JP2022137894A - 蓋材及びそれを用いた容器 - Google Patents

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康司 大塚
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久貴 山本
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Abstract

【課題】環境負荷を低減できる蓋材を提供する。【解決手段】有底筒状の容器本体に被嵌される蓋材であって、蓋材は、第1樹脂シートと、一部が第1樹脂シートに固定される紙製の台紙部と、を有する。台紙部は、第1樹脂シートに間隔をあけて固定される一対の外板部と、一対の外板部の間に配されて第1樹脂シート及び外板部の少なくとも一方に分離可能に保持される内板部と、を有する。一対の外板部のそれぞれは、互いに対向する方向に突出した凸部を有する。内板部は、内側に厚み方向に貫通する窓部と、窓部に配されて窓部に保持される扉部と、一対の外板部の対向する方向と交差する方向の両端に、それぞれ、内側に凹んだ形状の切り込み部と、を有する。凸部は、前記第1樹脂シートに対し分離可能である。【選択図】図3

Description

本発明は、蓋材及び容器本体に蓋材を被嵌した容器に関する。
ヨーグルト等の従来の容器は特許文献1に開示される。この容器は容器本体、内蓋及び外蓋を備える。容器本体は紙の内面側にポリエチレンを配した用紙により、口部の周囲にフランジを設けた有底筒状に形成される。内蓋は紙の内面側にポリエチレンを配した積層紙により形成され、フランジに熱接着される。外蓋は樹脂成形品により形成され、容器本体のフランジに嵌合する。
外蓋を取り外して内蓋をフランジから剥離することにより、内容物を取り出すことができる。また、外蓋を閉じて内容物の残った容器を保管することができる。
実全昭57-140384号(第3頁-第10頁、第9図)
しかしながら、上記従来の容器によると、外蓋が樹脂成形品により形成されるため、環境負荷が大きくなる問題があった。
本発明は、環境負荷を低減できる容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にかかる蓋材は、有底筒状の容器本体に被嵌される。蓋材は、第1樹脂シートと、一部が前記第1樹脂シートに固定される紙製の台紙部と、を有する。前記台紙部は、前記第1樹脂シートに間隔をあけて固定される一対の外板部と、一対の前記外板部の間に配されて前記第1樹脂シート及び前記外板部の少なくとも一方に分離可能に保持される内板部と、を有する。一対の前記外板部のそれぞれは、互いに対向する方向に突出した凸部を有する。前記内板部は、内側に厚み方向に貫通する窓部と、前記窓部に配されて前記窓部に保持される扉部と、一対の前記外板部の対向する方向と交差する方向の両端に、それぞれ、内側に凹んだ形状の切り込み部と、を有する。前記凸部は、前記第1樹脂シートに対し分離可能である。
この構成によると、初期の封止を行う蓋(従来の内蓋)と、再封止(リシール)を行う蓋(従来の外蓋)とを、1つの蓋材で共用できる。そのため、部品点数を抑えることができるとともに、樹脂成型品である外蓋を省くことで、環境負荷を低減可能である。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記外板部と前記内板部との間には、前記台紙部を貫通するとともに一部に未貫通で前記外板部と前記内板部とを接続する接続部を有する破断線が配され、前記破断線の破断によって前記内板部と前記外板部とが分離可能である。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記窓部と前記扉部との間にも形成される。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記内板部は、前記第1樹脂シートとの間に配された剥離剤層にて保持される。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記凸部は、前記第1樹脂シートに対し未接着である。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記凸部は、前記第1樹脂シートとの間に配された剥離剤層にて保持される。
また、本発明は上記構成の蓋材を有する容器であって、前記蓋材が被嵌される有底筒状の容器本体と前記蓋材が被嵌される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の上部の開口から外側に拡がるフランジ部にシールされる第2樹脂シートと、を有する。前記扉部の前記第1樹脂フィルムと反対側の面が前記第2樹脂シートに保持され、各前記凸部の一部及び前記切り込み部の一部が、同時に前記フランジ部と上下に重なる。
