JP2022134944A - 測色装置 - Google Patents

Abstract

【課題】反射基準面を容易にメンテナンスすることができ、ひいては適切な反射基準値を取得することができる測色装置を提供する。【解決手段】測色装置の底部に配置された開口部形成部材２１に形成され、測定対象から届く光を装置内部に取り入れる為の開口部２１ａと、測定用の光を測定対象に向けて発する発光部と、開口部を通って入射した光を処理する入射光処理部と、開口部を覆う閉塞状態と、測色を行う際の状態であって開口部を開放する開放状態とを切り換え可能なユニットであって、閉塞状態において開口部に面する位置に反射率の基準とする反射基準面１２５を有するシャッターユニット１１０と、を備え、シャッターユニットは、閉塞状態及び開放状態に加え、反射基準面を装置の外側に露出させる露出状態に切り換え可能に設けられている。【選択図】図１４

Description

本発明は、測定対象から届く光をもとに測色する測色装置に関する。

従来から、測定対象から届く光をもとに測色する測色装置が知られている。測色装置には、例えば測定対象から届く光を分光フィルターに入射させ、分光フィルターで所定波長成分を取り出してフォトダイオードで受光し、フォトダイオードから出力される電圧を検出することで測色する測色装置がある。この様な測色装置では、開口部が装置本体の底面に設けられる。この開口部を開いた状態のままにすると装置内部に塵埃等が入り込む為、特許文献１に示される様に開口部を覆う状態と露呈させる状態とを切り換え可能な部材が設けられる場合がある。

特許文献１において開口部を覆う部材は支持プレートと称されている。支持プレートは、開口部である測定窓を覆う位置と測定窓を露呈させる位置とを移動可能に設けられている。支持プレートには白色基準タイルが反射基準面として設けられており、支持プレートが測定窓を覆う状態において、白色基準値を取得できる様に構成されている。

米国特許出願公開第２０１０／０３２８６５６号明細書

反射基準面が汚れると、適切な反射基準値が取得できないが、従来の測色装置では、反射基準面のメンテナンス性については考慮されていなかった。

上記課題を解決する為の、本発明の測色装置は、装置の底部に配置された開口部形成部材に形成され、測定対象から届く光を装置内部に取り入れる為の開口部と、測定用の光を前記測定対象に向けて発する発光部と、前記開口部を通って入射した光を処理する入射光処理部と、前記開口部を覆う閉塞状態と、測色を行う際の状態であって前記開口部を開放する開放状態とを切り換え可能なユニットであって、前記閉塞状態において前記開口部に面する位置に反射率の基準とする反射基準面を有するシャッターユニットと、を備え、前記シャッターユニットは、前記閉塞状態及び前記開放状態に加え、前記反射基準面を装置の外側に露出させる露出状態に切り換え可能に設けられていることを特徴とする。

測色装置の機能を示すブロック図。 光学フィルターデバイスの断面図。 測色装置の上面を示す斜視図。 シャッターユニットが閉塞状態である測色装置の底面を示す斜視図。 測色装置の上面の平面図。 シャッターユニットが閉塞状態である測色装置の底面の平面図。 シャッターユニットが開放状態である測色装置の底面の平面図。 図６のＡ－Ａ断面図。 図７のＢ－Ｂ断面図。 シャッターユニットの斜視図。 シャッターユニットが開放状態である測色装置の底面の斜視図。 図１１の状態から底部第２フレームを取り外した状態の図。 図１２の状態からシャッターユニットを＋Ｙ方向にスライドさせた状態の図。 図１３の状態からシャッター部材を回転させた状態の図。 図６のＣ－Ｃ断面図。 図１５の状態から底部第２フレームを取り外した状態の図。 底部第２フレームの斜視図。 他の実施形態に係るシャッターユニットの露出状態への切り換えを示す図。

以下、本発明を概略的に説明する。
第１の態様に係る測色装置は、装置の底部に配置された開口部形成部材に形成され、測定対象から届く光を装置内部に取り入れる為の開口部と、測定用の光を前記測定対象に向けて発する発光部と、前記開口部を通って入射した光を処理する入射光処理部と、前記開口部を覆う閉塞状態と、測色を行う際の状態であって前記開口部を開放する開放状態とを切り換え可能なユニットであって、前記閉塞状態において前記開口部に面する位置に反射率の基準とする反射基準面を有するシャッターユニットと、を備え、前記シャッターユニットは、前記閉塞状態及び前記開放状態に加え、前記反射基準面を装置の外側に露出させる露出状態に切り換え可能に設けられていることを特徴とする。

本態様によれば、前記シャッターユニットは、前記閉塞状態及び前記開放状態に加え、前記反射基準面を装置の外側に露出させる露出状態に切り換え可能に設けられているので、前記反射基準面を容易にメンテナンスすることができ、ひいては適切な反射基準値を取得することができる。

第２の態様は、第１の態様において、前記シャッターユニットは、装置の底面に沿ってスライド可能なスライド部材と、前記スライド部材とともに前記底面に沿ってスライド可能な部材であって、前記反射基準面を有し、前記スライド部材に対して回転可能なシャッター部材と、を備え、前記シャッター部材が前記スライド部材に対して回転することで、前記露出状態に切り換わることを特徴とする。

本態様によれば、前記シャッターユニットは、前記シャッター部材が前記スライド部材に対して回転することで、前記露出状態に切り換わるので、前記露出状態への切り換えを簡易な構成で行うことができる。

第３の態様は、第２の態様において、前記シャッター部材は、前記露出状態において前記底面に当接することを特徴とする。
本態様によれば、前記露出状態において前記底面に当接するので、前記反射基準面を清掃する際に前記底面が前記シャッター部材を支持することができ、前記反射基準面に強い力が掛かることに伴う前記シャッターユニットの破損を抑制できる。

第４の態様は、第２のまたは第３の態様において、前記シャッターユニットは、前記閉塞状態から第１方向にスライドすることで前記開放状態に切り換わり、前記開放状態から前記第１方向とは反対の第２方向にスライドすることで前記閉塞状態に切り換わり、前記シャッター部材は、スライド方向と交差する方向に突出するボスと、前記底面を構成する底部第１フレームと、前記底部第１フレームとともに前記底面を構成する部材であって、前記底部第１フレームに対し前記第２方向に位置する底部第２フレームと、を備え、前記底部第２フレームは着脱可能であり、装着状態において前記ボスの回転を規制し、取り外すことにより前記ボスの回転を許容することを特徴とする。

