JP2022169166A - 給電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降時の故障を抑制すること。【解決手段】充電スタンドは、地面上の電動車両に給電可能な設備であって、電動車両に給電するための給電部と、給電部を含み、給電部が地面下に収納された位置と、給電部が地面上に露出した位置との間で変位可能な可動部と、可動部を変位させる昇降装置のアクチュエータと、可動部への物体の接触を検知する接触センサと、物体の接触があったことを報知する報知ランプと、アクチュエータおよび報知ランプを制御する制御装置とを備える。制御装置は、接触センサによって可動部への物体の接触が検知された場合(ステップS312,ステップS322でYES)、可動部の昇降を禁止するようアクチュエータを制御する(ステップS313に処理を進めない,ステップS323)とともに、物体の接触があったことを報知するよう報知部を制御する(ステップS314,ステップS315,ステップS324,ステップS325)。【選択図】図5

Description

この開示は、給電設備に関し、特に、地面上の車両に給電可能な給電設備に関する。
車両等に搭載される蓄電装置を充電するための充電設備は、たとえば、駐車場や歩道に設置されるが、設置スペースを占有するため、歩行や車両の走行の妨げになる場合がある。そこで、たとえば、特許第5475407号公報(特許文献1)に開示された充電用ポールのように、充電設備を地面下に収納させる技術が考案されている。
特許第5475407号公報
上述のような昇降可能な可動式の充電設備においては、利便性を向上させるために自動的に充電設備を地面から立ち上がった状態にすることが考えられる。しかし、自動的に充電設備を昇降させる場合において、昇降中の充電設備に障害物(たとえば、人,物)が触れると、充電設備を昇降させる機構に負担がかかり、充電設備が故障する虞がある。
この開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、昇降時に故障することを抑制することが可能な給電設備を提供することである。
この開示に係る給電設備は、地面上の車両に給電可能な給電設備であって、車両に給電するための給電部と、給電部を含み、給電部が地面下に収納された位置と、給電部が地面上に露出した位置との間で変位可能な可動部と、可動部を変位させるアクチュエータと、可動部への物体の接触を検知するセンサと、物体の接触があったことを報知する報知部と、アクチュエータおよび報知部を制御する制御部とを備える。制御部は、センサによって可動部への物体の接触が検知された場合、可動部の昇降を禁止するようアクチュエータを制御するとともに、物体の接触があったことを報知するよう報知部を制御する。
このような構成によれば、センサによって可動部への物体の接触が検知された場合、可動部の昇降が禁止され、物体の接触があったことが報知される。その結果、昇降時に故障することを抑制できる。
この開示によれば、昇降時に故障することを抑制することが可能な給電設備を提供することができる。
電動車両と、可動部が地面下に収納された状態の充電スタンドの構成の一例を示す図である。 電動車両と、可動部が地面上に露出した状態の充電スタンドの構成の一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの他の例を示す図である。 この実施の形態における充電スタンド上昇処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本開示の実施の形態に係る充電設備である充電スタンド300の構成を一例として説明する。図1は、電動車両200と、可動部300a(後述)が地面下に収納された状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。図2は、電動車両200と、可動部300aが地面上に露出した状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。
図1および図2に示すように、充電スタンド300は、上端の位置が地面と略同じ位置となり、可動部300aが地面下に収納された下限状態(図1参照)と、上端が地面上の所定位置まで上昇し、可動部300aが露出した上限状態(図2参照)との間で昇降可能に構成される。
充電スタンド300は、たとえば、円筒形状の筐体を有し、地面に形成される凹部の底面に設置される。地面に形成される凹部は、充電スタンド300の筐体の外周面と所定の間隙を有するように形成される。凹部の深さは、下限状態の充電スタンド300の鉛直方向の長さと同程度になるように形成される。
