JP2022152267A - 充電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】地面下に収納された充電設備を適切に上昇させる充電設備を提供する。【解決手段】地面に形成された凹部の底面に設置され、車両200に搭載されたバッテリの充電が可能な可動式の充電スタンド300は、インレット220と接続可能なコネクタ302を含む可動部300aと、可動部が地面下に収納された状態と、可動部が地面上に露出し、インレットとコネクタの接続が可能な状態と、の間で可動部を昇降させる昇降装置306と、充電設備の周囲にいる人を検出可能な人感センサ310と、充電設備の外部の機器との通信が可能な通信部308cを有し、通信部を経由して受信した情報を用いて昇降装置を制御する制御装置308と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、充電設備に関し、特に、地面下に収納可能な充電設備に関する。
車両等に搭載される蓄電装置を充電するための充電設備は、たとえば、駐車場や歩道に設置されるが、設置スペースを占有するため、歩行や車両の走行の妨げになる場合がある。そこで、たとえば、特許第5475407号公報(特許文献1)に開示された充電用ポールのように、充電設備を地面下に収納させる技術が考案されている。
特許第5475407号公報
地面下に収納された充電設備を使用して車両(蓄電装置)の充電を行ないたいユーザは、たとえば自身の通信機器を用いて充電設備を管理するサーバにアクセスし、充電設備の使用予約をするケースがある。使用予約が入ると、視認性や利便性を向上させる観点から、充電設備を自動的に地面から上昇させることが考えられる。しかしながら、充電設備を自動的に上昇させる場合、充電設備の周囲にユーザ以外の人がいることもあり、ユーザ以外の人は充電設備が上昇してくることを予期していないので、そのまま充電設備を上昇させると、上昇してきた充電設備に人がぶつかってしまったり、歩行の妨げになったりしてしまう可能性がある。また、上昇する充電設備の周囲に子供がいると、上昇する充電設備に興味を抱いた子供に悪戯されたりする可能性がある。そこで、充電設備の周りに人がいる場合には、充電設備の上昇を禁止することが考えれる。
その一方で、ユーザは、充電設備のある場所まで移動し、充電設備の前で使用予約をすることもある。この場合、充電設備の周囲にいる人はユーザであるが、充電設備の周囲にユーザがいることによって充電設備が上昇してこないと、ユーザは充電を実行できない。
そこで、これらのバランスを図って、地面下に収納された充電設備を適切に上昇させる手法が望まれている。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、地面下に収納された充電設備を適切に上昇させることである。
本開示のある局面に係る充電設備は、地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備である。この充電設備は、蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、可動部が地面下に収納された状態と、可動部が地面上に露出し、蓄電装置と接続機器との接続が可能な状態との間で可動部を昇降させる昇降装置と、充電設備の周囲にいる人を検出可能に構成された検出装置と、充電設備の外部の機器との通信が可能な通信装置と、通信装置を経由して受信した情報を用いて昇降装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、外部の機器から可動部の上昇を要求する信号を受信した場合において、充電設備の周囲に車両のユーザ以外の人がいるときには、可動部の上昇を禁止し、充電設備の周囲にユーザがいるときには、可動部の上昇を実行する。
上記構成によれば、充電設備の制御装置は、サーバから可動部の上昇を要求する信号を受信しても、充電設備の周囲にユーザ以外の人がいる場合には、可動部の上昇を禁止する。これにより、周囲にユーザ以外の人がいる状況で可動部が上昇しないので、上昇した可動部(充電設備)が周囲にいた人にぶつかったり、歩行の妨げになったりすることが抑制される。一方で、充電設備の制御装置は、充電設備の周囲に人がいても、それがユーザである場合には、可動部の上昇を実行する。これにより、ユーザは、充電を行なうことができる。
本開示によれば、地面下に収納された充電設備を適切に上昇させることができる。
