JP2022139167A - 非接触電圧測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術より簡単な演算で、しかも環境変化に対応してリアルタイムで電線の導体の電圧を測定することができる非接触電圧測定装置を提供する。【解決手段】非接触電圧測定装置1は、電線2Aを把持する把持部材10に設けられる電極11,12と、電極11に接続されるコンデンサC1及び増幅回路21と、電極12に接続されるコンデンサC2及び増幅回路22と、演算部23とを備える。コンデンサC1は、増幅回路21の反転入力端子211Bに接続される。コンデンサC2は、増幅回路22の反転入力端子221Bに接続される。増幅回路21,22は、それぞれコンデンサC3,C4を備える。演算部23は、各コンデンサの容量C1,C2,C3,C4、及び増幅回路21,22の出力端子211C,221Cの電圧に基づいて、電線2Aの導体2Aaの電圧を算出する。【選択図】図4
Description
本発明は、電線の導体と非接触で当該導体の電圧を測定する非接触電圧測定装置に関する。
2つの電極を備え、2つの電極の各々に誘起される電圧から電線の導体の電圧を算出する非接触電圧測定装置が知られている。
しかし、このような非接触電圧測定装置では、インバータ電圧駆動を行う回転機に供給される駆動電圧を正確に算出できない。インバータ電圧駆動を行う回転機の駆動電圧を測定するためには、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行う必要があるためである。
そこで、特許文献1に開示された非接触電圧測定装置は、第1電極に接続された第1電圧計測部と、第2電極に接続された第2電圧計測部と、各電圧計測部で計測されたデータを時間領域から周波数領域に変換する時間領域・周波数領域変換部と、周波数領域に変換されたデータから、周波数ごとの電圧値を演算する周波数ごと電圧値演算部と、周波数ごとの電圧値のデータを、周波数領域から時間領域に変換する周波数領域・時間領域変換部と、時間領域に変換されたデータから、導体の電圧を演算する導体電圧演算部とを備える。つまり、特許文献1に開示された非接触電圧測定装置では、時間領域・周波数領域変換部と、周波数ごと電圧値演算部と、周波数領域・時間領域変換部とを備えることによって、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行うことができる。
しかし、特許文献1に開示された非接触電圧測定装置では、各電圧計測部で計測されたデータを時間領域から周波数領域に変換して、周波数ごとに電圧値を演算し、周波数ごとのデータを周波数領域から時間領域に変換する必要がある。この場合、演算過程において、フーリエ変換等を用いる必要があり、演算が複雑化してしまう。
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、従来技術より簡単な演算で、しかも環境変化に対応してリアルタイムで電線の導体の電圧を測定することができる非接触電圧測定装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の一態様に係る非接触電圧測定装置は、
互いに離隔して設けられる第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と接続される第1コンデンサと、
前記第1コンデンサと互いに直列に接続される第1増幅回路と、
前記第2電極と接続される第2コンデンサと、
前記第2コンデンサと互いに直列に接続される第2増幅回路と、
演算部と、を備え、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、電線の導体と非接触で且つ前記電線の導体と対向し、
前記第1コンデンサは、前記第1増幅回路の入力端子に接続され、
前記第2コンデンサは、前記第2増幅回路の入力端子に接続され、
前記第1増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第3コンデンサを備え、
前記第2増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第4コンデンサを備え、
前記演算部は、
前記第1コンデンサの容量、前記第2コンデンサの容量、前記第3コンデンサの容量、前記第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、前記電線の導体の電圧を算出する。
本発明の一態様に係る非接触電圧測定装置は、
互いに離隔して設けられる第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と接続される第1コンデンサと、
前記第1コンデンサと互いに直列に接続される第1増幅回路と、
前記第2電極と接続される第2コンデンサと、
前記第2コンデンサと互いに直列に接続される第2増幅回路と、
演算部と、を備え、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、電線の導体と非接触で且つ前記電線の導体と対向し、
前記第1コンデンサは、前記第1増幅回路の入力端子に接続され、
前記第2コンデンサは、前記第2増幅回路の入力端子に接続され、
前記第1増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第3コンデンサを備え、
前記第2増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第4コンデンサを備え、
前記演算部は、
前記第1コンデンサの容量、前記第2コンデンサの容量、前記第3コンデンサの容量、前記第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、前記電線の導体の電圧を算出する。
