JP2022116974A - 蓋材及び容器 - Google Patents

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Masako Tsuchida
康司 大塚
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【課題】部品点数を減らすとともに、環境負荷を低減できる蓋材及びそれを用いた容器を提供する。【解決手段】容器本体の上端から外側に拡がるフランジ部をシールする蓋材であって、少なくとも紙基材層と、粘着剤層と、前記フランジ部に接着されるシーラント層とが順次積層されており、前記フランジ部と上下に重なるとともに、前記フランジ部の幅方向に並ぶ一対の開封線を有する。そして、前記一対の開封線が、前記シーラント層の前記フランジ部との接着面から少なくとも前記粘着剤層に到達するハーフカット線である蓋材。【選択図】図3

Description

本発明は、蓋材及び容器本体に蓋材を被嵌した容器に関する。
ヨーグルト等の従来の容器は特許文献1に開示される。この容器は容器本体、内蓋及び外蓋を備える。容器本体は紙の内面側にポリエチレンを配した用紙により、口部の周囲にフランジを設けた有底筒状に形成される。内蓋は紙の内面側にポリエチレンを配した積層紙により形成され、フランジに熱接着される。外蓋は樹脂成形品により形成され、容器本体のフランジに嵌合する。
外蓋を取り外して内蓋をフランジから剥離することにより、内容物を取り出すことができる。また、外蓋を閉じて内容物の残った容器を保管することができる。
実全昭57-140384号(第3頁-第10頁、第9図)
しかしながら、上記従来の容器によると、外蓋が樹脂成形品により形成されるため、環境負荷が大きくなる問題があった。また、外蓋を用いることで、部品点数が多くなる。
本発明は、部品点数を減らすとともに、環境負荷を低減できる蓋材及びそれを用いた容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、容器本体の上端から外側に拡がるフランジ部をシールする蓋材であって、少なくとも紙基材層と、粘着剤層と、前記フランジ部に接着されるシーラント層とが順次積層されており、前記フランジ部と上下に重なるとともに、前記フランジ部の幅方向に並ぶ一対の開封線を有する。前記一対の開封線が、前記シーラント層の前記フランジ部との接着面から少なくとも前記粘着剤層に到達するハーフカット線である。
この構成によると、初期の封止を行う蓋(従来の内蓋)と、再封止(リシール)を行う蓋(従来の外蓋)とを、1つの蓋材で共用できる。そのため、部品点数を抑えることができるとともに、樹脂成型品である外蓋を省くことで、環境負荷を低減可能である。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記一対の開封線が、前記フランジ部の全周に沿って環状に延びることを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記一対の開封線が、前記フランジ部に沿って環状に延び、一部に不連続部を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記フランジ部よりも外側に配置される開封タブ部をさらに有し、前記不連続部は、少なくとも前記開封タブ部と対向する位置に配置されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記一対の開封線の少なくとも外側の開封線は、前記粘着剤層を上下方向に貫通することを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記粘着剤層と前記シーラント層の間に、ガスバリア層を含む中間層を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記蓋材は前記フランジ部と対向するフランジシール部を有し、前記フランジシール部は、幅方向の内側及び外側の少なくとも一方に前記フランジ部と接着されない未シール領域を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の蓋材において、前記蓋材は前記フランジ部と対向するフランジシール部を有し、前記フランジシール部は、前記フランジ部の全面にシールされる。
本発明によると、部品点数を減らすとともに、環境負荷を低減できる蓋材及びそれを用いた容器を提供することができる。