充電スタンド300は、可動部300aと、固定部300bとを含む。可動部300aの上部には、コネクタ302を収納可能な収納スペースが形成される。コネクタ302には、ケーブル304の一方端が接続される。ケーブル304の他方端は、図示しない電源回路に接続される。電源回路は、電源350から交流電力の供給を受けて、可動部300a(より特定的には、ケーブル304)に電力を供給するように構成される。電源350は、たとえば、商用電源等によって構成される交流電源である。ケーブル304は、たとえば、カール部を有する形状的な伸縮部あるいは巻き取り構造を有する構造的な伸縮部を有し、コネクタ302が持ち出された場合には、駐車スペースに駐車された電動車両200のインレット220まで伸縮可能に構成される。
可動部300aには、接触センサ310および報知ランプ320が設けられる。接触センサ310は、充電スタンド300の可動部300aに物体(たとえば、人,生物,物)が接触したことを検出するための検出装置であり、たとえば、静電センサによって構成される。静電センサは、静電センサが発生した電界に物体が進入したときの静電容量の変化により物体を検出する。静電センサは、可動部300aの検出対象の部分(たとえば、上面,側面)への物体の接触を検出するために必要であれば、可動部300aの各部に、複数、設けられる。つまり、接触センサ310は、1または複数の静電センサで構成される。接触センサ310は、可動部300aに物体が接触していることを検出すると、可動部300aに物体が接触していることを示す信号を制御装置308に送信する。なお、接触センサ310は、可動部300aに物体が接触したことを検出可能なセンサであれば、これに限定されず、他の種類のセンサであってもよい。接触センサ310は、物体の接触を誤検出し難いように設けられる。
報知ランプ320は、発光可能なデバイス、たとえば、多色LED(Light Emitting Diode)で構成され、制御装置308によって制御されて、充電スタンド300の周辺の人が視認可能に点灯または点滅したり、消灯したりする。報知ランプ320は、たとえば、充電中は緑色で点滅したり、充電完了時は青色で点灯したりするよう制御されるようにしてもよい。また、後述するように、報知ランプ320は、物体の接触が検知されると赤色で点灯または点滅するよう制御されるようにしてもよい。
固定部300bは、地面に形成される凹部の底面に固定される。なお、固定部300bは、地面に形成される凹部内のいずれかに固定されればよく、特に凹部の底面に固定されることに限定されるものではない。
固定部300bは、可動部300aを上下方向に昇降する昇降装置306と、昇降装置306の動作を制御する制御装置308と、移動量センサ312とを含む。
昇降装置306は、可動部300aを昇降させるアクチュエータを含む。昇降装置306は、たとえば、ラックピニオン式の機構を有していてもよいし、油圧シリンダまたは空気圧シリンダを用いた機構を有していてもよいし、磁力を用いた機構を有していてもよい。ラックピニオン式の機構は、可動部300aに固定されたラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤを、電動アクチュエータを用いて回転させることにより可動部300aを昇降させる。油圧シリンダまたは空気圧シリンダは、それぞれ、ピストンに接続されるロッドを可動部300aに固定して、固定部300bに固定されるシリンダ本体に供給される油圧または空気圧を増減することにより可動部300aを昇降させる。磁力を用いた機構は、可動部300aと固定部300bとの間で磁力による反発力を発生させて可動部300aを昇降させる。
昇降装置306は、たとえば、ストッパ機構等により可動部300aが下限状態に相当する位置を超えて下降しないように構成され、また、上限状態に相当する位置を超えて上昇しないように構成される。
移動量センサ312は、可動部300aの移動量を検出する。移動量センサ312は、たとえば、昇降装置306による可動部300aの昇降量を可動部300aの移動量として検出する。移動量センサ312は、検出した可動部300aの移動量を示す信号を制御装置308に送信する。移動量センサ312は、たとえば、アクチュエータの作動量などの昇降量に相当する状態量を検出し、制御装置308は、検出された状態量から昇降量を取得してもよい。
制御装置308は、CPU(Central Processing Unit)308aと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等によって構成されるメモリ308bと、外部の機器と通信可能な通信部308cとを含む。制御装置308は、メモリ308bに記憶された情報、通信部308cを経由して受信した情報、接触センサ310から取得した情報、移動量センサ312から取得した情報、および/または、その他の図示しないセンサ類から取得した情報等に基づいて、充電スタンド300に設けられる電気機器(たとえば、昇降装置306)を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理をCPU308aによって実行する構成に限られず、専用ハードウェア(電子回路)で構築する構成とすることも可能である。