本態様によれば、前記ボス即ち前記シャッター部材は、前記底部第２フレームを取り外すことで回転可能となる構成であり、換言すれば前記底部第２フレームを装着した状態では前記シャッター部材は回転が規制され、即ち前記シャッターユニットの前記露出状態への切り換わりが規制される。これにより、前記シャッターユニットが不用意に前記露出状態に切り換わることが抑制され、前記反射基準面への塵埃等の付着を抑制できる。

第５の態様は、第４の態様において、前記底部第２フレームを固定する第１ねじと、前記開口部形成部材を固定する第２ねじと、を備え、前記第２ねじは、前記底部第２フレームの装着状態において前記底部第２フレームに覆われ、前記底部第２フレームを取り外すことで露呈することを特徴とする。

本態様によれば、前記底部第２フレームを固定する第１ねじと、前記開口部形成部材を固定する第２ねじと、を備え、前記第２ねじは、前記底部第２フレームの装着状態において前記底部第２フレームに覆われ、前記底部第２フレームを取り外すことで露呈するので、前記底部第２フレームを取り外す際に、誤って前記第２ねじを取り外してしまうことを抑制できる。

第６の態様は、第４のまたは第５の態様において、前記底部第２フレームが装着された状態において、前記底部第１フレーム及び前記底部第２フレームは前記底面の周囲を構成し、前記底部第１フレームと前記底部第２フレームは、接続部位において互い違いに重なり合うことを特徴とする。

本態様によれば、前記底部第１フレームと前記底部第２フレームは、接続部位において互い違いに重なり合うので、前記接続部位を介した外光の装置内部への入り込みを抑制でき、適切な測色結果を得ることができる。

第７の態様は、第２から第６の態様のいずれかにおいて、前記シャッターユニットは、前記シャッター部材が前記開口部に対し接近及び離間する方向に変位可能となる様に前記シャッター部材を保持するシャッター保持部材と、前記シャッター部材を前記開口部に向けて押圧する押圧部材と、を備えることを特徴とする。

本態様によれば、前記シャッター部材が前記押圧部材によって前記開口部に向けて押圧される構成を備えるので、部品の製造誤差や組立誤差、或いは使用に伴う摩耗等が生じても、前記シャッター部材が前記開口部に向けて押圧されることで前記シャッター部材と前記開口部との間に隙間が生じることを抑制できる。その結果、前記開口部への塵埃等の侵入を良好に抑制できる。

第８の態様は、第１から第７の態様のいずれかにおいて、前記入射光処理部は、入射した光のうちの所定波長成分を透過させる波長可変型の光学フィルターと、前記光学フィルターを透過した光を受ける受光部とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記入射光処理部が、入射した光のうちの所定波長成分を透過させる波長可変型の光学フィルターと、前記光学フィルターを透過した光を受ける受光部とを備える構成において、上述した第１から第７の態様のいずれかの作用効果が得られる。

第９の態様は、第８の態様において、前記光学フィルターは、ファブリペローエタロンであることを特徴とする。
本態様によれば、前記光学フィルターが、ファブリペローエタロンである構成において、上述した第８の態様の作用効果が得られる。

以下、本発明を具体的に説明する。
尚、各図に示すＸ－Ｙ－Ｚ座標系は直交座標系であり、Ｘ－Ｙ平面が水平面であり、Ｙ－Ｚ平面が垂直面となる。
またＺ軸方向は鉛直方向であって、測色装置１の上面５０ｅ及び底面５０ｆに対して交差する装置高さ方向となる。またＹ軸方向は鉛直方向と直交する方向であって測色装置１を鉛直方向から見て装置の長手方向となる。またＹ軸方向は後述するシャッターユニット１１０のスライド方向であり、Ｙ軸方向のうち－Ｙ方向は閉塞状態にあるシャッターユニット１１０が開放状態に向けてスライドする方向である第１方向の一例である。また＋Ｙ方向は開放状態にあるシャッターユニット１１０が閉塞状態に向けてスライドする方向である第２方向の一例である。
またＸ軸方向はＹ軸方向と直交する方向であって測色装置１を鉛直方向から見て装置の短手方向となる。
本明細書において測色装置１の構成は、底面５０ｆが水平面に平行な載置面に載置され、且つ、測色装置１の長手方向がＹ軸方向に沿うものとして説明する。

[測色装置１の全体構成]
先ず、図１及び図２を参照して本実施形態に係る測色装置１の全体構成について説明する。
測色装置１は、測定対象２００から届く光をもとに測色する為の構成を備える。測定対象２００から届く光としては、測定対象２００で反射する光や、測定対象２００が自ら発する光が挙げられる。
測色装置１は、バンドパスフィルター７、光学フィルターデバイス３、受光部４、静電容量検出部６、発光部９、ＭＣＵ（Micro Controller Unit）１０、有線ＩＦ（Interface）１２、無線通信部１３、操作部１４、表示部１５、バッテリー制御部１６、及びバッテリー１７を備えている。
尚、バンドパスフィルター７、光学フィルターデバイス３、及び受光部４は、測定対象２００から届いて入射した光を処理する入射光処理部２を構成する。

バンドパスフィルター７は、測定対象２００から届いて入射した光のうち、可視光域、例えば３８０ｎｍ～７２０ｎｍの光を透過させ、紫外光域及び赤外光域の光をカットする。これにより、光学フィルターデバイス３には可視光域の光が入射する。尚、測定対象２００からバンドパスフィルター７に届く光は、後述する開口部２１ａ及び測定用窓部８７ａ（図７、図１１参照）を介してバンドパスフィルター７に到達する。

光学フィルターデバイス３は、バンドパスフィルター７を通った可視光から、任意の波長成分を選択的に透過させる。光学フィルターデバイス３を透過した光は、受光素子の一例であるフォトダイオード４ａに入射し、フォトダイオード４ａを備える受光部４で処理される。受光部４は、受光した光の強度を電圧値に変換し、更にその電圧値をデジタル信号に変換してＭＣＵ１０に出力する。測色装置１は、光学フィルターデバイス３による波長選択と受光部４を用いた受光強度の取得とを繰り返し行うことで、測定対象２００のスペクトルを測定することができる。

ここで図２を参照して光学フィルターデバイス３の構成について説明する。本実施形態において光学フィルターデバイス３は、測定対象２００から届いて入射した光のうち所定波長成分を透過させる波長可変型のファブリペローエタロンであり、二つの対向する反射面の多重干渉を利用した波長フィルターである。
図２において光学フィルターデバイス３は波長可変干渉フィルター４５を備え、波長可変干渉フィルター４５は、第１ガラス部材３０と第２ガラス部材３１とケース３２とによって構成される外装の内部に内蔵されている。

