JP2022138314A - ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システム - Google Patents

ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープ毎にワイヤロープの検査を行うことが可能なワイヤロープ検査装置を提供する。【解決手段】このワイヤロープ検査装置(101)は、ワイヤロープ(W)の検査時において、ワイヤロープ(W)に当接して複数のワイヤロープ(W)のロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部(10)と、複数のワイヤロープ(W)が延びる第1方向(Z方向)に沿って相対的に移動するとともに、ワイヤロープ(W)の検査時において、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、ワイヤロープ(W)の磁束を検知する検知コイル(21)とを備える。【選択図】図9

Description

本発明は、ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システムに関する。
従来、ワイヤロープの磁束(磁界)を検知する検知コイルを備えるワイヤロープ検査装置(磁性体検査装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ワイヤロープの磁束(磁界)を検知する検知コイルを備えるワイヤロープ検査装置(磁性体検査装置)が開示されている。上記特許文献1に記載のワイヤロープ検査装置では、複数のワイヤロープの各々に対応して検知コイルが配置されている。
国際公開第2019/171667号
上記特許文献1に記載のワイヤロープ検査装置では、複数のワイヤロープの各々に対応して検知コイルが配置されることにより、ワイヤロープ毎にワイヤロープの検査を行うことが可能である。しかしながら、機械室を有しないエレベータのような小型のエレベータなどに設けられるワイヤロープのように、複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合には、複数のワイヤロープの各々に対応して検知コイルを配置させる(取り付ける)ことができない場合がある。そのため、複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープ毎にワイヤロープの検査を行うことが可能なワイヤロープ検査装置が望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープ毎にワイヤロープの検査を行うことが可能なワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システムを提供することである。
この発明の第1の局面におけるワイヤロープ検査装置は、ワイヤロープの検査時において、ワイヤロープに当接して複数のワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、複数のワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、ワイヤロープの検査時において、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを備える。
この発明の第2の局面におけるワイヤロープ検査システムは、ワイヤロープの検査時において、ワイヤロープに当接して複数のワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、複数のワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、ワイヤロープの検査時において、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを含むワイヤロープ検査装置と、検知コイルの検知信号に基づいて、複数のワイヤロープの異常の有無を判定するように構成されている処理装置と、を備える。
本発明によれば、上記第1の局面におけるワイヤロープ検査装置および第2の局面におけるワイヤロープ検査システムでは、上記のように、ワイヤロープの検査時において、ロープ間ピッチ拡張部が、ワイヤロープに当接して複数のワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げ、ロープ間ピッチが押し広げられた部分にワイヤロープの磁束を検知する検知コイルが配置される。これにより、複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ロープ間ピッチ拡張部がロープ間ピッチを押し広げた部分において、検知コイルを複数のワイヤロープの各々に対して取り付けることができる。その結果、複数のワイヤロープのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープ毎にワイヤロープの検査を行うことが可能なワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システムを提供することができる。
第1実施形態によるワイヤロープ検査装置のエレベータへの取り付け位置の一例を示した模式図である。 第1実施形態によるワイヤロープ検査システムの全体構成を示したブロック図である。 第1実施形態によるロープ間ピッチ拡張部および検知コイルのエレベータ通常運転時における配置を示した正面図である。 図3における900-900線に沿った断面図である。 第1実施形態による励振コイルの構成を示した図である。 第1実施形態による磁界印加部の構成を示した図である。 第1実施形態によるロープ間ピッチ拡張部および検知コイルのエレベータ通常運転時時における配置を示した側面図である。 第1実施形態によるロープ間ピッチ拡張部および検知コイルのワイヤロープの検査時における配置を示した側面図である。 第1実施形態によるロープ間ピッチ拡張部および検知コイルのワイヤロープ検査時における配置を示した正面図である。 図9における1000-1000線に沿った断面図である。 第2実施形態のワイヤロープ検査装置によるワイヤロープ検査時におけるロープ間ピッチ拡張部および検知コイルの配置を示した正面図である。 ワイヤロープ検査装置のエレベータへの取り付け位置の他の一例を示した模式図である。 第1変形例によるワイヤロープ検査装置を示した図である。 第2変形例によるワイヤロープ検査装置を示した図である。 第3変形例によるワイヤロープ検査装置を示した図である。 第4変形例によるワイヤロープ検査装置を示した図である。 第5変形例によるローラの配置を示した図である。 第6変形例による磁界印加部を示した図である。 第7変形例による磁界印加部を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図10を参照して、第1実施形態によるワイヤロープ検査システム100(ワイヤロープ検査装置101)の構成について説明する。なお、以下の説明において、「直交」とは、90度および90度近傍の角度をなして交差することを意味する。
(ワイヤロープ検査システムの構成)
ワイヤロープ検査システム100は、検査対象物であり磁性体であるワイヤロープWの異常(素線断線および錆など)を検査するためのシステムである。ワイヤロープ検査システム100は、ワイヤロープWの磁束を計測するワイヤロープ検査装置101と、処理装置102とを備えている。処理装置102は、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの磁束の計測結果の表示、および、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの磁束の計測結果に基づく解析などを行うように構成されている。ワイヤロープ検査システム100によりワイヤロープWの異常を検査することにより、作業者は、目視により確認しにくいワイヤロープWの異常を確認可能である。図1では、ワイヤロープ検査装置101が、エレベータ700のかご701の移動に用いられるワイヤロープWを検査する例を示している。なお、エレベータ700は、機械室を有しない機械室なしエレベータである。