本発明によれば、従来技術より簡単な演算で、しかも環境変化に対応してリアルタイムで電線の導体の電圧を測定することができる。
本発明の一態様に係る非接触電圧測定装置は、
互いに離隔して設けられる第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と接続される第1コンデンサと、
前記第1コンデンサと互いに直列に接続される第1増幅回路と、
前記第2電極と接続される第2コンデンサと、
前記第2コンデンサと互いに直列に接続される第2増幅回路と、
演算部と、を備え、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、電線の導体と非接触で且つ前記電線の導体と対向し、
前記第1コンデンサは、前記第1増幅回路の入力端子に接続され、
前記第2コンデンサは、前記第2増幅回路の入力端子に接続され、
前記第1増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第3コンデンサを備え、
前記第2増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第4コンデンサを備え、
前記演算部は、
前記第1コンデンサの容量、前記第2コンデンサの容量、前記第3コンデンサの容量、前記第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、前記電線の導体の電圧を算出する。
互いに離隔して設けられる第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と接続される第1コンデンサと、
前記第1コンデンサと互いに直列に接続される第1増幅回路と、
前記第2電極と接続される第2コンデンサと、
前記第2コンデンサと互いに直列に接続される第2増幅回路と、
演算部と、を備え、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、電線の導体と非接触で且つ前記電線の導体と対向し、
前記第1コンデンサは、前記第1増幅回路の入力端子に接続され、
前記第2コンデンサは、前記第2増幅回路の入力端子に接続され、
前記第1増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第3コンデンサを備え、
前記第2増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第4コンデンサを備え、
前記演算部は、
前記第1コンデンサの容量、前記第2コンデンサの容量、前記第3コンデンサの容量、前記第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、前記電線の導体の電圧を算出する。
この構成によれば、演算部による電線の導体の電圧の算出過程において、周波数の項を消すことができる。これにより、フーリエ変換等を用いた複雑な演算を行うことなく、電線の導体の電圧を算出することができる。つまり、従来技術より簡単な演算で、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行うことができる。
この構成によれば、第1電極と電線の導体との間の結合容量と、第2電極と電線の導体との間の結合容量とを常時求めることができる。そのため、温度及び湿度の変化、電線の経年劣化等の環境変化による結合容量の変化にリアルタイムで対応することができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記演算部はさらに、前記第1電極と前記電線の導体との間の第1結合容量、前記第2電極と前記電線の導体との間の第2結合容量を算出してもよい。
この構成によれば、演算部は、電線の導体の電圧と同様にして、第1コンデンサ~第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、第1結合容量及び第2結合容量を算出することができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記演算部は、前記第1結合容量と前記第2結合容量とが等しいとして、前記第1結合容量と前記第2結合容量とを算出してもよい。
この構成によれば、第1結合容量と第2結合容量とを簡単な演算で算出することができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記演算部は、前記第1結合容量と前記第2結合容量との差が一定であるとして、前記第1結合容量と前記第2結合容量とを算出してもよい。
この構成によれば、第1結合容量と第2結合容量とが等しくない場合であっても、第1結合容量と第2結合容量とを算出することができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記演算部は、以下の式(1)から式(6)を用いて、
Z1=(CL1+C1)/jωCL1C1・・・(1)
Z2=(CL2+C2)/jωCL2C2・・・(2)
Z3=1/jωC3・・・(3)
Z4=1/jωC4・・・(4)
V1=-(Z3/Z1)VL・・・(5)
V2=-(Z4/Z2)VL・・・(6)
ここで、
CL1は、前記第1電極と前記電線の導体との間の第1結合容量であり、
CL2は、前記第2電極と前記電線の導体との間の第2結合容量であり、
C1は、前記第1コンデンサの容量であり、
C2は、前記第2コンデンサの容量であり、
C3は、前記第3コンデンサの容量であり、
C4は、前記第4コンデンサの容量であり、
Z1は、前記第1結合容量を蓄えるコンデンサと前記第1コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z2は、前記第2結合容量を蓄えるコンデンサと前記第2コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z3は、前記第3コンデンサのインピーダンスであり、
Z4は、前記第4コンデンサのインピーダンスであり、