ケース３２と第１ガラス部材３０、ケース３２と第２ガラス部材３１は、それぞれ低融点ガラスやエポキシ樹脂等の接合部材３３により接合されている。また、波長可変干渉フィルター４５とケース３２は、接着剤等の固定材３４によって固定される。ケース３２外面の電極３６と波長可変干渉フィルター４５とは、ワイヤーボンディング３５とケース３２内の配線とによって導通がとられている。

波長可変干渉フィルター４５は、ベース基板３７とダイアフラム基板３８とを備えている。ベース基板３７とダイアフラム基板３８とは、接合膜４３によって接合されている。ベース基板３７とダイアフラム基板３８には、ミラー３９がそれぞれに成膜されている。対面するミラー３９は、最表面が導体で形成されている。そして対面するミラー３９の間の静電容量は、静電容量検出部６（図１参照）によって検出される。静電容量検出部６は、ＣＶ（Capacitance to Voltage）コンバーターで構成され、検出した静電容量を電圧値に変換し更にデジタル値に変換してＭＣＵ１０に送信する。
対面するミラー３９の間の距離は、Ｚ軸方向から見て同心円状に形成される固定電極４０と可動電極４１とが対面することで構成される静電アクチュエーターによって制御される。

対面する固定電極４０と可動電極４１との間に電圧が印加された場合、静電力によって固定電極４０と可動電極４１とが引き合う力が発生する。この時、同心円状に形成されるダイアフラム部４２が変形する事で、ダイアフラム基板３８のミラー３９がベース基板３７側に引き寄せられ、対面するミラー３９の間の距離が制御される。そして、対面するミラー３９の間の距離に対応して波長可変干渉フィルター４５を透過する光の波長が選択される。

分光測定時には、光軸ＣＬに沿って第２ガラス部材３１側から第１ガラス部材３０側へ、光学フィルターデバイス３に測定対象２００からの光が入射する。尚、光軸ＣＬはＺ軸方向に平行であって、開口部２１ａ（図７、図１１参照）、測定用窓部８７ａ（図７、図１１参照）、波長可変干渉フィルター４５、及びフォトダイオード４ａ（図１参照）の中心を通る線となる。特に開口部２１ａ、測定用窓部８７ａ、及び波長可変干渉フィルター４５は、Ｚ軸方向から見て真円形状を成し、光軸ＣＬはそれらの中心を通る。尚、光軸ＣＬは、以下において中心位置ＣＬと称する場合もある。

そして、光学フィルターデバイス３に入射した光は、対面するミラー３９の間で干渉し、対面するミラー３９の間の距離に対応して選択された波長の光が、波長可変干渉フィルター４５を透過する。波長可変干渉フィルター４５を透過した光は、第１ガラス部材３０を透過し、受光部４に向かう。
以上が光学フィルターデバイス３の構成である。

図１に戻り、測色装置１の各種制御を行う制御部の一例であるＭＣＵ１０はマイクロプロセッサをベースとした制御装置であり、測色装置１の制御に必要な各種プログラムや各種データが格納されたメモリを内蔵している。
ＭＣＵ１０は、図２を参照して説明した、固定電極４０と可動電極４１とが対面することで構成される静電アクチュエーターの駆動に必要な制御情報を不図示のアンプに送り、このアンプから所定の駆動電圧を光学フィルターデバイス３に供給する。そしてＭＰＵ１０は、静電容量検出部６から出力された電圧値に係わる情報を、記憶されている値と比較し、それに基づいて光学フィルターデバイス３をフィードバック制御する。

発光部９は測定対象２００に向けて測定用の光を発する。発光部９は、発光する波長分布の異なる複数の発光素子、具体的には複数のＬＥＤで構成される。ＭＣＵ１０は、発光部９の点灯と消灯を制御する。

有線ＩＦ１２と無線通信部１３は外部機器と通信を行う為の構成要素であり、有線ＩＦ１２を介して通信する為の規格には、一例としてＵＳＢ（Universal Serial Bus）を採用することができる。また無線通信部１３の規格には、一例としてＢｌｕｅｔｏｏｔｈを採用することができる。ＵＳＢとＢｌｕｅｔｏｏｔｈは登録商標である。ＭＣＵ１０は、有線ＩＦ１２或いは無線通信部１３を介して外部機器に各種データを送出し、また外部機器から各種データを受信する。また測色装置１は、有線ＩＦ１２を介して外部機器から電力の供給を受けることでバッテリー１７を充電することができる。

操作部１４は電源ボタンや各種操作設定ボタンで構成され、操作に応じた信号をＭＣＵ１０に送出する。操作部１４については、後に更に説明する。
表示部１５は一例として液晶パネルで構成され、ＭＣＵ１０から送出される信号に基づき測色条件を設定する為のユーザインタフェースや測色結果等の各種情報を表示する。

ＭＣＵ１０に検出信号を送出するシャッターセンサー１２８は、後述するシャッターユニット１１０の位置を検出する為の位置検出手段の一例であり、本実施形態では磁気の強度によって検出信号を変化させる磁気センサーにより構成される。シャッターセンサー１２８は不図示の回路基板の下面に設けられており、シャッターユニット１１０に設けられた磁石１２７（図１０参照）との距離に基づく磁力の変化に応じた信号をＭＣＵ１０に送出する。ＭＣＵ１０はシャッターセンサー１２８から受信する信号をもとに、シャッターユニット１１０が閉塞状態にあるか開放状態にあるかを検知できる。

バッテリー１７は、本実施形態ではリチウムイオン二次電池であり、測色装置１において電力を必要とする各構成部位に電力を供給する。バッテリー１７から電力の供給を受ける構成部位には、後述する入射光処理部２が含まれる。バッテリー制御部１６は、バッテリー１７の充電制御等の各種制御を行う。

[測色装置１の外観構成]
次に、図３～図７を参照して測色装置１の外観構成について説明する。
測色装置１の装置本体５０は、主筐体５１、上部フレーム５２、底部第１フレーム５３、及び底部第２フレーム４９によって、外郭が全体として箱状を成す様に構成されている。主筐体５１、上部フレーム５２、底部第１フレーム５３、及び底部第２フレーム４９は、本実施形態では樹脂材料で形成される。
各図において符号５０ａは装置本体５０の＋Ｙ方向の側面を示しており、以下ではこれを前面５０ａと称する。また符号５０ｂ（図６参照）は装置本体５０の＋Ｘ方向の側面を示しており、以下ではこれは右側面５０ｂと称する。また符号５０ｃは装置本体５０の－Ｘ方向の側面を示しており、以下ではこれを左側面５０ｃと称する。また符号５０ｄは装置本体５０の－Ｙ方向の側面を示しており、以下ではこれを後面５０ｄと称する。
尚、本明細書において「上」、「下」、「左」、「右」の各用語は、測色装置１の使用者が上面５０ｅを上にするとともに後面５０ｄを手前にして把持した際の、使用者から見た方向に基づいて用いるものとする。

