JP2916953B2 - 高純度トリオキサンの精製方法 - Google Patents
高純度トリオキサンの精製方法Info
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Description
してトリオキサンを製造する方法、およびトリオキサン
を効率よく精製し、高純度のトリオキサンを製造する方
法に関するものである。更に詳しくは、本発明はホルム
アルデヒド水溶液を酸性触媒と接触させてトリオキサン
を製造し、該トリオキサンを非水有機溶媒で抽出し、得
られたトリオキサンを含む有機溶液を蒸留塔で蒸留し、
蒸留塔から抜き出されたCH3O(CH2O)nCH3(但し、n=
2〜5)(以下オリゴアセタールともいう)を含むトリ
オキサン蒸留液を、水の存在下で固体酸触媒と接触させ
てオリゴアセタールを分解し、更に非水系の有機溶媒と
混合した後水洗し、得られたトリオキサン含有有機抽出
液をリサイクルすることからなる高純度トリオキサンの
製造法、に関するものである。
触媒の存在下で反応させることにより合成する。反応後
の水溶液は、トリオキサン、水の他に、ホルムアルデヒ
ド、メタノール、ギ酸、メチラール、ギ酸メチル、オリ
ゴアセタール等の不純物を多く含んでいるので、種々の
トリオキサンの精製法が提案されている。例えば、トリ
オキサン合成液を蒸留し、留出液からトリオキサンを有
機溶剤に抽出した後、更に蒸留を行ってトリオキサンを
精製する方法(JP−B−49−5351、JP−A−56−8758
0)、またトリオキサンを含むベンゼン溶液に水を用い
て抽出操作を施した後、効率的に蒸留を行う方法(JP−
A−3−123777)、大きな段数及び還流比で蒸留して不
純物であるオリゴアセタールを分離除去する方法(JP−
A−57−200382)などである。さらに、本発明者らは、
効率的なトリオキサンの精製方法として、水、ホルムア
ルデヒド、メタノール、ギ酸、メチラール、ギ酸メチ
ル、オリゴアセタールを含むトリオキサン含有有機溶液
を、蒸留塔上部に供給し、有機溶剤、水、メタノール、
ギ酸、メチラール、ギ酸メチルを塔頂部より、オリゴア
セタールを含むトリオキサン及び/又は有機溶媒を塔中
段及び塔底から抜き出し、精製トリオキサンを塔下部よ
り得、塔中段及び塔底から抜き出したオリゴアセタール
を含むトリオキサン及び/又は有機溶媒を固体酸触媒と
接触させた後、蒸留塔上部に供給する方法(JP−A−63
−264579)を開示している。
ルムアルデヒド、メタノール、ギ酸、メチラール、ギ酸
メチル等の不純物を極限まで除去し、且つ、オリゴアセ
タールを効率よく除去するには不十分である。
ゴアセタールを含むトリオキサンの溶液を固体酸触媒に
接触させた後、その溶液を直接蒸留塔上部に戻していた
が、この方法ではギ酸を極限まで除去することが困難で
あった。
ために、トリオキサンの精製方法について鋭意研究を行
い、本発明を完成した。
ラール、ホルムアルデヒド、メタノール)、オリゴアセ
タール及びトリオキサンを含む有機溶液から、精製トリ
オキサンを蒸留塔で蒸留分離するトリオキサンの精製方
法において、蒸留塔で分離されたオリゴアセタールを含
むトリオキサン蒸留液を水の存在下で固体酸触媒と接触
させた後、非水有機溶媒と混合した後水洗してトリオキ
サン含有有機抽出液を得、この抽出液を蒸留塔に戻す、
方法である。
の存在下で加熱してトリオキサンを合成し、トリオキサ
ン含有水溶液を得る工程、該トリオキサン含有水溶液を
非水有機溶媒で抽出し、ギ酸メチル、メチラール、ホル
ムアルデヒド及びメタノールからなる群より選ばれる少
なくとも1種の低沸点不純物、CH3O(CH2O)nCH3(但
し、n=2〜5)及びトリオキサンを含む有機溶液を得
る工程、該トリオキサンを含む有機溶液を蒸留塔に供給
し蒸留分離して精製トリオキサン蒸留液及びCH3O(CH
2O)nCH3(但し、n=2〜5)を含むトリオキサン蒸留