通信部308cは、充電スタンド300の外部の機器と各種情報等を通信可能に構成される。本実施の形態においては、通信部308cは、複数の充電スタンド300を管理するサーバ600と無線通信可能に構成される。また、通信部308cは、電動車両200のユーザが所有する通信機器100と通信可能に構成される。通信機器100は、たとえば、スマートフォンやタブレットのような携帯端末である。通信部308cと通信機器100との通信は、たとえば、近距離無線通信であってよい。すなわち、通信部308cと通信機器100との通信可能距離は、通信部308cとサーバ600との通信可能距離よりも短い。
制御装置308は、たとえば、上昇制御の実行条件(以下「上昇条件」とも称する)が成立する場合に、充電スタンド300が下限状態から上限状態に切り替わるように昇降装置306における上昇制御を実行する。上昇制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が上限状態でないという条件と、サーバ600から上昇制御の実行要求(以下「上昇要求」とも称する)を受けるという条件とを含む。サーバ600は、たとえば、充電スタンド300の使用予約に含まれる開始時刻が近づいた際に、充電スタンド300に上昇要求を送信する。
また、制御装置308は、たとえば、下降制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド300が上限状態から下限状態に切り替わるように昇降装置306における下降制御を実行する。下降制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が下限状態でないという条件と、サーバ600から下降制御の実行要求(以下「下降要求」とも称する)を受けるという条件とを含む。なお、下降要求を受けるという条件に代えて、電動車両200(具体的には、後述のバッテリ214)の充電が完了したという条件を採用してもよい。充電の完了とは、たとえば、コネクタ302と電動車両200のインレット220との接続が解除され、コネクタ302が所定の位置に戻されたことであってもよい。
図1および図2には、充電スタンド300によって充電が可能な駐車スペースに駐車される電動車両200の構成の一例がさらに示されている。図1および図2に示すように、電動車両200は、たとえば、プラグインハイブリッド自動車および電気自動車などの蓄電装置を搭載した車両が含まれる。なお、電動車両200の構成は、充電スタンド300から電力供給を受けることが可能な構成を有していればよく、特に上述のように列挙した車両に限定されるものではなく、たとえば、外部給電用の蓄電装置を搭載した車両であってもよい。
電動車両200は、ECU(Electronic Control Unit)202と、充電器212と、バッテリ214と、インバータ216と、モータジェネレータ218と、インレット220とを含む。
ECU202は、CPUと、ROMやRAM等によって構成されるメモリとを含む。ECU202は、メモリに記憶された情報や、図示しないセンサ類から取得した情報に基づいて電動車両200に設けられる電気機器(たとえば、充電器212およびインバータ216)を制御する。
充電器212は、インレット220から交流電力が供給される場合に、供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリ214に供給する。充電器212が動作することによってバッテリ214が充電される。充電器212は、たとえば、ECU202からの制御信号により制御される。
バッテリ214は、たとえば、再充電可能に構成された電力貯蔵要素であり、代表的には、ニッケル水素電池あるいは液体または固体の電解質を含むリチウムイオン電池等の二次電池が適用される。あるいは、バッテリ214は、電力を貯蔵できる蓄電装置であればよく、たとえば、バッテリ214に代えて大容量のキャパシタが用いられてもよい。
インバータ216は、たとえば、バッテリ214の直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ218に供給する。また、インバータ216は、たとえば、モータジェネレータ218からの交流電力(回生電力)を直流電力に変換してバッテリ214に供給して、バッテリ214を充電する。
モータジェネレータ218は、インバータ216からの電力供給を受けて駆動輪222に回転力を与える。駆動輪222は、モータジェネレータ218によって与えられた回転力によって回転し、電動車両200を走行させる。