本発明にかかる蓋材を有する容器100の一例の蓋材を開いた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる容器の平面図である。 図2に示す容器のIII-III線で切断した断面図である。 容器の蓋材を開いた状態の断面図である。 第1変形例の容器の拡大断面図である。 第2変形例の容器の平面図である。 第3変形例の容器の平面図である。 第4変形例の容器の平面図である。 第5変形例の容器の平面図である。
本発明の一実施形態の容器について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる蓋材を有する容器100の一例の蓋材20を開いた状態を示す斜視図である。図2は、本発明にかかる容器100の平面図である。図3は、図2に示す容器100のIII-III線で切断した断面図である。図4は、容器100の蓋材20を開いた状態の断面図である。なお、図2において、内側開封線261及び外側開封線262を二点鎖線で示している。また、本明細書において、重力方向を下方とし、その反対方向を上方として説明する。
<容器100>
図1に示すように、容器100は、容器本体10と、蓋材20とを有する。容器100の内部には、内容物(不図示)が収容される。ここでは、内容物として食品(例えば、ヨーグルト、ゼリー、ジャム等のゲル状)を想定しているが、これに限定されない。例えば、塩、砂糖、スパイス等の粉体状、加工肉等の個体状の食品を内容物としてもよい。また、グリース等の潤滑剤、整髪料、芳香剤、ウェットシート等、食品以外の内容物を収容してもよい。
<容器本体10>
容器本体10は、内部の収容空間10Sに内容物を収容可能な有底筒形状である。本実施形態の容器100では、容器本体10として、例えば、紙を基材とし、内部に耐水性、ガスバリア性等を有するコーティング層を有する構成を挙げることができる。耐水性を有するコーティング層には、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等による樹脂層を挙げることができる。また、ガスバリア性を有するコーティング層には、アルミ層を挙げることができる。すなわち、内部に形成される層は、収納される物品と反応しない材料で形成される。
なお、容器本体10は、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等の熱可塑性樹脂で形成されてもよい。また、容器本体10は、これらの樹脂に限定されず、成形が容易な樹脂を広く採用することができる。また、容器100を、食品の収容に用いる場合、少なくとも容器本体10の内面には、人体に対して毒性が無い又は毒性が略無い材料が採用される。
図1等に示すように、容器本体10は、底部11と、側壁部12と、フランジ部13と、を有する。側壁部12は、上下に延びる筒状である。側壁部12の下部は、底部11によって塞がれる。すなわち、容器本体10は、有底筒状である。そして、側壁部12の上端部には、収容空間10Sの内部に収容された内容物を出し入れするための開口14が形成される。開口14は、底部11と上下に対向している。図2に示すように、開口14は底部11よりも大きいがこれに限定されない。また、底部11と開口14とは、一方向に長い形状を有するがこれに限定されず、円形等であってもよい。
側壁部12は、1枚の板状の部材を環状に曲げて両端を接着することで形成される。側壁部12は、上下に延びており、下端部よりも上方にずれた位置に、底部11が固定される。このように構成することで、底部11の剛性を高めることができる。なお、容器本体10が樹脂の一体成型体の場合、底部11は側壁部12の下端部と連結してもよい。フランジ部13は、側壁部12の上端から外側に拡がる。すなわち、フランジ部13は、開口14の外側に配置される。
容器本体10において、底部11の外側形状、側壁部12の外側形状及び内側形状(開口14の外側形状)、フランジ部13の外側形状は、いずれも、平面視において曲線状の角部とそれに隣接する2つの直線部分とを有する略矩形(ここでは、略長方形を想定しているが、略楕円形状等であってもよい。)であり、互いに略相似形状になっている。しかしながら、これに限定されず、円形、略正多角形状であってもよい。
<蓋材20>
蓋材20は、容器本体10のフランジ部13に熱接着にて、シールされる。蓋材20をフランジ部13に熱接着することで、開口14が塞がれる。図1、図2に示すように、略矩形の蓋材20の1つの角部には、角部から外側に突出した開封タブ部201が設けられる。使用者が開封タブ部201をつまんで持ち上げることで蓋材20を開封することができる。なお、開封タブ部201は、角部に限定されず、四辺のいずれかの中間部分に形成されてもよい。また、例えば、蓋材20の外周部がフランジ部13よりも外側にあり、把持可能な場合等、蓋材20を容易に開封できる構成の場合、開封タブ部201を省略してもよい。
