JP2022143150A - ブラックマトリクス基板、カラーフィルタ、画像表示装置およびブラックマトリクス基板の製造方法 - Google Patents

ブラックマトリクス基板、カラーフィルタ、画像表示装置およびブラックマトリクス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022143150000001
【課題】高い画素密度と表示特性を有するブラックマトリクス基板と、そのブラックマトリクス基板を生産性よく製造する方法を提供する。
【解決手段】高い画素密度を備える表示装置に使用されるカラーフィルタ用のブラックマトリクス基板であって、透明基材上に、金属層と、黒色樹脂層と、がこの順に積層されたカラーフィルタの着色画素を区画するブラックマトリクスパターンが備えられており、前記金属層は、アルミニウム(Al)層と、チタン(Ti)層と、がこの順に積層された積層体であり、前記黒色樹脂層の厚さは、0.1μm~0.5μmである事を特徴とするブラックマトリクス基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い画素密度を備えた表示装置に使用されるカラーフィルタに用いられるブラックマトリクス基板およびその製造方法に関する。
液晶表示装置や有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting
Diode)表示装置などのフラットパネルディスプレイにおいては、表示装置の高精細化が進んでいる。
近年、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)技術の開発に伴い、それらの表示デバイスの要望も増加している。VR、ARグラスやHMD(Head Mounted Display)においては、FHD(Full High Definition)相当の解像度においても1100ppi(pixel per inch、1インチ当たりの画素数)前後の画素密度が求められており、これは同解像度のスマートフォン向け表示装置と比較して倍以上の画素密度を有している。
液晶表示装置においては、高精細化に伴い、液晶パネルに用いられるカラーフィルタの高精細化が必須となっている。
図3に従来の液晶表示装置100´を示した。液晶表示装置100´は、ブラックマトリクス9と呼ばれる開口パターンを有する遮光膜が形成された基板上の開口部に対応して配置される赤色サブピクセルR、緑色サブピクセルG、青色サブピクセルBを形成したカラーフィルタ基板Cの面と、透明基板12上に薄膜トランジスタ11が形成されたTFT基板Tの面と、を向かい合わせにして作製したセルの中に液晶層Lを充填した液晶セルのカラーフィルタ基板C側の背面にバックライトBLを備えた構成となっている。
カラーフィルタ基板Cのブラックマトリクス9やサブピクセルR、G、Bの上には、さらにオーバーコート(OC)、フォトスペーサ(PS)、透明導電膜(ITO)、配向突起(MVA、ASV)などが液晶表示装置の駆動方式に応じて適宜追加される。
ブラックマトリクスは、以降に形成されるカラーフィルタ構成パターンの基準となるため、他のカラーフィルタ構成要素よりも厳密な形状精度が要求される。また、表示装置を駆動させた際、開口部以外からバックライトの光が透過することを防ぐため、一定以上の遮光性能が要求される。
ブラックマトリクス基板の製造はフォトリソグラフィ法、スクリーン印刷法、インクジェット法、ドライエッチング法などがあるが、表示装置においてはフォトリソグラフィ法が主流である。フォトリソグラフィ法によるブラックマトリクスの形成工程として、まずガラス基板上に、黒色感光性樹脂塗液を塗布・乾燥し、黒色感光性樹脂層を形成する。次に、露光装置とフォトマスクを用いて黒色感光性樹脂層を露光し、現像する事によって、ガラス基板上にブラックマトリクスが形成されたブラックマトリクス基板が得られる。
ブラックマトリクス基板の製造に使用される露光装置としては、大型化への対応性が優れている事、装置価格が比較的に安く、処理速度も速い事などから、プロキシミティ(Proximity、近接露光)方式の露光装置が使用されている。プロジェクション方式
の露光装置によるステップ&リピート方式の露光装置は解像性に優れており、基板の大型化にも対応可能であるが、露光処理に要する時間が長い為、生産性の点でプロキシミティ方式より劣る。