電動車両と、可動部が地面下に収納された状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 電動車両と、可動部が地面上に露出した状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの他の例を示す図である。 充電スタンドの制御装置により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 変形例2における、充電スタンドの制御装置により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本開示の実施の形態に係る充電設備である充電スタンド300の構成を一例として説明する。図1は、電動車両200と、可動部300a(後述)が地面下に収納された状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。図2は、電動車両200と、可動部300aが地面上に露出した状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。
図1および図2に示すように、充電スタンド300は、上端の位置が地面と略同じ位置となり、可動部300aが地面下に収納された第1状態(図1参照)と、上端が地面上の所定位置まで上昇し、可動部300aが露出した第2状態(図2参照)との間で昇降可能に構成される。
充電スタンド300は、たとえば、円筒形状の筐体を有し、地面に形成される凹部の底面に設置される。地面に形成される凹部は、充電スタンド300の筐体の外周面と所定の間隙を有するように形成される。凸部の深さは、第1状態の充電スタンド300の鉛直方向の長さと同程度になるように形成される。
充電スタンド300は、可動部300aと、固定部300bとを含む。可動部300aの上部には、コネクタ302を収納可能な収納スペースが形成される。コネクタ302には、ケーブル304の一方端が接続される。ケーブル304の他方端は、図示しない電源回路に接続される。電源回路は、電源350から交流電力の供給を受けて、可動部300a(より特定的には、ケーブル304)に電力を供給するように構成される。電源350は、たとえば、商用電源等によって構成される交流電源である。ケーブル304は、たとえば、カール部を有する形状的な伸縮部あるいは巻き取り構造を有する構造的な伸縮部を有し、コネクタ302が持ち出された場合には、駐車スペースに駐車された電動車両200のインレット220まで伸縮可能に構成される。
可動部300aの上面には、充電スタンド300の周囲にいる人の存在を検出するための人感センサ310が設けられる。たとえば、赤外線センサ(焦電センサ)によって人感センサ310を構成することが可能である。人感センサ310は、たとえば、自身を中心とした所定の領域内における人の存在を検出する。人感センサ310は、充電スタンド300の周囲における人の存在の有無を示す信号を制御装置308に送信する。
固定部300bは、地面に形成される凹部の底面に固定される。なお、固定部300bは、地面に形成される凹部内のいずれかに固定されればよく、特に凹部の底面に固定されることに限定されるものではない。
固定部300bは、可動部300aを上下方向に昇降する昇降装置306と、昇降装置306の動作を制御する制御装置308と、移動量センサ312とを含む。
昇降装置306は、可動部300aを昇降させるアクチュエータを含む。昇降装置306は、たとえば、可動部300aに固定されたラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤを電動アクチュエータを用いて回転させることにより可動部300aを昇降させる、ラックピニオン式の機構を有していてもよいし、ピストンに接続されるロッドを可動部300aに固定して、固定部300bに固定されるシリンダ本体に供給される油圧を増減することにより可動部300aを昇降させる、油圧シリンダを用いた機構を有していてもよいし、可動部300aと固定部300bとの間で磁力による反発力を発生させて可動部300aを昇降させる機構を有していてもよい。
昇降装置306は、たとえば、ストッパ機構等により可動部300aが第1状態に相当する位置を超えて下降しないように構成され、また、第2状態に相当する位置を超えて上昇しないように構成される。
移動量センサ312は、可動部300aの移動量を検出する。移動量センサ312は、たとえば、昇降装置306による可動部300aの昇降量を可動部300aの移動量として検出する。移動量センサ312は、検出した可動部300aの移動量を示す信号を制御装置308に送信する。移動量センサ312は、たとえば、アクチュエータの作動量などの昇降量に相当する状態量を検出し、制御装置308は、検出された状態量から昇降量を取得してもよい。
制御装置308は、CPU(Central Processing Unit)308aと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等によって構成されるメモリ308bと、外部の機器と通信可能な通信部308cとを含む。制御装置308は、メモリ308bに記憶された情報、通信部308cを経由して受信した情報、人感センサ310から取得した情報、移動量センサ312から取得した情報、および/または、その他図示しないセンサ類から取得した情報等に基づいて充電スタンド300に設けられる電気機器(たとえば、昇降装置306)を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理をCPU300aによって実行する構成に限られず、専用ハードウェア(電子回路)で構築する構成とすることも可能である。