エレベータ700は、かご701と、ワイヤロープWを駆動するための巻き上げ機702とを備えている。エレベータ700は、巻き上げ機702によりワイヤロープWを移動させることにより、かご701を上下方向(Z方向)に移動させるように構成されている。また、巻き上げ機702に対して、かご701の反対側には、シーブ(滑車)703を介して釣り合い重り704がワイヤロープWにより吊り下げられている。また、エレベータ700のかご701には、シーブ705および706が設けられている。かご701は、シーブ705および706を介してワイヤロープWにより吊り下げられている。第1実施形態では、ワイヤロープ検査装置101は、巻き上げ機702側に配置されるシーブ705と巻き上げ機702との間に配置されている。
ワイヤロープ検査装置101は、ワイヤロープWに対して移動しないように固定された状態で、巻き上げ機702により移動させられるワイヤロープWの異常を検査する。
ワイヤロープWは、ワイヤロープ検査装置101に対して、Z方向に延びる(図1参照)ように配置されている。ワイヤロープWは、磁性を有する素線材料である複数のストランドをより合わせることにより形成されており、Z方向に沿って延びる長尺材からなる磁性体である。なお、ストランドは、複数本の素線がより合わさって構成されている。ワイヤロープWは、劣化による切断が生じることを未然に防ぐために、ワイヤロープ検査装置101により異常の有無などが検査されている。ワイヤロープWの磁束の計測の結果、異常(劣化)の程度が決められた基準を超えたと判断されるワイヤロープWは、作業者により交換される。
ワイヤロープ検査装置101は、ワイヤロープWの表面に沿って、ワイヤロープWに対して相対的にZ方向に移動しながら、ワイヤロープWの磁束を計測する。エレベータ700に使用されるワイヤロープWのように、ワイヤロープW自体が移動する場合には、ワイヤロープWをZ方向に移動させながら、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの磁束の計測が行われる。これにより、ワイヤロープWの長尺方向の各位置における磁束を計測することができるので、ワイヤロープWのZ方向の各位置における異常(傷み)を検査可能である。
(ワイヤロープ検査装置の構成)
図2に示すように、ワイヤロープ検査装置101は、ロープ間ピッチ拡張部10と、検知部20とを備える。
ロープ間ピッチ拡張部10は、ワイヤロープWの検査時において、ワイヤロープWに当接して複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを押し広げるように構成されている。ロープ間ピッチ拡張部10は、第1ローラ11と、第2ローラ12とを含む。なお、ロープ間ピッチ拡張部10の詳細な説明は後述する。
検知部20は、ワイヤロープWの磁束を検知(計測)するように構成されている。具体的には、検知部20は、検知コイル21と、励振コイル22とを含んでいる。
検知コイル21は、複数のワイヤロープWが延びるZ方向(第1方向)に沿って相対的に移動するとともに、ワイヤロープWの検査時において、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、ワイヤロープWの磁束を検知するように構成されている。
励振コイル22は、ワイヤロープWに対して相対的に移動するとともに、ワイヤロープWに磁束を印加するように構成されている。励振コイル22は、励振交流電流が流れることにより、Z方向に沿った磁界を内部(コイルの内側)に発生させるとともに、発生させた磁界を内部に配置されたワイヤロープWに印加する。
また、検知コイル21は、励振コイル22により磁界が印加されたワイヤロープWの磁束を検知(計測)するように構成されている。検知コイル21は、検知したワイヤロープWの磁束に応じた検知信号(差動信号)を送信する。なお、検知コイル21の詳細な説明は、後述する。
また、ワイヤロープ検査装置101は、磁界印加部30と、電子回路部40とを備えている。
磁界印加部30は、ワイヤロープWに対して予め磁界を印加し、磁性体であるワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向を整える(整磁する)ように構成されている。なお、磁界印加部30の詳細な説明は、後述する。
また、電子回路部40は、処理部41と、受信I/F(インターフェース)42と、励振I/F43と、電源回路44と、記憶部45と、通信部46とを含んでいる。
処理部41は、ワイヤロープ検査装置101の各部を制御するように構成されている。処理部41は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、メモリ、AD変換器などを含んでいる。
受信I/F42は、検知コイル21の検知信号(差動信号)を受信(取得)して、処理部41に送信する。受信I/F42は、増幅器を含んでいる。受信I/F42は、増幅器により検知コイル21の検知信号を増幅して、処理部41に送信する。
励振I/F43は、処理部41からの制御信号を受信する。励振I/F43は、受信した制御信号に基づいて、励振コイル22に対する電力の供給を制御する。
電源回路44は、外部から電力を受け取って、励振コイル22などのワイヤロープ検査装置101の各部に電力を供給する。
記憶部45は、たとえばフラッシュメモリを含む記憶媒体であり、ワイヤロープWの計測結果(計測データ)などの情報を記憶(保存)する。
通信部46は、通信用のインターフェースであり、ワイヤロープ検査装置101と処理装置102とを通信可能に接続する。
(処理装置の構成)
処理装置102(図2参照)は、たとえばパーソナルコンピュータである。処理装置102は、ワイヤロープ検査装置101とは別個に設けられている。処理装置102は、図2に示すように、通信部121と、処理部122と、記憶部123と、表示部124とを備えている。処理装置102(図2参照)は、検知コイル21の検知信号に基づいて、複数のワイヤロープの異常の有無を判定するように構成されている。
通信部121は、通信用のインターフェースであり、ワイヤロープ検査装置101と処理装置102とを通信可能に接続する。処理装置102は、通信部121を介して、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの計測結果(計測データ)を受信する。
処理部122は、処理装置102の各部を制御する。処理部122は、CPUなどのプロセッサ、メモリなどを含んでいる。処理部122は、通信部121を介して受信したワイヤロープWの計測結果に基づいて、素線断線などのワイヤロープWの異常(傷み)を解析する。
記憶部123は、たとえばフラッシュメモリを含む記憶媒体であり、ワイヤロープWの計測結果、処理部122によるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を記憶(保存)する。
表示部124は、たとえば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイであり、ワイヤロープWの計測結果、処理部122によるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を表示する。
ワイヤロープ検査システム100(処理装置102)は、検知コイル21により取得(検知)された検知信号(生信号)、または、検知信号(生信号)に微分処理などの信号処理を行ったデータに基づいて、ワイヤロープWの異常(素線断線および錆など)を検査するように構成されている。
また、ワイヤロープ検査システム100(処理装置102)は、過去の検査時における検知信号(生信号)と現在(最新)の検査時における検知信号(生信号)との比較、または、過去の検査時における検知信号(生信号)に微分処理など信号処理を行ったデータと現在(最新)の検査時における検知信号(生信号)に微分処理など信号処理を行ったデータとの比較に基づいて、ワイヤロープWの異常を検査するように構成されてもよい。すなわち、ワイヤロープ検査システム100(処理装置102)は、現在と過去との差分データに基づいて、ワイヤロープWの異常を検査するように構成されてもよい。
また、図3に示すように、エレベータ700には、複数のワイヤロープWが設けられている。複数のワイヤロープWは、各々の長手方向(Z方向)に直交する方向(X方向)に並ぶように(互いに平行に)設けられている。また、押し広げられていない状態(エレベータ通常運転時)のロープ間ピッチP0(図3および図4参照)は、検知コイル21のピッチP1(図3および図4参照)よりも小さい。第1実施形態によるエレベータ700のワイヤロープWの直径は5mm程度であり、ワイヤロープW同士の間隔(クリアランス)は3mm程度である。なお、ロープ間ピッチP0は、特許請求の範囲の「押し広げられていない状態のロープ間ピッチ」の一例である。また、ピッチP1は、特許請求の範囲の「検知コイルのピッチ」の一例である。