液を得る工程、該CH3O(CH2O)nCH3(但し、n=2〜
5)を含むトリオキサン蒸留液の一部又は全部を水の存
在下で固体酸触媒と接触させる工程、次いで該蒸留液を
非水有機溶媒と混合した後水洗し、トリオキサン含有有
機抽出液を得る工程、 次いでトリオキサン含有有機抽出液を上記蒸留塔に戻
す工程、からなるトリオキサンの製造方法である。
サンを効率良く得ることができる。
デヒド水溶液を酸性触媒の存在下で加熱することにより
合成される。ホルムアルデヒド水溶液のホルムアルデヒ
ド濃度は、通常30wt%〜80wt%である。トリオキサン合
成用の酸性触媒としては、硫酸、リン酸、p−トルエン
スルホン酸、ゼオライト、又はスルホン酸基もしくはフ
ルオロアルキルスルホン酸基を有する陽イオン交換体等
を用いるのが一般的である。
により濃縮した後の溜出液から、トリオキサンを非水有
機溶媒で抽出する。ここで用いる非水有機溶媒として
は、水と混和すると、相分離する有機溶媒であると同時
に、水相への溶出量の少ない溶媒であり、且つトリオキ
サンを実質的に溶解せしめる溶媒である。この様な性質
を備えた溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、塩化エチル、塩化エチレン等のハ
ロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素等がある。
この溶液中には、不純物としてギ酸メチル、メチラー
ル、ホルムアルデヒド、メタノール、及びオリゴアセタ
ール(CH3O(CH2O)nCH3(但し、n=2〜5))等が含
まれており、これらは蒸留により以下のように分離除去
される。なお、該トリオキサンを含む有機溶液は、水洗
後蒸留塔に供給してもよい。
あるいは複数本の蒸留塔を用いて行うことができる。
リオキサンを含む有機溶液を蒸留塔上部に供給し、有機
溶媒、低沸点不純物(例えば、ギ酸メチル、メチラー
ル、ホルムアルデヒド、メタノール、ギ酸)を塔頂から
抜き出し、CH3O(CH2O)nCH3(主にn=2)を含むトリ
オキサン蒸留液及び/又は有機溶媒を塔中段から抜き出
し、CH3O(CH2O)nCH3(主にn=3〜5)を含むトリオ
キサン蒸留液を塔底から抜き出し、精製トリオキサン蒸
留液を塔下部から抜き出すことができる。
ず、第一塔の中段に原料のトリオキサンを含む有機溶液
を供給し、塔頂及び塔上部から低沸点不純物(例えばギ
酸メチル、メチラール、ホルムアルデヒド、メタノー
ル)及び有機溶媒を抜き出し、塔底からオリゴアセター
ルを含むトリオキサン蒸留液を抜き出す。次いでこのト
リオキサン蒸留液を第二塔中段に供給し、塔頂からCH3O
(CH2O)nCH3(主にn=2)を含むトリオキサン蒸留液
を、塔底からCH3O(CH2O)nCH3(主にn=3〜5)を含
むトリオキサン蒸留液を抜き出し、塔下部から精製トリ
オキサン蒸留液を抜き出すことができる。この場合、第
1塔の蒸留条件は、JP−A−3−123777の記載を参考に
して具体的に設定できる。第2塔の好ましい蒸留条件
は、還流比が5〜500、好ましくは10〜200であり、塔頂
及び塔底から抜き出すオリゴアセタールを含むトリオキ
サン蒸留液の量が、塔下部から抜き出す精製トリオキサ
ン蒸留液の量に対して、それぞれ1/100〜1/1、好ましく
は1/50〜1/3の比となることである。還流比及び蒸留塔
からの抜き出し量を、これらの範囲に制御することによ
って、不純物たるオリゴアセタールを効率的に除去する
ことができる。
ーブトレイなどが備わった段塔、又は内部にラシヒリン
グ、ポールリング、ディクソンリング、マクマホンパッ
キング等を気液接触を効率的に行うために充填した充填
塔などが使用できる。
アセタールを含むトリオキサン蒸留液の全部、あるいは
一部を水の存在下で、固体酸触媒と接触させ、CH3O(CH
2O)nCH3(n=2〜5)を分解することである。蒸留塔
