JP2022135276A - 帯電装置および画像形成装置 - Google Patents

帯電装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022135276A
JP2022135276A JP2021034986A JP2021034986A JP2022135276A JP 2022135276 A JP2022135276 A JP 2022135276A JP 2021034986 A JP2021034986 A JP 2021034986A JP 2021034986 A JP2021034986 A JP 2021034986A JP 2022135276 A JP2022135276 A JP 2022135276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
charging device
projections
image forming
photoreceptor drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021034986A
Other languages
English (en)
Inventor
克己 足立
Katsumi Adachi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2021034986A priority Critical patent/JP2022135276A/ja
Publication of JP2022135276A publication Critical patent/JP2022135276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】放電部材と清掃部材とが近接して配置される構成にあっても感光体ドラムの帯電不良の発生を防止する。【解決手段】帯電装置10の放電部材42は、鋸刃状の複数の放電突起422、422eが軸方向(長手方向)Xに沿って配列されている。複数の放電突起422、422eのうち、軸方向Xの端部に設けられて清掃部材45の移動開始側に位置する第1放電突起422eは、放電部材42における現像ローラ領域端R1と感光体ドラムの画像形成領域端R2との間に対応する第1領域Rに配設されている。【選択図】図3

Description

本発明は、帯電装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリおよびこれらの複合機などの画像形成装置においては、像担持体としての感光体ドラムの表面を帯電装置によって帯電させ、感光体ドラムの表面に画像情報に応じた露光を行って静電潜像を形成し、現像装置によってその静電潜像を現像する。帯電装置は、コロナ放電方式の放電部材を備えて、放電部材からグリッド電極に向かって放電するように構成されている。放電部材に形成された鋸刃部(鋸刃電極)には放電生成物や浮遊物等の付着物が生じるが、コロナ放電の放電性能を維持するためにそのような付着物を除去する必要がある。
従来の帯電装置としては、放電部材の鋸刃部を清掃するために、清掃部材(清掃ローラ)を備えたものがある。例えば特許文献1には、放電部材の長手方向に沿って清掃部材が回転移動しながら、鋸刃部に押し付けられることで付着物を除去することが開示されている。また、特許文献2には、像担持体の画像形成領域から非画像形成領域にかけて放電部材の鋸刃部が設けられて、非画像形成領域と対向する領域では鋸刃部の高さを他よりも高くすることで、付着物を補足する集塵用の放電電極とすることが開示されている。
特開2014-182162号公報 特開2008-083264号公報
前記従来の清掃部材は、放電部材の長手方向の一端部から離れた待機位置に配置されている。近年では装置小型化への要望が高まり、放電部材と清掃部材とを近接させて省スペースで配置することが求められるようになっている。ところが、放電部材と清掃部材とを近接させると、清掃部材が放電部材の鋸刃部に干渉したり、鋸刃形状に由来する電界分布の作用でイオン流の拡散阻害を生じたりするおそれがあった。また、清掃部材における待機位置からの位置ずれや、構成部品の寸法バラツキなどによっても、そのような問題を生じるおそれがあった。
清掃部材と放電部材との干渉や、イオン流の拡散阻害が発生すると、感光体ドラムの表面を均一に帯電させることができない。また、このような帯電不良が起こると、現像ローラ端部近傍の感光体ドラム表面に不要なトナーが付着したり、感光体ドラムや帯電部材に汚れが発生したりするといった課題があり、未だ改善の余地があった。
また、前記従来の集塵用の放電電極は、帯電装置に流入する空気に含まれた粉塵を補足できたとしても、この集塵用の放電電極を清掃する必要が発生するので、別途の清掃部材等を設けることが求められて、装置の大型化を招きかねないものであった。
