９に保存する。そして、管理サーバ１１ａのジョブ実行指示部１８は、スケジュール生成部１５により生成されたスケジュール情報に基づいて、印刷機３０に当該ジョブの実行を指示する。

＜ステップＳ５８＞
管理サーバ１１ａの通信部１４は、ジョブ実行判断部１６によりジョブを印刷業者１０ａで実行できないと判断された場合、ジョブ情報をジョブ管理サービス６０へ送信する。そして、ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、当該ジョブ情報を受信する。

＜ステップＳ５９＞
ジョブ管理サービス６０のジョブ情報登録部６２は、通信部６１により受信されたジョブ情報をジョブ情報記憶部６９に保存して登録する。そして、ジョブ管理サービス６０のジョブ情報配信部６４は新たに登録されたジョブ情報、既存のジョブ情報およびスケジュール情報、ならびに、機器管理サービス７０から受け取った機器情報を参照して、印刷業者１０ａ以外の他の印刷業者１０ｂの印刷機３０のうち、ジョブの実行可能な印刷機３０を決定する。ここでは、ジョブ情報配信部６４により、ジョブの実行可能な印刷機３０として、印刷業者１０ｂの印刷機３０が決定されたものとして説明する。なお、各印刷機３０がジョブを実行できるか否かの判断、および、複数の印刷機３０がジョブを実行できる場合にどの印刷機３０に配信するかの判断は、ジョブ実行判断部１６によるジョブの実行可否を判断と同じでよいが、ここでは、通信部６１により受信されたジョブ情報にはプロファイル情報は含まれないので、プロファイル情報は用いずに判断が行われる。また、ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷業者１０ｂの印刷機３０に配信するジョブに関するスケジュール情報を生成する。なお、ジョブに必要なプロファイルを購入済みの印刷業者の機器を自動的に、あるいは候補表示する等して、選択するようにしてもよい。

＜ステップＳ６０＞
ジョブ情報配信部６４は、決定した印刷機３０を保有する印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａへ、ジョブ情報およびスケジュール情報を、通信部６１を介して送信する。そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａの通信部１４は、ジョブ情報およびスケジュール情報を受信する。印刷業者１０ｂがジョブに必要なプロファイルを保有していない場合、ステップＳ６０でジョブ情報を送信する前に、プロファイル管理サービスにおいて自動購入処理を行うようにしてもよい。その場合、図１７のステップＳ６１、Ｓ６２を省略してもよい。

＜ステップＳ６１＞
印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａの表示制御部２４は、管理者端末１２に、図１８に示すような、通信部１４により受信されたジョブ情報を実行させるためのジョブ実行画面２１００を表示させる。この場合、表示制御部２４は、通信部１４によりジョブ情報が受信された時点で管理者端末１２にジョブ実行画面２１００を表示させてもよく、または、管理者端末１２にジョブ情報が受信された旨のポップアップ表示等を表示させて、管理者端末１２で当該ポップアップに対する所定の操作が行われた後にジョブ実行画面２１００を表示させてもよい。なお、印刷業者１０ｂがジョブに必要なプロファイルを保有している場合（例えば、購入済みであって、かつ使用上限に達していない場合）、図１７のステップＳ６１、Ｓ６２は省略してもよい。

図１８に示すように、ジョブ実行画面２１００は、プロファイル選択部２１０５と、実行ボタン２１１１と、を含む。ジョブ実行画面２１００は、さらに、ジョブ情報の内容の確認のために、顧客名（「お客様」）、ファイル名（「ファイル」）、部数、および用紙を表示している。

プロファイル選択部２１０５は、受信されたジョブ情報について印刷出力する際に適用するプロファイルを選択するための入力領域である。実行ボタン２１１１は、印刷機３０に対してジョブを実行させるためのボタンである。

なお、通信部１４により受信され、待機状態になっているジョブ情報が複数ある場合には、ジョブ実行画面２１００で、当該複数のジョブ情報から１のジョブ情報を選択できるようにしてもよい。