図３～図６において前面５０ａは主筐体５１の前方壁部５１ａにより形成され、右側面５０ｂは主筐体５１の右壁部５１ｂにより形成され、左側面５０ｃは主筐体５１の左壁部５１ｃにより形成され、後面５０ｄは主筐体５１の後方壁部５１ｄにより形成される。
また符号５０ｅは装置本体５０の＋Ｚ方向の面を示しており、以下ではこれを上面５０ｅと称する。また符号５０ｆは装置本体５０の－Ｚ方向の面を示しており、以下ではこれを底面５０ｆと称する。

装置本体５０の上面５０ｅには操作部１４と表示部１５とがＹ軸方向に沿って配置されている。
操作部１４は、電源ボタン５５と、決定ボタン５４と、戻るボタン５６と、十字ボタン６０とを備えて構成されている。十字ボタン６０は、上ボタン６１、下ボタン６２、左ボタン６３、及び右ボタン６４で構成されている。本実施形態に係る測色装置１は、全ての操作ボタンが上面５０ｅに配置され、且つ、操作部１４に集約されている。

電源ボタン５５は測色装置１の電源をオンオフする為のボタンである。また決定ボタン５４は、表示部１５に表示された各種設定を決定する為のボタン、つまり測色条件を決定する為のボタンであり、また測色や後述する反射基準値の取得を実行する為のボタンでもある。決定ボタン５４は、Ｚ軸方向から見て真円形状を成す。
決定ボタン５４の周囲はリング状の発光部５９として構成されており、装置の状態に応じて発光色や発光状態が変化する。

戻るボタン５６は、表示部１５に表示されたユーザインタフェースにおいて一つ前の状態に戻る為のボタンであり、また操作の実行をキャンセルする為のボタンでもある。
十字ボタン６０は、表示部１５に表示されたユーザインタフェースにおいて各種項目を選択する為のボタンである。

表示部１５には測色結果等の各種情報が表示される。表示部１５は、本実施形態では液晶ディスプレイ（Liquid Crystal Display）６７により構成される。以下、液晶ディスプレイ６７はＬＣＤ６７と略称する。ＬＣＤ６７の上部には透明部材である表示部カバー５７が設けられ、この表示部カバー５７によって上面５０ｅの一部が形成される。
本実施形態では、表示部カバー５７の上面と操作部１４の上面との間に段差が殆ど生じない様に構成されており、これにより上面５０ｅは全体的に段差が殆どない平坦面として構成されている。但し決定ボタン５４の上面は僅かに窪んでおり、決定ボタン５４を押下するユーザーの指の腹に馴染む形状として形成されている。

測色装置１は、図５に示す様にＺ軸方向から見て開口部２１ａと操作部１４とが重なる部位を有する。これにより、ユーザーが開口部２１ａを測定対象２００（図１参照）の測定部位に位置合わせする際に、操作部１４の位置をもとにして位置合わせすることができ、即ち簡易な構成で開口部２１ａを測定部位に位置合わせすることができる。
特に測色装置１はハンディタイプとして構成されており、ユーザーが指先で操作部１４を操作する際に、指先の位置と開口部２１ａの位置とが近くなるので、開口部２１ａの位置が直感的に判り易くなる。
また特に本実施形態では、Ｚ軸方向から見て、開口部２１ａの中心位置と、決定ボタン５４の中心位置とが一致している。
このことにより、より正確に、開口部２１ａを測定部位に位置合わせすることができる。

また操作部１４は、電源ボタン５５及び測定に係わる全てのボタンを上面５０ｅに備えて構成される。このことにより、電源ボタン５５及び測定に係わる全てのボタンを容易に視認することができ、装置の操作を容易に行うことができる。
また操作部１４を含む上面５０ｅが、平坦状に形成されている。これにより、上面５０ｅを下にして載置した場合でも、安定して載置することができる。

次に、底面５０ｆには図４、図６、図７に示す様にシャッターユニット１１０が設けられている。図４、図６はシャッターユニット１１０の閉塞状態を示し、図７、図１１はシャッターユニット１１０の開放状態を示している。シャッターユニット１１０はＹ軸方向に沿って、即ち底面５０ｆに沿ってスライドすることで閉塞状態と開放状態とを切り換えることができる。より具体的には、図４、図６に示す閉塞状態から－Ｙ方向にスライドすることで、開放状態に切り換わる。また図７、図１１に示す開放状態から＋Ｙ方向にスライドすることで、閉塞状態に切り換わる。
尚、詳しくは後述するがシャッターユニット１１０は、閉塞状態及び開放状態を保持できる様に設けられている。

シャッターユニット１１０を開くことにより、図７、図１１に示す様に開口部２１ａ及び測定用窓部８７ａが露呈する。開口部２１ａ及び測定用窓部８７ａは、装置の底面５０ｆにおいて開口する。尚、ここでの開口とは光を取り入れる意味であり、例えば透明なガラス板が設けられていても良い意味である。
開口部２１ａは装置底部に配置された開口部形成部材２１に形成され、測定用窓部８７ａは開口部形成部材２１に対し＋Ｚ方向に位置する集光部材８７に形成されている。発光部９から発せられる測定光は、開口部２１ａから測定対象２００に向けて放出される。そして測定対象２００から届く光は、開口部２１ａから装置内部に取り入れられ、更に測定用窓部８７ａを通って入射光処理部２へと入射する。

尚、図５、図７に示す様に中心位置ＣＬは開口部２１ａ及び測定用窓部８７ａの中心位置に一致する。また直線ＶＣＬはＹ軸方向に平行な直線であって、Ｚ軸方向から見て中心位置ＣＬを通る直線である。また直線ＨＣＬはＸ軸方向にＹ軸方向に平行な直線であって、Ｚ軸方向から見て中心位置ＣＬを通る直線である。
本実施形態において中心位置ＣＬは、Ｘ－Ｙ平面における決定ボタン５４の中心位置に一致し、また十字ボタン６０の中心位置にも一致する。
電源ボタン５５及び戻るボタン５６は、図５に示す様に直線ＶＣＬに対して左右対称に配置されている。