から抜き出されるオリゴアセタールを含むトリオキサン
蒸留液は、CH3O(CH2O)nCH3(n=2)を主に含むトリ
オキサン蒸留液と、CH3O(CH2O)nCH3(n=3〜5)を
主に含むトリオキサン蒸留液とに大別することができ
る。本発明では、これらを全て混合してから、固体酸触
媒と接触させるか、あるいはその一部、例えばCH3O(CH
2O)2CH3を主に含むトリオキサン蒸留液のみを固体酸触
媒と接触させることが可能である。
は、水が含まれている場合はそのまま固体酸と接触させ
ることもできるが、水を含まないか、あるいは含まれる
水が少ない場合は、分解をより促進させるために、水を
添加することが効果的である。この場合、水の量に特に
制限はないが、量が多すぎると水を分離するための負荷
が大きくなり不利である。分解反応に必要な水の量は、
理論的にはCH3O(CH2O)nCH3と等モル量であり、好まし
い水の量は、オリゴアセタールを含むトリオキサン蒸留
液中の濃度として、0.005〜50wt%、より好ましくは0.1
〜30wt%である。
酸性白土、ゼオライト、シリカマグネシアなどの無機酸
化物複合体;ニッケル、鉄、カドミウム等の金属の硫酸
塩;これらの硫酸塩をシリカゲル、ケイソウ土、炭化ケ
イ素等に含浸した無機固体酸;スルホン酸基、フルオロ
アルキルスルホン酸基等を有する陽イオン交換体等が挙
げられる。これらの中では、ゼオライト及び陽イオン交
換体が好ましい。
用できるが、ジャケット付きの円筒容器に充填した固定
床として使用する方が効果的である。触媒量及び分解温
度は、オリゴアセタールが選択的に分解し、トリオキサ
ンの分解率が少ないように選択することが好ましい。す
なわち、好ましくは、LHSV(Liquid Hourly Space Velo
city)が0.2〜200hr-1の範囲、及び分解温度が30〜150
℃の範囲であり、より好ましくはLHSVが0.5〜60hr-1の
範囲、及び分解温度が50〜100℃の範囲である。
触させることにより得られた、オリゴアセタールの分解
物を含むトリオキサン含有溶液を、非水有機溶媒と混合
した後水洗し、得られたトリオキサン含有有機抽出液を
蒸留塔に戻しリサイクルすることである。
ように、最初に蒸留塔に供給するトリオキサンを含む有
機溶液の溶媒と同様のものが挙げられる。好ましい有機
溶媒は、トリオキサンを含む有機溶液の溶媒と同じもの
であり、この有機溶媒は、トリオキサン、ギ酸メチル、
メチラール、ホルムアルデヒド、メタノール及び/又は
オリゴアセタールを含んでいても差し支えない。
液そのものを非水有機溶媒として用いて、固体酸触媒に
よるオリゴアセタールの分解物を含むトリオキサン含有
溶液と混合することも好ましい。トリオキサンを含む有
機溶液を水洗してから蒸留塔に供給する場合は、非水有
機溶媒として、水洗前のトリオキサンを含む有機溶液又
は水洗後のトリオキサンを含む有機溶液のいずれを用い
てもよい。
の分解物を含むトリオキサン含有溶液を混合した後の有
機溶液中のトリオキサン濃度が、5〜70wt%の範囲であ
ることが好ましい。より好ましくは、トリオキサン濃度
が、20〜60wt%の範囲である。トリオキサン濃度が5wt
%未満では、トリオキサンと非水有機溶媒の分離に多く
のエネルギーが必要となり不経済であり、70wt%を越え
ると、後工程の水洗処理において、トリオキサンの損失
が大きくなり好ましくない。
記非水有機溶媒と混合され、更に水洗される。
塔を利用する連続式抽出方法等が用いられる。好ましい
水洗方法としては、塔の上部から水を流し、塔の下部か
らオリゴアセタールの分解物を含むトリオキサン含有溶
液と非水有機溶媒との混合液を流し、塔の中には段また
は充填剤等で水と混合液との界面接触を良くする補助物
が入れられている、いわゆる向流液液接触の方法が用い
られる。水洗によって、オリゴアセタールの分解物、不
