JP2022134267A - 充電設備および充電設備の管理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】非常時の利便性を損なうことなく利用可能とする。【解決手段】制御装置は、充電スタンドが設置される区画を含む地域において災害が発生したことを示す災害情報を受信したか否かを判定するステップ（Ｓ１００）と、災害情報を受信したと判定される場合（Ｓ１００にてＹＥＳ）、充電スタンドの可動部の上昇を許可するステップ（Ｓ１０２）と、災害情報を受信していないと判定される場合（Ｓ１００にてＮＯ）、充電スタンドの可動部の上昇を禁止するステップ（Ｓ１０４）とを含む、処理を実行する。【選択図】図５

Description

本開示は、車載の蓄電装置を充電する可動式の充電設備の制御に関する。

車両等に搭載される蓄電装置を充電するための充電設備は、車両等の外部の駐車場や歩道に設置されるが、設置スペースを占有するため、歩行や車両の走行の妨げになる場合がある。そのため、充電設備を可動式とし、たとえば、地面下に収納させる技術が公知である。

たとえば、特開２０１１－１０９８０７号公報（特許文献１）には、地面から立ち上がった状態になることができるとともに、地面下に収納された状態になるよう昇降可能に設置される充電用ポールが開示される。

特開２０１１－１０９８０７号公報

このような可動式の充電設備は、駐車場に設置されることに加えて、災害が発生した場合などの非常時の利用に備えて、公園内等の車両の進入が制限される区画内に設置される場合がある。しかしながら、このような区画内に設置される場合において充電設備が容易に利用可能であるとすると、当該区画に充電設備を利用するために車両が進入する可能性がある。その一方で、当該区画内に設置される充電設備を常時利用できないようにしておくと、非常時における充電設備の利便性が損なわれる可能性がある。

本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、非常時の利便性を損なうことなく利用可能な充電設備および充電設備の管理装置を提供することである。

本開示のある局面に係る充電設備は、地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備である。充電設備は、車両の進入が制限される区画内に設置される。充電設備は、蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、可動部が地面下に収納された第１状態と、可動部が地面上に露出し、蓄電装置と接続機器との接続が可能な第２状態との間で可動部を昇降させる昇降装置と、充電設備の外部の機器との通信が可能な通信装置と、通信装置を経由して受信した情報を用いて昇降装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、第１状態であって、かつ、通信装置を経由して、充電設備の非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に、可動部の上昇を許可する。

このようにすると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に充電設備の可動部の上昇が許可されるので、利用者数が増加するような非常時に充電設備の利用が可能になる。

ある実施の形態においては、充電設備の非常時の利用は、区画を含む地域における災害発生時の充電設備の利用と、地域におけるイベント開催時の充電設備の利用とのうちの少なくともいずれかを含む。

このようにすると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの利用者数が増加するような非常時に充電設備の利用が可能になる。

さらにある実施の形態においては、制御装置は、第１状態であって、かつ、要求情報を受信しない場合、可動部の上昇を禁止する。

このようにすると、非常時の利用を要求する要求情報を受信しないような場合において充電設備の可動部の上昇が禁止されるので、非常時でない場合に車両の進入が制限される区画内に設置される充電設備が利用されることを抑制することができる。

本開示の他の局面に係る充電設備の管理装置は、地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の複数の充電設備の動作を管理する管理装置である。充電設備は、蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、可動部が地面下に収納された第１状態と、可動部が地面上に露出し、蓄電装置と接続機器との接続が可能な第２状態との間で可動部を昇降させる昇降装置と、管理装置との通信が可能な通信装置と、通信装置を経由して受信した情報を用いて昇降装置を制御する制御装置とを備える。複数の充電設備は、車両の進入が制限される第１区画と車両の進入が制限されない第２区画との各々の区画内に設置される。管理装置は、充電設備の非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に、複数の充電設備の各々の可動部の上昇を許可する。要求情報を受信しない場合に、第１区画内の充電設備の可動部の上昇を禁止するとともに、第２区画内の充電設備の可動部の上昇を許可する。

このようにすると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に第１区画内の充電設備の可動部の上昇が許可されるので、利用者数が増加するような非常時に充電設備の利用が可能になる。さらに、非常時の利用を要求する要求情報を受信しないような場合においては第１区画内の充電設備の可動部の上昇が禁止されるので、非常時でない場合に第１区画内に設置される充電設備が利用されることを抑制することができる。

ある実施の形態においては、充電設備の非常時の利用は、第１区画および第２区画を含む地域における災害発生時の充電設備の利用と、地域におけるイベント開催時の充電設備の利用とのうちの少なくともいずれかを含む。

このようにすると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの利用者数が増加するような非常時に充電設備の利用が可能になる。

本開示によると、非常時の利便性を損なうことなく利用可能な充電設備および充電設備の管理装置を提供することができる。

電動車両と、可動部が地面下に収納された状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 電動車両と、可動部が地面上に露出した状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの他の一例を示す図である。 充電スタンドの制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。 充電スタンドの制御装置で実行される処理の他の一例を示すフローチャートである。 複数の充電スタンドと管理サーバとの関係を説明するための図である。 変形例における管理サーバで実行される処理の一例を示すフローチャートである。 変形例における管理サーバで実行される処理の他の一例を示すフローチャートである。