V1は、前記第1増幅回路の出力端子の電圧であり、
V2は、前記第2増幅回路の出力端子の電圧であり、
VLは、前記電線の導体の電圧であり、
前記電線の導体の電圧を算出してもよい。
Z1=(CL1+C1)/jωCL1C1・・・(1)
Z2=(CL2+C2)/jωCL2C2・・・(2)
Z3=1/jωC3・・・(3)
Z4=1/jωC4・・・(4)
V1=-(Z3/Z1)VL・・・(5)
V2=-(Z4/Z2)VL・・・(6)
ここで、
CL1は、前記第1電極と前記電線の導体との間の第1結合容量であり、
CL2は、前記第2電極と前記電線の導体との間の第2結合容量であり、
C1は、前記第1コンデンサの容量であり、
C2は、前記第2コンデンサの容量であり、
C3は、前記第3コンデンサの容量であり、
C4は、前記第4コンデンサの容量であり、
Z1は、前記第1結合容量を蓄えるコンデンサと前記第1コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z2は、前記第2結合容量を蓄えるコンデンサと前記第2コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z3は、前記第3コンデンサのインピーダンスであり、
Z4は、前記第4コンデンサのインピーダンスであり、
V1は、前記第1増幅回路の出力端子の電圧であり、
V2は、前記第2増幅回路の出力端子の電圧であり、
VLは、前記電線の導体の電圧であり、
前記電線の導体の電圧を算出してもよい。
この構成によれば、CL1とCL2との関係が規定されることにより、例えばCL1=CL2と規定されることにより、式(1)及び式(3)が代入された式(5)と、式(2)及び式(4)が代入された式(6)との連立方程式が導出される。この連立方程式を解くことによって、第1結合容量CL1、第2結合容量CL2、及び電線の導体の電圧VLを算出することができる。前記の連立方程式を解く過程において、ωの項(周波数の項)が消える。これにより、フーリエ変換等を用いた複雑な演算を行うことなく、当該連立方程式を解くことができる。つまり、従来技術より簡単な演算で、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行うことができる。
前記非接触電圧測定装置はさらに、前記電線を把持する把持部材を備えてもよく、前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材に設けられてもよく、前記第1電極及び前記第2電極の各々は、前記把持部材が前記電線を把持するときに、前記電線の導体と対向してもよい。
この構成によれば、把持部材が電線を把持することによって、電線の導体の電圧を算出することができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材が前記電線を把持するときの前記電線の長手方向に沿って離隔して並置されてもよい。
この構成によれば、第1電極と電線の導体との間の結合容量と、第2電極と電線の導体との間の結合容量とを同一または略同一とすることができる。
前記非接触電圧測定装置において、前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材が前記電線を把持するときに、前記電線の中心軸を挟んで互いに対向するように配置されてもよい。
この構成によれば、第1電極と電線の導体との間の結合容量と、第2電極と電線の導体との間の結合容量とを同一または略同一とすることができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の側面図である。図2は、図1の把持部材のアームの斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る非接触電圧測定装置のブロック図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の側面図である。図2は、図1の把持部材のアームの斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る非接触電圧測定装置のブロック図である。
非接触電圧測定装置1は、電線の導体の電圧を、当該導体とは非接触で測定する。第1実施形態において、非接触電圧測定装置1は、モータ4に接続された3相の電線2A,2B,2Cの導体2Aa,2Ba,2Ca(図3参照)の電圧を測定する。非接触電圧測定装置1の把持部材10が、3相の電線2A,2B,2Cのいずれかを把持する。非接触電圧測定装置1は、把持部材10が把持した電線の導体の電圧を測定する。図1では、把持部材10は、電線2Aを把持している。図3では、非接触電圧測定装置1は、電線2Aの導体2Aaの電圧を測定している。非接触電圧測定装置1によって測定された電圧は、表示部3に表示される。
第1実施形態では、図3に示すように、電線2Aは、導体2Aaと、導体2Aaを覆う被覆部2Abとを備える。同様に、電線2Bは、導体2Baと、導体2Baを覆う被覆部2Bbとを備え、電線2Cは、導体2Caと、導体2Caを覆う被覆部2Cbとを備える。
以下では、非接触電圧測定装置1が、3相の電線2A,2B,2Cのうちの電線2Aを把持して、電線2Aの導体2Aaの電圧を測定するものとして、説明が行われる。
図1~図3に示すように、非接触電圧測定装置1は、把持部材10と、装置本体20とを備える。図1に示すように、把持部材10は、電線2Aを把持する。図3に示すように、装置本体20は、把持部材10に接続される。
図1及び図2に示すように、把持部材10は、アーム10A,10Bを備える。アーム10A,10Bは、電線2Aを挟むことによって、電線2Aを把持する。
アーム10Aは、面10Aaを有する。アーム10Bは、面10Baを有する。面10Aa,10Baは、互いに対向する。