純物等が水相に抽出され、トリオキサン含有有機抽出液
が得られる。使用される水と混合液との比率は、1:100
〜1:1、好ましくは1:30〜1:3の間である。使用される水
の量が少ないと不純物の抽出効果が不十分であり、また
多すぎるとトリオキサン等の損失が多く不経済である。
水洗の温度は、0℃〜水または有機溶剤の沸点の範囲で
ある。好ましい温度範囲は、50〜100℃である。
される。有機抽出液を戻す蒸留塔の位置に特に制限はな
いが、塔中段から上段までの範囲が好ましい。蒸留を1
塔で行う場合は塔上段に、2塔で行う場合は第1塔の中
段に戻すことが好ましい。
リオキサン含有溶液を、非水有機溶媒と混合後、水洗処
理を行うことなく蒸留塔にリサイクルすると、得られる
トリオキサンの純度が低く、特にギ酸の濃度を極限まで
低減することが困難となる。
キサン蒸留液を、そのまま排出してしまうと、トリオキ
サンの損失が非常に大きくなり経済的に不利である。一
方、トリオキサンの損失を小さく抑えるために、蒸留塔
からのオリゴアセタールを含むトリオキサン蒸留液の抜
き出し量を小さくすると、精製トリオキサン蒸留液中の
オリゴアセタール濃度が高くなり、高度精製トリオキサ
ンが得られないか、あるいは、蒸留塔段数や、還流比を
非常に大きくする必要があり、大きな設備やエネルギー
が必要となる。
キサンを連続的に製造することができる。
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。
頂よりトリオキサンを含む水溶液留出物を得た。この水
溶液留出物とベンゼンとを混合した後2層分離させ、ト
リオキサン38wt%、ホルムアルデヒド0.5%、メタノー
ル1.5wt%、ギ酸メチル0.5wt%、メチラール0.25wt%、
水1.5wt%、CH3O(CH2O)2CH30.3wt%、CH3O(CH2O)3C
H30.05wt%を含むベンゼン溶液を連続的に得た。このベ
ンゼン溶液を、第1蒸留塔(シーブトレイ、40段)の20
段目に供給し、還流比3で蒸留した。塔頂からベンゼ
ン、ホルムアルデヒド、メタノール、ギ酸メチル、メチ
ラール、水、ギ酸を抜き出し、塔底から、CH3O(CH2O)
nCH3を含むトリオキサン蒸留液を、連続的に抜き出し
た。さらに、このCH3O(CH2O)nCH3を含むトリオキサン
蒸留液を、第2の蒸留塔(シーブトレイ、40段)の25段
目に供給し、還流比50で蒸留した。第2の蒸留塔の塔頂
から、CH3O(CH2O)2CH3を含むトリオキサン蒸留液、塔
底からCH3O(CH2O)3CH3を含むトリオキサン蒸留液、塔
の35段目から精製トリオキサン蒸留液を、連続的に抜き
出した。この時塔頂、塔底から抜き出すトリオキサンの
蒸留液の量は、精製トリオキサン蒸留液に対して、重量
比でそれぞれ1/20に制御した。第2蒸留塔の塔頂及び塔
底から抜き出したCH3O(CH2O)nCH3を含むトリオキサン
蒸留液を合流させ、トリオキサンに対して、1/10量の水
を添加した後、70℃に温度を維持した陽イオン交換樹脂
(アンバーライト200C:オルガノ社製)を充填した固定
床を、LHSV=3.0hr-1で通過させた。CH3O(CH2O)nCH3
の分解物を含むトリオキサン含有溶液1重量部に対し、
ベンゼン2重量部の割合でベンゼンを混合した。得られ
たトリオキサンを含むベンゼン溶液を、ラシヒリングを
詰めた充填塔の下部に供給し、上部から水を供給した。
ここでのベンゼン溶液と水の重量比は15:1、抽出温度は
70℃に制御した。水洗処理された、トリオキサンを含む
ベンゼン溶液を、第1蒸留塔に供給する先述のベンゼン
溶液と合流させ、リサイクルした。こうして、高度精製
トリオキサンを連続的に製造した。第2の蒸留塔から得
られた精製トリオキサン蒸留液中の不純物濃度を表1に
示す。
から抜き出したCH3O(CH2O)nCH3を含むトリオキサン蒸
留液中のCH3O(CH2O)nCH3の分解条件(水の添加量、L.