＜ステップＳ６２＞
印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａのプロファイル設定部２０は、管理者端末１２での操作に従って、受信されたジョブ情報に含まれる印刷データに対して、プロファイル選択部２１０５で選択されたプロファイルおよび当該プロファイルに関する情報（プロファイルの名称、プロファイルの説明文、用紙、インク、使用期限、使用上限回数、使用料金等）をプロファイル情報として設定する。なお、プロファイル選択部２１０５で選択できるプロファイル情報は、印刷業者１０ｂが元々保有しているプロファイル情報だけでなく、プロファイル管理サービス９０ａ（プロファイル販売サイト）から購入した他の印刷業者１０のプロファイル情報（例えば、ステップＳ５０で購入した印刷業者１０ａのプロファイル情報）からも選択できる。また、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａは、ジョブ実行画面２１００が表示したタイミングで、プロファイル管理サービス９０ａにアクセスして、新たなプロファイル情報を購入し、ジョブ情報に設定できるようにしてもよい。なお、印刷業者１０ｂがジョブに必要なプロファイルを保有していない場合、ステップＳ６２で特定のプロファイルを購入するように案内する表示や、候補のプロファイル一覧表示をしてもよい。

なお、管理サーバ１１ａのジョブ情報受付部１７は、プロファイル設定部２０によって設定されたプロファイル情報を含めてジョブ情報として受け付け、ジョブ情報記憶部１９に登録（記憶）するものとしてもよい。

＜ステップＳ６３＞
そして、印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａのジョブ実行指示部１８は、通信部１４により受信されたスケジュール情報に従って、プロファイル設定部２０により設定されたプロファイル情報を適用したジョブの実行を印刷機３０に指示する。

＜ステップＳ６４＞
印刷業者１０ｂの印刷機３０のジョブ実行部３３は、ジョブ実行指示部１８からのジョブの実行指示に応じて、ジョブを実行する。具体的には、ジョブ実行部３３は、プロファイル設定部２０により設定されたプロファイル情報のプロファイルを用いて、プリンタ部９３２に対して、ジョブ情報に含まれる印刷データを用紙等の記録媒体に印刷出力させる。

＜ステップＳ６５＞
ジョブ実行部３３は、ジョブの実行が完了すると、ジョブの実行完了通知を、管理サーバ１１ａへ送信する。そして、管理サーバ１１ａは、ジョブの実行完了通知を受信する。

＜ステップＳ６６＞
管理サーバ１１ａのプロファイル設定部２０は、通信部１４によりジョブの完了通知が受信されると、当該ジョブに適用したプロファイル情報が示す使用可能条件を満たさなくなったか否かを確認する。具体的には、プロファイル設定部２０は、プロファイル情報に含まれる使用期限を超過したか、または、プロファイル情報に含まれる使用上限回数を超過したかを確認する。そして、プロファイル設定部２０は、プロファイル情報が示す使用可能条件を満たさなくなったと判断した場合、当該プロファイル情報を削除する。このような仕組みによって、プロファイル情報をプロファイル管理サービス９０ａに販売登録した印刷業者１０ａは、当該プロファイル情報の料金を徴収すると共に、所望の使用可能条件を満たす範囲で当該プロファイル情報を他の印刷業者１０ｂに利用させることができる。

なお、管理サーバ１１ａは、プロファイル情報を使用（適用）した使用ログをクラウドシステム５０ａへ送信し、クラウドシステム５０ａ側でプロファイル情報の使用状態を管理するようにしてもよい。この場合、クラウドシステム５０ａのプロファイル配信部９３は、プロファイルの使用期限または使用上限回数に近づいている場合、印刷業者１０ｂに対してプロファイル情報の追加購入を促すように通知したり、または、超過した場合に追加の課金を発生させたり、プロファイル情報に係るプロファイルの削除要求を行うことができる。

＜ステップＳ６７＞
そして、管理サーバ１１ａの通信部１４は、印刷機３０から受信したジョブの実行完了通知を、ジョブ管理サービス６０へ送信する。そして、ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、ジョブの実行完了通知を受信する。

＜ステップＳ６８＞
ジョブ管理サービス６０の通信部６１は、受信したジョブの実行完了通知をジョブ情報記憶部６９に保存し、予測パラメータ修正部６３が予測パラメータを修正する。予測パラメータは、例えば定期的に修正すればよい。

