JP6053239B1 - 看板装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】緊急時に携帯端末用の充電設備として機能させる。【解決手段】太陽電池3およびその起電力Vsoから作動用電力Vpsを生成する電源回路21と、作動用電力Vpsで充電されるバッテリ22と、看板情報を昼間は太陽光で表示させ夜間はバッテリ22の充電電圧Vbatで作動するバックライト13からの照射光で表示させる表示部2と、緊急警報信号を受信する受信回路24と、充電電圧Vbatから携帯端末用の供給電圧Vchを生成する端末用電源回路23と、携帯端末用のコネクタ33が接続されて携帯端末に供給電圧Vchを供給可能な複数の充電ケーブル32と、充電ケーブル32が格納された格納ボックス4と、扉28と、鍵機構27と、受信回路24による緊急警報信号の受信時に扉28を開状態に移行させる制御を鍵機構27に実行して、開状態の扉28を介して充電ケーブル32を格納ボックス4から垂れ下がらせる制御回路25とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、広告や施設などへの経路案内などを表示する看板装置に関するものである。
この看板装置の一例として、下記の特許文献1において開示されている異種表示機能看板装置が知られている。この看板装置は、おもて面側に視覚表示層(広告や施設などへの経路案内などを表示する表示層。以下、第1視覚表示層ともいう)を有する視覚制御シートとこの視覚制御シートのうら面側に配置されたエレクトロルミネッセンス面光源とを有すると共に視覚制御シートとエレクトロルミネッセンス面光源との中間に他の視覚表示層(災害時の避難誘導案内を表示する表示層。以下、第2視覚表示層ともいう)を有してなる表示部と、太陽電池(太陽光パネル)およびこの太陽電池からの電力を充電する蓄電池を有する電源部と、例えば防災無線放送を受信する信号制御手段とを備えている。
この看板装置では、この信号制御手段からの信号をうけて、エレクトロルミネッセンス面光源の点灯/消灯または点滅の制御や、エレクトロルミネッセンス面光源の輝度の制御が実施される。また、この看板装置では、表示部が上記のような構造を有することで、表示部をおもて面側から見たときに、エレクトロルミネッセンス面光源が消灯されている間は第1視覚表示層のみが視認され、エレクトロルミネッセンス面光源が点灯されている間は、第1視覚表示層に代えて、視覚制御シートの開孔部を通して第2視覚表示層が現出する。
したがって、この看板装置によれば、普段は看板として表示部に通常の表示(広告や施設などへの経路案内などの表示)を行い、防災無線放送を受信したとき(災害の発生時)には、避難誘導案内を自動的に表示部に現出(表示)させることが可能となっている。
ところで、災害時には、被災者にとって他者との情報交換のためのツールであると共に種々の情報へのアクセスのためのツールでもある携帯端末(携帯電話やスマートフォンなどの多機能携帯電話も含む)は極めて重要な装置となるが、災害の発生に起因して長期に亘って停電(電灯線を介しての商用電源(AC100Vなど)の供給が停止すること)したときには、携帯端末への充電に多くの人が不自由するという事態が発生することがある。このため、災害時において被災者に対して携帯端末を充電し得る充電設備や充電装置を少しでも多く提供することが望まれている。この要望をかなえるべく、看板装置とは異なる装置であるが、例えば下記の特許文献2において開示されている屋外避難誘導灯が提案されている。この屋外避難誘導灯は、非停電時には商用電源を電源とし、また停電時には太陽光などを電源として蓄電池を充電し得る充電器を備え、蓄電池に充電されている電力を出力コンセント(携帯電話充電コンセント)および街灯に供給可能に構成されている。
特開2014−16393号公報(第5−10頁、第1−4図) 特開2014−85756号公報(第3−4頁、第1−3図)
しかしながら、上記の屋外避難誘導灯の普及が進んだとしても、災害の規模が大きな時には、被災者の数も多数にのぼることから、上記のような充電設備や充電装置が不足する事態も想定される。このため、災害の発生時(緊急時)においてこの種の充電設備等を被災者に対してさらに多く提供し得る環境を整える必要があるという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、緊急時に被災者が携帯端末を充電可能な充電設備として機能し得る看板装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の看板装置は、屋外に設置される看板装置であって、太陽電池と、前記太陽電池で発電された直流電力に基づいて作動用電力を生成する電源回路と、前記作動用電力で充電されるバッテリと、表面に形成された看板情報について昼間においては照射される太陽光によって表示させると共に夜間においては前記バッテリに充電されている充電電力に基づいて作動する内蔵のバックライトから照射される照射光によって表示させる表示部と、緊急警報信号を受信する受信回路と、前記充電電力に基づいて携帯端末に供給するための供給電力を生成する端末用電源回路と、一端側が前記端末用電源回路に接続されると共に他端側に前記携帯端末用のコネクタが接続されて当該コネクタに連結された前記携帯端末に前記供給電力を供給可能な複数の充電ケーブルと、内部に前記複数の充電ケーブルが格納された格納ボックスと、前記格納ボックスの壁部に開閉可能に配設されると共に閉状態において前記複数の充電ケーブルを格納状態に維持する扉と、解除信号が入力されていないときには前記扉を閉状態に維持すると共に当該解除信号が入力されたときには前記扉を開状態に移行させる鍵機構と、前記バックライトに対する点灯消灯制御および前記鍵機構に対する制御を実行する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記受信回路が前記緊急警報信号を受信していない通常時には、前記バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は点灯させる制御を実行すると共に、前記鍵機構に対しては前記扉を閉状態に維持する制御を実行し、前記受信回路が前記緊急警報信号を受信した緊急時には、前記鍵機構に対して前記扉を開状態に移行させる制御を実行することにより、当該開状態に移行した扉を介して前記複数の充電ケーブルを前記格納ボックスから垂れ下がらせる。