インレット220は、電動車両200の外装部分にリッド等のカバー(図示せず)とともに設けられる。インレット220は、外部の充電設備(たとえば、充電スタンド300)から充電電力の供給を受ける受電部である。インレット220は、充電スタンド300のコネクタ302が取り付け可能な形状を有する。インレット220およびコネクタ302の双方には接点が内蔵されており、インレット220にコネクタ302が取り付けられると接点同士が接触して、インレット220とコネクタ302とが電気的に接続される。このとき、電動車両200のバッテリ214は、充電スタンド300から供給される電力を用いた充電が可能な状態になる。
図3は、充電スタンド300と駐車スペース400とのレイアウトの一例を示す図である。図3を参照して、この例では、駐車場内において複数の駐車スペース400が仕切り線402によって横並びに設定されている。また、これら駐車スペース400の短手方向(長手方向に直交する方向)に沿って歩道500が設けられている。歩道500は、各駐車スペース400に隣接する。歩道500において各駐車スペース400に隣接する位置には、充電スタンド300が設置されている。充電スタンド300は、駐車スペース400ごとに設けられている。これらの充電スタンド300は、歩道500に沿って並んでいる。
図4は、充電スタンド300と駐車スペース400とのレイアウトの他の例を示す図である。図4を参照して、この例では、駐車場内において複数の駐車スペース410が仕切り線412によって縦列方向に設定されている。また、これら駐車スペース410の長手方向に沿って歩道510が設けられている。歩道510は、各駐車スペース410に隣接する。歩道510において各駐車スペース410に隣接する位置には、充電スタンド300が設置されている。充電スタンド300は、駐車スペース410ごとに設けられている。これらの充電スタンド300は、歩道510に沿って並んでいる。
ユーザは、駐車スペース400または駐車スペース410に電動車両200を駐車し、充電スタンド300が上限状態であれば、直近の充電スタンド300からコネクタ302を持ち出して、電動車両200のインレット220に接続する。これにより、充電スタンド300から電動車両200に充電が可能な状態となる。
再び図1および図2を参照して、サーバ600は、制御装置と記憶装置と通信装置とを含んで構成される(いずれも図示せず)。制御装置は、プロセッサを含み、所定の情報処理を行なうように構成される。記憶装置は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置は各種通信I/Fを含む。通信装置は、通信機器100および充電スタンド300の各々と通信可能に構成され、制御装置は、通信装置を通じて通信機器100および充電スタンド300と通信するように構成される。すなわち、サーバ600は、通信機器100および充電スタンド300の各々と通信可能に構成される。
サーバ600には、複数の電動車両200のユーザと複数の充電スタンド300とが登録されている。また、ユーザとともにユーザが所有する通信機器100も、サーバ600に登録されている。サーバ600は、登録された各ユーザの情報(以下「ユーザ情報」とも称する)と、登録された各充電スタンドの情報(以下「スタンド情報」とも称する)とを管理するように構成される。通信機器に関する情報は、ユーザ情報に含まれる。また、ユーザ情報には、各ユーザが所有する電動車両200の情報(たとえば、充電に関するスペック情報)が含まれてもよい。ユーザ情報およびスタンド情報は、サーバ600の記憶装置に記憶される。
ユーザを識別するための識別情報(以下「ユーザID」とも称する)がユーザごとに付与されており、サーバ600はユーザ情報をユーザIDで区別して管理している。ユーザIDは、通信機器100を識別する情報(機器ID)としても機能する。ユーザ情報には、たとえば、ユーザが所有する通信機器100の通信アドレスと、ユーザに帰属する電動車両200を識別する情報(車両ID)とが含まれる。
通信機器100は、電動車両200のユーザが所有する携帯端末である。通信機器100としては、スマートフォン、タブレット端末、または、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)を採用することができる。
通信機器100は、充電スタンド300およびサーバ600の各々と無線通信可能に構成される。通信機器100には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」とも称する)がインストールされている。通信機器100は、電動車両200のユーザによって携帯され、上記アプリを通じて充電スタンド300およびサーバ600の各々と情報のやり取りを行なうことができる。ユーザは、たとえば通信機器100のタッチパネルディスプレイを通じて、上記アプリを操作できる。