本発明は、前記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、放電部材と清掃部材とが近接して配置される構成にあっても感光体ドラムの帯電不良を生じさせることなく、放電部材の清掃を可能にする帯電装置およびそのような帯電装置を備える画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明では、現像ローラに対向する感光体ドラムに対して近接して設けられ、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置として、前記感光体ドラムの軸方向を長手方向として、鋸刃状の複数の放電突起が前記長手方向に沿って配列された放電部材と、前記複数の放電突起を順に没入および脱離させるように前記放電部材の長手方向に沿って移動可能な清掃部材とを有し、前記複数の放電突起のうち、前記長手方向の端部に設けられて前記清掃部材の移動開始側に位置する第1の放電突起は、前記放電部材における前記現像ローラの端部と前記感光体ドラムの画像形成領域の端部との間に対応する第1領域に配設されることを特徴としている。
また、前記構成の帯電装置において、前記複数の放電突起は共通の電極部上に配列されており、前記電極部は、前記放電部材における前記第1領域を含む長手方向の端部では、前記第1領域外よりも、前記感光体ドラムの表面から離間するように形成されてもよい。
また、本発明では、現像ローラに対向する感光体ドラムに対して近接して設けられ、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置として、前記感光体ドラムの軸方向を長手方向として、鋸刃状の複数の放電突起が前記長手方向に沿って配列された放電部材と、前記複数の放電突起を順に没入および脱離させるように前記放電部材の長手方向に沿って移動可能な清掃部材とを有し、前記複数の放電突起は共通の電極部上に配列され、前記複数の放電突起のうち、前記放電部材の長手方向の端部に設けられて前記清掃部材の移動開始側に位置する第2の放電突起を除いた他の複数の放電突起は、前記電極部上に所定間隔で配列される一方、前記第2の放電突起は隣接する放電突起との間隔が前記所定間隔よりも広く設けられていることを特徴としてもよい。
また、前記構成の帯電装置において、前記放電部材と前記感光体ドラムとの間には、複数の貫通孔を有するグリッド電極が配設され、前記グリッド電極は、前記感光体ドラムの画像形成領域の外側に対応する領域に設けられる各貫通孔の開口面積が、前記画像形成領域に対応する領域に設けられる各貫通孔の開口面積よりも大きく形成された構成とされてもよい。
さらに、前記構成を具備する帯電装置を備えた画像形成装置も、本発明の技術的思想の範疇である。
前記各特定事項を具備することにより、画像形成装置の帯電装置として、装置小型化を図ることが可能になるとともに、感光体ドラムの表面を均一に帯電させることが可能となり、良質な画像形成に寄与することができる。
本発明によれば、帯電装置の放電部材と清掃部材とが近接して配置される構成にあっても、感光体ドラムの帯電不良を防止することができ、良質な画像形成が可能とされる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す概略側面図である。 前記画像形成装置に設けられる帯電装置の断面状態を模式的に示す概略構成図である。 実施形態1に係る帯電装置の端部構成を模式的に示す正面図である。 図3の帯電装置に対向する感光体ドラム表面の帯電電位を示すグラフである。 実施形態2に係る帯電装置の端部構成を模式的に示す正面図である。 図5の帯電装置に対向する感光体ドラム表面の帯電電位を示すグラフである。 実施形態3に係る帯電装置の端部構成を模式的に示す正面図である。 図7の帯電装置に対向する感光体ドラム表面の帯電電位を示すグラフである。 参考例としての帯電装置の端部構成を模式的に示す正面図である。 図9の帯電装置に対向する感光体ドラム表面の帯電電位を示すグラフである。 参考例としての前記帯電装置において清掃部材が位置ずれした場合の端部構成を模式的に示す正面図である。 図11の帯電装置に対向する感光体ドラム表面の帯電電位を示すグラフである。
本発明の実施形態に係る帯電装置およびその帯電装置を備える画像形成装置について、図面を参照しつつ説明する。
(画像形成装置の全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1を示す概略側面図である。