以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

以下では、本開示の実施の形態に係る充電設備である充電スタンド３００の構成を一例として説明する。図１は、電動車両２００と、可動部３００ａ（後述）が地面下に収納された状態の充電スタンド３００との構成の一例を示す図である。図２は、電動車両２００と、可動部３００ａが地面上に露出した状態の充電スタンド３００との構成の一例を示す図である。

図１および図２に示すように、充電スタンド３００は、上端の位置が地面と略同じ位置となり、可動部３００ａが地面下に収納された第１状態（図１参照）と、上端が地面上の所定位置まで上昇し、可動部３００ａが露出した第２状態（図２参照）との間で昇降可能に構成される。

充電スタンド３００は、たとえば、円筒形状の筐体を有し、地面に形成される凹部の底面に設置される。地面に形成される凹部は、充電スタンド３００の筐体の外周面と所定の間隙を有するように形成され、深さが第１状態の充電スタンド３００の鉛直方向の長さと同程度になるように形成される。

充電スタンド３００は、可動部３００ａと、固定部３００ｂとを含む。可動部３００ａの上部には、コネクタ３０２を収納可能な収納スペースが形成される。コネクタ３０２には、他方端が電源３５０に接続されるケーブル３０４の一方端が接続される。電源３５０は、たとえば、商用電源等によって構成される交流電源である。ケーブル３０４は、たとえば、カール部を有する形状的な伸縮部あるいは巻き取り構造を有する構造的な伸縮部を有し、コネクタ３０２が持ち出された場合には、駐車スペースに駐車された電動車両２００のインレット２２０まで伸縮可能に構成される。

固定部３００ｂは、地面に形成される凹部の底面に固定される。なお、固定部３００ｂは、地面に形成される凹部内のいずれかに固定されればよく、特に凹部の底面に固定されることに限定されるものではない。

固定部３００ｂは、可動部３００ａを上下方向に昇降する昇降装置３０６と、昇降装置３０６の動作を制御する制御装置３０８とを含む。

昇降装置３０６は、可動部３００ａを昇降させるアクチュエータを含む。昇降装置３０６は、たとえば、可動部３００ａに固定されたラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤを電動アクチュエータを用いて回転させることにより可動部３００ａを昇降させる、ラックピニオン式の機構を有していてもよいし、ピストンに接続されるロッドを可動部３００ａに固定して、固定部３００ｂに固定されるシリンダ本体に供給される油圧を増減することにより可動部３００ａを昇降させる、油圧シリンダを用いた機構を有していてもよいし、可動部３００ａと固定部３００ｂとの間で磁力による反発力を発生させて可動部３００ａを昇降させる機構を有していてもよい。

昇降装置３０６は、たとえば、ストッパ機構等により可動部３００ａが第１状態に相当する位置を超えて下降しないように構成され、また、第２状態に相当する位置を超えて上昇しないように構成される。

制御装置３０８は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）３０８ａと、ＲＯＭ（Read Only Memory）やＲＡＭ（Random Access Memory）等によって構成されるメモリ３０８ｂと、外部の機器の通信可能な通信部３０８ｃとを含む。制御装置３０８は、メモリ３０８ｂに記憶された情報や、通信部３０８ｃを経由して受信した情報やその他図示しないセンサ類から取得した情報に基づいて充電スタンド３００に設けられる電気機器（たとえば、昇降装置３０６）を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理をＣＰＵ３００ａによって実行する構成に限られず、専用ハードウェア（電子回路）で構築する構成とすることも可能である。

通信部３０８ｃは、充電スタンド３００の外部の機器と各種情報等を通信可能に構成される。図１および図２には、通信部３０８ｃと携帯端末７００とが通信可能であって、さらに、通信部３０８ｃと管理サーバ６００とが通信可能であることが一例として示される。

通信部３０８ｃは、たとえば、有線通信により管理サーバ６００と通信可能に構成されてもよい。また、通信部３０８ｃは、たとえば、無線通信により携帯端末７００あるいは管理サーバ６００と通信可能に構成されてもよい。

制御装置３０８は、たとえば、上昇制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド３００が第１状態から第２状態に切り替わるように昇降装置３０６における上昇制御を実行する。上昇制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド３００が第１状態であるという条件と、充電スタンド３００おける上昇制御の実行要求（以下、上昇要求と記載する）があるという条件とを含む。制御装置３０８は、たとえば、携帯端末７００から上昇要求を示す情報を受信するようにしてもよいし、外部の機器からの情報に基づいて上昇要求の有無を判定してもよい。

あるいは、制御装置３０８は、たとえば、下降制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド３００が第２状態から第１状態に切り替わるように昇降装置３０６における下降制御を実行する。下降制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド３００が第２状態であるという条件と、充電スタンド３００における下降制御の実行要求（以下、下降要求と記載する）があるという条件とを含む。制御装置３０８は、たとえば、携帯端末７００から下降要求を示す情報を受信するようにしてもよいし、外部の機器からの情報に基づいて下降要求の有無を判定してもよい。