図３に示す様に、装置本体５０の左側面５０ｃには、把持部５０ｇが形成されている。把持部５０ｇは、主筐体５１の左壁部５１ｃに形成された凹部５１ｇによって構成されている。凹部５１ｇは、－Ｚ方向に向かうに従って装置本体５０のＸ軸方向における中心に向かう曲面によって形成されている。尚、図示は省略するが装置本体５０の右側面５０ｂにも同様な把持部５０ｇが形成されている。この様な把持部５０ｇが設けられていることにより、ユーザーが装置本体５０を容易に且つ確実に把持することができる。

[シャッターユニットの構成]
続いて装置本体５０の底部に設けられたシャッターユニット１１０について説明する。図１０に示す様にシャッターユニット１１０は、シャッター保持部材１１１と、シャッター部材１１２と、スライド部材の一例であるリンク部材１１３とを備えて構成されたユニット体である。本実施形態においてシャッター保持部材１１１、シャッター部材１１２、及びリンク部材１１３は樹脂材料で形成される。

シャッター保持部材１１１とリンク部材１１３とは、二つの連結軸１１４を介して相対的に回転可能に連結されている。二つの連結軸１１４は、リンク部材１１３と樹脂材料によって一体的に形成された軸である。連結軸１１４は、シャッター保持部材１１１に形成された軸保持部１１１ｄによって支持される。

シャッター保持部材１１１において＋Ｘ方向と－Ｘ方向の側面には、第１ガイド軸１２１がシャッター保持部材１１１と一体的に形成されている。またリンク部材１１３において＋Ｘ方向と－Ｘ方向の側面には、第２ガイド軸１２２と第３ガイド軸１２３とがリンク部材１１３と一体的に形成されている。

続いて図１５に示す様に開口部形成部材２１において＋Ｘ方向の端部と－Ｘ方向の端部には、第１下ガイド部２１ｃ、第２下ガイド部２１ｄ、及び第３下ガイド部２１ｅがＹ軸方向に沿って形成されている。このうち第１下ガイド部２１ｃ及び第２下ガイド部２１ｄは、－Ｙ方向の端部が、－Ｙ方向に向かって＋Ｚ方向にカーブする形状を成している。

底部第１フレーム５３において＋Ｘ方向の端部と－Ｘ方向の端部には、上述した第１下ガイド部２１ｃとの間で第１ガイド軸１２１を挟む様に第１上ガイド部５３ｃが形成されている。また底部第２フレーム４９において＋Ｘ方向の端部と－Ｘ方向の端部には、第１下ガイド部２１ｃとの間で第１ガイド軸１２１を挟む上ガイド部４９ｄが形成されている。
同様に底部第１フレーム５３において＋Ｘ方向の端部と－Ｘ方向の端部には、上述した第２下ガイド部２１ｄとの間で第２ガイド軸１２２を挟む様に第２上ガイド部５３ｄが形成されている。
また同様に底部第１フレーム５３において＋Ｘ方向の端部と－Ｘ方向の端部には、上述した第３下ガイド部２１ｅとの間で第３ガイド軸１２３を挟む様に第３上ガイド部５３ｅが形成されている。

この様に第１ガイド軸１２１、第２ガイド軸１２２、及び第３ガイド軸１２３は、開口部形成部材２１と、底部第１フレーム５３及び底部第２フレーム４９との間でＺ軸方向に挟まれた状態となり、開口部形成部材２１と底部第１フレーム５３及び底部第２フレーム４９とによってＹ軸方向に案内される。
そして第１ガイド軸１２１はシャッター保持部材１１１に設けられる為、シャッター保持部材１１１の移動軌跡は、第１下ガイド部２１ｃと第１上ガイド部５３ｃ及び第１下ガイド部２１ｃと上ガイド部４９ｄ、並びに連結軸１１４によって規定される。
また第２ガイド軸１２２と第３ガイド軸１２３はリンク部材１１３に設けられる為、リンク部材１１３の移動軌跡は、第２下ガイド部２１ｄ及び第２上ガイド部５３ｄと、第３下ガイド部２１ｅ及び第３上ガイド部５３ｅとによって規定される。

尚、シャッターユニット１１０の＋Ｙ方向の移動限度、即ち閉塞状態は、底部第２フレーム４９に形成された移動規制部４９ｂに第１ガイド軸１２１が当接することで規定される。またシャッターユニット１１０の－Ｙ方向の移動限度、即ち開放状態は、開口部形成部材２１に形成された移動規制部２１ｆに第１ガイド軸１２１が当接することで規定される。本実施形態において第２ガイド軸１２２及び第３ガイド軸１２３は、シャッターユニット１１０のＹ方向の移動限度を規定しない。

次に、図８、図９に示す様に装置本体５０にばね掛け軸１１５が設けられており、このばね掛け軸１１５に、ばね部材の一例である捩りばね１１７の一端が回転可能に固定される。捩りばね１１７の一端の先端部は、ばね掛け軸１１５を通すことができる様にコイル状に形成されている。尚、ばね掛け軸１１５は、開口部形成部材２１と樹脂材料によって一体的に形成されている。
そしてこの捩りばね１１７の他端は、図１０に示す様にシャッターユニット１１０を構成するばね支持部材１４５に形成された軸部１４５ａに掛けられている。ばね支持部材１４５は、リンク部材１１３に対し装着される部材である。
以上により捩りばね１１７は、Ｙ－Ｚ平面において回転することができ、換言すれば姿勢変化することができる。

シャッターユニット１１０が図８の閉塞状態にある場合、捩りばね１１７はシャッターユニット１１０に対して＋Ｙ方向の押圧力を作用させ、これによりシャッターユニット１１０は閉塞状態に保持される。

この状態からシャッターユニット１１０が図９に示す開放状態に変位する際、捩りばね１１７の姿勢が変化し、この姿勢変化によって捩りばね１１７がシャッターユニット１１０に及ぼす力の向きが、＋Ｙ方向から－Ｙ方向に切り換わる。これによりシャッターユニット１１０は開放状態に保持される。

尚、シャッター保持部材１１１の上面には、図４に示す様に開放方向マーク１１１ｇと閉塞方向マーク１１１ｈが設けられている。これらマークは、ユーザーに対しシャッターユニット１１０の操作方向を提示するものである。
またシャッター保持部材１１１の上面において＋Ｙ方向の端部には、指掛け縁部１１１ｅが形成されている。指掛け縁部１１１ｅは、図８に示す様にシャッターユニット１１０が閉塞状態にある際に底部第２フレーム４９よりも－Ｚ方向に突出しており、且つ、＋Ｙ方向に向かって僅かに－Ｚ方向に傾斜する形状を成している。これにより、ユーザーがシャッターユニット１１０を閉塞状態から開放状態に向けて操作する場合に、指掛け縁部１１１ｅに指を掛け易くなり、操作性が向上する。