図3、図4に示すように、蓋材20は、基材層21と、基材層21の裏側(図3において下側)に設けられた粘着剤層22と、粘着剤層22の裏側(基材層21の反対側)に設けられたシーラント層23とを有する。
<基材層21>
図3に示すように、基材層21は、紙基材層211と、印刷層212と、接着剤層213と、オーバーコート層214と、を有する。紙基材層211は、紙から成る。紙基材層211としては、例えば、上質紙、クラフト紙、模造紙及びコート紙等が用いられる。紙基材層211の坪量は、例えば、30g/m2~150g/m2を挙げることができる。
印刷層212は、紙基材層211の表側、すなわち、シーラント層23と反対側に形成される。印刷層212は、容器に収容される物品の名称、情報及び装飾図柄等を形成した層である。印刷層212の形成には、例えば、従来公知の印刷インクを用いた、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等が採用される。
オーバーコート層214は、印刷層212の表側に接着剤層213を介して接着される。オーバーコート層214は、印刷層212を保護する。オーバーコート層214は、例えば、PETを挙げることができるが、これに限定されない。オーバーコート層214の厚みは適宜変更可能である。印刷層212の保護が不要な場合、オーバーコート層214は省略してもよく、このとき、接着剤層213も省略される。また、印刷が不要な場合、印刷層212を省略してもよい。
<粘着剤層22>
粘着剤層22は、粘着剤で形成される層である。蓋材20は、容器本体10のフランジ部13にヒートシールにて接着される。粘着剤層22は、ヒートシールが行なわれた後も硬化せずに基材層21又はシーラント層23に貼着される材料で形成される。そして、粘着剤層22は、容器100を密封する。さらに、蓋材20にフランジ部13から離れる方向に一定以上の力が付与されたとき、粘着剤層22は基材層21又はシーラント層23から剥離される。本実施形態では、シーラント層23側に粘着剤層22が残る構成としているが、基材層21側に残る場合もある。さらには、粘着剤が、基材層21側及びシーラント層23側の両方に残る場合もある。粘着剤層22として、例えば、アクリル系樹脂、コーと厚み1μm~10μm等を挙げることができるが、これに限定されない。
粘着剤層22の形成方法として、例えば、押し出しラミネート法におけるアンカーコート塗布工程(以下、AC法と称する)、ドライラミネート法(以下、DL法と称する)を挙げることができるが、これに限定されない。粘着剤層22を確実に形成可能な成型方法を広く採用できる。本実施形態では、押し出しラミネート法を採用する場合と、ドライラミネート法を採用する場合について説明する。熱接着剤層22としては、例えば、アクリル系粘着剤(オリバインPBW:東洋インキ株式会社製)等を挙げることができる。
<シーラント層23>
シーラント層23は、容器本体10のフランジ部13に熱接着される、熱接着性樹脂で形成される。シーラント層23の具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、無延伸ポリプロピレン樹脂、オレフィン系のブレンド樹脂等を挙げることができる。シーラント層は、フィルムを貼り合わせて形成されてもよい。
<中間層24>
図3、図4に示すように、本実施形態の蓋材20において、粘着剤層22とシーラント層23との間には、中間層24が設けられる。中間層24は、中間樹脂層241と、ガスバリア層242とを有する。中間樹脂層241は、AC法により粘着剤層22を形成したときに用いられる。中間樹脂層241として、例えば、ポリエチレン(PE)樹脂層を挙げることができる。中間樹脂層241は、ポリエチレン樹脂以外の樹脂が用いられてもよい。中間樹脂層241は、ガスバリア層242の保持に用いられる。
ガスバリア層242は、水蒸気や酸素等のガスに対してバリア性を有する。ガスバリア層242としては、例えば、アルミニウム箔を用いることができる。なお、ガスバリア層242はアルミニウム箔に限定されず、アルミニウム蒸着フィルム、透明蒸着フィルム、EVOH等、水蒸気、酸素等の侵入を抑制できる材料を広く採用することができる。
なお、図3に示すように、中間層24は、中間樹脂層241でガスバリア層242を挟んで形成されているが、これに限定されない。例えば、粘着剤層22をDL法で形成した場合、粘着剤層22側の中間樹脂層241を省略してもよい。また、粘着剤層22をDL法で形成した場合、ガスバリア層242とシーラント層23との間の中間樹脂層241を接着剤で置き換えてもよい。
したがって、ガスバリア層を有する蓋材20の積層構造としては、例えば、以下の構成を挙げることができる。