画像形成装置1は、スキャナ機能、複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能等を有する複合機であり、画像読取装置18によって読み取られた原稿の画像を外部に送信し(スキャナ機能に相当する)、また、読み取られた原稿の画像または外部から受信した画像をカラーもしくは単色でシートに画像形成する(複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能に相当する)。
画像形成装置1は、帯電装置10、光走査装置11、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、給紙装置17、画像読取装置18、中間転写ベルト21、定着装置27、シート搬送路31等を備えている。
画像形成装置1では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像、または単色(例えば、ブラック)を用いたモノクロ画像に応じた画像データが扱われる。画像読取装置18は、原稿または原稿搬送部(ADF)から搬送された原稿を読み取って画像データを生成する。画像形成装置1の画像転写部20には、4種類のトナー像を形成するための現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電装置10が4つずつ設けられて、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応するよう、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
ドラムクリーニング装置14は、感光体ドラム13の表面の残留トナーを除去および回収する。帯電装置10は、感光体ドラム13の表面を帯電させる。光走査装置11は、感光体ドラム13の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置12は、感光体ドラム13の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する。このような一連の動作によって、各感光体ドラム13の表面に各色のトナー像が形成される。
感光体ドラム13の上側には、中間転写ベルト21を介して中間転写ローラ16が配置されている。中間転写ベルト21はトナー像が形成される像担持体であり、転写駆動ローラ22および転写従動ローラ23に張架されて矢符Cの方向へ回転(周回移動)する。各感光体ドラム13の表面に形成された各色のトナー像が転写(1次転写)されて重ね合わされることで、中間転写ベルト21の表面にはカラーのトナー像が形成される。
2次転写部25の転写ローラ26は、中間転写ベルト21との間にニップ域(2次転写位置)を形成しており、シート搬送路31を通じて搬送されたシートをニップ域に挟み込んで搬送する。シートは、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト21の表面のトナー像が転写されて定着装置27に搬送される。中間転写ベルト21上に残ったトナー等はベルトクリーニング装置24によって回収される。
定着装置27は、シートを挟んで回転する定着ローラ28および加圧ローラ29を備えている。定着装置27は、定着ローラ28および加圧ローラ29の間にトナー像が転写されたシートを挟み込んで加熱および加圧し、トナー像をシートに定着させる。
給紙装置17は、画像形成に使用するシートを収容しており、光走査装置11の下側に設けられている。シートは、ピックアップローラ33によって給紙装置17から引き出されて、シート搬送路31を通じて搬送され、2次転写部25や定着装置27を経由して、排紙ローラ36を介して排紙トレイ37へと搬送される。シート搬送路31には、シートを一旦停止させて、シートの先端を揃えた後、中間転写ベルト21と転写ローラ26との間のニップ域でのカラーのトナー像の転写タイミングに合わせてシートの搬送を開始するレジストローラ35、シートの搬送を促す複数の搬送ローラ34、および排紙ローラ36等の種々のローラ対が配置されている。
シートの表面だけでなく裏面にも画像形成を行う場合は、シートを排紙ローラ36からシート反転搬送路32へと逆方向に搬送して、シートの表裏を反転させ、シートをレジストローラ35へと再度導き、表面と同様にして裏面に画像形成を行い、シートを排紙トレイ37へと搬送する。
(帯電装置)
図2は、画像形成装置1に設けられる帯電装置10の断面状態を模式的に示す概略構成図であり、図3は、この帯電装置10における放電部材42の端部構成を模式的に示す正面図である。
帯電装置10は、感光体ドラム13の表面を帯電させるための装置であり、感光体ドラム13に近接して設けられている。例示の形態に係る帯電装置10は、シールドケース41、放電部材42およびグリッド電極44などを備えている。
シールドケース41は、放電部材42を収容するケースであり、例えばステンレス鋼等によって中空の直方体状に形成されている。シールドケース41は、その長手方向が感光体ドラム13の回転軸の軸方向Xに対して平行となるように配置され、感光体ドラム13に対向する面に開口が設けられている。