またシャッター保持部材１１１の上面において－Ｙ方向の端部には、指掛け凹部１１１ｆが形成されている。ここで図９に示す様にシャッターユニット１１０が開放状態にある際、シャッター保持部材１１１は底面５０ｆより－Ｚ方向に突出していない。しかしながらシャッター保持部材１１１に指掛け凹部１１１ｆが形成されていることにより、ユーザーがシャッターユニット１１０を開放状態から閉塞状態に向けて操作する場合に、指掛け凹部１１１ｆに指を掛けることができ、操作性が向上する。

次に、シャッター保持部材１１１において＋Ｚ方向の側には図１０に示す様にシャッター部材１１２が設けられている。シャッター部材１１２において＋Ｚ方向の側には、反射基準面となる白色プレート１２５が設けられている。白色プレート１２５は、反射基準値を取得する為に、反射率が１００％に近くなる様に白色を呈している。
白色プレート１２５は、シャッター部材１１２の平面方向、つまりＸ－Ｙ平面における中心領域に位置している。ここで、白色プレート１２５がシャッター部材１１２の平面方向における中心領域に位置するとは、白色プレート１２５の範囲に、シャッター部材１１２の平面方向における中心位置が含まれていることを意味する。シャッター部材１１２の平面方向における中心位置は、シャッター部材１１２のＹ軸方向及びＸ軸方向の中心位置であり、本実施形態では概ね光軸ＣＬに一致し、或いは少なくとも光軸ＣＬの近傍にある。

シャッター部材１１２は、シャッター保持部材１１１に対してＺ軸方向、つまり開口部２１ａに対して接近及び離間する方向に変位可能に設けられている。シャッター部材１１２とシャッター保持部材１１１との間には、シャッター部材１１２を＋Ｚ方向即ち開口部２１ａに向けて押圧する押圧部材としての板ばね１１８が設けられている。板ばね１１８は、本実施形態では白色プレート１２５の周囲に沿った位置にほぼ等間隔で配置されている。

シャッターユニット１１０が閉塞状態にある場合、シャッター部材１１２の接触面１１２ａが、板ばね１１８の押圧力によってシャッター対向面２１ｇ（図１１参照）に密着する。
ここでシャッター対向面２１ｇは、開口部形成部材２１において開口部２１ａが形成された部位の－Ｚ方向の面である。シャッター対向面２１ｇは、平面視において円環形状を成す平坦な面である。
また接触面１１２ａは、シャッター対向面２１ｇに沿う様に円環形状を成す面である。

シャッター部材１１２が開口部２１ａに向けて押圧されることで、接触面１１２ａがシャッター対向面２１ｇに押し当たり、これにより開口部２１ａが閉塞され、接触面１１２ａとシャッター対向面２１ｇとの間に隙間が生じることが抑制され、開口部２１ａを介した装置内部への塵埃等の入り込みが抑制される。
加えてシャッター部材１１２が板ばね１１８によって開口部２１ａに向けて押圧されるので、白色プレート１２５の位置や向きがばらつき難く、適切な基準値を得ることができる。

次に、底部第２フレーム４９は装置本体５０に対し着脱可能に設けられている。より詳しくは、底部第２フレーム４９は図１７の（ａ）図及び（ｂ）図に示す様に第１ねじ１３０を備えている。第１ねじ１３０は、図１７の（ｂ）図に示す様にワッシャー１３１によって底部第２フレーム４９から外れない様に保持されている。
底部第２フレーム４９においてＸ軸方向の両端部には、Ｙ－Ｚ面に平行な面を成す重なり部４９ａが形成されている。重なり部４９ａの内側には、Ｚ軸方向に沿って延びるリブ４９ｃが形成されている。

一方、図１２に示す様に底部第１フレーム５３には重なり部５３ｇが形成されており、重なり部５３ｇにはＺ軸方向に延びるガイド溝５３ｈが形成されている。これにより底部第２フレーム４９を装着する際、底部第２フレーム４９のリブ４９ｃが、底部第１フレーム５３のガイド溝５３ｈに嵌合し、Ｚ軸方向に案内される。そして底部第２フレーム４９の装着状態では、リブ４９ｃがガイド溝５３ｈに嵌合することで、Ｙ軸方向における底部第１フレーム５３と底部第２フレーム４９との相対位置が維持される。

底部第２フレーム４９が装着された状態で、底部第１フレーム５３及び底部第２フレーム４９は底面５０ｆの周囲を構成する。そして底部第２フレーム４９が装着された状態では、底部第２フレーム４９の重なり部４９ａと、底部第１フレーム５３の重なり部５３ｇとが図１１に示す様に重なり、即ち底部第１フレーム５３と底部第２フレーム４９は接続部位において互い違いに重なり合うこととなる。
この様な構成により、底部第１フレーム５３と底部第２フレーム４９との接続部位を介した外光の入り込みを抑制でき、適切な測色結果を得ることができる。

次に、開口部形成部材２１には図１２に示す様にねじ穴２１ｈが形成されており、ねじ穴２１ｈの内側には図８、図９に示す様にナット１３３が設けられている。これにより底部第２フレーム４９に設けられた第１ねじ１３０がねじ穴２１ｈを介してナット１３３に嵌合し、底部第２フレーム４９が装置本体５０に対して固定される。

次に、図１７において底部第２フレーム４９には上述した上ガイド部４９ｄがＸ軸方向の両端部に形成されており、上ガイド部４９ｄに対し内側にはねじ覆い部４９ｅが形成されている。ねじ覆い部４９ｅは、図７に示す様に第１ねじ１３０に対しＸ軸方向の両側に位置する第２ねじ１３２を覆う。第２ねじ１３２は、開口部形成部材２１を装置本体５０に固定するねじである。

この様に第２ねじ１３２は、底部第２フレーム４９の装着状態においてねじ覆い部４９ｅに覆われており、底部第２フレーム４９を取り外すことで露呈する。この様な構成により、底部第２フレーム４９を取り外す際に、誤って第２ねじ１３２を取り外してしまうことを抑制できる。

ここで、図４、図６に示す様にシャッターユニット１１０の閉塞状態において、第１ねじ１３０はシャッターユニット１１０に覆われている。第１ねじ１３０が、シャッターユニット１１０の閉塞状態においてシャッターユニット１１０に覆われていることから、装置の非使用時における美観を維持することができる。そして第１ねじ１３０を外す場合、図７、図１１に示す様にシャッターユニット１１０を開放状態とし、次いで第１ねじ１３０を外す。これにより、図１１から図１２への変化で示す様に底部第２フレーム４９を取り外すことができる。