通信部308cは、充電スタンド300の外部の機器と各種情報等を通信可能に構成される。本実施の形態においては、通信部308cは、充電スタンド300を管理するサーバ600(後述)と無線通信可能に構成される。また、通信部308cは、電動車両200のユーザが所有する通信機器100と通信可能に構成される。詳細は後述するが、通信機器100は、たとえば、スマートフォンやタブレットのような携帯端末であってよい。通信部308cと通信機器100との通信は、たとえば、近距離通信であってよい。すなわち、通信部308cと通信機器100との通信可能距離は、通信部308cとサーバ600との通信可能距離よりも短い。
制御装置308は、たとえば、上昇制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド300が第1状態から第2状態に切り替わるように昇降装置306における上昇制御を実行する。上昇制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が第1状態であるという条件と、サーバ600から上昇制御の実行要求(以下「第1上昇要求」とも称する)を受けるという条件とを含む。サーバ600は、たとえば、充電スタンド300の使用予約に含まれる開始時刻が近づいた際に、充電スタンド300に第1上昇要求を送信する。
また、制御装置308は、たとえば、下降制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド300が第2状態から第1状態に切り替わるように昇降装置306における下降制御を実行する。下降制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が第2状態であるという条件と、サーバ600から下降制御の実行要求(以下「下降要求」とも称する)を受けるという条件とを含む。なお、下降要求を受けるという条件に代えて、電動車両200(具体的には、後述のバッテリ214)の充電が完了したという条件を採用してもよい。充電の完了とは、たとえば、コネクタ302と電動車両200のインレット220との接続が解除され、コネクタ302が所定の位置に戻されたことであってもよい。
図1および図2には、充電スタンド300によって充電が可能な駐車スペースに駐車される電動車両200の構成の一例がさらに示されている。図1および図2に示すように、電動車両200は、たとえば、プラグインハイブリッド自動車および電気自動車などの蓄電装置を搭載した車両が含まれる。なお、電動車両200の構成は、充電スタンド300から電力供給を受けることが可能な構成を有していればよく、特に上述のように列挙した車両に限定されるものではなく、たとえば、外部給電用の蓄電装置を搭載した車両であってもよい。
電動車両200は、ECU(Electronic Control Unit)202と、充電器212と、バッテリ214と、インバータ216と、モータジェネレータ218と、インレット220とを含む。
ECU202は、CPUと、ROMやRAM等によって構成されるメモリとを含む。ECU202は、メモリに記憶された情報や、図示しないセンサ類から取得した情報に基づいて電動車両200に設けられる電気機器(たとえば、充電器212およびインバータ216)を制御する。
充電器212は、インレット220から交流電力が供給される場合に、供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリ214に供給する。充電器212が動作することによってバッテリ214が充電される。充電器212は、たとえば、ECU202からの制御信号により制御される。
バッテリ214は、たとえば、再充電可能に構成された電力貯蔵要素であり、代表的には、ニッケル水素電池あるいは液体または固体の電解質を含むリチウムイオン電池等の二次電池が適用される。あるいは、バッテリ214は、電力を貯蔵できる蓄電装置であればよく、たとえば、バッテリ214に代えて大容量のキャパシタが用いられてもよい。
インバータ216は、たとえば、バッテリ214の直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ218に供給する。また、インバータ216は、たとえば、モータジェネレータ218からの交流電力(回生電力)を直流電力に変換してバッテリ214に供給して、バッテリ214を充電する。