管理サーバ６００は、制御装置と、通信装置と、記憶装置（いずれも図示せず）とを含む。管理サーバ６００の制御装置は、ＣＰＵおよびメモリ等によって構成される。管理サーバ６００の通信装置は、通信ネットワークを介して、あるいは、直接的に充電スタンド３００、携帯端末７００あるいはその他の機器と通信可能に構成される。さらに、管理サーバ６００の通信装置は、充電スタンド３００が設置される区画を管理する団体や当該区画を含む地域の自治体や後述するイベントの開催者などの端末やサーバ（いずれも図示せず）と通信可能に構成される。管理サーバ６００の記憶装置には、所定の情報が記憶される。管理サーバ６００の制御装置は、携帯端末７００や充電スタンド３００から通信装置を経由して所定の情報を受信したり、受信した情報の一部または全部を記憶装置に記憶したりする。

携帯端末７００は、ユーザが携帯可能な端末であって、たとえば、表示装置と、入力装置と、通信装置（いずれも図示せず）とを含む。携帯端末７００の通信装置は、通信ネットワーク（図示せず）を介して管理サーバ６００と通信可能に構成される。また、携帯端末７００の通信装置は、通信ネットワークを介して、あるいは、直接的に充電スタンド３００と通信可能に構成される。

図１および図２には、充電スタンド３００によって充電が可能な駐車スペースに駐車される電動車両２００の構成の一例がさらに示されている。図１および図２に示すように、電動車両２００は、たとえば、プラグインハイブリッド自動車および電気自動車などの蓄電装置を搭載した車両が含まれる。なお、電動車両２００の構成は、充電スタンド３００から電力供給を受けることが可能な構成を有していればよく、特に上述のように列挙した車両に限定されるものではなく、たとえば、外部給電用の蓄電装置を搭載した車両であってもよい。

電動車両２００は、ＥＣＵ（Electronic Control Unit)２０２と、通信装置２０４と、充電器２１２と、バッテリ２１４と、インバータ２１６と、モータジェネレータ２１８と、インレット２２０とを含む。

ＥＣＵ２０２は、ＣＰＵと、ＲＯＭやＲＡＭ等によって構成されるメモリとを含む。ＥＣＵ２０２は、メモリに記憶された情報や、図示しないセンサ類から取得した情報に基づいて電動車両２００に設けられる電気機器（たとえば、充電器２１２あるいはインバータ２１６）を制御する。

通信装置２０４は、電動車両２００の外部の機器と各種情報等を通信可能に構成される。通信装置２０４は、たとえば、管理サーバ６００と通信可能に構成されるとともに、充電スタンド３００と通信可能に構成される。なお、通信装置２０４は、充電スタンド３００で充電を行なうユーザが所有する携帯端末７００と通信可能に構成されてもよい。

充電器２１２は、インレット２２０から交流電力が供給される場合に、供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリ２１４に供給する。充電器２１２が動作することによってバッテリ２１４が充電される。充電器２１２は、たとえば、ＥＣＵ２０２からの制御信号により制御される。

バッテリ２１４は、たとえば、再充電可能に構成された電力貯蔵要素であり、代表的には、ニッケル水素電池あるいは液体または固体の電解質を含むリチウムイオン電池等の二次電池が適用される。あるいは、バッテリ２１４は、電力を貯蔵できる蓄電装置であればよく、たとえば、バッテリ２１４に代えて大容量のキャパシタが用いられてもよい。

インバータ２１６は、たとえば、バッテリ２１４の直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ２１８に供給する。また、インバータ２１６は、たとえば、モータジェネレータ２１８から交流電力（回生電力）を直流電力に変換してバッテリ２１４に供給して、バッテリ２１４を充電する。

モータジェネレータ２１８は、インバータ２１６からの電力供給を受けて駆動輪２２２に回転力を与える。駆動輪２２２は、モータジェネレータ２１８によって与えられた回転力によって回転し、電動車両２００を走行させる。

インレット２２０は、電動車両２００の外装部分にリッド等のカバー（図示せず）とともに設けられる。インレット２２０は、外部の充電設備（たとえば、充電スタンド３００）から充電電力の供給を受ける受電部である。インレット２２０は、充電スタンド３００のコネクタ３０２が取り付け可能な形状を有する。インレット２２０およびコネクタ３０２の双方には接点が内蔵されており、インレット２２０にコネクタ３０２が取り付けられると接点同士が接触して、インレット２２０とコネクタ３０２とが電気的に接続される。このとき、電動車両２００のバッテリ２１４は、充電スタンド３００から供給される電力を用いた充電が可能な状態になる。

充電スタンド３００は、駐車場内の複数の駐車スペースに隣接する歩道や、道路に設定された複数の駐車スペースに隣接する歩道等に設置される場合がある。図３は、充電スタンド３００と駐車スペース４００とのレイアウトの一例を示す図である。図３に示すように、駐車場内において複数箇所の駐車スペース４００が仕切り線４０２によって横並びに設定される場合には、各駐車スペース４００に隣接した位置に充電スタンド３００が設置される。図３には、駐車スペース４００の長手方向の一方端（図３の紙面右側）に歩道５００が設けられる構成が一例として示される。この場合、充電スタンド３００は、歩道５００に沿って設置されることとなる。複数の駐車スペース４００のいずれかに電動車両２００を駐車する場合であって、充電スタンド３００が第２状態である場合には、ユーザは、充電スタンド３００からコネクタ３０２を持ち出して電動車両２００のインレット２２０に接続する。