また、請求項2記載の看板装置は、屋外に設置される看板装置であって、太陽電池と、前記太陽電池で発電された直流電力に基づいて第1作動用電力を生成する第1電源回路と、入力される商用電源に基づいて第2作動用電力を生成する第2電源回路と、前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力で充電されると共に当該第2作動用電力が生成されていないときであって前記第1作動用電力が生成されているときには当該第1作動用電力で充電されるバッテリと、表面に形成された看板情報について昼間においては照射される太陽光によって表示させると共に夜間においては前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力に基づいて作動すると共に当該第2作動用電力が生成されていないときには前記バッテリに充電されている充電電力に基づいて作動する内蔵のバックライトから照射される照射光によって表示させる表示部と、前記商用電源が予め規定された規定時間以上連続して入力されていない緊急状態を検出する緊急状態検出回路と、前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力に基づいて携帯端末に供給するための供給電力を生成すると共に当該第2作動用電力が生成されていないときには前記充電電力に基づいて当該供給電力を生成する端末用電源回路と、一端側が前記端末用電源回路に接続されると共に他端側に前記携帯端末用のコネクタが接続されて当該コネクタに連結された前記携帯端末に前記供給電力を供給可能な複数の充電ケーブルと、内部に前記複数の充電ケーブルが格納された格納ボックスと、前記格納ボックスの壁部に開閉可能に配設されると共に閉状態において前記複数の充電ケーブルを格納状態に維持する扉と、解除信号が入力されていないときには前記扉を閉状態に維持すると共に当該解除信号が入力されたときには前記扉を開状態に移行させる鍵機構と、前記バックライトに対する点灯消灯制御および前記鍵機構に対する制御を実行する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記緊急状態検出回路が前記緊急状態を検出していない通常時には、前記バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は点灯させる制御を実行すると共に、前記鍵機構に対しては前記扉を閉状態に維持する制御を実行し、前記緊急状態検出回路が前記緊急状態を検出した緊急時には、前記鍵機構に対して前記扉を開状態に移行させる制御を実行することにより、当該開状態に移行した扉を介して前記複数の充電ケーブルを前記格納ボックスから垂れ下がらせる。
また、請求項3記載の看板装置は、請求項1または2記載の看板装置において、前記表示部の前記表面には、前記看板情報と共に、前記緊急時に前記携帯端末の充電設備となる旨を示す情報が形成されている。
また、請求項4記載の看板装置は、請求項3記載の看板装置において、前記バックライトは、前記看板情報に対応する第1バックライトと、前記充電設備となる旨を示す前記情報に対応する第2バックライトとを備え、前記制御回路は、前記緊急時には、前記第1バックライトおよび前記第2バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は前記第2バックライトのみを点灯させる制御を実行する。
請求項1記載の看板装置および請求項2記載の看板装置によれば、通常時には看板として機能しつつ、災害発生時のような緊急時においては充電設備として機能して、被災者たちに対して、格納ボックスから垂れ下がっている充電ケーブルを用いた携帯端末の充電を可能にすることができる(つまり、被災者に対して、より多くの充電設備を提供することができる)。また、この看板装置によれば、緊急時に格納ボックスから充電ケーブルが垂れ下がるという構成(通常時とは異なる形態に変化する構成)のため、この看板装置が充電設備も兼ねていて、かつ充電設備としての機能を発揮している状態にあることを、被災者たちに対してより確実に認識させることができる。
また、請求項3記載の看板装置によれば、表示部の表面には、看板情報と共に、緊急時に携帯端末の充電設備となる旨を示す情報が形成されているため、通常時および緊急時のいずれのときにおいても、昼間は、被災者たちはこの充電設備となる旨を示す情報を視認することができることから、この看板装置が緊急時における端末充電設備になることを被災者たちに対して確実に認識させることができる。
また、請求項4記載の看板装置によれば、緊急時の夜間には、第2バックライトのみが点灯されて、表示部には、緊急時に携帯端末の充電設備となる旨を示す情報が表示されるため、緊急時の夜間においても、この看板装置が緊急時における端末充電設備であることを被災者たちに対して確実に認識させつつ、第1バックライトを消灯させていることから表示部での消費電力を大幅に低減できて、その分だけ、より多くの携帯端末を充電可能にすることができる。
看板装置1,1Aの外観構成を示す正面図である。 看板装置1の構成を示す構成図である。 格納ボックス4から複数の充電ケーブル32が垂れ下がる構成を説明するための説明図である。 看板装置1Aの構成を示す構成図である。
以下、看板装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、看板装置の一例である看板装置1の構成について、図1〜図3を参照して説明する。看板装置1は、図1に示すように、一例として、表示部2、太陽電池3、格納ボックス4および支柱5を備え、表示部2、太陽電池3および格納ボックス4が地面Gに設けられた土台6に立設された支柱5にそれぞれ取り付けられることで、屋外に設置される。
表示部2は、図1,2に示すように、表示部本体11、パネル12、バックライト13(図2参照)および駆動回路14(図2参照)を備え、支柱5の中間部から上部にかけて取り付けられている。表示部本体11は、一例として、正面が開口する正面視長方形(例えば縦長の長方形)の箱体に形成されている。
パネル12は、透光性を有する樹脂材料を用いて平板状に形成されている。また、パネル12は、表示部本体11の正面に配設されて表示部本体11の開口部位を閉塞する。また、パネル12は、一例として、透光性を有する乳白色のアクリル板で構成されて、その表面(外面)には、看板情報(広告や施設などへの経路案内などを表示する情報。本例では、「△△のご用命は○○会社」の文字と共に電話およびファクシミリの電話番号)を表す文字(数字も含む)や図形や記号などが印刷またはカッティングシートによって形成されている。また、パネル12の表面(外面)には、上記の看板情報と共に非看板情報(緊急時に携帯電話やスマートフォンなどの携帯端末の充電設備となる旨を表示する情報。本例では、「緊急時における端末充電設備」の文字など)が印刷またはカッティングシートによって形成されている。本例では一例として、非看板情報は、パネル12の表面(外面)における看板情報の形成領域AR1の下側に位置する他の形成領域AR2に形成されているが、これに限定されるものではなく、看板情報の右横、左横および上側のうちのいずれに形成してもよい。
この構成により、表示部2は、昼間においては、照射される太陽光により、パネル12の表面に形成された看板情報および非看板情報を表示させる(可視状態にさせる)と共に、夜間においては、パネル12の裏面(内面)側に配設されたバックライト13が点灯した際にパネル12に照射する照射光により、看板情報および非看板情報を表示させる(可視状態にさせる)。