生産性に優れるプロキシミティ方式であるが、昨今HMD等で要求される1000ppiを超えるような微細なパターンを形成しようとすると、露光光の回折現象などにより露光強度が低下し、樹脂が十分に硬化せずパターン形成ができないという問題が発生している。
これに対し、基本的な解決策としては、形成する樹脂層を薄くする方法が挙げられる。界面付近まで照射光が届くようになるため、パターンを解像させることが可能となるが、樹脂層の薄膜化は遮光性能とトレードオフの関係にあり、高精細なパターンと遮光性の両立が困難となる。
プロキシミティ方式の露光装置を用いてブラックマトリクスの解像不良の問題を解決し、微細化を可能とする技術に関連する先行技術としては、例えば、特許文献1に、1000ppi以上の高精細カラーフィルタに対応可能とする技術が開示されている。この技術は、複数の着色画素と、前記着色画素を区画する遮光部としての区画部ブラックマトリクスと、前記複数の着色画素が形成された表示領域を囲む額縁部ブラックマトリクスとを有するカラーフィルタにおいて、前記遮光部が、区画する前記着色画素の色の組み合わせに応じて、前記区画部ブラックマトリクスからなる遮光部と、前記着色画素を形成する着色層の積層部からなる遮光部と、を備えることを特徴とするカラーフィルタが開示されている。
即ち、この技術は、ストライプ状の青色、赤色、緑色の着色画素毎に黒色樹脂からなるブラックマトリクスを形成するのではなく、青色画素と赤色画素と緑色画素を合わせた領域の両端にのみブラックマトリクスを形成し、赤色画素と緑色画素の境界部と、緑色画素と青色画素の境界にはブラックマトリクスではなく、それらの隣接する着色画素の重なりによって形成される擬似ブラックマトリクスを形成するものである。しかし、ここで形成された疑似ブラックマトリクスは、光の三原色のうちの二色のみでしか構成されておらず、RGB全ての光を遮光するものではないため、表示装置に用いた際に意図しない光が混色する恐れがある。また、黒色樹脂で形成した場合と比較しても遮光性が不十分であり、コントラストの低下や光漏れが発生する恐れがある。
この他に遮光膜の光学濃度と精細度を両立させる方法として、Crなどを始めとする金属系材料をブラックマトリクスとする方法が挙げられるが、金属系材料は表面反射率が高いため、日光等の外光反射に起因する視認性の悪化、表示装置内部での光反射によるコントラスト低下といった表示特性上の問題点が存在する。
特開2019-45570号公報
上記の事情に鑑み、本発明は、1000ppi以上の高い画素密度と遮光性を備え、表示特性に優れたブラックマトリクス基板と、そのブラックマトリクス基板をプロキシミティ方式の露光装置を用いて生産性よく製造するための方法を提供する事を課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、1000ppi以上の画素密度を備える表示装置に使用されるカラーフィルタ用のブラックマトリクス基板であって、
透明基材上に、金属層と、黒色樹脂層と、がこの順に積層されたカラーフィルタの着色画素を区画するブラックマトリクスパターンが備えられており、
前記金属層は、アルミニウム(Al)層と、チタン(Ti)層と、がこの順に積層された積層体であり、
前記黒色樹脂層の厚さは、0.1μm~0.5μmである事を特徴とするブラックマトリクス基板である。
また、請求項2に記載の発明は、前記金属層のAl層が0.1at%~1.0at%のネオジム(Nd)が添加されたAlからなることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリクス基板である。
また、請求項3に記載の発明は、前記黒色樹脂層の光学濃度が0.4~1.8の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のブラックマトリクス基板である。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれかに記載のブラックマトリクス基板を使用した事を特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする液晶表示装置である。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の液晶表示装置であって、バックライトユニット、カラーフィルタ基板、液晶層、薄膜トランジスタ基板を背面側から順に備え、カラーフィルタ基板の画素パターン形成面と、薄膜トランジスタ基板の薄膜トランジスタ形成面が、液晶層を介して対向した構成であることを特徴とする液晶表示装置である。