図４は、充電スタンド３００と駐車スペース４１０とのレイアウトの他の一例を示す図である。図４に示すように、道路に沿って複数箇所の駐車スペース４１０が仕切り線４１２により縦列方向に設定される場合にも、各駐車スペース４１０に隣接した位置に充電スタンド３００が設置される。図４には、歩道５１０に沿って駐車スペース４１０が設定される構成が一例として示される。この場合、充電スタンド３００は、歩道５１０に沿って設置されることとなる。複数の駐車スペース４１０のいずれかに電動車両２００を駐車する場合であって、充電スタンド３００が第２状態である場合には、ユーザは、直近の充電スタンド３００からコネクタ３０２を持ち出して電動車両２００のインレット２２０に接続する。

上述のような昇降可能な可動式の充電スタンド３００は、上述したように駐車場に設置される場合があることに加えて、災害が発生した場合などの非常時の利用に備えて、公園内等の車両の進入が制限される区画内に設置される場合がある。しかしながら、このような区画内に設置される場合において充電スタンド３００が容易に利用可能であるとすると、当該区画に充電スタンド３００を利用するために車両が進入する可能性がある。その一方で、当該区画内に設置される充電スタンド３００を常時利用できないようにすると、非常時における充電スタンド３００の利便性が損なわれる可能性がある。

そこで、本実施の形態においては、充電スタンド３００が車両の進入が制限される区画内に設置される場合においては、充電スタンド３００の制御装置３０８が、第１状態であって、かつ、通信部３０８ｃを経由して、充電スタンド３００の非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可するものとする。また、本実施の形態において、充電スタンド３００の非常時の利用は、当該区画を含む地域における災害発生時の充電スタンド３００の利用と、地域におけるイベント開催時の充電スタンド３００の利用とのうちの少なくともいずれかを含む。また、要求情報は、後述する災害情報とイベント情報とのうちの少なくともいずれかを含む。

このようにすると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの利用者数が増加するような状況において当該区画内に設置される充電スタンド３００を利用することができる。

以下、図５を参照して、制御装置３０８で実行される制御処理の一例について説明する。図５は、充電スタンド３００の制御装置３０８で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、充電スタンド３００は、上述の車両の進入が制限される区画内に設置されているものとする。

ステップ（以下、ステップをＳと記載する）１００にて、制御装置３０８は、災害情報を受信したか否かを判定する。制御装置３０８は、たとえば、管理サーバ６００から災害情報を受信するか否かを判定する。災害情報は、充電スタンド３００が設置される区画を含む地域（たとえば、市町村）において災害（たとえば、地震、台風あるいは豪雨等）が発生したことを示す情報を含む。管理サーバ６００は、たとえば、当該地域の自治体などの端末やサーバ等から当該地域において災害が発生したことを示す災害情報を受信する場合に、電動車両２００の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００に対して災害情報を送信する。制御装置３０８は、管理サーバ６００から災害情報を受信した場合に受信したことを示すフラグをオン状態に設定する。制御装置３０８は、当該フラグがオン状態である場合に災害情報を受信したと判定する。制御装置３０８において、災害情報を受信したと判定される場合（Ｓ１００にてＹＥＳ）、処理はＳ１０２に移される。

Ｓ１０２にて、制御装置３０８は、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。

制御装置３０８は、可動部３００ａの上昇が許可されることによって、たとえば、ユーザの携帯端末７００を用いて充電が要求される場合に、充電スタンド３００を第１状態から第２状態に切り替わるように昇降装置３０６を制御する。

ユーザが携帯端末７００を用いて充電スタンド３００に充電を要求する場合、たとえば、携帯端末７００が充電スタンド３００と通信可能な範囲内になると、ユーザが専用アプリケーションを起動させて、通信を確立させるための操作を行なうなどして、携帯端末７００と充電スタンド３００との通信を確立させたり、あるいは、自動的に携帯端末７００が充電スタンド３００との通信を確立させたりする。

ユーザがさらに携帯端末７００に対して所定の操作を行なうなどすると、携帯端末７００は、可動部３００ａの上昇を要求するための上昇要求情報を充電スタンド３００に送信したり、あるいは、通信が確立したときに自動的に充電スタンド３００に上昇要求情報を送信したりする。

制御装置３０８は、携帯端末７００から上昇要求情報を受信すると、上昇要求があると判定して、充電スタンド３００が第１状態である場合には、第２状態になるように昇降装置３０６を制御する。なお、制御装置３０８は、たとえば、携帯端末７００と充電スタンド３００との間で所定の認証処理が実行された後に上昇制御を実行するようにしてもよい。