モータジェネレータ218は、インバータ216からの電力供給を受けて駆動輪222に回転力を与える。駆動輪222は、モータジェネレータ218によって与えられた回転力によって回転し、電動車両200を走行させる。
インレット220は、電動車両200の外装部分にリッド等のカバー(図示せず)とともに設けられる。インレット220は、外部の充電設備(たとえば、充電スタンド300)から充電電力の供給を受ける受電部である。インレット220は、充電スタンド300のコネクタ302が取り付け可能な形状を有する。インレット220およびコネクタ302の双方には接点が内蔵されており、インレット220にコネクタ302が取り付けられると接点同士が接触して、インレット220とコネクタ302とが電気的に接続される。このとき、電動車両200のバッテリ214は、充電スタンド300から供給される電力を用いた充電が可能な状態になる。
図3は、充電スタンド300と駐車スペース400とのレイアウトの一例を示す図である。図3を参照して、この例では、駐車場内において複数の駐車スペース400が仕切り線402によって横並びに設定されている。また、これら駐車スペース400の短手方向(長手方向に直交する方向)に沿って歩道500が設けられている。歩道500は、各駐車スペース400に隣接する。歩道500において各駐車スペース400に隣接する位置には、充電スタンド300が設置されている。充電スタンド300は、駐車スペース400ごとに設けられている。これらの充電スタンド300は、歩道500に沿って並んでいる。
図4は、充電スタンド300と駐車スペース400とのレイアウトの他の例を示す図である。図4を参照して、この例では、駐車場内において複数の駐車スペース410が仕切り線412によって縦列方向に設定されている。また、これら駐車スペース410の長手方向に沿って歩道510が設けられている。歩道510は、各駐車スペース410に隣接する。歩道510において各駐車スペース410に隣接する位置には、充電スタンド300が設置されている。充電スタンド300は、駐車スペース410ごとに設けられている。これらの充電スタンド300は、歩道510に沿って並んでいる。
再び図1および図2を参照して、サーバ600は、制御装置と記憶装置と通信装置とを含んで構成される(いずれも図示せず)。制御装置は、プロセッサを含み、所定の情報処理を行なうように構成される。記憶装置は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置は各種通信I/Fを含む。通信装置は、通信機器100および充電スタンド300の各々と通信可能に構成され、制御装置は、通信装置を通じて通信機器100および充電スタンド300と通信するように構成される。すなわち、サーバ600は、通信機器100および充電スタンド300の各々と通信可能に構成される。
サーバ600には、複数のユーザ(電動車両200のユーザを含む)と複数の充電スタンド(充電スタンド300を含む)とが登録されている。また、ユーザとともにユーザが所有する通信機器(通信機器100を含む)も、サーバ600に登録されている。サーバ600は、登録された各ユーザの情報(以下「ユーザ情報」とも称する)と、登録された各充電スタンドの情報(以下「スタンド情報」とも称する)とを管理するように構成される。通信機器に関する情報は、ユーザ情報に含まれる。また、ユーザ情報には、各ユーザが所有する電動車両の情報(たとえば、充電に関するスペック情報)が含まれてもよい。ユーザ情報およびスタンド情報は、サーバ600の記憶装置に記憶される。
ユーザを識別するための識別情報(以下「ユーザID」とも称する)がユーザごとに付与されており、サーバ600はユーザ情報をユーザIDで区別して管理している。ユーザIDは、通信機器を識別する情報(機器ID)としても機能する。ユーザ情報には、たとえば、ユーザが所有する通信機器の通信アドレスと、ユーザに帰属する電動車両を識別する情報(車両ID)とが含まれる。
通信機器100は、電動車両200のユーザが所有する携帯端末である。通信機器100としては、スマートフォン、タブレット端末、または、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)を採用することができる。
通信機器100は、充電スタンド300およびサーバ600の各々と無線通信可能に構成される。通信機器100には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」とも称する)がインストールされている。通信機器100は、電動車両200のユーザによって携帯され、上記アプリを通じて充電スタンド300およびサーバ600の各々と情報のやり取りを行なうことができる。ユーザは、たとえば通信機器100のタッチパネルディスプレイを通じて、上記アプリを操作できる。