図1に示すように、把持部材10を幅方向(以下、幅方向と記す。)から見て、面10Aaは、電線2Aを長手方向と直交に切断したときの断面を構成する円の円弧の形状である。幅方向は、把持部材10が電線2Aを把持するときの電線2Aの長手方向と平行である。幅方向(電線2Aの長手方向)は、図1の紙面奥行き方向と一致し、図3の紙面上下方向と一致する。
図1に示すように、幅方向から見て、面10Baは、面10Aaと同様に、電線2Aを長手方向と直交に切断したときの断面を構成する円の円弧の形状である。
これにより、アーム10A,10Bが電線2Aを把持したとき、面10Aa,10Baは、電線2Aの被覆部2Abの外周面に面接触する。なお、アーム10A,10Bは、電線2Aとは異なる直径の電線を把持することも可能である。この場合、面10Aa,10Baは、当該電線の被覆部の外周面に線接触する。
図2に示すように、アーム10Aは、一対の軸支持部10Abを有する。一対の軸支持部10Abは幅方向に対向する。軸支持部10Abの各々は、軸支持部10Abを幅方向に貫通する貫通孔10Acを有する。
図1に示すように、アーム10Bは、一対の軸支持部10Bbを有する。一対の軸支持部10Bbは、幅方向に対向する。図1では、一対の軸支持部10Bbのうちの一方のみが示される。一対の軸支持部10Bbは、幅方向の外側から一対の軸支持部10Abを挟む。一対の軸支持部10Bbの各々は、凹部(不図示)を有する。凹部は、軸支持部10Bbにおける軸支持部10Abを向く面に形成される。凹部は、幅方向に凹んでいる。アーム10Aの各貫通孔10Acと、アーム10Bの各凹部とは、幅方向に沿って一直線に並んでいる。
シャフト(不図示)が、アーム10Aの各貫通孔10Acと、アーム10Bの各凹部とに挿通される。これにより、アーム10A,10Bは、互いに回動可能に支持される。つまり、アーム10Aはアーム10Bによって回転可能に支持され、アーム10Bはアーム10Aによって回転可能に支持される。
ねじりコイルばね(不図示)が、一対の軸支持部10Abの間に配置される。ねじりコイルばねは、シャフトの周りに配置される。アーム10A,10Bは、ねじりコイルばねによって、把持部材10が閉じる方向に付勢される。これにより、電線2Aが、把持部材10によって把持された状態に保持される。
第1実施形態において、アーム10A,10Bは、互いに対向する。そのため、アーム10A,10Bの先端部が互いに接触すると、把持部材10はそれ以上閉じない。
図1及び図2に示すように、把持部材10のアーム10Aの内部に、2個の電極11,12が設けられる。電極11は、第1電極の一例である。電極11は、第2電極の一例である。図2に示すように、電極11,12は、幅方向に互いに離隔して並置される。電極11,12は、アーム10Aの面10Aaの裏側に配置される。
図3に示すように、把持部材10は、2個のコンデンサC1,C2を備える。コンデンサC1は、第1コンデンサの一例である。コンデンサC2は、第2コンデンサの一例である。第1実施形態において、コンデンサC1,C2は、アーム10Aの内部に設けられる。コンデンサC1は、電極11に接続される。コンデンサC2は、電極12に接続される。第1実施形態において、コンデンサC1の容量は、数pF~数十pFに設定される。コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量の10倍~100倍に設定される。
前述したように、電極11,12はアーム10Aの内部に配置される。そのため、図1に示すように、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12と電線2Aとの間に、アーム10Aがある。また、前述したように、電線2Aの導体2Aaは、被覆部2Abによって覆われる。そのため、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12と電線2Aの導体2Aaとの間に、電線2Aの被覆部2Abがある。つまり、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12と電線2Aの導体2Aaとの間に、アーム10Aと電線2Aの被覆部2Abとがある。すなわち、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12は、電線2Aの導体2Aaと非接触である。
また、前述したように、電極11,12は、アーム10Aの面10Aaの裏側に配置される。そのため、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12は、電線2Aの導体2Aaと電線2Aの径方向に対向する。
同様に、把持部材10が電線2Bを把持するとき、電極11,12は、電線2Bの導体2Baと非接触であり、電線2Bの導体2Baと電線2Bの径方向に対向する。また、把持部材10が電線2Cを把持するとき、電極11,12は、電線2Cの導体2Caと非接触であり、電線2Cの導体2Caと電線2Cの径方向に対向する。
装置本体20は、直方体形状の筐体(不図示)と、増幅回路21,22と、演算部23とを備える。増幅回路21,22と演算部23とは、筐体の内部に配置される。なお、筐体の形状は、直方体に限らない。増幅回路21は、第1増幅回路の一例である。増幅回路22は、第2増幅回路の一例である。
増幅回路21は、コンデンサC1に接続される。増幅回路21は、コンデンサC1と互いに直列に接続される。増幅回路22は、コンデンサC2に接続される。増幅回路22は、コンデンサC2と互いに直列に接続される。増幅回路21,22の構成は、後述される。
演算部23は、後述する演算を行う。演算部23は、様々な態様で実現可能である。例えば、演算部23は、メモリとCPU(Central Processing Unit)とを備えていてもよい。この場合、CPUが、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、後述する演算が実行される。また、例えば、演算部23は、後述する演算が実行可能な回路によって構成されてもよい。このような回路は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等である。演算部23は、前述した構成が組み合わされて実現されてもよい。例えば、演算部23は、メモリと、CPUと、ASICとを備えていてもよい。