あるいは、制御装置３０８は、たとえば、管理サーバ６００からの上昇要求情報を受信すると、上昇要求があると判定して、充電スタンド３００が第１状態である場合には、第２状態になるように昇降装置３０６を制御する。管理サーバ６００は、災害情報に加えて、上昇要求情報を充電スタンド３００に送信してもよいし、災害情報を送信してから予め定められた時間が経過した後に上昇要求情報を充電スタンド３００に送信してもよい。制御装置３０８は、その後処理を終了する。

なお、災害情報を受信していないと判定される場合（Ｓ１００にてＮＯ）、処理はＳ１０４に移される。

Ｓ１０４にて、制御装置３０８は、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止する。この場合、制御装置３０８は、管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信する場合でも充電スタンド３００の第１状態を維持する。あるいは、制御装置３０８は、可動部３００ａの上昇が禁止される場合に、携帯端末７００と通信が確立しないようにしてもよい。さらに制御装置３０８は、たとえば、充電スタンド３００が第２状態である場合には、第１状態になるように昇降装置３０６を制御してもよい。制御装置３０８は、その後処理を終了する。

次に、図６を参照して、制御装置３０８で実行される制御処理の他の一例について説明する。図６は、充電スタンド３００の制御装置３０８で実行される処理の他の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、充電スタンド３００は、上述の車両の進入が制限される区画内に設置されるものとする。

Ｓ２００にて、制御装置３０８は、イベント情報を受信したか否かを判定する。制御装置３０８は、たとえば、管理サーバ６００からイベント情報を受信するか否かを判定する。イベント情報は、充電スタンド３００が設置される区画を含む地域において開催されるイベントに関する情報を含む。具体的には、イベント情報は、イベントの開催時期にあわせて車両の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００を利用可能とする時間帯や期間についての情報を含む。

管理サーバ６００は、たとえば、イベントの開催者、当該区画を管理する団体あるいは当該地域の自治体などの端末やサーバからイベント情報を受信する場合に、車両の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００に対してイベント情報を送信する。制御装置３０８は、管理サーバ６００からイベント情報を受信した場合に受信したことを示すフラグをオン状態に設定する。制御装置３０８は、当該フラグがオン状態である場合にイベント情報を受信したと判定する。制御装置３０８において、受信したイベント情報を受信したと判定される場合（Ｓ２００にてＹＥＳ）、処理はＳ２０２に移される。

Ｓ２０２にて、制御装置３０８は、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であるか否かを判定する。制御装置３０８は、たとえば、計時装置（図示せず）を用いて現在の時刻を取得してもよいし、管理サーバ６００から現在の時刻を取得してもよい。現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であると判定される場合（Ｓ２０２にてＹＥＳ）、処理はＳ２０４に移される。

Ｓ２０４にて、制御装置３０８は、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。制御装置３０８は、管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信すると、充電スタンド３００が第１状態である場合には、第２状態になるように昇降装置３０６を制御する。制御装置３０８は、その後処理を終了する。

なお、イベント情報を受信していないと判定される場合や（Ｓ２００にてＮＯ）、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻でないと判定される場合（Ｓ２０２にてＮＯ）、処理はＳ２０６に移される。

Ｓ２０６にて、制御装置３０８は、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止する。この場合、制御装置３０８は、管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信する場合でも充電スタンド３００の第１状態を維持する。あるいは、制御装置３０８は、可動部３００ａの上昇が禁止される場合に、携帯端末７００と通信が確立しないようにしてもよい。さらに制御装置３０８は、充電スタンド３００が第２状態である場合には、第１状態になるように昇降装置３０６を制御してもよい。制御装置３０８は、その後処理を終了する。

以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る充電設備である充電スタンド３００の制御装置３０８の動作の一例について説明する。充電スタンド３００は、車両の進入が制限される区画内に設置されており、第１状態であるものとする。

たとえば、車両の進入が制限される区画を含む地域で災害が発生した場合に、当該地域の自治体などの端末やサーバから管理サーバ６００に対して災害が発生したことを示す災害情報が送信される場合を想定する。管理サーバ６００は、災害情報を受信すると車両の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００に対して災害情報を送信する。

充電スタンド３００において災害情報を受信したと判定されると（Ｓ１００にてＹＥＳ）、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ１０２）。そのため、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報が充電スタンド３００に対して送信される場合には、上昇要求情報を受信することに応じて第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。そのため、ユーザにより充電スタンド３００の利用が可能となる。

災害情報を受信していないと判定される場合には（Ｓ１００にてＮＯ）、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が禁止される（Ｓ１０４）。そのため、管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信しても充電スタンド３００は、第１状態を維持する。

一方、たとえば、公園等の車両の進入が制限される区画を含む場所で、あるいは、その周辺でイベントが開催される場合において、イベント開催者などの端末やサーバからイベント情報が管理サーバ６００に送信される場合を想定する。管理サーバ６００は、イベント情報を受信するとイベント開催地内の車両の進入が制限される区画内あるいはイベント開催地周辺の車両の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００に対してイベント情報を送信する。

充電スタンド３００においてイベント情報を受信したと判定されると（Ｓ２００にてＹＥＳ）、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であるか否かが判定される（Ｓ２０２）。現在の時刻が指定された時間帯内の時刻であると判定される場合（Ｓ２０２にてＹＥＳ）、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ２０４）。そのため、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報が充電スタンド３００に対して送信される場合には、上昇要求情報を受信することに応じて第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。そのため、ユーザにより充電スタンド３００の利用が可能となる。