＜ステップＳ６９＞
ジョブ管理サービス６０の課金情報通知部６６は、ジョブ情報について、印刷業者１０ａの出金情報、および印刷業者１０ｂの入金情報を、課金サービス８０へ通知する。そして、課金サービス８０の課金処理部８１は、当該通知を受け取ると、印刷業者１０ａ、１０ｂの出金情報および入金情情報を課金情報記憶部８９に登録し、これらの情報に基づいて印刷業者１０ａ、１０ｂの銀行口座に対応する銀行システムに振込処理の依頼をする。

なお、上述の図１７で用いられるプロファイル情報についての暗号化通信方式は、これに限定されるものではなく、上述した電子署名を用いた暗号化通信を適用することもできる。

以上のように、本実施形態に係る機器システム１００ａでは、通信部９４は、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得（受信）し、暗号処理部９１は、通信部９４により取得されたプロファイル情報を復号した上でプロファイル情報記憶部９９に記憶し、プロファイル配信部９３は、購入要求に応じてプロファイル情報を印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａへ配信するものとしている。これによって、特定の業者（例えば印刷業者１０ａ）のプロファイル情報を、他業者（例えば印刷業者１０ｂ）に配信することにより、他業者でも同様の品質で印刷が可能となる。

また、通信部９４は、印刷業者１０ａの管理サーバ１１ａから、印刷業者１０ａの秘密鍵で暗号処理が行われたプロファイル情報を受信（取得）し、暗号処理部９１は、印刷業者１０ａの公開鍵でプロファイル情報に対して復号処理を行い、その復号処理が行われたプロファイル情報に対して印刷業者１０ｂの公開鍵で暗号処理を行い、プロファイル配信部９３は、暗号処理なされたプロファイル情報を、秘密鍵による復号処理が可能な印刷業者１０ｂの管理サーバ１１ａへ配信するものとしている。これによって、特定の業者（例えば印刷業者１０ａ）のプロファイル情報を、他業者（例えば印刷業者１０ｂ）に安全に配信することができる。

デジタル商用印刷機器においては印刷したい画像、インク、紙種等に応じて、ＩＣＣ（ＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌＣｏｌｏｒＣｏｎｓｏｒｔｉｕｍ）プロファイルであるカラープロファイルまたは機器の調整が行われる。このような調整により最適な印刷物を出力することは難易度の高い作業であり、その設定値は各印刷業者のノウハウとも言える価値の高いデータである。通常、このようなプロファイルのデータおよび設定方法等は印刷業者のノウハウとなることが一般的で、外部に公開されることはあまりない。そのため、印刷したい画像等に適したＩＣＣプロファイルが存在する場合には、他の印刷業者も入手可能であることが望ましい。また印刷需要の低減している印刷業者は新たな収益源を模索する必要もある。一方、印刷を注文する顧客の視点では、特定の用紙に印刷したいという要求に対して、予め決まった業者しか選択肢がないとすると、急な納期に間に合わなかったり、遠隔地の業者に注文することにより輸送費が高くなったりすることがあり、業者を選択して印刷を依頼したい要望がある。本発明の各実施形態によって、印刷業者が他の業者の作成したＩＣＣプロファイルを入手可能になり、同様の品質で印刷が可能となる。また顧客の印刷業者選択の幅が広がるとともに、印刷業者の装置稼働率を向上することができる。

なお、上述の各実施形態において、クラウドシステム５０、５０ａおよび管理サーバ１１、１１ａの各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ＲＯＭ等に予め組み込まれて提供される。また、上述の各実施形態において、クラウドシステム５０、５０ａおよび管理サーバ１１、１１ａで実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでＣＤ－ＲＯＭ（ＣｏｍｐａｃｔＤｉｓｃＲｅａｄＯｎｌｙＭｅｍｏｒｙ）、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ－Ｒ（ＣｏｍｐａｃｔＤｉｓｋ－Ｒｅｃｏｒｄａｂｌｅ）、またはＤＶＤ（ＤｉｇｉｔａｌＶｅｒｓａｔｉｌｅＤｉｓｃ）等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、クラウドシステム５０、５０ａおよび管理サーバ１１、１１ａで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、クラウドシステム５０、５０ａおよび管理サーバ１１、１１ａで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の各実施形態において、クラウドシステム５０、５０ａおよび管理サーバ１１、１１ａで実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはＣＰＵ５０１が上述の記憶装置（例えば、ＲＯＭ５０２またはＨＤ５０４等）からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。