また、請求項7に記載の発明は、
透明基材上に金属層を形成する工程と、
フォトリソグラフィ法を用いて前記金属層の上に黒色樹脂パターンを形成する工程と、
前記黒色樹脂パターンをエッチングマスクとして、前記金属層をエッチング除去する事により、金属パターンを形成する工程と、
平面視で、前記金属パターンの端部より外側にはみ出した前記黒色樹脂パターンを除去する仕上げ工程と、を備えたことを特徴とするブラックマトリクス基板の製造方法である。
また、請求項8に記載の発明は、前記仕上げ工程が、物理的な手段によって、前記金属パターンの端部より外側にある前記黒色樹脂パターンの端部を除去する工程であって、
前記物理的な手段が、二流体ノズルを使用した二流体ジェットを使用した方法またはパウダー状のドライアイスを噴射する方法である事を特徴とする請求項7に記載のブラックマトリクス基板の製造方法である。
本発明のブラックマトリクス基板は、カラーフィルタの着色画素を区画するブラックマトリクスパターンが、金属層と、黒色樹脂層とが積層された積層体からなる。ブラックマトリクスを形成する層を、金属層と薄い黒色樹脂層の2層構成とする事により、プロキシミティ露光方式でも高精細なパターンを無理なく解像させることができ、更に金属系材料を用いた遮光層で問題となる光の反射による表示特性の低下を抑制することができる。これにより、1000ppiを超える高い画素密度と遮光性、優れた表示特性を有するブラ
ックマトリクス基板、並びにこれを用いたカラーフィルタ基板、表示装置を、安価かつ生産性良く製造することが可能となる。
本発明のブラックマトリクス基板の製造工程の一例を示す断面説明図。 本発明のブラックマトリクスを用いて作製したカラーフィルタを構成に含む液晶表示装置を例示した断面説明図。 従来の液晶表示装置の構成を例示した断面説明図。
<ブラックマトリクス基板>
次に、本発明のブラックマトリクス基板10(図1(g)参照)について説明する。
本発明のブラックマトリクス基板10は、高い画素密度を備える表示装置に使用されるカラーフィルタ用のブラックマトリクス基板である。
透明基材1上に、金属層2と、黒色樹脂層3と、がこの順に積層されたカラーフィルタの着色画素を区画するブラックマトリクスパターン7が備えられている。
金属層2は、Al層と、Ti層とがこの順に積層された積層体である。金属層の厚さは特に限定されるものではなく、本ブラックマトリクスパターンの層構成が、表示装置において必要とされる遮光性能、具体的には光学濃度が4.0以上を満たせる膜厚であればよいが、後述する薄膜Alにて発生するヒロックの発生や、Tiのエッチングのしやすさから、Al層は500nm以上、Ti層は300nm以下とすることが好ましい。例えば、Al層は2700nm、Ti層は200nmとすることができる。
Al層はヒロックによるエッチング残りを抑制する為、Ndを含有したAlを用いることが好ましく、具体的にはNdを0.1at%~1.0at%含有するAlを用いることが好ましい。ヒロックは、薄膜微細パターンの表面に発生する半球形状の突起物であり、加熱などによりパターンに熱応力が加わった際に局所的に塑性変形した結果として発生することが知られている。
Ti層は、Al層の酸化防止のために積層される。ここで、Ti層は酸化防止膜としての性質と、エッチングの取り回しを考慮し、薄膜であることが好ましい。エッチングプロセスにおいて、金属層を構成するTi層とAl層は一度のエッチングで同時に処理することが生産上望ましいが、TiはAlと比較してエッチングが進行し辛いため、Al層に適したエッチング液ではエッチングの進行が遅くなる。逆に、Ti層に適したエッチング駅ではAl層が過剰にエッチングされる可能性がある。
金属層の上に積層される黒色樹脂層3の厚さは、0.1μm~0.5μmとすることが好ましい。これは従来の樹脂単層からなるブラックマトリクスパターンの樹脂層の1/3~1/2となっている。黒色樹脂層が薄いため、回折により光学強度が低下した状態でも黒色樹脂を硬化させることができ、微細化への対応が可能となる。
ここで形成した黒色樹脂層はエッチングマスクと遮光層を兼ねる。エッチングマスクを除去する必要がないため、パターニングプロセスを簡略化することができ、かつ、金属系遮光層の反射率を抑制した遮光膜を得ることができる。
また、本発明のブラックマトリクス基板10においては、黒色樹脂層3の光学濃度が0.4~1.8の範囲である事が望ましい。光学濃度が0.4未満では、ブラックマトリクスパターン7の反射率が高くなり、表示装置内部での光の反射に起因して、コントラストが低下する恐れがある。また、光学濃度が1.8を超えると、黒色樹脂層3が十分に露光されず、パターンが解像しなくなる恐れがある。