また、本例では、バックライト13は、発光ダイオード(LED)と、発光ダイオードに直列に接続されてここに流れる電流を予め規定された電流値に制限するための制限抵抗とで構成されている。
駆動回路14は、一例として、格納ボックス4内に配設された後述の制御回路25から出力される制御信号Saによってオン・オフ制御される不図示の複数のスイッチ素子(例えば、npn型のバイポーラ型トランジスタやnチャネル電界効果型トランジスタなどの半導体スイッチ素子)で構成されている。本例では一例として、スイッチ素子は、バックライト13のうちのパネル12の表面における看板情報の形成領域AR1に対応するバックライト(つまり、看板情報に対応する第1バックライト)13a、およびバックライト13のうちのパネル12の表面における非看板情報の形成領域AR2に対応するバックライト(つまり、非看板情報に対応する第2バックライト)13b毎に個別に設けられている。このため、制御回路25は、各バックライト13a,13bに個別に対応する制御信号Saとして、制御信号Sa1,Sa2を出力する。また、スイッチ素子は、対応するバックライトを構成する発光ダイオードと、この発光ダイオードに接続された制限抵抗とに直列に接続された状態で、格納ボックス4内に配設された後述のバッテリ22の負極端子と正極端子との間に配設されている。この構成により、駆動回路14では、制御信号Saによってオフ状態からオン状態に移行させられたスイッチ素子に接続された発光ダイオードには、制限抵抗を介してバッテリ22の充電電力としての充電電圧Vbatが印加されることで駆動電流が流れる。これにより、この発光ダイオードで構成されたバックライト13が点灯する。
太陽電池(太陽光パネル)3は、一例として図1に示すように、支柱5の上部に取り付けられている。また、太陽電池3は、支柱5の内部に配設された不図示の配線を介して格納ボックス4内に配設された後述の電源回路21(図2参照)および制御回路25(図2参照)に接続されて、発電した直流電力としての起電力Vsoを電源回路21および制御回路25に出力する。
格納ボックス4は、一例として図1に示すように外形が直方体に形成されて、支柱5の下部に取り付けられている。格納ボックス4には、一例として、電源回路21、バッテリ(蓄電池)22、端末用電源回路23、受信回路24、制御回路25、充電設備26および鍵機構27が内蔵されている。また、格納ボックス4の壁部の一部(本例では壁部としての底壁4aの一部)には、図2に示すように開口部4bが形成されると共に、この開口部4bを閉塞するための扉28が外開き式で開閉自在に取り付けられている。一例として、扉28は、平面視形状が方形に形成されて、対向する一対の縁部のうちの一方の縁部が底壁4aに例えばヒンジ構造によって軸線Lを中心として回動自在に取り付けられている。また、扉28における上記の一対の縁部のうちの他方の縁部には、鍵機構27の後述する係合突起27aが係合可能な凹部を有する係合部28aが配設されている。
電源回路21は、太陽電池3から出力される起電力Vsoに基づいて作動用電力Vps(看板装置1に配設された各回路のための作動用の直流電力)を生成する。具体的には、電源回路21は、太陽電池3から出力される起電力Vsoを入力して、この起電力Vsoが予め規定された電圧しきい値以上のとき(つまり昼間)には、充電電圧Vbat(バッテリ22の定格電圧)まで降圧することにより作動用電力Vpsを生成する。また、電源回路21は、生成している作動用電力Vpsを、バッテリ22の負極端子と正極端子との間に供給すると共に、端末用電源回路23、受信回路24、制御回路25および表示部2の駆動回路14に供給する。
バッテリ22は、昼間は、電源回路21から供給される作動用電力Vpsによって充電電圧Vbatに充電され、夜間は、電源回路21に代わり、充電(蓄電)されている電力(上記の充電電圧Vbat)を作動用電力Vpsとして、端末用電源回路23、受信回路24、制御回路25および表示部2の駆動回路14に供給する。
端末用電源回路23は、制御回路25から出力される生成開始信号Scを入力しているときに作動して、作動用電力Vps(充電電圧Vbat)に基づいて携帯端末51(図3参照)に供給するための供給電力としての供給電圧(定電圧)Vchを生成する。この場合、端末用電源回路23は、充電設備26に配設されている後述の充電ケーブル32の本数分の系統数だけ供給電圧Vchを生成する。現在の携帯端末(携帯電話やスマートフォンなど)の多くは充電電圧が約5Vであることから、端末用電源回路23は、充電電圧Vbatを約5Vに降圧して供給電圧Vchとして上記の系統数だけ生成する。また、端末用電源回路23は、各系統の供給電圧Vchについて、供給電流に対して予め規定された上限電流値(例えば、500mAや1Aなど)を設けて生成する。
受信回路24は、例えば、ラジオ放送を受信するための不図示のアンテナおよび受信モジュール(いずれも作動用電力Vps(充電電圧Vbat)の供給を受けて作動するもの)を備えて構成されて、緊急警報信号(例えば、地震警報のための信号や津波警報のための信号や雪崩警報のための信号など)を受信する。また、受信回路24は、緊急警報信号を受信したときには緊急信号Sbを制御回路25に出力する。
制御回路25は、例えば、作動用電力Vpsの供給を受けて作動するA/D変換器およびコンピュータ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、緊急信号Sbの入力の有無に基づいて緊急状態であるか否かを検出する緊急状態検出処理、起電力Vsoの電圧値を監視する電圧監視処理、端末用電源回路23に対する制御処理、および鍵機構27に対する制御処理を実行する。この端末用電源回路23に対する制御処理において、制御回路25は、端末用電源回路23に生成開始信号Scを出力したり、この出力を停止したりする処理を実行する。また、この鍵機構27に対する制御処理において、制御回路25は、鍵機構27に解除信号Sdを出力したり、この出力を停止したりする処理を実行する。
また、制御回路25は、表示部2(表示部2内の駆動回路14)に制御信号Saを出力したり、この出力を停止したりする点灯消灯制御処理を実行する。この点灯消灯制御処理において、制御回路25は、電圧値が一定となるレベル信号を制御信号Saとして出力して、駆動回路14を構成するスイッチ素子を連続的にオンさせてもよい(つまり、バックライト13をスタティック点灯させてもよい)が、パルス信号(例えば周波数が数百Hzで、デューティ比が0.5程度のパルス信号)を制御信号Saとして出力して、駆動回路14を構成するスイッチ素子を断続的にオンさせる(つまり、バックライト13をダイナミック点灯させる)ことで、バックライト13での消費電力を低減させるのが好ましい。