１０、１０ａ、１０ｂ印刷業者
１１、１１ａ管理サーバ
１２管理者端末
１４通信部
１５スケジュール生成部
１６ジョブ実行判断部
１７ジョブ情報受付部
１８ジョブ実行指示部
１９ジョブ情報記憶部
２０、２０ａプロファイル設定部
２１暗号処理部
２２プロファイル情報記憶部
２３暗号鍵記憶部
２４表示制御部
２５プロファイル登録要求部
２６プロファイル購入要求部
３０印刷機
３１通信部
３２機器情報送信部
３３ジョブ実行部
４１入力層
４２中間層
４３出力層
４５ノード
５０、５０ａクラウドシステム
６０ジョブ管理サービス
６１通信部
６２ジョブ情報登録部
６３予測パラメータ修正部
６４ジョブ情報配信部
６５機器情報受取部
６６課金情報通知部
６９ジョブ情報記憶部
７０機器管理サービス
７１通信部
７２機器情報登録部
７３機器情報提供部
７９機器情報記憶部
８０課金サービス
８１課金処理部
８９課金情報記憶部
９０、９０ａプロファイル管理サービス
９１暗号処理部
９２プロファイル登録部
９３プロファイル配信部
９４通信部
９８暗号鍵記憶部
９９プロファイル情報記憶部
１００、１００ａ機器システム
２００ニューラルネットワーク
５０１ＣＰＵ
５０２ＲＯＭ
５０３ＲＡＭ
５０４ＨＤ
５０５ＨＤＤコントローラ
５０６ディスプレイ
５０８外部機器接続Ｉ／Ｆ
５０９ネットワークＩ／Ｆ
５１０バスライン
５１１キーボード
５１２ポインティングデバイス
５１３ＤＶＤ
５１４ＤＶＤ－ＲＷドライブ
５１５メディア
５１６メディアＩ／Ｆ
９０１ＣＰＵ
９０２ＭＥＭ－Ｐ
９０２ａＲＯＭ
９０２ｂＲＡＭ
９０３ＮＢ
９０４ＳＢ
９０６ＡＳＩＣ
９０７ＭＥＭ－Ｃ
９０８ＨＤＤコントローラ
９０９ＨＤ
９１０コントローラ
９２０近距離通信回路
９２０ａアンテナ
９２１ＡＧＰバス
９２２ＰＣＩバス
９３０エンジン制御部
９３１スキャナ部
９３２プリンタ部
９４０操作パネル
９４０ａパネル表示部
９４０ｂハードキー
９５０ネットワークＩ／Ｆ
１０００ＰＤＦファイル
１００１ＬＡＢデータ
１００２ＣＭＹＫデータ
１１００入力プロファイル
１１０１出力プロファイル
２０００ジョブ登録画面
２００１お客様選択部
２００２ファイル選択部
２００３部数入力部
２００４用紙選択部
２００５プロファイル選択部
２０１１登録ボタン
２１００ジョブ実行画面
２１０５プロファイル選択部
２１１１実行ボタン
２２００プロファイル一覧画面
２２０１プロファイル一覧表示部
２３００プロファイル販売登録画面
２３０１プロファイル名入力部
２３０２説明文入力部
２３０５上限入力部
２３０６料金入力部
２３１１実行ボタン
２４００プロファイル購入画面
２４０１プロファイル一覧表示部
Ｎネットワーク