シールドケース41の底面(開口とは反対側の内面)には、放電部材42を保持するための電極支持ホルダ43が設けられている。電極支持ホルダ43は、感光体ドラム13の軸方向Xすなわちシールドケース41の長手方向に沿って延びる合成樹脂製部材であり、逆T字状に設けられた支持部431を有する。
放電部材42は、コロナ放電によって感光体ドラム13の表面を帯電させる長板状の電極であり、感光体ドラム13の軸方向Xに沿って延びるようにシールドケース41内に収容されている。例えば、放電部材42の長手方向の両端部付近は、ねじ等の固定部材を用いて電極支持ホルダ43の支持部431に固定されている。
例示の形態における放電部材42は、感光体ドラム13の軸方向Xに平行または略平行に延び、シールドケース41内に配設されている。図3に示すように、この放電部材42は、複数の鋸刃状の放電突起422、422eが長手方向(すなわち軸方向X)に沿って所定の間隔で配列された電極(いわゆる鋸刃電極或いは針電極)とされている。ここで、前記間隔は、鋸刃状の放電突起422、422eの先端間の距離(ピッチ)をいう。各放電突起422、422eは、この例では正面視で略三角形状に形成されている。
より具体的には、放電部材42は、複数の放電突起422、422eと、これらの複数の放電突起422、422eに共通して接続された平板状の共通電極部421とを含む構成とされている。放電部材42の共通電極部421は、軸方向Xに延びる矩形薄板状に形成されている。また、複数の放電突起422、422eは、共通電極部421から感光体ドラム13に向かって突出するように延設され、軸方向Xに沿って互いに間隔をおいて配列されている。放電部材42を構成する材料としては、電圧の印加によってコロナ放電が可能であり、また放電突起422、422eの形成が可能な材料であれば特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、鉄などの金属材を用いることができる。
帯電装置10は、感光体ドラム13の表面の帯電電位を制御するグリッド電極44をさらに備えたスコロトロン方式のものとされている。グリッド電極44は、感光体ドラム13の表面の帯電状態のばらつきを調整し、帯電電位を均一化する。また、グリッド電極44は、放電部材42と共通する金属材によって、複数の貫通孔を有する矩形薄板状に形成されている。例えばグリッド電極44は、メッシュ状に形成されて、シールドケース41の開口を覆うように、放電部材42と感光体ドラム13との間に配設される。なお、帯電装置10には、コロナ放電によって生成されるオゾンを装置外に排出するための排気機構が設けられてもよい。
さらに帯電装置10には、放電部材42に付着した粉塵等の異物を除去するための清掃部材45が備えられている。図2および図3に示すように、清掃部材45は略円柱形状を有するローラ部材とされており、例えばゴム部材等の弾性樹脂部材により形成されている。清掃部材45は、回転することで放電突起422、422eを周面に食い込ませながら軸方向Xに移動して放電部材42を清掃する。
このような帯電装置10では、放電部材42に電圧が印加されることによって、各放電突起422、422eからコロナ放電を発生させ、感光体ドラム13の表面を帯電させる。また、グリッド電極44に所定のグリッド電圧が印加されることによって、感光体ドラム13の表面の帯電状態を均一化させる。これによって、感光体ドラム13の表面は、所定の電位および極性に帯電される。
図9および図11は、参考例としての帯電装置における放電部材51の端部構成を模式的に示す正面図であり、図10および図12は、放電部材51に対向する感光体ドラム13の表面の帯電電位を示すグラフである。
図9および図11に示される放電部材51は、複数の放電突起511、511eのすべてが均等間隔で配列されている。放電突起511同士の間隔、および軸方向Xの一方の端部の放電突起(第1放電突起)511eとこれに隣接する放電突起511との間隔は、いずれも等しいものとされている。
放電部材51と前記感光体ドラム13とは対向して配設されている。これらの放電突起511、511eは、感光体ドラム13において静電潜像が形成される画像形成領域から非画像形成領域(静電潜像が形成されない領域であって画像形成領域の外側)にかけて、これらの領域に対向するように軸方向Xに沿って配列されている。ここで、図中R1、R2は、対応する感光体ドラム13の表面での軸方向Xの位置を表し、R1は現像ローラ121のローラ部に対向する領域(現像ローラ領域)における一端部(以下、現像ローラ領域端という)を示し、R2は感光体ドラム13の画像形成領域の一端部(以下、画像形成領域端という)を示している。