(1)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み約12μm)/接着剤層/印刷層/紙基材層(坪量79.1g/m2)/粘着剤層(AC法)/中間樹脂(ポリエチレン樹脂)層(厚み15μm)/ガスバリア(アルミ)層(厚み15μm)/シーラント層(イージ―ピール樹脂、厚み30μm)
(2)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み12μm)/接着剤層/印刷層/紙基材層(坪量79.1g/m2)/粘着剤層(AC法)/中間樹脂(ポリエチレン樹脂)層(厚み15μm)/ガスバリア(アルミ)層(厚み15μm)/接着剤層(AC法)/中間樹脂(ポリエチレン樹脂)層(厚み15μm)/シーラント層(イージ―ピール樹脂、30μm)
(3)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み12μm)/接着剤層/印刷層/紙基材層(坪量79.1g/m2)/粘着剤層(DL法)/ガスバリア(アルミ)層(厚み15μm)/接着剤/シーラント層(イージ―ピール樹脂、30μm)
(4)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み12μ)/印刷/接着剤層/紙基材層(79.1g/m2)/接着剤層/PETフィルム層(厚み12μ)/粘着剤層(DL法)/ガスバリア(アルミ)層(厚み7μ)/接着剤層/シーラント層(ポリエチレンフィルム、30μ)
また、ガスバリア層を有しない蓋材20の積層構造としては、例えば、以下の構成を挙げることができる。
(5)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み12μm)/印刷層/接着剤層/紙基材層(坪量79.1g/m2)/粘着剤層(AC法)/中間樹脂(ポリエチレン樹脂)層(厚み15μm)/シーラント層(ポリエチレンフィルム、30μm)
(6)オーバーコート(PETフィルム)層(厚み12μm)/印刷層/接着剤層/紙基材層(坪量79.1g/m2)/粘着剤層(DL法)/シーラント層(ポリエチレンフィルム、30μm)
(7)オーバーコート層(PETフィルム層)(厚み12μ)/印刷/紙基材層(坪量79.1g/m2)/接着剤層/PET フィルム層(厚み12μ)/粘着剤層(AC法)/中間樹脂層(ポリエチレン樹脂)/シーラント層(ポリエチレンフィルム30μ)
<フランジシール部25、開封部26>
蓋材20は外縁部にフランジシール部25を有する。フランジシール部25は、環状である。フランジシール部25は、フランジ部13に熱接着される。フランジ部13とシーラント層23との熱接着による接着力は、粘着剤層22の粘着力よりも強い。
図3、図4に示すように、開封部26は、フランジシール部25に形成され、フランジ部13に沿って延びる。図2に示すように、開封部26は、フランジ部13の一方の短辺131と、短辺131の両端と連結される長辺132に形成される。つまり、開封部26の両端は、対向して配置される長辺に配置される。
図3、図4に示すように、開封部26は、フランジ部13の幅方向に並んで配置された内側開封線261及び外側開封線262を有する。内側開封線261と外側開封線262とは、一対の開封線である。内側開封線261及び外側開封線262は、蓋材20のシーラント層23のフランジ部13との接着面から紙基材層211に到達するハーフカット線である。すなわち、内側開封線261及び外側開封線262は、粘着剤層22を貫通している。
このとき、内側開封線261及び外側開封線262は、紙基材層211を貫通しないように形成される。内側開封線261及び外側開封線262を形成することで、開封部26が形成される。なお、内側開封線261及び外側開封線262は粘着剤層22に到達していればよく、紙基材層211に到達していなくてもよい。また、内側開封線261及び外側開封線262の少なくとも一方が、紙基材層211に到達していてもよい。
内側開封線261及び外側開封線262は、フランジシール部25に沿って延び、一部に不連続部(ここでは、開封タブ部201と対向する角部の近傍、この角部と隣接する短辺131及びこの短辺131と隣り合う角部の近傍)を有する環状である。なお、内側開封線261及び外側開封線262は、長辺の略中央辺りまで延びる構成であってもよい。つまり、内側開封線261及び外側開封線262は、一方の短辺から両長辺の一部に連続して延びる。
<容器100の内容物の収容について>
容器100は、容器本体10の収容空間10Sに内容物を収容し、蓋材20のフランジシール部25のシーラント層23を容器本体10のフランジ部13に接触させる。そして、フランジ部13及び蓋材20を加圧した状態で、所定温度(例えば、130℃~200℃程度)で加熱する。これにより、フランジシール部25のシーラント層23が、フランジ部13の上面に熱接着(ヒートシール)される。蓋材20がフランジ部13に熱接着されることで、内容物は収容空間10Sに収容されて密封包装される。