<ブラックマトリクス基板の製造方法>
本発明のブラックマトリクス基板の製造方法について、図1を用いて説明する。
本発明のブラックマトリクス基板10の製造方法は、高精細なパターンが可能なブラックマトリクス基板の製造方法であって、透明基材1上に金属層2を形成する工程と、前記金属層2の上に感光性の黒色樹脂層3を形成する工程と、前記黒色樹脂層3を、フォトリソグラフィ法を用いて黒色樹脂パターン5を形成する工程と、前記黒色樹脂パターン5をエッチングマスクとして、前記金属層2をエッチング除去する事により、金属パターン8を形成する工程と、平面視で、前記金属パターン8の端部より外側にあるはみ出した黒色樹脂層6を除去する仕上げ工程と、を備えている事が特徴である。
(透明基材上に金属層を形成する工程;図1(a)参照)
まず、ガラス基板などの透明基材1の片面に、金属層2を形成する。金属層2はAl層と、Ti層を順に積層した積層体である。金属層2を透明基材1上に形成する手段としては、スパッタ法、真空蒸着法、イオン化蒸着法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着などを挙げる事ができる。中でも、透明基材1との密着性が良好で、安定して金属層を形成可能なスパッタリング法を好適に使用する事ができる。とりわけ、直流マグネトロンスパッタ法が、導電性が高い金属薄膜などの成膜方法として適している。
(金属層の上に黒色樹脂層を形成する工程;図1(b)参照)
次に、金属層2の上に感光性の黒色樹脂層3を形成する。ここで形成される黒色樹脂層3の膜厚は、乾燥後膜厚で0.1μm~0.5μmの厚さで形成するのが好ましい。乾燥後膜厚が0.6μm以上の場合、後述の理由により樹脂硬化が不十分となる。0.1μm未満の場合は、製造工程において樹脂の均一な塗布が難しく、表示むらを引き起こす恐れがある。黒色樹脂層3に用いる樹脂材料は、下地金属層のエッチングマスクの役割を兼ねるため、フォトリソグラフィ法によりパターニング可能な感光性樹脂を用いることが好ましい。
感光性黒色樹脂を用いる場合、黒色にする為のカーボンブラックやチタンブラックなどの黒色顔料を感光性樹脂の中に含ませている為、フォトマスクを介して露光された露光光が、黒色顔料に吸収される。その為、露光光が届く深さは浅くなり、感光性黒色樹脂層の底部(金属層2に近い部分)では、表面部と比較して露光量が小さくなる傾向にある。本発明における1000ppiクラスの精細度に対応するブラックマトリクスの形成では、光の回折の影響により、形成したいパターンへ照射される光量が既存プロセスよりも更に小さくなるため、露光不足によるパターン剥がれが発生しやすい。そのため、ブラックマトリクスを薄膜化する必要がある。
黒色樹脂層3の塗布方法としては、特に限定されないが、各種の塗工方法を使用する事が可能である。例えば、スピンコータ、ダイコータ、マイクログラビアコータ、ロールコータなどの塗布装置を使用した塗工方法を挙げる事ができる。
(黒色樹脂層にフォトマスクを介して露光・現像する工程;図1(c)~(d)参照)
黒色樹脂層3を形成した後、所望の露光パターンを備えたフォトマスク4と露光装置を用いて、感光性の黒色樹脂層3を露光し、現像を行う事により、黒色樹脂パターン5を得る事ができる。露光装置としては、プロキシミティ方式の露光装置を用いる。
プロキシミティ方式の露光装置や現像装置は、従来のものを使用する事ができる。
(黒色樹脂パターンをエッチングマスクとして、金属層をエッチング除去する事により、金属パターンを形成する工程;図1(e)参照)
次に、黒色樹脂パターン5をエッチングマスクとして、Al層とTi層からなる金属層
2をエッチング除去する。
Al層とTi層のエッチングには、有機スルホン酸と過水、水を混合したエッチング液を用い、一括して湿式エッチングを行う。エッチング液はAl層とTi層をどちらもエッチング可能なものであれば、前述したものに限定する必要はない。
以上の様なエッチング液と、浸漬方式またはスプレー方式のエッチング装置を用いて湿式エッチングする事により、金属層2のエッチング除去を行う事ができる。
湿式エッチングにおいては、金属層のエッチングが等方的に進行する。その為、金属層2の膜厚方向へのエッチングが進行するのと同時に、膜厚方向とは直交する方向にもエッチングが進行する。所謂サイドエッチングが生じる。