本発明によると、環境負荷を低減できる容器を提供することができる。
本発明にかかる蓋材を有する容器の一例の平面図である。 図1に示す容器のII―II線で切断した断面図である。 容器の分解斜視図である。 容器の蓋材及びフランジ部を拡大した断面図である。 蓋材を取り外した容器の拡大断面図である。 第2樹脂シートを開封しているときの容器の拡大断面図である。 外板部及び第1樹脂シートを取り付けるときの蓋材の拡大断面図である。 外板部及び第1樹脂シートを取り付けた容器の拡大断面図である。 内板部を第1樹脂シートの上から取り付けるときの容器の拡大断面図である。 内板部を第1樹脂シートの上から取り付けた容器の拡大断面図である。
本発明の一実施形態の蓋材20を備える容器100について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる蓋材20を有する容器100の一例の平面図である。図2は、図1に示す容器100のII―II線で切断した断面図である。図3は、容器100の分解斜視図である。図1、図3において、第1樹脂シート30と、台紙部40の外板部41との固定部414との接着状態には、クロスハッチングを施して示す。また、図1において、内板部42の扉部425の下面と第2樹脂シート50との接着状態もクロスハッチングで示す。さらに、図3において、固定部426が形成される部分を一点鎖線で示す。本明細書において、重力方向を下方とし、その反対方向を上方として説明する。
<容器10
図1に示すように、容器100は、容器本体10と、蓋材20とを有する。容器100の内部には、内容物S(図2等参照)が収容される。ここでは、内容物Sとして食品(例えば、ヨーグルト、ゼリー、ジャム等のゲル状)を想定しているが、これに限定されない。例えば、塩、砂糖、スパイス等の粉体状、加工肉等の個体状の食品を内容物Sとしてもよい。また、グリース等の潤滑剤、整髪料、芳香剤、ウェットシート等、食品以外の内容物Sを収容してもよい。
<容器本体10>
容器本体10は、内部の収容空間10Sに内容物Sを収容可能な有底筒形状である。本実施形態の容器100では、容器本体10として、例えば、紙を基材とし、内部に耐水性、ガスバリア性等を有するコーティング層を有する構成を挙げることができる。耐水性を有するコーティング層には、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等による樹脂層を挙げることができる。また、ガスバリア性を有するコーティング層には、アルミ層を挙げることができる。
なお、容器本体10は、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等の熱可塑性樹脂で形成されてもよい。また、容器本体10は、これらの樹脂に限定されず、成形が容易な樹脂を広く採用することができる。また、容器100を、食品の収容に用いる場合、少なくとも容器本体10の内面には、人体に対して毒性が無い又は毒性が略無い材料が採用される。
図1、図2に示すように、容器本体10は、底部11と、側壁部12と、フランジ部13と、を有する。側壁部12は、上下に延びる筒状である。側壁部12の下部は、底部11によって塞がれる。すなわち、容器本体10は、有底筒状である。そして、側壁部12の上端部には、収容空間10Sの内部に収容された内容物Sを出し入れするための開口14が形成される。開口14は、底部11と上下に対向している。図2に示すように、開口14は底部11よりも大きいがこれに限定されない。
側壁部12は、1枚の板状の部材を環状に曲げて両端を接着することで形成される。側壁部12は、上下に延びており、下端部よりも上方にずれた位置に、底部11が固定される(図2参照)。このように構成することで、底部11の剛性を高めることができる。なお、容器本体10が樹脂の一体成型体の場合、底部11は側壁部12の下端部と連結してもよい。フランジ部13は、側壁部12の上端から外側に拡がる。すなわち、フランジ部13は、開口14の外側に配置される。
容器本体10において、底部11の外側形状、側壁部12の外側形状及び内側形状(開口14の外側形状)、フランジ部13の外側形状は、いずれも、平面視において曲線状の角部とそれに隣接する2つの直線部分とを有する略矩形(ここでは、略長方形を想定しているが、略楕円形状等であってもよい。)であり、互いに略相似形状になっている。しかしながら、これに限定されず、円形、略正多角形状であってもよい。