図9に示すように、この放電部材51は図3に示す放電部材42とは異なり、軸方向Xの端部に位置する第1放電突起511eが、画像形成領域端R2よりも軸方向Xの外側であって、現像ローラ領域端R1よりも外側に配置されている。また、この第1放電突起511eに隣接する放電突起511は、画像形成領域端R2上に配置されている。
感光体ドラム13は、放電部材51に電圧が印加されることによって、各放電突起511、511eからコロナ放電が発生して表面が帯電する。また、グリッド電極44に所定のグリッド電圧が印加されることによって、感光体ドラム13の表面の帯電状態を均一化させる。これによって、感光体ドラム13の表面は、所定の電位および極性に帯電する。
図9に示すように、清掃部材45は、画像形成領域の外側であって、第1放電突起511eから離間した待機位置(正規の待機位置)に配置されている。清掃部材45は、放電部材51の清掃時に、待機位置から軸方向Xに沿って回転しながら移動し、再び待機位置まで戻る。したがって、清掃部材45が待機位置からずれることなく適正に配置されていれば、図9に示すように、複数の放電突起511から、いずれもコロナ放電が発生する。第1放電突起511eにおいても、同様にコロナ放電が発生する。放電突起511、511eのコロナ放電で発生したイオン流は、感光体ドラム13の表面の帯電に寄与する。図10に示すように、感光体ドラム13の表面は帯電電位V3で均一に帯電して、現像ローラ領域端R1でも帯電電位V3が確保されている。
図9において、放電部材51とグリッド電極44との間に示される複数本の一点鎖線は放電突起511、511eによる等電位面を示している。図示するように、イオン流は、隣接する放電突起511同士の間、および放電突起511と第1放電突起511eとの間では、電極電位の影響によって横方向(矢印F方向)には拡散しにくく、対向するグリッド電極44の方向(図中上方向)に拡散する傾向がある。
これに対して、図11に示すように、何らかの要因によって清掃部材45が正規の待機位置からずれて配置されると、清掃部材45と、第1放電突起511eとが干渉してしまう。第1放電突起511eでは清掃部材45によってコロナ放電が阻害されたり、イオン流が遮蔽されたりするおそれがある。第1放電突起511eからコロナ放電が発生しないと、図12に示すように、感光体ドラム13の表面を帯電電位V3で均一に帯電させることができず、現像ローラ領域端R1での帯電電位が低下する問題が発生する。感光体ドラム13の表面でこのような帯電不足が発生し、帯電電位V3が現像電位V2を下回ると、不要なトナー付着を招いたり、汚れが発生したりするおそれがある。
そこで、感光体ドラム13の帯電不足を生じさせないようにするため、本発明では、帯電装置10として、次の実施形態1から実施形態3に示すような構成を具備させている。なお、実施形態1から実施形態3に係る帯電装置10は、シールドケース41、放電部材42およびグリッド電極44などにおける基本的構成を共通して備える。そのため、各実施形態に特徴的な構成について詳述し、共通する各構成については共通の参照符号により示して重複する説明を省略する。
(実施形態1)
図3に示すように、本実施形態1に係る帯電装置10にあっては、放電部材42において、一方の端部に位置する第1放電突起422eが清掃部材45から離間させて設けられている。清掃部材45は、軸方向Xにおける画像形成領域端R2の外側であって、かつ現像ローラ領域端R1よりも外側の待機位置に設けられている。
より具体的には、放電部材42において、清掃部材45側の端部に設けられる第1放電突起422eは、現像ローラ領域端R1と画像形成領域端R2との間の第1領域Rに含まれるように設けられている。すなわち、第1放電突起422eは、共通電極部421上で、現像ローラ領域端R1よりも外側には配置されていない。この場合、第1放電突起422eは画像形成領域端R2上に設けられて、放電部材42としては、図9に示した端部の第1放電突起511eを有しない形状で形成されている。そのため、放電部材42は、現像ローラ領域端R1より外側には、共通電極部421が軸方向Xに延伸された長板形状に形成されている。現像ローラ領域端R1と画像形成領域端R2との間の第1領域Rは、例えば約5~10mmの範囲で設けられる。
これにより、放電突起422、422eのコロナ放電で発生したイオン流は、隣接する放電突起422同士の間では電極電位の影響によって横方向(矢印F方向)には拡散しにくくなるが、第1放電突起422eから外側方向(矢印F1方向)には他の放電突起422の影響が低減されて、拡散しやすいものとなされる。
図4は、実施形態1に係る帯電装置10に対向する感光体ドラム13の表面状態として読み取った感光体ドラム13の帯電電位を示すグラフである。グラフ中の実線は感光体ドラム13の帯電電位を示し、二点鎖線は現像ローラ121における帯電電位を示す。