イベント情報を受信していないと判定される場合や（Ｓ２００にてＮＯ）、イベント情報を受信していても（Ｓ２００にてＹＥＳ）、現在の時刻が指定された時間帯の前あるいは後の時刻である場合には（Ｓ２０２にてＮＯ）、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が禁止される（Ｓ２０６）。そのため、管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信しても充電スタンド３００は、第１状態を維持する。

以上のようにして、本実施の形態に係る充電設備である充電スタンド３００によると、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの非常時の利用を要求する要求情報（災害情報またはイベント情報）を受信する場合に充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が許可されるので、利用者数が増加するような非常時に充電スタンド３００の利用が可能になる。したがって、非常時の利便性を損なうことなく利用可能な充電設備を提供することができる。

さらに要求情報を受信しないような場合において充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が禁止されるので、非常時でない場合に車両の進入が制限される区画内に設置される充電設備が利用されることを抑制することができる。

以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、電源３５０は、交流電源であるとして説明したが、電源３５０は、直流電源であってもよい。この場合において、電動車両２００は、たとえば、充電器２１２を省略した構成であってもよい。

さらに上述の実施の形態では、コネクタ３０２が可動部３００ａの上部の収納スペースに収納される構成を一例として説明したが、たとえば、可動部３００ａの上部側面には、ソケットが露出して設けられてもよい。このようにすると、ユーザは、別途用意した充電ケーブルを用いて充電スタンド３００のソケットと電動車両２００のインレット２２０とを接続することによって電動車両２００に搭載されたバッテリ２１４を充電することができる。あるいは、可動部３００ａの上部には、電動車両２００の底面に設けられるインレットに接続可能な端子部が設けられる構成であってもよい。このようにすると、可動部３００ａが第２状態になることで電動車両２００のインレットと充電スタンドとを電気的に接続された状態になるため、ユーザが電動車両２００のインレットと充電スタンドとを接続する作業をすることなく、電動車両２００に搭載されたバッテリ２１４の充電を行なうことができる。

さらに上述の実施の形態では、充電スタンド３００の筐体は、円筒形状を有する場合を一例として説明したが、特に昇降動作が可能な形状であればよく、特に円筒形状に限定されるものではない。たとえば、充電スタンド３００の筐体は、直方形状を有していてもよい。

さらに上述の実施の形態では、車両の進入が制限される区画として、公園内の駐車場以外の敷地を一例として説明したが、特に公園に限定されるものではなく、たとえば、運動場、学校、競技場、あるいは、その他の公共施設の駐車場以外の敷地を含むようにしてもよい。

さらに上述の実施の形態では、災害情報を受信した場合には、一律上昇を許可するものとして説明したが、たとえば、災害情報に充電スタンド３００の利用が可能となる時間帯を指定する情報が含まれる場合には、イベント情報の受信時と同様に、指定された時間帯に限り、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可するようにしてもよい。

さらに上述の実施の形態では、災害情報またはイベント情報を受信する場合に、可動部３００ａの上昇を許可するものとして説明したが、上昇制御を実行するものであってもよい。

さらに上述の実施の形態では、上昇要求や下降要求に応じて昇降装置３０６が可動部３００ａを昇降させる場合を一例として説明したが、昇降装置３０６が手動で可動部３００ａを昇降させるものであってもよい。この場合、昇降装置３０６は、可動部３００ａの昇降を禁止するロック状態と、昇降の禁止を解除する非ロック状態との間で切換えが可能な切り替え装置の状態を制御装置３０８により制御可能な構成とすることができる。制御装置３０８は、可動部３００ａの上昇を許可する場合、昇降装置３０６をロック状態から非ロック状態にすることで、ユーザは手動で可動部３００ａを昇降可能とすることができる。

さらに上述の実施の形態では、充電スタンド３００は、管理サーバ６００あるいは携帯端末７００から上昇要求を受ける場合を一例として説明したが、たとえば、電動車両２００から上昇要求を受けることが可能に構成されてもよい。電動車両２００は、充電スタンド３００と通信が確立するときに、可動部３００ａの上昇を要求してもよいし、電動車両２００内のユーザが電動車両２００のユーザインターフェース（たとえば、タッチパネルディスプレイ等）に対して上昇を要求する操作を行なうことで可動部３００ａの上昇を要求してもよい。

さらに上述の実施の形態では、車両の進入が制限される区画内に設置される充電スタンド３００の制御装置３０８において、非常時の利用を要求する要求情報を受信したと判定される場合に、可動部３００ａの上昇を許可し、要求情報を受信していない場合に、可動部３００ａの上昇を禁止するものとして説明したが、複数の充電スタンド３００の動作を管理する管理装置である管理サーバ６００において、要求情報の受信の有無により複数の充電スタンド３００を制御するものであってもよい。

図７は、複数の充電スタンド３００と管理サーバ６００との関係を説明するための図である。図７に示すように、公園等の駐車場以外に設定され、車両の進入が制限される第１区画３１０と、駐車場として設定される第２区画３１２との各々に複数の充電スタンド３００が設置される場合を想定する。