次に、容器100の開封について説明する。まず、蓋材20の開封タブ部201をつまみ、上方に持ち上げる。これにより、開封タブ部201の近傍において、フランジ部13とシーラント層23とを分離する力(分離力)が作用する。分離力が熱接着による接着力よりも大きくなると、シーラント層23がフランジ部13から離れる、すなわち、蓋材20が容器本体10から剥離される。
蓋材20の剥離は、フランジシール部25の外側で発生し、内側に進む。そして、剥離は、外側開封線262に到達する。フランジ部13とシーラント層23との熱接着による接着力は、粘着剤層22の粘着力よりも強い。そのため、シーラント層23とフランジ部13とを剥離していた分離力は、開封部26の粘着剤層22に作用する。つまり、開封部26に形成された粘着剤層22が紙基材層211又はシーラント層23の一方に付着し、開封部26は、粘着剤層22で分離される。
粘着剤層22の分離は、外側から始まり内側に進む。粘着剤層22の分離が、内側開封線261に到達することで、粘着剤層22の分離は停止する。その後、フランジシール部25の開封部26よりも内側の部分において、フランジ部13とシーラント層23とが剥離する。なお、フランジ部13とシーラント層23との剥離が始まるまでに、開封部26の内側の粘着剤層22が分離される場合があるが、一度に分離される粘着剤層22の量が多くなると粘着剤層22を分離するために必要な力よりもフランジ部13とシーラント層23とを剥離するために必要な力が小さくなり、フランジ部13とシーラント層23とが剥離される。これにより、容器100が開封される。
つまり、容器100を開封するとき、フランジ部13には、開封部26のシーラント層23が残って開封凸部263が形成される。また、蓋材20のフランジシール部25には、開封凸部263が挿入可能な開封凹部264が形成される。そして、蓋材20をめくり上げることで、開封凸部263及び開封凹部264を形成しつつ、フランジ部13に沿って開封される。
そして、蓋材20の一部(例えば、開封部26が形成されていない短辺及びその両角部)を残して、蓋材20をフランジ部13から剥離する。これにより、容器100を開封して、容器本体10の収容空間10Sの内部に収容している内容物を取り出すことができる。内容物を取り出した後、蓋材20を元の位置に戻す。このとき、開封凸部263は、開封凹部264の内部に嵌入される。これにより、蓋材20の開封されている部分のフランジシール部25をフランジ部13に正確に位置決めでき、隙間を抑制できる。
開封凸部263の上端面及び開封凹部264の底面の少なくとも一方には、粘着剤層22を構成する粘着剤が残留している。粘着剤は、蓋材20で所定回数リシールしたとしても、粘着可能な材料で形成されている。そのため、開封凸部263を開封凹部264に挿入することで、開封凸部263と開封凹部264とは、粘着剤によって固定される。これにより、一旦開封した蓋材20を用いて、容器本体10の開口14を塞ぐことができる。なお、一旦開封した蓋材20で開口14を塞ぐことをリシールと称する。
蓋材20が容器本体10のフランジ部13に粘着剤で固定されるため、開封時に蓋材20が反ったり、折り曲げられたりした場合でも、開口14を確実に塞ぐことができる。なお、粘着剤の材質によって、蓋材20でリシールしたとき、容器本体10の内部の気密性、水密性を確保することが可能である。
ここで、気密性とは、例えば、空気の流動を抑制する程度のものを挙げることができるが、これに限定されない。また、水密性とは、内容物から発生した水蒸気が外部に漏れない程度のものを挙げることができるが、これに限定されない。このような構成とすることで、内容物を収容し、蓋材20でリシールした容器100で内容物を保管した場合でも、内容物の酸化、乾燥等を抑制できる。また、外部の埃、塵等の異物の収容空間10S内への侵入を抑制できるため、衛生的に残りの内容物を保管できる。
本実施形態にかかる容器100の場合、1つの蓋材で容器の初期の封止と開封後のリシールとを両方行うことができる。そのため、従来の開口を封止するための蓋材(内蓋)及びリシールのための蓋材(外蓋)を備える構成の容器に比べて構成部材を減らすことができる。また、従来のリシールのための蓋材は、一般的に、樹脂で形成されているため、リシールのための蓋材を省略することで、環境に対する負荷を低減することも可能である。
なお、本実施形態にかかる容器100では、フランジシール部25の開封部26よりも内側に、フランジ部13と熱接着されている部分を有している。そのため、蓋材20の開封部26の内側開封線261よりも内側の部分において、シーラント層23には、ハーフカット線等が形成されておらず一体である。容器本体10は、シーラント層23の内側開封線261よりも内側の部分で、密閉されるため、容器本体10の収容空間10Sの密閉度が高い。