(ロープ間ピッチ拡張部の構成)
ロープ間ピッチ拡張部10は、図3および図4に示すように、第1ローラ11と、第2ローラ12とを含む。第1ローラ11および第2ローラ12は、摺動性の高い部材を含む。たとえば、第1ローラ11および第2ローラ12は、ポリオキシメチレン(POM:Polyoxymethylene)、テフロン(登録商標)、または、ベークライトなどの樹脂製の部材を含む。
第1ローラ11および第2ローラ12には、図3および図4に示すように、ワイヤロープWが隣り合うX方向の軸線(X軸)回りに第1ローラ11および第2ローラ12を回転させるための回転軸13および14がそれぞれ設けられている。第1ローラ11および第2ローラ12は、X方向の軸線(X軸)回りに回転可能に構成されている。
ロープ間ピッチ拡張部10は、ワイヤロープWに当接してロープ間ピッチを押し広げる際にワイヤロープWが挿入される溝部1(図3および図4参照)が設けられている。また、ロープ間ピッチ拡張部10は、複数のワイヤロープWに対して共通に設けられているとともに、複数のワイヤロープWが挿入される複数の溝部1を含む。
具体的には、ロープ間ピッチ拡張部10は、図3および図4に示すように、複数のワイヤロープWに対して第1ローラ11および第2ローラ12が共通に設けられている。そして、第1ローラ11および第2ローラ12の各々には、複数のワイヤロープWに対応して溝部1が複数設けられている。溝部1は、第1ローラ11および第2ローラ12の各々において、各々の回転軸(回転軸13および14)に向かって凹むように設けられている。
また、溝部1は、ロープ間ピッチを押し広げる際(ワイヤロープ検査時)にワイヤロープWが当接する円弧状の底部1a(図3および図4参照)を有する。
(励振コイルおよび検知コイルに関する構成)
ワイヤロープWは、図4に示すように、励振コイル22および検知コイル21の内部(内側)を通過する。検知コイル21は、励振コイル22の内側に配置されるように本体部23(図4参照)に設けられている。なお、本体部23は、非磁性体の部材を含む。具体的には、本体部23が含む非磁性体の部材は、塩化ビニル樹脂、テフロン(登録商標)、ベークライトなどである。
第1実施形態では、図4に示すように、検知コイル21は、複数のワイヤロープWに対応して複数設けられている。すなわち、検知コイル21は、複数のワイヤロープWの本数と同数設けられている。たとえば、図4に示すように、ワイヤロープWが6本の場合には、検知コイル21は、6つ設けられる。
検知コイル21は、複数のワイヤロープWとロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11または第2ローラ12)とが対向する方向(Y方向)において、複数のワイヤロープWの一方側(Y1方向側)に配置される第1検知コイル21aと、複数のワイヤロープWの他方側(Y2方向側)に配置される第2検知コイル21bとに分割可能に構成されている。
第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bの各々は、励振コイル22の内側において、Y方向(Y1方向およびY2方向)に移動可能に構成されている。第1検知コイル21aはY1方向に移動可能であり、第2検知コイル21bはY2方向に移動可能である。すなわち、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、互いに離間する方向に移動可能である。
また、第1検知コイル21aはY2方向に移動可能であり、第2検知コイル21bはY1方向に移動可能である。すなわち、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、互いに近接する方向に移動可能である。
第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、Z方向(Z1方向側またはZ2方向側)から見て、ワイヤロープWから離間する方向に凸の半円状(鞍型形状)になるように配置(形成)されている。なお、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、Z方向(Z1方向側またはZ2方向側)から見て、U字状に配置(形成)されていてもよい。また、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、Z方向(Z1方向側またはZ2方向側)から見て、矩形状に配置(形成)されていてもよい。
第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとは、直列接続されており、磁束の変化に対し、互いに逆方向に電流が流れるように構成されている。検知コイル21は、第1検知コイル21aにより得られた信号と第2検知コイル21bにより得られた信号との差動信号を検知信号として出力するように設けられている。
また、励振コイル22は、図4に示すように、複数のワイヤロープWを取り囲むように設けられている。また、励振コイル22は、複数のワイヤロープWの磁化の状態を同時に励振するように構成されている。具体的には、励振コイル22に励振交流電流が流されることにより、励振コイル22の内部において、励振交流電流に基づいて発生する磁界が複数のワイヤロープWに印加されるように構成されている。また、図4に示すように、励振コイル22は、複数の検知コイル21に対して共通に設けられている。
そして、励振コイル22は、図5に示すように、第1導線部22aが形成されたプリント基板22bを含む。励振コイル22は、第2導線部22cが形成されたプリント基板22dを含む。第1導線部22aと第2導線部22cとは、電気的に接続されている。なお、検知コイル21および励振コイル22の配置はこれに限られない。なお、図4に示した検知コイル21と図4および図5に示した励振コイル22とは、概略的に図示したものであり、実際の配置(構成)とは異なる場合がある。
(磁界印加部の構成)
図6に示すように、磁界印加部30は、磁界印加部31および32を含む。磁界印加部31および32は、ワイヤロープWに対して予め磁界を印加し、磁性体であるワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向を整える。磁界印加部31および32は、Z方向において、励振コイル22および複数の検知コイル21を挟むように配置されている。
図6に示すように、磁界印加部31および32は、検査対象物であるワイヤロープWに対して予めY方向から磁界を印加し磁性体であるワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向を整える(整磁する)ように構成されている。また、磁界印加部31は、磁石31aおよび31bを含み、磁界印加部32は、磁石32aおよび32bを含んでいる。
磁界印加部31(磁石31aおよび31b)は、図6に示すように、検知コイル21および励振コイル22に対して、ワイヤロープWの延びる方向の一方側(Z2方向側)に配置されている。そして、ワイヤロープWがZ1方向に移動する際には、検知コイル21の内部(内側)へ入る前に、ワイヤロープWが磁界印加部31の内側(磁石31aおよび31bの間)を通過する。これにより、ワイヤロープWがZ1方向に移動する際には、検知コイル21の内部(内側)へ入る前に磁界印加部31(磁石31aおよび31b)によって、ワイヤロープWに対して予め磁界が印加され、ワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向が整えられる(整磁される)。
また、磁界印加部32(磁石32aおよび32b)は、図6に示すように、検知コイル21および励振コイル22に対して、ワイヤロープWの延びる方向の他方側(Z1方向側)に配置されている。そして、ワイヤロープWがZ2方向に移動する際には、検知コイル21の内部(内側)へ入る前に、ワイヤロープWが磁界印加部32の内側(磁石32aおよび32bの間)を通過する。これにより、ワイヤロープWがZ2方向に移動する際には、検知コイル21の内部(内側)へ入る前に磁界印加部32(磁石32aおよび32b)によって、ワイヤロープWに対して予め磁界が印加され、ワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向が整えられる(整磁される)。