管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００と、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００との各々の可動部３００ａの上昇を許可したり、禁止したりするものとする。

この場合において、管理サーバ６００は、たとえば、要求情報を受信した場合には、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可するとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可してもよい。さらに、管理サーバ６００は、たとえば、要求情報を受信していない場合には、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止するとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可してもよい。

以下、図８を参照して、変形例において管理サーバ６００で実行される制御処理の一例について説明する。図８は、変形例における管理サーバ６００で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。

Ｓ３００にて、管理サーバ６００は、災害情報を受信したか否かを判定する。災害情報については上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。管理サーバ６００は、自治体などの端末やサーバ等から災害情報を受信した場合に受信したことを示すフラグをオン状態に設定する。管理サーバ６００は、当該フラグがオン状態である場合に災害情報を受信したと判定する。災害情報を受信したと判定される場合（Ｓ３００にてＹＥＳ）、処理はＳ３０２に移される。

Ｓ３０２にて、管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可するとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。

具体的には、管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００および第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々に対して充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する旨の許可情報を各充電スタンド３００に送信する。

各充電スタンド３００において許可情報を受信すると、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報が充電スタンド３００に対して送信される場合には、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００においては、第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。そのため、ユーザにより第２状態となった充電スタンド３００の利用が可能となる。管理サーバ６００は、その後処理を終了する。

なお、災害情報を受信していないと判定される場合（Ｓ３００にてＮＯ）、処理はＳ３０４に移される。

Ｓ３０４にて、管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止するとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。

具体的には、管理サーバ６００は、充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止する旨の禁止情報を第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の各々に対して送信する。さらに、管理サーバ６００は、許可情報を第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々に対して送信する。

第１区画３１０内の充電スタンド３００において禁止情報を受信すると、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信しても第１区画３１０内の充電スタンド３００は、第１状態を維持する。なお、第１区画３１０内の充電スタンド３００が第２状態である場合に禁止情報を受信するときには、第２状態から第１状態になるように昇降装置３０６が制御されるようにしてもよい。

一方、第２区画３１２内の充電スタンド３００において許可情報を受信すると、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００から上昇要求情報を受信する場合には、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００においては、第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。管理サーバ６００は、その後処理を終了する。

次に、図９を参照して、変形例において管理サーバ６００で実行される制御処理の他の一例について説明する。図９は、変形例における管理サーバ６００で実行される処理の他の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一例の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。

Ｓ４００にて、管理サーバ６００は、イベント情報を受信したか否かを判定する。イベント情報については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。管理サーバ６００は、イベント開催者、車両の進入を制限する区画を管理する団体あるいは当該区画を含む地域の自治体などの端末やサーバからイベント情報を受信した場合に受信したことを示すフラグをオン状態に設定する。管理サーバ６００は、当該フラグがオン状態である場合にイベント情報を受信したと判定する。イベント情報を受信したと判定される場合（Ｓ４００にてＹＥＳ）、処理はＳ４０２に移される。

Ｓ４０２にて、管理サーバ６００は、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であるか否かを判定する。管理サーバ６００は、たとえば、計時装置を用いて現在の時刻を取得してもよいし、インターネット等を用いて同期した時刻を現在の時刻として取得してもよい。現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であると判定される場合（Ｓ４０２にてＹＥＳ）、処理はＳ４０４に移される。

Ｓ４０４にて、管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可するとともに第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。なお、Ｓ４０４の処理の内容は、上述のＳ３０２の処理内容と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。管理サーバ６００は、その後処理を終了する。

なお、イベント情報を受信していないと判定される場合や（Ｓ４００にてＮＯ）、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻でないと判定される場合（４０２にてＮＯ）、処理はＳ４０６に移される。

Ｓ４０６にて、管理サーバ６００は、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を禁止するとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇を許可する。なお、Ｓ４０６の処理の内容は、上述のＳ３０４の処理の内容と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。管理サーバ６００は、その後処理を終了する。

以上のようなフローチャートに基づく変形例における充電スタンド３００の管理装置である管理サーバ６００の動作の一例について説明する。第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００および第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００が第１状態であるものとする。

たとえば、第１区画３１０および第２区画３１２を含む地域で災害が発生した場合に、当該地域の自治体などの端末やサーバから管理サーバ６００に対して災害情報が送信される場合を想定する。

管理サーバ６００において災害情報を受信したと判定されると（Ｓ３００にてＹＥＳ）、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可されるとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ３０２）。そのため、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００からの上昇要求情報が充電スタンド３００に対して送信される場合には、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００において第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。そのため、ユーザにより第２状態の充電スタンド３００の利用が可能となる。

災害情報を受信していないと判定される場合には（Ｓ３００にてＮＯ）、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が禁止されるとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ３０４）。そのため、管理サーバ６００や携帯端末７００から第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００に対して上昇要求情報が送信されても、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００は、第１状態を維持する。

管理サーバ６００や携帯端末７００から第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００に対して上昇要求情報が送信される場合には、上昇要求情報を受信した第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００において第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。