このことから、収容空間10S内のガス、例えば、水蒸気が内側開封線261を通ってシーラント層23よりも表側の層に侵入することを抑制できる。同様に、外側開封線262よりも外側の部分は一体であり、その部分がフランジ部13と熱接着される部分を有する。これにより、外部からの埃、塵等の異物が外側開封線262を通ってシーラント層23よりも表側の層に侵入することを抑制できる。
<第1変形例>
以下に、本発明にかかる容器の変形例について図面を参照して説明する。図5は、第1変形例の容器100aの拡大断面図である。図5に示す容器100aは、蓋材20aのフランジシール部25aに未シール領域251を有する点が、図3等に示す容器100と異なる。容器100aのこれ以外の点については、容器100と同じ構成を有する。そのため、容器100aの容器100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図5に示すように、蓋材20aのフランジシール部25aは、内側の端部及び外側の端部に、フランジ部13と熱接着されない未シール領域251を有する。このように、未シール領域251を有することで、蓋材20aを開封するときに、シーラント層23とフランジ部13と間の同時に剥離される部分の大きさ(長さ)を短くできる。これにより、小さい力で、開封可能となり、開封が容易になる。また、フランジシール部25aの内側の端部に未シール領域251が形成されていることで、内側開封線261よりも内側で粘着剤層22が分離しにくくなる。このことから、確実に開封することが可能であるとともに、開封が容易である。
<第2変形例>
以下に、本発明にかかる容器の変形例について図面を参照して説明する。図6は、第2変形例の容器100bの平面図である。図6に示す容器100bは、蓋材20bの開封部26bが図2等に示す容器100と異なる。容器100bのこれ以外の点については、容器100と同じ構成を有する。そのため、容器100bの容器100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図6に示すように、蓋材20bの開封部26bは、開封タブ部201と隣り合う長辺132と、その長辺132の両端に配される両短辺131に連続して形成される。このように形成することで、容器100bを、長辺132に沿って開封可能であり、長辺132に沿って配置される長尺の内容物を取り出すことが可能である。
<第3変形例>
以下に、本発明にかかる容器の変形例について図面を参照して説明する。図7は、第3変形例の容器100cの平面図である。図7に示す容器100cは、開封部26cが図2等に示す容器100と異なる。容器100cのこれ以外の点については、容器100と同じ構成を有する。そのため、容器100cの容器100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図7に示すように、開封部26cは、環状に形成されている。つまり、開封部26cには、不連続部を備えない。このように構成することで、蓋材20cを一気に容器本体10から分離することが可能であるとともに、使用者の操作によって、フランジ部13とシーラント層23との接着を残して、蓋材20cを開封することも可能である。このようにすることで、使用者の使用方法に合わせて、蓋材20cの開封状態を調整することができるので、使用者の利便性を高めることができる。なお、蓋材20cを取り払った後に、開封凸部263を開封凹部264に挿入することで、リシールも可能である。
<第4変形例>
以下に、本発明にかかる容器の変形例について図面を参照して説明する。図8は、第4変形例の容器100dの平面図である。図8に示す容器100dは、蓋材20dの開封部26の両端を繋ぐように形成された折り線27を有する点が図2等に示す容器100と異なる。容器100dのこれ以外の点については、容器100と同じ構成を有する。そのため、容器100dの容器100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図8に示すように、蓋材20dには、折り線27が設けられている。折り線27は、蓋材20dの折り曲げを容易にする構成を有する。折り線27を有することで、蓋材20dを開封した後、蓋材20dの開閉が容易になる。また、蓋材20dの開封が折り線27まで進むと、蓋材20dが折れ曲り、使用者の蓋材20dを開く間隔が変化する。これにより、使用者に、蓋材20dの開封が折り線27に到達したことを確実に通知することができる。