サイドエッチングにより、図1(e)の断面図に示した様に、黒色樹脂パターン5より金属層2のパターン(金属パターン8)の方が、線幅が細くなる。その為、金属パターン8の両端部において、黒色樹脂パターン5の両端部が、平面視で、金属パターン8の外側にはみ出した部分が形成される。この部分を「はみ出した黒色樹脂層6」と呼ぶ事にする。
(平面視で、金属パターンの端部より外側にはみ出した黒色樹脂層を除去する仕上げ工程;図1(f)参照)
次に、平面視で、金属パターン8の端部より外側にはみ出した黒色樹脂層6を除去する仕上げ工程を実施する。
仕上げ工程は、物理的な手段によって、金属パターン8の端部より外側にはみ出した黒色樹脂層6を除去する工程である。
物理的な手段としては、金属パターン8の端部より外側にはみ出した黒色樹脂層6を除去可能な手段であれば、特に限定する必要は無い。
例えば、ブラシ洗浄、研磨処理のほか、二流体ノズルを用いた二流体ジェットを噴射し洗浄する方法や、パウダー状のドライアイスを噴射する方法などを挙げる事ができる。
二流体ノズルを使用した方法は、ノズルにジェット噴射する液体を供給しながら、高速に噴射するガスにより、液体を微粒子化して高速微粒子にして被洗浄物に衝突させて洗浄する方法である。液体を噴射するノズルと比べ、液体にかける圧力は小さくて良いが、噴霧流量を幅広く調整可能である。また、微粒子化した液体を高速にして被洗浄物に衝突させる為、高い洗浄力を持っている。この様な効果によって、金属パターン8の端部より外側にはみ出した黒色樹脂層6を除去する事ができる。
パウダー状のドライアイスを噴射する方法は、液体の代わりに固体であるドライアイスの微粒子を圧縮空気によるジェット噴流と一緒に、被洗浄物に噴射する事によって洗浄する方法である。その為、固体微粒子が被洗浄物に衝突し、大きな激力を与えて吹き飛ばす効果、ドライアイスによるマイナス70℃を超える低温環境になる事で熱収縮が起こり、汚れが粉砕され易くなる効果、母材と付着物である汚れの間にドライアイスが入り込み、気化する事による強い剥離効果、などが特徴である。この様な効果によって、金属パターン8の端部より外側にはみ出した黒色樹脂層6を除去する事ができる。
以上の工程により、Al層とTi層からなる金属層と、黒色樹脂層を順に具備したブラックマトリクスパターンを具備したブラックマトリクス基板を得る事ができる。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタ基板は、本発明のブラックマトリクス基板10の開口部に画素パターンを形成したカラーフィルタ基板である。カラーフィルタの画素構成は、公知の設計のものを適用することができ、例えば、図2に例示したように、赤色サブピクセルR、緑色サブピクセルG、青色サブピクセルBの三色のサブピクセルで一つの画素を形成する、ストライプ配列の構成を用いることができる。カラーフィルタの画素構成、配列は上記に限定する必要はなく、表示色の設計に応じて白色や黄色画素を加えてもよいし、アイランド配列やペンタイル配列を用いてもよい。また、画素パターン上にオーバーコート膜やフォトスペーサを別途形成してもよい。
カラーフィルタ基板の各種画素パターン及びオーバーコート膜、フォトスペーサは、フォトリソグラフィ法、インクジェット法といった公知の手法を用いて形成することができる。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、図2に例示したように、本発明のカラーフィルタ基板Cを使用して作製した液晶表示装置100である。本液晶表示装置100は、ブラックマトリクスパターンの外光による反射を抑制するため、バックライトユニットBL、カラーフィルタ基板C、液晶層L、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)基板Tを背面側から順に備え、カラーフィルタ基板Cの画素パターン形成面と、TFT基板Tの薄膜トランジスタ11形成面が、液晶層Lを介して対向した構成であることが好ましい。一般的な液晶表示装置では、TFT基板の外光反射を防止するため、カラーフィルタ基板が視認側に最も近くなるような構成をとり、透明基材、ブラックマトリクスパターン及びカラーフィルタパターンの順に視認側から最も近くなる。しかし、本発明に記載のブラックマトリクス基板10(図1(f)参照)を用いたカラーフィルタ基板でこのような構成をとる場合、ブラックマトリクスの透明基材側に最も近い層が金属層であるため、外光を反射しやすく、これにより屋外での表示視認性の悪化を招く恐れがある。本発明の液晶表示装置100においては、カラーフィルタ基板Cを非視認側であるバックライトユニットBL側に配置することで、カラーフィルタ基板Cのブラックマトリクス9の金属部(金属パターン8)が外光に曝されることが無くなる(図2と図1(f)参照)ため、外光反射に起因する表示視認性の悪化を防ぐことができる。