充電設備26は、一例として、端子台31、および複数(上記した供給電圧Vchの系統数と同数)の充電ケーブル32を備えている。また、各充電ケーブル32は、一端側が端末用電源回路23に接続(本例では一例として、端子台31を経由して接続)されると共に、他端側に携帯端末51用のコネクタ33が接続されている。この構成により、充電設備26は、各充電ケーブル32のコネクタ33に連結された携帯端末51に供給電圧Vchを供給することが可能となっている。また、充電設備26は、図1,2に示すように、格納ボックス4内における開口部4bの上方(扉28の上方でもある)に配設されて、扉28が図3に示すように開状態となったときには、各充電ケーブル32の下端側の部位(コネクタ33を含む部位)が自重によって開口部4bから垂れ下がることが可能となっている。この場合、携帯端末51へのコネクタ33の接続が容易に行え、かつコネクタ33が地面Gに触れないようにすべく、各充電ケーブル32は、コネクタ33が人の腰の高さ程度になるように垂れ下がる構成が好ましい。
なお、各充電ケーブル32は、図2において模式的に示すような伸縮可能なカールコード式の電線で構成されているのが好ましいが、図示はしないが、直線状の電線が折り畳まれで構成されたり、支持軸に回転自在な状態で取り付けられたローラに直線状の電線が巻き取られて構成されていてもよい。また、各充電ケーブル32については、自重によって垂れ下がる構成に代えて、予め電動ローラに巻き取られていたものをこの電動ローラを作動させて巻きほどくことで垂れ下がらせる構成を採用することもできる。また、コネクタ33は、多種のコネクタ(各キャリアの携帯電話専用のコネクタやスマートフォンのメーカ専用のコネクタ)が一体化されたいわゆるマルチ式のコネクタが好ましいが、これに限定されるものではない。
鍵機構27は、一例として電磁ソレノイドを用いて構成されている。この電磁ソレノイドは、制御回路25から解除信号(電磁ソレノイドの駆動信号)Sdが出力されていないときには、ケース内に配設されたバネの付勢力によってプランジャ(可動鉄心)の先端部がケースから最も多く突出する状態に維持される。一方、電磁ソレノイドは、制御回路25から解除信号Sdが出力されているときには、ケース内に配設されたコイルに発生する磁界によってプランジャがバネの付勢力に抗してケース内に配設された固定鉄心に引き寄せられて、プランジャの先端(係合突起27a)がケースから最も少なく突出する状態に移行する。
この鍵機構27では、このプランジャの先端部が格納ボックス4の扉28に配設された係合部28aの凹部と係合可能な係合突起27aとして機能して、鍵機構27は、扉28が閉状態(開口部4bを閉塞する状態)にあるときにおいて、制御回路25から解除信号Sdが出力されていないときには、プランジャの先端部(係合突起27a)が係合部28aの凹部と係合することで、扉28を閉状態に維持する。一方、鍵機構27は、扉28を閉状態に維持している状態において、制御回路25から解除信号Sdが出力されたときには、プランジャの先端部(係合突起27a)がケース内に移動して、係合部28aの凹部との係合状態が解除される(扉28を開状態に移行させる)。この場合、格納ボックス4の底壁4aに配設されている扉28は、自重により、ヒンジ構造によって軸線Lを中心として回動自在に底壁4aに取り付けられた一方の縁部(具体的には上記の軸線L)を中心として回動することで、図3に示すように開状態に移行する。
次に、看板装置1の動作について説明する。
この看板装置1では、設置完了時において、すべての充電ケーブル32が格納ボックス4内に格納された状態で、扉28によって格納ボックス4の開口部4bが閉塞され、かつ扉28に配設されている係合部28aが鍵機構27の係合突起27aと係合させられているものとする。
また、看板装置1では、太陽電池3および電源回路21が故障するなどの不具合が発生しない限りは、昼間、太陽電池3が起電力Vsoを発電するため、電源回路21は、この起電力Vsoに基づいて作動用電力Vps(充電電圧Vbat)を常時出力している。このため、バッテリ22は、この作動用電力Vpsにより、昼間、ほぼ満充電の状態(端子間電圧が充電電圧Vbatの状態)に充電される。
また、制御回路25を含む格納ボックス4内の各回路、および表示部2内の駆動回路14は、昼間は、電源回路21から出力される作動用電力Vpsにより、また夜間は、電源回路21に代えてバッテリ22から供給される作動用電力Vpsにより、つまり、昼夜を問わず、この作動用電力Vpsにより、作動可能な状態となっている。なお、受信回路24および制御回路25については、常時作動状態となっている。以下において、受信回路24が緊急警報信号を受信していない通常時(つまり、制御回路25が常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出していないとき)と、緊急警報信号を受信している緊急時(つまり、制御回路25が常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出しているとき)とに分けて、看板装置1の動作を説明する。
最初に、通常時には、制御回路25は、電圧監視処理を実行して、監視している起電力Vsoの電圧値が予め規定された電圧しきい値以下となるか否かに基づいて、屋外の明るさが予め規定された基準の明るさ以下となっているか否か(つまり、屋外の明るさがこの基準の明るさを超える昼間であるか、この基準の明るさ以下となる夜間であるか)を判別する。制御回路25は、起電力Vsoの電圧値がこの電圧しきい値を超えているときには、屋外が十分に明るい(つまり昼間である)と判別して、表示部2(表示部2の駆動回路14)への制御信号Saの出力を停止する点灯消灯制御を実行する。この場合、表示部2では、パネル12の表面に形成された看板情報および非看板情報は、照射される太陽光によって表示される(可視状態になる)。
一方、制御回路25は、起電力Vsoの電圧値がこの電圧しきい値以下のときには、屋外が暗い(つまり夜間である)と判別して、制御信号Sa(この場合、各制御信号Sa1,Sa2)を表示部2に出力する点灯消灯制御を実行する。表示部2の駆動回路14は、この制御信号Sa1に基づいて、パネル12の表面における看板情報の形成領域AR1に対応するバックライト13aを点灯させると共に、この制御信号Sa2に基づいて、パネル12の表面における非看板情報の形成領域AR2に対応するバックライト13bを点灯させる。これにより、表示部2では、パネル12の表面における形成領域AR1に形成された看板情報が、点灯状態のバックライト13aから照射される照射光によって表示される(可視状態になる)と共に、パネル12の表面における形成領域AR2に形成された非看板情報が、点灯状態のバックライト13bから照射される照射光によって表示される(可視状態になる)。
このようにして、通常時には、この看板装置1では、表示部2の看板情報(図1での「△△のご用命は○○会社・・・」の文字など)および非看板情報(図1での「緊急時における端末充電設備」の文字)が、昼間は照射される太陽光によって表示され、夜間は点灯状態のバックライト13a,13bから照射される照射光によって表示されるため、看板装置1の付近を通過する人に対して常時(24時間)、看板情報および非看板情報を表示することが可能となっている。これにより、看板装置1は、看板装置1の付近を通過する人に対して、常時、看板としての機能を発揮し得ると共に、緊急時にはこの看板装置1が端末充電設備となることを知らしめることが可能となっている。