すなわち、磁界印加部31および32は、ワイヤロープWが検知コイル21の内部(内側)へ入る前に、ワイヤロープWが延びるZ方向(長尺材の長手方向)と、複数のワイヤロープWが隣り合うX方向とに略直交するY方向から磁界を予め印加するように構成されている。また、磁界印加部30(磁界印加部31および32)は、図3および図7に示すように、検知コイル21および励振コイル22と同一のユニット(本体部23)に設けられてもよいし、検知コイル21および励振コイル22のユニット(本体部23)とは独立して設けられてもよい。また、図6では、磁石31aおよび31bの各々のN極同士が対向するように配置されるとともに、磁石32aおよび32bの各々のS極同士が対向するように配置される磁界印加部30の例を示したが、磁界印加部30では、磁石31aおよび31bの各々のS極同士が対向するように配置されるとともに、磁石32aおよび32bの各々のN極同士が対向するように配置されてもよい。
第1実施形態では、ワイヤロープ検査装置101は、図7に示すように、エレベータ700の通常運転時(エレベータ通常運転時)において、第1ローラ11、第2ローラ12および検知コイル21をワイヤロープWから離間させるように構成されている。
また、ワイヤロープ検査装置101は、エレベータ通常運転時からワイヤロープWの検査時への切り替えの際には、第1ローラ11および第2ローラ12をワイヤロープWに当接させることにより、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを押し広げた後、図8に示すように、検知コイル21を複数のワイヤロープWに近接させる。すなわち、ワイヤロープWの検査時において、ワイヤロープ検査装置101は、第1ローラ11および第2ローラ12をワイヤロープWに当接させ、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを押し広げた状態、かつ、検知コイル21をエレベータ通常運転時よりもワイヤロープWに対して近接させた状態になるように構成されている。
また、ワイヤロープ検査装置101は、ワイヤロープWの検査時からエレベータ通常運転時への切り替えの際には、第1ローラ11および第2ローラ12をワイヤロープWに当接させ、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを押し広げた状態で、検知コイル21を複数のワイヤロープWから離間させた後、図7に示すように、第1ローラ11および第2ローラ12をワイヤロープWから離間させる。すなわち、エレベータ通常運転時において、ワイヤロープ検査装置101は、第1ローラ11および第2ローラ12をワイヤロープWから離間させた状態、かつ、検知コイル21をワイヤロープWの検査時よりもワイヤロープWに対して離間させた状態になるように構成されている。
第1ローラ11(第2ローラ12)のワイヤロープWへの当接またはワイヤロープWからの離間は、作業者によるハンドルの回転操作など手動によって第1ローラ11(第2ローラ12)が動かされることにより行われる。また、モータまたはシリンダなどのアクチュエータの駆動により第1ローラ11(第2ローラ12)が動かされることにより、第1ローラ11(第2ローラ12)のワイヤロープWへの当接またはワイヤロープWからの離間が行われてもよい。この場合、処理装置102によるアクチュエータの駆動制御によって、第1ローラ11(第2ローラ12)の移動の制御が行われてもよい。
また、検知コイル21のワイヤロープWへの近接またはワイヤロープWからの離間についても、第1ローラ11(第2ローラ12)と同様に作業者によって(手動により)行われてもよいし、アクチュエータの駆動により行われてもよい。また、ワイヤロープWに対して、検知コイル21と励振コイル22とがともに近接または離間するように構成してもよい。
図7および図8に示すように、第1ローラ11および第2ローラ12は、Z方向(第1方向)にずらして配置されている。そして、図7および図8に示すように、Z1方向側から、第2ローラ12、検知コイル21、第1ローラ11が、この順で配置されている。
ワイヤロープ検査装置101は、ワイヤロープWの検査時において、図8に示すように、第1ローラ11と第2ローラ12とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成されている。複数のワイヤロープWは、図8に示すように、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11よってY1方向側から抑えられるとともに、第2ローラ12によってY2方向側から抑えられる。
また、第1実施形態では、隣り合う検知コイル21同士は、図8および図9に示すように、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、X方向(X1方向側またはX2方向側)に沿って配置されている。
また、第1ローラ11は、ワイヤロープWに当接してロープ間ピッチを押し広げた状態(図9参照)で、ワイヤロープWの移動に伴って回転するように構成(図8参照)されている。そして、第2ローラ12は、複数のワイヤロープWに対して、第1ローラ11が配置される側とは反対側(Y2方向側)に配置されるとともに、ロープ間ピッチを押し広げた状態(図9参照)で、ワイヤロープWの移動に伴って回転するように構成(図8参照)されている。
複数の検知コイル21は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置されている。また、複数の検知コイル21は、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)の近傍に配置されている。そして、検知コイル21は、図9に示すように、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11によりロープ間ピッチが押し広げられた部分と、第2ローラ12によりロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されている。なお、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)によりロープ間ピッチが押し広げられた部分とは、押し広げられていない状態のロープ間ピッチP0(図3および図9参照)よりもロープ間ピッチが大きい部分のことである。
複数の検知コイル21のピッチP1(図9および図10参照)は、押し広げられていない状態のロープ間ピッチP0(図9参照)より大きい。また、第1ローラ11に設けられる複数の溝部1のピッチP2(図10参照)および第2ローラ12に設けられる複数の溝部1のピッチP3(図10参照)は、同程度である。複数の溝部1のピッチP2(ピッチP3)は、複数の検知コイル21のピッチP1以上である。なお、第1実施形態によるワイヤロープ検査装置101では、複数の検知コイル21のピッチP1および複数の溝部1のピッチP2(ピッチP3)は、同程度である。
これにより、ワイヤロープWの検査時において、検知コイル21が配置される位置における押し広げられた状態のワイヤロープWのロープ間ピッチP4(図10参照)は、複数の検知コイル21のピッチP1と同程度になる。なお、ピッチP2およびピッチP3は、特許請求の範囲の「溝部のピッチ」の一例である。
また、検知コイル21は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、図10に示すように、対応するワイヤロープWを取り囲むように配置されている。
また、検知コイル21(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、図10に示すように、ワイヤロープWの検査時において、ワイヤロープWに接触しない非接触型の検知コイルとして構成されている。