<蓋材20>
蓋材20について、図面を参照して説明する。図4は、容器100の蓋材20及びフランジ部13を拡大した断面図である。蓋材20は、容器本体10の上部に配置される。以下、図1に示す台紙部40を基準として、長辺部401に沿う方向を長手方向とし、短辺部402に沿う方向を短手方向として、説明する。蓋材20は、容器本体10の上部に配置される。図3、図4等に示すように、蓋材20は、第1樹脂シート30と、台紙部40と、を有する。
台紙部40として、例えば、上質紙、クラフト紙、模造紙及びコート紙等が用いられる。台紙部40の坪量は、例えば、100g/m2~500g/m2を挙げることができる。台紙部40は、第1樹脂シート30よりも剛性を有し、台紙部40を設けることで、容器100を重ねて配置することが可能となる。
台紙部40は、一対の外板部41と、内板部42とを有する。外板部41及び内板部42の上面には、不図示の印刷層が設けられてもよい。印刷層によって、容器本体10の収容空間10S内部に収容される内容物Sの情報、商品イメージ等が形成される。なお、印刷が不要な場合、印刷層を省略してもよい。台紙部40は、平面視において、角部が曲線の略長方形状である。
外板部41は、台紙部40の長辺部401を構成する。図1、図3に示すように、外板部41は、台紙部40の長手方向に延びる長尺状の部材であり、一対の外板部41は、台紙部40の短辺方向に間隔を略平行に配される。一対の外板部41のそれぞれは、互いに対向する内辺411から内側に突出する凸部412を有する。
平面視において、内辺411は直線状であり、凸部412は、内側に膨らんだ曲線形状である。図1、図3に示すように、凸部412の曲線形状は、円弧状である。しかしながらこれに限定されず、例えば、楕円弧状、台形状、三角形状等であってもよい。
そして、凸部412の曲線形状部分の両端は、外板部41の内辺411よりも外側に配される。つまり、凸部412は、平面視において、外板部41の幅方向の中間部から形成される。このように構成することで、外板部41を湾曲させたとき、内周部からのみ突出する場合に比べて凸部412端部を外側に移動させることができる。なお、外板部41を湾曲させたときに、凸部412を十分に広げることができる場合、凸部412の両端は内辺411と連続して形成してもよい。
凸部412の曲線形状部分の両端には、曲線形状部分の半径よりも小さい半径の小円弧部が連結される。このように構成することで、凸部412の外板部41との接続部分の長さを短くでき、凸部412の変形量を大きくできる。
図1に示すように、内板部42は、短手方向に間隔をあけて配された一対の外板部41の間に配される。一対の外板部41は、内板部42の短手方向の両端とそれぞれ隣接する。すなわち、内板部42の短手方向の両端は、外板部41と嵌る。
そして、内板部42の長手方向の両端、すなわち、一対の外板部41が対向する方向と交差(直交)する方向の両端には、内側に凹んだ形状の一対の切り込み部421を有する。一対の切り込み部421は、内板部42の長手方向の中心線を挟んで対称形状である。
平面視において、一対の切り込み部421のそれぞれは、内側に膨らんだ曲線形状である。図1、図3に示すように、一対の切り込み部421の曲線形状は、円弧状である。しかしながらこれに限定されず、例えば、楕円弧状、台形状、三角形状等であってもよい。内板部42の長手方向の端部を内側に向かって曲げたとき、切り込み部421は、曲げた方向と逆方向に突出するとともに、先端が外側に拡がる。
一対の切り込み部421の曲線形状部分の両端には、曲線形状部分の半径よりも小さい半径の小円弧部が連結される。このように構成することで、内板部42の長手方向の端部を曲げたときに、切り込み部421の端部への応力の集中を抑制し、切り込み部421の端部が切り裂かれて、切り込み部421が長くなることを抑制できる。
台紙部40の外板部41と内板部42との間には、厚み方向に貫通する破断線43が配される。台紙部40に対して、破断線43を形成することで、外板部41及び内板部42が形成される。
破断線43は、接続部431を有する。接続部431は、外板部41と内板部42とがつながった部分である、換言すると、接続部431は、破断線43の不連続部分であり、いわゆる、刃留め部である。なお、接続部431として図1には、塗りつぶした点で示しているが、実際には、外板部41と内板部42とが繋がった部分であり、点形状には限定されない。接続部431によって、外板部41と内板部42とは、接続される。そして、台紙部40において、接続部431を切断することで、破断線43に沿って外板部41と内板部42とが分離される。