ユーザは、アプリを通じてサーバ600と通信し、予約情報を入力することにより、充電スタンド300を予約することができる。予約情報には、充電スタンドを特定するための情報および充電開始時刻が含まれる。通信機器100から予約情報を受け取ったサーバ600は、充電スタンド300に第1上昇要求を送信する。サーバ600は、充電開始時刻より所定時間前の時刻が到来したタイミングで、充電スタンド300に第1上昇要求を送信してもよい。なお、第1上昇要求には、充電スタンド300の予約を行なったユーザのユーザID(機器ID)が含まれる。
充電スタンド300の利用シーンの1つとして、電動車両200のユーザが、充電スタンド300から離れた位置から通信機器100により充電スタンド300を予約し、電動車両200で充電スタンド300へ向かうことがある。この際に、充電スタンド300が地面から露出された状態(第2状態)になっていると、予約した充電スタンド300をユーザが容易に視認できるとともに、ユーザが充電スタンド300を第1状態から第2状態にする手間を省くことができる。
ここで、第1上昇要求によって充電スタンド300を上昇させる場合、充電スタンド300の周りに人(ユーザ以外の人)がいる場合がある。このような場合、ユーザ以外の人は充電スタンド300が上昇してくることを予期していないので、そのまま充電スタンド300を上昇させると、上昇してきた充電スタンド300に人がぶつかってしまったり、歩行の妨げになったりしてしまう可能性がある。また、上昇する充電スタンド300の周囲に子供がいると、上昇する充電スタンド300に興味を抱いた子供に悪戯されたりする可能性がある。そのため、第1上昇要求を受けても、充電スタンド300の周りに人がいる場合には、充電スタンド300の上昇を禁止する等の何らかの対策が望まれる。
しかしながら、その一方で、充電スタンド300の利用シーンの1つとして、電動車両200のユーザが、充電スタンド300のある場所まで移動し、充電スタンド300の前で充電スタンド300の予約(即座の使用を含む)をすることがある。このような場合には、充電スタンド300の周囲にユーザがいることになる。充電スタンド300の周囲にユーザがいることによって充電スタンド300が上昇してこないと、電動車両200(バッテリ214)の充電を行なうことができない。
そこで、本実施の形態においては、制御装置308は、上昇制御の実行条件が成立した場合において、充電スタンド300の周囲にユーザ以外の人がいる場合には、可動部300aを上昇させず、充電スタンド300の周囲にいる人がユーザである場合には、可動部300aを上昇させる。これにより、ユーザ以外の人への配慮を行なうとともに、ユーザの利便性を確保した上昇制御を実行することができる。
制御装置308は、充電スタンド300が第1状態である場合において、サーバ600から第1上昇要求を受けると(すなわち、上昇制御の実行条件が成立すると)、人感センサ310の検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人(ユーザを含む)がいるか否かを判断する。充電スタンド300の周囲に人がいないと判断すると、制御装置308は、上昇制御を実行して可動部300aを上昇させ、充電スタンド300を第1状態から第2状態に移行させる。充電スタンド300の周囲に人がいると判断すると、制御装置308は、上昇制御の実行を禁止して可動部300aを上昇させない(充電スタンド300を第2状態に遷移させない)。充電スタンド300の周囲に人がいる場合に上昇制御の実行を禁止することによって、上昇した可動部300aに人がぶつかってしまったり、上昇した可動部300aが歩行の妨げになったりすることを抑制することができる。
さらに、周囲に人がいると判断された場合において、当該人がユーザであった場合には、ユーザは通信機器100を用いて、上昇制御の実行要求(以下「第2上昇要求」とも称する)を充電スタンド300に送信する。具体的には、通信機器100は、アプリを通じて第2上昇要求を充電スタンド300に送信する。第2上昇要求には、電動車両200のユーザのユーザID(機器ID)が含まれる。充電スタンド300の制御装置308は、通信機器100から第2上昇要求を受けると、第1上昇要求に含まれていたユーザIDと、第2上昇要求に含まれているユーザIDとを比較し、両ユーザIDが一致するか否かを判断する。
制御装置308は、両ユーザIDが一致した場合には、今回受けた第2上昇要求は、充電スタンド300を予約したユーザが所有する通信機器100から送信された信号であるため、上昇制御を実行する。通信機器100と充電スタンド300(詳細には通信部308c)との通信は近距離通信であり、通信機器100から第2上昇要求を受けたということは、充電スタンド300の周囲にいる人がユーザであるということを判断することができる。このようにして充電スタンド300を第1状態から第2状態に移行させることによって、ユーザ以外の人への配慮を行ないつつも、ユーザの利便性を確保した上昇制御を実行することができる。なお、両ユーザIDが一致しなかった場合には、今回受けた第2上昇要求は、充電スタンド300を予約したユーザとは異なるユーザが所有する通信機器から送信された上昇要求であるため、制御装置308は、上昇制御を実行しない。