一方、たとえば、第１区画３１０および第２区画３１２を含む場所で、あるいは、その周辺でイベントが開催される場合において、イベント開催者などの端末やサーバからイベント情報が送信される場合を想定する。

管理サーバ６００においてイベント情報を受信したと判定されると（Ｓ４００にてＹＥＳ）、現在の時刻がイベント情報で指定された時間帯内の時刻であるか否かが判定される（Ｓ４０２）。現在の時刻が指定された時間帯内の時刻であると判定される場合（Ｓ４０２にてＹＥＳ）、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可されるとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ４０４）。そのため、その後の管理サーバ６００や携帯端末７００からの上昇要求情報が充電スタンド３００に対して送信される場合には、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００において第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。

イベント情報を受信していないと判定される場合や（Ｓ４００にてＮＯ）、イベント情報を受信していても（Ｓ４００にてＹＥＳ）、現在の時刻が指定された時間帯の前あるいは後の時刻である場合には（Ｓ４０２にてＮＯ）、第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が禁止されるとともに、第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が許可される（Ｓ４０６）。そのため、管理サーバ６００や携帯端末７００から第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００に対して上昇要求情報が送信されても、上昇要求情報を受信した充電スタンド３００は、第１状態を維持する。

管理サーバ６００や携帯端末７００から第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００に対して上昇要求情報が送信される場合には、上昇要求情報を受信した第２区画３１２内に設置される充電スタンド３００において第１状態から第２状態になるように昇降装置３０６が制御される。

このようにしても、災害が発生した場合やイベントが開催される場合などの非常時の利用を要求する要求情報（災害情報またはイベント情報）を受信する場合に第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の可動部３００ａの上昇が許可されるので、利用者数が増加するような非常時に第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００の利用が可能になる。さらに、要求情報を受信しないような場合においては第１区画３１０内の充電スタンド３００の各々の可動部３００ａの上昇が禁止されるので、非常時でない場合に第１区画３１０内に設置される充電スタンド３００が利用されることを抑制することができる。したがって、非常時の利便性を損なうことなく利用可能な充電設備の管理装置を提供することができる。

なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

２００ 電動車両、２０２ ＥＣＵ、２０４ 通信装置、２１２ 充電器、２１４ バッテリ、２１６ インバータ、２１８ モータジェネレータ、２２０ インレット、２２２ 駆動輪、３００ 充電スタンド、３００ａ 可動部、３００ｂ 固定部、３０２ コネクタ、３０４ ケーブル、３０６ 昇降装置、３０８ 制御装置、３００ａ ＣＰＵ、３０８ｂ メモリ、３０８ｃ 通信部、３１０ 第１区画、３１２ 第２区画、３５０ 電源、４００，４１０ 駐車スペース、４０２，４１２ 仕切り線、５００，５１０ 歩道、６００ 管理サーバ、７００ 携帯端末。

Claims (5)

1. 地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備であって、前記充電設備は、前記車両の進入が制限される区画内に設置され、
   前記蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、
   前記可動部が地面下に収納された第１状態と、前記可動部が地面上に露出し、前記蓄電装置と前記接続機器との接続が可能な第２状態との間で前記可動部を昇降させる昇降装置と、
   前記充電設備の外部の機器との通信が可能な通信装置と、
   前記通信装置を経由して受信した情報を用いて前記昇降装置を制御する制御装置とを備え、
   前記制御装置は、前記第１状態であって、かつ、前記通信装置を経由して、前記充電設備の非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に、前記可動部の上昇を許可する、充電設備。
2. 前記充電設備の非常時の利用は、前記区画を含む地域における災害発生時の前記充電設備の利用と、前記地域におけるイベント開催時の前記充電設備の利用とのうちの少なくともいずれかを含む、請求項１に記載の充電設備。
3. 前記制御装置は、前記第１状態であって、かつ、前記要求情報を受信しない場合、前記可動部の上昇を禁止する、請求項１に記載の充電設備。
4. 地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の複数の充電設備の動作を管理する管理装置であって、
   前記充電設備は、前記蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、前記可動部が地面下に収納された第１状態と、前記可動部が地面上に露出し、前記蓄電装置と前記接続機器との接続が可能な第２状態との間で前記可動部を昇降させる昇降装置と、前記管理装置との通信が可能な通信装置と、前記通信装置を経由して受信した情報を用いて前記昇降装置を制御する制御装置とを備え、
   前記複数の充電設備は、前記車両の進入が制限される第１区画と前記車両の進入が制限されない第２区画との各々の区画内に設置され、
   前記管理装置は、
   前記充電設備の非常時の利用を要求する要求情報を受信する場合に、前記複数の充電設備の各々の前記可動部の上昇を許可し、
   前記要求情報を受信しない場合に、前記第１区画内の前記充電設備の前記可動部の上昇を禁止するとともに、前記第２区画内の前記充電設備の前記可動部の上昇を許可する、充電設備の管理装置。
5. 前記充電設備の非常時の利用は、前記第１区画および前記第２区画を含む地域における災害発生時の前記充電設備の利用と、前記地域におけるイベント開催時の前記充電設備の利用とのうちの少なくともいずれかを含む、請求項４に記載の充電設備の管理装置。

Images