底部第２フレーム４９を取り外した状態でシャッターユニット１１０を開放状態から閉塞状態に向けてスライドさせると、図１６に示す様に第２ガイド軸１２２が底部第１フレーム５３の移動規制部５３ｊに当接し、また第３ガイド軸１２３が底部第１フレーム５３の移動規制部５３ｋに当接して、＋Ｙ方向への移動が規制される。
この状態では、第１ガイド軸１２１は底部第２フレーム４９による規制を受けない為、図１６において矢印ｆで示す様にシャッター保持部材１１１及びシャッター部材１１２を、連結軸１１４を中心に回転させることができる。シャッター保持部材１１１及びシャッター部材１１２を回転させると、図１３から図１４への変化で示す様に白色プレート１２５を装置外側に露呈させることができる。この状態では、シャッター保持部材１１１及びシャッター部材１１２は、図１４に示す様に底面５０ｆに当接し、支持される。

以上の様に開口部２１ａを覆う閉塞状態と、測色を行う際の状態であって開口部２１ａを開放する開放状態とを切り換え可能なユニットであって、閉塞状態において開口部２１ａに面する位置に反射率の基準とする白色プレート１２５を有するシャッターユニット１１０は、閉塞状態及び開放状態に加え、白色プレート１２５を装置の外側に露出させる露出状態（図１４参照）に切り換え可能に設けられている。このことにより、白色プレート１２５を容易にメンテナンスすることができ、ひいては適切な反射基準値を取得することができる。

また本実施形態ではシャッターユニット１１０は、底面５０ｆに沿ってスライド可能なスライド部材であるリンク部材１１３と、リンク部材１１３とともに底面５０ｆに沿ってスライド可能な部材であって、白色プレート１２５を有し、リンク部材１１３に対して回転可能なシャッター部材１１２と、を備えている。そしてシャッター部材１１２がリンク部材１１３に対して回転することで、上記露出状態に切り換わる。この様な構成により、上記露出状態への切り換えを簡易な構成で行うことができる。
尚、本実施形態においてシャッター部材１１２はシャッター保持部材１１１とは別部材であり、シャッター部材１１２はシャッター保持部材１１１を介してリンク部材１１３に対して回転する構成であるが、例えばシャッター保持部材１１１とシャッター部材１１２とが一体に構成されていても良い。

また本実施形態においてシャッター部材１１２は、露出状態において底面５０ｆに当接するので、白色プレート１２５を清掃する際に底面５０ｆがシャッター部材１１２を支持することができ、白色プレート１２５に強い力が掛かることに伴うシャッターユニット１１０の破損を抑制できる。特に、連結軸１１４に強い力が掛かることを抑制でき、連結軸１１４の破損を抑制できる。

また本実施形態においてシャッターユニット１１０は、閉塞状態から－Ｙ方向（第１方向）にスライドすることで開放状態に切り換わり、開放状態から＋Ｙ方向（第２方向）にスライドすることで閉塞状態に切り換わる。そしてシャッター部材１１２は、Ｘ軸方向に突出するボスである第１ガイド軸１２１と、底面５０ｆを構成する底部第１フレーム５３と、底部第１フレーム５３とともに底面５０ｆを構成する部材であって、底部第１フレーム５３に対し＋Ｙ方向に位置する底部第２フレーム４９とを備えている。そして底部第２フレーム４９は着脱可能であり、装着状態において第１ガイド軸１２１の回転を規制し、取り外すことにより第１ガイド軸１２１の回転を許容する。

この様に第１ガイド軸１２１即ちシャッター部材１１２は、底部第２フレーム４９を取り外すことで回転可能となる構成であり、換言すれば底部第２フレーム４９を装着した状態ではシャッター部材１１２は回転が規制され、即ちシャッターユニット１１０の露出状態への切り換わりが規制される。これにより、シャッターユニット１１０が不用意に露出状態に切り換わることが抑制され、白色プレート１２５への塵埃等の付着を抑制できる。

本発明は上記において説明した各実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
例えば上述した実施形態においてシャッターユニット１１０は、シャッター部材１１２の回転によって白色プレート１２５を装置外部に露呈させる構成であるが、図１８で示すシャッターユニット１１０Ａの様に、シャッターユニット１１０Ａのスライド動作により白色プレート１２５を装置外部に露呈させても良い。シャッターユニット１１０Ａは、図１８の（ａ）図から（ｂ）図への変化で示す様に、底部第２フレーム４９を取り外すことで＋Ｙ方向に突出することができ、白色プレート１２５を装置外部に露呈させることができる。

また或いは、シャッターユニット１１０をＸ軸方向スライドさせることで白色プレート１２５を装置外部に露呈させる様に構成しても良い。また或いは、シャッターユニット１１０を、Ｚ軸方向に沿った回転軸またはＹ軸方向に沿った回転軸を中心に回転させることで白色プレート１２５を装置外部に露呈させる様に構成しても良い。またこれらの場合において、シャッターユニット１１０の開放状態と、白色プレート１２５を装置の外側に露出させる露出状態とが同じ状態であってもよい。

また上記実施形態では、底部第２フレーム４９は第１ねじ１３０によって固定する構成であるが、ねじに限られず、スナップフィット構造によって固定する構造であっても良い。
また上記実施形態では、第１ねじ１３０はシャッターユニット１１０の閉塞状態で覆われており、シャッターユニット１１０を閉塞状態から開放状態に切り換えることで露呈するが、シャッターユニット１１０の閉塞状態において露呈している構造であっても良い。

また上述した実施形態では、測色装置１はバッテリー１７を内蔵しているが、バッテリー１７が取り外し可能に構成されていても良く、即ち測色装置１としてバッテリー１７を内蔵しない構成であっても良い。またその場合、バッテリー１７は繰り返しの充放電を行わない一次電池であっても良い。

また本実施形態において入射光処理部２は、光学フィルターデバイス３と受光部４とを備えて構成され、光学フィルターデバイス３は入射した光のうち所定波長成分を透過させる波長可変型のファブリペローエタロンであるが、これに限られない。例えば、分光方法として、回析格子を用いた分光方法を用いても良い。また、測色原理として色彩の元となる３つの刺激値を直接測定する刺激値直読法を採用した装置構成であっても良い。
また発光部９に用いる発光素子として本実施形態ではＬＥＤを用いるが、これに限られず、例えばキセノンランプを用いても良い。