H.S.V)、トリオキサン溶液とベンゼンとの混合割合及
び水洗処理条件を表1に示す条件に変えた以外は、例1
と同様の操作を行った。第2の蒸留塔から得られた精製
トリオキサン蒸留液中の不純物濃度を表1に示す。
頂よりトリオキサンを含む水溶液留出物を得た。この水
溶液留出物とベンゼンとを混合した後2層分離させ、ト
リオキサン38wt%、ホルムアルデヒド2.5wt%、メタノ
ール1.5wt%、ギ酸メチル0.5wt%、メチラール0.25wt
%、水1.5wt%、CH3O(CH2O)2CH30.3wt%、CH3O(CH
2O)3CH30.05wt%を含むベンゼン溶液を連続的に得た。
このベンゼン溶液を、ラシヒリングを詰めた充填塔下部
に供給し、上部から水を供給した。ここでベンゼン溶液
と水の重量比は15:1、抽出温度は70℃に制御した。抽出
されたトリオキサンを含むベンゼン溶液を、第1蒸留塔
(シーブトレイ、40段)の20段目に供給し、還流比3で
蒸留した。塔頂からベンゼン、ホルムアルデヒド、メタ
ノール、ギ酸メチル、メチラール、水、ギ酸を抜き出
し、塔底から、CH3O(CH2O)nCH3を含むトリオキサン蒸
留液を、連続的に抜き出した。さらに、このCH3O(CH
2O)nCH3を含むトリオキサン蒸留液を、第2の蒸留塔
(シーブトレイ、40段)の25段目に供給し、還流比50で
蒸留した。塔頂から、CH3O(CH2O)2CH3を含むトリオキ
サン蒸留液、塔底からCH3O(CH2O)3CH3を含むトリオキ
サン蒸留液、塔35段目から精製トリオキサン蒸留液を、
連続的に抜き出した。この時塔頂、塔底から抜き出すト
リオキサン蒸留液の量は、精製トリオキサン蒸留液に対
して、重量比でそれぞれ1/10に制御した。第2蒸留液の
塔頂及び塔底から抜き出したCH3O(CH2O)nCH3を含むト
リオキサン蒸留液を合流させ、トリオキサンに対して、
1/10量の水を添加した後、70℃に温度を維持した陽イオ
ン交換樹脂(アンバーライト200C:オルガノ社製)を充
填した固定床を、LHSV=3.0hr-1で通過させた。CH3O(C
H2O)nCH3の分解物を含むトリオキサン含有溶液は、第
1蒸留塔に供給するベンゼン溶液に合流させ、両溶液を
同時に水洗処理を行った後、蒸留塔に戻してリサイクル
した。こうして、高度精製トリオキサンを連続的に製造
した。第2の蒸留塔から得られた精製トリオキサン蒸留
液中の不純物濃度を表1に示す。
から抜き出したCH3O(CH2O)nCH3を含むトリオキサン蒸
留液を合流させ、トリオキサンに対して、1/10の水を添
加した後、70℃に温度を維持した陽イオン交換樹脂(ア
ンバーライト200C:オルガノ社製)を充填した固定床
を、LHSV=3.0hr-1で通過させた。この溶液を、第1蒸
留塔に供給するベンゼン溶液のラインに合流させ、リサ
イクルした。この操作以外は、例1と同様に、表1に示
す条件で操作を行った。得られた精製トリオキサン蒸留
液中の不純物濃度を表1に示す。本発明による例に比較
して、水およびギ酸の濃度が大きい。
Claims (6)
- 【請求項1】(i)ギ酸メチル、メチラール、ホルムア
ルデヒド及びメタノールからなる群より選ばれる少なく
とも1種の低沸点不純物、CH3O(CH2O)nCH3(但し、n
=2〜5)及びトリオキサンを含む有機溶液(以下、単