演算部23は、表示部3に接続される。表示部3は、LEDや液晶等複数を備えた公知のディスプレイである。表示部3は、電線2の導体の電圧を示す情報を演算部23から受け取り、電線2の導体の電圧値を、ユーザが認識可能な形式(例えば数字)で表示する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る非接触電圧測定装置の等価回路図である。以下に、増幅回路21,22の構成と、演算部23が実行する演算とが説明される。
増幅回路21は、演算増幅器211と、コンデンサC3とを備える。コンデンサC3は、第3コンデンサの一例である。演算増幅器211の反転入力端子211Bに、コンデンサC1が接続される。演算増幅器211の非反転入力端子211Aは、グランドに接続される。コンデンサC3は、演算増幅器211の反転入力端子211Bと出力端子211Cとに接続される。言い換えると、コンデンサC3は、演算増幅器211の反転入力端子211Bと出力端子211Cとの間に接続される。増幅回路21の出力端子211Cは、演算部23と接続される。増幅回路21の出力端子211Cと演算部23との間は、検出電圧出力点212である。検出電圧出力点212の電圧は、言い換えると、増幅回路21の出力端子211Cの電圧である。
増幅回路22は、演算増幅器221と、コンデンサC4とを備える。コンデンサC4は、第4コンデンサの一例である。演算増幅器221の反転入力端子221Bに、コンデンサC2が接続される。演算増幅器221の非反転入力端子221Aは、グランドに接続される。コンデンサC4は、演算増幅器221の反転入力端子221Bと出力端子221Cとに接続される。言い換えると、コンデンサC4は、演算増幅器221の反転入力端子221Bと出力端子221Cとの間に接続される。増幅回路22の出力端子221Cは、演算部23と接続される。増幅回路22の出力端子221Cと演算部23との間は、検出電圧出力点222である。検出電圧出力点222の電圧は、言い換えると、増幅回路22の出力端子221Cの電圧である。
第1実施形態において、コンデンサC3の容量は、例えば、コンデンサC1の容量と同様に、数pF~数十pFに設定される。コンデンサC4の容量は、例えば、コンデンサC2の容量と同様に、コンデンサC3の容量の10倍~100倍に設定される。
演算部23は、検出電圧出力点212,222から得た電圧と、予め設定されるコンデンサC1~C4の各々の容量とに基づいて、結合容量と、電線2Aの導体2Aaの電圧とを算出する。
結合容量は、容量結合している非接触電圧測定装置1と電線2Aとの間のうち、電極11と電線2Aの導体2Aaとの間、及び、電極12と電線2Aの導体2Aaとの間に存在する。つまり、図4に示すように、電極11と電線2Aの導体2Aaとの間に、コンデンサCL1が等価的に接続され、電極12と電線2Aの導体2Aaとの間に、コンデンサCL2が等価的に接続される。つまり、演算部23が算出する結合容量は、コンデンサCL1に蓄えられる容量と、コンデンサCL2に蓄えられる容量とを指す。コンデンサCL1に蓄えられる容量は、第1結合容量の一例である。コンデンサCL2に蓄えられる容量は、第2結合容量の一例である。
演算部23は、以下の式(1)~式(6)を用いて、電極11と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量、電極12と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量、及び電線2Aの導体2Aaの電圧を算出する。なお、演算部23は、前記の結合容量を算出しなくてもよい。つまり、演算部23は、少なくとも電線2Aの導体2Aaの電圧を算出すればよい。
Z1=(CL1+C1)/jωCL1C1 ・・・(1)
Z2=(CL2+C2)/jωCL2C2 ・・・(2)
Z3=1/jωC3 ・・・(3)
Z4=1/jωC4 ・・・(4)
V1=-(Z3/Z1)VL ・・・(5)
V2=-(Z4/Z2)VL ・・・(6)
Z2=(CL2+C2)/jωCL2C2 ・・・(2)
Z3=1/jωC3 ・・・(3)
Z4=1/jωC4 ・・・(4)
V1=-(Z3/Z1)VL ・・・(5)
V2=-(Z4/Z2)VL ・・・(6)
前述の式(1)~式(4)において、「C」を含む各記号の意味は、以下の通りである。CL1は、電極11と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量(コンデンサCL1に蓄えられる容量)である。CL2は、電極12と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量(コンデンサCL2に蓄えられる容量)である。C1は、コンデンサC1の容量である。C2は、コンデンサC2の容量である。C3は、コンデンサC3の容量である。C4は、コンデンサC4の容量である。
前述の式(1)~式(6)において、「Z」を含む各記号の意味は、以下の通りである。Z1は、コンデンサCL1とコンデンサC1との合成インピーダンスである。Z2は、コンデンサCL2とコンデンサC2との合成インピーダンスである。Z3は、コンデンサC3のインピーダンスである。Z4は、コンデンサC4のインピーダンスである。
前述の式(5)及び式(6)において、「V」を含む各記号の意味は、以下の通りである。V1は、検出電圧出力点212の電圧、つまり増幅回路21の出力端子211Cの電圧である。V2は、検出電圧出力点222の電圧、つまり増幅回路22の出力端子221Cの電圧である。VLは、電線2Aの導体2Aaの電圧である。なお、式(5)、(6)は、反転増幅回路である増幅回路21,22における入力電圧と出力電圧との関係式である。