１…測色装置、１ａ…本体アセンブリ、２…入射光処理部、３…光学フィルターデバイス、４…受光部、４ａ…フォトダイオード、５…ＰＤ基板、６…静電容量検出部、７…バンドパスフィルター、９…発光部、１０…ＭＣＵ、１２…有線ＩＦ、１３…無線通信部、１４…操作部、１５…表示部、１６…バッテリー制御部、１７…バッテリー、２１…開口部形成部材、２１ａ…開口部、２１ｃ…第１下ガイド部、２１ｄ…第２下ガイド部、２１ｅ…第３下ガイド部、２１ｆ…移動規制部、２１ｇ…シャッター対向面、２１ｈ…ねじ穴、３０…第１ガラス部材、３１…第２ガラス部材、３２…ケース、３３…接合部材、３４…固定材、３５…ワイヤーボンディング、３６…電極、３７…ベース基板、３８…ダイアフラム基板、３９…ミラー、４０…固定電極、４１…可動電極、４２…ダイアフラム部、４３…接合膜、４５…波長可変干渉フィルター、４９…底部第２フレーム、４９ａ…重なり部、４９ｂ…移動規制部、４９ｃ…リブ、４９ｄ…上ガイド部、４９ｅ…ねじ覆い部、５０…装置本体、５０ａ…前面、５０ｂ…右側面、５０ｃ…左側面、５０ｄ…後面、５０ｅ…上面、５０ｆ…底面、５０ｇ…把持部、５１…主筐体、５１ａ…前方壁部、５１ｂ…右壁部、５１ｃ…左壁部、５１ｄ…後方壁部、５１ｇ…凹部、５２…上部フレーム、５３…底部第１フレーム、５３ｃ…第１上ガイド部、５３ｄ…第２上ガイド部、５３ｅ…第３上ガイド部、５３ｇ…重なり部、５３ｈ…ガイド溝、５３ｊ…移動規制部、５３ｋ…移動規制部、５４…決定ボタン、５５…電源ボタン、５６…戻るボタン、５７…表示部カバー、５９…発光部、６０…十字ボタン、６１…上ボタン、６２…下ボタン、６３…左ボタン、６４…右ボタン、８７…集光部材、８７ａ…測定用窓部、
１１０…シャッターユニット、１１１…シャッター保持部材、１１１ｄ…軸保持部、１１１ｅ…指掛け縁部、１１１ｆ…指掛け凹部、１１１ｇ…開放方向マーク、１１１ｈ…閉塞方向マーク、１１２…シャッター部材、１１２ａ…接触面、１１３…リンク部材、１１４…連結軸、１１５…ばね掛け軸、１１７…捩りばね、１１８…板ばね、１２１…第１ガイド軸、１２２…第２ガイド軸、１２３…第３ガイド軸、１２５…白色プレート、１２７…磁石、１２８…シャッターセンサー、１３０…第１ねじ、１３１…ワッシャー、１３２…第２ねじ、１３３…ナット、１４５…ばね支持部材、１４５ａ…軸部、
２００…測定対象

Claims (9)

1. 装置の底部に配置された開口部形成部材に形成され、測定対象から届く光を装置内部に取り入れる為の開口部と、
   測定用の光を前記測定対象に向けて発する発光部と、
   前記開口部を通って入射した光を処理する入射光処理部と、
   前記開口部を覆う閉塞状態と、測色を行う際の状態であって前記開口部を開放する開放状態とを切り換え可能なユニットであって、前記閉塞状態において前記開口部に面する位置に反射率の基準とする反射基準面を有するシャッターユニットと、を備え、
   前記シャッターユニットは、前記閉塞状態及び前記開放状態に加え、前記反射基準面を装置の外側に露出させる露出状態に切り換え可能に設けられている、
   ことを特徴とする測色装置。
2. 請求項１に記載の測色装置において、前記シャッターユニットは、装置の底面に沿ってスライド可能なスライド部材と、
   前記スライド部材とともに前記底面に沿ってスライド可能な部材であって、前記反射基準面を有し、前記スライド部材に対して回転可能なシャッター部材と、を備え、
   前記シャッター部材が前記スライド部材に対して回転することで、前記露出状態に切り換わる、
   ことを特徴とする測色装置。
3. 請求項２に記載の測色装置において、前記シャッター部材は、前記露出状態において前記底面に当接する、
   ことを特徴とする測色装置。
4. 請求項２または請求項３に記載の測色装置において、前記シャッターユニットは、前記閉塞状態から第１方向にスライドすることで前記開放状態に切り換わり、前記開放状態から前記第１方向とは反対の第２方向にスライドすることで前記閉塞状態に切り換わり、
   前記シャッター部材は、スライド方向と交差する方向に突出するボスと、
   前記底面を構成する底部第１フレームと、
   前記底部第１フレームとともに前記底面を構成する部材であって、前記底部第１フレームに対し前記第２方向に位置する底部第２フレームと、を備え、
   前記底部第２フレームは着脱可能であり、装着状態において前記ボスの回転を規制し、取り外すことにより前記ボスの回転を許容する、
   ことを特徴とする測色装置。
5. 請求項４に記載の測色装置において、前記底部第２フレームを固定する第１ねじと、
   前記開口部形成部材を固定する第２ねじと、を備え、
   前記第２ねじは、前記底部第２フレームの装着状態において前記底部第２フレームに覆われ、前記底部第２フレームを取り外すことで露呈する、
   ことを特徴とする測色装置。
6. 請求項４または請求項５に記載の測色装置において、前記底部第２フレームが装着された状態において、前記底部第１フレーム及び前記底部第２フレームは前記底面の周囲を構成し、
   前記底部第１フレームと前記底部第２フレームは、接続部位において互い違いに重なり合う、
   ことを特徴とする測色装置。
7. 請求項２から請求項６のいずれか一項に記載の測色装置において、前記シャッターユニットは、前記シャッター部材が前記開口部に対し接近及び離間する方向に変位可能となる様に前記シャッター部材を保持するシャッター保持部材と、
   前記シャッター部材を前記開口部に向けて押圧する押圧部材と、を備える、
   ことを特徴とする測色装置。
8. 請求項１から請求項７のいずれか一項に記載の測色装置において、前記入射光処理部は、入射した光のうちの所定波長成分を透過させる波長可変型の光学フィルターと、
   前記光学フィルターを透過した光を受ける受光部と、を備える、
   ことを特徴とする測色装置。
9. 請求項８に記載の測色装置において、前記光学フィルターは、ファブリペローエタロンである、
   ことを特徴とする測色装置。

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