また、通常時には、制御回路25は、端末用電源回路23に対する制御処理として、端末用電源回路23への生成開始信号Scの出力を停止する処理を実行する。これにより、端末用電源回路23が作動用電力Vps(充電電圧Vbat)に基づく供給電圧Vchの生成を停止するため、作動用電力Vpsについての不要な消費が回避される。また、制御回路25は、鍵機構27に対する制御処理として、鍵機構27への解除信号Sdの出力を停止する処理を実行する。これにより、鍵機構27の係合突起27a(本例ではプランジャの先端部)と格納ボックス4の扉28に配設された係合部28a(その凹部)との係合状態が維持されて、扉28の閉状態が維持される。つまり、看板装置1の付近を通過する人に対して、充電設備26を構成する各充電ケーブル32へのアクセスを制限することが可能となっている。
一方、緊急時には、受信回路24は、緊急警報信号を受信して緊急信号Sbを制御回路25に出力する。制御回路25は、常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出して、災害などの緊急事態が発生したことを検出する。この場合、制御回路25は、昼夜を問わず、端末用電源回路23に対する制御処理として、生成開始信号Scを端末用電源回路23に出力する処理を実行する。これにより、端末用電源回路23は、昼間は主として電源回路21から出力される作動用電力Vpsに基づいて、一方、夜間はバッテリ22から出力される作動用電力Vpsに基づいて、供給電圧Vchの生成を実行する。このため、昼夜を問わず、充電設備26を構成するすべての充電ケーブル32に供給電圧Vchが供給される。
また、制御回路25は、緊急時には、昼夜を問わず、鍵機構27に対する制御処理として、解除信号Sdを鍵機構27に出力する処理を実行する。これにより、鍵機構27の係合突起27a(本例ではプランジャの先端部)が、最も多く突出する状態(図2に示す状態)から最も少なく突出する状態(図3に示す状態)に移行する。このため、図3に示すように、鍵機構27の係合突起27aと格納ボックス4の扉28に配設された係合部28a(その凹部)との係合状態が解除されて、扉28が開状態に移行する。また、扉28の開状態への移行に伴い、充電設備26を構成するすべての充電ケーブル32の下端側の部位が、格納ボックス4の底壁4aに形成された開口部4bを介して格納ボックス4の外部(下方)に垂れ下がる。
したがって、看板装置1の付近の人は、緊急時において、格納ボックス4から垂れ下がっている充電ケーブル32にアクセスして(充電ケーブル32を手で操作して)、充電ケーブル32に接続されているコネクタ33を自身の持つ携帯端末51の充電用コネクタに連結することで、昼夜を問わず、端末用電源回路23から充電ケーブル32に供給される供給電圧Vchで携帯端末51を充電することができる。なお、制御回路25による端末用電源回路23に対する上記の制御処理と鍵機構27に対する上記の制御処理の実行の先後については、いずれの制御処理を先に実行してもよい。
なお、緊急時には、看板装置1を看板として機能させることよりも、端末充電設備として機能させることが優先される。このため、制御回路25は、電圧監視処理を実行して、屋外が暗い(つまり夜間である)と判別したときには、各制御信号Sa1,Sa2のうちの制御信号Sa2のみを表示部2に出力する点灯消灯制御を実行する。表示部2の駆動回路14は、この制御信号Sa2に基づいて、パネル12の表面における非看板情報の形成領域AR2に対応するバックライト13bのみを点灯させる。これにより、表示部2では、パネル12の表面における形成領域AR2に形成された非看板情報だけが、点灯状態のバックライト13bから照射される照射光によって表示される。この構成により、この看板装置1では、夜間に、この看板装置1が緊急時における端末充電設備であることを示す非看板情報を表示部2に表示させつつ、緊急時の夜間における表示部2での消費電力を大幅に低減できて、その分だけ、より多くの携帯端末51を充電することが可能となっている。
また、緊急時であっても、昼間はパネル12の表面に形成された非看板情報を視認することができることから、この看板装置1が緊急時における端末充電設備であることを認識することができる。このため、緊急時の夜間において充電し得る携帯端末51の台数をより多くすることを最も重要視する場合には、制御回路25が、夜間において、各制御信号Sa1,Sa2のいずれも表示部2に出力しない点灯消灯制御を実行するようにしてもよい。これにより、夜間での表示部2における消費電力をほぼゼロにできて、その分だけ、さらに多くの携帯端末51を充電することが可能となる。
このように、この看板装置1では、制御回路25は、受信回路24が緊急警報信号を受信していないとき(通常時)には、バックライト13に対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は点灯させる制御を実行する(看板として機能させる)と共に、鍵機構27に対しては扉28を閉状態に維持する制御を実行する(充電設備として機能しない状態に維持する)。一方、制御回路25は、受信回路24が緊急警報信号を受信したとき(緊急時)には、鍵機構27に対して扉28を開状態に移行させる制御を実行することにより、自重により軸線Lを中心として回転して開状態に移行した扉28を介して複数の充電ケーブル32(携帯端末51用のコネクタ33が接続された充電ケーブル32の下端側の部位)を格納ボックス4から垂れ下がらせる(充電設備として機能させる)。
したがって、この看板装置1によれば、通常時には看板として機能しつつ、災害発生時のような緊急時においては充電設備として機能して、看板装置1の付近の人(被災者)たちに対して、格納ボックス4から垂れ下がっている充電ケーブル32を用いた携帯端末51の充電を可能にすることができる(つまり、被災者に対して、より多くの充電設備を提供することができる)。また、この看板装置1によれば、緊急時に格納ボックス4から充電ケーブル32が垂れ下がるという構成(通常時とは異なる形態に変化する構成)のため、この看板装置1が充電設備も兼ねていて、かつ充電設備としての機能を発揮している状態にあることを、付近の人に対してより確実に認識させることができる。
また、この看板装置1によれば、表示部2におけるパネル12の表面には、看板情報と共に、非看板情報(緊急時にこの看板装置1が携帯端末51の充電設備となる旨を示す情報)が形成されているため、通常時および緊急時のいずれのときにおいても、昼間は、付近の人はこの非看板情報を視認することができることから、この看板装置1が緊急時における端末充電設備になることを付近の人に対して確実に認識させることができる。