検知コイル21(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、図10に示すように、Z方向から見て、環状形状(円形形状)を有する。なお、検知コイル21は、Z方向から見て、長円形状を有してもよいし、トラック形状を有してもよい。また、検知コイル21は、Z方向から見て、矩形形状を有してもよい。なお、ワイヤロープWの検査時において、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとは、Y方向に互いに離間して配置されていてもよい。すなわち、検知コイル21は、ワイヤロープWの検査時において、ワイヤロープWの全周を覆わなくてもよい。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態によるワイヤロープ検査装置101およびワイヤロープ検査システム100では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、ワイヤロープWの検査時において、ロープ間ピッチ拡張部10が、ワイヤロープWに当接して複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを押し広げ、ロープ間ピッチが押し広げられた部分にワイヤロープWの磁束を検知する検知コイル21が配置される。これにより、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ロープ間ピッチ拡張部10がロープ間ピッチを押し広げた部分において、検知コイル21を複数のワイヤロープWの各々に対して取り付けることができる。その結果、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープW毎にワイヤロープWの検査を行うことができる。
また、上記第1実施形態によるワイヤロープ検査装置101では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
また、第1実施形態では、上記のように、ロープ間ピッチ拡張部10は、ワイヤロープWに当接してロープ間ピッチを押し広げた状態で、ワイヤロープWの移動に伴って回転する第1ローラ11を含む。これにより、第1ローラ11は、ワイヤロープWの移動に伴って回転するので、ワイヤロープWを移動させた際に、素線切れを起こした部分などのワイヤロープWの異常部分が引っかかることを防止することができる。また、第1ローラ11は、ワイヤロープWの移動に伴って回転するので、回転しない部材の表面にワイヤロープWが当接して摺動するだけの場合に比べて、摩耗によるワイヤロープWの劣化の進行を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ロープ間ピッチ拡張部10は、複数のワイヤロープWに対して、第1ローラ11が配置される側とは反対側に配置されるとともに、ロープ間ピッチを押し広げた状態で、ワイヤロープWの移動に伴って回転する第2ローラ12を含む。そして、ロープ間ピッチ拡張部10(ワイヤロープ検査装置101)は、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11と第2ローラ12とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成されている。これにより、複数のワイヤロープWが第1ローラ11と第2ローラ12とによって挟まれるので、複数のワイヤロープWと第1ローラ11(第2ローラ12)とが対向する方向(Y方向)において、複数のワイヤロープWの振動を抑制することができる。その結果、ワイヤロープWに対して、検知コイル21をより近づけることができるので、検知コイル21の検出感度(検出精度)を向上させることができる。また、第1ローラ11と第2ローラ12とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成されているので、第1ローラ11および第2ローラ12が複数のワイヤロープWに当接した状態を効果的に維持することができる。その結果、ワイヤロープWの検査時にロープ間ピッチを押し広げた状態を確実に維持することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1ローラ11および第2ローラ12は、Z方向(第1方向)にずらして配置されている。そして、検知コイル21は、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11によりロープ間ピッチが押し広げられた部分と、第2ローラ12によりロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されている。これにより、検知コイル21は、第1ローラ11によりロープ間ピッチが押し広げられた部分と、第2ローラ12によりロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されるので、検知コイル21の取り付け位置において、第1ローラ11または第2ローラ12によりロープ間ピッチが押し広げられた部分より、ロープ間ピッチが狭まることを抑制することができる。その結果、ワイヤロープWに対して、検知コイル21をより容易に取り付けることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ロープ間ピッチ拡張部10には、ワイヤロープWに当接してロープ間ピッチを押し広げる際にワイヤロープWが挿入される溝部1が設けられている。これにより、ワイヤロープWが溝部1に挿入されることによって、ワイヤロープWが溝部1により位置決めされるので、ワイヤロープWの振動を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ロープ間ピッチ拡張部10は、複数のワイヤロープWに対して共通に設けられているとともに、複数のワイヤロープWが挿入される複数の溝部1を含む。これにより、複数のワイヤロープWの各々に対応して、ロープ間ピッチ拡張部10を設ける場合に比べて、装置構成の複雑化および部品点数の増加を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溝部1は、ロープ間ピッチを押し広げる際にワイヤロープWが当接する円弧状の底部1aを有する。これにより、溝部1が平坦な底部を有する場合に比べて、ワイヤロープWに当接する面が比較的大きくなるので、ワイヤロープWの振動をより抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知コイル21および溝部1の各々は、複数のワイヤロープWに対応して複数設けられている。これにより、複数のワイヤロープWの検査を同時かつ個別に行うことができるので、検査時間の増加を抑制することができる。また、複数の検知コイル21のピッチP1は、押し広げられていない状態のロープ間ピッチP0より大きく、複数の溝部1のピッチP2(ピッチP3)は、複数の検知コイル21のピッチP1以上である。そして、複数の検知コイル21は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置されている。これにより、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチを複数の溝部1により、複数の検知コイル21のピッチP1以上に拡げることができるので、複数のワイヤロープWの各々に検知コイル21を容易に取り付けことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知コイル21は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、対応するワイヤロープWを取り囲むように配置されている。これにより、ワイヤロープWを取り囲むように磁束を検知することができるので、ワイヤロープWの断面方向(XY方向)における異常位置を容易に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知コイル21は、複数のワイヤロープWとロープ間ピッチ拡張部10とが対向する方向(Y方向)において、複数のワイヤロープWのY1方向側(一方側)に配置される第1検知コイル21aと、複数のワイヤロープWのY2方向側(他方側)に配置される第2検知コイル21bとに分割可能に構成されている。これにより、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bをワイヤロープWから離間する方向に分割することにより、複数のワイヤロープWの間から、検知コイル21を容易に離間させる(退避させる)ことができる。したがって、エレベータ700の通常運転時(エレベータ通常運転時)において、検知コイル21をワイヤロープWから容易に離間させることができるので、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)をワイヤロープWから離間させることにより、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)がワイヤロープWにテンション(張力)をかけていない状態でエレベータ700を運転(移動)させることができる。その結果、ワイヤロープWの検査後に、ワイヤロープ検査装置101全体の取り外しを行う必要がないので作業手順の増加を抑制することができる。