にトリオキサンを含む有機溶液ともいう)を蒸留塔に供
給し、蒸留分離して精製トリオキサン蒸留液及びCH3O
(CH2O)nCH3(但し、n=2〜5)を含むトリオキサン
蒸留液を得る工程、(ii)該CH3O(CH2O)nCH3(但し、
n=2〜5)を含むトリオキサン蒸留液の一部又は全部
を水の存在下で固体酸触媒と接触させる工程、(iii)
次いで該蒸留液を非水有機溶媒と混合した後水洗し、ト
リオキサン含有有機抽出液を得る工程、(iv)該トリオ
キサン含有有機抽出液を上記蒸留塔に戻す工程からなる
トリオキサンの精製方法。 - 【請求項2】前記非水有機溶媒として、工程(i)にお
ける前記トリオキサンを含む有機溶液を用いる請求項1
記載のトリオキサンの精製方法。 - 【請求項3】請求項1の工程(iii)において、非水有
機溶媒は混合後の有機溶液中のトリオキサン濃度が20〜
60wt%になるように使用し、水洗で使用する水は、水と
混合液の比率が1:30〜1:3に鳴るように使用することか
らなる請求項1又は2記載のトリオキサンの精製方法。 - 【請求項4】(i)ホルムアルデヒド水溶液を酸性触媒
の存在下で加熱してトリオキサンを合成し、トリオキサ
ン含有水溶液を得る工程、(ii)該トリオキサン含有水
溶液を非水有機溶媒で抽出し、ギ酸メチル、メチラー
ル、ホルムアルデヒド及びメタノールからなる群より選
ばれる少なくとも1種の低沸点不純物、CH3O(CH2O)nC
H3(但し、n=2〜5)及びトリオキサンを含む有機溶
液を得る工程、(iii)該トリオキサンを含む有機溶液
を蒸留塔に供給し蒸留分離して精製トリオキサン蒸留液
及びCH3O(CH2O)nCH3(但し、n=2〜5)を含むトリ
オキサン蒸留液を得る工程、(iv)該CH3O(CH2O)nCH3
(但し、n=2〜5)を含むトリオキサン蒸留液の一部
又は全部を水の存在下で固体酸触媒と接触させる工程、
(v)次いで該蒸留液を非水有機溶媒と混合した後水洗
し、トリオキサン含有有機抽出液を得る工程、(vi)次
いでトリオキサン含有有機抽出液を上記蒸留塔に戻す工
程、からなるトリオキサンの製造方法。 - 【請求項5】工程(v)における前記非水有機溶媒とし
て、工程(iii)における前記トリオキサンを含む有機
溶液を用いる請求項4記載の方法。 - 【請求項6】請求項4の工程(v)において、非水有機
溶媒は混合後の有機溶液中のトリオキサン濃度が20〜60
wt%になるように使用し、水洗で使用する水は、水と混
合液の比率が1:30〜1:3に鳴るように使用することから
なる請求項4又は5記載のトリオキサンの製造方法。
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---|---|---|---|
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JP2886595 | 1995-01-26 | ||
US08/575,627 | 1995-12-20 | ||
PCT/JP1996/000066 WO1996022986A1 (fr) | 1995-01-26 | 1996-01-18 | Procede de purification de trioxanne |
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