JP2022139920A - 磁気センサ及び磁気センサの製造方法 - Google Patents

磁気センサ及び磁気センサの製造方法 Download PDF

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和弘 尾中
Kazuhiro Onaka
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プラバンジャン ディリプ クルカルニ
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Abstract

【課題】本開示は、磁気センサの高出力化を図ることを目的とする。【解決手段】磁気センサ1は、セラミック基板2と、GMR層5と、下地層4と、を備える。セラミック基板2は、基板本体20と、グレーズ層3と、を有する。基板本体20は、材料としてセラミックを含む。グレーズ層3は、基板本体20の表面に形成されている。GMR層5は、複数の磁性層6と複数の非磁性層7との積層構造を有する。下地層4は、グレーズ層3とGMR層5との間に形成されている。下地層4は、BCC固溶体を含む。【選択図】図1

Description

本開示は一般に磁気センサ及び磁気センサの製造方法に関し、より詳細には、GMR層を備える磁気センサ及びこの磁気センサの製造方法に関する。
特許文献1に記載のMRセンサ(磁気センサ)は、NiFeを含むMRストライプと、NiFeCr合金を含みMRストライプと結合した第1のスペーサ層(下地層)と、を備える。MRストライプのMR係数と熱安定性とを最適化するように、第1のスペーサ層の組成比が選択される。
米国特許第5731936号明細書
本開示は、磁気センサの高出力化を図ることを目的とする。
本開示の一態様に係る磁気センサは、セラミック基板と、GMR層と、下地層と、を備える。前記セラミック基板は、基板本体と、グレーズ層と、を有する。前記基板本体は、材料としてセラミックを含む。グレーズ層は、前記基板本体の表面に形成されている。前記GMR層は、複数の磁性層と複数の非磁性層との積層構造を有する。前記下地層は、前記グレーズ層と前記GMR層との間に形成されている。前記下地層は、BCC固溶体を含む。
本開示の一態様に係る磁気センサの製造方法は、材料としてセラミックを含む基板本体の表面に、グレーズ層を形成する工程と、前記グレーズ層の表面に、BCC固溶体を含む下地層を形成する工程と、前記下地層の表面に、複数の磁性層と複数の非磁性層との積層構造を有するGMR層を形成する工程と、を有する。
本開示は、磁気センサの高出力化を図ることができるという利点がある。
図1は、一実施形態に係る磁気センサの側断面図である。 図2は、同上の磁気センサの製造方法を示すフローチャートである。 図3は、同上の磁気センサの特性を示すグラフである。 図4は、同上の磁気センサの特性を示すグラフである。
以下、実施形態に係る磁気センサ及び磁気センサの製造方法について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
(概要)
図1に示すように、本実施形態の磁気センサ1は、セラミック基板2と、GMR(Giant Magneto Resistive effect:巨大磁気抵抗効果)層5と、下地層4と、を備える。セラミック基板2は、基板本体20と、グレーズ層3と、を有する。基板本体20は、材料としてセラミックを含む。グレーズ層3は、基板本体20の表面に形成されている。GMR層5は、複数の磁性層6と複数の非磁性層7との積層構造を有する。下地層4は、グレーズ層3とGMR層5との間に形成されている。下地層4は、BCC(body-centered cubic:体心立方格子構造)固溶体を含む。
本実施形態によれば、グレーズ層3とGMR層5との間に下地層4を形成したことにより、セラミック基板2とGMR層5の磁性層6との表面エネルギー差が緩和される。すると、磁性層6を形成する工程において、基板本体20の表面と平行な方向への磁性層6の結晶成長が促進されるので、厚さの小さい磁性層6を形成できる。これにより、GMR層5の高出力化を図ることができる。また、グレーズ層3の表面は、基板本体20の表面と比較して平坦化されやすい。すなわち、グレーズ層3の存在により、セラミック基板2の表面が平坦化される。これにより、基板本体20の表面と平行な方向への磁性層6の結晶成長が更に促進される。
(詳細)
以下、本実施形態の磁気センサ1について、より詳細に説明する。以下の説明では、セラミック基板2から見てGMR層5が設けられた側を上と規定し、GMR層5から見てセラミック基板2が設けられた側を下と規定する。ただし、これらの規定は、磁気センサ1の使用方向を限定する趣旨ではない。