[第2実施形態]
図11を参照して、第2実施形態によるワイヤロープ検査装置201の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
第2実施形態によるワイヤロープ検査装置201では、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、隣り合う検知コイル21同士がX方向(X1方向側またはX2方向側)に沿って配置されている第1実施形態によるワイヤロープ検査装置101とは異なり、隣り合う検知コイル221同士は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、Z方向(第1方向)にずらして配置されている。
また、ワイヤロープ検査装置201では、隣り合う検知コイル221同士は、Z方向から見て、オーバーラップするように配置されている。第2実施形態では、複数の検知コイル221のピッチP5(図11参照)は、押し広げられていない状態のロープ間ピッチP0より大きい。また、第1ローラ11の複数の溝部1のピッチP6、および、第2ローラ12の複数の溝部1のピッチP7は、複数の検知コイル221のピッチP5以上である。なお、ワイヤロープ検査装置201では、ピッチP5、ピッチP6およびピッチP7は、同程度である。なお、ピッチP5は、特許請求の範囲の「検知コイルのピッチ」の一例である。また、ピッチP6およびピッチP7は、特許請求の範囲の「溝部のピッチ」の一例である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態のワイヤロープ検査装置201では、上記第1実施形態と同様に、複数のワイヤロープWのロープ間ピッチが比較的狭い場合でも、ワイヤロープW毎にワイヤロープWの検査を行うことができる。
また、第2実施形態によるワイヤロープ検査装置201では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
第2実施形態では、上記のように、隣り合う検知コイル221同士は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、Z方向(第1方向)にずらして配置されている。これにより、隣り合う検知コイル221同士をZ方向から見て、オーバーラップさせることができるので、検知コイル221が隣り合うX方向において、検知コイル221同士のピッチを小さくすることができる。したがって、検知コイル221をワイヤロープWに取り付けるためにロープ間ピッチ拡張部10がロープ間ピッチを押し広げる量を小さくすることができる。その結果、ワイヤロープWの検査時において、検知コイル221をワイヤロープWに対して容易に取り付けることができる。また、ロープ間ピッチ拡張部10がロープ間ピッチを押し広げる量が小さくなり、ロープ間ピッチ拡張部10がワイヤロープWにかけるテンション(張力)を抑えることができるので、ワイヤロープWにかかる負荷を抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、ワイヤロープ検査装置101は、機械室なしエレベータ700に取り付けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図12に示すように、ワイヤロープ検査装置101は、機械室ありエレベータ800のかご801と巻き上げ機802との間において、ワイヤロープWに取り付けられてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ロープ間ピッチ拡張部10は、第1ローラ11と、第2ローラ12とを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図13に示す第1変形例によるワイヤロープ検査装置301のように、ロープ間ピッチ拡張部310は、第1ローラ311のみを含んでもよい。また、ロープ間ピッチ拡張部は、3つ以上のローラを含んでもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11と第2ローラ12とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1ローラ(第2ローラ)とワイヤロープWとが対向する方向(Y方向)において、複数のワイヤロープに対して第1ローラと第2ローラとを同じ側に配置させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の溝部1のピッチP2、P3、P6およびP7は、複数の検知コイル21のピッチP1と同程度である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図13に示すように、複数の溝部1のピッチP8は、複数の検知コイル221のピッチP9より大きくてもよい。なお、ピッチP8は、特許請求の範囲の「溝部のピッチ」の一例である。また、ピッチP9は、特許請求の範囲の「検知コイルのピッチ」の一例である。
また、上記第1および第2実施形態では、第1ローラ11および第2ローラ12は、Z方向(第1方向)にずらして配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1ローラおよび第2ローラは、第1方向(Z方向)および複数のワイヤロープが隣り合う方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に沿って配置されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知コイル21(検知コイル221)は、ワイヤロープWの検査時において、第1ローラ11によりロープ間ピッチが押し広げられた部分と、第2ローラ12によりロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のワイヤロープが延びる第1方向(Z方向)において、第1ローラ、第2ローラ、検知コイルが、この順で配置されてもよい。また、第1方向において、検知コイル、第1ローラ、第2ローラが、この順で配置されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)は、複数のワイヤロープWに対して共通に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図14に示す第2変形例によるワイヤロープ検査装置401のようにロープ間ピッチ拡張部410(第1ローラ411および第2ローラ412)は、複数のワイヤロープWに対応して複数設けられてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、溝部1は、ロープ間ピッチを押し広げる際にワイヤロープWが当接する円弧状の底部1aを有する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、溝部の底部は、コの字状のように直線的な底部を有してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知コイル21は、複数のワイヤロープWに対応して複数設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図15に示す第3変形例によるワイヤロープ検査装置501のように、励振コイル522の内側に検知コイル521が1つのみ設けられる構成でもよい。すなわち、第1検知コイル521aおよび第2検知コイル521bが各々1つずつ設けられる構成でもよい。この場合、作業者は、ローラ511によりロープ間ピッチを押し広げた状態で、任意のワイヤロープWに対して、ワイヤロープ検査装置501の検知コイル521を取り付けることにより、1本ずつワイヤロープWの検査を行う。