特許第６３７３９８０号公報

Claims

第１業者システムから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記プロファイル情報を管理する管理部と、
第２業者システムが保有する印刷機で実行されるジョブに対して適用させるために、前記プロファイル情報を前記第２業者システムへ配信する配信部と、
を備えた情報処理システム。
前記取得部で取得された前記プロファイル情報に対して暗号処理を行う暗号処理部を、さらに備え、
前記配信部は、前記暗号処理部により暗号処理が行われた前記プロファイル情報を、復号処理が可能な前記第２業者システムへ配信する請求項１に記載の情報処理システム。
前記取得部は、前記第１業者システムから、該第１業者システムの第１秘密鍵で暗号処理が行われた前記プロファイル情報を取得し、
前記暗号処理部は、前記第１業者システムの第１公開鍵で前記プロファイル情報に対して復号処理を行い、該復号処理が行われた前記プロファイル情報に対して前記第２業者システムの第２公開鍵で暗号処理を行い、
前記配信部は、前記第２公開鍵で暗号処理なされた前記プロファイル情報を、第２秘密鍵による復号処理が可能な前記第２業者システムへ配信する請求項２に記載の情報処理システム。
前記取得部は、前記第１業者システムが保有する印刷機では実行ができないと判断されたジョブと共に、該ジョブに適用する前記プロファイル情報を、該第１業者システムから取得し、
前記配信部は、
前記プロファイル情報を適用して前記ジョブを実行できる、前記第１業者システム以外の業者システムの印刷機を決定し、
決定した印刷機を保有する前記業者システムである前記第２業者システムへ、前記ジョブおよび前記プロファイル情報を配信する請求項１～３のいずれか一項に記載の情報処理システム。
前記管理部は、前記第１業者システムからの販売の登録要求により、前記取得部により取得された前記プロファイル情報を記憶部に登録し、
前記配信部は、前記記憶部に登録されたプロファイル情報のうち、前記第２業者システムからの購入要求が示すプロファイル情報を、該第２業者システムへ配信する請求項１～３のいずれか一項に記載の情報処理システム。
前記管理部は、前記プロファイル情報の料金を設定するプロファイル料金設定部を備え、
前記管理部は、前記プロファイル情報を、該第２業者システムへ配信する際に、プロファイル料金設定部が設定した料金を第２業者システムへ通知する請求項５に記載の情報処理システム。
前記プロファイル料金設定部は、前記プロファイル情報の料金を１以上の指標に基づき自動決定するとともに、前記購入要求時に表示する請求項６に記載の情報処理システム。
顧客から前記第１業者システムで受け付けた印刷ジョブを、前記第２業者システムが行う場合、
前記顧客から前記第１業者システムに支払われた印刷ジョブ料金の少なくとも一部を、前記第２業者システムに支払う処理が実行され、
前記第１業者システムが登録した前記印刷ジョブに必要なプロファイル情報を、前記第２業者システムが取得する場合、前記プロファイル料金設定部が設定したプロファイルの料金を、前記第２業者システムに課金する処理をする請求項７に記載の情報処理システム。
前記配信部は、
前記記憶部に登録されたプロファイル情報のうち、前記第２業者システムが保有する印刷機が使用条件を満たすプロファイル情報の一覧を、該第２業者システムへ送信し、
前記第２業者システムで前記一覧から選択されたプロファイル情報を、該第２業者システムへ配信する請求項５に記載の情報処理システム。
前記配信部は、前記第２業者システムからの前記購入要求に、該購入要求のプロファイル情報が示すインクまたは記録媒体の要求が含まれる場合、該インクまたは該記録媒体を発注する請求項５または９に記載の情報処理システム。
前記プロファイル情報は、使用上限回数または使用期限を含む請求項５、９または１０に記載の情報処理システム。
前記配信部は、前記第２業者システムの印刷機について前記プロファイル情報が示す前記使用上限回数または前記使用期限を超過した場合、該プロファイル情報が含むプロファイルの削除要求を行う請求項１１に記載の情報処理システム。
第１業者システムから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得ステップと、
取得した前記プロファイル情報を管理する管理ステップと、
第２業者システムが保有する印刷機で実行されるジョブに対して適用させるために、前記プロファイル情報を前記第２業者システムへ配信する配信ステップと、
を有する情報処理方法。
コンピュータに、
第１業者システムから、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得ステップと、
取得した前記プロファイル情報を管理する管理ステップと、
第２業者システムが保有する印刷機で実行されるジョブに対して適用させるために、前記プロファイル情報を前記第２業者システムへ配信する配信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
第１業者システムから、仲介システムを介して、印刷出力に適用するプロファイルを含むプロファイル情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記プロファイル情報を管理する管理部と、
印刷機で実行するジョブに対して適用させるために、取得した前記プロファイル情報を設定するプロファイル設定部と、
を備えた情報処理装置。