(1)セラミック基板
セラミック基板2は、基板本体20と、グレーズ層3と、導体21~26と、を有する。
本実施形態では、セラミック基板2は、アルミナ基板である。つまり、セラミック基板2は、基板本体20の材料として、アルミナを含んでいる。アルミナ含有率(純度)は、96%以上99%以下であることが好ましい。すなわち、基板本体20は、材料として、アルミナ含有率が96%以上99%以下であるアルミナを含むことが好ましい。これにより、高強度なセラミック基板2を実現できる。
基板本体20は、第1面201と、第2面202と、を有する。第1面201は、基板本体20の厚さ方向の一方側の面(上面)である。第2面202は、基板本体20の厚さ方向の他方側の面(下面)である。すなわち、第2面202は、第1面201とは反対側の面である。
第1面201は、平状に形成されている。第1面201には、グレーズ層3が形成されている。
第2面202は、平状に形成されている。第2面202には、導体22、25が配置されている。導体22、25は、GMR層5に電気的に接続されている。導体22、25はそれぞれ、GMR層5の出力信号を取り出す電極8として機能する。すなわち、セラミック基板2は、GMR層5に電気的に接続された一対の電極8を有する。
基板本体20は、複数(図1では2つ)のスルーホール203、204を有する。各スルーホール203、204は、第1面201と第2面202との間を貫通している。各スルーホール203、204は、GMR層5に隣接して設けられている。
グレーズ層3は、第1面201の全体に形成されている。グレーズ層3は、材料として、非晶質ガラス等のガラス材料を含む。
導体21~26は、銀パラジウム等の導電性材料からなる。導体21、24は、グレーズ層3の表面(上面)に形成されている。導体22、25は、基板本体20の第2面202に形成されている。導体23は、スルーホール203に通されている。導体26は、スルーホール204に通されている。
導体21~23は、互いに電気的に接続されている。導体21は、GMR層5に接触しており、これによりGMR層5に電気的に接続されている。GMR層5は、導体21、23を介して、導体22(電極8)に電気的に接続されている。言い換えると、導体21、23は、導体22(電極8)とGMR層5とを電気的に接続している。
導体24~26は、互いに電気的に接続されている。導体24は、GMR層5に接触しており、これによりGMR層5に電気的に接続されている。GMR層5は、導体24、26を介して、導体25(電極8)に電気的に接続されている。言い換えると、導体24、26は、導体25(電極8)とGMR層5とを電気的に接続している。
セラミック基板2は、他の基板に実装される。より詳細には、基板本体20の第2面202が、他の基板の表面に対向する。さらに、導体22、25(一対の電極8)が、他の基板の上記表面に形成された導体に接触し、かつ、電気的に接続される。
グレーズ層3の厚みは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。また、グレーズ層3のうち下地層4が形成された表面(上面)は、表面粗さが小さいほど好ましい。表面粗さは、例えば、JIS B 0601に規定された算術平均粗さRa等の表面性状パラメータにより表される。グレーズ層3のうち下地層4が形成された表面の算術平均粗さRaは、0.02μm以下であることが好ましい。
(2)下地層
下地層4は、グレーズ層3の表面のうち、一部の領域に形成されている。下地層4の形状は、例えば、長方形状である。下地層4の表面(上面)は、平状に形成されている。下地層4の厚さは、3~5nm程度である。
下地層4は、BCC固溶体を含む。BCC固溶体は、体心立方構造を有する固溶体である。BCC固溶体は、Ni-Fe-Cr(ニッケル-鉄-クロム)と、Fe-Si(鉄-ケイ素)と、のうち少なくとも一方を含むことが好ましい。また、Ni-Cr(ニッケル-クロム)も下地層4を構成するBCC固溶体として採用できる。
(3)GMR層
GMR層5は、下地層4の表面(上面)の全体に形成されている。GMR層5は、複数の磁性層6と、複数の非磁性層7と、を有する。磁性層6と非磁性層7とは、交互に積層している。複数の磁性層6のうちの1つは、GMR層5のうち最も下の層(下地層4と直接接触している層)である。複数の磁性層6の数と複数の非磁性層7の数との和は、例えば、10以上、又は、20以上である。複数の磁性層6と複数の非磁性層7との積層方向(上下方向)から見て、複数の磁性層6及び複数の非磁性層7の各々の寸法は等しいことが望ましい。ただし、複数の磁性層6及び複数の非磁性層7のうち少なくとも1つの寸法が、他とは異なっていてもよい。