また、上記第1および第2実施形態では、ロープ間ピッチ拡張部10は、第1ローラ11を含む例、および、ワイヤロープに当接してロープ間ピッチを押し広げる際にワイヤロープWが挿入される溝部1が設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図16に示す第4変形例によるワイヤロープ検査装置601のように、ロープ間ピッチ拡張部610は、第1ローラおよび溝部を含まずに、板状の部材611をワイヤロープW間に挿入し、押し広げる構成であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ワイヤロープW間にロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)を挿入しながら、ロープ間ピッチを押し広げる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロープ間ピッチ拡張部(第1ローラおよび第2ローラ)を複数のワイヤロープWに対応して複数設けるとともに、溝部のピッチを変更可能に構成し、溝部にワイヤロープを挿入させた後に溝部のピッチが広がることにより、ロープ間ピッチを押し広げる構成にしてもよい。また、複数の板状の部材611(図16参照)のピッチを変更可能に構成し、板状の部材611をワイヤロープW間に挿入した後に複数の板状の部材611のピッチが広がることにより、ロープ間ピッチを押し広げる構成にしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知コイル21は、ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、対応するワイヤロープWを取り囲むように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検知コイルは、複数のワイヤロープが隣り合う方向(X方向)にワイヤロープWを挟むように配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知コイル21は、第1検知コイル21aと、第2検知コイル21bとに分割可能に構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検知コイルは、第1検知コイルと、第2検知コイルとに分割されない検知コイルであってよい。この場合、エレベータ通常運転時においてもロープ間ピッチ拡張部がロープ間ピッチを押し広げた状態を維持するか、または、エレベータ通常運転時において複数のワイヤロープWから取り外されるようにワイヤロープ検査装置を構成する。また、検知コイルは、3つ以上の検知コイルに分割されるように構成されてもよい。
また、上記第1実施形態では、図8に示すように、ロープ間ピッチ拡張部10(第1ローラ11および第2ローラ12)が、検知コイル21の本体部23とは独立したユニットとして構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロープ間ピッチ拡張部を検知コイルと同一のユニットに構成してもよい。
また、上記第1実施形態では、図8に示すように、ワイヤロープWの検査時において、検知コイル21(励振コイル22)に対してZ1方向側に配置された第2ローラ12と、検知コイル21(励振コイル22)に対してZ2方向側に配置された第1ローラ11とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図17に示す第5変形例のように、検知コイル21(励振コイル22)のZ1方向側にローラ15およびローラ16が設けられ、ワイヤロープWの検査時において、複数のワイヤロープWに当接させたローラ15とローラ16とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成してもよい。そして、検知コイル21(励振コイル22)のZ2方向側にローラ17およびローラ18が設けられ、ワイヤロープWの検査時において、複数のワイヤロープWに当接させたローラ17とローラ18とによって、複数のワイヤロープWを挟むように構成してもよい。なお、ローラ15~18は、第1実施形態に記載の第1ローラ11(第2ローラ12)と同様の構成であり、特許請求の範囲の「ロープ間ピッチ拡張部」の一例である。また、本発明では、ローラ15~18のうち、検知コイル21(励振コイル22)に対して、Z1方向側に配置されるローラ15およびローラ16のみが設けられる構成でもよいし、検知コイル21(励振コイル22)に対して、Z2方向側に配置されるローラ17およびローラ18のみが設けられる構成でもよい。
また、上記第1実施形態では、図6に示すように、磁界印加部30として、検知コイル21(励振コイル22)に対してZ2方向側に配置される磁界印加部31(磁石31aおよび31b)と、検知コイル21(励振コイル22)に対してZ1方向側に配置される磁界印加部32(磁石32aおよび32b)とを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図18に示す第6変形例のように、磁界印加部30は、検知コイル21(励振コイル22)に対して、Z2方向側に配置される磁界印加部31(磁石31aおよび31b)のみを含む構成でもよい。この場合、磁石31aおよび31bは、図18に示す第6変形例のように、N極同士が対向するように配置してもよいし、S極同士が対向するように配置してもよい。また、図19に示す第7変形例のように、磁界印加部30は、検知コイル21(励振コイル22)に対して、Z1方向側に配置される磁界印加部32(磁石32aおよび32b)のみを含む構成でもよい。この場合、磁石32aおよび32bは、図19に示すように、S極同士が対向するように配置してもよいし、N極同士が対向するように配置してもよい。また、磁界印加部30は、磁石31a、31b、32aおよび32bのうち、いずれか1つのみが設けられる構成でもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
ワイヤロープの検査時において、前記ワイヤロープに当接して複数の前記ワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、
複数の前記ワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、前記ワイヤロープの検査時において、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、前記ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを備える、ワイヤロープ検査装置。
(項目2)
前記ロープ間ピッチ拡張部は、前記ワイヤロープに当接して前記ロープ間ピッチを押し広げた状態で、前記ワイヤロープの移動に伴って回転する第1ローラを含む、項目1に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目3)
前記ロープ間ピッチ拡張部は、複数の前記ワイヤロープに対して、前記第1ローラが配置される側とは反対側に配置されるとともに、前記ロープ間ピッチを押し広げた状態で、前記ワイヤロープの移動に伴って回転する第2ローラをさらに含み、
前記ワイヤロープの検査時において、前記第1ローラと前記第2ローラとによって、複数の前記ワイヤロープを挟むように構成されている、項目2に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目4)
前記第1ローラおよび前記第2ローラは、前記第1方向にずらして配置されており、
前記検知コイルは、前記ワイヤロープの検査時において、前記第1ローラにより前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分と、前記第2ローラにより前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されている、項目3に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目5)
前記ロープ間ピッチ拡張部には、前記ワイヤロープに当接して前記ロープ間ピッチを押し広げる際に前記ワイヤロープが挿入される溝部が設けられている、項目1~4のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目6)
前記ロープ間ピッチ拡張部は、複数の前記ワイヤロープに対して共通に設けられているとともに、複数の前記ワイヤロープが挿入される複数の前記溝部を含む、項目5に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目7)