図示するように、感光体ドラム13の表面は、画像形成領域において帯電電位V1で均一に帯電されるとともに、画像形成領域端R2の外側でも帯電電位V1で帯電されている。このため、現像ローラ領域端R1の付近でも現像ローラ121の帯電電位V2よりも高く、帯電電位V1に近い帯電電位が得られて、トナー付着や汚れ等の発生を防ぐことが可能とされる。また、仮に清掃部材45が図3に示す待機位置から軸方向Xの内側(図中右側)にずれたとしても、この清掃部材45の待機位置近傍および現像ローラ領域端R1の付近には放電突起が設けられていないので、コロナ放電が阻害されにくく、感光体ドラム13の所望の帯電電位を得ることが可能となる。
これにより、実施形態1に係る帯電装置10は、装置の小型化を図ることが可能であるとともに、感光体ドラム13の表面を均一に帯電させることができて、良質な画像形成に寄与することが可能となる。
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係る帯電装置10における放電部材42の端部構成を模式的に示す正面図であり、図6は、放電部材42に対向する感光体ドラム13の表面の帯電電位を示すグラフである。
図示するように、放電部材42に設けられる複数の放電突起422、422eは共通電極部421上に所定の間隔で配列されている。実施形態1では、共通電極部421は、軸方向Xに交差する高さ方向(放電突起422、422eの突出方向)に一定の大きさを有して形成されていたが、本実施形態では軸方向Xの端部では異なる大きさを有するように形成されている。
図5に示すように、共通電極部421は、第1領域Rを含む軸方向Xの端部に、第1電極部421eを備えている。この第1電極部421eは、画像形成領域に配設される共通電極部421の部分よりも細い長板形状に形成されている。また、第1電極部421eは、第1放電突起422eの基部から軸方向Xの外側に延伸されている。これにより、第1電極部421eは、これに連続して画像形成領域に沿って延びる共通電極部421よりも、感光体ドラム13の表面から離間するよう設けられている。共通電極部421とグリッド電極44との間の距離は、第1領域Rを含む画像形成領域端R2の外側で第1電極部421eによってより大きくなるように設けられている。
これにより、放電突起422、422eのコロナ放電で発生したイオン流は、隣接する放電突起422同士の間では電極電位の影響によって横方向(矢印F方向)には拡散しにくくなるが、第1放電突起422eから外側方向(矢印F1方向)には他の放電突起422の影響と、共通電極部の影響も低減されて、拡散しやすいものとなる。
図6に示すように、感光体ドラム13の表面は、画像形成領域において帯電電位V1で均一に帯電されるとともに、画像形成領域端R2の外側でも帯電電位V1で帯電されている。このため、現像ローラ領域端R1の付近でも現像ローラ121の帯電電位V2よりも高く、帯電電位V1に近い帯電電位が得られ、トナー付着や汚れ等の発生を防ぐことができる。また、仮に清掃部材45が図5に示す待機位置から軸方向Xの内側にずれたとしても、この清掃部材45の待機位置近傍および現像ローラ領域端R1の付近には放電突起が設けられておらず、かつ、第1電極部421eと第1放電突起422eとの距離も十分に確保されているので、コロナ放電が阻害されにくく、感光体ドラム13の所望の帯電電位を得ることが可能となる。
これにより、実施形態2に係る帯電装置10においても、装置小型化を図ることが可能であるとともに、感光体ドラム13の表面を均一に帯電させることができて、良質な画像形成に寄与することが可能となる。
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係る帯電装置10における放電部材42の端部構成を模式的に示す正面図であり、図8は、放電部材42に対向する感光体ドラム13の表面の帯電電位を示すグラフである。
実施形態3に係る帯電装置10では、放電部材42の複数の放電突起422、423のうち、軸方向Xの一端部に設けられて清掃部材45の移動開始側に位置する第2放電突起423と、この第2放電突起423に隣接する放電突起422との間隔P1が、他の放電突起422同士の間隔P2よりも広く設けられている。間隔P1は、間隔P2の1.5倍ないし2倍の距離とされることが好ましい。この場合、第2放電突起423は、現像ローラ領域端R1よりも軸方向Xの外側に配置されており、現像ローラ領域端R1には放電突起が設けられない構成とされている。
これにより、放電突起422、423のコロナ放電で発生したイオン流は、隣接する放電突起422同士の間では電極電位の影響によって横方向(矢印F方向)には拡散しにくくなるが、第2放電突起423と隣接する放電突起422との間では、電極電位の影響が低減されて外側方向(矢印F1方向)に拡散しやすくなる。