磁性層6は、強磁性体の層である。磁性層6は、非磁性層7と比較して磁化されやすい。磁性層6は、例えば、Co-Fe-Ni(コバルト-鉄-ニッケル)を有している。非磁性層7は、非磁性体の層である。非磁性層7は、例えば、Cu(銅)を有している。
磁性層6及び非磁性層7の各々の厚さは、数nm程度である。本実施形態では、磁性層6の厚さは、2nm程度である。また、非磁性層7の厚さは、1nm程度である。
GMR層5の電気抵抗は、印加される磁界の大きさ及び向きに応じて変化する。GMR層5の電気抵抗を測定することで、磁界が検知される。一対の電極8は、GMR層5の電気抵抗を、電気抵抗に対応する大きさの電圧信号として出力する。
(製造方法)
次に、磁気センサ1の製造方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、基板本体20を用意する。次に、基板本体20の第1面201に、グレーズ層3を形成する(工程ST1)。より詳細には、ガラスペーストを第1面201に印刷し、ガラスペーストを焼成することにより、グレーズ層3を形成する。
ガラスペーストは、ガラスと、フィラーと、を含む。ガラスとしては、アルカリ金属酸化物ROを含むSiO-B-ZnO-RO系ガラス、またはSiO-B-RO系ガラスが好適である。フィラーとしては、グレーズ層3の熱膨張係数を基板本体20の熱膨張係数に近づけるために、アルミナ粉末が好適である。
次に、スルーホール203、204を形成する。さらに、スルーホール203、204に導体23、26を形成する(工程ST2)。
次に、グレーズ層3の表面に下地層4を形成する(工程ST3)。例えば、スパッタリングにより下地層4を形成する。
次に、下地層4の表面にGMR層5を形成する(工程ST4)。すなわち、下地層4の表面に磁性層6と非磁性層7とを交互に形成する。例えば、スパッタリングにより磁性層6及び非磁性層7を形成する。
次に、導体21、22、24、25を形成する(工程ST5)。すなわち、グレーズ層3の表面及び基板本体20の第2面202にそれぞれ導体を印刷する。
以上の工程により、磁気センサ1が製造される。
このように、一態様に係る磁気センサ1の製造方法は、材料としてセラミックを含む基板本体20の表面に、グレーズ層3を形成する工程と、グレーズ層3の表面に、BCC固溶体を含む下地層4を形成する工程と、下地層4の表面に、複数の磁性層6と複数の非磁性層7との積層構造を有するGMR層5を形成する工程と、を有する。
(利点)
次に、本実施形態の磁気センサ1の利点について述べる。
上述の通り、磁気センサ1では、下地層4を形成したことにより、基板本体20の表面と平行な方向への磁性層6の結晶成長が促進されるので、厚さの小さい磁性層6を形成し、GMR層5の高出力化を図ることができる。また、グレーズ層3の存在により、セラミック基板2の表面が平坦化されることで、基板本体20の表面と平行な方向への磁性層6の結晶成長が更に促進される。
また、本実施形態の磁気センサ1では、導体21、24は、GMR層5の下層に接触している。そのため、一対の表面電極がGMR層5の上面に形成されていてワイヤボンディングにより一対の表面電極と導体21、24とを電気的に接続する場合と比較して、ワイヤを設けるスペースが不要なので、磁気センサ1が占めるスペースを小さくできる。
また、本実施形態の磁気センサ1の利点について、第1比較例の磁気センサと比較して説明する。第1比較例の磁気センサは、グレーズ層3を有するセラミック基板2に代えてシリコン基板を用いている点で、本実施形態の磁気センサ1と相違する。シリコン基板は、グレーズ層3を有していないが、グレーズ層3に代えて、熱酸化膜の絶縁層が形成されている。すなわち、第1比較例の磁気センサのシリコン基板は、熱酸化シリコン基板である。その他の構成は、本実施形態の磁気センサ1と同じである。熱酸化シリコン基板と下地層4との表面エネルギー差は、グレーズ層3を有するセラミック基板2と下地層4との表面エネルギー差よりも大きいと考えられ、第1比較例の磁気センサでは、本実施形態の磁気センサ1に対し、GMR層5の平坦性及び結晶配向に差異が生じる。これにより、本実施形態の磁気センサ1と第1比較例の磁気センサとで、GMR層5の特性に差異が生じる。
図3に、本実施形態の磁気センサ1のMR比を実線で示し、第1比較例の磁気センサのMR比を破線で示す。MR比とは、磁界による磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化率である。実施形態の磁気センサ1では、第1比較例の磁気センサと比較して、MR比が大きい。MR比のピークは、第1比較例の磁気センサでは17.1%であるのに対して、本実施形態の磁気センサ1では24.0%である。このように、本実施形態の磁気センサ1では、グレーズ層3を有するセラミック基板2を用いることにより、MR比が向上する。