また、この看板装置1によれば、緊急時の夜間には、表示部2には、看板情報は表示されずに、非看板情報(緊急時に携帯端末51の充電設備となる旨を示す情報)のみがバックライト13bから照射される照射光によって表示されるため、緊急時の夜間においても、この看板装置1が緊急時における端末充電設備であることを付近の人に対して確実に認識させつつ、バックライト13aを消灯させていることから表示部2での消費電力を大幅に低減できて、その分だけ、より多くの携帯端末51を充電可能にすることができる。
なお、上記の看板装置1では、緊急警報信号を受信する受信回路24を備えて、制御回路25は、受信回路24がこの緊急警報信号を受信したとき(具体的には、受信回路24から緊急信号Sbが出力されたとき)に緊急状態であることを検出する構成を採用しているが、緊急状態であることを検出する構成はこの構成(受信回路24を備えた構成)に限定されない。例えば、図示はしないが、受信回路24に代えて、商用電源(例えばAC100V)が予め規定された規定時間以上連続して入力されない状態(規定時間以上の連続した停電状態)を緊急状態として検出して緊急信号Sbを制御回路25に出力する緊急状態検出回路を設ける構成を採用することもできる。この場合の規定時間としては、非災害時においても発生し得る瞬停や落雷などに起因した一般的な停電(数秒から3〜4時間程度の停電)の発生を、災害などの緊急事態が発生したことに起因した停電の発生(つまり、緊急状態の発生)と誤って検出する事態を回避すべく、例えば、半日や1日以上の時間とするのが好ましい。
この構成を採用した看板装置においても、受信回路24に代えて上記の緊急状態検出回路を設けた構成を除く他の構成は上記の看板装置1と同一であるため、上記した看板装置1の効果と同様の効果を奏することができる。
また、看板装置には、図1および図4に示す看板装置1Aのように、商用電源(例えばAC100V)を入力する構成を採用すると共に、この入力される商用電源に基づいて他の作動用電力(第2作動用電力)Vps2を生成する他の電源回路(第2電源回路)41を備えて、この作動用電力Vps2および電源回路(第1電源回路)21で生成される作動用電力Vps(以下では、作動用電力Vps2と区別するため作動用電力Vps1と表記するものとする)を利用してバッテリ22を充電する看板装置も存在している。以下では、端末充電設備として機能するために上記した看板装置1と同様の構成を備えたこの看板装置1Aについて説明する。なお、看板装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
まず、看板装置の他の例である看板装置1Aの構成について、図1および図4を参照して説明する。看板装置1Aは、一例として、表示部2、太陽電池3、格納ボックス4および支柱5を備え、看板装置1と同様にして屋外に設置される。また、看板装置1Aには、図1,4に示すように、電源ケーブル7を介して商用電源(AC100V)が入力される。
格納ボックス4には、一例として、電源回路21、バッテリ22、端末用電源回路23、制御回路25、充電設備26、鍵機構27、電源回路41および緊急状態検出回路42が内蔵されている。また、格納ボックス4の底壁4aには、開口部4bが形成されると共に、この開口部4bを閉塞するための扉28が外開き式で開閉自在に取り付けられている。
電源回路41は、入力される商用電源に基づいて作動用電力(直流電力)Vps2を生成する。この場合、電源回路41は、ほぼ充電電圧Vbatであるが、作動用電力Vps1よりも若干高い電圧で作動用電力Vps2を生成する。また、電源回路21で生成される作動用電力Vps1および電源回路41で生成される作動用電力Vps2については、図4に示すように、ダイオードオア回路43を介して、バッテリ22の負極端子と正極端子との間、端末用電源回路23、制御回路25、緊急状態検出回路42、および表示部2の駆動回路14に作動用電力Vpsとして供給する。
この構成により、商用電源が入力されているとき(作動用電力Vps2が生成されているとき)には、作動用電力Vps2が作動用電力Vpsとしてバッテリ22などに供給され、一方、商用電源が入力されていないとき(作動用電力Vps2が生成されていないとき)であって、昼間の時(作動用電力Vps1が生成されているとき)には、作動用電力Vps1が作動用電力Vpsとしてバッテリ22などに供給される。なお、ダイオードオア回路43は、極めて簡易な構成で、各作動用電力Vps1,Vps2の一方を上記のようにして作動用電力Vpsとして出力できることから、最も好ましいが、同様の機能を有する回路であれば、ダイオードオア回路43に限定されるものではない。例えば、作動用電力Vps1,Vps2の各電圧値を検出する検出回路と、この検出回路によって選択状態が切り換えられて各作動用電力Vps1,Vps2の一方を作動用電力Vpsとして選択して出力する切換スイッチとを有する回路を使用することもできる。
バッテリ22は、昼夜を問わず、作動用電力Vps1および作動用電力Vps2のいずれか一方がダイオードオア回路43を介して作動用電力Vpsとして供給されているときには、この作動用電力Vpsによって充電電圧Vbatに充電され、夜間であって(つまり、作動用電力Vps1が生成されていないときであって)、商用電源が入力されていないとき(つまり、作動用電力Vps2が生成されていないとき)にのみ、電源回路21,41に代わって、充電(蓄電)されている電力(上記の充電電圧Vbat)を作動用電力Vpsとして、端末用電源回路23、緊急状態検出回路42、制御回路25および表示部2の駆動回路14に供給する。
電源回路41は、商用電源が入力されているときには、商用電源に基づいて作動用電力Vps2を生成し、商用電源が入力されていないときには、商用電源に基づく作動用電力Vps2の生成を停止する。このため、本例の緊急状態検出回路42は、一例として、作動用電力Vps2に基づいて(作動用電力Vps2の電圧値がほぼゼロに近い電圧値となっている状態が予め規定された規定時間以上連続しているか否かに基づいて)、作動用電力Vps2の電圧値がほぼゼロに近い電圧値となっている状態がこの規定時間以上連続していることを検出したときには、商用電源がこの規定時間以上連続して入力されていない緊急状態(緊急時)であることを検出する。また、緊急状態検出回路42は、緊急状態(緊急時)であることを検出したときには、緊急信号Sbを制御回路25に出力する。なお、緊急状態検出回路42が、作動用電力Vps2に代えて、商用電源の電圧値(例えば、整流平滑後の電圧値など)を直接的に検出して、緊急信号Sbを出力する構成を採用することもできる。このようにして、緊急状態検出回路42は、看板装置1における受信回路24と同等の回路として機能する。
制御回路25は、緊急状態検出回路42からのこの緊急信号Sbの入力の有無に基づいて緊急状態であるか否かを検出する緊急状態検出処理を実行する。この処理以外の処理については、制御回路25は、看板装置1と同一に動作する。
次に、看板装置1Aの動作について説明する。なお、看板装置1と同一の構成についての同一の動作については説明を省略する。
