JP3047607B2 - 強磁性磁気抵抗素子 - Google Patents

強磁性磁気抵抗素子

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JP3047607B2
JP3047607B2 JP4065025A JP6502592A JP3047607B2 JP 3047607 B2 JP3047607 B2 JP 3047607B2 JP 4065025 A JP4065025 A JP 4065025A JP 6502592 A JP6502592 A JP 6502592A JP 3047607 B2 JP3047607 B2 JP 3047607B2
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敬三 井上
寛 吉川
昌明 金栄
卓二 中川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、強磁性体の磁気抵抗
効果を利用して磁界を検出する強磁性磁気抵抗素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の強磁性磁気抵抗素子は、磁化方向
と電流方向とのなす角度により抵抗率が変化する強磁性
磁気抵抗効果を有するNi−Fe系合金またはNi−C
o系合金の薄膜を絶縁基板上に形成し、フォトリソグラ
フィにより磁界感磁部と引き出し電極部を形成し、必要
に応じて基板表面に保護膜を形成することにより構成し
ている。そして、動作磁界点を調整するため、または一
軸異方性を補完あるいは付与するため、磁界感磁部の表
面にその磁気容易軸方向に平行にハードバイアス層を形
成している。このハードバイアス層の材料としては、従
来よりCo−P系、Fe−Cr系、フェライト系などが
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した従
来のハードバイアス層の材料では、いずれも半田付け性
が低く、また真空蒸着法では、蒸着回数が増すごとにイ
ンゴットの組成ずれが大きくなり、したがってハードバ
イアス層の組成ずれも大きくなって、所期の特性が得ら
れなくなるという問題があった。
【0004】この発明の目的は、良好なハードバイアス
効果を有するハードバイアスバーとして、また半田付け
性などのボンディング性の良好な電極として作用する蒸
着膜を形成して、前述の問題を解消した強磁性磁気抵抗
素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の強磁性磁気抵
抗素子は、絶縁基板の一方の主面に強磁性磁気抵抗膜パ
ターンを形成し、この強磁性磁気抵抗膜パターンの引き
出し部に、CoX Ni(1-X) 合金 (但し80wt%≦
X≦95wt%)からなる蒸着膜を形成するとともに、
この蒸着膜をハードバイアスバーとして着磁したことを
特徴とする。
【0006】
【作用】この発明の強磁性磁気抵抗素子では、絶縁基板
の一方の主面に強磁性磁気抵抗膜パターンが形成され、
この強磁性磁気抵抗膜パターンの引き出し部に形成され
る蒸着膜は、CoX Ni(1-X) 合金(ただし80wt%
≦X≦95wt%)からなり、この蒸着膜はハードバイ
アスバーとして着磁されている。
【0007】このようにCoNi合金の蒸着膜は半田付
けなどのボンディング性が良好であり、ボンディング用
電極として用いることができる。また、発明者らの実験
により見いだした結果によれば、CoNi合金を前記組
成条件で真空蒸着することにより、蒸着毎に得られる蒸
着膜の組成変化が少なく、そのため磁気異方性の大きな
保磁力の小さな強磁性磁気抵抗膜が安定して得られる。
【0008】
【実施例】この発明の第1の実施例に係る強磁性磁気抵
抗素子の構造を図1に示す。図1において(A)は部分
平面図、(B)は(A)におけるパターン方向の中央断
面図である。図1において、まず絶縁性ガラス基板1の
上面に、Ni−25%Co合金を磁場中蒸着法により膜
厚500Å成膜し、次いでフォトリソグラフィにより磁
気容易軸を長手方向として線幅20μm長さ1mmの短
冊状パターンからなる感磁部2を形成する。続いて、感
磁部2の両端部に、下地電極としてTiを500Å蒸着
し、その上層にCo−15%Niを3000Å蒸着し、
これをパターニングして引き出し電極3を形成する。ま
た、引き出し電極3は感磁部2の長手方向の向きに着磁
する。図中の矢印はその着磁方向を示す。その後、必要
に応じて電極3の上部にたとえばAu層を形成して、A
uワイヤーによるワイヤーボンディング性を高めてもよ
い。
【0009】次に、図1に示した試料を用い、ハードバ
イアス膜兼電極膜材料としてCo−P系、Fe−Cr
系、フェライト系を用いた場合を比較例として、蒸着回
数による特性変化の例を図5に、また磁気抵抗効果特性
の例を図6および図7に示す。
【0010】図5において横軸は、同一材料について1
0個の試料を作成したときの蒸着回数(序数)、縦軸は
強磁性磁気抵抗素子の磁気抵抗効果特性から求めた保磁
力Hcである。この保磁力は、具体的には強磁性磁気抵
抗素子に加える磁界の強さおよび向きを変化させたとき
に現れる抵抗値のピークのずれにより測定した。このよ
うに従来のCo−P系、Fe−Cr系およびフェライト
系では、蒸着を行うごとに得られる強磁性磁気抵抗膜の
保磁力は増大するが、本願発明の実施例(Co−Ni)
では保磁力はほとんど増大しない。
【0011】図6および図7において横軸は信号磁界強
度、縦軸は素子の抵抗値である。ここで印加する磁界方
向は図1において紙面に平行で感磁部2に流れる電流方
向に直角な方向である。このようにハードバイアス膜の
一軸異方性が低下し、ハードバイアス効果が低下すれ
ば、磁界0からずれた点で抵抗値が最大となる2つのピ
ークが生じ、磁気抵抗特性にヒステリシスが生じること
がわかる。このようなヒステリシス性は強磁性磁気抵抗
膜内の異方性分散などに起因するものであると考えられ
る。
【0012】次に、第2の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を図2に示す。(A)はその部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン方向の断面図である。