式(1)及び式(2)が式(5)に代入され、式(3)及び式(4)が式(6)に代入される。また、第1実施形態では、CL1=CL2=CLとされる。CLは、非接触電圧測定装置1と電線2Aとの間に存在する結合容量である。これにより、未知の値がCLとVLである二次元連立方程式が導出される。この二次元連立方程式を解くことによって、以下の式(7)及び式(8)が導出される。
CL=-(C1C2C4V2-C1C2C3V1)/(C1C4V2-C2C3V1)
・・・(7)
VL=-((C2-C1)C3C4V1V2)/(C1C2C4V2-C1C2C3V1)
・・・(8)
・・・(7)
VL=-((C2-C1)C3C4V1V2)/(C1C2C4V2-C1C2C3V1)
・・・(8)
式(7)及び式(8)の右辺は、全て既知の値である。そのため、式(7)より結合容量CLが算出され、式(8)より電線2Aの導体2Aaの電圧VLが算出される。
図5は、電線の導体の電圧を測定する過程を示すフローチャートである。以下、図5を参照しつつ、演算部23が、電線2Aの導体2Aaの電圧VLと、非接触電圧測定装置1と電線2Aとの間に存在する結合容量CLとを算出する手順が説明される。
最初に、演算部23は、以下のようにして、各増幅回路21,22の電圧V1,V2を計測する(S10)。モータ4に電力を供給するために、3相の電線2A,2B,2Cに電圧が印加されると、コンデンサCL1、コンデンサC1、増幅回路21を介して検出電圧出力点212に電圧V1が印加される。また、コンデンサCL2、コンデンサC2、増幅回路22を介して検出電圧出力点222に電圧V2が印加される。演算部23は、これらの電圧V1,V2を取得する。
次に、演算部23は、式(7)によって結合容量CLを算出する(S20)。次に、演算部23は、式(8)によって電線2Aの導体2Aaの電圧VLを算出する(S30)。なお、ステップS20,S30の実行順序は逆でもよいし、ステップS20,S30が並行して実行されてもよい。
第1実施形態によれば、演算部23による電線2Aの導体2Aaの電圧の算出過程において、周波数の項を消すことができる。これにより、フーリエ変換等を用いた複雑な演算を行うことなく、電線2Aの導体2Aaの電圧を算出することができる。つまり、従来技術より簡単な演算で、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行うことができる。
第1実施形態によれば、電極11と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量と、電極12と電線2Aの導体2Aaとの間の結合容量とを常時求めることができる。そのため、温度及び湿度の変化、電線の経年劣化等の環境変化による結合容量の変化にリアルタイムで対応することができる。
第1実施形態によれば、演算部23は、電線2Aの導体2Aaの電圧と同様にして、コンデンサC1,C2,C3,C4の容量、増幅回路21の出力端子211Cの電圧、及び増幅回路22の出力端子221Cの電圧に基づいて、結合容量CL1,CL2を算出することができる。
第1実施形態では、CL1=CL2=CLとされる。これにより、結合容量CL1と結合容量CL2とを簡単な演算で算出することができる。
第1実施形態によれば、CL1とCL2との関係が規定されることにより、例えばCL1=CL2と規定されることにより、式(1)及び式(3)が代入された式(5)と、式(2)及び式(4)が代入された式(6)との連立方程式が導出される。この連立方程式を解くことによって、結合容量CL1、結合容量CL2、及び電線の導体の電圧VLを算出することができる。前記の連立方程式を解く過程において、ωの項(周波数の項)が消える。これにより、フーリエ変換等を用いた複雑な演算を行うことなく、当該連立方程式を解くことができる。つまり、従来技術より簡単な演算で、複数の周波数成分を含む電圧の測定を行うことができる。
第1実施形態によれば、把持部材10が電線2Aを把持することによって、電線2Aの導体2Aaの電圧を算出することができる。
第1実施形態によれば、結合容量CL1と結合容量CL2とを同一または略同一とすることができる。
第1実施形態では、電極11,12及びコンデンサC1,C2は、把持部材10のアーム10Aの内部に設けられる。しかし、電極11,12及びコンデンサC1,C2は、把持部材10のアーム10Bの内部に設けられてもよい。この場合、電極11,12は、例えば、アーム10Bの面10Baの裏側に配置される。
第1実施形態では、電線2Aは、導体2Aaと、導体2Aaを覆う被覆部2Abとを備える。しかし、電線2Aは、被覆部2Abを備えていなくてもよい。この場合、電線2Aの導体2Aaは、外部に剥き出しである。しかし、第1実施形態では、電極11,12は、把持部材10のアーム10Aの内部に設けられる。そのため、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12と電線2Aの導体2Aaとの間に、アーム10Aがある。よって、この場合であっても、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12は、電線2Aの導体2Aaと非接触である。なお、電線2B,2Cも、それぞれ被覆部2Bb,2Cbを備えていなくてもよい。
第1実施形態では、電極11,12は、把持部材10のアーム10Aの内部に設けられる。しかし、電極11,12は、アーム10Aの外部に設けられてもよい。例えば、電極11,12は、アーム10Aの面10Aaに設けられてもよい。この場合、電極11,12は外部に剥き出しである。しかし、第1実施形態では、電線2A,2B,2Cの各々は、被覆部2Ab,2Bb,2Cbを備える。そのため、例えば、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12と電線2Aの導体2Aaとの間に、電線2Aの被覆部2Abがある。よって、この場合であっても、把持部材10が電線2Aを把持するとき、電極11,12は、電線2Aの導体2Aaと非接触である。