また、本発明の液晶表示装置100のTFT基板Tは、TFT11の金属配線による外光の反射を抑制するため、TFT11の黒化処理、もしくは透明基材1とTFT11の間に光吸収性の遮光膜を形成することが好ましい。TFT11の黒化処理もしくは透明基材12とTFT11の間に遮光膜を形成することにより、外光による表示特性の低下を防止し、屋外での視認性が向上した表示装置が得られる。
1、12・・・透明基材
2・・・金属層
3・・・黒色樹脂層
4・・・フォトマスク
5・・・黒色樹脂パターン
6・・・はみ出した黒色樹脂層
7・・・はみ出した黒色樹脂層を除去後の黒色樹脂パターン(ブラックマトリクスパターン)
8・・・金属パターン
9・・・(金属パターン8上に黒色樹脂パターン7が形成された)ブラックマトリクス
10・・・ブラックマトリクス基板
11・・・TFT(薄膜トランジスタ)
100、100´・・・液晶表示装置
R・・・赤色サブピクセル
G・・・緑色サブピクセル
B・・・青色サブピクセル
BL・・・バックライト(バックライトユニット)
C・・・カラーフィルタ基板
T・・・TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
TFT・・・薄膜トランジスタ

Claims (8)

  1. 高い画素密度を備える表示装置に使用されるカラーフィルタ用のブラックマトリクス基板であって、
    透明基材上に、金属層と、黒色樹脂層と、がこの順に積層されたカラーフィルタの着色画素を区画するブラックマトリクスパターンが備えられており、
    前記金属層は、アルミニウム(Al)層と、チタン(Ti)層と、がこの順に積層された積層体であり、
    前記黒色樹脂層の厚さは、0.1μm~0.5μmである事を特徴とするブラックマトリクス基板。
  2. 前記金属層のAl層が0.1at%~1.0at%のネオジム(Nd)が添加されたAlからなることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリクス基板。
  3. 前記黒色樹脂層の光学濃度が0.4~1.8の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のブラックマトリクス基板。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載のブラックマトリクス基板を使用した事を特徴とするカラーフィルタ基板。
  5. 請求項4に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 請求項5に記載の液晶表示装置であって、バックライトユニット、カラーフィルタ基板、液晶層、薄膜トランジスタ基板を背面側から順に備え、カラーフィルタ基板の画素パターン形成面と、薄膜トランジスタ基板の薄膜トランジスタ形成面が、液晶層を介して対向した構成であることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 透明基材上に金属層を形成する工程と、
    フォトリソグラフィ法を用いて前記金属層の上に黒色樹脂パターンを形成する工程と、
    前記黒色樹脂パターンをエッチングマスクとして、前記金属層をエッチング除去する事により、金属パターンを形成する工程と、
    平面視で、前記金属パターンの端部より外側にはみ出した前記黒色樹脂パターンを除去する仕上げ工程と、を備えたことを特徴とするブラックマトリクス基板の製造方法。
  8. 前記仕上げ工程が、物理的な手段によって、前記金属パターンの端部より外側にある前記黒色樹脂パターンの端部を除去する工程であって、
    前記物理的な手段が、二流体ノズルを使用した二流体ジェットを使用した方法またはパウダー状のドライアイスを噴射する方法である事を特徴とする請求項7に記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
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