また、図4に、本実施形態の磁気センサ1のMR比を実線で示し、第2比較例の磁気センサのMR比を破線で示す。第2比較例の磁気センサは、下地層4を備えていない点で、本実施形態の磁気センサ1と相違する。セラミック基板2とGMR層5との表面エネルギー差は、下地層4とGMR層5との表面エネルギー差よりも大きいと考えられ、第2比較例の磁気センサでは、本実施形態の磁気センサ1に対し、GMR層5の平坦性及び結晶配向に差異が生じる。これにより、本実施形態の磁気センサ1と第2比較例の磁気センサとで、GMR層5の特性(MR比)に差異が生じる。
実施形態の磁気センサ1では、第2比較例の磁気センサと比較して、MR比が大きい。MR比のピークは、第2比較例の磁気センサでは10.7%であるのに対して、本実施形態の磁気センサ1では24.0%である。このように、本実施形態の磁気センサ1では、セラミック基板2の表面に下地層4を形成することにより、MR比が向上する。
(実施形態の変形例)
以下、実施形態の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
セラミック基板2は、アルミナ基板に限定されない。セラミック基板2は、例えば、窒化アルミニウム基板であってもよい。すなわち、基板本体20は、材料として窒化アルミニウムを含んでいてもよい。
下地層4は、単一の層でなくてもよく、複数の層を含んでいてもよい。
本開示での2値の比較において、「以上」としているところは、2値が等しい場合、及び2値の一方が他方を超えている場合との両方を含む。ただし、これに限らず、ここでいう「以上」は、2値の一方が他方を超えている場合のみを含む「より大きい」と同義であってもよい。つまり、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「以上」か「より大きい」かに技術上の差異はない。同様に、「以下」においても「未満」と同義であってもよい。
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る磁気センサ(1)は、セラミック基板(2)と、GMR層(5)と、下地層(4)と、を備える。セラミック基板(2)は、基板本体(20)と、グレーズ層(3)と、を有する。基板本体(20)は、材料としてセラミックを含む。グレーズ層(3)は、基板本体(20)の表面に形成されている。GMR層(5)は、複数の磁性層(6)と複数の非磁性層(7)との積層構造を有する。下地層(4)は、グレーズ層(3)とGMR層(5)との間に形成されている。下地層(4)は、BCC固溶体を含む。
上記の構成によれば、グレーズ層(3)とGMR層(5)との間に下地層(4)を形成したことにより、セラミック基板(2)とGMR層(5)の磁性層(6)との表面エネルギー差が緩和される。すると、磁性層(6)を形成する工程において、基板本体(20)の表面と平行な方向への磁性層(6)の結晶成長が促進されるので、厚さの小さい磁性層(6)を形成できる。これにより、GMR層(5)の高出力化を図ることができる。また、グレーズ層(3)の表面は、基板本体(20)の表面と比較して平坦化されやすい。グレーズ層(3)の存在により、セラミック基板(2)の表面が平坦化されることで、基板本体(20)の表面と平行な方向への磁性層(6)の結晶成長が更に促進される。
また、第2の態様に係る磁気センサ(1)では、第1の態様において、基板本体(20)は、材料として、アルミナ含有率が96%以上99%以下であるアルミナを含む。
上記の構成によれば、高強度なセラミック基板(2)を使用できる。
また、第3の態様に係る磁気センサ(1)では、第1の態様において、セラミック基板(2)は、窒化アルミニウム基板である。
上記の構成によれば、高強度なセラミック基板(2)を使用できる。
また、第4の態様に係る磁気センサ(1)では、第1~3の態様のいずれか1つにおいて、BCC固溶体は、Ni-Fe-Crと、Fe-Siと、のうち少なくとも一方を含む。
上記の構成によれば、セラミック基板(2)とGMR層(5)の磁性層(6)との表面エネルギー差が緩和される。
また、第5の態様に係る磁気センサ(1)では、第1~4の態様のいずれか1つにおいて、セラミック基板(2)は、GMR層(5)に電気的に接続された電極(導体22、25)と、電極に電気的に接続された導体(21、23、24、26)と、を更に有する。基板本体(20)は、グレーズ層(3)が形成された第1面(201)と、第1面(201)とは反対側の面であって電極が配置された第2面(202)と、を含む。基板本体(20)は、第1面(201)と第2面(202)との間を貫通しているスルーホール(203、204)を有する。導体(23、26)は、スルーホール(203、204)に通されており電極とGMR層(5)とを電気的に接続している。