非接触電圧測定装置1は、把持部材10を備えていなくてもよい。この場合、例えば、非接触電圧測定装置1によって電線2A,2B,2Cの導体2Aa,2Ba,2Caの電圧が測定されるときに、剥き出しの電極11,12が、電線2A,2B,2Cの被覆部2Ab,2Bb,2Cbの外周面に貼り付けられる。
第1実施形態では、非接触電圧測定装置1は把持部材10と装置本体20とを備え、把持部材10の内部にコンデンサC1,C2が設けられ、装置本体20の内部に増幅回路21,22及び演算部23が設けられる。しかし、非接触電圧測定装置1は、前述のような構成に限らない。例えば、コンデンサC1,C2が把持部材10の内部ではなく、装置本体20の内部に設けられてもよい。また、例えば、増幅回路21,22が装置本体20の内部ではなく、把持部材10の内部に設けられてもよい。また、例えば、把持部材10と装置本体20とが一体に構成されていてもよい。
第1実施形態では、非接触電圧測定装置1のコンデンサC1,C2及び演算増幅器211,221は、図4に示すような回路構成であるが、図4に示すような回路構成に限らない。
例えば、コンデンサC1,C3が非反転入力端子211Aに接続され、コンデンサC2,C4が非反転入力端子221Aに接続され、反転入力端子211B,221Bがグランドに接続されていてもよい。また、例えば、コンデンサC1,C3が反転入力端子211Bに接続され、コンデンサC2,C4が非反転入力端子221Aに接続され、非反転入力端子211A及び反転入力端子221Bがグランドに接続されていてもよい。また、例えば、コンデンサC1,C3が非反転入力端子211Aに接続され、コンデンサC2,C4が反転入力端子221Bに接続され、反転入力端子211B及び非反転入力端子221Aがグランドに接続されていてもよい。
第1実施形態では、CL1=CL2=CLと規定されることによって、式(7)及び式(8)よりなる連立方程式が導出される。しかし、結合容量CL1と結合容量CL2とは、等しくないと規定されてもよい。例えば、CL1+ΔCL1=CL2とされてもよい。つまり、演算部23は、結合容量CL1と結合容量CL2との差が一定であるとして、結合容量CL1と結合容量CL2とを算出してもよい。この場合であっても、前述した式によって結合容量CL1,CL2を算出することができる。
この場合、結合容量CL1と結合容量CL2とが等しくない場合であっても、結合容量CL1と結合容量CL2とを算出することができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の正面図である。第2実施形態に係る非接触電圧測定装置が第1実施形態に係る非接触電圧測定装置と異なることは、把持部材101における電極11,12の配置である。以下、第1実施形態と相違する構成が説明される。第1実施形態の非接触電圧測定装置と共通する構成については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。これは、後述する第3実施形態においても同様である。
図6は、本発明の第2実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の正面図である。第2実施形態に係る非接触電圧測定装置が第1実施形態に係る非接触電圧測定装置と異なることは、把持部材101における電極11,12の配置である。以下、第1実施形態と相違する構成が説明される。第1実施形態の非接触電圧測定装置と共通する構成については、同一の符号が付された上で、その説明は原則省略され、必要に応じて説明される。これは、後述する第3実施形態においても同様である。
把持部材101は、第1実施形態の把持部材10と同様に、内部に電極11,12を有する。第2実施形態では、図6に示すように、電極11はアーム10Aの内部に設けられ、電極12はアーム10Bの内部に設けられる。電極11,12は、把持部材101が電線2Aを把持するときに、電線2Aの中心軸AXを挟んで互いに対向する位置に配置される。
第2実施形態によれば、結合容量CL1と結合容量CL2とを同一または略同一とすることができる。
<第3実施形態>
図7は、本発明の第3実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の斜視図である。第3実施形態に係る非接触電圧測定装置が第1実施形態に係る非接触電圧測定装置と異なることは、把持部材102において、アーム10A,10Bが互いに対向していないことである。以下、第1実施形態と相違する構成が説明される。
図7は、本発明の第3実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材の斜視図である。第3実施形態に係る非接触電圧測定装置が第1実施形態に係る非接触電圧測定装置と異なることは、把持部材102において、アーム10A,10Bが互いに対向していないことである。以下、第1実施形態と相違する構成が説明される。
図7に示すように、把持部材102は、図1に示すアーム10Bの代わりにアーム10Cを備える。
アーム10Cは、一対の突出部10CAを備える。一対の突出部10CAは、互いに幅方向に対向する。一対の突出部10CAは、アーム10Aを幅方向に挟む位置に形成される。アーム10Aと一対の突出部10CAとは、電線2Aを挟むことによって、電線2Aを把持する。一対の突出部10CAは、アーム10Aと対向していない。一対の突出部10CAの各々は、面10Caを有する。面10Caは、アーム10Aの面10Aaと対向していない。
アーム10Cは、一対の軸支持部10Cbを有する。図7では、一対の軸支持部10Cbのうちの一方のみが示される。一対の軸支持部10Cbは、幅方向に対向する。一対の軸支持部10Cbは、幅方向の外側から一対の軸支持部10Abを挟む。一対の軸支持部10Cbの各々は、貫通孔10Ccを有する。アーム10Aの各貫通孔10Acと、アーム10Cの各貫通孔10Ccとは、幅方向に沿って一直線に並んでいる。これにより、第1実施形態と同様に、アーム10A,10Cは、互いに回動可能に支持される。