ユーザは、アプリを通じてサーバ600と通信し、予約情報を入力することにより、充電スタンド300を予約することができる。予約情報には、充電スタンドを特定するための情報および充電開始時刻が含まれる。通信機器100から予約情報を受け取ったサーバ600は、充電スタンド300に上昇要求を送信する。サーバ600は、充電開始時刻より所定時間前の時刻が到来したタイミングで、充電スタンド300に上昇要求を送信してもよい。なお、上昇要求には、充電スタンド300の予約を行なったユーザのユーザID(機器ID)が含まれる。
充電スタンド300の利用シーンの1つとして、電動車両200のユーザが、充電スタンド300から離れた位置から通信機器100により充電スタンド300を予約し、電動車両200で充電スタンド300へ向かうことがある。この際に、充電スタンド300が地面から露出された状態(上限状態)になっていると、予約した充電スタンド300をユーザが容易に視認できるとともに、ユーザが充電スタンド300を下限状態から上限状態にする手間を省くことができる。
このように、充電スタンド300において、自動的に、下限状態にしたり上限状態にしたりする昇降中において、充電スタンド300に障害物(たとえば、人,生物,物)が触れると、充電スタンド300を昇降させる昇降装置306に負担がかかり、充電スタンド300が故障する虞がある。
そこで、本実施の形態においては、制御装置308は、接触センサ310によって可動部300aへの物体の接触が検知された場合、可動部300aの昇降を禁止するよう昇降装置306のアクチュエータを制御するとともに、物体の接触があったことを報知するよう報知ランプ320を制御する。これにより、接触センサ310によって可動部300aへの物体の接触が検知された場合、可動部300aの昇降が禁止され、物体の接触があったことが報知される。その結果、充電スタンド300が昇降時に故障することを抑制できる。
図5は、この実施の形態における充電スタンド上昇処理の流れを示すフローチャートである。図5を参照して、充電スタンド上昇処理は、制御装置308のCPU308aによって、上位の処理から所定周期ごとに呼出されて実行される。
制御装置308のCPU308aは、上述した上昇条件が成立したか否かを判断する(ステップS311)。上昇条件が成立した(ステップS311でYES)と判断した場合、CPU308aは、接触センサ310から可動部300aに物体が接触していることを示す信号を受信したか否かを判断することによって、可動部300aへの物体の接触を検出したか否かを判断する(ステップS312)。
物体の接触を検出した(ステップS312でYES)と判断した場合、CPU308aは、物体の接触を報知するよう報知ランプ320を制御する(ステップS314)。たとえば、CPU308aは、報知ランプ320を赤色で点滅させる。充電スタンド300がスピーカを備えるようにして、CPU308aが、警報音を出力するようスピーカを制御してもよい。これにより、充電スタンド300の近傍に、充電スタンド300の使用を予約しているユーザまたは他の人がいれば、それらの人が、充電スタンド300の可動部300aに物体が接触していることを把握でき、その物体を除去するための行動をとることができる。
次に、CPU308aは、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を、サーバ600を経由して、または、直接、当該充電スタンド300の使用を予約しているユーザの通信機器100に送信するよう通信部308cを制御する(ステップS315)。通信機器100は、充電スタンド300から、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を受信すると、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を、タッチパネルディスプレイに表示させたり、スピーカから出力させたりする。これにより、使用を予約しているユーザが、充電スタンド300の近傍にいれば、通信機器100による報知によって、充電スタンド300の可動部300aへ物体が接触していることを把握でき、その物体を除去するための行動をとることができる。
物体の接触を検出していない(ステップS312でNO)と判断した場合、CPU308aは、可動部300aの上昇制御を開始するよう昇降装置306を制御する(ステップS313)。
上昇条件が成立していない(ステップS311でNO)と判断した場合、ステップS313の後、または、ステップS315の後、CPU308aは、可動部300aの上昇制御中であるか否かを判断する(ステップS321)。