上記の構成によれば、電極がセラミック基板(2)の第2面(202)に配置されているので、第2面(202)に対向する他の基板と、電極と、の電気的接続を容易に実現できる。また、基板として、比較的強度が高い基板であるセラミック基板(2)を用いているので、スルーホール(203、204)を設けても、セラミック基板(2)の強度が必要な強度を下回る可能性が低い。
また、第6の態様に係る磁気センサ(1)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、グレーズ層(3)の厚みは、10μm以上100μm以下である。
上記の構成によれば、グレーズ層(3)を、その表面を平坦化しやすい厚さとすることができる。
また、第7の態様に係る磁気センサ(1)では、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、グレーズ層(3)のうち下地層(4)が形成された表面の算術平均粗さは、0.02μm以下である。
上記の構成によれば、グレーズ層(3)の表面粗さが比較的小さい、すなわち、グレーズ層(3)の表面が平坦化されているので、セラミック基板(2)の表面と平行な方向への磁性層(6)の結晶成長が促進される。
第1の態様以外の構成については、磁気センサ(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
また、第8の態様に係る磁気センサ(1)の製造方法は、材料としてセラミックを含む基板本体(20)の表面に、グレーズ層(3)を形成する工程と、グレーズ層(3)の表面に、BCC固溶体を含む下地層(4)を形成する工程と、下地層(4)の表面に、複数の磁性層(6)と複数の非磁性層(7)との積層構造を有するGMR層(5)を形成する工程と、を有する。
上記の構成によれば、GMR層(5)の高出力化を図ることができる。
上記態様に限らず、実施形態に係る磁気センサ(1)の種々の構成(変形例を含む)は、磁気センサ(1)の方法にて具現化可能である。
1 磁気センサ
2 セラミック基板
3 グレーズ層
4 下地層
5 GMR層
6 磁性層
7 非磁性層
20 基板本体
22、25 導体(電極)
21、23、24、26 導体
201 第1面
202 第2面
203、204 スルーホール

Claims (8)

  1. 材料としてセラミックを含む基板本体と、前記基板本体の表面に形成されたグレーズ層と、を有するセラミック基板と、
    複数の磁性層と複数の非磁性層との積層構造を有するGMR層と、
    前記グレーズ層と前記GMR層との間に形成されており、BCC固溶体を含む下地層と、を備える、
    磁気センサ。
  2. 前記基板本体は、材料として、アルミナ含有率が96%以上99%以下であるアルミナを含む、
    請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記セラミック基板は、窒化アルミニウム基板である、
    請求項1に記載の磁気センサ。
  4. 前記BCC固溶体は、Ni-Fe-Crと、Fe-Siと、のうち少なくとも一方を含む、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記セラミック基板は、前記GMR層に電気的に接続された電極と、前記電極に電気的に接続された導体と、を更に有し、
    前記基板本体は、前記グレーズ層が形成された第1面と、前記第1面とは反対側の面であって前記電極が配置された第2面と、を含み、さらに、前記第1面と前記第2面との間を貫通しているスルーホールを有し、
    前記導体は、前記スルーホールに通されており前記電極と前記GMR層とを電気的に接続している、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記グレーズ層の厚みは、10μm以上100μm以下である、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記グレーズ層のうち前記下地層が形成された表面の算術平均粗さは、0.02μm以下である、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  8. 材料としてセラミックを含む基板本体の表面に、グレーズ層を形成する工程と、
    前記グレーズ層の表面に、BCC固溶体を含む下地層を形成する工程と、
    前記下地層の表面に、複数の磁性層と複数の非磁性層との積層構造を有するGMR層を形成する工程と、を有する、
    磁気センサの製造方法。
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