<充電スタンドの制御装置で実行される処理>
図5は、充電スタンド300の制御装置308により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図5のフローチャートに示される処理は、充電スタンド300が第1状態になった際に、制御装置308により実行される。図5および後述する図6に示すフローチャートの各ステップ(以下ステップを「S」と略す)は、制御装置308によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部が制御装置308内に作製されたハードウェア(電子回路)によって実現されてもよい。
S1において、制御装置308は、サーバ600から第1上昇要求を受信したか否かを判断する。第1上昇要求を受信していない場合(S1においてNO)、制御装置308は、第1上昇要求を受信するのを待つ。第1上昇要求を受信した場合(S1においてYES)、制御装置308は、処理をS3に進める。
S3において、制御装置308は、人感センサ310の検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人がいるか否かを判断する。充電スタンド300の周囲に人がいると判断した場合(S3においてYES)、制御装置308は、処理をS5に進める。充電スタンド300の周囲に人がいないと判断した場合(S3においてNO)、制御装置308は、処理をS11に進める。
S5において、制御装置308は、上昇制御の実行を禁止する。これは、可動部300aを上昇させると、上昇した可動部300aが人にぶつかったりする可能性があるためである。
S7において、制御装置308は、通信機器100から第2上昇要求を受信したか否かを判断する。第2上昇要求を受信していない場合(S7においてNO)、制御装置308は、第2上昇要求を受信するのを待つ。第2上昇要求を受信した場合(S7においてYES)、制御装置308は、処理をS9に進める。
S9において、制御装置308は、第1上昇要求に含まれるユーザID(機器ID)と、第2上昇要求に含まれるユーザID(機器ID)とが一致するか否かを判断する。両ユーザIDが一致しない場合(S9においてNO)、制御装置308は、S7で受けた第2上昇要求は、充電スタンド300を予約しているユーザとは異なるユーザが所有する通信機器から送信されたものであると判断し、処理をS7に戻して、充電スタンド300を予約しているユーザが所有する通信機器100から第2上昇要求を受信するのを待つ。一方、両ユーザIDが一致する場合(S9においてYES)、制御装置308は、処理をS11に進める。
S11において、制御装置308は、上昇制御を実行する。制御装置308は、可動部300aが第2状態に相当する位置まで上昇するように昇降装置306を制御する。制御装置308は、充電スタンド300を第1状態から第2状態に移行させ、この処理を終了させる。
以上のように、本実施の形態に係る充電スタンド300の制御装置308によると、充電スタンド300が第1状態である場合に、サーバ600から第1上昇要求を受けても、充電スタンド300の周囲に人がいるときには、上昇制御の実行を禁止し、可動部300aを上昇させない(すなわち、充電スタンド300を第1状態から第2状態に移行させない)。これによって、可動部300aが上昇しないので、上昇した可動部300aに人がぶつかってしまったり、上昇した可動部300aが歩行の妨げになったりすることを抑制することができる。
さらに、上昇制御の実行が禁止された場合において、通信機器100から第2上昇要求を受けると、充電スタンド300の制御装置308は、第1上昇要求に含まれていたユーザIDと、第2上昇要求に含まれているユーザIDとを比較し、両ユーザIDが一致すると上昇制御を実行する。これにより、ユーザは、充電スタンド300の周囲にいる場合であっても、通信機器100を用いて充電スタンド300を露出させることができる。よって、ユーザは、電動車両200(バッテリ214)の充電を行なうことができる。
[変形例1]
実施の形態では、人感センサ310の検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人がいるか否かを判断する例について説明した。しかしながら、充電スタンド300の周囲に人がいるか否かの判断には、他のセンサの検出結果を用いることも可能である。変形例1では、カメラの検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人がいるか否かを判断する例について説明する。