図8に示すように、感光体ドラム13の表面は、画像形成領域において帯電電位V1で均一に帯電されるとともに、画像形成領域端R2の外側でも帯電電位V1で帯電される。このため、現像ローラ領域端R1の付近でも現像ローラ121の帯電電位V2よりも高く、帯電電位V1に近い帯電電位が得られ、トナー付着や汚れ等の発生を防ぐことができる。また、仮に清掃部材45が図7に示す待機位置から軸方向Xの内側にずれたとしても、現像ローラ領域端R1の付近には放電突起が設けられていないので、コロナ放電が阻害されにくく、感光体ドラム13の所望の帯電電位を得ることが可能となる。
これにより、実施形態3に係る帯電装置10においても、装置小型化を図ることが可能であるとともに、感光体ドラム13の表面を均一に帯電させることができて、良質な画像形成に寄与することが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明の帯電装置10は、前記実施形態1~3以外にも他の様々な形で実施することができる。例えば、放電部材42と感光体ドラム13との間でシールドケース41の開口を覆うように配設されるグリッド電極44には、さらにグリッド電極44の付着物を除去するための清掃部材が設けられた構成であってもよい。また、グリッド電極44はメッシュ状とされるに限定されず、複数の貫通孔を有する薄板状金属材であればどのような構成とされてもよい。
さらに、グリッド電極44は、非画像形成領域(画像形成領域端R2より軸方向Xの外側の領域)では、各貫通孔の開口面積が、画像形成領域に設けられる各貫通孔の開口面積よりも大きく形成されてもよい。このような構成を有するグリッド電極44は、前記実施形態1~3のいずれの形態に係る帯電装置10にも組み合わせて適用することができる。これにより、第1放電突起422eおよび第2放電突起423からのイオン流を感光体ドラム13側へ有効に分配できる。したがって、感光体ドラム13の表面に所望の帯電電位を付与し得て帯電不良を防止することができる。
なお、前記のような帯電装置10を備える画像形成装置1としては、図1に示す複合機であるに限られず、カラープリンター、モノクロ複合機、モノクロプリンター、インクジェット記録方式の画像形成部を備えたカラー複合機またはカラープリンター等を含む種々の画像形成装置にも適用可能である。
以上開示した前記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、前記実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 画像形成装置
10 帯電装置
11 光走査装置
12 現像装置
121 現像ローラ
13 感光体ドラム
14 ドラムクリーニング装置
41 シールドケース
42 放電部材
421 共通電極部
421e 第1電極部
422 放電突起
422e 第1放電突起(第1の放電突起)
423 第2放電突起(第2の放電突起)
43 電極支持ホルダ
431 支持部
44 グリッド電極
45 清掃部材
R1 現像ローラ領域端
R2 画像形成領域端
R 第1領域

Claims (5)

  1. 現像ローラに対向する感光体ドラムに対して近接して設けられ、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置であって、
    前記感光体ドラムの軸方向を長手方向として、鋸刃状の複数の放電突起が前記長手方向に沿って配列された放電部材と、
    前記複数の放電突起を順に没入および脱離させるように前記放電部材の長手方向に沿って移動可能な清掃部材とを有し、
    前記複数の放電突起のうち、前記長手方向の端部に設けられて前記清掃部材の移動開始側に位置する第1の放電突起は、前記放電部材における前記現像ローラの端部と前記感光体ドラムの画像形成領域の端部との間に対応する第1領域に配設されていることを特徴とする帯電装置。
  2. 請求項1に記載の帯電装置において、
    前記複数の放電突起は共通の電極部上に配列されており、
    前記電極部は、前記放電部材における前記第1領域を含む長手方向の端部では、前記第1領域外よりも、前記感光体ドラムの表面から離間するように形成されていることを特徴とする帯電装置。
  3. 現像ローラに対向する感光体ドラムに対して近接して設けられ、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置であって、
    前記感光体ドラムの軸方向を長手方向として、鋸刃状の複数の放電突起が前記長手方向に沿って配列された放電部材と、
    前記複数の放電突起を順に没入および脱離させるように前記放電部材の長手方向に沿って移動可能な清掃部材とを有し、