前記溝部は、前記ロープ間ピッチを押し広げる際に前記ワイヤロープが当接する円弧状の底部を有する、項目5または6に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目8)
前記検知コイルおよび前記溝部の各々は、複数の前記ワイヤロープに対応して複数設けられており、
複数の前記検知コイルのピッチは、押し広げられていない状態の前記ロープ間ピッチより大きく、
複数の前記溝部のピッチは、複数の前記検知コイルのピッチ以上であり、
複数の前記検知コイルは、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置されている、項目5~7のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目9)
隣り合う前記検知コイル同士は、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、前記第1方向にずらして配置されている、項目7または8に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目10)
前記検知コイルは、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、対応する前記ワイヤロープを取り囲むように配置されている、項目1~9のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目11)
前記検知コイルは、複数の前記ワイヤロープと前記ロープ間ピッチ拡張部とが対向する方向において、複数の前記ワイヤロープの一方側に配置される第1検知コイルと、複数の前記ワイヤロープの他方側に配置される第2検知コイルとに分割可能に構成されている、項目1~10のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
(項目12)
ワイヤロープの検査時において、前記ワイヤロープに当接して複数の前記ワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、複数の前記ワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、前記ワイヤロープの検査時において、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、前記ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを含むワイヤロープ検査装置と、
前記検知コイルの検知信号に基づいて、複数の前記ワイヤロープの異常の有無を判定するように構成されている処理装置と、を備える、ワイヤロープ検査システム。
1 溝部
1a 底部
10、310、410、610 ロープ間ピッチ拡張部
11、311、411 第1ローラ
12、412 第2ローラ
21、221、521 検知コイル
21a、521a 第1検知コイル
21b、521b 第2検知コイル
100 ワイヤロープ検査システム
101、201、301、401、501、601 ワイヤロープ検査装置
102 処理装置
P0 (押し広げられていない状態の)ロープ間ピッチ
P1、P5、P9 (検知コイルの)ピッチ
P2、P3、P6、P7、P8 (溝部の)ピッチ
W ワイヤロープ

Claims (12)

  1. ワイヤロープの検査時において、前記ワイヤロープに当接して複数の前記ワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、
    複数の前記ワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、前記ワイヤロープの検査時において、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、前記ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを備える、ワイヤロープ検査装置。
  2. 前記ロープ間ピッチ拡張部は、前記ワイヤロープに当接して前記ロープ間ピッチを押し広げた状態で、前記ワイヤロープの移動に伴って回転する第1ローラを含む、請求項1に記載のワイヤロープ検査装置。
  3. 前記ロープ間ピッチ拡張部は、複数の前記ワイヤロープに対して、前記第1ローラが配置される側とは反対側に配置されるとともに、前記ロープ間ピッチを押し広げた状態で、前記ワイヤロープの移動に伴って回転する第2ローラをさらに含み、
    前記ワイヤロープの検査時において、前記第1ローラと前記第2ローラとによって、複数の前記ワイヤロープを挟むように構成されている、請求項2に記載のワイヤロープ検査装置。
  4. 前記第1ローラおよび前記第2ローラは、前記第1方向にずらして配置されており、
    前記検知コイルは、前記ワイヤロープの検査時において、前記第1ローラにより前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分と、前記第2ローラにより前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分との間に配置されている、請求項3に記載のワイヤロープ検査装置。
  5. 前記ロープ間ピッチ拡張部には、前記ワイヤロープに当接して前記ロープ間ピッチを押し広げる際に前記ワイヤロープが挿入される溝部が設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
  6. 前記ロープ間ピッチ拡張部は、複数の前記ワイヤロープに対して共通に設けられているとともに、複数の前記ワイヤロープが挿入される複数の前記溝部を含む、請求項5に記載のワイヤロープ検査装置。
  7. 前記溝部は、前記ロープ間ピッチを押し広げる際に前記ワイヤロープが当接する円弧状の底部を有する、請求項5または6に記載のワイヤロープ検査装置。
  8. 前記検知コイルおよび前記溝部の各々は、複数の前記ワイヤロープに対応して複数設けられており、
    複数の前記検知コイルのピッチは、押し広げられていない状態の前記ロープ間ピッチより大きく、
    複数の前記溝部のピッチは、複数の前記検知コイルのピッチ以上であり、
    複数の前記検知コイルは、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置されている、請求項5~7のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
  9. 隣り合う前記検知コイル同士は、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、前記第1方向にずらして配置されている、請求項7または8に記載のワイヤロープ検査装置。
  10. 前記検知コイルは、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分において、対応する前記ワイヤロープを取り囲むように配置されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
  11. 前記検知コイルは、複数の前記ワイヤロープと前記ロープ間ピッチ拡張部とが対向する方向において、複数の前記ワイヤロープの一方側に配置される第1検知コイルと、複数の前記ワイヤロープの他方側に配置される第2検知コイルとに分割可能に構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査装置。
  12. ワイヤロープの検査時において、前記ワイヤロープに当接して複数の前記ワイヤロープのロープ間ピッチを押し広げるロープ間ピッチ拡張部と、複数の前記ワイヤロープが延びる第1方向に沿って相対的に移動するとともに、前記ワイヤロープの検査時において、前記ロープ間ピッチが押し広げられた部分に配置され、前記ワイヤロープの磁束を検知する検知コイルとを含むワイヤロープ検査装置と、
    前記検知コイルの検知信号に基づいて、複数の前記ワイヤロープの異常の有無を判定するように構成されている処理装置と、を備える、ワイヤロープ検査システム。
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