この看板装置1Aでは、太陽電池3および電源回路21が故障するなどの不具合が発生しない限りは、昼間、太陽電池3が起電力Vsoを発電するため、電源回路21は、この起電力Vsoに基づいて作動用電力Vps1を常時出力している。このため、ダイオードオア回路43からは、商用電源の入力の有無を問わず、作動用電力Vps(商用電源の入力があるときには作動用電力Vps2、商用電源の入力がないときには作動用電力Vps1)が出力されていることから、バッテリ22は、この作動用電力Vpsにより、昼間、ほぼ満充電の状態(端子間電圧が充電電圧Vbatの状態)に充電される。
また、制御回路25を含む格納ボックス4内の各回路、および表示部2内の駆動回路14は、昼間は、このようにしてダイオードオア回路43から出力される作動用電力Vpsにより、また夜間は、商用電源の入力があるときにはダイオードオア回路43から出力される作動用電力Vps(作動用電力Vps2)により、一方、商用電源の入力がないときにはバッテリ22から供給される作動用電力Vpsにより、つまり、昼夜を問わず、ダイオードオア回路43およびバッテリ22のいずれかから供給される作動用電力Vpsにより、作動可能な状態となっている。なお、緊急状態検出回路42および制御回路25については、常時作動状態となっている。以下において、緊急状態検出回路42が商用電源の規定時間以上の連続した停電を検出していない通常時(つまり、制御回路25が常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出していないとき)と、緊急状態検出回路42が商用電源の規定時間以上の連続した停電を検出した緊急時(つまり、制御回路25が常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出しているとき)とに分けて、看板装置1Aの動作を説明する。
最初に、通常時には、制御回路25は、電圧監視処理を実行して、監視している起電力Vsoの電圧値が予め規定された電圧しきい値以下となるか否かに基づいて、昼間か夜間かを判別する。制御回路25は、起電力Vsoの電圧値がこの電圧しきい値を超えているときには、昼間であると判別して、表示部2(表示部2の駆動回路14)への制御信号Saの出力を停止する点灯消灯制御を実行する。この場合、表示部2では、パネル12の表面に形成された看板情報および非看板情報は、照射される太陽光によって表示される。
一方、制御回路25は、起電力Vsoの電圧値がこの電圧しきい値以下のときには、夜間であると判別して、制御信号Sa(この場合、各制御信号Sa1,Sa2)を表示部2に出力する点灯消灯制御を実行する。表示部2の駆動回路14は、この制御信号Sa1,Sa2に基づいて、パネル12の表面における看板情報の形成領域AR1に対応するバックライト13a、およびパネル12の表面における非看板情報の形成領域AR2に対応するバックライト13bを点灯させる。これにより、表示部2では、看板情報および非看板情報が、点灯状態のバックライト13a,13bから照射される照射光によって表示される。
このようにして、通常時には、この看板装置1Aでも、表示部2の看板情報および非看板情報が、昼間は照射される太陽光によって表示され、夜間は点灯状態のバックライト13a,13bから照射される照射光によって表示されるため、看板装置1Aの付近を通過する人に対して常時(24時間)、看板情報および非看板情報を表示することが可能となっている。これにより、看板装置1Aは、看板装置1Aの付近を通過する人に対して、常時、看板としての機能を発揮し得ると共に、緊急時にはこの看板装置1Aが端末充電設備となることを知らしめることが可能となっている。
また、通常時には、制御回路25は、端末用電源回路23に対する制御処理として、端末用電源回路23への生成開始信号Scの出力を停止する処理を実行する。これにより、端末用電源回路23が作動用電力Vps(ダイオードオア回路43およびバッテリ22のいずれかから供給される作動用電力Vps)に基づく供給電圧Vchの生成を停止するため、作動用電力Vpsについての不要な消費が回避される。また、制御回路25は、鍵機構27に対する制御処理として、鍵機構27への解除信号Sdの出力を停止する処理を実行する。これにより、扉28の閉状態が維持されるため、看板装置1Aの付近を通過する人に対して、充電設備26を構成する各充電ケーブル32へのアクセスを制限することが可能となっている。
一方、緊急時(災害などの緊急事態が発生して商用電源が規定時間以上連続して停電したとき)には、緊急状態検出回路42が緊急信号Sbを制御回路25に出力する。制御回路25は、常時実行している緊急状態検出処理において緊急信号Sbの入力を検出して、災害などの緊急事態が発生したことを検出する。この場合、制御回路25は、昼夜を問わず、端末用電源回路23に対する制御処理として、生成開始信号Scを端末用電源回路23に出力する処理を実行する。これにより、端末用電源回路23は、昼間は、太陽電池3からの起電力Vsoに基づいて電源回路21から出力される作動用電力Vps1(ダイオードオア回路43からの作動用電力Vps)に基づいて、一方、夜間はバッテリ22から出力される作動用電力Vpsに基づいて、供給電圧Vchの生成を実行する。このため、災害などの緊急事態が発生して商用電源が停電しているときであっても、昼夜を問わず、充電設備26を構成するすべての充電ケーブル32に供給電圧Vchが供給される。
また、制御回路25は、緊急時には、昼夜を問わず、鍵機構27に対する制御処理として、解除信号Sdを鍵機構27に出力する処理を実行する。これにより、鍵機構27の係合突起27a(本例ではプランジャの先端部)が、最も多く突出する状態(図2に示す状態)から最も少なく突出する状態(図3に示す状態)に移行する。このため、図3に示すように、鍵機構27の係合突起27aと格納ボックス4の扉28に配設された係合部28a(その凹部)との係合状態が解除されて、扉28が開状態に移行する。また、扉28の開状態への移行に伴い、充電設備26を構成するすべての充電ケーブル32の下端側の部位が、格納ボックス4の底壁4aに形成された開口部4bを介して格納ボックス4の外部(下方)に垂れ下がる。
したがって、看板装置1Aの付近の人は、緊急時において、格納ボックス4から垂れ下がっている充電ケーブル32にアクセスして(充電ケーブル32を手で操作して)、充電ケーブル32に接続されているコネクタ33を自身の持つ携帯端末51の充電用コネクタに連結することで、昼夜を問わず、端末用電源回路23から充電ケーブル32に供給される供給電圧Vchで携帯端末51を充電することができる。なお、制御回路25による端末用電源回路23に対する上記の制御処理と鍵機構27に対する上記の制御処理の実行の先後については、いずれの制御処理を先に実行してもよい。