図2において、まずグレーズドアルミナ基板1のグレー
ズ面上にNi−18%Fe合金を磁場中蒸着法により膜
厚300Å成膜し、次いでフォトリソグラフィにより、
磁気容易軸を短辺方向として線幅50μm、長さ500
μmの短冊状パターンからなる感磁部2を形成する。続
いて、感磁部2の上部に、感磁部の幅に長さを同一とし
た幅5μmのCo−18%Ni合金を2000Å蒸着
し、15μmピッチで図に示すようにパターン4を配列
するとともに、感磁部の両端部に電極3をパターンニン
グし、これらを感磁部の磁気容易軸方向に着磁する。図
中の矢印はその着磁方向を示す。このことによって、パ
ターン4をハードバイアスバー、電極3をハードバイア
スバー兼引き出し電極として構成する。
【0013】次に、第3の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を図3に示す。(A)はその部分平面図、
(B)は(A)におけるパターンの中央部を通る断面図
である。図3において、まず熱酸化シリコン基板1の絶
縁面上にNi−50%Co合金を磁場中蒸着法により膜
厚400Å成膜し、フォトリソグラフィにより磁気容易
軸を45°方向として線幅60μm長さ300μmの短
冊状パターンからなる感磁部2を形成する。続いて、C
o−17%Ni合金を3000Å、Auを1000Å成
膜し、感磁部2の幅に高さを同一とし、斜辺を感磁部2
の磁気容易軸に平行とした底辺5μmの平行四辺形状の
パターン4を10μmピッチで配置するとともに、感磁
部2の両端部に電極3を形成し、これらを感磁部の磁気
容易軸方向に着磁する。図中の矢印はその着磁方向を示
す。なお、パターン4および電極3はエッチング法また
はリフトオフ法によりパターンニングすることができ
る。以上のようにして、パターン4をハードバイアスバ
ー、電極3をハードバイアスバー兼引き出し電極として
構成する。
【0014】次に、第4の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を図4に示す。(A)はその部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン方向中央部の断面図で
ある。
【0015】図4において、まず絶縁性ガラス基板1上
にNi−18%Fe合金を磁場中蒸着法により膜厚30
0Å成膜し、フォトリソグラフィにより、磁気容易軸を
短辺方向として線幅50μm、長さ500μmの短冊状
パターンからなる感磁部2を形成する。続いて、Si−
N膜5を被覆し、感磁部2の両端部に窓部を形成する。
【0016】その後、Co−18%Ni合金2000
Å、Au1000Åからなる蒸着膜を成膜し、感磁部2
の幅に長さを同一とした幅5μmのパターンを15μm
ピッチでパターン4を配置するとともに、感磁部2の両
端部に電極3を形成し、これらを感磁部の磁気容易軸方
向に着磁する。図中の矢印はその着磁方向を示す。これ
により、パターン4をハードバイアスバー、電極3をハ
ードバイアスバー兼引き出し電極として構成する。
【0017】
【発明の効果】この発明の強磁性磁気抵抗素子によれ
ば、組成ずれの少ないハードバイアス膜が得られるた
め、良好なハードバイアスを付与した強磁性磁気抵抗素
子が安定して得られる。また、半田付け性などのボンデ
ィング性に優れた電極が形成されるため、外部回路との
接続が容易となる。さらに、電極形成によりハードバイ
アスが付与されることになるため、素子製造上のプロセ
スが簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を示す図であり、(A)は部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン中央部の断面図であ
る。
【図2】この発明の第2の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を示す図であり、(A)は部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン中央部の断面図であ
る。
【図3】この発明の第3の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を示す図であり、(A)は部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン中央部の断面図であ
る。
【図4】この発明の第4の実施例に係る強磁性磁気抵抗
素子の構造を示す図であり、(A)は部分平面図、
(B)は(A)におけるパターン中央部の断面図であ
る。
【図5】蒸着材料を替えて図1に示す電極3を形成した
場合の、蒸着回数に対する保磁力の変化を示す図であ
る。
【図6】本発明の実施例に係る磁気抵抗効果の特性図で
ある。
【図7】従来の強磁性磁気抵抗素子に係る磁気抵抗効果
の特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 卓二 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 小木曽 美文 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−264772(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板の一方の主面に強磁性磁気抵抗膜
    パターンを形成し、この強磁性磁気抵抗膜パターンの引
    き出し部に、CoX Ni(1-X) 合金 (但し80wt%
    ≦X≦95wt%)からなる蒸着膜を形成するととも
    に、この蒸着膜をハードバイアスバーとして着磁したこ
    とを特徴とする強磁性磁気抵抗素子。
JP4065025A 1992-03-23 1992-03-23 強磁性磁気抵抗素子 Expired - Fee Related JP3047607B2 (ja)

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