なお、本変形例では、折り線27を開封部26dの端部を繋いだ線上に配置しているがこれに限定されない。例えば、図7に示すような、環状の開封部26cと交差するように、折り線27を設けてもよい。また、折り線27は、1つに限定されず、複数個設けられてもよい。例えば、平行に配置された複数の折り線27を設けて置き、段階的に開封された部分の大きさが大きくなるように、蓋材20dの開封を行ってもよい。
<第5変形例>
以下に、本発明にかかる容器の変形例について図面を参照して説明する。図9は、第5変形例の容器100eの平面図である。図9に示す容器100eは、蓋材20eの開封部26eの両端の位置が図2等に示す容器100と異なる。容器100eのこれ以外の点については、容器100と同じ構成を有する。そのため、容器100eの容器100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに同じ部分の詳細な説明は省略する。
図9に示す容器100eの蓋材20eでは、開封部26eの両端が開封タブ部201と対向する位置に設けられている。このようにすることで、蓋材20eをより大きく開封することができる。これにより、内容物の取り出し時に、蓋材20eが邪魔になりにくい。また、蓋材20eを確実に容器本体10に残すことができるため、容器100eを容易かつ確実にリシール可能である。
なお、本発明は上述した構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる構成にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる構成についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によると、食品等を内容物として収容するとともに、複数回開閉可能な蓋を備えた容器として利用可能である。
100 容器
10 容器本体
10S 収容空間
11 底部
12 側壁部
13 フランジ部
131 短辺
132 長辺
14 開口
20 蓋材
201 開封タブ部
21 基材層
211 紙基材層
212 印刷層
213 接着剤層
214 オーバーコート層
22 粘着剤層
23 シーラント層
24 中間層
241 中間樹脂層
242 ガスバリア層
25 フランジシール部
26 開封部
261 内側開封線
262 外側開封線
263 開封凸部
264 開封凹部
100a 容器
20a 蓋材
25a フランジシール部
251 未シール領域
100b 容器
20b 蓋材
26b 開封部
100c 容器
20c 蓋材
26c 開封部
100d 容器
20d 蓋材
26d 開封部
27 折り線
100e 容器
20e 蓋材
26e 開封部

Claims (9)

  1. 容器本体の上端から外側に拡がるフランジ部をシールする蓋材であって、
    少なくとも紙基材層と、粘着剤層と、前記フランジ部に接着されるシーラント層とが順次積層されており、
    前記フランジ部と上下に重なるとともに、前記フランジ部の幅方向に並ぶ一対の開封線を有し、
    前記一対の開封線が、前記シーラント層の前記フランジ部との接着面から少なくとも前記粘着剤層に到達するハーフカット線である蓋材。
  2. 前記一対の開封線が、前記フランジ部の全周に沿って環状に延びる請求項1に記載の蓋材。
  3. 前記一対の開封線が、前記フランジ部に沿って環状に延び、一部に不連続部を有する請求項1に記載の蓋材。
  4. 前記フランジ部よりも外側に配置される開封タブ部をさらに有し、
    前記不連続部は、少なくとも前記開封タブ部と対向する位置に配置される請求項3に記載の蓋材。
  5. 前記一対の開封線の少なくとも外側の開封線が、前記粘着剤層を上下方向に貫通する請求項1から請求項4のいずれかに記載の蓋材。
  6. 前記粘着剤層と前記シーラント層の間に、ガスバリア層を含む中間層を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の蓋材。
  7. 前記蓋材は前記フランジ部と対向するフランジシール部を有し、
    前記フランジシール部は、幅方向の内側及び外側の少なくとも一方に前記フランジ部と接着されない未シール領域を有する請求項1から請求項6のいずれかに記載の蓋材。
  8. 前記蓋材は前記フランジ部と対向するフランジシール部を有し、
    前記フランジシール部は、前記フランジ部の全面にシールされる請求項1から請求項6のいずれかに記載の蓋材。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の蓋材で前記容器本体の前記フランジ部をシールしたことを特徴とする容器。
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