再び図1を参照して、変形例1では、充電スタンド300の可動部300aの上面には、カメラ310aが設けられる。カメラ310aには、たとえば、全方位カメラを採用することができる。カメラ310aは、充電スタンド300の周囲を撮影し、撮影結果(検出結果)を示す信号を制御装置308に送信する。
制御装置308は、カメラ310aの検出結果を画像解析し、その結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人がいるか否かを判断する。制御装置308は、たとえば、実施の形態に係る人感センサ310の検出範囲と同程度の範囲内に人がいると判断した場合に、充電スタンド300の周囲に人がいると判断する。
実施の形態と同様に、制御装置308は、充電スタンド300が第1状態である場合に、サーバ600から第1上昇要求を受けても、充電スタンド300の周囲に人がいるときには、上昇制御の実行を禁止し、可動部300aを上昇させない。これによって、上昇した可動部300aに人がぶつかってしまったり、上昇した可動部300aが歩行の妨げになったりすることを抑制することができる。
さらに、制御装置308は、上昇制御の実行を禁止した場合において、通信機器100から第2上昇要求を受けると、第1上昇要求に含まれていたユーザIDと、第2上昇要求に含まれているユーザIDとを比較し、両ユーザIDが一致すると上昇制御を実行する。これにより、ユーザは、充電スタンド300の周囲にいる場合であっても、通信機器100を用いて充電スタンド300を露出させることができる。
変形例1に係る充電スタンド300においても、実施の形態と同様に、ユーザ以外の人への配慮を行ないつつも、ユーザの利便性を確保した充電スタンド300の上昇制御を実行することができる。
なお、カメラ310aは、充電スタンド300の可動部300aの上面に設けられることに限定されるものではない。たとえば、カメラ310aは、充電スタンド300とは別に、充電スタンド300の周辺に設けられてもよい。この場合においても、カメラ310aは、その撮影結果を示す信号を充電スタンド300の制御装置308に送信可能に構成される。
[変形例2]
変形例2では、人感センサおよびカメラの検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲にユーザ以外の人がいるか否かを判断する例について説明する。
変形例2では、充電スタンド300の可動部300aの上面には、人感センサ310およびカメラ310aが設けられる。人感センサ310は、充電スタンド300の周囲にいる人の存在を検出し、人の存在の有無を示す信号を制御装置308に送信する。サーバ600から第1上昇要求を受け、かつ、人感センサ310により充電スタンド300の周囲に人がいることが検出されると、制御装置308は、カメラ310aに撮影を指示する。カメラ310aは、充電スタンド300の周囲を撮影し、撮影結果(検出結果)を示す信号を制御装置308に送信する。あるいは、カメラ310aは、所定の周期で充電スタンド300の周囲を撮影し、撮影結果を示す信号を制御装置308に送信してもよい。なお、カメラ310aは、充電スタンド300の可動部300aの上面に設けられることに限定されるものではなく、たとえば、充電スタンド300とは別に、充電スタンド300の周辺に設けられてもよい。
制御装置308は、カメラ310aの検出結果を画像解析し、充電スタンド300(可動部300a)の周囲にいる人がユーザであるか否かを判断する。たとえば、ユーザの画像情報が予めメモリ308bに記憶されており、制御装置308は、カメラ310aの検出結果を画像解析した結果と、メモリ308bから読み出したユーザの画像情報とから、充電スタンド300の周囲にいる人がユーザであるか否かを判断する。なお、ユーザの画像情報は、たとえば、サーバ600にユーザ情報として予め記憶されており、制御装置308は、ユーザIDにより特定されるユーザの画像情報をサーバ600から取得してもよい。
制御装置308は、充電スタンド300の周囲にいる人がユーザでなかった場合には、上昇制御の実行を禁止する。一方、制御装置308は、充電スタンド300の周囲にいる人がユーザであった場合には、上昇制御を実行する。
さらに、制御装置308は、上昇制御の実行を禁止した場合において、通信機器100から第2上昇要求を受けると、第1上昇要求に含まれていたユーザIDと、第2上昇要求に含まれているユーザIDとを比較し、両ユーザIDが一致するか否かを判断する。そして、制御装置308は、両ユーザIDが一致した場合には、上昇制御を実行する。
図6は、変形例2における、充電スタンド300の制御装置308により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示される処理は、充電スタンド300が第1状態になった際に、制御装置308により実行される。図6のフローチャートは、図5のフローチャートに対して、S20の処理を追加したものである。その他の処理については、図5のフローチャートと同様であるため、同様のステップ番号を付して、その説明は繰り返さない。