上昇制御中である(ステップS321でYES)と判断した場合、CPU308aは、接触センサ310から可動部300aに物体が接触していることを示す信号を受信したか否かを判断することによって、可動部300aへの物体の接触を検出したか否かを判断する(ステップS322)。
物体の接触を検出した(ステップS322でYES)と判断した場合、CPU308aは、可動部300aの上昇制御を禁止するよう昇降装置306を制御する(ステップS323)。
その後、CPU308aは、物体の接触を報知するよう報知ランプ320を制御する(ステップS324)。たとえば、物体の接触は、ステップS314と同様の方法で報知される。
次に、CPU308aは、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を、サーバ600を経由して、または、直接、当該充電スタンド300の次の使用を予約しているユーザの通信機器100に送信するよう通信部308cを制御する(ステップS325)。通信機器100は、充電スタンド300から、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を受信すると、可動部300aに物体が接触していることを示す情報を、タッチパネルディスプレイに表示させたり、スピーカから出力させたりする。
物体の接触を検出していない(ステップS322でNO)と判断した場合、CPU308aは、移動量センサ312からの可動部300aの移動量を示す信号を用いて、可動部300aが上限状態に相当する位置に到達したか否かを判断する(ステップS326)。
上限に到達した(ステップS326でYES)と判断した場合、CPU308aは、可動部300aの上昇制御を終了するよう昇降装置306を制御する(ステップS327)。
その後、CPU308aは、可動部300aの上昇が終了したことを報知するよう報知ランプ320を制御する(ステップS328)。たとえば、CPU308aは、報知ランプ320を緑色で点灯させる。充電スタンド300がスピーカを備えるようにして、CPU308aが、可動部300aの上昇が終了したことを示す音を出力するようスピーカを制御してもよい。これにより、充電スタンド300の使用を予約しているユーザが、充電スタンド300の近傍にいれば、充電スタンド300の可動部300aの上昇が終了して、充電を開始することが可能となったことを把握でき、充電を開始するための行動(たとえば、充電スタンド300のコネクタ302を電動車両200のインレット220に接続する行動、電動車両200への電力の供給を開始する行動)をとることができる。
次に、CPU308aは、可動部300aの上昇が終了したことを示す情報を、サーバ600を経由して、または、直接、当該充電スタンド300の使用を予約しているユーザの通信機器100に送信するよう通信部308cを制御する(ステップS329)。通信機器100は、充電スタンド300から、可動部300aの上昇が終了したことを示す情報を受信すると、可動部300aの上昇が終了したことを示す情報を、タッチパネルディスプレイに表示させたり、スピーカから出力させたりする。これにより、使用を予約しているユーザが、通信機器100による報知によって、充電スタンド300の可動部300aの上昇が終了して、充電を開始することが可能となったことを把握でき、充電を開始するための行動(たとえば、充電スタンド300のコネクタ302を電動車両200のインレット220に接続する行動、電動車両200への電力の供給を開始する行動)をとることができる。
上昇制御中でない(ステップS321でNO)と判断した場合、可動部300aが上限に到達していない(ステップS326でNO)と判断した場合、ステップS325の後、または、ステップS329の後、CPU308aは、実行する処理をこの充電スタンド上昇処理の呼出元の上位の処理に戻す。
[変形例]
(1) 前述した実施の形態においては、図1で示したように、充電スタンド300のケーブル304は常時、充電スタンド300の電源回路に接続されていることとした。しかし、これに限定されず、充電スタンド300の可動部300aにケーブル304を接続するための接続部を設け、その接続部に、一方端にコネクタ302を有するケーブル304の他方端を接続可能に構成するようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、図3のステップS323において、充電スタンド300の可動部300aの上昇制御が禁止された後の対処については特に説明しなかった。上昇制御が禁止された場合、充電スタンド300の使用を予約しているユーザが、充電スタンド300の可動部300aに接触している物体を除去した後に、上昇制御の禁止を解除可能なように構成されてもよい。