    前記複数の放電突起は共通の電極部上に配列され、前記複数の放電突起のうち、前記放電部材の長手方向の端部に設けられて前記清掃部材の移動開始側に位置する第2の放電突起を除いた他の複数の放電突起は、前記電極部上に所定間隔で配列される一方、前記第2の放電突起は隣接する放電突起との間隔が前記所定間隔よりも広く設けられていることを特徴とする帯電装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1つの請求項に記載の帯電装置において、
    前記放電部材と前記感光体ドラムとの間には、複数の貫通孔を有するグリッド電極が配設され、
    前記グリッド電極は、前記感光体ドラムの画像形成領域の外側に対応する領域に設けられる各貫通孔の開口面積が、前記画像形成領域に対応する領域に設けられる各貫通孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする帯電装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1つの請求項に記載の帯電装置を備える画像形成装置。
JP2021034986A 2021-03-05 2021-03-05 帯電装置および画像形成装置 Pending JP2022135276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021034986A JP2022135276A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 帯電装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021034986A JP2022135276A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 帯電装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022135276A true JP2022135276A (ja) 2022-09-15

Family

ID=83231366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021034986A Pending JP2022135276A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 帯電装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022135276A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8346113B2 (en) Image forming apparatus including a cleaning member having a bias voltage
JP5304631B2 (ja) 画像形成装置
US8634755B2 (en) Cleaning unit, image carrier unit, and image forming apparatus
JP4603923B2 (ja) 画像形成装置
JP2005157374A (ja) 二重極性静電ブラシクリーナ
JP2017203813A (ja) クリーニング装置、転写装置および画像形成装置
JP5907858B2 (ja) 画像形成装置
JP2022135276A (ja) 帯電装置および画像形成装置
JP6840490B2 (ja) 画像形成装置
JP2007279449A (ja) 画像形成装置
JP2017201361A (ja) 画像形成装置
JP2006078853A (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP5518387B2 (ja) 画像形成装置
JP2013148757A (ja) クリーニング装置及びこれを備えた画像形成装置
US7489894B2 (en) Image forming apparatus with belt surface regulating member
JP2011053326A (ja) 画像形成装置のクリーニング装置及び画像形成装置
JP6853635B2 (ja) クリーニング装置、転写装置および画像形成装置
JP2017156450A (ja) 画像形成装置
JP4031920B2 (ja) 画像形成装置
JP2013200336A (ja) 画像形成装置
JP4544078B2 (ja) 給紙装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2023083868A (ja) 転写装置および画像形成装置
JP5513447B2 (ja) 画像形成装置
CN103293905A (zh) 放电装置
JP2020115169A (ja) 画像形成装置