第1実施形態では、アーム10A,10Bは、互いに対向する。そのため、アーム10A,10Bの先端部が互いに接触すると、把持部材10はそれ以上閉じない。これに対して、第3実施形態では、一対の突出部10CAは、アーム10Aと対向していない。そのため、把持部材102の一対の突出部10CAは、第1実施形態の把持部材10のアーム10Bより、アーム10Aに近づくまで閉じることができる。その結果、第3実施形態に係る非接触電圧測定装置の把持部材102は、第1実施形態に係る非接触電圧測定装置1の把持部材10より細い電線2を把持することができる。
1 非接触電圧測定装置
2A 電線
2B 電線
2C 電線
10 把持部材
11 電極(第1電極)
12 電極(第2電極)
21 増幅回路(第1増幅回路)
211B 反転入力端子
211C 出力端子
22 増幅回路(第2増幅回路)
221B 反転入力端子
221C 出力端子
23 演算部
C1 コンデンサ(第1コンデンサ)
C2 コンデンサ(第2コンデンサ)
C3 コンデンサ(第3コンデンサ)
C4 コンデンサ(第4コンデンサ)
2A 電線
2B 電線
2C 電線
10 把持部材
11 電極(第1電極)
12 電極(第2電極)
21 増幅回路(第1増幅回路)
211B 反転入力端子
211C 出力端子
22 増幅回路(第2増幅回路)
221B 反転入力端子
221C 出力端子
23 演算部
C1 コンデンサ(第1コンデンサ)
C2 コンデンサ(第2コンデンサ)
C3 コンデンサ(第3コンデンサ)
C4 コンデンサ(第4コンデンサ)
Claims (8)
- 互いに離隔して設けられる第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と接続される第1コンデンサと、
前記第1コンデンサと互いに直列に接続される第1増幅回路と、
前記第2電極と接続される第2コンデンサと、
前記第2コンデンサと互いに直列に接続される第2増幅回路と、
演算部と、を備え、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、電線の導体と非接触で且つ前記電線の導体と対向し、
前記第1コンデンサは、前記第1増幅回路の入力端子に接続され、
前記第2コンデンサは、前記第2増幅回路の入力端子に接続され、
前記第1増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第3コンデンサを備え、
前記第2増幅回路は、出力端子と入力端子との間に接続される第4コンデンサを備え、
前記演算部は、
前記第1コンデンサの容量、前記第2コンデンサの容量、前記第3コンデンサの容量、前記第4コンデンサの容量、前記第1増幅回路の出力端子の電圧、及び前記第2増幅回路の出力端子の電圧に基づいて、前記電線の導体の電圧を算出する非接触電圧測定装置。 - 前記演算部はさらに、前記第1電極と前記電線の導体との間の第1結合容量、前記第2電極と前記電線の導体との間の第2結合容量を算出する請求項1に記載の非接触電圧測定装置。
- 前記演算部は、前記第1結合容量と前記第2結合容量とが等しいとして、前記第1結合容量と前記第2結合容量とを算出する請求項2に記載の非接触電圧測定装置。
- 前記演算部は、前記第1結合容量と前記第2結合容量との差が一定であるとして、前記第1結合容量と前記第2結合容量とを算出する請求項2に記載の非接触電圧測定装置。
- 前記演算部は、以下の式(1)から式(6)を用いて、
Z1=(CL1+C1)/jωCL1C1・・・(1)
Z2=(CL2+C2)/jωCL2C2・・・(2)
Z3=1/jωC3・・・(3)
Z4=1/jωC4・・・(4)
V1=-(Z3/Z1)VL・・・(5)
V2=-(Z4/Z2)VL・・・(6)
ここで、
CL1は、前記第1電極と前記電線の導体との間の第1結合容量であり、
CL2は、前記第2電極と前記電線の導体との間の第2結合容量であり、
C1は、前記第1コンデンサの容量であり、
C2は、前記第2コンデンサの容量であり、
C3は、前記第3コンデンサの容量であり、
C4は、前記第4コンデンサの容量であり、
Z1は、前記第1結合容量を蓄えるコンデンサと前記第1コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z2は、前記第2結合容量を蓄えるコンデンサと前記第2コンデンサとの合成インピーダンスであり、
Z3は、前記第3コンデンサのインピーダンスであり、
Z4は、前記第4コンデンサのインピーダンスであり、
V1は、前記第1増幅回路の出力端子の電圧であり、
V2は、前記第2増幅回路の出力端子の電圧であり、
VLは、前記電線の導体の電圧であり、
前記電線の導体の電圧を算出する請求項1から4のいずれか1項に記載の非接触電圧測定装置。 - 前記非接触電圧測定装置はさらに、前記電線を把持する把持部材を備え、
前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材に設けられ、
前記第1電極及び前記第2電極の各々は、前記把持部材が前記電線を把持するときに、前記電線の導体と対向する請求項1から5のいずれか1項に記載の非接触電圧測定装置。 - 前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材が前記電線を把持するときの前記電線の長手方向に沿って離隔して並置される請求項6に記載の非接触電圧測定装置。
- 前記第1電極及び前記第2電極は、前記把持部材が前記電線を把持するときに、前記電線の中心軸を挟んで互いに対向するように配置される請求項6に記載の非接触電圧測定装置。
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