上昇制御の禁止の解除のための操作は、充電スタンド300で受付可能な操作部で行えるように構成されてもよいし、ユーザの通信機器100で実行される、充電スタンド300を利用するための所定のアプリで受付可能なように構成されてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図3のステップS315,ステップS325,ステップS329で示したように、充電スタンド300からの情報は、ユーザの通信機器100に送信されるようにした。しかし、これに限定されず、充電スタンド300からの情報が、ユーザの通信機器100とともに、または、ユーザの通信機器100に替えて、充電スタンド300の管理者の通信機器100もしくはサーバ600に送信されるようにしてもよい。これにより、サーバ600の管理者および充電スタンド300の管理者が、受信された情報で示される内容を把握することができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図1で示したように、充電スタンド300から電動車両200に供給される電力は交流電力であることとしたが、これに限定されず、直流電力であってもよい。
(5) 前述した実施の形態を、充電スタンド300のような給電設備の開示と捉えることができるし、給電設備およびサーバ600を含む給電システムの開示と捉えることができるし、給電設備または給電システムの制御方法または制御プログラムの開示と捉えることができる。
[まとめ]
図1および図2で示したように、充電スタンド300は、地面上の電動車両200に給電可能な設備であって、電動車両200に給電するための給電部(たとえば、車両に接続するコネクタ302,ケーブル304を接続する可動部300aの側の接続口)と、給電部を含み、給電部が地面下に収納された位置(たとえば、下限状態に相当する位置)と、給電部が地面上に露出した位置(たとえば、上限状態に相当する位置)との間で変位可能な可動部300aと、可動部300aを変位させるアクチュエータ(たとえば、昇降装置306のアクチュエータ)と、可動部300aへの物体の接触を検知する接触センサ310と、物体の接触があったことを報知する報知部(たとえば、報知ランプ320,スピーカ)と、アクチュエータおよび報知部を制御する制御装置308とを備える。
図5で示したように、制御装置308は、接触センサ310によって可動部300aへの物体の接触が検知された場合(たとえば、ステップS312でYESと判断した場合,ステップS322でYESと判断した場合)、可動部300aの昇降を禁止するようアクチュエータを制御する(たとえば、上昇制御を開始するステップS313に処理を進めない,ステップS323で上昇制御を禁止する)とともに、物体の接触があったことを報知するよう報知部を制御する(たとえば、ステップS314,ステップS315,ステップS324,ステップS325)。
これにより、接触センサ310によって可動部300aへの物体の接触が検知された場合、可動部300aの昇降が禁止され、物体の接触があったことが報知される。その結果、昇降時に故障することを抑制できる。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 通信機器、200 電動車両、202 ECU、212 充電器、214 バッテリ、216 インバータ、218 モータジェネレータ、220 インレット、222 駆動輪、300 充電スタンド、300a 可動部、300b 固定部、302 コネクタ、304 ケーブル、306 昇降装置、308 制御装置、308a CPU、308b メモリ、308c 通信部、310 接触センサ、312 移動量センサ、320 報知ランプ、350 電源、400,410 駐車スペース、402,412 仕切り線、500,510 歩道、600 サーバ。

Claims (1)

  1. 地面上の車両に給電可能な給電設備であって、
    前記車両に給電するための給電部と、
    前記給電部を含み、前記給電部が地面下に収納された位置と、前記給電部が地面上に露出した位置との間で変位可能な可動部と、
    前記可動部を変位させるアクチュエータと、
    前記可動部への物体の接触を検知するセンサと、
    前記物体の接触があったことを報知する報知部と、
    前記アクチュエータおよび前記報知部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記センサによって前記可動部への前記物体の接触が検知された場合、前記可動部の昇降を禁止するよう前記アクチュエータを制御するとともに、前記物体の接触があったことを報知するよう前記報知部を制御する、給電設備。
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