S3において、制御装置308は、人感センサ310の検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲に人がいると判断した場合(S3においてYES)、処理をS20に進める。
S20において、制御装置308は、カメラ310aの検出結果に基づいて、充電スタンド300の周囲にいる人が電動車両200のユーザであるか否かを判断する。充電スタンド300の周囲にいる人が電動車両200のユーザでないと判断した場合(S20においてNO)、制御装置308は、処理をS5に進め、上昇制御の実行を禁止する。充電スタンド300の周囲にいる人が電動車両200のユーザであると判断した場合(S20においてYES)、制御装置308は、処理をS11に進め、上昇制御を実行する。
以上のように、変形例2では、サーバ600から第1上昇要求を受けた際に、充電スタンド300の周囲に人がいる場合であっても、それがユーザである場合には、上昇制御が実行される。ゆえに、実施の形態に比べ、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
[他の変形例]
上述の実施の形態では、電源350は、交流電源であるとして説明したが、電源350は、直流電源であってもよい。この場合において、電動車両200は、たとえば、充電器212を省略した構成であってもよい。
さらに上述の実施の形態では、コネクタ302が可動部300aの上部の収納スペースに収納される構成を一例として説明したが、たとえば、可動部300aの上部側面には、ソケットが露出して設けられてもよい。このようにすると、ユーザは、別途用意した充電ケーブルを用いて充電スタンド300のソケットと電動車両200のインレット220とを接続することによって電動車両200に搭載されたバッテリ214を充電することができる。あるいは、可動部300aの上部には、電動車両200の底面に設けられるインレットに接続可能な端子部が設けられる構成であってもよい。このようにすると、電動車両200を適切な位置に停車させ、充電スタンド300を第2状態にすることで、可動部300aの上部に設けられた端子部がインレットに電気的に接続された状態になる。よって、ユーザが電動車両200のインレットと充電スタンド300とを接続する作業をすることなく、電動車両200に搭載されたバッテリ214の充電を行なうことができる。
さらに上述の実施の形態では、充電スタンド300の筐体は、円筒形状を有する場合を一例として説明したが、特に昇降動作が可能な形状であればよく、特に円筒形状に限定されるものではない。たとえば、充電スタンド300の筐体は、直方形状を有していてもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態および変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 通信機器、200 電動車両、202 ECU、212 充電器、214 バッテリ、216 インバータ、218 モータジェネレータ、220 インレット、222 駆動輪、300 充電スタンド、300a 可動部、300b 固定部、302 コネクタ、304 ケーブル、306 昇降装置、308 制御装置、308a CPU、308b メモリ、308c 通信部、310 人感センサ、310a カメラ、312 移動量センサ、350 電源、400,410 駐車スペース、402,412 仕切り線、500,510 歩道、600 サーバ。

Claims (1)

  1. 地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備であって、
    前記蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、
    前記可動部が地面下に収納された状態と、前記可動部が地面上に露出し、前記蓄電装置と前記接続機器との接続が可能な状態との間で前記可動部を昇降させる昇降装置と、
    前記充電設備の周囲にいる人を検出可能に構成された検出装置と、
    前記充電設備の外部の機器との通信が可能な通信装置と、
    前記通信装置を経由して受信した情報を用いて前記昇降装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記外部の機器から前記可動部の上昇を要求する信号を受信した場合において、前記充電設備の周囲に前記車両のユーザ以外の人がいるときには、前記可動部の上昇を禁止し、前記充電設備の周囲に前記ユーザがいるときには、前記可動部の上昇を実行する、充電設備。
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