接続部431は、破断線43で内板部42を外板部41から分離するときに、刃物等の道具を用いずに、簡単に切断できる大きさである。蓋材20において、接続部431は、内板部42の各隅部に設けられている。しかしながら、これに限定されず、外板部41と内板部42とを連結可能な構成であれば、4個に限定されない。外板部41で内板部42を安定して支持するために、接続部431は、一方の外板部41と内板部42との間に、少なくとも2個以上備えられることが好ましく、凸部412の邪魔になりにくい位置に設けられることが好ましい。
図1、図3等に示すように、内板部42は、窓部424と、扉部425とを有する。窓部424は、平面視において、内板部42の中央に、内板部42の厚み方向に貫通する貫通孔である。窓部425は、平面視において角部が曲線状の略正方形状である。しかしながら、これに限定されず、長方形状であってもよし、三角形状、六角形状等の多角形状であってもよいし、円形状、楕円形状等であってもよい。
扉部425は、平面視において窓部424と略同じ形状の略正方形状である。扉部425は、窓部424の内部に収容可能である。内板部42において、窓部424と、扉部425との間には、厚み方向に貫通する破断線44が配される。台紙部40に対して、破断線44を形成することで、窓部424及び扉部425が形成される。破断線44は、破断線43と同様の構成を有する。そのため、破断線44の詳細については省略する。なお、破断線44は、破断線43の接続部431と同様の構成の接続部441を有する。接続部441は、窓部424と扉部425との角部同士を接続する。
図2、図3に示すように、第1樹脂シート30は、台紙部40の上部に配される。第1樹脂シート30として、例えば、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム等のフィルム又はこれらの積層体を挙げることができる。平面視において、第1樹脂シート30の外側形状は、台紙部40の外側形状と同じ形状、すなわち、略長方形状である。
外板部41は、上面の凸部412よりも外側の部分に固定部414を有する。固定部414は、第1樹脂シート30の下面に固定される。固定部414と第1樹脂シート30との固定は、例えば、接着剤による接着を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、ヒートシール等第1樹脂シート30に外板部41をしっかり固定できる固定方法を広く採用することができる。蓋材20は、以上示した構成を有する。
図2、図3に示すように、容器100は、容器本体10の上端部を覆うとともにフランジ部13にシールされて、容器本体10の収容空間10Sを封止する第2樹脂シート50を有する。第2樹脂シート50として、例えば、PE樹脂及びPE樹脂フィルム、PET樹脂フィルム又はこれらの積層体等、シール性、耐水性、ガスバリア性等の密閉に必要な機能を有する樹脂フィルム又はその積層体を広く採用することができる。第2樹脂シート50のフランジ部13へのシールは、例えば、ヒートシールにて行われるが、ヒートシール以外のシール方法を採用してもよい。
図2~図4に示すように、容器100では、容器本体10の収容空間10Sに内容物Sが収容されている状態で、第2樹脂シート50をヒートシールして封止している。そして、蓋材20の扉部425の下面は、固定部426を介して第2樹脂シート50に固定される。扉部425が第2樹脂シート50に固定されることで、蓋部20が第2樹脂シート50に固定される。これにより、蓋部20は、容器本体10に取り付けられる。なお、固定部426における扉部425と第2樹脂シート50との固定は、接着剤にて行ってもよいし、ホットメルト、ヒートシールで行ってもよい。
扉部425と第2樹脂シート50とを固定するとき、予め第2樹脂シート50に固定部426を形成する部材(例えば、接着剤、ホットメルト等)を配置し、扉部425の下面が固定部426と接触するように蓋部20を配置して固定してもよい(図3参照)。また、逆に、扉部425の下面に固定部426を形成する部材を配置し、蓋部20を第2樹脂シート50の上面に取り付けてもよい。
蓋材20が第2樹脂シート50に固定されているとき、外板部41の凸部412がフランジ部13の下面に係止されてもよい。内板部42の切り込み部421が、フランジ部13の下面に係止されてもよい。本実施形態の容器100では、外板部41の凸部412がフランジ部13の下面に係止される。