また、この看板装置1Aでは、上記したように、電源回路21からの作動用電力Vps1と電源回路41からの作動用電力Vps2とが、ダイオードオア回路43を介して作動用電力Vpsとして、バッテリ22、端末用電源回路23、制御回路25、緊急状態検出回路42および表示部2内の駆動回路14に出力される構成のため、商用電源が停電状態から復帰したときには、電源回路41からの作動用電力Vps2が、ダイオードオア回路43を介して作動用電力Vpsとして、バッテリ22、端末用電源回路23、制御回路25、緊急状態検出回路42および表示部2内の駆動回路14に出力される。
したがって、この場合には、看板装置1Aでは、端末用電源回路23は、昼夜を問わず、商用電源に基づいて電源回路41から出力される作動用電力Vps2(ダイオードオア回路43からの作動用電力Vps)に基づいて、供給電圧Vchの生成を実行する。このため、看板装置1Aでは、緊急事態の発生時において、商用電源が復帰した後は、バッテリ22に蓄電されている電力の使用を大幅に低減しつつ(つまり、バッテリ22の劣化を回避しつつ)、昼夜を問わず、充電設備26を構成するすべての充電ケーブル32に供給電圧Vchが供給される。
これにより、この看板装置1Aにおいても、通常時には看板として機能しつつ、災害発生時のような緊急時においては充電設備として機能して、看板装置1Aの付近の人(被災者)たちに対して、格納ボックス4から垂れ下がっている充電ケーブル32を用いた携帯端末51の充電を可能にすることができる(つまり、被災者に対して、より多くの充電設備を提供することができる)等の上記した看板装置1の効果と同様の効果を奏することができる。
1,1A 看板装置
2 表示部
3 太陽電池
4 格納ボックス
13 バックライト
21,41 電源回路
22 バッテリ
23 端末用電源回路
24 受信回路
25 制御回路
26 充電設備
27 鍵機構
28 扉
32 充電ケーブル
33 コネクタ
42 緊急状態検出回路
Vch 供給電圧
Vps,Vps1,Vps2 作動用電力
Vso 起電力

Claims (4)

  1. 屋外に設置される看板装置であって、太陽電池と、前記太陽電池で発電された直流電力に基づいて作動用電力を生成する電源回路と、前記作動用電力で充電されるバッテリと、表面に形成された看板情報について昼間においては照射される太陽光によって表示させると共に夜間においては前記バッテリに充電されている充電電力に基づいて作動する内蔵のバックライトから照射される照射光によって表示させる表示部と、緊急警報信号を受信する受信回路と、前記充電電力に基づいて携帯端末に供給するための供給電力を生成する端末用電源回路と、一端側が前記端末用電源回路に接続されると共に他端側に前記携帯端末用のコネクタが接続されて当該コネクタに連結された前記携帯端末に前記供給電力を供給可能な複数の充電ケーブルと、内部に前記複数の充電ケーブルが格納された格納ボックスと、前記格納ボックスの壁部に開閉可能に配設されると共に閉状態において前記複数の充電ケーブルを格納状態に維持する扉と、解除信号が入力されていないときには前記扉を閉状態に維持すると共に当該解除信号が入力されたときには前記扉を開状態に移行させる鍵機構と、前記バックライトに対する点灯消灯制御および前記鍵機構に対する制御を実行する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記受信回路が前記緊急警報信号を受信していない通常時には、前記バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は点灯させる制御を実行すると共に、前記鍵機構に対しては前記扉を閉状態に維持する制御を実行し、
    前記受信回路が前記緊急警報信号を受信した緊急時には、前記鍵機構に対して前記扉を開状態に移行させる制御を実行することにより、当該開状態に移行した扉を介して前記複数の充電ケーブルを前記格納ボックスから垂れ下がらせる看板装置。
  2. 屋外に設置される看板装置であって、太陽電池と、前記太陽電池で発電された直流電力に基づいて第1作動用電力を生成する第1電源回路と、入力される商用電源に基づいて第2作動用電力を生成する第2電源回路と、前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力で充電されると共に当該第2作動用電力が生成されていないときであって前記第1作動用電力が生成されているときには当該第1作動用電力で充電されるバッテリと、表面に形成された看板情報について昼間においては照射される太陽光によって表示させると共に夜間においては前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力に基づいて作動すると共に当該第2作動用電力が生成されていないときには前記バッテリに充電されている充電電力に基づいて作動する内蔵のバックライトから照射される照射光によって表示させる表示部と、前記商用電源が予め規定された規定時間以上連続して入力されていない緊急状態を検出する緊急状態検出回路と、前記第2作動用電力が生成されているときには当該第2作動用電力に基づいて携帯端末に供給するための供給電力を生成すると共に当該第2作動用電力が生成されていないときには前記充電電力に基づいて当該供給電力を生成する端末用電源回路と、一端側が前記端末用電源回路に接続されると共に他端側に前記携帯端末用のコネクタが接続されて当該コネクタに連結された前記携帯端末に前記供給電力を供給可能な複数の充電ケーブルと、内部に前記複数の充電ケーブルが格納された格納ボックスと、前記格納ボックスの壁部に開閉可能に配設されると共に閉状態において前記複数の充電ケーブルを格納状態に維持する扉と、解除信号が入力されていないときには前記扉を閉状態に維持すると共に当該解除信号が入力されたときには前記扉を開状態に移行させる鍵機構と、前記バックライトに対する点灯消灯制御および前記鍵機構に対する制御を実行する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記緊急状態検出回路が前記緊急状態を検出していない通常時には、前記バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は点灯させる制御を実行すると共に、前記鍵機構に対しては前記扉を閉状態に維持する制御を実行し、
    前記緊急状態検出回路が前記緊急状態を検出した緊急時には、前記鍵機構に対して前記扉を開状態に移行させる制御を実行することにより、当該開状態に移行した扉を介して前記複数の充電ケーブルを前記格納ボックスから垂れ下がらせる看板装置。
  3. 前記表示部の前記表面には、前記看板情報と共に、前記緊急時に前記携帯端末の充電設備となる旨を示す情報が形成されている請求項1または2記載の看板装置。
  4. 前記バックライトは、前記看板情報に対応する第1バックライトと、前記充電設備となる旨を示す前記情報に対応する第2バックライトとを備え、
    前記制御回路は、前記緊急時には、前記第1バックライトおよび前記第2バックライトに対しては昼間は消灯させ、かつ夜間は前記第2バックライトのみを点灯させる制御を実行する請求項3記載の看板装置。
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