次に、容器100の開封及び再封の動作について図面を参照して説明する。図5は、蓋材20を取り外した容器100の拡大断面図である。図6は、第2樹脂シート50を開封しているときの容器100の拡大断面図である。図7は、外板部41及び第1樹脂シート30を取り付けるときの蓋材20の拡大断面図である。図8は、外板部41及び第1樹脂シート30を取り付けた容器100の拡大断面図である。図9は、内板部42を第1樹脂シート30の上から取り付けるときの容器100の拡大断面図である。図10は、内板部42を第1樹脂シート30の上から取り付けた容器100の拡大断面図である。
また、以下の説明において、一度、第2樹脂シート50をフランジ部13から剥離して開封された容器本体10の開口14を再度塞ぐように蓋材20を取り付けることを再封と称する。
図4に示すように、容器100では、第2樹脂シート50が容器本体10のフランジ部13の上面にシールされることで、容器本体10の開口14が封止されている。このように、第2樹脂シート50をフランジ部13にシールすることで、蓋材20が容器本体10の開口14を塞ぎ、収容空間10Sを封止する。
これにより、外部の水分、塵、埃等の異物の収容空間10Sへの侵入が抑制され、封止時の衛生状態を保つことが可能である。また、収容空間10S内の空気、水蒸気等のガスが外部に流出することを抑制できる。これにより、内容物Sの乾燥を抑制できるとともに、においが外部に漏れる又はにおいが内容物Sに移ることを抑制できる。
容器100において、扉部425が第2樹脂シート50に固定されることで、蓋材20は、第2樹脂シート50に固定されている。つまり、扉部425を第2樹脂シート50に固定することで、蓋材20が、容器本体10に固定されている。このとき、外板部41の凸部412は、フランジ部13に係止されている。
図5に示すように、蓋材20を容器本体10から取り外す。具体的には、破断線44を破断して、扉部425を窓部424から切り離す。また、凸部412をフランジ部13から外す。そして、蓋材20を持ち上げることで、扉部425が第2樹脂シート50に残り、窓部424が形成された内板部42を有する蓋材20が、容器本体10から取り外される(図5参照)。
図6に示すように、容器本体10から第2樹脂シート50を分離する。なお、本実施形態の容器100では、第2樹脂シート50の角部の一つには、他の角部よりも半径が小さい曲線状の部分が、把持部51として形成されている(図1、図3参照)。把持部51をつまんで上方に持ち上げることで、第2樹脂シート50を、容器本体10のフランジ部13から分離(剥離)し、容器本体10を開封する。
容器本体10を開封することで、容器本体10の収容空間10Sの内部に収容された内容物Sを開口14から外部に取り出すことができる。第2樹脂シート50は、容器本体10のフランジ部13から完全に取り外す。なお、第2樹脂シート50を容易に剥離可能な場合、把持部51を省略してもよい。第2樹脂シート50は、第2樹脂シート50をフランジ部13から剥離した後、不要である。
内容物Sにもよるが、取り出した残りを、収容空間10Sに収容した状態で保存する場合がある。このような場合、蓋材20で容器本体10を再封して、開口14を塞ぐ。
次に、蓋材20による容器本体10の再封について図面を参照して説明する。まず、蓋材20を第1樹脂シート30及び第1樹脂シート30に固定された一対の外板部41と、内板部42と、に分離する。詳しく説明すると、接続部431を切断し、破断線43に沿って、外板部41と、内板部42と、を分離する。
図7に示すように、第1樹脂シート30の長辺部を外側が上になるように曲げる。凸部412は、第1樹脂シート30に未接着であるため、凸部412は、第1樹脂シート30から離れるとともに、下方に移動する。
凸部412の内側の端部がフランジ部13よりも外側に位置する(図7参照)。このように外側を曲げた第1樹脂シート30を容器本体10の上部から被せる。このようにすることで、凸部412をフランジ部13の外側から下方に移動させることができる。この状態で、第1樹脂シート30をフランジ部13の上面に接触させた状態で、曲げた第1樹脂シート30を元に戻すことで、凸部412の端部がフランジ部13の下面に係止される(図8参照)。
これにより、第1樹脂シート30で容器本体10の開口14が塞がれる。そして、第1樹脂シート30の上から内板部42を取り付ける。具体的には、内板部42の長手方向の端部を上方に曲げる(図9参照)。このとき、内板部42の切り込み部421は、曲げられず、下方に移動する。
切り込み部421の内側の端部がフランジ部13よりも外側に位置する(図9参照)。外側を曲げた内板部42を第1樹脂シート30の上から被せる。これにより、第1樹脂シート30の長手方向の端部は、フランジ部13の端部から下方に折り曲げられる(図9参照)。そして、内板部42を第1樹脂シート30の上面に接触した状態で、曲げられた内板部42を元に戻す。これにより、切り込み部421は、フランジ部13の外側から下方に回った第1樹脂シート30ごと、フランジ部13に係止される(図10参照)。
このようにすることで、一旦、開封された容器本体10を蓋材20で再封することができる。再封時において、一対の凸部412はフランジ部13の長辺に係止され、一対の切り込み部421は第1樹脂シート30とともにフランジ部13の短辺に係止される。このように、内板部42を第1樹脂シート30の上からフランジ部13に取り付けられることで、一対の外板部41は、第1樹脂シート30にて引っ張られて中央に押される。これにより、一対の外板部41の間に配された内板部42が、一対の外板部41に押圧される。これにより、再封時の蓋材20のずれが抑制され、蓋材20の脱離が抑制される。
また、蓋材20は、第1樹脂シート30がフランジ部13と接触した状態で再封される。そのため、水(液体)、塵、埃等の異物が容器本体10の収容空間10S内に侵入することを抑制できる。これにより、開封後であっても、内容物Sを、異物の混入を抑制しつつ保管することが可能である。
また、蓋材20によって容器本体10を再封した後、蓋材20は、取り付けと逆の手順で容器本体10から取り外す、すなわち、再度開封することができる。つまり、容器100は蓋材20を用いることで、複数回、開封及び再封が可能となる。
また、蓋材20が再封可能であることで、別途、樹脂製の外蓋を有する構成に対して樹脂の廃棄量を減らし、環境負荷を減らすことができる。
なお、本発明は上述した構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる構成にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる構成についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によると、食品等を内容物として収容するとともに、複数回開閉可能な蓋を備えた容器として利用可能である。
100 容器
10 容器本体
10S 収容空間
11 底部
12 側壁部
13 フランジ部
14 開口
20 蓋材
30 第1樹脂シート
40 台紙部
401 長辺部
402 短辺部
41 外板部
411 内辺
412 凸部
414 固定部
42 内板部
421 切り込み部
43 破断線
431 接続部
50 第2樹脂シート
51 把持部
S 内容物

Claims (7)

  1. 有底筒状の容器本体に被嵌される蓋材であって、
    第1樹脂シートと、
    一部が前記第1樹脂シートに固定される紙製の台紙部と、を有し、
    前記台紙部は、
    前記第1樹脂シートに間隔をあけて固定される一対の外板部と、
    一対の前記外板部の間に配されて前記第1樹脂シート及び前記外板部の少なくとも一方に分離可能に保持される内板部と、を有し、
    一対の前記外板部のそれぞれは、互いに対向する方向に突出した凸部を有し、
    前記内板部は、
    内側に厚み方向に貫通する窓部と、
    前記窓部に配されて前記窓部に保持される扉部と、
    一対の前記外板部の対向する方向と交差する方向の両端に、それぞれ、内側に凹んだ形状の切り込み部と、を有し、
    前記凸部は、前記第1樹脂シートに対し分離可能である蓋材。
  2. 前記外板部と前記内板部との間には、前記台紙部を貫通するとともに一部に未貫通で前記外板部と前記内板部とを接続する接続部を有する破断線が配され、
    前記破断線の破断によって前記内板部と前記外板部とが分離可能である請求項1に記載の容器。
  3. 前記破断線及び前記接続部は、前記窓部と前記扉部との間にも形成される請求項2に記載の容器。
  4. 前記内板部は、前記第1樹脂シートとの間に配された剥離剤層にて保持される請求項1から請求項3のいずれかに記載の蓋材。
  5. 前記凸部は、前記第1樹脂シートに対し未接着である請求項1から請求項4のいずれかに記載の蓋材。
  6. 前記凸部は、前記第1樹脂シートとの間に配された剥離剤層にて保持される請求項1から請求項4のいずれかに記載の蓋材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の蓋材と、
    前記蓋材が被嵌される有底筒状の容器本体と、
    前記容器本体の上部の開口から外側に拡がるフランジ部にシールされる第2樹脂シートと、を有し、
    前記扉部の前記第1樹脂フィルムと反対側の面が前記第2樹脂シートに保持され、
    各前記凸部の一部及び前記切り込み部の一部が、同時に前記フランジ部と上下に重なることを特徴とする容器。
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